KRUBERABLINKA~クルベラブリンカ 新春ロックショウ
『新春ロックショウ』と銘打った、赤尾和重率いるKRUBERABLINKAの東京での今年最初のステージ。
会場はコレで二回目となる四谷三丁目のSokhes Rock。
この辺りは、何だか知らないけどやたらとラーメン屋が多いんだよね。
その分競争が激しいのだろう、久しぶりに来たら隣のラーメン屋が閉店していた。
で、ラーメンもいいんだけど、近くにすごくいいフランス料理店があってね。
もちろん私はフランス料理より、レバニラや半チャンラーメンの方がはるかに性に合っているんだけど、約10年前、日本に住むアメリカ人の友達に教えてもらってからというのものその店が気に入って、決して頻繁ではないが食べに行っている。
ゼンゼン気取っていなくて、値段もリーズナブルでね…教えてあげたいけど、ゴメンナサイ、お店の名前がわからないのよ。
皆さんも偶然見つけたらゼヒ!って行けるワケない!
細い路地からチョット引っ込んだところにあるので絶対わかんないよ。
さて、今日もピエロの前でMarshall、NATAL、EDENがステージに上がってる!
絶景かな、絶景かな~!
前回はアルバム『Conicarify』の発売記念ライブだった。
今回は『新春ロックショウ』ね。
広美さんはJVM210Hと1936。
2x12"を使用しているのは音圧を会場の規模に合わせるためだ。
鎌田さんは先代のフラッグシップ・モデルのEDEN WT-800。
キャビネットはD410XLT。
現在のEDENのフラッグシップ・モデルはWorld Tour Pro WTP900だ。
で、今メッチャ人気なのがTERRA NOVA N501。
泉谷 賢
NATALのアッシュ・キット。
フィニッシュはグレイ・スパークル。
オープニングはサード・アルバムのタイトル・チューン「Blanko」。
和重さんと後ろのピエロの手がユニゾンになってるの。
CDでは「Brighton Rock」のようなSEでスタートするこの曲。
ライブではアタマっからガツンとカマしてくれる。
ガツンとKRUBERABLINKAだ!
コレ、コレ、こういうロックに頑張ってもらいたいのよ!
私が思うところのロックの黄金時代のサウンド…70年代ロック!
母に便乗して昼の洋画劇場で観た一本がバート・ランカスター、トニー・カーティス、ジーナ・ロロブリジータの『空中ぶらんこ』。
監督は『第三の男』を撮ったキャロル・リード。イギリス人なんだけど、この映画はアメリカ映画。
原題はDeep Purpleファンもよろこぶ『Trapeze』という。
「trapeze」とは曲芸用のブランコのことだが、普通のブランコは英語で「swing」という。
「ブランコ」の語源は種々あるようだが、私はポルトガル語の「balanco(バランソ)」から来ているという説を採りたい。
ナゼなら仲良しのブラジル人女性の友達がいるから。リリちゃん、元気かナァ…。
続けて「マンダリン」。
今度は中国語の「満大人」。「中国の役人」という意味。
皆さんはベラ・バルトークの「中国の不思議な役人(英題:The Miraculous Mandarin)」という曲を聴いたことがありますか?バルトークはハンガリーの人。
ココだけの話…メッチャかっこいいよ。
そこら辺のヘタなロックより全然スリリングだから。
ロックもいい加減飽きてきたけど、ジャズは苦手だナァ~…なんて人がいたらおススメ。
ロック感覚で聴けます。
ダメならまたDeep PurpleかRainbowかWhitesnakeでガマンしてくださいな。
豆知識をチョコっと…ハンガリーの音楽というと、まずフランツ・リスト。そしてこのバルトーク。それにリゲティ。リゲティもメッチャかっこいい。
他に、ブロードウェイ・ミュージカルの作曲家、ジグムンド・ロンバーグ。
ジャズ・ギタリストのがボールザボ。ジャズでは「枯葉」で有名なジョセフ・コスマもハンガリー人だ。
ロックではOmegaとかSolarisっての日本でも有名か?
このOmegaは東欧を代表するバンドとされ、ヤケクソに人気があって、現地ではラクラクとスタジアム級でコンサートをしているらしい。
双方代表作を買って聴いてみたけど、まあ一回聴けばいいってとこか?
最近After Cryingというバンドの『Fold Es Eg』ってのを聴いてみたけど、コレはヨカッタ!
さて、「Mandarin」は前回も演奏したが、2014年のクリスマスに配信のみでリリースした『冬のクルベラ』の中の1曲だ。
タンバリンを手にした和重さん。
ディアム・ファストでちょっとファンキーなフィールのナンバーはkruberablinkaの中にあっては若干異色?
MCからシットリとバラード、「砂山」につなげる。
ファースト・アルバムをリリースしてからもう5年も経ったのか!
そういえば、あのアルバムではオガンちゃんがベースを弾いたんだよね。
しかし、改めて聴くとすごくいい曲だ。
ココで鎌田さんのベースがフィーチュアされた。
今日はフレットレスがメイン。Modulusね。なつかしい。
はじめチョロチョロ、中盤から鬼神のごとく弾きまくる広美さん!
客席から大きな拍手が沸き上がっていた。
あ~、やっちまった。とうとう撮っちゃった…広美さんの後ろ。
にぎやかなところに集まるって言うからね。
そのままセカンド・アルバムの『海図』収録の「帳」へつなげる。
ちなみにこのアルバムのジャケットに使われている写真は、私がマーシャル公認のライブハウス、東京キネマ倶楽部で撮影した時のものだ。
イヤ、時々言っておかないと…。
この曲で和重さん、ダラブッカなるパーカッションを持ち出してギター・ソロのバッキングや叩き語りを披露!
ダラブッカというのはドゥンベクと同じ。エジプトの楽器かな?
ジャンべとかこのダラブッカのような形をした打楽器の総称を英語で「ゴブレット・ドラム」というそうだ。なるほどね。
KRUBERABLINKAの特徴的な言葉の使い方が表れた曲。
しかし、サウンドはすさまじい。
「案外」なんて言葉をフィーチュアする曲想なんで普通出てこないよね。
そんな独特な言葉の使い方のセンスが発揮される一曲なのだ。
そんな曲だからして、ホラ、後ろのピエロの手が和重さんの天使の羽みたいになってる!このままどこかへすっ飛んでいきそうだ。
ブリティッシュ・ハードのひな形のようなストレートなナンバー。
こんな曲だもん、当然、広美さんのソロがバッチリとフィーチュアされる。
しばしの休憩をはさんでステージに戻った和重さん。
コレも恒例の広美さんとの完全アンプラグド・コーナー。
まずは『海図』から「野ばら達へ」。
大人しいフリをしている曲だが、ユニークなコード進行に乗せた歌詞がまたスゴい。
もう一曲は「変なヤツ」でおなじみの「キウイ」。アコースティックによくマッチするナンバー。
MCでも説明していたけど、「キウイ」は食べる方じゃないからね。
MCでは使用しているMarshallファミリー楽器の紹介とその日のライブがMarshall Blogでレポートされることが発表された。
それが今日のコレ。
和重さん、ありがとうございます!
そして、バンドはんが合流して演奏したのは「サイコロ」。
コレも『BLANKO』から。
『BLANKO』、人気だな~。
そして、ココで『Conicarify』からのチョイス。
「サイプレス」…ゴッホですな。「ゴッホ」は英語で「ゴッ」と発音することは以前にも書いたね。「ホ」を発音しちゃうと通じない…のをメトロポリタン美術館で見たことがある。
日本人だった。必死に「ゴッホ~、ゴッホ~」と案内の人に訴えていたが、サッパリ通じない。で、その係員がハッ気が付いて「もしかしてあなたは『ゴッ』のことを言っているんですか?」ということで一件落着。アレは勉強になった。
ついでに…「エッフェル塔」は「アイフル・タワー」ね。
「サイプレス」は「糸杉」。
フィンセントもテオもビックリの、これまたクルベラ度満点のヘヴィ・ナンバーだ!
MCをはさんで最終コーナーに突入する。
『海図』から「Zulu Suit」。
和重さんが手にしているのはカシシという楽器。
カゴでできたマラカスみたいなもんやね。
結構小道具が活躍するのよ。
鎌田さんのベース・ソロ再び!
EDENとModulusのVJの組み合わせがクリアでド迫力のベース・サウンドをクリエイトする!
「VJ」だなんて詳しいでしょう?二度ほどサンフランシスコのModulusの工場に行ったことがあるんだ~。20年も前の話よ。
ショウをスタートした時からまったくテンションを変えずにシャウトし続ける和重さん。
全速力で走り続ける蒸気機関車の火室がノドに組み込まれているようだ!
日本が誇る「ロックの声」のひとつだ。
もう一曲『Conicalify』から「Caldera」。「笑う」、「悟る」、「嘆く」…コレはとにかく和重さんのボーカルズが耳に残る曲。
そして、ドラマチックな曲展開。
久しぶりのKRUBERABLINKAの東京公演の本編最後を飾るにふさわしい一大スペクタクルだった!
アンコール。
まずは「業火」。
記念すべきファースト・アルバムの最後を飾ったミディアム・ファストのヘヴィ・チューン。
余裕シャクシャクでシャウトする和重さんが実にカッコよろしいな!
そして、やっぱり最後はコレ。
KRUBERABLINKAのキラー・チューン、「Don't be so mad」!問答無用で疾駆する四人!
今日も日本のハードロックをタンマリと堪能させてもらいました!
やっぱりこういうロックはいいね。
KRUBERABLINKAにはこれからもジャンジャンとユニークはハードロック作品を世に問うて頂きたい!
次回の東京公演は同じくSokhes Rockで5月27日。
楽しみ~!
KRUBERABLINKAの詳しい情報はコチラ⇒KRUBERABLINKA Facebook
1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト
(一部敬称略 2017年1月14日 四谷Sokehs Rockにて撮影)