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ライブ・レポート Feed

2017年8月21日 (月)

GRANRODEO LIVE TOUR 2017 "Pierrot Dancin'" <前編>

   
今日はお台場のダイバーシティ・プラザから。
先週も行って来たけど、改装中でガンダムなくなってたね。

10大分前にスペインのMarshallの代理店の社長さんのお嬢ちゃんと息子さんを数日の間、家内と私で東京で預かったことがあった。
大学受験を控えた息子さんは名前をアルトゥーロといって、日本のアニメの大ファンだった。
高校生なのにもう完璧な英語を話していたな~。
で、私はアニメのことはわからなかったが、「シゲ(私のことね)、『ダッテバヨ』ってどういう意味なの?」などと、シキリにアニメ周辺の日本の文化についての質問をしてきた。
お姉さんの方は料理の研究をしていて、ある時、デパ地下の惣菜売り場に連れて行ったら「コレコレ!ココこそが私の場所よ!」と信じらないぐらい興奮していた。
マドリッドにも古くから市場があって、食べ物なら何でも手に入るような場所があるハズなのであろうが、日本のデパ地下のように、あれだけ密度が濃く、かつクォリティの高い商品を扱っているスペースは見たことがなかったそうだ。
彼女たちと我々の年齢は大きく離れていたが、浅草を案内したり、鎌倉に遊びに行ったりしてとても楽しかった。
そして、ココのガンダムを見るたびにその時のことを思い出す。
ナゼかというと、アルトゥーロがガンダムのことを「グンダム、グンダム」と発音していたのが印象的だったからだ。
話は反れるが、2年前、Marshallの社長のホーム・パーティに出席した時、社長の姪子さんと会う機会があった。
彼女はスウェーデンのストックホルムに住んでいて、20歳ぐらいだったのかな?
私が日本から来たことを知ると、ヤッパリしきりにアニメのことを話したがっていた。
と~ってもカワイらしいお嬢ちゃんでね、オジサンとしては話を合わせてあげたかったんだけど、私の世代のアニメといえば、『鉄腕アトム』か『オバケのQ太郎』、はたまた『巨人の星』か『あしたのジョー』あたりが相場だからね~。
それでも何とか「トトロ」一発で会話を乗り切った。
ウチの下の子は小さい頃、熱を出すと、必ず『となりのトトロ』を見ていたので「門前の小僧」よろしく、内容がガッチリ頭の中に入っていたのだ。

20それにしても日本のアニメってのはつくづくスゴイね。
ナニが「スゴイ」って、あたかも日本人が普段の生活の中でロックを聴いているのと同じように、食べ物も文化も異なる海外の人々の生活にスッカリ定着していることだ。
知ったかぶりをしているとすぐにメッキがハガれてしまうので、アニメに関しての話はコレぐらいに留めておくが、その成功には良質な音楽が欠かせないことは確かだろう。
たとえばGRANRODEO。
この人だかりはZEPP DiverCityの開場を待つロデオ・ボーイとロデオ・ガール。

30今日のMarshall Blogは、今年2月にリリースしたGRANRODEOの7枚目のアルバム、『Pierrot Dancin'』のレコ発ツアーの東京公演のもようをお伝えする。

40cdこのツアー、本来は7月中旬の名古屋公演で終了する予定であったが、あまりの人気に東京と大阪で4本の追加公演が決定。
つい先日、8月11日のZepp DiverCity Tokyoでの公演で千秋楽を迎えた。
今日のレポートはその千秋楽と同じ会場ではあるものの、6月9日のツアー3本目の初々しいステージだ。
もうアレから2ヶ月か…もっと早くレポートしたかったんだけど、ライブを観ていないファンのために、ネタバレ防止で今日までネタをキープしておいたのさ!

50チョット本題に入る前にロデオ・ボーイとロデオ・ガールの皆さんにウンチクをひとつ。
アメリカのバレエ音楽で『ロデオ』という曲があるのをご存知かな?
アーロン・コープランドという人の作品。
アメリカのクラシックの作曲家といえば、チャールズ・アイヴス、ファーディ・グローフェ、レナード・バーンスタイン、チョット無理してジョージ・ガーシュウインにスティーヴン・フォスター…。
ストラヴィンスキー、バルトーク、シェーンベルグ等、大戦中にアメリカに亡命したこヨーロッパの偉大な作曲家は枚挙にいとまがないが、このコープランドという人はブルックリン生まれで、「純アメリカ」、「純クラッシック」という観点ではアメリカを代表して余りある大作曲家なのね。
で、この『ロデオ』という作品には「ホウダウン」という曲が含まれていて、70年代前半にロックに夢中になった人たちは皆この曲にシビれた。
正確に言うと、イギリスのキーボード・トリオ、エマーソン・レイク&パーマー(ELP)がこの曲をロックにアレンジして、アホほどカッコよく演奏して見せてくれたのだ。
ELPはコープランドの「庶民のファンファーレ」という曲も取り上げ、またしてもその最高にカッコいい演奏でロック史に業績を残した。
興味のある人はコープランドでもELPでも是非トライしてみてチョ。
色んな音楽を知れば知るほど、人生が豊かになります。

60cdさて、DiverCityのステージ。
当然ステージにはMarshallの壁。
やっぱりGRANRODEOのステージにはコレがないと!
ナゼかって?
「カッコいいロックにはMarshallの壁がつき物」と40年以上前からキマってるからよ!

70一応、このバカでかい黒い箱について説明しておきましょう。
一番上の横に細長いのがアンプね。ギターから送られてくる音声信号を増幅する装置が入っている。「アンプ・ヘッド」略して、「ヘッド」と呼んでいます。
その下の正方形のヤツには12インチ、すなわち30cmのスピーカーがそれぞれ4つずつ入っています。
コレを「スピーカー・キャビネット」といいます。
ま、みんな「キャビ」って呼んでいますな。外人は「キャブス(cabs)」って言ってる、
そのキャビを2つ積む。
上に乗せるキャビは正面の上半分が斜めになってる。
下の奴はまっすぐでしょ?
そしてそのキャビ2つの上にヘッドを乗せた状態を「マーシャルの3段積」といいます。英語では「Full Stack」。
最近は上のふたつをひとつと考えているらしく、「2段積」って呼んでいる人もいるようだけど、それは間違いです。
ちなみにヘッドとキャビの2つを重ねた状態が「2段積」で、英語では「Half Stack」と言います。
この「Stack(スタック)」という言葉は、ギター・アンプの形態を札時には世界共通の言葉です。
Marshallの創始者であるJim Marshallが今から55年前に初めてこの言葉をギター・アンプに適用しました。
  
こんなただの黒い箱なのに、こうして3段積にして並べるとカッコいいでしょう?
他のギター・アンプでは絶対にこういう雰囲気にはなりません。
ナゼならそれらはMarshallのコピーに過ぎないからなのね。
そして、このMarshallの黒い箱にはロックの歴史を作って来た夢とロマンが詰まっているからこそカッコいいんです。
すなわち、この光景が「ロック」なんです。
e-ZUKAさんは十二分にこのことを理解してステージにセットしてくれているワケ。

80出番を待つe-ZUKAさんのギターたち。

100vこっちはアコギとVコーナー。
このアコギ・ブランド…なつかしいナァ。
サンディエゴの工場に何度かお邪魔したことがあった。

110ve-ZUKAさんの足元のようす。

120オープニングSEに続いていよいよGRANRODEOのステージが始まった!

130_pdKISHOW(谷山紀章)

140ve-ZUKA(飯塚昌明)150vこのふたりを支えるリズム隊は…

160瀧田イサム

170vそして、SHiN

180v1曲目はいきなり最新アルバムのタイトル・チューン「Pierrot Dancin'」!

190やっぱりギターをプレイしているe-ZUKAさんの背景はコレだよね~!

0r4a6902ホラ、もう最高の興奮状態。
みんなすごくうれしそう!そして楽しそう!
全員の表情が「待ってました~!」って叫んでる!

200間髪入れず「TRASH CANDY」。

210_tcガラッと変わるスピード・チューン。
興奮度上がるよね~。

S41a0130 いつも書いてるけど、コンサートでもCDでも2曲目が大切。
1曲目は切り札を持ってくるにキマってるんだから、その次にバラードなんかを持ってこられるとガックリくる。
Scorpionsの初期のアルバムがいい例だ。
ビートルズの『Sgt.Peppers』、Frank Zappaの『One Size Fits All』、Miles Davisの『So What』…挙げだすとキリがないけど、名盤はみんな2曲目がカッコいいのだ。
240さらに続けて『Pierrot Dancin'(以下、「ピエダン」)』から「ナミダバナ」。
225ロックがアメリカで生まれて60年。
この間、洋楽には一秒たりともなかったであろう絶対的なジャパニーズ・テイスト。

230v_nbそれでいてこの「ロック感!」。
凡百の日本のバンドではこうはいくまい。
e-ZUKAさんのトラディショナルで濃密なロック・テイストが炸裂するからこうなる。

220vだいたいこのソロなによ!
極限までスリリングなオタマジャクシの行進!
一音のムダもない。
260でもね、どんなに素晴らしいギター・プレイでも出て来る音が魅力的でなければすべて台無しだ。
だ~か~ら、e-ZUKAさんはMarshallを愛用している。
ナゼならそれこそがロック・ギターのサウンドそのものだから。

250「GRANRODEOです!みんな元気か~?!」
ものすごいレスポンス。
「札幌から3週間空きました。今日がツアーの初日みたいです!」
5月20日のZepp Sapporoからスタートしたこのツアー。
この東京公演が3本目だった。
「久しぶりなんで、オレ、また緊張してるもん!」とe-ZUKAさん。
KISHOWさんから「黒子のバスケ」の話があって…「オレたちの栄光は今ここなんだよ!」270v_mc…と、スモークが大噴射して始まったのは「Glorious days」。

280_gd惜しみなく繰り出すノリノリ・ナンバー!
またまた観客席は大爆発。うれしいよね~。
290vこの曲のMVって見たことあるでしょ?
トラックの上でふたりが演奏してるヤツ。
アソコでe-ZUKAさんが使っているアンプも当然Marshall。
JCM800シリーズの4103か4104というモデルかな?1980年代のMarshall。
ああいうアンプとスピーカーが一体になった小さめのタイプを「コンボ」といいます。
「コンビネーション」の「コンボ」。
英語圏の人は「combination」という単語を「コンボネーション」に近い発音をするからね。
アンプとスピーカーがひとつの箱に組み込まれているので、昔はよく「ビルト・イン」と呼ばれていたけど、今は「コンボ」という言葉の方が主流かな?
ちなみに、管楽器とリズム隊だけの小さい編成のジャズのバンドも「コンボ」と言います。反対は「ビッグ・バンド」。
この曲のソロもスゴイよね。

0r4a6597 「♪ウォウォウォウォ~ウォ」とみんなで大合唱するのは『ピエダン』から「FAT SHAPER」。
こういう「ドンガラガッタ系」のリズムの曲って絶対盛り上がるんだよね~。

310_fs中学生の時、「モーパッサン」を「モッパーさん」と呼んでいた国語の先生がいたっけナァ。
ところで、さっきからe-ZUKAさんが使っているVは7弦だって気がついてた?
流行っているというイメージはないにしても、いよいよ7弦ギターってのも定着してきた感じがあるね。

320雰囲気をチョイと変えてポップな「君にone way love」。

330v_kowlサビのメロディと歌詞の譜割りがいいんだよね~。

340vこのセクションを締めくくったのは「日常ホライズン」。
360この曲もカッコいい。
この通りオオウケ。
370普通のハードロックには出て来ないであろうコード・ワークが実にクール!
「ハードロックの進化形」とでも呼ばせてもらうか。
そして「♪歩いて、歩いて~」。

350_nh「みんな、楽しんでますか?…楽しそうだね。ウソついていない感じ。ボクも非常に楽しいです!」
ホント、見渡す限りお客さんが全員はち切れんばかりの笑顔なんだよね。
「たまにウソをつく男と女の曲です」

380v_mc『ピエダン』から「Fake lover's true heart」。

400スウィープ、ディミニッシュのアルペジオ、シュレッディング…この曲もソロのパートだけで1曲が出来上がりそうな密度の濃い内容だ。
390_flthショウも中盤に近づき、ますます盛り上がって来る~!

410ヘヴィに迫りくるのは「HARD DRIVING MIDNIGHT」。
420v_hdmアップテンポなナンバーばかりじゃなくて、GRANRODEOはこうした噛んで含むようなヘヴィなナンバーがまたいいんだよね。

440続けて軽快なギター・リフで幕を開ける「ボルケーノ」。

470vドストレートなエイト・ビートが噴火!
430目もさめるようなギター・ソロはあたかも灼熱の溶岩流のようだ。
450ステージ上のステージ狭しと駆け回るサオ・チーム!
移動した先々で客席から大きな歓声が沸き上がる。

460閑話休題。
GRANRODEOのコンサートの名物、中盤での腕自慢コーナー!
まずはドラムスから。

480猛烈なスピードで四肢を操るそのドラミングはまさに電光石火!

490v疲れたのでチト休憩。
まだソロの最中。余裕!
両足はバスドラムのペダルを踏み続けている!

500すべてを放出し、雄叫びとともにソロを締めくくったSHiNさん!

510そして下手から現れステージ中央に歩み出た瀧田さん。
530大きな歓声の中、縦横無尽に両手を指板の上で滑らせる。

520華麗なテクニックがテンコ盛り!

540v会場を揺るがす大きな声援にこたえる瀧田さん!

550vそして、ソロ・コーナーを締めくくったのは、いつも通りe-ZUKAさん。

560華麗なシュレッディングでギター・テクニックの神髄粋を見せてくれるが、e-ZUKAさんのソロはただの技術の品評会じゃないんだな。
何しろフレーズの密度が濃いのだ。
プラス!
「コレがMarshallの音ですよ~」というアンプ本来の良さを生かしたサウンドが最高に気持ちいい!
こんなにロックでカッコいい音がするのに、それを改造しちゃう人の気が知れないよ。
つまりは「腕」なのです。

570v弾いても、弾いても、「もっと弾いて!」と叫びたくなるようなプレイ。

580ああ~、もう終わっちゃった!
もっと弾いて!
ジャズ・フレーズも入れて!

590vKISHOWさんがステージに戻ってきた。
手にはバズーカが!

600砲弾を一発カマしたところで「The Other self」。
この曲ってAメロのパートをつなぐキッカケがすごくカッコいい。いいアイデア。
加えてサビのメロディ!
シングル曲に選ばれるだけの猛烈な求心力を持ってるよね。

610vそして、パッヘルベルの「カノン」をモチーフにしたかのようなギター・ソロはいつ聴いても気分爽快だ。

620vKISHOWさんがジャンプをキメたところで前半が終了。
  

GRANRODEOの詳しい情報はコチラ⇒GRANRODEO Official Website

630<後編>につづく
  
(一部敬称略 2017年6月9日 台場Zepp DiverCityにて撮影)

2017年8月18日 (金)

美女と金髪と野獣 2017 <後編>~TSPとグランド・フィナーレ

  

東京は今日で18日連続の雨だって。
みんな洗濯物をどうしてるんだろう?
昨日は雨が降らなかった時間も長かったので、ここぞ!とばかりに大量の洗濯物を処理したが、何せカラっと晴れないものだから湿気が強くてゼンゼン乾きゃしない!
ココはイギリスか!?
というのも、2012年にJim Marshallのお別れの会に行った時もこんな感じの天候で、それを思い出してしまった。
何せ2週間の滞在中、ほとんどが雨で、その年はちょうどエリザベス女王の在位60周年(Diamond Jubilee)に当たっていて、寒々しい雨の中で数々の記念行事が行われているのを実際に目の当たりにしてかなり気の毒に思ったものだ。
ココ↓にその時の紀行文をシリーズで掲載しているので、イギリス好きで未読の方はゼヒご一読あれ。
【Shige Blog】 イギリス紀行2012

一方、海外に目をやると、反対に灼熱地獄で大変なことになっているらしいね。
シベリアでは気温が50度を越して寒暖計がブッ壊れたとか、アメリカの中西部では52.8度を記録したとか、ヨーロッパも連日40度超えが続き、イギリスのマンチェスターでは道路のアスファルトが溶け出してしまったとか…。
ところが…Marshallの連中に様子を聞いてみると、工場のあるMiton Keynesは寒くて困っているのだそうだ。
もうメチャクチャだよ。
もうしばらくすると東京もまた真夏日連発になるらしいけど…どっちがいいかな~?
洗濯に関してだけはお日様にお出まし頂きたいネェ。
  
さて、『美女と金髪と野獣 2017』の<後編>。
トリを飾ったのはTSP。

10STEVIE

20vShu

30v_2THUNDER

35vHINA

40v_2Marshallがテンコ盛りだったこのイベント…もちろん主催者のギター・アップもMarshallにキマってらい!

50v_2コレがShuちゃんのリグ。
キャビネットはMODE FOURシリーズのMF400A。
MODE FOUR…なつかしいナァ。
もう14年前か…。
短命に終わってしまったシリーズだけど、思い出はイッパイあってね。
コレが日本で発売された日、私はフランクフルトにいたんだ…忘れもしないわ。
いつかまたそんな思いで話も書き連ねてみたいね。
エ?そんなの興味ないって?

60v_2アンプ類はJMP-1とEL34 100/100の組み合わせ。
しかし、いいな~、このコスメティックス。
音は言うに及ばず、見た目も「黄金」ですよ。
Jim Marshallの意向もあってMarshallの製品は昔からどれもデザインが秀逸だが、このEL34、古くは9100とか9200は特にカッチョいいと思うんだよね。
トランプ・タワーじゃないけど、何か豪華マンションのエントランスみたいな…。
持つとハラが立つぐらい重いけど。

70_21曲目は「陰陽LIFE」。

2_img_0567 パワーのカタマリのようなラウド・ナンバー。
ところどころ出て来るHINAちゃんの歌がまたいいんだナ。
2_img_04515月にリリースされた4曲入りCD『TRIBAL EVOLUTION』はこの曲で幕を開ける。

90cdSTEVIEが参加した初のCDだったが、残念ながら今月はじめにグループの脱退が発表された。
80_2続いてはTSPのキラー・チューン「MAD CLUSTER」。
なんてにぎやかな曲なんだ!

100v_2さらに『TRIBAL EVOLUTION』から。
レゲエから始まり、重量級のヘヴィネスに展開するのは「Killing Bites」。
この意外な展開がおもしろい。

135しかし、HINAちゃんはスゴイな。
ドラムも歌も破天荒にヴァイオレントだぜ!
後ろの方でニコニコしながらスゴイことを演ってる。

2_img_0439 ステージ下手で徹底的に重い低音を送り出すTHUNDER!
180v_2おお~、カッコいいギター・ソロ!
え、ナニでギターを鳴らしているかって?
Marshallですよ、Marshall!
Shuちゃんも根っからの真空管アンプ派なのだ。

130vココでひとり加わる。
前ボーカルズのKousyだ。
久しぶりだナァ~。

140v_2もちろん取り上げるのは以前のレパートリー、「The Times」。
「レパートリー」は英語では「レパトワ」ね。

150思わぬハプニングに熱狂するお客さんの呼応するべく狂熱のギターを奏でるShuちゃん!

155vHINAちゃんもますますヒートアップだ!

160vそしてTSPのステージの最後を飾ったのは「付和雷同」。

170vトリだけに、お値段以上の堂々たるステージでイベントを締めくくったTSP!
  
TSPの詳しい情報はコチラ⇒TSP OFFICIAL WEB SITE

190_2本編終了後は出演者が全員集合しての大合奏。

200vおお~、1曲目はLOUDNESSの「In the Mirror」だ!

220メンバーが次々と入れ替わっていく。
240v続けてIron Maidenの「Aces High」。

230_2さっきまでステージ袖で写真を撮っていたYukiちゃんもギターを提げてバリバリとソロをお見舞いする!

250v_2もう1曲!
Judas Priestの「Painkiller」。

260_2ハイ、こういう時にダマっちゃいられないのがPONさんね!
いいぞ、いいぞ!

270_2何しろもう大混乱の大音響。
コレがこのイベントの極意か~ッ!
ナントまぁにぎやかなイベントだったこと!

280最後の最後にもう一度メンバーを紹介するShuちゃん。
大役お疲れさまでした~!290v_2(一部敬称略 2017年7月1日 新宿ZIRCO TOKYOにて撮影)

2017年8月17日 (木)

美女と金髪と野獣 2017 <前編>~FEEL SO BADとD_Drive

  
夏休み終了~!
Marshall Blog読者の皆様におかれましては楽しい夏休みをお過ごしになられたことと存じます。
エ?「フザけんな!」って?
そうだよね~、これだけ雨が続けばバケーション・ムードも台無しだよね。
関東地方は今日で17日連続の雨だって!
こんなことは40年ぶりらしい。
あれほど「酷暑、酷暑」と大騒ぎするものだから、気合を入れて夏に立ち向かおうしていたのにナンダコリャ?
「40年ぶり」ついでに自分なりに記録を調べてみると、「冷夏」ってのは実はそれほど珍しいモノでもない感じなのね?
でも、私が高校の時にメチャクチャ涼しい夏があったな。
毎日長袖を着て、暑中見舞いのハガキに「冷夏お見舞い申し上げます」と書いた記憶がある。
それと有名な1993年の冷夏。
米がなくなって長粒米をタイから輸入したことあったでしょ?
当時勤めていた会社の客先でこんなことがあった。
そのお客さんのところでは同業3社が競合状態にあって、各社が自社の商品を納品することに躍起になっていた。
その社長が…「アノな~、米が足りなくて困っとんじゃ。オマエ、どっかから米を仕入れて来ることはできんかいの?あのタイの米はとても喰えん。ワシャ、白いメシが喰いたいんじゃ。
もしオマエが米を持って来れば、オマエのところの商品をたくさん買ってやってもいいぞ!」と「千両みかん」みたいなことをおっしゃるではないか。
優秀な営業マンだった私は(ウソ。本当はすさまじくワガママで部下にしたくない「男No.1」だった)、すかさず「ホントですか?へへへ…それじゃ、白い米を社長にお持ちして進ぜましょう!もしうまく行った時には、ヒヒヒ、社長、よろしくお願いしますぜ…へへへ」などと大見栄を切り、見事に大量の南魚沼産のコシヒカリを届けて猛烈に感謝された。
実はこの出来事には伏線があって、田舎だから米なんかあるところには必ずある。
本当に仕事をヤル気になって、赴任地に溶け込めば友人も増え、そうしたルートなどいくらでも探せる。
つまり、イザという時、自分のために初めから米の入手ルートを確保してあったのだ。
その社長は「義理人情」を重んじる方面の方だったので、お言葉に偽りなく、その後ものすごく可愛がって頂いた。
転勤する時にはビックリするほどの額の餞別を頂戴した。
「冷夏」の思い出といえばそれぐらいか…。
しかし、あれだけ「夏はキライ!」と大騒ぎしていた私だけど、コレだけ天気が悪いとホント心配になるね~。
このままの気温でカラっと晴れてくれればありがたい…それじゃ「秋」になっちゃうか?
やっぱり暑いときにはチャンと暑くならないとダメね。
  
まだ、そんな夏になろうなどとは思いもよらない頃に開催されたイベント。
TSPとD_Driveが共催する『美女と野獣と金髪 2017』だ。
もうコレが何回目の開催になるのかは寡聞にして存じ上げないが、このイベントのタイトルを聞くと間違いなく「あなたと夜と音楽と(You and the Night and the Music)」を思い出しちゃうんだよね。
「あなたと夜と音楽が私の情熱を駆り立てる」…そんなことを歌った1934年のブロードウェイのヒット曲。
その後ジャズのスタンダードになってBill EvansやChet Baker等、数々の名演が残されている。いい曲です。
音楽のジャンルは違えど、「あなたと美女と夜と野獣と音楽と金髪」で情熱的なイベントとなった。

10vTSP、D_DriveとMarshallファミリーのバンドさんの企画だけに、すでに何度かレポートをしているかと思いきや、さにあらず。
どうもMarshall Blogでレポートをするのは今回が初めてのことらしくてビックリポン。
すなわちコレがMarshall Blogが初めてレポートする『美女と金髪と野獣』ということになる。
当日5バンドがステージに上がったが、諸々の都合により、3つのバンドのステージの模様を紹介する。
まずはこの日3番目に登場したFEEL SO BAD。

05川島だりあ

30v倉田冬樹

40v冬樹さんはMarshall JVM410Hと1960Aを使用。

50v山口PON昌人

60v今回はイベントゆえ自前のドラム・キットの持ち込みができなかったが、PONさんのキットはいつもはこんな風。
NATALのアッシュだ。

70Chris

80ChrisはDSL100Hと1960A。

90v翔己

100v翔己くんはMarshallの3530というヘッドと1960の組み合わせをメインにEDENのTERRA NOVA TN501を併用。
キャビネットはMarshall 1960Aだ。

110オープニング…だりあさんの第一声の「き」でもう大盛り上がり!
そう、「バリバリ最強No.1」ね。

120v_bbPONさんのドへヴィなドラムに乗って…

130冬樹さんのこれまたドへヴィなギターが炸裂する!

140vだりあさんんも絶好調だ!
この写真では見にくいが、だりあさんが来ている緑のTシャツ…

150v去る6月にリリースされたニュー・アルバム『PENTAGON』のCDジャケットがあしらってある。
この『美女と金髪と野獣』かた約1週間後にレコ発ライブが開催され、その模様もMarshall Blogでレポートするのでココでは『PENTAGON』に詳しくは触れない。
「5つのゴキゲン」が詰まった1枚とだけ書いておこう。

160cdセットリストはココから『PENTAGON』からのレパートリーとなる。
あ、英語の発音は「レパトワ」ね。

170cd_kzまずはアルバムのオープナーの「未来への責任」。
壮大なスケールのツイン・ギターで幕を開けるハードなナンバー。

190そこかしこにヨソ様とはチョイと違うFSB節散りばめてあって実に楽しい。

200元々はJCM800 2204プレイヤーだった冬樹さん、やっぱりMarshallのツボを押さえていてバッチリのJVMサウンドをブッ放してくる。
Marshallのツボを押さえているということは、ロック・ギター・サウンドのツボを押さえている…ということよ!
210v曲の後半では翔己くんのベース・ソロもバッチリとフィーチュアされた。

180v続いては「I'm the One」や「Hot for Teacher」を連想させる壮絶なブギ「KAZE」。
230こういう曲ができるバンドってホントにいなくなった。
この泣く子も踊るブギ・サウンドに乗っている歌詞の題材は「KAZE」…つまり「風邪」。
サウンドがクール過ぎて風邪引いたってか?
それでいいのだ!

220vだりあさんのMCをはさんで…

235v器楽コーナー。

260そして、早くも出番は最終コーナーへ!

240『PENTAGON』のリード・チューンとしてアルバムよりひと足先に公開された「Direct Mail」。

250v各パートを図太いMarshallサウンドのソロで彩ったChris。
そのサウンドの秘密は次回。

265vそして、出番を締めくくったのは…

270旧作から「唇に銃を押しあてて」。

280v全5曲と短い持ち時間ではあったが、すさまじい迫力でFSBの魅力をまき散らした!

290vFSBの次回のMarshall Blogへの登場は『PENTAGON』のレコ発ライブね。
 
FEEL SO BADの詳しい情報はコチラ⇒Official facebook300続いての登場はD_Drive。

310Seiji

320vSeijiさんの愛器、JCM2000 DSL100ECと1960AX。

330vYuki340vYukiちゃんはJCM2000 TSL100と1960A。

350vShimataro

360v自身「コレじゃないとダメ…」と言ってくれるEDEN WT-800。

370Chiiko

380vオープニングは「M16」。
ノッケからふたりのギター合戦に会場は大興奮。

400コ・オーガナイザー(Co-organizer)の登場とあってホーム感満載のエキサイトぶりが素晴らしい。

410vところが、FEEL SO BADの時と照明の調子がガラリと変わり写真が撮りにくいのナンノって!
客席の最前列には前柵があって一応プレスピットのようなスペースは確保されているんだけど、何しろその幅が狭いもんだから上下の移動がほとんどできない!
そうだ、忘れてた…TERRA ROSAの時もそれでエラク苦労したんだっけ!
420v一旦、下手のPAスピーカーの前に移動したが最後、もう上手に戻れず…すなわちSeijiさんの写真がほとんど撮れん!
しかし、このLEDの照明を開発したの誰かね?
LED自体に文句をつけるつもりはないけど、ステージの照明に使うのは止めてもらいたいナァ。
普通の照明に比べて発熱量が低いとか、一燈で何色も出すことができるという利点は認めるけど、こと写真に関すると…何しろ色が出ないのよ!仕上がりも醜くなってしまう。
まさに好事魔多し。
デジタル化によってライブ写真撮影の利便性は飛躍的に高まったが、LED照明という伏兵が潜んでいたことに気付いていたのかいないのか…。
青、白、ピンク…悩みのタネなんでサァ。
ということで今回Seijiさんファンには申し訳ないが、「ギタリストSeiji」の写真の出番はやや少ない。
でも大丈夫。ちゃんと帳尻は合わせる。
後でバッチリとフィーチュアするよ!
430vそんなフォトグラファーの心配などお構いなしに曲はステージはサクサクと進行していく。

440「Attraction 4D」から…

450今のところ最新の音源の「Last Revenge」へと続く。

460先ほど書いたように熱心なファンも多いホーム感満点のステージ。
お客さんも曲を知っているので、キメごとのシャープなレスポンスがとてもうれしいね。

470YukiちゃんのMCをはさんで取り掛かったのは…

2_img_0228 『R』収録の「1,000,000 hp」。
ココでまたしてもビックリポン。

480ナ、ナンダ!この盛り上がりようは!
コレだけ長いこと、また比較的多数回D_Driveのステージを観ている私だが、コレは初めて見た!
545仮面を付けたSeijiさんが中央のお立ち台に上がって始まったのが、「ミリ音頭」と呼ばれているらしいダンス・シークエンス。
530v猛烈に成りきっているSeijiさん。
またダンスがキレッキレなのよ!
いつも書いている通り、Seijiさんとは結構長いお付き合いをさせて頂いてきたが、こんな才能があるとは知らなんだ!
しかも、この上なく楽しそうに演っているではあ~りませんか!

500v他のメンバーもこの通り。
510v

1_img_0240ウワ~、コレ、完全に違和感がないな。
博多土産の「二〇加煎餅」の箱に入っているオマケやんけ!

520v上下のお立ち台に上がってSeijiさんと舞っているのは、この日トップバッターで出演した「絶叫する60度」の2人。
このSeijiさんの横で踊る女子は「ミリ音頭ガール」と呼ばれていて、固定の踊り子さんはおらず志願制なのだそう。
さすがこれだけのお客さんの前で舞うだけあって、彼女たちの踊りも完璧!
一糸乱れずSeijiさんとシンクロしていたが、ナント!共同練習は一切行っておらず、この本番のステージでいきなり演ったのだそうだ!

490オ!コレはいいアイデアだぞ!
リストバンドを実際に手首にはめて「¥1000 販売中」と腕に書いた。
ま、コレを見て買う人がいたら面白いな…。

540「ミリ音頭」の壮絶なダンスの疲れも見せずギターを持ち替えて最終曲に臨んだSeijiさん。

550v最後に演奏したのは「Screw Driver」。

560v定番曲だけに演奏する方も聴く方も怒涛の盛り上がりを見せる!

570vD_DriveもFEEl SO BAD同様、5曲と演目数は多くなかったが、いつもながらの濃い~ステージを展開した。

580v冬樹さんも、Chrisも、Seijiさんも、Yukiちゃんも…皆さん抜群のMarshallギター・サウンドを聴かせてくれた。
重かろうが、デカかろうが、熱かろうが、メンテの手間があろうが、やっぱりギター・アンプは真空管だわ。つまりMarshallでキマり!

   

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

590<後編>につづく
  
(一部敬称略 2017年7月1日 新宿ZIRCO TOKYOにて撮影)

2017年8月 9日 (水)

犬神サアカス團ショートプレミアム興行~怪談 首つりの森

平日の夜に…
犬神サアカス團が…
過去のアルバム単位で…
ショウを構成する…
『ショートプレミアム興業』…
あな恐ろしや…。

05イヤ、全然恐ろしくない。
こんなことができるのも長い活動をしているバンドならでは。
以前にも同じ趣向のショウを開催しているとのことだ。
今回取り上げたアルバムは2002年にリリースした『怪談 首つりの森』。

10cd「怪談」か~。
今でも稲川淳二なんかがライブハウスに出演して「コワイ話」を語って人気を得ているようだ。
みんなコワイ話が好きだよね~。
人生もガッツリ後半に入って、生まれた時よりあの世の方が近くなる年齢になると、「コワイ話」もそうコワくなくなってくる。
それでも時折、心理を突いたゾッとするような話に出くわすこともあるよね。
ホラ、雪山で遭難した4人の話みたいなヤツ。
ご存知ない方のために書いておくと…雪山で遭難した4人のパーティが山小屋を発見する。
ジッとしていると夜間睡魔に襲われて凍死してしまう危険があるので、ひとりがその対策を発案する。
「まず、4人が部屋の四隅に立つ。そのうちのひとりが隣の角まで歩いて行き、そこに立っているヤツの肩を叩く。肩を叩かれたヤツは次の角に立っているヤツに同じことをする。大変だけど、コレを夜明けまで繰り返せば誰も眠らずに凍死を防げやしないか?」
そして、実際に4人がコレを実施して助かった…という話。
コレ、5人いないと絶対に続かない。
同じような話でもっと簡単なのは、やはり5人のパーティが雪山で視界が悪い中行軍していて、シンガリ(一番後ろの人)がフト自分の前を見ると5人歩いている…とかね。
こういうのはゾッとするナァ。
  
大きなお世話なんだけど、ひとつ「怪談」で心配していることがある。
それは「昔の怪談」のこと。
『四谷怪談』とか、『真景累ケ淵』とか、『番町皿屋敷』とか、『牡丹灯籠』などのクラシックな日本の怪談が伝承されておらず、このまま行けば絶滅してしまうのではないか?ということ。
昔は夏になると映画やドラマで必ずテレビで放送していたものだけど、もうトンとご無沙汰だ。
コレらの話はロックで言えば「Smoke on the Water」とか「21st Century Boy」とか「Purple Haze」みたいなモノだからね。
絶対に後世に継承させるべきモノだと思うワケよ。
ア~タ、『四谷怪談』なんてヒデェ話だぜ…エエ?田宮の!
でもさ、今の世の中、現実の方が怪談よりよっぽど残酷で理不尽な事件が日常的に起こっているんだよな~。
そんなもんだから、若い人は『四谷怪談』ぐらいじゃコワがらないか…。
しかし、エアコンのない時代、蒸し暑い夏の夜にコワイ話を聞いて涼もう…なんて風流じゃあ~りませんか。
怪談に限らずそうした昔のイキな文化がおっそろしい早さで抹消されていることの方がよっぽど「怪談」だわな。
  
下は葛飾北斎の『百物語』。
子供の頃、『妖怪百物語』とか、『妖怪大戦争』なんてのが好きで夢中になって映画を観たよ。
『百物語』というのは例の「百物語」ね。
コワイ話を百個話して、話し終わると何かが起こる…みたいな。
北斎はソレに倣い、100の絵を描こうとしていたらしいが、5つで終わっちゃったんだって。
そのウチの1枚がコレで、『四谷怪談』の「お岩さん」が描かれている。
普通、お岩さんというと伊右衛門に毒を盛られ、目が醜くただれ上がった姿を想像するが、北斎はサスガで他の人と同じことをしない。
どうしたかと言うと、お岩さんを提灯にくっつけちゃった。
やっぱり生半可なオリジナリティじゃなかったんだね。

20v井上ひさしの伊能忠敬の伝記、『四千万歩の男』の中にこういうシーンがある。
保土ヶ谷宿(昔は「程ヶ谷」)には大きな旅籠が2つあって、双方奇策を講じて客を取り合っている。
片や大繁盛。
その旅籠の客寄せのためのアトラクションを講じているのが「北斎」という男。
それに負けじとライバルの旅籠が雇った男は「十返舎一九」。
その勝敗はいかに…。
もちろんフィクションであろうが、さすが井上ひさし、面白おかしくリズミカルに読ませてしまう。
ロック界も葛飾北斎のような強力な個性が出て刺激が与えられればいいのにネェ。
  
この『四千万歩の男』には他に間宮林蔵が出て来たりもする。
こうした脱線やオフザケが過ぎるパートも少なくないが、それが井上流だったから。
そう、Marshall Blogの文章は井上ひさしも手本にしております。
ところが、伊能忠敬と間宮林蔵というのは実際に接触があったようだ。
得意の吉村昭作品から引けば、彼の『間宮林蔵』という伝記小説にも伊能忠敬が登場する(…ように記憶している)。
この『間宮林蔵(講談社文庫刊)』ってメッチャおもしろいよ。
当時、「世界の七つの謎」のひとつだった、「樺太と中国大陸が陸続きか否か」という疑問を実際に何度も現地に赴いて結果を出した男の話。
ま、私が「おもしろい」とススめる小説や映画はたいていおもしろいよ…小ムズカシイことがなくて単純だから。
でも、音楽のおススメはかなり危険だから要注意。
伊能忠敬については素材も揃っていて、一本記事を編みたいんだけど、どうにもMarshallとからまネェ。

7_2img_4080 こんな映画観たことある?
1964年の小林正樹監督の『怪談』。
私が中学の時にリバイバル公開されて有楽町に観に行った。下は多分その時のチラシ。
まだ「フライヤー」なんて言葉は日本になかった。
以前、Marshall Blogで紹介したことがあるが、子供の頃映画狂だった私はチラシの収集に精を出していた。
ある時、確か日比谷のスカラ座だったと思うが、「〇〇のチラシをください」と映画館の係りの人に頼むと、「チラシ?あのね、ボク、ウチは寿司屋さんじゃないんだよ」と親切に教えてくれたことがあったっけナァ。
『怪談』に戻って…コレ、音楽が武満徹なんだよね。
当時、武満は猛烈な勢いで映画音楽の仕事をしていて、確かこの作品で初めて電子楽器を使ったんじゃなかったかな?
この映画はその時、すなわち40年ぐらい前に観ただけなのだが、岸恵子の「雪女」が美しかったのと、「耳なし芳一」で平家の亡霊を演じた丹波哲郎がスゴイ迫力だったのを覚えている。

7_kd

こんな映画も昔はしょっちゅうテレビでやってたんだよ。
ロジェ・バディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニの競作オムニバス。
ま、あんまりおもしろくなかった印象かな。
『バーバレラ』がキッカケでジェーン・フォンダと結婚したロジェ・バディムが奥方を起用して当時話題になったらしい。
『バーバレラ』に出て来るマッド・サイエンティストの名前が「デュラン・デュラン」だということはロック・ファンであればたいていご存知であろう。
またフェリーニが撮った話の主演を務めたのがテレンス・スタンプ。
イギリスの役者で、大スターだった。
ウィリアム・ワイラーの『コレクター』なんて最高にヨカッタ。
で、人類が地球上に存在する限り朽ち果てることがないであろうThe Kinksの必殺の名曲、「Waterloo Sunset」に「♪Terry meets Julie, Waterloo station, every Friday night」というくだりがあるのだが、このTerryはテレンス・スタンプ、Julieがジュリー・クリスティのことではないか?と当時ウワサになったが、Ray Daviesはこのウワサを否定した。
今からちょうど50年前のお話。

40vさて、犬神さま。
今日もバラエティ豊かな犬神グッズが並んでいる。

50物販コーナーは「腐乱腐乱」だからね。

60ステージはこんな感じ。

70MarshallはJCM800 2203と1960A。

80vEDENはTERRA NOVA TN-501とD410XST。

90vそして、NATALはアッシュ・フィニッシュはブラック・スウォール。

100このライブハウスは初めてだったんだけど、お客さんを割ってステージに上がるのにはチト驚いた。
誰が呼んだか「プロレス入場」。
うまいこと言ったもんだ。

110犬神凶子

120v犬神情次2号

130v犬神ジン

140v犬神明

150vオープニングもクソもない。
アルバム『怪談 首つりの森』に収録されている曲を順番も含めてすべてそのまま演奏するんだから。
Jethro Tullが『Aqualung』や『Thick as a Brick』を、Yesが『Close to the Edge』を全曲丸々演奏したのと同じだ!
犬神サアカス團もそういうレベルなのだ!

160っつーことで1曲目は「無限の海の阿鼻叫喚」。

170ご挨拶のMCをはさんでタイトル・チューンの「怪談 首つりの森」。

180v15年前のアルバムながら全く時間が経った感じがしない。
コレは『怪談 時間が止まる家』とかいう話ではなくて、犬神サアカス團の音楽がまったくブレないから。

190ギンギンンのドライビング・チューンは「花嫁」。

200vハードなギター・ソロから中間部のキメに展開するところがカッコいいな。

210続けて「お金を払って」を演奏した後は、珍しくメンバーの楽器自慢コーナー。
ジン兄さんが使っている楽器は実際に『怪談 首つりの森』をレコーディングした時に使ったモノだそうだ。

240一方の情次兄さん、今日は珍しくレス・ポール・モデル。
高校に入学が決まった時、お父さんがお祝いに買ってくれたものだそう。
情次兄さん、私と同じ高校なんだよね。私が大先輩…イヤイヤ、情次兄さんが大後輩!
しばらく使っていなかったがメンテをしたらすごく状態が良くなったので今日使うことになった。

250「明兄さんはナタール?」
「そうだね」

260

楽器コーナー…そんなコーナーはない!…の後は「真夏の夢」。
7_img_0191お客さんも一緒に「×」で盛り上がった!

7_img_0052ココから後半。
「黒い血」、「地獄へ堕ちろ!!」、「私もう駄目かもしれない」と続け、「爆走All Night Long」では凶子姉さんがお立ち台に乗ってエキサイト!

220超満員の会場に中盤では「酸素が薄いのかな?」と息苦しそうに何度も帯を締め直していた凶子さんだったが、元気に最終コーナーまで走り抜けた。
残るは2曲。
「人形」。

280

そして最後は「涅槃に咲く白い花」。
明兄さんと…

265v情次兄さんのセリフ入りだ!

266vこうして『怪談 首つりの森』収録されている全12曲を演奏し終えたのであった。

270アンコール。
一旦楽屋に帰っちゃうとまた出て来るのが大変なので、その場でナニを演るかの打ち合わせ。

320

アルバムの曲はすべて演奏してしまったので、ココはやっぱり今が旬の「暗黒礼賛ロックンロール」!
330
しかし、ナンだね。
こうして犬神さんのライブに来ていてフト気がついたことがある。

290v犬神サアカス團は今年で23年目になるのかな?
ということは、生まれてすぐに子守唄がわりに犬神サアカス團の音楽を聴いていた赤ちゃんが、23歳にもなっているワケ。
それほど時が経っているのに客席の皆さんが比較的お若いのよ。
どうもファンが世代を超えて代謝を繰り返しているフシがある。
言い方を換えると、犬神サアカス團、古くは犬神サーカス団の音楽が間違いなく伝承されているということに他ならない。

300vコレってスゴイことだと思うんですよ。
長い間同じことをやっていると、「新しいことをやれば既存のファンに受け入れられないかも知れない」という恐怖と「このままだと飽きられてしまうかもしれない」というジレンマが常に付きまとうハズで、犬神サアカス團は自分たちの音楽性にブレを与えることなく、ウマい具合にマイナー・チェンジを繰り返し、その辺りを潜り抜けてきたのだろう。

310vこのまま徹底的に「犬神道」を貫いて行ってもらいたい。
こう書くとスゴイな…「犬」の「神道」みたいになってる。
  
犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

230vこうしてトラディショナルなハード・ロック・サウンドでゴキゲンな一夜を締めくくった!
ほんじゃコレで。
来月は『地獄の子守唄』だよ!

340

<<<NATAL NEWS>>>
NATALのドラム・キットが叩けるスタジオ、高田馬場のバズーカスタジオに新しい仲間が増えました。
それは14" x 6.5"のスチール・スネア・ドラム。
コレね。
見た瞬間、「オオ~!」っと声を出したくなるようなたたずまい。
実にゴージャスじゃあ~りませんか!
普通のスチールとは異なりチョット黒味がかっている。

1_3img_4207パーツはすべて「ブラッシュト・ニッケル(Brushed Nickel)」という仕様。
新型のスネア・スロー(Snare Throw)の感触も実にいい感じ。

1_2img_4208カ~!
居合わせたドラマーにチョット叩いてもらったんだけど、何たる音ヌケ!そして深い!
こりゃアンサンブルの中でもクッキリ音像が浮かび上がってくるのは間違いないな。
自分がドラマーだったら欲しいわ~。
  

1_2img_4212

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★上記のスネア・ドラムだけでなく、NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
ドラマーの皆さん「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。

 

(一部敬称略 2017年6月28日 神楽坂TRASH UP!にて撮影)

2017年8月 8日 (火)

SOUL OF ROCK Vol.23 <後編>~ TAGAWAとお江戸スペシャル

    
本レポートでは3番目の登場となるが、実際には当日2番目にステージ上がったのが、このイベントの名物「お江戸スペシャル」!

10「今日は色んな出し物があります!」の宣言通り、クリスマスとお正月いっぺんに来たようなにぎやかさ!

20はらやんもコーラスで参加!

30vドラムは…アレ、堀江さん!
堀江さんはAPHRODITEでチョット前にMarshall Blogにご登場頂いたばかりだ。

40vおなじみの洋楽人気ナンバーから矢沢永吉まで、なるほど幅の広いレパートリー!
ちなみに「レパートリー」という言葉はそのまま発音しても絶対に通じません。
「レパトワッ」とフランス読みしないとダメ。

50v堀江さんとの共演は「念願」だったのだそう。
その念願がかなってはらやんも大エキサイト!

60

何しろハイ・テンションのツイン・ボーカル!

30吉越由美さんの曲も取り上げられて、凄まじいまでのテンションをキープしたままステージを後にした。

70「お江戸スペシャル」に次いで登場したのは、実際にはStrange,Beautiful and Loudだったのだが、昨日同様に記事の編成上、トリを務めたTAGAWAのステージにスキップする。

80田川ヒロアキ

90寺沢功一

100v長谷川浩二110vヒロアキくんはもちろんMarshall。
JVM210Hと1960BV。
今日は三宅さんと全く同じコンビネーション。
使い回したんだから当たり前なのね。

120vTAGAWAのステージでよくオープニングに取り上げられる「Stranger Destroys Arms」。
ヒロアキくんが「この世から武器を排除しろ」という思いで作ったナンバーだが、このへヴィネス自体が武器そのものではなかろうか?
そうか、この曲…2009年の「LOUD PARK」でも演奏したのか。

130続いては「Running Light」。
てらちんとヒロアキくんはダウン・チューニングを使用。
スローでヘヴィなビートが心地よい。

140v3人の演奏技術の高さがウリのひとつのTAGAWAだが、この曲は「技術」ではなく、重さ、リフ、そしてメロディを重視して作られた。

150作曲したのはTAGAWAのプロデューサーでもある浩二さ~ん!

160vMCをはさんでの3曲目は「Jack and Coke」。
一転してスピーディな曲調を持つこの曲はてらちんの作品。
Motorheadの「Lemmy Kilmisterへ捧げる」との思いでペンを走らせたそうだ。
170v後半では、SLYを思わせるヘヴィなリフが登場し、3人の絶叫コーラスが観客を襲う。

180もうひとつ、てらちんフィーチュア曲。
てらちんが詩を書いた「Cragy Gun」。
TAGAWAの中でも最もストレートなナンバー。抜群のノリのよさから人気の高い曲だ。

190v曲を付けたのはヒロアキくん。
リフは、AC/DCやGreat Whiteをイメージしながら誰でも弾けるようなシンプルなものを目指したそうだ。

200そうそう、レコーディングでは、JVM210Hだけじゃなく、ASTORIA DUALも活躍したんだったっけ!

180 TAGAWAらしさ満開の「That's Over」。

210_to…というのも、3人が思い切りテクをぶつけ合うっちゃうのね。
まずはてらちんのベース・ソロ。

220ディストーション・サウンドで縦横無尽に暴れまわる!

230vそして浩二さん。

240堰を切ったように飛び出しているサウンドはまさにドラムスの音の壁!

250vそしてヒロアキくん。
弾き方間違ってま~す!

260vココでガラリと変わってバラード。
「平和の風」だ。
今回は弦楽器の同期を使用しながらの熱唱だった。

270そして最後は『MAZDAファン・フェスタ』のテーマ・ソング、「キミを乗せて」。
Marshall GALAでこの曲を一緒に演奏した山本征史さんが、この日のリハの時に一緒に口ずさんでいたのが印象的だった。

280vトリということでアンコールに応えるTAGAWAの3人。
曲は「My Eternal Dream」。
先に触れたLOUD PARKの時にオープナーに選んだ曲だ。
つまりTAGAWAが初めて人前で演奏したのがこの曲なのだ。
そこからTAGAWAが始まった。

290それだけに3人にとっても愛着のあるこの曲、ヒロアキくんもノリノリだ。
ノリノリなのはいいけど、エキサイトしてステージの中央まで歩み出て来たぞ!

300アブアブアブ!
お客さんもヒヤヒヤのひと幕を演出して全曲の演奏を終了した。
と、同時に私の「初La mama」が幕を閉じた。
  
しかし、トヨタとマツダが資本提携するとはね~。
もし、この先合併したら新会社の名前は「トヨダ」かね?社名変更しても誰も気が付かなさそうだな。
それとも「トヨマツ」?…こっちは「おそ松くん」にでも出て来そうだ。

310さて、既報の通り、今ヒロアキくんは委嘱作品だけを集めた『Theme Park~テーマ・パーク』と題したアルバムを制作している。
「委嘱作品」…カッコいいね!
海外の音楽界では日本の総理大臣など比べ物にならないほど有名な武満徹を世界レベルの作曲家に押し上げた作品が「ノヴェンバー・ステップス」。
コレは創立125周年を記念してニューヨーク・フィルが武満に委嘱した作品だ。
当時ニューヨーク・フィルの副指揮者を務めていた小澤征爾が音楽監督のレナード・バーンスタイン(ま、普段私は「レニー」と呼んでいるけどね)に紹介して実現した。
レニーは「ノヴェンバー・ステップス」を聴いて「何と力強い音楽なんだ…」と目に涙を浮かべたとか…。
『Theme Park~テーマ・パーク』は、様々なシチュエーションで作曲の依頼を受けてヒロアキくんが作った曲の作品集。それから、そのニュー・アルバム『Theme Park』のアルバム・ジャケットのデザインは『Ave Maria』を手掛けた「下町のひとりヒプノシス」、梅村デザイン研究所が担当している。
写真は私が撮らせて頂いた。
本来であれば、ココでド~ンとジャケットをお見せしたいとこなのだが、今はできない。
ナントならば、『Ave Maria』のジャケット・デザインを手掛けた「下町のひとりヒプノシス」、梅村デザイン研究所が私が撮った写真を素材に現在鋭意制作中だからだ。
ようするにまだできていない…ということ。
中も外も、どんなのができるか今からメッチャ楽しみだ!
 
一方、ジャケットはまだできていないものの、そのレコ発コンサートがすでに決定している。

7_mhrz

出演はTAGAWAとゲストに和太鼓奏者の壱太郎を迎える。

285v

いつものTAGAWAのレパートリーとは違うセットリストになるのかな?
楽しみだ!

286v

昨日からチケットの販売が始まったが、どうもスタート・ダッシュがスゴイらしい。
ご興味のある方はお早めにお求めくだされ。
  

田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

330v

<<<NATAL NEWS>>>
NATALのドラム・キットが叩けるスタジオ、高田馬場のバズーカスタジオに新しい仲間が増えました。
それは14" x 6.5"のスチール・スネア・ドラム。
コレね。
見た瞬間、「オオ~!」っと声を出したくなるようなたたずまい。
実にゴージャスじゃあ~りませんか!
普通のスチールとは異なりチョット黒味がかっている。

1_3img_4207パーツはすべて「ブラッシュト・ニッケル(Brushed Nickel)」という仕様。
新型のスネア・スロー(Snare Throw)の感触も実にいい感じ。

1_2img_4208カ~!
居合わせたドラマーにチョット叩いてもらったんだけど、何たる音ヌケ!そして深い!
こりゃアンサンブルの中でもクッキリ音像が浮かび上がってくるのは間違いないな。
自分がドラマーだったら欲しいわ~。
  

1_2img_4212

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★上記のスネア・ドラムだけでなく、NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
ドラマーの皆さん「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト
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(一部敬称略 2017年6月24日 渋谷La Mamaにて撮影)

2017年8月 7日 (月)

SOUL OF ROCK vol.23 <前編>~ Strange,Beautiful and Loudと石井ムーア

  
希代の名盤、『Sheik Yerbouti(シーク・ヤブーティ)』。
Frank Zappaの1979年の作品。
このLP2枚組の最後を飾っている曲の題名を「Yo' Mama(ヨー・ママ)」という。
マザコンのヤツを嘲る歌だが、なぞなぞ商会も取り上げ、実にうまく料理していたっけ。
私は15歳の時にZappaを聴いて以来、40年間ほぼ間断なく聴き続けてきたが、やはり名盤の誉れ高いこのアルバムを耳にしている回数は他のアルバムに比べても多い方か…。
つまりそれだけ多数回、「Yo' Mama」という曲を聴いてきたことになる。
サウンドのスゴさは言うに及ばず、こんなことを歌っているミュージシャンは日本にはほとんどいないでしょう。
「ヨー・ママ」…すべてのロック・ファンに一聴をおススメする。
もちろんこの曲だけでなく、Lynn Goldsmithの写真をまとったジャケットをはじめ、アルバム全体が「名作」のカタマリのようなモノだからして、老若男女を問わず「ロック好き」を標榜する人なら誰にでも聴いてもらいたいアルバムが『Sheik Yerbouti』だ。

10cdこっちは「ヨー・ママ」じゃなくて「ヨー・ヨー・マ」。
最近買ったピアソラの曲ばかりを取り上げた『Soul of the Tango』というアルバムもすごくヨカッタ。

Yym_2「ヨー・ママ」はこれまでの人生で何回聴いたかわからないが、こっちは今回が初めてだった。
それは渋谷の「ラ・ママ」。
1982年の開店というから35年の歴史を持つライブハウスの金看板だ。
コレを言うと多くの方に驚かれるのだが、本当に今まで一度もお邪魔をしたことがなかったのだ。
82年というと、毎度書いている通り、個人的にZappaを除いて、「ロック」という音楽から撤退が完了しつつあった頃だったのでおおよそ行く理由がなかったのだろう。
それじゃ、Marshallの仕事をしはじめてからはどうだった?
コレがまた不思議と足を向ける機会がなかっのだ。
イヤ、何度もあるにはあったのだが、たいてい何かと重なってしまって、結果、今回レポートするライブが初めての訪問となった。
もちろん向かいながら口ずさむのは…
♪Maybe you should stay with yo' mama
She could do your laundry 'n cook for you
ちなみに私は洗濯も料理もOKです!両方ヘタだけど。
…いうことで、初のラ・ママさん、お邪魔しま~す!

20_2で、その記念すべき「初La mama」、35年の沈黙を破ったのは、一体の何の取材だったか?!
それは、シリーズで展開している『SOUL OF ROCK』というイベント。
出演は、Strange,Beautiful and LoudとTAGAWA。
他にも知り合いの方々がステージに上がるということで楽しみにしていた。

30「今日はすごいギタリストが勢ぞろいです!」
まずは『SOUL OF ROCK』の主宰者、はらやんがステージ上がってご挨拶。
イヤ、ギタリストもスゴイかも知れないけど、このイベントの歴史もスゴイ!
コレが23回目だっていうんだもん!(今月25回目が開催される)
ものごと、それが何がしか例え新しいモノであっても、初めの一回をやるのはさほど難しいことではない。
ま、もちろん内容によりますよ。
でも1回目ってのは、アイデアはまだ豊富にあるし、勢いに押されて何とかなっちゃう感じなんだよね。
ものごと「始める」ことより「続ける」ということの方がはるかに大変なんだよね。
え、Marshall GALAはどうしたって?
へへへ、マァ、見ててくだされ。
さて、はらやんの歯切れの良いウェルカム・トークに引き続いてステージに上がったのは…

40「石井ムーア」というチーム。

50ギターは…誰かと思ったら…THE SLUT BANKSの石井さん!
石井さんは昨年の11月に久嶋喜朗さんの壮行コンサートのレポートでMarshall Blogにご登場頂いた。

60vキーボードは誰かと思ったら…盛山こういち!
せいやんはKellyさんとの活動でMarshall Blogではおなじみだ。
先日はBLIND BIRDのステージでも活躍していた。

70vドラムスは誰かと思ったら…山市修也!
山市さんもかつてご一緒させて頂いた。

80v「石井ムーア」って何のことかと思ったら、なるほど…石井さんの「石井」にGary Mooreの「ムーア」ね。
「両方とも名字じゃん!」というツッコミが入っていたけどホントだね。
ちなみ「Moore」という名前の発祥は主にアイルランド、そしてスコットランド、そしてイングランドと言われていて意味は「厳格にして崇高」。
英語圏の国ではかなりポピュラーな名字(surname)で、少し前の調査ではオーストラリアでは34位、イギリスでは32位、アメリカで16位という多さ。
日本で34番目に多い姓は長谷川さん、32位が後藤さん、そして16位が松本さんだから、かなり珍しくないお名前。
アメリカで16位を獲得しているのは世界で最も移民が多く送り出したというアイルランドという国の歴史を表している…のかどうかどうかは知らない。私の推測なのでアテにならない。
でも、1曲目は松本さんとは関係なく、Herbie Hancock。
こういう場所でHancockとい~え~ば~、「Chameleon」か「Cantaloupe Island」か…「Cameleon」だ!
以前、この曲をモチーフにしたインプロヴィゼーションで「トカゲ」って曲を演ってたグループがいたけどね。
Hancockもいい曲がたくさんあるよね。
「Maiden Voyage」は言うに及ばず、「Dolphine Dance」から始まって「One Finger Snap」とか「Tell me a Bedtime Story」とか。「Blindman, Blindman」なんて名コテコテ・ナンバーもあった。
私はジャズを除くロイク系の音楽が苦手なので、ファンク路線のHerbieはツライ…飽きちゃって。
やっぱりジャズ・ピアニストとしてのHerbieが好きだな。

90「The Chicken」や…

100おなじみ「Cissy Strut」を演奏。

110vもちろんバンド名に偽りなく「Sunset」他のGary Mooreナンバーを取り上げた。

120「全曲インスト・ナンバーは初めてなので緊張します」…なんておっしゃっていたが、安定のパフォーマンスでトップバッターの重責をシッカリこなした。

130当日は3番目に登場したStrange,Beautiful and Loud。
記事の構成上、2番目に紹介させて頂くことにする。

140三宅庸介

150v山本征史

160v金光健司

170v1曲目は…アラマ、珍しい、「murt'n akush」を持ってきたよ。

180上の写真の向かって左側が三宅さんが鳴らしているMarshall。
JVM210Hと1960BVだ。

190v征史さんはいつもの1992 SUPER BASS。
コレが大事なんだよ。

200v金光さんの叩き出すNATALバーチ・サウンドもこのトリオの重要なサウンドの要素だ。

220

三軒茶屋にあるSBLのホーム的ライブハウスで見慣れているせいか、また、冒頭に記したようにこの日初めてお邪魔する現場だったせいか、いつもとスゴく違う雰囲気を感じたな。
三宅さんは10数年前に令文さんを観にLa mamaへ来たそうだし、30年前には出演もしているとのこと。

2302曲目は「devil」。
骨っぽい曲が続く。
ま、三宅さんの曲で骨のない軟弱な曲は1曲たりともないんだけどね。
240プレシジョン・ベースの音色高らかに曲の中を自由に泳ぎ回る征史さん!

250雰囲気を変えて「bloom」。

210v

ダイナミクス豊かにこのワルツを重厚に演出する金光さん。
シンバル・レガートの一発たりともおろそかにしない。

260♪ズダダダダダダダ…ガラッと変わって、スネアのワイルドなフィルから始まる4曲目…

Img_0179 人気の「if」!

280

もうコレは曲のカッコよさと3人の命を削るようなアンサンブルを楽しむしかない!

Img_0257 しかしね~、こうして三宅さんみたいに問答無用でグバ~っとMarshallを鳴らしきってギターを弾く人っていなくなったよな~。
「爆音、爆音」って言っている人が多いけど、実はみんなさほどスゴくはない。
私は本当の爆音は機材のよるところはもちろんなのだが、音楽によるところが大きいと見ている。
ま、別に音が大きければいいというワケでは決してないんですよ。
三宅さんなんかは自信では自分の音がそれほど大きいとは思っていないようだ。
が、ひとたび自分の音楽を演奏すると凄まじいパワーを伴った爆音になるんだよね。
鮎川さんとか、令文さんもそう。
若い人なんかはこういう人のプレイを是非参考にしてもらいたいんと思うよね。

2705曲目に三宅さんの愛奏曲の「petal」。
この曲はCDで聴くと、何とも言えない絶望的なメロディとバッキングのコードの絡みが悲しいほど美しいのね。
いつかサイド・ギターを加えた編成をナマで聴いてみたい。
もちろんサイド・ギターもMarshallサウンドでなければ絶対ダメ。
Marshallをクランチ手前の音が出るようにしておいて、やや力強く弦をはじいて三宅さんの弾くメロディにコードを付けてやるのだ。

285vこうしたややスローなテンポの曲での金光さんのドラミングがまたよろしいな。
グイグイ押し出してくる静かなる律動感がタマらない。

290最後は鬼気迫る三宅さんのインプロヴィゼーションが聴きどころの「virtue」。

300v当意即妙なバッキングで三宅さんのギター・ワールドを彩っていくリズム隊のふたり。

320vやっぱりこの音楽はこの3人でないとアカンな。

330v8月21日には自身のレギュラー企画、『Sound Experience』で三軒茶屋のGRAPEFRUIT MOONに出演する。
ご覧になったことのない方は是非一度観に来てくだされ。
特にギターをやっている人…きっと得るモノがたくさんあると思うよ。
  
Strange,Beautiful and Loudの詳しい情報はコチラ⇒三宅庸介facebook

340v<つづく>    


<<<NATAL NEWS>>>

NATALのドラム・キットが叩けるスタジオ、高田馬場のバズーカスタジオに新しい仲間が増えました。
それは14" x 6.5"のスチール・スネア・ドラム。
コレね。
見た瞬間、「オオ~!」っと声を出したくなるようなたたずまい。
実にゴージャスじゃあ~りませんか!
普通のスチールとは異なりチョット黒味がかっている。

1_3img_4207パーツはすべて「ブラッシュト・ニッケル(Brushed Nickel)」という仕様。
新型のスネア・スロー(Snare Throw)の感触も実にいい感じ。

1_2img_4208カ~ッ!
居合わせたプロのドラマーにチョット叩いてもらったんだけど、何たる音ヌケ!
そして深い!
こりゃアンサンブルの中でもクッキリ音像が浮かび上がってくるのは間違いないな。
自分がドラマーだったら欲しいわ~。  

1_2img_4212

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★上記のスネア・ドラムだけでなく、NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
ドラマーの皆さん「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。

 

(一部敬称略 2017年6月24日 渋谷La Mamaにて撮影)

2017年7月25日 (火)

Music Travelling~田川ヒロアキ バースデーライブ 2017

   
田川ヒロアキのバースデー・ライブ。
年に一回だけの開催だ…って当たり前か。
しかし、「バースデー・ライブ」ってのも本当に当たり前になったよね~。
昔からあるにはあったが、こんなに頻繁じゃなかったよ。
昨日もビジュアル系のバンドさんのバースデー・ライブにお邪魔してきたけど、ケーキが出るでもない、お誕生日を迎えるメンバーの曲を中心にセットリストを組む、というエラくサッパリした演出で好感が持てたな…。
ま、要するに皆さん、コンサートを企画するひとつのキッカケに「誕生日」を利用しているということなんだろうね。
結果的にはこのヒロアキくんのライブもそういうことになるだろうね。
ショウの内容はいつも通り練りに練ったもので、誕生日に関係なく「ヒロアキ・エンターテインメント」の世界が広がってたもん。
  
ステージ上のスクリーンに「旅」を連想させる映像が投影され、メンバーが登場する。
1曲目はヒロアキくんのステージでは定番の「Seascape」。

10主役の田川ヒロアキ。

20v_ssキーボードは石黒彰

30vベースに仮谷克之

40vドラムは川口千里

50vすなわち、ちょうど一年前の『Overdrive』のレコ発ツアーの千秋楽の時と同じ布陣だ。
2曲目は車をテーマにしたアルバムその『Overdrive』から「Driving Jam」。

60_djファンキーなビートに乗ってヒロアキくんが軽やかにスキャットする。

70もうノッケからコレもん。
初めての会場で、満員のお客さんを前にノリにノッているのだ!

70v石黒さんのソロも炸裂!

80vお、大事なメンバーを忘れていた。
イヤ、忘れるワケがない。Marshallのブログなんだから。
今日のMarshallはJVM210Hと1936V。

90v足元のようす。
歪みはすべてJVMで作っている。

100「超満員でうれしいです!」とヒロアキくん。
ソールド・アウトしちゃったからね。
「今日のライブは『Music Travellig』というタイトルです。音楽で色々な景色を思い浮かべてください」とコンサートのコンセプトを説明した。

1_img_0462 3曲目はちょっとジャジーに「Swing Picking」。

110v_sp

タイトルはジャズの命である「swing」とギターの奏法のひとつ「sweep picking」をかけたものだろう。
ヒロアキくんはありとあらゆるギター奏法をマスターしていて、このスウィープもソロでは頻出度の高いテクニックだ。
そんなギター・マスターのヒロアキくんなんだけど、肝心のギターの弾き方自体がどうも間違っているような気がするんだよな~。

120vゴキゲンなグルーブでヒロアキくんもエキサイトしっぱなし!

130ここで歌もの「海岸通り」。

140v_kdサビのメロディが抜群にキャッチーなこの曲、インストゥルメンタル・ナンバーが中心にセットリストが組まれた第一部の印象的なシーンのひとつとなった。

150するとどこからか「お祭り」のザワメキが…。
「どこからか」ってPAスピーカーにキマってるんだけど、こういう展開が実にヒロアキくんっぽくてよろしいな。
「夏」と言えばお祭り。
曲は「まつりメタル」!
「♪コレが町田のまつりだよ~!」ってか。
160nn1970年代の「祭り」といえば、「何もすることがなくて、バラ色のシャツを来てお祭りのある街へ行くと泣いてしまう」ものだったんだよ。(←コレ、ほとんどの人は意味がわからないと思うので、上の「 」の文章をキーワードに検索をかけてみてね)
マネージャーの美瑞穂さんから頂いたセットリストには、照明さんに指示を出すために曲調を記してある覧があって、この曲は「演歌メタル」となっていた。
ま、そういうこと。
しかし、リズムに弱いと言われる日本人だけど、この「♪ドンドンドンガラガッタ」という独特のリズムはかなり強力だと思うんだけどな。
ドドンパと双璧をなす日本を代表するリズムだと思う。
いつかの『よさこい』もそうだったんだけど、ヒロアキくんのこうした「和」と「メタル」を強引に合体させちゃうセンスってスゴクいいんだよね。
いうなれば雅楽とジャズを合体させて抜群の効果をクリエイトした穐吉さんのメタル版といったらホメすぎか?
こういうことはドンドンやって欲しい。
だって他の人がやってないことだもん。

170vメンバー紹介をはさんで「平和の風」。
最近導入したこの振り付けはヒロアキくんのアイデアだ。

180_hkん~、このソロでのメロディの歌わせ方がヒロアキくんなんだよね。
    
ヒロアキくんとはプライベートでよく政治の話をするのね。
他方、最近はセットリストに加えるバラードといえばこの曲が定番になってきた。
もちろん合唱の課題曲になるほどの佳曲ということもある。
ヒロアキくんは決してMCなどでは言わないが、最近のかなりキナ臭い世情を鑑みて、この曲を通じて「平和」への力強いメッセージを訴えかけているように見える。

190石黒さんとヒロアキくんのトークを経て早くも第一部最後の曲。
インストでナゼか「Beat It」。
この曲ではバンド・メンバー各人のソロがフィーチュアされた。

200_biまずは石黒さん。

210石黒さんとはプライベートでマニアックな音楽の話をさせて頂くことがあるんだけど、そういうのは実に楽しいな。
大二さんをはじめとして、令文さんとか、ホッピーさんもそうなんだけど、学ぶところも多く、実に気持ちがいい。
一方、若い人は言うに及ばず、最近は中堅のミュージシャンでも驚くほど音楽を聴いていない人が多いことに驚くんよ。「ホントに音楽が好きなのかな?」と疑問に思わざるを得ない人もいないではない。
昔のミュージシャンは本当に音楽に詳しかった。
やっぱりミュージシャンである前にリスナーであることは当たり前のことだからね。
そこへ行くと、マァ、石黒さんのジャズからクラシックまでお詳しいことよ!
あ、石黒さんが「古い」と言っているワケではござらんよ。
石黒さんは実に若々しい。

220v続いて仮谷さん。
240v毎度書いているけど、私は仮谷さんのベース・ソロが好きなのだ!
歪み系のクレイジーなソロもいいんだけど何と言ってもスラップだよね~。
「ヤケクソ」にも似た力強さというか、弾き出したらとにかく引っ込みがつかない「オラオラ感」がタマらないのだ!
230v千里ちゃんの番。
ドシャメシャと徹底的に叩き込んだ後は…

250vPapa JonesもMax Roachもビックリのスティック・トリック!
楽しそうにラクラクとムズカシイことをやっている人ってのはホントにカッコよろしいな~。

260vそして、ヒロアキくん。

270v全員の熱のこもったソロに負けじと密度の濃いフレーズを重ねて第一部を華々しく締めくくった。280ところで、2015年にオープンしたこのライブハウスは、町田の駅前という絶好のロケーション。
料理もおいしいし、お値段もリーズナブル。
私なんかは、何となく今は無き六本木のSweet Basilを思い出しちゃう。
客席からステージも見やすいし、すごくいいお店だ。
問題は、ウチから遠いのなんのって!
この日、NATALのイベントが終わって八王子から駆けつけたんだけど、町田って八王子から結構遠いのね?そんなことも知らなかった。
車で20分ぐらいかと思っていたらトンデモナイ。
生まれ育った環境から小田急線ってホント人生で数えるほど乗ったことがなくて、慣れないもんだから「メッチャ遠い」と感じているだけなんだけどね。
そう、私は東の人間なんです。
  
出演者のグッズが各種品よく並んでいた。

290v第二部がスタート。
ステージの上にチョコンと座っているのはヒロアキくん。
夏に向かう時合なので、これから「怪談」を一席。

300…と、思ったらさにあらず。
初めての楽器だったというピアノをソロで披露。

310vヒロアキくんの音楽歴が語られ、今日のゲストが紹介される。
すると…

320「お誕生日おめでとうございま~す!」とステージ下手奥の階段から二井原実登場!

330まずは1曲。
ヒロアキくんが奏でる耳慣れたリフで始まるのは「Kill the King」。
あ、こないだ「♪チャンジャ、チャンジャ」なんて書かなきゃヨカッタな。

330v_ktk二井原実!

340スゴイね~。
雰囲気がガラっと変わる。

350そして、これからのプログラムが見事だった。
第二部のヒロアキくんは、自分を表舞台に押し上げてくれた偉大なシンガーのサポート・ギタリストに徹したのだ。

360忘れもしないMCでは……ナニしゃべったんだっけか?
ま、大きな声じゃ言えないが、小さな声じゃ聞こえないんだけど、ヒロアキくんとの出会いを中心にした思い出話が語られた。

370vそんな流れを経て二井原さんのソロ・アルバムから1曲。
2006年のアルバム『Ashes to Glory』から「Long Live Your Life」。

380_llylヒロアキくんはインターネットを通じて二井原さんに発見され…なんて言うとヒマラヤの遭難みたいか…発掘され、このアルバムのレコーディングに参加した。
しかも、ギターにアレンジにと、アルバム制作の中核をなす全面的な参加だった。
二井原さんによれば「ふたりで作ったアルバム」。
ところが…その昔、LOUDNESSに憧れてギターの練習に励んだヒロアキくん、はじめその雲の上の存在であった二井原さんからのお誘いのメールを頂戴した時、イタズラ・メールかと思ったという。
それから2ヶ月の間ほど果たしてそのメールがホンモノかどうか信じられなかったという。

390cdヒロアキくんのリードから始まるマイナーなポップ・チューン。
改めて音源を聴くと、いい意味でまったく今のヒロアキくんと変わらない。
メロディの歌わせ方が完全にヒロアキくんなのだ。
ホンモノだから当たり前だけど。

410v

44年ぶりに髪を短くしたという二井原さん。
とってもよくお似合いです。
このルックスから「世界の二井原ヴォイス」が飛び出してくるところが何とも快感だ!

400v次。
私はコレにはマジでマイってまったよ。
この年齢にして、また音楽のスゴイ部分を目撃してしまったというか…。

430ナニを演ったのかというと、RCサクセションの「スロー・バラード」。

440始めのうちは、ま、それなりに「二井原さんの声で鑑賞する日本のロックの名バラード」だったの。
ところが…

450vサビの「♪悪い予感のカケラもないさ」のパートでホロっと来てしまった。
何たる情念!
やっぱりすべての楽器は「声」には叶わない。
私は高校の時に渋谷の屋根裏の狭いスペースで、清志郎さんが目の前でこの曲を歌うのを聴いたが、感動はそれ以上だったな。
二井原さんはご自身のアルバム『歌うたい祭り』の中でNazarethがレパートリーにしていたThe Everly Brothersのバラード「Love Hurts」を取り上げた。
実は、私は以前からNazarethのシンガー、Dan McCaffertyの声と二井原さんの声に勝手に共通項を見出していて、「もし二井原さんが『Love Hurts』を歌ったらカッコいいだろうな」と思っていたので、このチョイスには狂喜した。
Dan McCaffertyの歌を歌える日本人なんて恐らく二井原さんしかいないからね。
もちろん、仕上がりは最高。
でも、でもですね、この「スロー・バラード」の方がスゴかったかも…。
460vそして、最後は二井原さんの1989年のアルバム『ONE』から「Let's Get Together」。

470小気味よいシャッフル・リズムに乗ってメンバー全員がハジケ飛ぶ!

490

500

510二井原さんとのコール&レスポンス!
お客さんもノリノリなのよ!

520ヒロアキくんのソロ!
二井原さんからの誕生日の祝福を浴びた素晴らしいプレイだった。

530アンコールでは千里ちゃんがケーキを持って登場。

540ハイ、吹き消して。
あ~、仮谷さんも!
560
ケーキを囲んで記念撮影。
イチゴをふんだんにあしらったケーキ。
おいしそう!

550客席からは花束や…

570バースデー・プレゼントが持ち寄られた。

580さて、ココで雰囲気を変えて…「Ave Maria」だよ~。
しかし、美しい音だな~。
Marshallのおかげ、なんていうつもりはゼンゼンなくてね。
腕ですよ、腕。
何せメロディの歌わせ方が実に巧みだ。
本当にギターが歌を歌っているみたいだからね。
ソレもコレもMarshallのおかげ…アレ?
とにかくMarshallはヒロアキくんが言いたいことを完璧に代弁してくれるということだ。

590私もこんだけヒロアキくんの「Ave Maria」を聴いてるでしょ?
あるんですよ、やっぱり。
色んな要因でどうしても演奏に濃淡が出て来る。
それでも、もちろんいつでも演奏は水準をはるかに上回るモノだ。
でも今日の「Ave Maria」はピカイチだったね。
一音一音の説得力が違った。

600最後は歌モノで〆た。
Marshall GALAでも演奏してくれた「キミを乗せて」。

620v_knやっとこの曲も完全に田川スタンダードになったね。ずっと演奏し続けていくナンバーのひとつだろう。

630vハイ、お疲れさまでした~!
ヒロアキくんは超パンクチュアル。
「パンク」じゃないよ。
絶対にダラダラとコンサートをやらない。
アンコールは2曲。
いつでも上演時間をガッチリ監督している。
そういうショウマンシップというかステージ・マナーが好きだ。

640お客さんにご挨拶。
満席の場内から惜しみのない拍手や歓声がステージの5人に浴びせられた。

650さて、コレは『Winds and Waves』というヒロアキくんの最近作。
このアルバムに灘校のグリークラブとの共演が収録されているのはしばらく前にMarshall Blogで紹介したが、ヒロアキくんは作曲家として、またギタリストとして、そうした委嘱作品に取り組むことが多い。
例えば今日の最後に演奏した「キミを乗せて」はMAZDAのイベントのテーマ・ソングだし、かつてはファンキー末吉さんとカラムーチョのテーマ・ソングを演奏したこともあった。

660cd_2ヒロアキくんはそうした活動によって生まれた作品を集めたアルバムを現在制作中だ。
バラエティに富んだテーマ・ソングが、まるで遊園地のようににぎやかに1枚のアルバムに収まっている…というコンセプト。
タイトルはどうしよう?というので、「んじゃ、そのまま『Theme Park』ってのはどうよ」と私が提案したら、ホントにそのまま付けやんの。
責任持ちませんよ~!
私が責任を持つのはそのCDのジャケット。
アーティスト写真を撮らせて頂いた。
早速その中の一枚を使って作られたのがこのチラシ。
ナニナニ…レコ発ライブ?
気が早ェな~!
場所は同じまほろ座。
今度はバンドがTAGAWA!
コリャすごそうだな。
町田…遠いけど楽しみです。

670vところでその『Theme Park』のジャケット。
写真は私が担当したが、デザインは「下町のひとりヒプノシス」、梅村デザイン研究所が手掛けてくれている。
すなわち、ヒロアキくん―梅村さん―そしてアタシの『Ave Maria』トリオの復活なのよ!
ん~、コレは期待してもらっていいんじゃないかね~。
誰よりも私が一番楽しみにしているんだわ!

Am_2田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

680(一部敬称略 2017年6月11日 町田まほろ座にて撮影)

2017年7月21日 (金)

Marverics & Mystics~JILL'S PROJECT-D & SESSION

今回のトリプル・ヘッドライナーの最後に登場したのはJILL'S PROJECT-D。
やはり約1年ぶりの登場だ。

10_2

プロジェクト総帥・岡垣JILL正志20vDio Ken

25v島紀史

30vAni-Katsuさんはダブルヘッダー。

40v_2今回のドラムは金光健司!

50v_2コチラは「虹」を絵に描いたようなサウンド。

60v虹の向こうにはMarshallが!
ドロシーもトトもウットリするであろうMarshallサウンドは1967 MAJORから!

70金光さんはいつも通りNATAL。
SBLではバーチだけど、ココではメイプルね。
でもいつもと最も大きく違うのは…

80_2ツーバス~!
金光さんのツーバス姿、初めて見ました。
なかなかどうして、よくお似合いですぞ!

90オープニングが前回同様の「Reach Out For Something」。

100_2ノッケから炸裂するKenさんの雄叫び!
全身を絞り出すようにして歌う姿は迫力のカタマリだ。

110_2Kenさんの激唱ぶりを6本の弦で受け止めるノンちゃんの激独奏。
いい音だな~。Marshallらしさが存分に出てる。
終演後、その音に惹かれたお客さんから、「島さんが使っているMarshallは何というモデルですか?」と質問を受けた。
いつかノンちゃんが「Pig」を弾く姿を見てみたいものだ。
あ、どこかに初代1967 MAJORのアダ名である「Pig」があたかも正式な呼称であるようなことが書いてあったのを見かけたが、この「Pig」という名称は『THE HISTORY OF MARSHALL(コレの改定・増補版が「アンプ大名鑑~Marshall編」)』の著者、Mike Doyleが大分後になって勝手に付けた名前で、Marshallがそう呼んだワケではない。
ところが、この本があまりにも普及してしまったために、当該の正式モデル名が昔から「Pig」であると勘違いされ出したようだ。

120v続けてテンポを落とした6/8の「I Have The Shakes」。
この通り、テンポがどうあろうとKenさんのテンションは何も変わらない。Ronnieが憑りついているのだ。

130APHRODITEの時とはまた違った雰囲気を醸し出しながら鍵盤を一心不乱に叩くJILLさん。
どう違うというと、もっと七色なんだな。
でもコチラもイギリスのハード・ロック。

140_2となれば、イギリスにはイギリスを!
このチームでもNATALのドラム・サウンドが最高のパフォーマンスを見せてくれた。

150MCをはさんで「Defend Our Boast」。

170_2続けて「Heavy Rain Sheds Blood」。
轟音と共にJILL'S PROJECTの世界がドンドン深まっていく。
160「『虹部』を早く演りたい!」なんて発言がMCであったけど…ホントに好きね~。
で、虹部の部活で「Gates Of Babylon」。

190v_2

各部員とも思い入れタップリの演奏!

200ノンちゃんはどちらかというと紫式部の正部員で、ココは補強部員といったところか?

180

JILL総帥によるキーボーズのソロ。
APHRODITEの時同様、テクニックとエモーションが密接に絡み合ったスケールの大きいソロだ。

230_2

いよいよ今回のイベントも最終楽章に突入する。
曲は「Crazy me」。

210v最後はノンちゃんがクールなリフをキメる「Upsurge. Unconcious」。

205

実は前回もこの曲で幕を下ろしたのだが、JILL'S PROJECTの孤高の世界を締めくくるにふさわしいナンバーだ。

250v_2今風ではない、トラディショナルなツーバス・プレイを聞かせてくれた金光さん。
こういうツーバスならいいナァ。
金光さんは普段とは異なるツーバス・スタイルに慣れようと、実はNATALのツイン・ペダルを使って事前にしっかりトレーニングを積んでいたのだ。
「ツーバス、バッチリでしたね!」と言うと、謙虚な金光さんは、「ありがとうございます。でも、あんなんでバッチリなんて言われたら本格的にやっている人たちに失礼ですよ!」…いいえ、バッチリでした!

260v_2何か武道で初めと終わりに神棚に向かうような儀礼的な雰囲気のメロイック・ポーズ。
「今日も無事に歌わせて頂きました」とRonnieへ感謝の気持ちを込めて報告しているのだろう。

270v_2アンコールはBLINDMANとAPHRODITEのボーカリストが参加しての虹部。
今日の活動の課題は「Kill the King」。

280_2ホラ、私の「ロック原風景」。
「Burn」じゃなくてヨカッタ。
もう耳にタコタコの「Burn」は「ban」して欲しい。「Stratus」と「Spain」も同様。
私はこの曲のリフの元となったと言われているGershwinの「Fascinating Rhythm」を聴く機会の方が多いが、もうダメ!聴いてても「Burn」が出てきちゃって!
間違いなく名曲中の大名曲なんだけど、あのリフの出て来る回数が多すぎんだよね。
そりゃ、カッコいいリフだけど…ってんで数えてみた。
「♪ジャジャラジャジャ~ン、ジャジャラジャジャ~、ジャジャラジャジャ~ン、ジャジャラジャジャ~ン」の4小節をひと単位として、曲の中にこのリフが何回出て来るかと言うと…ナ、ナント21回!
つまり、全尺で何小節あるのかは知らないが、この曲は84小節をリフに費やしていることになる。
マァ、音楽の良し悪しは長短や反復でキマるワケじゃないけど、さすがに飽きた。
演奏するサイドも、飽きてしまって、もう普通に弾くんじゃツマらないので「Major Burn」なんてのを演ってる人がいたけど、アレは面白かった。
それでも中学生の時に初めて聴いた時は感動したわナァ。
そもそもタイトルがいいもん。「バーン」なんてさ。ま、周りの子たちは「紫の炎」って呼んでたけど。
今回この作業をするのに久しぶりにオリジナルをキチンと聴いたけど…カッコいいね。
でも同時に、「コリャ今の若い子たちは聴きたがらないだろうな」…と思ったよ。重厚長大すぎちゃうんだよね。
え、「ban」ってどういう意味かって?辞書引いてみて!
ゴメンナサイ!
話は「Kill the King」なのです。

290今日はトリプルボーカルズで「♪デンジャ、デンジャ」とゴキゲンだ。
誰か「♪チャンジャ、チャンジャ」なんて韓国のウマいモノの替え歌でもやらないかな?「Kimuchi the King」とかいって。
あ、全Rainbowファンを敵に回してしまったか?
イエイエ、私もかつては好きで、初来日公演を武道館に観に行きましたから!
  
やっぱコレも間違いなくハードロックの名曲だよね。
「danger」と「stranger」、「Power」と「devour」、「treason(反逆)」と「reason」等の単語で韻を踏ませているところがすごくカッコいい。
ところが、コレらは他の単語がすべて名詞であるのに対し、「devour」だけが「むさぼり食う」という動詞なんだよね。
ココ、歌詞を書く時、相当苦しかったんじゃないかしらん?
スタジオ・バージョンのRonnieの歌を聴くと「devour」だけ少し声を落として語調を変えているのがわかる…なんて思ったんだけどいかがだろう?
コレは結局、謀反だとか、国家転覆の陰謀の歌なんでしょ?
イギリスなんかはこうした「マクべス」のような話なんかいくらでもあるからね。連中は子供の頃からその歴史を学校で習ったり、そこら中にある戦争に関する博物館で学んだりする。
だから、こんな曲を作る時も、我々なんかが想像できないような感情を持って作業するんじゃないかな?
日本でやったら、やれ「明智」だ、「本能寺」だ…とか、「信之」だ、「幸村」だってなことになるワケでしょう?
もうソロソロそんな曲があってもいいんじゃないかしら?
ちなみに私は真田では案外「昌幸」が好きです。
日本語のロックの歌詞は人名にしても地名にしてもあまりにも固有名詞が少ないんよ。固有名詞がバンバンでてくるのは「お国自慢のご当地ソング」ぐらいだもんね。
それと、「韻」。やっぱりカッコいいよね。
同じ韻でも、日本人のラップがお笑いにしか聴こえてこないのは私だけだろうか?

300もうココは水を得た魚。
ノンちゃんの弾く、ますますまっ黒なトーンとフレーズに大歓声が上がった。
 
島紀史の詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Offcial Site

240

今回もAPHRODITE並びにJILL'S PROJECT-Dで岡垣正志ならではの世界を構築した。
「様式美」…どこまでも追及してもらいたい!

   

JILL'S PROJECTの詳しい情報はコチラ⇒JILL'S ROOM BLOG

310v_2

さて、クルベラブリンカのライブ・レポートでも触れたが、昨秋行われたTerra Rosaのワンオフ再結成ツアーのもようがライブ・アルバムとして7月26日にリリースされる。
岡垣さんのキーボーズが唸りまくるTerra Rosa。APHRODITEやJILL'S PROJECTのルーツを探る意味では貴重な音源になることは間違いないだろう。
そして、驚嘆すべきは岡垣さんが膨大な時間をかけて作り上げたという「テラローザ ファミリーツリー 地獄絵図…最新版!」だ。
何たるメンバー・チェンジの多さ!
私はリアルタイムに体験をしていないので、ものすごく有益な資料となる。
三宅さんはかなり初期に在籍していたものかとばかり思っていたんだけど、ツリーを上から見ていてなかなか出て来なくて驚いたわ。
ギタリストの系譜をたどると、足立祐二、三宅庸介、鈴木広美、今井芳継と、おなじみのご芳名が並んでてうれしかった。
コレ、作るの本当に大変だったと思う。
岡垣さん、大切に利用させて頂きます。

320cd  

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年6月10日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2017年7月20日 (木)

Marverics & Mystics~BLINDMAN & APHRODITE

  

すでにMarshall Blogでも数回レポートしている目黒鹿鳴館のシリーズ企画、『Marverics & Mystics』。

10今回の出演は、冒頭にBLINDMAN。

20ボーカリスト レイ

30中村達也

40v戸田達也

50v松井博樹

60實成峻

70vBLINDMANはほぼ1年前にも同名の企画で鹿鳴館の舞台を踏んでいる。
その時のレポートを見ると、「Marshall Blogが新しくなってから初めての登場だ。おかえりなさい、BLINDMAN!」とあった。
それからというもの、BLINDMANには既に何度かMarshall Blogにご登場頂いている。
要するに絶好調なのだ。

80

…というのも、若きドラマーを迎えて昨年末にリリースしたアルバム『TO THE LIGHT』が大好評で、まさに「いつやるの?今でしょ」状態ということなのであろう。
こうした伝統的な名門ロック・バンドの元気がいいとうれしいね。とても頼もしく思える。

75cd1曲目は『TO THE LIGHT』のオープナー「Rising Sun」。
ク~、相変わらずの真性ブリティッシュ・ハード・ロック・サウンド!

90v…とくればMarshallがなければ始まらない。
達也さんは今日も愛用のJCM800 2203で暴れまくる!

100間髪入れずタイトル・チューンの「To The Light」。

110ズッシリとした思いミディアム・テンポに乗ってレイさんがジックリとメロディを聴かせる。
歌い出しのメロディが実にいいのよ!

120達っつぁんのソロ。
泣かせます、歌わせます…余計なことは一切歌わない威厳のあるギター・ソロだ。

130vMCをはさんでタイムマシーン。
1999年の『Being Human』から「Blame Yourself」。
ハハハ、ジャズのスタンダードには「Don't Blame Me」という曲があるんだけどね。

140続けて1998年の『Sensitive Pictures』からも1曲セレクトされた。
「When the Full Moon Rises」だ。
20年も前のレパートリー。
それでも峻くんは立て板に水のごとくスティックをさばいていく。
この曲が世に出た時って峻くんはまだ小学校低学年だって!
そう!
こういう新旧のミュージシャンの混じり合いこそ今のロック界に絶対に必要なことだと思うのよ。
   
ん~、BLINDMANでのNATAL…いいな。
やっぱり地産地消、ブリティッシュ・ロックにはイギリスのドラムスがベスト・マッチするということ。

150vソロでは密度の濃いフレーズを編み上げ、バッキングでは重要な役割を担うキーボーズ。
松井さんのプレイからも目が離せない!

160v2回目のMCをはさんで飛び出したのは「A Pain in the Neck」。
辛いよね~、寝違えちゃうと!

170コレはそんな首の筋の痛みなんか一発で吹っ飛んじゃうゴキゲンなナンバー。
『TO THE LIGHT』に収録されているんだけど、サビのバッキングがヤケクソにカッコいい!

180v順調にブッ飛ばしまくる達也さんのソロ!

190v新作からの選曲はココまで。
残りは過去のレパートリーを取り上げた。
BLINDMANには長い歴史があるからね~。
古いファンも大よろこびだ。
2012年の『BLAZING CRISIS』からタイトル・ナンバー。

210

その前作『Subconcious In Xperience』から「Turn Around the Heat」。
もっとさかのぼって2000年の『…IN THE DARK』から「The Touch of Gray」もプレイした。
レイさんはいくつバンドをされているのが存じ上げませんが…また新しい強力なプロジェクトへの参加が決定したそうで…そちらの方でもワタシのことよろしくお願いします!

200v達也さんのギターもタップリとフィーチュア。
ファンはうれしいよね~。
「イングヴェイ以前」と言ったら間違いなのかしらん?やっぱり私なんかはこういうギターがシックリくるわ。

220vそして、最終コーナーへと差し掛かる。

230再度『BLAZING CRISIS』から「The Tears of God」。

240vそして最後を締めくくったのは『BEING HUMAN』から「Living a Lie」。

250vもうノリにノッテる自分たちの演奏を聴かせたくてしょうがない!…という情熱が伝わってくるかのようなステージ。
こういうロックならいつでも大歓迎だ!

260v8月20日にはTAGAWAとのダブル・ヘッドライナーが決まっている。
場所はここ目黒鹿鳴館。
見逃せませんな~。
達也さんとヒロアキくんのギター対決も見ものだけど、浩二さんと峻くんの師弟対決もスゴそうだ。
とにかくMarshallサウンドがテンコ盛りのライブであることは間違いない!
  

BLINDMANの詳しい情報はコチラ⇒BLINDMAN Official Web Site

270vBLINDMANに続いてステージに上がったのはAPHRODITE。

280岡垣正志

290v荒木真為

300v西村守

310vANI-Katsu

320v堀江睦男

330v

ココのチームはメンバーやサウンドが安定しているのはもちろんのことなんだけど、皆さん、衣装もいつも同じでメッチャ安心感があるな~。
コレぞ様式美。
イメージというのはホント大切だ。

340APHRODITEは昨年の11月にも同じイベントに登場しているが今回もその時と同じ曲をオープニングに持ってきた…「アンシャン・レジューム」。
浅学にしてこの言葉をし知らなかった私は意味を調べて前回のレポート記事内に記した。
そしたら、アータ、小池さんよ!
「小池さん」ったってラーメンばかり食べている小池さんじゃないよ。
小池都知事ね。
記者会見だか何だかでガンガン「アンシャン・レジーム」って盛んに言うじゃんよ!
驚いたよ~!
小池都知事がAPHRODITEのファンだとは知らなかった!

350vドラマチックに展開するスピード・チューン。
ドラマチックな曲にはドラマチックなギターの音色が必要だ。

360vとなるとMarshallの出番だ。
西村さんはJCM2000 DSL100を使用した。

370岡垣さんのカッコいいキーボーズからスタートするのは「人形愛」。

390v

APHRODITEのステージでは必ず演奏されるスタンダード曲だ。

380vちょっとテンポを落として「Long Live The Dead」。

400こうした重厚なサウンドではこのへヴィなリズム隊がいてこそ。

410このフィールドでは「名リズム隊」と呼んで何ら差し支えはなかろう。

420お!「詩人シャロ―」だ!
難解すぎてわからんわ!
前回は瀧口修造のアブナイ詩を紹介したんだっけね。

470

ココでAPRODITE名物、岡垣さんのキーボーズ・ソロ・コーナー!

450vスポット・ライトを浴びて幽玄にして壮大な世界を演出する岡垣さん。

460徐々にエキサイトして鍵盤たちとマジでタイマンを張るこのコーナーは人気の的だ!

490

APRODITEのステージももう終盤だ。
へヴィに「Fear」をプレイ。

480v今回は西村さんのア・カペラのギター・ソロも披露されファンを狂喜させた。
このソロに限らず、今回はいつもより西村さんのフィーチュア度が高いと感じたのは私だけか?
ハイ皆さん、Marshallギタリストさんはドンドンフィーチュアしてあげてくださいね!

440「Edge Of The World」をロング・バージョンで演奏。

510そして、様式美を貫くAPHRODITEのステージにもってこいの曲を最後にプレイした。
「紅蓮の炎」だ!

520キーボーズは岡垣さんにいいように蹂躙され叫び声をあげる!

500やっぱりこうしたブリティッシュ・ロックを基調としたサウンドってのはいいね。
「ロック」を聴いているという感じがしますな。
人の数だけ「ロック」があるのだろうが、「原風景」とかいうの?私にとっての最終的な「ロック」ってやっぱりブリティッシュ・ハードなんだな。
13歳の時、Rainbowの『Rising』がリリースされ、比較的すぐに聴いて「ナンじゃ、コリャ?ずいぶんやかましい音楽だな…」と思った瞬間に刷り込まれたんだろうね。
今となってはプライベートではこの手の音楽を聴くことは全くないけど、今日のようなプログラムとくればいつでも楽しむことができるのだ。
「三つ子の魂百まで」っていうヤツ。
この後、岡垣さんがJILL'S PROJECTで再びステージにあがる。
ギターはノンちゃん。
楽しみだ!

530岡垣正志とAPHRODITEの詳しい情報はコチラ⇒Masashi "Jill" Okagaki Official Website

540つづく
  

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年6月10日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2017年7月14日 (金)

KRUBERABLINKA~春のクルベラ 新曲も聴いてね

 
「待ってました!」のクルベラブリンカ、春の東京公演。
日本人ならではの独自のロック道を邁進するクルベラブリンカの音楽はいつ聴いてもクリエイティブだ。
場所は東京のホーム、四谷三丁目のソケーズ・ロック。
まずは驚いたのはコレ。
お店の数軒隣にあるラーメン屋の前に置いてあった生麺の通函。
私はこの製麺屋をよく知っていて、「こんなところまで配達しているのかよ!」とビックリした次第。
この製麺屋に話を聞いたことがあるのだが、何でも都内ではラーメン屋が増える反面、製麺屋がメッキリ減ってしまってオーダーの一極集中が進んでいるそうだ。
製麺屋さんを見たことがある人ならわかると思うのだが、事業所の周りは小麦粉で真っ白け。
恐らく近所から苦情が殺到したりして、町中で営業できなってしまうケースも少なくなかったのではなかろうか?
「ライバルが減って、オーダーが増えれば景気が良くていいね~!」なんてことを言ったら、「冗談じゃないですよ!製造がオーダーに追い付かず、従業員は休みなく夜中の2時から働いているんですよ!」…なのだそうだ。
ラーメン屋が一斉に開店する11時ぐらいには配達を完了していなければならないのだから、なるほど大変な状況が想像できる。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」…か。
どこの業界も大変だよ。
この製麺屋さんは小売りもしていて、ラーメンだけでなく、時々餃子とかワンタンの皮を買いに行くんだけど、ヤケクソにおいしいの。
作りたての餃子の皮なんて、アンをくるみやすいし、焼いた時の食感から香りから…一度食べちゃうとそこらのスーパーで売っているヤツはとてもじゃないけどマズくて食べられなくなっちゃう。
もちろん生ラーメンもおいしい。
コシがあってノビにくく、大きめのナベにタップリのお湯で茹でてやると最高にうまい。
コレでおいしいスープがあれば最高なんだけど…そこまではやっていないのです。
あ、イカン、ライブハウスに戻らなきゃ!

2_img_3837さて、今回は珍しく白いシャツに身をくるんだ和重さん。
コレまた珍しく、冒頭にご講話があった。
それは、この日限定で販売したカクテル「メロン」の説明。

2_img_0063クルベラブリンカの曲を元に、ジンをベースにして作られたカクテルだ。
「メロン」はね~、思い出深いんですよ。
いつか書いたことがあったけど、高校の時の古文の先生のアダ名だったから。
禿げていて、頭が人一倍大きなことから付けられたアダ名だったが、大きさだけでなく、その強度もズバ抜けていた。
学校の本館の入り口の分厚いガラス・ドアが閉まっていることに気付かず、アタマから突っ込んで、そのガラス・ドアを粉々に砕いてしまった。ところが、メロンのアタマには傷ひとつ付かなかった…という武勇伝があった。
顔はおもしろかったけど、授業はツマらなかったナァ。

10_2クルベラブリンカは…
ボーカルスに赤尾和重。

40v_2ギター、鈴木広美。

50vベースに鎌田学。

60vドラムスは泉谷賢。
いつもの4人。70v和重さんの冒頭のMCに続いて1曲目に演奏したのはヘビー・チューン、「場所」。90v続いてギターのイントロから始まるのは「TEST TUBE」。

80双方、最近作『Conicalify』からのチョイス。
クルベラブリンカはアルバムを一枚一枚を実にていねいに、そして着実に作っている感じがするね。
やっぱりミュージシャンはアルバムを作るのが生業だからして、彼らのアルバム制作に向き合う真摯な態度にはいつも感心させられる。

30cd_2

「改めまして『クツベラ』…、イヤイヤ、クルベラブリンカです!」
いきなり『赤尾のギャグ単』からのネタを披露!
そして、ご挨拶の後に紹介されたのが…ワタシ。
Marshall Blogが取材に入っていることに加えて機材の紹介をしてくれた。
和重さん、いつもありがとうございます!

105vまずは広美さんのMarshallから。

110vヘッドはJVM210H。
2x12"のスピーカー・キャビネットは1936ね。
Marshall好きの和重さんはそのサウンドを「温度の高い音」と形容されている。120v足元のようす。

130_2鎌田さんのEDEN。

140vヘッドはTERRA NOVA TN-501。
スピーカー・キャビネットはD410XST。
和重さん曰く、「以前のモデルより少し音がハッキリしていた感じ?」
そうなんです、こんな小さい鳴りで音ヌケ抜群、そして音作りの幅もすこぶる広いモデルなのです。

150泉谷さんのNATALはメイプル。
「鳴りが『ボンっっっ』と太くてカッコイイ!」とのこと。
その通り!

160_2「選挙の街宣カーで『大きなマイクで失礼します!』と言っているのがありますよね。『大きなマイク』ってどんなやろ?」
そうそう、わかる!
私の場合、「セメント」なのね。
生コンクリートを指して「セメント」っていう人が結構多いんだよね。「セメン」とか言う人もいる。
セメントはコンクリートを作る材料の粉です。
そこに水を加えて混ぜると「セメント・ペースト」。
それに砂を混ぜたものが「モルタル」。
さらに砂利を入れたものが「コンクリート」ですから。
街で見かけるコンクリート・ミキサー車(専門用語では「コンクリート・アジテーター車」という)の後ろのグルグル回っているヤツに入っているものは固まる前のコンクリート、すなわち「生コン」で、セメントではありません。
せっかくいい機材紹介をして頂いたのに、相変わらず「セメント」ネタで燃えてしまってすいません!

170v_m楽しい機材紹介コーナーに続いたのはセカンド・アルバムのタイトル・チューン「海図」。

180♪ザザッザ、ザザッザと迫りくるミディアム・テンポのへヴィ・チューン。
カッコいい曲だにゃ~。
190v転調に合わせてめくるめくようなフレーズを繰り出す広美さんのソロ。

100v 4曲目は久しぶりに取り上げられた「メロン」。
前の曲と同じく『海図』に収録されているアコースティック・ナンバーだ。
「メロン・ソーダみたいな曲が欲しいわ!」と言ったら出来た曲だとか。
ホンマかいな?!
次回はゼヒ「遺伝子組み換え操作をしていない材料で作ったビールみたいな曲が欲しいわ!」でお願いします。

200_m冒頭に書いた通り、この日は特別にこの曲にちなんだカクテル「メロン」が販売された。
和重さんはその「メロン」を片手にジックリと歌い上げたのだ。
210vメロン色のライトに包まれたギター・ソロはここでも自由奔放だ!

220v場面変わって『Blanko』から「ピエロの心臓」。

230_pクールに5/8拍子を刻むボンちゃん。
とてもナチュラルな変拍子だ。

240vファーストから「砂山」。
コレは和重さんのお気に入りなのかな?
よく取り上げられるナンバーだ。
途中ガツンと四度進行するので、マイナー・ブルースっぽいイメージもあるが、演歌のようなテイストもあるので、レコーディングの時は「『演歌メタル』ということで紅白に出れるかな?」と冗談を飛ばし合ったとか。
和重さんでも紅白出たいんだね~。
でも、もはや紅白での演歌の地位もずいぶん変わっちゃったもんね。
我々の世代やそれ以降の世代で演歌を聴いている人なんてもうほとんどいないでしょう?
すると、演歌は近い将来の絶滅を避けられないだろう。
こうして考えみると、演歌もほとんど「伝承」ができなかったのではなかろうか。
その次は我々の世代のロック、すなわち70年代前半以前のロックがこの世から消え去るでしょうね。
だって状況が演歌と同じだもん。
チョット失礼しますよ…。
いいですか、芸術とか芸能ってものは作り手はもちろん重要なんだけど、それと同じぐらい、イヤそれ以上にそれらを味わったり、楽しんだりする人たちの方が大切なんだよね。
簡単に言えば、「芸術家より消費者の方が大事」ということ。
ナゼなら、芸術や芸能はなければないで片づけられるけど、作っている方はそれを嗜んでくれる人たちがいないことには創作物に意味が出て来ない。
誰かが楽しんでこその芸術や芸能ってことよ。
いつか戦前の琵琶の音楽の話をしたけど、聴き手がいなくなって絶滅した音楽はこれまでいくらでもある。
ひとつの音楽分野が消滅するってのはスゴイことだよね。
「トリビュート」と称してして昔の名曲を演奏する「コピー・バンド」が今は大流行りだが、コレも実は「伝承」とか「保存」にはならないと考えた方が妥当だろう。
理由は、演っている側と聴いている側が同じ世代だからだ。
若い人が興味を示しさえすれば、その手のモノに巨大な意義が見出せるだろう。
反対に落語を見てみて。
あの芸は、時折ブームのようなことが起こりつつ、細々ながらももう何百年も続いている。
徒弟制度がほぼ確立されていて、芸の伝承が確実に行われているということがひとつ。
ガムラン音楽みたいなもんね。
ガムランには譜面がないため、師匠が弟子に教え込むしか存続させる手段がない。
もうひとつは、落語を楽しもうとするお客さんが世代を超えて回転し続けているから。
歌舞伎もそう。
クラシック音楽やジャズもそう。
ロックだけはまったく違う。
だから、ロック業界も音楽を作ることよりも、音楽を聴く人を作る方が先決だと思うんだよね。それも若い聴き手を増やさなきゃダメ。
ま、こんなの釈迦に説法か…。
どうやってやるかは知らんよ。私の仕事ではない。
私はこのブログを通じて、ジャンルを問わず自分が魅力的だと思う音楽の情報を発信するだけ。
ま、結局の延命策は、ひたすらいい音楽を作るしかないんでしょうな。
クルベラブリンカのように替えのきかないクリエイティブなオリジナルを曲を作って、その時々の最も効果的な手段を使ってその魅力を広めるしかないでしょう。
もうひとつのアイデアとしては、作曲、作詞、編曲を楽理からキチンと勉強した専門家にお願いするということ。
軽音楽の「大政奉還」とでも言おうかね。
顔がカッコいいというだけで、つまらない自作曲を賛美してはイカンよ。
消費者サイドももっと「いいもの」と「悪いもの」を区別する能力を身に付けた方がいいと思う。ツケは自分に回って来る。
イカン、イカン、固い脱線になってしまった!

2_img_0031 「砂山」では鎌田さんのフレットレス・ベース・ソロがフィーチュアされた。
毎度言っているけど、MODULUS、なつかしいナァ。忘れじのベース・ブランドなのです。

260ふたたびタンバリンを手にした和重さんが熱唱しているのは「タンバリン」…じゃない「マンダリン」。
この曲は配信のみの発表だったので、いずれのCDにも収録されていないが、ライブではよく取り上げられる人気曲だ。

270_mdココでクルベラブリンカ・ライブの前半の名物、広美さんのギター・ソロ・コーナー。
弾くわ、弾くわ…独特の音色で徹底的に音符をブチ込んでくる!

280vそして、鎌田さんと…

290vボンちゃんが加わり…

300vスリリングなインプロヴィゼーションへと展開し…

305ダラブッカを小脇に抱えた和重さんが加わって「帳」。
コレもクルベラブリンカのステージに欠かせない、そしていかにもクルベラブリンカらしい1曲。
ディミニッシュの使い方がカッチョいい!

310_機材の紹介からメロン、インスト・パートからクルベラ・スタンダードまで盛りだくさんの第一部はこれで終了。

320黒い衣装にお召替えしての第二部。
いつもであれば、アコースティックを2曲ほど差し入れるところだが、今回はバンド形態で演奏が始まった。

330_cb曲は「Chamber」。
『Conicalify』の2曲目に収録されたドロップDのへヴィ・チューン。
ショウのオープ二ングにもってこいのノリノリな雰囲気を作り出す。

340vそして、今日のライブのタイトルにある通り、新曲を披露。
曲名は「Cell Division」。広美さんの作品。
「細胞分裂」やね。
「細胞」つながりでは、他に「単細胞」という曲が『海図』に収録されている。

350_cd「今どきの子ども達が大好きな、疾走感があって転調の多い曲を創ってみようか」…というコンセプトで作ったのだそうだ。
私も初めて聴いたのだが、オイオイオイオイ!コレどうなっちゃうんだ?という展開の転調ぶり!
無茶するな~。
ハイ、メッチャ私好みの曲でございます。

360vもうひとつ新曲が飛び出した。
「闇夜へドライブ」という曲。
前の「Cell Division」とは対照的なストレートな曲調。

370_ydこういう飾り気のない芯の通った曲をバッチリとキメるのもクルベラ流!

380vこの2人のコンビネーションがウネリを作り出すのだ。

390「ケッ、新曲はこれぐらいにしといたるわ!」と、ドライビング・チューンから一転して今度はバラード。(本当は和重さんは「ケッ」とはおっしゃっていません。上品な方ですので!SNSでは時折自分のことを「オレ」と呼んだりしていらしゃいますが…コレが滅法おもしろい!)
クルベラブリンカはさっきの「砂山」をはじめとした独特なバラード曲をいくつか持っているが、第二部では『Blanko』から「夜光虫」を取り上げた。

400_ycそして、新曲のお披露目と並ぶ第二部のハイライトがコレ。
続けて『BLANKO』からタイトル・チューンの「ブランコ」。

410_blメンバー各人のソロがフィーチュアされ、その技術を競ったのだ。

420v

430v

440v

450ナント総尺15分!
クルベラブリンカの「Space Truckin'」?
「お客さんを楽しませまくろう!」という趣向を凝らした演出の数々がニクイね?!

460「ラスト・ソング、聴いてや!」
第二部を締めくくったのも『Blamko』からの1曲、「案外」。アルバムもこの曲で締めくくっている。
景気のいいスピード・チューンで華々しく本編を終了した。

470v_agアンコールでは再びダラブッカを抱えて登場した和重さん。
このダラブッカという打楽器は「ドゥンベク」という名称の方がよく知られているだろう。
ウチの家内のライブのメモを見たら「鼓」と書いてあった。
一番わかりやすい!

475_cd曲は『Conicalify』から「カルデラ」。
Ian Gillan好きの和重さん。本当はコンガを叩きたいのだ。
IanがDeep Purple時代に使っていたコンガがNATAL製ということもご存知で、NATAL製のコンガをご所望頂いているのだが、まだ日本に入って来ていないのです。
いつかCaz Gillanを実現させましょね!

480最後までシャープなソロを聴かせてくれた広美さん。
新しいクルベラブリンカ・シャツをお召になっての熱演!

490v今度はカシシを手にした和重さん。
「案外」、「カルデラ」とアルバムのクローザーが続き、またしてもファーストアルバムの最後を飾った曲「業火」を持ってきて幕を下ろした。

510また、アンコールで演奏した2曲はデビュー作と最近作からのチョイスでもあった。
その間隔は5年!
早いな~。クルベラブリンカが始動してもう5年か!
メンバーは変わっても、全く微塵もブレない音楽に対するその姿勢が素晴らしい。

500v

今日は何となく、ここまでのクルベラブリンカの活動を総括するような意図もあったのかしらん?
新曲もあったことだし、ナンカそう思いたくなるような総花的なセットリストだったじゃんね?
おもしろかった~!
しかし…今回のライブの和重さんの最後のひと言は強烈だったよ!
「今度は9月にお邪魔します。
今日は大変大きなマイクで失礼いたしました~!」
ウマい!メッチャ狙ってた!

2_img_0222 さて、Marshall Blogでもレポートしたが、昨秋行われたTerra Rosaのワンオフ再結成ツアーのもようがライブ・アルバムとして7月26日にリリースされる。
クルベラブリンカの和重さんが歌うTerra Rosa。クルベラブリンカのルーツを探る意味では貴重な音源になることは間違いないだろう。

515cd毎回、一作一作を丁寧に作り込んでくるクルベラブリンカ。
大変かもしれないが、新作が楽しみだ。
アタシャ、「Chamber」のスタジオ・バージョンをとても楽しみにしてるのだ。

  
KRUBERABLINKAの詳しい情報はコチラ⇒KRUBERABLINKA Facebook

520v 

<オマケ>
おなじみMarshall社社長のジョナサン・エラリーと。
機材の紹介をしてくれたもんで、ジョンもよろこんでおります!

2_s41a0010  

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

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(一部敬称略 2017年5月27日 四谷Sokehs Rockにて撮影)

 

2017年7月12日 (水)

Song for You~amber lumberの魅力

  
最近、征史さんに感化されてまた落語が気になっている。
落語は音楽と違って、BGR(バック・グラウンド・落語)というワケにはいかないので、一旦聴き出すとひと言も聞き逃すまいとジックリ噺と対峙しなければならない。
持て余している時間がゼンゼンない昨今、落語の生活への闖入は困りモノなのだが、古今亭志ん生のCDを買って来て「稽古屋」、「後生うなぎ」、「らくだ」あたりを久しぶりに聴いた。
コレがもうおもしろくて、おもしろくて…やっぱり聴き出したらヤメられんわい。
征史さんの落語に対する情熱や造詣の深さには全く及ぶべくもないが、どれも大学の頃、一時期落語に夢中になった時分に耳にした音源ではあるものの、細かいところはもう大分忘れていた。
また、昔に聴いた時とものすごく噺の印象が違っていて、今では、なんというか「風情を味わう」っていうのかな?
志ん生が発する言葉のひとつひとつに興味が集中してしまう。
今の生活の中では決して聞くことのない単語の数々や江戸っ子ならではの言い回しみたいなものが最高に愉快なのだ。
「横丁の隠居のデコボコ」なんて表現、何度聞いても吹き出してしまう。
落語は情景から登場人物までのすべてをたったひとりの演者が表現する世界でも稀有なパフォーマンスだと聞く。
人前でパンツ一丁になって笑いを取ろうするようなあまりにもクダらない芸とはワケもケタも違うのだ。
特に志ん生は声の質がユーモラスな上に、天衣無縫な語り口と奇想天外なくすぐり(ギャグ)が最高におもしろい。
関東大震災の時に東京中の酒がなくなったら困るというので真っ先に酒屋へ飛び込んだという話や、高座で居眠りをしてしまった志ん生を敢えて起こさず、お客さんがその寝ている志ん生の姿を見て楽しんだとか、エピソードにもこと欠かない。
噺の前半と後半でいつのまにか主人公の名前が変わっちゃってる…なんて録音も残っている。
学生の頃、『びんぼう自慢』なんて自伝も読んだが、まさに落語を演るために生まれて来たような人だ。
ジャズ・ギターで言えば間違いなくウェス・モンゴメリーだろうナァ。
一方、「黒門町の師匠」、八代目桂文楽もよく聴いた。
長い噺を何度演っても数秒しか変わらなかったという完全主義者。
こちらはパット・マルティーノだ。
そんな大名人文楽も、「道場でなら負けないが、志ん生さんと真剣で勝負をしたら斬られる」と言ったとか。
カッコいいナァ~、昔の人は。
今じゃ文楽ってペヤングだぜ。
失敬ながら、私は円鏡は「円鏡」、こぶ平は「こぶ平」、小益は「ぺヤング」と呼んでいる。
私は13歳ぐらいからドップリとロックにハマったが、10代の終わりにジャズと落語の愉しみを知ったのは超ラッキーだった。人生がまったく変わった。
今ではクラシックに持っていかれそうなの。
先日、征史さんと二人で「噺塚」を訪れたのだが、実は征史さんとは噺家の好みが正反対なのよ。
あんまり志ん生や文楽の話をしていると後で怒られそうなので今日の本題に入ることにしよう。
  
『Song for You』と題したアコースティックのイベント。

10ココに出演したのがamber lumber。
アコースティック・ギターとベースのデュオ・チームだ。

20ボーカルスとギターは森永JUDYアキラ

30v同じくボーカルスと、ベースの山本征史
この二人がamber lumber。

40v「アンバーです!」「ランバーです!」「ふたり合わせてアンバー・ランバーで~す!」なんてことは全くない。ディーゼル・エンジンじゃあるまいし…。
「amber」は琥珀。「lumber」は材木。
もちろん征史さんのこと、このふたつの単語を並べたのには幾重にも重なる深い意味があるのだ。
今年1月に結成され、5月に下の10曲入りのファースト・アルバム『運命の輪っか』を発表した。

50cdおおよそ私がプライベートで聴くようなサウンドではないのだが、征史さんからサンプル盤を頂戴してハマってしまった。
コレが実にいいのだ。
そのライブがあるというので駆けつけた。
今日はその際のレポートだ。

60征史さんのマメさとamber lumberにかける思いが化学反応を起こしたかのように会場にはいろんなアイテムが用意されていた。
コレはジャケットに使われたイラストの原画。
もちろん山本画伯の作品。
私はフザけて「幼稚園生の作品」などと言ったが、描けるもんじゃありませんよ。
そんなこたぁよ~くわかっていてそう言ったのだ。

70裏ジャケに使われた緑色の蝶。

80スリーヴ表4のハートの炎のローソク。
器用なもんですナァ。
またナント発想の柔らかなことよ!

90当然『運命の輪っか』も販売していて、その他にも…

100手作りのブレスレット…

110花札の絵柄をあしらったキーホルダー(コレはアキラさんの作)なども並んでいた。

120来場特典としているのは「本日のエッセイ」。

130征史さんは別バンドのSTANDのライブの時、お客さんにその日に演奏する曲の歌詞を印刷して配っていたりしたが、amber lumberでは征史さんとアキラさんが毎回エッセイを書いてお客さんに読んでもらうという趣向を取り入れた。
ココに「amber lumber」の由来なども詳しく記されているので、気になる人はどうにかしてバックナンバーをゲットするべし。
ひとつだけ…vol.1には琥珀の説明から流れ流れてマッコウクジラが登場するのだが、アレって英語で「Sperm whale」っていうんだって。
それを指して征史さん曰く「なんだか他人とは思えない」だって…バカなこと言ってんじゃないよ!
とにかくマメです。

140さらに最近よく見かけるスタンプラリーみたいなこともしていて、特典のCDも用意されていた。
写真はないのだが、このスタンプがまた凝っていて、消しゴムで作った手作りのハンコなのよ!
このCDのラベルもそう。
イモ判の要領で消しゴムを削ってペタンとやってるの。150ライブの1曲目はアルバムの最後を飾っているアキラさんの作品「毒を吐く」。
アキラさんが語るように歌う恨み節にのって…

170v_dh征史さんのべースが絡んでくる。
独特なサウンドだ。
歌詞はズトっと重いが、決して暗くはない。
「♪歌え、歌え」のリフレインがすさまじく印象的だ。

180v征史さんはエレクトリック・アコースティック・ベースをMarshallで鳴らしている。
コチラはStrange,Beautiful and Loudでおなじみの1978年製の1992SUPER BASS。

190vそして、メインで活躍したのがASTORIA CLASSIC。
ギター用のアンプだが、色々試した結果、このサウンドが征史さんの理想に一番近かったとのこと。
以前、是方博邦さんがエレガットをコレで鳴らしたが、やっぱりナチュラルで素晴らしい音色だった。
やはり、その楽器の持つ最も美しい部分を自然に引き出すことを使命に生まれて来たASTORIA CLASSICならではの仕事だ。

2002曲目は征史さん作の「Amber Lumber」。
テーマ・ソングということになるのかな?
「ガラクタだけどお宝だ」…なるほど。「ガラクタ」の中には「タカラ」が入ってるんだね。

210_al4ビートで軽快に飛ばすゴキゲンなナンバー。
後半ではアキラさんのKAZOOが登場する。

210vMCをはさんでamber lubmerのファンク・チューン、「Eしか弾けない」。
Sly Stoneがお好きだというアキラさん。
その影響が反映されているのかしらん?
ところでアキラさんのニックネームの「JUDY」。
何でも山下洋輔さんの命名なのだそうだ。
Judy Garlandの「JUDY」かと思ったら、「ジュディ・オング」の「ジュディ」なんだって!

220_eアキラさんが押さえているのは、なるほどE7#9。
いつの間にか世間では「ジミヘン・コード」と呼ばれているヤツ。誰か「Strange Kind of Womanコード」と言ってくれ!あの「B→A→E7#9→B」ってメッチャかっこよくない?
amber lumberのE7#9は「♪Eっていい」、「カッコいい」のコール&レスポンスでクライマックスを迎える。

220vこの曲はCDの1曲目に収録されていて、楽器好きの方ならアキラさんのコード・ストラミングに絡んでくる征史さんのベースに耳を奪われることだろう。
ホンの少し歪んだトーンが実にカッコいい。

230vこの曲のサウンドはアコースティック・ベースで録ったオリジナル・トラックを1992と1960Aでリアンプしたものだそうだ。

235v

240コレ見て!
征史さんが全曲録音の手順を図解で記録したモノ。
エフェクターのつなぎ順はもちろん、アンプのセッティングまで詳細に記してある。
ま~、ずいぶん色んなことをやってるんだね~。
やっぱりこうやって徹底的に作り込まないといいモノはできないよ。
ココで岡井大二さんの名言…「名盤ができるまでには、それが名盤となる過程を経て来ている」(若干アレンジ済)。

250

アキラさんが「E」でキメた!

260「青い月夜」。
一切飾りのない四分音符だけの四つ切りギターに、アキラさんの深い声が乗るふたりの共作のバラード。

270v

「♪泣いて 泣いて 泣いて 君の涙が涸れたなら 僕が舟をだすから」…なんてロマンチックな歌詞なのよ!
作詞は征史さん。
私は夜叉の頃からの征史さんを知っているが、その時は単なる豪放磊落なベーシストだとばかり思っていた。
ところがSTANDの時に、征史さんが作る曲を聴いて「ウワ~!この人めっちゃロマンチックじゃんけ!」と気が付いた。
このamber lumberの世界はその「征史ロマンチシズム」の世界でもあるのだ。

250vこの曲のレコーディングではMS-2も使用された。
Marshall GALAの時にMarshallの社長、ジョナサン・エラリーから出演者にプレゼントされた世界に50個しかないサイン入りMS-2だ。

240v次はアルバム2曲目の「あたし待ってんの」。
アキラさん作の16ビート・チューン。
『運命の輪っか』のアルバムとしての魅力のひとつはこの曲が2番目に収録されているということ。

280_amつまりカッコいいということ。
CDでもコンサートでも2曲目にトロいの持ってきちゃ絶対ダメ!…というのが私の持論なのさ!
歌詞と曲調とアキラさんのドスのきいた声が完璧にマッチしていて実にエキサイティングだ!

290vアキラさんの熱唱に呼応するように気迫のこもったソロを展開する征史さん。

Img_0505 とにかく楽しそうなふたり。
いい大人が音楽で遊んでいる感じ。
すごく無邪気で明るい雰囲気が伝わってくる。
音楽を作る楽しさやうれしさを改めて教えてくれてるようだ。

300ココで征史さんのロマンチシズムが極限まで炸裂する。
曲は自作の「思えども思えども」。

310_ooコレはね~、何だか知らないけど、きますよ~。
ヘタするとポロっときちゃう。
「ネコになりたい」なんて思ったことは生まれてこの方一度もないけれど、ものすごく胸が締め付けられる曲なの。
こんな曲滅多にない。
征史さんの声と歌い方でなければダメ。
いつもStrange,Beautiful and Loudで狂ったようにハードなベースを弾いている人のやることとは到底思えん。
音楽ってホントおもしろい。

320vまたねぇ、控えめに合わせるアキラさんのコーラスが泣かせるんだ。
この作品は静かなるキラー・チューンだよ。

330amber lumberの出番もいよいよ最後に曲となる。

340_ku音数の少ないギター・アルペジオでアキラさんがポツリ、ポツリと言葉を置いていく「ここにある宇宙」。350v場面は一転!
征史さんのベースが大爆発。

360v相対するように雄たけびを上げるアキラさん…とはならない。
まるで征史さんのベースが別の次元の出来事であるかにように自分の世界からは出ないでいるのだ。
ナゼならアキラさんの宇宙がそこにあるから。

370vなんのこっちゃない、ディレイを派手に使ったりして、SBLの時よりよっぽどクレイジーなベース・プレイなのよ。
コレもamber lumberのウリなんだな。

380全7曲。
短い時間ではあったが、存分にその独特の世界を展開したふたり。

390v今後の活動が楽しみなamber lumberなのであった!

400vamber lumberの詳し情報はコチラ⇒amber lumber Official Website

410(一部敬称略 2017年5月26日 目黒LIVE STATIONにて撮影 ※レコーディング時写真提供:山本征史氏)

2017年7月11日 (火)

さよなら優也、また逢う日まで! <後編>

  
ゲスト・コーナーの続き。
ベースとドラムスが入れ替わってThe Ironmans。

370
ベースに満園庄太郎。

400v
ドラムスに満園英二。

410v

そして、小松優也。
390
Black Sabbathのカッコ良さを伝えるコピー・バンドということで、Strange,Beautiful and Loudの対バンで一度だけMarshall Blogに登場したことがあった。

420
今回もクォリティの高い「Fairies Wear Boots」を聴かせてくれた。
コレはZakk WyldeもMarshallの50周年記念コンサートの時に取り上げていた曲だ。

430v
ココでまたメンバーが入れ替わる。

440
ドラムスにHIMAWARI。

450v
ヴォーカルスに久保田陽子。

460v
庄太郎ちゃんはそのままで…

470v

「High Wire」という曲。
BADLANDSというバンドの曲?
何しろ超正統派のハードロックでゴキゲン!

480
横浜のCLUB SENSATIONで4回ほどこのメンバーで演奏したそうだ。
メンバーの息の合った楽しい演奏だった。

490
「アコギのトリオと言いながらここからはバンド形式で進めます」とまたメンバーが入れ替わり、後半のメイン・パートとなった。

500
アコギなトリオから本園太郎。

510v

ベースは山田章典。

530v

山田さんはEDENのTERRA NOVA TN-501でプレイ。
やっぱコレいいナァ。
どこへ行っても評判よろしいわ。

540
ドラムスは外薗雄一。

550v
そして、もうひとりアコギなトリオから陽子さん。

560v
チョッ~と!ココでビックリ仰天よ!
ナニを演るのかと思ったら「I Saw the Light」。
トッドの名曲中の名曲!
630
ソロもボトルネックで演るかな~?と思ったら普通に弾いてた。
フレーズはバッチリとコピーされてたよ。

570
続いてはNeil Sedakaの「Breaking Up Is Hard To Do」。
コレは~「悲しき慕情」か?
何てタイトルだ!
1962年か…このあたりの曲は本当に素晴らしいね。いわゆる「オールディーズ」…時々聴きたくなる。
この後、ビートルズの出現により、ブリティッシュ・インヴェイジョンの時代に突入し、アメリカの音楽もドンドン変わっていくんだな。
このビートルズ前夜のアメリカのポップ・ミュージックなんて若い人たちはもっと勉強するべきだと思いますよ。
きっと曲作りのいいヒントが転がっていると思う。
それが済んだらティン・パン・アレイ。
ポップスなんてだいたいこの辺で完成しちゃってるんだよ。あとは全部、手を変え品を変えての焼き直し+順列組み合わせだ。

590

Raspberriesの「Let's Pretend」にAmericaの「A Horse With No Name」。
今、こんな曲知ってる人いないでしょう?
かく言う私も完全に門外漢で、双方ベスト盤しか持ってない。
でも、Raspberriesって名前の割にはハードなサウンドでカッコいいんだよね。

580v

ん~、いい音だな~。
深くて、芯があって、何よりも音ヌケが素晴らしい。
弾き手がいいのか。

610
ナンダ、ナンダ!
ココでまたしてもビックリ!
だって10ccの「The Things We Do For Love」なんて演るんだも~ん!
650
アレ?コレ今日初めてのイギリスもの?
あ、Sabbathがあったか。
10ccはスタジオ・ミュージシャンが集まって結成したマンチェスター出身のチーム。
この曲が収録されている『Deceptive Bends』まではどのアルバムも最高に素晴らしい。

620v

「Sundown」という曲。
Gordon Lightfootという人?
スミマセン、全く存じ上げません。
Lou Donaldsonの『Light-Foot』は大好きなんですが…。
それに続いてはJackson Browneの「Here Come Those Tears Again」。
そういう感じの曲が次々と出て来る。
私の趣味にはカスリもしないけどな。

1_img_0308
Olivia Newton-Johnの「Xanadu」。
コレの作曲はThe Idle Race、Move、ELOのJeff Lynneだからイギリスものだ。
わかっちゃいるけど、いい曲作るよな~。

640v

The Eaglesの「Take It To The Limit」をはさんで優也くんが最後の曲を歌う。
その前にご挨拶。
「今日はありがとうございました。次が最後の曲です。ボクのこと忘れないでくださいね。北海道に帰ったらバンドをやります。
もっともっと渋い音をだせるように頑張ります!」

2_img_0253
最後は本園さんの歌う「Rock Steady」。

2_img_0230
優也くんもバッチリとソロをキメて有終の美を飾った。

2_img_0266
当然、アンコール。
優也くん、最後のご挨拶。
「悔いのないように演奏して北海道に帰りたいと思います。
12年前、14本のギターを車に積んで、北海道からフェリーで仙台まで行きました。東京までの高速道路の長さにビックリしました。東京に来た時、まず東京タワーに行き、そこで決意表明をしたんです。
今回もフェリーで戻ります。
東京に来るときは寂しかったけど、北海道に帰る今回は寂しくありません!」
そして、優也くんの歌でThe Eaglesの「New Kid In Town」。

2_img_0252
そして、Silverの「Musician」。
Silverか…久しぶりにCDを引っ張り出して聴いてみよう。
奇しくもこのレポートの<前編>に書いたけど、音楽で食っていくのは本当に大変ことだよ。
この曲、沁みるネェ。
まさにベストな選曲だ。

1_img_0362
そして、最後。
Orleansの「Dance With Me」。

660

大好きな仲間と弾いて、歌って、コーラスして、優也くんに悔いはなかったことだろう。

1_img_0384
最後はみんなで記念撮影。

670
そして、出演者の皆さんと個々に写真を撮って東京での最後の演奏の思い出を作った。

680

690

700

710

720

730

740

760
最後にMarshallと!

770
打ち上げのようす。
こうして優也くんは5月30日に東京を離れ、故郷の札幌に帰って行った。
今頃、みよしののカレーと餃子を食べながら、北の大地で自分の音楽道を邁進していることだろう。
Marshallと共にね!
優也くん、色々とお世話になりました。
どうもありがとう!

780
(一部敬称略 2017年5月25日 三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONにて撮影)

2017年7月10日 (月)

さよなら優也、また逢う日まで! <前編>

  
決してカッコつけているワケではないのよ。
それでもこんなこと書いて気を悪くする方もいらっしゃるかも知れない。
でも書く。
というのは、「東京に出る」…ということがわからないのだ。
こちとら生まれも育ちも東京だからして、「田舎から都会へ出て来る」という感覚、その重大さ、恐怖、そして期待がどうしても実感できないのだ。
昔と違って今では各種の交通機関が発達し、国内どこでも日帰りができるようになったワケだが、それでも故郷を離れて、見知らぬ土地へ行くというのは大ごとであることは間違いない。
それはわかる。
私もかつては転勤族だったので、「見知らぬ土地へ行く」という感覚については知らないワケではない。
しかし、何かを志して「東京に出る」というのとそれとは全く次元の異なる話であろう。
そして、故郷へ帰る…東京での暮らしがどうであったにせよ、これまた万感の思いがあるに違いない。
今日のMarshall Blogの主役は小松優也。
12年前に上京し、先々月故郷札幌へ帰ったギタリストの物語だ。
  
先日10年ぶりにATOMIC TORNADOが一夜限りの再結成をし、そのライブのレポートを掲載した。
そこでも書いたのだが、私は2005年に優也くんが上京し、ATOMIC TORNADOのリハーサルに初めて参加する場に居合わせた。
ちょっとトッポい感じで、「さぁ、コレから暴れてやるぞ!オレのギターを食らいやがれ!」という気概に満ちあふれていた。
で、当時の写真を掲載しようと色々探したのだが、どうしても出て来なかった。
何度もATOMIC TORNADOのステージにはお邪魔したのだが、写真に全く興味がない時分だったので、元々撮ってなかったのだろう。
 
2007年になると、優也くんは発売になったばかりのVintage Modern 2466のハーフ・スタックを買ってくれた。
「こういうアンプを待っていたんです!」と喜んでくれたのを思い出す。
そんなこともあって、優也くんとの関係は続いた。
  
2008年、ランディ・ローズのシグネチャー・モデル1959RRが発売になった時にはヤングギター誌の付録DVDでデモンストレーターを務めてくれた。

20この頃にはMarshall Blogもスタートしていて、私も始めたばかりのカメラを携えて収録スタジオにお邪魔した。

30v翌2009年、ATOMIC TORNADOが活動を停止すると自身のバンド、SAMURAI JADEを結成。
向かって右の上のMarshallが2466。

40vイの一番に送ってくれたアルバムを聴くと、いかにも優也くんらしいトラディショナルなハード・ロック・サウンドでニンマリした。
そうした音楽を演奏するバンドが激減していた頃だったので、大いに期待を寄せたものだった。

50しかし、アッという間にきれいサッパリと解散。
早かったな~、アレは。
すごく「モッタイない!」と思ったよ。

60v途中、田川ヒロアキとのセッションなんてのもあったが、それからしばらくの間は優也くんと没交渉の時期が続いた。
そして、2014年、ドラマーの山口PON昌人がNATALを使用するようになり、PONさんの誘いでBLIND BIRDなるバンドの存在を知った。
聴けばギターは「小松優也」だというじゃないの!
ベースの河野充生は以前から存じ上げていたし…よろこび勇んで直近のライブに足を運んだのであった。
だから私はサード・アルバムの『仮想粒子』からのおつきあいで期間が短い。
しかし、BLIND BIRDの音楽をエラク気に入ってしまって、Marshall Blogで何度も取り上げたのは読者の皆さんもご存知の通り。

70取り分け、BLIND BIRDにおいての優也くんのプレイはとてもクリエイティブで、ソロにバッキングにとその活躍を楽しみにしていた。
それがアータ、「BLIND BIRDを抜ける」っていうじゃないの!
もうガックリだったよ。
聴けば「故郷の札幌へ帰る」という。
  
東京で12年…。
干支がひと回りする間に優也くんが見た東京はどんなだったろう?
まさか「木綿のハンカチーフ」は持って帰らなかったろうが、楽しく、充実した、実のある東京での音楽生活であったことだろう。

80vそして、5月25日、たくさんのゆかりのあるゲストを招いて優也くんが出演する東京での最後のコンサートが開催された。

10v

ショウの母体は優也くんが8年にわたって取り組んでいたアコースティック・トリオ「アコギなトリオ」。

90久保田陽子

100v本園太郎

110vそして、主役の小松優也。

120vそして、優也くんの東京でのギタリスト生活を支え続けたMarshallが最後までお供を務めた。

130vアコギなトリオで使用したのはASTORIA CUSTOM。

140足元のようす。

145オープニングはThe Eaglesの「Seven Bridges Road」。
そう、このトリオは洋楽の名曲をオリジナルのアレンジとコーラスで聴かせるグループだ。

160「今日の主役、小松優也~!」

150
2曲目は「Mrs.Robinson」。

1803人のコーラスが美しい!

280

続けて3曲目はChicagoの「25 Or 6 To 4」。
コレは「4時25、6分前」ということですからね。
時間を表す「~to…」とか「~past…」は、「イギリス英語の表現だ」という説明をあるウェブサイトで見かけたが、そうかナァ~。
Marshallの社長なんかは私が「A quater passed ten」なんて言うとワザワザ「ten fifteen」って言い換えるよ。
私が思うに、この表現はアメリカ英語だと思うんよ。
現にこの曲の作曲者、Robert Lammはブルックリン生まれだし。

170v

今度は優也くんの歌で「Ohio」。
Neil Youngね…私が聴かない系。

200v

The Bee Geesの「Melody Fair」。

1_img_0003 この曲、最初の歌い出しの2小節、つまり「♪Who is the girl with the crying face」のところって4/4+3/4になってるんだよね。
歌詞に合わせてリズムを操作しちゃう。Frank Zappaみたいだ。
270v
コーラスものの定番、「California Dreamin'」。
The Mamas and PapasのCass Elliotについてはコチラを見てね。

190客席は満員。
「毎回これぐらいお客さんが来てくれれば札幌に帰らなくても済んだんですけど…」
そういうことだよね。
極限まで少しの人しか音楽で食えない世の中だ。
ま、「芸能で身を立てる」ことの厳しさと難しさは太古の昔から変わらないであろうが、特に今のロック業界ってのは厳しいものがあると思う。
ものスゴイ皮肉なことに、ロックという音楽が一般大衆の間に普及し、演奏者の寿命が延び、若者は学校で簡単に演奏の勉強ができるようになり…音楽を取り巻く環境がこんなににぎやかになっているのに、音楽だけでメシを食うことが究極的に難しくなった。
誰でも音楽ができる反面、誰も音楽で食えなくなってしまった。
それもこれも「音楽の無料化」が招いた結果なんだろうネェ。

220v最初のセットの最後を飾ったのはBonnie Raittの「I Can't Make You Love Me」を…
210
陽子さんの熱唱で。

240vカナダのNeil Young、オーストラリア(元はイギリス出身)のThe Bee Geesを除けば、全部アメリカの歌。
私はこうしたアメリカのロックをプライベートで聴くことはまずあり得ないが、タマにはいいもんだな。
演奏がいいからか?!

260vここからはゲストのメンバーが順々に入れ替わるバンドのセットになる。

290

BLIND BIRD仲間の山口PON昌人。

300v今日はイベントだからしてPONさんのキットを持ち込むことができなかったが、普段はこんな感じ。
NATALアッシュの最新のキット。
先週のFEEL SO BADのレコ発ライブはこのキットで超ド級のドラミングを聴かせてくれた。

2_img_0421宍倉聖悟

310v目黒郁也

320vそして、小松優也。
曲は優也くん歌うところの「Route 66」。

330vこのあたりのコーナーではアンプをスイッチ。

340vJVM210Hと1960BVが使用された。
この1960の横置きは優也くんの一種のトレードマークなんだけど、私はスキではない。
だって栄光のスクリプト・ロゴがタテになってしまっていてカッコ悪い…と思っていたら、ある親友のギタリストが一枚の写真を見せてくれた。
それはLifetime時代のAllan Holdsworthで、ナント、1960Bの上に横にした1960Aを乗せた写真だった!
ク~、アタシャどうしたらいいんだ!

350vPONさんのド派手なドラミングとパフォーマンスでバンドは66号線を猛ドライブするのであった!

360<後編>つづく

(一部敬称略 2017年5月25日 三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONにて撮影)

2017年7月 7日 (金)

TOSSED JAM~小笠原義弘・宅間善之・椎谷求・丹菊正和

 
いつもスカイツリーの見えるところにいて、タマに東京タワーを目にすると、「アッレ~、こんなに小さかったけか?」なんてつい思ってしまいますな。
サイズという点では話題はスカイツリーに譲らざるを得ないが、東京タワーの見慣れた佇まいはエレガントで美しい。
ココは六本木。

10v私はこうした盛り場がまったく苦手で、用もないのにプラプラと寄りつくなんてことはまずしない。
六本木に来る用事といえば、Hard Rock Cafe Tokyo。
以前、名所めぐりの『vol.26~ハイド・パークのカドッコで』に記したように撮影の仕事を頂戴していた頃はよく足を向けた。
20_2 それとライブ・ハウスですな~。
もう影も形もなくなっちゃったけど、ピット・インはよく来たものだ。
大学の時、初めて香津美さんを観たのもココだった。

20こんなアルバムもあるもんネェ。
今となってはこのアルバムの主もいなくなっちゃった。
そういえばこんな入り口だった。

Ahそれと、ピット・インよりもう少し六本木通りに行ったところにスペースシャワーさんがあって、数年前の一時期、何回か足を運んだ。
そう、このMarshallの本を編むための打ち合わせだった。

130_2そして、そのピット・インのあったビルの通りを挟んだ道をほんの少し入ったところにまた新しいライブ・ハウスがオープンした。
現場に来てみて思い出したのだが、このあたりには昔も中規模のライブハウスがあって、弾き語りのシンガーソングライターのライブで一度お邪魔したことがあったナァ。
今回オープンしたのは「Ho'okipa Square(ホオキパ・スクエア)」というジャズ系のお店。
場所がらソフィスティケイトされた雰囲気だが、値段もお手頃で、仕事帰りにちょっとジャズでイッパイなんて時にもってこいのライブハウスといえよう。
「Ho'okipa」というのはハワイのマウイ島にあるビーチの名前。
ウインドサーフィンのメッカとしてその名を知られているそうだ。
「ライブハウスが多すぎる!」と普段ブーブー言っている私だが、それはロック系のお店の話。ジャズのお店なら何ら問題あるまい。

30今日ステージに上がるのはTOSSED JAMというコンボ。

40v実は2015年に「YOKOHAMA 4」という名前でMarshall Blogに登場しているヴィブラフォン入りのカルテットだ。

50ヴィブラフォンの宅間善之

60vギターの椎谷求

70v椎谷さんはMarshall ASTORIA CLASSICを使用。

80足元のようす。

90ベースは小笠原義弘。

100vオガンちゃんはEDEN。

110vWTP-600とD410XSTのコンビネーションだ。

120ドラムはは丹菊正和

125vさて、今日は本題に入る前にスペシャル・セミナーをお届けしたいと思う。
「ヴィブラフォンの組み立て方」講座だ。
宅間さんにお願いして、組み立てるようすを撮影させて頂いた。
こんなの滅多に見れないよ!
コレを読んでおけば、いつヴィブラフォンの組み立てを頼まれても大丈夫。
ま、組み立てはできても肝心の演奏は無理だろうけど。
何しろこの楽器は打楽器の技術でピアノを弾いているようなもので、楽器の中でも取り分けマスターするのがムズカシイと言われている。
  
さて、まずはメインとなる台を取り出す。

130その台に足を取り付けて…と。

140取り付けるとこういう感じ。

150共鳴パイプを台に取り付ける。

160これでヴィブラフォンらしくなるね。
でも、まだ音を出すことはできない。

170ピアノでいう白鍵用の音響パイプも取り付けよう。

180実は、今回宅間さんが使用するのはシンセ・ヴィブラフォンだ。
今、台に取り付けている銀色のバーは音板に取り付けたピックアップからの信号を受け取る装置。

190こんな感じで取り付けられる。

200上から見たところ。

210vそしていよいよ音板を乗せる。

220まずはピアノでいう黒鍵の方から。

230ビヨーンと広げて台の上に広げて乗せる…。

240音板を乗せたら、ひとつひとつを正しい位置にハメ込んでいく。

250白鍵の方も同じ。

255音板が正しく配置されたところで今度はピックアップの結線をする。

260音板ひとつひとつにピエゾのピックアップが取り付けられていて…
290
それらをさっきの銀色のバーにつないでいくワケだ。

270そしてそのピエゾから送られてきた信号はこの装置でミックスされてシンセサイザーのコンソールに送られる。

300そして、そのコンソールから出て来た音をアンプリファイするという仕組み。
イヤま~、合体がデカい楽器だけに取り扱いは大変だよね。
でも、それだけにこの楽器から得られるサウンドは何モノにも替えられない美しさがある。
楽器というものはCDなんかで再生される音とナマで聴く音の差が大きいものだけど、ヴィブラフォンほどその差が大きい楽器はないのではなかろうか?

310会場は超満員!
しかし、お店は天井も高く、すごくユッタリしていてとてもいい雰囲気だ。
  
1曲目は椎谷さん作の「Mouffetard」。
フランスに実際にある通りの名前が曲名。

320ジンタを想起させる何ともレトロスペクティブな雰囲気が魅力の1曲。
ソロが各メンバーに回される。
ま、挨拶がわりのソロやね。

330

340

3502曲目は「水が集まるところ」を意味する「Xel-ha(シェルハ)」。マヤ語だそうだ。
宅間さんの作品。
自然な森の中をイメージしたような静謐なサウンド。
390v

丹ちゃんはギロとコンガ、ドラムスとコンガと、器用にひとり二役をこなす。
得意の「スパイシー・ビート・パーカッション」だ。

370v続いてはチョット意外な「Take Five」。
昔はね~、この曲を作曲したPaul Desmondが性に合わなかったんだけど、今は大好き。
ま、『Time Out』を聴くことはまずありませんが…。

380_t5ヴァイブのふくよかなサウンドが曲によくマッチするね。

360v

前回も取り上げた椎谷さんのオハコ、Bill Withersの「Ain't No Sunshine」。

400v第一部の最後を飾ったのは「Shotgun」という曲。
テキーラをボン!とテーブルの上に置くイメージなんだって。
ここでオガンちゃんのベースが炸裂。
もうこのベース・ラインを追っているだけで曲が楽しめるどころか、ドンブリ飯が3杯はイケる。

410v_sgその素晴らしいプレイに乗って椎谷さんもディストーション・サウンドで自由闊達なソロを展開。
ん~、やっぱASTORIAの音ってスゴイな。

420v宅間さんは3本マレットで目にも止まらない早いパッセージを遠慮なくブチ込んでくるし!

430vあ~、快感。
またEDENが演出するオガンちゃんのベースの音の素晴らしいことといったら!

440v第二部は丹ちゃんの歌で「Unlucky Day」。
最近はドラムだけでなく、歌の仕事でも忙しいとか。
このソフトな歌声は確かに替えのきかないものだ。

450丹ちゃんの熱唱を追いかけるように各人のソロがフィーチュアされる。

460v

470v

480v続いてはこの日、日本語のタイトルを持つ唯一の曲「夜光列車」を演奏。
前回も取り上げた宅間さんの作品。
「夜行」ではなくて「夜光」で間違いないのよ。

490_yrココでもオガンちゃんのベース・ソロをフィーチュア。

500v一部の「Take Five」につながる流れなのか、次に飛び出したのは「The Girl from Ipanema」。

510_imさて、次はこの日のギグの見どころのひとつとなった宅間さんの作品「Labyrinth」。
宅間さんのご厚意で譜面をココに掲載させて頂く。
パッと見ると四分音符と二分音符がおしとやかに並んでいるように見える。
私でも初見でメロディをなぞることができそうな譜面ヅラなのだが、そうは問屋が卸さない。
演奏しているうちに自分が迷路の中にいるように、どこを演奏しているのかかわからなくなってしまうらしいのだ。
だからタイトルが「迷宮」。
実際、リハーサルの時も何度もやり直しとなるシーンが見受けられた。

520v曲は何の問題もないナチュラルなもの。
しかし、この真剣な顔!
こういう曲こそおもしろいんですよ。

530宅間さんの他にオガンちゃんと椎谷さんのソロがフィーチュアされた。

540vもちろん本番は完璧。
残念ながら(?)誰も「迷宮」に入り込むことはなかった。

550vヴァイブに関するおもしろい話をうかがった。
Frank Zappaはマリンバやヴィブラフォンを加えるインストゥルメンタリゼーションを好み、Ruth UnderwoodやEd Mannという大名手の演奏をフィーチュアしたが、演奏する際には必ずマリンバやヴィブラフォンにチューニングを合わせていた。
ナゼなら鍵盤打楽器はチューニングというものが一切できないので、バンドの基音とならざるを得ないから。
それで、他の楽器をチューニングする時に、故意にマリンバやヴィブラフォンの音程より高くしたり、低くしたりすることがあるのだそうだ。
周囲の楽器のチュー二ングによって、バンドの中での鍵盤打楽器の聴こえ方が変わってくるのだ。
つまり、低くチューニングすると鍵盤打楽器が目立って聴こえたりするのだとか…。
こういう話はメッチャおもしろい!

560vそして、本編最後の曲。
オガンちゃんの作品で「Valle Colorado」。

570vブッ早い7/8拍子で灼熱の演奏を繰り広げる!

580もちろんオガンちゃんのベース・ソロが大フィーチュア。
本編を締めくくる手に汗握るパフォーマンスだった。

590vアンコール。
「今回演った曲はムズカシかったですね~。ホテルに入ってムチャクチャ練習しましたわ~。でもまたやってみたい!」と今回のステージを振り返るオガンちゃん。
「アンコールは、せっかく盛り上がったのにこの曲かい!という感じです」

600オガンちゃんが心を込めて歌うBilly Joelの「New York State of Mind」。

610あ~、こういう曲でのヴィブラフォンはタマりませんな~!

620v小笠原義弘の詳しい情報はコチラ⇒DANCIN' FUNKY BASS!!!

630_2そう、是非またやってチョーダイね!
このコンボは選曲も演奏も実に楽しみどころが多いのだ。
うん、場所はココHo'okipa Squareがいいね。

640(一部敬称略 2017年5月23日 六本木Ho'okipa Squareにて撮影)

2017年7月 5日 (水)

原田喧太 Guitar Circus Vol.6

  
Marshall Blogでも過去に何回かレポートしている原田喧太の『Guitar Circus』。
2014年の公演が収録されてDVDにもなった。
あの時はジャケ写の撮影を担当させてもらったんだけど、もうアレから3年か!
そして『Guitar Circus』も今回で6回目。
早いな~。
そもそも私が喧ちゃんと初めて仕事をしたのが2001年に開催したZildjianのイベントの時だったから、もうかれこれ16年になるのか。
エ…、16年前ってアタシャまだ30代だったんじゃん!
ホントにこりゃアッという間に一生終わっちゃうな~。

Gs 「おばんです…」のひとことで始まった今回の『Guitar Circus』。
まずは喧ちゃんがソロでステージに上がった。

3img_0017 そして、2曲目の「Lluvie」で…

20ゲストが加わる。

30Tomo Fujita

40vはたけやま裕

2img_0271 同じメンバーでイントロが「ノルウェイの森」になってる「Halleluja」。
チョット前に「ノルウェイの森」が「Norwegian Wood」の訳として適当ではない…なんてことが取り沙汰されていたネェ。
重箱の隅の隅をつつくような話に驚いたが、私はそういう話題はキライではない。
でも、ビートルズの音楽の最上の楽しみ方は、聴くことももちろんなのだが、歌詞の意味を把握した上で英語で一緒に歌うことにあると思っている。
その後に「Wood」が「森」か「家具」かを考えても遅くない。
自分も含めて日本人はビートルズの音楽を半分も楽しんでいるとは思えないのだが、この先、天変地異かなんかで日本人が英語を自国語のようにマスターして、英語を難なく聞いたり話したりするような時代が来た時、新たにビートルズのスゴさを知ることだろう。
もちろん、その時には「ツーマン」などというトンチキな和製英語は絶滅しているに違いない。
70
Tomoさんのことを「大好きなギタリスト」と紹介していたが、喧ちゃんはTomoさんと演奏するのが本当に楽しそうだ。

60v2010年リリースの『心ノ音』から「白い雨」。
決して少なくない数のお客さんが一緒に歌を口ずさんでいたのが印象的だった。
つまり、名曲なのだ。
35v
そして、アコースティック・セットの最後を締めくくったのはPrinceの「Purple Rain」。

80v「さぁ~、皆さんロックンロールの時間です!」
しばしの休憩をはさんでステージに姿を見せたのはKATAMALI。

90満園庄太郎

2img_0239 満園英二

110vそして喧ちゃんはようやくMarshallにプラグイン。

120v愛用のJVM410Hと今日は2x12"キャビネット、1936のコンビネーションだ。

130vKATAMALIの1曲目は「Strength」。

140さっそく飾り気のないプリミティブなロックが炸裂!
それがKATAMALIの魅力だ!
180

続けて「Criminal」。

160フィンガーボードの上を縦横無尽に走り回る4本の指。
喧ちゃんのギター、絶好調!

170vギターを持ち替えての1曲は「Live」。

190ディレイ・トリックを使用した華麗なソロ。

200vココでまたTomoさんと裕さんが合流する。
曲は松田優作の「天国は遠くの街」。

210前の曲が終わったところで、「ノド、終わった…」なんて言っていた。
ここのところライブが10連チャン以上だったのだそうだ。
イヤイヤ、でもゼンゼン大丈夫。
この通り最後まで熱のこもった歌声を聴かせてくれた。

220vTomoさんのフィーチュア・コーナー。
2010年のアルバム『Pure』から「Driving in Texas」。

230指弾きも交えてドラマチックなソロを展開する喧ちゃん。

240当然、Tomoさんとの掛け合いで見せ場を作るよね~。
260
裕さんはもう何度も『NAONのYAON』でご一緒させて頂いている。
パーカッション・サウンドがすごく曲にマッチしていてカッコよかったな…。

2img_0071 続いてTomoさんスタンダードの「Kyoto」。

250よく歌うソロで観客の耳を奪う。
280v
このあたりからステージは猛然と盛り上がり度を増していく。
曲は「The Good Life」。
ステージにの前面で英二さんが客席を盛り上げる光景はKATAMALIのステージのルーティン!

270もう一発Tomoさんの人気チューン、「Just Funky」!

300

喧ちゃんもこういうの好きだからね~、ソロにも気合いが入っちゃうよ~!

290vTomoさんとの共演でもう1曲。
ギターを持ち替えて 「Running Out」。

310vTomoさんがステージを降り、KATAMALIに戻って庄太郎ちゃんがハーモニカを吹くのは「R&Rに溺れよう」。
コレよくできるよな~。いつも感心しちゃう。

320v喧ちゃんは「ノドがダメ」どころか、ますます鬼気迫る熱唱で観客を魅了した。

330本編最後は「Free Way」。

350もちろんギターもバリバリ弾いた喧ちゃんだったけど、今回は歌の熱演がすごく印象に残ったな。

360vアンコール。
もう一回「Kyoto」を演奏したのだが、今度はメタル・バージョン!

370ハードに迫るTomoさんは見ものだった。
次回はFlying Vで登場すること必至!

3img_0116 最後の最後でもうひとりゲストが加わった!

380足立祐二
ビックリ!的な…ウソ、リハの時にお会いしてるから。

390vYOUさんはJCM900 4100と1960Bを使用。

400v曲はStevie Wonderの「Superstition」。

410いつも通り独特のYOU節が炸裂!
この音と歌い回しはホントYOUさんならではのものだ。
430
当然ギター・バトルで盛り上がる!

420アッという間に最後の曲。
いつも『Guitar Circus』の最後に演奏する曲…「生きてるうちが花なんだぜ」。
前も書いたけど、ホント年々この曲が心に沁みるようになってるわ~。

440「♪生きてるうちが花なんだぜ~、花なんだぜ~」…やっぱ一緒に歌っちゃうよね~。
「オラ、スタッフも歌え~!」と喧ちゃんが指さした先で大声を出して歌ったのは…

445BOOOOZEのギターの大貴くん。

450v今回も感動的なエンディングで充実の舞台を締めくくった。
喧ちゃん、ホントすごい熱演だったな~。

460現在は大黒摩季さんのツアーで大忙し!

原田喧太の詳しい情報はコチラ⇒原田喧太Official Web Site

470(一部敬称略 2017年5月20日 下北沢GARDENにて撮影)

2017年7月 4日 (火)

犬神サアカス團の騒乱!混乱!大狂乱!

 

昨年11月に発表した、目下のところの最近作『黄金郷』の発売記念ツアーは今年はじめに完了。
ユックリ休む間もなく、引き続いて春のツアー、『犬神サアカス團の騒乱!混乱!大狂乱!』を催行した犬神サアカス團の4人。
今日はその千秋楽のレポートだ。
しかし、犬神さんはエライね。
曲を作ってCDにして、ツアーをやって、気の利いた物販のアイテムを考えて…バンドのテイストを変えることなくず~っとコレを繰り返してる。
しかも、コレを本当に当たり前のことのようにやってる。
いわゆる「イヌガミクス」というヤツだ。
もう日本ローリング・ストーンズだね、犬神さんは。大したもんですよ。

10今回は上述の通り、何かの新作の発表に引っ掛けてのツアーというワケではない。
膨大なレパートリ―の蓄積からセレクトされた「犬神アルマナック」といったところか。
強いて言えばフィーチュアのしどころは上のバナーにあるように『暗黒礼賛ロックンロール』か。
20
ココはメンバー同士も大変仲がよろしいな。
  
電気人間・犬神情次2号

20v情次兄さんの機材。
向かって左のJCM800 2203と1960Aが愛用のMarshall。

30足元のようす。

40学者犬・犬神ジン

50vジン兄さんの機材はEDEN。

60v今回のヘッドはWT-600。
キャビネットいつも通りのD410XSTだ。

70おかま芸者・犬神明

80v明兄さんのNATALはメイプル。
フィニッシュはブラック・スパークル。

90そしてへび女・犬神凶子。

110v凶子姉さんの機材は赤い手袋と…

130赤い足袋に赤い鼻緒の草履。
上下赤で統一されている。
今回、凶子姉さんはこの他にも数々の機材を利用して満員のお客さんを楽しませた。
追々紹介していこう。

1401曲目は2011年の『死ぬまでROCK!』から「猟奇の国のアリス」。

120

普段は演らない曲。
犬っ子としてキャリアの短い私などには初めてナマで耳する曲だ。
160v
この「アリス」も色々なところで取り上げられる人気モチーフだ。
ディズニーの「不思議の国のアリス」の主題歌は愛らしいワルツで、ジャズのスタンダードにもなっている。
そして、「アリス」を題材にしたジャズといえば何と言ってもChick Coreaの『The Mad Hatter』が真っ先に挙がるだろう。
ココのところ長い間Chick Coreaの劣化が喧伝されているが、『The Mad Hatter』 を発表した1978年頃は油の乗ったいい仕事をしていた。

Mh ルイス・キャロルも犬神サアカス團とお近づきになれてさぞかし喜んでいることだろう。
作詞は凶子姉さん。

150vつづけて犬神スタンダードの「命みぢかし恋せよ人類!」

170ココでMC。
挨拶の後、早々とMarshall Blogの取材が入っていることをアナウンスしてくれました。
凶子姉さん、ありがとう!
コレが他のバンドだと客席が「おおおおお~!」ってなって、帰り際にファンの皆さんが私を見つけて「記事を楽しみにしています!」と声をかけてくれるんよ。
しかし!
犬っ子、犬っさんは実にクールでしてね。
凶子姉さんがステージでMarshall Blogのことに触れても「シ~~~ン……」。
終演後に誰かが声をかけてくれるなどということは今までただの一度もない。
恥ずかしがってるか、Marshall Blogを見ないようにしているか、見てもMarshall Blogが気に食わないかのどれかだな。
あるいは本当は犬神サアカス團が好きではない…とか?
いいの、いいの、それでいいの。
ホントにバンドによってファンの皆さんの動向ってのがマチマチで、それがまたおもしろいんだよ。
  
「さぁ~、ウジウジしてるヒマはないよ!せっかく生まれて来たんだから!」と2005年の『スケ番ロック』から「最新型アンドロイド」。

190_ngグッと新しくなって『玉椿姫』から「逃げろ!」。

200_nt

もう1曲続けて「妄想天国」。
2006年の『形而上のエロス』からの情次兄さんの作品だ。
180
MCをはさんで最近作『黄金郷』から「樹海」。

230_jk    
今度は2006年の『待ちわびた日~形而上のエロス外伝』に収録されている「小悪魔エレジー」。
スゴイな~、行ったり来たりで。
一体どうやって曲順を決めたんだろう。
何か法則めいたモノでもあったのだろうか?

220v

中盤にさしかかったところで出て来たのが新曲「暗黒礼賛ロックンロール」。
ハイ、私やっちゃいました。
正直に白状します。
「礼賛」をつい「れいさん」と呼んでしまいました、ハイ。
正しくは「らいさん」ね。もちろん知ってたんだけど、チョットした気のゆるみから「皆さんの誤解を招きかねない表現」をしちゃったよ!
でも、その「発言は撤回した」からいいでしょ?
「今後は説明責任を果たし、全力で職責を全うしたい」と思っている。

240_arま~、よくやるわ~。
この曲がシングルになっているんだけど、バンド・スコアが付いてる。
曲はシンプルでストレートなメディアム・テンポのへヴィ・ロックだ。

250ギターとベースはタブ譜のみの表記。
しかし、このタブ譜というのは功罪あるナァ。
オジちゃんが子供の頃はタブ譜なんてモノはこの世になかった。いわゆるオタマジャクシだけ。
ギターの場合、親切なスコアには「1/13」とか「3/8」とか音符の下に記してあった。
コレ「1弦の13フレット」とか「3弦の8フレット」とかいう意味。

260CDには模範演奏の他、各パートのマイナス・ワン・バージョンが収録されていて、スコアにはメンバーからの演奏のアドバイスまで掲載している。
そして、このロゴ!
よ~、やるわ~。
コレを一ツ橋の方に持って行っちゃダメよ。

2702004年のシングル『都合のいい女・ほんとにほんとにご苦労さん』のカップリング曲、「愛の亡霊」。
そして、ジョニーちゃんの作品、「猫町」。
萩原朔太郎?
「犬神」に憑かれた者は肉ばかりを食い、「猫神」に憑かれた者は魚ばかりを食う。

280おなじみ「ビバ!アメリカ」で爽快にブッチぎる!

290_va凶子姉さんの「機材 その2」登場…タンバリンだ!

310続けて情次兄さんの歌う「開かずの踏切」。
前回、『夜行列車極楽行』に収録されている曲を演奏するのを見たことがない…とMarshall Blogに書いたところ、今回この「開かずの踏切」とさっきの「猫町」が取り上げられた。
コリャMarshall Blogに書いたからだな?と思って情次兄さんに確かめたところゼンゼン関係ないんだってよ…なんだよ。
ま、普段演らないような曲を並べたということだ。

320情次兄さんが歌っている間ステージからさがっていた凶子姉さんが「人面疔」を歌いに戻って来た。
しかし…歌詞といい、曲調といい、今時こんな曲人前で演ってんの世界広しといえどもこのバンドだけだろうな。
ウン、このままどんどん続けて欲しい。

330v_nmまた機材を手にしている!
凶子姉さんの「機材 その3」は…ドワ~、「ぬさ」だ。
神社で神主さんがファサッファッサと左右に振るアレ、「ぬさ」とか「大幣(おおぬさ)」とかいう。
あの儀式で穢れを祓うんだね。
最近は見かけなくなったが、以前の犬神のステージには卒塔婆が設置されていた。
してみると、犬神サアカス團っていうのが神仏混淆なんだね。

340間奏では凶子姉さんが大エキサイト!
狂ったようにぬさを振りまわす姿に明兄さんも笑っちゃってる!

350vショウは最終セクションに入る。

360_mmm「メメントモリ」…
そうか、リストの「死の舞踏(Totentanz)」は「メメント・モリ」と関連しているのか…。
この話はまた別に機会に。

370v『セタカムイ』からの曲は「残酷楽園」。
このアルバムにはチョーカッコいい「ドグマの呪い」が入ってるよね。

380v本編を締めくくったのは2003年のシングル「最後のアイドル」。

390vココで凶子姉さん、「機材 その4」を導入。
それはポンポン!

400ぬさに続いて振り回し系機材が活躍し、にぎやかに本編の幕を下ろした。

410そして、アンコール。
また出て来た凶子姉さん機材。「その5」だ。
今度は「かわいいウチワ」。
曲は2008年にライブ会場限定にて販売されたシングル曲で、後にベストアルバム『籠の鳥、天空を知らず』にも録された「かわいい音頭」。

420おそろいのウチワを振ってチョチョンがチョン。

430vみんなやたらと楽しそうだな。

440v音頭っていうのもすごいリズムだよね。
「リズム」より「間」を優先する国、日本が誇るオリジナル・リズム。
何といってもコレとドドンパがすごい。
四分音符ふたつに三連ふたつなんて間抜けなリズムは日本人以外に考え付かない偉大な発明だ。
なんでも名前は都都逸の「ドド」とルンバの「ンパ」から来ているとか…。

445v教わらなくても自然と盛り上がっちゃうのは日本人の証拠。
外人はこのリズムを耳にしても恐らく眉一つ動かさないだろう。
あるは眉をひそめるかもしれない。

450通常営業に戻って「運命のカルマ」。
すばらしいMarshallのクランチ・サウンドで犬神ミュージックを演出した情次兄さん。

470vナゼかジン兄さんだけアンコールで着替えなかったのよ。
写真を取り違えているワケではないぜ。
ジン兄さんのEDENの音はヌケ過ぎるぐらい抜けていた。
こういうへヴィ・ロックのベースはこういう音を聴かせなきゃイカン!

480v明兄さんの叩くNATALの音はいつ聴いても痛快だ。
このドラム・サウンドも今となっては犬神サウンドの重要な要なんじゃねーの?

490アンコールの最後は「念仏谷」。

495この後、もう一度メンバーがステージに上がり「絆」を演奏した。
タンバリン、ぬさ、ポンポン、ウチワとマッシブな機材陣を動員して観客を魅了した凶子姉さんなのであった!

500vフィニッシュ。
ムムム、ジン兄ナゼ飛ばぬ?!

2img_0220 終演後のようす。
会場は死人(しびと)の群れでゴッタ返している。
あ、失礼!お客さんだった!

510皆さんのお目当ては物販。
スゴイ売れ行きなの!

520犬神さんのアイテムは凝っていておもしろいもんね。

5img_3737

5img_3738

5img_3740

5img_3742

5img_3736 大好評だ。

530おお~、「暗黒礼賛ロックンロール」のスコア…いやCDも!
何のパートか存じ上げませんが、練習がんばってください!

540犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

5501965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年5月13日 高田馬場PHASEにて撮影)

2017年7月 3日 (月)

Mary's Blood~Queen's Blood Feast

 

熱気ムンムン。
イヤ、こりゃ「熱気」なんてもんじゃないな…もはや「殺気」とでも呼びたくなるようなテンションの高さだ。
Mary's Bloodの『Queen's Blood Feast』のツアー・ファイナル。
そんなただならぬ会場の雰囲気の中、開演予定時間が少し過ぎたところで客電が落ちる。
メンバー4人+1がステージに躍り出て轟音一発!…と思いきやさにあらず。

10ステージに現れたのはRIOちゃんとMARIちゃんのリズム隊のみ。

20ヘビィなコンビネーションが会場の雰囲気を一気に盛り上げる。
しかし、スゴイ熱気だわ~。

30そして、他のメンバーがステージに登場した!

40EYE

50vSAKI

55v社-yashiro-

56vSAKIちゃんのバックにはMarshallが良く似合う。

60vトレードマークのJVM410Hと1960AのTattoo。
しかし、改めてこうして見てみるとスゲエ絵柄だな。
アメリカのタトゥー・アーティスト、Emily Woodの作品。
70vMarshallとEmilyのコラボではこんなモデルもあった。CUSTOM TATOO JVM1-HとC110。

5j12_2 5人がそろったところで1曲目は2012年のミニ・アルバム『SCARLET』から「Ms.Carrie」。
「Scarlet」か…Maryはなんか文学的な匂いがしていいナァ。
ホーソンね…高校の時に『緋文字(The Scarlet Letter)』を読んだがサッパリ何も覚えとらんナァ。

80続けて同アルバムから「Burning Blaze」。

90さらに『Countdown to Evolution』から「Wings」でアタマ3曲を固めて来た。

100Mary's Bloodは2016~2017年にかけての『Change the Fate Tour』からココLIQUID ROOMでの公演をDVD化してヒットを飛ばした。
今回はその凱旋コンサートとでもいおうか、まさに「Feat」の名にふさわしい劇的な幕開けとなった。
「feast」とは「競演」のこと。
普段、外人のパーティでこの言葉が使われることはない…というか、見たことがない。
きっと、さぞかし豪華絢爛な宴を指すのであろう。
語源はラテン語の「祝祭」。「festival」も同じ語源だ。

110「カッコいいか、コノヤロ~!」とEYEちゃん。
「DVDに勝るライブを繰り広げていきますので楽しんでいってください!タオル、用意してね!」
曲は「Ready to Go」。

190

ギターを弾きながらタオルを振り回すSAKIちゃん。忙しい!

200

続けて「Crime and Punishment」。

S41a0053 今回のセットリストはファンの人気投票に基づいて構成された。
「みんな激しい曲を選び過ぎ!」とEYEちゃん。
イヤイヤ、ライブ・コンサートはそうでなきゃ!
元よりレパートリーに静かな曲が少なかったが、Frank Zappaはコンサートで絶対にバラードを演らなかった。
ナゼならZappaはお客さんが好きなモノを知っていたから。

S41a0187『Countdown to Evolution』から「I, Lament」。
いいね、「lament」なんて言葉。

120続けて「Song for You」。
そして、「Queen of the Night」…お、モーツアルトですな?
チョット脱線。
「夜の女王(Königin der Nacht) 」というのはモーツァルトの『魔笛』の有名なアリア。
聴けば皆さんも「あ、なんだコレか…」と思うであろう有名な曲。メッチャかっこいい。
作曲されたのは1791年なんだけど、当時はクラシック音楽もかなり煮詰まっていて、みんな音楽よりも演奏のテクニックを競うことに夢中になっていたらしい。
そういう状況の中でこの「夜の女王」は、女性の声楽曲の中の超難関のひとつだったんだって。
ナゼかというと、メロディに「ハイF」という高音が出て来るからで、この声を出せる歌手が当時はほとんどいなかったらしい。当時の人間の声の高さの限界に挑んだ体育会系ナンバー。
今は食べ物もいいし、上野の学生さんでも歌える人が何人もいるでしょうけどね。
ま、私はオペラや声楽はゼンゼンまだ素人だけど、ドイツのエッダ・モーザーという人の歌を聴いてトリハダが盛大に出ちゃったよ。人間ってスゴイなぁ。
ギター界もコレとこの『魔笛』の時代と同じ。
ここまで速弾きが当たり前になってしまって、これからどういう展開になっていくか楽しみにしているんですよ、私は。

130ここまでが前半。
相変わらずの大人気で、上手サイドは「チャッキー・フィーバー」が吹き荒れる!
「フィーバー」という言葉も聞かなくなったな。

140vMCをはさんで「ほぼ初披露」だという新曲を演奏。

150v「Loser」という曲。静かに始まり激しく展開していく。

160v昨年10月にリリースした『FATE』から「Change the Fate」を経てドラム・ソロ。
さらにSAKIちゃんのア・カペラのギターソロが炸裂した。
Mary'sのコンサートの中でもとりわけ人気のあるパートだ。

180_as

パワーはますますアップされ、本編は最終コーナーに入る。

1702013年の『AZURE』から「Veronica」。
しかし、スゴイ熱狂度!

175v矢継ぎ早に「Marionette」。
しかし、この『Countdown to Evolution』ってアルバムは人気があるね~。

S41a0109_2

そして本編を締めくくったのは定番「Bite the Bullet」。

S41a0086

「♪Rocket can't stop it!  Bullet can't stop it!」
もう誰もMaryを止められない!
(註:「Rocket can't stop it!  Bullet can't stop it!」はFrank Zappaの「Cheepnis」という曲の一節。歌詞の中の「it」は怪獣を指している)

0r4a5295とても止められないのでアンコール!
EYEちゃんデザインによるTシャツで登場だ!

220まずは新曲を披露。
アンコールで新曲を演奏するってのはなかなかスゴイ。
よっぽど作品に自信がなければできないことだ。

230v曲は「It's Alright」。
難なく大ウケ!さすが!

240v「残りの曲で体力使い果たして帰ってもらいたいです!」…と「Mebius Loop」。

S41a0382 Maryのパワーもすごいけど、お客さんのエネルギーもいい加減スゴイんだよ!

260v
ギターにコーラスに大活躍の社ちゃん。
SAKIちゃんとのツイン・リードもバッチリきめてた。

270v

「Campanula」。
ココで発見。
みんなが手を振るところをこうして後ろで見ていたんだけど、当たり前のことだとは思うが、(後ろから見てステージに向かって)上げた腕をみんな左にはググイと盛大に曲げるんだけど…

250

右側にはそうは曲げないんだよ。
これはみんな右腕を上げているからに他ならない。
お客さんが全員ギッチョだったら反対のことが起こるはず。見てみたい。

S41a0357 華麗なテクニックとアクションでファンを魅了したSAKIちゃん。
人気、実力ともにトップ・フィメイル・ギタリストの一角になったね~。
『MUONのYAON』の頃がなつかしいナァ。

290v

最後は「Promised Land」。
Mary's Killer Tuneに客席は大興奮!
内容、演奏、雰囲気、すべてが熱狂的な素晴らしいコンサートだった!

280Mary's Bloodの次の大舞台は来る7月14日にCLUB CITTA' KAWASAKIで開催される『WORLD GUITAR GIRLS COLLECTION vol.0 feat.Mary's Blood & CYNTIA』だ。
コチラもお見逃しなく!

300Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site

310(一部敬称略 2017年5月13日 恵比寿LIQUID ROOMにて撮影)

2017年6月27日 (火)

ATOMIC TORNADOのA story behiNd a Decade <後編>~ATOMIC TORNADO 

  
さて、<後編>はこの日のメイン、ATOMIC TORNADOの登場だ。
場内にはCDやTシャツ等、見慣れた物販の風景…アレ?左端にこういう場所では見慣れないアイテムが…。

10_3そう野菜。
ゲストで出店されていた「奄美くらふとファーム」の作品。
島らっきょうやら色とりどりの細いニンジンやらあまり馴染みのないアイテムが並び大人気!

20ウチは「野菜セット」というのを頂いたが、目玉はコレ。
トマト・ソースに使うサン・マルツァーノ種というトマト。こんなのそこいらのスーパーで売ってないじゃん?
私ね、トマト・ソース作るの大好きなの。
家族の夕食に作るだけでなく、お昼に缶詰のトマトでトマト・ソースを作ってパスタにかけてひとりで食べてる。
さっそくこのトマトでソースを作ってみたが、おいしかった。缶詰のホール・トマトより甘味がある。

30で、ですね、このトマトもすごくおいしかったんだけど、その「野菜セット」に入っていたコレ!
化学肥料を一切使わない「さとうきび」だけで作った黒糖。
私は元より黒糖の味が好きなんだけど、アータ、コレね、殺人的においしいのよ!
チョット小ぶりに割ってあって、適度な大きさのヤツを舌の上に乗せて少し転がしてやる。
いい香りが鼻から抜ける。
黒糖は舌の上ですぐに柔らかくなって、それを舌と上アゴで優しく潰してやるんだよ。
で、そのまま舌を左右に動かしてやると、上品で優しい甘味が口の中に広がるんだな。それも控えめに…。
コレがおいしいのなんのって!
洋菓子のように舌にいつまでも残ることのない、さわやかな甘味。
問題はいくらでも食べれちゃうことなんだよな~。一旦食べだすととまらなくなっちゃう!
もちろん、すぐに食べてしまってお取り寄せしたさ。

40それともうひとつ。
コレはパッション・フルーツの皮で作ったオリジナル製法のジャム。
やっぱりバカみたいに甘いことがなくて、素材の風味がググイと引き立った上品なお味。
ウチはヨーグルトにかけて頂いたが、バカうまだった。
何でも鴨肉のソテーなんかに使ってもおいしいとのこと。

5pj2 丹精を込めてコレらを作ったのがこの方。
「奄美くらふとファーム」の土屋さん。
こういう熱心なお百姓さんがいるからこんなに美味しいものが食べられるというワケ。
聞くところによると、元は音楽関係のお仕事をされていたとか…それで今日こんなところで物販やってるのね?
一念発起して奄美に移住し、一年間ミッチリと農業の勉強をして起業された。
つまり作る側もパッションのカタマリなのだ。
  
奄美くらふとファームの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

50さて、ATOMIC TORNADO。
なつかしいな~。

60小松優也

70v_2
大舘義直

90v_2大舘寛幸

110v_2大内優
このバンドって、ココまでみんな苗字に「大」か「小」が付いてるんだよ。
しかも誰が「大」で、誰が「小」かがとてもわかりやすくなっている。

120v_2ボーカルズはエキストラで北海道から参加したDummy。
130v
優也くんは愛用のJCM800 2203を持ち込んだ。
その前はVintage Modern 2466と425Bを使っていた。「こういうのを待っていたんです!」と発売してすぐに買ってくれたんだよね。
10年前の話。

80_3
ダッチ―もMarshall。
同じく約10年前、JVMが出てすぐにJVM410Hを導入してくれた。
つまりダッチ―は日本で最も早い時期からJVMを使用したプレイヤーのひとりだった。

100v_2
10年前に沼袋のサンクチュアリでリハーサルをしていたところにお邪魔したのが最初だった。
優也くんがギターを肩にかけ、白い紙袋を手にして遅刻して現れ、「今、北海道から出てきました!」って言っていたように記憶している。

150_21曲目は「DyNAmite」。
「♪ダ~イナ~マイト!」って、イヤ~、なつかしいな~。

160vそうだそうだ、優也くんのギターがこんなだった。

170vダッチ―も昔のままじゃん!

180v勉強不足で恐縮なんだけど、このバンドは何だって「デオキシリボ核酸」に拘っていたのかしらん?
それと、最初のデビューが1992年だとか…。25周年だよ。
2001年に再結成し、2008年に活動を停止したというのだから、私がお付き合いさせて頂いたのは最晩年だったのね?
アルバム『TORNADO EYE』を2007年にリリースした時は、顔にメイクを施して、「レインボーマン」みたいにメンバーが「水の精」とか「火の精」とかに扮していたんだよね。

190_22曲目は「Reach for the Star」。
この日のステージはアルバムを発表から10周年という企画なのだそうだ。

200_2ATOMIC TORNADOは2007年にアルバムをリリースしたものの、オリジナル・メンバーであり、ボーカルズの土屋陽輔が難聴を罹患し、2008年に活動を停止。
アルバムを発表してから10年を経過した現在も再結成を望む声が絶えなかったが、肝心のシンガーが不在とあって実現が阻まれていた。

210_2そうした中、北海道のメタル・シーンで活躍するDummyを得、一回限りの特別公演として再結成と相成った。

220vステージは「DestiNAtion」、「Secret Society」、「Swallow Fly Eternity」と続き、首を長くしてこの日待っていたファンを狂喜させる。
会場はいつの間にかパンパンだ!

250_2

ステージは中盤に差し掛かり、雰囲気を変える。
起承転結の「転」のコーナーで「Follow the Light」。

1img_0561 「深海」…

1img_0332 「Power Game」。
ナンダカンダで色々なライブで出くわすダッチ―弟。
優也くんはBLIND BIRDなんかでしょっちゅうMarshall Blogに出てもらっていたが、メンバーの中で優也くんの次にMarshall Blogに出てくれているのは寛幸くんなんだな。

1img_0500 スーパー・ハードなドライビング・チューン「Breaking the Law」。

1img_0305「Spiral Illusion」から大内くんのドラムソロへ。

230_2「チャリ~!」の歓声が飛び交う中パワフルでテクニカルなソロを披露した。

240vエキサイティングなドラム・ソロが終わると、どこからともなくカレーのいい香りが…と思ったDummyくんがドンブリを片手に登場。

260そして、そのままドンブリを手にして「みよしのカレー」を熱唱。
寡聞にして私は知らなかったのだが、北海道内で店舗展開している餃子とカレーのチェーン店なのだそうだ。
…ッと、チョット待った!
今、調べてわかったのだが、コレ「みよし」の「カレー」じゃくて。カレーの「みよしの」なのね?
何だよ、誰も教えてくれねーよ!
しかし、私も70年代から長いことライブ・コンサートを観て来たがカレーのドンブリ片手に歌う人は初めて見たな。
というのも、Dummyくんは熱狂的な「みよしの」のファンで大使を務めているのだそうだ。
そして、札幌市民であれば誰もが知っているこのテーマ・ソングを作ったのだそう。

270v_2さて、ココでステージは大きな展開を見せる。
1img_0313

アレ?マイクを握って絶叫しているのは物販で野菜を売っていた「奄美くらふとファーム」の土屋さんじゃないか!
シラジラしいか…。
ATOMIC TORNADOのシンガー、土屋陽輔。
曲は「地球~The Planet Earth~」。
久しぶりの陽輔さんの歌声!

1img_0570 ナント、ステージに立って歌うのは9年ぶりのことなのだそうだ。
何ら問題なし。
受粉業務の合間を縫っての凱旋だ!

300_2ココでDummyくんが合流。
「ゴメンね、『Breaking the Law』みたいなハードな曲を作ちゃって!」
「イエイエ、素晴らしい曲です!」
なんて会話があって本編最後の曲。

350_2
「One Life to Live」だ!
380
あ~、なつかしいな~。

1img_0659

このジェスチャーで思い出した。
290v
ATOMIC TORNADOは、ありがちな「美学系」のへヴィ・メタルとチョット毛色が違っているところがおもしろかった。
まさにこの曲なんかを聴いて、重苦しくない「さわやかなメタル」という印象を受けたのを覚えている。

1img_0647 そして、アンコール。

1img_0343 演奏を始める前にメンバーから今日のイベントに対するコメントが述べられた。
「この日を迎えることができて幸せです!」
340_2

「チョット寂しいけど、こんだけ楽しめたんだからいいや!気の利いたことを言いたかったけどダメだわ!」
ダッチ―弟はこの後しばらく音楽活動を休止してしばらくの間、育休に入るのだそうだ。
また元気に帰って来てくれよ!

320_2

「9年前にやり残したことがあるので今日やろうと思います」
今頃ナンだ、ナンだ?

330
「シンミリするのもナンですが…10年前に上京して来て、物事の重みがわかる年齢になってきた。
10年前と同じメンバーでこうして演奏することで東京にいた時の区切りができた、と思っています。
みんなに『ありがとう』と言いたいです。」
優也くんは5月末をもって故郷の札幌へ帰っていったのだった。
今ごろ北の大地でどうしてるかな~。
みよしのカレーを食ってるのか。
私も北海道はまんざら縁がないワケじゃないんだぜ。
平成19年に亡くなった私と同じ姓の北海道大学の名誉教授はウチの親戚だ。

310「本当のラスト、行くぞ!」…とコールされたタイトルは「D.N.A.」!

360v

コレもなつかしい!
結構覚えているもんだな~。
もちろんATOMIC TORNADOのキラー・チューンだけに客席の熱気も最高潮に達する!

370_2陽輔さんは南に、優也くんは北に…いくら交通の便が発達したといえども、昔の仲間がキッチリと集まるということはなかなかに難しいものだ。
齢を重ねれば尚更のこと。
この5人+1が集まるのはコレが本当に最後かも知れないな。

401v

402v

403v

404v

1img_0367

1img_0623 お客さんもステージの上の6人の姿をシッカリと脳裏に焼き付けたことと思う。
ちなみに大内くんが9年前にやり残したこととは、ドラムスをプレイしながらのお客さんとの掛け合いだった。

1img_0354 お疲れさまでした!
陽輔さん、次の収穫時の黒糖もよろしくです。
注文したいので作ったら教えて!

410_2(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)

2017年6月26日 (月)

ATOMIC TORNADOのA story behiNd a Decade <前編>~TORNADO-GRENADE & Fury of Fear 

  
最近、ひとつ気が付いたことがある。
それはMarshallのモデル名の呼び方について。
ま、私は仕事でやっているので余計にそうなのかもしれないが、Marshallの商品名を口にする時、シリーズ名ではなくて、そのモデル固有の名前を言うクセがついている。
また、この傾向は一般に年配層に多く見られ、比較的ベテラン勢のギタリストやコアな若手ギタリストには特に当てハマると言える。
一方、若い人はシリーズ名しか口にしない傾向が強い。スタジオにお勤めの方なども同じ。
どういうことかと言うと、例えばJCM800 2203を例に取れば、年配層は「2203」と呼び、若い人は「八百」とだけ呼ぶ。
また、JCM2000 DSL100の呼び方も同様に「DSL100」と「二千」と別れる。
JCM900 4100も同じ。「4100」と「九百」だ。
コレは至極当然のことで、JCM800をリアル・タイムで経験したベテランは、シリーズには他に「2204」や「2210」があったことをご存知であろうし、JCM2000であれば、若い人が「2000がスキ」と言えば、「TSL?それともDSL?」と訊いてみたくなるのがベテランのMarshall好きの人情というものであろう。
いずれにしても、こうして商品の固有名詞がマーケットの中で連綿と生き続けているというのはスゴイことだと思う。
このことは、今CODEがヒットしている理由のひとつになっているのではなかろうか?
じゃ、JVMは?
10年以上前にJVMシリーズが発売された時、海外では「JVM4」と「JVM2」という呼び名があった。
ディストリビューターを務めていたその頃、私もこの呼び方を日本で定着させようと躍起になった時期があったが、うまくいかなかったな。
時代の変化とネーミングの重要性を痛感しますな。
あ、コレは「JVM」という名前が良くない、と言っているのではありませんよ。
とかく人でもモノでも名前というのは大切だ…ということが言いたいねん。
ちなみに以上のことは以下の本文と何ら関係はない。
  
さて、今日は若手のバンドから。
なつかしのATOMIC TORNADOのワンオフの復活ライブに出演したTORNADO-GRENADE。
「TORNADO対決」ってか?

10_2塚本JOE旭

20v松浦カズマ

30v真壁雄太

40v寺沢リョータ

50vドラゴンシャドウ村田

60v新譜もリリースし、奮闘努力の甲斐あってバンド活動もいよいよ軌道になってきた!…と言いたいところだけど、解散だってよ、解散。
先日正式に発表した。
来る7月30日の西川口Heartsがさよならコンサートだ。
このステージのMarshall Blogのレポートはないので、億劫がらずにHeartsカレーを食べるついでに西川口まで足を伸ばして、彼らの最後の雄姿を見届けて頂きたい。
さてと…「さよならコンサート」の情報も告知したことだし、今日のレポートはコレでおしま~い!

70v<後編>につづく

(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)
  
  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  


  
  
  

  
  
  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  



  
  
    


  
  
  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  

  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  

  
  
  

  
  

  
  
  

  
  

  
  
    


  
  

  
  
  

  
  

  
  
  
  


  
  
    


  
  
  

  
  

  
  
    


  

  
  

  
  
  

  
  

  
  
    
  
  
  

…と思ったけど、若い割にはメタル的に骨のあるバンドでMarshall Blogとしても応援していたので、やっぱりレポートしておこう。
へへへ、ダマされた?
『Sgt. Peppers』みたいでしょ?
前回、コレに引っかかって頂いた方もたくさんいたようだが、このスリリングなトラップを見抜いた方も少なくないようだった。
なので、今回はブランクの幅を思いきり長くしてみたよ。
「こんなに空白の部分を長くして本当にこのまま画面を閉じられたらどうしよう…」と少し心配にもなったが、PCでご覧になっている方はスクロール・ゲージでわかっちゃうんだよね、「まだ先があるぞ!」って。
もうやらないから!
  
さて、TORNADO-GRENADOのステージは「Love Never Dies」からスタート。

80_2JOEくんがいつも通りのハイテンションで叫びまくる!

90vフロントのギター・チームも押したり引いたり完璧なコンビネーションだ。

100vなのに解散とはね~。
少し前、facebookに「若いバンドがすぐ解散してしまうのは一体どういうこったい!」的な投稿をしたところ、フレンズさんから予想以上に多くの反応を頂戴した。
ココでそのことについて書く気はない。
ただ、今回のTORNADO-GRENADOの解散を指してその投稿をしたワケではなないということは記しておきたい。
飽くまでも若いバンド全般の話だ。
とりわけこのバンドはモッタイなかったな。
TORNADO-GRENADEは、70年代のハードロック・スタイルから最近のへヴィメタルを俯瞰しているような曲づくりに、アニメ等の現代の若者になくてはならない必須科目やコミカルなセンスを加えたスタイルを確立しようとしていると思ったんだよね。
つまり、いつも書いているロックの伝統を今の世代に伝えることができるバンドだと信じていたのですよ。
そして、こういう若者を観るために若者が集い、CDを買ったりすることによって「伝承作業」ができやしないかと期待していたのだ。
せっかくいいのが出て来たと思っていたので、モッタイないというより悔しいな。

110v2曲目は新作の『Mighty Flugel』から「Wings of Steel」。

120v

いつも2曲目のエンディングには例の儀式がある。
解散までにライブの取材ができるかどうかも定かではないし、もう見れなくなるかも知れないので、今日はこのシーンをパラパラマンガ風に克明に記録しておこう。
まずは雄太くんがステージの中央に歩み出て…

130

JOEくんが雄太くんの又ぐらに頭を突っ込む。

140「せ~のッ!」でJOEくんが肩に載せた雄太くんを天高く持ち上げる。

150

ステージの中で一番の重労働だ。
もちろん雄太くんはJOEくんの肩の上でギターを弾き続ける。

160

オリャ~!第一体型完成!

170

そして、Joeくんがヒザの下をつかんで、雄太くんが前傾姿勢を取る。

180

オッシャ~!第二体型完成!
ココまでで見落としてはならないのは、左右で陣形を整えているカズマくんとリョータくんの動きだ。
この二人のポジションは通常「コーナー・バック」と呼ばれており、相手のレシーバーをブロックする役割を担っている。
勝敗に大きく関わる相手方のパスを食い止める重要なポジションだ。

190そしてトゥッティでキメのポーズ。
まずは上手から…

200そして、下手までパン。

210カズマくんがマイクを握り、中央の二人のアクションを実況する。

220そして、雄太くんがエビ反り!
コレ、最初の頃はやってなかったんだよね。
ギターはズッと弾きっぱなし。

230逆さに見るとこんな感じ。

235ついでにタテもやっておくか。

236そして、Vサインで終了。
さぁ、コレでMarshall Blogが続く限り、このあってもなくてもいいアクションの記録がMarshall公文書として残されることになった。
ウソウソ、もうすぐでコレが見れなくなるなんて寂しいナァ。

240新作からのナンバーが続く。
タイトル・チューンの「Mighty Flugel」。

250このバンドはへヴィにしてフレキシブルなリズム隊も魅力的だった。

260v五人のキャラクターも明確になっていたしね。

270vさらに新作から「Dive into the Ocean」。
「ocean」は不加算名詞なんだよね。「the ocean」と冠詞を付けて使うのが普通とされているので、失敬ながら勝手にタイトルの「ocean」に「the」を加えさせて頂いた。
290

ギター・チームは二人ともMarshall。
この日も鉄壁のギター・アンサンブルを披露してくれた。

300ああ、この二人のギター・アンサンブルももうすぐバイバイなんだナァ。

310v出番を締めくくったのはバンドのテーマ・ソング「Sex, Spice, Rock'n Roll」だぁ!

320EXILEのグルグルもバッチリきまったぜ!

280

そして、最後。いつも通りのサングラスのシーケンス。
こういう目のデザインを「しじみ目」っていうらしいね。
私はズッと「スイカの種」と表現してきた。

330vサングラスを雄太くんが預かって…

334オーナーに返還。

335キマった~!
ああ、コレももう見れなくなるんだナァ。

340フィニ~ッシュ!

350もちろん「ワル」のMCも滞りなく差し込まれ、コンパクトながらもTORNADO-GRENADEの魅力を爆発させたいいステージだった。
冒頭に書いたように残念ながら「さよならコンサート」にお邪魔することはできないが、まだMarshall Blogに登場してもらう機会は残っていると思うのでお楽しみに!
  
TORNADO-GRENADEの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

360お待たせ、まもちゃん!
二番目に登場したのはFury of Fear。

370西村直人

380v西村守

390vサポート・ベースの岡村勇太。

400vドラムスは石川達也。

410v今日はイベントなのでドラム・キットを持ち込んでいないが、達也くんの普段はこんな感じ。
NATALドラマーだ。

420おかげさまでNATALは実際に試したドラマーの皆さんから相変わらず高い評価をお受しておりまする。
一昨日は知らぬ者がまずいない日本を代表するトップ・ロック・ドラマーの方にご使用頂き、この上ないおホメの言葉を頂戴した。
うれしいね~。
若いドラマーさんたちの間でもメッチャ評判がよろしい。自分でも半信半疑だわ。
ドラム・キットのご購入を予定しているドラマーの皆さん、今、NATALが狙い目でっせ!

430vさて、前半のブランクで紙幅を割いて長くなってしまったので、今日はココまで。

<後編>につづく

(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)


  
  

  
  

  
  
    


  
  
  


  
  
  

  
  
  
  
  

  
  

  
  
    


  
  
  



  
  
    


 
  
  
  
  
  



  
  
    


  

  
  

  
  
     
  
  
  
  
  
 
  
  

  
 
  
 
  
  

 
     
  
  
  
   

  
  

  
  
  
ウソウソ!ゴメンなさい!
「もうやらない」って言ってたのにね~。
こういうことがしたいんですよ。ギャグの基本は「繰り返し」だから。
もう本当にやりませんから!…今回は。
  
オープニングは「Lost Innocence」。

440いかにもFuryらしいストレートなメタル・チューン。
例の「♪ココには帰る場所がない」のヤツ。

450v「皆さん、コブシを上げていきましょう!」
二曲目は「Till the End of Time」。
コレまたFuryらしい若さあふれるイケイケ・チューン。

460v今日は借り物だけど、もちろんまもちゃんはMarshall。
すさまじい高速ピッキングで会場の空気を切り裂いた!
やっぱMarshallじゃないとダメね、こういうギターは。

510

多摩川を渡って「神奈川県初進出」だという今回のステージ。
次は帷子川を渡って横浜に進入かな?
 
日本橋を出て最初の宿場が「品川宿」。
「川崎宿」、「神奈川宿」と続き、東海道五十三次の四番目の宿場が「程ケ谷(保土ヶ谷)宿」。
私の家内はこの程ケ谷の本陣の末裔だ。
「本陣」とは 江戸時代以降の宿場で、大名や旗本、幕府役人、勅使、などおエライ人たちの宿泊所として指定された家。
昔、横溝正史に『本陣殺人事件』なんてのがあったね。ATGが映画化した。
今でいう民泊だが、原則として一般の者を泊めることは許されなかった。つまり「宿屋」ではない。
そういうった高級官吏たちの宿泊所だからして、当然一介の地域の民家では本陣に指定されることはない。それなりの社会的な地位がある家が本陣を務めた。
生麦事件って知ってるでしょ?
1862年、薩摩藩が生麦村を通過しているところ、馬がいうことを聞かず、その行列に割り込んでしまったイギリス人を供回りの藩士が斬り殺してしまった有名な事件。
これが原因で薩摩藩とイギリスがタイマンを張って「薩英戦争」に発展した。
で、その事件の日、薩摩藩の一行は「程ケ谷宿」に投宿した。
おそらく家内の祖先が給仕をしたことだろう。
そして、一方のイギリス人。
斬殺されたイギリス人が所属していたグループのリーダーの名前は「Marshall」さんといった。
この事件が起こったのはMarshallアンプや私がうまれるちょうど100年前のことだった。
このことは例によって吉村昭の『生麦事件』を読んで知ったんだけど、さすがに驚いたな。ゾクゾクっときたよ。

480「ずっとFuryを追いかけて来てくれている人にはなつかしいナンバー」と紹介されたのは「Savior Never Die」。

490前の二曲に比べグッとテンポを落としジックリ歌い上げる直人くん。

530vそれを受けてドラマチックなソロを展開する守くん。

470v

守くんって色々なことにエネルギッシュに取り組んでいてね~。
彼のfacebookへの投稿なんかを見ているとホントにエライと思うよ。
ある時はイベントのアイデアを提案してみたり、ある時はへヴィメタルの衰退を憂いてみたり…。
若いのに危機感を持っているというか、意思を持ってギターを弾いているということが言えるだろう。
まもちゃんたちのようなメタル系ギター弾きにとっては、今の音楽の環境はあまりにも気の毒だけど、考えてみると50年ぐらい前はロック自体が冷遇されていたワケだから…「歴史は繰り返す」ということを信じれば、とにかく続けていくより道はない。
ただね、やっぱり人と違うことをやらないと!
イングヴェイから離れて、他の音楽をジックリ勉強してまたイングヴェイに戻ったらどうかしら?…なんて思うワケよ。
せっかくのテクニックがあるんだから、人とは違う活用の仕方を考えることこそアーティストとしての使命であり、宿命であり、仕事なのではないかしらん?

560vその守くん、また新しいことを始めた。
ま、手法は珍しくないにしても、「FOF団」なるFury of Fearのファン・クラブ的なモノを立ち上げたのです。
「フォフ団」と読むのかと思ったら「エフオーエフ団」だそうです。

5fof 早くもステージは後半に入る。
達也くんのドラムスからスタートするのは…

1img_0208_1

Furyのステージは必ず取り上げられるキラー・チューン「Hunger Never Filled」。

520
しかし、よく弾くな~。
腱鞘炎だけは気をつけてね~。皆さんの宿命の職業病だ。
やっぱりギタリストは誰でも一度は苦しむようで、その話を聞いただけでビビっちゃう…と思ったらテメエがなっちまった!
ギターなんかもうほとんど弾かないクセにだよ!
原因はカメラとパソコン。
パソコンをイジるのもだいたい一日六時間ぐらいが限度なんだって。
それなのにMarshall Blogや他のことをやっていると、ガッツリ連続ではないにしても一日16時間ぐらいパソコンをイジる時も珍しくないのよ。
そのように私だけでなく、パソコンのやりすぎで腱鞘炎に罹っている人が今ものすごく多いんだって。
あとスマホもかなり危ないらしい。
おもしろいのは、最近はコンピュータで音楽を作るでしょ?
そのせいで楽器の弾き過ぎではなくて、パソコンの使い過ぎで腱鞘炎になっちゃうミュージシャンも少なくないらしい。
マジで痛いっスよ。朝、激痛で目が覚めたぐらい。
今はおかげさまで大分ラクになったけど、ピーク時には、腕全体がシビれて、ホント、涙が出たわ。
一回かかってしまうと完治が難しいので、皆さんお気をつけあそばせ!

540v
若者よ、続けなさい。
大いに勉強なさい。
そして、ナニがあっても自分の思う道を往きなさい。
まずは、とにかく続けるのです。
       
                              ―マーシャル・ブログ

550最後を締めくくったのは「Tales of the End of the World」。

570Fury of Fearも持ち時間イッパイに自分たちの思いのたけをブッ放したのであった。

580vまもちゃん、先日の『Generation Axe』にすっかり触発されて、7月の中旬にFury of Fearの主催で『Generation Shred』なるイベントを開催する。
TORNADO-GRENADEも出演するのでメタル好き、Marshall好きの諸兄は吉祥寺に集合だ!

FofcFury of Fearの詳しい情報はコチラ⇒Fury of Fear Official Website

590<後編>につづく

今度は本当に終わりです。

(一部敬称略 2017年5月12日 川崎セルビアン・ナイトにて撮影)

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2017年6月23日 (金)

EXCITERS MEETING <後編>~CONCERTO MOONの巻

  
D_Driveに続いてCONCERTO MOONがステージに上がった。

10_2島紀史

20v久世敦史

30v中易繁治

40v河塚篤史

50vそしてサポート参加の遠藤均。

60v再びドカンとMarshallサウンド。
うれしいね。

70Marshall MAJOR 1967が2台と年季の入った1960B。

80vいつもの長~いオープニングSEに導かれ、ステージに上がった5人がまず演奏したのは「Savior Never Cry」。

90いきなりの人気ナンバーに会場が一気に燃え上がる!
なんつーか、「お客さん」という乾いたスポンジが水ではなく、ものすごい勢いでCONCERTO MOONを吸収しているようなのだ。

100キタキタキタ~!
この音、このフレーズ!
そう、コレが島紀史だ。

110v続いて「It's not Over」。

120ノンちゃんと久世ちゃんの挨拶に続いて「Angel of Chaos」。

130v皆さんはダムの放水って見たことある?
湛水が規定量を超えた時、重力式ダムのてっぺんから思い切り水を放出するあのシーンがノンちゃんの今のソロのイメージ。
アレ、放たれた水が落ちるところを「水打ち」っていうんだけど、時間が経つとあの硬いコンクリートが水流で削られ、摩耗されてツルッツルのスベッスベになっちゃうんだゼ。
その「水打ち」の滑らかさがノンちゃんのギター・ソロだ。

15099年のアルバム、『RAIN FOREST』から2曲。
「Lonely Lat Journey」と「Victim of Desire」。

160vこうしたクラシカル・ナンバーも完全に自家薬籠中のモノとしているリズム隊。

170v今日もへヴィに快走中!

180v「楽しんでますか?今、レコーディングをしています。ビックリするくらいのモノが出来上がるかと思います」と近況を報告かたがた新作への期待をあおった。
すごい自信!
自らハードルを上げた久世ちゃん。
しかし、そこは百戦錬磨で海千山千のCONCERTO MOONのこと、ファンの期待を裏切るようなことは万が一ないだろう。(久世ちゃん、ハードルをもう一段階上げといたぜ!)

185vギターを持ち替えて「From Father to Son」。

260v

「Black Flame」…もちろん、フォーメーションもバッチリキマってた。

210

さらに「Take you to the Moon」とづなげた。
しかし、いい音色だな。
太く、伸びやかで、カシカシとピッキングの音も力強く高らかに、まるで歌を歌っているようだ。
Stanly Jordanって知ってる?
80年代の初頭にタッピング・ギターでジャズを演った黒人のギタリスト。
当時は大層話題になり、再生Blue Noteからのリリースとあって話題性も高まり、アルバムもずいぶん売れたハズだ。
人気が上がると同時に「果たしてギターの音がコレでいいのか?」という評論家の意見も台頭した。
要するにピッキングを全くしないので、両手で指板上の弦を叩くサウンドが従来のギターの音と大きな隔たりを見せていたのだ。
このことはね、この人が出て来た時にすぐに私も気が付いた。
フレーズ自体はギンギンにバッピッシュでカッコいいんだけど、別にコレならピアノやサックスでもいいじゃん…ということ。
ギターの音色をもってしてそういうフレーズを弾くからカッコいいワケ。
ギターという楽器の一番の魅力はビブラート(海外では「ヴァイブラートォ」)と昔から言われているが、ことロック・ギターに関してはピッキングのノイズも大きな魅力だということよ。

S41a0594早くも最終セクション。
「エ~!」
最近作から「Between Life and Death」。

190遠藤さん、お久しぶり!
以前からおなじみのサポート・メンバーだ。

200島田勘兵衛がお百姓さんから受け取った米のように、一音たりともおろそかにしないソロ。
すさまじい集中力だ。

220vそして、出番の最後を締めくくったのは「Change my Heart」。

230しかし、久世ちゃんの歌。
ヤケクソにカッコいいわ。
CONCERTO MOONに入った頃は、正直、ただ声が出る…という感じだったけど、今はそのどこまでも野太い声に磨きがかかり、言葉の発し方とか歌い回しが異常なまでにカッコよくなった。
この人の歌は日本のメタル・ボーカルズを背負っていく実力と魅力があると思うんだよね。
やっぱり、環境が人の才能を伸ばすということか。

240そして、この2人のコンビネーションもすごく自然に映るようになった。
以前は久世ちゃんがチョットおっかなビックリみたいなところがあったが、今はもうゼンゼン平気。
日本の名門メタル・バンドのフロント・マンの自身があふれ出ている。

250新作が楽しみだゼイ!
  
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270「せっかくなので…」とアンコールはD_Driveとのセッションとなった。
「セッションはイヤなんですよ…グダグダになるでしょ?それがイヤなの。でもD_Driveとだったらグダグダにならないと思うので…やります!」
そう、ノンちゃんの言う通り。
永久に続くかと思われるペンタトニックづくしの速弾きギター合戦に付き合わされるのは結構キツイ。
たいていそういうギター・バトルって、静かに掛け合いを始めるじゃない?
最終的には盛り上がらないと気が済まないワケで、そうするとクライマックスに達するまで時間がかかるワケ。
コレをひとつのショウで三回も演られるとさすがに悲鳴を上げちゃう。
私が演出するなら、ノンちゃんが言うように絶対にグダグダ演って欲しくない。
ソロを回すならワンコーラスを一回ずつにするな…「そのワンコーラスだけのソロで思い切り腕を見せて盛り上げてくれ!」とお願いする。
もう今はギターのテクニックが出尽くしてしまったからね。40年ぐらい前に比べると、速く弾くことの希少性が格段に低くなり、その意味も薄れてしまった。
速く弾くよりも、いかに密度の濃い魅力的なフレーズ、あるいはオリジナリティあふれるメロディを弾くことを目指す局面が今だと思う。
若いバンドにギター・ソロがないのは間違いなくこのあたりが遠因のひとつだろう。
練習するのもシンドイし、速弾きを体得しても皆同じに聴こえるし…。
ところが、反対にギター・ソロやアドリブ・パートがないロックもまたツマらないもんでしてね。音楽の楽しみの一部を削り取ってしまったのと同じだから。
だからVan Halenはスゴかった。
何とかして新旧のロックの融合ってものが図れないものだろうか…。
290

さて、ナニを演るか…。
ノンちゃんだからナニを演るのかはだいたいわかるけど。

280やっぱり「♪スッピ~~~ドキッ!」。

300当然ギター・バトルとなるが、ノンちゃんがMCで口にした通り、グダグダはやらない密度の濃い展開となった。

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340vこの曲を聴くと「♪宵越しの金は持たないオレだ」とか「♪米食べろ、豆つまめ」とかいう歌詞がすぐに思い浮かんじゃうんだけど、コレ、原曲の最初のコーラスは「Good Golly Miss Molly」とか「Tutti Frutti」とか「Lucille」とか、Little Richardの代表曲のタイトルで固められているんだね。
知らなかった。
実際Deep Purpleは「Lucille」をレパートリーにしてたし、Little Richardへのリスペクトということ?
今度、ノンちゃんに会ったら訊いてみよう。
そもそも「Speed」というのは薬物を意味していて、「米」も「豆」も薬物。
「豆(beans)」はその後に出て来るNew Orleansに韻を踏ませている。
歌詞をパッと読んで気が付いたことはコレぐらいなんだけど、やっぱり向こうの人がうらやましいよね。
こういうフックを自然に楽しむことができるんだから。
いつも書いているけど、私も含めて、日本人は洋楽の半分も味わっていないと思う。
映画の字幕も読まないような若い人たちが言葉のわかるJ-POPに取り込まれちゃうのも無理ないことなんだよね。
どっかでこういうトリヴィアルなことの講義をやらせてくれないかナァ。誰も聴きたがらないか…。

S41a0578 途中で他のDeep Purpleの曲も織り交ぜ、グダグダにならないガッチリとしまったセッション・コーナーとなり、お客さんを喜ばせた。
私といえば、脚立の天端が尻肉に食い込んで痛いのなんのって!ショウの中盤から地獄の苦しみを味わってしまった。尻に深紫のアザができるかと思った。
次回あの脚立を使うときは絶対にクッションを持参せねばなるまい。
あ、ちなみに「Deep Purple」は1930年代のジャズ曲のタイトルですからね。

350_2(一部敬称略 2017年4月16日 新宿WILD SIDE TOKYOにて撮影)