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2017年3月24日 (金)

これがこれかたたがわのこれかたがわだわ

今日のレポートも今回初めてお邪魔したライブハウスから。
横浜は関内の大老舗、「Stormy Monday」。
普段近しくして頂いているミュージシャンが数多く出演していらして、以前から一度行ってみたいと思っていたハコだが、若干遠いこともあって、なかなかお邪魔する機会に出くわさないでいた。
それが突然のチャンス到来…。

10取材のお相手は「これかたがわ」。
Marshall Blogには二回目の登場だ。
ちなみに今日の記事の題名をどう読んだ?
正解は「コレが是方田川の『これかたがわ』だわ」。
漢字ってスゴイでしょ?
この視認性の高さは、とても英語にマネできるシロモノではない。
コレがまた漢字だらけになっちゃうと読みにくくなっちゃうからおもしろい。いわゆるBlack Pageね。
先日、三軒茶屋のとんかつ屋に入った時、隣のテーブルに座った外人の女性がノートを手にしながら、日本人の男性相手に夢中になって日本語の練習をしていた。その手にしていたノートはお手製の辞書。おそらく実際に出くわした日本語の表現が書き込まれているのだろう。
聞くともなしに彼女の話に耳を傾けていると、相手に話しかけているのは、すべて日本語に関する質問。まったく休むヒマなく質問の雨アラレ。
特に、動詞の変化で時制を表す英語と、文尾の数文字でソレを表現する日本語とのシステムの違いに苦労しているようだった。
「します」とか「しました」とか「するでしょう」?
現在と過去は「し」なのにどうして未来になると「する」になっちゃう?
そして、食事を先に済ませた彼女達が席を立つ時に「勉強がんばって!」と英語で話しかけると、ニッコリと微笑みながら、まだ食事をしている私の隣にドッカと座って、いかに日本語の勉強が大変かを説明し出した。
その苦労を英語で話すことができるのがとてもうれしかったらしく、ものすごい勢いだった。
彼女がまず口にしたのは「ひらがな」と「カタカナ」の煩わしさだった。
私は「イヤイヤ、ひらがなとカタカナだけでも、反対に漢字だけでも日本語は読み書きができないんだよ。そして、その三つがあるから日本語は世界でももっとも美しい言語なんだよ」と言わせて頂いた。
それと、日にちの呼び方がサッパリわからないと言っていた。
つまり「ついたち」、「ふつか」、「みっか」、11からはシステマチックに変化するのにナゼ20になると「はつか」なのか?とか…なるほど、そう言われてみりゃそうだ。こういう話を聞くのは実におもしろい。
彼女、アッという間に日本語がペラペラになるだろうな。
ナゼなら現地に住んで、疑問に思うことを好きなだけ質問できて…これぞ外国語習得の王道。
ま、それよりも何よりも、彼女の日本語がすぐに上達するだろうな…と確信したのは、彼女が日本語を勉強することを心から楽しんでいるようだったからだ。
さ、私もまた英語の勉強しなきゃ!

20v是方博邦と田川ヒロアキのギター・デュオ・チーム。

60その間にドッカリと構えているのはMarshall ASTORIA。

70

グリーンのヤツがクリーンのCLASSIC。
ブルーが2チャンネルのDUAL。
合わせてクラデュア、またはデュアシック。

80是方さんがASTORIA CLASSICを使用。
ASTORIAが徹底的に美しいクリーン・トーンを作り出しておいて…

90v_2足元のペダルで色付けをする。

100ヒロアキくんはASTORIA DUAL。

110ヒロアキくんはASTORIA DUALのクリーン・チャンネルの方だけを使用して、この足元のペダルで音を作っている。
いつものJVMでは歪みのチャンネルでクリーンを作っているがASTORIAの時は反対のことをしている。

120さて、一曲目は「Eのブルース」。
曲の内容は当然キーがEの12小節のノーマルなブルース。

130_eヒロアキくんの足元でもうひとつ紹介すべきは右足に取り付けたフットタンバリン。
これでシャンシャンやってた。

140そしてハーモニカも!
ちゃんととベンドを多用した本格的なプレイ。

150vそしてハーモニカをそのままネックの上で滑らせてボトルネック。

160v腕時計の前例があるように、どうもヒロアキくんは金属製のモノを持ってギターを弾くとすべてスライド・バーにしてしまう習性があるようだ。

170是方さんの濃い~ソロ!
ヒロアキくんと是方さんの出会いは、長年ヒロアキくんがシリーズで展開している『田川ナイト』のゲストに…とファンキーさんが紹介してくれたことからなのだそうだ。
その初対面の時に初めて是方さんと演奏したのがEのブルースだったのよ。

180その『田川ナイト』は明日開催。
場所は八王子のLive Bar X.Y.Z.→A。
もうしばらくするとお店が閉店していまうため、カウントダウンのライブとなる。
そういえば、前回「これかたがわ」を取材させてもらったのはX.Y.Z.→Aだった。
遠いので私は数えるほどしかお邪魔できなかったが、雨後の竹の子以上に増え続けるライブハウス業界の中にあって、ミュージシャン・マインドに富んだ名物ライブハウスがひとつ減ってしまうのは本当に残念なことだ。

250v

他方、ヒロアキくんはタモリのテレビ番組で是方さんの演奏に接して感動。
当時すぐにCDを買いに走ったそうだ。
是方さんは是方さんで、和佐田さんからヒロアキくんが演奏する動画を見せられて「山口にスゴイのがいる!」とブッ飛んだらしい。
だから当然の出会いだったのかもしれない。
260_kd
二曲目は即興。
今日のテーマは「春夏秋冬」。
ということでまずは冬。ナゼか冬から。
今、冬だからね。
冒頭、是方さんがディレイで雪を舞わせる。

190_snそこにヒロアキくんがテーマ・メロディをアドリブで乗せていく。

200vその雰囲気を咀嚼して是方さんがギターで語り返す…という展開。

210vJeff Beckの大ファンの是方さん、この時、Jeffの来日が間近だった。
三回の東京公演すべて観に行かれるとおっしゃっていた。
そして、もう春。
即興でもう一曲。
ヒロアキくんの即興といえば、SPICE FIVEなつかしいナァ。 

230_ipv続いては「Little Wing」をインストで。
是方さんのメロディのなぞり方がカッコいい!

240_lwココで歌特集。
ヒロアキくんの歌で「海岸通り」。
季節は夏になったのかな?

265もうひとつ…是方さんの定番、「アジアの純真」。
いつもそうなんだけど、な~んの飾りつけもなくサラっと歌うところが気持ちいい。

270v_aj休憩をはさんで第二部。
第二部のアタマはソロで演奏することになっとる。

280v_wnw今回の是方さんのチョイスはディズニー。
「A Whole New World」は『アラジン』か…。
こうしたソロ・バラードでもギュイーンとやっちゃうんだよね。そのギュイーンに深い味わいがあるんだな~。

290対するヒロアキくんは何とマイコーの「Beat it」。
ギター・ソロは完コピ。

300_biそして、メッチャ派手なカデンツァ。
バッキング・トラックを使っての演奏だったんだけど、そのドラム・パートはヒロアキくんが実際にドラムスを叩いて録音したのだそうだ。
よ~、やるわ!
それにしてもASTORIAの音の素晴らしいこと!もちろん70%は弾き手のおかげ。

310vMCではヒロアキくんからASTORIAの説明があって、「今日はMarshall対決!」なんて話してもらった。
是方さん、ガットに持ち替えて「Garota de Ipanema」=「The Girl from Ipanema」。
ああ、ブラジルの娘、リリちゃんどうしてるかナァ。会いたいナァ。

320_imヒロアキくんはギターを叩いてパーカッショ二スト役。

330vまた何やら鈴みたいな打楽器もプレイしたよ。

360v_tg

是方さんは是方さんでエレガットをASTORIAにつないじゃった。
コレがハウリングもまったくなくて、ウォームで実にいい音なんだ!ラインの音より全然いい。
日本人はアコギ・アンプを使わなさすぎる。
あ、ASTORIAはアコギ・アンプではござんせんからね。

340この曲、ホンワカな雰囲気とは裏腹に、サビがガンガン転調して厄介なんだよね。
是方さんをそこをガッツで乗り切っちゃう感じ。
硬派なイパネマが気分爽快!

350vヒロアキくんの歌で、これまた定番の「切手のないおくりもの」。
コレはいい曲だね。素直にそう思います、ハイ。

S41a0118さて、ショウもたけなわ。
やっぱりコレが出てこなきゃ…「Ave Maria」。

S41a0060 ヒロアキくんが弾く美しいメロディ。是方さんの含蓄に富んだフレーズ。
曲想がドンドン広がっていく!

380vそして最後は「Superstition」。 

390v_ssココはギター・バトルで燃えるとこ。

370v_am

ホラホラまた腕時計ハズしてる!!

400はい、スライド・ウォッチ!

410v是方さんのアドリブ・ソロってホントに濃いんだよね、味が!
グイグイと頑丈なフレーズが押し出されてくる。一音でも聞き逃したら損をする。

420vアンコールはスパイク・リーの映画『モ’・ベター・ブルース』から「Mo' Better Blues」。
この映画、音楽はBranfordも担当してるのか…。
スパイク・リーの映画って観ないな~。『マルコムX』ぐらいか?「コインの贈り物」ってか?
20年以上前にニュー・ヨークに行った時、現地のツアーに参加してハーレムに連れて行ってもらった。ガイドさんが「ココでスパイク・リーの最新作、『クルックリン』のロケが行われたんですよ!」なんて説明してくれたけど感動しなかった。
でもコレはいい曲だ。
「モ・ベター」か…小森のオバちゃまの訃報って聞いた記憶が全くないのは私だけであろうか?

430_mbbな~んでも自然に弾きこなしちゃうヒロアキくん。
当然この曲でも美しいプレイを聴かせてくれた。

440ギターという楽器の魅力満載のいいライブだった!
  
是方博邦の詳しい情報はコチラ⇒是方博邦Official HP
田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

450ちなみに…Stormy Mondayさんは高速の入り口がやたらと近くてすごくうれしい。
 
(一部敬称略 2017年1月22日 関内Stormy Mondayにて撮影)