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2019年3月

2019年3月30日 (土)

ゲートシティ大崎BAND CONTEST~寺田恵子編


さて、前回からレポートをお届けしているゲートシティ大崎で開催された『BAND CONTEST』。
間に1日空けて最終日にもう一度お邪魔してきた。
♪な~んでか?(堺すすむって最近メッキリ見なくなったな…)

10_2それは寺田恵子さんが審査員でご参加になられたから!

20vそして、Marshall Blogでは『NAONのYAON』でおなじみのヴァイオリニストの末延麻祐子さんも!

30vこの日もエントリーが終わったところで恵子さんのミニ・ライブ!
ところでこのイベントは一般開放されず、「ゲートシティ大崎」にお勤めの方しか観ることができなかったです。そこのところよろしくなのです・
 
とにかくスゴイ盛り上がりよう!
「楽しんでますか?盛り上がってますか?」
そうなんですよ、やっぱりこういうお方は姿を見せただけで雰囲気をガラリと変えちゃう。
まさに五代目古今亭志ん生。
「会社で仕事をしながらバンドやるってスゴイですね!女性のメンバーも多いし。
今はガール・バンドがすごく多くなったけど、昔はプリプリとSHOW-YAぐらいだったんだよ!
切り拓いたぞ~!」
まさに!
切り拓きすぎて、今やロック楽器を買い求めるお客さんの9割が女子だそうです。それも高校生。
男子はナニやってんだよ!シッカリしろ!
SHOW-YAを聴いて男子にしかできないガッツのあるロックを勉強し直してこい!
あ、SHOW-YAはガールバンドだった!
でも意味はわかるでしょ?
私は恵子さんとは年齢がひとつ違いなんだけど、ホント恵子さんのおっしゃる通りだったんだよ。
昔はこういうバンド・コンテストがあれば、女子は1人いるかいないか…だった。
いたとしても大抵はキーボーズだった。
そこへSHOW-YAが出て来たんだもんそりゃスゴイにキマってるわな~。

40_2アコギを使ってのソロ・パフォーマンス。
あ~、落ち着くわ~。
約10年の間に恵子さんの写真を何万枚撮らせて来て頂いたかはわからないけど、やっぱり撮っていてSHOW-YAが一番シックリくるな。
おこがましいようだけど、なんか家族の写真を撮っている感じ?
少なくとも自分の子供の写真を撮った回数の何千倍も撮ってるもんね、実際。
稀代の女性ロック・シンガーを長年撮らせて頂けるなんてとても光栄なことです。
ひとつだけいい?
自分のことで恐縮なんだけど、あるミュージシャンが私の撮影した女性シンガーのステージ写真を見てこう言ってくれたの…「シゲさんが女性アーティストを撮ると『女性』というより、完全に『アーティスト』に写りますね」って。
私はいつでも自分が見たい写真を撮っているだけで、そんな大それたこと一度も考えたことがなかったけど、そんなことを言われてとてもうれしかった。
特に恵子さんみたいな人は「アーティスト・パワー」がメッチャ強いからね…あ。コレ「女性っぽくない」と言っているワケではありませんからね、誤解のなきよう。

50_2曲は「Jumpin's Jack Flash」でガスガスガス。

60v_2スローテンポでジットリと名曲を料理する。

70「SHOW-YAで歌を歌っています。ヘビメタです。デビューして34年目…ということは新入社員が取っている年齢より長いことやってるワケだ!
で、今日はアコースティックで参りましたが、助っ人に来てもらいました。」

135vもちろんステージに上がったのは麻祐子さん!
90v「日本のこれからのことを書いた曲があるんですけど、ココで演っていいですか?」…と、バラードを1曲。

80_2か~ッ、ヒールのある靴を履いているとはいえ、麻友子さん、足なっげぇナァ~。
頭も小さいし!
もう髪の毛は諦めたから、足を少し分けてもらいたい!

0r4a0165 こんなに盛り上がっているのにバラードをブっ込んできて、聴かせてお客さんをダマらしちゃう。

S41a0273 やっぱり並みのシンガーではない。
サラリーマンだったら専務取締役…イヤ代表取締役でしょうね。

120v客席からはやんややんやの大拍手!

130_2「SHOW-YAの曲を演りたいと思います。『限界LOVERS』のアコースティック・バージョン…だからノレません!」

220_2麻祐子さんの艶やかなヴァイオリンの音色がシットリ絡んで…

160vジックリ聴かせる「限界LOVERS」。
Marshallを使っていなくても私は好きです。

S41a0222意外だったんだけど、このお2人だけで演奏するのはこの日が初めてだったのだそうだ。
ボブ・ディランの「Hurricane」みたいに、いいんだよね~、こういうアコギの歌モノにヴァイオリンが絡むってのは。

190「さぁ次の曲で最後です」
「エエ~~~!」
ココでいつもなら「うるせえんだよッ!」と一喝するところだけど、恵子さん、今日は場所をわきまえて「うッ…」で寸止めした!
「有給を取ってライブに来てくれよ~!」
SHOW-YAのライブは有給を取らなくても大丈夫ですから皆さん、観に来てくださいね!140「お正月が過ぎてまだ間もないけど、ストレス溜まったでしょう?
みんな~、ストレス発散してくれよ~!」と、恵子さんのアコースティック・ライブではおなじみのLed Zeppelinの「Rocn'n'Roll」を演奏。

200v_2コレもまた麻祐子さんのヴァイオリンがいいんだ~!

210v_2「♪ロンリ、ロンリ、ロンリ、ロンリ、ロンリ」
例によってテンポをアクセルレイトするコーナーで激盛り上がり~!
この曲をご存知のお客さんでヨカッタ!
もう10年もしたら客席はこの曲を知らない世代ばかりになってしまって、こんなこともできなくなること必至だからね。

0r4a0385 最高に楽しかった!
客席の皆さんもストレスをバッチリ発散させたに違いない。

110v汗ダクの大熱演お疲れさまでした~。
盛り上がったもんね~!

240v_2最後にはコンテストの各賞を発表。

250v「おめでとうございます!」
こうして3日間にわたってニギニギいく開催した『ゲートシティ大崎BAND CONTEST』が幕を降ろした。

260vさて、早いよ。早い。
アッという間にやって来た『NAONのYAON』の季節。
今年も開催は4月29日。
楽しみだね~!
恵子さん、今年も天気の方よろしくお願いします!
 

NAONのYAONの詳しい情報はコチラ⇒特設ウェブサイト
SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA Official Site
末延麻祐子の詳しい情報はコチラ⇒Official facebook

270_2

200_3 
(一部敬称略 2019年2月8日 大崎ゲートシティホールにて撮影)

2019年3月29日 (金)

ゲートシティ大崎BAND CONTEST~D_Drive編

  
今日は大崎から。
よく「大崎止まり」の車両に出くわすので、山手線の始発と終点が大崎駅だと思っている人が多いんじゃない?
私もそのひとりだった…というか、正直言うとそんなの考えたこともないんだけどサ。
大崎行きの電車があるのは大崎に車両の車庫があるから。要するに家に帰るだけの話。
山手線の始発は品川駅だそうです。
そして終点は田端駅。
つまり山手線の形は丸くない?!
それじゃ田端から先はどうなるの?丸くつながってんじゃん?
答えは…田端から東京までが東北本線で、東京から品川までが東海道本線の所属になるんだって!
環状になっている線路の上を走ってはいるものの、路線としての「山手線」は丸くないのだ。
でも「大崎」のことを考えていたらこうなった。
あ~、どうでもいい。
 
それより、カナダのバックマン-ターナー・オーバードライブ(Bachman-Turner Overdrive)っていうハードロック・バンド知ってる?
中学生の時、ウチのクラスではこのBTOのことを「大崎」って呼んでいのよ!
なんでBTOが「大崎」だったかと言うと、クラスにいた大崎君がドラムスのロビー・バックマンに似ていたから。
子供の考えることは全くしょーもない。
でもね、大崎くんは頭文字が「お」なのに、出席番号が23番ぐらいだったんだよ。
普通、出席番号って五十音順になっているでしょ?
クラスには50人チョットいたかな?
ナント、そのウチ出席番号25番の折笠くんまでが「ア行」だったの。
私は「う」だけど、18番だった。
いつも3番目ぐらいだった予防接種の注射の順番があんなに後に回ってきたのは、後にも先にもこの中学2年生の時だけだった。
アレは学内で何かの実験をしていたのかな?
ひとクラスのほぼ半分の名字がア行だなんて普通ありえないでしょ?
あ~、どうでもいい。
 
とにかく何が言いたいのかというと、こんだけ長いこと生きて、そして東京に住んでいるワリには大崎駅に降りたことがほとんどないのよ!
そして、今日かなり珍しく大崎駅に降り立ったのは、駅に隣接するこの「ゲートシティ大崎」にお邪魔するため。
あ~、ムズムズする…ホントは「ゲイト・シティ大崎」って書きたいのよ!

10取材の目的はココ。
中にある「ゲートシティホール」。
くどいようだけど、マーブロ表記だと「ゲイト・シティ・ホール」ね。

20脱線。
日本語という言語は漢字と仮名を併用することによってズバ抜けた視認性を誇るけど、漢字や仮名だけが連なると一気にその視認性が衰える。
特に外来語をカタカナで表記する時は「・(中黒)」を入れてやらないと苦しいね。
で、だんだんその外来語が定着すると「・」が取れてくる傾向にあるようだ。
コレ見て…街で発見したキックボクシング・ジムの看板。
キックボクシングのイラストが入っているので直感的に何を言っているのかはわかるものの、やっぱり一発で読むのはキツイのでは?
「ウィラサクレック・ムエタイ・スクール」とした方がラクでしょう?
中に入って教えてあげようかと思ったけど、「พยายามที่จะเลียนแบบสำเนียงของเจ้าของภาษาให้มากที่สุดเท่าที่ทำได้(オマエ、どこのアンニャモンニャだ?真空飛びヒザ蹴りでもくらわしたろか?)」なんて言われてもかなわないのでソッとしておいた。
もちろんコレは冗談ですよ~!
キッズの教室もあるぐらいだから楽しいスクールに違いない。
ちなみに「ムエタイ」も「ムエ・タイ」なんだね。
コレが「世界最強の格闘技」って言われているんでしょ?

122mts さて、話を戻して…大崎の出し物は「バンド・コンテスト」。
「バンド・コンテスト」なんてストレートな呼び名が懐かしくもうれしいね。
ココ、ゲートシティ大崎にお勤めの2万人の方々の中で結成したバンドだけが出場できるインターナルな大会。
会期はナント3日!
すごくない?
1日目に8バンド、2日目に9バンドが登場して、両日で評価の高かったバンドが3日目のステージ上がり、最終的に雌雄を決するというシステム。
大崎ゲートシティの20周年を記念する一大イベントだ。30ステージはこんな感じ。
見慣れたバックラインが並んでる。

40上手にはDSL100ECにJVM210Hに1960A。

50v下手にもJVM210Hと1960A。

60vベース・アンプはEDENのWT600とD410XSTが2つ。

70vそしてNATALのCafe Racer。
全部ウチじゃん!

80そう、一部はD_Driveの機材。
D_Driveが1日目のゲストとして招かれたのだ。
まずはステージに上がってごあいさつ。
120SeijiさんとYukiちゃんは審査員も務めた。

90「はじめまして。つい先日、世界的に有名なイギリスのギター・アンプ・メーカー、Marshallのレコード・レーベル、Marshall RECORDSからデビューしました!」

100v「Mrshallゆうたらコレでんがな!」…さすがYukiちゃん。
すかさずMarshallを案内してくれた。

110そして、メンバーからもひと言ずつごあいさつ。
「皆さんの演奏を楽しみにしてきました。審査員席から応援しています!」

101v「がんばってください!EDENは正しくは'イードゥン'と発音してください」

102v「皆さん、しっかりやりなはれや~!」
※3人のあいさつはイメージです。

103vそして、私のお友達で同じく審査をされるライターの細川真平さんからもごあいさつ。
真平さんがお勤めになっているレコード・レーベルがゲートシティに入っているご関係でお手伝い頂いている。

440vさあ、始まりますよ。
D_Driveの皆さんには審査員席に着いていただきます。

130そして、講評。
いつかも書いたように、私がSeijiさんと知り合ったのは大阪で開催される高校生の軽音楽部コンテストでのこと。
私たちは審査員仲間だったの。
だからSeijiさんにとってバンドの審査はお手の物なのだ!

140vニコニコしているYukiちゃんだけど、審査はあくまで真剣でした。

150vそしてエントリーが終わった後はD_Driveのミニ・ライブ!

170Seiji

180vYuki

190vToshiyuki改めToshi

200vChiiko
380v1曲目は「The Last Revenge」。

220山手線もビックリのSeijiさん作の名リフが大崎に響き渡る!

230よく私はこの曲を「居酒屋甲子園のテーマ」と書いてきた。
5,000人が集う「居酒屋甲子園」は、居酒屋さんがそのサービスを競う全国規模の大会で、選手入場に選ばれた曲が「The Last Revenge」だったワケ。

240vこの曲はこういうコンテストものに向いているのかしらん?

250確かにドラマチックなメロディと曲展開は「闘う者たち」にピッタリなのかも知れない。

260男子チームの息もピッタリ!
今日のステージは広いからね。

255v「みなさん、こんばんは~!
出演者の皆様、レベル高かったですね~!
私もドキドキしちゃいました。お疲れさまでした~。応援団の方にも会社愛を感じましたよ~!
オープニングで申しました通り、私たちD_DriveはMarshall RECORDSと契約をして世界デビューすることになりました!
あと2曲ですけどまだまだイケますか~?!」

265v2曲目は「M16」。

270最もD_DriveらしいD_Driveソングのウチのひとつ。

280初めてD_Driveを見たハズなのにたくさんの観客が「Yukiちゃ~ん、Yukiちゃ~ん!!」と大絶叫!
もうコレがおかしくて、おかしくて!

290v今日はステージが広いから、この曲の見せ場である掛け合いのパートのアクションも自由にできるぜ!

300Toshiくんも大暴れ!

310もちろんチーさまも黙っちゃいない。

320vとにかく信じられない位の盛り上がり。
そうなんだよね~、リアルなサラリーマンの方々が集まるライブって独特の盛り上がり方をするんだよね。
ムリもない、ムリもない。
私も四半世紀会社勤めをしたからね。
ストレスフルな毎日は十分に理解できますよ!
でもね、サラリーマンの給料って、7割が我慢代で出来ているんですよ。
我慢して、我慢して…これからはD_Driveのライブに来て日ごろのその我慢でたまったストレスを発散させてくださいな。

330そして最後はD_Driveのキラー・チューン「Cassis Orange」で締めくくった。

0r4a0239

360v

370v
210vスゴイ歓声!

390「ありがとうございました!メッチャ盛り上がりましたね~!」

400最後は審査員を務めた2人から総評と各種賞の発表。
「ありがとうございました!また来年も呼んでください!」

S41a0025_2「皆さん、楽しんで頂けましたか~?」

450おお!何だこの男子チームのポーズは?!
ナニはともあれまたファンの幅を広げたD_Driveなのであった。

460明日、3月30日は地元大阪でD_Driveの10周年を記念する単独公演が開催される日。
スゴイものをこの日に初めて見せちゃう…その内容がここ数日で一段とスゴくなった。
私もステージに上がらせてもらっちゃうよ~。
そして、昨日私のところにMarshall RECORDSから連絡がありましてね…この日に新たに発表できるいいニュースが舞い込んできたのよ!
ゼヒ明日は十三に集まってくだされ~!

470東京公演は6月16日。
こちらもファンにとってはうれしいことが起こるよ。
乞うご期待!
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

480 

200_3 
(一部敬称略 2019年2月6日 大崎ゲートシティホールにて撮影)

 

 

2019年3月28日 (木)

【イギリス-ロック名所めぐり】vol.34~ヘンリー八世と六人の妻 <その2:アラゴンのキャサリン>


わかってるんですよ。
「バタバタしていたもんですから」…なんて時は大抵ロクな仕事をしていないもんでしてな。
反対に「あの時どうやってあんなに仕事をこなしていたんだろうナァ」と後で思い出すような時には「バタバタしている」なんてことは言ってなかったと思うワケ。
 
すいませんネェ…またチョットMarshall Blogの更新を休んでしまった。
バタバタしていたもんですから!
イヤイヤ、それよりも「ヘンリー八世と六人の妻」の記事…続編を書こう書こうと思ってはいたんだけど、バタバタしていてナント前回の掲載から1年以上も経ってしまった!
驚くべきことに今日はその続編をお届けしようという暴挙に挑みます。
そもそも前回ナニを書いたか、どこまで書いたかも覚えてないんでやんの。
…ということで、記事を読み返してみよう。
コレね   ↓     ↓    ↓   ↓

【イギリス-ロック名所めぐり】vol.28~ヘンリー八世と六人の妻 <その1>

 
フムフム…派手に脱線してるな。
そうだ、前回は「リック・ウェイクマンのアルバム」と「ヘンリー八世周辺」のことについて書いたのだった。
そこで今回からはヘンリー八世を中心に6人のお妃さまのことを、アルバム収録曲を聴きながら書いていくよ。
皆さん、レコード、CD、ストリーミングの準備はよろしいか?
まずはアルバム『ヘンリー八世と六人の妻(The Six wives of Henry VIII)』の1曲目。
 
1. Catherine of Aragon
ヘンリー八世の最初の奥さまが「キャサリン・オブ・アラゴン(Catherine of Aragon)」。
私は『Yessongs』のリック・ウェイクマンのソロ・コーナーで初めて聴いたんだけど、シビれたナァ。
この曲をこのアルバムではなく、『Yessongs』で知ったという人も多いのではないかしら?
お、そういえばウェイクマンを紹介する前にジョン・アンダーソンがハミングしているメロディはストラヴィンスキーの「春の祭典(The Rite of Spring)」だね。
 
やっぱり何回聴いてもこの曲はカッコいい。
4分にも満たない曲にものすごい音のドラマが詰まっていて、どのパートもそれが立体的なんだよね。
では「キャサリン・オブ・アラゴン」とはどんな人だったのか…。

10cdこの女性が「キャサリン・オブ・アラゴン」。

30v最終的な輿入れ先は下のヘンリー八世…ヘンリー七世の次男坊。
ヘンリー七世は1455年から30年にわたった「バラ戦争」に終止符を打ったチューダー王朝の開祖。
「バラ戦争」ってのはランカスター家とヨーク家の権力闘争で、両家の紋章がバラだったので「バラ戦争」と呼ばれている。
ったく、戦争ひとつするにもロマンチックな話だぜ。日本は室町中期。
ちなみにイギリスの国花はバラだがね。
で、キャサリンはこの人のところにわざわざスペインから嫁いできた…ワケではない。
このホルバインが描いたヘンリー八世にソックリな人知ってるわ。

40vキャサリンはスペインのフェルディナンド王とイザベラ女王の娘さん。
ナント、家が「アルハンブラ宮殿」だったんだって!
コレが実家。世界遺産。

50オックスフォードにあるウィンストン・チャーチルの実家も「ブレナム宮殿」という世界遺産だ。
家が世界遺産ってどんなかね?
古さではウチも負けないんだけどね。
そして、スゴイよ…キャサリンは赤ちゃんの時にお母さんに抱かれてコロンブスが新大陸を発見しに行く、その出帆の様子を見ているっていうんだから。
それから6年後にはバスコ・ダ・ガマが喜望峰を経るインド航路を発見してポルトガルに富をもたらしたんですな。

60こうして当時はスペインとポルトガルがメッチャ力を持っていて世界の一等国だった。
そんなもんだから南米へ乗り込んで行って、現地人を1,500万人も殺して南米大陸を自分たちのモノにした。
だからポルトガル語を使うブラジルを除いて、南米はスペイン語が公用語なのね。言葉を奪ってしまった。
そして、南米には黒人がいるでしょ?
南米の原住民は体力に乏しく、奴隷としてこき使うとすぐに死んでしまうので、頑強な黒人をアフリカ大陸から取り寄せたっていうんだよ。
ヒデエ話だよ。
スペイン人の友達にこの辺りのことを知っているか?と尋ねると、チャンと自分たちの負の遺産を学校で教わるらしい。
以前にも紹介したことが何度かあるけど、興味のある人は岩波文庫からこういう本が出ているので読んでみるとよろしい。

Nkikh で、当時はイギリスはヨーロッパ大陸のハジッコにある三流の島国にすぎなかった。
そこで、ヘンリー七世は自分の子供とスペインのお姫様をくっつけて世界の一等国であるスペインに可愛がってもらおうとしたワケだね。
コレがヘンリー七世。70vキャサリンのお相手はヘンリー八世ではなくて、お兄ちゃんのアーサー王子だった。
アーサー王子は、もう生まれた時からキャサリンと結婚することがキマっちゃってた。
そして、キャサリンが14歳の時に、アーサーに嫁いで来た。
持参金は今の貨幣価値で8億5千万円だってよ。
で、オヤジのヘンリー七世とアーサーはキャサリンがイギリスやって来た日に遠路はるばるロンドンから彼女が宿泊していたドグマーズフィールドというところまで顔を見に行ったそうだ。
昔は写真なんかないからね。
まさに「パンチDEデート」状態。
せいぜい宮廷画家と呼ばれる腕の立つ画家が描く肖像画ぐらいしかなかった。
で、オヤジもセガレもキャサリンがかなりのカワイコちゃんだったので安心した。
当のお2人さんもスゴくいい感じだったらしい。

80vハイ、ココで大脱線します。
コレはおなじみのウエストミンスター宮殿。
BREXITどうすんのよ!メイ首相が退陣案を出して来たね~。
しかし、アレはバカなことをしたもんだよ。
Marshallの経理の女性とメールでやり取りをしていたんだけど、「もう朝から晩までBREXITでウンザリ!」とか言ってた。
イヤ、Marshallだって大変だからね。
ミュージシャンもそう。

90コレはその対岸のようす。
向こうにロンドン・アイが見えるでしょ?
ウエストミンスター橋の東詰。

70そのままテムズ川沿いにチョット行く。
この遊歩道の左側の壁の中は病院なのね。
「St. Thomas' Hospital(セント・トーマス病院)」という。

110v「St. Thomas」と聞くと即座に思い出すのはコレだけど関係ない。

115元々は1215年(古!)にトーマス・ベケットというカンタベリー大司教の名にちなんで、ロンドン橋やバラ・マーケットがあるサザークというところに建てられたが、1871年に現在の場所に移転したイギリスで最も有名な病院なんだそうよ。

0_img_0257何しろナイチンゲールが所属していた病院だからして。
行ったことはないんだけど、「フローレンス・ナイチンゲール博物館」というのが院内にある。
このお方、おっそろしく優秀だったんだってね。
で、この病院のことを調べていて知ったんだけど、よく戦争映画なんかに出て来る200人ぐらい収容できる大型の病室にナース・ステーションが付いた状態の病棟のことを「ナイチンゲール病棟(Nightingale Ward)」というそうだ。
もちろんセント・トーマス病院の一角もナイチンゲール病棟になっている。

116vナンでこの病院を引っ張り出したのかと言うと…。
The Kinksのレイ・デイヴィス(Ray Davies)は子供の頃、このセント・トーマス病院に入院していて、レイが乗った車椅子を看護婦さんが押して、ウォータールー橋に沈む美しい夕日を見せてくれたのだそうだ。
その時の体験が「Waterloo Sunset」になってるらしい。
「毎日部屋の窓から世界を見ていた」
「ウォータールーの夕日さえあればボクはパラダイス」…なんて歌詞からすると「なるほど」と思うね。
「Waterloo Sunset」は「私が選ぶ生涯の名曲ベスト10」に入れる1曲。120cd病院の外壁には「BSE(牛海綿状脳症)」の犠牲者を悼むプラークが取り付けてあった。

130ハイ、ウェストミンスター橋がこんなに遠くなった。
ウエストミンスター橋のひとつ上流に架かっている橋は「ランベス橋(Lambeth Bridge)」。
写真で言うと後方向ね。

100その橋のたもとのすぐそばにあるのがこの「ランベス宮殿(Lambeth Palace)」。
一番古い建物は1435~1440年のモノだそうだ。
カンタベリー大司教がロンドンに来るとココに滞在する。今でもそうなんじゃないかな?

140v辺りには騎馬警官もいたりするよ。
この通りを左に行くとウォータールー駅。
この辺りは19世紀の終わりぐらいまでは滅法治安の悪いエリアだったらしい。

150で、キャサリン一行のスペイン・チームはこのランベス宮殿までやって来て、アーサーの弟、ヘンリー八世に会うんだな。

160アーサー王子とキャサリン姫の結婚式は、かのセント・ポール大聖堂で執り行われた。
ダイアナとチャールズが結婚式をしたところね。
また、映画『メリー・ポピンズ』の中で「Feed the Birds」という必殺の名曲のシーンに出て来るところね。

1742人はリッチモンド宮殿等で仲睦まじく暮らすが、その結婚のたった5か月後にアーサー王子は肺炎で死んでしまう。
アーサーは弟のヘンリーとは異なり生まれつき病弱だった。
昔は医学が発達していなかったので、一旦大病にかかるとすぐに命の危険にさらされた。
衛生状態も極めて悪く、ロンドンの街中でも平気で汚物を窓から放り投げて捨てていたらしい。
そのため伝染病の流行は大きな恐怖で、感染を避けるために王族たちはアチコチに城を作って引っ越して歩いたんだね。
また、「瀉血」といって、何でもかんでも血を出せば病気が治っちゃう…なんて野蛮な治療法が当たり前だった。
最近何かの本で読んだんだけど、昔は男性が尿管結石に罹ると細い棒を竿に突っ込んで、それを外部から叩いて石を割って排出させたらしい。
もちろん麻酔なんてない時代だ。
そんな時代は私はイヤだ。
そうした医療環境の中で命がけの行為のひとつは出産だった。
赤ちゃんを産むことは死と隣り合わせの女性の大業だったのだ。
180
チョットまた脱線して…。
このアーサーたちが一時期暮らした城があったリッチモンドはロンドンの中心から地下鉄ディストリクト線で20分ぐらい西へ行ったところ。
となりの駅が有名な「キュー・ガーデン(Kew Garden)」。
この川が本当にあのウェストミンスターにつながっているのか?とにわかには信じられないほど美しい景色が広がるのよ。

Nkimg_7524天気がこんなで残念。
どうしても晴れの日の写真が撮りたくて別の機会に再訪したんだけど、その時の写真がどうしても見つからん!
ま、景色がいい以外には古い映画館があったりするぐらいのところなんだけど、とても雰囲気のいい町だ。
イヤ、あった…。

Nkimg_74981963年にオープンしてThe Rolling Stonesが初めてギグをし、ハウス・バンドを務めた「Crawdaddy Club(クロウダディ・クラブ)」というライブハウス。
それもそのハズ、このクラブは3年前に亡くなったジョルジョ・ゴメルスキーのお店だった。
「crawdaddy」というのは「ザリガニ」という意味だけど、ストーンズが初期にレパートリーにしていたボ・ディドリーの「Doing the Craw-Daddy」から採ったそうだ。
このクラブの最初のハウスバンドは、ピカデリーにあった前身のクラブからの付き合いで「The Dave Hunt Rhythm & Blues Band」というグループが務めた。
ドラマーはチャーリー・ワッツだった。
そして1963年の1~2月にかけての6週間にわたってそのバンドのギターを務めたのは後にThe Kinksを結成するレイ・ディヴィスだったという。
ロンドンは狭いからね~、こういうおとぎ話のような逸話がゴロゴロしてる。
そして、こんなに小さいクラブにヤードバーズやレッド・ツェッペリンやエルトン・ジョンやロッド・スチュアートが出ていたんだからスゴイ。
ザ・フーの『さらば青春の光(Quadrophenia)』の最初の方にもこのクラブのことが出て来るんじゃなかったっけか?

Nkcrawdaddy さて、異国の地で16歳にして未亡人となったキャサリン。
その後、義理のオヤジのヘンリー七世も肺炎で亡くなるが、今際の際に次男坊のヘンリーと結婚するように言うんだね。
ところが聖書では「兄弟」と再婚することは御法度とされていたので、当時カソリックだったイングランド王家はわざわざローマ教皇に頼んで「ね、いいでしょ?」と許可をもらって次男坊のヘンリーとキャサリンを一緒にさせた←ココ大事です。
何せ、キャサリンがスペインへ帰っちゃったら持参金の8億5千万円を返さなきゃならないからオヤジも必死だよ。
かくしてヘンリー七世を継いで次男坊が「ヘンリー八世」として王位に就き、あんちゃんの元の奥さんを妻に娶った。
ヘンリー八世がランベス宮殿でキャサリンに初めて会ったのは10歳の時のことで、「憧れのお姉さま」と憧憬の念を抱いていたので結婚相手としてはバッチリだった。
ヘンリー八世が17歳、キャサリン23歳…あとは早いとこ世継ぎが出来れば万々歳。

170vところが生まれないんだな…男の子が。
イギリスは「サリカ法」という「男子しか王位継承権を認めない」法律を採用していないので、女性が王位を継いで「女王」となっても大丈夫なのだが当時はまだ前例がなかったし、やっぱ王位は男に継がせたいという強硬な希望がヘンリーにはあった。
「男の子が欲しい」、「王子が欲しい」と切望する2人についに男子が生まれる!…と思ったのもつかの間、生後50日で亡くなってしまう。
「やっぱり聖書に書いてあったことはホントなんだ。兄弟と再婚しちゃイケないんだ」とビビりつつもキャサリンは6回妊娠したのだそうだ。

そして、最終的に成長したのは5回目の妊娠で生まれた女の子、メアリーだけだった。
下がメアリー。
恐いね。すごいストレスなんだよ。
何せ後で付いたアダ名が「ブラッディ・マリー」だもんね。この話はまた別の回で。

190v徳川でもチューダーでも洋の東西を問わず、こういう歴史ものはだいたい「お世継ぎ物語」だからね。
はじめのウチは「まだダイジョブ、ダイジョブ」とやさしかったヘンリー八世も世継ぎが産めないキャサリンにいい顔をしなくなってくる。
しかも年上で、何度も妊娠をしているので老け込み方が激しい。
男なんて勝手なもんで次第にキャサリンが疎ましくなっちゃう。
一方、身長が190cmもあるバイタリティのカタマリのようなヘンリー。
もちろんアッチの方もギンギンだぜ。 
だいたいこの肩幅はどういうことだ、ホルバイン?(ドイツ人宮廷画家、ハンス・ホルバインはそのウチまた出て来ます)200vそこへ現れたのがキャサリン王妃付きの女官アン・ブーリン!
おフランス帰りのソフィスティケイトされた美しいお嬢さまにイチコロだ。
ところが利口なアンはヘンリーの女グセの悪さを聞いて知っていたので、相手が王様とはいえ、そうおいそれと手籠めにされたりはしない。
「アンと結婚したい~!若い奥さんと一緒になって男の子を産ませたい~!」…苦悶するヘンリー八世。
でもローマ教皇かわワザワザ特赦をもらってまで結婚したお兄さんのお嫁さんがいる…そうおいそれと事がうまく運ぶワケがない。
そもそも離婚が認められないカソリックだからね。
そこで、ヘンリー・チームは「離婚」ではなくて、「そもそもキャサリンとの結婚は無効なんですよ。だって兄弟との再婚は聖書で認められていないんじゃん?」と、うすらトボけた作戦にでた。
オイオイ、自分で「兄貴の元の嫁さんと結婚させろ」って言ったの忘れたのか?
さて、2人の将来はいかに?

240v可哀想なのはアラゴンのキャサリン。
もう事実上夫婦ではなくなってしまい、ただの前王子の未亡人となってしまったキャサリンはケンブリッジシャーのキンボルトン城というところに追いやられ、そこで一生を終えた。
キャサリン・オブ・アラゴンは民衆の間ではとても人気が高く、ロンドンを離れる時にみんなで無事を祈ったという。

230vもちろんメッチャ端折ってはいるけど、以上が『ヘンリー八世と六人の妻』の1曲目の主人公の物語。
ハイ、ココでもう一回この曲を聴いてみましょう!
 

<Catherine of Arragon>

250どう?
キャサリンの不幸な人生がシンクロした?
リックはジャケットに「このアルバムの曲はヘンリー八世の六人の妻たちのキャラクターを私の音楽的な解釈で表現したものです。それらは必ずしもその歴史と合致しているモノではなく、キーボーズを使って表現した私なりの印象なのです」と謳っているけど、こうして歴史を知っておいて聴いた方が面白いにキマってる。
 
次回はこの6人のお妃の中でも最も波乱に満ちた人生を送り、人気のある2番目の奥さん、アン・ブーリンをやります。
LPで言うとB面の2曲目。
お楽しみに!

200_2

2019年3月23日 (土)

居酒屋でぃ~どらいぶ <2019年2月の巻:その1 ヘンなの出て来るヨ>

 

何度もココに書いているように、私が生まれて初めて観に行った外タレのコンサートはRainbowの1976年の武道館公演で、また初めて行ったライブハウスは渋谷の屋根裏で、それは1978年のことだった。
だからRainbowのコンサートからカレコレ43年の歳月が流れ、その間に一体何回ホールやライブハウスで開かれるライブに通ったことか考えるのも厄介よ。
あ、でも以前の仕事で東京から離れていた間は滅多に行かなかったな。
何しろ30年以上前に富山にいた時、東京から来るバンドの扱いがほとんど東京における来日アーティストの扱いに等しいのには驚いた。
まだインターネットがなくて音源や情報を地方に送り出すことをできなければ、高速道路網も今ほどは整備されていない時代だから、「ツアー」と称して現在のようにサクサクッと全国を回るなんてことはそう簡単にできなかったからね。
で、そんだけ長い間そういうコンサートやらライブやらに通っていても、何かこうスゴイ災厄に巡り合うということはなかったナ。
強引に結びつけるのであれば、2004年の10月23日に発生した「新潟県中越地震」…といっても新潟や震源地に近いところにいたワケではなくて、渋谷のO-EASTにいたのね。
それでも客席から悲鳴が聞こえて、PAスピーカーがグイングインと盛大にスイングして2階席にいてもコワかったよね。
誰だったかはサッパリ覚えていないけど、演奏していたバンドは地震に全く気がつかず、その悲鳴が自分たちに向けられた歓声だと勘違いしていたらしい。
それと、2011年3月10日、すなわち「東日本大震災」の前日。
この時もO-EASTにいて、SlipknotのJoey JordisonがやっているMurderdollsというバンドの撮影をしていた。
震災の前日だったので、何ひとつ大変な目に遭ったワケではないが、後から考えてまたO-EASTがらみだったという符合に少し驚いたね。
次の日にも予定されていた公演は当然中止。
プレスは中止となった2日目のライブをレポートすることになっていたので、果たしてその時のMurderdollsの来日公演を撮影したのは私だけになった。
そして、Murderdolls他、ちょうどこの時ライにしていたイギリスのミュージシャンの地震の経験を述べた記事がイギリスの人気音楽誌「Kerrang!」に掲載された。
その記事のタイトルが「I thought I was going to die…(死ぬかと思った…)」。

311_img_4792この辺りのことは以前にも書いたのでご記憶の読者もいらっしゃることだろう。
結論としては私はライブ中に大きなトラブルに見舞われたことはコレまでの人生では全くないと言っていい。
さて、「地震」と来れば「雷」。
「雷」をとばすと「火事」。
数日前、神戸のライブハウスでD_Driveの演奏中、同じビルの高層階で火事が発生したという。
こんなの滅多にない…どころの話じゃないよ。
私がMarshall RECORDSに提出するD_Driveのプロフィールに「Fireball Rhythm Section(火の玉リズム隊)」なんて書いたからナァ?…そんなことはない。
高速道路でタイヤがバーストしたり、大雪で渋滞の国道から2日間動けなくなったり、イギリスのレコード会社と契約したり…コレはいいのか。
そして、今度の火事。
とにかくケガ人が出なかったのはヨカッタ。
こうした災難に出くわすのは、いかにD_Driveが活発に活動しているかの証拠。
スタジオでジッとしていたらこんな目に遭うことはないからね。
D_Driveは本当にアクティブなバンドなのだ。
 
ということで本八幡はRoute Fourteenで開催されるおなじみの『居酒屋でぃ~どらいぶ』。
2月は2回あったの。
で、今日はその1回目の『居酒屋』のレポートだよ。
今日も~…

10Seiji…と、

20vMarshall…Blimey!

30vYuki…と、

40vMarshall…Lovely!

50vToshi…と、

60vイードゥン、That's right!, you heard it right!

70vChiiko…と、

80vNATAL、Take it away!

90今日のオープニングは久しぶりに「Advance and Attach」。

110アタシャ「Advance」と来るとどうしても次に「Romance」とつなげたくなっちゃうのはこのアルバムのせい。
Terry Bozzioの初Frank Zappa作品。
ココから1977年の『Zappa in New York』を経て1978年のThe Brecker Brothersの『Heavy Metal Bebop』までがドラマーとしてのTerryのピークだ。

NkbfYukiちゃんの表情が厳しい!

130v_baそう、アグレッシブな曲調に会場の雰囲気が引き締まるのだ!

120v2曲目はYukiちゃん作の新曲「Begin again」。

S41a0175さらにSeijiさんの必殺リフで「Attraction 4D」。

140_4dそして、ココでヘンなのが登場。

150この日はD_DriveとMarshall RECORDSの契約発表から中一日のことだったので、私がMarshallの名代としていつもD_Driveを応援して頂いている皆さんにひと言お礼のご挨拶と倍旧のお引き立てをお願いさせて頂いたのです。

155vつまらん挨拶の後は「Peach Fizz」。

160_pf人気曲、m9thが冴える「Runaway Boy」。

170rbコチラがウワサの「Fireball Rhythm Section」。

180v_lb今日もゴキゲンなリズムをたたき出してくれよる。

190「火曜日だというのにこんなにたくさんの方にお集まりいただいてメッチャうれしいです!
ありがとうございます。
あと3曲演ったらセッション・コーナーに入ります。
今日もアッという間ですけど、皆さんでワイワイやってお帰りくださいませ!」

200vYukiちゃんフィーチュアで「Unkind Rain」。

211v_urそして「The Last Revenge」。

212_lrこの曲のテーマはいつ聴いてもいいね~。
勇気が湧いてくる…と言ったらオーバーか?でもそんな感じ。

213『トムとジェリー』の「Mr. Rat Boots」。

214_mrb今日もToshiくんが思いっきりフィーチュアされる。

215いつも通りのSeijiさんのワウ踏みとのコラボレーションがキマった!

216そして、恒例のセッション・コーナー。

200_2今日もSeijiさんパートでのご参加。
ギタリストは南川さん。
曲は「Attraction 4D」。

210v南川さんが使っているギターはかつてSeijiさんが愛用していたのと丸っきり同じモノなのだそうだ。
それだけじゃないよ!
ストラップをお揃いの「なりきりSeiji」さんなのだ!
プレイもスッカリSeijiさんで完奏!

22030分のフリータイムでD_Driveメンバーとワイワイやって今日の『居酒屋でぃ~どらいぶ』を大詰め。
その前に機材自慢コ~ナ~!
このコーナー、好きです。
 
まずはChiikoちゃんがNATALを紹介してくれた、
ワーゲン・バスのNATAL Cafe Racerね。
「NATALドラムスをよろしくお願いします!」とChiikoちゃん。
もうおかげさまでどこへ出してもNATALは評判がよろしゅうございまして、とてもうれしいです。

230Marshall RECORDSとの契約を機に「Toshiyuki」から「Toshi」に改名したことを発表。
そして、Toshiくんはいつも「イードゥン」と「EDEN」の正しい発音を普及してくれるのだ。
15歳の人生初ライブの時のベースアンプがイードゥンだったとか。
いつもToshiくんが使っているアンプ・ヘッドはWT-800というモデル。
「WT」というのは「World Tour」の頭文字。

240「『ワールド・ツアー』って書いてありまんがな!」…すかさずそれを指摘するYukiちゃん。
「ワールド・ツアーがきるバンドになりたい!その夢が一歩近づいたのでこの勢いでワールド・ツアーをしたいと思います!」

250Yukiちゃんが言っているのはコレね。
6月1日にイギリスのMarshall ARENAで開催される『Marshall LIVE』。
「ワールド」の前にまずはイギリスとヨーロッパを制覇しよう!

280sSeijiさんも愛用のアンプ・ヘッドを説明。
「Shigeさんがデザインしたモデルで、50台日本に入ってい来たウチの1台なんですよ!」
ま、デザインと言ったらおこがましいけど、ヨーロッパのどこかの国から特注されたモデルを参考に私がパーツの選択をして組み合わせてMarshallに発注したのね。
こんなに長いこと大事に使って頂いてうれしいです。

Nks41a0472 「D_Driveは活動し出してから10年経ちますけど、私は最初はアンプを持っていなかったんです。しかも最初に買ったヤツはMarshallじゃなかったんです。
でもそれでは音抜けが悪くてMarshallに換えたんです。
それからずっとこのJCM2000を使っています。
それが、まさかMarshallのレコード・レーベルと契約をするとはその時は夢にも思いませんでしたね~!
全部つながっているんだと思います。本当にハッピーです!みんなワクワクしていますので応援よろしくお願いします!」

270「そうなんですよ!
シゲさんとはとても長い付き合いなんですけど、Marshall RECORDSと契約することになって…つくづく『縁』ってスゴイと思いますね。
ホント、ブライミーです。ラブリーです!」 
S41a0471イヤイヤ、私だってあの松下IMPホールで初めてお会いした時はまさかこんなんなるなんて思いもよりませんでしたがな。
このSeijiさんが言っている「ブライミー」だの「ラブリー」というのはコレね。
この「Marshall LIVE出演決定」のアナウンス・ビデオ。
私がそのSeijiさんの「ブライミー」や「ラブリー」というセリフが入った台本を書いたのね。
で、イザ撮影するとSeijiさんが予想をはるかに上回る大熱演だったのです。
それで「ブライミー」や「ラブリー」のシーンでYukiちゃんも他のメンバーも笑っちゃって、笑っちゃって…。
290vおもしろすぎて撮影がうまく行かないので、かなりSeijiさんに抑えてもらって撮ったのがこのビデオなのです。
みんなで「ブライミー!」と「ラブリー!」を流行らせよう!
ちなみにまた説明しておくと、「ブライミー(Blimey)」は「アッと驚くタメゴロー」、「ラブリー」は「お、いいじゃん!(関西では『ええがな!」)」です。

ラブリーなトーク・コーナ-の後は最後の演奏コーナー。
Vに持ち替えて、まずは「Gradation」。

300_gdChiikoちゃんのドラムから「Mystery Zone」。

310v_mz最後は「1,000,000hp」。

320vしかし、この曲のギター・チームのパフォーマンスは聴けば聴くほどアクロバチックだよね。

330vまさにJaw-dripping。

340海外でウケるかナァ?

S41a0068 今日は「ミリ音頭」はなし。

350アンコール。
「ありがとうございます!次の本八幡は22日。
『Seijiさんのバースデイ・ライブという名の居酒屋でぃ~どらいぶ関東編」です」
コレがライブのタイトル。タイトルに「Seijiバースデイ」が謳い込まれるのはコレが初めてのことなんだって。

360vそしてもう1曲。
ナニかを演奏してすべてのプログラムを終了した。

370

380v

390v

400

410

420「ありがとうございました!22日にお会いしましょう!」

430さて、3月30日はD_Driveの10周年を記念する単独コンサート。
会場は大阪十三のGABU。
この日はD_Drive史上最初で最後となるであろうことをお見せしますからね。
奮ってのご参集をお待ちしております!
  
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

3_302

  Slogo2
(一部敬称略 2019年2月5日 本八幡Route Fourteenにて撮影)

2019年3月22日 (金)

『ギヴン』のアニメ化決定!~「ヴ」の話

 

何でも4月1日から政府が決めた外国の名前表記に「ヴ」という文字が消えて無くなるそうな。
例えば「セントクリストファー・ネーヴィス」という国の表記は「セントクリストファー・ネービス」、「カーボヴェルディ」は「カーボベルデ」になるんだって!
…って、知らね~わ!
そもそもどこにあんのよ、「カーボベルデ」って?
答えは前者は中南米の島国で、インターネットから写真を拝借すればこんな感じ。
キレイだね~。

Cn 一方、後者は西アフリカの同じく島国だって。
可愛らしい感じの街ですな。
行きたいとは思わないけど。
イヤなのよ、暑いのは!

Cb さて、こうした動きは「在外公館名称位置給与法」という法律によるものなのだそうだ。
関連した文書に目を通すと、2003年にこの法律は「ジョルダン」を「ヨルダン」に、そして「ノールウェー」を「ノルウェー」に改正した…とあった。
ウソこけ!…どんなバックグラウンドがあって、こうすることによって誰の懐にいくら転がり込むのかは知らないけど、こんなの「改正」ではなくて「改悪」ですよ。
「危険な関係のブルース(Les liaisons dangereuses)」っていう曲知ってる?
Djまたは「ジョードゥ(Jordu)」って曲。
コレらの名曲を作ったのは「デューク・ジョーダン(Duke Jordan)」というアメリカの黒人ピアニストなんだけど、この人のことを「デューク・ヨルダン」と読むアメリカのジャズ・ファンはおそらく1人もいないだろう。
もちろん彼らは国名の「Jordan」も「ジョーダン」と発音する。
「ノールウェー」はどうだろう?今まで何度かこの国の名前をMarshall Blogに記してきたが、都度「ノルウェイ」と書いてきた。
コレは、私が母音の後につける「ー(音引き)」がカッコ悪いと思っているのでこうしているのね。それと、勝手な「Shigeルール」で元の単語が「-er-」で綴ってあれば「ー」を、その他の長母音(一文字で長く発音する母音)や「-y」、「-ie」等の綴りが語尾に来た時は「ー」を使わないようにしているのね。
だから、例えばよくやってる「Double Headliner Show」は「ダブル・ヘッドライナー・ショウ」と「ー」と「ウ」を使い分けて書き記したいワケ。
ちなみに「Jordu」という曲は「Jordan」と「Duke」という自分の名前を短縮してくっ付けて出来ている。
日本で言えばSuper Bloodの「オカヒロ」ちゃんみたいなものね。

60v_3 曲に興味のある人は下のClifford Brown=Max Roachの有名なアルバムでお楽しみくだされ。

Cm11

Cm2

今回の政府の改悪案は「ノールウェー」から「ー」を取っ払っちゃおうという話。
ん~、ネイティヴ、イヤ、ネイティブさんは「ノールウェー」と、「ノ」を伸ばして発音してるぜ。
私はそれなら「ノールウェイ」にしてもらいたいね。
中国なんて漢字でコレをやってるんだからスゴイよ。
いっそのこともうコレをマネしちゃったらたらどうかね?今でも「米国」だの「英国」だの言ってるんだからサ。
ちなみに中国語で「セントクリストファー・ネーヴィス」は「圣克里斯托弗和尼维斯联邦」、「カーボヴェルデ」は「佛得角」と書くらしい…カッコいいな。
結局、発音の大系が大きく異なる言語間で表記を近づけようとするところにムリがある。
そんなことより先にやることがあると思うのです。
それは、外国の名前の呼び名を英語式発音に統一するということ。
アメリカの言いなりはまっぴらゴメンだけど、「英語」という長いモノには巻かれまくっておいた方が断然利口だ。
例えば「ドイツ」…もうコレは「ジャーマニー」。現地は「ドイチェ」とか言ってるけどそんなのシカト…イグノア、イグノア!
「イギリス」は主に「イングランド」。相手が明らかにスコットランド人とかだとヤバいので「UK」と呼ぶクセもつけておくべし。
「オランダ」は「ホランド」でもいいし、「ネザーランズ」でもいい。ビーチボーイズが好きなら前者だろう。

Hl この際、「ニュージーランド」の表記も「ニュー・ジーランド」と「・(中黒)」を入れる。
まだある、「キプロス」は「サイプラス」、「シベリア」は「サイベリア」…とかね。
ポルトガルもやっとけ…「ポートグゥル」ぐらいか?
「ジョハネスバーグ」もそうだ。
 
こうして英語と同じ呼び方を身に付けておけば、少しはグローバル化に近づくよ。だって世界がそうなっているんだから。
それに子供の時から親しんでおけば、絶対に英語の勉強の軽減にもなるよ。「ワンツースリー」を覚えるのと一緒だから。
こちとらアータいちいち「そうか、キプロスってサイプラスって言うのか…」と覚え直してるんだから。
同時に正しい発音も覚えさせる。
その後で、「b」が使われていれば「バ行」で綴るし、「v」が使われていれば「ヴァ行」で綴るとか、私がやっているように「er」の時には「ー」を使うとか、ルールをキメればかなり整理される。
まずは発音なんですよ。
単語は発音を記しにしたモノなので、どんな時でも発音が先。
ところが日本人は発音を重きを置かない民族でしょう。
…言いたいところだけど、昔の人は「ジ」と「ヂ」の区別ができたっていうんだよね。
理由は、そういう音を使った「モノ」があったからでしょうね。
「ぢ」は寡聞にして「痔」ぐらいしかサンプルが思い浮かばないけど…。
その代わり、「ディ」とか「ドゥ」という発音ができなかった。
まただから「デズニー・ランド」になっちゃう。
「モノ」が無くなると、「言葉」ってなくなっちゃうだよ。言葉が無くなればもちろん「音」もなくなっちゃう。
「痔」はまだあるけど。

Photo 世界標準から考えて、日本人が言葉の発音に無頓着なのは明らかだ。
元来、音の起伏が少ない大人しくとても上品な言語を使っているからね。
しかし!やめて欲しいこともある!
恐らく世界でMarshallを「マーシャル」、Fenderを「フェンダー」、Guitarを「ギター」、Pickを「ピッ」、ケーブルのことを「シール」と日常的に派手に語尾を強調したり、上げて発音しているのは日本人だけじゃないのかしらん?
そもそも「シールド」というのも日本だけで使われている方言だから。みんな「ギター・ケーブル」とかイギリスでは「ギター・リーズ」と呼んでいるし。
海外に行った時に恥ずかしいので、私は「ケーブル」と言うように矯正した。
また、もちろん「ツーマン」だなんてキテレツな言葉は日本にしか存在しないだろう。
そうそう、不思議なことを思い出した!
みなさん「ツーマン」とか平気で言う割には、どういうワケか「武道館ツーデイズ」と単複の別をつけるんだよね。
決して「Zeppツーデイ」とか言わない。
それだったら少なくとも「ツーメン」にすればいいのにね。
「ツーメン」、「スリーメン」で無罪放免…なんちゃって!
どうもこの「ツーマン」というのはバスから来ているみたいだね。
結論!
「ビ」や「ヴィ」よりも、もう少し国民の生活に直接役に立つことを考えて推進してもらいたいんですよ…なんて思うのは私だけか?

 
ハイ、終わり。
書いてスッキリしたわ。
ココはホントは「イチローの引退」の話だよね~、普通は。
Marshall Blogは基本的にスポーツを取り扱っておりませんので…。
で、何だってこんな話になったのかと言うと、「ヴ」なの。
今日は「ヴ」が入ったタイトルのマンガの話。
 
バンド活動をテーマにした青春ストーリー『ギヴン』。
コレがものスゴイ人気。
単行本が4冊出ていて累計で100万部が発行されているそうだ。
「バンドもの」とだけあって、作品の中にMarshallが登場するのだ!
最近のYmobileで火を吹いている里帆ちゃんといい、ホントにありがたいことです。

Nkcoverマンガがどんな感じかというと…

そして、そのマンガ人気に乗じて『given』としてテレビアニメ化されることになったのだそうだ。
放映はフジテレビ『ノイタミナ』内枠。
コレがそのPRビデオ。
JCM2000 DSL。

考えてみると、Queenのアレもヒットしたことだし、いっそのことアニメで『紫の衝撃ーDeep Purple物語ー』とか『蛇と回転花火ーアリス・クーパーの足跡ー』とか作ったらどうだろう?
そうやって若い人にあの時代のカッコいいロックを知ってもらうのも一つの手じゃないかしら?
戦国モノのアニメみたいにリッチーとかすごい美形で出て来ちゃうワケよ。
音楽の素材としては最高にして最上のモノなんだから言うことなし!
アタシャ、真剣なんですよ。
このままではホントに昔のロックが絶滅しちゃうもん!
 

200

2019年3月20日 (水)

SOUL OF ROCK Vol.37 <後編>~ Strange,Beautiful and LoudとHARD ROCK SYNDICATE

 
♪The boys are back in town!
おおよそ「boys」という年齢ではないけれど、13ヶ月の沈黙を破ってStrange,Beautiful and Loudがステージの上に戻って来た!

10三宅庸介

20v金光健司

30vメンバーに変更があってベースは河野充生。

40v三宅機材ファミリーにはメンバーの変更はなし。
ストラトキャスターと…

Marshall JVM210Hと1960BV。
今回はヒロアキくんとギター・アンプを共用したのだが、同じMarshallでも大きな違いがひとつ。
わかる?
ヘッドのハンドルを見てみて。
ポコッっとハネ上がっているでしょう?
コレは三宅さんのMarshallに対するひとつのこだわりなの。
こうなっていないとイヤなんだって。
私はコレが好きではなくて、最近はやらなくなったけど三宅さんが見ていない時にワザとこのハンドルをへっこましておくのね。
気が付くと、またいつの間にか写真のようにポコってなってるんだぜ!

60v金光さんもNATAL…使い回してるんだから当たり前か。

Nk0r4a0728 バーチのキット。
金光さんは12"のワンタムだけどね。

0r4a0008 さて、復活の第一声をどう出して来るのか…。

90bloom」だった。
「bloom」をジックリと演奏したのだ。
私なんか三宅さんが「三宅さんの音楽」を奏でる姿を久しぶりに見て、ちょっとホロっと来たね。

100v三宅さんがギターの音を出した瞬間、一番前に座っていた女性のお客さんが飛び上がった。
慌ててカバンからティッシュを取り出し、小さく切って丸め、それを両耳に押し込んでいるのが目に入った。
当然でしょう。
三宅さんの1960の真正面なんだから!
このお客さんの反応は極めて正しいと思う。

110でもね、コレがロックのサウンドなんですよ。
ここ30年ぐらいの間にPAの技術が飛躍的に進歩して、ステージの中音(なかおと)が小さくなって、それに連れてギターアンプもやたらと小ぶりになっちゃったでしょ?ウチも先日STUDIOという小さいモデルを発表したけどサ…。
コレね、演るロックの種類にもよるけど、やっぱりウマくないね。
若い人たちが聴いている「ありがとロック」だったらゼンゼン問題ない。
でも、70年代のハードロックのようなトラディショナルなロックは、ステージの中音をガツンと出して演らないと聞いていて面白くないということがわかった。
もっともコレはベテランのPAのエンジニアがおっしゃっていたことの受け売りでもあるんだけどね。
小さい中音は、バンド・アンサンブルの時はいい。
そうそう、ひとつ思い出したので脱線。
確かディオンヌ・ワーウィックだったと思うけど、知り合いのギタリストがテレビの仕事でバック・バンドを務めた時のこと。
リハーサルの時、彼女はとにかく「バンドの音を小さくしてくれ」って言うんだって。
で、ギター・アンプのボリュームを下げに下げ、大きな音が出ないようにおっかなビックリ弾いていると、彼女の指示で曲が途中で中断され、「Too loud.....」と言う。
これが何度も繰り返されて、バンドの音は蚊の鳴くような音。
演奏するのがとても難しかったという。
でも私が言っているのはガチンコで演るトラディショナルなロックのことよ!
バンド・アンサンブルの時はいいんだけど、小さい音だとどうしてもギター単独で弾くリフがダメなんですよ。
家で練習しているようなサウンドで、まったく迫力が伝わってこない。
いいですか、Jeff Beckに端を発してJimmy Pageを経由して、Deep Purpleに行く着くようなギター・リフで聴かせるカッコいいハードロックはMarshallがあったからこそ発達したんですよ。
Marshallと言えば爆音…伊達や酔狂でMarshallはバカでかい音をだしているワケじゃないんだね。
そして、ロックってのはバンド自体が大きな音で演って当たり前の音楽なんですよ。
やっぱり人間は歴史を勉強しないとダメなんだな。
言い換えると、「歴史を勉強できるのが人間」なんですよ。
だから巷のロックが「ありがと賛歌」あるいは「がんばれ小唄」になっちゃった。
ま、実際…この日の三宅さんのギターの音はチョット音は大き目だったけど、バンド名に「Loud」が入っているんだから仕方ない。
「Loud」が「Beautiful」なんです。
爆音浴もまたよき哉…え、オマエ現場では耳栓しているクセにエラそうなこと書くな!って?ハハハ、ごもっとも!

0r4a0769 そのラウドなギターの向こうを張るドラムス。
迫力のインタープレイも大音量があっての話。
チマチマ演っていたんじゃ「音楽の化学反応」だって起きやしない。

1202曲目は「devil」。

130v三宅さん自身のお気に入りで、最も気持ちを解放して曲と同化したプレイできる1曲かも知れないという。

140_2そんな三宅さんを新しい低音でインスパイアする河野さん。
河野さんはBlind Bird他でMarshall Blogでもおなじみの音楽性豊かな辣腕ベーシスト。
三宅さんのファースト・アルバム『Lotus and Visceral Songs』にも参加しているだけあってイキもピッタリ。
ナントこの日、当日にリハーサルをしただけのブッツケ本番だったという。

150v続いてはおなじみの「murt'n akush」から…

160「if」へとキラー・チューンを続けた。

170v音といい、プレイといい、金光さんのドラムスは三宅さんの音楽に欠かせない重要な個性だ。

180_2コレも三宅さんの愛奏曲「petal」。

190v三宅さんの愛奏曲だけあってよく耳にする曲だが、おもしろいね~、ベースが替わると曲の表情がガラリと変わるもんね。
ベースってのはホントに力のある楽器だ。

200_2 そして最後は「virtue」。

210昨日TAGAWAの3人をヘビとナメクジとカエルの「三すくみ」状態に例えたが、この3人のバランスも素晴らしい。

230vでもこのチームは全員がヘビであり、ナメクジであり、カエルであり…つまり、TAGAWAとの3人とは異なる仕組みでバランスを保っているんだな~。

220vCreamであったり、Scott LaFaroとPaul Motianを擁したBill Evans Trioであったり、インプロビゼーションの魅力を前面に押し出す音楽はこうでないとウマくいかないんだな…なんて考えている。
久しぶりに『Portrait in Jazz』が聴きたくなったぞ!

240v深遠に…しかし激しく13か月ぶりのStarange, Beautiful and Loudの音楽が空気を揺さぶった夜となった。
祝SBL復活!
  
Strange, Beautiful and Loudの詳しい情報はコチラ⇒facebook

250_2この日のトリを飾ったのはHARD ROCK SYNDICATE。260Ray

270v芦萱 "ハンペン" 正博

280vハンペンさんはMarshall。
JCM900 4100と1960Aを使用。

290v日下部 "バーニー" 正則

300v関 "アニかつ" 勝美

310v 前田卓生

320vバーニーの弾くリフで始まったのは「Rock the Nation」。
 
みなさん、Montrose好きね。
Ronnie Montroseもとっくの昔に死んじゃったもんね~。
私はMontroseにもEdgar Winterにも夢中になったことはないけど『Jump on It』のHignosisのジャケット・デザインが好きだった。音はチョット当時の私にはアメリカ過ぎちゃって苦手だったな。
1971年のVan Morriosonの人気作『Tupelo Honey』のギターってRonnie Montroseなんだよね。
あの「Wild Night」のイントロのストラミングはRonnieなのかと思うとおもしろい。
それとこの人、1978年に『Live Under the Sky』にTony Williamsのクインテットで出てるんだよね。
メンバーがスゴかった。
トニーにナゼかコブハム…やかましそ~!
それにロニーに、これまたナゼかBrian Auger。ベースはHuey Lewis and the NewsのMario Chipollinaだった。

330vしかし、「シンジケート」なんて名前…いいね。
「コーザ・ノストラ」とか「エスピオナージ」とか、70年代の男の映画のニオイ。
そう、ロックは70年代なのだ!

340続いては「What You're Doing」…コレはRush?
ゴメンナサイ、私、Rushって見事に全く通ってないのです。

360スゴイよ、セトリ。
だって次「Tie Your Mother Down」だもん。
皆さん楽しそう!

370_2そして、Aerosmithの「Back in the Saddle」。
『Rocks』が出た時、私はロックに狂い始めた中学2年生だった。
お兄さんがいるおマセなクラスメートの大鹿くんが『Rocks』を学校に持って来て騒いでいたな。
でも、普通の子はまだみんな歌謡曲に夢中で誰も相手にしていなかったけど、大鹿くんに頼んでその『Rocks』を貸してもらった。その1曲目がこの曲だった。
あの金色の帯が印象的だったよね。
名盤ちゅうの名盤の1曲目ですよ。

380続いて「Forever」。
特に何も書かない時は「コイツ知らねえんだな…」と思ってもらってOkですから。
しかしバーニーのギターはいいの~。
本当に「ロック・ギターの憲法」を聴いているようだ。

390v「Another Piece of Meat」はScorpions。
コレは知ってんだよ。
Scorpionsは『Love Drive』までは聴いたし、1979年の2回目の来日公演は中野サンプラザに観に行ったのサ。
でも、この曲名が「Another Piece of my Heart」に引っ掛けてあったことは気が付かなかった。
420前田さん、私のことを存じ上げていらした。
誰がどこで見ているかわかりませんからね…とにかく外でハナクソをほじるのだけはしないように心がけています。

400_2Ani-Katsuさん、久しぶりのMarshall Blogご登場!

410vん!次の曲は奇しくも今日の記事の書き出しと重なった!
「The Boys Are Back in Town」だ!

コレはさ、「♪When I say she was cool, she was red hot」っていうところがカッコいいの。
ビートルズの曲と同じで、多分Phil Lynottが書く歌詞って。ネイティブさんの口には気持ちいいんじゃないかって思うのです。
あ、「三つ子の魂百まで」で、私は最後まで「フィル・リノット」で通すと思います。「ピーター・ガブリエル」も同様。

440当然、ギター2人の美しいツイン・リードのメロディが鳴り響く!

450v

430本編の最後を締めくくったのはAC/DCの「Dirty Deeds Done Dirt Cheap」。
コレ、AC/DCなんて知るワケがないウチの下の子がこの「Dirty Deeds Done Dirt Cheap」を知っいて、「ナンでそんなこと知ってんの?」と東急リバブルのぐっさんみたいになってしまったことがあった。
「D4Cでしょ?」とか言うワケ。
そしたら何かのマンガに出て来るんだってね。
Rayさんは今日もまるで高校野球のピッチャーのような、一瞬たりとも手を抜かない激唱を聴かせてくれた!

460vアンコールはKissの「Shout it out Loud」。
コレも中学生の時に流行って、みんな「♪シャ~リ、シャ~リ、シャリラッラ~」とやってたけど、本当は「♪Shout it, shout it, shout it loud」と歌っていることを知っていた子は当時ひとりもいなかったハズ。
 
この時代のロックはいいね。
やっぱりロックは60年代と70年代に限るわ。

470_2最後は出演者全員で記念撮影をしました!
楽しかった~!
はらやん、そして出演者の皆さま、お疲れさまでした!

480_2

200_3 
(一部敬称略 2019年1月19日 吉祥寺シルバーエレファントにて撮影)

2019年3月19日 (火)

SOUL OF ROCK Vol.37 <前編>~ D_DriveとTAGAWA


今日は1月に開催したシリーズ・イベント『SOUL OF ROCK』のレポート。
Marshall Blogでレポートするのは今回で2回目。
まさにMarshall Blogの譜代大名のようなバンドがゾロリと登場する楽しみなステージ。

10vもちろんバックラインもMarshallファミリーが勢揃い。

20会場はもうパンパン!
まずは主催者の'はらやん'からご挨拶。

30一番上の看板の写真…『SOUL OF ROCK vol.3☆』とボードが反射してしまっていて「31」か「37」か読み取れないでいた。
調べてみると、答えは「vol.37」。
前回Marshall Blogでレポートしたのは「vol.23」で、開催は2017年6月のこと。
すると、18ヶ月の間にこのイベントを14回も開催しているのだ!
スゴイな~、はらやん。
何事も続けるってことは大変だからね~。
40さて、「vol.37」のオープナーはD_Drive。

50Seiji

60vいつものDSL100ECと1960AX。

70vYuki

80vいつものTSL100と1960A。

90vToshi

100vいつものEDEN…じゃなくてイードゥンのWT-800とキャビネットはD210XSTとD410XSTのワンハーフ。

110vChiiko

120vいつもと同じではないけど、NATALは同じ。
今回はバーチのキットを皆さんで使い回して頂いた。

1301曲目は珍しく「M16」。
ちなみにヒースロー空港からMarshallの工場に行く時は「M1」というフリーウェイを使う。

140何と言っても「M16」の見せどころはSeijiさんと…

150Yukiちゃんのコール&レスポンスと一糸乱れぬギター・アンサンブル。

160v今日もバッチリとキマりました~!

2002曲目は「Cassis Orange」。
D_Driveのキラーチューン。

190ブッチギリの「Fireball Rhythm Section(←D_Driveを紹介する海外のウェブサイトでも採用されこの表現を我ながらとても気に入っているのだ)」!

180MCをはさんでYukiちゃんフィーチュアのバラード「Unkind Rain」。

210vそして新曲の「Begin Again」。

170このバンドは新曲を下ろすのが大変だからね~。
360v曲を作って、アレンジして、練習して…ココまではどのバンドでも同じだけど、D_Driveは歌詞に頼ることが一切できないからね~。
その分、「仕掛け」に頼ることになる。

230vその「仕掛け」を作るのがヤケクソにムズカシイと来てる。
それでもこうしてシレっと演奏しちゃうところがクールなのだ。

240v5曲目はChiikoちゃんのドラムスがリードして…
220v「Lost Block」。
D_Driveのヘヴィ・ワルツ。

250ん?コレ、Yukiちゃんのソロのパートは4/4と5/4のコンビネーションになっているのか…。

260vスケールの大きなテーマのサウンドを分厚くするToshiくんのベース!
イードゥンとの相性もバッチリだ!

280「Drive in the Starry Night」が続く。S41a0140 フォーメーションもバッチリだ~!

165最後はSeijiさんのシンプルながら印象的なリフでスタートして…

300「The Last Revenge」!

310うん、今日は珍しい曲順ですな。

320全7曲と短い持ち時間ではあったがD_DriveとMarshallファミリー・プロダクツの魅力が爆発した!

330v

340v

350v_2

290vさて、3月30日はD_Driveの10周年を記念する単独コンサート。
会場は大阪十三のGABU。
この日はですね~、D_Drive史上最初で最後となるであろうことをお見せしますからね。
奮ってのご参集をお待ちしております!
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

3_30今ね、海外からまたおもしろそうな話が来てるんですよ、まだチョット秘密…。
おっとその前に6月1日のMarshall LIVE!!
D_Driveと一緒にMarshall ARENAでお待ちしています!
 
Marshall LIVEのチケットのお求めはコチラ⇒Marshall LIVE特設サイト

1d_drive_social_image続いてはTAGAWA。

370田川ヒロアキ

380v寺沢功一

390v長谷川浩二S41a0467 ヒロアキくんはMarshall JVM210Hと今日のキャビネットは1960BV。

400いつもはバッキングトラックを使った「Seascape」のギター・ソロでスタートするTAGAWAのステージだけど、今回は完全にア・カペラのソロで爆発!
爆発してもきれいな音だニャ~。

0r4a0427 そしてドヘヴィなリフから「Stranger Destroys Arms」。

450「三すくみ」って知ってる?
ヘビとナメクジとカエルの関係を「三すくみ」なんて言うんだけど、ヘビはカエルをひと飲みにすることができる。一方、カエルはナメクジをひと舐めにすることができる。さらにナメクジにはヘビが持っている毒が効かず、身体についているネバネバでヘビを溶かしてしまう。
でもそのナメクジはカエルには弱い、そのカエルはヘビには弱い、そのヘビはナメクジに弱い…と、グルグル回っちゃって、結局三者ともお互いに手を出すことができないワケ。

460vTAGAWAを見ると時々この「三すくみ」を思い出してしまうのね。
もちろん、誰がヘビで誰がナメクジか…なんて話ではないよ。

470壊れそうで絶対に壊れない絶妙なバランスを三者が保っている…ということ。
そしてそのバランスが大きな緊張感を生むのだ。

480続いてはヒロアキくんのテーマ・ソング「My Eternal Dream」。

490vやっぱりTAGWAのステージでもこの曲はハズせない!

500続いては浩二さんの作品「Running Light」

S41a0366 やっぱりいい音!
ヒロアキくんは歪み系のエフェクターを一切使わない、空間系だけ。
つまりディストーション・サウンドは100%Marshallで作られているのだ。Marshallが聞いたら喜ぶぞ!

510v続いて「Spacecraft」。

520vTAGAWAのステージの見せどころのひとつ「That's Over」。

Img_0048 てらちんのソロ!

540vタッピングからスラップから、盛りだくさんのプレイ!

530低音暴力団の組長として思う存分暴れて頂きました。

550続いては浩二さんのソロ。580vこの音!
デカいけど全くうるさくない。
コレぞ達人のワザ!

570vお客さんの目と耳を釘づけにするエキサイティングなソロだった!

560v続いてもてらちんフィーチュアで「Crazy Gun」。

590_2当然のことながらココも盛り上がったね~。

600ガラっと雰囲気が変わってヒロアキくんのバラード「平和の風」。

S41a0480 最後を「キミを乗せて」で締めくくった。

620ご存知の方も多いであろうが、ヒロアキくんはオリンピック/パラリンピックのウエルカム・ソングを現地のミュージシャンを起用してLAで制作することになり、クラウドファンディングでその資金を募った。
支援者も多く、今日現在で募集終了まで12日を残し目標金額を大きく上回ることができた。
しかし、あり過ぎても困らないのは資金ちゃん。
ご興味のある方は専用ウェブサイトをご覧のうえ、奮ってご参加くださいますようマーブロからもお願い申し上げます。
 
詳しくはコチラ⇒全盲のギタリスト田川ヒロアキ 2020年に向けてロサンジェルスレコーディングへ!

Nkimg_3218 田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

630v<後編>につづく

200_3 

(一部敬称略 2019年1月19日 吉祥寺シルバーエレファントにて撮影)

2019年3月18日 (月)

【訃報】内田裕也さんのこと


内田裕也さんがご逝去されたことを今朝テレビのニュースで知った。
まさに「ロックの巨星」墜つ。

今月の初めにあるイベントで加納秀人さんとご一緒させて頂いて、楽屋でたまたま外道の「ロックンロール・バカ」の話をした矢先のことであった。
仕方のないことなのかも知れないが、ニュースを見ていて「樹木希林さんの配偶者」や「ロケンローラー」としての「内田裕也」ばかりが喧伝されていることが気になった。
もちろんそうしたプロフィールに間違いはないのであろうが、私としては裕也さんの「日本におけるロックのパイオニア」的な側面に触れてもらいたいのである。

50vたとえば1974年8月に郡山で開催された「ワン・ステップ・フェスティバル」。
「和製ウッドストック」として今でも年配のロック・ファンの口に上ることが少なくない。
私がまだ小学校6年生時分のことなので、残念ながら当時は開催したことすら知らなかったが、コレも裕也さんのご尽力によるもの。
開催から1か月後に出版された『ミュージック・マガジン』に裕也さんの回想録が掲載されていて、今読むとコレがすこぶる面白い。
親身になって協力してくれた出演者やスタッフに対する丁寧なお礼が綴られている反面、ロックに理解を示しているとは到底思えないマスコミや役所や業者に対する不満や怒りを実名で斬りまくっちゃうのだ。
それをそのまま掲載する中村とうようさんがまたスゴイ。
ロックが市民権を得る前の、「ロック」が「ロックだった」時代の話である。
下の写真は『ミュージック・マガジン』のクロニクルで、私もコレで記事を読んだのだが、ページをめくると、とうようさんの連載エッセイ『とうようズトーク』が続いていて、とうようさんもワン・ステップ・フェスティバルについて怒っていらっしゃる。
とうようさんが怒っている相手はそこに来たお客さん。
ゴミを盛大に捨てて帰ってしまったのだ。
フェスティバルが終了した翌朝、とうようさんと裕也さんでゴミ拾いを手伝った…という。
裕也さんもツラかったと思う。
日本でロックを普及させたい一心でやっているのに、ロックを楽しむ連中がそうした不道徳なことをしていたら面目丸つぶれだもんね。
今のロック・フェスはこんなことはないだろう。45年前の話である。

20その翌年の1975年にはジェフ・ベックやニューヨーク・ドールズ、フェリックス・パッパラルディらを招聘し、後楽園球場で『第1回ワールド・ロック・フェスティバル』を開催。

340v 続いて1976年2月の『YUYA PRESENTS 浅草最大のROCK SHOW』。
2年前からコンタクトを取っていたというフランク・ザッパを今はなき浅草国際劇場に呼んでしまった。
サポート・アクトは裕也さんのバンドの他に麻生レミと井上堯之ウォーターバンド、コスモス・ファクトリー、そして四人囃子。
大二さんがエレベーターでフランク・ザッパと2人っきりになってしまって「とてもコワかった」というのは私の好きな話。

150v_2 コレはその時のコンサート・プログラム。
「大入り袋」を模しているのでホンモノは赤い装丁なんだけど、コピーしか持っていない。
袋の宛名が「内田裕也様」になっている。
30年チョット前に京都の「Joe's Garage」というレコード屋さんでコピーしてもらったヤツ。

30「ワールド・ロックが終わってホッと一息という感じでもなくて、ジッとしていては何も残らないんで…」と企画したのだそうだ。
"内田裕也 こんどは浅草に殴り込み"…やっぱりこの公演がニュー・イヤー・ロック・フェスにつながったんだろうね。
昔のロック・ファンにとっては「国際=ニューイヤー」だったからね。
何度か自転車に乗って楽屋口を見に行ったナァ。
ニューイヤーは46回も開催したそうだ。偉業だよね。

40v_2そして裕也さんはザッパの記者会見を国際劇場にほど近い吉原の松葉屋で行った。
やることがイキじゃないか~。
松葉屋はかつては妓楼だったようだが、引手茶屋(お客さんと妓楼の仲介役)として名高く、売春防止法が施行された後、「花魁ショウ」を考案し、それが「はとバス」の見学コースに組み込まれて大当たりした。
下の写真に写っている真ん中のマンションは松葉屋がかつてあった場所。
裕也さんとザッパがココにいたのだ。 

100v_2 「裕也さん」などと馴れ馴れしく書いているが、私はご本人とお話したことすらない。
何度もお行き会いはしているんだけど…。
しかし、1度だけお写真を撮らせて頂いたことがあった。
それが一番最初と下の写真。
2013年8月に渋谷のDUOで開催された『桑名正博さんを偲ぶ会』の時のこと。
カッコよかった。
 
80年代に入りロックという音楽が完全にビジネスと化し、急速に普及した反面、オリジナルのロックが持っていた魅力が薄まって行くのを裕也さんはどうお感じになられていたのか。
今の「ありがとロック」はどうだったんだろう?
そして、アニメーションの女の子たちがバンドをやっている姿をどう思っていらしのだろうか?
やっぱり「俺にはコミック雑誌なんかいらない」かな?
 
偉大なる日本のロックのパイオニアのご冥福を心からお祈り申し上げます。

10v(一部敬称略)
 

200

2019年3月15日 (金)

Wチャンスキャンペーンやってるよ!

 
「キーホルダー」って日本語だって知ってる?
世界のどこかではアレを「Key Holder」と呼んでいるところがあるかも知れないけど、少なくともイギリス人は「Key Holder」という言葉を使わない。
彼らはアレをなんて呼んでいるかと言うと、「Key Ring(キーリング)」。
「Key Holder」なんて動作主名詞を使った方が難しい感じがしない?
「Key Ring」の方が単純でわかりやすい。
さて、今Marshallを買うと、キーホルダーがもらえるキャンペーンを実施中だ。

Ak_0r4a0004キャンペーンの対象商品は…
  

①MG10

Ak_mg10_front②MG15

Ak_mg15_front③MG15R

Ak_mg15r_front④MG15FX

Ak_mg15fx_front1

ちなみにD_DriveのYukiちゃんは、家ではMG15FXを愛用してくれていますから。
こんな感じ。
コレはクリーン系のサウンド/

こっちは歪み系のサウンド。
WeROCK誌で公開された動画。
時折聞こえて来る鳥の鳴き声が猛烈な「ホーム感」を醸し出していますな。
鳥がアタマにとまっちゃってるし!
ね、家でもこうやってアンプを使って練習しないとうまくならないよ。
デジタルもいいけど、やる時はやらなきゃ!

…といいつつ対象商品の5番目はデジタル・アンプ。
⑤CODE25…CODEならいいでしょう。
Marshallが作った自分たちのオリジナル・サウンドを詰め込んだモデルだからして。Code25_frontさて、これら5モデルのいずれかを買うと3種類のキーリング…じゃない、3種類のロゴ・キーホルダーのうちのひとつがもらえちゃう。
3種類とは…
チョット写真ではわかりにくいけど、黒ブチ白抜きのパターン。

Ak_0r4a0007かわいいピンク。

Ak_0r4a0006そしてスクリプト・ロゴがはっきりくっきりの黒文字パターン。

Ak_0r4a0010 さらに「Wチャンスキャンペーン」も実施中。
コレがもうIT時代を象徴するかのような抽選方式で豪華賞品が当たるテェやつ。
もうね、スピード三角クジで育ったオジサンには説明することさえムズカシイ!
ってんで、コチラをご覧くだされ!
  ↓    ↓    ↓
『家マーシャルはじめよう!Wチャンスキャンペーン』特設サイト

Ak_0r4a0024 MGまたはCODEをお買い上げ頂いて、奮ってのご応募をお待ちしています。
※本キャンペーンは、Marshall輸入発売元ヤマハミュージックジャパン様のオリジナル企画です。

そして、今日の記事に特別出演してくれたYukiちゃんのD_Drive。もう6月1日にMarshallの地元のMarshall ARENAで開催される『Marshall LIVE』で演奏することはご存知ですよね~。
 
Marshall LIVEのチケットのお求めはコチラ⇒Marshall LIVE特設サイト

1march_9d_drive_social_image_2それに先立って…3月30日はD_Driveの10周年を記念する単独コンサート。
会場は大阪十三のGABU。
この日はですね~、D_Drive史上最初で最後となるであろうことをお見せしますからね。
コチラも奮ってのご参加をお待ちしております!
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site
3_30
 

200

2019年3月14日 (木)

Fury of Fear~One Man Live

 
チョット遅くなってしまって恐縮だが…
Fury of Fear念願のワンマン・コンサートが過日開催された。

10vファン・クラブ「FOF団」から送られた祝い花が会場の入り口を華やかに彩る。

20v場内にはMarshall GALAのTシャツをまとったお客さんが!
うれしいね~。

25v「ワンマン・ライブ」と謳ってはいるが、まずはオープニング・アクトでDamon's Eyeがステージに上がった。
大阪からの参加だ!

30西村歩

40vTakuya50vTakt

60v西村守

70v上原晃

80vオープニングは「Fire Woman」。

90「爆音で聴いてくださいよ!」と指令つきで歩くんが私に渡してくれたCD。
向かって右の2017年にリリースされたファーストアルバムのオープナーが「Fire Woman」。
典型的なハード・ロック・テイスト。

155この手の音楽にはMarshallが欠かせない。
だから歩くんはMarshallを弾く。

100JCM900 2100。
900というとまず4100が定番だが2100とは珍しい。

110v続いてもファースト・アルバムから「Judegment Day」。

120v歩くんの華麗なギター・ソロ!

130守くんとはFOFがLOUD PARKに出演した時に初めてお会いして、日がな一日楽屋で楽しくおしゃべりさせてもらった。
その後もFOFのステージで行き会っているが、いつもベースを弾く歩くんだった。
そして、今日ついに本職のギターの歩くんに接したのであった!

140「大阪からやって来ましたDemon's Eyeです。Fury of Fearのワンマン・ライブ開催おめでとうございます。
いつも弟がお世話になっております!
次は大好きな曲です」

150v…と、「Remember the Sky」をプレイ。

160メロディアスなマイナー・チューン。
CDではマモちゃんとの兄弟ギター・バトルがフィーチュアされていたが、今日は歩くんがひとりで心ゆくまで単独でソロをプレイ。
しかし、兄弟で家の中でこんなことやっていた頃はにぎやかだっただろうな~。

170vTaktくんのキーボーズからスタートするのは新しい3曲入りシングル『Into the Fire』からタイトル・チューン。

210ミディアム・ヘヴィなこの曲はDeep Purpleのソレとは同名異曲。
キーボーズのソロもフィーチュアされてジックリと聴かせてくれた1曲。

200「今日はボクが主役ですよね?しっかし古い音楽演ってんな~。」と弟くん。

180「アイスクリームのバニラが好きで、ダブルで頼んで、オマケもう一玉もらえるとなったら、それもバニラにしちゃう人なんです。
ボクにはそんな兄と同じ血が流れているんです!」
コレはわかるような気がします。
要するに凝り性なんだよね。
何はともあれ、兄弟っていいもんだね。

190「あと2曲…まずボクの音楽のルーツを演ります」
と「Burn」をプレイ。

S41a0004そして、またファースト・アルバムから「Pigeon」を取り上げて約1時間のステージの幕を降ろした。
230v

S41a0052

220

240vDamon's Eyeの詳しい情報はコチラ⇒Demon's Eye Official Site

250v続いての出番はFOFのボーカルズ、西村直人が所属する「東京浅草剣舞会エッジ」。

260キリリと剣舞をキメる直人くん!

270v殺陣やら忍者やら盛りだくさんの演舞。

280私は以前、散歩で通りかかった上野恩賜公園で、偶然エッジの演技を見たことがある。
やっぱり剣劇だからね、かなりの人数で派手に暴れまくる芸のスタイルなワケ。
このスペースでどうやってアレを演じるのかと思っていたら色々と普段の演舞とは異なるアレンジを施して、その魅力を余すことなく伝えていた。

290直人くん危機一髪!
昔はね、こうした刀剣による競り合いがあると、辺りには耳や鼻や指がゴロゴロ落ちていたんだって。
よく時代劇で刀を交えて押したり引いたりするでしょ?
アレで刃先が鼻なんかにチョットでも触れると、スパっと切れ落ちてしまうのだそうだ。

300充実した演技に大きな喝采が浴びせられた!
 
東京浅草剣舞会エッジの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

310そして、トリはもちろんFury of Fear。
イギリス第2の国歌と言われるエルガーの「威風堂々」に乗って登場。「いいや、そうじゃネェ、イギリスの第2の国歌はウィリアム・ブレイクの『エルサレム』じゃい」という話もあるが。
「待ってました!」感満点の客席のパワーを浴びてノッケからブッ飛ばす!

320西村守

330vマモちゃんはワザワザこの日のためにMarahall 1959のフル・スタックを用意してくれた!

335西村直人

340vRYO

350v西村歩

360vそして、上原晃再登場!

370vオープニングは「Beyond the Gate」。

380「Evading heart」から「Savior never die」…

390「みんなに歌ってもらうぜ!」と「Crest」。
冒頭4曲立て続けのメタル・パフォーマンス!

400v「平成最後の最後のワンマンになるかも知れないけど、『平成』の時代にワンマンができてヨカッタと思っています!
いつもは4曲演ってもう後半に入るんですけど、今日はこれからです!」
…と声高らかに「ワンマン宣言!」

395次のセクションも怒涛の4曲ぶっ通し!
このチームはレパートリーが豊富だナァ。
まずは「Unlimited Fall」。410v客席は大盛り上がり!
ココまで既に2時間ぐらい経ってるのよ!

420「No Direction」…

440兄弟っていいな!
430「Till the End of Time」

450「Lost Innocence」から「歌うとお腹が減る」いうMCと物販の紹介を挟んで「World on Fire」。

460「今日の素晴らしいゲスト!」と紹介されステージに上がった人…
「どうもピコ太郎です」
違いますよ~、Kelly SIMONZですよ~。
「ボクと守くんは20歳年が離れていて、彼が18歳の時に出会ったんだよね。
Fury of Fearのためにお集まり頂いてありがとうございます。
この光景はキネマ倶楽部を思い出しますね」

470…と、ケリーさんのご挨拶をはさんで2人が敬愛するイングヴェイ・ナンバーを…。

480まずはアルバム『Trilogy』から「Trilogy」。

490_2そう、ケリーさんがおっしゃったように、この光景はキネマ倶楽部で見たシーン。

5102人と遠慮なく弾きなくるんだけど、師弟愛が作り出しているのであろう、どこかホンワカした優しい雰囲気がいいんだな~。
520このマモちゃんが着ている衣装もケリーさんからのおさがりなのだそうだ。

500もう1曲イングヴェイ・ナンバーで「Liar」。

530イングヴェイ愛も相まってハードながらも心温まるパフォーマンスだ。

540最後は師弟で固い握手を交わした。

550ケリーさんはそのイングヴェイの代表作『Trilogy』をアルバムに参加したシンガーMark Boalsと共に完全再現をするコンサートを5月に開催する。
詳しくはコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website

 

あ、ホントだ!ケリーさん、今日マモちゃんが身に付けているジャケットを着てる!

Photo ショウは何とココが折り返し。
ココに来て最新のアルバム『Fury of Fear』からのレパートリーを披露。
余裕ですよ、余裕のレパートリー!

415cdアルバム通りにまずは2曲「Garden of Eeden」。
お、「イードゥン」ですな?
続けて「Unleash the Ffury」、そして「Destruction」。

560「Flash Back」と「Time of the Rust」

570次のセクションでも5曲を立て続けにプレイ。

580「Kill me to Awake」、「Time Has Come」、「Hunting Blood」、「Hunger Never Filled」、「Tales of the End of the World」。

590そしていよいよ最後のセクション!

600本編最後はニューアルバムからの曲で〆た!

610「Deep Slumber」と…

455「Look for the Freedom」だ!

660アンコールは『Fury of Fear』から「Magic of Love」。

670FOFだけで2時間半。
全部で4時間を超す長尺のコンサートとなった。
 
あのねマモちゃん、長い。長すぎだよ。
初ワンマンがうれしいし楽しいのはわかるけど、2時間半も演奏するなら単独の出演にするべきだと思うし、他のバンドを出したいのであれば、自分たちの持ち時間を削るべきだ。
今の若い人たちのコンサートって思慮なくして長いコンサートが多い。
もっと短い時間で自分たちの音楽の魅力を伝えることを考えるべきだと思う。
そりゃ昔からLed ZeppelinやBruce Springsteenみたいに3、4時間も演るのもいたけど、やっぱり「もうチョット見たいな」ぐらいに止めておくのがウマいやり方だと私は思う。
だからブライアン・エプスタインは偉大だった。
マモちゃんは若手メタル界きっての論客で、いつもヘヴィメタル再興のチャンスを窺っているのをよくわかっています。
だからこそ、マモちゃんのサポーターのひとりとして、そして、40年以上コンサートに通っているガンコジジイとして心を鬼にして書かせてもらいました。
 
とにかく初ワンマンおめでとう!
このままメタル道を爆進してくだされ…Marshallと一緒にね!

690さて、FOFの2人はこの後も予定がツマっているのでウェブサイトを要チェック!
 
コレはマちゃん単独の出演。
710vこっちはFOFでの出演。
 
Fury of Fearの詳しい情報はコチラ⇒Fury of Fear Official Website

700v

200_2

2019年3月13日 (水)

Marshall LIVEに行く人、行こうかどうしようか迷っている人、たとえ行かないにしても興味がある音楽ファンの皆様へ<その4:最終回>~Marshall Blogで予習!

 
さて、3回にわたって「Marshall LIVEに行く人、行こうかどうしようか迷っている人、たとえ行かないにしても興味がある音楽ファンの皆様」にMarshall周辺とロンドンのガイドをお送りしてきた。
今日はその最終回でロック・ファンに向けての1本。
というのも、長年にわたってMarshall Blogに連載している『イギリス-ロック名所めぐり』のロンドンに関する記事をひとまとめにしてみた。
年老いた私のやって来たことだから、どれもクラシック・ロック・ファン向きの内容だけど、ただロンドンの街をブラブラ歩くのもモッタイないからね。
ゼヒ目を通して頂いて楽しいロンドン旅行をさらに楽しくして頂ければ幸いだ。
尚、写真や内容が前回までのガイドと一部ダブるけど、コチラが元ですから。掘り下げる意味でご高覧くださいまし。
紫色のタイトルをクリックして記事に飛んでね。
では、記念すべき『イギリス-ロック名所めぐり』の第1回目の記事から。
 

★vol.1  マーシャルの生まれ故郷<前編>
Marshallの創始者、ジム・マーシャルの生家を訪ねる。
インターネットで調べて全く行ったことのない観光地でも何でもないエリアを訪れたのはとても楽しかった。

10  
★vol.2  マーシャルの生まれ故郷<後編>
Marshallアンプ生誕の地に赴く…感動。

43  
★vol.3  ピカデリー・サーカス周辺
ビートルズのアップル本社跡(有名なルーフトップ・コンサートを演ったところね)やデビッド・ボウイの『ジギー・スターダスト』のジャケットの撮影現場を訪ねる。

102  
★vol.4 オックスフォード・サーカス周辺
ブリティッシュ・ロックの隆盛に欠かせなかった「Speakeasy」、つい先日閉店した「HMV」、老舗ライブハウスの「100 Club」、ビートルズの赤盤&青盤の撮影場所などを紹介。

30 
★vol.5 ソーホー周辺 その1

私にしては珍しくOASISの話題、世界的に有名なジャズ・クラブ「Ronnie Scott's」、そしてイギリスのロックンロール発祥の地、「2i's Coffee Bar」を訪問。

110 
vol.7 ソーホー周辺 その2
レッド・ツェッペリンが初めてリハーサルをした場所、ポール・マッカートニーの音楽事務所、さらにあのトライデント・スタジオを紹介。

80 
★vol.8 ロンドン・ロック秘宝館?
今となっては行っておいてヨカッタか…。

30  
★vol.9 バタシー発電所
本当に行っておいてヨカッタと思うのはコレですな。本当に行っておいてヨカッタ!

Ert_130  
★vol.10 ヒースロー空港
コレにはチト無理があったかな?でもどうしてもヒースローのことを書きたかったのだ!

Img_0008_2  
★vol.11 Earl's Court(アールズ・コート)の見どころ
やっぱり全盛期のブリティッシュ・ロックを聴いて育った世代にはアールズ・コートはハズせないのよ。
フレディのところにも行って来た。

90_2  
★vol.12 South Kensington(サウス・ケンジントン)を往く
どうもジミー・ペイジはまだココに住んでいるようですな…。
V&Aはロンドンで一番好きな博物館。だってこんなイカしたものを見せてくれたんだもの。

180  
★vol.17 ロンドンぶらり途中下車の旅 2015 <前編>
タイトル通りブラブラとロンドンを見て回るよ。
内容はダブりがちですな…。
10ccの『Deceptive Bends』については名古屋でのライブ・レポートに詳しく書いた。

10  

★vol.18 ロンドンぶらり途中下車の旅 2015 <後編>
デンマーク・ストリートと変わりゆくロンドン。
このネオン・パークの発見はうれしかった!

240  
★vol.19~Marquee物語 <前編>

エリック・クラプトンもジェフ・ベックもジミー・ペイジももみんなMarqueeで大きくなった!

I_img_7376_2  

★vol.20~Marquee物語 <後編>

実際にMarqueeに出演したSHOW-YAのsun-go☆さんのインタビューを掲載。

I_img_8352

★vol.21~メリルボーン周辺
この界隈では新しい発見をしてとてもうれしかったな…。
中近東の美しいおねえさんの写真も撮らせてもらったし。

470 ★vol.22 Jubilee Lineに乗って
この時も楽しかったな…比較的地味めな取材先だったけど収穫はかなり大きかった!
そして、あのラーメン。人生で一番マズいラーメンだった。

80_2
 
★vol.24~カーナビー・ストリート <前編> Dedicated Follower of Fashion

昔はそれほど注目していなかったカーナビ―・ストリート。ゴメンナサイ、私が間違っていました!

160   
★vol.25 カーナビー・ストリート <後編> The Lovely Linda
ココにジミ・ヘンドリックスがいたんだよ!
久しぶりにハンド・ジャイブでも踊る?!…踊りません。

200

★vol.26 ハイド・パークのカドッコで
ココはかなり強力な観光スポットでしょう?タマには脂っこいモノもよかろうて。

230  
★vol.27 Marshallが「Milton Keynes Business Achievement Award 2017」を受賞!

ミルトン・キーンズの50周年に関する記事。Marshall LIVEに行く人はゼヒとも読んでおいてくださいませ!

30_2 
★vol.32~ハマースミスが好きだった <前編>
映画『ボヘラ』を観て書く気になった記事。どうしてそんな気になったのかは読んでみて!

20

★vol.33 ハマースミスが好きだった <後編>

コレもブリティッシュ・ロックの隆盛に欠かすことのできなかったハマースミス・オデオンの話題。

650

記事の番号がトビトビなのは、ロンドン以外のロックの名所にも出かけているから。
興味のある人はゼヒ追いかけてみてください。
 
それと、Marshall Blogと並行してMarshallと関係のないことがらを綴ったブログ『Shige Blog』を時々更新しておりますが、そちらにもプライベートな話題で構成したイギリスの旅日記を掲載しております。
ま、旅の思い出として記した私的な紀行文ですが、読み返してみると案外おもしろいな。
アルバムの整理をしていてつい昔の写真に見入って収拾がつかなくなる感じ。
そのイギリスの紀行文をまとめてみたので、コチラもロンドンに行く前に是非どうぞ!
少しぐらいは何かの足しになるかも知れませんゼ!

1march_sb 

イギリス紀行2012(全19本シリーズ)
過去最少の滞英期間だった旅の思い出。
ジム・マーシャルのさよならの会に始まってニューキャッスルやサウスシールズを経てエジンバラまで行って来た!
スコットランドからロンドンに帰ってビックリ。
そこはエリザベス女王の在位60周年に沸く狂熱の街と化していた!

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Relaxin' in London 伊藤広規、ロンドンを往く(3本シリーズ)
上と同じ滞在中にベーシストの伊藤広規さんが訪ねて来てくれた!
一緒にMarshallに行ったり、パブめぐりをしたりでとても楽しかった!

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イギリス紀行2012 秋の陣(8本シリーズ)
Marshall創立50周年記念コンサートに出席した時の旅。
この時もミッチリとロンドンを見て回りました。

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 ★イギリス紀行 2014 (3本シリーズ)
この時はほんの少ししかロンドンに滞在できなかった。
でも例によってロンドンでとてもステキな時間を過ごしたよ。私の中では別名「モニカの旅」。
ああ、またあのオバさんの「モニカ~」の声が聞こえて来る!

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イギリス紀行 2015 (19本シリーズ)
一番最近のイギリス旅行。そして初めて家内と訪れたイギリス。
カンタベリーに行ったり、ヘンリー八世の家にお邪魔したり、社長夫妻の結婚記念パーティにお呼ばれしたり、行っている間に私の父が死んでしまったり…一生忘れることができない旅となった。

250_3次の旅はどうなるかな?
それでは皆さん、D_Driveと一緒にMarshall ARENAでお待ちしています!
 
Marshall LIVEのチケットのお求めはコチラ⇒Marshall LIVE特設サイト

1march_9d_drive_social_image_2その前に…
3月30日はD_Driveの10周年を記念する単独コンサート。
会場は大阪十三のGABU。
この日はですね~、D_Drive史上最初で最後となるであろうことをお見せしますからね。
奮ってのご参加をお待ちしております!
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site
3_30 

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2019年3月12日 (火)

Marshall LIVEに行く人、行こうかどうしようか迷っている人、たとえ行かないにしても興味がある音楽ファンの皆様へ<その3>~ロンドンは街全体がロック博物館!

 
お待たせしました。
D_Driveを観にイギリスくんだりまで足を運ぶ方々は根っからの「ロック・ファン」にキマってる。
今日はロンドンで簡単に訪れることができるブリティッシュ・ロックのランドマークを紹介しちゃうよ。
前回も書いたけど、何しろロンドンは街全体が「ロックの歴史博物館」だからね。
詳しくはこの後にアップする『名所めぐり』で掘り下げてみてください。
 
まずはビートルズでしょう。
ビートルズに関する名所をやりだしたら記事が何本あっても足りないので、今日は有名どころだけ。
…となるとまずはアビィ・ロードですわな~。
「abbey」とは「修道院」のこと。

Img_0292ビートルズ・ファンなら誰しもコレをやりたいことだろうけど、この道って交通量がスゴいのよ。
で、歩道に黄色い先っちょの玉がついたポールが立ってるでしょ?
コレって「Zebra zone(ゼブラ・ゾーン)」といって歩行者最優先の印なのね。
どんな時でもココに歩行者がいたら車は止まって歩行者を先に渡さなければならないの。
もし警察に見つかったら即罰金。
だから、ココを通るドライバーにとってはこの「ビートルズごっこ」は迷惑以外の何物でもない…と思う。
それともロンドンっ子の誇りなのかな?
ココへは「St.John's Wood駅」から歩いて10分もかからないかな?
駅にはビートルズ・グッズの売店もあるよ。
行ったらこの写真の左側にあるEMIの「Abbey Road Studio」のチェックもお忘れなく。
D_Driveもココでレコーディングする日が来るといいね!

480ロンドンにあるビートルズ関連の名所は枚挙にいとまがないんだけど、ココではもうひとつだけわかりやすいヤツ。
ピカデリー・サーカスのすぐそばにあるビートルズのレコード会社Appleの元社屋。
1960年の1月30日、この屋上で演奏してビートルズは解散したんだよ。
この前の通りは洋服の仕立て屋さんが立ち並ぶ「Sevile Row(セヴィル・ロウ)」。
そう、日本語の「背広」の語源となった通り。

481v写真は工事中だけど、今は一般公開されているジミ・ヘンドリックスのアパート(真ん中)。
以前は一般開放されていなかった。
となりの白い部分は「ヘンデルの家」。ヘンデルは英語では「ハンデル」ね。博物館になっていて、信じられないぐらい上品で親切なおジイさんが丁寧に案内してくれる。
元々ハンデルはドイツ人です。
他にもジミ・ヘンドリックスがゲロをノドに詰まらせたホテルなんてのもあるけど今日は割愛。

490デヴィッド・ボウイの『Ziggy Stardust』の裏ジャケに写っている電話ボックス。
あのジャケットはココ、リージェント・ストリートから少し入った「Heddon Street」というところで撮影された。
今はスッカリ様子が変わってしまって、「ココがソコ」と言われなければ絶対にわからない。

491v「Earl's Court駅」から歩いて10分チョットぐらいのフレディ・マーキュリーの家。
あの映画でホーム・パーティが開かれていた場所はココでしょう。

500サウス・ケンジントンにはジミー・ペイジの家。
まだココに住んでいるのかどうかは知りません。

501bv最近テレビのコマーシャルで「Picture Book」が使われているThe Kinks。
彼らの地元はロンドン北部の「Muswell Hill(マスウェル・ヒル)」
最寄り駅はノーザン線の「Archway(アーチウェイ)」。
駅を出たところにあるのが「Archway Tavern(アーチウェイ・タヴァーン)」というパブ。
502_2ココで撮影した写真がジャケットになっているのが1971年の『Muswell Hillbillies』。
バスでMuswell Hillまで行くとKinksの博物館になっているパブがあるとかで、今度行ってみようと思っている。

12mh4ジャケットつながりでコレは?

Mg OASISの『Morning Glory』のジャケットになったソーホーの「Berwick Street(バーウィック通り)」…とかね。

Img_0303 Pink Floydの『Animals』のジャケットは…

Anテムズ川南岸の「Battersea Power Station(バタシー発電所)」。
コレはもうだいぶ前の写真。

505今、このエリアは再開発工事を進めていて3年前でもこんな調子。
現在ではこの発電所の建物もほとんど撤去されて煙突だけになってしまったようだ。

0_img_0487 ロックの歴史の名を残す有名なライブ会場をめぐるのも楽しい。
 
オールド・ファンが泣いてよろこぶ「Finsbury Park(フィンズベリー・パーク)」の旧Rainow Theatre(レインボウ・シアター)。

503The WhoやLed Zeppelinが出演し、ブリティッシュ・ロックの中心地だった「Marquee Club(マーキー・クラブ)の2号店跡。

504「Hammersmith Odeon(ハマースミス・オデオン)」は「eventim apollo」という妙な名前になって現在も大きなコンサート会場のひとつとして稼働している。

650 Led ZeppelinやPink Floyd やSladeが大コンサートを開いたことで有名な「Earl's Court Exhibition Centre(アールズ・コート・エキシビジョン・センター)」。
ゴメン…コレももうないかも。
3年前にココの裏に滞在したんだけど、もう工事をしていたからね。

0_img_0195「Royal Albert Hall(ロイヤル・アルバート・ホール)」も壮観ですよ~!
クラプトンがしょっちゅう出てるところね。
「BBC PROM」の青いフラッグが見えるけど、BBC PROMは世界最大のクラシック音楽のお祭り。
もうね、音楽や芸術に対する接し方が日本人とまったく違う。
まるで大人と子供だよ。
D_Driveが10年間も鳴かず飛ばずだったことを見てもわかる。
それがイギリス人の目に留まった瞬間に契約だよ。
ひと山当てられるかどうかはコレからの話だけど、少なくとも感性がゼンゼン違う。
 
ココの年末の年越しコンサートも有名だよね。
私もいつかイギリス人に混ざって、腰に手を当ててココで「威風堂々」を踊りたいと思っているのだ!

0_img_0595 「ああ~、ココで作られたのか~」とレコーディング・スタジオに赴いて、そこで制作された名盤に思いを馳せるのもよいものだ。

「♪ヘ~イ、ジュード~」と口ずさみながら訪れたいのはソーホーの「Trident Studio(トライデント・スタジオ)」。
若き日のQueenもココでお世話になったよ~。
「Hey Jude」でポールが使ったココのピアノが「Bohemian Rhapsody」にも使われた。

510ココはやっぱり「♪ロンリ、ロンリ」かな?
ノッティング・ヒルに近い「Ladbroke Grove(ラドブローク・グローブ)」というところにある「Salm West Studio(サーム・ウエスト・スタジオ)」とかね。

0_img_0478 モッズの故郷、「Carnby Street(カーナビー・ストリート)」だって行っておかないとマズいでしょう。
チョット前まではこの通りは「ボヘラ」一色になっていたようだ。

510a「Bag O'Nails(バック・オネイルズ)」というクラブはジミ・ヘンドリックスがロンドンで初めて演奏した場所。
ポール・マッカートニーもココへジミヘンを観に来ていた。
そして、ココでリンダと知り合った…っていうんだな~。

510bvロックのランドマークについては、もう1本別の記事を編むので行くまでにゼヒお目を通して頂ければ…と思います。
ロック好きの方々なら旅の楽しさが倍増する…かもよ!

0_img_7886楽器が見たいなら「Denmark Street(デンマーク・ストリート)」…なんだけど、ここの斜陽感というか、さびれ具合というか、今となっては、ホントにココがThe Kinksが歌った「Denmark Street」か?と疑いたくなる。
イヤ、15、16年ぐらい前はもっとゼンゼン賑やかだったんですよ。
それが楽器店がひとつ減り、ふたつ減りしているウチに何とも閑散とした雰囲気になっちゃった。
ここも近くのトッテナム・コートロード地区の再開発のアオリを喰って将来なくなるようなので今のウチに見ておいた方がよいでしょう。

0_img_1152ストラディバリウスだのグァルネリのような億単位のヴァイオリン類やベートーベンが使ったとかいうピアノが飾ってあるのはベイカー・ストリートにある「Royal Academy of Music(王立音楽院)」。
エルトン・ジョンの母校。
チョットした楽器の博物館が併設してあって、結構見応えがあるよ。

512vサッカー好きにもロンドンはそりゃタマらんよね。
一応アーセナルのスタジアムなんてもの行ったことがあるよ。

0_rimg0041推理小説が好きならBaker Street(ベイカー・ストリート)の「シャーロック・ホームズの家」がある。

513それと、ゼ~ッタイに体験して欲しいのはパブね。
たとえお酒を飲まない人でもハーフ・パイントぐらいのグラスで、気分が悪くならないペースでエールをチビチビ舐めながら雰囲気だけでも味わうといい記念になる。
ロンドンに行ってパブに行かないなんてモッタイなさすぎるからね!
で、ロンドンの中心にあるパブは普通食事を出さないので要注意。
下の写真はMarshallの近くにある「Swan」というパブなんだけど、こういうところはレストランも兼ねているので食事もできるけど、繁華街のパブはひたすらエールを飲むだけ。

520コレは上に出て来た「Earl's Court」の駅前のパブ。
この辺りまでくるとパブでも食事を出すところが多い。

530こんな感じ。
ハンバーガーだけどね。
これをLONDON PRIDEで流し込む。
ポテトフライはおいしいね~。
ジャガイモがおいしいの。
ただ、毎日食べるもんだからしまいには見るのもイヤになってくる。
右下のソースはマズかったな~。何の味をしているのかがわからない。
 
★イギリス英語ワンポイント講座:我々が普通に「ポテト・フライ」と呼んでいるモノはアメリカでは「French fry」というでしょ?
アレはイギリスは「Chips(チップス)」。
で、アメリカで「Chips」と呼んでいるポテチのことをイギリスでは「Crisps(クリスプス)」と言います。

570さて、パブ。
見てコレ!
夕方5時を過ぎるとロンドンの中心にあるパブはみんなこんな調子。

Img_8184この文化ってすごく良いと思っているんですよ。
Marshallの友達から聞いた話では、イギリスの家はセマいので、会社の同僚を呼んだりすることがし辛い。
かといって仕事の後にその日一日のことを語らいたい…ということで、イッパイだけパブでエールを流し込んで、家に帰って家族と食事をするのだそうだ。
日本人みたいに居酒屋でヘベレケになるなんてことは普通はまずしない。
日本もこのパブ文化をマネすればいいと思うんだけどナァ。
でも、サラリーマンの勤務体系が全く違うからね。 
向こうの会社は5時1分には誰も事務所にいないからね。ビックリするよ。
シレ~っと、かつサッと全員いなくなっちゃう。
Marshallあたりだと通勤に1時間もかけている人はほとんどいないから、寄り道をしない限り5時半にはもう家に着いちゃう。
長い冬はツライけど、6月の中旬あたりは10時過ぎまで明るいから一日が異常に長い。
見ていると人生をとても楽しんでいる感じがするんだよね。
海外旅行もバンバン行っちゃうし、英語ウマいし!

Img_8186パブでの過ごし方は実に簡単。
「キャッシュ・オン・デリバリー(COD)」だから、商品と引き換えにお金を払えばいいのでチップの心配も要らない。
飲みたいモノとサイズを頼むだけ。エールの場合は1pint(パイント)が主流。1パイントで500mlぐらい。
「サッポロ!」とか「キリン!」なんてワケにはいかないので、最初はまずナニを頼んでよいのかわからない。
チャンとしたパブのカウンターには下のようなサーバーが必ずあるので、レバーについているカッコいいロゴのヤツを指差して「This one please」とオーダーすればOK。
法律でアルコール度数を表示することが義務付けられているので、その数値もひとつの目安にするといいでしょう。
540エールはアメリカや日本で飲むラガー・ビールみたいにサラっと薄くないので、ノドが乾いていてもグバ~っと飲んだりはしない。
キンキンに冷やされていないし、泡もほとんど浮かんでいない。
550銘茶を頂くようにして麦の香りと風味を味わいながら「チビッ」と飲む。
女性はビールよりもジントニックのようなモノをオーダーすることも多いようだ。
でもねビールが好きな女性は、気にしないでガンガンいっちゃいな!

0_img_0305_2コレね、オフィス街にあるパブは、昼は昼で結構混んでるんだよ。
サラリーマンが昼間もコーヒーがわりに軽くやって行くんだね。
どんなに混んでいてもカウンターの中の人に視線を送っておけば、必ず向こうからオーダーを訊いてくれる。
あとは店の中でイスに座って飲もうが、外で現地の人に混ざって飲もうがそれは自由。

0_img_0890 ビターだの、IPAだの、スタウトだの、ひと通り飲んでみるといいでしょう。
ソーホーあたりのパブで1パイント£5.0ぐらいかな?だから800円ぐらい。
コレがブレッチリ―辺りまで行くと£3.0ぐらいになっちゃう。
私が知っている限り、7年前にサウスシールズというイングランド最北の町で飲んだギネスが£1.8で一番安かった。
それだけ都会と田舎では物価が違うのです。

560パブ自体もジックリ味わってくださいね。
100年以上やっている店なんてザラだから。
近代的な店もあるけど、やっぱり博物館のような荘厳な内装の店が魅力的だよね。
それは本なりインターネットなりで調べてみてください。

Img_8172それと、パブに架かっているお店の看板を見て歩くのも楽しいよ。

0_img_0753「DORTY DICKS」はチャールズ・ディケンズにちなんでいるんだろうけど、ヤバい名前だよね。
この店は古い方で開業が1831年。188年も前からやってる…日本で言えば天保年間だよ。

0_img_0657 食べ物のことにも少し触れておきましょうかね。
「イギリスは食事がヒドイ」とよく言われるけど、なんのなんの、アメリカと全く同じよ。
私の結論は「日本人はどこへ行っても自分の国の料理より美味しいモノを食べることはできない」…コレであります。
なので、覚悟していればイギリスの食べ物もゼンゼン平気よ。
まず「ジェリード・イール」とか「ハギス」とか、マズイと言われているモノにワザワザ手を出しなさんな。
それから、安いモノはやっぱりマズイ。
外食に関しては「松屋」とか立ち食いぞばみたいに簡単においしく済ませるみたいなことはできない。
外食は裕福な人のモノだから。
 
しからばイギリスを代表する料理とは何かというと、ステーキ、ローストビーフ?
肉を焼いただけじゃねーか!そんなの料理のウチに入らない!
となるとフィッシュ&チップスか。
コレは必ず「アソコのはおいしい!」と言われている店に行くこと。
そうすればかなりおいしいです。
ヒドイのがタマにあるからね~。
中にはアルコールを出せない店もあるので、揚げたタラでイッパイやろうなんて人は事前にお店のチェックが必要。
590それと、ひとつ経験しておいた方がよいのは「朝食」。
「フル・イングリッシュ・ブレックファスト」っていうヤツ。
「イギリスで一番おいしい料理は朝食」っていうのもどうかと思うけど、一度はこのヘヴィなヤツを体験すると良いでしょう。
下はホテルの朝食なのでまだライトな感じ。

580コレは街中のレストランで出すフル・イングリッシュ・ブレックファスト。
真ん中の丸い黒いヤツは「ブラック・プディング」という豚の血を使って作るソーセージ。
その横のウインナーソーセージはルックスはよいが、噛むと間違いなく「ムニュ」だろう。
ベーコンは厚みがあって、アッという間にカチンカチンになるので注意。
この写真はパンがバゲットになっているけど、イギリスの食パンってすごくおいしいんだよ。
絶対に厚切りにしない。
ペランペランに切ってトーストして食べるんだけど、麦の風味がつよくてとてもウマい。
その代わり、すぐにカビが生えちゃう。
要するに化学薬品が使われていないのだ。だからおいしい。
日本人は今、ナニを喰わされているかもうサッパリわからないからね。

0_slider21_2ゴメンナサイね、いつも1人旅で、誰かと一緒でない時の夕食はスーパーの惣菜と缶エールで済ませてしまうことが多いので小ジャレたレストランの情報なんてありません。
「るるぶ」でも広げて情報を各自集めてください。
 
その代わり…下は「GREGGS(グレッグス)」というパスティ専門店。
Marshallの工場のそばにもコレが数年前にできましてね…うれしい。

600「パスティ」という言葉は日本では耳なじみがないかも知れない。
「ペストリー」ってよく言うでしょ?
パイみたいなパン。
イギリスではアレの層になった生地のことを「ペストリー(正確には'ペイストリー'と発音する)」と呼んで、その中に何がしかの具を入れたモノを「パスティ」と言っている。
「ミート・パイ」みたいなヤツね。
コレが安くてアツアツでおいしいのよ~。
ハンバーガーよりゼンゼンいいよ。
GREGGSにはドーナツみたいなモノもおいてあってコレもバカ甘くなくてとてもおいしい。
日本にもできればいいのにナァ。

610それでもやっぱり恋しいのが日本の食事。
アジの開きに納豆、生卵に味噌汁、炊きたての白いご飯…海外で恋しくなるのは決まって日本の朝ごはんなんだよ。
いくら麦の香りがしておいしくても、パンばっかりそうは食えん。
それにね、米を食べないと力が出ない…というか疲れが取れないんだよね。
そこで行きたくなっちゃうのがソーホーあたりにいくつもある日本料理のレストラン。
ま、どうしても料金は高めになっちゃうけど、おいしく感じるよね。
でも、私はコレをやらないようにしているの。
「郷に入っては郷に従え」にトライしているのです。
持参した日本の食材がなくなったら、もう後はイギリス式にやる。だから身体はクタクタだ!
日本の食材もソーホーあたりに行けば簡単に入手できます。値段は日本で買う3倍ぐらいするけどね。
 
今ではカーナビ―あたりに豚骨ラーメンの店もできた。
ラーメンに餃子にウーロン茶で5,000円ぐらいだって。
それからお好み焼きも人気で、Marshallの友達が先日行ったお店は1枚3,000円だったって。
彼女、ゼンゼン平気な感じだったよ。
ようするに連中に撮って「外食」というのはそういうモノなのだ!
ベトナムほどではないにせよ、日本はまだ物価が安い方だ。

0_img_0566カレーはどうよ、カレー。
インドが植民地だっただけにどこへ行ってもイギリスにはインド料理店がやたらと多い。
コレがおいしいのよ。
ただし、安い店はダメ。
臭くて食えない。
「チョット高いかな?」ぐらいのお店で食べるカレーは絶品です。
アレ、正真正銘のインド人がやってるからかな?
東京にも最近すごくインド料理店が増えたけど、ネパールとかパキスタンの人が多いんでしょ?
下はEarl's Courtで入ったインド料理店。
安くなかったけど、もしかしたら人生で一番おいしかったカレーかも!

620海外の食事で一番こたえるのは、ソバとかラーメンのようなダシを使ったおツユのモノを食べる機会が少ないからなんだよね。
イギリス人が「あ~、ラーメン食べたい」って言っているのを聞いたことがない。
日本の食文化はダシの文化なのだ。
ラーメンならチャイナタウンに行けばいい。
でも、それじゃあんまりおもしろくない。
いつかキルバーンというところでこの世のモノとは思えないほどマズいラーメンに遭遇したこともあったし。

0_img_0242 それで数年前に気付いたのが東南アジアの料理店。
日本食のレストランより安く、おツユの麺類にありつける。
ベトナム料理店にはフォーがあるじゃないか!
下は「Hoxton(ホクストン)」というところに並んでいるベトナム料理店で食べたフォー。
激ウマ。
ただし、パクチーが苦手な人は要注意!
 
★イギリス英語ワンポイント講座:私はも~どうしようもなくパクチーが苦手なのね。
で、レストランでパクチーを入れないように頼むにはどうしたらよいか…。
はじめ「パクチー」で通じるかと思ったら全くダメ。どんなにアクセントの位置を変えても通じない。
そうか!アレ「シャンツァイ(香菜)」とか言うんだよな…と思い出して口にしてもゼンゼン歯が立たない。
すると、ウェイターがこういった「Sir, are you talking about coriander? 」。
「ん、今コリアンダーって言った?」
そうか!!!!!!!!!!
「コリアンダー(coriander)」なのか、パクチーは!
うれしかったね。
「コリアンダー、イヤなんだー!コリャ助かったー!」かんなんか言って難を逃れたとサ!

630コレもおいしかったよ~。
昨日紹介したBorough Market(バラ・マーケット)で食べたコンビーフ・サンドイッチ。
とてもカワイイ店員さんのすさまじい不愛想さにも驚いたけどな。
ま、こうやってナンダカンダで美味しいモノもあるので心配なく。
詳しくは「るるぶ」ね。

640もう少しつきあって!
 
地下鉄の話。
一昨日「Day Travel Card」を紹介したけど、ロンドン観光をするのに一体何回地下鉄を利用することになるかわからない。
なので「地下鉄自体を楽しむ」というやり方もある。

Img_8393ロンドンの地下鉄は無機質な日本のソレと異なり、駅ごとに構造やデザインが違っていたりして実に面白い。

Img_8398日本に比べてモノスゴイ速さで動く長いエスカレーターや巨大なエレベーターで昇降客を運んだり、らせん階段をひたすら降りるなんて駅、トンネルのような通路がどこまでも続く駅や改札がない駅もあった。
Img_0539駅名もどれもステキなんだ。
コレなんか「象と城」だよ…名優マイケル・ケインの地元。
「土手(Embankment)」とか「天使(Angel)」とか「寺(Temple)」なんて駅名もある。

Img_8352スッカリ最後になっちゃったけど、ロンドン最大の繁華街であるウエスト・エンドのシンボルがこのPiccadilly Circus(ピカデリー・サーカス)の「エロスの像」。
渋谷のハチ公前みたいなもんだね。
後ろの広告がTDKとSANYOになっているのは写真が古い証拠。

Img_02183年前でコレ。
SAMSUNGやHYUNDAIになっちゃった。
今はもう変わって中国の企業になったかな?

0_img_1549ココが起点の「Shuftsbury Avenue(シャフツベリー・アヴェニュー)」は劇場街。
ニューヨークで言えばブロードウェイだね。
建物を見ているだけでも楽しい。

Img_0237お芝居は言葉の問題があるのでキツイけど、この近辺でミュージカルを楽しむのも悪くない。

Img_0564この「Palace Theatre(パレス・シアター)」って1回入ってみたいんだよな~。(コレはチャリング・クロス・ロードです)

661「Leicester Square(レスター・スクエア)」には半額チケット屋がゴロゴロしているので、お目当てのショウを安く見られるかも知れない。
ブロードウェイの「tkts」と同じ。
その日の売れ残ったチケットを格安で販売する合理的なシステム。
ただし、ブロードウェイと違って、ロンドンの劇場はバカでかいところが多く、チケット代をケチると席がトコトン後ろで舞台が見えなかったりするので要覚悟。
ああ、『Sunny Afternoon』…観に行っておけばヨカッタ!大後悔!

Img_0571もちろんライブハウスに行くのもよろしいな。
オックスフォード・ストリートの「100 Club」なんてのは超有名なライブハウスだし。

0_img_0293世界でも最も有名なジャズのライブハウス「Ronnie Scott's(ロニー・スコッツ)」なんて前だけでもいいから行っておけば?
MarshallはClass5というモデルの発表会をココでやった。私は後にも先にもココに入ったのはその時だけですけどね。

0_img_0708 もうひとつオマケで日本にないモノ。
「Ladbrokes」…ってな~んだ?
コレ、賭け屋。
ノミ屋っていうのかな?
競馬からクリケットの試合の勝敗は当然のこと、新しく生まれて来るロイヤル・ファミリーの赤ちゃんの性別までも賭けの対象にしてしまうイギリス人だからしてこんなのが街中にゴロゴロしている。
別にコワくないのでチョット覗いてみるといいよ。
中には大抵オジイさんが数人いて、テレビの犬のレースを見てる。
戦争の勝ち負けだけは賭けの対象にはしないそうだ。

Img_0572D_Driveの晴れ姿も見たし、さあ、楽しく過ごしたイギリスともコレでさよなら。
ああ、その前に機内食…トホホ。

670最後に日本に着く前に出される食事って食べたことがないな…たいていオムレツなんだよね。
もう、動かないから胃がもたれちゃってね…。
足はパンパンで靴が入らないし…。
若い時は何でもなかったんだけどな…。
海外への旅行はとにかく少しでも若いうちにしておいた方がいい。

680いかがでしたか?
3回にわたってお送りしたMarshall LIVE&ロンドン観光ガイド。
コレを見て「よっしゃ!行ってみっか!」なんて人がいてくれたら書いた甲斐があったというものです。
Marshall LIVEは6月は1日。
あ、そうだ!
お越しになる方は必ず寒さ対策の用意をして来てくださいね!
私は薄手のダウン・ジャケットを持って行きます。
いくら暖流が流れているとはいえ、何しろ緯度は樺太ぐらいだからね。寒いです。
それと、雨はよく降ります。
6月は1年で一番日が長いシーズン。
夜10時ぐらいまで昼間のように明るいので旅行をするにはお得な時期なのだ!

690Marshall LIVEのチケットのお求めはコチラ⇒Marshall LIVE特設サイト

700s<その4:最終回>につづく 

200

2019年3月11日 (月)

Marshall LIVEに行く人、行こうかどうしようか迷っている人、たとえ行かないにしても興味がある音楽ファンの皆様へ<その2>~せっかくの機会だもん、シッカリ観光!

  
"When a man is tired of London, he is tired of life; for there is in London all that life can afford(ロンドンに飽きた者は人生に飽きた者だ。ロンドンには人生が与えうるもの全てがあるから)"

コレはサミュエル・ジョンソンという18世紀のイギリスの文学者の言葉。
今から200年以上前の言葉だけど、今でもコレは通用するんじゃないかしら?…と思うぐらい私はロンドンが好き。
もう何回行ったかな~?
住んだことがないので、イヤな面や悪い面をほとんど見たことがない。そして、いつでも観光気分だから常に楽しい。
「イヤなこと」と言ったら、せいぜい地下鉄で財布をスラれたことと、フライドチキン屋のカウンターの中でドブネズミが走り回っているのを見たことぐらいか?
ニューヨークも大スキなんだけど、ロンドンの方がシックリ来るんだナァ。
そんな風にして何度も訪れては少しずつ蓄積した経験を元に、今日は「駆け足のロンドン観光ガイド」を編んでみたいと思う。
せっかく地球の裏側まで行くんだもん、Marshall LIVEにいらっしゃる方は シッカリと、タップリとロンドンを楽しんじゃいましょう!
ただし写真はかなり古いモノも混ざっていることを予めご了承願いたい。
 
まずは「Tower of London(ロンドン塔)」。
地下鉄Circle(サークル)線またはDistrict(ディストリクト)線の「Tower Hil(タワー・ヒル)l駅」の改札を出て、左にこの景色が見えた時の感動ったらないよ!
以降「~駅」というのは全て地下鉄の駅名を指します。1march_img_0797紙幅がいくらあっても足りないので、歴史はご自分で調べて頂くこととして…。
要するに、ココは元々は王家の住まいだったんだけど、そのうち刑務所&処刑場となった。
「お前、いっぺんロンドン塔行ってみっか?」と言われるのは「死刑」と同じことを意味した。

390ナタリー・ポートマンがヘンリー八世の2番目の妻、アン・ブーリンを好演した『ブーリン家の姉妹(The Other Boleyn Girl)』ぐらいは観ておいた方がいいでしょう。
とにかくヘンリー八世の時代は、日本の「戦国時代」みたいなイギリス歴史劇のハイライトだから。
皆さんがロンドンに行くまでには「ヘンリー八世」に関する記事を完成させますからね。
それまではコレをご覧になっておいてチョーダイ。
  ↓    ↓    ↓
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.28~ヘンリー八世と六人の妻 <前編>

Abアン・ブーリンが斬首された場所なんてのも展示されているけど、こっちの方が怖い。
「Traiter's Gate(裏切者の門)」といって、収監される者たちはテムズ川からこの門を通ってロンドン塔に収容された。
上の映画にも出て来る。
ロンドン塔は霊感の強い人にはチトきつい場所らしい…私はゼンゼン大丈夫。

395でも、イギリス王室の財宝の展示なんかもあるのよ。
ただ、犯罪防止のために動く歩道(Moving Walk)に乗って強制的に移動させられるのでジックリ見ることはできません。
問題はですね~、高い。
とにかく入場料が高額なのだ!
大人1人、インターネットでチケットを買っても£24.7。
聴いて驚け、ナント4,000円弱!

1march_img_0914ロンドンは国営の博物館や美術館といった芸術や科学の振興を推進するような設備はほとんど無料なんだけど、この「ロンドン塔」や「セントポール寺院」のような歴史的な設備は有料であることが多い。
しかも「江戸の敵を長崎で」を気取っているのか、どれもベラボウに高いのよ。
そんな時にはコレ…「LONDON PASS」。
1日、2日、3日、6日、10日というコースがあって、それぞれの期間はLONDON PASSが指定する有料の設備を無料で見て回ることができる。
私は3年前に6日のコースを£116.0(当時のレートで23,800円ぐらい)で買って元を取った。
それがですね、今コレが£169.0…すなわち、26,200円。
最近の円安傾向もあるけど、こうやって平気でガツンと値上げしちゃう。
それでもうまく使えば1つ1つで入場料を払うよりは格段にお得。
ところがコイツには落とし穴があるんだな。
まず…こういうのを買うと元を取りたくなるのが人情だわな。そして、元を取るためにはコレがカバーしている施設を集中的に回ることになり、どうしてもその他のポイントに行きにくくなる。
滞在時間が限られているし、「ホントはこっちに行きたいんだけど、LONDON PASSの元を取る方が先だ!」となってしまい、本来見たかったものを削ったりなんかして…。
それと、それぞれの施設の開館時間がたいてい5時までなので、かなりアップテンポで回らないとお得感が得られない。
「ハイ、見た見た~!」とチラ見で終わらせるのはチト浅ましい。
反対にとてもありがたいのは、LONDON PASSを持っているとウエストミンスター寺院のように優先的に入場が許される施設があって、長い行列(queue)に並ぶ必要がなくなる。
コレすごく便利。
いずれにしても、初めてロンドンに行って、とりあえず有名な観光スポットを片っ端から見ておこう…という人にはもってこいのツール。
日本語のガイドブックとランヤードも付いてるよ。385インターネットで予約してこの「Leicester Square(レスター・スクエア)」にあるカウンターでパスを受け取るのが普通の手順らしいんだけど、いきなりこのカウンターに行っても買えます。
パスは予約の順番で販売していくので、むしろいきなり行って買った方が早いかも…実際に早かった。

210ロンドン塔のすぐお隣はおなじみの「Tower Bridge(タワー・ブリッジ)」。
東京で言えば「勝鬨橋」。
4002つのタワーの中は橋の建設に関する博物館になっていて、タワーを結ぶ渡り廊下を歩けるようになっている。私はメッチャ面白かった。
有料で£9.80だから1,500円ぐらい。
でも、LONDON PASSがあれは支払う必要なし。

Img_1032 傍から見ているのと実際に歩いて渡るのとは大違い。
ケタの切れ目を確認してはいかが?
橋がハネ上がる時間も予め決まっているので、見てみたい人は調べておくといいでしょう。
私は見たことありません。

405コレは3年前に撮った写真だけど、初めて来た時には後に移っている高層ビルなんて全くなかったんだよ。
このタワー・ブリッジを渡ってテムズ川の南岸べりを歩いて回るのが最高に楽しい。
でも、知らないウチに足がガクガクになっちゃうので注意してね。
美しい景色に見とれているウチについつい歩き過ぎちゃうのだ。
今日はそのルートを紹介しましょう。

Img_1102 タワー・ブリッジの次の観光スポットは軽巡洋艦「HMS Belfast」。
「HMS」は「Her Majesty's Ship」ね…女王陛下のお船。
第二次世界大戦で実際に活躍し、終戦直前にはゼロ戦の神風攻撃に対抗する装備を搭載したが、終戦により実際に日本軍と戦うことはなかった。
だからホンモノの巡洋艦なんだけど、帝国戦争博物館の分室扱いになっている。
LONDON PASSが使えたので3年前に初めて入ってみたけど、すごく面白かった。
ただ、船内にはスゲエせまい箇所があるので、そういうのがキライな人はムリかも。

Img_1134 また少し進んで見えて来るのがこの橋。
「♪ロンド橋落ちた~」の歌に出て来るロンドン橋がコレ。名前も「London Bridge」。
橋の向こうに見えるドームはセントポール寺院。 

0_img_1751 このチョット裏に入るとこんなモノがある。
16世紀の戦艦ゴールデン・ハインド号のレプリカ。
ココも博物館になっている。

0_img_1749 夕方になるとこう。
テムズ川の向こうは世界に冠たる金融街、「The City」なので仕事を終えたビジネスマンがスーツ姿で大勢やってくる。
カッコいいんだ、それが!

0_img_0297 シェイクスピアの「グローブ座」を過ぎた隣は巨大な美術館「Tate Modern(テート・モダン)」。
その前からセントポール寺院に向けて渡してある橋は「Milenium Bridge(ミレニアム・ブリッジ)」。
チョット渡ってみましょかね。

Rimg0220コレは橋を渡ってセントポール寺院のテッペンまで上がって撮った写真。
煙突みたいなものが突っ立っているのがテート・モダン。
その向かって左の茶色い建物がグローブ座。

Rimg0232グローブ座は映画『恋に落ちたシェイクスピア』に出て来るでしょ?
この映画はとてもヨカッタ。
特にエリザベス女王一世を演じたジュディ・デンチ。

Kosダイアナ妃が結婚式を挙げたり、『メリー・ポピンズ』の「Feed the Bird」で有名なセントポール寺院は有料だけど、中はスゴいよ。
ナゼかLONDON PASSが使えないんだけど、一度は大枚はたいて見る価値はある。
そして、入ったらこの写真のように一番上まで行くべし。
足はガクガクでヒザが笑っちゃうぐらいキツいけど、この景色を見たらその苦労も少しはスッ飛ぶ。
今、左に見えている観覧車の方面に向かっていますからね。

Rimg0233かつてはゴミの焼却場だったこのテート・モダンは、名前の通り近代美術を中心にコレクションしているけど、印象派の作品もいくつか飾ってあって見応えがあります。
ココは無料。

Rimg0223写真はないけど、美しい「Blackfriars Bridge(ブラックフライアーズ橋)」の次のこのコンクリートの橋が有名な「Waterloo Bridge(ウォータールー橋)」。

Img_0440『哀愁』という古い古い映画の舞台になった。
ナニせこの映画の原題は『Waterloo Bridge』だから。

0_as_2 まだまだ行くよ~。
「National Theatre(国立劇場)」や… Img_0432ロック・コンサートの会場として超有名な「Royal Festival Hall(ロイヤル・フェスティバル・ホール)」などが立ち並んでいる。

Img_0434もう少し行くと公園になっていて…

Img_0429_2大道芸人が出ていてとても楽しい雰囲気。

Img_0431で、ココにあるのがさっきセントポール寺院から見えていた観覧車「London Eye(ロンドン・アイ)」。
コレもLONDON PASSは使えなくて、£27.0っていうから4,200円ぐらいか…高いナァ。
それでも日曜日なんかは観光客でメッチャ長い行列になってる。

0_img_1017でもやっぱり眺めは最高だよね。

0_img_80211周するのに20分ぐらいかな? 

0_img_8031テムズ川ウォークもそろそろ終点。
ずっと川べりを歩いて来たような書き方をしているけど、途中川面から離れて内陸を進まなければならないエリアもあるからね。
対岸の景色の鑑賞もお忘れなく。

Img_1204ウエストミンスター橋からロンドン・アイを望む。
右の立派な建物はかつてのロンドン市庁舎で、今は水族館になっている。
「ダリ博物館」なんてのも入っているけど、どうも怪しそうで一度も入ったことがない。
水族館だけあって「fishy」なんだな。
この水族館の前に絞殺死体が発見させれるところからスタートするのがヒッチコックの『フレンジー(Frenzy)』。

Img_12021972年、ヒッチコック全作品の最後から2つ目の作品。
ロンドン出身のヒッチコックが超久しぶりに地元に帰ってメガホンを取ったクライム・サスペンス。
殺人鬼が「ラブリ~、ラブリ~」と言いいながら自らのネクタイで女性の首を締め上げるシーンはとても恐ろしい。
「frenzy」とは「逆上」という意味。
この映画の原作の原題は「Goodbye Piccadilly, Farewell Leicester Square(さよならピカデリー、さらばレスター・スクエア)」というロンドン好きにはタマらない題名。
この作品は、まだ市場だった頃のコヴェントガーデンでロケをしている。コヴェント・ガーデンは後で出て来ます。

133433_01そして終点!
「Big Ben(ビッグ・ベン)」が目印の「ウェストミンスター宮殿(Palace of Westminster)」というか「英国国会議事堂」。
タワー・ヒル駅からココまで約5.5km。
歩き慣れていないと結構足に来るかも?

410夜ともなるとこんな感じ。

420

Img_8251 残念ながらビッグ・ベンは老朽化により、2021年まで大規模な改修工事が行われている。

Bb 国会議事堂のすぐ裏が「ウェストミンスター寺院(Westminster Abbey)」。
戴冠式等の王室の行事が執り行われ、歴代の王や女王が葬られている。
ダイアナ妃のお葬式もココで執り行われた。
見応え十分だけど有料。
£22.0だから3,400円ぐらい。しっかし高いな~、ただのお寺ですよ~。
でも、LONDON PASS適用スポット。

430国会議事堂とウエストミンスター寺院の間の広場にはウィンストン・チャーチルの像が立っている。
チャーチルの有名な言葉のひとつは「Never give in!(負けないぞ!)」。
第二次世界大戦中の国民を励ますスピーチ。
そのスピーチは日本人にもおなじみの「Never give up!」で締めくくられているが、コレは「あきらめるな!」という意味。

440以前はウエストミンスターから「バッキンガム宮殿(Buckingham Palace)」に向かうルートがスタンダードな観光コースだった。

450宮殿の前庭の近衛兵の交代式は楽団が入っての見ものだけど、チョット離れたところにはる「Horse Guards(ホース・ガーズ)」というところで毎日開催される申し送りのセレモニーも馬がズラリを並んでなかなかに見ごたえがある。
Img_8173もちろん無料。

1march_img_0109バッキンガム宮殿は絶対にハズせないスポットのひとつだよね。
どうせ行くなら正面からアプローチするのもいいかも…足が大丈夫ならね。
ワールドカップなんかのパブリック・ビューイングで出て来るトラファルガー広場から…

Img_8146このアドミラルティ・アーチをくぐって…

Img_8160ザ・マル(The Mall)と呼ばれるまっすぐの道を行った突き当りがバッキンガム宮殿。
結構歩きでがあるけど楽しい。

Img_8170さて、他の有名な観光スポットもチェックしておきましょかね。
たとえば、ベイカー・ストリートの「マダムタッソー蝋人形館」。
コレ、最近はお台場にもできたんだよね。
私は入ったことがありません。だってタッケーんだもん。£30.0だから4,600円ぐらい。
LONDON PASSも使えません。
でも、いっつもスゲエ混んでるよ。

461大英博物館は当然ハズせないでしょ?
こんなのジックリ見ていたら何日あっても時間が足らないよ。

465でもロゼッタ・ストーンぐらいは見ておきたいじゃんね?

466vそれと、ミイラをはじめとしたエジプト系の展示は圧巻です。

466bv_2もし、美術が好きならロンドンは天国だよ。
さっきのトラファルガー広場にある「National Gallery(ナショナル・ギャラリー)」は何回行ったかわからない。
よくトイレもお借りした。
あ、トイレといえば…
 
★イギリス英語ワンポイント講座:昔、学校の英語の授業で外人は「『トイレット』という言葉を使いません」と習った。
コレはアメリカの話。
イギリスではゼンゼン普通に「toilet」という単語を使います。もちろん「bath room」とか「powder room」という婉曲表現でもOK。
で、よく田舎のパブなんかで出くわすのが、「Drake」とか「Hen」のような男女のトイレの表記。
「drake」というのは「オスの鴨」だから男子用。「hen」は「雌鶏」のことだから女子用。
お間違えなきよう!

465bこんなフェルメールから…

Img_1682有名なホルバインの「大使たち」とか、ゴッホ、マネ、ルソー、なんてのが平気で無料で鑑賞できる。
税金はこうやって使えよ!
宗教画なんていったらすさまじい数ですよ。
肖像画だけを集めたすぐ裏の「National Portrait Gallery」もスゴいよ。

466他にもテート・ブリテンだの、コート―ルドだの、博物館や美術館だけ回っていても何日も楽しめるロンドンなんだけど、案外と人の口に上ることがないのがサウス・ケンジントンにあるコレ…「Victoria and Albert Museum」、通称「V&A」。

Img_2259 ココは人間が作った工芸品だけを展示している博物館なのね。
彫刻はもちろん…

468vこんなドデカイ柱から…

Img_2133楽器や食器、洋服、宝石等々なんでもある。
日本からは刀剣の類や武具の他、根付(ねつけ)のコレクションなんてかなり立派だよ。

Img_2205そしてこの美しい建物。
元々の設備を利用して数年前にオープンしたカフェが人気だそうだ。私はカフェができてからまだ行っていないのでゼヒ次回見てこようと思っている。467今は展示していないのかも知れないけど、ピート・タウンゼンドがぶっ壊したギターやジミー・ペイジの衣装、昔のロック・コンサートのポスターの展示なんかをしていたこともあった。
数年前も「デヴィッド・ボウイ展」とか「ピンク・フロイド展」なんてのをやっていたんじゃないかな?
サウス・ケンジントンには他にも巨大な科学博物館などもあるので、時間があれば覗いてみるといいでしょう。

469vロックの博物館ってのもあるのよ。
North GreenwichにあるThe O2(O2アリーナ)の中にある…

0_img_8258 「Britain's Museum of Popular Music」というのがソレ。
ロック・ミュージシャンのメモラビリアが一番の見モノなんだろうけど、私は大きなイギリスの地図に電光で表示するミュージシャンの出身地一覧がすごく面白かった。
ココ有料です。
この次の回でやるけど、ロンドンは街全体がロックの博物館みたいなものだからね~。
469bそれと、時折見かけるのが戦争に関する博物館。
イギリスは常勝国だからね。自慢してるんだよ。
でも、日本よりはよっぽどチャンと戦争の悲惨さを伝承している。
その戦争関連の博物館で最も大きいのがこの「帝国戦争博物館(Imperial War Museum)」。
さっきの巡洋艦の母屋ね。

0_img_8376まぁ、こういうのが好きな人にはタマらないでしょう。
私がかなりギョっとしたのは「ホロコースト」の展示。
結構ショックですよ。
最寄りの駅は「Elephant & Castle(エレファント&キャッスル)」。無料。

469c博物館とか美術館って知らない間にモノスゴク歩くんだよね。
クタクタになっちゃう。
そんな時はマズいサンドイッチでも買って公園でノンビリ休むのも悪くない。
ロンドンには都会にあるとはにわかには信じられないような美しい公園がたくさんあるから!
Img_8449その代表格はやっぱりハイド・パークでしょうな。

0_img_0557 とにかく広い。
ニューヨークのセントラル・パークもそうんだけど、東京の真ん中にもこういう公園があったらいいのにね~。

462そのハイド・パークのバッキンガム宮殿側の入り口のすぐ近くにあるのがおなじみの「Hard Rock Cafe」。
この店、世界で最初のHard Rock Cafe…つまり第1号店なの。

230となりのショップの地下にはセマい博物館がある。
入れ替え制だけど、時間のある人は行ったついでにご覧になるとよろしいよ。

0_2img_0572 さっき出て来た『フレンジー』の舞台、「Covent Garden(コヴェント・ガーデン)」なんてのも皆さん必ずお寄りになる。

2img_0440ココは大道芸人のメッカでたくさんの人でいつも賑わっている。
『マイ・フェア・レディ』のイライザ・ドゥーリトルが花を売っていたのもココ。0_img_0437近くにはこんなのもあるよ。
興味ある?…フリー・メイソンの本部。

0_img_1440別に観光地ではないんだけど、こんなにステキな商店街もあるよ。
「Leadenhall Market(レドンホール・マーケット)」。
やっぱりショッピングは旅の大きな楽しみのひとつだよね。
私は中古レコードとか本とかにしか興味がないけど…。

470「Knightsbridge(ナイツブリッジ)」にある有名なHarrodsや、ピカデリーの紅茶で有名な「Fortnum & Mason」なんかも当然見て来た方がいいでしょう。
コレはそのFortnum & Masonの階段。
木造でギーギーすごい音!
ココ、トイレが便利です。

0_img_0415 どこもかしこもチャンとしたデパートで売っているモノは高いからネェ~。
その極めつけがリージェント・ストリートからチョイとカーナビ―・ストリートの方に入ったLondon Liberty(ロンドン・リバティ)。

0_img_0721 現地の友人も「Crazy!」と言っていたけど、どこもココの値段にはかなうまい。
「おい、チョット待てよ!コレ一体何の値段だッ?」みたいな。
ビックリするのを通り越して値段を見ただけで笑えます。
ただし、吹き抜け構造の木造風の店内は素晴らしい。
0_img_0318建物の中を見るだけならタダですのでゼヒ。

0_img_0720 ボンド・ストリートとか…

Img_0697オックスフォード・ストリートとか、お店を見て回るのも楽しいけど、こういうところはほとんどがチェーン店だからね。
東京とそう変わらない。

Img_0265それよりも、個人商店が並んでいるこういうアーケードを見て回るのが面白いよ。

0_img_7460それと大通りからチョット入ったところの、何代も続いていそうな小さな商店を見て回るのも面白いね。
肉屋なんてのはすごく興味深い。
何しろ肉屋で買い物ができるようになれば英語をマスターしたも同然…とかいう言うもんね。
それだけ肉へのこだわりが大きいのと、要するに向こうの文化をマスターするという意味なんだな、コレは。

0_img_0715チーズ屋も迫力満点!
私は特段チーズが好きなワケではないので、入って2秒で出て来たけどね…とてもじゃないけどクサくて!

0_img_0314 こんな素敵な本屋さんも!

0_img_0710 本が好きな人はCharring Cross Road(チャリング・クロス・ロード)を見て回るとよいでしょう。
日本で言うところの神保町。
よい古本屋がたくさんあります。

Img_7936若い人向けのキテレツなアイテムを探すなら「Camden Town(カムデン・タウン)」だろう。
アメ横のガード下が巨大になった感じ?

476ココには「Camden Lock」という「閘門」がある。
運河の水位を調節して船を低いところから高いところで持ち上げる設備ね。
タイミングがよければその作業を見ることができるかも知れない。
休憩がてらにボーっと見てると面白いよ。

477カムデンにはライブハウスもたくさんあって、D_Driveも出演するかも知れません。
情報が入り次第Marshall Blog他のSNSでお知らせします。

478vそれと、買い物といえばマーケット。
コレも面白いよ。
下は1,000年の歴史を持つ「Borough Market(バラ・マーケット)」。
美味しいモノを色々売ってるよ。
他にもノッティング・ヒルで開催する「Portobello Marsket(ポートベロー・マーケット)」は有名だけど、週末しかやってないのかな?
マーケットは開催している日をインターネットで確認してから行ってくださいね。

0_img_0257まだつづく。次はいよいよ<ロック編>。

200




2019年3月10日 (日)

Marshall LIVEに行く人、行こうかどうしようか迷っている人、たとえ行かないにしても興味がある音楽ファンの皆様へ<その1>~Marshall ARENAへの道

 
去る2月3日にMarshall RECORDSと契約したことを発表したD_Drive。
ウェブマガジンなどを通じて、今やMarshall RECORDSの本拠地のイギリスだけでなく、ドイツ、フランス、ベルギーでもそのニュースが報じられ、世界デビューの範囲がドンドン広がっている実感が沸いてきた。
そして、6月1日にMarshall ARENAで開催されるMarshall LIVEへの出演が決定したことはMarshall Blogの読者の方はご存知のことと思う。
早くもMarshall LIVEのチケットを買って頂いた熱心なD_Driveファンの方もいらっしゃることを知ってビックリやら、うれしいやら。
「どうしようかな~。行こうかな~…止めとこうかな~」と迷っていらっしゃる方もいらっしゃると聞いた。
そりゃ、Marshallが初めて企画するMarshall ARENAでのコンサートに、イギリスの人気バンドに混ざって出演するD_Driveを観るだけでもファンにとっては渡英する価値があるでしょう。
でも、せっかくイギリスまで行くんだったら観光を絡めて思いっきり楽しんで頂きたいと思うワケ。
そこで、もう渡英を決めた方には旅程のご参考に、そしてこれから決心しようという方にはその「後押し」となるように、数回にわたって「旅のガイド記事」を編むことにした。
30回以上の私の渡英経験に基づく、いつものMarshall Blog流のワガママ・ガイド。
私はイギリスに住んだことがないので、渡英旅行はいつでも新鮮で興味津々。
毎回の短い滞在時間で興味のあることについて貪欲にゆかりの地を訪れてきた。
皆さんの旅の何らかの足しになれば幸いである。

10_2それでは、Marshall ARENAへの行き方とMarshall LIVEに関する注意事項から…
Marshall LIVEに行かない方にも是非読んで頂いて、雰囲気だけでも楽しんで頂けたらうれしいです。

まず、旅の拠点は成田国際空港とさせて頂く。
マーブロ読者の方ならおわかりだと思うが、私の性分としてはココから始めないと気が済まない。
国内の航空会社の国際便は羽田発着が中心になってきているらしけど、私は慣れた成田の方が好き。
いずれにしても空港へは時間の余裕を持って行きましょうね。
というのも…

25いつか、Marshallの社長の見送りで車で成田へ行った時、酒々井(しすい)まではそれこそスイスイ行ったんだけど、事故があって東関東自動車道が大渋滞。
もうチョットで成田なのに…。
まだまだ時間はタップリある…と全く動く気配がない高速を降りて国道を進んだ。
はじめはヨカッタんだけど、しばらく行ったら国道もピタリと止まってしまった。
それでもまだフライトまで大分時間がある…とイヤな予感はしつつも大船に乗ったつもりでいた。
ところがこの国道も全く動かなくなってしまった。
こっちでも大事故が起こっていたのだ!
社長はイギリスに帰ってからの予定が詰まっているのでどうしても予定していた便に乗らなければならない。
空港に電話して、航空会社に「離陸をチョット待ってて!」と頼もうにもこういう時はアイツら電話に出やがらない。
しだいに社長も心配になって来て、スマホでイギリス行きの他の便を調べながら…「ん~、ヘルシンキ経由で行くか…」とか言い出してるし…。
ヘルシンキとくれば、Frank Zappaの『You Can't Do That On Stage Anymore vol.2』となるワケだけど…とてもそんなこと言っていられない!
フライトの時間が刻々と迫って来る!
「I'm sorry, we should've left the hotel earlier」なんて仮定法過去完了の例文みないなことを言ってみたところでどうにもならない。今まで毎回同じ時間に出発して来てこんなことは一度もなかったからね。
「No problem.  It's not your fault, Shige.  No worries!」と言ってくれる。
ジョンはそんな人なんだ。
ホントに車をどこかに停めて最寄りの駅から電車で成田空港へ行こうかと思ったけど、その電車の駅までが行かれない。
もう生きた心地がしなかったけど、ついに工事の地点を通過…あとはもうただただ走るのみ!
空港のターミナルについたのがフライトの15分前!
荷物を降ろして、お別れの挨拶もそこそこにジョンは荷物を引いて建物の中に入って行った。
後にも先にも走っているジョンの姿を見たのはアレが初めてだったわ。
下は帰りに寄ったPAで撮った写真。
結果的に下道を選んだのは正解だったようだ。

H1w仕事でもプライベートでもこのカウンターへ来るとやっぱりチョットはワクワクするよね。
一度だけどうしても行きたくない海外出張っていうのがあったけど…。
それと、あるミュージシャンとココで落ち合ってチケットを渡す段取りになっていて、旅行代理店のミスでそのチケットが使えないことがあった。
ビックリしちゃったけど、仕方がないのでカウンターの窓口で「すいませ~ん、ロサンゼルスまで大人1枚くださ~い」とやったよ。
アレ、パスポートさえあれば電車みたいにその場で航空券が買えるんだよ。

26在りし日のヴァージン・アトランティック航空機。

31私の場合、大抵はANAを使って来ていて、数えるほどしかヴァージンを利用したことはなかったが、やっぱり乗る時は必ず「Tubular Bells」のメロディがアタマの中に鳴ってたな。
12年前に私がタバコを止めることができたのもヴァージンのおかげでしてね。
成田空港の免税店で自分が吸うためのタバコを買おうとしていたんだけど、チェック・インにものすごく時間がかかってしまって、出国審査を過ぎたところで待機していたヴァージンの係りの人にそのまま機内に連れていかれてタバコを買うことができなかった。
その時は1ポンドが236円とかで、ロンドンでタバコを買うとひと箱1,500円ぐらいについた。
それでバカバカしいので止めた。

Tb上に「数えるほどしかヴァージンを利用したことはなかった」と過去形で書いたのは、ヴァージンの東京ーロンドン航路が2015年に廃止になってしまったから。
赤字ではない優良路線だった東京ーロンドン航路が廃止になってしまったのは、ヴァージンの大株主がデルタ航空になって、ロンドンーアメリカ東海岸航路を増強したためワリを食ってしまったのだそうだ。
今やJALやANAのロンドン便は羽田発着のみとなり、成田ーヒースロー間を直接飛んでいるのはブリティッシュ・エアウェイズだけになってしまった。
成田空港はMarshallからの来訪者を送り迎えに行くだけの場所になってしまった。
今朝、たまたまテレビで見たんだけど、ヴァージンってフライト・アテンダントの化粧の有無や、スカートかズボンの選択を自由にしたんだってね~。
もう日本に飛んで来ないから関係ないけど。

30東京からヒースローまでの直行便のフライトは12時間半。
召し上がってください、機内食。
昔は楽しみだったんだけどね~。
もう今はチト…。
ビジネスならいいけど。
この間はカツカレーが売り切れで魚になっちゃったんだっけ。

35着陸前の最後の食事…食えんよな~。
しかもまた魚!

36食事をして、映画を見て、本を読んで、寝て…ようやくロンドン市街の上まで来たヨ。
緑が多くて東京とは大違いだね~。
38ルートによってはウェンブリー・アリーナが見えたりするんだよね。

37ヒースローに着きました!
改装しちゃってスッカリきれいになっちゃった…といっても3年前の写真だけど。
イギリスの入国審査は世界で一番厳しいとかいうからね。
「旅行の目的は?」
「滞在日数は?」
「目的は?」
「どこに泊まるの?」
ロックが大切な輸出産業の国だけに「『Abbey Road』の中で一番好きな曲は?」ぐらいの質問は即座に答えられるようにしておきたい…コレはウソです。
でも、入国審査の想定問答集に出ていそうなことはシッカリ訊いてくるので用意をしておきましょう。
若い女性の審査官に「職業は?」と訊かれて、私は調子に乗ってMarshallについて詳しい説明をしたことがあるよ。
「ステキな仕事ね。うらやましいわ!」って言われた。
 
★ワンポイントイギリス英語講座:イギリス英語では列のことを「queue」と言います。
The Kinksの曲に「Who'll be the Next in Line」という曲もあるけど、普通「列」というと「queue」という単語を使います。
発音は「クエウエ」ではなくて「キュー」。

40この入国審査、運が悪いとやたらと待たされる。
私の場合、最長で2時間以上列に並ばされたことがあった。
シッカリ見ちゃったんだけど、某政治家と同じ飛行機に乗り合わせたんだけど、ああいう人たちは列に並ばないんだぜ。
シレ~っと別のゲートから出て行ったよ。
 
終わって外に出てきたら地下鉄の駅を目指してね。
詳しく説明してあげたいんだけど、大改装してしまってから1回しか行っていないので詳しくありません。
でも、すぐにわかるよ。

50この黄色い看板が目印。
右にある「Underground」ってのを目指す。
このロゴはおなじみでしょ?

12underground  
ヒースロー空港はピカデリー線の終着駅なのでどれに乗っても大丈夫。
ちなみに「Underground」は地下鉄、地上を走っている日本でいうとJRみたいのは「Overground」。

60コレはヒースロー駅に設置してあるものではないけど、この銀行のATMみたいな大層な装置が地下鉄の切符の自動販売機。
ロンドンの地下鉄はゾーン別に料金が分かれていてとてもシンプル。
今回はヒースロー空港があるZone5から、Euston Square(ユーストン・スクエア)という駅があるZone1までの切符を買ってください。
 
★ワンポイントイギリス英語講座:紙幣のことをイギリスでは「note」と言います。「bill」とは言いません。
だから紙幣を入れる薄い穴にノートを入れてはいけません…入らないけど。
61コレが地下鉄の自動改札。
日本と同じで、矢印が指している溝に切符を入れると、やや乱暴にバッコン!とゲートが開く。

62ロンドンの地下鉄は一見するとハラが立つほど高い。
あるいは笑っちゃうほど高すぎる。
何しろ初乗りが4.9ポンドだから、今なら750円ぐらいか。
ま、乗る人はいないとは思うけど、呼べば聞こえるような距離の隣の駅まで、地下鉄で行くと750円もかかる。
私が初めてロンドンに行った17年ぐらい前は確か2ポンドだったような…それでも当時の為替レートで500円近くだったのでかなりビックリした記憶がある。
もちろんこんな調子で地下鉄に乗っていたら、お金がいくらあっても足りなくなるで、住人には日本の定期券のようにそれなりの優遇措置というか救済措置がある。
じゃ旅行者は地下鉄に乗るたびに莫大な運賃を払わなければならないのかというと、そうではない。「Day Travel Card」を買えばよい。
コレは一定期間、決まった範囲、ラッシュアワーの時間外であれば何度乗り降りしても料金は同じというシステム。
以前はそういうカードを発行してくれたんだけど、3年前に行った時にはシステムが変わっていた。
いくらかを支払って「Oyster Card」というのを買う。
コレは関東で言えばSUICA、関西はICOCAみたいなヤツで、このカードに「Day Travel」のデータを入れてもらうワケ。
それで改札でピッとやる。
ロンドンの地下鉄は東京に比べてケタ違いに便利だし、楽しいし、観光で数日間滞在するのであればイヤでも相当な回数を乗ることになるので、コレはハズせない…というか、ないとマイっちゃうよ。

63「Tube」と呼ばれているぐらいなので、ロンドンの地下鉄車両は狭い。
しかも端っこが曲がっているのでヘタにドアの近くに立ってしまうと、満員の時なんかすごくツライ。
ヒースローから乗る乗客はたいてい大きな荷物を持っているので、遠慮なくグイグイ乗り込んじゃってください。

70_2まずはヒースロー空港駅からピカデリー線でHammersmith(ハマースミス)駅まで行きます。

80『ボヘミアン・ラプソディ』のロケもしたし、Marshall Blogには面白そうなことが書いてあったし…でもハマースミスには後日戻って来ることにして、今日のところはハマースミス&シティ線に乗り換えるだけ。
ハマースミス&シティ線はロンドンで一番古い路線。路線図ではピンクの線ね。
「Eastbound」というホームに入って来る電車ならどれでもOK。
コレに乗れば放っておいてもEuston Square駅まで行く。
ロンドンの地下鉄は実にわかりやすくて、「西に行くか(Westbound)」か「東に行くか(Eastbound)」。
路線によっては同じように「Northbound」か「Sounthbound」しかない。
「Sounthbound」に乗るときは必ずThin Lizzyの曲を口ずさむわね。
基本的に行き先はコレらしかないので実に簡単。
ただ終点は色々あるので注意は必要だけどね。途中で枝分かれして「アララ!どうしましょう!」なんてこともあるから。

90目指す地下鉄の駅は「Euston Square」。
そのまま地上に上がってくれば下の写真のOvergroundの「Euston Station駅」になります。
ロンドンのターミナル駅のひとつ。
 
★ワンポイントイギリス英語講座:イギリスでは駅などで「EXIT」という表示を見かけません。その代わりに「WAY OUT」という表示が使われます。意味は字面を見ればわかるでしょうけど。
ついでに街中で「TO LET」という看板がよくかかっているんだけど、コレは「トイレ」の「TOILET」ではないので、どんなにガマンできなくても駈け込まないように!
アメリカだと「FOR RENT」っていうのかな?
要するに「空室あり」ということ。

100まず構内の電光掲示板を見て、行き先はどこでもいいから、時間的に余裕を持って乗れそうなヤツで、とにかく「Milton Keynes Central(ミルトンキーンズ・セントラル:以下「MKC」)」という駅に停車する電車を探す。
MKCは大きな駅なので、ほとんどすべての電車が停まるハズ。
そして、自動販売機で切符を買えばよい。
電車はすべて指定席ではないので、もちろん先に切符を買ってから電車を決めてもOK。
チョットごめんなさい、最後にココで自販機で切符を買って電車に乗ったのは7年も前のことなので販売機がどんなヤツだったか忘れちゃった。
あの時はベーシストの伊藤広規さんと一緒で、とにかく時間がなくて慌てて全力疾走したことだけ覚えている。
 
★ワンポイントイギリス英語講座:イギリスの列車の切符は、片道切符を「Single」、往復切符を「Return」と言います。
変なところがすごく丁寧にできていて、一般的にSingleよりReturnの方が割安になります。

12es2 Euston駅というのはモノの本によると、ビートルズの最初の映画『ビートルズがやって来るヤア!ヤア!ヤア!(原題は「A Hard Days Night」ですからね)』に出てくるらしいんだけど、サッパリ覚えていないナァ。
近くにあるMarylebone駅が出てくるのはイメージで覚えているんだけど…。

110せっかくだからEuston駅の近隣を紹介しちゃおうかな~。
隣りは「The British Library」…つまり「大英図書館」。
「ナンでイギリスまで行って図書館なんか行かなきゃならんのよ!」とお思いかもしれないが、ビートルズ好きにはタマらないロンドンのロック・ランドマークのひとつ。
立派な展示室があって、ジョンやポールが書き記した「Ticket to Ride」や「A Hard Days Night」や「Michelle」他の歌詞のメモが展示されている。
他にも世界史の授業で習った立憲主義の原点と言われている「マグナカルタ(大憲章)」なんかも飾ってあるけど、展示品は複製だったような気がする。
でもイギリスって憲法がないんだよね。
残念ながら展示品の撮影はNG。
昔、知らないでバンバン撮っていたら奥からドデカイ黒人の係員が出て来て「ダメよ、ダメダメ」と言われた。
館内ではモノスゴイ蔵書を見ることができて、それはそれは圧巻ですよ。

120下の写真の手前が大英図書館。
その向こうのお城みたいなのが…

130ゴシックの香り溢れる「St. Pancras International Station(セント・パンクラス国際駅)」。
アタシャ、この建物を初めて見た時ものすごく感動したな~。
街中にこの美しいゴシック建築がいきなりド~ンだもん。
ま、長い間工事中だったけどね。
というのは、かつてテムズ川南岸のウォータールー駅だったユーロスターのイギリス側の発着駅に改装するための準備の工事をしていたのね。

140ココから電車でパリへ行けちゃうなんてステキじゃない?
これがホントの「ロンパリ」よ。

150その隣は上野駅に似ている「King's Cross Station(キングス・クロス駅)」。
ココで2005年にテロ事件が起こった。
今ではハリー・ポッターに出てくる9 3/4番線のレプリカがあって「ポタリアン」の皆さんが嬉々として写真を撮ってるよ。
ちなみにリヒャルト・ワーグナーの熱心なファンは「ワグネリアン」。
デューク・エリントン楽団のメンバーは「エリントニアン」。
シカゴ生まれの人は「シカゴアン」。
粒餡を裏ごしすれば「こしあん」。
何年か前にニューキャッスルからロンドンに帰って来た時はココに着いたっけ。

160コレは「London Victoria Station」。
プログレ・ファンの聖地、カンタベリーに行く時はココからオーバーグラウンドに乗る。
ブライトンへの旅もココが起点となる。

170コレはCharring Cross Station。
KentのSevenoaksというところに行く時に利用した。
このようにイギリスの鉄道は行く方面によってターミナル駅が分かれている…のは日本も同じか。
東海道方面は東京駅、東北&上信越方面は上野駅、甲州道は新宿、房総は両国…みたいのと同じ。
それもそのハズ、日本の鉄道のお手本はイギリスだから。
ところが日本の地下鉄のお手本はロンドンじゃないんだよね。
何とアルゼンチンだっていうから驚きよ。

171名前がカワイイ「パディントン駅」。

Img_8037 コレはThe kinksの大名曲「Waterloo Sunset」に出て来るWaterloo駅。
Eric ClaptonやJeff Beckの地元、サーリーにあるヘンリー八世の家、「Hampton Court Palace」に行くにはココから電車に乗ります。
上に書いたように、かつてはユーロスターが発着する国際駅だった。

1march_img_0445_2コレはLiverpool Street駅。
私は決して「鉄」ではないが、こうした立派な駅舎を見るのは大好きだ。

10_3 ハイ、Eustonに戻って…。
こういう電車に乗って来てください…と言いたいところだけど、イギリスの国鉄は線路だけを所有していて、民間に貸す「上下分離方式」を採っているので、車両のルックスが統一されておらず、コレと同じヤツになるかどうかはわからない。
この車両はヴァージンかな?
日本みたいに発着番線がズッと固定されているワケではなく、同じ行き先の電車でもコロコロとホームが替わるので、入場口の掲示板でホームの番号をシッカリと確認してね。

180スゲエ飛ばすんよ、イギリスの鉄道って。
Eustonを出て20分もするともうこんな景色になっちゃうよ。

190ま~、とにかくイギリスの郊外ってのは美しいですよ。
世界中に植民地を作って現地の富を吸い上げておいて、自分の国はこんなに美しく整えてきたんだね。
中東のように、そもそも世界の紛争の元のほとんどがイギリスがらみだもんね。
今のBREXITだってそうじゃん?

200コレが「Milton Keynes Central Station(ミルトンキーンズ・セントラル駅)」。
ロンドンで見たあの古式ゆかしい建物なんざ全く見当たらない。
何しろ以前に別の記事で紹介した通り、まだできて50年しか経っていないイギリスで一番新しい街だからね。
210で、Marshallアリーナへは駅前からタクシーを使ってください…というか、シャトル・バスも走らないので、タクシーで行くより他に方法がないのです。
車で飛ばしても20分ぐらいかかるので、とても歩ける距離ではない。
道中はYesを思う浮かべながら、ミルトンキーンズ名物の「Roundabout(ラウンドアバウト)」をご堪能あれ!

220上の写真の左端に写っているように、ミルトンキーンズには下のようなロンドン・タクシーは残念ながら走っていない。
チョット先のバーミンガムまで行くと見かけるんだけどね。
ミルトンキーンズに走っているタクシーは普通の乗用車で、1人で乗る時は助手席に座る…らしい。
「らしい」というのは、私は助手席にも、後の座席にも座ったことがあるけど、特に何も言われなかった。

215下のスタジアムの向かって右どなりがMarshall Arena。

Marshall Liveの開演は12時。
そして、終わるのも12時。
すなわち、昼から夜中までの12時間にわたる長尺コンサートです。
D_Driveの出番は早い方なので、D_Driveだけ観て帰るという人はロンドンに戻れるけど、他のバンドも観て遅くまで会場に残ろうとしている人は、電車がなくなってロンドンに帰れなくなる恐れがあるので要注意。
会場にユックリして行く人は必ずミルトンキーンズのホテルを予約してくださいませね。

230ミルトンキーンズ・セントラル駅、あるいはホテルへ戻るときもタクシーを利用して頂くことになる。
ミルトンキーンズ名物の広大なショッピング・センターの周辺に大きなホテルがいくつもあるが、このエリアには企業も多く、何かのイベントがあるとホテルがすぐに足りなくなってしまうらしいので、早めの予約をおススメする。

240Marshall Arenaのエントランス…じゃない!
コレは東京キネマ倶楽部だ!

250私もMarshall Arenaには入ったことがないのでリアルな様子はまだわかりかねることお許し頂きたい。

260スタジアムやアリーナにはASDAという巨大なスーパーマーケットが隣接している。
せっかくの機会だからして観光スポットを見て回るのもいいけど、実は各国のスーパーマーケットめぐりも同じ位オモシロイ。
ガイドブックでは紹介されることのない、その国の生活が見えて来るからね。

1212img_1987下は缶ビールのコーナー。
ビール好きの人なんかは日本で見たことがないヤツがズラリと並んでいてウハウハなんじゃないかしら?
ワインのついでに輸出されることが多いビールは、ワインの生産国ではないイギリスからはコストが見合わず日本に入って来にくいらしい。
現地では値段も安いし、どれも美味しいのに!
私はイギリスに行くとラガー・ビールは絶対に飲まない。
だって、日本でいつでも飲めるでし?
イギリスではひたすらエールとスタウトのみ。
最近は日本でもエールが大分普及してきたけど、やっぱりイギリスで飲むエールにはゼンゼンかなわないな。
「気持ちはわかるんだけど…チガウ」みたいな。
 
★ワンポイントイギリス英語講座:ナゼか知らないけど、普通我々が「ポンド」と呼んでいるイギリスの貨幣は「Great Britain Pound(GBP)」とか「Sterling Pound(STG)」とか呼び名が何種類もある。記号は「」。
補助貨幣は「Penny(ペニー)」。ただし、複数形は「pence(ペンス)」。
現地の人は「ポンド」のことを「quid(クイッド)」とか「ペンス」のことを「p(ピー)」と呼ぶので知っておいた方がよいかも。

266実は、Marshall ARENAに一番近いのはミルトン・キーンズ・セントラル駅のひとつ手前のBletchley(ブレッチリ―)駅なのね。
あのMarshallのリアパネルに印刷してある工場の住所に出て来るヤツね。
こういうヤツ。

1march_2rp 下がその「Bletchley(ブレッチリ―)駅」。
Marshall ARENAまでチョット距離はあるけど、ゼンゼン歩けない距離ではない。
私なんかはロンドンから電車でMarshallに行く時はブレッチリ―に停まる電車を選んで、荷物がなければ駅から歩いちゃう。
荷物が多い時は駅から電話でタクシーを呼んで来てもらう。
だからココからタクシーを呼んでARENAに行く手もあることはある。

270ところがですね~、ブレッチリ―は小さい駅なものだから停まる電車がやたらと少ないの。
それに何かイベントがあると、タクシーを呼べないこともあるので、ミルトンキーンズ・セントラル駅を使ってください…とのこと。
 
コレは余談だけど、いつかブレッチリ―駅から乗ったタクシーが目的地のホテルに着く直前、運転手が「今晩はどうするの?ひとり?よかったら夜の町を案内するよ…もちろんタダでいいよ」…と言ってきたことがあった。
「疲れているからまた今度ね」と言って断ったが、もちろんコレが正解。
Marshallの連中にこのことを話したら「絶対にダメ!」とのこと。
わかってますって!

275ココからは脱線というか、オマケ。
Marshallの工場はブレッチリ―駅から車で10分もかからないところにある。
そして、工場から歩いて10分ぐらいのところにあるのがMarshall ARENA。
Marshallの真ん前にはIKEAがある。
昔はなかったんよ。

280工場は、土日はもちろん閉まっているけど、外から写真を撮るぐらいはゼンゼンできます。
実際、この写真も5時を過ぎて、事務所が締まってから撮ったモノ。
みんな帰っちゃって車がゼンゼン停まってない。

290もひとつ…実は、ブレッチリ―よりもっと近いところに駅があるんですわ。
コレがその「Fenny Stratford」という駅の入り口。
公園の入り口みたいでしょ?

300v無人駅で思いっきり単線。
ブレッチリ―駅は複々線だからね。

310コレはブレッチリー駅から出てベドフォードに向かう支線で、ロンドン・ユーストンとはつながっていないので使い道がない…残念!
でも、途中Marshall HEADPHONESのBluetoothスピーカーのモデルにある「Woburn」を通るんだよ。

320vCODEを発売した時にもやったけど、Marshallのホームタウン、ブレッチリ―をまたチョットだけ紹介をしておきましょう。
まずは、ブレッチリ―は「暗号解読のホーム」なのだ。
360第二次大戦中にどうしても解読できなかったドイツ軍の暗号「Enigma」を解くための研究所がブレッチリ―にあった。
その研究所があった場所は今ではブレッチリ―・パーク(Bletchley Park)という公園になっていて、暗号解読機などを展示した博物館が設置されている。
この暗号解読のストーリーは、ベネディクト・カンバーバッチ主演で『イミテーション・ゲーム』という映画になって2014年に公開された。
下の写真はその翌年にブレッチリ―・パークを訪れた時に撮ったもの。
興味のある方は博物館に入るとよろしい…が、メッチャ入場料高いから!
私はすごく見たかったんだけど、その入場料にめげて断念。
いつか見れるようにMarshallの連中にタダ券をゲットするように頼んでおいた。
370イギリスの郊外に行くときっとあるCanalと呼ばれている運河。
ブレッチリ―にもいい感じのカナルが流れている。
行き交うこのナロー・ボート(Narrow Boat)を眺めるのが好き。

330ブレッチリ―の中心地。

350チョットした商店街になっているけど、アッという間に終わっちゃう。

355ミルトン・キーンズ/ブレッチリ―は超人気の観光エリア、コッツウォルズにもほど近い。

380また、リバプールにも電車1本で行かれるのです。

381ま、リバプールまではかなり遠いけどね。
正直、まったくリクライニングしない直角の座席に4時間近く乗っているのはかなりシンドかった!

382さらにラグビー発祥の地とされるイギリスで最も有名で最も古いパブリック・スクールの「Rugby School(ラグビー校)」があるその名も「Rugby」はミルトンキーンズの先だし、もう少しバーミンガムの方に向かうと高級車Jaguar(ジャギュア)の本拠地Coventry(コヴェントリー)があるよ。
次回は駆け足でロンドンの観光スポットを紹介します。
 
さて、もう一度今日のポイントをまとめておくと…
★Marshall  LIVEは昼12時スタート、夜スタート終演予定のスーパー長尺のコンサートです。
★D_Driveの出番は早い時間だけど、遅くまでコンサートを観る人はミルトンキーンズに宿を取ること。
★ロンドンから電車で来る人は、ロンドン・ユーストンからミルトンキーンズ・セントラル駅まで来て、Marshall ARENAまではタクシーを使いましょう。
 
Marshall LIVEの開催は6月1日!

1march_marshall_live_line_up_square

200

2019年3月 8日 (金)

我が青春の数十ページに会ってきた!<下巻>~ウドー音楽事務所『海外アーティスト招聘の軌跡』

1978年、私は高校1年生。
ますます私はロックにノメリ込んでいってた時期。

450Genesisは新宿の厚生年金だった。
確か中間試験の最中だったんだよね。
友達は誰も行かないので私1人で行った…というか、私は1人だけでコンサートに行くことが多かった。
でもこの時は試験期間中にコンサートに行ったことが親にバレで怒られちゃった。
Phil Collinsがタンバリンのソロを演ってね、メチャクチャかっこよかった。
この時のドラマーはChester Thompsonで、数年前にNAMMでお見かけした時、このコンサートに行ったことを話すと、「あ、そう。サンキュー」って答えてスタスタ向こうへ歩いて行っちゃった。
写真は撮らせてもらったけどね。

455Ted Nugentは面白かったな~。
ナニが面白かったかって、アリーナで警備員と外人のお客さんが取っ組み合いのケンカをしちゃってね。
加勢が入ってケンカがドンドン大きくなっちゃった。
当時は保安にうるさくて、上演中にイスから立ち上がることすら禁止されていた。
それを不満に思った外人の客とうるさく注意する警備員が激突しちゃったワケ。
「Hammerdown」だとか「Cat Scratch Fever」とか演ってたけどケンカの方が面白かった。
ところでこの人、スゴイ人種差別主義者なんだってね。
「ジャップの作ったギターなんかでブルースが弾けるかよ!」とかおっしゃったそうで。

456コレはヨカッタよ~。
The Bandなんて全く聴いていなかったんだけど、ナゼか行ったね。
学校では誰もRick Dankoなんて知らなかった。
友達から「誰のコンサートに行くの?」と訊かれ「リック・ダンコっていう人」と答えると「え、肉だんご?」ってな調子だった。

460vこの時は、Jay Fergusonというアメリカのミュージシャンが前座で出演したんだけど、それが滅法よくて、「前座がこんなに良くて果たして肉だんごは大丈夫なんだろうか?」と心配したのは大きなお世話で、ナント素晴らしいコンサートだったか!
曲なんて全く知らなかったんじゃないかしら?
でも、とにかくヨカッタ。
「音楽の力」というのはスゴイもんだ。
Rock Dankoも死んじゃったもんね。
最近Spotifyで大好きなギタリストのLenny BreauがRick DankoとLevon Helmのリズム隊と吹き込んでいるアルバムを発見してビックリ仰天。
なかなかヨカッタ。

465Littel Featはサンプラザの2階席の1列目で観た。

470v『Waiting for Columbus』のレコ発ツアーだった。
このライブアルバムが好きで聴き込んでコンサートに臨んだ私は、テッキリ「Fat Man in the Bathtub」を一番最初に演るのかと思ったらゼンゼン違うのでビックリしちゃった。
Lowell Georgeももういない。
観ておいてよかったコンサートのひとつ。
数年前、Neon Parkの「Sailin' Shoes」の元ネタをロンドンの博物館で発見して大よろこびしたことは以前『名所めぐり』で書いた。

475コレは友達大勢で行った珍しいコンサートのひとつ。
『Front Page News』をリリースした後で、サンプラザの前から7列目を陣取って大騒ぎして楽しかったな。
コレって『Argus』の曲をたくさん演るみたいな触れ込みだったんだっけかナァ。
何せその一緒に行った友達とWishbone Ashのコピーをやっていたもんだから、「The King Will Come」のイントロを弾き始めただけでみんな大興奮だった。

480vこの後、Wishbone Ashはお家騒動があってAndy Powell派とMartin Turner派に分かれちゃうんだっけ?
私、ナゼから両方観てるんだ~。
だから、ホンモノのWishbone Ashを1+0.5+0.5で丸々2回観た計算になる…ならないか!
Laurie WisefieldはロンドンでロングランになったQueenのミュージカル『We Will Rock You』でギターを弾いていたよ。

485アルバム全曲をシレっと演奏してアッという間に終わっちゃったVan Halenの初来日公演。
上演時間が短いので、この頃にしては珍しく前座が付いた。
東京はRed Shockというバンドだった。

490vしばらく新しいギター・ヒーローがいないところに颯爽と現れたEdward Van Halenは一発でギター・キッズの心を捉えて離さなっかったね。
私は違ったけど。
ところで今、「ギター・キッズ」という言葉はあるのかしら?
新宿厚生年金でのコンサートが終わった後、一緒に行った友達が「次に来た時は間違いなく武道館だな」と言ったのを覚えている。
そして、本当にそうなった。
Van Halenのデビュー・アルバムが石丸電気のレコード館に並んだ時のことを覚えているが、ナンカもう最初からスターだったよ。

495Frank Marinoの東京公演の会場のひとつは後楽園ホールだった。
後楽園ホールへ行ったのは、後にも先にもFrank MarinoとRoy Buchananと「底抜け脱線ゲーム」だけだ。
確かFrankのSGの調子が悪くなったとかで、開演が40分ぐらい押したんだよね。
ステージにはズラ~とエフェクターが並んでいて、ギター・キッズがヨダレを垂らしながら熱心に見入っていた。
私はというと、紙テープを投げたところFrankの右肩に当たってしまい、ギロっとニラまれてしまった。
客席でアタマを下げたところ、許してくれた感じだった。

4961979年、これがその2回目の来日を果たしたVan Halen。
会場は「武道館大ホール」。
Earthなんかもスゴイ話題になってたな~。

500でも、私は相変わらずコッチだった。
このUFOでもMichael Schenkerが来なくて、あるいは脱退した直後とかだったのかな?元Lone StarのPaul Chapmanがやって来た。
前から2列目の席で、目の前で「Natural Thing」のリフを弾いて見せてくれたよ…って、別に私に向かって弾いたワケじゃないけど。
どうでもいい話なんだけど、この「Chapman」という名字(surname)は、アメリカ人からすると、ものすごくイギリスっぽい名前なんだって。
同じように「Muller」という名前はものすごくドイツっぽいのだそうだ。

506コレよ、コレコレ。
Blue Oyster Cultもヨカッタな~。

510ファイブ・リード・ギターなんていってね。
「Godzilla」ではやっぱり盛り上がったけど、このバンド「(Don't Fear) the Reaper」とか「Astronomy」とか、いい曲がたくさんあるんだよね。
MC5の「Kick Out the Jams」とかThe Animalsの「We Gotta Get Out of This Place」のカバーもヨカッタ。
またギスギスに痩せたEric Bloomがカッコよくてね、あのロゴのカギ十字の形をしたギターを銃に見立ててポーズを取ると、それに合わせてストロボがたかれたりして、視覚的にもとても優れたコンサートだった。

515そして、Nazareth。
コレはプログラムを作らなかったのかな?私も持ってないんだよね。
『No Mean City』のレコ発ツアーで、元The Sensational Alex Harvey BandのCrazy 'Zal' Cleminsonが参加した。
全盛期のDan McCaffertyの生声を聴けたことはラッキーだったね。
「Hair of the Dog」の「♪Son of a bitch」のところをお客さんに歌わせたりしてね。こっちも若かったので恥ずかしげもなく大声を張り上げましたわ。
ちなみに「Hair of the Dog」は「迎え酒」という意味だよ。

520Utpiaの2回目の来日公演。
『Ra』のレコ発だったのかな?
コレは私の人生のベスト3に入るコンサートだった。
Toddがサービス超満点で、サックスを吹いたりドラムを叩いたり、マイクを鼻から出すトリックを見せてみたり…サックスはヘタだったけど。
ま、「Hiroshima」問題はあるにしてもとにかく素晴らしいコンサートだった。

505私は中学2年生の頃、といっても『viva! Roxy Music』がリリースされた時だったので、もう最後の方だったんだけど、Roxy Musicが大好きだった。
で、その『Viva!』で活動を休止してしまい残念に思っていたところ、しばらくして『Manifesto』という新作を発表して来日までするという。
その前にBryan Ferryが、Chris Spedding、John Wetton、Mel Collins、RoxyサイドからはPhil Manzanera、Paul Thompsonというメンバーでソロで来日したことがあったのは、調べてみると1977年か。
中野サンプラザだったかな?
それがすごく良くて、Roxyの再結成来日公演にも大きな期待を寄せつつ武道館に観に行った。
私はゼンゼンがっかりだったな。
上演時間もものすごく短かったような記憶がある。
私にとってのRoxy Musicは『For Your Pleasure』であり、『Country Life』であり、『Siren』であって、いずれにしても再結成後のヘンにオシャレっぽいサウンドは私の好みではなかった。
コレで私のRoxyは終った。

5222回目のScorpionsの来日公演。
ホラ、例のSchenkerが来なかったヤツ。
UFOでもSchenkerは観れなかった。
今ではしょっちゅう来日しているけど、私はMichael Schenkerを見ずして人生を終わるな、コリャ。
この時のScorpionsは『Love Drive』のレコ発で、Uliの後任のMatthias Jabsが加入して間もない頃の来日だった。
何かの雑誌にMatthiasがScorpionsのローディをやっていて、メンバーに大抜擢された…という記事が載っていて、「イヤ~、Matthiasがあんなにスゴいギターを弾くとは知らなかったよ~」とRudolfだかKlausが感心していた…ということまで書いてあった。
このことを先日亡くなったZeno Rothに話すと、「そんな失礼な!MatthiasがScorpionsのローディだったことは断じてない!」みたいになっちゃって…。
「イヤイヤ、私が言ったワケじゃないから!何もそんなに不機嫌にならなくても!」と説明しても「」Matthiasがローディだなんて…」とすごく納得がいかないようだった。
格は違えど私もそんな経験があったからいい意味で言ったんだけどね。
雑誌の言うことはアテにならんと思ったよ。
Zenoにも驚いた。
残念なことをした。

525しかし、こうしてみると私のロック熱のピークってのは1978年と79年だったんだな~。
行ったコンサートで観ると1976から1979年。
よくもこんな短期間にロックを詰め込んだもんだ。
1980年になると急ピッチでジャズに傾倒し出しちゃったのです。
 
さあ、その80年代に入るよ~。

530…と言ってもFrank Zappaはズッと聴き続けていたし…

540この『TOTO IV』のレコ発来日の時は今の家内と2人で武道館へ観に行った。
「St.George」やら「Elenore」やら「Georgy Porgy」やらの大ヒットパレードでスゴくいいコンサートだった。
Jeff Porcaroも元気だったし。
Lukatherがステージの前ッ面に腰をかけてギター・ソロを演ったのもとても印象的だった。

55080年代はチョット飛ばしますよ。
会場で確認してください。
1985年…もうこの辺りはわかりません。

560しかし、スゴイよね、この業績!

570

580そして、平成。

59090年代になってもウドーさんの猛進は続く!

610そして21世紀。

620この辺になってくるとですね、Marshallのお仕事でお手伝いさせて頂いているんですわ。
特にJeff Beckは2000年ぐらいの来日(Jeniffer Battenと来た時)から1度だけを除いてズッとサポートをさせてもらっている。
Marshallに帰って来てくれてからはPaulも同様。

640Gary Mooreの1959の修理をして、お駄賃でピックをもらったのも今となってはとてもいい思い出だ。

630この時のJeffは途中でモデルが変わって、テンヤワンヤの騒ぎになった。

650このYngwieの時はちょうど彼のシグネチャー・モデルのプロトタイプが出来上がって、Marshallのエンジニアと2人でそれを本人に見せに行った。
そんな関係で日がな1日イングヴェイと一緒にいたんだけど、この時も面白かった。

660The Whoはウドーさんの『Rock Odyssey』で初めて観たというか、アレが初来日だったからね。
1曲目が「Can't Explain」でサ…ワタシはちょっとウルルと来てしまったよ。
コレは2回目の来日の時。
Marqueeのポスターを使っている所がいいね。
The Whoはその昔、毎週木曜日にロンドンのMarqueeに出ていたんだよ。
この来日公演の時はRogerとPeteが使うアコースティックギター・アンプでサポートさせて頂いた。
友人にチケットを渡すためだったんだろうけど、関係者入り口にベースのPino Palladinoがいてビックリした。身長203cmだって。

670他の皆さんも熱心にひとつひとつご覧になっていらっしゃる。

680とにかくスゴイ実績だ!

690クロニクルの他にもスタッフのジャンパーや…

700ピック…

710バックステージパスなども展示されている。

715こんなモノが手に入るのはやっぱり招聘元さんがゴミに出した時のクズ屋さんぐらいだからね。

720コレはさっきの2度目の来日でRogerが武道館で使ったマイク。

730半券ももちろん。
私もイッパイ持っていたけど、引っ越しの時に父が捨てちゃった。
悔しかったけど諦めた。

740こんな幻のポスターも。
他にサイン入りの色紙なんかもドッサリ展示しているよ。

0r4a0257こういう展示に服飾関連のメモラビリアは欠かせないよね。

750ウドーさんの社史。
読みたい!
昔は毎朝新聞で来日ミュージシャンの情報をチェックしてね、チケットの発売日にはウドーさんの青山の事務所に朝から並んだものですよ。
もちろん学校がない時ね。
ところで、「ウドー」というのは「有働」と書くのを知ったのはかなり後になってからだった。

760そして、今回の展覧会のハイライトはナント言ってもこれでしょう!

7701959のフルスタックをバックに並んだギターの数々。

780例えば…
Rotchie Blackmoreから寄贈されたストラトキャスターや…

790vEric Claptonが薬物治療設備の「クロスロード・センター」の運営のためにクリスティーズで競売にかけた1956年のストラトキャスター。
ウドーさんがEricの主旨に賛同し競り落としたのだそうだ。
来日の回数も突出して多いせいかClapton関連の展示物が豊富だ。

800v他にもウドーさんと日本の洋楽の歴史が詰まったアイテムがズラリ。

810展示会場の向かいには特設ミュージアム・ショップも設置されている。

830コチラにも貴重なアイテムが展示されているのでお見逃しなく!

840

850そしてウドー音楽事務所は前進を続ける!

860vおもしろかった~!なつかしかった~!
会期は今日3月8日から3月31日まで。
音楽好きの方はゼヒ足をお運びください。
 
詳しい情報はコチラ⇒特設ウェブサイト

870

200 

(一部敬称略 2019年3月7日 有楽町丸井8階特設会場にて撮影)

我が青春の数十ページに会ってきた!<上巻>~ウドー音楽事務所『海外アーティスト招聘の軌跡』

 
雨の夜の有楽町。
駅を背中にして見るこの光景が跡形もなく昔と変わってしまったことは以前に書いた。
今は改札を出ると丸井がドーン。
そういえば以前、上野で中国から来た観光客に「Zero One Zero Oneにはどうやって行けばよいですか?」と訊かれ、一瞬わからなかったことがあった。
今日は私もそのZero One Zero Oneにやって来たのだ。

10それはこの展示を見るため。

20入り口のロビーには看板が出ていて、その傍らには…

30Steve Lukatherのギター。
好きな人にはもうタマらない。

40 会場がある8階へ上がる。

50コレが入り口。

60ウドー音楽事務所の海外アーティスト招聘の50年の歴史を振り返る展覧会。
すごく楽しみにしていたのだ!

70ナントならばウドーさんが招聘した海外のバンドの思い出は私の青春のかなりページを占めているからね。

80開催は本日、3月8日からだが、Marshallとして少しばかりお手伝いをさせて頂いた関係で、前日の内覧会にご招待頂いた。

85あの頃は本当にロックを聴くのがうれしくて、楽しくてね~。
すべてのお小遣いと時間をロックに注いだよ。

90会場は関係者の方々でかなりの賑わいを見せていた。

110その50年の招聘の歴史に照らし合わせ、新聞を使って当時ナニが世の中で起こっていたのかを掲示していたのも面白かった。
 
ウドーさんの設立は1967年。
いつかやった「三億円事件」は1968年、アポロ11号の月面着陸は1969年。
私は小学校2、3年生だったけど、とにかく両方ともエライ騒ぎだったのを覚えている。
今では「あの月面着陸の映像はキューブリックが撮った」なんて話の方がゼンゼン興味があるけどね。アレは絶対にキューブリックだよ。

120年毎にウドーさんが招聘したアーティトのチラシやプログラムでクロニクルが綴られる。
130ボードの下部には、誰が、いつ、どこでコンサートを開催したかという詳しい情報が表示されている。
コレは貴重な情報だからして、後の調べごとに使えるように全部写真を撮ってきた。

140設立して間もない頃はサッチモや… 

150サラ等のジャズ・ミュージシャンを呼んでいたのね。
Quincy Jonesと組んだSarahの『You're Mine You』は1962年のアルバム。
ゴージャスなQuincyのオーケストレーションとまだ若き日のSarahの図太い声が絡んだ佳作ですよ…あ、そんなことはどうでもいい。
隣りはGlen Campbellですな?
この人、カントリーの歌手や俳優でよく知られているけど、アホほどギターがウマくて、Ovationからシグネチャー・モデルが出てたんだよね。

1601972年にもなると堰を切ったようにロックのビッグ・ネームが押し寄せて来る。
ロックの一番ヨカッタ時代。
私ももう10年、イヤ、5年でいいや、早く生まれていたらナァ…と今でも思わされるのがこのあたりの来日ミュージシャン。
全部ウドーさんが呼んでくれていたんだね。
 
後楽園球場のEmerson, Lake & Palmer。
ELPは2010年にロンドンで観る機会があって本当に救われた。
160v_21972年のTen Years Afterはprocol Harumとのダブル・ヘッドライナーだったんだね。
当時は「ツーマン」なんてみっともない言葉は当然使われていなかった。
この次に来日した時のことだと思うんだけど、Alvin Leeに向かって紙テープがわりにトイレットペーパーを投げつけた客がいたという記事を読んだ記憶がある。
そんなことをしては絶対にイケません。
Alvin Leeも死んじゃったもんな~。
まだ始まったばかりだけど、この2バンドのメンバー合計4人のウチ3人がもうこの世にいないんだからイヤになっちゃう。

165v_21972年のLed Zeppelin。

170v_22回目の来日だね。
大阪のフェスティバルホールのS席で2,600円だって。

180v_2観ることができず、私の人生の中で最も悔しい思いをしているのがコレ。
Jethro Tull初来日時の新宿厚生年金。
まだ、私は小学校4年生だったからね~、行かないわナァ。
岡井大二さんをはじめ、このコンサートを観た人は口をそろえて「本当に素晴らしかった」とおっしゃる。
『Thick as a Brick』を出したところで、Tullの一番いい時だもんな~。
後年、渋谷公会堂で『Aqualung』を全曲演奏するコンサートを観たけど、ま、それはそれでいいんだけど、やっぱり若くてピチピチしたIan Andersonを観てみたかった!
そういえば、会場で小川銀次さんにバッタリお会いしたんだっけ。
もう渋谷公会堂もなければ銀次さんも天国へ行ってしまった。

150v_2河合楽器の軽井沢の保養所に押し入った過激派が警察と銃撃戦を交えた「あさま山荘事件」は1972年2月のこと。
私はまだ小学校3年生だったかな?
父がテレビにかじりついて観ていた記憶がある。
その後、「総括」という言葉と共に、世にも凄惨な連合赤軍のリンチ事件が明るみに出てみんなビックリした。
私は高校の時…だから、この事件の7年後ぐらいか…頭脳警察の音楽を聴いて、当時の学生運動に興味を持った。
イヤ、「興味を持った」と言っても「思想がどうの」じゃありませんよ。アリャ難しくてナニを言っているんだか今でもサッパリわからん。
どうして、同世代の若者がそういうことをやったのか…ということがすごく不思議になって、角間隆の『赤い雪』だとか高木彬光の『神曲地獄篇』なんてのを読んだりした…とにかく「時代」ということなんでしょうナァ。
私は、学生運動盛んなりし頃にキャンパス内で殺人事件が発生した「某治大学」へ通っていたんだけど、まだあの独特な文字で書かれた檄文のパネルがそこら中に掲げられていた。

3001973~74年にかけてもタメ息が出るようなラインナップ。

190Three Dog Nightに夢中になったことは一度もないけど、今こそ観てみたい。

200v_2Mahavishunu Orchestraもウドーさんが呼んでいたのか…。
1973年は『Birds of Fire』をリリースした年。
McLaughlinはMarshallで演ったのかな?
ちなみに「マクラフリン」と呼んでいるけど、英語圏では「マクラッグリン」のように発音します。

210v_2「Mountainを観た」という人に不思議と会ったことないな。
コレは再結成のMountainだね。

230v_21974年のレジは2回目の来日。
前年に『Goodbye Yellow Brick Road』を出したところに『Caribou』のレパートリーが混ざったショウだったのかしら?
いずれにしてもElton Johnも才気が溢れる一番いい時でしょ。
でも、私もイギリスでDavey JohnstonやNigel OlssonにTwo Cellosが加わったコンサートを観たけんね。
ナニせ1曲目が「Funeral for a Friend/Love Lies Bleeding」だったもんでナミダが出たわ。

240コレも「観た」っていう人に会ったことがない。
来日メンバーのギターがBill Connorsのところを見ると、『Hymn of the Seventh Galaxy』の曲をタップリ演ったんだろうな~。
いいな~。
ジャズ評論家の故中山康樹さんが「最近はChick Coreaの劣化が問題になっている」みたいなことを書いた文章があったが、この頃のChickはスゴかっただろうね。
うやりたい放題やった結果が最もクリエイティブだった時期だからね。

250vロンドンでは軽くEarl's Courtを2万人でイッパイにするSladeも日本では厚生年金とサンプラか…。
Noddy Holderの声ってのもホンモノで一度聴いてみたかった。

260vアラ、Tullって1973年に引退表明をしたのか…知らなかった。
「日本のために」甦って来日したのがこの1974年の公演だったようだ。
「引退」もウソだったんじゃないの?
それにダマされる方が「Thick as a brick」ということだった…とか?

270v「ギッタ~」なんて、このコンサートは楽しかったんだろね~。
メンバーの皆さん、飲む酒の量が尋常ではなかったとか。
私はヘソ曲がりなもんだから、例によって人気者のRodを好きになったことがないんだけど、The Facesあたり、今聴くと問答無用でカッコいいわな。Steampacketもいい。280v1975年。
まだまだロックが「ロック、ロック」していた時代だよ。

2901975年のFocusの2度目の来日の大阪公演の宣材物。
この頃ってミュージックライフ誌のリーダーズ・ポールでFocusってベスト10圏内にいたんだよね。
1位がELPだったりする頃。
いい時代だ。
Focusはベルギーのジャズ・ギタリストPhilp CatherineやJourneyのSteve Smithをメンバーに加えて来日したこともあるハズ。
だからこの頃3回来日したのか…。
Focusも8年前にロンドンで観た。タイスしかいなかった。
Janとはフランクフルトで写真を一緒に撮らせてもらって今も大切に保管してあるよ。
ちなみに…Jan Akkermanは向こうの人は「ジャナッカーマン」みたいに発音します。

310vGrand Funk Railroadの2回目の来日公演。
前座がカルメン・マキ&OZだって!

330vそうか、コレもウドーさんだったんだ。
スゴイよな~、大二さん、コレに出てるんだもんな~。
Jeff Beck Group、New York Dolls、Phelix Pappalardi、内田裕也クリエイション、四人囃子、マキOZが出て2,800円!

340vStatus Quoの初来日。
Quoは今でもイギリスではドーム級の人気だからね。
死ぬまでに一度観てみたいバンドだ…♪ザッカザッカって。

360v1975年にはPFMも来日して4公演を開催した。
『Chocolate Kings』の頃だね。

370vWishbone Ashの初来日。
当時「世界で一番美しい音を出すロック・バンド」なんて言われていたんだよね。
Ashはこの翌年にも来日している。

380vそうか…Bad Companyの来日公演は武道館で1回だけだったのか…。
アルバムを1枚だけしかリリースしていなかったにもかかわらず、武道館は満員になったそう。
やはり「Freeの再来」という期待が大きかったのだそうだ。
しかし1時間ぐらいしか演らなかったんだって。
390v1975年は3度目の来日。
MKIII?
昔のDeep Purpleって2回しか来日していないのかと思ってた。
…思ったら友人から助け船。
Tommy BolinのMK IVだよね。
酔っ払って腕を下にして寝てしまいギターが弾けなくなってしまったとかいう。
あのライブ盤って聴いたことは聴いたけど、何も覚えていないな。
でも『Come Taste the Band』はライザ・ミネリもビックリのすごくいいアルバムだよね。

400vQuoがまた来たよ~!75、76年と連チャンだったんだ。

410vハイ~、待ってました!
ようやく来ました、私の時代が!
コレが生まれて初めて言った外タレのコンサ―ト!
コンサートで日本武道館へ行ったのは「ケロヨン」以来だぜ!
前座は安全バンド。
もう、とにかく音がデカいのにビックリしたよ。
それまで人生であれほどデカい音って聞いたことがなかったんじゃないかな?
それが今ではMarshallの仕事をしているんだもんな~。

420v会場では「あ、コレ行った!」、「コレも行った!」、「なつかしいな~!」なんて声がアチコチ飛び交っている。
ま、私もその内の1人なんだけど。
Rainbowを皮切りにAerosmith、KISSと行ったよ。
武道館のテッペンから見下ろすSteven Tylerは小豆より小さかった。
私はKISSに夢中になったことは一度もなくて、その証拠にウチのレコード&CD棚にはKISSのアルバムが1枚もないどころか、1回も入ったことがない。
要するに、KISSのレコードやCDを人生で買ったことが一度もないのだ。
キライなワケではないんですよ。
でもね、この初来日のコンサートは本当に素晴らしかったし、美しかったし、何より楽しかった。
前座で登場したBOW WOWの恭司さんがまた最高にカッコよかった。
このコンサート・プログラムも現場では「ウワ!高い!」と思っちゃうけど、買っておいてヨカッタと思っている。
私はウエストエンドやブロードウェイでミュージカルなんかを観ると、例え高価でも必ずプログラムを買うようにしている。
その始まりはこのRainbowだったのです。

425ロッキードね~。
コレ当時はよくわからなかったけど、前の総理大臣が逮捕されたんだからスゴイ…と言いたいところだけど、今だったらナニが起こってもそうおかしくない世の中になっちゃったところがコワイわ。
下の新聞。
そういえば毎週金曜日の夕刊にはこうして翌日から封切られる映画の広告がドカドカ出てたよね。
コレは忘れていた。なつかしいな~。

430vRobin Trowerは行っておけばヨカッタと後悔しているコンサートのひとつ。
Robinは今でも熱心なMarshallプレイヤーで、15年以上前にMarshallに頼んでこっちのイベントに呼ぼうとしたことがあった。
ギャラが折り合わず諦めたが、その時のMarshallから寄せられた代案はMick TaylorとAlvin Leeだった。
実現はしなかったけどね。

435v私、もしかしたらFrank Zappaの次に好きなロック系のアーティストって10ccかも知れないんだけど(ただし『Deceptive Bends』まで)、コレ行ってないんだよね。
コレは15ccになってからの初来日。
そして、この何年後かにも来日が決まって、それは中野サンプラザの前から2列目の席をゲットした。
ところが、直前になってEric Stewartが事故を起こして急遽来日は中止!そ、そんな~!
それから何年経ったかな…最近だよ?
今はなき原宿のアストロホールでとうとう10ccを観た。
Graham GouldmanにRick FennとPaul Bergessがいたから7.5ccか?
メチャクチャ楽しかったな。
後にも先にも全演奏曲目を完全に知り尽くしていたコンサートってこの10ccとZappa Plays Zappaぐらいだよ。

440v1977年はこんなのにも行った。
Santanaは『Moonflower』のレコ発ツアー。
この時のドラムスはGino VannelliのところにいたGraham Learで、ドラム・ソロが途轍もなくスゴかった。
私が人生で観てきたドラム・ソロのベスト3に入る。他は順不同でJack DeJohnetteとUKで来日した時のTerry Bozzio。
Ian Gillan Bandはナンで行ったんだろうね?
とにかく「My Woman from Tokyo」を演ったことしか覚えていない。
このバンドはスター・ギタリストがいればもっと人気が出ていたと思うんだよね。
Ray Fenwickったってね~。
もったいないバンドだった。
だって、今聴くと滅法カッコいいんだもん!

445プログラムの中に挟んであった会場でもらったチラシ。
こういうのこそもっと保管しておけばヨカッタよ。
スコーピオンズね。
「マイケル・シェンカーがやって来る!」って書いてあるんだけど…スッカリやって来なかった。
憂歌団…「生聞」ですよ。コレ観たかったな。
アータ、前売り1,200円だって!

446<下巻>につづく
 
(一部敬称略 2019年3月7日 有楽町丸井8階特設会場にて撮影)

200_2

2019年3月 5日 (火)

Kelly SIMONZ Plays STUDIO VINTAGE for YJM

 
今日はKelly SIMONZの話題。

10全国のケリー・ファンの皆さんは5月が来るのを猛烈に楽しみされていることと思う。
『トリロジー完全再現ライブジャパンツアー』と題して、Yngwie Malmsteenの名作『Trilogy』のシンガー、Mark Boalsを引っ張り出してアルバムを再現しちゃうからだ。

20v 『Trilogy』か…私はこのアルバムにはチョットした思い出がありましてね。
「内容がない」思い出なんだけど、それだけに覚えていたりしちゃう。
リリースが1986年でしょ。
私はもう就職していて富山に赴任していた時分で、東京に帰って来た時に今の家内が「ギターをやっている職場のお友達の彼氏がアナタに聴いて欲しいんですって」と、カセットテープだかMDを渡してくれた。
その中にこのアルバムが入っていたのです。
私はもうその5年前以上前からジャズ一辺倒だったけど、「イングヴェイ・マルムスティーン」の名前は知っていたし、「速弾きのスゴイ人」という情報も持っていた。
でもチャンと音源を聴いたのはこの時が初めてだった。
その頃はまだ私も一生懸命ギターをやっていたので、すぐ思ったね…「ああ、ジャズに転向しておいてヨカッタ。今のロックの人はコレをやらなければならないんだから大変だナァ~」って。
それが今ではMarshallを通じて何度もご本人とご一緒させて頂いたりして…こんなこと想像したこともなかった。
しかし、ナンですな…曲のせいか今聴くと大分アッサリしていますナァ。とてもいい感じ。
収録曲のタイトルを見ると「Crying」だの「Fury」だの、ニヤっとさせられちゃう。
5月、楽しみだね。こんな声を間近で聴けるなんて。
ケリーさんのギターもさぞかし燃え上がることだろう。

25cd そして、今日の本題。
それに先立って、YOUNG GUITARが3月29日にニュー・アルバムをリリースするイングヴェイの特集を組んだ。
そして、イングヴェイ奏法をケリーさんが動画で解説しているのだ。

30bk 過日、その撮影現場にお邪魔して来た。

40出演はKelly SIMONZとMarshall他機材。

0r4a0048 せっかくだから…ということで今回はケリーさんに新発売のSTUDIOシリーズからVINTAGEのコンボ、SV20Cを中心に弾いて頂いた。

60コレがSTUDIO VINTAGEシリーズね。

70動画の撮影はお手のモノのケリーさん。
余裕の表情!

90内容は、イングヴェイ式ピックの持ち方からピッキングのスタイルまで、ケリーさんのイングヴェイ研究の成果を惜しげもなく披露してくれた。

100トークのパートはシャッター音が入ってしまうので写真が撮れないのだが、もちろんトークもバッチリ。
ほとんどワンテイクでスイスイ。
慣れてるな~。

110せっかくなのでSTUDIO CLASSICのコンボ、SC20Cも弾いてもらうことにした。

130アレ~、コレすごいな。

140すごくナチュラルなサウンド。
本当に2203が20Wになってコンボに詰まっています…みたいな。
当たり前なんだけど、モデルとしての意義が完全に確立されているとでも言えばいいのかしらん?

150ケリーさんも弾いていてとても気持ちよさそうだ。

160「こんなのを待っていたゼ!」と、おかげさまで大評判のSTUDIOシリーズ。
出力は20W/5Wだけど、音デカいです。
「音がデカすぎて使えな~い!」なんて言わないで。
気にしない、気にしない…ロック演るんだから、デカい音でやりなさいよ!
土台蚊の鳴くような音でいい音なんか出やせんて。
ピート・タウンゼンドが泣いてるぞ!
新色かって?ん~ん、Jubileeのシルバー・カラー。
実際、名前はSTUDIOなのに、皆さん「LIVEで使いたい!」とおっしゃてる。
じゃ、名前は「LIVEシリーズ」の方がヨカッタんじゃないの?と、私が言ったことは謙さんとMarshallにはナイショだよ。
ハイ、ハズキルーペのCM大好きなんです。

810 ちなみにケリーさんはSV20Cの4つのインプットのうち、Hiの2をお使いになりました。
リンクはなし。
1959同様、Hi 1よりボトムがリッチだけど、ハイが実にちょうどいい感じだった。
もうひとつちなみに…「1959」というのは「100W、マスターボリュームなし、4インプット」の3つの条件を満たしているモデルを指します。
この3つが備わっていれば赤かろうと、三角だろうと、基本的には「1959」になるワケ。
2159という「1959のコンボ」っていうのもあったのよ。
 
このあたりのことを詳しく知りたい方はコチラをどうぞ⇒フィル・ウェルズ・インタビュー~その3

0r4a0143ケリーさんが出ているYOUNG GUITAR最新号は3月10日発売。

30bkKelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website

S41a0001

200

(一部敬称略)