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2022年8月31日 (水)

Summer of Youth 2022~がんばれ高校生バンド!


久しぶりにお邪魔した高校生バンドのイベント。
主催は株式会社シブヤテレビジョン並びにSpotify O-nest。
イベントのタイトルは『Summer of Youth 2022』。
なんか、懐かしい響きだな…。
アレは「Summer of Love」か。
1967年のアメリカで若者を中心に巻き起こったヒッピー・ムーブメントのひとつ。
今日の記事の主役たちは「ヒッピー」なんて言葉すらご存じなかろう。
10 この『Summer of Youth』は、以前10月1日の「都民の日」に開催されていた『TOKYO HIGH SCHOOL ROCK』というイベントが元になっている。
学校が休みの都民の日に、高校生バンドを集めてライブをやっちゃおう…という企画だった。Thr_2Marshallは第2回目からサポートを始め、このMarshall Blogでも幾度となくレポートしてきた。Thr2010 ここ数年、御多分に漏れずコロナの影響で開催を見合わせてきたが、久しぶりに開催する…ということを耳にして駆けつけた。
会場はO-nest…イヤ、Spotify O-nest。
チョット前までTsutaya O-nestだったんだけどな…今はSpotify O-nest。
そのステージのようす。20ギター・アンプはMarshall JCM800 2203と1960A。
オリジナルの2203のハーフ・スタック。30vドラムスはNATALのバーチ・オリジナル。40まずは司会の谷村恭子さんが登場。
出演バンドや各賞の紹介、注意事項等が手際よく伝えられた。45各賞?
そうか…このイベントはコンテスト形式になったのか…。
かつてはプロのバンドをゲストに迎え、高校生が集まってライブ・コンサートを開催する…というスタイルだったが、今は多角的な観点から優劣を決定する形式になった。
各賞は次の通り…
◆最優秀賞
◆審査員賞
◆対バン賞
◆オーディエンス賞
…の4賞。

55v高校生バンドの前にステージに上がったのは桃色ドロシー。
横浜出身のガール・トリオのチームだが、今日はアコースティック・セットの2人体制でパフォーマンスを披露した。
 
ボーカルズとギターのハキイ。60vドラムスとコーラスのキシベ。
 
素晴らしくヌケのよい声と躍動的なグルーヴで「ツムギウタ」、「明日の道標」、「その先に」の3曲を演奏してくれた。
「母校である横浜の瀬谷西高校が廃校になってしまうので寂しい」というMCもとても印象的だった。
私は経験がないけれど、ウーム…そうなったら確かに寂しいだろうネェ。70vさて、メイン・イベントの高校生の部。
 
トップ・バッターでステージに現れたのは「Pon'ズ」。801曲目はフラワーカンパニーズのコピー、「深夜高速」。90v律儀にもマスクを着けたままの演奏!100v今ならではの光景だ。
110vいい記念になるかも知れないよ。120v2曲目はシンガーがギターを降ろしてエキサイティングに迫る「リンダリンダ」。
この曲は人気あるネェ。
35年前の曲…ということはキミたちまだゼンゼン生まれていなかったのね?
アタシャもう働いてたわ。
130vそして最後は「やさしサンライズ」というオリジナル曲。140演奏後のインタビュー。
「結構楽しめたかな?って…。
こんなにたくさんの人の前で演らせてもらって…こんなこと滅多にないので…ありがとうございました」
「リンダリンダ」ならともかく、マイクを握って人前で話すなんて照れちゃうよネェ。1502番目のエントリーは「UNBALANCE」。1601曲目は「蒼天」。170v中央大学付属杉並高校3年生の皆さん。180vアレ?グドモの3人も中大付属の八王子だったような…。
190v普段は吉祥寺方面でライブをしているUNBALANCE。200v今回は初めての渋谷でワクワクだったそうだ。210vこのバンドは2曲。
もう1曲の「あとがき」を演奏して締めくくった。220演奏後のインタビュー。
「こういうライブハウスは久しぶりだったんですけど、思い切り出来たかな?って感じです。
ボクらは吉祥寺の『JYOJI-ROCK』というイベントによく出させてもらってます。
8月の下旬ぐらいに『JYOJI-ROCK』の予選があるので次はそちらの大会に出場します」225続いて3番目のエントリーは「Blue rose paradigm」。2301曲目に演奏したのは「もっと光を」。240vこのチームも2曲。
2曲目ではボーカルズがギターを提げた。0r4a0129 曲は「崩壊前夜」。250v初めて作ったオリジナル曲。260v先日、千葉県の軽音楽連盟の大会にエントリーした時、この曲を演奏して「奨励賞」と獲得した。270vこの曲に熱意を注いで夏休みの間ずっと練習して来たのだそうだ。
その甲斐あっての大熱演!280「すごい気持よかったです!
今日、みんな制服で来たんです。
でもボクが4人分の衣装を持って来て、無理を言って着させたんですよ!」2904番目の出場者は「匿名希望」。
エ?「匿名希望」が正式なバンド名なのね?3001曲目は自作の「アネモネ」。320v以前は学校がらみの高校生バンドのコンテストで、審査員の仕事なんてのをずいぶんやったものだったが、10年以上前から出場者の8割近く、あるいはそれ以上が女子というのが珍しくなくなった。330v今回はジジイの昔話を一切書かないつもりなんだけど、ひとつだけ。
我々が高校生の頃のバンド・コンテストというと10バンド以上出て、女子のバンドメンバーはゼロか、せいぜい1人か2人だった。
45年ぐらい前はそれが当たり前だった。340vところが今回のこのイベント、女子だけのバンドってとうとう出場しなかったな…。
そこへ行くとメンバーの3/4が女子という匿名希望は貴重な存在だ。350vVの彼。
今回の出場者の中でただ1人、シッカリしたトーンでトラディショナルなロックのギター・ソロを聴かせてくれた。
しかも2203をLOWにインプットして使っていたんだよね。
「通」だゼ。
誰かから教わったのかな?3602曲目も「始まり」というオリジナル曲を披露した。
365「匿名としては、1年ぶりにこのようなライブハウスで演らせてもらうので、すごい緊張したんですけどとても楽しかったです!
元々は女子バンドだったんですけど、色々メンバーチェンジをしていて、ちょうど彼が空いてたので入ってもらうことになりました」370最後に登場したのは「子飼いのとなり」。380ギタリストが不在なので、始めキーボード・トリオ+ボーカルズのロック・カルテットかと思ったら…。
400vラップを演るチームだった!
390vさすがに私が高校生の頃には見かけなかったタイプ。
時代を感じるわ~。
420vベースの彼は2番目に登場したUNBALANCEと掛け持ちだ。410v「子飼いのとなりです。ありがとうございます!
ボクたちは最初キーボーズを除いて3人で演ってたんですが、2、3か月前にくらい前にキーボーズの子に加わってもらいました。
ボクがメチャクチャにラップが好きで、小6ぐらいの頃からズッと聴いてきました。
2曲目の歌詞にはその想いを綴っています」430vその2曲目は「RAP DOPENESS」。
♪ヘイヨウ、ヘイヨウ…と、自慢のオリジナル・ラップで高校生のエントリーを締めくくってくれた。440こうしてエントリーした5つの高校生バンドが終了したのだが、本来であれば7バンドが出場することになっていた。
ところが、1バンドが直前で欠場。
そして、不幸にもイベント当日にも欠場者が出てしまったため、タイムテーブルに余裕ができてしまった。
そこで急遽、もう一度「桃色ドロシー」にご登場願ったのだが、今度はそのマネージャーのマクシムさんの前説つき。
軽快なトークで会場は大爆笑!

その後、桃色ドロシーが2曲演奏して、もう一方のゲストのルサンチマンにつないだ。445vルサンチマンは5曲を演奏。
高校生諸君から熱狂的な支持を得ていた。446ゲストの熱演が終わりいよいよ審査結果の発表。447結果を発表したのは主催スタッフの塚本清美さん。
まずは最優秀賞…え、いきなり?
普通、最後じゃね?
450v♪ダラララララララララララララララララDr 「匿名希望」!
協賛の楽器メーカー提供の商品をゲット!
452「こんな賞が頂けてうれしいです!」460v O-nestとイベントのスタッフが選ぶ審査員賞は「子飼いのとなり」!
副賞はO-nestに出演、もしくは1年間有効のO-nestにライブを観に行く券。
465「唯一のラップということで、ヒップホップを含めて広げていけたらいいなと思います」470v ココからは賞状はなし。
 
自分のバンド以外の良かったバンドへ出演者同士で投票する対バン賞は「Blue rose paradigm」!
「選んでくれてありがとうございます。すごくうれしいです!」480v そして、お客さんからの拍手の多寡で決定するオーディエンス賞は「Pon'ズ」!
「ありがとうございます!」490v …ということで、みんな賞をゲットできてヨカッタね!
おめでとうございます!
また来年も楽しみにしています。
 
最後に…。
皆さん、音楽を続けてくださいね。
ヤメたらダメよ。ヤメたらそこで終わりですからね。
そして、音楽を演る演らないにかかわらず、徹底的に色んな音楽を聴いてください。
この地球上には皆さんが聴いたことがない素晴らしい音楽が無限にあります。
世の中で流行っている音楽や自然に耳に入って来る音楽だけが「良い音楽」だと思ったらそれは大間違いです。
本当に素晴らしい音楽ってヤツは実に不親切です。
ナゼなら絶対に向こうからは近づいて来てくれない上に、有料であることが多いからです。
しかし、自分の意志で探さない限り、そうした良質な音楽に出会うことはほとんどありません。
面倒かもしれませんが、せっかく皆さんが好きになった音楽じゃないですか?
それならもっと素晴らしい音楽の世界を体験しましょうよ!
良い音楽は人生を果てしなく豊かにしてくれるモノなのです。500 
その「良い音楽」の例をひとつ紹介しましょう。
Marshallのレコードレーベル、Marshall Recordsと契約をした関西出身の「D_Drive(ディー・ドライブ)というバンドです。
歌詞のない、いわゆる「インスト・ロック」を演っています。5bafyggdqそのD_Driveが8月26日にセカンドアルバム『DYNAMOTIVE(ダイナモーティブ)』を全世界に向けてリリースし、イギリスをはじめ、フランス、ドイツ、イタリア、オーストリア等、現在ヨーロッパで大きな注目を浴びています。
コレがその『DYNAMOTIVE』。53000x3000アルバムの1曲目に収録されている「Red Light, Green Light」のミュージック・ビデオがコレです。

どうですか?
世の中にはこういう音楽もあるんです。
もし『DYNAMOTIVE』が気になるようでしたら、もう少し詳しい情報をMarshallのレコード屋さんからゲットしてみてください!
 
Marshallのレコード屋さん⇒Marshall Music Store Japan

Photo 

200 (一部敬称略 2022年8月1日 渋谷Spotify O-nestにて撮影)