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2016年9月28日 (水)

16th 真夏のJazz葉山~杉本篤彦グループ

「今年は猛烈な暑さ!」とさんざん脅かされたけど、今になってみるとそれほどでもなかったんじゃないですか?
滅法暑さに弱い私としては、かなりシンドクなるだろう…と決死の覚悟をしていたんだけど、案外平気だった。
去年の方がよっぽどシンドかったな。
恒例の「真夏のJazz葉山」の頃なんかタマらなかったもん。
…ということで早一年、今年も葉山へ行ってきた!連続三回目。

10開演は二時なんだけど、十時からのリハーサルに間に合うようにもう六時には家を出ちゃう。
何しろ道が混むでね~。
ところが、それだとさすがに早く着きすぎる。
でも、心配ご無用。
八時から始まる人気の葉山の朝市で時間をつぶすのだ。

20下の写真の緑と白のシマシマのテントのあたりが朝市の会場。
海鮮丼だのパエリアだのその場で食べられるものから、野菜、しらすの冷凍ピザ等々地元の特産品が並んでいる。
しかし、一番人気は近くのレストランで作っているタルトとケーキの切り落としってヤツ。
去年はウチも長時間列に並んで買ってみた。
安くておいしかったけど今年はパス。

30ところで、この葉山町北部の一地区は「あぶずり」と呼ばれている。
「あぶすり」?
ナンだ、「アブズリ」って?シャルル・アズナブールの地元か?
「鐙摺」と書くのだそうだ。
気になってチト調べてみると、1177年に源頼朝がこの地を訪れた際、道が狭く急で、岩に「鐙(あぶみ)が摺(す)れた」ことから、頼朝が「ここはアブスリじゃ~!」と命名したとか…ホンマかいな?
40v
下の写真の船溜まりは「日本ヨット発祥の地」なのだそうだ。
周辺には慶応、明治、日本等、大学のヨット部の合宿所がひしめき合っている。
ヨットは我が人生でかすりもしないな~。
ヨット部の友達っていうのもひとりもいない。

50vそもそも下の船はヨットなのか?それすらわからん。
もうひとつ。この鐙摺というところは「鐙摺の不整合」といって地質学ではエラく有名なところらしい。
どういうのかっていうと、葉山の地層と逗子の地層がこの鐙摺で思いっきり食い違っているのだそうだ…みたいな話。

Img_0017 朝市に寄ってもまだ時間がタップリったので今回は海沿いを少し移動して「しおさい公園博物館」というのを訪れてみた。
街道には浮き輪をもって楽しそうに海水浴場に向かう大勢の家族…いいね~。
海水浴って楽しかったよナァ~。

60コレがその公園の入り口。
御用邸に付属する庭の跡地に開設された公園。
大正天皇崩御並びに昭和天皇皇位継承の地として町の史跡に指定されているそうだ。
ちなみに、昭和元年って六日しかなかったの知ってる?
大正天皇が崩御したのが12月25日だったので、アッという間に昭和元年が終わっちゃった。
「昭和」というう元号は本来ならば「光文」だったという話は有名だ。

70v皇室の別荘だけあって立派。
日本庭園がスゲエんだ!

90池には亀が泳いでいて、すごく人慣れしている。家内と目が合ってすぐに友達になっていた。

4_13925264_959288884182559_21498528 コレが庭。
海の向こうに富士山が見えるらしい。この日はゼンゼン見えなかったけど。
嘉仁大正天皇はこの景色を見ながら散歩をされたのだろうねェ。
昔はもっときれいだったんだろうナァ。

80

時間もちょうどよくなってきたので会場へ移動。
それでもまだリハまではだいぶ時間があったので一番乗り!かと思っていたら…

100v「ウッシー、おはよ~!」…と声の方を見るとウワッ!
透さん!もう来てるどころか、準備終わってる。
いっつもお早いのです。

105vさて、今日はJVM210Hと1936のスタックにASTORIA CLASSIC。

110弾き手は杉本篤彦!

130
杉本さんはこの日がはじめてのASTORIA。
さっそくチェック。
120v出るわ出るわ、おいしいフレーズ!
こういう時は絶対に弾き手も気に入っているものでしてね、説明する方も力が入るってもんだ。

125v「いい音~!」連発の杉本さん。スッカリお気に召して頂いた。
ということで早速本番でも使用することと相成った。

140vコレは5月に発売された杉本さんの最新作『Tomorrow Land』。
レコーディングの様子をMarshall Blogでレポートしているので是非コチラもご覧頂きたい。
JVM410Hと1936の極上サウンドが収められている。

146cdさて、今回で16回目となる葉山Jazz。
今年も杉本さんのグループがトップで登場した。

150杉本篤彦

160v平岩カツミ

170v星牧人

180vそうる透

190vオープニングは「Mark the Mobster」。

200『Tomorrow Land』の二番目に収録されている都会的なマイナー・ファンク・チューン。
「-ster」というのは「~する人」という意味で、英語ではギャングのことを「gang」とは言わずに普通「gangster」という。
「mob」は「暴徒」という意味で、「Mobster」は「ギャングの一員」ということ。

230

そんなギャングとは関係なくMarshallが放つ杉本ギターのサウンドはどこまでもウォームでスリリングだ。
途中でフォービートになるところがタマらんナァ~!

220v
杉本さんの足元。
ケーブルだけ。イギリス風に言えば「ギター・リード」だけ。
つまりギター→アンプ直ということね。

210二曲目も『Tomorrow Land』から「I Got it」。
こちらは杉本さんのストラミングのイントロが印象的な軽快なナンバー。
平岩さんのベースラインがいいようにバンドにグルーヴを与える。
300
後半の意外なキメが実にクール!

S41a0159 三曲目はPercy Sledgeの「When a Man Loves a Woman」。
ロマンチックに、ソウルフルにあの有名なメロディをなぞっていく。
245v
星さんのピアノまたいいんだ~。
今回はミニ・オルガンが導入され、この曲で披露した。

240v杉本さん、この曲好きだナァ~。
杉本さんのライブに行くと、ジャズの曲を除いては、自分の従来の趣味とは全く合致しないナンバー曲が繰り出されてきて実に面白い。
杉本さんは根っからのロイク系なのだ。
要するに根こそぎルーツが私と違う。だから面白のだ。
ところで、この曲の大ヒットによって「世紀の一発屋」とも言われることも多いパーシー・スレッジ。
残念ながら昨年その生涯を終えた。
その報が流れるとfacebookでその死を悼み、「我が青春だった」ぐらいのことを言っていた人を見かけたが、果たしてその人はこの曲以外のパーシー・スレッジのナンバーを知っていたのだろうか?そうは思えない。
私なんか全く知らないわ。

250この杉本さんの不敵な表情…「フフフ…明智くん」の場面。

260vそう、曲は新作から「怪人二十面相」。
江戸川乱歩作品もパブリック・ドメインになってようやくこのタイトルがつけられるようになったのだそうだ。
都会の真夜中、何かが起こりそうな不吉な予感…ワルツのカッティングで曲は始まる。

S41a0162 透さんのダイナミックにして繊細なドラミングが大活躍!
透さんは、杉本さんと和佐田さんとでSWSというトリオをやっているのでイキもバッチリ!

270vシングル・ノートとオクターブを取り混ぜて密度の濃いソロを構築する杉本さん。
乱歩の小説通り?
しかし、今「二銭銅貨」なんか読むといいよね~。1923年、Jim Marshallが生まれた年、関東大震災が発生した年の作品だけど、何とも言えない大正の雰囲気が伝わってくる。
小学生の頃はポプラ社の「少年探偵シリーズ」を結構読んだな。もうほとんど覚えていないけど、「電人M」ってのが好きだった。
ところで江戸川乱歩って名前の出自はポーだけど、本名は「平井太郎」っていうんだって。
その名前じゃまず売れなかっただろうね。「明智小五郎」なんてカッコいい名前とは大違いだ。
ところで、乱歩は芸人じゃないけど、昔の芸人の名前ってのは実にシャレていたよね。
増田喜頓とか、前田隣とか、山茶花究とか、谷啓とか、ハナ肇とか、世志凡太とか…それに比べて今の芸人の名前のヒドイことよ!

280それにしてもこのMarshallの音!
JVMもASTORIAも非の打ちどころがないよね~。
怪人二十面相に狙われたらどうしよう!

290v杉本さんは、仕事とはいえホントあきれるぐらいギターを抱えて日本国中を回っていらっしゃるが、当然東北にも何度も赴いている。
そして、被災地の状況を目の当たりにし、今回のアルバムでは東北を念頭に置いた作品を三曲収録した。
そのうちの一曲を最後に持ってきた。
「遥かなる大地へ」だ。

S41a0055 杉本さんらしい優しくあたたかなテーマ・メロディ。
杉本さんの曲はジンワリ来るよ~。
このステージでは演奏しなかったが、ニューアルバムの一曲目の「涙の向こうに」なんて曲は、毎日知らない間に口ずさんでるもん。
この曲もそんな感じ。

320

全五曲、今年の葉山Jazzのオープニングを飾るにふさわしい素晴らしい熱演だった!

310v

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350杉本篤彦の詳しい情報はコチラ⇒杉本篤彦オフィシャルブログ

360この後すぐ、野音に急行しなければならなかった。
あんまり急いでいたもんだから大事なものを会場に忘れてきちゃった!
そう、商売道具を楽屋に置いてきてしまったのだ!
現場に残っていた杉本さんに助けてもらい、結果的には事なきを得ることができた。
この場をお借りして杉本さんに深く御礼申し上げます!

370(一部敬称略 2016年8月7日 葉山町福祉文化会館ホールにて撮影)