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2015年6月10日 (水)

【ルーク篁2Days】 Luke Will Rock You!!

先月の後半、ロンドンに行って来た。
渡英するのはかれこれ30回ほどになるが、今回ほど雨が少なく、天気が良い旅は初めてで、かえって気候の変動が心配になってくるぐらい。
あれほど天気のよいロンドンは怪しい…ま、天気が良い分には文句は言うまい。
この旅の様子をまたMarshall BlogやShige Blogでつづろうと思っているので、お好きな方や興味をお持ちの方は楽しみにしていて頂きたいと思う。
今日はその中からひとつ切り出してお送りする。

今回投宿したのはウエスト・エンドにほど近いアールズ・コート。

10_2この街はすでにMarshall Blogで紹介しているので、コチラをご参照願いたい。
⇒【イギリス - ロック名所めぐり vol.11】 Earl's Court(アールズ・コート)の見どころ

帰国後、ヒョンなことからこの辺りにまだすごいロックの名所があるのを知った。
あ~、もっと早く知っていれば取材したのに!
現在盛大に臍を噛んでいるところ。またいつか行こう。

20_2おなじみのエキシビジョン・センター。
前回は花柄、今回は工事中でクローズしていた。

24Led Zeppelinの『Presence』。
ここを舞台にした1975年のコンサートは有名だが、1976年にリリースされたこのアルバムのジャケットも大いにエキシビジョン・センターに関係がある。
ジャケットの写真は合成されていて、後ろに見えるのは、アールズ・コート・エキシビジョン・センターで毎年開催されていたボートの展示会に設けられた人口の水溜りの写真なのだ。
コンサートの成功に感謝してJimmy PageがHipgnosisに「エキシビジョン・センターの写真を使え」と言ったかどうかは定かではない。

Presence 第二次世界大戦後、オーストリアやニュージーランドからの多くの移民が住んだ地域。フラットを改装した簡易なホテルがそこら中に見受けられる。

40一方では、ヨーロッパ屈指の高級住宅街としても知られるサウス・ケンジントン地区に隣接していて、贅沢なたたずまいを見せる。

50_224時間営業のTESCO。
TESCO、ASDA、Sainsbury'sがイギリスのスーパーご三家。
物価の高いイギリスでは、こうした市民のためのスーパーは絶えず熾烈な競争を強いられ、勢力図が簡単に書き換えられるということだ。日本でも同じか…。
このTESCOにはヒドイ目に遇った…といってもこのTESCOが悪いワケではゼンゼンないんだけどね。
ちなみに、イギリスにはセブンイレブンもローソンもampmもないの知ってた?イヤ、あるのかもしれないけど、まず見かけることはあり得ない。
タネ明かしとTESCOでのヒドイ話しはまた別の機会に…。

60_2ローガン・プレイスという通りに入る。これだけ大きな標識なら「老眼」にもラ~クラク!
80_2
日本のつまらん風景に囲まれていると、ロンドンの街はどこもかしこも高級住宅街に見える。
ここはそれほどでもない感じ…。
いつか紹介したし、さっきも出たJimmy Pageの家があるサウス・ケンジントンあたりは誰が見ても高級ということがわかるけど。

70そう、この通りの端は「Garden Lodge」と呼ばれるFreddie Mercuryの家がある。
1991年11月にFreddieが亡くなるまで済んだ終の棲家だ。Marshall Blog二回目の登場。

90バイ・セクシュアルで知られるFreddieだが、この家はFreddieの遺志によりガール・フレンドだったMary Austinに贈られた。
その価値ナント2千万ポンド。今のレートなら42億円といったところか…。
地震がまったくないこの国の家は、ご存知の通り石やレンガで出来ていて、日本の家とは比べものにならないぐらい耐用年数が長い。
反対にイギリスの家を日本に建てるとすぐダメになってしまうらしい。頑丈な作りが地面の揺れを吸収できないからだ。
それに、極寒に対抗するあの密封性の高さは、とても日本の高湿度をさばききれまい。

一般的なイギリス人は、その耐用年数の長さを利用して、貯金をせずに家の手入れにお金をジャンジャンつぎ込む。
そうすることによって、中身や機能はいつでも最新の状態に保たれつつ、建物の歴史的価値が上がるため、買ったときよりも格段に良い値段で転売することができる。
日本のウワモノとは正反対だ。
そして、転売して生じるその差益を老後の生活費、すなわち老人ホームでの生活の資金に充てる…ということをするらしい。
聞くところによれば、老人ホームのシステムもしっかりしていて、税金さえシッカリ払っていれば末期の生活の心配もそうないということだ。
どこかの国と違って、税金を取るだけ取ってやりっぱなしなどということはない。世界の一等国として「ゆりかごから墓場まで」のポリシーは堅持されているのだ。

ま、このGarden Lodgeはそんな俗世のこととかけ離れた億万長者のすみかだけどね。
また、Maryは同時に9百万ポンドの遺産を受け取ったそうだ。
2千万ポンドに比べれば9百万ポンドなんて大したことなさそうだが、アータ、20億円近いからね。
こちとら昨今の円安で9ポンド使うのにも冷や汗タラタラだったんだから!
それにしてもロンドンの物価の高さは殺人的だよ!

ところがよくある話しで、この遺産相続のおかげでMaryは骨肉の争いに巻き込まれることになり、残されたQueenのメンバーとも疎遠になってしまい、塗炭の苦しみを味わうことになってしまった。

100壁にはアクリルの板が取り付けてあって、世界中から訪れるファンがメッセージを残していく。
Freddieの死後、ここはロンドンで最大の「Rock'n'Roll Shrine」と呼ばれている。すなわち、不世出のロックンローラー、Freddie Mercuryを祀った「ロックンロール神社」。
でも、誰かアクリル板を汚しやがったな?以前はもっときれいだったのに!

120_2コレはロシアのファンからだね。
そういえば、ロンドンやコッツウォルズのようなイギリスの有名な観光地は中国とロシアの観光客が爆発的に増えたと聞いた。
150
日本人のメッセージらしきものはなかったな。
このお屋敷の庭には日本の桜の木が2本植わっているそうだ。
最初に日本で人気を博したQueenだけに、Freddieの感謝の気持ちがそうさせたのであろうか?

140ところで、イギリスはいまだに火葬と土葬が選べるそうで、Freddieは火葬を選んだそうだ。
コレもFreddieの遺志で、彼は生前、熱狂的なファンに墓を掘り返されることをひどく心配していたらしい。
そこで、荼毘に付してもらい、その灰をMaryが預かった。Maryはしばらくの間その灰の入ったツボをGarden Lodgeに安置し、ごくごく秘密裡に持ち出してどこかへ納めた。
その場所はFreddieの両親すら知らないとのことだ。
130
庭への入り口。ドアには一輪のバラが…。
アレ?

160_2アレレ?
ドアの右…。

170_2コ、コレは!

180そう、「We Will Rock You」を歌うルークさんなのだ!
ルークさんの思いをロンドンに届けたというワケ。
CGではありません。
Freddieの魂は日本で受け継がれているのだ!
Luke Will Rock You with Marshall!!

190_2CANTAの詳しい情報はコチラ⇒CANTA OFFICIAl WEBSITE

200_2(一部敬称略 2015年5月19日 London Earl's Courtにて撮影)