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2024年4月19日 (金)

【Marshall Blog Archive】RE-BIRTH WITH MUSIC! ~ いわき街なかコンサート2011 <後編>

 
前回の記事で『いわき街なかコンサート』のレポートを見ることができない旨のことを書いた。
ところが!…あったのですよ。
2018年4月23日付けの記事で既に復活させていたのです。
トホホ、面目ない…失礼しました。
しかし、コレも乗りかかった船…このまま引き下がるワケにもいくまい。
しからばダマって前の投稿の記事を削除して同じ記事をもう1回シレっと載せちゃおうかと思ったけど、その記事のことを記憶している読者もいらっしゃるかも知れないのでココは正直に白状することにした。
すなわち、同じ記事をまた掲載するのも能がないので一部の内容を変更して正式に【Marshall Blog Archive】の1本として再掲することします。
 
…というようなことを6年前に復活させた時の記事の前書きに書いていやがる…バカが。
何たる進歩のなさ!
ま、これまでひとりで3,400本以上書いて来ているのでこの程度ならまだマシな方なのかも知らん…ということでこの「福島シリーズ」最後までお付き合いのほどよろしくお願いします。
と、言い訳しつつ2011年10月16日へ!
 
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バックドロップに浮かぶマーシャル・スクリプト・ロゴ。
ココは「いわき芸術交流館アリオス中劇場」。
東日本大震災で甚大な被害を被ったいわき市が街を挙げて開催した音楽イベント『いわき街なかコンサート』の総本山的会場だ。50_4そしてこの会場のトリでステージに上がったのはこの一大イベントを盛り上げようと伊藤広規の呼びかけによって集まった5人。60_2KAZ南沢Img_0292 森園勝敏Img_0208 中村哲Img_0225 青山純
110v_3そして座長、伊藤広規。Img_0300同じ年の5月、やはり広規さんの呼びかけでチャリティ・ライブを開催したことがあった。
下はその時のもよう。
この時のギターは松下誠さんだった。000img_0833今回は森さんがギターで参加してその前回のライブ同様、レイド・バックした大人のアメリカン・ロック・サウンドを堪能させてくれた。Img_0324 そして、ここアリオスでもマーシャルが大活躍。
MarshallのロゴTシャツを身にまとった広規さんのベース・アンプはもちろんMarshall。
Img_0356
広規さんが使っているのはMarshallの(今のところ)最後のフル・バルブ・ベースアンプ「VBA400」と同シリーズの8x10"スピーカー・キャビネット「VBC810」。
8x10"キャビネットは見れば容易に想像がつくだろうが、ヘッドのVBA400も本当に重かった。
その代わり音の良さは天下一品だった。
暖かくて、深くて、上品で、そしてもちろん音ヌケが良くて、見た目もバッチリ…。
最近こうした機材がスッカリ簡単にそして軽量化してしまったが、やっぱり音はネェ。

Vba810stack KAZさんもMarshall。000img_0278Vintage Modernシリーズの50W、2x12"コンボ「2266C」。
このシリーズも大好きだった。
現在はAC/DCのブライアン・ジョンソンが在籍していたことで知られるニューカッスルの名門バンド「Geordie」でギターを弾いている私の親友のスティーヴ・ドーソンの設計。
スティーヴはかつてアニマルズのギタリストとして来日したこともあった。
KT66を4本搭載した100Wモデルが「2466」、2本搭載した50Wモデルが「2266」。
「JTM45のようなビンテージMarshallを今の使い勝手でよみがえらせる」ことを目的に設計されただけに1チャンネル仕様ながら音も操作性もバツグンにヨカッタ。
こういう本当に良い音を出すアンプでギターを弾く時代が戻って来てくれることを切に望む。

2266c_4森さんももちろんMarshall。
でも、この時使ったMarshallについてはゴメンね…ヒ・ミ・ツ。000img_0626私は「ロック」といえば根っからのブリティッシュ派で「アメリカン・ロック」ということになると、自主的にはフランク・ザッパやトッド・ラングレン、そしてその他のごく限られた範囲しか聴かないのね。
もちろんキライではないですよ。
アメリカ抜きにしてロックは成り立ちませんから。Img_0420 でも、こうした百戦錬磨の名手が心をこめて目の前で演奏してくれるとなるとそうも言っていられなくなる。Img_0461 もう聴いていてウットリしちゃう。Img_0348 今回のオープニングはスティーヴ・ミラー・バンドの『Children of the Future』収録の「Baby's Calling Me Home」。Img_0389普通こんな曲演らないでしょ~。
ところが、このバンドにはピッタリなのだ。1_img_0571 コレは森さんのリクエストだったのかしらん?
いつか「ボズやベン・シドランがいた頃のスティーヴ・ミラー・バンドが好き」っておっしゃっていたからナァ。
スティーヴ・ミラー・バンドもとうとう来日しなかったナ。
昔から「The Joker」とか「Rock Love」とか「Fly Like an Eagle」とか「Jet Air Liner」とかそこそこのヒット曲があったのにネェ。
更に80年代に入ってからは軽いポップソングでヒットを飛ばしていたのにガンとして来なかったのには何か特別な理由があったのであろうか?
コレもいつか森さんからお聞きしたように記憶しているが、ヴァン・モリソンが日本に来ない理由にはビックリしたものだった。
あと「来ない」と言えば何と言ってもグレイトフル・デッドか?
調べてみると、ベット・ミドラーもニール・ダイアモンドもアレサも来なかったとか…。
Img_0335ちょっとベン・シドランで脱線。
ベン・シドランってね~、歌声がチトつらいんだよね~。
でも自分のことを「Dr. jazz」とか呼んでるぐらいあってオモシロいジャズ・ビートの曲を作っている。
それは「Piano Players」っていう曲で歌詞の内容が古今のジャズ・ピアニストの名前をひたすら連呼するというモノ。
こんな感じ…
「♪George Shearing/Freddie Redd/Sonny Clark/Bud Powell/Walter Bishop Jr./Walter Davis/Walter Norris/Wynton Kelly/Art Tatum/Phenious Newborn Jr./Thelonious Monk/Jerry Roll Morton/Horace Silver/Horace Parlan/Barry Harris/Red Garland/Herbie Nichols/Harold Mabern/Tommy Flanagan/Duke Ellington/Jay McShann/Count Basie/Fats Waller/Eroll Garner/Kenny Drew/Bobby Timmons/Duke Pearson/Duke Jordan/Hank Jones/Bill Evans/Elmo Hope/Al Haig/Ceder Walton/Roland Hanna/Dodo Marmarosa…」
熱心にジャズを聴いている人なら知らない名前はきっとないでしょう。
私もコレぐらいは簡単に言える。
でもWalter Norrisという人だけ知らなかった。悔しい!000img_0184 2曲目がジョン・ハイアットの「Have a Little Faith in Me」。
この曲はジョー・コッカーやチャカ・カーン、変わったところではビル・フリゼルがカバーをしている。
Img_0364_2青山さんのドッシリと重い、貫禄のドラミングがこれらのレパートリーにガッチリとマッチするね。
実に気持ちいい。Img_0402 そして広規さんとのコンビネーション!
やっぱり日本を代表するリズム・セクションであることは疑いようのない事実だった。Img_0471ステージではレイド・バックとした曲が続くが決してダラダラすることはない。
曲はユッタリでも演奏はどこかピリっとしているのだ。
これそ名手の妙技。
とにかく聴かせちゃう。000img_0170_2 ラスカルズの「Groovin'」。
これもピッタリだナァ。
KAZさんの歌声が何しろ心地よい。
しかも、コチラは本家よりもスローに演奏しちゃう極上のグルーヴ。
それでも甘くなりすぎることがまったくない。220v「♪Groovin'~」
何やら100%かけ流しの「音楽の温泉」につかっているようで、会場の雰囲気もリラックス~。
全身の関節ひとつひとつがバラバラになっていくようだ~。Img_0354 ココで森さんコーナー。
「Lady Violetta(レディ・ヴィオレッタ)」だ!
最上のメンバーで最高の名曲と対峙する…シアワセ~!Img_0311 別に「英米対抗歌合戦」というワケではないんだけど、さすが森さん、ココで1曲イギリス勢のナンバーを。
デイヴ・メイスンの「Feelin' Alright」だ。
7thコード2個で作り上げるこのソウルフルな世界!
森さんが演るとなおさら深いナ。Img_0522 歌だけでなくスルメのように噛んで噛んで味わいたくなるKAZさんのギター・ソロ。Img_0185 森さんのソロ。
音数の多さだけがギター・ソロではないことをこの2人が教えてくれる。Img_0640 それにしても難攻不落!
再びリズム・セクションのことね。300_2「アウン」どころでなない完璧な呼吸で音楽の下地を練り上げる!
こんなバッキングで歌を歌ったりギター・ソロを演ったりしたら気持ちいいだろうナァ。
歌もギターも間違いなく実力よりはるかにうまく聞こえるよ。310v_3そんな2人が2012年にリリースしたアルバム『A*I』のライナーノーツと写真を私が担当させて頂いたのことはこの上ない僥倖であった。Ai 泣きのサックスだけでなく鍵盤ハーモニカでも大活躍の中村さん。
中村さんはキーボード・プレイヤーでもあるからね。
しかし、この鍵盤ハーモニカってのも素朴な音色でいいよね~。Img_0288 私には大学時代一緒のジャズ・オーケストラで一緒だったジャズ・サキソフォニストのベテランの親友がいるんだけど、いつかその彼に「中村さんのソロってスゴいメロディが出て来るんだよね」と私が言うと「ああ、あの人は天才だから」と言っていた。
この時も「スゴいメロディ」を連発していた。
Img_0253
ここでゲストが登場!
地元いわきで活躍中のシンガー、菅波ひろみさん。Img_0588 雰囲気がガラリと変わって大ソウル大会!Img_0605 ステイプル・シンガーズの「Respect Yourself」他を激唱。000img_0611 ものスゴい声量!そして迫力!
さっき「アレサが来日しない」と書いたばかりだが、いわきにいたわ!
まさに「レディいわきソウル」。000img_0590 アンコールはみんなでザ・バンドの名曲中の名曲「The Weight」。000img_0619 観客も皆さん実に楽しそうだが、演奏しているバンドのメンバーも完全にリラックスした雰囲気で最高に楽しそう!
でも、持ち時間の方は大丈夫なのかしらん?Img_0551「Marshall」といえばいつもは「爆音+ハデな照明のステージ」というイメージ。
もちろんそれもいいけれど、こうしたノ~ンビリした音楽にも実にいいモノだ。Img_0549 アップテンポの曲は一切なし。
早くてもミディアム。
190vマーシャルが爆音の環境だけで活躍する楽器ではないことがよ~く示されたと思うし、この素敵な音楽が生み出される瞬間をサポートすることができて大変光栄に思う。000img_0468 そして、この市をあげての素晴らしい音楽イベントがますます発展するよう願って止まない。Img_0454 結局、1曲減らしても持ち時間を大幅にオーバーするほどの大熱演となった!
電車間に合うかな…これから東京まで帰らなきゃならないんだから!(アリオスのスタッフの方の気転により無事電車に間に合いました。ありがとうございました!)
それにしても会場の音響、最高だった!1_img_0175そしてこの時の演奏が『Relaxin' at IWAKI ALIOS』というライブ・アルバムになった。
CDのジャケットは今回の『THE FEB』をはじめ一連の広規さんの作品のデザインを手がける「やましたみか」さん。
このアルバムでも写真と私が書いたライナーノーツをご採用頂いた。
「好きなだけ書いていい」とお許しが出て取り組んだ9,000字ほどの拙文である。
この時のステージを思い出しながら健筆を揮った時はとても楽しかった。 
40cdさらに!
このアルバムのプロモーションでロンドンに行った(?)!
オックスフォード・ストリートのHMVの前で…。000img_7855 ウエストミンスターで…
Img_7925ロンドン・アイをバックに…。
この時はスゴイ風でポスターを広げるのにひと苦労だった。Img_7937タワー・ブリッジでも…。
楽しかったナァ。
ただでさえ物価が高い上に昨今の円高が重なってしまってイギリスなんてもう行かれないナァ。Img_8192 上のタワー・ブリッジを渡ってテムズ川南岸にある「バトラーズ・ウォーフ(Butler's Wharf)」でシェ―をキメる広規さん。
この頃はロンドンでイヤミが流行っていたからナァ…ウソこけ!Img_8187コレが2022年4月に発表した広規さんのソロ・アルバム『S'Wonderful』になった?Swこの『ファニー・フェイス』や『アメリカ交響楽』や『巴里のアメリカ人』などの映画でもおなじみのガーシュインの名曲は実はジム・マーシャルの愛唱歌だった。
パーティなどで興が乗ってくると頼まれもしないのにこの「S'Wonderful」と同じくガーシュインの「Somebody Loves Me」を必ずセットで歌っていた。
今にして思うとジムってジョージ・ガーシュインが好きだったのかな?Jmcdそして現在、広規さんは自ら率いるKOKI TETRAGONで「シングル・レコードを4作連続でリリースする」という荒行の真っ最中で、その第1弾「よろしくたのむぜ/続・funny trip」を発表したばかり。Kt1そのPRビデオも公開された。


そして第2弾が待機中。Kt2相変わらず広規さんの周りはにぎやかだ!
  
伊藤広規の詳しい情報はコチラ⇒ITO KOKI official web site

Img_0304  

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<Anywhere With Me>

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200_3(一部敬称略 2011年10月16日いわき芸術交流館アリオス中劇場にて撮影)

2024年4月18日 (木)

【Marshall Blog Archive】RE-BIRTH WITH MUSIC! ~ いわき街なかコンサート2011 <前編>

 
先回のMarshall Blogでは今年3月に開催された福島を応援するイベント『がんばっぺ福島!応援の集い』の第7回目のもようをレポートした。
その記事内にいわき市が出て来たところで「いわきアリオス」のことを思い出した。
かつてMarshall Blogでは『いわき街なかコンサート』という、いわき市を挙げての音楽イベントを2度ほど取材していて、それを懐かしく思い「マー索くん」を使って久しぶりに記事を読んでみた。
まずは2回目にお邪魔した2012年の記事「いわき街なかコンサートin 平 2012 <後編>」から…フムフム、コレは懐かしい!
次にその前の年のレポートはどうかな?
(検索)………(検索!)………(検索!!)………(検索!!!)………
アラ?
ない…ないぞ!
どこをどう検索しても見当たらない!
頭の中では完全にレポートを公開していたつもりだったので少々取り乱してしまったが、よくよく考えてみると当該のイベントは2011年にのことなので、916本の記事を投稿して同年末に終了して今ではもう見ることができない以前のMarshall Blogで公開していたのだ。
しかし、簡単にあきらめることはできない。
この名イベント、名ライブをカバーしていないだなんて「Marshall Blog」の名がすたる!
ということで【Marshall Blog Archive】として、写真の差し替え&追加、並びに文章を加筆訂正した上でココに再録することとした。
オリジナル通り2本立て。
それでは「13年前のいわき」へGO!
 
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生まれて初めて訪れた「いわき」。
我が家は残念ながら縁がないため福島は全くの不案内。
せいぜい保科正之と松平容保、会津藩と斗南藩に関する各種の本を読むぐらい。
だからテレビで「浜通りで地震」というニュース速報が流れるたびに「浜通り」とは福島駅前辺りの通りの名前だと思っていた。
世間の皆さんには釈迦に説法であろうが、「浜通り」というのは福島県東部の太平洋沿岸の地域の名前なのね。
通りの名前ではなかった。
福島県の地域はタテに割って東から「浜通り」、「中通り」、そして「会津」となる…なんて知ってた?
というのは、明治9年まではそれぞれが別の県として存在していたことから。
そして「浜通り」地域で最も大きな都市が「いわき市」で、その玄関が下の「いわき駅」。
この駅はかつて「平駅」という名称だった。
上野駅の低いホームによく「平行き」の電車が止まっていたのを覚えているが、その駅名は1994年に改名されたそうだ。
Img_0001「いわき市」も元はといえば明治12年にスタートした「平市」で、合併に合併を重ね1966年に「いわき市」となり、「平」はひとつの字名となった。
この「平」の名前は浜通りの南部地方を納めていた「磐城平藩(6.7万石)」を引き継いだもの。
磐城平藩は戊辰の際、平将門の末裔である相馬家が統治する浜通り北部の中村藩と共に「奥羽越列藩同盟」に参加して佐幕派を貫いた。
エライ!
江戸っ子の私としては佐幕派大好きよ。
さて、この磐城平藩の5代目の当主が有名な安藤信正。
1858年の「桜田門外の変」で井伊直弼が暗殺されると、久世広周を老中に任じ2人で幕政を取り仕切った優秀な人。
何しろ公武合体策のひとつである和宮の徳川家茂への降嫁は信正のアイデアだったという。
1862年にはその和宮降嫁問題によって水戸藩士が反幕感情を抱いて信正を襲撃。
それが「坂下門外の変」。
信正は一命をとりとめたものの重症を負ってしまったが、事件の直後に包帯グルグル巻きの姿でイギリス公使のオールコックと会見。
その信正の根性にオールコックはビックリ仰天したという。
新渡戸稲造の「武士道」じゃないけど、会津の松平容保、米沢の上杉鷹山等、東北の佐幕派には立派な人が多かったんよ。
「ならぬものはならん」のよ。
Na ちなみに20世紀後半の高度経済成長期に入ると浜通り地区は産業の転換を迫られ、「炭鉱&木材地帯」から「電源地帯」へと変貌し、原子力発電所や火力発電所が次々に建設された。
そうした炭鉱が閉鎖される背景で導入された地域振興策が「常磐ハワイアンセンター(現在のスパリゾート・ハワイアンズ)」なのだそうだ。
昔から「福島にハワイ」を不思議に思っていたんだけど…なるほどそういうことだったのか。
Img_0070福島県いわき市も東日本大震災で甚大な被害を受けた地区のひとつ。
Img_0028街の復興が進む中、市民のポジティブな気持ちを具現するかのように『いわき街なかコンサート』が開催された。Img_0003市民の皆さんにあっては、楽器を手にする気も起きず、大好きな音楽を聴いても心が動かない過酷な日々が続いた時期もあったという。
しかし、このコンサートの開催が発表されたのが震災から3ケ月が経った頃だったという…つまり6月。
6月といえば東京のライブ・ハウスではまだ自粛ムードが強く、キャンセルとなった公演も散見された時分だ。
災害を被った地元の人がコンサートを企画している頃、東京ではコンサート自粛…何ともおかしな話しではなかろうか?
なんてことより、いわきの皆さんが「音楽の力」を信じて企画を推進した精神力に脱帽せざるを得ない。
結果、地元いわき市の方々だけではなく、東京、千葉、茨城、神奈川、静岡からの参加者もありまさに街全体がライブ・ステージと化した音楽の祭典となった。
Img_0005いわき駅周辺に大小10ヶ所以上のライブ・スペースが設けられ、総勢200を超すプロ・アマのバンドやパフォーマーが出演する。
そして、多くの会場でMarshallが一生懸命働いていた。
この駅前の会場にも…しかもJMDのコンボ!
うれしかったネェ。
Img_0006銀行の駐車場でも…Img_0008GSバンドにもおなじみマーシャル・ロゴが!
Img_0016とにかくそこら中で音楽!
イトーヨーカドーの駐車場もこの通り。
Img_0024出演者はロック・バンドばかりではなく、ギターとボーカルのジャズ・デュオや…
Img_0012小学生によるキーボードのアンサンブル…Img_0018さらにダンス・パフォーマンス…とバラエティに富んでいた。Img_0020露店もいろいろ。
Img_0019屋外でのライブだけではなく、市内のライブハウスも解放される。
Img_0021コチラのライブ・ハウスも満員だった。
Img_0026そして、このお祭りの総本山が「いわき芸術交流館アリオス」。
駅から徒歩で15分ぐらいのロケーション。
Img_0032ココのステージでもプロ&アマによる数々のパフォーマンスが繰り広げられた。


Img_0039音楽の種類もバラエティに富んだもので、下は神奈川から駆けつけてくれたファンク・バンド。
Tower of Powerばりのゴキゲンな演奏だった。Img_0044_2ところでこの日の朝、いわき駅を降りたところでギタリストの谷川史郎さんにバッタリ出くわしてビックリ!
「アレ、史郎さんどうしたんですか?」
「どうした?って出るんだよ~」…と私のアホな質問にやさしく答えてくれた史郎さん。
東京にいても全然行き会わないのにこんな遠くでバッタリだなんて!
さっそく取材のお願いをしたことは言うまでもない。
史郎さんが登場したのはもちろん「アリオス」のステージ。Img_0046谷川史郎Img_0059TATSU崎山Img_0085 Boss木内Img_0128後藤直人Img_0127 史郎さんは根っからのマーシャリスト。Img_0077 2000年に開催した『マーシャル祭り』というイベントで司会を務めて頂いたこともあった。
この時はAVTシリーズの発表会を兼ねていて、ジム・マーシャルも出席してくれた。
あの頃はジムもまだピンピンしていたナァ。
Mm
上の写真で史郎さんの後ろに見えているのはMarshall初のデジタル回路搭載のモデル「JMD:1」シリーズの100W、2x12"コンボ「JMD102」。
このシリーズ好きだったナァ。
今でもウチのMarshall Museumで50Wコンボの「JMD501」を1台大事に保管している。Jmd102で、史郎さんが実際に鳴らしたのはその後ろに置いてあるJVMシリーズのコンボ「JVM210C」。
史郎さんのトレードマークである「Marshall+レスポール」サウンドを炸裂させた。

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木内さんのベース・アンプもMarshall。Img_0073MBシリーズの「MB450H」と「MBC115」のスタック。
ベース・アンプの商売はなかなか難しくてネェ。
「1992 SUPER BASS」の後、「Integrated Bass System」とか、「Dynamic Bass System」とか、「VBAシリーズ」とか、何度もベース・アンプのラインナップをを投入したけど結果的には苦戦を強いられた。
どれもとてもいい商品だったんだけど、どうしても「Marshall=ギター・アンプ」のイメージが強く、ことベース・アンプとなる色物的な扱いを受けてしまってなかなかうまく行かなかった。
このMBシリーズは目先を変えて小型のエントリー・モデルからコンサート・モデルを手頃な価格で網羅した。
MBはどのモデルも低価格の割にはすこぶる音質がよく、かなりコスパに長けたシリーズだった。
とりわけこの450WヘッドのMB450Hのサウンドは極上だった。
その証拠に、実際に使用している渋谷のライブハウスこのモデルを設計したエンジニアを連れて行ったところ、しばらくの間ジ~っとそのベースの音に聴き入って小声でこう言った。
「こんなにいい音が出るとは知らなかった…」
買った人ラッキー。
ココでひと言…「いつまでも あると思うな 親とマーシャル」。
  
私は上のJMDシリーズもこのMBシリーズも企画の段階からMarshallの会議に出席していたが、あの頃は楽しかったナァ。
ギター・アンプの世界もスッカリおかしくなっちゃって…ホントに悲しいわい。Mbstack あ、ちなみに上で「色物」という言葉を使ったけど、この言葉の本当の意味は「寄席に出ている落語以外の芸人」のことで、決して価値が小さいとか、オマケ的なモノを指すワケではござんせんからね。
寄席の看板に落語以外の出演者を赤色で示すことからそういわれているだけの話。
でもね、コレは関東だけの話なのかも知れないけど、落語っていうのは日本のエンターテインメントの中では地位が高い方なんですよ。
たとえば浪曲なんてのは元々は「大道芸」で、屋根のないところで演じる芸だったりするワケ。
それに比べると落語には江戸の昔から大いに栄えた寄席があって、花街では裕福なお客さんのお座敷に呼ばれ、「吉原と歌舞伎や落語は切っても切れない関係」と言われ、確固たるしきたりがあり…と、実際の格式の高さも売り物だったように見受けられる。Im 現在でもバラエティに富んだ活動を展開している史郎さん。
今日のバンドは「Valley Wood Bros」…って「谷川兄弟」かい!Img_0050Bad Company他、70年代の名曲を素材に「ロック」らし~い「ロック」を聴かせてくれた。
Img_0082それにしても美しいトーン。
史郎さんのギターって歌い回しがものすごくロックなんだよね。
そりゃそうだ。
ロックの進化をリアルタイムに体験している人だから。
Img_0091そして、アーティキュレーションが途方もなく豊かなのだ。
「ロック・ギターはこう弾くべし!」という原点を見る思いがする。Img_0134それでも同じ曲を長年演奏しているものだから「最近は飽きちゃってサァ」と「Burn」をメジャーで弾いて見せてくれたことが昔あったけど、アレには笑ったナァ!
もちろんこのステージではそんなことはしませんよ。Img_0112史郎さんのギターを中心に…
Img_0098数々のロックの名曲と熱気のこもった演奏に大いに盛り上がった!
Img_0158谷川史郎の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイトImg_0141<後編>につづく
 

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200 (一部敬称略 2011年10月16日 いわき市内にて撮影   記事の初出は2011年11月17日)

2024年4月17日 (水)

第7回 がんばっぺ福島!応援の集い

 
東日本大震災と原発事故から13年…今年も福島を応援するイベント『がんばっぺ福島!応援の集い』が開催された。
今回で7回目。
10このイベントではおなじみの幟。
福島の酒を呑んで応援だ!…と言っても私はMarshallを運ぶために車でお邪魔するので呑めないのよ~。20今回もロビーには福島の名産&特産物を紹介するにぎやかな屋台村が設営された。30福島県の総合案内に始まり…
210自慢の酒類はもちろん…50「ままどおる」をはじめとした菓子類…60ご当地ラーメンやカレー…70農産物…80コレはキウイの特産物化を推進している双葉郡大熊町の屋台。
福島第一原発の事故の後、大熊町は居住区域の約96%が帰還困難区域となった。
大熊町は元来果樹栽培が盛んなところで、かつて最も生産量が多かったのが梨で、キウイがそれに続いた。
そのキウイを再び栽培し、特産品として町を復活させようと和歌山の学生が「ReFruits」という株式会社を立ち上げた。
大学では農業とは全く関係ないことを勉強していたが、2ヶ月ほどアルバイトで従事したみかん栽培にハマり、自分でもやってみたいと思ったのがキッカケだそうだ。
90キウイは苗を植えてから実が生るまでに3年を要すそうだ。
となると、最初の収穫は2026年。
それまでの間は「浜のレッドキウイタルト」という菓子を販売する。100株式会社ReFruitsの創業者メンバーのひとり、阿部翔太郎さんがそのあたりのことを熱っぽく語ってくれた。110この通り、大熊町のキウイを応援する声がたくさん寄せられている。
 
株式会社ReFruitsの詳しい情報はコチラ⇒キウイの国@福島県大熊町120コレはお米のガシャポン。130「つぶら」は「天のつぶ」と「里山のつぶ」という福島のオリジナル品種を5割ずつブレンドした銘柄だそうです。140ハワイアン関連のオリジナル菓子やグッズ。150いわきからの出店。
アリオス、懐かしいナァ。160桐蔭学園は横浜にある学校。
それが何で福島?
ひとつはこのイベントの主宰者の母校が桐蔭学園であること。
そして、同校「鉄道研究部」の顧問の先生のご意向でJR只見線を応援をなさっていること。
只見線は会津若松から新潟の魚沼を結ぶ路線で「日本一紅葉の美しい鉄道路線」に選出されたことで知られている。
2011年7月の「新潟・福島豪雨」によって甚大な被害を受け、会津川口~只見間の27.6kmが不通となってしまった。
そのため廃線の危機に瀕していたが、2022年、11年ぶりに全線復旧という奇跡を成し遂げた。
今回の屋台村には全国高等学校鉄道模型コンテストにおいて審査員特別賞他を受賞した桐蔭学園鉄道研究部制作のジオラマが展示された。170「おかえりなさい!会津川口駅へ!~繋げ只見へのレール」と題されたこの作品は復活の日の会津川口駅の様子を再現したもの。180乗車客が日に38人のローカル駅ではあるが、その復活の日には大勢の人が駅に集まり只見線の全線開通を祝ったそうだ。190キウイの大熊町と同じ郡に位置する葛尾村。
イラストは村の郷土料理の「凍み豆腐」をモチーフにした「しみちゃん」。
200コレは能登の被災者への義援金を募る屋台。40 準備万端、お客さんを迎える準備が整ったので…220主催の株式会社無州の皆さん&関係者の皆さんの集合写真。
スゴイ人数!
スタッフの数からしていかに大きなイベントかが窺い知れるというものだ。
230いよいよ開場。240さっそく屋台村は大忙し。250会場内でお客さんを待ち受けるスタッフの皆さん。
225いつ見ても広い!デカい!スゴい!
この日、例によってカメラを提げて何度も何度も会場内を往ったり来たりしたが、万歩計の数字がエライことになってたわ。260お客さんの数はコロナ前と同じ650。270呑んで福島を応援するまさに「大イベント」!280そして開宴の時間となり司会者がステージに現れた。
「皆さま、本日は『第7回がんばっぺ福島!応援の集い』にかくもたくさんのお客様にお集まり頂きまして誠にありがとうございます。
開演に先立ちまして今年元旦に発生致しました能登半島地震、そして羽田空港での事故によりお亡くなりになりました方々のご冥福をお祈り申し上げます。
また、東日本大震災からは13年が経過致しました。
お亡くなりになりました方々へのご冥福を祈りましてここで黙祷を行いたいと思います」
起立して1分間の黙祷。
300「黙祷を終わります。ありがとうございました。
どうそ皆さまご着席くださいませ。
改めまして『第7回がんばっぺ福島!応援の集い』にようこそお越しくださいました。
私はこの会の司会進行を務めますアナウンサーの中井美穂と申します。
どうぞよろしくお願い致します」
310v「毎年お越しになっていらっしゃる方は『もう知ってるよ』とおっしゃってくださるかもしれませんが…父が福島県の郡山の出身でございますので私の身体の中には福島の血が半分流れております。
ちなみに母は新潟の人なので私は新潟と福島をつなぐまるで只見線のようです。
そして、私の誕生日が3月11日なんです。
こうして『がんばっぺ福島!応援の集い』には第2回から参加させて頂いておりますが、何かお役に立てることがないかといつも思っております。
今日はみなさまと一緒に時間を過ごせることをとても楽しみにして参りました。
最後までどうぞよろしくお願い致します」
さっそく只見線が出たね。
予習しておいてヨカッタ!S41a0006 続いて主催者代表として「株式会社無洲」代表取締役会長の浅野正義さんがご挨拶。
「本日は『第7回がんばっぺ応援の集い』にご来場頂きまして誠にありがとうございます。
開会に先立ちましてひと言お礼とご挨拶をさせて頂きます。
まず一番にお礼を申し上げたいのは本日ご来場頂きました650名のお客様です。
そして次にご後援を賜りました40社の企業の皆様。
このイベントのためにご協賛頂きましたこと改めまして御礼申し上げます。
そして、もうひとつのお礼は第1回目から毎年お越し頂いております内堀福島県知事に…誠にありがとうございます。
さて、今日はとてもご挨拶がお上手なその内堀知事のマネをしてみようと思います」
320「私の挨拶…3つあります。
コレね、内堀知事の場合はだいたい『今日は2つあります』っておっしゃるんですよ。
私の場合は3つ。
1つめは『支援の継続性の大切さ』、それから『広がり』です。
2つめが『漁業支援』。
そして3つめは『13年の年月』」
…と応援事業の重要性を3つのポイントに絞ってわかりやすくご説明。
000s41a0012そして、屋台村に設置された能登への募金箱を紹介し寄付を呼び掛けた。
「今日はいろんな会社の方、官公庁の方、それから福島県からは蔵元さんだけでなくて、食材屋さん他、福島に関わってる色々な方々が大勢いらっしゃっています。
この場を通じて色んな方との出会いがあり、福島の思いが深まって新しい輪が広がることを祈っております。
当社の調理師達が腕によりをかけて徹夜で作ったお弁当を召し上がりながら、日本一のお酒を飲んで、素敵な音楽をお聴き頂いて最後まで笑顔でお楽しみください」330v続いては福島県知事の内堀雅雄さんのご挨拶。
「皆さん、こんにちは。
福島県知事の内堀雅雄です。
今日はこのように『がんばっぺ福島!応援の集い』に多くのお客様が、そしてたくさんのスタッフの皆さんが参加して頂きこの時を共有できることを本当にうれしく思います。
この素敵な場は今回で7回目になりますが、私が7回継続してお邪魔できているのも、ただ今心のこもったご挨拶をして頂いた浅野会長をはじめ、無洲の皆さん、そして応援して頂いている全ての関係者の皆さまのお力の添えのおかげです。
『ありがとうございます』の気持ちを込めて大きな拍手をお願いします」
340v「東日本大震災から13年、この間この会場にいらっしゃるすべての皆さん、そして国内から暖かい応援を頂き続けてまいりました。
そうした熱い思いを頂いて、まだまだ困難や逆境はありますものの間違いなく福島の復興は前に進んでいます。
我々が頑張り続けることが出来たのも皆さんの暖かい応援のおかげだということを今日改めてこのステージの上で実感しています。
本当にありがとうございます。
今日も3つ話そうかと思って来たんですが、さっき浅野会長にお株を奪われて取られてしまっ
たのでひとつだけお話したいと思います」
S41a0016「そのひとつとは…このボールです。
今日は応援の象徴、シンボルとしてこのボールを持って来ました」
「氷見の寒ブリ」や「氷見うどん」で知られる富山県の氷見は、毎年中学のハンドボールの全国大会が
開催されるハンドボーラーにとっての「聖地」なのだそうだ。
私はかつて2年間ほど富山に住んでいたことがあって、氷見にも何度か訪れたがコレは知らなかった。
今回の能登半島の地震で氷見も大きな損害を受け、その全国大会を開催することができなくなってしまった。
しかし、長年続いてきた年に1度の全国大会を中止するには忍びない。
どこかで代わりに開催して欲しい…という願いに応えたのが福島だった。
福島県は特段ハンドボール人口が多いワケでもなく、全国大会を開催した経験も過去にないのだが、知事の号令一下、県が一丸となって取り組み去る3月24日から27日まで大会は無事に開催された。
富山のみんな、ヨカッタがやちゃ!350vそして恒例の内堀知事により「気合い」入れの儀。
コール&レスポンスね。
「福島!」
「がんばっぺ!」
そして今回は能登にも「気合い」が送られた。
「能登!」
「がんばっぺ!」
ちなみに能登の方言で「がんばろう!」は「がんばるまっし!」となるようだ。
000img_0006第1部の「応援の集い」を締めくくったのは福島民報が制作した絵本の朗読と和楽器のコラボレーション。360朗読はテレビ朝日アナウンサーの佐藤ちひろさん。370v佐藤さんが読んでいるのは…
365「きぼうのとり」という絵本。
小さな読者にも理解できるような内容で自然災害の恐ろしさと人間の過信で起こした事故の悲惨さを伝える物語。
尊い命を守るために自分自身は何ができるのかを考えることを促している1冊。380b佐藤さんの朗読に中島孔山さんの尺八…390v大川義秋さんの琴…400v遠藤元気さんの音色が重なりとてもいい感じ。410vイヤ~、しっかしプロとはいえ上手だナァ~。
まるで鈴を鳴らすような澄んだ声で何の澱みもなく文章を読み、感情豊かに登場人物を表現した。
私も樋口一葉や幸田露伴あたりの明治の文豪の文章を声を出してスラスラと読むことに快感を覚えたりしているが、こうなると私のは完全に「公害」だな。
420vそして和楽器トリオで1曲披露した。430ココまでが第1部の「応援の集い」。440会はそのまま第2部の「音楽ライブ」へと駒を進める。
ステージに結集したのは「福島県酒造組合」の皆さん。450組合の副会長、山口恭司さんの音頭で…460「カンパ~イ!」000img_0030今回のお料理は「ふくしまづくし弁当」。
おいしそうでしょう?480加えて「常磐海鮮釜めし」。
糸を引っ張るとチンチンに熱くなるやつ。
コレは糸を引っ張ることによって、下部に仕込まれている生石灰に水が付着して化学反応で発熱するんだよ。
さらに果物&お菓子のデザートが付いてくる。
もちろんおいしい福島のお酒もタップリ用意されている。
490第2部のステージではバラエティに富んだアトラクションが次々と登場する。
まず司会のおふたりが自信を持って紹介したのは今回が初めての試み。500空先拓海さんによるイリュージョン・ショー。510拓海さんは実は岡山のご出身だ。
「岡山で一番になったら東北に移住する」と宣言し、その言葉通り岡山で成功を収め2020年に福島に移住した。
520こうした手妻というかマジックというか…実物を見る機会って案外ないもんでしてね。
客席からは「おおおお!」という歓声が上がりっぱなしだった。530ココで若い人の声。
大熊町のキウイと…540桐朋学園鉄道研究部の若い衆がひとこと壇上からご挨拶。
浅野さん、後輩の活躍に鼻タカダカ。550続いて「福島ゆかりのミュージシャンによるライブ」
「love me, please love me」、「時代~誕生」と中島みゆきのメドレーを披露したのは…560伊藤優大さん570v申愛聖さん580vまめ妓さん590v則包桜600vこのイベントの常連の優大さんがギターを手にして「ナガレボシ」を熱唱した。610この会にには決して欠かすことのできないフラダンス・ショウのコーナー。
まずは後でみんなで踊るフラの練習。620無洲の明日香さんのご指導で…630vみんなで楽しくフラを踊りましょう。640そして、スパリゾートハワイアンズ・ダンシングチームが登場!670今、物価高と円安でハワイ旅行も大変なんですってね~。
せっかく海外へ行ってもお金が使えないんじゃオモシロくも何ともない。
680vということで、ギャビー・パヒヌイやらレッドウォード・カアパナ(←この2人しか知らない)のCDでもかけながらMarshall Blogでハワイ気分を楽しんでチョーダイ!690♪ドンスコドコスコ…ヤッパリ明るくていいね、フラは!
700ソロに…
710vデュエットに…
720サービス満点、様々なフォーマットでフラダンスの魅力を伝えてくれた。720v 730プロのワザをたっぷり堪能した後は…760みんなで踊るよ~!770vこのコーナーもイベントのハイライトのひとつ。780vイベントのクライマックスに向かっていつも通り盛り上がった!790協賛企業代表の方のご挨拶を経て皆さんお待ちかねの「ふくしまスペシャルバンド・ライブステージ」に!
「デーモン閣下に来て頂いてます。
朗読から始まって悪魔で終わるってスゴイですね」
浅野会長が今回のメンバーを紹介して…800ステージに真ん前まで押し寄せたお客さんの目の前でふくしまスペシャルバンドの演奏がスタートした。
私もそのお客さんの中に混ざって写真を撮っているんだけど、「日頃の鬱憤をココで一気に晴らしてやろう!」みたいな熱気がすさまじく、仕事柄こうした現場に慣れている私でも気圧されそう!
1曲目はインストゥルメンタルでYMOの「ライディーン」。
810五十嵐公太820v満園庄太郎830v田川ヒロアキ840v原田喧太850vDIE860vヒロアキくんはもちろんMarshall。870vもうこの会場のステージに何回あがったことか…普段から愛用しているアンプ・ヘッド「JVM210H」と「1960BV」。880vメンバーのソロがタップリとフィーチュアされて最後は庄太郎ちゃんのドラゴン・ファイヤで締めくくる!
今日もバッチリ!
もちろん耳がつんざけんばかりの大歓声が上がったことはココに書くまでもない…でも書いておいた。890v「フラを踊らせてやろうか…
福島の日本酒を飲ませてやろうか…
ハワイアンズの人形焼きを食わせてやろうか…」
デーモン閣下のご登場!
ものスゴイ歓声が沸き上がる!
900もちろん曲はおなじみの「蝋人形の館」。
910v喧ちゃんのトリッキーなソロ!930一方、ステージ下手では…940v昨年閣下のツアーに初参加したヒロアキくんとのコンビネーション!950閣下のパントマイムもバッチリとキマった。990雰囲気は最高潮!
1000v_2「『がんばっぺ福島』今年も盛り上がっているようだな~。
いよいよ大詰めになってきたぞ。
酒飲んでんのかッ?!」
とアオっておいて次の曲を紹介。
「次は吾輩が2011年の秋に出したソロの曲だ。
当然、その年の3月にああいう大きな出来事があったことを踏まえて曲作りをした。
そして出来上がった曲は、今では震災で被災した地域の諸君たちのために書いたと言っても過言ではない曲となった。
毎年、この『がんばっぺ福島』に出演させてもらった時は必ず歌うことになっている…マジメだ~。
ちなみにこの曲をレコーディングした時のスタジオのアシスタント・エンジニアが福島の出身で、3.11の日は中学の卒業式の後にみんなでカラオケに行ったそうだ。
そうしたらアレが起きて家が全部流されてしまった…ということで去年もココに見に来てもらった。
そうしてこの曲を福島で披露したことがあったのだが、非常に感慨深い思いをして歌った記憶がある」
920そんな閣下の思いが詰まった2曲目は「SOLA」。
1030v思い入れタップリの閣下の歌をバックアップするバンドの演奏も見応え&聴き応え満点!
960 
970v 980 
1020v 
1040v閣下の熱唱で会場のみんなが福島と同じソラを見た!1000v昨年はおひとりで「渚のシンドバッド」を歌った閣下…
「OK~!Come on!
Are you ready?
You are Queen!
Let‘s go!未唯mie!」
と未唯mieさんを呼び込んで「ペッパー警部」をデュエットした。
ドンズバ世代のお客さんも多く、これまた大盛り上がり。
「ペッパー警部よ!」ポーズも完璧だ!1070閣下がステージを降りて、まずは未唯mieさんからご挨拶。
未唯mieさんは両親が福島のご出身。
ご自身は静岡だが、おバアちゃんが家にお見えになった時の「〇〇だっぺぇ」で福島の言葉はおなじみなのだそうだ。
「静岡には浜岡原発がありますし、福島のことはホントに他人事じゃないんです。
『どこかの地域だけ』というてことではなくて日本中でこのことを忘れずに、考えて、みんなで応援して元気になっていって欲しいです」
と挨拶を結び、まずは「NEVER」を演奏。0000r4a0385 ギターを持ち替えた喧ちゃんのソロ…1110vそしてジャケットを脱いでもろ肌を出したDIEさんのソロ。
ダイナミックな歌と演奏が最高に心地よい!
1120v2曲目はファンキーなアレンジの「サウスポー」。
コレも皆さん大喜びだったナァ。
1090v公太さんと…1130v庄太郎ちゃんの切れ味の鋭いグルーヴに乗った…1140vヒロアキくんのソロも極上!
1150v「サンキュー!どうもありがとう!」
超特大の歓声を一身に浴びる未唯mieさん!
私にとっては2015年の『NAONのYAON』以来の未唯mieさん…相変わらずカッコよかった~!
1160「青春が蘇ってきました。
去年は閣下がひとりでピンクレディを歌ったんですが、まさか今年は未唯mieさんがお越し頂けるとは!
ありがとうございます。
さて、もうアッという間に時間になってしまいました。
これからみんなで歌うぞ~!」
「とうとうフィナーレです!」
「フィナーレの曲はいつも閣下と公太くんとで決めるんですけど、今年の朝ドラはブギウギですよね。
笠木シヅ子さんの『東京ブギウギ』は戦後の日本の復興を願って作られた曲で、それなら福島の復興にもピッタリだろうということで『東京ブギウギ』を『福島ブギウギ』にしてみんなで歌おうと思います」000s41a0250グランド・フィナーレは本日の出演者全員がステージに上がり、「東京ブギウギ」を「福島ブギウギ」に翻案して熱唱。1170「♪ふくし~まブギウギ リズムウキウキ」1180浅野会長もブギウギ~!
1190v「♪世紀のうた、心のうた、福島ブギウギ」
1200まさにステージと客席が一体となったブギウギ!
コレはStatus Quoも顔負けだ!(筆者註:Status Quoはブギを得意とする1962年にデビューしたイギリスの国民的バンド。イギリスでは今でも数万人を集めるアリーナを満員にしている)
1250「みんな!『広がりとつながりと継続』だから!
今日だけではなく福島の物をずっと色々な形で応援して、広げて、つなげて、続けて、応援していきましょう!」
S41a0491「イエーイ!ありがとうございました!」
浅野会長が出演者ひとりひとりにお礼の言葉を伝える。
「10万62歳の…閣下、ありがとうございました!」
「まだ“1”だよ!」
「同級生の公太、ありがとね!
そしてスタッフのみなさんに感謝!」1220最後はみんな一緒に記念撮影。
スゲエ人数!1230第7回も完璧な進行で大いに盛り上がった『応援の集い』。
楽しかった~!
 
がんばっぺ福島!の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
1260<後日譚>
「がんばっぺ福島!」は毎日新聞社が後援をされていて毎回開催後に会の内容を伝える大きな特集記事が組まれる。
今年はその記事に私が撮った写真を1枚ご採用頂いた。
Marshall Blogのために長いことライブ写真を撮り続けて来て、スポーツ新聞には何度か写真をご採用頂いたことがあったのだが一般紙ははじめてのこと。
まさか日本の三大新聞のひとつに自分の撮った写真が掲載されようとは夢にも思わなんだ。1240vそれだけでなく、福島の地方紙「福島民報」さんにもお使い頂いた。
うれしいなったらうれしいな!
ずいぶん色んな現場で写真を撮らせて頂いたが、写真の仕事に関してはもう思い残すことは何もありません。
浅野会長、ありがとうございました。

1250v 

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日本が世界に誇るインストゥルメンタル・バンド、D_Drive。

<だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)>

<Wings>

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200 (一部敬称略 2024年3月16日 ベルサール東京日本橋にて撮影)

2023年9月20日 (水)

第96回東京インターナショナル ギフト・ショー 秋2023のMarshall

 
今日は東京ビッグサイトから。
前回の『楽器フェア』の時以来だから5年ぶりか…?
アレからもう5年も経ったのかよ!
毎日がこれだけ早いんだからムリもないわナァ。
『楽器フェア』は2024年に復活開催を計画しているそうだ。10_2今日は『楽器フェア』とは関係なく、『東京インターナショナルギフト・ショー』という見本市のレポート。
コレは年に2回開催しているのかな?
つけられたテーマが「ギフトの魔法で愛を贈り、世界の輪を広げよう」というんだからスケールがデカい。
出展社数は約3,000!
そのウチの1,100社は25か国に及ぶ海外からの参加だそうだ。
そして、9月6~8日間の開催期間中の来場者は21万人というのだからこれまたスゴイ!
…と、見て来た風なことを書いておりますが、ワタクシ…実際には今回お邪魔はしておりません。
でも、過去に一度見学しに行ったことがあるの。
これがね、メチャクチャおもしろいんよ!
イベント名には「ギフト」と謳っているけれど、も~、とにかくありとあらゆるグッズが巨大な会場に所せましと並んでいて、いくら見て回っても飽きることがない。
「ウワ~、こんなものがあるのね~!」みたいな驚きの連続。
本当は今回もお邪魔したかったんだけど、アイデアの盗用を防ぐことを目的に写真撮影に厳しい制限があることを知って断念した次第。20_2それでも今日の記事を書いたワケはコレ…。
「Marshall Beer(ビール)」と「Marshall Fridge(冷蔵庫)」の日本総輸入販売代理店の「都商会」がブースを設置してくれたのだ!
ブースの一部はこんな感じのMarshallづくし。Wh30おお!ホンモノのJVM410のフル・スタックが展示してあるでないの!35v展示されていたのはMarshallクラフト・ビール『AMPED UP LAGER』。50 たくさんのファンを得てもうスッカリおなじみですな。
ご愛飲頂いていらっしゃる皆さん、どうもありがとうございます!
私も大好きです。
Beer そして、いよいよ日本で正式に発売された「地球上でもっともクールな冷蔵庫」。60長い間、電圧の異なる個人輸入品が日本に流通していた「Marshall Fridge」。
都商会が食品衛生法や電気用品安全法に関わるたくさんの検査をクリアしてとうとう天下統一!
そんな家康気分で日本国内で安心して使えるMarshallの冷蔵庫なのです。
 
Marshall Fridgeの詳しい情報はコチラ⇒【Marshall Blog】ついにMarshall冷蔵庫が国内で正規に発売されました!

1_group
冷蔵庫にはホンモノのMarshallのパーツが使用されているので、ブース内にセットされたの実物のMarshallと比較して「おお!ホンモノと同じだ!」と驚く来訪者が後を絶たなかったそうだ。
ま、それもウリのひとつですから!
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<都商会公式ウェブサイト>
Marshall Beer
Marshall Fridge

70(写真提供:株式会社都商会)
 

☆☆☆Marshall Blogからのお知らせ☆☆☆

Marshall Blogの索引『Marshall Blog INDEX』を作りました。
通称「マー索くん」。
過去2,200本に上る記事のタイトルすべてをアーティスト順やカテゴリー順に並べ、リンクを施しました。
調べごとに利用するもよし、マーブロ・サーフィンするもよし、ゼヒご活用ください!
 
マー索くんはコチラからどうぞ⇒Marshall Blog INDEX 

1_3_index 
このMarshall Blogからも直接移動できます。
左の列から行~っちゃって。
 
1_ 

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大人気!イギリスの音楽賞総ナメのガール・チームはNOVA TWINS!
 
<K.B.B.>

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200

2023年5月15日 (月)

ニコニコ超会議2023のNATAL

 
どうせ「いい歳こいて!」って言うんでしょ?
おうよ!もしかしたら会場内でウチ夫婦が最年長だったかも知れないゼ。
『ニコニコ超会議』の話。
10実は、このイベントが好きでしてね。
2018年にお邪魔してスッカリ気に入ってしまったので~す。
今回も用向きは『超演奏してみた』の超取材。20「夢中は無敵。」か…。
そう、何事も夢中だったり、熱心だったりするヤツには敵わないんだよね。
昔勤めていた会社の上役がよくそう言っていったわ。
「夢中になっているヤツ」とはもちろん私のことだ(ウソこけ!)。
30vコロナ後、初の幕張メッセ。
以前ココへは『SUMMER SONIC』やタマにコンサート訪れる程度だったけど、それでも懐かしいわ~。34では早速潜入してみよう!35まず目についたのは、前回見かけなかったような気がするペイント仕様の車やバイク。40取りあえずナンの図柄なのかは皆目見当がつかないが…50どれもギッタギタでスゴイ。60モザイクで消してはあるが、ナンバーがついているというのは…コレで公道を走っているのか?70_2「ンチャ!」
当然こういう方々が案内してくれる。80コレなんか荷台がUFOキャッチャーになってるんだゼ。
これじゃMarshallが積めないじゃん!90_2コレは仕事で写真を撮っているのかナァ。
それともまさか…趣味でストロボ装置を持参したのかナァ。105この辺りは物販コーナー。110スゴイ規模だよ。120上から見るとこんなだもん!0r4a0056 ナンていうのか知らないけど、定期的ににぎやかな車が回って来る。130何で長ネギを持っているんだろう?140コレはニコニコ超会議の歴史コーナー。
スゴイ歴史なのね?150ファンがそれぞれの想いを年表に貼り付けていく。160ありとあらゆるブースが設置されていて、コレを見て歩くのが大変楽しいのだ。
コレはミニ四駆だな?
子供が小さい時によく作ってやったナァ。170コレは小林幸子コーナー。190となりの展示場を見てみよう。200角川、NTT等をトップ・スポンサーに迎え、キャノン、任天堂、ディズニー、日清食品、三井化学、セゾン・グループ等名だたる企業が協賛しているのは前回と同様。
イヤ、大分縮小したのかな?
 
コレは太陽誘電か…「That's」ね。210松竹。
松竹って「大谷次郎」という人と「白井次郎」という人が始めたから「松竹」っていうんだよ。
大映が潰れて角川に買収されたので構図は変わってしまったけど、今の映画製作の世界では松竹、東宝、東映が3大メジャーということになっている。
東宝の強みのひとつは「宝塚歌劇団」…でも、それより強いのが松竹。
どうしてかというと歌舞伎を押さえているから。
松竹がないと、「日本の芸能」というものは成り立たないらしい。
それが渥美清が亡くなっただけで松竹は大船の撮影所を閉鎖してしまったんだから、寅さんが一番スゴイ。220その松竹のブースに併設されていた占いコーナー。
占いはいつの世も強いね。230場内を闊歩する着ぐるみの皆さん。240コレは競輪。250コレは知ってる。
YouTubeでやってる棒読みのヤツだよね?YouTubeはライバルなんじゃないの?255パチンコ。260各所で開催しているブース内イベント。265どこもスゴイ人気。0r4a0116 このコーナーは寂しそうだった。
誰か弾いてやってくれ!275前回ビックリした「謎肉」。280「カレーメシ」の人は芸能人だったのかな?
スゴイ人だかりだった。285阿波踊り。290相撲。300ブースの中でちゃんこを作っていた。
むろん、有料よ。310「栃栄」という力士のグッズの展示。
座布団の厚みがスゴくて驚いた!320ハハハ!普通は「展示品には手を触れないでください」なのにね!330こんなピカチュウの化粧まわしなんてもの展示されていた。
315大スポンサーの角川のブース。335将棋はハズせないよね~。
前回は加藤さんが参加していたな。
将棋といえば「それでは突撃~」…懐かしいね。350ウワ!何やらどデカイ重機が!
コレはもう自衛隊にキマってるわね。360vそしたら自衛隊だった。
陸海空そろい踏み。
オルグ活動に大忙し!
365こんなジェット・エンジンも展示していた。370このジェット機に搭載されているエンジンだって。380しかしね、ビックリしたのはコレ。
コレは強力だったよ。
海上自衛隊の若い2人がピアノをバックに素晴らしいノドを披露してくれた。
それはいいんだけど、何を演ったと思う?
軍歌だよ…「軍艦」という曲。
「軍艦マーチ」と言った方がわかりやすいか?
確かに海の軍隊の心意気を歌い上げた最も有名な軍歌かも知れないけど「♪浮かべるその城日の本の 皇國の四方を守るべし」だよ。
ま、ココだけ切り取れば自衛隊の任務そのものか…。
しかし一体、この国はどうしちゃったんだろう?
この後、航空自衛隊の皆さんが「空の神兵」を披露したことは言うまでもない…そんなことはないか。390そういえば「超テクノ法要」を見かけなかったナァ。
アレ、スキだったのに。
アタマに振りかける黒い粉屋さんもなかった。
やっぱりかなり縮小しての開催だったのか…。
  
コスプレの皆さんの撮影も相変わらずの人気。
ウチの家内なんてスゴイよ…「コスプレ」のことを「モノマネ」って呼んでいたからね。
でも、考えてみれば「トリビュート・バンド」と「コピーバンド」と同じようなもんか。
さすがウチのカミさん!
400こんなのドイツじゃ絶対にできないよ。
Polizei(ポリツァイ=ドイツの警察)に連行されちゃうこと間違いなし。
何しろドイツでは右手を右上に上げただけで捕まっちゃうんだから!(←法律で禁止されている)410キマってるぅ~!420v色々な方がいらっしゃいます。
まだ見ていないスペースがあったのかも知れないけど、コスプレの皆さんも前回よりかなり少なくなっていた気がしたナァ。
それでも入場者数は2日間で12万人に上ったそうだ。430vさて、ブラブラ会場内を見て回っているウチにいよいよお目当ての「超演奏してみた」の時間となった。440「皆さんこんにちは!
東京アクティブNEETSと申します!」
450「なんかこうゆう感じは久しぶりでメッチャうれしい!
知ってる曲があったら一緒に歌ったり、手拍子したりして参加してください!
盛り上がってくださ~い。イエーイ!」460v出演はこれまでにも幾度となくMarshall Blogに登場してくれている東京アクティブNEETsの皆さん。470v紅維流星540v_1stヒロコマン480v蒼井刹那500vショボン510v今回、ショボンちゃんはNATALのカホンで参加。520vパーカッショニストではないので、素手で叩くと手のひらがマズイことになるのでカホン用のブラシを使用。
コレがスゴかった!530v 流星さんが奏でる楽しいムード満点の軽やかなピアノで始まる1曲目は「可愛くてごめん」。490vヒロコちゃんがナゾるメロディがとても可愛い。
ヒロコちゃんは『NAONのYAON』や自身のコンサートのレポートを通じて何度もMarshall Blogにご登場頂いているが、私が大学の時に加入していたジャズのオーケストラの大後輩です。
「大」というのはモノスゴイ「大きな年の差」ということね。
550スケールの大きなベース・ラインでグイグイとバンドをドライブさせる刹那さん。560そして、ハタハタと歯切れよくショボンちゃんが叩くNATALカホンはまるでドラム・キットのようだ。
570v
ところで…この曲の出どころを調べてビックリ。
Honey Worksというバンドなんだけど、かつて2度ほどNATALでMarshall Blogに出てもらったことがあったのよ!
スゲな(秋田弁で「スゴイね!」という意味)…NATAL!
こんな感じだった。
 ↓  ↓  ↓
ミューコミ+ 春の学園祭~HoneyWorks at 野音
ずっと前から好きでした~告白実行委員会~」大後夜祭~HoneyWorksのNATAL

0r4a0200 「コメントが寄せられています。
『この人達はナニ者なんだ?教えてくれ!」って来てますので自己紹介しましょう。
我々は『東京アクティブNEETs』という名前のバンドなんです。
ボクがリーダーなんですけど、15年前からニコニコ動画に投稿しています。
アニソン、東方系の音楽をアコースティックで演ってるバンドです。
司会を任されると声が枯れるんですよ」Img_9947 「ウフフフ、15年?
私たちのことをご存知存じという方はいらっしゃいますか?
…あ、結構いらっしゃる!」5902曲目はブッ速いジャズ・ビート・ナンバー「ミックスナッツ」。610ココでは素晴らしくスウィンギーなプレイを見せてくれた刹那さん。
何でもコレは「Official髭dism」というバンドの曲だそうで…ルイ五十三世とかいう人が「〇〇か~い!」ってやるヤツではないのね?
600v_mnそんなだから私はこの曲を全く知らなかったんだけど、YouTubeを見て驚いた。
このジャズ・ビートはオリジナルのアレンジだったんですナァ。
620v私も40年以上ジャズを聴いているけど、急速調のジャズ・ビートにこうしたシンプルで愛らしいメロディを乗せるってのはなかったよ。
ブルースに端を発した音楽と動揺のようなメロディの合体…コレはもはや一種の撞着だね。
マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンのやったことと地続きになっているとは到底思えないけど、若い人の感覚の発露としてとてもオモシロいことだと思う。
Img_9932 やっぱり、ウマい人ってのはウマいね…当たり前か。
木の箱1個とブラシ2本で猛然とスウィングしちゃうんだよね。
ま、ショボンちゃんはビッグバンドをやっているぐらいの人だからコレぐらいは朝飯前か。630v「ありがとうございます!かわいいです。親近感あります。すごく楽しかった~!
昨日初めて1回合わせて、今日また合わせただけなんですが、今後も演っていきたいですね」
640v「我々はちょっとジャズ寄りの人間が多いんで、メロディとコードだけが書いてある譜面を使っています。
それに従って音楽を作っていくっていうスタイル…つまり『セッション』ということをしております。
ではではボクらの得意な東方系の曲を演ってみましょう」580vドワッ!
写真に夢中になっていて気が付かなかったけど、スゴイ人が集まってた!
0r4a0211コレも基本的にブッ速いジャズ・タイプのナンバーの「おてんば恋娘」。
流星さんと…
660vヒロコちゃんが提示するテーマに続いて…670v刹那さんのソロが炸裂!690vココでもギンギンにバンドドライブさせたショボンちゃん。
スゲな。700v「うれしい!大好きなの…ナンカ大人の文化祭みたいでこのイベントが大好きなんです!
みんな思い思いの『スキ』をココに持ち来んでって言うか、そんな感じがすごい好きなんです。
色んなおもしろいカッコしたり、かわいいカッコしたり、好きな物食べたりとかね!
はい、ということで終わりの方に近づいてきたみたいです。
私達、明日も出てますからね」720ますます増えて来た観客に届けた最後の曲は…
650_m3コレも東方系のレパートリー「ネイティブフェイス」。
815流星さんが奏でるサルサ・ピアノがキレッキレ!740勇猛なテーマをヒロコちゃんが勇猛にブロウする。
760v途中でガツンとブチかます転調がカッコいい!750こうしたラテン調の曲でもバツグンのコンビネーションを見せる刹那さんと…770vショボンちゃん。
もちろんNATALカホンとショボンちゃんの相性もバツグン! 800vそして劉生さんの華麗なピアノ・ソロで曲は締めくくられた。810「どうもありがとうございました~!
会場の皆さま、最後まで楽しんで行ってください!」
全4曲、短いながらも充実した内容の演奏だった!
  
東京アクティブNEETsの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
820vあ~、楽しかった!
今回もココに来て感じたことがひとつ…「ロック」はすたれて当然だよな~。
J-POPの類はロックではないので、そうしてみるともはやかつて「ロック」と呼ばれていた音楽を聴く意味が全く見いだせないよ。
ウソだと思ったら来年行ってごらん。
どんな年寄りでも行けば楽しいよ。
でも、元々ロックはマイノリティのモノだからして、ロック元来の姿を取り戻しているのかも知れない。
 
最後に…会場にてナニをどう見ても我々夫婦より年上のご老人をひとりお見かけしました。
結果、「最年長」ではなかったみたい。
一方、「夫婦部門」ではブッチギリの最年長だったかも!
ヤッタね!
若い人と仕事ができて私もシアワセなのであ~る。840 

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200 (一部敬称略 2023年4月29日 幕張メッセにて撮影)

2023年2月22日 (水)

Winter of Youth 2023~高校生と音楽を楽しむ<後編>

 
前半の4バンドがエントリーを終え、ゲストバンドのChroniCloopのパフォーマンスを楽しんだ後、『Winter of Youth 2023』は後半に突入した。
後半もステージのお手伝いを務めるのは…
Marshall JCM2000 DSL100と…
610v_2NATAL(ナタール)のCafe Racer(カフェ・レーサー)。
620v_2後半のトップバッターは「ちりめん邪子」。
10平田鼓20v_2松村郁美30v所沢高校フォーク部のデュオ・チーム。
1曲目は「癖になる」。40_2リード・ボーカルは鼓ちゃん。
「つづみさん」なんてステキなお名前ですな~。
お父様が観世流か何かのご関係とか…?50ギターの演奏をメインにコーラスをつける郁美ちゃん。60v_2この曲、純粋なフォーク調なんだけど、ダイナミクスが鮮やかなことに加え、強烈なフックをメロディに盛り込んでいてとてもオモシロい!70v「次は皆さんに向けたエールソングにです。
どうか皆さんの心に届きますように…」と2曲目を紹介。Img_3152 2曲目は「大丈夫」。90ミディアム・スローのこれまた純粋なフォーク・チューンなんだけど、よくコードを知ってるね~。
サブドミナント・マイナーを効果的に使ったりして、コードへのメロディの乗せ方が大変巧みだと思います。
100_2「♪大丈夫、大丈夫 こわくないよ」という聞かせどころのパートも実に印象的だ。120v_22人でギターを弾きながら歌を歌って「あーでもない」、「こーでもない」ってやるんでしょうね。
楽しいでしょうナァ。
時折ケンカしちゃったりなんかしてサ。
130vその甲斐あってか、後に「私たちの歌をたくさんの方々に聴いて頂ける機会を頂けて、本当にうれしかったし、楽しかったです!」という感想を寄せてくれた2人。140_2「邪子」なんて名乗ってはいるけれど「邪(よこしま)」な部分など全く感じさせない美しい演奏で出番を終えた。
こうした毛色の異なるチームを挟み込んでくるのもこのイベントの良いところだ。
150_2ちりめん邪子の詳しい情報はコチラ⇒Official Twitter

110ちりめん邪子のお2人さん、ありがとうございました。それではココで平田さんにお話を伺います。
「お疲れ様でした!」
優しい気持になれる2曲でとてもヨカッタです。いかがでしたか?
「お客さんがいっぱいいらっしゃってスゴク緊張したんですけど、新年の始まりがこのイベントへの参加ですごくうれしかったです」
ちりめん邪子とは?
「漢字が違うとは思ったんですが、『ちりめんじゃこ』が好きという理由で名付けました。リズミカルな方がいいかなと思って…」
これからも頑張ってくださいね!
「ありがとうございました!」

180_2ゾロゾロとメンバーが走って舞台に上がって来たのは「こびとのきもち」。190_2「レディース&ジェントルメン!
ようこそ…人間のみなさん、こびとの世界へ~!
よろしくお願い致します!」
「フォーク」の次は「こびと」だ!
200_2栗田郁弥210v春日啓汰220v_2堀内秋音230v鈴木心桜240v富田修斗250v_2また元気なヤツが出て来たゾ~!
1曲目は出会いをテーマにしたという「片隅の唄」。
270v_26/8拍子のアルペジオのバッキングだけで栗田くんが歌い出す予想外の展開。280v_2って、オイオイ春日くん、靴下やんけ!
気合を入れるといって裸足でステージに上がる人は時折見かけるけど、靴下姿は初めて見たかも。
靴を履き忘れてきたとしか思えん!290堀内くんのストラミングも重なって分厚いバッキング・サウンドを構築した。300v_2バンド名からするとナニやコミカルな印象だったがトンデモナイ。
「小さいボクらにナニができるのだろうか」とメッセージ性の強い曲を披露した。
310_2「ありがとうございました。
改めまして5人組ボーイズ・バンドの『こびとのきもち』です。
チューニングをしている間、チョットしゃべろうと思います。
ボクとしましては、人間の皆さまがこうして集まってくださってメチャメチャうれしいです。
実はボク、浦安の夢の国の方の出身でして、確か7人組のこびとがいると思うんですけど、毒リンゴをカジってオエ~って感じの人達と同級生なんですよね。
ライブの時、人間の皆さまの文化について尋ねているんですけど、人間の皆さんはこの間年が変わった…という風に聞きました。
『年明け』ってことですか?
『初詣』っていうのを聞いたんですけど。初詣行ったよという人?
恋人と行った人?…いない?
どうしましょう!…新年初スベリ!
こうやってステキなステージを用意してくださった人間のスタッフの皆さん、そして会場に来て下さってる人間の皆さん、こびとのことを愛してるぜ~!」
Img_00702曲目はストレートでノリノリ・ナンバー「愛してるぜ!!」。
260_2誰がどう見ても「こびと」には見えない5人の「こびと」が猛烈なハッスルぶりを発揮して出番を締めくくった。
おそるべし「こびと」!
目指せ、「第二の白木実」!ってなもんやな。
320_2

330v_2

340v

350_2

360v_2こびとのきもちの詳しい情報はコチラ⇒Official Twitter370「こびとのきもち」のみなさん、ありがとうございました。
メンバーを代表して堀内さんにお話を伺います。
演奏を終えてどんな気持ちですか?
「こういうライブハウスっていう感じのところで演らせてもらうのは初めてなんですよ。
やっぱいつもより気持ちよく出来たと思います」
今日はわざわざ1年生の頃のクラスTシャツを着たんですよね?みんなが違う色になるようにして。
「そうですね」
普段もメンバーさん同士仲いいんですか?
「とても仲いいです!」
じゃあ一緒に夢の国に行ったりとか。
「夢の国っていうか、ボクたちこびとなんで、そんな別に、たまに同級生も見に行ったり…行くかな~みたいな。たまに見かけるみたいな感じです」
平日は「こびと」なんですか?
「えっ!チョットわかんないですけど!」
お疲れ様でした。ありがとうございました。
「ありがとうございました!」
やっぱり「こびと」だったんだ…。380
<マーブロ・コラム3>
モノの呼び方が洋の東西で異なるのは楽器に限ったことではないけど、本場の名称を知っておくのは良いことです。
ま、コレをやり出すとキリがないんだけど、名前自体がガッツリ違ってしまっているのモノと謝った英単語の読み方で食い違いが生じているモノと2通りの齟齬のスタイルがあります。
例えばギターの弦を押さえる「カポタスト」ってあるでしょ?
日本ではアレは省略して「カポ」なんて読んだりしているけど、それでは海外では通じない。
アレは元々「ケイポタスト」が正しいので「ケイポ」と言わないとわかってもらえない。
「ヴィブラート」は「ヴァイブラート」とかね。
それでもこの手のヤツはまだ何とかなるんだけど、一度ひどく困ったことがあったのは、エフェクターの「ケンタウロス」というヤツ。
コレ、ギリシャ神話に出て来る人と馬が合体した例のアレのことで、英語では「Centaurus」と綴る。
そのまま読めば確かに「ケンタウラス」となるんだけど、コレが100%通用しない。
「ケンターラス」、「ケントーラス」と語尾の上げ下げを交えてアメリカ人相手に色々やってみたんだけど、どうしてもわかってもらえなかった。
正解はほぼカタカナ読みで「セントーラス」。
なんで初めっからそう教えてくれないの?
 
ココで書いておきたいのはモノの名前自体が違うヤツね。
例えばギターの「トレモロ・バー」…コレは「ワーミー・バー」。
「チョーキング」は「ベンド」。
「フレーズ」は「リック」等々、いくらでもある。
で、高校生諸君に知っておいて頂きたいのは下の写真のヤツ。
ギターとアンプをつなぐ「電線」ね。
日本では「シールド」って呼んでいるでしょう?
コレって完全に日本でしか通用しない方言です。
では世界標準では何と言うか…「ケーブル」と言います。
ギター用だったら「ギター・ケーブル」。
電源用だったら「パワー・ケーブル」。
「シールド」と言うと何となくプロっぽくてカッコいい気になるよね。
ギターが少しうまくなったような…。
私も高校生の時はそう呼んでいましたが、もう長いこと「ケーブル」という言葉を使っています。
ちなみにイギリスでは「Lead(リード)」という言葉を使うことがあります。
電源ケーブルは「Mains lead(メインズ・リード)」。
「mains」というのは「電源」という意味で、Marshallアンプのリアパネルの電源ケーブルを刺すところには「MAINS」って書いてあります。
コレ、オモシロいことを発見しましてね、「シールド」というのは信号を送る導体をシールド(遮蔽)している構造からそう呼ぶようになったんでしょうけど、キーボーズを弾く人たちは全く同じ構造のモノを「シールド」とは呼ばず「ケーブル」って呼んでいるんだよね。
ナンでだろう?
あ、そうそう、イギリスでは「ピック」のことを「プレクトラム(plectrum)」と呼ぶことがあります。
これからイギリスへ行こうと考えているギタリストの皆さんは覚えておくとよいでしょう。
コレは弦楽器を奏でるための「爪」という意味です。
Cable_2 さて、『Winter of Youth 2023』の最後を飾ったのはMUSTCATの皆さん。390ボーカルズ/ギター400v_2ギター410vキーボーズ420vベース430vドラムス…の5人組。440v_21曲は軽快に飛ばす「Hey! Girl!」。450このチームはボーカルズの声と歌い方が曲にマッチしていてとてもよろしいナ。460声だけでなくシンガーの表情も見どころだ。
480v_2そんなシンガーをガッチリとサポートするバンド・メンバーたち。470v

490v

510v_2今日、2人目のガール・ドラマー。
ハイハットの取り回しが大変巧みだった。
あのね、いいこと教えてあげようか…。
アマチュアのバンドってね、ボーカルズとドラムスの2つのパートがシッカリしてさえいれば大抵どうにかなっちゃうんだよ。
要するに「メロディ」と「リズム」ということ。
音楽ってジャンルを問わず、まずはその2つのパートで成り立っているから。
ハーモニーは後から付いてくる…と思います。500v_2「今日ココでライブすることが出来て本当にうれしいです!
今回このライブのトリを務めさせて頂くので私もたち最後まで全力でガンバりま~す。
よろしくお願いします!」
590v2曲目も明るくダンサブルに「EVER EVER」。520_2どういうミュージシャンを手本にしているのかは寡聞にして推測すらできないが、明るく、楽しく、元気よい演奏でイベントをとても賑やかに締めくくってくれた。530v

540v_2

550v_2手拍子で盛り上がった~!560v_2

570v_2

Img_3282 MUSTCATのみなさんありがとうございました。
本日トリでの演奏でしたが、いかがでしたか?
「お客さんが多くて緊張したんですけど、とっても楽しく演奏することが出来ました!ありがとうございます!」
MUSTCATのみなさんは、2022年去年の夏にあったサマーユースの方にも応募して頂いております。
「そうなんです!」
念願の出演と言うことだったワケですね?
「楽しく出来ました。ありがとうございます」
これからも頑張ってください。
「ありがとうございます!」
 
インタビューでは語り尽くせなかった「楽しかった!」という細々とした感想を後で寄せてくれたMUSTCAT。
どうもありがとうございました!

MUSTCATの詳しい情報はコチラ⇒Official Instagram600_2
この後、審査タイムに入った。
その間に…
 
<マーブロ・コラム4>
<前編>で触れた「恥ずかしい」という話。
むかしむかし…まだ皆さんのご両親がお生まれになる頃の前の話です。
今、路線バスは運転手さんが1人で運行するのが当たり前ですが、かつてはバスのフロントガラスに1人で運行していることを示す「ワンマン」という緑の電光掲示板を取り付けていました。
ナゼかというと、それ以前は運転手の他に「車掌さん」と呼ばれるスタッフがバスの真ん中あたりに乗っていて、切符を売ったり、改札していたりしたのです。
この運行スタイルを便宜的に「ツーマン運行」と呼ぶことがあったようです。
「…ようです」というのも、コレは私も子供だった時代の話だから。
 
もしかしたらこの時の名残があるのかも知れない…などと勘ぐってしまいたくもなるですが、最近は2つのバンドが対等の立場でショウに出演することを「ツーマン」、3バンドの場合は「スリーマン」となど言ったりしますよね?
コレ、やめましょう!
2バンドの場合は「ダブル・ヘッドライナー」、3つなら「トリプル・ヘッドライナー」です。
コレが正しい英語。
4つの場合は「クアッド・ヘッドライナー」…イエイエ、コレは聞いたことがない。
恐らく4つ以上のバンドは立場を対等にして出演するコンサートなど海外にはないのでしょう。
そういう時には「Four bands」とか「ten bands」と言えばよいだけの話ですから。
下はウェブサイトで見かけた実際の告知の表記を切り取ったモノです。
日本でもキチっとしたプロダクションが企画するコンサートでは「ダブル・ヘッドライナー」という言葉が使われているケースが散見されるようです。
きっと海外の興業形態をご存知なのでしょう。
英語圏の人たちに「ツーマン」や「スリーマン」という言葉をどう思うか?と実際に尋ねたことがあります。
「さすがにコレは恥ずかしい」という感想でした。
せめて「two men」にするべきでしょう…ということでしたが、それも実際に口にすることは絶対にないということでした。
もっと恥ずかしいのはこのキテレツな日本語をわざわざアルファベットで表記していることです。
「日本にいるんだからいいじゃねーか!」という意見もあるかも知れませんが、こんなことをやっていたらいつまでも英語なんかできるようにはなりません。
ナゼならコレは語法の問題ではなくて知性の問題だからです。
こうした誤った英語を「おかしい」と感じることこそがバンドの国際化のスタートだと考えるのです。

9oneman 
さて、『Winter of Youth 2023』もすべてのエントリーが終わりいよいよ審査結果の発表だ~!
O-NESTでこの企画をご担当されている塚本さんが登場。
「みなさまお疲れさまでした!
それでは、お待ちかねの各賞の発表をしたいと思います。
それでは、まず『対バン賞』の発表からいきます」
630v_2♪ダラララララララララララララララララ(以下、ドラムロールは省略)

Dr 「対バン賞」を受賞したのは、「こびとのきもち」の皆さん。
塚本さんが表彰状の主文を読み上げる。
「対バン賞…『こびとのきもち』はSpotify O-NESTで開催された『Winter of Youth 2023』に於いて優秀な成績を収めたことをここに表します。
令和5年1月6日、Winter of Youth 2023実行委員会」
640「おめでとう!」という段取り。650 そして受賞者の喜びの弁。
「まさか獲れるとは思ってなかったので本当にうれしいです!
楽しいステージでした。
ありがとうございました!」
そして、副賞が贈られた。660v次の「審査委員特別賞」は「ちりめん邪子」。
表彰状の主文は「対バン賞」と同じ。
賞状と「O-NEST1年間で入り自由権」が副賞として贈られた。670 「こんな賞を頂けてすごく光栄です。ありがとうございました!」
680vお客さんの拍手の大きさで受賞者を決める「オーディエンス賞」。
この場で採決をしたが、モロに伯仲。
結果、「愛情ク裸部」が受賞した。
この場では副賞だけが贈られ、賞状はバンド名を入れて後に授与された。
690「1番狙っていた賞なのですごくうれしいです!
拍手してくださった皆さん、本当にありがとうございました!」
700vそして、本日のハイライトの最優秀賞!
受賞したのは「Ramp Way」。
710_2副賞でMarshallのバックパック他が贈呈された。
730「信じられなくて…すごいビックリしています。
今日は本当に楽しかったです。ありがとうございました!」
720v_2「それでは、改めて受賞された4組の方に大きな拍手をお願いします!」
740「以上をもちまして『Winter of Youth 2023』を閉幕させて頂きます。
ご来場頂きありがとうございます。
配信でご視聴頂いたみなさんもありがとうございました。
お気をつけてい帰りください!750<マーブロ・コラム (スピンオフ)>
『Winter of Youth 2023』出場者の皆さん、お疲れさまでした。
そして、受賞者の皆さん、おめでとうございます!
今回も若さ溢れる演奏を堪能させて頂きました。
皆さんが好きで始めた音楽でしょうから、どうぞこのまま続けて行ってくださいね!
音楽を続けるに当たっては、とにかく音楽を聴き続けることです。
それも「いい音楽」を聴くように努めてください。
この世を去って50年経った今でもアメリカの音楽業界に影響を与え続けている偉大なジャズ・ミュージシャンにデューク・エリントンという人がいます。
この人はこういうことを言いました。
「音楽には2種類しかない。いい音楽とそれ以外だ(There are simply two kinds of music, good music and others)」
流行しているモノや新しいと言われているモノだけがいい音楽とは限りません。
「いいね!」の数や動画の再生回数の多さに惑わされてはいけません。
そうした時流に乗った音楽やエンターテイメントは一時的なモノで時代の風雪に耐えうることができないのが普通です。
もっともそれが「流行」というモノなのですが、むしろ、そうではないところにこそ「いい音楽」は隠れています。
そして、その「いい音楽」は絶対に自分の方からは近づいて来てくれません。
また「いい音楽」かどうかを見極めるようになるにはたくさんの経験が必要です。
つまり音楽は知れば知るほどオモシロくなるモノなのです。
皆さんはSpotifyのような便利なモノがある時代に生まれました。
それを大いに利用してください。
J-POPだけではなく、クラシックでもジャズでも民族音楽でも徹底的に色んな音楽を聴くのです。
まずは海外のロックでお気に入りのアーティストを見つけるのが良いでしょう。
今、自分が好きな音楽だけに留まっているだけではあまりにモッタイない。
「本当にいい音楽」は間違いなく皆さんの人生を豊かにしてくれますよ!

 

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<K.B.B.>

<Choose Your Fighter>


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200 (一部敬称略 2023年1月6日 渋谷Spotify O-NESTにて撮影)

2023年2月21日 (火)

Winter of Youth 2023~高校生バンド冬の競演!<前編>

 
昨年の8月1日に開催され、久しぶりにMarshall Blogでレポートした高校生バンドの祭典『Summer of Youth』。
その冬バージョンが年明けに催された。
人呼んで『Winter of Youth 2023』…そりゃそうだ、冬だからな。
かつては「都民の日」に開催していたこのイベントの前身、『Tokyo High School』の時代からレポートしていたMarshall Blogとしては当然お邪魔するよね。
今回エントリーした高校生バンドは7つ。
その熱演のもようを2本立てでお送りする。10v_2まず最初にステージに姿を現したのは会場となったSpotify O-NESTの谷村恭子さん。
昨夏に引き続き今回も総合司会を務めた。
「ご来場頂きましてありがとうございます」
開演の挨拶に続いて、審査方法について説明した。
「審査は演奏とパフォーマンスを評価します。
そして、コレはライブハウスならではの審査基準として、お客様を集められることも一種の実力として審査させて頂きます。
演奏、パフォーマンス、動員の総合評価が最も高かったバンドが『最優秀賞』です。
O-NEST店長、ブッキング、照明音響等のスタッフ陣で審査する『審査委員賞』。
自分のバンド以外に良かったバンドを出演者自身で投票して決める『対バン賞』。
そして、お目当てで来たバンドとそうでないバンドを含め、良かったと思うバンドを会場の皆さんの拍手によって決定する『オーディエンス賞』。
以上4つの賞になります。
今日ご出演頂く皆さんは、事前の審査をくぐり抜けてきているバンドですので、自信をもって演奏して頂きたいと思います」20vステージにはMarshall。
JCM2000 DSL100と1960A。25vそしてNATALのCafe Racerがセットされた。26谷村さんのMCの後、早速最初のバンドが登場。
アラアラアラ…真冬だというのに全員上半身ハダカになっちゃったよ!30バンド名を見て納得…「愛情ク裸部(あいじょうくらぶ)」。
ギャハハ!略して「じょうら(上裸)」だって。
ウマいな。40青木善次郎50v斎藤空60v飯田将大70白濱圭吾80v大森俐空(りく)
…の5人。90v「新年にふさわしいさわやかな1曲!
カッコいい曲を持って来ました!」
…と自信満々に演奏した1曲目は「チャック」。100上半身裸のイメージとは無関係なファンク・ビートのおしゃれチューン!110vメチャクチャ元気がよくて何しろギターの2人がジッとしていない。120vでもコレでいいのだ!
暴れろ!
130「ありがとうございました!
1曲目にこんなことをやってしまった。
今日は来る大会を間違えたな…と、思った人はいると思うんですけど。
大丈夫です。
今日は『Winter of Youth 2023』です。
盛り上がっていきましょう!
こんな大会を用意してくださったスタッフや運営の皆さん本当にありがとうございます!
スタッフのお姉さんとか、司会のお姉さんとか、照明のお姉さんとか…あなたに送る曲と言ってもいいでしょう」

145v…と紹介した2曲目は「お姉さん」。
ハハン、上手に持っていったね?150「♪お姉さん、ボクのか弱い心を抱きしめてくれませんか?」155コロコロと情景が変わって行くドライビング・ナンバー。160vリズム隊の2人も大活躍だ。170v「お姉さん→お母さん→お婆さん」と呼びかける相手が変わっていく歌詞もオモシロイ。0r4a0086 フォーメーションもタップリと取り入れて見応えも十分!
140まさにトップ・バッターに持って来いの5人組だった!180愛情ク裸部の詳しい情報はコチラ⇒Official Twitter

190演奏後は司会の谷村さんとのインタビュー。
バンドの代表はベースの白濱くん。

お疲れさまでした。トップバッターいかがでしたか?

「出し切った感があります!」
たくさん聞きたいことがあるのですが、どういった経緯でバンドが結成したんですか?
「みんなチョット疲れていて、限界で、その限界の末に発足したのがこのバンドでした」
高校ではモテてますか?
「あまり…これからですかね?」
やっぱり大きなフェスに出ることがこのバンドとしての目標になるんですか?
「そうですね、よく話に出ますね。
野外ライブとか…カウントダウン・ジャパンを目指しています」
これからも頑張ってください。
「ありがとうございます!」2002番目のバンドは「エレクトロキャパシティ」。210菅生桃220v石原遥230相澤俊介240大森俐空(りく)
大森くんは愛情ク裸部と掛け持ちですな?250v「コンデンサー」みたいなバンド名からすると学校では電気の勉強でもしているのかな?
んなことはないか…。
このチームはベースレスでキーボーズがその代役を務めている。2601曲目は「ミッドナイト・フォール」。
今風の軽快なポップ・チューン。
270vキーボーズの豊かなボイシングのバッキングが心地よい。
320遥ちゃんとのコール&レスポンスのパートも楽しいね。280v_3 さっきとはまた違ったドラミングで桃ちゃんのボーカルズをガッチリとサポートする大森くん。300v2曲目。
今流行っているとかいう、イントロなしの歌い出し。
340曲名は「僕の願い」。350大森くんの叩き出すストレート・アヘッドなロック・ビートに乗って…
380v相澤くんと…360v遥ちゃんによるキーボーズ・チームのソロもフィーチュアされた。330v「ありがとうございました!」
さわやかな歌声も印象的なエレクトロキャパシティのステージだった。400vエレクトロキャパシティのみなさん、ありがとうございました!
どうでしたか?
「イヤ~、チョット前の人達が何とも言えない方たちだったんで、ボクらなりに曲を伝えられたらいいなと思ってステージに上がりました」
キーボーズ2人で少し珍しいバンド編成だと思うんですが、どういった経緯でこのようなスタイルになったんですか?
「元々ギター、キーボーズ、ドラムスの3人でバンドを組もうという話だったんですが、『ベースがいないね』ということになり、チョット色々ありまして、キーボーズがベースを担当したら他にない編成になって面白くなるんじゃないかな~…ということでこの編成になっています」
女の子2人の声もしっかり合っていてすごく良かったと思います。
「ありがとうございます!」
 
エレクトロキャパシティの詳しい情報は⇒Official Instagram

410
<マーブロ・コラム1>
筆者はイギリスのMarshallと仕事をし出してカレコレ20年以上が経過しましたが、その間幾度となく現地の「ホンモノの英語」と日本でしか通用しない「和製英語」の違いを目の当たりにして来ました。
時に驚いたり、時に恥をかいたり…。
高校生ミュージシャンの皆さんも将来音楽の仕事で海外の人たちと接する機会があるかも知れません。
その時に備えて、ホンの些細な知識ではありますが、私が自分の経験から習得したその辺りの情報を皆さんとシェアさせて頂きたいと思い、この2回にわたるレポートの中で4つほどコラムを挟み込むことにしました。
ご参考になりますように…。
 
まずは、今、「エレクトロキャパシティ」のテキストの中で「キーボード」ではなく、「キーボーズ」と複数形にして表記しました。
英語圏ではコレが標準です。
鍵盤自体を指し示す時以外は「keyboards」と複数形で表示しているようです。
「ボーカル」も同様です。
よく日本人のバンドがメンバー紹介の時、海外のバンドのマネをして「オン・ボーカル…〇〇」とやりますね。
アレは少々恥ずかしい(<後編>では最高にみっともなくて恥ずかしい和製英語を紹介します)。
英語圏の人はこんな言い方をしません。
必ずと言っていいほど「On vocals」と「vocal」に「s」を付けて複数形にします。
「vocal」という言葉は「声の」という意味の形容詞で、名詞として使うと「歌のパート」という意味になります。
そして、それはナゼか常に複数形なんです。
理由をイギリス人の友達に尋ねましたが、「教会とかでみんなで歌うからじゃね~か?」程度の返答しか得られませんでした。もしかしたらその通りなのかも知れない。
とにかく「vocal」は複数形にしておけば安心。
もし、アナタの家に洋楽のCDがあればスリーヴ(ジャケット)のクレジットをチェックしてみてください。
きっと「Vocals」と表記しているハズです。
私も家にあるレコードやCDをたくさんチェックしてみましたが「Vocal」とされていたレコードは1枚しかありませんでした。
「vocalist」という言葉はありますが、向こうの人はそう言わずに「singer」と言うのが普通です。
ドラムも同じ。
「drum solo」とか「drum stick」のように他の言葉と組み合わせで使う時以外は常に「drums」と複数形で表現しるようです。
その点、「guitar」や「bass」は単純。
私は英語の専門家ではないので、「絶対に」と言うことは差し控えますが、少なくとも英語圏の音楽や楽器業界の人たちがこうしている…という風に理解しておけば有用な情報だと思います。
 Vdk 3番目のチームは「Ramp Way」。
「ramp way」というのは高速道路とかの「合流車線」という意味かな?420荒木史絵奈0r4a0232_2 桑野さくら0r4a0260 清水悠太
550v榎本実乃里460v1曲目は「たそがれ」。470ドッチードッチーというファンク調のビートに…
510vボーカルズがたくさんの言葉を乗せるスタイル。480vそして、サビではコーラスを交えてキャッチ―に。0r4a0253 まさに今の若い人たちが好むタイプの音楽ね。500vディレイ・トリックを使っていたのかな?
バッキングもオモシロかった。0r4a0260_2「Ramp Wayです。よろしくお願いします!
次演る曲も私たちのオリジナルなんですが、サビで『バイバイ』って手を振るところがあるので、それを一緒にやって頂いてお正月に摂取しすぎたカロリーを…キャハハ!…一緒に消費していきましょう!
今日は私達の新年1発目のライブです。
盛り上げていくので一緒に今日1日楽しんでいきましょう!」
4302曲目は「ブーゲンビリア」。
「ブーゲンビリア」って英語で書ける?
「Bougainvillea」と綴ります。
ムズカシイでしょ?発音はほぼカタカナ通りなんだけどね。
それもそのハズ、「Spelling Bee」というアメリカの由緒正しい綴り当てコンテストの決勝戦に出題されるレベルの単語なのです。
0r4a0280さくらちゃんのギターをバックに歌い出す史絵奈ちゃん。530「♪バイバイ!」
やってる、やってる!
摂取カロリー消費だ!
0r4a0271 「バイバイ」のパートでこの曲も強力にコーラスがフィーチュアされる。540v「♪バイバイ、アナタとは縁がないね 一途なのはいいけどもう飽きて」って、オイオイ、ずいぶんキッツイ歌だナ~。0r4a0263 そんなキツイ1曲を確かなビートでまとめ上げた実乃里ちゃん。560vさくらちゃんのギター・ソロもフィーチュアされた。
580v2023年の最初のライブが他の大会で実績を残してるバントとの競演でとても緊張したというRamp Way。
でも、今までの課題点が改善されたような納得のステージになったそうだ。
ヨカッタヨカッタ!570vRamp Wayの詳しい情報はコチラ⇒Official Twitter

580ありがとうございました。
新年最初のライブとのことでしたが、いかがでしたか?
「お客さんが思ったより多くて…ウフ、楽しかったです」
メンバーさんは女の子3人に男の子1人だけという編成ですが…
「最初は女子だけのバンドだったんですけど、何回かメンバーが替わってベースがいなくなったんです。それで、色々あって男の子のベースがいたらな~と思って…いてよかったです」
ありがとうございます。これからも頑張ってください。
「ありがとうございました!」590前半最後に登場したのは「必須条件」。
「渋谷いけますかッ?盛り上がれますかッ?」
元気よくスタートした4人組。
600堀内結弥610v石田和史620v山田綾大630v永田和大
720v1曲目は「フロイデ」。
「第9」か?
2本のギターのアンサンブルから…670パワフルかつスムーズに…700リズム隊が入り込んで来る。
640v軽やかに突き進むドライビング・チューン。650そして、堀内くんの熱唱!
6602曲目は「檎」…え?コレ何て読むの?
「きん」?「ご」?
このバンドはインテリだな。
ナニがしかの訓読みがあるのかしらん?
 
「まだイケるよね!」Img_3017 ゴリンゴリンにハードなロック・チューン!
今の若い人たちのハードロックって感じかな?
710ココまでのところ、今日一番ハードな演奏を聴かせてくれた必須条件の4人!730v

740v

750v

760v最後の最後まで気合の入った演奏だった!770v必須条件の詳しい情報はコチラ⇒Official Twitter780必須条件の皆さんありがとうございました。
新年初のライブいかがでしたか?
「そうですね…今年一発目とは思えないぐらい熱いライブが出来たと思います。
けっこう明るくして目立ったんじゃないかな?」
必須条件って言うバンド名の由来はありますか?
「『必須』というのは単純に必ずしなきゃいけないことです。
ボクたちの音楽が聴いてくれる皆さんにとって『必須条件』になればいいな…と思って名前にしました。
ドラムスがすごく力強くて『青春の姿』って感じがしたんですけど、影響を受けているバンドとかは?
「結構海外バンドを聴いたりしています。
ウチのドラムスなんかは、結構ハードロックとかを聴いていて、影響を受けているじゃないかなと思います」
ありがとうございました。これからも頑張ってください。790…ココまでが前半。
 
<マーブロ・コラム2>
最近は「サビ」なんていう言葉が一般化したようです。
昔は普通の人がこんな言葉を使うことはあまりありませんでした。
一方、「フォー・ビート」とか「エイト・ビート」等のリズムやグルーヴのスタイルを表す言葉はどうでしょう?
「サビ」ほどは一般的ではないのかな?
このビート系の表現も英語圏では全く違うんですよ。
もっと直截的に呼ぶそうです。
「4ビート」は「Jazz beat」。
「8ビート」は「Rock beat」。
「16ビート」は「Funk beat」。
「2ビート」は「Takeshi」…コレはウソです。
確認したことはありませんが、「Country beat」って言うのかも知れないな。
私も以前は「16ビート」だの「4ビート」だのカッコをつけて口にしたり文章に記したりしましたが、今は止めています。
ナゼなら英語圏の人とコミュニケーションを図る時「8ビート」とか「16ビート」と言ってもまず通じないことを知ったからです。Beat 以下<後編>につづく。
 

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アニメやゲームとは無関係に自分たちが作った音楽だけで海外に挑戦している日本のバンドがいます。
ボーカルズがないインストゥルメンタル・バンド、D_Drive。
このMarshall Blogを通じて発掘され、世界デビューを果たしました。
高校生諸君もゼヒ聴いてみてね!

<だるまさんは転ばない(Red Light, Green Light)>

コチラはSONY Xperiaとのコラボレーションで制作した最新ビデオ<Wings>。

<Thmbs Up>

<Begin Again>


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200 (一部敬称略 2023年1月6日 渋谷Spotify O-NESTにて撮影)

2022年8月31日 (水)

Summer of Youth 2022~がんばれ高校生バンド!


久しぶりにお邪魔した高校生バンドのイベント。
主催は株式会社シブヤテレビジョン並びにSpotify O-nest。
イベントのタイトルは『Summer of Youth 2022』。
なんか、懐かしい響きだな…。
アレは「Summer of Love」か。
1967年のアメリカで若者を中心に巻き起こったヒッピー・ムーブメントのひとつ。
今日の記事の主役たちは「ヒッピー」なんて言葉すらご存じなかろう。
10 この『Summer of Youth』は、以前10月1日の「都民の日」に開催されていた『TOKYO HIGH SCHOOL ROCK』というイベントが元になっている。
学校が休みの都民の日に、高校生バンドを集めてライブをやっちゃおう…という企画だった。Thr_2Marshallは第2回目からサポートを始め、このMarshall Blogでも幾度となくレポートしてきた。Thr2010 ここ数年、御多分に漏れずコロナの影響で開催を見合わせてきたが、久しぶりに開催する…ということを耳にして駆けつけた。
会場はO-nest…イヤ、Spotify O-nest。
チョット前までTsutaya O-nestだったんだけどな…今はSpotify O-nest。
そのステージのようす。20ギター・アンプはMarshall JCM800 2203と1960A。
オリジナルの2203のハーフ・スタック。30vドラムスはNATALのバーチ・オリジナル。40まずは司会の谷村恭子さんが登場。
出演バンドや各賞の紹介、注意事項等が手際よく伝えられた。45各賞?
そうか…このイベントはコンテスト形式になったのか…。
かつてはプロのバンドをゲストに迎え、高校生が集まってライブ・コンサートを開催する…というスタイルだったが、今は多角的な観点から優劣を決定する形式になった。
各賞は次の通り…
◆最優秀賞
◆審査員賞
◆対バン賞
◆オーディエンス賞
…の4賞。

55v高校生バンドの前にステージに上がったのは桃色ドロシー。
横浜出身のガール・トリオのチームだが、今日はアコースティック・セットの2人体制でパフォーマンスを披露した。
 
ボーカルズとギターのハキイ。60vドラムスとコーラスのキシベ。
 
素晴らしくヌケのよい声と躍動的なグルーヴで「ツムギウタ」、「明日の道標」、「その先に」の3曲を演奏してくれた。
「母校である横浜の瀬谷西高校が廃校になってしまうので寂しい」というMCもとても印象的だった。
私は経験がないけれど、ウーム…そうなったら確かに寂しいだろうネェ。70vさて、メイン・イベントの高校生の部。
 
トップ・バッターでステージに現れたのは「Pon'ズ」。801曲目はフラワーカンパニーズのコピー、「深夜高速」。90v律儀にもマスクを着けたままの演奏!100v今ならではの光景だ。
110vいい記念になるかも知れないよ。120v2曲目はシンガーがギターを降ろしてエキサイティングに迫る「リンダリンダ」。
この曲は人気あるネェ。
35年前の曲…ということはキミたちまだゼンゼン生まれていなかったのね?
アタシャもう働いてたわ。
130vそして最後は「やさしサンライズ」というオリジナル曲。140演奏後のインタビュー。
「結構楽しめたかな?って…。
こんなにたくさんの人の前で演らせてもらって…こんなこと滅多にないので…ありがとうございました」
「リンダリンダ」ならともかく、マイクを握って人前で話すなんて照れちゃうよネェ。1502番目のエントリーは「UNBALANCE」。1601曲目は「蒼天」。170v中央大学付属杉並高校3年生の皆さん。180vアレ?グドモの3人も中大付属の八王子だったような…。
190v普段は吉祥寺方面でライブをしているUNBALANCE。200v今回は初めての渋谷でワクワクだったそうだ。210vこのバンドは2曲。
もう1曲の「あとがき」を演奏して締めくくった。220演奏後のインタビュー。
「こういうライブハウスは久しぶりだったんですけど、思い切り出来たかな?って感じです。
ボクらは吉祥寺の『JYOJI-ROCK』というイベントによく出させてもらってます。
8月の下旬ぐらいに『JYOJI-ROCK』の予選があるので次はそちらの大会に出場します」225続いて3番目のエントリーは「Blue rose paradigm」。2301曲目に演奏したのは「もっと光を」。240vこのチームも2曲。
2曲目ではボーカルズがギターを提げた。0r4a0129 曲は「崩壊前夜」。250v初めて作ったオリジナル曲。260v先日、千葉県の軽音楽連盟の大会にエントリーした時、この曲を演奏して「奨励賞」と獲得した。270vこの曲に熱意を注いで夏休みの間ずっと練習して来たのだそうだ。
その甲斐あっての大熱演!280「すごい気持よかったです!
今日、みんな制服で来たんです。
でもボクが4人分の衣装を持って来て、無理を言って着させたんですよ!」2904番目の出場者は「匿名希望」。
エ?「匿名希望」が正式なバンド名なのね?3001曲目は自作の「アネモネ」。320v以前は学校がらみの高校生バンドのコンテストで、審査員の仕事なんてのをずいぶんやったものだったが、10年以上前から出場者の8割近く、あるいはそれ以上が女子というのが珍しくなくなった。330v今回はジジイの昔話を一切書かないつもりなんだけど、ひとつだけ。
我々が高校生の頃のバンド・コンテストというと10バンド以上出て、女子のバンドメンバーはゼロか、せいぜい1人か2人だった。
45年ぐらい前はそれが当たり前だった。340vところが今回のこのイベント、女子だけのバンドってとうとう出場しなかったな…。
そこへ行くとメンバーの3/4が女子という匿名希望は貴重な存在だ。350vVの彼。
今回の出場者の中でただ1人、シッカリしたトーンでトラディショナルなロックのギター・ソロを聴かせてくれた。
しかも2203をLOWにインプットして使っていたんだよね。
「通」だゼ。
誰かから教わったのかな?3602曲目も「始まり」というオリジナル曲を披露した。
365「匿名としては、1年ぶりにこのようなライブハウスで演らせてもらうので、すごい緊張したんですけどとても楽しかったです!
元々は女子バンドだったんですけど、色々メンバーチェンジをしていて、ちょうど彼が空いてたので入ってもらうことになりました」370最後に登場したのは「子飼いのとなり」。380ギタリストが不在なので、始めキーボード・トリオ+ボーカルズのロック・カルテットかと思ったら…。
400vラップを演るチームだった!
390vさすがに私が高校生の頃には見かけなかったタイプ。
時代を感じるわ~。
420vベースの彼は2番目に登場したUNBALANCEと掛け持ちだ。410v「子飼いのとなりです。ありがとうございます!
ボクたちは最初キーボーズを除いて3人で演ってたんですが、2、3か月前にくらい前にキーボーズの子に加わってもらいました。
ボクがメチャクチャにラップが好きで、小6ぐらいの頃からズッと聴いてきました。
2曲目の歌詞にはその想いを綴っています」430vその2曲目は「RAP DOPENESS」。
♪ヘイヨウ、ヘイヨウ…と、自慢のオリジナル・ラップで高校生のエントリーを締めくくってくれた。440こうしてエントリーした5つの高校生バンドが終了したのだが、本来であれば7バンドが出場することになっていた。
ところが、1バンドが直前で欠場。
そして、不幸にもイベント当日にも欠場者が出てしまったため、タイムテーブルに余裕ができてしまった。
そこで急遽、もう一度「桃色ドロシー」にご登場願ったのだが、今度はそのマネージャーのマクシムさんの前説つき。
軽快なトークで会場は大爆笑!

その後、桃色ドロシーが2曲演奏して、もう一方のゲストのルサンチマンにつないだ。445vルサンチマンは5曲を演奏。
高校生諸君から熱狂的な支持を得ていた。446ゲストの熱演が終わりいよいよ審査結果の発表。447結果を発表したのは主催スタッフの塚本清美さん。
まずは最優秀賞…え、いきなり?
普通、最後じゃね?
450v♪ダラララララララララララララララララDr 「匿名希望」!
協賛の楽器メーカー提供の商品をゲット!
452「こんな賞が頂けてうれしいです!」460v O-nestとイベントのスタッフが選ぶ審査員賞は「子飼いのとなり」!
副賞はO-nestに出演、もしくは1年間有効のO-nestにライブを観に行く券。
465「唯一のラップということで、ヒップホップを含めて広げていけたらいいなと思います」470v ココからは賞状はなし。
 
自分のバンド以外の良かったバンドへ出演者同士で投票する対バン賞は「Blue rose paradigm」!
「選んでくれてありがとうございます。すごくうれしいです!」480v そして、お客さんからの拍手の多寡で決定するオーディエンス賞は「Pon'ズ」!
「ありがとうございます!」490v …ということで、みんな賞をゲットできてヨカッタね!
おめでとうございます!
また来年も楽しみにしています。
 
最後に…。
皆さん、音楽を続けてくださいね。
ヤメたらダメよ。ヤメたらそこで終わりですからね。
そして、音楽を演る演らないにかかわらず、徹底的に色んな音楽を聴いてください。
この地球上には皆さんが聴いたことがない素晴らしい音楽が無限にあります。
世の中で流行っている音楽や自然に耳に入って来る音楽だけが「良い音楽」だと思ったらそれは大間違いです。
本当に素晴らしい音楽ってヤツは実に不親切です。
ナゼなら絶対に向こうからは近づいて来てくれない上に、有料であることが多いからです。
しかし、自分の意志で探さない限り、そうした良質な音楽に出会うことはほとんどありません。
面倒かもしれませんが、せっかく皆さんが好きになった音楽じゃないですか?
それならもっと素晴らしい音楽の世界を体験しましょうよ!
良い音楽は人生を果てしなく豊かにしてくれるモノなのです。500 
その「良い音楽」の例をひとつ紹介しましょう。
Marshallのレコードレーベル、Marshall Recordsと契約をした関西出身の「D_Drive(ディー・ドライブ)というバンドです。
歌詞のない、いわゆる「インスト・ロック」を演っています。5bafyggdqそのD_Driveが8月26日にセカンドアルバム『DYNAMOTIVE(ダイナモーティブ)』を全世界に向けてリリースし、イギリスをはじめ、フランス、ドイツ、イタリア、オーストリア等、現在ヨーロッパで大きな注目を浴びています。
コレがその『DYNAMOTIVE』。53000x3000アルバムの1曲目に収録されている「Red Light, Green Light」のミュージック・ビデオがコレです。

どうですか?
世の中にはこういう音楽もあるんです。
もし『DYNAMOTIVE』が気になるようでしたら、もう少し詳しい情報をMarshallのレコード屋さんからゲットしてみてください!
 
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Photo 

200 (一部敬称略 2022年8月1日 渋谷Spotify O-nestにて撮影)

2022年6月21日 (火)

ドイツ大使館のMarshall 2022

 
ここのところコロナの影響で開催できなかったドイツ大使館のチャリティ・パーティに4年ぶりにお邪魔してきた。
このイベント、正式には下のフライヤーにある通り「BDF German Charity Fund Garden Party」という。
「BDF」とは「ドイツ人支援基金」を意味する「Fonds für bedürftige Deutsche」の頭文字を取った略称だ。
「FBD」ではなくて「BDF」になるのね?
英語名が「German Chrity Fund」となるようだ。
日本に在住する恵まれないドイツ人を救援する団体。
このチャリティ・パーティはBDFの主催で、その会場がドイツ大使館というワケ。
そのパーティの目玉のひとつが生バンドによるダンス・パーティで、今回もドイツ大使館勤務のギタリスト、フランク率いる「FRANK THE BAND」が主演し大いにパーティを盛り上げた。

10v ということで、4年ぶりに南麻布のドイツ大使館へ。
ハイ、ココはもう「ドイツ連邦共和国」だから。
3年ぶりの海外出張だ!
20嗚呼、ドイツ…。
私はフランクフルトしか知らないんだけど、とにかく毎年楽しかったナァ。
そんなドイツの思い出をツラツラと記録しておいたのでご興味のある方はゼヒご覧ください。
   ↓    ↓    ↓
私のフランクフルト <vol.1:2003~2006年>
私のフランクフルト <vol.2:2007年>
私のフランクフルト <vol.3:2008年>
私のフランクフルト <vol.4:2009年>
私のフランクフルト <vol.5:2011年>
私のフランクフルト <vol.6:スピンオフ~前編>
私のフランクフルト <vol.7:スピンオフ~後編>

610さて、今日は雨…どころか「記録的大豪雨」の予報。
これでは大使館自慢の美しい庭園をそぞろ歩くこともできない。40_1ま、「ガーデン・パーティ」というぐらいですからね、普段ならこの庭園でみんなでワイワイやるワケよ。
しかし、キレイな庭園だ。
またイギリス大使館とは全く趣きが異なるからオモシロイ。
昔は高台になっているこの場所から東京湾が見えたらしい。
40_2雨でもドリンクやフードを提供するテントの準備は進む。50フードを提供するメインのテント。
ザワークラウトはもちろんのこと、ドイツっぽい料理がズラリと並ぶ。
もちろん食べ放題。60コレはビールのテント。
ああ、バイツェン・ビール飲みたいナァ。
ココでは日本のビールを扱っている。80公邸のテラスで開宴時間を待つ皆さん。90テラスに面したボールルームのようす。
バンドはいつもココで演奏するんだけど、今回はコロナ&雨対策ということで、ライブの会場は引っ越し。110今回のライブ会場は庭園のハジに設営された立派で頑丈なテント。120中はこんな感じ。
チャンといつも通りダンス板もセットされている。130お、今回はバンドのバナーも用意されている!140準備万端、あとは開演時間を待つだけ。150一方、開宴時間となった公邸テラスでは開会の儀が始まった。170クレーメンス・フォン・ゲッツェ大使のご挨拶。
 
ヘア・スタイルに親近感を覚えるが、オイオイ、チョット待ってくれよ…大使って私と同じ歳じゃんよ!
英語、フランス語がご堪能。
イタリア語、トルコ語、スペイン語が「中の上」…ま、外交官だからね。
最近のご経歴では、駐イスラエル大使、駐中国大使を歴任されて、去年の9月から駐日ドイツ連邦共和国大使をお務めになられいてる。
同じ歳とはいえ、自分とはずいぶん違うのう。
でも私は「外交官になりたい」なんて思ったことは人生で一度もないからナァ。
せいぜい「マグマ大使」を喜んで見てたぐらいのもんだわ。
このゲッツェ大使、今は少々コワそうだけど、後でイメージが変わるよ。180v日独友好の余興で尺八の演奏。
あ、フランクが後ろに立ってる!
やっぱりこのイベントの中心人物なんだな。
190この方、メチャクチャお上手で、ルードヴィヒの「喜びの歌」などを吹いて聴かせてくれた。200v開会式が終わるのを待って特設テント内での演奏が始まった!210フランク・ベルンハルト
このダンス・パーティのオーガナイザー。
演奏する曲もすべてフランクのチョイス。220vそして、フランクは大のマーシャル好き。
3台持っていて、今日は…おお!JMD501。
プリアンプにデジタル回路を搭載したデジタル/真空管のハイブリッド・モデル。
発売当時、日本で大きな支持を頂戴したが、後にMarshallから聞いたところ、ドイツでもかなり人気が高かったそうだ。230おなじみsimoの関雅樹。630v 最近大のお気に入りのSTUDIO VINTAGE SV20Hと1922、それとJMP時代の1959と1936の2系統のMarshall。250ベースはのまぐちひろし。260v先週の土曜日、某ライブハウスのロビーで前のイベントが終わるのを待っていた時のこと。
誰かに見つめられている感じがするナァ…と思ったら、そのロビーに置いてあった下のフライヤー。
のまちゃんに見つめられていた!
Queenやってるからね。
270ドラムスは阿久井喜一郎。280vそして、今回初参加してくれたのがGurislamarのMISAKI。290v今回もフランク・チョイスによる人気のロック・ナンバーがズラリと並んだ。300まずは1曲目。
関ちゃんのストラミングでスタートしたのはEaglesのスタンダード・ナンバー「Take it Easy」。310v2曲目はビートルズの「Get Back」。
久しぶりの演奏でとても楽しそうなフランク。690v_2張りのある歌声でグイグイとバンドを引っ張るMISAKIちゃん。320Oasisの「Don't Look Back in Anger」。
レスポールに持ち替えた関ちゃん。
ナニせ4本も持ってきているからんね。
ドコでナニを使うのかも楽しみのひとつ。
340_dlbSurvivorの「Eye of the Tiger」。
コレは『ロッキー』の主題歌かなんかだっけ?
このバンドも「One-hit Wonder」だったね。350_etはじめのウチはみんな恥ずかしがって踊らないのが普通。
でも、どっかでタガがハズれるとスゴイことになるのが常。0r4a0057関ちゃん、今度はストラト。
「Edge of Seventeen」…コレはスティーヴィー・ニックスか。
1981年の曲?知らないナ~。
私はクリスティン・パーフェクト派なもんですから…というか、80年代以降のロックは聴いていないに等しいからナ。370v1回目のセットを締めくくったのは「Still Haven't Found What I'm Looking for」。
1987年のU2…「夢の中へ」みたいだね。
コレは知ってる。
ナッシュビルの偉大なフィンガー・ピッカー、ドイル・ダイクスが日本に来た時よく演ってた。380_shf15分間の休憩。
405v外はまだシッカリ雨が降ってる。
ホットドッグを作っているテント。
70ひとつ頂いてきた。
コレを見るとフランクフルトを思い出す。
冒頭で紹介したフランクフルト滞在記にも書いたけど、ドイツのホットドッグは日本やニューヨークのような長いコッペパンは使わない。
どうしてなんだろうな~。
「アメリカのマネはしたくない」という意地かね?だったら立派なもんだナァ。
とにかくこういう丸く小さなパンに長いウインナーソーセージの真ん中の部分だけを挟んで作る。
気になるのは食べ方。
ホットドッグというとどこへ行ってもコレが出されるもんだから、正式な食べ方を知っておいた方が良いと思いドイツ人の友人に尋ねたことがあった。
期待に反して特に決まりはなく、大抵は最初にハミ出している部分のウインナをかじってから、パンの部分と残ったウインナを一緒に食べるのだそうだ。
400この休憩時間を利用して関ちゃんはいつもお手伝いをしてくれるユースケくんと記念撮影。
ユースケくんには私も時折お世話になっております…ユースケくん、いつもありがとう!406vさて、2回目のセット。
Policeの「Every Breath You Take」からスタート。
関ちゃんはかつて自分のバンドでも大胆なアレンジを施してこの曲を取り上げていた。410_eb続いて「Just the Way You Are」。
ビリー・ジョエルかと思ったらブルーノ・マーズという人の曲。420_jwyいくらテントが頑丈でも、今回は建物の中ではなく外で演奏しているようなモノだから、阿久井さんも音量に気を遣ってのドラミングを強いられた。
でも、そこはベテラン・プロ。
普段ならガツンと演っちゃうであろう「Long Train Runnin'」をうまい具合にまとめていたのはサスガ!
0r4a0221ほらほら、踊る人が段々増えて来たよ~!425ドワ!大使!
いい腰つき!
426vBon Joviの「It's my Life」。440_imlQueenの「Radio Ga Ga」。450_rggのまちゃん、Queen出ました!
日頃の成果炸裂!460v_sm第2部もコレで最後。
2曲でしか使わなかったThin Lineモデルに持ち替えた関ちゃん。
曲はMaroon5の「Sunday Morning」。
大分ノリノリになって来た第2部。
次のセットで大爆発すること間違いなし。
47015分の休憩。
外はまだガンガン降ってる!480ボール・ルームではお楽しみの抽選会の最中。
コレが終わるまで第3部は始まらない。
100みんな忘れていたようだけど、あまりの雨にテントの屋根に溜まった雨水が心配でサ…重みに耐えかねてドバ~ってならないか気が気でなかった。490ホラ…大分タマって来てる。0r4a0335ドバ~っとなってハラホロヒレハラとなるところを見たいような気もするけど…なんて言ったら怒られるか?
結果、私の取り越し苦労でゼンゼン問題ありませんでした!500抽選会が終わってまた大勢の人がテントに戻って来たよ。510こりゃ、今日も相当盛り上がりそうだな~。
写真の右側のテーブル席もビッシリなのよ!520それでは最後のセットいってみましょう!530地下鉄のオジさんの歌で有名なBon Joviの「Linin' on a Prayer」。540やっぱり皆さん、大合唱でした。
700♪ドンドンパで「We Will Rock You」。0r4a0216のまちゃん、またQueenですよ!
うれしそう。
580v_s69今度はAC/DCの「Highway to Hell」。550_hth関ちゃん、ノッてます!556「♪は~いうぇいとぅへ」
大使のノリが素晴らしい!
そしてサマになってる~。570「Summer of 69」はブライアン・アダムス。
ホントに色んな曲が出て来るナァ。Img_7312 関ちゃん、今日はホントにノッてます!
555最後を締めくくったのは絶対盛り上がるヤツ。
「♪いつものラーメン」でおなじみの「Born to be Wild」!600v_btwやっぱりギンギンに盛り上がりましたナァ。
こうなると演っている方も大変楽しいもんです。610当然、コレで収まるワケがなく、「アンコール!」の嵐。620絶大な「呼び戻し」に応えての1曲目は「Smoke on the Water」。Img_7268 久しぶりとあってバンド・メンバーも実に楽しそうだ!640フランクのソロ!
リハーサルの時にシッカリ練習していたからね。
結果、バッチリOK!0r4a0322 「♪タシシタシシタシ、タシシタシシタシ…」
同じみのドラム・フィルで始まったのは…
685vLed Zeppelinの「Rock n' Roll」。
いつものことだけど、もうナンでもあり!660アンコールでもノリまくる関ちゃん。670時間は大丈夫か?!
この日の最後を締めくくったのは4 Non Blondes(←ダレ?)の「What's Up!?」。
680イヤ~、今回も盛り上がりましたな~!550_2 フランク、お疲れさまでした!
今回もどうもありがとうございました!
0r4a0077最後はみんなで記念撮影!
まだ、雨降ってるよ。710今回も日本のドイツでMarshallが活躍させて頂きました。0r4a0017_2


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Photo日本が誇るインストゥルメンタル・バンド、D_DriveはMarshall Recordsの契約アーティストです。
 
<Thumbs Up>

<Begin Again>


そのD_Driveの世界デビュー盤『Maximum Impact』が全部売れちゃってただ今入荷待ち!
またすぐに入って来るのでよろしく!7278829_ddrive_maximumimpact_615x60 帯と豪華ブックレットが付いている国内盤仕様の『Maximum Impact』はD_Driveのライブ会場でお買い求めください。
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 200(一部敬称略 2022年5月13日 ドイツ大使館にて撮影)

2020年12月30日 (水)

2020楽器フェア オンラインのMUTANT MONSTER

 
『2020楽器フェア オンライン』…12月12日にもうひとつ登場したバンドは…

10_2MUTANT MONSTER!
新しいパプリシティ・フォトを引っ提げての登場。

20_2ステージのようす。30JCM900 4100のフル・スタックが2セット。

40v_2ベースアンプはEDEN Terra Nova TN-501とD410XST&D115XLT。50vドラム・キットはNATALのCafe Racerだ。

60_2今度は定刻通りにスタート。
MUTANT MONSTRのオープニングのルーティン、「OK, OK!」。

70そしてすぐに演奏に取り掛かった!

80MEANA(ミーナ)

S41a1446BE(ベー)

100v_2CHAD(チャド)

110v_2オープニングは「ABNORMAL」。120_abいきなりMEANAちゃんと…

120_2 BEちゃんのツイン・ボーカルズの魅力爆発!

130CHADちゃんのドラムスも爆発!

140続けて「Orion」。

150_orもうこの「♪星になると誓うわ、リオン、リオン」というところがすごく好き…ってんで、役得でリクエストさせて頂いた。
そしたら早速演ってくれた!
私がリクエストしなくても演っただろうけど。
また転調するところがいいんだ~。170v_2MEANAちゃんのアルペジオっぽいギターからスタートするのは「離してあげる」。

180v_2この曲もBEちゃんとMEANAちゃんの2人の歌のパートが巧妙に組み合わさった魅力的な曲。190v一番最初にこのバンドを観た時にこの曲が一番印象に残った。
「♪ハサミを入れるわ」というパンチ・ラインがいい。200_3「こんにちは!
MUTANT MOSTERです!
初の配信ライブです。
ライブ自体が今年の3月以来ということでとても楽しみにしてきました!」210今度はCHADちゃんのドラムスに…

220v_nekoBEちゃんのベースと…

S41a1232 MEANAちゃんのモンキー・ダンスが重なって…230v「猫かぶり」

0r4a1232 この曲もすごく印象に残ったナンバー。

300v_2MEANAちゃんのワイルドなギターが炸裂!250_2和風ビートから始まる「Sparkling Energy」。
270_jo「We could have loved each other」の「恋愛仮定法過去完了」ソング。
ポッカリと空いたハートにエナジー・ドリンクを流し込む。
私がその手の類のドリンクを口にすることはまずあり得ないんだけど、Marshallの50周年コンサートの時だけは別だった。
前にも書いたけど、もう人生最大の疲労に襲われてしまって、コンサートの休憩中に楽屋に置いてあった赤い水牛のロゴの栄養ドリンクの250ml入りを3本立て続けに飲んだ。
その空き缶を見てMarshallのひとりが「コレ飲んだの誰だ?まさか1人で3本飲んだんじゃないだろうな?」と。かなり真剣に声を荒げてそういった。
私は驚いて自分が全部飲んだことを告白すると…
「シゲか!? ダメよ、ダメダメ!コレをいっぺんにたくさん飲むと死んじゃうんだぞ!」と言われてマジでビビった。
おかげさまで全く何ともないどころか、疲れなんかゼンゼン取れなかったゼ。
私の疲労の勝ちだった。0r4a1186チョットおとなしめに「DEAR JOE」。

Img_0640「ありがとうございます。
ライブをするのが久しぶりなので最初緊張してしまいました。
こうしてご覧の皆様と再会できてとてもうれしいです。
呼んでくれた楽器フェアの皆さん、どうもありがとうございます!」

S41a1427今度もMEANAちゃんのアルペジオ。290v_tyoBEちゃんフィーチュアで「東京」。
変な意味ではなくて、「東京」についての歌を歌えるのは地方出身の方々の特権だと思っている。
演歌と違って日本のロックは「土地の歌」ってのが苦手だからね。
観光大使よろしく「ふるさと応援歌」になっちゃうから。
240BEちゃんも感情を込めて「東京」を歌い上げる。

310_2続けては「Lazy Guy」。

320v_lazy3人とも何やらとても楽しそうに演ってるよ!

330_2それもそのハズ…340v「今の曲はいつもはもっと速いバージョンで演っているんですが、みんなに歌詞を聞いて欲しくてユックリしたアレンジでお届けしました」
そう、この曲のオリジナル・バージョンはハジけんばかりのドライビング・チューンなのだ。
「Lazy guy、私は愛せない」って!

280_mc次の曲もリクエストさせて頂きました。
リクエストしなくても演ってくれただろうけど。

Img_0669 曲は「バババブル」。
昨年末(アレから1年経ったのかよ!?)のワンマン・ライブでは最後の方に演ってね、すごく盛り上がってとてもいい感じだったのを覚えている。370v_2「♪ホラ、セーノでみんなが爆発すれば 大抵のことはナントカなるよ」なんてこの人たちに言われるとナントカなっちゃいそうな気がするのだ。0r4a1225 この日、本当に初体験だった配信ライブ。390_nw順調に進んでおります!

400v_2続けては…キタキタ~、「No Way」。
この曲、「No way, no way 誰があなたを愛すというの」の最後の「い・う・の」のメロディがクロマチックになっているところが私にとってはモノすごく意外でオモシロいんだよね。
410vCHADちゃんのキメのポーズもバッチリとキマった!
背が高いので、手が長いこと!
こうして見ているとそうでもないんだけど、MUTANT MONSTERって3人とも背がすごく高くてスラ~っとしてるんだよね。
海外へ行っても外人のサイズに負けないぜ。430v「Girl's Fight」から…
420_gf「私たち、この曲から始まりました」という… 450「バーゲンセール」に続けた。440_bsなるほど、そういわれてみると何となく「初々しさ」を感じるストレートなサウンドだ!

460「みなさんよいお年を!」

475…と、最後に持って来たのは「夏」。
曲は「Summer Ticket」。490_stみんなで歌う今風の「ウォーウォー」ソング。

500

510v

520v盛り上がった~!530MUTANT MONSTER初の配信ライブほぼ無事に終了!
「ほぼ」というのは、MUTANT MONSTERは海外にもファンが多く、イギリスのファンなんかはこの配信ライブをとても楽しみにしていて、ガンバって朝5時に起きたそうだ。
それにもかかわらず、サイトが日本語表記のみでアクセスの仕方が皆目わからず断念せざるを得なかった。
この時代には全くふさわしくなく、完全に海外を無視した丸っきりドメスティックなイベントだったのね?
次回はよもや「オンライン開催」なんてことにはならないだろうけど、もしそういうことになった場合にはその方面には特段の配慮があるといいね。

540最後に記念撮影。
ご出演ありがとうございました。
来年はイギリスで一緒になれるかな?
 
MUTANT MONSTERの詳しい情報はコチラ⇒MUTANT MONSTER OFFICIAL WEBSITE550

200_4 

(一部敬称略 2020年12月12日 都内スタジオにて撮影)

2020年12月29日 (火)

2020楽器フェア オンラインのFATE GEAR


先般お知らせした通り、去る12月の第2週末、『楽器フェア』がオンラインで開催された。10参加したヤマハミュージックジャパンさんの枠で3つのMarshall/NATAL/EDENのバンドにご登場頂いた。
FATE GEAR、MUTANT MONSTER、そしてインスト・バージョンのSilex。
残念ながら以前からキマっていた他の業務とカチ合ってしまい、Silexの本番にはお邪魔できなかったが(Mashaくん、達也くん、颯くん、スマン!)、残りの2つはMarshall Blogでレポートをお送りさせて頂く。
まずはFATE GEAR。15配信ライブの現場はこんな具合。

20JCM900 4100のフルスタック。30xEDENはTerra Nova TN-501とDST410とD115XLT。40vそしてNATALはCafe Racer。50激演して乱れて頂く前に記念撮影をしておきましょう。
せ~の…「ハイ~シン!」。
仮面ライダーみたいだべ?60配信システムのトラブルで10分遅れてのスタート。

90Mina隊長

100vYuki

110vErika

120vHarukaSs41a1135 ゲスト・ボーカルズのNANA。140v「♪惨劇の鼓動~」…NANAちゃんの絶唱で始まるのは「7 Years Ago」。
この曲のビデオのスチール撮影をご用命頂いたこともあって、私にとっては大変に耳なじんでいる「おなじみ&なつかしのナンバー」なのだ!
あの時も朝早かったな~。
FATE GEARのキラー・チューンのひとつ。
オープニングにはもって来いだ。
150_7隊長のリフでスタートするのは「Skykiller」。

160v_sk猛然と突き進むドライビング・チューン。

170vリズム隊も絶好調だ!180v続いてはYukiちゃんのキーボーズから。
曲は「Lunatic-faced」
190_lk「♪ゾンゾンゾゾッゾ」と地面を揺るがすヘヴィなノリが小気味よい。

200「皆さんこんにちは!FATE GEARです!」と挨拶があって、参加したアニメのサウンドトラックを紹介。310その収録曲「MEGABULLETS」。

210v_mb隊長のギター・ソロから…

220vYuriちゃんのキーボーズのソロへとスリリングに曲が展開していく。

230続けて「Queen of the War」。

240_qow多分以前にも書いたような気がするが、この曲は、収録されている『OZ-Rebellion-』では、スコティッシュというか、ケルトのような風味が加えられていて「とてもいいな」と思った記憶がある。250やっぱりナニか他と違ってないとサ…その点ではこの曲は「FATE GEARならではのサウンド」ということになると思うワケ。
260ちなみに、スコットランドでは「大晦日」のことを「Hogmanay(ホグマネイ)」っていうんだゼ。

Ss41a1097 「Romancer」から…

270_rc「Fenixx 2011」へと続く。
この曲はアルバムではまきちゃんが歌っていたね。
オラオラ~、アタマ回せ~!280_fenもうErikaさまはホントにスゴイ。
「アクションでゴマかす」なんて言ってたけど、ベースのプレイも暴れ具合も最強だ。
ビデオの撮影の時なんかもスゴイからね。
だから撮影現場ではいつも救急車が待機している…ウソです。290vその相棒のHarukaちゃんもモクモクと激しいビートを叩き出す!
NATAL、やっぱりいい音だナァ。300v「皆さん、楽しんでますか~?ヴァーチャル飛行です!」
今度は1月27日リリースが予定されているシングル…315『Scars in my Life -English edition-』を紹介。70cd ジャケットのイラストは今回もHaruka画伯。
器用なモンですナァ~。S0r4a1019 ショウは早くも最終セクション。
1時間枠だからアッと言う間だ。
曲は「Sky Prison」。320_spMarshall Blogでも紹介したけど、このビデオの撮影は最近だったからね、もう親近感がハンパじゃない。
洋楽っぽいFATE GEARの新しいキラー・チューン。330あの時の5人+1人を思い出しながら見ていたよ。
ムシ暑かったな~、あの時は。340

350

360

370v

380この曲を収録した最新アルバム『The Sky Prison』は先週発売される予定だったのだが、商品の製作サイドでミスが発生し、1月13日発売が延期になってしまった。
ま、楽しみはキープしておく…ということで。80cd 次も隊長の王道風リフでスタート。390v_scl『OZ-Rebellion-』から「Scars in my Life」。

400vコレも場面がコロコロと変わるドラマチックなナンバーだ。410最後を締めくくったのは「Headless Goddess」。

415_fgこの曲もビデオ収録のスチール撮影をご用命頂いた思い出のナンバー。

420_fg1時間という短い時間であったが、冒頭から最後の最後までブッ飛ばしまくってくれた5人!450v

460v

470

480v

490v収録サイドの仕事は完璧だったのだが、残念ながらその先の配信システムがトラブルを起こし、一部のデジタル機器(要するに「一部の携帯」)では見ることができなかったことが判明。
同日の夜にアーカイブで動画を再配信することになった。
双方、たくさんの方にご覧頂いた。
ご視聴ありがとうございました。
 
FATE GEARの詳しい情報はコチラ⇒FATE GEAR Official Website

500v

200_2 
(一部敬称略 2020年12月12日 都内スタジオにて撮影)

2020年2月27日 (木)

NAMM2020レポート vol.11~最終日 <後編:さらばアナハイムの巻>

 
2020年のNAMMのレポートも今日で終わり。
ブースやブース内のデモをレポートするだけでなく、イーストLAでの『Showcase Live』や『The 2020 SHE ROCKS AWARDS』など、いつもと違う催しもあってレポートを書いていて楽しかった。
 
私が生まれて初めてNAMMに来たのは1999年だったかな?
たかだか20年チョットの経験だし、必ずしも毎年来ていたワケではないけど、「NAMMも変わったな~」なんて思うことが色々あるワケ。
昔話は老害ののひとつであることはよくわかっているけど、今回はそういう印象を強く受けた。
05大きな変化のひとつはコレ。
下の写真は5、6年前に撮ったもの。
「NAMMは一般の方には公開していません NAMMショウは音楽製品業界に関わる方々のみに限定されています」
かつては築地…じゃない、豊洲の市場みたいなモノだった。
一方、世界で一番大きな楽器の展示会だったフランクフルトのMUSIK MESSEは最後の2日(金曜&土曜日だったかな?)のみ、有料で一般客に公開していた。
だからその2日間は、年末のアメ横か三社祭の浅草みたいな人出で会場内は猛烈にゴッタ返すのが常だった。
NAMMも同じだった。
会期後半の土日になると、若い子を中心に、どうみても業界の人ではなさそうな連中が会場になだれ込み、最終日の閉館時間までギンギンに賑わっていた…というのが私のNAMMの印象。
それが、「去年から」と聞いたが、NAMMショウも後半の2日は一般に開放するようになったというのだ。
「それじゃ土日はフランクフルトどころじゃなさそうだな…」と心配したのだがさにあらず。
日曜日もお昼を過ぎるとスッカスカになってしまうというのだ。
Nm_img_0282_1Marshallの連中も「最終日となる日曜は来客が期待できない」というのだ。
翌日が仕事なのでサッサと帰っちゃうんだって…ウッドストックのジミヘンか?!
そういう私も日曜日は会場へ行かず、朝の便でホテルから直接空港へ向かって日本に帰るなんてことをよくした。
それは土曜日だけでなく日曜日も会場が混み合ってしまって仕事にならないから…という理由だった。
それがどうだ?…日曜日の午後になるとMarshallの連中が言っていたように、会場は見る見るウチに閑散とし出し、昨日までのにぎわいはどこへやら…財津一郎じゃないけど「さびしい~!」になってしまった。
それとも「昔は日曜日もにぎわっていた」というのは私の思い違いだったのかな?
あるいはアノ光景はまぼろしだったのか?
06それと、今回は会期中ほとんどMarshallのブースに詰めていて世間にあまり出なかったせいもあるが、日本からお見えになった関係者の方々にお会いすることがほとんどなかった。
反対にMarshallのブースの私にワザワザご挨拶にお越し頂きました皆様にはこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。
以前は日本でお会いすることはなくても「NAMMでバッタリ!」という方々がたくさんいらっしゃったが、今回はサッパリだった。
そして、一般の方も。
数年前まではfacebookで「NAMMへ行って来ます!楽しんで来ます!」とか「NAMMへ来てます!最高!」なんて投稿を山ほど見かけたが、私のfbのアカウントでそういう投稿を見かけたのは、NAMMを至高の喜びとされているようなミュージシャンおひとりだけだった。
みんな、どこへ行ってしまったのッ?

400 それと、会場に遊びに来ているミュージシャン。
繰り返すが、会場内を頻繁に見て回ったワケではないので、私の観察が間違えているのかも知れないが、いつも必ず会場アチコチのブースで見かけるミュージシャンにも出くわさなかった。
リーランド・スクラーとか、トニー・レヴィンとか、ヴィクター・ウッテンとか…(ナゼかベーシストばかりだな。ベーシストはNAMMが好きなのかな?)。
ロベン・フォードも見かけなかった。
ラリー・コリエルも、ホールズワースも、ジョー・ベックも、もう二度とNAMM会場で見かけることはない。
時代の大きな変化を感じてしまう。

0r4a0187 さて、最終日の午後のMarshallブースのデモンストレーションはPRESS to MECOから。
もうスッカリおなじみですね…Marshall Recordsのヘッド、スティーブ・タネットがステージに上がってMECOを紹介した。35MECOのNAMM 2020最後のパフォーマンス。
今回もオープニングは「Familiar Ground」。

40Luke Caley

50Adam Roffey

60Louis Williams

70相変わらず美しい3人のハーモニー。
このチームの最大のウリだ。

100v

90v

110v『Showcase Live』や以前のブースでのデモンストレーション同様、Marshall Recordsからリリースされているアルバム『Here's to the Fatigue』からの曲を次々と演奏する。120ハーモニーだけでなく三人三様の歌声が限りなくレパートリーの幅を広げる。

130

140

150そしてエキサイティングなインスト・パート。

160Lukeはバリバリとシュレッドするようなタイプではないが、よく練られたツボを得たプレイが実に魅力的。

170Adamは時にピック、時に指で弦をはじいてバンドを低音を鮮やかに彩る。

180vリード・ボーカルズが多く、どちらかと言うと歌に注目が行きがちだけど、ルイスのドラム・プレイは素晴らしい。
そのプレイはドライブ感が満点なだけではなく、ひとつひとつのプレイが実にシャープなのだ。

190NAMM初日の前日、MECOの連中と会食したことははるか昔にレポートした
その時、席がAdamの隣になってずいぶん音楽の話をしたんだけど、やっぱり日本の同じ世代のミュージシャンと聴いている、あるいは聴いて来た音楽がゼンゼン違うんだよね。
お国が違うので仕方ないんだけど、Adamは20歳台半ばでもチャンとビートルズはマスターしているし、歴史的なロックをチャンと勉強している。
ま、ロイヤル・ファミリーとシェイクスピアとブリティッシュ・ロック(「UK Rock」という呼び方はNG)はこの人たちの国の莫大な財産だからね。
おっと、Marshallもそうだった。
そこで別の記事にも書いた通り、MECOの音楽は今風ではあるけれども、ベーシックな部分は伝統のブリティッシュ・ロックにシッカリと根差していると思うワケ…とAdamに伝えると大変喜んでいた。

210「Here's to the Fatigue」、「If All Your Parts Don't Make a Whole」、「A Quick Fix」、「White Knuckling」と若さ溢れる演奏を聴かせてくれた。

240Press to MECOは6月6日にMarshall Arenaで開催される第2回目の『Marshall Live』への出演が決定している。

260s_2NAMM2020のMarshallブースのステージの最後を飾ったのはD_Drive。
その前に…ジョンがステージに上がった。
何事かと思ったら、まずはブースにお越し頂いたお客さんへの締めのご挨拶。270そして、スタッフで記念撮影をするのでステージの前を開けてください…というお願い。
「ハイハイ、下がって、下がって~。スイマセンな~」
お客さんがいなくなってからやればいいのに…こういうところがまたオモシロい!

11_0r4a0646 コレがこの時の写真。
Marshall、Marshall USA、Press to MECO、D_Driveが大集合。

280続いてタネさん。
例のアレ。
「フロム・オッサ~カ~、ジャプァ~ン(アメリカ人だと'ジャぺア~ン'になる)…ディィィィ、ドゥラ~イヴ!!!」
「ヴ」ではちゃんと下の唇を上の歯に引っ掛けての正しい発音でバンド名を呼び上げてくれた。

290D_DriveもコレがNAMM2020最後のパフォーマンス。

300Seiji

310vYuki

320vToshi330vChiiko

340vまずは「Cassis Orange」。
最後のセットはレギュラー・チューニングの曲をお届けしたよ。

350_co冒頭で最終日の午後は寂しくなってしまう…て書いたでしょう?
時は3時半。
もう既に2階はどこもガランガランだったの…D_Driveがパフォーマンスを披露するMarshallのブースを除いては!
530正直、「最後はスカスカでも仕方ないな…会場に人がいないんだから」と覚悟していた。
ところがドッコイ!
コレはうれしかった。

3604人もそんなことを考えていたのかどうかは知らないけど、とても楽しそうに演奏していた。

370

380

390続けて「M16」。

400_m最後の最後まで押したり…

410引いたり…

420たくさんのお客さんの前で銃撃戦を披露した。

430ギターだけでなく、毎日換えるステージ衣装でも来場者の耳目を引いたYukiちゃん。

435MECOのメンバーたちもD_Drive最後の舞台をジッと見守ってくれた。

440続いてはGALA2が初演だった「Livingston's Thumbs Up」。

450_ltuやっぱり耳をそば立ててしまう独特のメロディ。
そして、フィーチュアされる4人それぞれの見せ場。

460v

470v

480

490やっぱりこの曲はスゴい。
ウケもいい。
ジョンもホラ、この通り。
コレはホントの「Livingston's Thumbs Up」!
正確には「Livingston's Thumb Up」なんだけどね。
もしジョンがマイクを手にしていなかったら「Thumbs Up」になっていたことは間違いない。
そんな演奏。
 
「Livingston's Thumbs Up」の曲名の由来についてはコチラ⇒Hearts presents Sex Concerto Drive~D_Driveの巻

500最後のデモンストレーションもあと2曲。
まずは「Attraction 4D」。
何度も書いてイヤらしいようだけど、毎回こうしてたくさんの人が集まってくれて本当にありがたかった。

510v_4dお客さんたちはカメラを持ってブース内を駆けずり回ったり、機材の世話をしている私のことをD_Driveのマネージャーだと思うのだろう。
演奏が終わるたびに沢山の人が私に近寄って来て、おホメの言葉をかけてくれるのもうれしかった。
中には「好きな日本の食べものがドーノコーノ」なんてうすらトボけたことで話しかけて来る人もいるのだが、皆さんD_Driveのことを熱狂的にホメてくださる。

520私も大きな興味があったので、こりゃいいチャンスだと思い、そうした皆さんに「一体全体、D_Driveのナニがいいのか」を尋ねてみた。
さほど多くはないサンプリング数なので普遍性は低いかも知れないが、まず皆さん「曲がいい」とおっしゃる。
「曲のナニがいいのか?」と更に問い進めると「メロディがとてもいいんだよ」と何人かに言われた。
その彼らの評価の中にはアニメもゲームも介在しない。
コレがまたうれしい。
海外に行って現地の人と話していて、昨今の日本のロックが話題に上った時、アニメやゲームの話題を避けて通ることができないのが普通なのだ。
まだ「成功した」だなんていうことは口が裂けても言える状態ではないが、このあたりは「D_Driveの音楽」の快挙だと言っていいと思う。
540それと、バンド・メンバーがとても個性的だというのだ。
ある人は4人の印象をこう言い表してくれた。
Seijiさん  :ギターの達人。テクニック最高。ギターに入り込んでいる姿が印象的。
Yukiちゃん :魅力的なルックス。それでいてギターがスゴくてビックリする。
Toshiくん  :いつもニコニコしていてクレイジーで目が離せない。
Chiikoちゃん:あの体躯であのドラミングは信じられない。ワン・アンド・オンリー。
…だそうだ。

550この感想を聞いて、『プロフェッショナル』という古い映画を思い出したわ。
もちろんリアルタイムで観たワケではないけど、この頃のアメリカ映画は本当にオモシロかったナ。
少年の頃、夢中になってテレビで観たよ。

Pf そんな4人のパフォーマンスに接する時、いつでもどこでもタネさんは真剣だ。
D_Driveの音楽は自分の会社の商品だからね。
今回もすべての演奏をこの眼差しで観察していた。535最後の最後は「The Lasr Revenge」。

560最後までよ~ウケた!ウケまくった!
お疲れさまでした。570そして締めもタネさん!
タネさんには今回も色々なことを教わりました。

580終演後、お客さんw送り出してからステージを使ってMarshallのウェブサイト用にSeijiさんとYukiちゃんのインタビューを収録。
そういえばアレどうなったのかな?結構苦労したんよ。

0r4a0936すべて終わったところでステージをバックに記念撮影。

0r4a0939 それを見つけて…おお~っと、タネさん乱入~!590…と思ったらジョンとジョールまで!

600こんなボードまで作ってくれました。

610せっかくなのでイギリスから来ているMarshallのスタッフと。
上海に引き続いて、皆さんにはとてもよくして頂きました。

620夜はこんなん頂きました。
珍しく魚。
House of Bluesの裏というか表にあるフォレスト・ガンプをテーマにしたレストラン、「Bubba Gump」。
東京も春日と豊洲にあるよね。

625「Press to DRIVE」の無言の会話。
お互い携帯の翻訳ソフトを使って盛り上がってるの!

630レストランの前で最後の記念撮影。

640ホテルに帰って私はナイト・キャップ。
D_Driveの4人は翌日のフライトに備え、荷造りをするために部屋に帰っちゃった。
写真の左手はMECOのアダム。
アダムは大酒のみ。強いだけでなく、酒の知識がとても豊かで色々と教わって楽しかった。
あとブリティッシュ・スラング。
やっぱりコレを学ぶのはオモシロい。
コレばかりはこういう時だけしか学べないからね。すぐ忘れちゃうんだけど、メモして来たヤツをまたいつかどこかでお披露目したいと思う。11_img_2800_2さらばNAMM。
また来年!
そう、D_Driveは来年のNAMMにも招待され、Marshallブースで演奏することが決定しましたとさ。
その頃までにコロナが収まっているといいな。
イヤ、その前に上海があるんだ!
どうなる上海!650<おしまい> 

200

(一部敬称略 2019年1月19日 アナハイム NAMMショウにて撮影)

2020年2月26日 (水)

NAMM2020レポート vol.10~最終日 <「ふぃっしゃ~い」ってナンダ?の巻>

  

2020年のNAMMもいよいよ最終日。
しかし、コレつくづく思うけど…コロナが流行る前でヨカッタね~。
この日は館内の写真を撮るために、みんなより早くホテルを出てひとりで会場に向かった。
下の写真を撮っていると…
「ふぃっしゃ~い、ふぃっしゃ~い」…という声が聞こえて来る。
え、ダレ?
「ふぃっしゃ~い」ってナニ?「いらっしゃ~い」じゃなくて?
「ふぃっしゃ~い、ふぃっしゃ~い」…
え、もしかして私?
コレって私に話しかけてんの?
「ふぃっしゃ~い、ふぃっしゃ~い」…
声のする方を振り向いて尋ねた。

11_0r4a0232 「Are you talkin' to me?(私に話かけているの)」
「Yes! Fish Eye, 15mm, F2.8」とか言うのよ。
あ、「ふぃっしゃ~い」って「Fish Eye」、つまり「魚眼レンズ」のことを言っていたのね?
見ると手にはゴッツいビンテージのカメラ。
私のことを同じカメラ・マニアだと思ったのだろう。
近寄ると、ポケットからフィルムの箱を取り出して、頼んでもいないのにそのフィルムについて詳しく説明し出した。
私、写真は撮るけどカメラや撮影機材にはまったく興味がないんですけど…。
なんでも、そのフィルムはひと箱何万円もするそうで、日本へ行くとそのフィルムを買ってくるとか。
「シノゴ」とかいうヤツね。
すると、「そこへ立ってみな。ポーズを付けて!」と言われ、指示に従うと昔式の球のストロボをたいて、手にしていたビンテージ・カメラで私を撮影したのだ。
ボンッ!!
すると、カメラからフィルムを取り出して自分のポケットにしまい込んだ。
ポラロイド・カメラだったのね?
ココでハッと気が付いた。
ああ~、やられた~!私としたことが…。
コレって先に写真を撮っておいて「ハイ、1枚XX円です」って金を取られるヤツじゃないの?
しかもフィルムが高いって言ってたからナァ。失敗したナァ。
ま、1,000円ぐらいなら記念にいいか…と覚悟したけど、5,000円って言われたらダッシュで逃げようとキメ込んだ。20彼はしばらく一方的にカメラの話をして来たが、私は値段のことが気になって話がまったくアタマに入って来ない。
5分も経ったろうか…彼はさっきしまったフィルムをポケットから取り出し、ペロっとシートを剥がして私に見せてくれた。
恐る恐る「H,h,h,how much?」と尋ねると、彼はニヤっとして、片方のポケットから取り出した写真ケースにその写真を差し込み、反対側のページにサインをしながら「It's free」と言った。
11_0r4a0235「た、た、助かった~」
となるとナニかお礼をしなくては…。
「私はMarshallに努めていて、Marshallのブログをやっています。たくさんの人が毎日そのブログを見ているんですよ。よろしかったらアナタの宣伝にその写真を掲載させてください」ぐらいのことを言ってみた。
すると、「それじゃ、こうすればいいじゃん!」と写真の隣に愛用のビンテージ・カメラを置き、例の高価なフィルムも並べてくれた。
朝っぱらから結構ビビったけどいい思い出になった。

写真のケースにしてくれたサインは「LOUIS MENDES」となっていて、その名前をインターネットで調べてみると、確かに「ニューヨーク在住のフォトグラファー」ということであったが、この時の彼とは似ても似つかない風貌だった。
そのフォトグラファーは今年80歳になる黒人だったのだ。
ところが、この人はメンデスさんという人は「スナップフォトの哲学」を旗印に50年近くニューヨークの路上で行き交う人のスナップショットを撮る超有名なフォトグラファーだったのだ。
ウェブサイトの写真の中ではメンデスさんも、このNAMMの彼と同じようなビンテージのカメラを手にしている。
ナンカ、そんなつながりなんでしょうな。
つまり私は通りかかりの「スナップショットの哲学」のモデルになったワケ…ヤッタ!
料金にビビってないでもっと詳しく話を聞いてくればヨカッタ。
今度お目にかかった時には私の方から話しかけてみよう。
30さて、最終日。
こんな来場者を発見。
いい人に違いない。

50会期中の4日間、MarshallのブースのステージにはPress to MecoとD_Drive以外のアーティストも上がり、デモンストレーションを披露した。
例えばニタ・ストラウス。

60ニタはハーフスタックでCODEの魅力を満員のお客さんに伝えた。
お客さんからサンプル・サウンドのリクエストに応えるんだけど、チラリと弾くフレーズが「Eighteen」だとか「School's Out」だったりしてうれしい。「Poison」も演ってたな。
ナニせ、今この人がアリス・クーパーの音楽のギターを担当しているワケだからね。
トリビュート・バンドでも、コピー・バンドでもないホンモノのアリス・クーパーのバンドだもん。

70vお客さんとのQ&Aもタップリ。
また、トークがベラボーにウマいんだよね。
向こうの人は本当に人前で話をするのが上手だ。
子供の頃からそういう訓練を受けてるんだろうね。
こういうイベントでシドロモドロになってしまったり、つっかえつっかえ喋ったりしている人を見たことがない。
そして、必ず笑いを取る。
向こうでは人を笑わせることができる人は尊敬されるからね。
80Marshallのインターナショナル・デモンストレーターもステージに上がってトークに加わる。
スティーブのバーミンガム英語が素晴らしい。
アメリカ人はこのスティーブの英語をどう感じるんだろうナァ。
「英語の故郷の国の英語」だからね。
残念ながら生涯経験することのない感覚だけど、こういうことにものすごく興味がある。100バッキングトラックに合わせてオリジナル曲も演奏した。
カッコいいのよ。
身体をクネらせて、髪を振り乱して…カッコいいことこの上ない。
ロックと女性の色気でムンムンしてる。
いくらガール・バンドが盛んな日本でもこの脂っこさを自然に出せる女性ギタリストってのはいないナァ。90vスティーブももちろんデモンストレーションを担当した。

110人気のSTUDIOシリーズをプレイ。

120vオリジナル曲に乗って華麗なテクニックで素晴らしいMarshallサウンドを聞かせてくれた。130ヨソから帰って来てブースに入れなかったほど盛況だったのは…

140リジー・ヘイルのデモ。
イヤ~、スゴイ人気だった!

150さて、最終日のD_Driveのデモはまたまた10:30から。
この日は午前と午後で2回ステージに上がった。

160Seiji

0r4a0692 Yuki

180vToshi

190Chiiko

0r4a0704 最終日、張り切ってイキましょう~!

220Seijiさんが白、Yukiちゃんがこっちのギターを提げているということはドロップDのセット。

230v1曲目は「Gradation」。
「こんな曲もやってるんですよ~、アメリカの皆さ~ん」とD_Driveの多様性を披露。

240Chiikoちゃんの必殺フィルのイントロから…

250「GEKIRIN-逆鱗-」をブチ込む!

260vNAMM2020の最終日の朝もヘヴィにキメろ!
290v今回も満員御礼!

270続けて「Russian Roulette」。
Seijiさん、Tシャツがいいぞ!

0r4a0737 さらに「1,000,000 hp」。

310今回もギター・チーム2人のアクロバチックな掛け合いにお客さんは口アングリ。

300vこの曲はそうしたD_Driveのアクロバチックな部分をわかりやすくアッピールするのに最適なのだ。

320最後もヘヴィに「Screw Driver」。

340リズム・チームもギター・チームに負けない重厚なプレイで応戦。

350v4人がそれぞれの個性を発揮し、Marshall/NATAL/EDENの魅力を押し出すとてもいいデモンストレーションになった!

330v満員のお客さんが4人を鼓舞したこともあったナ。
ウケるな~、アメリカ!
上海の時のアイドル的なウケ方とは異なり、聴いているお客さんがD_Driveの音楽をお気に召していることがヒシヒシと伝わって来るようなウケ方なのだ。360NAMM2020のデモンストレーションも残すところ午後の1回のみ!
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEB SITE

370ところで…NAMMの悩みのタネのひとつは昼食。
理由は簡単。
高くてマズイ。
私はたいてい抜いてしまう。
もしくは、朝ホテルのビュッフェ(本当の発音はバフェ、「フェ」にアクセント。間違えても「バイキング」とは言わない)でチョイと余分に頂戴して来た菓子パンを持って行って、お腹が空いてガマンできない時にそれをパクつく程度。
昔は10ドルも出して気が遠くなりそうにマズいヤキソバとチャーハンのセットとか、バンズにペロンとハンバーグを挟んだだけのハンバーガーなんかを食べていたが今はヤメた。
今回も「ランチをしようか」的にチャンと摂った昼食はこの1回だけだったかな?
NAMMの会場の裏というかディズニーランド側に出ている屋台(?)のファストフード。
時間をズラしても結構混んでいてね、無難にホットドッグを食べようとしたんだけど、結構並んでいたのでムカっときて断念。140_2一番空いていたヤツにした。
「ピタ」ってヤツ。
しらなかったんだけど、コレってギリシャ料理だったのね?
コレがホントの「It's Greek to me」!
他になかったので仕方なくチョー久しぶりにコーラを飲んだ。
久しぶりに飲むと…ウマいな。380ピタ単体で13ドル。
コレで1,500円ぐらいだからね。どーよ。
上に書いたように、昔はだいたい何でも10ドルだったんだけど、今は何でも13ドル。
それでも美味しかったからよしとするか!…いいや、今回の記事の締めくくりとして気持ちよく終わりたいところだけど、ウソはいけないな。
13ドル損した。390<最終回につづく>
 

200 
(一部敬称略 2020年1月19日 アナハイムにて撮影)

2020年2月23日 (日)

NAMM2020レポート vol.9~3日目はフォ~!

  

NAMM3日目。
この日はタネさんのリードで近くの「Denny'sへ」行って朝食を摂ることにした。

10この日もスンゲエ混んでた。
「この日」というのは、実はこの前日にも来ていて、オーダーしたまではヨカッタんだけど、あまりの混雑具合に料理がなかなか出て来なかった。
やがて10:30から始まるブースでのデモに間に合わなくなりそうになってしまった。
仕方ないのでタネさんデイブにドギーを頼んで、それをブースでお昼に頂いた…というワケ。
この日は早めに入店したので大丈夫。

20私が頼んだのはコレ。
朝からコレ。
名前は忘れちゃったけど、ハンバーグとポテトを粉々にしてチーズと目玉焼きを乗っけた体のヤツ。
ジョン・ベルーシもビックリだ!(『Saturday Night Live』の「The Olympia Restaurant」なるコントに"I don't want a cheese burger, too early for cheese burger!(朝っぱらからチーズバーガーは喰えんよ!"というセリフが出て来る)
量の多さは織り込み済み。
なんたってこっちにはToshiくんという強力なフードファイターがいるからね。
…と思っていたら案外イケたな。
ところが、味の濃いコト、濃いコト!
減塩生活を導入している最近だったらまず食べられなかったナ。303日目のデモは3:30から。
時間がタップリあるので、D_DriveやMarshallの皆さんと分かれてカメラのCFカードのデータを読み込みカードリーダーを買いに出かけることにした。
私、どうもカードリーダーを持って来るのを忘れやすくて、これまでホーチミンと上海で現地調達しているの。
ホーチミンの時は入手するのに本当に苦労したっけ。汗ダクダクになってね。
興味のある人はコチラ⇒ベトナムへ行ってきた!~私のホーチミン vol.3
 
なので、今回は離日する前にヨドバシカメラで新調した少々グレード高めのヤツを間違いなく持参して、使うのを楽しみにしていたのだ。
ところが前の晩、カードを差し込んで使おうとしたら、パソコンの画面に「これを使うには電力が足りません」みたいなエラーメッセージが出てしまって手も足も出ない。
あの手この手で何度試しても結果は同じ。
そこで、翌日近くのスーパーに買いに行こうと決めていたのだ。Img_2600まず一番近くとはいえ、ホテルから1ブロック離れている「CVSファーマシー」というドラッグストアに。
こんなの数年前にはサッパリなかったんよ。
「CVS」は「Consumer、Value、Service」だって。
しからばサービスして頂きましょう!ということで、小さいながらもPCグッズの売り場で訊いてみると、取り扱いはなし。
「ターゲットに行けばきっとあるわよ」と言われて、ホテルをはさんで反対方向へ歩き、「Target」というスーパーへ向かった。40v私はそのTargetというスーパーに行ったことがなくて、たった「2、3ブロック先にある」と聞かされてゲンナリした。
「House of Blues」の時にも書いたけど、この辺りの1ブロックの距離はスゴいからね。
しかもCVSは反対側に1ブロック。
それが加算されるので結構な距離になる。
50でも行かねばなるまい!
覚悟をキメて歩く。60お、こんなのあるんだ?
トリの照り焼き丼。
スゲエ量だな。
味はどうなんだろう?

80しかし、暑い!
この日、東京では雪が降ったとか、降らないとか。
交差点で信号待ちをしていたオジさんが半袖&短パンという格好していたので話しかけてみた。
「暑いですね~。今日東京では雪が降ったとか…」
「そう?私はインディアナポリスから来てるんだけど、ブリザードで雪が15インチ積もったそうだよ。同じ国だなんて信じられん!ガッハッハッハ!」
だって…負けた。

90あ!この真ん中のメキシコ料理店、Marshallの連中と一緒に大分前に来たことがあるぞ!100着いた~!
コレが私の標的(Target)!

110スンゲエでかいスーパー・マーケット。
昔はアメリカへ来るとスーパーが一番オモシロかったけど今はそうでもなくなったな。
イギリスのスーパーは相変わらずオモシロいけど。
で、さっそく家電のコーナーに向かい、店員にカード・リーダーがあるかどうかを尋ねる。
コレがまた煮ても焼いても食えないようなボケ店員。
「2列向こうの列の一番右に下にあるよ」とかいうので喜んでそこへ行って探してみたんだけど…ない。
近くの棚やカメラ・コーナーを探してみたけど…やっぱりない。
その店員に再確認してみると「カード・リーダーはありません」って平気で言うんだよ。
「じゃ、どこで買えるのよ?」と訊くと「Best Buyなら絶対にあるよ」と教えてくれたのはいいだけど、「ソレ、歩いて行けるの?」と尋ねると「ムリ、ムリ!」だって。
疲れがドッと出たぜ。

120「ああ、それじゃ日本に帰るまで撮った写真データを編集することができないナァ」とガックリしながらトポトポ歩いてホテルを目指した。
エエイ、ヤケ食いじゃ!とばかりに途中でアイスクリームを食べることにした。
「イタリアン・アイス」…ウマそうじゃんね。
やたらと暑いときてるし。
140このアイスクリーム屋さん、隣接しているのが小児歯科というのがスゴイ。
「イタリアン・アイスをタップリ食べて虫歯を作りましょう!」ってか?
「Orthodontics」というのは「歯科矯正」のこと。

160店舗横の窓口でオーダーをする。
たくさんの窓口…コレって夏になるとスゴイ行列ができるのかしら?
お店の中で食べることもできる。

190店の入り口のガラスに貼ってあったステッカー。
いいね、こういうのは。
公共の場での廃煙が徹底的してる。
私もタバコを止めて13年。
タバコのニオイがツライ。
でも今、歳を取って来て思うに…ホント止めてヨカッタわ。

180テッテレ~!
もちろん色んなフレイバーがあるんだけど、基本に立ち返ってバニラにしてみた。
Lサイズで600円ぐらいだったか?
コレが……ウマくない!
ソフトクリームの割には固めで、何と言うか…脂っこい。
ただ冷たいだけでミルクの風味がほとんど感じられないワケ。
アメリカはこういうモノがおいしいハズなんだけどな。日本のソフトクリームの方が断然おいしい。
とても全部食べることが出来なかった。200v「あ~、疲れた」と、万歩計を見ると、もう少しで10,000歩。
こうして朝のウチからヘロヘロになっていたらフォー屋を発見。
イヤ、あるのは知っていたんだけど忘れてた。
この日の夜の予定は自由行動だったので夕食をフォーにすることにキメた。
少し元気がでた。2103:30になって3日目、3回目のデモ演奏スタート!

10_2Seiji

20vYuki

30vToshi

40v_2Chiiko

50v次々とブースに入って来るお客さん。60_2今日は「Cassis Orange」からスタートして…
150_2「Attraction 4D」へとつなげる。80v珍しいパンツ仕様のYukiちゃん。

90v今日も元気いっぱいのリズム隊!

100_4dChiikoちゃんはもう余裕シャクシャク!

110_2今回初めての「Lost Block」。

120_lbD_Driveのシリアスな面をフィーチュアする1曲。

130イギリスでも上海でもあまり演ってこなかったナンバーだけど、こういう場所でのこうした厳しい曲もいいもんです。

140v次…Seijiさんの弾く和風リフをジックリ聴いているMarshallの面々。
特にジョンはいつでも真剣にD_Driveの演奏に接してくれる。

160_m16曲は「M16」。
175vお客さんたちはSeijiさんとYukiちゃんの掛け合いのパートにドップリとのめり込んでいた。

170コレも珍しめの「Mr.RAT Boots」。

0r4a0010Toshiくんに一瞥をくれるYukiちゃん。

180_ratハイ、Toshiくんどうぞ!

190v思う存分弾き狂うToshiくん。
このバンドのベース・ソロは人気のコーナーだ。

200そして、怒涛のアンサンブルパート。
このドライブ感は他の追随を許さないぞ!

200v_2以前にも書いたことがあるけど、この曲って、見どころのベース・ソロの他に、最後にリズムが変わるところが最高にカッコいいんだよ。

210vNAMMのお客さんにそれが伝わったかどうかはわからないけど。220v4人が一丸となってそのクライマックスになだれ込む光景は圧巻だ!

230vジックリと聴き込んでくれた満員のお客さん。
コリャ、どう見てももっと聴きたい顔だ。
腕時計を見るとまだ5分近く持ち時間が余っていたので、タネさんに「もう1曲演らせてもいいか?」と確認すると即座に「Go ahead, go ahead!!」の反応。

0r4a0035楽器を降ろそうとするSeijiさんにストップをかける。
「ん?」
「Seijiさん、もう1曲、もう1曲!」250バンド内に伝令が回り「The Last Revenge」のイントロに入った。

260

270vお客さん、大喜びでした。

280

290

300演奏後はお客さんと記念撮影。
この方、シンガポールだったかな?
「D_Driveは絶対にウケます。ゼヒ私の国に来てクダサ~イ!」って。
ありがたい話です。
アニメもゲームも全く関係ない、音楽だけで勝負しているD_Driveの取り組んでいいることが海外で受け入れられるのはとてもうれしいこと。
だからこそMarshall Recordsからお声がかかったんだけどね。

310おお~っと!
ココで私にとてもうれしい来客が!
写真の向かって左はJC。
名前はMarshall的にちょっとナンだけど、以前アコギの仕事を通じて仲良くなった。
アコギの仕事をしていたのに彼は熱心な真空管アンプ・マニアでね、ウチにも遊びに来てくれたことがあった。
そして向かって私の右の方はマイク・ドイル。
「マイク・ドイル」の名前を耳にしてピンとくる方はれっきとしたMarshallマニア。
今、JCはマイクと同じ職場にいて、今回私がNAMMに来ることを知って、私に引き会わせるためにわざわざマイクを連れて来てくれたのだ。
ジョンはもちろんマイクのことをよく知っているので4人で記念撮影と相成った。11_img_2741 マイクはこの本の著者。
「あの本でたくさんMarshallの勉強をしました」とマイクに言うと「あの前の本は知ってるかい?」と『The History of Marshall』のことを私に尋た。

Lo_2「もちろん!ジミ・ヘンドリックが表紙の本ですよね」と答えるとマイクは満足そうにしていた。
コレね。2jh ビンテージのMarashallの記述に時折『初代のMAJORはそのルックスから「Pig」と呼ばれる』なんてのを見かけるけど、コレは発売していた時にそう呼ばれていたのではない。
1993年に『The History of Marshall』を編む時にマイクがつけたアダ名なの。
コレね。

1967 Nick Bowcottとの共著になっているが、コレがマイクのMarshallに関する最も新しい著書。
一時Marshall Blogでも盛んにPRしたのでこの表紙を記憶されている方も多かろう。Ffyその日本語翻訳本がコレ。
私は翻訳のチェックと全体の監修をさせて頂いたのだが、か~なりシンドイ仕事だった。
普段の勉強不足がたたり、見たこともない慣用表現を読みほどくのに時間がかかり、締め切りが近づくに連れて徹夜の日が続いた。
当時、日本語バージョンが出来したことをマイクもすごく喜んでくれて、アメリカのMarshallのディストリビューターを通じてマイクにも1部謹呈させて頂いた。
「ようやくShigeに会うことができた!日本語版の制作に協力してくれてありがとう!」とマイクは丁寧にお礼を述べてくれた。
イエイエ、こちらこそ!死ぬほど苦労したけど、とても光栄なお仕事でした。

Adコレらの英語版の書籍の出版元はすべて「Hal Leonard Corporation(ハル・レナード・コーポレーション)」。
ハルは北米でのビートルズやディズニーの出版権を保有するミルウォーキーの大手音楽出版社。
全米2位かな?
私は何年かの間、教則ビデオの仕事をドップリとさせて頂いた。
その時の担当が下の写真のブラッド・スミス。
ブラッドに会いにハルのブースを訪ねると、彼は丁度オープンスペースでお客さんとミーティングをして、私を発見するなりハグハグしてくれた。
そして、フザけて「シゲ!オレの代わりにミーティングをしてくれ!」というので、喜んでブラッドが座っていたイスに腰をかけて、「Ok guys, how much are you gonna buy?」と咄嗟にやってみた。
ブラッドはゲラゲラ笑っていたけど、そのお客さんはビックリしていた。
ブラッドは私のノリがいいことをよく知っているのだ。
トンカツが大好きで、2人で御茶ノ水の「いもや」に行ったこともあるし、お互いの子供に土産を買おうと、ポケモンセンターに行ったこともある。
スミスさん…そう、レッチリのチャド・スミスのお兄さん。
おかげで、ウチ家族はレッチリが来日するたびにVIP待遇でコンサートに招待してもらった。Img_2763コレは大分以前のNAMMの時にブラッドが撮ってくれた写真。2cs この日、前日にD_Driveが出演したHouse of Bluesにスティーヴ・ヴァイが出演するということで、D_Driveの4人はタネさんの口利きでゲスト・パスをゲットしてそのコンサートに行くことになった。
「シゲはいいのか?」とタネさんが親切に誘ってくれたんだけどお断りした。
私はザッパ・ファンを長いことをやっているので、「Steve Vai」の名前はかなり昔から知っていて、ズッと観たいと思っていた。
そして、2007年にZappa Plays Zappaと来日した時に初めてその演奏を目の当たりにした。
おいどん、もうそれでスッカリ満足しちゃったばい。

彼の名はスティーヴィー・ヴァイ
クレイジーなヤツさ
11月のことを思い出す
彼は尻を叩いてもらいたがるんだ
なんてね…「Stevie's Spanking」からの一節。
コレね。

T0uそういえば、スティーヴ・ヴァイって誕生日が6月6日で、1966年に6歳になったんだってね。
さて、ナンでこんなことを書いたかと言うと、スティーブ・ヴァイが「Black Page」をコピーしてザッパに譜面を送ったところ、採譜係りとして採用された…という話ね。
そのヴァイが採譜したザッパのギター・ソロ集が『The Frank Zappa Guitar Book』。
最近あんまり見かけなくなったけど、コレもブラッドの所が出版元だった!
どうしてもコイツが言いたかった。
コレね。Zbコンサートに行かなかったもうひとつの理由はコレ。
朝通りかかって思い出したこの店のフォーがどうしても食べたかったの。
いつも書いている通り、海外に来るとこういうダシ系の汁モノが恋しくなっちゃうんだよね~。3307時ぐらいにお店に入ったんだけど、激混み。
「35分お待ち頂きます」と言われたんだけど、そんなのヘッチャラよ。
でもコレがナゼか35分。誰が来ても「35分お待ちいただきます」なの。「30分では空かない」という意味なのかな?
しばらくの間、順番が来るのを立って待っていたら、待合のイスに1人分のスペースができた。
すると、そのスペースの隣に座っていた10歳ぐらいの男の子が私を手招きして「座りませんか?」と誘ってくれた。
その横にいたお母さんがそうするように言ったようだった。
お礼を言ってその男の子の隣に座ると、「どちらから?」とか「何をしに?」と、お母さんとの会話が始まった。
このおしゃべりがベラボーに楽しかった。
その親子はテキサスからディズニーランドに遊びに来たとのことで、「私も34年前に行きましたよ…ハネムーンで!」、「アッラ~!」なんてスッカリ盛り上がってしまった。
ところが、アメリカの政治の話になると途端に真剣になってトランプの問題について語り、今週の大統領選も「対抗馬が弱すぎるので絶望的」とタメ息を漏らしていた。
ものスゴくトランプを忌み嫌っていた。
私も日本の今の状況を説明すると、とても興味深そうに聞いてくれた。
するとその時…340お母さんがズッと私と話をしているせいで飽きてしまったのか、間に座っていた男の子が急に立ち上がって席から離れた。
するとそのお母さんは急に怖い顔になり、その子にこう言った。
「コラ!オジさん(私のこと)にチャンと'前を失礼します'と断ったの?していないでしょう!オジさんに謝りなさいい!」キツく注意したのだ。
今、日本にこんなことをするお母さんはいるだろうか?
私は感動してしまったよ。
向こうの親は自分の子供がエチケット違反をすると、公衆の面前でもシッカリと叱って礼儀を教えるからね。
いつもはとても温和なオーストラリア人の友人が、居酒屋で行儀の悪いコトをした自分の娘をその場でキツく叱ったのを目の当たりにしたこともある。
そんなことを知っていたので、実はこのフォー屋の時、とても申し訳なさそうに私に詫びるその子に対して何て言ったらいいのか困ってしまった。
「Don't worry about that!」となぐさめればお母さんの注意が無駄になるし、反対に「Behave at your age!」とお母さんと一緒になって叱るワケにもいかないし…ま、実際にコレはできないけどね。
「It's OK」ぐらい言ってあげたのかな?
そうこうしているウチに私の晩が来たので、2人に挨拶をして自分の席に向かった。
とても楽しい、アッという間の35分だった。350牛肉のフォーに白飯をオーダー。
フォーは当然パクチー抜き。
コレには苦労した。
ロンドンのハマースミスのベトナム料理屋で「パクチー」のことを英語で「コリアンダー」と言うことを教わって以来、各地でフォーを食べる時「パクチー抜き」に何ら問題が起こらなかったが、ココはダメだった。
「No coriander please」とウエイトレスに伝えると例のアレ。
「ハアァァァァ?」
「ハアァ」じゃねーんだよ。
パクチーを入れるなって言ってんだよ。
でも「パクチー」と言っても通じないどころか、他のウエイトレスを集めて4人ぐらいで「コリアンダーってナンダ?」とヒソヒソやりだした。
誰一人コリアンダーを知らないことがその会議の様子を見て取れる。
ダメだ、コリャンダー。
この後、どうなったと思う?
そのウエイトレス、「コリアンダーは入っていません」とキッパリと言いに来た。
アータ、コリアンダーがナニかわかったの?…と心配になった。
私パクチー、ホントにイヤなんです。
どんなに小さいカケラでも、たったひとつですぐにわかる。
…で、運ばれて来たのがコレ。
フォーは大盛り。
ひとり炭水化物まつり。
結果、パクチーはどうなったか?
コレがね………入ってなかったの!
もし入っていたらチップは出さんつもりだったんよ。360見た目はさほどよくないけど、美味しかった~!
やっぱ、ヴァイよりフォーだわ。
大盛りペロリよ、ペロリ。
フォーって牛肉のお出汁で美味しいよね。
さっきのテキサスのお母さんも「このあたりで一番おいしいモノを出すレストラン」と聞いてやって来たって言ってた。
満足満足。
しかし!チップの習慣はいまだに苦手。370最後に…あのカードリーダーはどうなったか…。
Marshallのブースに持って行ってコンピューターに詳しい人に相談したところ、ピンが曲がっているのではないか?と言う。
「これを使うには電力が足りません」みたいなエラーメッセージが出ているんだからピンは関係ないと思うんだけど…なんてやっていたら、それを聞いていたルークがサッとカードリーダーを手に取って分解した。
カッターナイフを取り出して刃先を何本かのピンに当てて動かした。
それから私から受け取ったCFカードをカードリーダーにハメ込むと、ア~ラ不思議!
何の問題もなくパソコンがカードのデータを読み込み出したのだ。
イヤ~、うれしかったな。
アナハイムの街を歩き回った苦労も一瞬でスッ飛んだよ。
そしてひとつ勉強になった。
ありがとうルーク!380<つづく>
 

200 
(一部敬称略 2020年1月18日 アナハイムにて撮影)

2020年2月20日 (木)

NAMM2020レポート vol.8~THE 2020 SHE ROCKS AWARDS <思い出編>

D_Driveの演奏が無事終わったところでチョット会場の外に出て周辺を探索。

10_2「Garden Walk」という複合施設。

30_3アチコチがイルミネーションで彩られてなかなかいい感じ。
一番いいのは人がゼンゼンいないことか…。

50_2それにしても、平日の夜とはいえナンだってこんなに人がいないんだろう。
まだそれほど遅い時間ではなくて、お店が全部閉まっているワケでもないのに。

40 立派な竜のイルミネーションが目を惹く。
誰もいないけど。

45思っていたよりかなり広い。

65おお~っと!
オモシロいモノ発見!
もう、今日のマーブロはコレをやりたくて編んだようなもの。
チョット付き合ってください。

70_2ネズミ。
さっきの竜のイルミネーションもそうなんだけど、ココはナゼか中国テイストが濃厚。
こないだ『Marshallで中国語を学ぼう!』なんて記事を書いたけど、コレを発見したらもう居ても立ってもいられなくなってしまい、置いてあったヤツ全部チェックして来た!
見て回った後でわかったんだけど、コレは要するに干支のオブジェなんだね。
まずはネズミから。
日本では干支のネズミは「子」と書くけど、中国ではモロに「鼠」。
ただし、コレは干支のネズミで、ホンモノのネズミは「老鼠(ラオシュウ)」という。
しかしナ~、ネズミもいいけど、どう見てもコレはミッキーじゃん!

80v_2「丑」はそのまま「牛」。
おなじみの「子丑寅卯…」というのは元々時刻を表す記号に過ぎなかったのだが、古代の中国の人たちが覚えやすいように、それぞれの記号に動物をあてハメたという説があるらしい。
 
オイオイ、チョット待てよ!
コリャ、どう見ても「豚」だぞ!ツノが生えた豚。
ちなみに「豚」は中国語だと「猪」になるようだ。
昔は「豨」や「彘」と書いたらしい。後のヤツはもはや字の成り立ちすら解読できん!

90v…と思ったらさっそく出て来た「猪」。
確かに「豚」のルックスになっているし、「豚」を中国語では「猪」というのも知ってるけど、「豚年」なんて干支にはないじゃん?
一瞬コレらのオブジェは干支ではなかったのか…と思ったら、中国の「亥年」は「豚年」なんだって!
「ブタ年生まれ」はチョット抵抗あるな~。
よく名前に干支の一文字を入れることがあるでしょ?「辰也」とか。
昔は「亥吉」とか「卯三郎」とか「寅之介」みたいに昔は結構そういう名前があった。
あれ、ヘタをすると「ブタヤ」とか「ブタサブロウ」とかになっちゃうわけよ。
「姓は車、名はブタ次郎。人呼んで、フーテンのブタさんと発します」なんてね。
ブタはイノシシを家畜化した動物で、日本にも弥生時代に北九州で飼育されていたけど、日本は森林が多くいくらでもイノシシが獲れたのでブタは広まらなかった。
そこへ仏教が伝来して肉食が禁忌とされたため、いつの間にかブタが忘れられてイノシシがメジャーになった歴史があるのだそうだ。

100vコレは「犬」だね。
かつて犬神サアカス團は幟に「狗神大明神」と記していた。
犬好きの皆さん、大型犬は「犬」、小型犬は「狗」と字を使い分けるの知ってた?

110v_3「又」に「鳥」で「ニワトリ」だって!
ま、コレは言われなくてもニワトリに見えるけど。

120v「猴」は「猿」。「ましら」ですな。申。
コレもルックスですぐにわかる。
「猿」はチンパンジーやオランウータンのような類人猿を指し、「猴」はその他の一般的な猿を意味するそうです。

130vコレはわかりやすい。
「羊」は「未」ですな。

140v「马」ってナンだ?
コレには苦労させられた。
見た目ではコイツがナンなのか皆目見当がつかん。
字の形は「鳥」っぽいんだけど、鳥は「鸡」もう出ちゃってるからナァ。
仕方がないので総画数で片っ端から当たってみた。
簡体字とはいえ、妙な形じゃん?まず画数がよくわからない。
「马」って何画だと思う?
3画だった。
そして、何を意味するかというと、ナント「ウマ」。
おおい!角が生えてるじゃねーかよ!
でも言われてみると字のフォルムとしては「马」は「馬」っぽいね。

150v_3コレも一目瞭然…「巳」とわかる。

160v_2コレもサッパリわからなかった。
ルックスでも判別できない。
ま、残っている干支の残りを当てハメればコレがナニかわからないことはないんだけど、それじゃロマンがない。
かといって「龙」なんて字は生まれてこの方見たことがない。
そこで意地で調べる。
やり方はまた総画数を使う。
5画…答えは「竜」だった!
「龙」はドラゴンだってよ。
ま、フィギュアとしてはそう見えなくもないか?

170v_2あ~、今回もいい勉強になった。
「寅」と「卯」はなかったな。
夜間は立ち入り禁止になっているエリアにあったんでしょう。
こういう知っていないより知っていた方が良いかどうか怪しい知識を蓄えるのは実に楽しい。
身に付けておかなければならない知識は誰しもが持っているからね。
こんなツマらないことを知っているか否かが案外人間の知的厚みを膨らませているのではなかろうか?
私は薄っぺら極まりないけどよ!180_3さて、ソロソロ会場に戻ろう…と思ってフト入り口のサインを見上げると…おお!

190_2右下に「D_Drive」が入ってる!
「OPENING:D_Drive」だって!
当たり前だけどうれしい。

200_3スージー・クアトロのステージ。
スージーは「Icon Award」というタイトルを受賞。
そして、「Johnny B. Goode」を演奏した。
会場は「♪ゴー!ゴー!」で大合唱。
大いに盛り上がっていたけど、ワタシとしては「The Wild One」を演って欲しかったナァ~。

210_2「Inspired Award」というタイトル。
この人はカッコいいね~。
私は実際の音を聴いたことがなくて、Yukiちゃんに薦められてステージを拝見した。

220_3Halestormのリジー・ヘイル。
240v歌もギターもスゴイわ。
Marshallでヨカッタよ。敵に回したくはないアーティストだ!
そして、後でまた出て来るけど、とても気さくなで魅力的な人なのだ。
この賞のプレゼンテーターを務めた私の友人のADSMが下の写真のステージそでに写ってら。
11_0r4a0854 ステージの大スクリーンにスポンサーのロゴが映し出される。
『SHE ROCKS AWARD』はコレらのスポンサーが以下のショウをサポートしている。

★Dreaming Out Loud Award
★Icon Award
★Mad Skills Award
★Innovator Award
★Trailblazer Award
★Inspire Award
★Champion Award
★Powerhouse Award
★Excellence Award
★Vision Award
★Legend Award
 
Marshallがスポンサーを務めているのは「Opening Act」ね。
このうち、「Vision Award」はジェフ・ベックのサポートをしていたタル・ウィルケンフェルドが受賞した。
彼女はベースで弾き語りを演じたんだけど、出番の前に楽屋で発声練習を熱心にしていた。
コレがスゴく魅力的な声でね。
フト気が付くと、楽屋は私とタルちゃんの2人きりになっていた。
ダマっているのもナンなので、「すごく魅力的な声ですね」と話しかけた。
「アラ、どうもありがとう」とニコニコしながら答えてくれたんだけど、その物腰が信じられないぐらいステキなの。
幼い女の子のようでもあり、成熟した大人の女性のようでもあり…なんかこう、猛烈に人を引き寄せるナニかを持っているんだな。
「私はMarshallに勤める傍らフォトグラファーをやっていて、数年前にジェフと東京に来た時にあなたの写真をお撮りしたんですよ!」と伝えると…
「それはそれは~!どうもありがとう!」と、トロけてしまいそうな笑顔で返答してくれた。250_3イベントも大詰め!
出演者がサインを入れたギターが披露された。
ギターを掲げている女性はミンディ・エイベアという女性サキソフォニスト/シンガー。
Aerosmith、Duran Duran、スモーキー・ロビンソン、グレッグ・オールマンと共演し、グラミー賞に2度ノミネートされた人。

260_3コレをクジで来場者にプレゼントするという趣向なんだけど、ナント、ゲットしたのは『Marshall GALA2』にも来てくれたウチのアレックスだった!
そして、イベントは終了。

270_3「終演後は記念撮影をしますので、自分の出番が終わっても帰らないでください」というお触れが事前が出ていた。
その撮影タイムとなった。280_3コレがグダグダ。
仕切る人がまったくいないので、みんなどこでどうやって撮ったらいいのやら困ってる。
D_Driveも右端のYukiちゃんしかいない!

290_2それでもギンギンに盛り上がってしまうのが向こうの人たち。
仕切りのマズさに文句を言う人なんて誰もいない。
「じゃぁさ、じゃぁさ、今度はみんなで足を上げて撮ろうよ!いっせ~のセッ!(デッ!だったかもしれない)」なんてやってるところ。
なんて脂っこい皆さんでしょう!

300_2D_Driveのメンバーも勢揃い。
2階席で観ていたYukiちゃん以外の3人が、突然始まった記念撮影に驚いてダッシュで駆けつけて来たのだ。
しかし…『SHE ROCKS』だけあって、男性はSeijiさんとToshiくんだけ!

310_2結構メディアが来ていたんだナァ。

320楽しそうな4人。
結構長い1日だったね。

330_2ウワッ!ナンダカンダでこんなに賑やかになってた!

340_2アメリカの東海林さんと。

350_2Yukiちゃんリジーを捕獲!

360_2さっそく記念撮影。
「Please look at the most expensive camera!」と言ったらリジーに大ウケ。
そして、私の方を見てくれたわ!370_2お互いにピックを交換。

380_2

390_2こうして楽しい1日は過ぎて行った。
帰りはUberでホテルに戻った。
で、ホテルのバーでNight Capして終わり。

400vD_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEB SITE
 
あ~、楽しかった。
来年はどんなかな?410_2<つづく>
 

200 
(一部敬称略 2020年1月17日 アナハイム HOUSE of BLUESにて撮影)

2020年2月19日 (水)

NAMM2020レポート vol.7~THE 2020 SHE ROCKS AWARDS <オープニング・アクト編>

 
前回は『SHE ROCKS AWARDS 2020』の開演時間が迫り、ゾクゾクとお客さんが会場に入って来た…ところまでレポートした。

440Marshallの皆さんもほぼ揃った…かな?

480レッドカーペットも無事に終了して、楽屋ではパフォーマンスの最終チェック。
ビデオでは見れないよ~、こんなとこ。450おお~っと!
またしてもタネさん乱入~!
舞台に上がる前の景気づけ。

470ほぼ時間通りのスタート。
司会の方が…アラ、楽屋でご一緒させて頂いたこの方、司会者だったのね?…D_Driveを紹介。30_2「From Japan, D_Drive!」
 
イケイケ~!

40_2Seiji

50vYuki

60vToshi

70vChiiko

80v黒づくめの衣装に身を包んだ4人のパフォーマンスは「Attraction 4D」で滑り出した!90_4d今年で8年目となるこのイベント。
(多分)初の日本人による演奏。
感動的ではあるまいか!105会場が大きかろうが、小さかろうが、外人だろうが、日本人だろうが、いつもと変わらぬ安定した演奏を繰り広げる4人。

110v_2

120_2

0r4a0985

130_2客席の皆さんは口アングリ。
こんなの今まで見たことなかったんでしょうな~。
みなさ~ん、これがD_Driveの「Driving Rock」ですよ~!

135_22曲目もSeijiさんからスタート。
JVMの美しいクリーン・トーンだ。

0r4a0958 Yukiちゃん作の「Unkind Rain」。
この曲はタネさんの提案でセットリストに組み込まれた。
イベントの性質としてイケイケの若い人たちばかりが集まっているワケではないので、一般の人が普通に聴いていられる曲も演奏するべき…というアドバイスがあり、「そうだ、『Unkind Rain』を演るといい!」ということになったのだ。
実際この曲はイギリスでも評判がヨカッタ。

150v_2Yukiちゃん、入魂の演奏。

160vToshiくんのフレットレス・ベースによるソロも美しく会場に響き渡る。

170vそして後半のドラマチックなパートを劇的に演出したChiikoちゃん。

S41a0666 Marshallのスタッフと相談した結果、今回はMCはまったくなしということにした。
とにかく演奏に集中しようというのがその目的。
そうして矢継ぎ早に演奏した3曲目は「Cassis Orange」。

190_coD_Driveのキラー・チューン。
ドライビング・ロックの魅力を満開させる!

S41a0636

210

220_2

230_2親しみやすいメロディはやっぱりこういう場にふさわしい。

250_2でもポップさに流されないハードな側面もバッチリとアッピールできた。

240_2そして、2人のギター・プレイには、やっぱり皆さんJaw-droppingでしたな。

260_2大喝采!…以上。

270_2お疲れさまでした!
Well done, D_Drive!!
 
この後、私とタネさんはステージに残されたペダル類の撤収で大忙しでございました。
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEB SITE

280_2<つづく>
 

200 
(一部敬称略 2020年1月17日 アナハイム HOUSE of BLUESにて撮影)

 

2020年2月18日 (火)

NAMM2020レポート vol.6~THE 2020 SHE ROCKS AWARDS <レッドカーペット編>

 
NAMM2020、2日目。
ナンダカンダでコレが今回のハイライトだったかな~。
ロック界に貢献した女性を称える賞、『SHE ROCKS AWARDS』の授賞式。
以前よりMarshall Blogで騒いでいた通り、とうとうD_Driveがそのイベントのオープニング・アクトとしてステージに上がったのだ。10しっかしね~、今は何でもビデオじゃん?
イベントが終わると、もうすぐにYouTubeに動画が上がっちゃう。
ナント便利な世の中になったことよ…と思う反面、なんてロマンのない世の中になったことかと思うことも少なくない。
こちとらブログだ。
「写真と文章」で勝負してるでしょ?
インパクトとしては、やっぱりどうしても「音と動画」のビデオにはかなわん。
負け惜しみもチョットあるけど、でも、このビデオって「両刃の剣」という側面も否めないのではなかろうか?
理由のひとつは、ライブ・ビデオの場合、どうしても全編を伝えることはできないでしょう?
もちろん皆さん、一番いいところをピックアップしてお見せすることが多いんだろうけど、取り敢えず公開された部分が全てになってしまうじゃん?
他にもいいところがあったかもしれないし、他の部分に興味を示す人も多いかも知れない。
「動画撮影はご遠慮ください」としているライブが多いことは知っているが、ヘタに不本意なモノがアップされて広まってしまったら、その動画がミュージシャンの命取りにならないとも限らない。
最早、「人のビデオに戸は立てられない」からね。
そして、なまじっかインパクトが強いだけに、ビデオで観た部分しか人の記憶に残らないんだよね。
子供のビデオなんかがいい例で、子供が小さい時の記憶って、ビデオで見ているシーンそのままなんだよね。
本当はそのビデオの前後が一番楽しかったのかも知れないのに、ビデオ以外の部分だけが残って、他の部分は片っ端から忘れちゃう。
その点、写真は点で記録せざるを得ず、結果ビデオに比べて情報量が圧倒的に少ないので、その点と点の間のことも記憶に残りやすい。
そこに写真を適切に説明する魅力的な文章があれば言うことない。
簡単にスキップすることもできて時間の節約にも有利だし、長い期間を記録に残すことができるのも写真の特長のひとつだろう。
でも、最終的に一番重要な情報媒体は「文章」だろう。
しかも、日本はイギリスと並ぶ世界一の文学大国だからね。我々には文章を愛するDNAがあるのだ。
そして、本当に優秀な文章は写真にもビデオにも勝るのだ。
 
さて、この『SHE ROCKS AWARDS』も前日のThe House of Machinesでの『SHOWCASE LIVE』も既に動画が上がっちゃってるんだよね~。
なので、Marshall Blogはそうした動画では絶対に見れないシーンをタップリお届けしようかと思ってる。
「見たか、ビデオ!ココまで見せることはアンタにはできまい!」っていう感じね。
さっそく…こっちは会場に向かうところからやるよ!
 
この日、午前中に2回目のデモンストレーションを済ませたD_Driveは、午後になって『SHE ROCKS AWARDS 2020』の会場のHOUSE of BLUESに向かった。
歩いて…。
私はこのホールは初めてだったんだけど、地図で見るとNAMMの会場の前の大通りから1.5ブロック。
この辺りの1ブロックのサイズがやたらとデカいことはもちろん知っていたけど、(過去にコレでヒドイ目に遭ったことがあった。トイレ関係ね)タクシーやらUberを使うほどの距離でもないので歩いて向かった。
結果、D_Driveの皆さんには悪いコトをしたよ。
手ブラで歩く分には何でもない距離なんだけど、ギターやベース、エフェクターに着替えでしょ?
私も重いカメラを背中にしょって…。
コレはシンドかった!
20同行してくれたMarshall RecordsのタネさんもYukiちゃんのギターを運んだりして手伝ってくれたんだけど、着く頃にはみんなをヘロヘロになってしまった。

30コレがHOUSE of BLUESの外観。
なんかボウリング場に来た感じ。

40『Anaheim Garden Walk』という複合施設の中の一角だ。

50入り口の階段を上がった右がHOUSE of BLUES。

60『SHE ROCKS AWARDS』は「Celebrating Women in Music」なのだ!
一応またやっておきますが、「award」は「アワード」ではなくて「アウォード」ですから。
70入り口でパスを交付してもらう。
スタッフは全員女性。
初めての方々だったのであろうか、手順が結構バタバタになっていたけど、感じのいいことこの上なし。

80裏面はスポンサーのロゴがゾロリ。
Marshall、いいポジションだ!
デカくて目立つし。

90コレはプログラム。

100ココにも錚々たるスポンサー・ブランドがゾロリ!

110vMarshallの広告ページ。
リジー・ヘイル曰く「Marshallは私にとってロックンロールのアルファとオメガなの」。
「alpha and omega」というのは「最初から最後まで」という意味。
つまり、リジーのロックンロールはMarshallで出来ているということだ。120その対抗ページには、おお!我らがD_Drive。
「開いた口がふさがらないギターと火の玉リズム・セクションによるユニークなサウンドが織りなすハイ・エナジーのインスト・ロックバンドが日本の4人組D_Driveだ。ギターはSeijiとYuki、べースはToshi。そしてドラムスはChiiko。日本では数枚のアルバムをインディーズでリリース。Marshall Recordsと契約後、世界デビューアルバムである『Maximum Impact』を発表した」
ん~、ちょっと照れ臭い。
というのはD_Driveの音楽を説明しているところには、私が一番最初に書いたD_Driveの英文のプロフィールがほぼそのまま使われているのよ。いいのかね、ワタシなんかの英語で…。
上野で撮った写真も実に思い出深いのだ。

130楽屋エリアのようす。
壁にかかっているのはナニ?スケート・ボード?
写真の下に見えるこの日のホットミールのメインは、グリルド・チキンと、珍しく鮭だった。
あんなところにレスポールが飾ってあるけど、特に珍しいものではなかったようだ。

135我々の楽屋。
ラスベガスで活躍しているNATALの女性ドラマー、misaiちゃん(現在来日中)から教わったんだけど、楽屋のことをホントに「Green Room」って言うのね。
イギリスでは聞かなかった。
フツーに「Dressing Room」と呼んでいたよ。
コレ、気になって調べてみると、本来「green room」というのは楽屋や控室のことではなくて、楽屋とステージの間のスペースを意味していた。
ホット・ミールなんかがセットされている廊下みたいなスペースね。
出演者たちの目を休めるためにこのスペースがかつては緑色だったことが多いからこの名が付いたとされているようだ。
それがいつしかゴッチャになって今では「楽屋」を意味するようになったとか。
 
この楽屋のトイレのカギの調子が悪くて、D_Driveのメンバーにスゴイ事件が起こったんだけど、マァ、ココに書くのは遠慮しておこうか。
こういう事件こそはビデオに撮っておいて欲しかったな…。

140イベントに参加したアーティストのサイン入りギター。

150vスージー・クアトロやベースのTALちゃんのサインはわかりやすいな。
D_Driveのサインはどれだ?160店内を見て回ってみる。

170何しろデカい店だ。
200_2こんな壁画が飾ってある。

180鬼太郎の「妖怪ポスト」でしょう、コレ?
手紙を入れるとどこかで鬼太郎のゲタの音がするヤツ。

185ロビーの壁一面にもスケートボードがズラリ。

190トイレの中にレミーがいた。
先日Marshallの人から聞いた話。
Motorheadが出演したどこかのコンサート会場での話。
その会場は完全に禁煙で、それを無視して施設内でタバコを吸おうものなら1,000ポンド(もっとだったかもしれない)の罰金が科せられるという厳しい取り締まり体制が敷かれていた。
そして、スタッフがレミーの楽屋に行って飛び上がった。
そこでレミーは悠然と紫煙をくゆらせていたのだ。
それを見たスタッフはビックリ仰天して「レミー!ダメだよ、ココでタバコを吸っちゃ!1,000ポンドの罰金を払わされるよ!」
それを聞いたレミー、全く動じず、そしてタバコを吸い続けながら平然とこう言った「ああ~?1,000ポンドォ?高ェタバコだナァ」
スゴい、スケールが違う。
215vまさに『浦安鉄筋家族』の大沢木大鉄である。

Daitetu 店内にはこんな立派なショップも併設されている。

220オリジナルTシャツ他のグッズが所せましと展示されていた。230ステージではリハ―サルが進行中。
女性のためのアウォードとだけあって、受付同様ステージ回りのスタッフもほとんどが女性。
D_Driveが挨拶すると、「ビデオ見たわよ~!」とか「カッコよかったわよ!」なんて気さくに声をかけてくれる人が何人もいた。
でもね、リハーサルは結構大変だった。
というのは、バンド機材を丸抱えで転換するのはオープニング・アクトのD_Driveだけなワケ。
まずは必要な機材が昨日のHouse of the Machinesから運ばれて来ているのを確認しておいて、指示と同時にソデからMarshall、NATAL、EDENを舞台に押し込んだ…のはいいんだけど、バミリがゼンゼン考慮されていなくて、ヘタをするとSeijiさんのポジションが司会者のプロンプターの後になったりしちゃう。
「どうしたらいんだろう?」という局面もあったが、コチラが「こうして欲しい」と言うと「イエッ!」と答えて打てば響くような対応をしてくれる。
で、フト気が付いたらアンプのケーブル類が一切見当たらない!
結構ビビった。
走り回って探したところ、ステージソデの棚にそのケーブル一切合財を入れた大きなバッグがしまってあるのを発見!…事なきを得た。
見たか、ビデオ。
こんなことまでレポートできまい?250D_Driveリハーサル中。
最初は例によって「Too loud」の指示が出たけど、今回は音量については比較的フリーだった。
モニター卓も女性のスタッフが担当していて(美人)、適切な対応でバッチリ中音をコントロールしてくれた。

260さぁて、リハも無事に終わって、日も暮れて来て…開演時間が迫って来た。

270楽屋で待機していたD_Driveにお声がかかった。
長い長い廊下を歩いて指示されたポイントに向かう。
「シゲ、コレって『Spinal Tap』みたいじゃんよ!」とタネさん。490タネさんが言っているのはもちろんコレね。
クリーブランドのコンサート会場で迷ってしまい、出番の時間になってもバンドが舞台にたどり着くことができないシーン。

11_st4「ハッロ~、クリーブランド!」と大声を上げながら陽気にD_Driveをエスコートしたタネさんであった。

10v目的地はココ。
お店の入り口。

280D_Driveが姿を現すと早速サインを求めるファンの方々が!290ワザワザピックガードを持って来てる人もいるわ。

3054人ともバッチリとサインをカマしたった。

300さて、コレはナニかというと「レッドカーペット」と呼ばれる記者会見。

285色んなメディアの人が来て写真を撮ったり、インタビューをしたり。

330コレ、事前に段取りをナ~ンにも聞かされてなかった。
ただ「レッドカーペットがあるよ」ということぐらい。

340でも、4人は堂々とした面持ちで対応していた。
380Toshiくんの隣にいる女性スタッフが手にしている紙には「D_Drive」って書いてある。
このままズリズリと左の方向に移動して行くワケ。
例えオープニング・アクトでも完全に対等な扱い。

350「コッチ向いて下さ~い」
アッチを向いたり、コッチを見たりで結構忙しい。

360後から「ディ~ドゥラ~イヴ!」という声が聞こえて来た。
その声の方面を見ると、ジョンやゲイリーたちMarshallの面々のご到着!

370現地在住の日本人女性のメディアの方もいらっしゃった。

390インタビューに答えるYukiちゃん。

400…ったく、最後の方の男性のインタビュアー、少しは遠慮すればいいのにオッソロシク速い英語でマイッタ!

410D_Driveの4人には初めてのレッドカーペットをお楽しみ頂けたようだ。

420最後はスポンサーのひとつである「HIPPEAS」というお菓子を手にパチリ。
「HIPPEAS」なんていい名前だね。
もちろん「Hippies(ヒッピーズ)」のシャレ。

430「Organic Chickpeas Puffs」というスナック菓子。
「Chickpea」というのは「ひよこ豆」のこと。
HippeasコレはHIPPEASの広告。
ハハハ!「Give Peas a Chance」だって!ウマいね。
ジョン・レノンだね。
他の広告には「Vegan」、「Certified Gulten-Free」と謳ってあった。
ひと袋頂いて食べてみたけど、「Puff」というのは日本で言うところの「カール」みたいなヤツ。
でも、決定的に違うのは「Organic」とあるように、成分をチェックしてところ、やっぱり「調味料(アミノ酸等)」が使われていなかった…ということで安心して頂きました。

Hp2お客さんがゾクゾクと会場に入って来た。
さぁ、『SHE ROCKS AWARD 2020』もうすぐ始まるよ~。

440<つづく>
 

200 
(一部敬称略 2020年1月17日 アナハイム HOUSE of BLUESにて撮影)

2020年2月14日 (金)

NAMM2020レポート vol.5~NATALとD_Driveデモンストレーションの2回目

NAMM2020の2日目。

10今日のレポートはまず1階から。

15メインの展示場となる1階ホールの入り口。
今回のセキュリティは建物の外でIDを見せて、手荷物検査を受けるシステムだったが、以前はこの入り口でIDを厳しくチェックしていたこともあった。
とりわけ2001年9月の「同時多発テロ」の翌年はセキュリティが死ぬほど厳しかったっけ…。
昔は携行するIDとしてパスポートのコピーもOKだったが、今はもうホンモノでないとNGになった。
パスポートの現物を持って歩くのはイヤだよね~。ホント、イヤ。201階の打楽器コーナーにNATALのブースがある。
ドラムス、シンバル、パーカッションの展示が集中するこのエリアは、かつては工事現場にも似た阿鼻叫喚の雑音地獄だったが、最近はそうでもなくなった。
それでも耳栓をしたけどね。

30NATALのブースでまず目に飛び込んでくるのはこのツーバスのキット。

40どこかで見たことがある感じでしょう?
そう、Marshall仕様なの。

50フロント・ヘッドはソルト&ペッパーのフレット・クロスにプレキシの「NATAL」のロゴ・プレート。

60ゴールドとブラックのコーディネーションはMarshallカラーそのもの。

70

80プレイヤー側からの眺めはこんな感じ。

90

100ま、実際にこんなセッティングはないだろうけど。110色だけでブランドのイメージを表現できるなんて実にありがたいことだ。
これもMarshall(もうすぐ)60年の歴史の賜物!

120他にもドラム・キットを展示。
 
イメージ・キャラクターのひとりジェイミー・モリソン。
Stereophonicsが渋谷のO-EASTに出演した時にジェイミーに会ったけど、すごく感じの良い若者だった。

140v展示のキットは7プライ、チューリップ・ウッドの人気のシリーズ、Cafe Racer。

130NATALのラメのフィニッシュは大変美しゅうございますからね…こんなスローンもありでしょう。

150Ray HearneはHakenというバンドのドラマー。
「Haken」って「ハケン」?それとも「ヘイケン」?
まさか「派遣」の「Haken」じゃないだろうな~?
2007年に結成したロンドンのプログレ・メタルのバンド。
気になったので調べてみると、なかなかにカッコよかった。
来日したら喜んでサポートさせて頂きますよ~。

160上位機種の「Originals」のキット。

170ショーン・ムーアはManic Street Preachersのドラマー。
去年の来日公演は私が用意したNATALをプレイしてもらった。

180vコレはお求めやすい価格帯のシリーズ、ARCADIA(アルカディア)。
そして、よく売れているというNATALのカホン。

190スネアいろいろ。
真ん中の茶色いのはチューリップ・ウッドのスネア。
その隣はARCADIAのメタルの14"x8"スネア。

200ビギナー向けモデルDNAのキットと…210スネア・ドラム。

215NATALブースを守るためにイギリスからやってきたゲイリー(左)とジョージ(右)。

2201階をひと通り見て回った後、2階のベース・キャンプに戻る。

230Marshallが支給してくれた名前入りの水筒。
ペットボトルのまま水を飲んでいるのはみっともないということね。
Ryan、Stephen、Joel、Thomas、Philippaと来て…Shigeだよ、シゲ。
カッコ悪ぃナ~。
コレ、今気がついたんだけど、Steveの水筒が「Stephen」だし、Tomのヤツが「Thomas」になってるじゃんね。
すると私のはShigeじゃなくて「Shigeyuki」になってもいいハズなんだよけどな…ま、ワケもわからずに長いだけの日本人の名前なんかどうでもいいか…。
ってんで「譲二」さんとか、「健」さんなんてお名前がうらやましかったりする時がありますな。

240さて、ブースのステージはというと、2回目のD_Driveのデモンストレーション。

250Seiji

260vYuki

270vToshi280vChiiko290v今日もノリノリ!

300…というのは、やたらとお客さんが多いのよ!
正直、完全に想像以上。
ま、私が言うのもナンだけど、ブースがにぎわうのはせいぜい土曜日ぐらいかと思っていたのです。
コレ…開催2日目、金曜日の朝っぱらだよ!

0r4a0707以前の回に書いた通り、Marshallのブースは2階にあって、下の大ホールでのデモと違って、通りがかりの人が寄っていく…ということが起こりにくい。
2階までワザワザ上がって来てくれるのはMarshallの展示かデモ演奏を目当てにしているお客さんが多いことは間違いない。
もちろんMarshallを見に来て偶然D_Driveのデモに出くわすというケースが少なくないことはあろうが、熱心にD_Driveの演奏に見入るお客さんの姿を見ていると、どうもそうでもないようなのだ。
つまりD_Driveの演奏を目当てに来てくれているということ。
♪な~んでか………知ってる?、「なんでかフラメンコ」の堺すすむ。

90もちろんインターネットを通じて、D_Driveのアメリカでの認知度がある程度確立されていることがある。
もうひとつはコレだったのではなかろうか?
NAMMに関する速報がテンコ盛りに掲載されている『UpBeat』という会期中に日刊で発行されるフリーペーパー。
近隣のホテルの部屋には毎朝コレが差し込まれる。0r4a0009_2その中の1ページ。
Marshallのブースの宣伝。

0r4a0010_2_2その右下に毎日Press to MECOとD_Driveのデモンストレーションの情報が掲載されたのだ。
コレを見て来た人も多かったんじゃないかと思う。
だって、ナンの情報もなしに時間通りに2階のMarshallのブースに大挙してお客さんが押しかけて来るなんてあり得ないもん。
3、4日目にはリピーターさんも結構いたしね。
D_Driveがどうしょうかいされているかと言うと…
「『ドライビング・ロック』いう独自のスタイルを持つ日本のインスト・バンドがD_Drive。ハードロックとメタルをミックスした複雑なメロディによって生まれるスリリングなパフォーマンスは見逃せません」
コレ、誰が書いたのかな?私ではないけど、よくわかってらっしゃる!
で、見逃したくないお客さんがドドっと集まって来たというワケなの。

0r4a0014_2 今日の1曲目はYukiちゃん作の「GEKIRIN-逆鱗-」。310v朝っぱらからMarshallのブースにはおおよそカリフォルニアらしくないヘヴィなサウンドが鳴り響く!
コレでいいのだ!

320続いては「Russian Roulette」。
またヘヴィ・チューン。
そう、2人のギターを見ればわかるように、この回はドロップDチューニングのナンバーを並べて演奏したのだ。
330_rrいつもならショウの後半の激しいパートで演奏する曲ばかり。

340リズム隊の2人も遠慮なくヘヴィに演じてくれた…まだ朝の10:40なんだけどね。350でもココでガラリと雰囲気を変える。10:46ぐらいかな?
Seijiさんのギターでスタートしたのは…

360vD_Driveのポップ・チューン「Gradation」。
皆さん「ホホウ…こんな曲も演っているのか~」と思ったのかどうかは知らない。
とにかく『Maximum Impact』を聴いて欲しい。
この曲が入っているから!
370_gdコレがD_Driveの世界デビュー・アルバム『Maximum Impact』。

MiYukiちゃんとのツイン・ギターで奏でる美しいメロディはカリフォルニアっぽいではないか!
「カリフォルニアっぽい」といえば、こんなこともやったっけな~⇒マーブロ聖林に行く

390奇抜なエンディングもバッチリキマった。
このパートこそみんな聴いててどう思ったかな?

380vオラオラオラオラ~!
景気よく「1,000,000 hp」でも行ってみるか~!
今、まだ朝の10:50。

4102人のアクロバチックなギターの掛け合いにみんなビックリ。

420こんなにお客さんが入ってるんだからと、Seijiさんに「ミリ音頭をやったら?」と合図を出したんだけど、「イヤ」だって。

0r4a0793暴れまくるToshiくん。

430v「Crazy Bassist」の名に恥じないハジケっぷり!440今回、Chiikoちゃんのドラミングへの評価は生半可じゃなかった。

450また別の機会に書くつもりだけど、どこで演っても聴衆の度肝を抜いたよ。460最後もヘヴィに「Screw Driver」。

470_sdこのデモンストレーションも盛大にウケまくった!
お昼を挟んで、この日は現場を変えてもうひと仕事!
Work hard D_Drive!480v_2

490v

500v

510vD_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEB SITE

530_2<つづく>
 

200 
(一部敬称略 2020年1月17日 アナハイム・コンベンション・センターNAMM会場にて撮影)

2020年2月12日 (水)

NAMM2020レポート vol.4~Marshall Records Special Showcase <後編>

 
前回からお届けしているMarshall RecordsのSHOWCASEライブのレポート。

Scl 会場となったイースト・ロサンゼルスのTHE HOUSE OF MACHINESの店内の様子を紹介しておきましょう。10_2ステージが組み上げられる前の店内の様子。
30_2ステージ側から見た店内。
結構広い。20_2天井からは無数のバイク・ヘルメットが吊るされている。40_2お店のロゴサイン。
「THOM」はもちろん「THE HOUSE OF MACHINES」の頭文字。50_2ドカンと掲げられた「DON'T BE A DICK」のサイン。
「Dick」なんて言葉が使われているので変な意味かと思うけど、コレで「イヤなヤツになるなよ」という意味。70_2「マシンの家」というぐらいなので、もちろんバイクも展示されている。
展示というよりガレージかな?

80_2ステージの背後がそのガレージになっている。

100…という感じのお店。

90_2今日のレポートはD_Driveの次にステージに上がったPress to MECOの出番。

110_2外はスッカリ暗くなっていい感じ。

115またタネさんがマイクを握ってPress to MECOを紹介した。 

120vPress to MECOを観るのは昨年6月の『Marshall Live』以来。

130_2Luke Caley

140vAdam Roffey

150vLewis Williams

160v_2オープニングは「Familiar Ground」。170まずはルイスのリード・ボーカルズから。
このバンドは3人とも歌うことができるからね。
ルイスは歌だけじゃなくてシャープなドラミングも素晴らしいの。
S41a0350ルイスにピッタリと寄り添うルークのコーラス。

210vそしてヘヴィなアダムのベース。
もちろん他の曲ではリード・ボーカルズを聴かせてくれた。

200vそんな3人だけあって、とにかく分厚くて美しいコーラス・ワークが素晴らしい。
もうね、CDを聴いているみたいに3人とも音程が完璧なの。
英米と日本のロックの決定的違いのひとつはコーラス・パートだよね。
まさに音楽的ルーツの違いを感じるポイントのひとつだ。
この「音楽的ルーツの違い」ね…コレについては別のPress to MECOのレポートの時にまた書かせて頂く。
0r4a0606ステージはMarshall Recordsからリリースされたアルバム『Here's to the Fatigue』からのレパートリーを中心に進行する。

Htf外からは丸見え!

215_2骨太なシャッフル「Here's to the Fatigue」。
私が知る限り、こういうサウンドは日本の若いバンドさんからは絶対に出て来ない。240_2ルークの耳に目をやると栓をしてるでしょ?
本人に理由を確かめたところ、コレ、うるさいからではなくて自分の声をモニターしやすくしているんだって。
方式は違えど目的は鶴田浩二の手と同じだね。
ああ、私はなんて古いヤツなんだろう。
でも新しいモノはあんまり欲しがらない。

230_3「If All Your Parts Don't Make a Whole」もコーラスが最高。

0r4a0569 イヤイヤ、この曲、すごくいいナァ。
時折出て来る5/4拍子でハッとさせられ、サビのサブ・ドミナントマイナーでホロっとさせられる。
アレンジもすごく凝っていてMECOの魅力がテンコ盛りだ。250他にもアルバムから「A Quick Fix」や「White Knuckling」をプレイ。260_2とにもかくにも演奏がウマい。
サウンド自体は今の若いバンドのそれに相違ないが、やっぱり「イギリスのチーム」だけあって、かぐわしきブリティッシュ・ロックの香りが感じられ、日本の若いバンドとは根っこが全く違うことを感じさせられる。

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280v_2  290vPress to MECOの詳しい情報はコチラ⇒Press to MECO Official Site220締めもタネさん!

300v「ショウケース」の主旨通り、2バンドともそれぞれの音楽の魅力を十分にアッピールしたライブとなった。290_2帰りは大型バスでみんなでアナハイムへ。
後にジョンが写ってる。
あの人たち、こういう帰りのバスの中って必ず歌合戦になるんだよ。
アレ、ナンなんだろうな。
次から次へと曲をかけて、それに合わせてみんなで歌う。
イッパイ引っ掛けて気分良くなって「歌でも歌うか!」ってなところなんだろう。
そういう気分に洋の東西の違いは関係ないようだ。
でもイギリス人と一緒にいると『時計じかけのオレンジ』の冒頭のシーンを思い出さなくもないが…(ソロソロShige Blogで『キューブリック特集』やります!)。
当然、全編英語だからほとんど加わることができない…どころか、知らない曲ばっかりなの。
でもみんな楽しそうに歌っている。
こういうところでも日本と西欧諸国の間で「音楽」の存在缶や価値観が大きく異なることを実感するね。
 
ちなみにコレはUberではなくてチャンとしたバス。
数日前の新聞に出ていたけど、Uberって7四半期連続で赤字なんだってね。
今回のレポートの最初で「アメリカではUberが大活躍」なんて書いたけど、実情は厳しいらしい。
そこへもって来て今「個人事業主扱い」となっている運転手を近い将来「従業員」扱いにしなければならず、そうなると社会保障費の負担がそのまま会社の財政を圧迫して会社はますます苦境に立たされることになるのだとか。
タクシー業界とか例のシャトルバスだとかの業界がロビイストを使って政治家を動かし、逆襲したのかな?…なんて思っちゃうね。
こんなところでも従来型の事業形態とIT革命後の事業形態の摩擦が見て取れますな。

320_2<つづく>  

200_3

(一部敬称略 2020年1月17日 ロサンゼルス The House of Machinesにて撮影)

2020年2月10日 (月)

NAMM2020レポート vol.3~Marshall Records Special Showcase <前編>

  
NAMM初日の午前中のブースでのデモンストレーションがうまくいって胸をなでおろしていると、すぐにお出かけの時間になった。
NAMMの会場があるアナハイムからイースト・ロサンゼルスへ向かうのだ。
用向きはコレ。
レーベル・メイトのPress to MECOとのダブル・ヘッドライナーでMarshall Recordsのショウケース・ライブに出演するという寸法。
ロンドンでも演ったいわゆる「顔見世興行」。

11_11_records_showcase_combined_pagアナハイムから40分ぐらいかけてやって来たのはこんなところ。

10お世辞にも「品が良い」とは言い難い雰囲気じゃない?

20そこら中にこうした壁画が描かれている。

60すぐ近くにワーナー・ブラザーズの施設がある。
今は他の会社に吸収合併されちゃったけど、昔、ワーナー系の音楽出版社とはよく一緒に仕事をしたものでしてね。
その時の先方の担当者の女生徒とはいまだに時々連絡を取り合っている。

50こういうのキックボードって言うんだっけ?
コレに乗っている人をこの辺りでよく見かけると思ったら、「貸しキックボード」なんてのがあるんだね。
ロンドンなら「ボリス・バイク」か。70夜の部の現場はココ。

40「The House of Machines」というライブ・レストラン。

30

80ホラ、入り口にこの日のライブ告知がしてある。
D_Driveの写真は上海のホテルの入り口で私が撮ったモノ。

90店内に飾ってあったロサンゼルスの地図。
赤い部分が今我々がいるところ。
どうやらハリウッドあたりからは大分東にいるようだ。
東京でいうと葛西ぐらいのイメージか?
チガウカ?ロサンゼルスはアホみたいに広いでネェ…と言っても広さは東京23区の2倍程度なんだって。
ゼンゼンたいしたことないのに、実際に行ってみるとエラク広く感じるな。

100vお店のお兄さんに「今晩出演するバンドです。機材を搬入してもいいですか?」と尋ねると、すごく親切に対応してくれて、このホールに案内してくれた。
左に見える大きな木の扉は必ず閉めておいてください…と言う。
隣の事務所にいる大きな犬が入って来ちゃうんだって。
自分たちの機材を搬入してひと休みしているD_Drive。

110予め舞台にセットされていたのが、ナゼかSTUDIOシリーズとOriginのコンボ。

11_img_2518何でだろう?
このレストランの所有物なのかな?
さすがSTUDIOシリーズ。
アメリカでもスゲエ人気なんだな、きっと。

Img_2517 我々の機材はコッチ。
1202日後に『She Rocks Award』で使う機材が届いていた。

130NATALもバッチリ。
で、テッキリこのホールで演奏するのかと思っていたら大間違い。

140時間になるとステージ屋(っていうのかな?)がやって来て、表のレストランに簡易ステージを作ってPAをセットしてくれた。
今晩のステージはコチラ。

150Seijiさんが使用するJVM410Hと1960BV。

160vコチラはYukiちゃんのJVM410Hと1960A。

170vToshiくんのEDEN一式。
Toshiくん、このセットに大感激。
何でも初めてEDENを所有した時のヘッドと同じ機種だったとか。

180vNATALはメイプル・オリジナルズ。

190順調にリハ終了。
この日、PAを担当してくれたお兄さんがまたスゴクいい人だった…名前は忘れちゃったけど。
ロスにやって来て演奏する日本のバンドの音響を何度も担当したことがあるって言ってた。
その彼、D_Driveの演奏にブったまげていたよ。200_2開演まではリラックス・タイム。
日本に来た時のアレックスの写真て談笑するメンバー。

215この毛むくじゃらとその隣の人…現地のD_Driveファンで、わざわざイラストを描いて持って来てくれたの。
うれしいね~。
この人たち、本番中にモッシュしてた。
Seijiさん曰く、後にも先にもD_Driveの音楽でモッシュしてる人を初めて見たとか。
220_2 そして定刻になってショウがスタートした!

210冒頭、ステージでマイクを握ったのはMarshall Recordsの親分、スティーブ・タネット。
我々は親しみを込めて気安く「Tane-san、Tane-san」なんて呼んでるけど、タネさん、こう見えても70年代中盤のロンドン・パンク・ムーブメントの時流に乗って、Menaceというバンドでギターを弾いてブイブイいわせてた。
MenaceはWardour StreetのMarqueeに出演していたんよ。
 
ロンドンのMarqueeについてはコチラをどうぞ。
   ↓    ↓    ↓
①【イギリス-ロック名所めぐり】vol.19~Marquee物語 <前編>
②【イギリス-ロック名所めぐり】vol.20~Marquee物語 <後編>

230「フロム・オッサ~カ~、ジャッパ~ン……ディ~ドゥライヴ!!!!!!!」240ド迫力のタネさんの紹介に続いてのオープナーは「M16」。260よかよか、この曲のD_Driveならではの「和風メロディ」がまさに「ショウケース」に持って来いだ。

270v弾き慣れた曲で滑り出しは好調!

280vSeijiさんとYukiちゃんが掛け合いで表現する「銃撃戦」のシーン。
外はいつ銃撃戦が起こっても不思議はなさそうな物騒っぽいエリアでの演奏だけに迫力も増すゼ。290「物騒」といえば…ココからそう遠くない南カリフォルニア大学の向かいに「Shrine Auditorium(シュライン・オーディトリアム)」というキャパ6,300人の大ホールがある。
1926年に再建され、かつてはアカデミー賞やグラミー賞の授賞式に使われていた由緒正しい施設。
ハイハイ、ボケてないですよ~。
以前にも書いたことは覚えています。
せっかく近くまで来たのでまた書いておこうと思ってサ。
エキゾチックなルックスなので「Shrine(神社)」というのかと思っていたら、コレ、フリーメイソンの内部の組織の名前なんだってね。
Shrine 内装も荘厳でそれはそれは素晴らしい。
というのは、20年近く前、NAMMの時に一度入ったことがあったの。
そりゃカリフォルニアの冬はとても温暖だけれど、会場内はギンギンに冷房をきかせてあって、とても居られる状態ではなかった。
出し物もマイケル・マクドナルドで私の好みからかなり遠くかけ離れていたので、暖を取りに会場の外へ出た。
周囲は特に賑やかなワケでも、閑散としているワケでもなく、ま、黒人が多いかな?程度で何の気なしにブラブラと歩いてシュラインに戻った。
後で聞いて青くなった。
その辺りは黒人の大暴動があって、数年経った当時でも「夜間のひとり歩きは危険」と言われているエリアだったのだ。
今はどうか知らないけどね。
一応、私、海外では「君子、絶対に危うきに近寄らず」を標榜しているもんですから。Inside 脱線ついでに…。
このシュラインでライブ録音されたアルバムをご紹介。
まずはテナー・サックスのスタン・ゲッツの『Shtan Gets at the Shrine』。
ゲッツも若い頃は滅多に聴かなかったけど、今はよく聴くようになった。

Getsz ロック・リスナーにはコレ。
みんな大好きGenesisの1974年の超名盤『The Lamb Lies Down on Broadway』ではなくて…

Lambコレ。
1998年にリリースされた未発表音源を集めた4枚組のボックスセット『Genesis Archive 1967-75』。
このセットに1975年1月の『The Lamb Lies Down on Broadway』を全曲完全再現したライブ音源が収録されている。
うれしいなったら、うれしいな!
そして、この音源を録音したのがこの「シュライン・オーディトリアム」なのよ。
どうだ!驚いたか?
驚かないか…こんなことで喜んでるのはいつだって私だけなのね?Arc_2 ウン、マーブロらしいいい脱線だった。
 
銃撃戦に勝利したかのような自信に満ちたSeijiさんの表情!
実は旅の疲れが出てさっきまであんまり調子がよくなかった。
ところがひとたびネックを握ればこの通り!
どんだけギターが好きなのよ?
でもね、D_Drieの良いところのひとつは、これだけのギター・バカ…失敬!マーブロで使う「ギター・バカ」という表現はギタリストに対する畏敬の念を込めたホメ言葉です…がやっているバンドの割には「ギター・ギター」していないところなんだよね。
「ああ、またギター・ソロか…」というところがひとつもない。
そういうところが海外の人に認められた要因のひとつだと思う。
だってコレだけ「速弾き」が氾濫し、成熟した今、これ以上シュレッダーは必要ないでしょう。
肝心なのはシュレッディングの技術を使って、いかに自分だけしかできない独創的な音楽を作るということでしょう。
295v続けてD_Driveの最古のレパートリーのひとつ「Cassis Orange」。300これまた演りなれた曲だけあって、演奏は「立て板に水」の如し。

310_2ギター・チームの完璧なコンビネーションに初めて見る人はジョウ・ドロッピング!

320「We are D_Drive from Japan!」
Yukiちゃんの英語のMCも板についてきた!

330vそのままYukiちゃんフィーチュアで「Unkind Rain」。340_urToshiくんの哀しみのベース・ソロ。350vこの曲もすごく評判がいいのよ。S41a0241ココで新曲「Livingston's Thumbs Up」。360_ltuギター・チームが奏でる印象的なテーマ。

370v

380vそして、トリッキーなギター・ソリ。
毎回書いてるけどヤッパリ素晴らしい。

390そしてベース・ソロ。
右に写っているのは例のモッシュの人たち。

395目の前で暴れまくる連中を鼓舞する激しいプレイだ!

400軽快なバッキングと…

410ところどころに挟み込まれたピックアップ・ソロがスリリングなChiikoちゃんのドラムス。

415vもちろんジョンは両手の親指を立てていた…に違いない!?
最後は「Attraction 4D」で締めくくった4人。
もうこの曲はMarshallの連中にもおなじみで、Seijiさんがイントロを弾くと「コレコレ~」みたいな感じになるのです。

420_4d

430

440v

450vロサンゼルスでのShowcaseライブ無事終了!

460そして、再びタネさんのMCがあって、D_Driveは大歓声に包まれつつ出番を終えた。
あのPAのお兄さんもヤンヤヤンヤの拍手だった!
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEB SITE470<後編>につづく
 

200_3

(一部敬称略 2020年1月17日 ロサンゼルス The House of Machinesにて撮影)