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2020年2月26日 (水)

NAMM2020レポート vol.10~最終日 <「ふぃっしゃ~い」ってナンダ?の巻>

  

2020年のNAMMもいよいよ最終日。
しかし、コレつくづく思うけど…コロナが流行る前でヨカッタね~。
この日は館内の写真を撮るために、みんなより早くホテルを出てひとりで会場に向かった。
下の写真を撮っていると…
「ふぃっしゃ~い、ふぃっしゃ~い」…という声が聞こえて来る。
え、ダレ?
「ふぃっしゃ~い」ってナニ?「いらっしゃ~い」じゃなくて?
「ふぃっしゃ~い、ふぃっしゃ~い」…
え、もしかして私?
コレって私に話しかけてんの?
「ふぃっしゃ~い、ふぃっしゃ~い」…
声のする方を振り向いて尋ねた。

11_0r4a0232 「Are you talkin' to me?(私に話かけているの)」
「Yes! Fish Eye, 15mm, F2.8」とか言うのよ。
あ、「ふぃっしゃ~い」って「Fish Eye」、つまり「魚眼レンズ」のことを言っていたのね?
見ると手にはゴッツいビンテージのカメラ。
私のことを同じカメラ・マニアだと思ったのだろう。
近寄ると、ポケットからフィルムの箱を取り出して、頼んでもいないのにそのフィルムについて詳しく説明し出した。
私、写真は撮るけどカメラや撮影機材にはまったく興味がないんですけど…。
なんでも、そのフィルムはひと箱何万円もするそうで、日本へ行くとそのフィルムを買ってくるとか。
「シノゴ」とかいうヤツね。
すると、「そこへ立ってみな。ポーズを付けて!」と言われ、指示に従うと昔式の球のストロボをたいて、手にしていたビンテージ・カメラで私を撮影したのだ。
ボンッ!!
すると、カメラからフィルムを取り出して自分のポケットにしまい込んだ。
ポラロイド・カメラだったのね?
ココでハッと気が付いた。
ああ~、やられた~!私としたことが…。
コレって先に写真を撮っておいて「ハイ、1枚XX円です」って金を取られるヤツじゃないの?
しかもフィルムが高いって言ってたからナァ。失敗したナァ。
ま、1,000円ぐらいなら記念にいいか…と覚悟したけど、5,000円って言われたらダッシュで逃げようとキメ込んだ。20彼はしばらく一方的にカメラの話をして来たが、私は値段のことが気になって話がまったくアタマに入って来ない。
5分も経ったろうか…彼はさっきしまったフィルムをポケットから取り出し、ペロっとシートを剥がして私に見せてくれた。
恐る恐る「H,h,h,how much?」と尋ねると、彼はニヤっとして、片方のポケットから取り出した写真ケースにその写真を差し込み、反対側のページにサインをしながら「It's free」と言った。
11_0r4a0235「た、た、助かった~」
となるとナニかお礼をしなくては…。
「私はMarshallに努めていて、Marshallのブログをやっています。たくさんの人が毎日そのブログを見ているんですよ。よろしかったらアナタの宣伝にその写真を掲載させてください」ぐらいのことを言ってみた。
すると、「それじゃ、こうすればいいじゃん!」と写真の隣に愛用のビンテージ・カメラを置き、例の高価なフィルムも並べてくれた。
朝っぱらから結構ビビったけどいい思い出になった。

写真のケースにしてくれたサインは「LOUIS MENDES」となっていて、その名前をインターネットで調べてみると、確かに「ニューヨーク在住のフォトグラファー」ということであったが、この時の彼とは似ても似つかない風貌だった。
そのフォトグラファーは今年80歳になる黒人だったのだ。
ところが、この人はメンデスさんという人は「スナップフォトの哲学」を旗印に50年近くニューヨークの路上で行き交う人のスナップショットを撮る超有名なフォトグラファーだったのだ。
ウェブサイトの写真の中ではメンデスさんも、このNAMMの彼と同じようなビンテージのカメラを手にしている。
ナンカ、そんなつながりなんでしょうな。
つまり私は通りかかりの「スナップショットの哲学」のモデルになったワケ…ヤッタ!
料金にビビってないでもっと詳しく話を聞いてくればヨカッタ。
今度お目にかかった時には私の方から話しかけてみよう。
30さて、最終日。
こんな来場者を発見。
いい人に違いない。

50会期中の4日間、MarshallのブースのステージにはPress to MecoとD_Drive以外のアーティストも上がり、デモンストレーションを披露した。
例えばニタ・ストラウス。

60ニタはハーフスタックでCODEの魅力を満員のお客さんに伝えた。
お客さんからサンプル・サウンドのリクエストに応えるんだけど、チラリと弾くフレーズが「Eighteen」だとか「School's Out」だったりしてうれしい。「Poison」も演ってたな。
ナニせ、今この人がアリス・クーパーの音楽のギターを担当しているワケだからね。
トリビュート・バンドでも、コピー・バンドでもないホンモノのアリス・クーパーのバンドだもん。

70vお客さんとのQ&Aもタップリ。
また、トークがベラボーにウマいんだよね。
向こうの人は本当に人前で話をするのが上手だ。
子供の頃からそういう訓練を受けてるんだろうね。
こういうイベントでシドロモドロになってしまったり、つっかえつっかえ喋ったりしている人を見たことがない。
そして、必ず笑いを取る。
向こうでは人を笑わせることができる人は尊敬されるからね。
80Marshallのインターナショナル・デモンストレーターもステージに上がってトークに加わる。
スティーブのバーミンガム英語が素晴らしい。
アメリカ人はこのスティーブの英語をどう感じるんだろうナァ。
「英語の故郷の国の英語」だからね。
残念ながら生涯経験することのない感覚だけど、こういうことにものすごく興味がある。100バッキングトラックに合わせてオリジナル曲も演奏した。
カッコいいのよ。
身体をクネらせて、髪を振り乱して…カッコいいことこの上ない。
ロックと女性の色気でムンムンしてる。
いくらガール・バンドが盛んな日本でもこの脂っこさを自然に出せる女性ギタリストってのはいないナァ。90vスティーブももちろんデモンストレーションを担当した。

110人気のSTUDIOシリーズをプレイ。

120vオリジナル曲に乗って華麗なテクニックで素晴らしいMarshallサウンドを聞かせてくれた。130ヨソから帰って来てブースに入れなかったほど盛況だったのは…

140リジー・ヘイルのデモ。
イヤ~、スゴイ人気だった!

150さて、最終日のD_Driveのデモはまたまた10:30から。
この日は午前と午後で2回ステージに上がった。

160Seiji

0r4a0692 Yuki

180vToshi

190Chiiko

0r4a0704 最終日、張り切ってイキましょう~!

220Seijiさんが白、Yukiちゃんがこっちのギターを提げているということはドロップDのセット。

230v1曲目は「Gradation」。
「こんな曲もやってるんですよ~、アメリカの皆さ~ん」とD_Driveの多様性を披露。

240Chiikoちゃんの必殺フィルのイントロから…

250「GEKIRIN-逆鱗-」をブチ込む!

260vNAMM2020の最終日の朝もヘヴィにキメろ!
290v今回も満員御礼!

270続けて「Russian Roulette」。
Seijiさん、Tシャツがいいぞ!

0r4a0737 さらに「1,000,000 hp」。

310今回もギター・チーム2人のアクロバチックな掛け合いにお客さんは口アングリ。

300vこの曲はそうしたD_Driveのアクロバチックな部分をわかりやすくアッピールするのに最適なのだ。

320最後もヘヴィに「Screw Driver」。

340リズム・チームもギター・チームに負けない重厚なプレイで応戦。

350v4人がそれぞれの個性を発揮し、Marshall/NATAL/EDENの魅力を押し出すとてもいいデモンストレーションになった!

330v満員のお客さんが4人を鼓舞したこともあったナ。
ウケるな~、アメリカ!
上海の時のアイドル的なウケ方とは異なり、聴いているお客さんがD_Driveの音楽をお気に召していることがヒシヒシと伝わって来るようなウケ方なのだ。360NAMM2020のデモンストレーションも残すところ午後の1回のみ!
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEB SITE

370ところで…NAMMの悩みのタネのひとつは昼食。
理由は簡単。
高くてマズイ。
私はたいてい抜いてしまう。
もしくは、朝ホテルのビュッフェ(本当の発音はバフェ、「フェ」にアクセント。間違えても「バイキング」とは言わない)でチョイと余分に頂戴して来た菓子パンを持って行って、お腹が空いてガマンできない時にそれをパクつく程度。
昔は10ドルも出して気が遠くなりそうにマズいヤキソバとチャーハンのセットとか、バンズにペロンとハンバーグを挟んだだけのハンバーガーなんかを食べていたが今はヤメた。
今回も「ランチをしようか」的にチャンと摂った昼食はこの1回だけだったかな?
NAMMの会場の裏というかディズニーランド側に出ている屋台(?)のファストフード。
時間をズラしても結構混んでいてね、無難にホットドッグを食べようとしたんだけど、結構並んでいたのでムカっときて断念。140_2一番空いていたヤツにした。
「ピタ」ってヤツ。
しらなかったんだけど、コレってギリシャ料理だったのね?
コレがホントの「It's Greek to me」!
他になかったので仕方なくチョー久しぶりにコーラを飲んだ。
久しぶりに飲むと…ウマいな。380ピタ単体で13ドル。
コレで1,500円ぐらいだからね。どーよ。
上に書いたように、昔はだいたい何でも10ドルだったんだけど、今は何でも13ドル。
それでも美味しかったからよしとするか!…いいや、今回の記事の締めくくりとして気持ちよく終わりたいところだけど、ウソはいけないな。
13ドル損した。390<最終回につづく>
 

200 
(一部敬称略 2020年1月19日 アナハイムにて撮影)