クレイジー★フェストー EXTRA-17ー~ユキSESSION
さぁて、『クレイジー★フェストー EXTRA-17ー』のレポートも今回が最終回。
昼の11時20分にスタートしたステージは夜の8時を20分チョットほど回っていよいよトリの登場となる。
この日のトリは『ユキSESSION』。
総勢7人、本日一番の大所帯だ。
セッション・リーダーのユキ・ストラト。
シンガーはIBUKI。
ヴァイオリンにかみじょー。
キーボーズはKohta。
ベースは坂下昌宏。
ドラムスはMarshall Blog久々の登場となるかんちゃん。
そしてスペシャル・ゲストでKelly SIMONZを迎えた濃厚なラインナップ。
1曲目はイングヴェイ・マルムスティーンの「Rising Force」。
だから当然こういうシーンが出てくる。
ギター好きにはタマらない、こういうシーンづくしだよ~!
それにしてもユキくんうれしそうだな~。
ノッケから7人が一丸となって猛然とドライブしまくった!
2曲目もイングヴェイ。
せっかくだから今日も書いておくか…。
イングヴェイは「インギー」と呼ばれるのがすごくイヤなのだそうです。
コレは人から聞いた話ではなく、今はなき新宿厚生年金会館の楽屋で本人から私が直接聞いた話。
私が「インギーと呼んでいいんギー?」ぐらいのことを尋ねると「オレの名前は『イングヴェイ』だ。『インギー』なんて呼ばないでくれ!」と少々の怒気を含んでハッキリそうおっしゃっていました。
だから街でイングヴェイにバッタリ出くわしても「インギー!」なんて声をかけないほうがいいよ。
まずはギター2人のアンサンブルから。
2人のイキはピッタリ。
曲はアルバム『Trilogy』から「Liar」。
当然2人のギターの音を出しているのはMarshall。
Marshallはウソをつきません。
ユキくんは今日も愛用のMarshallを持ち込んでくれた。
「JCM800 2203」だ。
実は…先月末、1960のスピーカー・ユニットを急遽交換する必要が出て来て、その作業に夢中になっていたところ、すぐ横にあった2203が倒れて来るのに気づかず「倒してはマズイ!」と瞬間的に思い、つい足を出してしまった。
計算ではシッカリと私の右足がその2203を受け止めるハズだったのだが…20.5kgの重量に全く抗えずそのまま甲の上にズドン!
「目から火が出る」とはまさにこのことよ。
皮がムケて出血、大きなアザを伴って思いっきり腫れ上がってしまった。
幸い骨には異常がないようだったので病院には行かなかったが、27年Marshallの仕事をして来てこんなことは初めてだったわ。
10日以上経った今でもヒーヒー言っています…コレ、骨をやっちゃったのかな?
皆さんもMarshallの取り扱いには十分気をつけてくださいね。
スピーカー・キャビネットは「1960A」。
ユキくんの2203は「オリジナルの2203」だ。
当時のフレット・クロスは難燃剤が入っていない純の布地を適用していたので黒い色が飛んで茶色くなっている。
この風格がよい。
一方のKellyさんも当然Marshall。
「DSL100H」と「1960A」のコンビネーション。
ヘッドの上に置いてあるMarshallのポーチが目印。
Kellyさん、長年のご愛用ありがとうございます。
ピュアなMarshallトーンでKellyさんのプレイが会場の隅々まで行きわたっていた。
やっぱり真空管のアンプが出すリッチなアナログ・トーンは何物にも代えがきかない贅沢なシロモノだ。
そしてギターに被さるヴァイオリン。
ん~、いい感じ。
かみじょーちゃん、Marshall Blogは初登場かと思ったらそうではなかった。
所属しているJADE FOREST COMPANYでコロナの頃に一度出てもらっていたのだ。
楽屋で「はじめまして!」なんて挨拶してしまって失礼しました。
『JADE FOREST COMPANY @ streaming-LIVE-2021~翡翠の森を訪ねて』という記事。
コレね、我ながら前書きがとても気に入っているのです。
良かったらチラリと覗いてみてくだされ。
壮絶なソロの応酬!
「♪Liar!」…
サオものだけじゃない、IBUKIちゃんのド迫力の歌が勇ましく会場に響き渡った!
「こんばんは~!赤羽ReNYに来てくれてありがとう。
盛り上がっていますか~!
今日は『ユキSESSION』…ユキさんとゆかいな仲間?
『クレイジー★フェスト』ということで気合を入れています。
そして、スペシャルゲストをお呼びしております」
とKellyさんを紹介。
客席にピックを投げて声援に応えるKellyさん。
セッション・リーダーのユキくんからひと言ごあいさつ。
「ありがとうございます!『ユキSESSION』と言います。
私…ユキと申します。
よろしくお願いします。
次の曲は去年末に出した私のソロ・アルバムからの曲をひとつ演奏します」
ココからインストゥルメンタル曲が続くのでIBUKIちゃんはステージから離れた。
Kohtaくんの物悲しいピアノに…
かみじょーちゃんの美しいヴァイオリンの音色が重なってスタートするのは…
ユキくんのオリジナル・バラード曲「IHATOV」。
ん、コレは宮沢賢治ですか?
賢治はエスペラントの影響を受けてこの「イーハトーヴ」という言葉を作ったんですってね。
昔、イギリスに「Esperanto」というバンドがいたけど、この人工言語を考案したのは「ザメンホフ」というポーランド人。
「ヘンな名前~」だと思って私はこの名を中学生の時に記憶したのだが、ザメンホフのファースト・ネームが「ルドヴィコ」というのを知ったのはここ数年のことだった。
それもスタンリー・キューブリックの『時計仕掛けのオレンジ(The Clockwork Orange)』を観ていて気がついたのだった。
あ~、どうでもいい。ユキくん、ゴメン。
脱線終わり。
ワーミー・バーを駆使してドラマティックにテーマを奏でるユキくん。
Kellyさんの怒涛のソロから…
ギター・アンサンブル。
ユッタリとしたテンポに乗せてジックリと聴かせるよ~。
坂下さんのベース・ソロから…
ヴァイオリンのソロへとつながり…
最後は作曲者であるユキくんの情念のソロで締めくくった。
見せどころ&聴かせどころタップリのバラードだった。
続いて一大スペクタクルなキメで始まった「Opus 1」。
Kellyさんのおなじみのキラー・チューンのひとつ。
このアタマのリフ…2人で弾くとスゲエな。
私もKellyさんの写真を長いこと撮らせて頂いているので、この曲はもちろん何度も何度も耳にしているが、ツイン・ギターでガッツリ演ったのを聴いたのは初めてのこと。
弾くわ、弾くわ!
も~阿鼻叫喚のシュレッディング地獄!…じゃない、天国!
好きな人はおかず抜きでコレで向こう1週間3食米が喰えるだろう。
イヤ、今は米が高いのでパンでやってみてもOKだ。
Kellyさんのキラー・チューンのひとつだけあって聴く者を終始圧倒する濃密なパフォーマンスだった。
間髪入れずにイングヴェイの代表曲「Far Beyond the Sun」。
この曲、今だから言うけど『Marshall GALA2』の時にイングヴェイ・バカ(←コレはホメ言葉です)を何人も集めて「イングヴェイ・ギター・オーケストラ」とか言って、「セーノ!」で大ユニゾン大会をやるアイデアがあったんよ。
仲良くイングヴェる2人。
楽しそうだな~。
Kohtaくんのシンセサイザー・ソロが2人を迎え撃つ!
リズム隊の2人も気合の入れようが生半可じゃない!
終演後、かんちゃんは「緊張しちゃってゼンゼン余裕がなかったっスよ!」なんて私に言っていたけど、全然そうは見えなかったな。
いつも通りのパワフルなかんちゃんだった。
ギャハハ!どんだけ~!
もう2人とも弾きすぎだってば!
「アハハ、すごい熱量!
残り2曲なのですが、ボクはKelly SIMOINZさんのマジ・ファンでございまして…。
今回、是非ケリーさんの曲を一緒に演奏させてもらいませんか?とお願いしたところ、快くOKを頂きました。
これからその曲を2つ演奏しようと思います。
みなさん準備はよろしいですか?」
Kohtaくんのピアノとともに始まるKellyさんフィーチュア・コーナーの1曲目は「Stay in my Heart」。
自身の歌モノの代表曲をドラマティックに歌うKellyさん。
Kellyさんの歌をやさしく包み込むヴァイオリンの伴奏。
ステージに戻って来ていたIBUKIちゃんとKellyさんのデュエット。
IBUKIちゃんも曲の中に入り込み、情感溢れる歌を聴かせてくれた。
曲は憂いを増していき…
パッヘルベルの「カノン」で締めくくられる。
本編の最後を締めくくったのもkellyさんの曲で「Eternal Flame」。
ギター2人の掛け合いから…
焼けつくようなドライビング・チューンが展開した。
ステージ上の全員がまさに燃え尽きてしまうようなパフォーマンスで本編の幕を下ろした。
客席からの大歓声を浴びるユキSESSIONの7人。
これにて本編終了。
ユキSESSIONの屋台村ではユキくんのソロ・アルバムを販売した。
そしてアンコール。
「皆さまの熱い声援で帰って来ました!ありがとうございます!」
アンコールは出番の冒頭で演奏した「Rising Force」を再演。
力の限りを尽くした熱演に…
客席から大きな声援が送られ…
感動のエンディングを迎えた!
「どうもありがとうございました!」
ユキの詳しい情報はコチラ
↓ ↓ ↓
①Official X
②Official Instagram
③Official YouTube
こうして『クレイジー★フェストー EXTRA-17ー』はすべてのプログラムを終了して長い一日を締めくくった。
でも結構アッという間だったわ!
新しいお友達もできて楽しかった!
<おしまい>
(一部敬称略 2025年9月14日 赤羽ReNYにて撮影)