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2015年6月26日 (金)

Marshallだより 2015 <後編>

<後編>の最初の方はもうチョット工場の中のモノを見てみる。後半はMarshallがあるBletchleyの町を紹介する。

10_2コレは気に入った!
ロンドンの地下鉄の路線図を模した会社の業務相関図。

M_img_0366_2 ホンモノはコレね。
Marshallのは大分シンプルということがわかる。会社の組織はシンプルな方が良いにキマってる。

30b_2 この路線図はロンドンの地下鉄の駅に行けばどこでも簡単にゲットできる。
どれぐらいの頻度で更新されるのかは知らないが、結構頻繁に表紙が入れ替わる。
昔はコレが楽しみで、この路線図を集めていた時期もあった。
最近は老眼が進んでしまって、裸眼で駅名をチェックするのがなかなかツライ!そこで今回は小さなルーペを用意していったよ!

40b そして、もう一度工場の路線図を見る。
結構マジで作ってある。
まず、紫のホンモノで言うところのMetropolitan線は「Creative Line」になっていて、始発駅が「Creative」。途中「Artist Relations」とか「Sales」といった駅を通過して「Theatre」駅が終点。
赤のCentral線は「Packing Line」になっていて、「Final Inspection」駅から「Goods Out」駅で終わっている。
他にも緑のDistrict線は「Woodshop Line」、水色のVictoria線は「Engineering Line」となってその工程を示す駅が並んでいる。
それがですね、すごくおもしろいのは、どのMarshallの駅の名前もロンドンの地下鉄に実在しているような感じがするのだ。
「Goods Out」なんてのは「Goodge Street」という駅があるし、「Museum」は「Monument」、「Fabrication」は「Barbican」みたいだし、「Theatre」は何となく「Temple」みたいだ。
「Packing」なんて駅も本当にありそう…。
私、ロンドンの地下鉄大好きなんです。エ、そうは見えない?そりゃMind the Gapだ!!

M_img_0367 こっちは行きつけの浅草の地ビール屋のトイレの壁に貼ってあったポスター。
一見するとロンドンのまんま地下鉄の路線図なんだけど、よく見ると、コレ全部プレミア・リーグの選手の名前になってるの。
フォントも地下鉄のモノと同じでおもしろい!BeckhamとRooneyぐらいしか知らないけど…。

50_2昔と比べて変わったな~、と感じるのは、前編で触れた通り、場内に色々なディスプレイが増えたことだ。
その代表がコレ。

60v_2それぞれの工程が何をやっているかを、わざわざミニチュアを作ってわかりやすく説明しているのだ。
「ここの工程ではカバリングを貼って、こういう状態にしてますよ~」…みたいな。

70vここはバッフル板を作る工程。

80vそばにはフレット・クロスの展示も。
95
丁寧に型番や仕様まで表示している。

120v

130_2
そして、1960Aの「最終工程」にたどり着く…というワケ。
もうちろん工場のスタッフはこれらの工程をよくわかっているので必要なワケがない。
そう、これらのディスプレイは一般の訪問者の工場見学のためのものだ。

90vこのベア・ウッドのようなフル・スタックの抜け殻なんかもそう。
実際、このハダカの三段積みは何年か前からあったにはあったが、もっと以前はこんなことをしていなかった。とてもいいことだと思う。

55v

工場の建屋から離れ、従業員用の駐車場を抜けたところにあるのが「Theatre」。

240_2Jimが晩年使っていた「N1 AMP」(運転はしない。運転していた頃の愛車はフェアレディZだった)。
「ナンバー・ワン・アンプ」という意味だ。

250vエントランスは変わった~!オ、Astoria!

260_2入って左側の壁にはサインが入ったMarshallプレイヤーたちのポートレイトが所狭しと飾ってあったが、全部取っ払ってこうなった!
「Theatre」と呼ばれているこの施設は文字通りの「劇場」で、実際にコンサートの会場になったり、会議室として使用したり、爆音で新商品の試奏をしたりと、ありとあらゆる用途に供されている。
東日本大震災のチャリティ・イベントや、Thin LizzyやElectric Maryのコンサートを開いたこともある。
そういう時の外部からのお客さんに新しいMarshallのイメージをアッピールするために改装したのだろう。
Marshallはウェブサイトを大幅に刷新したりして積極的にイメージをチェンジしているが、コレもその一環。そこに1959を使っているところがうれしい。
「伝統と革新」を重んじたいかにもイギリスの会社らしいふるまいだと思うのだ。

270_2Theatreのトイレ。
この「もれちゃう!」ロゴは最近つけられた。アタシャこのトイレ、もう何百回行ったことか!
…というのは、さっきも書いたようにこのTheatreのホールで会議をよくやるんだけど、何せ火の気がまったくなくて、どの時期に行っても寒い。
夏でも寒い。
会議メンバーでセーターを着ているのはいつも私だけなのだ。
だから冷えちゃって、やたらとトイレが近くなる。

280vこの手のロゴ・サインはロンドンの公衆トイレでよく見かけるよね。

290vこんなゲーム機も!飾りかな?

ホールはナントカっていう若手バンドがリハーサルで使っていたので中に入れなかった。
バーの写真を撮りたかったんだけどネェ。

300v…と、これで工場めぐりは終わり。
家内も大層感激しておりました。

さて、今回は望まれてもいないスペシャル企画!
工場から出て周辺をブラついてみよう。

Marshallの工場があるのはBletchley(ブレッチリ―)という人口34,000人程度の小さな町。
ここは下の標識にあるように「暗号解読者」の町なのだ。
<前編>で触れた今「夢中になっている」というのは実はコレ、すなわち「暗号」のこと。
今ここで徹底的にウンチクを固めまくりたいところなのだが、時期が来るまでガマンすることにする。
イヤ、ガマンしなければならない理由があるのサ。

305「Bletchley Park」という有名な公園もある。有料。コレについても時期が来たら語らせて!
ああ早くウンチク固めたい!

306この公園の近くにはWilton Hallという施設があって、Syd Barrett在籍時代のPink Floydがそこでコンサートを開いたりしている。
他にもアッと驚くようなビッグなバンドも出てたハズなんだけど忘れた。The Beatlesだったっけかな、Jimiだったかな?
そして、ここはMarshall創立40周年の記念パーティを開いた場所でもあり、Jimのお別れ会が開催された場所でもあるのだ。
今、久しぶりにその時の記事を読み返していて我ながら感動してしまったよ。
未読の方はゼヒ。内容がヨカッタらぜひ「いいね!」押しておいてくださいまし。(言い訳:Marshall Blogは途中でドメイン名を変更しました。それが理由で、旧ドメイン名時代に書いた記事に頂いた「いいね!」はすべてご破算になっちゃっています。古い記事でそういうのを見かけたら是非「いいね!」を押してやってください。ナンカそういうのを見ると記事がかわいそうになっちゃって…一応どの記事も心と愛情を込めて書いておりますもんで…)

記事はコチラ⇒ジム・マーシャルの生涯を祝う会

M_img_5850 そのJimの会に出席してビックリしたのがイギリスを代表するジャズ歌手のDame Cleo Laine。Cleoは1927年の生まれで、4歳年上のJimと幼なじみだったということで同席していたのだ。

日本ではあまりなじみがないかもしれないが、Cleoはジャズ、ポピュラー、クラシックと3部門でグラミーにノミネートされた世界でただ一人の人。ジャズ・ボーカルの世界ではElla、Sarah、Carmenと比肩する存在だ。
と、かく言う私も持っているのは下のアルバムぐらい。
『Shakespeare and All That Jazz』という1964年の作品。
タイトル通りシェイクスピアの言葉にメロディを付けたという、それだけ聞くとイギリス趣味丸出しのややゲテモノ盤のような感じがしなくもない。「それが問題だ」ったりもするがトンデモナイ!
Cleoの野太くもチャーミングな声で軽快にスウィングするサマは圧巻!

M_img_0358 線路だけ国が管理しているイギリスのJR、National RailwayのBletchleyの駅はそのWilton Hallのすぐそばだ。
「Bletchley」の次の駅は大きな駅、「Central Milton Keynes」。
Milton Keynesはいくつかの日系の企業も事業所を構える人口23万人の新興の街だ。
巨大なショッピングセンターがあって、現地の人たちはその中心部を「City」と呼んでいる。
そうだ、ココでハッキリさせたいことがある。
「Milton Keynes」を「ミルトン・ケアンズ」とか「ミルトン・ケインズ」と記してある日本語表記の地図をよく見かける。
コレは断じて間違っていて、向こうの人はハッキリと「キーンズ」と発音している。「ミルトゥン・キーンズ」って。住んでいる人たちが言っているんだから間違いない!

310_2Bletchley駅の改札。
この自動改札、いつもは電源が入っていないんだけど今日は動いてるナ。
電車でMarshallに来た時は、ココでタクシー会社に電話をして迎えに来てもらってホテルへ行くことが多かったんだけど、アレが結構イヤでね。
というのは一度、迎えに来た車の運転手から「夜の誘い」を受けたことがあったんよ。
ま、ホントに親切心だけで言ってくれたのかもしれないけど、「今夜予定がなかったらこれからふたりで夜の街に出かけようよ。僕が案内するから…ネェ、いいでしょう?」みたいな。
翌日、このことをMarshallの連中に話したら「シゲ、お前、それで行ったのか?」って…行くワケねーだろ!
「よかったナ、行かなくて」…だって。
だから行かないってば!でも行っていたらどうなってたんだろう?…夜のブレッチリ―…コワイ。

320_2駅から工場までは歩いて15分ぐらい。
大きな荷物さえなければ平気で歩いて行かれちゃう。
他にも「Fenny Stratford」という駅があって工場への距離はそこからの方が短い。でも、そちらは支線の駅だから使い物にはならないのね。

330_2コレがBletchleyの繁華街。いわゆるHigh Street。
「High Street」というのはイギリスでは大抵どこの街にもあって、一番賑やかな商店街を指すことが多い。
あ、一応「街」と「町」を使い分けています。変換ブレではありません。

340メッチャにぎやか…ウソこけ!

350_2すさまじいまでの「斜陽感」!浅草なんか比じゃない。
年寄りがやたらと多い。

360vどうだろう100mチョットも歩けば通りを突き抜けちゃう。
でもね、このノンビリムードは日本の田舎のさびれた町ともチョット違っていて、なかなかに味わい深い。
もの音ひとつしないんだから!時間の経過が違う感じがするのはツーリストの性か?
電車でちょうど一時間のこの町は完全にロンドンのベッド・タウンになっている。

370_2唯一にぎわっていたのはこの肉屋。
実はコレのハス向かいにももう一軒肉屋があるんだけど、そっちはガラガラだった。
それがどうにも謎で地元の人に尋ねてみた。
理由は簡単。
「売っている商品が違う」のだそうだ。
つまり、こっちのお店は安い商品をたくさん取り扱っているというワケ。「安い商品」といっても単純に値段が安いということではない。
鶏の足とか、ナンカの内蔵とか、「安い部位」を売っているのだそうだ。当然お客さんの層もご想像の通りとなる。
だから「それなりの階層にいる」と考えている人は絶対にこの肉屋には行かないそうだ。
こういう話しを聞くと、いまだに根強いイギリスの階級社会を見たような気がするね。

380_2メインの通りからチョット離れるとこんな感じ。

390_2さ、さびしい…。

400_2コレは「Voong's」というベトナム人が経営している中華料理屋。そんなんだから、味は我々が知っている中華料理とまったく異なる。
エ、「ベトナム料理はウマいハズ」だって?おいしいよねベトナムの料理。でもココは中華料理屋なのね。
だから変な化学反応が起こっちゃって…。
でも、一体何回行ったことか…。13年前に生まれて初めて工場に行った時の最初のランチもここだった。
というのは、この店はJimの大のお気に入りでね。
特にココの甘いスペアリブが大好物だった。そもそも中華料理店でスペアリブっておかしいじゃんね?

410_2コレは2006年にこのお店で撮った写真。アメリカのNickとRyanと…。
ア~、ニック汚ネェ!口から何か出してる!彼はいつもこんなです。すべての写真を犠牲にして笑いと取ろうとしてする姿は立派だ。

M_rimg0427 それでも緑が多くて気持ちがいい。ハラ減った…。

415vまさか中華料理には行くまい…と無難にホットドッグ。
世界中どこへ行っても、ナンガカンダ言ってこういうものが一番ウマい。
ドイツの若いお兄ちゃんがやってた。

420_2ドッグと飲み物で£3.70。今なら800円弱。高い?それとも安い?ウマいことはウマい。
5、6年前なら500円もしなかったのよ。
アノさ~、いつも思うんだけど、頼むからパンを焼いてくれってば!
ナゼかは知らないけど、向こうの人ってトースト以外はパンを焼かないんだよね。何でなんだろう?
♪もしかしてだけど、焼くとウマくなることを知らないんじゃないの?
それとも宗教上の理由か?
イギリスのソーセージはかなり危険だけど、コレはドイツのソーセージ。おいしかった~!

M_img_1937 ブラリブラリと歩きながらホテルへ帰る。コレがまた楽し。

440_2コレは工場の真ん前にある小さなラウンドアバウト。
家内が撮った写真。私だったら絶対撮っていなかった。後ろの青い建物はIKEA。
このラウンドアバウト、気が付かなかったけど「Centurion Roundabout(センチュリオン・ラウンドアバウト)」なんて名前が付いていたんだね。
「Centurion」というのは「ローマの小隊長」という意味。
この道も2000年ぐらい前にはローマ人が通ったんだろうな~。
西暦43年にローマ人がイギリスに入り込み400年もの間、この国を統治していたっていうんだから。

450_2こんなものをMarshallの工場から少し離れたところで発見。
一里塚、Milestoneだね。
「Londonから45マイル、Stony Stratfordまであと6マイル」
ロンドンから72km…ま、そんな感じでしょ。
Stony StradfordというのはMilton Keynesの北西に位置する人口8,000人ほどの小さな町だ。
で、さて、この「ロンドンから45マイル」というのはロンドンのどこから測って45マイルなのか?
ニューヨークならCentral Parkの端っこ、Columbus Circleが起点。
東京なら日本橋の真ん中だ。

460v答えはコレ。
アタシじゃないよ。写真がコレしかなかったの。
ココはTrafalgar Square(トラファルガー広場)のCharring Cross(チヤリング・クロス)。目の前には、1805年、トラファルガーの海戦でフランス&スペインの連合艦隊を破ったネルソン提督の像、そしてその向こう側はNational Galleryというロケーションだ。
この写真の私の向かって右後ろに赤い線で囲ってある像があるでしょう?馬にまたがってるオジちゃん。
この像はイングランド、スコットランド並びにアイルランドの王、Charles I(チャールズ1世:在位1625~1649年)。
ココが起点なんだって。
このチャールズ1世のところから、「ロンドンから●●マイル」と数えるのだそうです。
だからココがロンドンの日本橋なのだ。ああ、「そばよし」の立ち食いソバが恋しい…。
でもこの家内が撮ってくれた写真、何となくミカバンドのロンドンのライブ盤のジャケみたいで気に入ってる。

470vで、ロンドンからはるばる72km離れた場所に来ているというワケなのでした。

480vホテルのとなりの巨大なスーパー。
TESCO、ASDA、Sainsbury'sがスーパー三強だが、いつも熾烈な競争が展開していることは以前にも書いた

490ホテルにはサッカー場がくっついていて…イヤ反対か?…廊下や部屋からピッチが見下ろせるようになっている。
コレ見てると一日中スプリンクラーで水をまいているんだよね。芝生の管理って大変なのね。

500Milton Keynesのフランチャイズ・チームはMK DONS。「DONS」の「DON」は「Wimbledon」の「don」。
昔はMarshallもスポンサーをやっていた。

M_img_0360

M_img_0361チャンスがあれば一回ぐらい試合を見ておけばヨカッタな…。

M_img_0365…ということで今回もとてもいい旅でした。

510おわり。
また次回をお楽しみに。

※後日Shige Blogで『イギリス紀行』を編む予定です。お好きな方は是非ご期待ください!