【イギリス-ロック名所めぐり vol.4】 オックスフォード・サーカス周辺
前回紹介したピカデリー・サーカスに負けるとも劣らないにぎわいを見せるオックスフォード・サーカス(Oxford Circus)周辺。
オックスフォード・ストリートとリージェント・ストリートの交差点にはOxford Circus駅がある。この駅は1900年の開業だそうだ。オックスフォード・ストリートは元々は大学でおなじみのオックスフォードへと導く道だった。
オックスフォード・ストリートの両脇にはビッシリと商業施設が並び、四六時中たくさんの人でゴッタ返している。これ、スリの天下なんだろうな。
Pickpocketの話は別の回でまた詳しく…。
これは例のエリザベス女王の「Diamond Jubilee」の時のオックスフォード・ストリートのようす。
どこもかしこもユニオン・ジャック!
このFoot Lockerというのは、アメリカ資本のスポーツ・ウェア&シューズの小売店。
ここはHMVの第1号店があったところだ。ってんで2000年4月に設置されたブルー・プラークがついている。
これによると、「ここはHMVの第1号店があった場所です。HMVは1921年7月、エドワード・エルガー卿(あのエルガーね。イギリス人はエルガー大好き。何かといえば「威風堂々」なの)によって開店されました。その後、HMVは100年近くにわたり、人々に「音楽を買う」というこうとを形式づけたのです。
1962年にはビートルズの経歴においてとても大きな役割を果たしました。店内のレコーディング・スタジオで78回転のデモンストレーション盤が制作され、このことがビートルズとEMIの長きにわたる契約につながったのです」
そして、このブルー・プラークの除幕はジョージ・マーチンが執り行った。
HMVはオックスフォード・ストリートの向かいに移転していたが、今年この店も閉じてしまった。オックスフォード・ストリートにはトッテナム・コート・ロード近くに大きなヴァージンンの店もあったが、それもとっくになくなってしまい、この通りからは音楽は消え失せてしまった。天国でエルガーが「配信なんてやめんかい!」ってきっと怒ってるよ!
このHMVで『This is Spinal Tap』の2枚組DVDを買ったっけな。
HMVにかかっていたHIGH VOLTAGE FESTIVALの広告。2010年夏のことだ。このフェスティヴァルについても以前マーシャル・ブログでレポートしたが、もう消滅しているので、近い将来書き直して採録したいと思っている。だって、私の人生でもっとも幸せなロック・コンサートだったんだもん!
こんなかわいい地名も!
オックスフォード・ストリートをトッテナム・コート・ロード方面に向かう。左手に赤い看板が見えるでしょう。
クラブの名前ぐらいは昔から知ってたけど、イヤ~、世の中本当にたくさん知らないことってたくさんあるもんだ。調べていて驚いた!ここは番地が100 Oxford Street!だから「100Club」というのだ…なんて単純なことではない。
このライブハウスはもともとロバート・フェルドマンという人が始めた「フェルドマン・スウィング・クラブ」といったそうな。
で、驚いたのはここから…このロバート・フェルドマンの子供の内のひとりが有名なジャズ・ピアニスト&ドラマーのビクター・フェルドマンだっていうんですからね~。ジャズ界ではとても有名な人。ロック界でわかりやすくいうとスティーリー・ダンの『Aja』でピアノやらヴァイブを弾いている人ですな。こんな洒落たアルバムも出してる。何しろ、このアルバム、ベースがスコット・ラファロですからね。人気盤ですわ。…とジャズの話はこの辺でやめておこう。
スケジュール表。見たけど知ってるのはいなかったナァ。パンク好きの人たちにはタマらないのかな?
お邪魔しま~す。
その後、オーナーも替わり1970年代にはパンク・ロック・バンドの活躍の場となり1976年には世界で最初の「インターナショナル・パンク・ロック・フェスティバル」なんてのが開催された。
もちろんパンクだけでなく、ストーンズがシークレット・ギグをやったこともあるし、何年か前に行った時にはアリス・クーパーも出演していた。見たかったんだけど、ダメ、全然ソールドアウト。キャパは350名だそう。
今度はオックスフォード・ストリートにそってボンド・ストリートを過ぎたあたりを右に入る。しばらく行くとこのWallace Collectionというスンゲェ国立美術館がある。これはShige Blogで紹介したので見てチョーダイ!見応えのある素晴らしい美術館だ。
その隣にあるのがこの建物。現在はBoston Consulting Groupという会社になってる。ま、外観からこれが何たるか当てられる人は少ないだろう。
この建物のかつての持ち主はEMIだった。この建物の中の階段でビートルズの赤盤&青盤のジャケット写真が撮られたのだ。まさか中には入れないからね。外観でガマンしてね!
オックスフォード・ストリートのまわりはイギリスでも一二を争う繁華街だけあって、この他にもロックの名所がゴロゴロしている。形を変えて何度もお送りしていくとになると思う。