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2017年3月

2017年3月31日 (金)

Sound Experience 24

お騒がせしてしまったパソコン事件も何とか落着。
今日からまたMarshall Blogを再開します。
が!
パソコンって、普段何気なく日常的に仕事で使っているアプリケーションやデータが知らない間に山ほど蓄積されていて、OSの再インストールをしようものなら、今回みたいに「イザ復活」と相成っても、「あ、アレがない!」、「ウワ、コレも消えてる!」と不自由なことばかり!
そもそも元々ナニがあったのかがわからないんだから!
「完璧なコンピューター音痴」を自負する私でもずいぶん色んなことをしていたんだな~…と感心してしまう。
…なんてノンキなことは言っていられない。
え、データをバックアップしていなかったのかって?…イヤ、そんな面倒なことできないできない!
アレ、プロはその日の最後にその日にやったことをすべてバックアップしてるんでしょ?
そんなことはとてもできないよ。
その時は「データがなくなりゃまた何とかすりゃいいさ!」ぐらいのことを思っているからさ。
  
Marshallの社長はコンピューターのエキスパートでもあるんだけど、前回来日していた時に「シゲは撮った写真のデータをどうやって保管しているんだ?」と訊いてくるので「イヤ、外付けのハードディスクに撮った日毎に分類して保管しているんだよ」と答えた。
すると、「じゃ、もしそのデータがスッ飛んでしまったらどうするんだい?」と尋ねてくる。
私は「もうその時は覚悟するより仕方ない」と考えていたんだけど、一応「イヤ、考えたことがない。何かいい対策はあるの?」と訊き返してみた。
答えは「イヤ、特にない」だった。
そんなデータが消えてしまうことばかりを考えていたら、それこそ落語の『水屋の富』みたいになっちゃうでしょうよ。
データが心配で、心配で夜も眠れない。
何かの拍子にそのデータが全部消えてしまって、「ああ、ヨカッタ!これで安心して眠れる」というヤツ。
実は私、一回コレをやったことがあって…その肝心の外付けハードディスクが壊れちゃったのね。電源が入らなくなった。
困っちゃってサ…でも、すべてMarshall Blogで既に使ったヤツなので、一応の覚悟はできていた…でもそう簡単に諦めきれない。
何せ心を込めてシャッターを切った写真が数万枚も入っているんだから。
それで、その復旧にどれだけ費用がかかるかをインターネットで調べてみると、場合によっては数十万とかいうじゃない!
それで完全に諦めかけようとしたところ、妹が耳寄りな情報を与えてくれた。
妹もコンピューターがなければ手も足も出ない仕事をしているのだ。
何でもあの外付けのハードディスクなるものは、外側の装丁がメーカーによって異なっているだけで、中身はどのメーカーも同じだという。
そして、その中身に電源ケーブルと通信ケーブルをつなげばデータが取り出せる…っていうワケ。
そのケーブルセットってのは1,000円チョットだっていうし。
半信半疑だったんだけど、ご丁寧なことにYouTubeでそのハードディスクの分解法なんて動画まで見ることができる。
それでやってみたところマンマと大成功!
かくして数万枚の写真が命びろいしたのだった。
  
とにかくひとつだけパソコンに言いたいのは「お願いだから壊れないで!」ということぐらいだよ。
壊れたらこちとら手も足も出ないのっつーの。
ハイ、PCの話はコレで終わり。
復活後の第一弾は、「25」というビッグ・ナンバーを直前にした三宅さんのSound Experience。

10vステージはこんな調子。
Marshallのハーフ・スタックが3セットにNATAL。
3台のMarshallということはゲスト、あるいは対バンあり…ということ。
そう、私のPCよろしく、今回のSound Experienceは対抗バンドを迎えたいつもの状態に戻っての開催となった。

20その対バンとはギターの白田雄人率いるトリオ。

30v白田くんのロゴ・マーク。
メッチャよくない?!
ところで、「白田」くんは「はくた」くんと読む。
この姓は山形と茨城に多いらしい。
そして山形では「しらた」と読み、茨城では「はくた」と読むそうだ。
どだなだす?
この業界にいるとRudyのイメージがあるせいか、「しろた」と読んでしまいそうだが、全国的確率で見ると「はくた」と読む家が過半数なんだって!

Yutoベースは人時。
人時さん、久しぶりだわ~…と思ったけど、こないだ森友嵐士さんの時に会ったんだわ。

40vドラムは「DEATH-O」こと吉川修。

50v雄人くんはMarshall。

60若いのに70年代の1959を愛用している。
三宅さんと共通の友人の紹介でこのステージに立つことになった。
雄人くんの1959は1973年製のハンドワイアード期のもの。
三宅さんもかつて73年製の1959を愛用していた時期があって、そんなことも手伝って一気に意気投合したようだ。70vチョット深めのひずみで縦横無尽に弾きまくる。
トラディショナルなフレーズが次から次へと出てくる保守派系ギタリストだ。
コレは昨年の12月にリリースしたソロのインスト・アルバム。

Hy 派手なテクニックにとらわれることなく、ロック・ギターの伝統的なツボをキチっと抑えてのプレイは素晴らしい。
これからもMarshallでガンガンいっちゃって!
  
白田雄人の詳しい情報はコチラ⇒オフィシャル・ウェブサイト

80休憩を挟んでStrange,Beautiful and Loudが登場。

90三宅庸介と…

100vJVM210Hと1960BV。

110v山本征史と…

120v1992 SUPER BASS。

130v金光健司と…

140vNATALのバーチ。
安定のバックライン体制。

150オープニングには珍しく「petal」を持ってきたよ。

160続いては2曲目に来ることが多い「murt'n akush」。
激しい曲調に雰囲気が一転する。

170v今度は「bloom」。

180vそして、「if」。
ハハン、三宅さん、今夜は緩急緩急と交互にセットリストを組んだな。

190だって、また次が「垣根」だもん。そう「solitary past」。

200vそしてまた激しく「devil」。

210v最後に「緩」の「virtue」を持ってきた。
テンポは早くはないが、内容はすこぶる激しい。
この曲のインプロヴィゼーションで三宅さんがどれだけギターと絡み合い、どれだけ曲に入り込むかはステージの大きな見どころになっている。
要するにショウのハイライトだ。
特に真ん中のクリーンのソロから徐々に激しく、燃え尽きていく過程は見るものに息をつかせない。

220vそしてその三宅さんを鼓舞し続けるリズム隊。
今日も最高の仕事ぶりを見せてくれた。
この2人があってこその三宅ミュージックだろう。

230アンコールは白田くんも加わってのセッション。
まずは「People Get Ready」。
1965年のThe Impressions、あるいはCurtis Mayfieldのヒット曲。
Curtis Mayfieldって『Superfly』は持ってはいるものの、コレと「Freddie's Dead」しか知らんわ。
この曲はスゴイ人気だよね~。
でもJeff BeckとRod Stewartでしょ?
まさかThe Impressionsが好きでこの曲を選ぶギタリストはいないでしょう。
「Stratus」もそうだけど、本当にBeckの影響力ってのはスゴイね。

240ユッタリとしたムードで繰り広げられる…

251v2人のギター合戦!

260v2曲目は三宅さんの歌で「Foxy Lady」。
サラっとやる三宅さんの歌がいい、

270でもギターは激しいよ!
曲調に合わせてギンギラギンに弾きまくる!

275その2人のギターに呼応してエキサイトするリズム隊。

290vこのリズム隊はホントすごいバーサティリティを持ってるよね。

300v渾身のJimiスタンダードで燃える三宅さん!

310v一歩も引かない雄人くん!

320v楽しそうなKK!
何とも充実したギター・バトルだった!
次のSound Experienceはいよいよ「25」のシルバー・アニバーサリー!
  
三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange Beautiful & Loud

3301965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年1月20日 三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONにて撮影)

2017年3月30日 (木)

パソコンが壊れた!

昨日はMarshall Blogの更新をお休みさせて頂ました。
今日もお休みします。
理由はメインで使っているパソコンが壊れて動かなくなってしまったから。
こうなりゃ覚悟を決めて、たまには記事のことを全く考えずに写真の整理でもするか…と思ったら、そうか、パソコンが動かないんだっけ!
じゃ、遅れ遅れになっている英語版のMarshall Blogの英訳でもするか… と思ったら、そうか、パソコンが動かないんだっけ!
仕方ない、今日はYouTubeで何かエグイ動画でも探してみようか…と思ったけど、当然それもできない。
しからば、インターネット・ラジオでも聴きながらレコードの整理でもするか…と思ったら、そうか、パソコンが動かないんだっけ!
じゃ、Marshallの月報でも書くか…あ~、EXCEL使えないんだった!
なんだよ~、パソコンがないと何もできないじゃん!
  

実際には外で仕事をする時のためのノート・パソコンが1台あるんだけど、コレは外出時に寸暇を惜しんでマーブロの記事を書き進めるためのもので、インターネットにつないで文字を打つぐらいの機能にしか耐えられない。
つまり写真の取り扱いが大変困難なので、とてもこのノート・パソコンだけでMarshall Blogの記事を制作するなんてことはできない。
もっと高価で高機能のノート・パソコンを買えばいいんだけど、すぐ壊れちゃうんだもん。
去年、国産のノート・パソコン2台に「煮え湯」を飲まされた。
1台は保証が切れた途端ハードディスクが壊れ、メーカーに問い合わせたところ、10万円で買ったものを5万円出して修理しろと言う。
電話口の女性に罪はないが、怒り心頭、怒鳴り散らしたことは言うまでもない。
それからしばらくしたらもう1台のノート・パソコンのディスプレイに黒い影が出始め、ほどなくして全面がまっ黒になってしまった。
それも10万円内外で買ったもので、5年の延長保険に申し込んでいたので、意気揚々と買ったお店へ修理に出しに行った。
すると、ディスプレイの修理は保険の対象外で、修理に12万円かかると言うのだ。
「ハァ?10万円で買ったものに12万円の修理代をかける?」
私は窓口で尋ねた。
「このパソコンのメーカーさんの人たちは、割り算はチョット無理にしても、引き算ぐらいはできますよね~。10から12を引く…答えがマイナスになる計算は習っていないのかナァ?」
もう怒鳴ることもできなかった。
この2台、同じメーカーの商品である。超メジャーな国内ブランドだ。
もちろん、今では「私的不買運動対象銘柄」の筆頭に燦然と輝いている。
  
こんなことがあったので、少なくともノート・パソコンは安いものをとっかえひっかえ買い換えたほうが得だ…という結論に達した。
それで、「インターネットにつながって文字さえ打てればよし」という代物をサブのパソコンに従えている…というワケ。
  
さて、メインの方、ここのところ、電源を入れると何となく反応が鈍いな…というイヤな予感がしていた。
すると、一昨日の夕方、案の定立ち上がらなくなって、「Your PC needs to be repaired」なんてサインが出てきてしまった。
もう手も足も出ませんな。
昔の電化製品と違って、いったんトラブルが発生すると、もうどうしてよいのかわからんのよ。
で、早速メーカーに問い合わせて色々とチェックをしてもらった。
しかし、あの中国の人たち、若干不明瞭な発音や不自然な表現が混ざるものの、実にうまく日本語を話しますわナァ。
あれ、一体どうなってるの?
まさかあの手の仕事をするに当たってゼロから日本語を勉強しているワケじゃないよねェ?
ま、こんなことは初めてではなくて、いつも色々と試した挙句、「修理に出してください」という結論だったので、「とっとと修理を受け付けてチョーダイよ」と叫びたい気持ちが大きかった。
でも、一生懸命電話の向こうで「ああしてくれ」、「こうしてくれ」とやっているもんだから付き合ってみることにした。
パソコンの自己診断の結果、「ハードウェアに故障はない」という結論。OSを再インストールすれば元に戻る可能性が高い…という。
当然、PC内のデータはすべてスッ飛んでしまう。
もちろんそれは大変困るが、チョット前から不穏な動きを感じ取り、万が一に備え、復旧に時間がかかりそうなデータを外付けのハードディスクに避難させておいたため、再インストールの可能性にかけてみた。
翌日、再インストールの専門家みたいな人から電話がかかってきて作業に当たった。
OSのリカバリー・ディスクというのが見当たらず、作業はOSのソフトをダウンロードすることから始まった。
お昼休みをはさんで朝10時から午後2時過ぎまでかかりっきり!
アレ、大変な仕事ですよ。
果たしてそんなに根を詰めて取り組んで直るのか…直ったんですわ。
それで今、これを書いてる。
よくアプリケーションのアップデートが勝手にされるでしょ?故障のひとつの原因として、アレがOSにダメージを与えることがあるんだって。
  
大切なデータは避難していたといっても、イザまっさらな状態から元の通りの仕事ができる状態に戻すのは結構大変な作業で、まだMarshall Blogの記事が書けるレベルまで復旧できていない。
それでも来週にはどうしてもタイムリーにアップしなければならない案件があるので今日中に何とかして、明日から再開するようにしたいと思っている。
  
こういうことが起こるたびに『火の鳥』を思い出すわ。
あのコンピューター同士がケンカして核戦争になっちゃうヤツ。
私なんかコンピューターからもっと遠い存在だと思っていたんだけど、ドップリだもんね。
冒頭に書いた通り、コンピューターがなければ何の仕事もできやしない!
30年チョット前、社会に出た時、事務所でワープロに近づく人なんていなかったんだけどナァ。
なんか10インチぐらいのでっかいフロッピーディスクが事務所にゴロゴロしていた。
コピーは「青焼きを使いましょう!」なんて言っててね。(昔は設計図は絶対に青焼きだった。普通のコピー機だと内部にレンズが使われているため、複製するときに誤差が生じ、縮尺が狂い図面の意味をなさなくなってしまうのだ)
机の上にPCがひとり1台なんていう光景は想像したこともなかった。
EXCELなんてものもなかったので、表計算は完全に人力よ!
自分で言うのもナンだけど、私は比較的字がうまい方なので、書類の美しさには定評があった。すべて手書きだったからね。
契約書等の重要な書類には和文タイプが活躍していたな。
それから本当に数年の間に手書きの書類は姿を消し、表からは計算間違いが一切なくなった。
仕事がすべてパソコンの中に入ってしまった。
そして、いつの間にか音楽もパソコンの中に入ってしまい、SNSなるものを通じ、人は一日中携帯電話から離れられなくなった。
ナンだよコレ?!
手塚治虫が生きていたらコレをどう表現していたかね?
…といいつつ、私もパソコンに向かい明日からのMarshall Blogの準備に勤しむのであった。
   
また明日からもよろしくお願いします!


  

2017年3月28日 (火)

METYA-METYA-EEYAN!!~犬神サアカス團編

イケね、イケね、「気をつけてなきゃ」…と思っていたのにやっぱりやっちまった。
というのは1,100本目の記事。
去年の10月にMarshall Blogの記事が1,000本を突破して、早4か月。
3月中には100本の新しい記事をを加え、1,100本に到達するな…と思っていたらそれもアッという間。
気が付いたら今日のこの記事で1,106本目になってた。
車の走行距離のキリのいい数字を見逃した気分だわ。
  
さて、そうして楽しい時間はアッという間に過ぎるものでございまして…と言ったかどうかはわからないが、当日総合MCの一角としてステージに上がったのは、イベントのトリを務める犬神サアカス團のジン兄さん。
何で最後に登場するパフォーマーを「トリ」っていうか知ってる?
私は知ってる。いつかマーブロに書いたから。
その理由が知りたい人はゼヒ過去のマーブロをチェックしてみてくださいね、全部。

10で、アッという間にトリの出番。
犬神サアカス團!

20犬神凶子

30v犬神情次2号

40v情次兄さんは当然Marshall。
JCM800 2203と19600Aね。向かって左のヤツ。

45ベースは犬神ジン。
この日はMCでも大活躍。
そして、この後、彼にはスペシャルな出来事が待っていた!

50vところで今日のジン兄さん。
EDENのTERRA NOVA N501を使用している。
実はジン兄さんはこの日初めてTERRA NOVAに触ったのだが、音を出した瞬間から「Yes, fall in love」。
お試しのつもりがガッツリ本番でも大活躍というワケ。
TERRA NOVA、評判がいいだけのことはありますな。

60犬神明
今日はイベントなのでNATALは持ってきてないの。

70vさて、犬神さん、先日Marshall Blogでレポートしたように、この日の約2週間前に同じステージに上がったばっかり。

80_tiその時は、この『黄金郷』のレコ発巡業の千秋楽だった。

90cd1曲目は早速その『黄金郷』から「虎の威を借る狐」。
昭和のテイストながら、さりげなく7/4拍子のリフを挟み込むところが何ともカッコいい。

100v典型的なミディアム・ファストな犬神チューン。凶子姉さんの声がバッチリ以上にマッチする。
125

この曲の大きな聴きどころは真ん中の凶子さんとバンドのキメのコール&レスポンス。

120そして、情次兄さんのソロが暴れる、というワケ。

Img_0697 続けて代表曲「命みぢかし恋せよ人類!」が続いた。
こんなに早くこの曲が出てくるパターンは珍しいんじゃないの?
チョット、普段から気になっていることがあるんだけど今ここに書いてもいい?
え、いいですか。
じゃ書きますね。
コンスタントに曲を作ってアルバムを発表している犬神さん。そのポートフォリオたるや素晴らしいものがありますわな。
掘っても掘ってもバラエティに富んだレパートリーが尽きないのは、日本のバンドでもかなり珍しい部類に入るでしょう。
でもですね、収録曲をゼンゼン演奏しないアルバムがある。
それは『夜行列車極楽行』。
ま、私はそれほど昔からお付き合いさせて頂いているワケではないけど、ここ数年、東京で開催される単独公演はすべてお邪魔してきたし、結構な回数の舞台を拝見しているつもりなんだけど、私が知る限り、このアルバムの曲を取り上げたこと一回もないのではないか?
2013年の『不確定性原理の悪夢』もかなりきわどいが、レコ発公演を観ているので収録曲を演奏したことはわかっている。
ま、他にもそういうアルバムがあるのかも知れないが、他のアルバムにはそれぞれ頻出するキラー・チューンがある。
『スケ番ロック』からは「平成デモクラシー」、『セタカムイ』からは「ドグマの呪い」、『ビバ!アメリカ』と『死ぬまでROCK!』からはタイトル曲、『恐山』からは「浅草心中」、そして『夜行列車極楽行』からは…ない!
もしかして「演らずのCD」?
さぁて、次回の単独公演が楽しみだ。(「開かずの踏切」を歌ってるのはジョニーちゃん?ナマで聴いてみたいな~)
「夜行列車」がいいかな~、「猫町」がいいかな~、イヤイヤ、何でもいいや。いい曲いっぱい入ってるんだよ。

130v_imそのすさまじいまでに犬神Vaultを構築している中心人物が明さん。マジで尊敬するわ。

135vまた『黄金郷』にもどって…

130「死に行く日に」。
私の最近の鼻歌曲。

110v
情次兄さんのソロでスタートするのは近作『玉椿姫』から「虚像の近い」。

150v_kc犬神サアカス團が得意とするところの演歌ヘヴィ・ロックの真骨頂のような曲。
4人の4人による4人しか実現し得ないアンサンブルが素晴らしい。
日本には他にも演歌チックなロックを演っているバンドがあるが、歌詞の内容も含めてこれほどさりげなくカッコよく、そしてヘヴィに演奏するバンドを犬神以外に私は知らない。
そういえば、40年ぐらい前になろうか、小林幸子が再デビューする時、「演歌ロック」を標榜していたんだけどね(あるいは「ロック演歌」だったかもしれない)。アレはどういうサウンドだったんだろうか?
その後、結局「思い出酒」かなんかがヒットして演歌の世界に帰っていった…ハズ。
当時、Charさんが「歌謡界へ殴り込みだ!」なんてこともやっていたな。
いつも書いているけど、それはロックと歌謡曲がハッキリ分かれていた時代。
最近はまったくその「別」がなくなっちゃった。
まだロックが大人のモノだった時代…いい時代だった。

160v

170v

175v

180vここでサプラ~イズ!
情事兄さんが手にしているのはバースデイ・ケーキ!

190ジン兄さん、この日がちょうどお誕生日!
おめでとう、兄さん&後輩!
そう、「兄さん」なんて書いてるけど、私と同窓で後輩なのだ。
この業界、結構いるんだよね、同窓生が。
今度、同窓のミュージシャン集めて同窓会しようかな?Marshall、NATAL、EDENのいずれかを使っていないと出席できないの。イジワル~!

200ケーキをひと口いただいて…

2101曲熱唱!
曲は「気ままな旅を」。

220vマラカスを手にしてメチャクチャ楽しそうな凶子姉さん!

230vジン兄さんの歌は凶子姉さんが欠席していた「Z」の時の「こんなのロックじゃねぇ!」以来。
独特の声でいい味出していらっしゃいました。

240そして、最後も『黄金郷』から「生存狂騒曲」!

250_skブッちぎりのドライビング・チューンを喰らえ!

260vすさまじい音のウネリにみんなゴキゲン!

270v今日の主役はことさらゴキゲンだ!
そういえば、歌う時、ゼンゼン緊張していなかったようだったナ。

280vトリでの出番なのでアンコールがついた。
曲はヨッシャ!「白痴」!

290_hcこれまた胸のすくようなスピード・チューン!
4人がひとつの巨岩となって急坂を転げ落ちる!

300

310

320

330vこういう曲は好きだ…あ~、あ~、どうせアタシはバカですよ!

340ハイ、〆のジャ~ンプ!
キマった~!
イベント終わり!

350_2前回紹介したグッズも好評だったよん。
  
犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

360(一部敬称略 2017年1月18日 高田馬場 club PHASEにて撮影)

2017年3月27日 (月)

METYA-METYA-EEYAN!!~ARESZ&つしまみれ編

1月に高田馬場Club PHASEで開催された6日連続のイベントの3日目。

10v久しぶりのつしまみれ!

10まり

20vやよい

30vみずえ

40v以前はよくMarshall Blogに登場してもらっていたのだが、ここのところずいぶんご無沙汰だった。

50相変わらずの3人でうれしかった名。

60…といいたいところだけど、この時はこの3人に大きな変化が加わろうとしていた。
それは、この日の次のステージを最後にみずえちゃんが、つしまみれを脱退してしまうということだった。
アルバム、『あっ、海だ。』をリリースするチョット前ぐらいからのお付き合いかな?
だからカレコレ8年が経っている。
みずえちゃんのタイトでダイナミックなドラミングが好きだった。
NATALを叩いてもらったこともあったっけ。

70vつしまみれの3人は1999年、学生の時の結成以来のメンバーだからね。
大変な出来事が目前に迫っていたが、狂熱のステージはそのまま。80「おじいちゃんのおズボン」とか「脳みそショートケーキ」とかつしまみれスタンダードを交えてのセットリスト…なつかしい~!

90「タイムラグ」では頭クラクラ~!
そうだ、このやよいちゃんのアクション!相変わらずカッコいい~。
昔は「♪梅ウマい、種デカい」なんて鼻歌をよく歌っていたもんよ。

100vまりちゃんもこの通り!

110ステージの後半から猛烈にヒート・アップして…

115vやりたい放題!…がつしまみれのステージの魅力。
つしまみれはこうでなきゃイカン!

120vみずえちゃん、最後なのにこんな写真しか撮れなくてゴメン!
これからも頑張ってくだされ!

140vそして、つしまみれの今後の活動に大期待!

つしまみれの詳しい情報はコチラ⇒つしまみれオフィシャルウェブサイト
130v
そして、ARESZ。

20瑠海狐<るみこ>

30v_2那都己<なつき>

40v_2雅己<まさみ>

50v翔己<しょうい>

60vこのバンドはドラムスが不在ゆえ、「猫の手」と称して庸ドラマーが参加する。
「猫」というより、バンドの場合は「虎」という感じだが…。
今回ステージに上がったのは鉄兵。
今日、ココまでのところスモークとLED照明のせいでドラマーの写真が撮れん!

701曲目は「BATTLE MODE」。

80_bm「戦闘型重鋼楽団」の名にふさわしいメタル・チューン。

90vさっそく翔己くんのタッピングでARESZ特有のアンサンブルを醸し出す。
翔己くんはMarshall 25/50 Jubilee Bass Series 3560を愛用している。

100v_2そして、遠慮なくギター・ソロ炸裂!
Marshall JCM2000 DSL100と1960Aを使用。

110v思い切り過ぎるぐらい思いっきりカマしてくれたオープニング。
じゃかましいことこの上なし!
しかしそれが「暴れ系Live BAND」の醍醐味!

120v_22曲目は「Come on baby☆ロック魂」。

130_cbr2013年にFEEL SO BADの倉田冬樹がプロデュースした5枚目のアルバム『Skill』からのチョイス。

Skillタイトルに「Come on baby」なんて言葉が入っていると、ついRitchie Valensあたりの雰囲気を勝手に想像してしまうのは年寄りの悪いクセか?
「Come on Let's Go」から50年も経つと「Come on」と言われてもそう簡単には近寄れそうもないドヘヴィなナンバーになる。

140でも比較的トラディショナルなハード・ロックな曲調。
ツイン・ベースの重量感がいい味を出している。

150v「♪ロック、ロック、ロック、ロック、たましい~」…わかってます、わかってます!

160v曲調に合わせたトラディショナルなギター・ソロ。コレもいい感じだ!

170vイヤ、まったく…ロック魂がほんの少しでも欠けていたら、とてもじゃないけどできないパフォーマンスの連続だ。

170

「連続」といえば…ARESZの物販コーナーに貼ってあった告知ポスター。
イヤイヤ、おみくじの方じゃなくて…

180このカレンダー。
公演日とチケットの発売日が記入してるんだけど、この週末の連続公演!
スゴイな~。
大阪からやって来て3連チャンとか…。4公演連続なんてこともある。
2013年、Steve HackettがGenesisの曲だけを演奏しに来日した時が3公演連続だった。
この時、最終日にオフィシャルで撮影に入らせて頂いたのだが、トイレでバッタリ一緒になったシンガーと少しおしゃべりをしたのだが、「3公演連続だなんてバカげてる!」と真剣にその苦労を訴えていた。
ご存知の通りGenesisの音楽はボーカルズのパートよりインストゥルメンタルのパートの方がはるかに長い。
そこへいくと、上演時間が短いとはいえ、ARESZは「♪ありがとう~」とか「♪ゴメンね~」とか歌ってるバンドとはまったく違うからね。
瑠海狐さんの全編ガナリっぱなし、アタマ振り回しっぱなし、MCではしゃべりっぱなしだ。
楽団さんも同様の決死のパフォーマンスだからね。
その上で3連チャンなんてラクラクこなしちゃう。
長年の訓練ってのはスゴイものだ。
でも、健康管理と車の運転だけには気を付けてね!

190東京アナウンス学園を優秀な成績で卒業しているとしか思えない瑠海狐さんの「立て板に水」のMCをはさんでファースト・ミニ・アルバムから「Going to Hell」。
「地獄へ落ちろ~!」

200_gthオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ~!
見てるだけで目が回ってくるぞ、オジちゃんには!

210地獄からの地響きのようなディストーション・ヴォイスが観客の耳に突き刺さる!

220メロディアスかつコンパクトにまとめられる那都己くんのソロ。
ARESZ程よいソロ・サイズがありがたい!

230vこの曲、元々はベースがひとりのアレンジだったが、ミニ・アルバムに収録するにあたりツイン・ベースにアレンジし直したのだそうだ。
効果バツグン。
ブリンブリン、ゴヨンゴヨン、これまた地獄の底から鳴り響いてくるかのような極悪低音サウンド!
そういえば、「極悪サウンド」というとたいて低音だよね。
「トレブリーな極悪サウンド」って聞いたことがない。実際、耳にはこっちの方がはるかに悪いと思うんですけど。

240ARESZの代表曲のひとつ「破壊殺戮洗礼の獄」はサード・アルバム『衝撃波』のオープナー。
Sgh
これまたヘッド・バンキングの真骨頂曲。
何せ動画『ARESZの暴れ方講座』の題材にもなってるからね。
しかし、私、このバンドだけは絶対に入れないな。

250_hssもちろん曲はヘドバンにピッタリの高速ヘヴィ・チューン。

260vどうしようもなく獰猛に疾駆するバンドに乗って瑠海狐さんが叫び狂う!

270あまりの熱演に何かに翔己されて、イヤ、憑依されてしまった那都己くん!

290vあ、戻って来た。
そしてシャープなソロをお見舞いする!

300v機関銃のようにツーバス砲をブチかます鉄平くん!

310v「邪道も極めれば王道也」…とにもかくにも続けることが大切なのね。
ARESZは今年で結成23年。和製メタルの王道を進め!

320vステージの最後を飾ったのは同じく『衝撃波』から「闘争本能」。

330_th「♪クラッ~~~~~シュ」のところもモチロンなんだけど、「♪ひらりひらりと」の陰旋法にも似たメロディが印象に残る、ステージでは必ず取り上げられるであろうARESZ代表曲のひとつ。

340vそして瑠海狐さんの「♪クラッ~~~~~シュ」の掛け声からのジェスチャーの指示。

390v「タコ焼きふたつ!」

400「人形焼き!」…その他モロモロ!
これが楽しいよね!

410vそしてメンバーの全員が燃え尽きる!

350v

360v

370v

380v

X 全5曲…え、5曲しか演ってないの?
ホンマかいな?すごいボリューム感だな~。
今日もすさまじいステージでした!
未体験のメタル・ファンはゼヒご体験あれ!

  

ARESZの詳しい情報はコチラ⇒official website of ARESZ

420<つづく>

(一部敬称略 2017年1月18日 高田馬場 club PHASEにて撮影)

2017年3月24日 (金)

これがこれかたたがわのこれかたがわだわ

今日のレポートも今回初めてお邪魔したライブハウスから。
横浜は関内の大老舗、「Stormy Monday」。
普段近しくして頂いているミュージシャンが数多く出演していらして、以前から一度行ってみたいと思っていたハコだが、若干遠いこともあって、なかなかお邪魔する機会に出くわさないでいた。
それが突然のチャンス到来…。

10取材のお相手は「これかたがわ」。
Marshall Blogには二回目の登場だ。
ちなみに今日の記事の題名をどう読んだ?
正解は「コレが是方田川の『これかたがわ』だわ」。
漢字ってスゴイでしょ?
この視認性の高さは、とても英語にマネできるシロモノではない。
コレがまた漢字だらけになっちゃうと読みにくくなっちゃうからおもしろい。いわゆるBlack Pageね。
先日、三軒茶屋のとんかつ屋に入った時、隣のテーブルに座った外人の女性がノートを手にしながら、日本人の男性相手に夢中になって日本語の練習をしていた。その手にしていたノートはお手製の辞書。おそらく実際に出くわした日本語の表現が書き込まれているのだろう。
聞くともなしに彼女の話に耳を傾けていると、相手に話しかけているのは、すべて日本語に関する質問。まったく休むヒマなく質問の雨アラレ。
特に、動詞の変化で時制を表す英語と、文尾の数文字でソレを表現する日本語とのシステムの違いに苦労しているようだった。
「します」とか「しました」とか「するでしょう」?
現在と過去は「し」なのにどうして未来になると「する」になっちゃう?
そして、食事を先に済ませた彼女達が席を立つ時に「勉強がんばって!」と英語で話しかけると、ニッコリと微笑みながら、まだ食事をしている私の隣にドッカと座って、いかに日本語の勉強が大変かを説明し出した。
その苦労を英語で話すことができるのがとてもうれしかったらしく、ものすごい勢いだった。
彼女がまず口にしたのは「ひらがな」と「カタカナ」の煩わしさだった。
私は「イヤイヤ、ひらがなとカタカナだけでも、反対に漢字だけでも日本語は読み書きができないんだよ。そして、その三つがあるから日本語は世界でももっとも美しい言語なんだよ」と言わせて頂いた。
それと、日にちの呼び方がサッパリわからないと言っていた。
つまり「ついたち」、「ふつか」、「みっか」、11からはシステマチックに変化するのにナゼ20になると「はつか」なのか?とか…なるほど、そう言われてみりゃそうだ。こういう話を聞くのは実におもしろい。
彼女、アッという間に日本語がペラペラになるだろうな。
ナゼなら現地に住んで、疑問に思うことを好きなだけ質問できて…これぞ外国語習得の王道。
ま、それよりも何よりも、彼女の日本語がすぐに上達するだろうな…と確信したのは、彼女が日本語を勉強することを心から楽しんでいるようだったからだ。
さ、私もまた英語の勉強しなきゃ!

20v是方博邦と田川ヒロアキのギター・デュオ・チーム。

60その間にドッカリと構えているのはMarshall ASTORIA。

70

グリーンのヤツがクリーンのCLASSIC。
ブルーが2チャンネルのDUAL。
合わせてクラデュア、またはデュアシック。

80是方さんがASTORIA CLASSICを使用。
ASTORIAが徹底的に美しいクリーン・トーンを作り出しておいて…

90v_2足元のペダルで色付けをする。

100ヒロアキくんはASTORIA DUAL。

110ヒロアキくんはASTORIA DUALのクリーン・チャンネルの方だけを使用して、この足元のペダルで音を作っている。
いつものJVMでは歪みのチャンネルでクリーンを作っているがASTORIAの時は反対のことをしている。

120さて、一曲目は「Eのブルース」。
曲の内容は当然キーがEの12小節のノーマルなブルース。

130_eヒロアキくんの足元でもうひとつ紹介すべきは右足に取り付けたフットタンバリン。
これでシャンシャンやってた。

140そしてハーモニカも!
ちゃんととベンドを多用した本格的なプレイ。

150vそしてハーモニカをそのままネックの上で滑らせてボトルネック。

160v腕時計の前例があるように、どうもヒロアキくんは金属製のモノを持ってギターを弾くとすべてスライド・バーにしてしまう習性があるようだ。

170是方さんの濃い~ソロ!
ヒロアキくんと是方さんの出会いは、長年ヒロアキくんがシリーズで展開している『田川ナイト』のゲストに…とファンキーさんが紹介してくれたことからなのだそうだ。
その初対面の時に初めて是方さんと演奏したのがEのブルースだったのよ。

180その『田川ナイト』は明日開催。
場所は八王子のLive Bar X.Y.Z.→A。
もうしばらくするとお店が閉店していまうため、カウントダウンのライブとなる。
そういえば、前回「これかたがわ」を取材させてもらったのはX.Y.Z.→Aだった。
遠いので私は数えるほどしかお邪魔できなかったが、雨後の竹の子以上に増え続けるライブハウス業界の中にあって、ミュージシャン・マインドに富んだ名物ライブハウスがひとつ減ってしまうのは本当に残念なことだ。

250v

他方、ヒロアキくんはタモリのテレビ番組で是方さんの演奏に接して感動。
当時すぐにCDを買いに走ったそうだ。
是方さんは是方さんで、和佐田さんからヒロアキくんが演奏する動画を見せられて「山口にスゴイのがいる!」とブッ飛んだらしい。
だから当然の出会いだったのかもしれない。
260_kd
二曲目は即興。
今日のテーマは「春夏秋冬」。
ということでまずは冬。ナゼか冬から。
今、冬だからね。
冒頭、是方さんがディレイで雪を舞わせる。

190_snそこにヒロアキくんがテーマ・メロディをアドリブで乗せていく。

200vその雰囲気を咀嚼して是方さんがギターで語り返す…という展開。

210vJeff Beckの大ファンの是方さん、この時、Jeffの来日が間近だった。
三回の東京公演すべて観に行かれるとおっしゃっていた。
そして、もう春。
即興でもう一曲。
ヒロアキくんの即興といえば、SPICE FIVEなつかしいナァ。 

230_ipv続いては「Little Wing」をインストで。
是方さんのメロディのなぞり方がカッコいい!

240_lwココで歌特集。
ヒロアキくんの歌で「海岸通り」。
季節は夏になったのかな?

265もうひとつ…是方さんの定番、「アジアの純真」。
いつもそうなんだけど、な~んの飾りつけもなくサラっと歌うところが気持ちいい。

270v_aj休憩をはさんで第二部。
第二部のアタマはソロで演奏することになっとる。

280v_wnw今回の是方さんのチョイスはディズニー。
「A Whole New World」は『アラジン』か…。
こうしたソロ・バラードでもギュイーンとやっちゃうんだよね。そのギュイーンに深い味わいがあるんだな~。

290対するヒロアキくんは何とマイコーの「Beat it」。
ギター・ソロは完コピ。

300_biそして、メッチャ派手なカデンツァ。
バッキング・トラックを使っての演奏だったんだけど、そのドラム・パートはヒロアキくんが実際にドラムスを叩いて録音したのだそうだ。
よ~、やるわ!
それにしてもASTORIAの音の素晴らしいこと!もちろん70%は弾き手のおかげ。

310vMCではヒロアキくんからASTORIAの説明があって、「今日はMarshall対決!」なんて話してもらった。
是方さん、ガットに持ち替えて「Garota de Ipanema」=「The Girl from Ipanema」。
ああ、ブラジルの娘、リリちゃんどうしてるかナァ。会いたいナァ。

320_imヒロアキくんはギターを叩いてパーカッショ二スト役。

330vまた何やら鈴みたいな打楽器もプレイしたよ。

360v_tg

是方さんは是方さんでエレガットをASTORIAにつないじゃった。
コレがハウリングもまったくなくて、ウォームで実にいい音なんだ!ラインの音より全然いい。
日本人はアコギ・アンプを使わなさすぎる。
あ、ASTORIAはアコギ・アンプではござんせんからね。

340この曲、ホンワカな雰囲気とは裏腹に、サビがガンガン転調して厄介なんだよね。
是方さんをそこをガッツで乗り切っちゃう感じ。
硬派なイパネマが気分爽快!

350vヒロアキくんの歌で、これまた定番の「切手のないおくりもの」。
コレはいい曲だね。素直にそう思います、ハイ。

S41a0118さて、ショウもたけなわ。
やっぱりコレが出てこなきゃ…「Ave Maria」。

S41a0060 ヒロアキくんが弾く美しいメロディ。是方さんの含蓄に富んだフレーズ。
曲想がドンドン広がっていく!

380vそして最後は「Superstition」。 

390v_ssココはギター・バトルで燃えるとこ。

370v_am

ホラホラまた腕時計ハズしてる!!

400はい、スライド・ウォッチ!

410v是方さんのアドリブ・ソロってホントに濃いんだよね、味が!
グイグイと頑丈なフレーズが押し出されてくる。一音でも聞き逃したら損をする。

420vアンコールはスパイク・リーの映画『モ’・ベター・ブルース』から「Mo' Better Blues」。
この映画、音楽はBranfordも担当してるのか…。
スパイク・リーの映画って観ないな~。『マルコムX』ぐらいか?「コインの贈り物」ってか?
20年以上前にニュー・ヨークに行った時、現地のツアーに参加してハーレムに連れて行ってもらった。ガイドさんが「ココでスパイク・リーの最新作、『クルックリン』のロケが行われたんですよ!」なんて説明してくれたけど感動しなかった。
でもコレはいい曲だ。
「モ・ベター」か…小森のオバちゃまの訃報って聞いた記憶が全くないのは私だけであろうか?

430_mbbな~んでも自然に弾きこなしちゃうヒロアキくん。
当然この曲でも美しいプレイを聴かせてくれた。

440ギターという楽器の魅力満載のいいライブだった!
  
是方博邦の詳しい情報はコチラ⇒是方博邦Official HP
田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

450ちなみに…Stormy Mondayさんは高速の入り口がやたらと近くてすごくうれしい。
 
(一部敬称略 2017年1月22日 関内Stormy Mondayにて撮影)

 

 

2017年3月23日 (木)

EITA PARK 2017~ D_Drive & 時空海賊SEVEN SEASの巻

ひとつはさんでこの日四番目に登場したのはD_Drive。
EITA PARKへは初の出演となる。

10Seiji

20v_2使用MarshallはJCM2000 DSL100ECと1960AX。

30vYuki

40v_2 JCM2000 TSL100と1960A。

50v_2Shimataro

60v_2ヘッドはEDEN WT-800。

70_2Chiiko

80v実はD_Driveの四人には先日紹介したMarshallの事務所に既に遊びに来てもらっていて、Jimとの記念撮影をさせて頂いた。

90_2 しかし、D_Driveもいい加減モノスゴイ数の東京のライブハウスで演奏してきてるよね~。
でも、ココは今回が初めてとのことだ。
その初めてのハコではじめに演奏したのは「Hyper Driving High」だった。

100_2このフィードバック音が交錯する混沌としたところからイン・テンポになって…

110v_2息の合ったツイン・リードのテーマに入って行くところは何度聴いてもタマらんね。
コレを初めて聴いてから何年経ったかな~?

1_s41a0773 二曲目は『R』収録の「Advance and Attack」。
珍しい展開じゃん?

130v_2ヘヴィな曲をヘヴィヤーに演奏するヘヴィエストなリズム隊。
一応説明しておくと、heavy-heavier-heaviestということね。
比較級、最上級は中学で教わる英語の基本表現だけど、本当にうまく、英語らしく自然に使うのはすごくムズカシイ。
「クラスで一番背が高いのはジョンくんです」とかやって終わっちゃうからダメなんだよね。
ネイティヴの人は等級の「as ~ as」の「~」に句を入れたり、「The 比較級, the 比較級(~であればあるほど…だ)」なんて比較級を使って実に巧みに自分の気持ちを表現しますな。
アタシャ、モノスゴク考えちゃってゼンゼンだめ。

140再び『R』から「Now or Never」。

150_2チョット、ここで「思い出し訂正」。
元のネタは2015年11月のD_Driveの単独コンサートのレポート
それはココで演奏した二曲が収録されているD_Driveのサード・アルバム『R』のこと。
コレね。

20cd 他にタイトルがアルファベット一字のアルバムとしてジャズ・ギタリストのJimmy Raineyの『A』を紹介した。

30cd その時、他にもあるような気がするがすぐには思い出せない…としたが、あったよ。
ナゼこの時スルっと出てこなかったのか我ながら情けない。
それはJethro Tullの『A』。またしても「A」。
コレをどうしても付け加えたかった!

Jt_a さて、MCをはさんで最新シングルから「Shape of Your Life」。

160_2Yukiちゃんのペンによるハード・バラード。
こうした曲調もD_Driveの魅力のひとつ。

170v_2持ち時間はもう後半。
同じシングル収録の「The Last Revenge」。

180コチラはSeijiさんの作品。
でもこの人ね~、こんなポーズ取っちゃってるけど、MCの告知コーナーでつい「ツーマン」という言葉を使ってしまって、大勢のお客さんに「ダブル・ヘッドライナー!」って訂正されたんだよ。
しかも、2回も!
ハッハッハッ!…私に隠れて普段は「ツーマン」という言葉を使っているのがバレでしまったね…Seijiくん。

190v_2残り二曲はDスタンダードの「Attraction 4D」と「OverRev」。

200v_2インヤ~、すんごい熱気で出番なんかアッという間だったよ!

Img_0400D_Driveは今週の金曜日の24日…明日!高円寺SHOW BOATでStrange, Beautiful and Loudと共演する。
ダブル・ヘッドライナーね。「ツーマン」じゃないからね、Seijiさん。
どちらもいつもMarshall Blogで騒いでいる現在のギター・インストゥルメンタル・ロックの最高峰だ。
ご覧になったことのない人には「花まつり」と「クリスマス」を同時に楽しむ絶好のチャンス。ゼヒお出かけくださいませね。

  
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

210この日のヘッドライナーは当然時空海賊SEVEN SEAS!

220Marshall、イヤ失礼、またやっちまった!
Marshal K

220v_2EITA
最後の出番だよ~!
360v
Prince Yo-

240vYo-くん、冗談かと思っていたら、本当にTSL60に直つなぎ!ギターとMarshallの間はギター・リードだけ!
だから音は素晴らしいよ。「極太」の権化。

250たつほわ将軍

254vそしてドラムはMajyu Lee。

255vすなわち前回のMarshall Blog登場時と変わらぬ黄金メンバー。
昔、ドラムはロシアのスパイ、ガチニコフだったんだよね。「ガチニコフ」ってすごくいい名前だと思っていたので覚えてる。ガチニコフ、どうしてるんだろう?

260vオープニングが「Toroi」。
もうこの曲だけで盛り上がりが最高潮!

270続けて「SHE」。
以前、SEVEN SEASってウチの近くのスタジオで練習しててね、当時中学生だった私のセガレがファンだったこともあって一度遊びに行ったことがあった。
「せっかく来てくれたから」と息子のために演奏してくれたのがこの曲だった。

280ナニげに久しぶりに演奏したという「Parallel World」。
演奏自体が久しぶりなんだから、どれも久しぶりにキマってる。

290次々と出てくる代表曲にお客さんは大喜び。

300vYo-くん、今日はアンプを持参していないけど、普段JVM410Hを使ってくれている。
実は彼は日本で最も早い時期にJVMを買って使い始めてくれたギタリストのひとりなのだ。
つまりもう10年は経っているということ。

310vコレも久しぶりに取り上げたという「Fly to the Heaven」。
見て!EITAちゃんの笑顔!
とにかくメンバー全員楽しそうだ!

320そうだよ、手旗だよ…「The Pirates' Flag」。
いつか書いたっけかな?私、手旗信号ホンの少しできるんよ。イヤ、もう忘れちゃったか…普段あんまり使わないからナァ。

350vもう最終コーナー。「Feel」を演奏。
独特のアクションも健在の将軍。プレイも着実だ!
340v
疾風のように現れて疾風のように去って行ったMajyu Lee。
それだけにドライブ感もバツグン。そしてNATALを魅力的に響かせてくれた。
330
〆は「Chasing Light」。
「♪振り返ればいつも」…ああこのメロディ、心にしみると言うか、時の流れを感じると言うか…。
自分より20歳以上も若い連中を捕まえて「昔の仲間」なんて呼んでは失礼かもしれないけど、楽屋でメンバーと一緒にいたら昔の話が次々と出て来てとても懐かしかった。
強引に言わせてもらうけど…「昔の仲間」ってのはいもんだナァ。

Zアンコールは「The Wind of Tomorrow」。
しかしね、スゴイ人気なんだよ、いまだに。
「メンバーが忙しかったりでなかなか集まれないので、次回ライブはいつになるか未定ですが、もしみんなの都合がつくようならまたライブやりたいですね」…なんて、EITAちゃんは中学の同窓会の幹事の〆の挨拶みたいなことを言っていたけど、またジャンジャンやればいいじゃん。
もうあの頃とは時代も変わってるし、また昔とは違った活動ができるんじゃない?
「昔の仲間」として楽しみにしているぜ!
  
EITAの詳しい情報はコチラ⇒EITAぶろぐ

3701965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年1月15日 新宿Cat's Hallにて撮影)

2017年3月22日 (水)

EITA PARK 2017~Acoustic SEVEN SEAS & EITA (+TAKAEITA)の巻

それにしても行ったことのない都内のライブハウスってのはまだまだあるもんだな~。
東京23区内に「ライブハウス」と呼ばれているものは一体何軒あるんだろう?
マンハッタンとロンドンのウエスト・エンドにあるライブハウス(イギリスでは単に「club」と呼ぶ)を足した数より多いだろうね。
「閉店した」という話より「また新しくできた」ということを耳にする方が多いような気がするな。
だからきっとまだまだ増え続けているのだろう。
今日のレポートは初めてお邪魔した新宿のライブハウス「Cat's Hall」から。
コレが入り口。
機材を搬入出するルートは他にない。
マジでバスドラムが下ろせるのが心配になったが無事通過!

20v

このハコは以前、ボクシング・ジムだったのだそうだ。
だから天井にはサンドバッグを吊るしたフックが残っている。
おもしろい作りになっていて、表にもう一軒あるライブハウスと地下の楽屋でつながっている。
昭和のスキー宿みたいに、楽屋にあるドアを開けると、そこは隣のライブハウスの楽屋だ。
スキーか…。
そういえばマーブロでスキーについて書いたことないな。
私、10歳の時、すなわち45年前に初めてスキーを履きましてな…こう見えてもスキーとくれば、「普通」です。
スキーの道具やあり方もずいぶん変わったよね。私が始めた時、靴はまだヒモだったからね。ストック(今は「ポール」って呼ぶのかな?)は竹製だった。
ま、こんな話をし出すとキリがないので別の機会に譲ることとしよう。

302014年10月以来となる『EITA PARK』のレポート。
今日レポートする回は今年の1月のモノだから、前回から2年と3か月も経ってしまったのか…相変わらず時の流れが早い。
Marshall Blogのレポートとしては大分ご無沙汰してしまったが、その間にも『EITA PARK』は開催されていた。
  
さて、シンプルに『EITA PARK 2017』と題された今回の『EITA PARK』もEITAちゃんを中心に、ゲストを招いて充実の内容で催された。
冒頭に登場したのはAcoustic SEVEN SEAS。  
40ピアノをプレイするEITA。

50vMarshal K。
ウワ!
一日何回も「Marshall」ってタイプする生活を何年も続けているでしょ?
「Marsha」と来て、「l」を一回しかタイプしないというのはモノスゴク過酷だ!自然に、本当に無意識に「Marsha」まで来ると「l」のキーをトトンと二回叩いてしまう!

60v一曲目は「風、渡る、キズナ」。
名前の通り、時空海賊SEVEN SEASのナンバーをシットリとデュオでプレイするチーム。

70「Replica」と続いた。

80「けーちゃんの歌は合わせていて楽しい」というEITAちゃん。
最後を「Sky」で締めくくった。

90EITAちゃんが再び登場したのはEITA(+TAKAEITA)。
要するにEITAソロ・バンド。

100メンバーはEITA。
ギターに持ち替えたよ~!
アンプはJVM210Hと1960A。

110vもう一人のギターは真琴。

120vベースは、つよぽん。

130vドラムはカンちゃん。

140vキットはNATALアッシュ。
またカンちゃんがいい音出すんだ~!
カンちゃん曰く、「NATALを知らない若手ドラマーはもういないですよ!」…そうか~?
ま、例えそれがお世辞だとしてもうれしいもんです。
カンちゃん、ありがとう。

150雰囲気をガラリと変えて弾け飛ぶEITAちゃん!

160最近歌うのが楽しい…という彼女が最初にお見舞いしたのが「絶対零度」という曲の歌ありバージョン。
170v
下は2017年1月15日発売、すなわちこのイベントの当日にリリースされたEITAちゃんのソロのベストアルバム『by myself』。
結果的に今回のEITA PARKはレコ発でもあったというワケ。

165cdそのニュー・アルバムにも収録されているインスト・ナンバー「The Terminal」が後に続いた。

180vEITAちゃんのインスト・ナンバーはよく作り込まれていて複雑だ。

190v「インスト・ナンバーが難しすぎる!」という苦情がメンバーから出るそうだが、ナンノナンノ、どの曲も皆さんラクラクこなす、

210v

『be myself』にはピアノ曲として収録されている「鳳仙花」。

200v花とか植物の名前って全くウトいな…。小学校低学年の時にはヒヤシンスとかクロッカスとか習ったのにナァ。
鳳仙花ってどういうんだっけ?と気になって調べてみた。ああ、こういうヤツか。
英語で「バルサム」っていうんだって。
バルサムといえば、マーチン・バルサム。色々観たけど、ヒッチコックの『サイコ』のアーボガストという私立探偵の役がメチャクチャ印象に残ってるな。
アーネスト・ボーグナインとかリー・マーヴィンとか、ジョージ・C.スコットとか、ロバート・ライアンとか、バート・ランカスターとか…男臭く、シブい役者がスッカリいなくなった。
女優はエリザベス・テイラーや、デボラ・カーや、グレース・ケリーや、ヴィヴィアン・リーのような、正統派で本当に美しい女性がもてはやされなくなった。
アメリカ映画が幼稚でつまらなくなった原因のひとつはコレだ。映画もロックも子供のモノになってしまった。その子供向けエンターテインメントを大人が喜んでいるんだから救いようがない。日本も同じ。

Balsam コチラの「鳳仙花」は歌入りバージョン。
プロに向かって失礼だけど、ま、長い付き合いだから許してもらうこととして…EITAちゃん、歌うまくなったナァ。道理で歌うのが楽しいワケだ。

215またインストに戻って「Fireworks」。

220vなるほど、この曲も小難しいキメが満載だ!
225
MCで「次に演奏するのは新曲」と発表されると大きな歓声が沸き上がった。

S41a0600 「Tsunagu」という曲。この日が初披露。
歌詞がTAKAEちゃんのことを歌ったものになっている。
演奏していて色々と考えるところもあったそうだが、ガツンと盛り上がるシーンとなった。
230
元気のいいポップ・チューン「Rolling Days」でさらに盛り上がる!

Img_0290 短いMCをはさんで最後の曲。
『by myself』にボーナス・トラックとして収録されている「オルタナディブ」。

S41a0561 EITAちゃんの歌とギターが炸裂して大盛り上がりで出番を終了した。

S41a0592ジャーンプ!しておわり。

EITAの詳しい情報はコチラ⇒EITAぶろぐ

240<つづく>

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年1月15日 新宿Cat's Hallにて撮影)

2017年3月21日 (火)

GENERATION AXE~A NIGHT OF GUITARS

私もMarshallのイベントを何回も企画してきたけど、いつも考えているのは、「観ているお客さんが飽きないようにギターのゲップを出して頂く」ということ。
去年の『Marshall GALA』も昔三回開催した『Marshall祭り』もその点ではうまく行ったと思っている…つもり。
出演者が多いコンサートってのは演者の知名度ももちろん大切だけど、映画と同じで、一番大切なのはやっぱり脚本なんだよね。
いかにすごいパフォーマーが出て来てもショウに何の工夫もなければやっぱり観ていておもしろくないもん。
さて、そこへ行くとこのコンサートはスゴイんじゃない?
少なくとも脚本の良し悪いを気にする必要がないほどの顔ぶれ!
私が説明するまでもないでしょう。
昔、こうした「オールスターもの」のコンサートが海の向こうで開催されるのを音楽雑誌なんかで見てずいぶん悔しがったものだ。
それが、今では日本で観れるんだもんネェ。
信じられんわ!
それにしてもギターって楽器はスゴイね。
ジャズではそう珍しくないことけど、同じ種類が集まって大コンサートが開ける楽器なんてロックにはそうないじゃん?
お見逃しなく!
  
<脱線>ちなみに「axe」というのは「斧」という意味だけど、コレは元はジャズ用語で「楽器」を意味する。
Charlie Parkerの伝記『バードは生きている(ロス・ラッセル著)』に「オレのアックス(=サキソフォン)を取ってくれ!」というシーンが出てくる。
また、26歳で早逝した天才トランぺッター、Clifford Brownに「Clifford's Axe」という曲がある。
カッコいいね。

1_generationaxejapan

Marshall Japan Reception 2017

先週、Marshall社の社長ジョナサン・エラリーが来日した。
ジョンの来日は昨年のMarshall GALA以来でちょうど1年ぶりのこと。
そこで、『Marshall Japan Reception 2017』と称し、3年ぶりとなるジョンを囲んでの会食を企画した。
会場は前回に引き続いてのHard Rock Cafe。今回は上野駅店さんにお世話になった。
10vご出席頂いたのは日ごろよりMarshall、NATAL、EDENのMarshall製品をご愛用頂いているアーティストの皆さま。

20乾杯はMarshall GALAでトリを務めて頂いた岡井大二さん。
横に座って楽しそうにジョンとBrian Pooleの話をされていた。
Brian Poole&The Tremeloesは1962年のDECCAのオーディションでThe Beatlesに勝ったチーム。
Marshallの工場があるミルトン・キーンズに住むBrianとジョンは大の仲良し…という記事をMarshall Blogに掲載したことがあって、大二さんはそれを読んで下さっていたのだ。
  
その記事はコチラ⇒【Marshall Blog】 ビートルズに勝った男

30ヒロアキくんもジョンとはGALA以来の再会。

40この日、唯一のベーシストだった山本征史さんと。
もちろんEDENアーティストに声をかけなかったワケではなくて、ベーシストの方々、ナゼかタマタマ全員先約があって全滅だったのよ。

50シンガーもご出席。
クルベラブリンカの赤尾和重さんは大阪から駆けつけてくださった。
え?シンガーはMarshallもNATALも使わないじゃないか!って?
和重さんは声が1959みたいなもんだし、彼女のバンドはMarshall、NATAL、EDENだから。その三つのブランドはクルベラブリンカの音楽に不可欠なのです。使っているも同然。
それに和重さんはNATALの潜在アーティストなのだ!…パーカッションね。

60ジョンがニンマリしているのは…

70vコレ…。
お誕生日なのではなくて、お店からのスイーツの差し入れ。

80バーニーとの変則ツーショット。

85NAKED MACHINEからはMarshallのゲンちゃんとNATALの達也くん…とくればKANちゃんにも出席してもらわなきゃ!みんなMarshallファミリーの一員だ!

90ココはNATALチーム。
他のNATALアーティスト何人にも声をかけたんだけど、どうしても皆さん都合がつかなかった。
大二さんからグッドモーニングアメリカのペギちゃんまで、振り幅広し!

100若手の皆さんもガッチリとツーショット。
Ron Ron Necordsのタジーちゃん。

110Fury of Fearの守くん。
GALAのTシャツありがとう!

120TORNADO-GRENADOの雄太くん。

130バーニーと和重さん、感動の再会!
「今年は何か一緒にやろう!」ということになっているらしい。楽しみ!

140ジャズ方面からは関ちゃんが参加してくれた。
コレは珍しいツーショット!
ジャズ界にもバーニー・ケッセルという偉人がおりますな。

150ジョンとのツーショット写真がない方や最初の集合写真に写っていない方々もいらっしゃるけど、何しろ盛り上がって、結局閉店まで大騒ぎ!ということになってしまった!
  
この場をお借りしまして、Hard Rock Cafeさんのご厚意に心から感謝申し上げます。
お返しと言っては何だけど…Hard Rock Cafeさん主催のバンド・コンテストを紹介しておこう。
★世界規模のバンドコンテスト★Hard Rock RISING BATTKE of the BANDS

私、以前はこのコンテストの予選の審査員をさせてもらったこともあったんよ。
最後まで勝ち抜くとマイアミで開催されるNFLの試合のハーフタイム・ショウで演奏させてもらえるんだって!
マイアミ・ドルフィンズの前で演奏するなんてスゴイ!
  
Hard Rock Cafeさんと私の関係はコチラ⇒【イギリス-ロック名所めぐり】 vol.26~ハイド・パークのカドッコで

155さて、今回の社長の来日はパーティで楽しく騒ぐことの他にもうひとつ重要な目的があった。
それはMarshallの日本の事務所の視察。
ま、「事務所」ったって、「私の居場所」っていうだけのものなんだけどね…。
Marshallに直にお世話になることになってカレコレ5年が経った。
その一番最初の頃、NAMMに呼ばれ、アジア地区のディストリビューターに紹介してもらったことがあった。
その時、韓国のディストリビューターの人に「事務所はどこなの?」と訊かれ、「イヤ、そういうのは特になくて、自宅で仕事をするんだよ」と答えると、「それじゃプライベートの時間や空間がなくなっちゃうじゃないか!」とものすごく驚かれた。
大好きなMarshallだもん、その時はそんなこと問題とは何ら思わなかったんだけど、やっているウチになるほど…その彼が言うように、本当に24時間営業になってしまったのですわ!
朝起きてから本当に寝る直前までPCの前に座りっぱなし。
朝、床から出るとその足でPCの電源を入れる。PCの電源を消して、トイレを経由してそのまま床に入る…って感じ?
ヘタをすると寝ている間も、Marshall Blogのいいアイデアが浮かぶと床から這い出てPCの前に座ったりなんてこともザラになってしまった。
大したことはゼンゼンやっていないのはわかっているし、同じような環境の人は数えきれないほどいることもわかっている。
だけど、コレはさすがにチョット…ということで、ごく簡単な事務所らしきものを構えて仕事とプライベートを分断させてもらうことにした。
で、イザ事務所を構えてみたらそっちの居心地がスッカリよくなっちゃって、結局同じだったりして!

160事務所のシンボルはコレ。
1959SLPと1960BXのウォール・マウント。
コレは悩んだ。
「何か事務所のシンボルになるもようなものはないかしらん?」と思いつき、このウォール・マウントを取り付けよう!というアイデアまでは一瞬だった。
ヘッドを1959にするのもすぐに決まった。
ところが、このキャビネットに入れる絵柄に困ってしまったのよ~。
やっぱりJim Marshallのポートレイトは入れたいでしょ?しかも笑っているヤツが望ましい。
色々と写真を引っ張り出してきて、いくつかアイデアをイギリスに提示して実際にCGでモックを作ってもらったんだけど、イザこのフレームに入れてみると、どうしてもどれもシックリ来ない。
ジョンと何回もやりとりしているウチに思いついたのがこの『Father of Loud』の表紙の写真。
写真の転用ができるか心配だったけどマンマとOK。
どうすか?
やや若き日のJim。
事務所に遊びに来てくれたアーティストにこのJimと記念撮影をしてもらおうという算段だ。

170vちなみに元はコレ。
CGもPhotoshopもない時代、ロンドンのハマースミス・オデオンに本物の1960Bを持ち込み、足場を組んで積み上げた巨大なMarshallの壁の前のJim。
そのキャビネットの数たるや160を超えたという。
よ~やるわ~!

1_img_0081 本社工場の写真も当然飾ってあるよ。

165ジョンとジム。
靴を脱がないで土足のままズイズイ入って行っちゃったので慌てた。
ジムの視線がいいね。
それにしてもジョン、デカいな~。

180古民家の一室なので、Marshallがズラリと並んで試奏OK…なんて設備はまったくないけど、音楽には満ち溢れているよん。
CODEでギターを弾くこともできるし、WOBURNやSTOCKWELLで一日中音楽を鳴らしている。
爆音が出せる設備の代わりに、ロック、ジャズ、クラシック、民族音楽までをカバーした音源やMarshallに関する資料、音楽に関する書籍を取り揃えた。
訪れてくれたアーティストの方がッと音楽やMarshallの話をするのをとても楽しみにしているし、
世間ではほとんど聴くチャンスがない古い音楽や変な音楽に興味のある若いミュージシャンを集めて「昔のロックはこんなにおもしろかったを実感する会」や「ロックじゃない『ロック』な音楽を研究する会」なんてのを開いて、ロックの延命を図りたいなんて思っている。

190カギはここ!

200

それと我が写真のポートフォリオ。

210vこちらは本家の壁。

215

コレをイメージしたんだけど、さすがに似ても似つかないな、コリャ!

216以上が事務所。
ジョンもとても気に入ってくれた。
  
…と、話ははじめに戻って、パーティでは最後に私も混ぜてもらって一枚。
在京の方だけでなく、本当はMarshall、EDEN、NATALをドップリご愛用頂いているアーティスト、すなわちMarshallファミリーの皆さま全員をお誘いしたいしたいところなんだけど、会場の都合などもあってさすがにそういうワケにもいかないのが残念至極。
でも、この会はずっと続けていくつもりですから!
      
ところで、ジョンから言われてハッと気がついたんだけど、あと5年経って2022年になると、Marshallは60周年を迎えるんだよね。
エリザベス女王は2012年に在位60周年を迎え、「Diamond Jubilee」という国家的記念イベントを開催した。
さて、Marshallはナニをやるでしょう?
今は秘密。
5年なんてアッという間だよ。

220

(一部敬称略 パーティ写真:2017年3月16日 Hard Rock Cafe 上野駅店にて撮影)

2017年3月17日 (金)

THE NINTH APOLLO pre "本当のチケットフリーイベント"

「タダより高いものはない」、「タダより怖いものはない」…割と大切にしている格言かな?
無償で何かの施しを受けるのは。後々何かと厄介なことが起こるケースがあるからね。
で、この格言を英語で言い表すとどうなるのか調べてみると、こんなのが出て来た。
 
There is no such thing as a free lunch.(タダの昼メシなんてものはありゃしない)
 
ナゼか「昼メシ」。
どうして豪華なディナーじゃないんだろう?
私の知る限り、西欧の人たちのお昼ご飯はかなり質素なものだ。リンゴ一個とかね。
サンドイッチにコーラに小さなポテトチップ…Marshallの連中はみんなコレ。
ハハン、そうか…そんな質素な食事でさえタダということはありえないということか。
  
でも、このイベントは本当にタダ。
「無料でひたすら音楽を楽しむ」というイベント。
大阪のインディーズレーベルTHE NINTH APOLLOの主催だ。

10会場はTSUTAYA O-EAST。
いつものステージの他に客席にサブ・ステージが設置され、メインに6バンド、サブに4つのバンドが交互に登場した。

20双方のステージでMarshallファミリー製品が大活躍した。

30終盤で登場したハルカミライ

40Marshallのギター・サウンドで満員の観客を猛烈にエキサイトさせた!

1_img_0008続いてトリのひとつ前にメインステージに登場したのはYONIGE。

50今、注目のバンドとあって熱気がスゴイ!

60コチラのステージではNATALとEDENが大活躍。

70牛丸ありさ

80vごっきん

90vNATALサウンドは今風のテイストの音楽にもバッチリとマッチする。

100vYONIGEの詳しい情報はコチラ⇒yonige OFFCIAL WEBSITE

1201965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年3月1日 渋谷TSUTAYA O-EASTにて撮影)

2017年3月16日 (木)

【イギリス-ロック名所めぐり】 vol.27~Marshallが「Milton Keynes Business Achievement Award 2017」を受賞!

今日の記事はチト強引だ。
「名所めぐり」で取り上げるのもどうかと思うが、無理やりやってしまおう。
Marshallの本社と工場があるMilton Keynesを「ロックの名所」として紹介しちゃう。
コレその本社工場。
こうして見ると結構デカイな。

20日本語の地図なんかでMilton Keynesを時々「ミルトン・ケアンズ」と表記しているのに出くわすが、アレは間違い。
「ミルトン・キーンズ」と発音するのが正解。
「ケインズ経済学」のケインズと綴りが同じなので混同されることがあるようだ。
ミルトン・キーンズは「バッキンガムシャー」の地籍で、工場の住所は「Denbigh Road, Bletchley, Milton Keynes」。
この前の通りが「Denbigh Road」…コレは「デンビー・ロード」と発音する。
住所が示す通り、Marshallの工場から一番近い町はブレッチリーというところ。以前に「Marshallだより」として案内したこともあるので聞き覚えのある方も少なくないであろう。

30そして、ミルトン・キーンズは、というと、コレが結構工場から遠い。
車で行けば15分ぐらいなんだけど、ミルトン・キーンズは駅の周辺以外に信号がまったくないのでかなり走れることになる。とても工場から歩ける距離ではない。
信号がなくて交差点がどうなっているのかというと、全部ラウンドアバウト。
恥ずかしながら今でもラウンドアバウトを通過する時、「♪I'll be the roundabout」と口ずさんでしまう私はやっぱりプログレ好き。

40で、ですね~、そのミルトン・キーンズの様子を紹介したかったんだけど、ビックリするほど写真がないのよ。
もちろん相当な回数行っているんだけど…というのは、要するに面白くないのですよ。
下の写真はミルトン・キーンズの駅の近くのホテルに泊まった時に飛行機雲と夕日に映えるカテドラルがきれいだったからたまたま撮っただけ。

50ナゼ面白くないのかと言うと、どこへ行っても100年前、200年前の歴史的な建造物がひしめき合うイギリスにあって、ミルトン・キーンズの街の中心地にはそうした古い建物が皆無なのだ。
あ、ちなみに「街」と「町」という言葉を使い分けていることをご認識くださいませ。
イギリスでは規模に合わせて「City」、「Town」、「Village」と言葉を厳格に使い分けているから。それに倣っているつもりなのですわ。
で、このミルトン・キーンズはどうかというと、「City」らしい。
でも、PaulやRay Davisじゃないけど、ミルトン・キーンズとは比べ物ならない大都市のロンドンは「London Town」と呼ばれている。
恐らくロンドンが「town」だった時代からのしきたりなのではなかろうか?実にいい響きだよな~「ロンドン・タウン」なんて。
で、下の写真はミルトン・キーンズの全景。
ロンドンとは全く異なり、マンハッタンのように碁盤の目のようにキレイに整っているでしょう?
それはミルトン・キーンズという街が人工的に作られたから。
その歴史はたった50年しかない。
もちろん太古の昔から人は住んでいて、かつては「ミルトン・キーンズ村」だった。
それを1960年代にロンドンの衛星都市に作り替えたんだね。
ちなみに写真の中央のある三角形っぽい建造物は人工のスキー場だ。
人口は25万人程度。東京で言うと墨田区、または長野の松本市と同じぐらいの人口を擁している。

60街には巨大なショッピング・センターやオフィス・ビルがあるだけ。
ショッピング・センターは確かにメッチャ大きくてにぎやかなんだけど、入っているのはどこにでもあるようなチェーン店ばっかりなの。65コレはある時宿泊したホテルの一室から撮影した外の風景。
ビルの合間から見えるのは広大に広がる田園風景だ。
そう、ブレッチリーをはじめとしたウルヴァートンやニューポート・パグネル等の周辺のエリアは、長い歴史を感じさせる魅力的な町だ。

70「ミルトン・キーンズ・セントラル」は急行も停まる近隣で最も大きな国鉄の駅。
もう少し北に行くと「ラグビー」や「コヴェントリー」という駅を通過してメタルの聖地バーミンガムに到達する。
もちろん「ラグビー」にはラグビー発祥の「ラグビー校」があり、「コヴェントリー」にはJaguar(ジャギュア)の工場がある。

Mks 駅の近くのバー。
こんなところでも結構高いんよ。値段はロンドンとそう変わらない。
「変わらない」というのは、イギリスは都会と地方の物価が劇的に異なるのが普通だから。
ブレッチリーなんかではロンドンで£4~5するエールが£2台で飲めたりする。

80その近くのレストランで頂いたひと皿。
触れ込みは「チキンの胸肉のソテーとシーザーサラダ」ぐらいだったんだけど、魚が混ざちゃう。
一瞬、煮干しかと思ったよ!
何で入れるかな~?こういう食べ物の感覚だけは馴染めないな~。

90コレがショッピングセンター。
こんなにデカイのに日曜日にはほとんどの店が休んじゃうんだよ。
そうなると周辺はかなり閑散としてしまい、変な奴らがうろついていて結構用心が必要だ。

100ミルトン・キーンズの名物はショッピング・センターだけではなくて、例えばこの「ミルトン・キーンズ・ボウル」。

110中に入ったことはないんだけど、いつか前を通りかかった時、Green Dayのコンサートをやっていて大騒ぎになっていた。

120有名なのはコレかな?『Queen ON FIRE』。
1982年6月5日のミルトン・キーンズ・ボウルのコンサートを収録したQueenのライブ盤。

130cdさらに最近ではコレ。
ウィンブルドンのフランチャイズ・チームと合流してできたサッカーのクラブ・チーム、MK DONSのスタジアム。

140sこのスタジアムにはホテルが併設されていて、完成して間もない頃、VIPルームに泊めてもらったことがあった。

150部屋からはプライベートでピッチが見下ろせるようになっていた。

160オープン当初はMarshallがチームのスポンサーの一角を務めていた関係で、観客席にはMarshallの広告がセットしてあった、

170得点ボードはJCM800 2203のフル・スタックだったんだから!

180さて、驚くべきことに、今日はここからが本題。
最初の方に書いた通り、ミルトン・キーンズは人工的に新しく造られた街で、1967年にオープンしたとされている。
したがって、今年で50周年を迎えたのだ。

190_2Marshallは1962年に創業を開始し、ビジネスが急成長したため、ロンドンを離れてどこかに工場の代替の立地を探さなくてはならなかった。
その時に白羽の矢を立てたのがミルトン・キーンズだった。
1967年のこと。
Marshallは最初からのミルトン・キーンズの住人なのだ。

200_2工場ができれば当然そこで働く工員が必要なワケで、Marshallは50年前からミルトン・キーンズの多くの住人を従業員として飲み込んで来た。
つまり、この街の発展に計り知れない貢献をしてきたのだ。

210そして、先週の木曜日。
古くから開催されている「Milton Keynes Business Achievemt Awards」という、地元の発展に貢献した企業を表彰する賞のひとつをMarshallが獲得した。
受賞したのは「Design & Creativity」というカテゴリーで、音楽業界、とりわけイギリスの大きな輸出産業のひとつであるブリティッシュ・ロックの発展に活躍したMarshallにふさわしい賞だった。
社長のジョナサン・エラリーをはじめ、受賞を喜ぶMarshallの役員たち。
真ん中に立っているマーティンが手にしているのがトロフィー。
マーティンは工場の「環境管理」の仕事をしている。
Marshallはかなりコンプライアンスに厳しく、環境汚染物質の管理などに相当うるさい。そうした社会的な仕事に取り組んでいるのがマーティンで、この部門を受賞することになった立役者のひとり。
だから真ん中でフィーチュアされているそうだ。

220この表彰式のプログラムを見ると、それがまたすさまじいもので、夕方の6時半にスタートしたセレモニーが夜中の1時半まで続くというのだ。
そうなのよ。
向こうのパーティって異常に長いのよ~。
その間、みんなしゃべりっぱなし。とにかくしゃべる。そして飲んで食べる。
まぁ、とにかく体力の差を感じるよね。私なんか途中でヘロヘロになっちゃうもんね。
でも本当に大きな差を感じるのは、このルックス。
これだけはどうあがいても日本人はかなわない…イヤだよ~、こういう人たちの中に入って行くのは。
みんな背は高いし、頭は小さいし、足は長いし、英語うまいし、何しろタキシード姿がバッチリキマっている。
こういうパーティの場でしばらくこういう人達に囲まれているでしょ?それで、トイレに行った時に鏡に映った自分の姿を見るワケですよ。「同じ人間でこうも違うか!」と愕然としちゃう。
ドレス・コードが着物なら何とかなるんだけどね。
もちろんタキシードはすべて自前。皆さん常識的に何着か持っているそうだ。
そして、この蝶ネクタイ。英語では「bow tie」と言うけど、皆さんチャンと結ぶことができる。
七五三の時のように予め形になっているモノをゴム紐で首に巻くのとはまったく違う。
それでも形よく結ぶのはすごく難しいらしくて、ベッドの支柱を自分の首に見立てて結ぶ練習をするのだそうだ。

230その長尺のセレモニー。
多くの同様のイベントがそうであるように、セレモニーの最後の最後に一番重要な賞であるところの「BUSINESS ACHIEVEMNT AWARDS」の受賞者が発表された。
Marshallの連中はすでに「Design & Creativity」部門で受賞したので、「もうこれで出番なし」と大リラックス。そして、しまいにはベロンベロンになっていた。
そしたら、その大賞が我がMarshall Amplification plcへ!(他もう1社が受賞)
参加したMarshallの連中は事前にそのことを本当に知らされておらず、大慌てで受賞に臨んだのだそう。
下の写真はその時のようす。
あ~あ~、スッカリ蝶ネクタイをほどいちゃって折角のタキシード姿も台無しじゃんか!
でも、とてもうれしそうだ。
Jimがいたらすごく喜んでいただろうね。
向かって一番右の人は有名なバドミントン選手だって。ミルトン・キーンズはバドミントンでも有名なのだそうだ。

240Marshallみたいな最初からミルトン・キーンズにいる企業がナゼ今年受賞したのかと言うと、今までエントリーしていなかったかららしい。
ま、ナニはともあれ、おめでたいことで…。
コレを機に我が社の益々の発展を祈念する次第である。
  
え、何でミルトン・キーンズが「ロック名所」かって?
そりゃ、アータ、Marshallがある街だからですよ!
250

2017年3月15日 (水)

KRUBERABLINKA~クルベラブリンカ 新春ロックショウ

『新春ロックショウ』と銘打った、赤尾和重率いるKRUBERABLINKAの東京での今年最初のステージ。
会場はコレで二回目となる四谷三丁目のSokhes Rock。
この辺りは、何だか知らないけどやたらとラーメン屋が多いんだよね。
その分競争が激しいのだろう、久しぶりに来たら隣のラーメン屋が閉店していた。
で、ラーメンもいいんだけど、近くにすごくいいフランス料理店があってね。
もちろん私はフランス料理より、レバニラや半チャンラーメンの方がはるかに性に合っているんだけど、約10年前、日本に住むアメリカ人の友達に教えてもらってからというのものその店が気に入って、決して頻繁ではないが食べに行っている。
ゼンゼン気取っていなくて、値段もリーズナブルでね…教えてあげたいけど、ゴメンナサイ、お店の名前がわからないのよ。
皆さんも偶然見つけたらゼヒ!って行けるワケない!
細い路地からチョット引っ込んだところにあるので絶対わかんないよ。
  
さて、今日もピエロの前でMarshall、NATAL、EDENがステージに上がってる!
絶景かな、絶景かな~!

10前回はアルバム『Conicarify』の発売記念ライブだった。
今回は『新春ロックショウ』ね。

20cd 赤尾和重

30v鈴木広美

40v広美さんはJVM210Hと1936。
2x12"を使用しているのは音圧を会場の規模に合わせるためだ。

50v足元のようす。

60鎌田 学

70v鎌田さんは先代のフラッグシップ・モデルのEDEN WT-800。
キャビネットはD410XLT。

80v現在のEDENのフラッグシップ・モデルはWorld Tour Pro WTP900だ。

9_wt900pro2

で、今メッチャ人気なのがTERRA NOVA N501。

9_stn501_hr_2

泉谷 賢

90vNATALのアッシュ・キット。
フィニッシュはグレイ・スパークル。

100オープニングはサード・アルバムのタイトル・チューン「Blanko」。
和重さんと後ろのピエロの手がユニゾンになってるの。

110_blCDでは「Brighton Rock」のようなSEでスタートするこの曲。
ライブではアタマっからガツンとカマしてくれる。
ガツンとKRUBERABLINKAだ!

120vコレ、コレ、こういうロックに頑張ってもらいたいのよ!
私が思うところのロックの黄金時代のサウンド…70年代ロック!

130母に便乗して昼の洋画劇場で観た一本がバート・ランカスター、トニー・カーティス、ジーナ・ロロブリジータの『空中ぶらんこ』。
監督は『第三の男』を撮ったキャロル・リード。イギリス人なんだけど、この映画はアメリカ映画。
原題はDeep Purpleファンもよろこぶ『Trapeze』という。
「trapeze」とは曲芸用のブランコのことだが、普通のブランコは英語で「swing」という。
「ブランコ」の語源は種々あるようだが、私はポルトガル語の「balanco(バランソ)」から来ているという説を採りたい。
ナゼなら仲良しのブラジル人女性の友達がいるから。リリちゃん、元気かナァ…。

140続けて「マンダリン」。
今度は中国語の「満大人」。「中国の役人」という意味。
皆さんはベラ・バルトークの「中国の不思議な役人(英題:The Miraculous Mandarin)」という曲を聴いたことがありますか?バルトークはハンガリーの人。
ココだけの話…メッチャかっこいいよ。
そこら辺のヘタなロックより全然スリリングだから。
ロックもいい加減飽きてきたけど、ジャズは苦手だナァ~…なんて人がいたらおススメ。
ロック感覚で聴けます。
ダメならまたDeep PurpleかRainbowかWhitesnakeでガマンしてくださいな。
豆知識をチョコっと…ハンガリーの音楽というと、まずフランツ・リスト。そしてこのバルトーク。それにリゲティ。リゲティもメッチャかっこいい。
他に、ブロードウェイ・ミュージカルの作曲家、ジグムンド・ロンバーグ。
ジャズ・ギタリストのがボールザボ。ジャズでは「枯葉」で有名なジョセフ・コスマもハンガリー人だ。
ロックではOmegaとかSolarisっての日本でも有名か?
このOmegaは東欧を代表するバンドとされ、ヤケクソに人気があって、現地ではラクラクとスタジアム級でコンサートをしているらしい。
双方代表作を買って聴いてみたけど、まあ一回聴けばいいってとこか?
最近After Cryingというバンドの『Fold Es Eg』ってのを聴いてみたけど、コレはヨカッタ!

150_madさて、「Mandarin」は前回も演奏したが、2014年のクリスマスに配信のみでリリースした『冬のクルベラ』の中の1曲だ。

160タンバリンを手にした和重さん。
ディアム・ファストでちょっとファンキーなフィールのナンバーはkruberablinkaの中にあっては若干異色?

170vMCをはさんで再び『BLANKO』から「ピエロの心臓」。

180v_psドシッと腰を落ちけたような三連のヘヴィ・ナンバー。

190v的を得た広美さんのソロがバッチリと曲にマッチする。

200vMCからシットリとバラード、「砂山」につなげる。
ファースト・アルバムをリリースしてからもう5年も経ったのか!
そういえば、あのアルバムではオガンちゃんがベースを弾いたんだよね。
しかし、改めて聴くとすごくいい曲だ。
210v_syココで鎌田さんのベースがフィーチュアされた。
今日はフレットレスがメイン。Modulusね。なつかしい。

1_s41a0148 そして、定番の広美さんのア・カペラのギター・ソロへ。

230_gs

はじめチョロチョロ、中盤から鬼神のごとく弾きまくる広美さん!
客席から大きな拍手が沸き上がっていた。
あ~、やっちまった。とうとう撮っちゃった…広美さんの後ろ。
にぎやかなところに集まるって言うからね。

240v

そのままセカンド・アルバムの『海図』収録の「帳」へつなげる。
ちなみにこのアルバムのジャケットに使われている写真は、私がマーシャル公認のライブハウス、東京キネマ倶楽部で撮影した時のものだ。
イヤ、時々言っておかないと…。

250キレッキレのドライビング・チューン。コレもカッコいい曲だ。

255この曲で和重さん、ダラブッカなるパーカッションを持ち出してギター・ソロのバッキングや叩き語りを披露!
ダラブッカというのはドゥンベクと同じ。エジプトの楽器かな?
ジャンべとかこのダラブッカのような形をした打楽器の総称を英語で「ゴブレット・ドラム」というそうだ。なるほどね。

256v三度『BLANKO』から「案外」。

270_agKRUBERABLINKAの特徴的な言葉の使い方が表れた曲。
310
しかし、サウンドはすさまじい。
「案外」なんて言葉をフィーチュアする曲想なんで普通出てこないよね。
そんな独特な言葉の使い方のセンスが発揮される一曲なのだ。
280v
そんな曲だからして、ホラ、後ろのピエロの手が和重さんの天使の羽みたいになってる!このままどこかへすっ飛んでいきそうだ。

1_img_0181 ブリティッシュ・ハードのひな形のようなストレートなナンバー。

290vこんな曲だもん、当然、広美さんのソロがバッチリとフィーチュアされる。

300v…と、クルベラ度200%で前半のステージを終了した。

260v

しばしの休憩をはさんでステージに戻った和重さん。

315vコレも恒例の広美さんとの完全アンプラグド・コーナー。
まずは『海図』から「野ばら達へ」。

320_ac大人しいフリをしている曲だが、ユニークなコード進行に乗せた歌詞がまたスゴい。

330vもう一曲は「変なヤツ」でおなじみの「キウイ」。アコースティックによくマッチするナンバー。
MCでも説明していたけど、「キウイ」は食べる方じゃないからね。

340MCでは使用しているMarshallファミリー楽器の紹介とその日のライブがMarshall Blogでレポートされることが発表された。
それが今日のコレ。
和重さん、ありがとうございます!
1_img_0208
そして、バンドはんが合流して演奏したのは「サイコロ」。
コレも『BLANKO』から。
『BLANKO』、人気だな~。

220

そして、ココで『Conicarify』からのチョイス。
「サイプレス」…ゴッホですな。「ゴッホ」は英語で「ゴッ」と発音することは以前にも書いたね。「ホ」を発音しちゃうと通じない…のをメトロポリタン美術館で見たことがある。
日本人だった。必死に「ゴッホ~、ゴッホ~」と案内の人に訴えていたが、サッパリ通じない。で、その係員がハッ気が付いて「もしかしてあなたは『ゴッ』のことを言っているんですか?」ということで一件落着。アレは勉強になった。
ついでに…「エッフェル塔」は「アイフル・タワー」ね。
「サイプレス」は「糸杉」。
フィンセントもテオもビックリの、これまたクルベラ度満点のヘヴィ・ナンバーだ!

1_img_0186広美さんがカマすディミニッシュが強烈だな。

1_s41a0008MCをはさんで最終コーナーに突入する。
『海図』から「Zulu Suit」。

1_s41a0144和重さんが手にしているのはカシシという楽器。
カゴでできたマラカスみたいなもんやね。
結構小道具が活躍するのよ。
350_zs

鎌田さんのベース・ソロ再び!

370vEDENとModulusのVJの組み合わせがクリアでド迫力のベース・サウンドをクリエイトする!
「VJ」だなんて詳しいでしょう?二度ほどサンフランシスコのModulusの工場に行ったことがあるんだ~。20年も前の話よ。

380ショウをスタートした時からまったくテンションを変えずにシャウトし続ける和重さん。
全速力で走り続ける蒸気機関車の火室がノドに組み込まれているようだ!
日本が誇る「ロックの声」のひとつだ。
360v
もう一曲『Conicalify』から「Caldera」。390_cd「笑う」、「悟る」、「嘆く」…コレはとにかく和重さんのボーカルズが耳に残る曲。

400そして、ドラマチックな曲展開。
久しぶりのKRUBERABLINKAの東京公演の本編最後を飾るにふさわしい一大スペクタクルだった!

450vアンコール。
まずは「業火」。
記念すべきファースト・アルバムの最後を飾ったミディアム・ファストのヘヴィ・チューン。

455_gk余裕シャクシャクでシャウトする和重さんが実にカッコよろしいな!

460vそして、やっぱり最後はコレ。
KRUBERABLINKAのキラー・チューン、「Don't be so mad」!486_dbsm問答無用で疾駆する四人!

1_s41a0486

460

490v

480今日も日本のハードロックをタンマリと堪能させてもらいました!
やっぱりこういうロックはいいね。
KRUBERABLINKAにはこれからもジャンジャンとユニークはハードロック作品を世に問うて頂きたい!
次回の東京公演は同じくSokhes Rockで5月27日。
楽しみ~!
 
KRUBERABLINKAの詳しい情報はコチラ⇒KRUBERABLINKA Facebook

5201965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年1月14日 四谷Sokehs Rockにて撮影)

 

2017年3月14日 (火)

犬神サアカス團 ~『黄金郷』レコ発巡業

あけましておめでとうございます。
そうなんです。
マーブロがようやく新年を迎えました…というのは、今日の記事が2017年の一発目のライブだったのよ。
いくつかすでにレポートしている2017年のライブやイベントもあるけど、何しろ今日が本格的な年明けなのですわ。
いつもは2月ぐらいにマーブロの新年が明けるんだけど、年末に大型のコンサートが続いたことや「名所めぐり」をいくつか突っ込んだせいもあって例年より遅くなってしまった。
ライブ・レポートだけ先にアップしていっちゃえばいいじゃん?と思うかもしれないけど、同じ作業ばっかりやってるとどうしても飽きて来ちゃって筆の進みが遅くなっちゃうのよ。
そこで合間にロンドンに行ったりして気持ちを切り替えて、またライブ・レポートを書く。
そうして文章を書くストレスを文章を書いて解消している…と言えば少しは「文豪」っぽいか?そんなバカな!ってか。
とにかく、そんなことをカレコレ2,000回以上やっております。
2,000回といえば、去年の10月に「1,000回記念」ということでたくさんの方々からお祝いのメッセージを頂戴したけど、あれからもうソロソロ100回だよ。もうすぐ1,100回!早いよな~。
で、今日は犬神さま。

10早いのはマーブロの更新が重ねる回数だけじゃなくて、犬神サアカス團のアルバム・リリースもかなりいいペースだね。
2015年の10月に『ここから何かが始まる』をリリースしたかと思ったら、もう次作。
最近作『黄金郷』を発表したのは昨年の11月のこと。
でも、もう1年経っちゃってるのか~。
あの寺山さんのイベントなんか、もうずいぶん昔のような感じがするよ。
今日のレポートはその新作『黄金郷』のレコ発ライブの千秋楽のもようをお送りする。
ところで、1年に1作、着実に新作を発表するなんてのは大変なことだ。
でも、それがミュージシャンの本来の仕事だからね。
大工が家を作るのと同じく、「音楽をつくる」のがミュージシャンの生業だ。
人前で生演奏をするのも大切なことだけど、それも最終的には音源を売るためのPR手段だからね。
少なくとも昔はそうだった。
ミュージシャンの本当の仕事は、昔はレコード、今でいえば「CD」を作ることであって、ロゴ入りTシャツや携帯のケースを売ることではまったくない。
そういうのは部のスタッフの仕事であって、音楽家は真っ先に音楽を作らなきゃ!誰かのコピーでもマネッコでもない、自分たちだけの音楽を作るんだから本当は悪夢のような仕事のハズなんですよ、ミュージシャンってのは。
でもそうなっていないのが今の音楽界やミュージシャンの大きな悲劇だ。
多くのミュージシャンが音楽だけで喰えるようになって、独創的で魅力的な音楽にあふれた日々がまた戻って来るといいねェ。
音楽の「黄金郷」を期待している。

20cdそれまでの間は物販もやむなし。
今回も物販では新しいアイテムを引っ提げて来たよ~。

30新年だからね。
年の初めは手帳が用意される。
今年は「その日暮らしの手帖」だって。
ちなみに「手帳」と「手帖」は同じ。「帖」という字が当用漢字ではないので「手帳」が普通に使われるようになったらしい。

40新しい缶バッジは「見世物小屋」のキャラクターのイメージなんだって。
いつかどこかに書いたのを覚えているけど、私が若い頃はお酉さんなんていうと、たいてい見世物小屋が立ったもんですよ。
昔は浅草にもあった。アレは常設展だったのかな?
バッジを見ると…
明兄さんは「おかま芸者」
情次兄さんは「電気人間」
ジン兄さんは「学者犬」…という役回り。
そして、凶子姉さんは「へび女」。
へび女は見た記憶がないけど、アリス・クーパーみたいにクビ蛇を巻き付けるオバさんは見世物小屋に出ていたことがあるような気がする。
他にも「人魚」とか「タコ女」ってのがいたけど、中身は男だった。コレはハッキリ覚えている。
子供ながらに一番ビックリしたのは、浅草で観たパフォーマンス。
ビーチクに丸く切った金色の折り紙を貼った上半身裸の太ったオバさんがステージに登場して、ポリバケツを紐でつないだ5円玉を目にハメて、今のヘドバンよろしく、一心不乱に頭を振りまくる…という芸だった。バケツの中には少量の水が入っていたような…。
今から50年以上前に見たライブなので細部に誤りがあるかもしれないが、すごく衝撃的だった。
お父さんが「新世界」の場外馬券売り場に馬券を買いに行っている間、そんなライブを観ながら待っていたんだよね。
今にして思うと一体どういう親なんだっつーの!コレも前に書いたか?
ま、多少の思い違いは入っちゃっているだろうけどね…。

50ストッキングの新作。

60vモチーフは「死と天女」?シューベルトみたいだな…アレは「死と乙女」か。
「死と乙女」はシューベルトの弦楽四重奏曲第14番のこと。この第一楽章はメッチャかっこいいよ。イタリアン・プログレなんかが好きな人は一発でハマると思う。
このストッキング、絵柄がとてもよくて欲しいんだけど、穿くワケにいかないもんナァ。

70「腐乱腐乱」ね。よ~やるわ!
犬神様には「腐乱のあなた」なんて曲あるもんね。
80
CDの冒頭と同じ音源が流れメンバーが登場。
このCDのオープニングがまたいいんだ。
研究熱心な明兄さんのセンスが光りますな。

90犬神凶子

100犬神情次2号

110v情次兄さんはJCM800 2003と1960A(向かって左)ね。

120足元のようす。

130
犬神ジン

140vジン兄さんはEDENの旧フラッグシップ・モデル、WT-800とD410XSTをふたつ。

150v現在のEDENのフラッグシップ・モデルはWorld Tour Pro WTP900だ。

9_wt900pro2で、今メッチャ人気なのがTERRA NOVA N501。

9_stn501_hr_2足元のようす。

160そして明兄さんは…

170v赤いバスドラム・ヘッドがまばゆいNATALのバーチ・キット。

180明兄さんが叩く最高にヌケのよいNATALのドラム・サウンドは犬神サアカス團の重要なポイントだ。

190オープニングは『黄金郷』3曲目の「パンディモニアム」。

200超ストレートな典型的ノリノリの犬神チューン。

210v以前にも書いたが「pandemonium(パンデモ二アム)」とは「大混乱」という意味で、「伏魔殿」とか「悪魔の巣窟」とかいう意味。
「pan」は「すべて」、「demon」は「悪魔」、これがくっついて「pandemonium」というひとつの単語になっている。
悪魔が全部集まっちゃった状態を表す。

220続いては「サキュバス」。この2曲はCDと同じ流れ。
「サキュバス」についても以前書いた。
アレを書いた後、下の子(「子」といってももう大人)と『ローズマリーの赤ちゃん』をまた観ちゃったよ。

230_sc前の曲とは異なる急速調のドライビング・ナンバー。

240この曲は凶子姉さんの美しい声が実によく映える。

250v「今日はデート気分で黄金郷を探しに行こう!」というMCに続いて「ビザール」。
2011年の『死ぬまでROCK!』からのチョイス。珍しい。

260_bzヨーロッパ調のマイナー・ワルツ?カッコいいわ~。
こんな曲演奏しているバンド、日本には犬神様の他に決していまい。
「殺人鬼ビザール」という歌詞がでてくるが、「ビザール」とは「bizarre」。「奇怪な」とか「異様な」という意味。普通に使う英単語。
ちなみに1967年にFrank Zappaが興したレーベルを「Bizarre Records」という。

270v続けて「黄泉の国」。
コレも初めて聴いた。2003年の『神の犬』から。
何せスゴイ数のレパートリーだからね、犬神様は。

280v_ykコレはおなじみ、「ビバ!アメリカ」。
「♪アメリカ、アメリカ、憧れの国 アメリカ、アメリカ、呪われた夢」か…。
アメリカってどうなっちゃうんだろうね。そして、その奴隷の日本はもっとどうなっちゃうんだろうね。
ま、マーブロは政治には触れないことにしていますんで…ハイ。

290_va情次兄さんのコンパクトなソロが炸裂!

300v「今、アメリカ、黄泉の国、ビザール、ヨーロッパへ行って来た。次、どこへ行きましょうか?」
え?! コレ、そういう企画なの?…あ、そうだ、デート感覚で黄金郷を探しに行くんだった!
で、「赤痣の娼婦」。
20年ぐらい前の凶子姉さんの頭の中へ行ったのだった。

310v_as2010年のシングル『Dead End Kids』のカップリング曲「天変地異」。
コレも珍しいんじゃないの?
プリプリ以来こういうリズムの曲ってなくなったな~。The Supremesの「You Can't Hurry Love」みたいなの。
いい曲だ。

320_tp「天変地異までデートで行っちゃったね!」
ココでニュー・アルバムに戻って「死に行く日に」。
340
この曲は発表前から演っていたので、もはやおなじみですな。
コレも凶子さんの声をジックリ味わう曲。

330v_sih同じく『黄金郷』から「骨壺」。

350v_ktこうした物悲しいミディアム・スローの曲も犬神様らしさにあふれている。
昔、『墓場の鬼太郎』だったかな~。「幽霊列車」みたいな話があって、その駅名のひとつが「骨壺」っていうんだよね。アレは漫画だったかな?テレビアニメだったかな?ま、「荻窪」のパロディだったんだろうね。

360MCをはさんでニュー・アルバムからの曲を続ける。
「病葉」…コレ「わくらば」って読むの?
歌詞は犬神ワールドの真骨頂。

390_kg

この曲は中間部のヘヴィなキメがカッコいいんだ。
380_sk

そして、ギター・ソロを経て…

365テンポ・アップ!

366アレ?!
このバンド、すごい!
ギターとベースを合わせてもノブが2つしかない!

367コレは結構レアだよ。

368前作『ここ何』から「生命の起源」…

400_ti『黄金郷』から「ケガレ」。
新旧行ったり来たりで忙しいったらありゃしない。

410v_skkMCをはさんで最終セクションに入って畳みかけてくるのは『黄金郷』から「虎の威を借る狐」だ。
この辺りはもう「桃源郷」。

415ニューアルバム中の最速チューン「生存狂騒曲」で大盛り上がり!

480
続けて『セタカムイ』収録の「ドグマの呪い」。
この曲、メッチャかっこいいな~。
みんな楽器の音が曲想に完璧にマッチしている。
情事兄さんの2203はクールなギター・リフを実に色っぽく演出する。JMP2203が登場したのは1975年のことだからね。2203の回路にはブリティッシュ・ハード・ロックの酸いも甘いも詰め込まれている。

420ギターとのオクターブ・ユニゾンでリフを弾くパートなど、EDENの輪郭のハッキリしていて音ヌケの鋭いサウンドが爆発的な威力を発揮する。

430そして、正統派大英帝国ドラム・サウンドのNATAL。
ブリティッシュ・ハードの伝統を和風に引き継ぐ犬神サアカス團の曲に合わないワケがない。
ようするに70年代のロックの黄金時代のサウンドだ。

440凶子姉さんもいつになくアクションが大きいぞ!

450v左に…

460v右に大暴れ!

470vそして、いつの間にか本編最後。
デートの末にたどり着いたのは「エル・ドラード」。

1_s41a0159 こうして黄金郷探しの旅は終わった。
明兄さんはこんな格好で旅に出ていたのであった。

490vそして、アンコール。

495アンコールの1曲目は「花嫁」。

500そして、「ロックンロール・ファイヤー」へとつなげた。

510メンバーは全員おそろいのTシャツ。

520v例の「腐乱腐乱」だ!

520ジン兄さんの充実の物販ガイドも挟み込まれたよ。

540さらに定番「命みぢかし恋せよ人類!」を披露。

550実はコレ、3回目のアンコールなんだけど、「死ぬまでROCK!」。
ジン兄さんのオリジナル・アクションをみんなで楽しんだね!

560「死ぬまでロック~!」

1_img_0080そして、ジャンプもキマった!
2人ともよく飛んでる!

570今日はすごいサービスだったね!
十分犬神様参りをさせて頂きました。
今年もジャンジャン楽しませてくだされ!Marshall、NATAL、EDENと共にお願いします。
  
犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

5801965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年1月5日 高田馬場CLUB PHASEにて撮影)

2017年3月13日 (月)

Sound Experience 23 ~ Strange,Beautiful and Loud

三宅庸介率いるStrange,Beautiful and Loudのレギュラー・ライブ、『Sound Experience』の第23回目。

10_2三宅庸介

20vいつものJVM210Hと1960B。

30v足元のようす。
今回は緑のヤツのようすが違うね。

40_2山本征史と1992 SUPER BASS。

50_2金光健司

60v_2金光さんのNATALはいつものバーチのキットだ。
その金光さんのドラムからスタートしたのは…

70_2ファースト・アルバム『Lotus and Visceral Songs』のオープナー、「stratify」。
この曲をアタマに持ってくるのは久しぶりじゃないかしらん?

80v続いてはセカンド・アルバム、『Orchestral Supreme』から「murt'n akush」。

110v_2
連続するキラー・チューンで三宅さんの音楽を一気に開花させる鉄壁のリズム隊。

90v決して替えのきかない三宅さんの身体の一部だ。

100_2比較的新しい曲、「devil」もSBLの屋台骨になっていくであろうキラー・チューン。
三宅さんのステージは前半で思いっきり攻め込んでくるのが特徴。

120_2そして、真ん中で思い切りジト~っとヘヴィに沈殿する。
今日は「bloom」と「solitary past」。
先日三宅さんとこんな話をした…というのは、「三宅ナンバーを異なるインストゥルメンタリゼーションで演ったらどうか…」って。
インストゥルメンタリゼーションというのは、どの楽器をどのパートに割り当てるかということ。例えば三宅さんが弾くメロディをヴァイオリンに弾かせたり、征史さんのベースラインをバス・トロンボーンが吹いたりとかね。
すごいアレンジャーが三宅さんの曲をオーケストラにアレンジしたものを聴いてみたいというワケ。
そしたら、三宅さんも似たようなことを考えていたようで、バッチリ話が合ったんだけど、この「solitary past」なんて一番面白くなるんじゃないかしら…なんて私は思うのである。

130_2続けて「ring」。
このギター・リフは日本のロック史に残したいナァ。

140v_2ここで「if」。
快調に飛ばす三宅さん!

160_2三宅さんの愛奏曲「petal」。
JVMから繰り出されるサウンドがいつも通り素晴らしい。

190_2

最後を締めくくったのは「virtue」。

180v

最近、「virtue」で締めくくることが多い。

170v_2

「命を削るようにして演奏する」…この表現が三人にピッタリと当てはまる演奏だ。
後半の緊張感は見ている方も息が詰まりそうになってしまう。

150

今日はね、ワザとゴチャゴチャ書かなかった。
言いたいことがひとつだけだから。
それは…「皆さん、いい加減SBLを一度観に来てみてくださいね!」
コレが言いたかったの。
YouTubeなんかじゃ全然ダメ。
現場に来て、この三人の演奏の溶岩のような熱気とMarshallの風を直に感じて欲しいのだ。
今時こんなギターの音は他では決して聴くことはできまい。
そして、タッピングがどうとか、速弾きがどうとか、そういうこととは異なる「ギターが作り出す音楽の世界」がココにあるから。
大きなお世話だろうが、日本人はもっともっといろんな音楽を幅広く聴くべきだ。
200_2対バンもしくはゲストを迎えるのがこのシリーズのやり方。
ゲストはたいていギタリストなんだけど、今日はシンガーをお招きした。

210久保田陽子

まずはBeck, Bogert and Appiceの「Black Cat Moan」をパワフルに熱唱!

220v続いてはLed Zeppelinの「Since I've Been Loving You」。
この曲の歌い出しの元ネタはMoby Grapeの「Never」という曲。
Zeppelinは「毎日朝の7時から夜の11時まで働いて…」と歌う。コレは大変。
ところが、元ネタのMoby Grapeの方は「朝の11時から夜の7時まで働いて」…コレは文句言えないでしょう?
三宅さんのJimmy Pageもまたよき哉。
260

そして、「The Bell Of Silence」と「A Song Of Oblivion」というオリジナル曲をふたつ演奏した。
ロックの伝統を踏まえた魅力的な曲たちだ。

1_img_0223

240_2

250今日はヤケに簡単だな?と思う方もいらっしゃるかも知れない。
写真が撮れなかったんですよ!この照明だと!
フォトグラファーがみな口を揃えて言っているように、LEDの照明はホントに厄介だ。
このピンク(元は赤だったかな?)のライトはソラリゼーションがかかってしまってロクな写真が撮れない。
あと青も困る。みんな紫色になっちゃうんだよ~。

230v

Strange,Beautiful and Loudのライブ会場でお会いしましょう!

三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange Beautiful & Loud

1_img_00111965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2016年12月26日 三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONにて撮影)

2017年3月10日 (金)

LOUDNESS 『35th Anniversary Year Special Live - FAN'S BEST SELECTION~We are the LOUDNESS~』 <後編>

さて<後編>。
『SAMSARA FLIGHT』限定盤のDisc2を聴きこんだお客さんは次に出てくる曲がお見通しだったかもしれないが、次に何が出てくるか知っていれば知っていたでまた楽しいものよ。
それに演奏する曲を全部知っているというコンサートってのは案外少ないものだ。
私も40年チョットの間に数えきれないほどのコンサートに行っているけど、完璧に全部の演奏曲目を知っている公演っていうのはほとんどない。
もちろん全曲知っているようなアーティストだから大枚はたいてコンサートに行くワケなんだけど、、ハッキリとすべての曲名を言い当てられたのは10ccとZappa Plays Zappaだけかな?King Crimsonの初来日もそうだったかも。
たいてい新曲を演っちゃうんでなかなかコンプリートは難しいんだよね。
今日は演奏曲目すべてを愛聴しているというお客さんばかりだったでしょうな~。
そりゃ盛り上がるにキマってるわ!

10二井原実

20v高崎晃

30v山下昌良

40vさぁ~ジャンジャン行くぞ~、ベスト・ヒットLOUDNESS!
鈴木政行のドラムから発進するのは…

50_21992年の『LOUDNESS』から「Slaughter House」。

60_alハード・ロックの粋を集めたような曲と演奏。
やっぱりいいね、こういうロックは!

70vココでグッと落として「Ales' Lament」。
高校の時、ケンカだったら誰にも負けないロック好きの友達がいた。
ソイツはDeep Purpleなら「Child in Time」、Scorpionsだったら「We'll Burn the Sky」、UFOは「Martian Landscape」という風に、ハード・ロック・バンドのバラードが大好きだった。
私は(今でも)派手なスピード・チューンの方が好みなので、意見が対立したが、そいつが癇癪でも起こしてブッ飛ばされてもかなわないので、最終的にはいつも折れたが、ナニ、そうしたバラードをジックリ聴いてみるとなかなかにいいもんでしてな…結果、ソイツにそうしたタイプの音楽の魅力、すなわちハードロック・バンドのバラードの良さを教わったことになる。
もちろん、バラードの良し悪しはスピード・チューンにも増して曲のクォリティが明暗を分けるワケで、結果、いいバンドにはいいバラードのレパートリーが必ずある。
もうわかりますね。
この「Ales' Lament」がLOUDNESSの「それ」だということ。

100v

そんな名曲だからして最後の部分は会場のお客さんと大合唱。

80_2「Ales' Lament」からベスト10圏内に入って次は「Like Hell」。
前曲と打って変わっての剛速球チューン。
このコントラストが結果的に実にうまくできている。

90v_lhここでも「♪Like hell!」の大合唱。
高崎さんの炎のプレイが続く。
この曲のリフもカッコいいよな~。とにかくロックはまずリフよ!
LOUDNESSを発掘したかまやつさんは「フリフリ」、LOUDNESSは「リフリフ」。こんな所にも符合を感じたりするのは私だけか?

110vあんぱんさんのドラム・ソロが続く。

120_2中盤に出てくるこのパートもLOUDNESSのコンサートに不可欠のものだ。

130v「あんぱ~ん!」の掛け声が飛び交う中、猛然とスティックをさばき、ペダルを高速で踏みまくる!
もちろん大ウケだ!

140_2ドラム・ソロの終盤でメンバーがステーにジ戻る。

150vこれまたイントロ・リフだけでバカでかい歓声が沸き上がった。

180v
曲は「Gotta Fight」!
この曲なんか丸っきり外国の曲に聴こえる。
最近のメタル系の音楽、「メロスピ」とかいうの?アレ、どっからああなっちゃったの、ヘヴィ・メタルって?
残念ながら私にはいいメロディには聴こえないし、どのバンドも同じに聴こえちゃうんだよな~。
メロディアスというよりも「合唱コンクールの課題曲」?
演奏はガチャガチャすごいけど、ロック・フィーリングを見出すことはムズカシイ。従来の「ロック」と呼ばれていた音楽にはないメロディだから。
「年」なだけか…オレが。
やっぱりパンクとかニュー・ウェイブの血脈(けちみゃく)ということになるんだろうか?
「ヘヴィ・メタル」ということでくくれば同じところへ入ってしまうのかも知れないが、LOUDNESSの音楽とは似ても似つかないモノだ。

160vとことんワイルドながら、曲調に合わせて余計なことは一言も漏らさない高崎さんのソロ。
240

そしてアームをキカせたギターからこのリフ!「LOUDNESS」!

210v

タイトルとは関係なしに、私なんかはこの曲にものすごくLOUDNESSを感じてしまうんだよね。

190_2クールなリフ、最高のギター・サウンド、ド迫力のボーカルズ、ヘヴィでコンテンポラリーなシャッフル・リズム、シンプルなキメと仕掛け、印象に残るメロディ…

200_2加えて猛り狂うギター・ソロ。
Who could ask for anything more with rock?(他にロックにナニを望もうぞ? ※George Gershwinの有名な「I Got Rhythm」の一節より)

170v

MCをはさんで「Soldier of Fortune」。

230v_sof

コレも人気のある曲だよね。
今6位。

220「みなさんまだまだイケますか~!」
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
いよいよベスト5に突入するよ!

250「♪ズガガガガガガガガガガガガ」…すさまじいイントロから「Dream Fantasy(夢・Fantasy)」。

3_s41a0720 1984年の『DISILLUSION~撃剣霊化~』から。
このアルバムはすごいね。
オリジナル盤に収録されている9曲のうち、4曲も今回の人気投票にランクインしてる。
LOUDNESSのマスターピースのひとつだ。

260_dfこのソロのキメのメロディもスゴイな。短いフレーズを繰り返すところ。
こういうのこそ「メロスピ」なんじゃないの?
高崎さんがつくるメロディは「ロック」そのものだ。
「ジャズっぽい」とか、「ナントカっぽい」というのがどこを切ってもみじんも出てこない。
切っても、砕いても、搾っても、すり下ろしても、とにかく「ロック」しか出てこない。

270vその象徴とも言える曲が続く…

280_sdi「S.D.I.」だ!

310v_2
こういう人気投票モノのセットリストって、絶対元気のいい曲が多くなるので演奏する方は大変だ…という感じはしないナァ。
力を込めて声を絞り上げる二井原さんの姿に思わずこちらもシャッター・ボタンを押す指に力が入る。
お客さんはみんな拳を握ってしたハズだ。

300v_2
疾風怒濤、獅子奮迅、電光石火、目の覚めるようなギター・ソロ。
しかし、いい音だな~。何よりも音が美しい。

290vとうとうベスト3に入るよ~!
「In the Mirror」。
コレもイントロドンで客席ド~ン!

320_imやはりこの辺りになると今でもライブのたびに演奏されるLOUDNESSスタンダードで固まってくるね。
「In the Mirror」が第3位ということは、残りの2曲がわかっちゃいそうだけど、それはそれでワクワクじゃん?
ココは素直に二井原さんの激唱を楽しむ。
曲を追うごとに声量が増す日本が世界に誇るヴォイスだ!

330v鬼気迫る高崎さんのソロは、テンションを落とすということを知らない。

350_2

MCで二井原さんからファンへのお礼の言葉が述べられ、ショウはとうとう最後のセクションに入る。
残すところあと2曲…まずは「Crazy Nights」。

360v_cdLOUDNESSのコンサートでは必ずといっていいほど取り上げられる曲だが、今日はなんだか感慨深いな。

370サングラスをはずし客席をあおる二井原さん。

380v客席はもう大騒ぎ!当然だよな~。真ん中のところね。

390そこへダブルストップのベンドでギターが切り込んでくる。
この曲の真ん中のアウト・スケールのタッピングはいつ聴いてもスリリングだ。
また、こういうプレイが高崎さんに似合うんだよね。

400v最後の曲、すなわちLOUDNESSファンに最も人気のある曲…「Crazy Doctor」。

410_cdこの曲で35年を燃やし尽くした4人!

420v

430v

440

450v_2泣いても笑ってもデビューから35年目、最後のソロだ!

460v鮮やかにキマった~!

470コレですべて終了。
アンコールはなし。カッコいい~。
最高のショウだ、もうこれ以上演る必要はないのだ!

480_2大歓声に包まれるメンバー。

490そして、ごあいさつ。

500後ろのスクリーンには35周年イヤーに実施されたすべての記念事業を列記した。
スゴイね~、Marshall Blogもいくつも参加させて頂いた。

520最後にステージを降りたのは高崎さん。

530いつまでも手を振るファンのみなさん。
終わっちゃったね~。寂しいね~。
次は40周年だね!
560
メンバーとスタッフ一同からのメッセージでコンサートが締めくくられた。

540はい、Marshallもご苦労さまでした!

550さて、ニギニギしく過ごした35周年イヤーも終了し、LOUDNESSは休むことなくバイタリティあふれる活動を続けている。
36年目となる2017年は、ビルボードのチャートにおいて、名盤『THUNDER IN THE EAST』を凌いでLOUDNESS史上全米最高位をマークした『LIGHTNING STRIKES』のリリース30周年記念イヤーとなる。
その記念盤もすでにリリースされている。

Ls そしてその30周年を記念した国内ツアー『「LIGHTNING STRIKES」30th Anniversary 8117』が4月2日の広島を皮切りにスタートする。
このツアー後には、また海外フェスに出演するため日本を離れる予定で、年末までライブはないかもしれないって!
じゃ、観なきゃダメじゃん!
4月13日のツアー千秋楽が終わったら19日のシカゴを振り出しに7か所、7回公演の全米ツアー。
そして5月6日は恒例のOUTRAGEとの『LOUD∞RAGE FEST 2017』。
  
…とまた2017年もLOUDNESSの周囲はにぎやかだ!  
  
LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

   

(一部敬称略 2016年12月30日 EX THEATER ROPPONGIにて撮影 ※All Photos by オレ)

2017年3月 9日 (木)

LOUDNESS 『35th Anniversary Year Special Live - FAN'S BEST SELECTION~We are the LOUDNESS~』 <前編>

愛聴盤なのだ…『SAMSARA FLIGHT~輪廻飛翔~』は。
LOUDNESSの結成35周年を記念して発表された企画盤。
完全期間限定で生産された初回限定盤には、セルフ・リメイク・ナンバーを収録した通常盤に加え、ファンが選んだ人気曲を収めたCDと2015年9月の『THUNDER IN THE EAST』の完全再現ライブのDVDが追加されていた。

10cdこちらが通常盤。
限定盤も中身は表1がこのデザインのゲイトフォールド・ジャケットに3枚の盤が収まっているという仕組み。
なんでワザワザこの通常盤を取り上げたのかと言うと、このジャケット・デザインね。
いいよね。
どこかWishbone Ashの『Argus』を想起させる重厚なたたずまい。後期のHipgnosisのテイストも感じさせる。(ま、『Argus』はHipgnosisだから当然か)
コンテンツが重厚だからジャケットも重厚な雰囲気を発散させるのだ。
最近のバンドのアルバムはいいものが少ない…というか、手塩にかけて制作した自分たちの虎の子の音源に、よくもあんなに軽薄不評な洋服をまとわせることができるな~、とすごく不思議に思う。
私は残念ながら才能の完全なる欠如により音楽家にはなれなかったが、もし私がミュージシャンだったら、フォントのひとつひとつに至るまでジャケットに凝るな。
コレもLPで育った世代だからなのかも知れない。
『SAMSARA FLIGHT』のジャケットの30cm×30cmの世界を見てみたかった気がする。

Sf さて、このアルバムをはじめ、さまざまな企画で35周年イヤーをにぎやかに演出したLOUDNESS。
Marshall Blogにとっても、ことあるごとに現場にお邪魔して取材をさせて頂いた充実の記念年だった。

20logo_3そして、その記念すべき年の締めくくりに用意されていたのが今日と明日でレポートするコンサートだ。

30題して『35th Anniversary Year Special Live - FAN'S BEST SELECTION~We are the LOUDNESS~』!
会場は前日の『Rock Beats Cancer vol.5』に引き続いて六本木のEX Theater。イギリスだったらEX Theatre。
どうしてイギリスは「-re」でアメリカは「-er」なのかは以前に説明した。

40入り口ロビーにはおびただしい数の祝い花。

45そして、ホワイエにはファンの皆さんやさまざまな写真をコラージュして制作された栄光のLOUDNESSロゴのデコレーション!

50近くで見るとこうなってる。コレは「DN」の辺りかしら?

6035周年のファンの想いが詰まっとる!
LOUDNESSファンならこのデコレーションに胸を躍らせて場内に向かったハズだ。

70そして開演。

80客電が落ちるとステージの紗幕にバラエティに富んだイメージ画像が投影された。

90あ、初めに言っておくけど、このコンサート最高だったの。
そこで、残念ながら会場に来れなかったファンの皆さんのために、今日はかなり細かくやっとくから。

100次々に現れるイメージ画像。

110コレはLOUDNESS HIND号か?
ゴールデン・ハインド号はイギリスで最初の世界一周に成功した船の名前。

120こんなパターンものも。
徐々にステージの中か見えて来た!…と同時に紗幕越しに演奏が始まる!
160

曲は「Ghetto Machine」。

1504人の影がクッキリと!
「♪Ghetto Machine」の叫びが繰り返される中…

170紗幕が…

180振り落とされた!

2_s41a0046


ドワ~、何たる緊張感!

190何たる感動!

20035周年イヤー最後のLOUDNESS登場!
カッチョいい~!

210高崎晃

230v二井原実

240v山下昌良

250v鈴木政行

260vすさまじい歓声だ~!

265今回、高崎さんの背後にはMarshallの4段積み!
やっぱりよく似合う。
世界が知っている高崎さんの姿だ!

270ステージはこのようにセットされた。
山下さんのバックラインもいい加減スゴイな。
ロックのコンサートの舞台はどこもこうであって欲しいよな~。
やっぱりスピーカーの上に血圧測定器みたいのがポコンと乗っている姿はね~。便利なのはよくわかるけどチョット…。
久しぶりにコレを言うけど…やっぱり、「利便性は風情を殺す」ね。

280大興奮の中、2曲目につなぐ。

290_mw1984年の4枚目のアルバム『DISILLUSION~撃剣霊化~』から「Milky Way」。

300v胸のすくようなスピード・チューン。

310vもうナニをやっても盛り上がってしまうこのテンションが写真から少しは伝わるであろうか?

315猛烈な快演に惜しみない歓声が送られる。

320プレス・ピットにはビデオ撮影用のレールが設置された。
つまり、このコンサートのもようがニコ生で放映されたのだ。
コレが大変でしてね、スチール撮影には…。
迫りくるビデオ・カメラが搭載されているトロッコを何度も何度も避けながらシャッターを切らねばならないのね。
右目はファインダー、左目はトロッコを見ながらシャッターを切る。

325続いては近作『METAL MAD』からタイトル・チューンを。

330_mmこのシンプルなリフがいいんだナ~。
やっぱりロックは「リフ」だ!高崎さん作るリフは「天才の閃き」だ。
誰だっけな~、シェンカーだったっけかな~、リッチーだったっけかな~、とにかく世界最高峰のハードロック・バンドのギタリストがあるインタビューで、「いいリフを作るのは本当にムズカシイ」と語っていたのを読んだことがある。
今の音楽にカッコいいリフを聴く機会がほとんどなくなった…結果、カッコいいロックが減った。

340そして、二井原さんの声。
ドスを利かせて歌うこの曲は二井原ボーカルズの真骨頂のひとつだ。

350ワウを踏んでのソロ。
この疾走感がタマらない。

360v鐘の音。
さらに新しいところから『The Sun Will Rise Again』。

370_swra二井原さんの雄叫びからLOUDNESSが疾駆する!

380ハードに、しかしメロディアスに…高崎さんのソロが響き渡る。
やっぱり見せ所が満タンなのね。

390v続けて…おなじみのイントロは「let It Go」だ!

400v_ligLOUDNESSのこういうメジャー調のメタル・チューがまた素晴らしい。

420オリャ~!
ガラっと変わって「SPEED」じゃ~!

440v巨岩が転がり落ちて行くようなドライブ感!
ベースと…

450vドラムスのスリリングな掛け合い。

430_sp

そして、高崎さんのソロがやるたい放題にに炸裂する。
この濃い展開があまりにも気持ちいい~!

470v

人気曲の連続で、観客の興奮が会場の屋根を吹っ飛ばしそうだ。(←コレ、10ccのEric StewartのMCの改作です)
「人気曲の連続」たってそれが当たり前。
『SAMSALA FLIGHT』限定盤のDisc2の収録曲を逆から順に演奏しているのから。
すなわち、コンサート・タイトルにあるようにファンの人気投票による「ベスト・ヒットLOUDNESS」の生カウントダウンなのだ!

460今日の<前編>では12位の「Speed」から17位「Ghetto Machine」までをお送りした。
明日の<後編>をお楽しみに!
  

LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

480(一部敬称略 2016年12月30日 EX THEATER ROPPONGIにて撮影 ※All Photos by オレ)

2017年3月 8日 (水)

Marshall Records続報!

「Marshall Records」というレーベルが立ち上がって、最初のアーティストと契約して…なんてレポートしたのはつい先日のことだった。
その後、Marshall Recordsは続々とアーティストを獲得して気炎を吐いている。
今日なそんな話題。

Image001

ロンドンに事務所も構え、引っ越しも終えたそうだ。
場所はロンドン・キングス・クロスから少し北に行ったところにある「Tileyard Studio」というところ。

1_20

スタジオや事務所やチョットしたイベント・スペースが詰まった音楽関連の複合総合施設ってところかな?
朝晩、キングス・クロス駅との間を往復するシャトル・バスが出ているそうだ。
朝は8:30~10:00の間、ダニエルに連絡してくれればキングス・クロス駅まで迎えに来てくれる。夕方はカフェの前から17時以降15分毎に出発だ。
キングス・クロス駅のことはShige Blogの記事に書いておいた。

1_10そして、Marshall Recordsのウェブサイトも立ち上がった。
その内容を紹介しておこう。
まずはスタッフの紹介。
    

St_4ディレクター
Steve Tannett(スティーヴ・タネット)
この道40年の大ベテラン。I.R.S. Records時代に培った経験と隅から隅まで知り尽くしたショウ・ビジネスのノウハウをMarshallのレーベルに注ぎ込んでくれている。
スティーヴのMarshall Recordsに対するヴィジョンは、高度に洗練された音楽とトップ・クラスのパフォーマーを発掘し、音楽ファンに紹介するということ。
   

Rcディレクター/プロデューサー
Rob Cass(ロブ・キャス)
音楽制作のあらゆる場面で活躍した世界的プロデューサー。アビィ・ロード・スタジオでの勤務を経て現在はタイルヤード・スタジオで自分のスタジオを構えている。
業界で超売れっ子のロブはレコーディング、ミキシング、マスタリングのスキルだけでなく陰に陽に様々ノウハウをMarshall Recordsにシェアしてくれる。

 
Marshallから役員として参画するスタッフは…

Bm_2Barry Moon(バリー・ムーン)
バリーは過去20年にわたってMarshall製品の品質管理の業務に専念してきた。その能力がMarshall Records周辺におき得る事象を的確に処理するであろう。
「ムーンさん」なんて変わった苗字でしょう?どこかにそういう名前の有名人がいたでしょ?イトコだそうです。
元々そのことを知っていたんだけど、15年以上前にバリーに初めて会った時、もうそれが気になって気になって…似てるし…ガマンできなくて本当かどうか尋ねてしまったよ。
「そうだよ~」なんてゼンゼン普通に答えてくれた。似ていないのは身長。バリーは2m近い長身なのです。
   

Lg_2Luke Green(ルーク・グリーン)
地元での音楽関係の仕事を経てMarshallに合流。MarshallとEDENの業務に携わってきた。彼の音楽への情熱はプレイヤーやテック、制作者の関わりをスムースかつ有機的に深めてくれるであろう。
ルークに初めて会ったのは2007年のフランクフルトだった。ナゼ正確に覚えているかと言うと、展示会のミーティング・ルームにVintage ModernとJVMは「秘密の新商品」として置いてあったから。その頃からの付き合い。
最近はEDENの仕事で寛大なる協力をしてくれていた。
以前、伊藤広規さんと工場に行った時、広規さんが何色かのiPhoneのストラップをお土産のひとつとして持って来てくださった。「何色でもお好きなヤツをどうぞ」と言うと、ルークはお礼を言いながら、緑のヤツを手にして、彼自慢のバリトン・ヴォイスでこう言った、「Because I'm Green」…カッコいい~。
ちなみに彼の名前はルーク・スカイウォーカーから。ご両親が『スター・ウォーズ』の大ファンだったんだって!
  

Dc_2David Cole(デヴィッド・コール)
2004年よりMarshall社の経理部門の業務に携わり、6年前に役人に就任。彼も音楽への熱意を活かし、Marshall Recordsだけでなく音楽業界全体への発展に力を注いでくれるであろう。
デヴィッドはキーボーズ・プレイヤーだ。ジム・マーシャルの家で開かれたパーティで同じテーブルになり、音楽の話で仲良くなった。まだジムがゼンゼン元気な頃だったのでずいぶん昔の話。なぜかあの時ニコ・マクブレインがパーティの司会みたいなことをしていたっけな。
デヴィッドの息子さんのパートナーの名前がウチの家内と同じで、一昨年、イギリスで家内と一緒になった時、それでエラク盛り上がった。
  
そして、最新のMarshall Recordsと契約しているアーティストの情報をお伝えする。

  
THE DIRTY YOUTH
先日紹介したMarshall Records第1号アーティスト。
2009年結成の南ウェールズのチーム。
シンガーの声がいいね。
女性ボーカルズのバンドは日本にもたくさんいるけど、職業柄か、最近はメタル系が多く、それより緩いこんな感じのバンドがあまりないような気がするな…。
私が知らないだけなんだろうけど。

THE DIRTY YOUTHの詳しい情報はコチラ⇒Official Website(英語版、工事中)

  

Rews
ロンドンとベルファストを拠点に活動する女性2人組。「リューズ」なんて時計みたいだけど、「竜頭」なんて言葉は最近聞かないね。
「ハイ・エナジー・オルタナティヴ・ロック・ポップ・フィメール・デュオ」を標榜しているらしい。
昔、兄妹でギター/ボーカルズとドラムスのデュオってのがあったけど、その女の子がDSL50と1960TVを組み合わせてモノスゴイ音を出していてなかなかイケてた。名前は忘れちゃった。
このバンドも適度にポップで適度にエネルギッシュでいい感じゃん?

Rewsの詳しい情報はコチラ⇒Official Website(英語版)

KING CREATURE
ようやくMarshallっぽいのが出て来た。
セント・アイヴスとかイングランド南西部の先っちょのコーンウォールで2008年に結成されたバンド。
コレは文句ないでしょ。何せボーカルズがいい!チョットBlind Birdを思い出させるな。
何だ、何だ!途中の展開には驚くぞ!
ギター・ソロもトラディショナルでいいね。落ち着くわい。2人ともレス・ポールってのも近頃珍しい。
ベース・アンプがMBだね。このアンプ、すごくよくできてたんだぜ。買った人、ラッキー。
しっかし狭いところで撮影したな。

KING CREATUREの詳しい情報はコチラ⇒Official Website(英語版)

REIGNING DYAS
「reign」っていうのは「統治する」っていう意味。
ん…このバンドはいいぞ。
私がいつも言っている、トラディショナルと新しい感性がミックスしている感じを受ける…と思って他の曲を聴いてみると…お~、なかなかですよ。
チャンとギター・リフがあるもんね。
さっき出たコーンウォールの手前のデヴォン出身の3人組だそうだ。
やっぱりイギリスっていうのはこういうどこかクラシック・ロックの香りがするバンドが出てくるところがいいよナァ。
どんなにロックが変容しようとも、流行りに浮かれているだけではないシッカリした音楽の流れみたいなものを感じさせてくれるバンドがウジャウジャいる…んじゃないの?

REIGNING DYASの詳しい情報はコチラ⇒Official Website(英語版)

 

…と、現在Marshall Recordsと契約が完了している4つのバンドを紹介してみた。
ああ、私もMarshall Blogに出ているようないいバンドを、レーベルを通じて日本から送り出して世界をアッと言わせてみたいナァ。
ガンバラねば!

Marshall Recordsのオフィシャル・ウェブサイトはコチラ

2017年3月 7日 (火)

DON BROCO Plays NATAL

「♪どんぐりころころ どんぐりこ」
子供の頃はそういう歌詞だと思っていた。
正しくは、「♪どんぐりころころ どんぶりこ」だ。
今頃「え、アレ『どんぐりこ』じゃないの?』なんて驚く人は、よもやMarshall Blog読者の中にはいまい。
 
ナゼそんな話をするのかというと、イギリスにDON BROCO(ドン・ブロコ)というバンドがいるからなのね。
2月に開催されたONE OK ROCKのジャパン・ツアー『ONE OK ROCK 2017 “Ambitions” JAPAN TOUR』の大阪公演にそのDON BROCOが出演した。

10DON BROCOは、2008年にデビューしたベドフォードの出身の4人組。
べドフォードはMarshallの工場があるミルトン・キーンズの隣町的ロケーションだ。

20Vocals:Rob Damiani

30vGuitar : Simon Delaney

40vBass : Tom Doyle

50vDrums : Matt Donnelly

60vベースのTomはEDENを、そしてドラムスのMattはNATALを愛用してくれている。
Mattのキットはアッシュのシルバー・スパークル。
ほかに14"×5.5"でメイプルとブビンガのスネア・ドラムが用意された。

80

実は、今日のレポートは『ライブ・レポート』のカテゴリーに入れてはあるものの、実際のコンサートを観ていないのでレポートはできない。
「こういうことがあった」…というだけ。
だってDON BROCOがゲストとして登場したのは大阪公演だけだったんだもん。
コレだけ観に行くにはちょっと遠すぎるわ。

70

2年前にMarshallの工場に行った時にDON BROCOがちょうどシアターでリハーサルをやっていた。
Marshallの友人が「DON BROCOはスゴイ人気なんだよ」と教えてくれた。
それだけに観たかったんだよね~。
…ってんで、DON BROCOのマネージャーには「NATALもEDENも面倒見てあげるから次は東京で演ってね!」と言っておいた。
まぁ、とにかく最近のNATALは勢いづいている。

DON BROCOの詳しい情報はコチラ⇒Official website

90

(敬称略 2017年2月25日大阪城ホールにて撮影 ※写真提供:H.I.P.  Photo by Rui Hashimoto)

2017年3月 6日 (月)

アレから一年!

「時の流れが早すぎる!」といつも」Marshall Blogで大騒ぎしているけど、今回もそんな話題で一編。
…というのは、ちょうど一年前の今日、すなわち2016年3月6日に東京キネマ倶楽部において『Marshall GALA』が開催された。
おかげさまでいまだに色々な方から「アレは本当に楽しかった!」とお声をかけて頂くことが多く(実は昨日も!)、、一部では私は「Marshall GALAの人」ということになっているようだ。
とてもありがたいことである。
今日は、その第一回目のMarshall GALAを振り返ることにする。

M20l そもそもMarshall GALAは、東京キネマ倶楽部の「Marshall公認ライブハウス化」を記念して、Marshall社社長ジョナサン・エラリーの発案で企画されたコンサートだ。
下の写真のように東京キネマ倶楽部はMarshallの壁がいつでもステージでセットでき、ファミリー・ブランドのNATALのドラムやEDENのベース・アンプが用意されている。

M10そして、雰囲気のある会場。
これらをフルに活用してMarshallの素晴らしさをドップリと堪能して頂こうというワケ。
私のツマらん口上の後…

M30トップで出演くれたのはTHE SHRED MASTERS。
SilexのMASHAとhibiki、Fury of Fearの西村守、Naked Machineの石川達也ら若い四人の腕利きに集まってまらったワン・オフ・チーム。
考えてみると、一年前にはSilexもなければ、Fury of FearはまだLOUD PARKに出演していなかった。

★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.3: THE SHRED MASTERS

M40二番に登場したのは田川ヒロアキ。
ベースに山本征史、ドラムに金光健司というStrange, Beautiful and Loudのお二人をお迎えしてのスペシャル・トリオ。

★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.4: 田川ヒロアキ

M50そして、ギターが三宅庸介に代わってStrange, Beautiful and Loud。

★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.5: Strange,Beautiful and Loud

M60前半を締めくくったのはCONCERTO MOON。
  
★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.6: CONCERTO MOON

M70中間の舞台転換の際には、サブ・ステージでルーク篁が現在大ヒット中のMarshall初のフル・デジタル・アンプ、CODEのデモンストレーションをしてくれた。
CODEはこの時が日本初公開だった。
  
★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.7: LUKE Tries CODE!そしてスタッフの皆さんのご紹介!

M80後半のトップは女性キーボーズ二人とドラムのプログレッシブ・ロック・トリオ、Neo-Zonkが登場。
  
★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.8: Neo-Zonk

M90そしておなじみD_Drive!ココも盛り上がったナァ~。


★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.9: D_Drive

M95そして、ルークさんの出番。Mary's BloodのSAKI、BARAKAの依知川伸一、NAKED MACHINEの石川達也を従えての登場だ。
  
★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.10: ルーク篁チーム

M100vGRANRODEOのe-ZUKAチーム。ベースの依知川さんをそのままに、キーボーズに坂下秀実、ドラムに岡井大二と共演して頂いた。

★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.11: e-ZUKAチーム

M110そして、トリ。
大御所、ギターとボーカルズに稲葉雅裕、ベースに山崎洋。そして本物の四人囃子のメンバー、坂下さんと大二さんの組み合わせ、稲葉囃子が四人囃子の不朽の名作を完璧に演奏してくれた。
後日、この演奏をご覧になった若いお客さんの何人からか四人囃子の音楽に対する感動の声を頂戴した。
とてもうれしかった。大ゲサでなくして、そう感じた若い人の音楽人生を変えることができたと思った。
「やっぱり若い人たちは知らないだけなのだ!」と、伝統的なロックの復活に期待を寄せたが、「やっぱり若い人たちは知らなくても何ら問題がないのだ!」という現実を知った一年でもあった。

  
★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.12: 稲葉囃子

M120そして、全員がステージ上がってのフィナーレ。

M130イギリスからはるばるやって来たMarshall社社長のジョナサン・エラリーも壇上の人となった。

★記事はコチラ⇒【Marshall GALAレポート】 vol.13 : ジョナサン・エラリーとフィナーレ!

M140終演後のパーティもレポートしたからね。
この時から一年たってんだもんな~。
ちなみに、この写真の四人、すなわちStrange, Beautiful and LoudとD_Driveは昨晩もダブルヘッドライナー(「ツーマン」という言葉はあり得ない)を組んでいた。
Marshall GALAが初共演だった…とMCで触れてくれていた。
他にも達也くんがGALAがキッカケでFury of FearのサポートとでLOUD PARKに出演したりもした。
Marshall GALAがそうした交流の場となったことはとても喜ばしいことだ。
そして何よりも、さっきの四人囃子の事例のように、演る方も聴く方も新旧の交わりの場になった
ことは「我が意を得たり」…なのだ。
  
★記事はコチラ⇒【Marshall GALAレポート】 vol.14 <最終回>: お疲れさまでした!

M150「次はいつ開催されるんですか?」とたくさんの方が尋ねてくれるが、まだ次回のことは何もキマっていない。
だ~って、大変なんだもん、コレ。
そんな、苦労のレポートを話題に記事を一編掲載したのでゼヒご覧いただきたい。

★記事はコチラ⇒【Marshall GALA レポート】 vol.1: Ready for GALA!

次回のことはまだ何もキマっていないけどツラツラと構想だけは練っている…つもり。
開催のあかつきには、またゼヒよろしくお願いします!
しっかし、時の経つのが早すぎる!
M160

(一部敬称略)

2017年3月 3日 (金)

Rock Beats Cancer vol.5 <DAY5:最終回>~ LOUDNESS+LAZY+GRANRODEO+ゲスト!

いよいよ『Rock beats Cancer vol.5』のレポートも今日で最終回。さびしいな~。
会場はといえば…LAZY、GRANRODEO、LOUDNESSと立て続けにスゴイの観ちゃったお客さん、大興奮!
これから3バンドのメンバー入り乱れてのジャム・セッションなの。

10まずステージに登場したのは…

20高崎晃

30v_2井上俊次

40鈴木政行

50v影山ヒロノブ

80v

そしてANTHEMから柴田直人。
柴田さん、お久しぶりです。
以前は弦の仕事でよくご一緒させて頂いた。お元気そうで何より。
柴田さんもガンの罹患経験者で、このイベントの開催に大きく賛同している。

60v曲はLAZYの「Dreamer」。名盤『宇宙船地球号』からのチョイスだ。

70ブリティッシュ・ハード・テイストのドライビング・チューン。

90この曲は作詞も高崎さんなのね。
Bメロで4小節だけメジャーになるところがすごくイカしてる!

100かつての盟友同士のコンビネーションもバッチリだ!

110そしてエンジン全開で爆走する高崎さんのソロ。
37年前の曲。
こういうのを昔は「ロック」って呼んでた。

120「このメンバーでもう1曲。オレたちが少年だった時に演ってた曲。
かまやつさんにスカウトされたキッカケの曲です。そして、オレたちの思い出の曲です!」と影山さんの言葉に続けて「Burn」を演奏した。
1977年、LAZYはこの曲を演奏しているところをかまやつひろしさんに認められデビューの誘いを受けたのだ。
そのかまやつさんが一昨日ご逝去された。
この場をお借りして謹んでお悔やみ申し上げます。

130_b立て板に水の演奏。
40年前のことを思い出したりしているのかしら?

180

キーボード・ソロ。もちろん完璧!

150「♪ブワァ~~ン」
影山さん、完璧に激唱!

140v

ギター・ソロ。当たり前すぎるぐらいに完璧。

170vGlenn Hughes好きの柴田さん、もちろん完璧!

160v

今でこそハード・ロック系のイベントのセッションで頻繁に「Burn」が取り上げられるけど、40年前ともなると、この曲を完璧に演奏するアマチュアなんてまずいなかった。
バンド・コンテストなんかで高校生がチャレンジする姿を何度か見かることがあったけど無残なのが多かった。
そもそもキーボーズがいないとかね。
何しろ、譜面なんかない時代だからして、まずコピーができない。
例え音が採れてもうまく弾けない。
Coverdaleのような声なんか出るワケないし…Glenn Hughesのパートなんか無理にキマってる。
マシなグループにおいては、キーボーズはピアノをやっている子が多いので比較的いい線行くし、ギターも根詰めて練習するヤツが多いので何とかなるにしても、ドラムはどこも悲惨だった。
あんなん高校生にできるワケない。何たって相手はIan Paiceだもんね。
で、最近、日本人もラクラクこの曲を演奏できるようになったのはナゼか?…なんてことをあるバンドのシンガーと話たことがあったが、結論は出なかった。
1970年代に比べて食べ物の西欧化が進んだのが理由のひとつではなかろうか?という見解はあった。
アメリカに押し付けられた化学薬品入りの食材を山ほど摂取することにより肉体が進化して、日本人もスゴイ演奏をする下地が出来上がったというのに、ロックの方がスッカリ草食化してしまったのは音楽の神様のイタズラか?
ほんの一部のロックを除いては男性的な声も、目の覚めるようなギター・ソロも需要がなくなってしまったのは「皮肉」としか言いようがない。
1902曲演ったところでもっとメンバーを呼び込んじゃう!

200二井原実!
もう「fromナニナニ」なんて書かないよ!

210KISHOW!

220e-ZUKAさんも加わって最後の曲がおっぱじまった!

230何を演るのかと言うと…ウスウスわかってたけど、LOUDNESSスタンダードの「Crazy Night」!(本当は事前にセットリストを頂いているので先刻お見通しなの)

270

ヘヴィな名リフ曲をガッチリと固めるリズム陣!

240vステキなカップル!

260v影山さんとKISHOWさんが同時に歌う「Crazy Night」なんて滅多にないでしょ!

300
当然、ココは高崎さんとe-ZUKAさんのギター・バトルでしょ!

280まずe-ZUKAさん。おいしいフレーズ連発!

Img_0853

山下さんと柴田さんのツイン・ベース!LOUDNESSベース史の一部!

310

まだまだ盛り上がるぞ~!
320
井上さんのソロをはさんで…

250

高崎さんのソロ!

Img_0800「Rock Beats Cancer vol.5」を総括するかのようなスペクタキュラーなフレーズがテンコ盛り!

290最高の盛り上がりでエンディングを迎えたのであった。

330高崎さんのキメのポーズに倣うe-ZUKAさん!

340今回参加しなかった方はゼヒ「vol.6」にお出かけくださいね!

チョット語らせてもらいますが…アニメ関係者の方々からお聞きした話。
どうも想像以上にロックとアニソンの間の壁は高く、隙間は広く、溝は深いようですな~。
具体的には書けないような、その状態を表す事例をいくつかお聞きした。
ロック・サイドの第三者意見なんかもたくさんお聞きしたが、そっちの状況も同じ。
ま、『ロミオとジュリエット』で言えばモンタギュー家とキャピュレット家…
『ウエストサイド物語』で言えばジェット団とシャーク団…
『用心棒』で言えば新田の丑寅一家と馬目の清兵衛一家…
要するに、どう見ても仲がよろしくない。
やってることは同じロックなのに…イヤ、私にはそう聴こえる。
ロックだろうが、アニメだろうが、そんなの関係ないと思うんだけどね~。
正直言うと、私も70年代のロックで育った人間だからして、最初はアニメとロックの融合に抵抗があった。でも、GRANRODEO等のロック・ミュージシャンがクリエイトしているアニメ音楽を目の当たりにして全く意識が変わったよね。
「同じロックに変わりがないじゃないか!」ということ。
若い頃だったら「ロックとアニメの融合」なんて絶対に許さんよ。私は超硬派でロック極右の「ロック至上の差別主義者」だったから。何せ青春を全部費やしたからね。
  
ココはね、とにかくロックと硬派ロック系アニソンの交流を図るべきだよ。さもないとロックが絶滅しちゃう。チョットとなりの家から輿入れしてもらうだけ。だってやってることは基本的に同じなんだから。
世界規模の社会的趨勢から言ってもうロックはアニメにはかなわないでしょう?文化の主役はもはやアニメだもん。私はアニメも見なければゲームもやらないけどそう思わざるを得ない。
そして、、長いものに巻かれた方がいい時もある。
もう、人間が減る一方なんだから。若者はドンドンいなくなっちゃうんだから。
変なところで脱線するけど、先日仲良くしているフランス人と食事をする機会があった。その時、少子化に話題が飛んだ。
皆さんもご存知の通り、フランスは国の徹底的な少子化対策で状況が好転したと伝えられているが、どうもそれもウソらしい。正確に言うとフランス人の出生率はまったく改善されていなくて、移民の出生率が上がって、それをカウントする「数字のトリック」だと憤っていた。
この状況は他のヨーロッパ諸国も同じで、同じ計算の仕方をすればドイツも少子化対策に成功した…ということが言えるのだそうだ。こんなこと日本のニュースで聞いたことないでしょ?正しい情報を得るのは何とムズカシイことか!
  
さて、話は戻って…いいですか、崇高な芸術でも良質なエンタテインメントでも、それを受け止める人、すなわち消費者がいなければ絶対成立しない。ゴッホを見てごらん。
だからココはファンの取り合いじゃなくて、ファンの共有を狙うべきと思うんよ。
GRANRODEOみたいなバンドがもっとロック・フェスに出てロック派の若者の前で演奏するとか、アニメのテーマ・ソングにクラシック・ロックの名曲と採用するとか手段はいくらでもある。
双方にファンを広げてガッポリ儲ければいいじゃん?
とにかくロックは今、アニソンの力を借りるべきだと思うよ。で、Marshallを使ってカッコいいロックをクリエイトする競争をして欲しい。
もう「ありがとう」の歌はウンザリでしょう?!
  
GRANRODEOファンのみんな!ダマされたと思って70年代の「ロックの名盤」と呼ばれているモノを聴いてみて!イヤ、Marshall Blogはダマしはしないから。80年代ではなくて70年代ね…ココがミソ。
ロック・ファンの皆さん、「アニメの音楽」という先入観を取り払ってGRANRODEO等のハード・ロック・ベースのバンド音楽を聴いてみて!こっちはダマされたつもりになる必要があるかもね。
…なんて、今回は私が日ごろ考えたり、願ったりしていることを具現化したようなイベントだった。
  
LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website
GRANRODEOの詳しい情報はコチラ⇒GRANRODEO Official Website

350<Rock Beats Cancer Fesについて>
2008年11月30日に肝臓がんで亡くなった樋口宗孝さんの偉業を後世に伝えるためにLAZYのメンバーである井上俊次、影山ヒロノブ、高崎晃各氏の理解と支援により設立されたのが「樋口宗孝がん研究基金(MHF)」。
そして、樋口さんが晩年に力を注いだ後身育成の意思を引き継ぎ、将来のある子供たち、そして、それらの年代でガンを体験した若者たちを音楽で勇気づけるために「樋口宗孝がん研究基金」が開催するチャリティー・コンサートが「Rock Beats Cancer FES」だ。

Rock Beats Cancerの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

400

おしまい


(一部敬称略 2016年12月29日 EX TEATER ROPPONGIにて撮影)