Marshall Blogに掲載されている写真並びに記事の転載・転用はご遠慮ください。
【マー索くん(Marshall Blog の索引)】
【姉妹ブログ】
【Marshall Official Web Site】
【CODE/GATEWAYの通信トラブルを解決するには】

« 2025年10月 | メイン

2025年11月

2025年11月19日 (水)

THE ROCKS HEAVEN vol.17~FILL IT UP

  
『THE ROCKS HEAVEN vol.17』の3番手で登場したのは浜松からやって来てくれた「FILL IT UP」。浜松は昔よく行ったんですよ~…と言っても浜松の市街地の様子は全く存じ上げない。
私が知っている「浜松」はJRの駅の隣にある「新浜松駅」から出ている「遠州鉄道」という私鉄で10kmチョット北にある「浜北駅」周辺だけ。
10年以上の間、年に数回通った場所に二度と訪れることがないであろうことを考えると猛烈に懐かしく感じる。
10vところで浜松には「木下恵介記念館」という施設があるんですってネェ。
いつか絶対に行ってみたいんだよナァ。
「木下恵介」とは日本の映画界を代表する名監督。

私は木下さんの映画がとても好きで、カレコレ21本ほど観ている。
本も何冊か読んだ。Img_5023昭和29年に「日本中が涙した」という代表作の『二十四の瞳』を撮影した小豆島の現場にも行った。
私も『二十四の瞳』は3回ほど観たけど、もう観ないように努めている。
観ていて泣くのをガマンしているとアタマが痛くなっちゃうのよ。
そんなジジイが観るより、かつてないほど世情がキナ臭くなっている昨今、1人でも多くの若い人に観てもらいたい。
0r4a2121木下さんは浜松の漬物屋の息子さんだったが漬物が大ッキライだった。
物腰も柔らかく普段はとても優しい人だが、ロケ弁に漬物が入っていただけで人間崩壊。
癇癪を起してその日の撮影を中止してしまうこともあったらしい。
それゆえ、スタッフはその日のお弁当が配達されて来ると、真っ先に漬物が入っているかどうかの「漬物チェック」をするのが日課になっていたそうだ。
それではせっかくの機会なのでココで私が選んだおススメの木下さんの作品を紹介しよう!…なんてことをやっていると前回の「両国」みたいに長引いてしまうので、ココはグっと我慢してパス。
FILL IT UPのメンバーのどなたか…もしこの「木下恵介記念館」に行ったことがあればどんなだったか教えて!0r4a2124Marshall Blog初登場の「FILL IT UP」。
ココのところSNSでチョクチョクお名前を拝見してとても気になっていたのです。
チャンス到来。
この企画の主催者であるOZMAさんが「ボクのお気に入りのバンド」と、紹介してくださったのだ。
20
CHOMO
30v
HIRO40vJUN50vそしてサポート参加のTAKUMI。60v1曲目は「KICK OVER THE TRACES」。
ハナから目の覚めるようなドライビング・チューンをブッ放した!70続いてHIROさんのハードなリフでスタートする「SHOT」。80v「♪Shot!」
CHOMOさんが声高に叫ぶ、これまたギンギンのドライビング・ナンバー。90vJUNさんが叩き出すハードなリズムに乗って…100vギターとベースのスリリングな掛け合いから…110vHIROさんのギター・ソロ!
120HIROさんが弾いているのは「JCM800 2203」と「1960A」。130v図太いギター・サウンドで曲の激しさに負けないソロを聴かせてくれた。
真空管アンプをチャンと使って出すギターの音色は最強なのだ。
140vイヤま~、このバンド、想像や期待をはるかに上回る激しさ!
アクションも含めてスゴイのなんのって!
単純に「パワフル」なんて言葉で形容してしまっては失礼と思わせるほどの迫力だ。008a0813それじゃ~…「エネルギッシュ」なんて言葉を引っ張り出して来てもオモシロくないナ。
そんな言葉でもとても収まり切らない。
「破壊力」とでも言えばいいのかな?
でも粗野な感じが全くしないところが実にうれしい。
たとえどんなに激しい音楽を演っても「乱暴」なのはダメ。
断じて音楽は「ウップン晴らし」などではありません。
FILL IT UPのステージからは自分たちの音楽をひたすら純粋に楽しんでいるということが伝わって来る。150そんな調子で曲は3番目の「THE ANSWER」に続く。160CHOMOさんのスケールの大きな歌いっぷりが何とも頼もしい。170vそしてまだ音源になっていない、仮題の段階の「LOAD IT UP」という曲を披露。
コレはピストルの弾のことかな?
「FILL IT UP」とか「LOAD IT UP」とか、「動詞と副詞の組み合わせの目的語に代名詞を使う場合はその間にはさむ」という原則に則ったタイトルが英語らしくてカッコいいわ。180チョット脱線。
10ccの1973年のヒット曲に「♪Load up, load up」と歌う「Rubber Bullets」という曲があるのを思い出した。
「ゴムの弾丸を込めろ」という意味ね。
もう私は10ccが好きで好きで、6年前、マンチェスターのチョット手前のストックポートというところにあった、かつて10ccが所有していた「ストロベリー・スタジオ」へ行って来た。
興味のある方は(今時いないと思うけど)コチラをどうぞ。
  ↓   ↓   ↓
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.43 ~ 10ccに会いに行く <前編>
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.44 ~ 10ccに会いに行く <後編>~ストロベリー・スタジオ物語420やはり真空管のアンプで鳴らすヌケの良いギターの音が素晴らしい。
そんなギター・サウンドでHIROさんが奏でるリフは「THE OTHER SIDE」。200これまた強力なドライビング・チューン。
ひたすら同じ単音を弾き続けるHIROさんのバッキングがなかなかに奇抜。210深めのディレイをかけ、ワウワウ・ペダルを踏みながらのギター・ソロを経て…220v猛然とクライマックスへと突き進んだ。008a0907 続いてジャケットがとてもカッコいいセカンド・フルアルバム『HEADS OR TAILS』収録の「OVER THE HILLS AND FAR AWAY」…レッド・ツェッペリンのとは同名異曲。Img_2005 コインの裏表を指す時は「heads」と「tails」のように必ず複数形にするのがルール。
コレはコインに何人もの王様や女王様の肖像が刻まれて来たら複数形になったとかいう説があるらしいけどホンマかいな?240FILL IT UPのステージも早くも終盤に入って「PAY BACK」。
スネア・ドラムを力いっぱい叩いてJUNさんのドラムスが暴れまくる。
そういえばOZMAさんが、前説でJUNさんのドラムスについて触れていた。
250v普通は歌とかギターに注目しがちなんですが、FILL IT UPの場合はドラマーに注目です。
でもそのパフォーマンスではありません…呼吸法です。
どのように酸欠の緊急状態になっていくのか東京の皆さんにもゼヒ見て頂きたいImg_1902 今がまさにその状態なのかッ!?
ワザワザ酸欠状態になる「呼吸法」なんてあるのか!?
260vしかし、CHOMOさんもいい加減スゴイ!270vこんな迫力で歌う人なんて滅多に出くわさない。275JUNさんだけでなくステージ上の全員が酸欠状態になりそうな鬼気迫る激演だ!290vHIROさんのタッピングにシャープなキメが絡む「Charge」。300vまさに「Charge!(突撃!)」状態。310CHOMOさんの激唱に…320vHIROさんの気合の入った合いの手が入って曲のスピード感が倍増する!280vグングンと演奏は盛り上がりを見せ…
340ヌッケヌケのギター・サウンドのソロがバッチリとキマった!330v客席からはステージの迫力に引けを取らないパワフルな歓声が沸き上がった。008a0882 マイクを使わずにHIROさんからひと言。
「ボクらが7年前に出したファースト・アルバムがありがたくソールド・アウトしました!
まだ2枚目が山ほどあるんでよろしくお願いします。
その1枚目なんですが、ちょっとリマスターを施して、今演った『Charge』を再録して、それをボーナス・トラックとして加えたモノを発売からちょうど7年が経つ11月にリリースしようと思っています。
7年も経つと齢も喰います…多少はウマくなったかもしれません」
370「じゃあ、ウチはラスト1曲です。
オレもあと2時間ぐらい演奏したいです。
でもホントに最後の1音まで魂を込めて一生懸命演奏するんで最後まで一緒に騒ぎましょう!
よろしく!」360いよいよ最後の曲。
CHOMOさんから強力な檄が飛んで…Img_1947 『HEADS OR TAILS』から「LIVE MY LIFE」。350全てを破壊し尽くすかのような4人の力演!Img_2001  390v 400v  410v最後の最後まで暴れまくるHIROさん。420_2歯弾きまでしてくれた!430イヤ~、スゴい演奏だったわ~。
ホント、ビックリした。
やっぱりコレもMarshallあっての音楽なんじゃないの~?
新しい楽しみが増えたわい。008a0947 次回の東京でのライブはまだ決まっていないとのこと。
その日が待ち遠しい。

FILL IT UPの詳しい情報はコチラ⇒FILL IT UP Official Website450<つづく>
 

200(一部敬称略 2025年9月21日 両国SUNRIZEにて撮影)

2025年11月17日 (月)

THE ROCKS HEAVEN vol.17:OZMA-X~私の両国

 
今日は両国から。
小学生の時、何でも顕微鏡で見てみることが流行って「隅田川の水の中にいるプランクトンを調べてみよう」とワザワザ実際の隅田川の川の水を採取しに友人4、5人が集まり、当時住んでいた新小岩から電車に乗って両国まで行ったことがあった。
持参したファンタの空き瓶にヒモを括り付け、堤防からソロリソロリとそれを垂らし、苦心惨憺、何とか本物の隅田川の水を採取することに成功した。
当時の東京都知事は有名な「天皇機関説」を唱えた政治学者、美濃部達吉の息子の美濃部亮吉で、「隅田川の水が浄化されてサケが遡上した」というニュースが喧伝されていた時代で、そのことも手伝って川水の採取を決意したのかも知れない。
その時、私が全員の電車賃を預かっていて、ナニをどう勘違いしたのかその中からジュースを買ってみんなに配ったところ、帰りの電車賃が足りなくなってしまい、泣く泣く国鉄4駅分の距離を歩くことになってしまった。
ジュースを配った時には「ヨォ!さすが名リーダー!」ぐらいのことを言っていた連中が歩いて帰らなくてはならなくなったことを知ると怒る、怒る。
仕方がなかったとはいえ、8kmもの距離をよくも小学生が歩いたと思う。
平井大橋を渡る頃にはみんな半ベソをかいていた。
そして、ファンタの空き瓶イッパイに詰めた水は家に着いた時にはほとんど無くなっていた。
今にして思えばこのチョットした『スタンド・バイ・ミー』のラスト・シーンはまるでジョン・ヒューストンの『黄金(The Tresure of the Sierra Madre)』だったね。
下はその隅田川にかかる「両国橋」。
「千住大橋」に次いで2番目に大川(隅田川)に架けられた橋だ。
落語の「たがや」は花火大会の日にこの橋の上で起こった侍と庶民との出来事を題材にしている。50両国橋の東詰め。
丸い大きな橋燈はこの橋のシンボルだ。
コレを目にすると必ず…30コレを思い出してしまうのは決して私だけではあるまい。
ヴァン・ヘイレンの方はギリシア神話の「アトラス」なんだね。
天空を支える巨神、アトラスは火の神様の「プロメテウス」の兄弟。
地図を意味する「atlas」はこの神様が語源。
ちなみに「プロメテウス」は英語圏では「プロミッシュース」と発音する。
「プロメテウス」には先を見通す能力があって、「プロローグ」とか「プロトタイプ」とか「プロ」という接頭辞がついて「先の」的な意味を表す単語がたくさんあるでしょ?
アレは「プロメテウス」の「プロ」が語源なんだそうだ。
40cdその両国橋東詰のすぐ近くにあるのが10代も続いているという有名な「もゝんじや」。
看板に「やまくじら」とあるのは、見ての通りの「ぼたん肉」のこと。
元々、江戸の昔は「ももんじ屋や」というと今でいうジビエ肉店やジビエ料理店を指す一般名詞だったらしい。
私はコレがニガテでしてね。
昔勤めていた会社の社内旅行で兵庫の三田に行った時に初めて「ぼたん鍋」を食べたんだけど、アレってクセのある臭いを消すために味噌と山椒を大量に使うでしょ?
あの味がキツすぎて…。
それから何年か経って、やはりその昔の仕事で信州飯田の山奥にある南信濃村に行った時、クマ鍋やシカの刺身を出す名物の山肉料理店…「山肉」というのはジビエのことね…に連れていかれていよいよNGになった。
というのは、そのお店の前にイノシシの死骸が山と積まれていて、そのどれもが口から長い舌をダラリと垂らし、半分ほど開いている目が恨めしそうにこっちをニラんでいたのだ。
その様子を見たらとても山肉どころではなくなって、山奥にも関わらずエビフライを注文したわ。
ま、そういうクセのある食べ物は一度好きになってしまえばそう簡単にヤメられない…というところまでは理解します。
イギリスの郊外の肉屋へ行くと今でもウサギとかハトとか売っているからね。
Mmj2さて、両国。
私が小学生の頃は「両国駅」が国鉄総武線のターミナル駅だった。
6年生の時に両国駅始発の房総線で富津へ行ったことをよく覚えている。
10「両国駅」ができたのは明治37年というから日露戦争が始まった年で、元々は「両国橋」という名前だった。
当時、今でいうJRの総武本線は「本所駅」から「銚子」までを走る「総武鉄道」という私鉄だった。
「本所駅」というのは今の「錦糸町駅」のこと。
そこから都心までは大分距離があるので、路線を延伸して利便性を高めようとしたが、隅田川がその手前に立ちはだかっていたための両国駅の場所までということになった。
そこから先へは路面電車だって…いい時代だナァ。
その後、お茶の水まで延伸することになったが、従来の低いホームの先端には既にターミナル駅としての駅舎を建ててしまっていたので、仕方なく高架のホームを建造したのが今に続くスタイルなのだそうです。
下はまだ房総本線が発着していた頃の両国駅。
黄色い総武線車輛が懐かしい!…というか、私なんかには全然見慣れた光景ですわ。
富津へはまさに左の低いホームからこのオレンジと緑の電車に乗って行った。
ちなみに私が幼稚園ぐらいの時分、総武線の上にはどこかのお古の茶色い車輛が走っていた。
20私が小学校2年生の時に「総武快速線」が開通した。
まだその頃は東京までしかつながっておらず、横須賀線と相互乗り入れをするようになったのはまだ大分後の話。
そうして東京と千葉方面のアクセスが飛躍的に便利になり、両国駅は昭和63年に「房総線」のターミナル駅の役割を終了した。Sk駅から離れて…「両国」というと今では何と言っても両国国技館だろうネェ。
昔は「日大講堂」というのがあって「蔵前国技館」が出来る前はそれが「国技館」だった。60講堂といえば…両国には「安田庭園」という安田財閥の庭園があって(現在は墨田区が運営)、そこに安田財閥の開祖「安田善次郎」の寄付によって1926年に建てられた「両国公会堂」というホールがあった。
私は中学生の時、フィルム・コンサートを観にココに入ったことがあった。
まだ動くロック・バンドを目にすることが極端にムズカシかった時代の話。
しかし、老朽化を理由に2015年に解体してしまった。
バカだね。
今は「刀剣博物館」という施設になっているが、一度見に行って入場料が想像を超える値段だったので入るのを止めちゃった。
ゼンゼン「安田」じゃなくて「高田」だった。
70講堂の話が続くが、東京大学の「安田講堂」ね。
コレも「安田」っていうぐらいだから、当然安田善次郎が寄付をして建てられた。
しかし、善次郎が「匿名でなら寄付をする」という条件を付けたため、「安田講堂」と呼ばれるようになったのは大正11年(1921年)に善次郎が亡くなってからの話。
つまり「安田講堂」は通称で、最近ではメッキリ人の口に上らなくなった「樺美智子」さんの悲劇を生んだこの講堂の正式名称は「東京大学大講堂」という。Ykところで…むかしむかし、イギリスに「ザ・ビートルズ」というとても人気の高いバンドがあったんだけど、そこのギター/ボーカルの人の奥さんは日本人で、その人の母方のヒイおじいちゃんがその安田善次郎なんだよ。0r4a0190ついでにやっておくと、母方のおジイちゃんは「日本興業銀行」の総裁だった小野英二郎。
その息子、つまり母方のお父さんは小野英輔というピアニストだったが、転身して「横浜正金銀行(よこはましょうきんぎんこう)」のサンフランシスコ支店に勤めていた。
アハハハ!一体どれぐらいお金持ちの家なんだろうね?
「正金」というのは「現金」のこと。
「横浜正金銀行」は大隈重信が福沢諭吉に相談を持ち掛けて創立した国立銀行で、外国為替のシステムが確立していなかった時代に海外との貿易で日本が不利益を被らないように現金で決済を行うことを主な目的としていた。
コレが「東京銀行」を経て、今の「三菱UFJ銀行」となった。
下は横浜にある「神奈川県立歴史博物館」。
コレが横浜正金銀行の本店だった。
もうひとつ…そのギター/ボーカルの奥さんの最初のダンナ様は3年前に亡くなった現代音楽の大作曲家の「一柳慧(いちやなぎとし)」だった。

Img_0519 そして両国で有名なモノと言えば、『忠臣蔵』の「吉良上野介邸」と1657年の「明暦の大火(振袖火事)」の犠牲者を弔うために第4第将軍が建立した「回向院」がある。
南千住にも「回向院」があるが、それは小塚原刑場の刑死者を弔う寺院。
こっちの回向院の話をし出すととても止まらなくなるので今回はパス。Spot_ekouin011そしてもうひとつ。
横網公園にある…そういえば時々「両国=相撲」のイメージからか「横網」を「よこづな」って読む人がいますがコレは「よこあみ」ですからね…「東京都慰霊堂」。
ココにはかつて軍隊の制服を製造する「被服廠」という旧日本陸軍の設備があった。
関東大震災の時、付近の住民が猛火から逃れるためにこの被服廠の空き地に逃げ込んだところ、そこに炎を伴った強い風が入り込み、避難した住民のほとんどが犠牲になった。
女性は当時日本髪を結っていて木蝋から作った整髪油を塗っていたが、その油に引火してみんな頭が燃えてしまったという。
関東大震災の東京の犠牲者は6万人といわれているが、なんと、この被服廠でそのウチの3万人が命を落としたという記録が残っている。
それゆえこの設備では「関東大震災」の身元不明者と、後に1945年3月10日未明の「東京大空襲」で犠牲となった身元不明者の遺骨16万3千柱を納め慰霊している。
園内には「東京都復興記念館」という資料館が併設してあって、関東大震災と東京大空襲に関する資料や写真がドバっと展示されている。
かなり見応えがあるよ。
「江戸東京博物館」もオモシロいけど、皆さんも一度横網公園に足を向けてみるとよろしい。Ireiということで、今回は超久しぶりにお邪魔する「両国SUNRIZE」からOZMAさん主催のイベントのレポートをお送りする。07vまずはOZMAさんご自身による「前説」。
この日も開演時間の前に姿を現してサササっとOZMAさん独特の雰囲気を作り上げてしまった。
「『Welcome to THE ROCKS HEAVEV vol.17』ですね。
自分が主催の場合は必ず私が前説をやってしまいます。
『前説がメイン』とさえ言われております。
ですからこの前説を聞いたら帰ってもらっても大丈夫です。
OZMA-Xを観なくてもいいです。
本日でOZMA-Xは年内の東京のラストなんですが、そんなことはマァさておいて…」
80「暑い中よくこの両国SUNRIZEまでお越しくださって感謝でございます。ありがとうございます。
本日、出て来るバンドは4つです。
アレ?コノ反応の薄さからすると4つじゃ少なかったですか?
15バンドぐらい出た方がヨカッタですか?
あまりの反応の薄さに急遽、募集しようかと思ったりもしましたけど今日は4バンドでございます」
90v_2「『ナンやったらOZMA-Xだけでエエ』っていう拍手があればOZMA-Xだけで終りますよ…そんなことないがな…今、楽屋で大騒ぎになってるよ。
そして今日のホストを務めますバンドは我がOZMA-Xでございます。
昨日は富士のアニマル・ネストで外タレと演らせて頂きまして心がズタズタになっております。
もう日本人をやめようかと思いましたがそれは仕方がないですね。
日本人は日本人…このフィリピン系の顔でこれから日本人としてバンドを続けていこうかと思っております」
こうしてOZMAさんがこの日に出演するバンドをひとつずつ紹介した。
110vそしてこの日のトリを務めるCODExo13の成二郎さんが合流。
「ど~も、ど~もです。成二郎でございます。よろしくお願いします」
「デカい!キミ、デカい。デカいって言うか声が高い!」
40数年前、OZMAさんがX-RAYをやっていた頃、お2人は同じ事務所に属していたそうだ。
120「成二郎さんは、ニューバンドでございます。アレは『CODEバツマル13』ですか?」
「違います…『エックスオー』です。
それから『13』は震災から『13年経って』…ということです。
「梅田の十三やと思いました…大阪の時は『CODExo十三』にしらエエんちゃいますか?
阪急に乗ったら必ずアナウンスしてくれますから沿線では有名なバンドになりますよ!」
「十三」は「中津」の次、梅田から2つ目の駅ね。
38年前、箕面に住んでいた頃の私の通勤路でしたわ…阪急箕面線。
130「今日も1番目立つところは私がやらせて頂きます。
目立つようにして端っこにいる…陰になってる所の光に、アナタの光になろうとしてるんですよ!」
「イヤ~、その優しさ!みんながOZMAさんに惚れちゃう理由がわかりましたよ」
「ということでその4バンドが織りなすハードロックをズイ、ズイ、ズイと骨の髄まで楽しんで頂きます。
じゃあ皆さん、準備はよろしいでしょうか?
『Welcome to THE ROCKS HEAVEN vol.17』!ロックするゾ~!」140そして5時…定刻通りにOZMA-Xが舞台に現れ演奏をスタートした。
190さっそくガンガン飛び出してくる貫井義正のドラマティックなギターに…150vバッキングをつけるキーボーズはakko。160v村中♪ろまん♪暁生のフィルが入って…170vabu-chanがひと叫び!180vそして早速臼井'OZMA'孝文のベースが唸りを上げる!200vそんな1曲目は「S.O.S.」。
サビのメロディが実に魅力的でOZMA-Xのステージを一番最初に観た時に「Do You Miss Me」と共にとても印象に残った1曲。210「エイエイエイエイ!
みなさま大声でよろしくお願いしま~す」220vへヴィなグルーヴがゴキゲンな「Who Do You Love」。
ボ・ディドリーの同名の曲とは似ても似つかない楽しいナンバー。
230「♪Who, who who, who do you love」というシンプルなコーラス・パートが楽しくも勇ましい。
240vabu-chanがパワフルな歌声をヒネリ出すと…290vググイとステージ中央に歩み出て奏でる貫井さんのギターが大活躍。250貫井さんはもちろんMarshall。
「JCM800 2203」と「1960A」のハーフスタック。260v遠路はるばるいつもこの愛用の「2203」を持参してくれるのがうれしいのだ!270その2203の図太い音色で今日もガンガン弾いちゃうゼ!280v「ア~~~!今日はMCもハイトーンでいこうと思います。
OZMAさんから他のバンドのボーカルの方がハイトーンだからよう聴いとけよ!って言われて、チョット負けてはいられんなと思って、今日はいつもよりハイトーン多めでイカしてもらいますのでよろしくお願いします!」
ここのところテレビで某党党首を見かけるといつもabu-chanを思い出していたのだが…やっぱりこれからも思い出しそうだ。
300v3曲目は「OZMA-Xの中で1番カッコよくて皆さんで叫べるヤツ」と紹介した「Shake Your Body」。
ろまんさんのドラミングが冴えわたるドライビング・チューン!310vそれに付けるOZMAさんのベースラインのナント凶暴なことよ!320vするとリズムが一変。330みんなで「♪Shake your body!」の大合唱。340vそこへすさまじい単音ピッキングで貫井さんのソロが突っ込んで来た!350vabu-chanは約束通りのハイトーンで叫びまくった!360みんなのコーラスで始まる「Do You Miss Me」。
さっき書いた通り、初めてOZMA-Xを観た時にとても印象に残ったポップ色が濃い1曲。370Akkoさんのシンセサイザーが大活躍!380vコレ、ホントにいい曲だと思うナァ。390v曲の途中で出て来るOZMAさんのコーナー。
「皆さんは両腕を高く上げて感謝をして…ハイ、両手をハンズ・アップ!
オーイエイ!久しぶりに揺れちゃおうかな」400v「オーイエイ!そうそうそう…気持ち悪いネェ~。
どっから見ても気持ち悪いし。
ハイ、なかなか教祖様になった気持ちになれました。
皆さんはこの時だけはOZMA-Xの信者なのです。
他の曲がドンドン続いていきますが、皆さんのフリはそのままであと30分揺れててもらっていいですかね?」580「オーイエイ!
じゃあ一旦降ろしてもらっていいですよ。
今ので相当疲れたでしょ?…我々、そういう年齢になってきていますからね。
この後はabu-chanの声に合わせて声を上げてもらえればと思います」410v「そしたらみなさんも大きな声でファイ!ファイ!」
「ファイ!ファイ!」
…と、大盛り上がり!008a0336 「それでは皆さん、次の曲も一緒に盛り上がっていきたいので、サビのところでボクが『自分次第』と言ったら手を左右に一緒に振ってください!
OZMA-Xのライブはほぼ全曲がお客さん参加型になっております。
皆さん、ゼヒ参加して楽しんで帰ってくださいね!」430vろまんさんが叩くハイハットのリズムから…440vちょっとディスコっぽいノリを聞かせてくれるのは「Jibunshidai」。450v「♪自分次第~」460vハイ、皆さんどうぞ!420コレもその後に続くサビのパートがすごく印象的なんだよね。480v適度なポップ具合で問答無用に楽しいのがOZMA-X。
しかし「ロックの芯」みたいなものに貫かれているハードな感触がとても好ましい。470「素晴らしい絶叫のお客さま。
皆さん、プロのお客様でいらっしゃいますね。
今日も皆さんのおかげで楽しく演らせて頂いております!」
「ネェ、やっぱり高いお金払っているだけのことはありますね。
それでいてグッズまで買って頂けるなんて本当にありがとうございます…先に感謝しておきます」とOZMAさん。
490「昨日の富士の話…外国の歌い手の方が大勢いらしていたワケですよ。
アメリカから1つ、オーストラリアから2つ。
普通に見ているとスタッフかメンバーかようわからんようなヤツがステージに上がるとスゴイことになるんです。
そういうのが総勢15~20人くらいはいたかな?
OZMA-Xの出番が3番目か4番目くらいだったんですが、後からネジ込んでもらったのでもうペーペーなんですよ」
500v「で最初、その異邦人たちの時はガラガラやったんです。
OZMA-Xが始まったら『なんやコイツラ?わかりやすい曲を演っとるな~』みたいな感じになった。
我々はわかりやすいジャパメタじゃないですか?
超日本語やし、1番、2番演ったら普通にギター・ソロになって、サビが来て…途中に変拍子が入ったりとか転調したりとか滅多にそんなことをしないですよ。
凝ったコトはしない。
ところがヤツらにはそのジャパメタが妙に刺さったみたいで、さっきの『Jibunshidai』の時なんか『メッチャ楽しいな!エンジョイ、エンジョイ!』とか『コレ楽しない?オーストラリアこんなんないで!』みたいになりましてん。
だからジャパメタもオージーで意外とイケルんちゃう?」008a0328 「ねぇ~、OZMA-Xも世界を股にかけるバンドになりましたね。
510「もうオーストラリアに行って、オーストラリア人に手を振らして、ナンならカンガルーやコアラまで手を振らして…振らんかぁ、ヤツラは。
オーストラリア人やアメリカ人がノレるぐらいですから、日本人の皆さんは必ずノラなくてはならない…マストですよ。
ココで先ほどと同じ教祖様と化すワケです。
後ろの方にいる皆さん、手を振っても見えないと思ってるでしょ?見えてますよ!」
520と、最後のMCを終えて残り3曲。
キタキタキタキタ~!530痛快なブギのリズムは「Keep on Loving Me」…590v「you」じゃなくて「me」と押し付けちゃっているところがオモシロイ。600vイキの合ったサオ・チームのフォーメーションも飛び出した。610豪快なギター・ソロ!
やっぱり真空管アンプで鳴らすギターの音っては最強だね。
同じことを毎回書いているけど、Marshallとは関係なく「本物のロック・ギター・サウンド」が絶滅しないようにズッと言い続けるぞ!620v続けてコレも切れ味鋭いドライビング・チューン「Over & Over」。540v_2ハイトーン・ボーカルズ炸裂!550再び上手に移動して来たOZMAさんと貫井さんが合体!560尻上がりにソロのテンションを高めていく貫井さん。570v「OK!OZMA-Xラストの曲です。
この曲もみんなと一緒に盛り上がっていきましょう!
ボクが『ライ、ライ、ライ』と言ったら皆さまも後に続いて『ライ、ライ、ライ』と言ってください!」
チョット予行演習をしてから最後の曲へ突入した。640v楽しそうな皆さん。660そうOZMA-Xの皆さんって…670vいつもニコニコしていて見ているこっちも楽しくなるよね。
690「ライ、ライ、ライ」680「ライ、ライ、ライ」008a0081最初のバンドでこんなに盛り上がっちゃって!
この後、どうなっても知りませんよ!700バキューン!
OZMAさんの激低音ならクマも一目散に逃げだすぞ!
710v「ありがとうございました~!」

OZMA-Xの詳しい情報はコチラ⇒OZMA-X Official website720この日のOZMA-Xの屋台村のようす。730Tシャツも大好評!740v<つづく>
 

200(一部敬称略 2025年9月21日 両国SUNRIZEにて撮影)

2025年11月14日 (金)

KAZUMANIA~松浦和亦の初ワンマン・ライブ!

 
伝々夢史、Damian Hamada's Creaturesで活躍中の「松浦和亦(かずま、以下「カズマくん」)が満を持して『KAZUMANIA』とタイトルした初のワンマン・ライブを開催した。
最近は長年の間抱き続けて来たトラックへの愛情を活かし、関連雑誌のコラムニストとして健筆をも揮っている。
そんな現在ノリにノッているMarshallギタリストのソロ・コンサートのもようをレポートする。10vDamian Hamada's Creaturesから会場に届けられた「呪い花」。25当日の屋台村のようす。30この日にリリースしたCDや伝々夢史グッズがズラリ。40「和亦」の「亦」をモチーフにしたKAZUMAロゴTシャツも販売。50vこの日ステージに上がったのは…
 
松浦和亦80v寺沢リョータ90v村田彼方(以下「シャドウ」)
 
TORNADO-GRENADE時代の盟友をリズム隊に迎えたギター・トリオ編成だ。
100vカズマくんのハードなリフから1曲目がスタート。
その名もこの日のために書き下ろして来た「KAZUMANIA」!
何やらウォンバットやカモノハシでも出て来そうな曲名だけど、パワーみなぎるドライブ感が迫力満点!110ワウワウ・ペダルを踏み、和風のメロディを組み込んだソロがイカしてる!120v続いてもオリジナル曲の「From Here On」。
リョータくんと…130シャドウの気心知れたタイトなリズム・コンビネーションが実に頼もしい。140vドラマティックなサビのメロディが耳を惹くぞ!150そして、グワ~っと前に出てくるギターの音が素晴らしいではあるまいか!
もちろんカズマくんが出すギターの音はMarshall製だ。160愛用のバックライン。
キャビネットは「1960BV」がお気に入りなのだが、今日は「1960A」で。170vアンプはプリ・アンプが「JMP-1」、パワー・アンプが100W+100Wステレオの「9200」。
そうだ!せっかくのステレオ構造なんだから、今度は「1912」を左右のチャンネルにそれぞれつないでみないか?
絶対いい音になると思うよ。180「皆さん、KAZUMANIAにようこそお越しくださいました!
こんなにたくさんの人に来てもらえてうれしいです!
お客さんが集まらなかったらどうしようかと思っていました」
ココで2人のメンバーを紹介。190v3曲目は「ジョーが来ているのに歌なし」と紹介したカズマくんがブレイズブリンガーに提供した「Voices from the Storm」。200v元が「歌もの」だけあってココは甘~くやっておいて…2104曲目の「Blue Blues」につなげる。
「ブルー・ブルース」か…フザけてんな。
コレは楽しみだぞ!
カズマくんが曲を説明。
「タイトル通り、メンバーのブルーな体験をブルースに乗せて語ってもらう」という趣向だ。230TORNADO-GRENADE時代の「悪だ!」みたいなヤツをブルースでやっちゃおう!というワケ。
もうシャドウも…240リョータくんも完全に手慣れたもので、「立て板に水」のごとくブルーな体験を語り…250v〆はカズマくん。260「弁当のフタについていた焼きそばを食べたらそれが輪ゴムだった」という話。
コレ、私も小学校の時に実際にやったことがある。
イヤ、正確に言えば「人にやった」ことがある。
釣り堀に一緒に行った大場くんが釣りに夢中になっている間、彼が食べていた焼きそばの中に何本か輪ゴムを忍び込ませてみたのだ。
口に入れた時点ですぐに気がつくと思っていたら…オイオイ!、何の抵抗もなくペロっとすべて平らげてしまったではないか!。
焼きそばと輪ゴムって味が似ているのかしらん?驚いたわ。
でも実際、総菜のパッケージに使われている緑や赤の輪ゴムって誤って口に入れないように色をつけているんだよね…ということは、やっぱり食べても気が付かない人が多いということか?
大場くんは赤だろうが緑だろうが食べちゃうと思うけどね。
270v「ブルーな気持ちをひたすらギター・ソロでブッ飛ばしたいと思います!」と前置きしてバリバリとブルースを弾きまくって曲を締めくくった。280vガラっと雰囲気を変えてゲイリー・ムーアの「Sunset」。
この曲とか「Loner」とか皆さん本当に大好きね~。
私なんかゲイリー・ムーアといえば、「ギャリー・ムーア」と呼ばれていた「ColosseumII」の世代ですからね。古いよ。
ちなみに…「ギャリー」で嗤うことなかれ。
イギリスでは「Gary」を「ギャリー」に近い発音をするのです。290vゲイリーもMarshallだったからして、カズマくんも思い入れタップリに美しいメロディを歌い上げた。300オリジナル曲に戻って「Rainy Monday」。310この曲ではシャドウが叩き出す軽快なビートに合わせて…320リョータくんが豪壮な低音を突き立てて爽快なグルーヴを生み出した。330vそこへカズマくんがテーマを流麗に奏で…340v縦横無尽なソロを展開した。
なかなかにハードな「雨の月曜日」でございます。350vココでトラック雑誌「カミオン」の話。
このうれしそうな顔を見てチョーダイ。0r4a0123 冒頭に書いたように念願かなってカズマくんはこのトラックの雑誌『カミオン』に毎号『アックスKAZUMAのデコトラメタル!』と題したコラムを連載している。
もちろん私も読んだけど、シッカリした文章を書いていらっしゃるわ。
370bこのコラムの連載を実現させるために多くの皆さんにご尽力頂いたということで、感激の言葉とともにそのよろこびをトクと語ってくれた。
何しろギタリストにならなかったら、もしくはギタリストを辞めたら「トラックの運転手になりたい」というカズマくん。
ゼンゼン関係ないけど、そういえばフランク・ザッパに「Track Driver's Divorce(トラック運転手の離婚)」なんて曲もあったけな。
そんなカズマくんは菅原文太と愛川欽也の『トラック野郎』シリーズも大好きだという。
ココで本格的に脱線。360下は有楽町の外堀通り沿いにある「東映会館」という東映の本社社屋。
かつてココには東映系の作品を上映する映画館がいくつか入っていた。
私は今でも東映系の映画を観ることはなくて、せいぜいこれまでに観た作品といえば「東映まんがまつり」の『長靴をはいたネコ』ぐらいか?…そんなことはないか?
だから、中学1、2年生の頃は誰にも負けない映画狂だった私は毎週のように有楽町や日比谷に通っていたがこのビルの映画館には一度も入ったことがなかった。
1975年、その中学1年生だったある日、このビルの前を通り過ぎようとすると、1階の「丸の内東映」という映画館の前に長い行列ができていた。
行列どころか角刈りやら(今でいう)パンチパーマの風体のオジさんたちが歩道を埋め尽くしていた。
そのいかつい人ごみを目にした私はビックリして「このオジちゃんたちは一体ナンの映画を観に来たんだ?」と映画館の入り口まで行って上映している作品を確認した。Toeiそれが『トラック野郎』の第1作「御意見無用」だった。
今にして思えばこの時が封切りの初日だったんだね。
もちろん私は観ませんでしたよ。
トラックにも東映映画にも興味はなかったからね。
で、今回このMCでカズマくんが言及してくれたおかげで『トラック野郎シリーズ』についてチョット調べてみた。
そして驚いた。
このシリーズの音楽を担当していたのがナント!…木下恵介監督の実弟の木下忠司だっていうじゃないのよ!
アータ、木下恵介といえば『カルメン故郷に帰る』、『二十四の瞳』、『楢山節考』などなど代表作を上げればキリがない日本映画界の大巨匠ですよ。
「トラック野郎」についてはムリでも、木下さんの映画についてなら私はいくらでも語ることができます。
その作品のほとんどに音楽をつけていたのが実弟の忠司さんなワケ。
でも話はココからだ。
カズマくんがMCで触れたのは、この作品の主題歌を作った宇崎竜童のこと。
何でも菅原文太が直接宇崎さんに電話をして曲作りを依頼したらしい。
そうして出来上がったのが「一番星ブルース」という曲。
そして、この脱線は「宇崎さん」で更に深みにハマる。Ty実は宇崎さんは私の中学、高校、そして大学の先輩なんですわ。
下はその中学&高校の創立50周年を記念して1979年に制作された校歌のレコード。
宇崎さんも絶対に今でも歌えると思うよ…やたらと歌わされたから。
このレコードは宇崎さんが歌っているワケではなくて、1841年に結成したウィーンの名門楽団「ザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団」ってのが演奏している。
このオケ、一度学校へ来て講堂で演奏してくれたことがあったのだが生徒はみんな寝ていたナァ。
で、宇崎さんはその50周年記念の大式典にご出演されてナニかを演奏された。
超人的な記憶力を誇る私(ウソ)ともあろう者がナゼ宇崎さんが演奏した内容を覚えていないのか?というと…私はそれを観ていないから。
まだオープンしてさほど時間が経っていなかった吉祥寺のシルバーエレファントに出演できる日と重なってしまい、ウソをついてその式典をサボったのです。
今はナンでもないけど、まだロックが一般的でなかった昔は「高校生がライブハウスに出る」ということはかなりスゴイことだったからね。
後にそれがバレて罰としてアタマを丸めさせられました。
しつこいようだけど…ダウン・タウン・ブギウギ・バンドって「スモーキン・ブギ」で私が小学校6年生の時に出て来たんだけど、子供ながらに大きな衝撃を受けたよね。
同級生でとても背が高かった野村くんはすぐにあの白いツナギを買って、自分の下の名前の1字である「光」という字をマジックで胸に書いていたっけ。
あの頃は無邪気で楽しかったナァ。50年以上前の話。
脱線終わり。
9_img_50142その宇崎竜童さんを引き合いに出してカズマくんはこう言い放った。
「カッコいい男とはどういうモノかこれからオマエたちに教えてやろうと思う…あ!『オマエたち』だなんて言ってゴメンなさい!」380vまずはルックスから。
リョータくんにサングラスをかけるカズマくん。
んんん?コレはどこかで何度も見たシーンだな。390こうしてメンバー全員がサングラスをかけて…400vカズマニア・ブギウギ・トリオが結成された。420v演奏したのは「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」。440ユーモアを交えてカズマくんが「カッコいい男とは?」をタップリと語ってくれた。
さっき演った「Blue Blues」なんかもそうなんだけど、こうしたユーモアをステージに盛り込むカズマくんの諧謔精神を私はすごく尊重するべきだと思う。
その内容がオモシロイかどうかは別の話よ。
もうナンもカンも出尽くしちゃんてるんだからカッコつけてもしょうがないんよ。
意図的にカッコつければつけるほど滑稽に見えてくるからオモシロい。
それよりこうして知恵を使ってお客さんを楽しませようとする姿勢の方がよっぽど魅力的だ。
430vでもギター・ソロはカッコよかったよ!450本編最後のMC。
まずリョータくんとシャドウからのカズマくんに賛辞が贈られ、カズマくんはお客さんに感謝の言葉を述べた。
「人前でギターを止めようと思った時期もあったが、今日はこんなにたくさんの人に集まってもらってギターを続けていて本当にヨカッタです。
これからもガンバっていきますのでよろしくお願いします!」
と締めくくった。460「時間と内容のバランスがおかしい」と自分でも言っていたけど、なるほど…タップリ見たような気もするし、まだ何も見ていないような気もする不思議な時間だったが残すところあと2曲!
まずはTORNADE-GRENADOのファースト・アルバムに収録されていたインストゥルメンタル・チューン「Time and Love」。470思い入れタップリに泣きのギターを聴かせたカズマくん。480vそして本編を「Only See the Future」でエキサイティングに締めくくった3人。540v_2 510v 520v「オレがカズマだぁ~!」
わかってますって。
ナニはともあれ松浦和亦のはじめてのソロ・コンサートはこうして大成功を収めたのであった!550vさて、今回のソロ・コンサートの好評を得て、『KAZUMANIA -誕生前夜-』と銘打った第2弾のソロ・コンサートが開催されることが早くも決定した!
来年の6月26日(金)、場所は大塚Hearts+。
詳細は後日発表。9_k2「皆さん、アンコールありがとうございます!」
580アンコールでは3人ともカズマTシャツを身にまとっての登場。620 まずは春畑道哉さんのカバーで「Jaguar'08」。
イギリスでは「Jaguar」を「ジャガー」ではなく「ジャギュア」と読みます。565最後の曲ではカズマくんから写真&動画撮影OKの高札が掲げられた!570曲はオリジナルの「The Wind Blows」。
最後の最後までパワフルな演奏と愉快なおしゃべりを聴かせてくれた3人!
590v 600v 610v盛りだくさんだったプログラムの後は記念撮影。
来年の2回目のソロ・コンサートもよろしくね!

松浦和亦の詳しい情報はコチラ
  ↓   ↓   ↓
Kazuma Matsuura Official Website
Kazuma Matsuura Official X630 200(一部敬称略 2025年9月25日 四ツ谷HONEY BURSTにて撮影)

2025年11月12日 (水)

NAKED MACHINE 10th Anniversary~ROCKMAYKAN FINAL SPECIAL GIG<後編>

 
さて、NAKED MACHINEの10周年を記念した目黒鹿鳴館での最後のステージも後半に入る。
本間さんのドラム・ソロ。10v啓祐さんのベース・ソロが続く。118a0619 本間さんと啓祐さんの緊張感あふれるコンビネーション・プレイ。30そして、2人が丁々発止とせめぎ合う…50スリル満点のコール&レスポンス!40リズム隊の演奏に続いて源ちゃんのワウワウ・ペダルを使ったア・カペラのソロに入る。60vピックを口にくわえて…65無伴奏ソロの時の源ちゃんのトレードマーク。
右手で弦をミュートしての大トリルだ。
70延々と続くこのプレイを観ていると、ギターの心得のある人は漏れなく左手の甲の筋が重くなることだろう。80vそこから猛烈なシュレッディング。
ただ速く弾くだけでは決してない。
源ちゃんのソロはいつでもフレーズの組み立てが巧妙で実にメロディアスなのだ。90加えて素晴らしいのは、容赦なくガシガシとピッキングの音を発しながら飛び出してくるギターの音。
非の打ちどころのないロック・ギター・サウンドだ。
どんなギター・アンプを使っているのかと思ったら…やっぱりMarshallだった!
なんてシラジラしいことを書いてスミマセン。100源ちゃんが使っているのは「JCM2000 Dual Super Lead 100」と「1960A」。
「Lead」っていうのは「ギター用」という意味なんだよ。
完全なアナログ・サウンド。
これこそが「真に魅力的なギターの音」なのだ。110vそして啓祐さんと本間さんが加わって「ATTACK OF THE ALIENS」。120遠慮無用、愉快痛快、融通無碍、勇猛果敢、電光石火、疾風怒濤!
源ちゃんソロのレパートリーだけあって弾くわ、弾くわ!130v大胆にして緻密な鉄壁のプレイにお客さんも大よろこび!140お召し替えをしてきたKANちゃんがメンバーを紹介。
「スゴかったでしょ?みんなのソロ。
啓祐さんは以前、『オレはいいよ』とか言っていたのに、今はちゃんと演奏を録音してきて『こんな感じで演りたいです』って言ってくれるんだよ。ナンカうれしいよね!」
さすが啓祐さん!
145「今日のライブも真ん中あたりまで来ましたが、皆さん楽しんでますか?
疲れちゃったら水分を摂ったり、おトイレに行ったり、自由に過ごしてね。
無理のないように楽しんでください。
私たちもメチャメチャ楽しんでいます。
今日という日が来るまで、みんながいっぱい応援してくれていたのがすごく身に染みました。
SNSで宣伝をしてくれたり、どこかでお会いすると『楽しみだね!』って言ってくれたり、そういうことがすごく力になった10ケ月でした。
今日を迎えられることができて本当にうれしいです。
ありがとうございます」
150v「本間さんがこうやって元気に戻って来られたのも本当にうれしい限りです。
皆さんご存じの通り、我々は本間さんがいらっしゃった『EZO』の曲をいつもうれしく演奏させてもらっています。
実はEZOって日本でツアーをやっていないんですよね。
それならNAKED MACHINEでEZOの曲を演奏したらいいんじゃないか?ということでいつも次の曲を演らせて頂いております」160本間さんとEZOに尊崇の念を込めて…170v「Fire Fire」180超重量級のビートに乗ってKANちゃんが「♪Fire, fire」と歌うと…190v源ちゃんがまさに炎のようなソロでどこまでもハードに、そしてヘヴィに曲を仕上げた。200続けて「TRUST ME」。
ギターを持ち替えた源ちゃんのアルペジオで…
210vKANちゃんが哀愁のメロディを歌い上げると…220v世界は一変!230vいかにもNAKED MACHINEらしいドライビング・チューンと化して爆走する!240そしてもう1曲、「TRAITOR'S GATE」につなげた。245KANちゃんが歌う歌詞と…250ワルツのリズムに乗った…260vおどろおどろしい曲の雰囲気がベスト・マッチする!270その雰囲気を更に色濃くする源ちゃんのギター・ソロは途中の転調も効果抜群だ!
290
「地獄の時間が終わりました。
今の曲はどうしても心が熱くなってしまって頭を振り上げてしまうんです。
『TRAITOR'S GATE』というのはイギリスの『ロンドン塔』にありますね。
前にも説明したので知っている人もいらっしゃると思いますが、アン(・ブーリン=ヘンリー8世の2番目のお妃)という首を斬られて処刑された王女様のお話です。
私たちもよく取り上げて頂いているMarshall Blogがもうすぐ2,500回更新というおめでたい日を迎えるんですが、それを書いている牛澤さんが、一緒にお食事した時に『TRAITOR'S  GATE』のお話をしてくれたんです。
それで『あ~、コレはイメージの沸くお話だナァ』と思ったところ、源ちゃんがちょうどこういう感じの曲を作ってくれたんですね。
NAKED MACHINEの場合、だいたい曲が出来た時にはまだ題名がなくて、私が歌詞を作ってから題名が付けられるんですが、この曲だけは最初から『曲名はTRAITOR'S GATEにしてください!』というオーラを持っていたんです。
色んな本を読んだり、映画を観たりして、ドラマチックな曲にしたのですけれども、この曲は好きな曲のウチの1つです。(筆者註:「traitor」は「裏切り者」という意味ですが、夏目漱石は1905年の短編『倫敦塔』も中で「逆賊門」という訳語を当てています)
ご紹介ありがとうございます。

アン・ブーリンについてはココに詳しく書いておいたので興味のある方はゼヒどうぞ。
KANちゃんはもちろん既に読んでくれているとは思うけど、今回大分加筆をしたのでもう一度読んでみて!
  ↓   ↓   ↓
【イギリス-ロック名所めぐり】vol.63~ヘンリー八世と六人の妻 <その3:アン・ブーリン>118a0726 「これからもたくさんの曲が生まれてくると思うのですが、今、観てくれているみんながいないと私たちはドンドン前に進むことができません。
今日は来てくれて本当にありがとうございます」118a0723_2曲が出来したとしてもボツになることも多く、次の曲を「今のところ公の場で演奏できる一番新しい曲」と紹介した。330アルバム未収録の「勿忘草」。
コレは昨年の6月、同じ目黒鹿鳴館での『SPECIAL GIG』の際、第1部の「Meet & Greet」に参加したお客さんに配布されたCD。340曲はしめやかに始まる…が、バラードと思ったらトンデモナイ!350すぐに大爆発!
その正体はまるで高速道路を測定不能の速度でスッ飛んでいく重装甲車のようなドライビング・ナンバーなのだ!360この疾走感!
スカッとしたゼ!365続けて「MONOCHROME HEART」。370マシンガンから放たれた無数の弾丸のようなリフ!380v提示されたギター・リフを驀進させるストレートなリズム!390そこへKANちゃんがひと節唸る!400vこの演奏を聴いて快感に思わないロック・ファンはまさかこの世にはいまい!410「ノッてるかい!?
私たち、元気はとてもいいんですがそろそろお別れの時間が近づいてまいりました。
アハハハ!楽しい時間はあっという間だね。
開演前はずいぶんお待たせしちゃったけど、始まってしまうとアッという間です。
前回もココでも同じことを言いましたが、ワンマンをやるたび度に『1日持つのであろうか?』とすごく不安な気持ちになります、
でも、こうして演ってみるとまだまだ歌い続けたいくらいの元気が残っています!
それはすべて皆さんのおかげです!」
430v「15:30からミニ・ライブから始まってココまで演ってきましたが『NAKED MACHINE10周年ライブ』、そして『鹿鳴館ラスト』…皆さま、今日は最後までありがとうございました!
また新しい鹿鳴館になったら、そして他のハコでもNAKED MACHINEとココにいる人たちがまた同じ時間を過ごせたら幸せです。
これからもゼヒよろしくお願い致します!
私たちはドンドン前に突き進んでいきましょう!」420残り2曲のウチ、まずは「VANITY OF THE WORLD」。440これまたNAKED MACHINEのキラー・チューンのひとつ。450もう盛り上がりに歯止めがきかない!460そして、いよいよ本編最後の曲。008a0338 「GLORY DAYS」をバシっとキメて有終の美を飾った!
480 490v 500 510vこうして客席からの大きな大きな歓声を後にしてひとまず4人はステージを後にした。
520アンコール。
「僭越ながらアンコールにお応えしたいと思います」
メンバーを紹介してから本間さんにひと言求めた。
530v「みんな、本当にどうもありがとう!」と感謝の言葉と腰痛で延期になったお詫びを述べ、作品作りにかける思いの丈を語った。118a0950 アンコールの1曲目はDIOの「WE ROCK」。550この曲、昔ナニかのイベントでKANちゃんが歌っているのを聴いた記憶があるような気がしないでもないような気がする。
だから余裕のメロイック!555「今、カバーを演ったからね。これだけじゃ終わらないよ。
もう1曲、スペシャルゲストをお呼びしたいと思います。
みねちゃーん!」560vNAKED MACHINEのオリジナル・メンバーでこの日DJを担当した峯村""Ruzer"武憲登場!570「本当に次の曲で終ろうと思っておりますが、皆さん長い時間立っていて疲れたと思います。
本当にありがとうございます。
ユックリではありますが、NAKED MACHINEは皆さんの応援があればこれからもドンドン前に進めると思いますのでどうぞよろしくお願い致します。
もっともっと応援してくれるかいッ!」
客席から盛大な賛同を得て…
118a0982 代表曲のひとつ「FIGHT TO SURVIVE」でNAKED MACHINEの10周年を記念するステージの最後の最後を飾った。580BC RICHを下げた峯村さんの雄姿、なつかしい!590v「マー索くん」で調べてみると、峯村さんが参加しているNAKED MACHINEの記事が最後にMarshall Blogに掲載されたのは2017年8月29日のこと。
だから8年以上ぶりのご登場だ。600「みんなで一緒に!」610「♪Fight」620v 「♪Survive」630v「♪Alive」640vとても楽しそうなKANちゃん。660啓祐さんはドラム・ライザーに上がって迫力の低音を叩き出した。650まさに佳境。
盛り上がりに盛り上がって~…670v終了!
NAKED MACHINE、10周年おめでとうございます!
そして、こうして目黒鹿鳴館の舞台に別れを告げた。680「どうもありがとうございました!」
 
NAKED MACHINEの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEBSITE690NAKED MACHINEは今週の土曜日、RAZOR HIGHWAYやてらちんらと共に新宿のステージに姿を現す。
コチラもどうぞよろしく!Mqs <おしまい>

200_2(一部敬称略 2025年9月20日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2025年11月10日 (月)

NAKED MACHINE 10th Anniversary~ROCKMAYKAN FINAL SPECIAL GIG<前編>

 
昨年の12月21日、「最後の目黒鹿鳴館」と銘打って臨んだNAKED MACHINEの単独公演が本間さんの腰痛を理由に変則的な内容になったことはMarshall Blogでもレポートした。
それから9ケ月…満を持してNAKED MACHINEの4人が帰って来た。
本当に最後の目黒鹿鳴館の舞台を踏むために!10v入り口に飾られた祝い花。20何せ10周年ですからね。30今回のショウは2部構成で、第1部を『Meet&Greet プレミアムライブ』とした。
開演時間となりDJが一旦
終了。
舞台のスクリーンに「MONOCHROME HEART」のビデオが流れる。
80そしてNAKED MACHINE登場。
「皆さ~ん、ありがとうございます!
お足元のチョットだけ悪い中、ご来場頂きましてありがとうございます。
今日は約1年ぶりぐらいの『リベンジ・ワンマン』です。
みんな揃ってる?
だいたいみんな知ってるから…あっ!いないと思った人がいたわ。
でもいない人もいるナァ…ま、そのうち現れるでしょう」
…とまずは出欠確認。
90「みんな、DVDもらいました?
さっき『MONOCHROME HEART』がかかっていたでしょ?
『モノクローム』だからビデオは白黒なんですけど、アレのカラー・バージョンを私がお作り致しました。
業者に頼んで1回目失敗して…自腹を切って制作したんです。
プレーヤーとパソコン、どちらでも観ることができますのでどうぞお楽しみになってください」110vひと通りご挨拶が済んで…
「それでは、まず1曲目は本間さんのチョイスです」
第1部はメンバーがリクエストした曲を取り上げるという趣向だ。100vこの曲を選んだ理由を語る本間さん。
ギターのスタイルが源ちゃんとゼンゼン違うという曲。
本来とは異なるスタイルのギターを源ちゃんに弾いてもらいたくてリクエストしたものの、ドラムスのスタイルも本間さんのテイストと違うため演奏がムズカシイという。110KANちゃんは高校生の時に演ったことがあるというのはビリー・アイドルの「Rebel Yell」。120続いて源ちゃんのリクエスト曲は、中学生の頃から大好きだったというDIOの曲。
中学生の時にはブルース・リーやジャッキー・チェンにも憧れていた源ちゃん。
ジャッキー・チェンにファン・レターを出したところ直筆ではなかったものの、チャンと返事が送られて来たそうだ。
ハード・ロックが好きになったのは中学2、3年生の頃だった。130演奏したのは「The Last in Line」。008a0027KANちゃんのリクエストは彼女が常日頃から「歌いたい!」と思っていた曲。
「源ちゃんのギターを聴かせたかった」というそのチョイスは…。118a0041イングヴェイ・マルムスティーンの「I’ll See the Light Tonight」。
源ちゃんがマルムスったのを初めて観た。
140富士山頂の本間さ~ん、そちらはどんな具合ですか~?!
大分霧が濃くなって来たので第1部の最後の曲にいきましょう!150v第1部を締めくくった啓祐さんのリクエストは「セシナハ―」。160v正確にはボン・ジョビの「You Give Love a Bad Name」。
人気曲をビシっと演奏してファンの皆さんを大いに楽しませた。
170その後はご来場のお客さんひとりひとりと記念撮影。
もう目黒鹿鳴館の舞台で写真を撮ることなんてないでしょうから、コレは強力な記念になりますな。
あ~、私も撮っておけばヨカッタ!180この日の屋台村のようす。190いつになく品数の多い屋台。210セール品も展示され、多くのお客さんで賑わった。200DJを担当したのは元NAKED MACHINEのベーシスト、峯村"Ruzer"武憲。40そして、いよいよ第2部の『単独ライブ』がスタートした!
今回のオープニングは「EVIL EYES」。
10KAN118a0132里村源多朗30v岡本啓祐40v本間大嗣50vこの時を待ちに待っていたファンからさっそく激烈な歓声が浴びせられた!60矢継ぎ早に閃光のような本間さんのフィルから…70v源ちゃんのギターへ。
2曲目は「GO TO THE TOP」だ!
80_2源ちゃんはもちろんMarshall。
「JCM2000 DSL100」と「1960A」の組み合わせ。
やっぱり真空管アンプによるアナログづくしのギター・サウンドは素晴らしい。90vノリにノったKANちゃんの歌声が激しくもみずみずしい。100切れ味鋭いドライビング・チューンから…110_2啓祐さんのベースがモノを言う3曲目の「Walk Don't Run」へ。120vNAKED MACHINEの特徴ひとつである転調づくしのスリリングな1曲。130vそして源ちゃんの華麗極まりないソロ!
快調、快調!140v_2「『NAKED MACHINE 10th Anniversary FINAL ROCKMAYKAN SPECIAL GIG』にようこそお越しくださいました。
ありがとうございま~す。
お足元がチョットだけ悪かった中、よくぞこんなに集まってくださいました。
『プレミアムライブ』からの皆さん、今年もたくさん待たせちゃってゴメンね。
峯ちゃんのDJがあったから楽しく過ごせたかな?
楽屋の方でも音が出ていたんだけどズっと一緒に歌っていたんだよ。
前にいたメンバーとこうして一緒にワンマンを盛り上げられるなんて今日はとてもいい日だと思います。
うれしいです!」
150v_2「『峯ちゃんもいるなんていいな~、ナンカいいな~NAKED』と初代のボーカルの藤重さんからも連絡を頂きました。
『大阪にいるから応援に行かれないけどガンバってね!おめでとう!」と言ってくれました。
良い人達に出会えていてホントにありがたい」
160「今日は色んなところでライブを演っていますが、ココに来てくれてありがとうございます。
9ヶ月ぶりに鹿鳴館に戻って来ました。
そして先ほども言いましたが、本間さん、お帰りなさい!
もうドラムスの音が大きくて前の3人はすでに死にそうになっています。
今日はワンマンですから最後まで全力を出し切りますので皆さんには楽しい1日を過ごして頂きたい思っています。
最後までついて来れるか!」
大丈夫です。
皆さん入場料を支払っているのでどんなことがあっても最後までついて来てくれます!170_22019年発表のフル・アルバムのタイトル・チューン「TURN ON THE IGNITION」。180_2「ウッ!」
190v転調からの源ちゃんのソロ。
ソロの最中に2回転調するトリッキーなパートをお聴き逃しなく!200vキラー・チューンのひとつだけあってKANちゃんの歌にも熱がこもる!118a0178本間さんのタイトなドラムスと…220啓祐さんのヘヴィな低音がカラミ合って抜群のロック・グルーブをクリエイトするのは…230「WING OF TOMORROW」240v立体的なフレーズでソロを組み立てていく源ちゃん。250ステージ下手ではKANちゃんと啓佑さんがイキの合ったフォーメーションをキメ込んだ!118a0312後半はみんなで手をフリフリして…260KANちゃんと一緒に歌ったよ。270間髪を入れず7/4と4/4拍子を組み合わせたベースのリフでスタートするのは最近作『MONOCHROME HEART』から「THE DEVIL OF THE HATRED」。280vコレはハードな中にロマンティックな要素をふんだんに盛り込んだ「隠れた名曲」なのよ。
ウソウソ、全然「隠れて」なんていません。
思いっきり前に出ています。
ただ「隠れた名曲」って表現を一度使ってみたかったの。008a0062 美しい源ちゃんのソロ。
コレを「美しい」という表現して何の異論もあるまい?300「♪生まれたことさえ罪なのか?」
情感をタップリと込めたKANちゃんの熱唱がまた素晴らしい。
310ああ、いいナァ、ハードロックって。
中間部の不気味なメロディをフィーチュアした器楽パートもタマらん!
私はコレを聴くといつもトム・ハンクスの映画『ビッグ』を思い出してしまうのだ。008a0188 さらに続けて「CHAINED MYSTERY」。
この曲は珍しい。
前曲と同じテイストの1曲。
340コレは源ちゃんのDio愛を表出した1曲なのかしらん?…ってなことを勝手に想像して聴くと、後半のソロがなおさら劇的に聞こえてくる。350v「メチャメチャ久しぶりに『CHAINED MYSTERY』を聴いたろう?
この曲だけは初代ボーカルの藤重さんの歌詞をそのままイジらずに歌っております。
メロディもその通り歌っておりますので大変に難しい曲です。
色んな歌い方を試してやっと最近歌えるようになってきたと思っております。
今日は単独公演ですので普段聴けない曲や、『アレも好きだな、コレも好きだな』っていう曲をすべて出しますので準備しておいてください!」
360v「10周年ということですが、私はこのバンドは2016年の4月からなんです。
その年の4月にココで『NAKED with KAN』っていうライブに出演したんだよね。
その後、クレッシェンドのライブで『入ります。加入します』って言って、本間さんが2018年の4月に加入された。
コレは大ニュースになりまして、それからもう7年も続けてくださっています。
腰も悪くしちゃって、還暦も過ぎちゃって…ありがとうございます。
これからも若々しく、耳がつぶれそうなドラムを弾いてくださいね」
370「そして啓祐さんが2021年。
『1回ライブしよう!』なんて言っていたらコロナになってしまって…。
それでも辞めることのないようにしたかったので細々とライブをやって来ました。
昔の曲を弾いてくれたり、啓祐さんのカラーではない曲も作っちゃったりして、色々とありがとうございます。
色んな曲が生まれるのも源ちゃんの作曲能力の高さだと思うんです。
みんなそれぞれ好きな曲があると思うのですが、私も時期によって色々と変化します。
ライブで演った時にお客さんがノッてくれたらその曲がもっと好きになっちゃたりするとかね。
色んなことがある中で、次はファンが多い曲を演りたいと思います」
と、KANちゃんがNAKED MACHINEの10年を総括。
118a0271KANちゃんと源ちゃんの2人で奏でる切ないメロディ。390一転して源ちゃんが弾くシャープなリフから…400vゴキゲンなドライビング・ナンバーと化す「Eternal Moon」。
「人気がある曲」というのはよくわかります。008a0073 一度聴いたら忘れない印象的なサビのメロディ。
だから私もこのメロディは一度で覚えました。118a0390啓祐さんのベース・ソロが曲が持つドラマをふくよかに演出して…430vコンパクトながら濃密な内容がギューギューに詰まったソロを源ちゃんが放り込む。440続けて本間さんのツーバスが炸裂する「DON'T SAY ANYTHING」。450v啓祐さんのベースとガッチリ噛み合って最強のロック・グルーヴが押し寄せてくる。460vそんなリズムに乗ってKANちゃんが力強く叫ぶのだ!118a0432源ちゃんのソロもバッチリとキマって…118a0162前半終了。490NAKED MACHINEの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEBSITE500<後編>につづく

200_2(一部敬称略 2025年9月20日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2025年11月 7日 (金)

クレイジー★フェストー EXTRA-17ー~ユキSESSION

  
さぁて、『クレイジー★フェストー EXTRA-17ー』のレポートも今回が最終回。
昼の11時20分にスタートしたステージは夜の8時を20分チョットほど回っていよいよトリの登場となる。10vこの日のトリは『ユキSESSION』。
総勢7人、本日一番の大所帯だ。20_3セッション・リーダーのユキ・ストラト。30vシンガーはIBUKI。50vヴァイオリンにかみじょー。Img_0924キーボーズはKohta。70vベースは坂下昌宏。80vドラムスはMarshall Blog久々の登場となるかんちゃん。90vそしてスペシャル・ゲストでKelly SIMONZを迎えた濃厚なラインナップ。
Img_11411曲目はイングヴェイ・マルムスティーンの「Rising Force」。
だから当然こういうシーンが出てくる。90ギター好きにはタマらない、こういうシーンづくしだよ~!
それにしてもユキくんうれしそうだな~。110vノッケから7人が一丸となって猛然とドライブしまくった!0r4a06352曲目もイングヴェイ。
せっかくだから今日も書いておくか…。
イングヴェイは「インギー」と呼ばれるのがすごくイヤなのだそうです。
コレは人から聞いた話ではなく、今はなき新宿厚生年金会館の楽屋で本人から私が直接聞いた話。
私が「インギーと呼んでいいんギー?」ぐらいのことを尋ねると「オレの名前は『イングヴェイ』だ。『インギー』なんて呼ばないでくれ!」と少々の怒気を含んでハッキリそうおっしゃっていました。
だから街でイングヴェイにバッタリ出くわしても「インギー!」なんて声をかけないほうがいいよ。
 
まずはギター2人のアンサンブルから。130v2人のイキはピッタリ。140v曲はアルバム『Trilogy』から「Liar」。150当然2人のギターの音を出しているのはMarshall。
Marshallはウソをつきません。
ユキくんは今日も愛用のMarshallを持ち込んでくれた。155v「JCM800 2203」だ。
実は…先月末、1960のスピーカー・ユニットを急遽交換する必要が出て来て、その作業に夢中になっていたところ、すぐ横にあった2203が倒れて来るのに気づかず「倒してはマズイ!」と瞬間的に思い、つい足を出してしまった。
計算ではシッカリと私の右足がその2203を受け止めるハズだったのだが…20.5kgの重量に全く抗えずそのまま甲の上にズドン!
「目から火が出る」とはまさにこのことよ。
皮がムケて出血、大きなアザを伴って思いっきり腫れ上がってしまった。
幸い骨には異常がないようだったので病院には行かなかったが、27年Marshallの仕事をして来てこんなことは初めてだったわ。
10日以上経った今でもヒーヒー言っています…コレ、骨をやっちゃったのかな?
皆さんもMarshallの取り扱いには十分気をつけてくださいね。
スピーカー・キャビネットは「1960A」。160vユキくんの2203は「オリジナルの2203」だ。
当時のフレット・クロスは難燃剤が入っていない純の布地を適用していたので黒い色が飛んで茶色くなっている。
この風格がよい。
170一方のKellyさんも当然Marshall。180v「DSL100H」と「1960A」のコンビネーション。
ヘッドの上に置いてあるMarshallのポーチが目印。
Kellyさん、長年のご愛用ありがとうございます。
ピュアなMarshallトーンでKellyさんのプレイが会場の隅々まで行きわたっていた。
やっぱり真空管のアンプが出すリッチなアナログ・トーンは何物にも代えがきかない贅沢なシロモノだ。
190vそしてギターに被さるヴァイオリン。
ん~、いい感じ。
かみじょーちゃん、Marshall Blogは初登場かと思ったらそうではなかった。
所属しているJADE FOREST COMPANYでコロナの頃に一度出てもらっていたのだ。
楽屋で「はじめまして!」なんて挨拶してしまって失礼しました。
JADE FOREST COMPANY @ streaming-LIVE-2021~翡翠の森を訪ねて』という記事。
コレね、我ながら前書きがとても気に入っているのです。
良かったらチラリと覗いてみてくだされ。
Img_1064壮絶なソロの応酬!210「♪Liar!」…220サオものだけじゃない、IBUKIちゃんのド迫力の歌が勇ましく会場に響き渡った!225「こんばんは~!赤羽ReNYに来てくれてありがとう。
盛り上がっていますか~!
今日は『ユキSESSION』…ユキさんとゆかいな仲間?
『クレイジー★フェスト』ということで気合を入れています。
そして、スペシャルゲストをお呼びしております」
とKellyさんを紹介。
230v客席にピックを投げて声援に応えるKellyさん。Img_0973_2セッション・リーダーのユキくんからひと言ごあいさつ。
「ありがとうございます!『ユキSESSION』と言います。
私…ユキと申します。
よろしくお願いします。
次の曲は去年末に出した私のソロ・アルバムからの曲をひとつ演奏します」
ココからインストゥルメンタル曲が続くのでIBUKIちゃんはステージから離れた。
240vKohtaくんの物悲しいピアノに…
Img_0984かみじょーちゃんの美しいヴァイオリンの音色が重なってスタートするのは…Img_0983_2 ユキくんのオリジナル・バラード曲「IHATOV」。
ん、コレは宮沢賢治ですか?
賢治はエスペラントの影響を受けてこの「イーハトーヴ」という言葉を作ったんですってね。
昔、イギリスに「Esperanto」というバンドがいたけど、この人工言語を考案したのは「ザメンホフ」というポーランド人。
「ヘンな名前~」だと思って私はこの名を中学生の時に記憶したのだが、ザメンホフのファースト・ネームが「ルドヴィコ」というのを知ったのはここ数年のことだった。
それもスタンリー・キューブリックの『時計仕掛けのオレンジ(The Clockwork Orange)』を観ていて気がついたのだった。
あ~、どうでもいい。ユキくん、ゴメン。
脱線終わり。
280ワーミー・バーを駆使してドラマティックにテーマを奏でるユキくん。290vKellyさんの怒涛のソロから…300vギター・アンサンブル。
ユッタリとしたテンポに乗せてジックリと聴かせるよ~。310坂下さんのベース・ソロから…320ヴァイオリンのソロへとつながり…330v最後は作曲者であるユキくんの情念のソロで締めくくった。
340v見せどころ&聴かせどころタップリのバラードだった。Img_1105 続いて一大スペクタクルなキメで始まった「Opus 1」。350Kellyさんのおなじみのキラー・チューンのひとつ。360vこのアタマのリフ…2人で弾くとスゲエな。370私もKellyさんの写真を長いこと撮らせて頂いているので、この曲はもちろん何度も何度も耳にしているが、ツイン・ギターでガッツリ演ったのを聴いたのは初めてのこと。380v弾くわ、弾くわ!
も~阿鼻叫喚のシュレッディング地獄!…じゃない、天国!
好きな人はおかず抜きでコレで向こう1週間3食米が喰えるだろう。
イヤ、今は米が高いのでパンでやってみてもOKだ。390vKellyさんのキラー・チューンのひとつだけあって聴く者を終始圧倒する濃密なパフォーマンスだった。Img_1164 間髪入れずにイングヴェイの代表曲「Far Beyond the Sun」。
この曲、今だから言うけど『Marshall GALA2』の時にイングヴェイ・バカ(←コレはホメ言葉です)を何人も集めて「イングヴェイ・ギター・オーケストラ」とか言って、「セーノ!」で大ユニゾン大会をやるアイデアがあったんよ。400仲良くイングヴェる2人。
楽しそうだな~。410Kohtaくんのシンセサイザー・ソロが2人を迎え撃つ!420vリズム隊の2人も気合の入れようが生半可じゃない!430v終演後、かんちゃんは「緊張しちゃってゼンゼン余裕がなかったっスよ!」なんて私に言っていたけど、全然そうは見えなかったな。
いつも通りのパワフルなかんちゃんだった。440vギャハハ!どんだけ~!
もう2人とも弾きすぎだってば!450「アハハ、すごい熱量!
残り2曲なのですが、ボクはKelly SIMOINZさんのマジ・ファンでございまして…。
今回、是非ケリーさんの曲を一緒に演奏させてもらいませんか?とお願いしたところ、快くOKを頂きました。
これからその曲を2つ演奏しようと思います。
みなさん準備はよろしいですか?」
460vKohtaくんのピアノとともに始まるKellyさんフィーチュア・コーナーの1曲目は「Stay in my Heart」。260_2自身の歌モノの代表曲をドラマティックに歌うKellyさん。480vKellyさんの歌をやさしく包み込むヴァイオリンの伴奏。490vステージに戻って来ていたIBUKIちゃんとKellyさんのデュエット。0r4a0889 IBUKIちゃんも曲の中に入り込み、情感溢れる歌を聴かせてくれた。510v曲は憂いを増していき…
500パッヘルベルの「カノン」で締めくくられる。520本編の最後を締めくくったのもkellyさんの曲で「Eternal Flame」。530vギター2人の掛け合いから…540v焼けつくようなドライビング・チューンが展開した。545ステージ上の全員がまさに燃え尽きてしまうようなパフォーマンスで本編の幕を下ろした。550v Img_1047  
570v 580v 590v客席からの大歓声を浴びるユキSESSIONの7人。
これにて本編終了。
600ユキSESSIONの屋台村ではユキくんのソロ・アルバムを販売した。610そしてアンコール。
「皆さまの熱い声援で帰って来ました!ありがとうございます!」620アンコールは出番の冒頭で演奏した「Rising Force」を再演。
660力の限りを尽くした熱演に…650客席から大きな声援が送られ…640v感動のエンディングを迎えた!0r4a0920 「どうもありがとうございました!」

ユキの詳しい情報はコチラ
 ↓   ↓   ↓
Official X
Official Instagram
Official YouTube
690こうして『クレイジー★フェストー EXTRA-17ー』はすべてのプログラムを終了して長い一日を締めくくった。
でも結構アッという間だったわ!
新しいお友達もできて楽しかった!
700v<おしまい>
  200(一部敬称略 2025年9月14日 赤羽ReNYにて撮影)

2025年11月 5日 (水)

クレイジー★フェストー EXTRA-17ー~ValhallA

 
『クレイジー★フェストー EXTRA-17ー~ValhallA』の第3弾は7番目に登場したValhallA。
Marshall Blogには今年の6月に続いて早くも2回目のご登場となる。10vステージに4人が上がり、「V-a-l-h-a-l-l-A」とバンド名のスペリングを読み上げるアナウンスで演奏がスタートした。
20VanillAImg_0654 ITARU
50vRUI60v今回のドラムスはMAKI。70v1曲目は「DARK SPIDER」。
爆発的なドライビング・ナンバーだ。
RUIさんのゴリゴリのベース・ソロに…80MAKIさんの疾走感溢れるドラムスが重なって…100ITARUさんのソロが続く!110クールなVanillAさんの熱唱で…120v早速にValhallAの世界を作り上げた。130「ValhallAです!
熱い夜にしようぜ!お前らイケるか!
イケるかッ!
赤羽、ブッ飛ばしていくぞ~!」140vと、VanillAさんの喝が入ったところで2曲目はドアタマからITARUさんのギターの轟音が鳴り響く。150vこれまた炎のドライビング・チューン「MARIA」。160サビのメロディがとても印象的な1曲。Img_0606 「ギター、ITARU!」
VanillAさんの掛け声を伴ってギンギンなソロを展開するITARUさん。
ITARUさんのギターに張られている8本の弦をどれもバランスよく鳴らしているのはもちろんMarshallだ。180「DSL100H」と「1960A」の組み合わせ。190vITARUさんは「いつもできればギターは直でMarshallにつなぎたい」と言ってくれるほどの「音質ファースト」のギタリストだ。
今日もチャンとフロント・パネルにギターをインプットして最高のサウンドを聴かせてくれた。200vこの曲、エンディングの直前に一度だけ出てくるパート、つまりコーダのパートがあって、それが曲を大変ドラマティックに仕上げている。
とてもいいアイデアだ。210矢継ぎ早に次の曲。
同期のサウンドをバックにVanillaさんがジックリと歌い込む。220vすると曲は一転。
怒涛のメタル・ナンバーと化すのは「RED TEARS」。230ココでもITARUさんの必殺のギター・ソロ!240ステージ中央で思う存分弾き狂ってくれた。やっぱりこうしてチョイと低めにギターを提げて、長髪を振り乱して弾く姿ってのはいいもんだね。
問答無用でカッコいい。
ステレオタイプでもなんでもない…コレが「ロック」という音楽の「定理」のひとつだと思うから。9_0r4a0552 それをバック・アップするリズム隊の2人。260vまるで急坂を猛スピードで転がり落ちていく巨大な岩石のかたまりのようだ!270曲はクライマックスに向かって突っ走り、意表をつくエンディングで幕を下ろす。280「明日のことは考えるな~。
オマエラ全員、アタマ振れ~!」290当然のごとくまたしても疾風迅雷ナンバーの「月桜」。300「ベース、RUI!」315「ギター、ITARU!」470v_2「ドンドン、アタマ触れ~い!」
自分はほぼ不動のままにもかかわらず、やたらとお客さんに頭を振らせる。
そんなクールなところがまたカッコいいのだ。330「11月15日、ValhallA周年ワンマンを高田馬場CLUB PHASEで開催します。
配信ライブになると思うのでみんなよろしく!」
と、単独公演『序章の夜』を告知して…
「イケるか!
イケるか!
イケるか!
アタマ吹っ飛ばせ~!」
340vと、強力なアオリが入った次の曲は「FEATHER」。
「アタマ振れ~!後ろも振れ~!」
もちろん客席の皆さんは歯を食いしばってグルグルと頭を回していらっしゃいます。
350ITARUさんの弾くリフと…360MAKIさんのツーバスが粒立ち良くキレイにシンクロする様が何とも気持ちよい。370熱唱の合間にメンバーの名前を叫ぶVanillAさん。
「ギター、ITARU!ベース、RUI!」380vするとITARUさんのソロが炸裂!390vRUIさんがヘヴィな低音でバックをつけた。400意外な「ピカーディ・ケイデンス」…マイナー調の曲がメジャーの和声で締めくくられる手法ね。
このチームにはエンディングが凝っている曲が多く、まさにどれの曲も最後まで聴き逃すことができない…って感じ。
「終わりよければすべてよし」なんだけど、「最初もよいから全部よし」だな。0r4a0615 残すところあと2曲。
「♪燃やせ~!燃やせ~!」とVanillAさんが歌う「FIRE EYES」。420v抜けまくるMarshallと8弦ギターを武器にトコトン攻めまくるITARUさん。
やっぱりチャンとフロント・パネルにケーブルを挿して使ったMarshallは無敵だわ。Img_0660 ITARUさんやRUIさんとは対照的に激しいアクションをするでもなく、マイクを握ってまるで司祭が説諭を説くようにひたすら歌い続けるVanillAさんもスゴイ個性の持ち主だ。440オラオラオラオラ~!ナンカますますパワー・アップして来たぞ!
「ラスト行けるかい!ラスト行けるかッ!かかって来い!」
450最後の1曲は「REQUIEM」。
4人が重戦車のように客席に向かって爆音を発し続けはハードに出番を締めくくった。460v Img_0910 480v 490v ValhallAの詳しい情報はコチラ⇒Official Xまたは NML.japan official500vValhallAの屋台村のよす。
ん?「無償配布」?
チッ!もらい忘れた!510<つづく>
  

200 (一部敬称略 2025年9月14日 赤羽ReNYにて撮影)

2025年11月 3日 (月)

クレイジー★フェストー EXTRA-17ー~4xxERRORCODE


さて、Marshall Blogの『クレフェスーEXTRA-17』レポートの第2弾は、当日の5番目に登場した4xxERRORCODE。
「10マン」の大イベントの前半の最後を締めくくる楽しく、そしてイキのいいステージとなった。10v背中を見せてステージに並んだ4xxERRORCODEのメンバー。20曲が始まると…
「みんな~、1曲目からブッ飛ばしていくよ~!」
…言葉通りブッ飛ばしたオープニング・ナンバーは「カラクリHUMANITY」。30今回も遠路はるばる秋田から来てくれた6人。
 
Yui40v_2 kobb50vRuu60vRyo70vSeiya80vM@Miko90vノッケから4xxテイストがテンコ盛りの1曲で観客をステージに釘付けにした。0r4a0282ヘヴィなリズムに乗ってギターの2人でスタートする2曲目は「斬撃パラサイト」。
上手のRyoさんはMarshall。110v「DSL100H」と「1960A」のコンビネーションだ。120v下手は7弦ギターを操るRuuさん。
もちろんMarshall。130v同じく「DSL100H」と「1960A」の組み合わせだ。140vまずはkobbさんが唸る。150vそしてリズムが変わって…160Yuiちゃんの「和」テイストの歌が飛び出してくる!170vRyoさんのディレイ・トリックのバッキングが冴えわたって…。180中間部でスリリングなバンド・アンサンブルが展開していく。190v意外な曲展開が大きな聴きどころの1曲だ。200v「ありがとうございます!
秋田から来ました4XX ERRORCODEです。
よろしく~!」
0r4a0356「ヤバイ!楽しい!
まずこのステージがキラキラしててサ。テンションがブチぶち上がってます。
今日は皆さんにこのナゲェ~ナゲェ~バンド名を覚えて頂きたくて…『フォー・ダブルクロス・エラーコード』です。
よろしく!イエイ!」210「次の東京のライブが11月の23日、『イイ夫婦の日』の次の日です。
吉祥寺のクレッシェンドで演りますのでゼヒいらしてください。
バンド名は4XX ERRORCODEです…覚えたかな~?」
客席から「覚えた!」のリアクション。
「優秀!優秀!じゃあ最後までその優秀な感じで付いて来てください!」
0r4a03583曲目は「ドレス」。
ココでも抜群のロック・グルーヴを聴かせてくれるリズム隊の2人。
ひたすらシンプルに、そしてストレートに疾駆するM@Mikoさんのドラムスに…230vSeiyaさんのヘヴィで歯切れの良い低音がガッチリと乗っかって来る。240vそんなゴキゲンなビートで快調に熱唱するYuiちゃん。Img_0341 そして、それにからむkobbさんの迫力のデス・ヴォイス。260vRyoさんのワウワウ・ペダルを使ったソロを経て…270v最後はYuiちゃんの大フェルマータで曲は幕を下ろした。280vところで今日4xxが演奏している曲はすべて今年4月にリリースしたアルバム『ツキガキレイデスネ』からのチョイスだ。
私はゼンゼン競馬のことは知らないんだけど、「ツキガキレイデスネ」という名前の牝馬がいるんですってネ。
テッキリ秋田の馬かと思ったら北海道産だった。290cd今、秋田ではクマが大変なことになってしまいましたネェ。
映画『七人の侍』で野武士に襲われる貧村の農民が侍を雇って村を守ってもらおうとするが、「百姓に雇われる侍なんているのか?」と心配になってしまう。
すると高堂国典扮する村の長老が「ハラ減りゃクマだって山ぁ下りるだ。ハラ減ったさむれぇ探すだヨォ」とやる場面がある。
まさにそういうことなんだろうけど、ああ街中に出て来られたのではタマッタものではあるまい。
4xxのメンバー、ショボンちゃん、小松さん…秋田の皆さん、十分に気をつけてくださいね。
そして、こんな本があることを紹介しておく。
私が敬愛して止まない吉村昭先生の『熊撃ち』と『羆嵐(くまあらし)』というクマ退治の小説。
もう1冊『羆(ひぐま)』という作品もある。
クマの生態についても詳しく書いてあるので少しは参考になるかも?300次の曲も『ツキガキレイデスネ』から「クマ」…じゃない「蜘蛛」。
長いフィードバックからRyoさんがリフをブチかます。320v「この曲、みんなでジャンプするよ~!」
明るくて楽しいナァ~。330ラップ調のkobbさんのボーカルズ。340Yuiちゃんはステージ前でしゃがんでお客さんに向かって歌いかけた。250Ruuさんがお立ち台に上がって…0r4a03987弦ギターでガッチリとソロを弾きまとめた。
今日のRuuさんはDSL100Hを使ってくれているけど、JVMの歪みチャンネルって7弦にすごくいいんですよ。
キレ~イな低音を出してくれる。
Ruuさん、機会を見つけてゼヒお試しあれ!
360v「さぁ~みんな、バンド名を覚えてますか?
フォーダブルクロス~…?」
とkobbさんが振ると客席から「エラーコード!」と確かな答えが返ってきた!
ヨカッタ!実は私も最初のウチは少々苦しんだものですから…。
そして上で紹介したアルバム『ツキガキレイデスネ』について説明した。
「最初から最後まで秋田で作りました!新秋田名物です!
次ももちろんそのアルバムに入っている曲を演ります。
アタマ、振りましょう!」370v演奏したのはアルバムのキラー・チューン「本能 THE インフェルノ」。0r4a0425ココでもRyoさんのディレイ・トリックのバッキングが実に鮮やか!400v一方、RuuさんはMarshallのディストーション・サウンドでアンサンブルを分厚く演出する。410vSeiyaさんの低音もダイナミックにウネリ…430v扇子を手にしたYuiちゃんが「ダンス、ダンス」と暴れまくると…390vkobbさんの歌がゴリゴリと押し寄せてくる!Img_0489 4xxのキラー・チューンだけある気合の入ったパフォーマンスに大いに盛り上がった。440「トーキョー、もっと、もっと~!」4504xxERRORCODEのステージの最後を締めくくったのは「kaguya」。460v最後の最後までオリジナリティあふれるサウンドをタップリとパワフルに聴かせてくれた!470v 480v 490v 500v 520v4xxERRORCODEの激演で『クレフェス EXTRA-17』の前半終了!
 
4xxERRORCODEの詳しい情報はコチラ⇒Official Website530屋台村のようすはこんな感じ。
よく片付いています。540<つづく>
  200(一部敬称略 2025年9月14日 赤羽ReNYにて撮影)