ROCK ABLAZE 2025 TOKYO<前編>~MOMO & THE SHOCKERS/FEEL SO BAD
先日『バリバリ最強No.1が帰って来た!』と題した記事でFEEL SO BADの復活と29年ぶりのテレビ出演についてレポートした。
そして、早速FEEL SO BADがステージに上がる機会がやって来たのでお邪魔して来た。
『ROCK ABLAZE 2025 TOKYO』と題されたショウは、Marshall BlogでもおなじみのPONさんがドラムスを担当しているMOMO & THE SHOCKERSとのダブル・ヘッドライナー。
双方、パワフルでエキサイティングなステージでつめかけた観客を魅了した。この日の屋台村のようす。
大きな人気を集めていた「バリバリ最強No.1」Tシャツ。最初にステージに上がったのはMOMO & THE SHOCKERS。
MOMO HIDEKI
Chris
Toshi
そして山口PON昌人。
1曲目は「BUILD IT UP」。
続けて「PARASITE」。
MOMOさんのステージではおなじみの曲たち。
冒頭からMOMOさんのど迫力の歌声が炸裂した!「ありがとうございます!MOMO & THE SHOKERSです。
約1年ぶりの東京になります。
ボクたちは出身がみんなバラバラで、Chisは沖縄、PONは東京、Toshiは大阪、そしてボクは広島。
ツアーをやる前に集まってリハをして出かけます。
さて、3月にFSBが朝のテレビ番組に出ましたね。
FSBとボクたちはすっごい長い友達っていうか、もうブラザー・バンドみたいなもんなんですよ。
『FSBが復活する』って聞いて『じゃあ一緒に演ろう!』ということなって、FSBの復活ライブの今日、ココ吉祥寺クレッシェンドで一緒に演らせてもらっています。
MOMO & THE SHOCKERSとFSBのメンバーはChrisと山口PON昌人の2人が重なっています。
今日1回やってみて、この後にジャパン・ツアーをしようか…と。
使う機材がほとんど一緒だし、リハも1回で済むし、搬入も1回で済む。
『すごい簡単でいいナァ~』みたいな感じなんですよ。
ま、この人は大変なんですけどね」「この人」とはこの人のこと。
「今日は珍しくフル・セット持って来ました!イエーイ!
この2つのバンドは過酷なんですが感慨深いモノがありましてね。
こうして一緒に出来るのは非常にうれしいです。
皆さん、今日は体力を消耗して頂きますよ!
よろしくお願いします!」 「フルセット」とはこのこと。
NATALのドラム・キット。
詳しくは後ほど。「1発クールな曲を」と紹介したのは「LOVE IS DANGEROUS」。
「♪Love is dangerous」のパートが印象に残る熱血チューン。アコースティックギターを手にしたMOMOさん。
MOMOさんはギターだけでなく、アコギ用のアンプを持ち込まれていた。
Marshall製ではなかったが、そんなことどうでもいいの。
完全なロックのフィールドで自前のアコギ用のアンプを使っている人に出くわしたのは超久しぶりでうれしかったのです…と言うか、もしかしたらこの時が初めてだったかも知れないナ。
エレアコってのはPAではなく、ちゃんとしたアンプで鳴らした方が圧倒的に音が良いですからね。
それに音にパンチ力が出て来る。
MOMOさんはこのことをよくご存知なのであろう。
自分で音を作ることもできるし、運搬のことを考えなければ良いことずくめなのだ。
日本はい~っくらそこの辺りのことを説明しても結局ダメだったね。そのアコギをビシっとストラミングしながら歌った4曲目は「FREYJA」。
「この後に出て来るFSBは激しいサウンドなので、ボクたちはもう1回バラードいこうかな。
『桜ひとひら』という今は亡きBLIND BIRDの直志くんへのアンサー・ソングなんです。
直志くんのことを知ってる人は知っていると思うけど、さっき楽屋で彼のことがチョット話題に出ました。
そこで、少し直志くんの話をしたいと思います。
彼が亡くなってもう3、4年?…」「イヤ、もっとなるね。
え~と7年か?早いネェ。
本当はBLIND BIRDとMOMO & THE SHOCKERSでボクがダブル・ヘッダーを務める今日みたいな感じのライブをやろうみたいな話もあったよね?」私もBLIND BIRDがスキだった。
下は2017年3月26日のさいたま新都心でのライブのようす。
ギターが優也くんからONOCHINに替わって初めてMarshall Blogに出てもらった時のBLIND BIRD。
しかし、コレが最後のMarshall BlogでのBLIND BIRDのライブ・レポートになってしまった。
その後、ONOCHINは犬神サアカス團で、ベースの河野さんはMOONSHINEで今も定期的にMarshall Blogにご登場頂いています。
直志さんの追悼記事はコチラ⇒BLIND BIRD 桐嶋直志さん逝く情感豊かに「桜ひとひら」を歌い上げるMOMOさん。
MOMOさんはMCで「この曲は『アンサー・ソング』で、BLIND BIRDにも同名の曲があってそちらは「桜一片」と漢字で表記している」と話してくれた。PONさんも直志さんへの追憶に浸りながらスティックを操った。
「気分転換に皆さん、声を出してみようか!」
MOMOさんのギター・ストラミングに合わせて「♪オ~オオオ~」とお客さんとの歌のコール&レスポンス。そのまま「SO BEAUTIFUL」へ。
MOMOさんのやさしさがにじみ出るホンワカ・チューン。
ガラリと場面が変わって…
「オン・ドラムス、PON!」堰を切ったようにPONさんのドラム・ソロが飛び出して来た!
鮮やかなスティックさばきを見せて…ドラを2発!
「それじゃお約束で声を出してみよう!オ~イエ~!」
当然盛り上がりに拍車がかかります。PONさんのドラムスにToshiさんをソロを乗せて…
そしてChrisにソロのバトンを渡した。
「NO ONE AT ALL」が続いて…
PONさんのトーク・コーナー。
「楽しんで頂いておりますでしょうかッ?
イエーイ、いいですね~!
ブッちゃけて言いますと、私も見ての通り60歳で還暦を迎えるワケですよ!
もう今や齢なんて関係ないね…死ぬまでメタルを演ると!
そんな心構えで昨日もFSBで5時間ぐらいリハーサルをして、その後MOMO&THE SHOKERSのリハを4時間やりました。
で、今日このままFSBと合わせてブワァ~と20曲以上演るワケですよ。
常に頭ん中でアドレナリンがMAXに達してる状態で、街中で誰かと会ったら『この人ヤバイ!』と思われるかもしれません。
だからそっとしてやってください。
とにかく楽しいことをやっているとナンとなくイケるもんだね!」そのPONさんの還暦を記念するイベントがキマっていて自ら案内してくれた。
大分先のことだと思っていたけど、もうすぐじゃん!そしてMOMO & THE SHOCKERSのステージもクライマックスを迎える。
まずは「MORNING GLORY」。Chris作のハードなナンバーから…
MOMO & RGE SHOCKERSのキラー・チューンのひとつ「SUSHI ROLL」へとつなぐ。
そして再びギターを手にしたMOMOさんが…
「TOO LATE TO FLY」を熱唱して出番を締めくくった。
いつも通りの野性味あふれるパワフルな演奏で客席を大いに沸かせたMOMO & THE SHOCKERSのステージだった!
ただ今転換作業中。
コチラはFEEL SO BAD(以下「FSB」)の屋台村。
CDやDVDがズラリと並んだ。FSBの音源をコラージュしたオープニングSEが流れる中、大きな歓声に包まれてステージに上がったFSBの4人!
久しぶりだナァ。川島だりあ
Chris
ChrisはMarshall。
「JVM410H」と「1960A」。足元にはJVMのフットコントローラーをセット。
Chrisは歪みのサウンドをすべてMarshallで作っているのだ。だから音の太さとヌケが違う!
これぞ真空管アンプのサウンド…つまり真のロック・ギターのサウンドだ。翔己
そして山口PON昌人。
MOMO & THE SHOCKERSのMCで触れていたように今日のPONさんはNATALのメイプルのフル・セット。
2つのバス・ドラムは24インチ。
タムタムは10"、12"、13"、16"。
愛用のアルミ・シェルのスネアのサイズは14"×8”だ。
最高のテンションでプレイしたオープニングは「大地の宴」。
エキゾチックなリフを中心に曲は展開。
「ペール・ギュント」の「山の魔王の宮殿」を下敷きにした間奏が何ともカッコいい!PONさんがバシ~ンとドラをキメると…
もうスッカリFSBの世界だ!
すかさずPONさんと…
翔己くんの鉄壁のリズム隊が超ゴキゲンなロック・グルーヴをブチかます!
すぐにジャケットを脱ぎ捨ててしまっただりあさん。
曲は「オタンコナス」。歌詞もスゴイけど、メロディがまたスゴイ。
でも「あんぽんたん」とか「オタンコナス」とか「すっとこどっこい」とか「おんたんちん」とか「すかたん」とか「ウスラトンカチ」とか「デクノボウ」とか、もうスッカリ耳にしなくなっちゃったネェ。Chrisが極上のサウンドで華麗なソロをブッ放す!
「『ROCK ABLAZE 2025』へようこそ!皆さん、ありがとう!
FEEL SO BADです。
今日は1/2じゃございません。
ちゃんとChrisも翔己もいるよ、イエイ、イエイ!
ところで皆さん、サブスクは聴いてます?
あとYouTubeのチャンネル登録…まだの方はゼヒ登録してくださいね。
『ラビット』を観たという人は手を上げて!
オー!サプライズで出たのにいっぱいいる!
『ラビット』に出てからというもの、サブスクとかYouTubeとかFEEL SO BADはとてもご機嫌です。
というのも、B ZONEの皆さんが本当に夜も寝ずに私たちのために一生懸命やってくれたんです。
B ZONEの方に拍手をお願いします!」「ありがとう!
そしてもう1つ…アニメの『地獄先生ぬ~べ~』が新しく始まるんですが、今度は主題歌ではないものの、挿入歌的に私たちの曲を使って頂いています。
皆さん、観てくださいね!
そんなワケでぬ~べ~さんの曲イキましょうか!」もちろん曲は「バリバリ最強No.1」。
だりあさんのトレードマークのポーズ!
コレが見たかった!「エエエ!もう演っちゃうの?!」という感じがしなくもないが…
全然出し惜しみしないところが気持ちいい!
このバンドは他にもキラー・チューンがたくさんあるからね。
当然客席はバリバリに盛り上がった!
ああ、あの頃のウチの上の子に見せてあげたい!続けてPONさんが叩き出すハジけるリズムが心地よい「ハマッテシマッタ」。
イントロからChrisギターが冴えわたる!
容赦なく迫りくるダイナミックなパフォーマンス!
コレ、ベースがペダルトーンのようにずっと「G」でイッチャうところがスゴイね。
Chrisと翔己くんのバトルもスリリンングだ。
ハードにそしてソウルフルに激唱するだりあさんの歌声も素晴らしかった。
そして、そして!
エンディングのドラム・フィルはPONさんお得意のコージー・パウエルで!<後編>につづく
(一部敬称略 2025年6月20日 吉祥寺CRESCENDOにて撮影)