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2016年3月16日 (水)

【Marshall GALA レポート】 vol.3: THE SHRED MASTERS

客電が落ちる。
暗闇の会場にAlice Cooperの「Cold Ethyl」が流れる中、ステージに登場したのはワタシ。
私でスミマセン。
この「Cold Ethyl」はSlashをして、「この世で一番カッコいいギター・リフ」と言わせしめた『Welcome to my Nightmare』収録のハードロックの名曲。(歌詞の内容はとてもこんなところには書けない)
Slashがそう言ったからこの曲をオープニングSEに選んだんじゃない。ズっと以前から好きだったんだ。以前にもイベントのオープニングに使った。
そういえば、Marshallの50周年記念コンサートの時のオープニングの曲はEdgar Winterの「Frankenstein」だった。
なんだよ、両方アメリカものじゃねーか!トランプ喜んじゃうじゃないの!
またの機会があればイギリスもの…そうだな~、Henry CowかThird Ear Bandあたりにするか…。それじゃオープンできそうにないな。

A_dsc_5419_2当初の計画では、このオープニングでMarshall GALAを開催することになったいきさつを滔々と語ろことになっていた。
ま、私もしゃべり出すと止まらないクチなので、20分は固い。Marshall、ロック、ジャズの話題であれば3時間は軽い。
でも、少しでも上演時間を短縮しようとしているのに20分もしゃべっちゃマズイよな…。
そもそもお客さんにイヤがられちゃう。
で、頭を捻ったところ、最初のバンドは転換が要らない…ということに気がついた。
それならグダグダとくだを巻いていないで即演奏に入っちゃえ!ということで、早速台本を書き直した。
開始後数分で最初の演奏に入ったのにはそういうワケがあったの。
そして、とにかくオープニングのバンドは派手に行きたかった。
色々考えた結果、若手のシュレッダーに弾き狂ってもらってイッパツ景気をつけよう!と思いついてすぐに頭に浮かんだのが、しばらくステージを拝見していなかった元Crying MachineのMASHAくん。
そんなことを考えていたところ、偶然とは恐ろしいもので、ずいぶん長い間会うことがなかったのに、11月はじめのD_DriveのライブでMASHAくんにバッタリ出くわしてしまったのだ!
「コイツぁはいいや!」とMASHAくんにGALAのことを相談すると、条件も情況も確認せずにふたつ返事で承諾してくれた。
まさに『七人の侍』で島田勘兵衛(志村喬)が七郎次(加東大介)を野武士退治に誘うシーンだ。
あの時は「Marshall GALA」なんて名前も決まっていなかったんだっけ…。
その後私がTHE SHRED MASTERSのアイデアを提示し、2人で意見を交わす傍らMASHAくんが組み上げてくれたのがこのMarshall GALAのパフォーマンスだった。
…という内容はMCではしゃべっていません。写真と文章はほぼ無関係です。

A_dsc_5409_3THE SHRED MASTERSはMASHAと…

30_2Fury of Fearの西村守のツイン・ギター。

40その2人をガッチリとバックアップするのは、ベースにhibiki

60そしてドラムにNaked Machineの石川達也だ。
270

そして、いよいよMarshall GALAの最初の演奏が始まった!

80曲は「Forever More」。
MASHAくんのペンによるメタル様式美あふれるスピード・チューンだ。

85冒頭のかき回しに続いて…

90いきなりふたりの火花の出るようなシュレッディング!

100一糸乱れぬ呼吸でテーマのメロディをハモる。

110theme転調からMASHAくんのソロ。
ディミニッシュ・フレーズがキマる!

120vそのまま2人のハーモニーでバロック風のパートに入り、聴く者の度肝を抜いた。
Crying Machineのインスト曲でもケルト風のメロディを取り入れて作曲テクニックを見せたことがあったMASHAくん。さすがの展開だ。

130vbaroque続いて守くんの若さと熱気あふれるソロ!

140vポーズもバッチリ!
昼のカレーも辛くなくてヨカッタ!

150v猛然とバンドをプッシュしまくる達也くん!イケイケ~!

160v守くんからhibikiくんにソロのバトンが渡される。

170まだまだ熱気のこもりまくったソロが続く!よ~弾くわ~。

180ギター2人のキメから曲はメジャーに、そしてまたマイナーに…このあたりのツメがおもしろい。

200まずは1曲目、キマッタ~!

210v間髪入れずに2曲目につなげる。

220今度はhibikiくんの曲、「It's SHOWDOWN」。
茶目っ気のあるメロディがすごく印象的だ。

230ここでもソロはMASHAくんが先行。

240続いて守くんのソロ。
徹底的に切り刻む!

260
守くんのソロの時のドラム・パターンがおもしろい!

250vしかし、このBb→Db→Gb→Db→Bb(実音)とつなぐメロディはやたらと耳に残るなぁ~。ただGbのトライアドを3度からアルペジオしただけなのにチョットした工夫ですごく可愛くて印象的な旋律になった。もっともこの後のスリリングな展開との対比があっての話しなのだが…。
MASHAくんの曲に続いてこのhibikiくんの曲もとても魅力的だ。

300v

以前よりMarshall Blogでお知らせして来た通り、達也くんはルークさんのチームでご登場してもらうにとどまっていた。
ところが土壇場になってTHE SHRED MASTERSのドラムに欠員が出てしまい急遽達也くんにお願いしたのだった。
もうSHREDSのリハーサルの日がキマっていたし、そもそも達也くんが受けてくれるかどうか…恐る恐る達也くんに電話を入れてみた。
「イヤ~実は…申し訳ないんだけど折り入ってお願いがあって…」
「エ、な、な、なんスか…」
私が神妙な調子で切り出すものだから、達也くんはテッキリ自分がMarshall GALAから降板させられるのかと思ったらしい。
トンデモナイ!誰がそんなことを!
事情を告げると「あ、ハイ!」と一発でOKしてくれた。「しばらくツーバスを踏んでいない」とチラリと不安な様子も見せたが、決してグジュグジュ言わない。男だ、達也は!
しかも、ウマい具合にリハーサルの日も空いているっていうじゃないの!
…ってんで電話を切ってすぐにMASHAくんに相談の電話を入れた。順番が反対かもしれないが、んなことは言っていられない。
MASHAくんもちょうどその時自分のライブで、出番の直前だったが、これまたウマい具合に電話に出てくれて、すぐに音源を達也くんに送る算段をつけてくれた。
それから中2日か3日で達也くんは曲を頭に叩き込んでリハーサルに臨んでくれたのであった。
ホント、ウマくいく時はこうしてなんもかんもウマくいくもんなんだよね~。
その反対のケースの方が圧倒的に多いんだけど…マジでJim Marshallが天国から見守っていてくれたとしか思えない!
70v

さて、この曲にはまだ仕掛けが残っていて、最後には4人で2小節ずつのソロを回して完結する。
そして期待をはるかにしのぐ大きな歓声と喝采!
A_dsc_4663

280v

290v

410

なるべく持ち時間を演奏に費やしたかったので、この日はどのチームもMCは短めとなった。
MASHAくんはTHE SHRED MASTERSの名前の由来について説明があった。
「Marshallがかつて販売していた速弾き用歪み系エフェクター『SHRED MASTER』からチーム名が付けられたんです」…オイオイオイオイオイオイ、ダメだよ、ココでそれ言っちゃ!
次のMCで私が言おうとしていたんだから!…ま、手間が省けていいか。

310v正直言おうか?
アノね、2曲目が終わって、お客さんの大喝采を耳にした時、「コリャ今日はイケるぞ!」って確信した。
ステージのそでから立ち上がって歓声を上げるお客さんを見てなおさらそう思った。
「イケる」と確信したのは、この場の雰囲気とか空気とか、そういうものが普通じゃないって我ながら感じたからなのね。
イベントからオーラが出てる…とでもいうのかな?
冷めた部分が何もないのだ。実は冒頭の「Cold Ethyl」は冷蔵庫で凍らした恋人のEthylの死体の歌なんだけど、クール(冷たい)なのはその歌詞の内容だけ。曲は十分にクール(熱い)だ。
そんな雰囲気でのSHREDSの3曲目はYngwie。
MASHAくんも演奏するのを楽しみにしていたという「Far Beyond the Sun」。

320冒頭の有名なフレーズをMASHAくんと…

330v守くんで掛け合いで奏でる。
コレはシュレッダーたちの一種の「聖典」でしょう?つまりシュレッダーを自称する人ならみんな弾けるハズ。
それならば…いつか10人ぐらいの腕利きシュレッダーをGALAに集めてこの曲をユニゾンで合奏しちゃうってのどう?
ハモらせちゃえば尚おもしろい。
ジャズではハーモナイズしたCharlie Parkerの有名なソロを5人のサックス奏者が合奏するSupersaxというグループがいた。圧巻です。
ギター版ではTonny Rizziという人がCharlie Christianのソロで同じことをやっている。
どう?Yngwieでやるのは?ギネスに載れるかもよ。

340vもうココは2人とも「水を得た魚」状態!

350イヤイヤ、激流を下る「2匹の雷魚」か?!

360何しろすさまじい疾走感だ!

370v先輩たちに混ざって遠慮なくグイグイと押しまくる守くん。

380vプレイもさることながらステージせましと動き回るシャープなアクションも見物だった!

390hibikiくんのベースが切り込んで来る!

400そして、MASHAくんと守くんのバトルに突入!

420

430v双方一歩も引けを取らないスーパー・シュレッディング!

440しかし、Yngwieってのはスゴイね。
ギターのイノベーターは数多く存在すれど、これだけ多くのフォロワーを生んで自分のスタイルを刷り込んだギタリストはそうはいまい。

450vこの時代に生まれてなくてヨカッタとしみじみ思うわ。どんなに練習してもこんなの到底できんもんね~。

455いよいよTHE SHRED MASTERSのステージもクライマックスに突入する!

460圧倒的なパフォーマンスでMarshall GALAのトップバッターの重責をいとも簡単に果たしてくれた!

470v転換の間はインタビュー。
「ギターを始めてからというもの、Marshall一筋。浮気をしたことがありません!Marshall大スキです!それだけです!」

480「Marshall最高です!これからもずっとMarshallです!」

490しばらくツーバスから遠ざかっていた達也くん…シンドそ~。
「NATALは叩いていてすごく気持ちがいいドラムなんです!」

500v「EDENは現場を選ばない優秀なアンプです!」

510「ギター・ソロ」なんて言葉すら死語になりつつありそうな現在の一般的なロックの状況にあって、あまりにも硬派な演奏。
我々の世代なんかはギター・ソロがカッコよくて、それにあこがれてギターを始めたもんだったけどね。
「新しい」と言われたり、「新しい」と勘違いされているモノがどんどんカッコ悪くなっている今、Marshallが育んできたロックをかたくなに演奏し続けるこういう連中をどこまでも応援したいね。
だからこそMarshall GALAに出てもらったんだ!
Marshall GALAは、Marshallの魅力を味わうだけでなく、ロックのカッコよさを再認識する場所でもあるのさ!

520<つづく>

(一部敬称略 2016年3月6日 東京キネマ倶楽部にて ※撮影:Nica Azuma)