YETI VALHALLA~JAPAN TOUR 2024
カナダを拠点として世界をまたにかけた活動を展開しているYETI VALHALLA。
今はイギリスでのツアーを控えているそうだ。
一方、今日は11月の末に来日した際のライブ・レポート。
もう何度も日本には来ているが、Marshall Blogにご登場頂くのはコレが3回目。
つまり私がそのライブの現場にお邪魔したのが3回目ということになるワケだが、今回は前回とは比べ物のならないぐらいの勢いを感じた。
お客さんの数が目に見えて増えて来たし、自信と熱気に満ち溢れたロック・パフォーマンスが回を追うごとにグレード・アップしているのだ。下は会場の屋台村で目を惹いたビスポークのオリジナル・ピックの展示。
その傍らに立っていたスタッフの方と目があってお互いに「アッ!」と驚きの声を上げてしまった。
その方は、かつて大手楽器店にお勤めになられていた藤原さん。
カレコレ30年近く前、少しの間、私には海外製のギターを担いで都内の楽器店を回っていた時代があった。
コレが売れなくてネェ…置いてくれるどころか、ハナから興味を示さず、商品に一度も目をやらない店員もいた。
そんな中、私の説明を熱心に聞いて「じゃ、少しお預かりしましょうか?」と快くお店に展示してくれたのが藤原さんだった。
あの時はうれしかったネェ。
その後、お互いに勤め先が変わったこともあり長い間お会いしていなかったが、ナンの前触れもなしに偶然再会したのがこの日だったというワケ。
スティーブ・ルカサーの研究家でもある藤原さんは現在「F.P.C.(Fujiwara Pedalboard Community)」という会社を運営しての上のオリジナル・ピックやペダル・ボードの製作、出張ギターメンテナンス等のビジネスを展開していらっしゃる。
このF.P.C.のショップ・サイトを拝見するとそのオリジナル・ピックやストラップに混ざって商品としてけん玉が展示されている。
藤原さんは楽器関連のビジネスに関わっているだけでなく、「NKKサービスセンター」という組織を通じてけん玉の普及に努めていらっしゃるのだ。
今、けん玉って世界的に注目されているからね~。
さらに、このNKKサービスセンターのウェブサイトを開くと、ホームのページに登場するが藤原一生さんというお方。
名字から察せられるように、この方は藤原さんのおじい様。
一生さんは1975年に「日本けん玉教協会」を設立したけん玉のご権威なのだ。
ご本人にそのあたりのことを伺ってビックリ!
おじい様のご本職はけん玉ではなく、児童文学作家でいらっしゃったというのだ。
藤原さんに初めてお会いしてからカレコレ27年の歳月が流れているが全然存じ上げなかった!
児童文学…。
私は井上ひさしの文章がとても好きで、厚かましくもMarshall Blogの文章も井上先生のように書きたいと常々思っている…いいでしょ、思うのは勝手だから。
その井上先生が児童向けの小説を選出した『児童文学名作全集(ベネッセコーポレーション刊)』という文庫で全5冊のシリーズがある。
コレが実にオモシロい(第3巻だけ持っていないの)。
2匹の金魚が使いに出される与謝野晶子作の愛らしい小品から「坊ちゃん」、「小僧の神様」、「山椒大夫」等の文豪の名作を所収する傍ら、生まれてこの方一度も耳にしたことがない名前の作家の作品までバラエティに富んだ内容は大人が接しても十分に楽しむことができる。
さすが27万冊の蔵書を読破したという井上先生のチョイス…私なんぞが読むには児童向け程度がちょうどいい。
で、所収されている幸田露伴が1912年(明治45年/大正元年)に書いた「供食会社」という短編には驚いてしまった。
113年前に露伴が書いたことを今コンビニが具現化しているかのように取れなくもないのだ。
要するに昔の近未来小説?
さすが漱石、鴎外と並んで評される「明治の大文豪」だ…私は『五重塔』しか読んだことないけど。
とにかく児童文学恐るべし。で、藤原一生さんがどんな作品を残されたのかと言うとコレがまたビックリ!
映画『南極物語』の原作となった『タロ・ジロは生きていた 南極・カラフト犬物語(銀の鈴社刊)』えお上梓されているのだ。
奇しくも3日前の1月14日は、1959年にタロとジロの生存が確認された「タロとジロの日」だった。
藤原さんの業績はそれだけではない。
「明るく 楽しく 元気よく」、「あせらず あわてず あきらめず」という誰でも知っている標語も藤原一生さんのお言葉なのだ。
もうひとつは「けん玉のひびき 平和のひびき」というお言葉。
戦時中、中国に出征されたご経験を持つ藤原さんは人類の平和を願い「日本けん玉協会」を設立されたのだ。そのお孫さんが私の友人の藤原敏光さん。
この日もけん玉を腰に装着していたのを見逃しませんでしたよ! さて、昨年末のYETI VALHALLAのジャパン・ツアー。
この日、他にも出演者がいたがYETI VALHALLAはトリで登場。
ヘヴィなリズム・パターンに乗ってアダムの語りでスタートでショウがスタートした。ロニー・ジェイムス・ディオ、ジミ・ヘンドリックス、ランディ・ローズ、エディ・ヴァン・ヘイレン…ロックの偉人たちの名前を挙げて天を仰ぐアダム。
「ロック入魂」のセレモニーだ。「♪イエ~イイェイ」
お客さんとのコール&レスポンス。
ノッケからスゴいテンション!
「Louder!!」
コレは盛り上がるわ~!
「今からロックが始まるぞ!」という雰囲気満点。
しかし、スゲエ声だ!
そのまま1曲目の「Mountain Man」へ。
Adam JangKishi KenKappyYosuke今回のYETI VALHALLAは以上の4人。 今回はMarshall BlogでおなじみCALAVERASのKenちゃんがギターで参加してくれてうれしいね。
根っからのMarshall弾きだし、ロック度がガツンとアップしたわ。
アダムとのイキもピッタリでとてもいい感じ!
そのアダムのギター・ソロ。アダムはもちろんMarshall。
「JCM2000 DSL100」と「1960A」を使用した。 そのMarshallが出す図太いトーンでストレートなリフを弾くアダム。 曲はキラー・チューンのひとつ「Texas Tornado」。
この声で「♪テ~キサス・トルネード~」とシャウトされるとタマらんね。
お立ち台に上がったKenちゃんの爆裂ソロ!いつもは「JCM800 2203」なんだけど、今回はアダムと同じ「JCM2000 DSL100」と「1960A」を使用。アダムのア・カペラのギター・ソロ。もの悲しいメロディを単音で奏でる。
Marshallの美しいクリーン・サウンド。
するとYosukeさんのカウントで曲がヘヴィに動き出す。
曲は「No Faith」。
しかし、スゲエ声だナァ。
このMarshall級の太い声には男の私でもウットリしちゃうわ。
やっぱり「ロック」という音楽はこういう歌声で演って欲しいものです。
テンポ・アップ!リズム隊の2人のコンビネーションもバツグンだ。ギター2人のアンサンブル・パートを経て…アダムのギター・ソロ。「♪No faith!」
お客さんのノリも最高~! 曲が終わってひとり掛け合い。
スティーヴ・マリオットのようなブルージーな歌に…
自らのギターで応える。
コレだけはどうしても日本人にできないね。
イヤ、「日本語じゃできない」と言った方が正しいか。
強引にやっちゃうと「♪ニイちゃんもネエちゃんもハメをハズして騒ごうぜ~」と、ギャグみたいになってしまって決してサマにならない。アダムの「Clap Your Hands!」の発声で客席から手拍子が送り出されて…
またコール&レスポンス。
「♪ヘイ、ヘイ、ヘイ」
「♪Brother and sisters, we are one!」
曲はそのまま「We Are One」に。ココでもアダムとKenちゃんのイキがピッタリと合っているところを見せてくれた。雰囲気をガラリと変えて神妙な面持ちのアダムが「Valhalla」の説明する。
「ヴァルハラ(Valhalla)」というのは北欧神話に出て来る「戦士が戦いで死んだ後に行く宮殿」のこと。
レッド・ツェッペリンの「移民の歌」の歌詞にも「ヴァルハラ」が出て来る…ということは以前にも書いた。
曲はYETI VALHALLAのテーマ・ソングとも言うべき「Party Tonight in Valhalla」。何ともクセのあるイントロから曲が意外な方向に展開して…アダムの必殺シャウト!
初めて聴いた時、コレはホントにカッコいいと思ったね。
声のことばかり言って恐縮なんだけど、日本人ってどういしてこういう声を出せるシンガーが出て来ないんだろうナァ。
高い声を出す人はいくらでもいるワリにはこういうワイルドで本当に太い声で歌える人が数えるほどしかいない。
典型的なハーロック・チューンにKenちゃんもノリノリ!
アダムのソロにも気合が入る!
メンバー3人がステージから退いてYosukeさんのドラム・ソロが始まった。凄まじいパワーを伴って巧妙なスティックさばきを見せたYosukeさん。
その迫力のパフォーマンスに大きな歓声が送られた。続いて登場したのはKishi Ken。Marshallとレスポールが出す轟音が気持ちいい~!
やっぱりロック・ギターは真空管アンプで弾いた音が一番ですな~。ステージ下手に移動して徹底的に弾きまくっていると…上手から上半身をあらわにしたアダム登場。ココでバトルかと思うとさにあらず。
アダムがバックに回って次の曲につなげた。
続いての曲はバラード「Purgatory」。
「purgatory」というのは「煉獄」という意味だそうです。 Kenちゃんが情感タップリにソロをキメると… アダムがそれを引き継ぐように大シャウト!
ココも大きな見せ場だった。アダムがスタッフをステージに呼び込む。ステージに現れたのはハーレイとジュンコさん。
オリジナル・グッズの紹介だ。
ひと通り任務を遂行したと思ったら…いきなりハーレイがひざまづいてジュンコさんに「Will you marry me?」。
エエエエエ!マジかよ!
「Will you marry me?」はプロポーズの時の正式な決まり文句。
映画ではよく見るシーンだけど、一般の人がコレをやるのをナマで初めて見た!
コレは本当のサプライズだったのだろう、ジュンコさんが本当にビックリしている。
もちろん答えは「Yes!」。
よろこぶハーレイ。
コレ、答えが「No!」だったらどうするつもりだったんですかいな?
ハイ、どうぞ!
多分、コレでお客さんはみんなグッズのことは忘れちゃったと思うよ。
しかしこのライブ、一体どれだけ盛りだくさんなんだ!アダムからも祝福の言葉が贈られた。「イヤ~~~!」
直前にロマンチックなセレモニーなどまるでなかったかのようにアダムの絶叫とともに「Queen of the Evil」をブチかます! 目も覚めるようなハードなドライビング・チューン!盛り上がりに盛り上がって本編を締めくくった。 アンコールはおなじみのワウ・ペダルを使ったイントロから。
アダムのオハコ「Voodoo Chile」。ショウの冒頭で使ったトーキング・モジュレーターが再び登場!
信頼のおける3人の仲間をバックに… 最後の最後までシャウトし…ギターを弾いて、弾いて…弾きまくったアダムであった!一番最初のYETI VALHALLAの記事でMarshall Blogの「ロックの原点を見た!」と書いたが、その印象は変わらなかった。
イヤ、前回にも増してそのことを強く思った。
Yeti Valhallaの詳しい情報はコチラ⇒Yeti Valhalla Official Website
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イギリス南西部のコーニッシュ出身のキング・クリーチャー。
本場のブリティッシュ・ハードロックを存分にお楽しみあれ!
<Desolation>
<Captives>
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