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« LOUDNESS 『35th Anniversary Year Special Live - FAN'S BEST SELECTION~We are the LOUDNESS~』 <前編> | メイン | Sound Experience 23 ~ Strange,Beautiful and Loud »

2017年3月10日 (金)

LOUDNESS 『35th Anniversary Year Special Live - FAN'S BEST SELECTION~We are the LOUDNESS~』 <後編>

さて<後編>。
『SAMSARA FLIGHT』限定盤のDisc2を聴きこんだお客さんは次に出てくる曲がお見通しだったかもしれないが、次に何が出てくるか知っていれば知っていたでまた楽しいものよ。
それに演奏する曲を全部知っているというコンサートってのは案外少ないものだ。
私も40年チョットの間に数えきれないほどのコンサートに行っているけど、完璧に全部の演奏曲目を知っている公演っていうのはほとんどない。
もちろん全曲知っているようなアーティストだから大枚はたいてコンサートに行くワケなんだけど、、ハッキリとすべての曲名を言い当てられたのは10ccとZappa Plays Zappaだけかな?King Crimsonの初来日もそうだったかも。
たいてい新曲を演っちゃうんでなかなかコンプリートは難しいんだよね。
今日は演奏曲目すべてを愛聴しているというお客さんばかりだったでしょうな~。
そりゃ盛り上がるにキマってるわ!

10二井原実

20v高崎晃

30v山下昌良

40vさぁ~ジャンジャン行くぞ~、ベスト・ヒットLOUDNESS!
鈴木政行のドラムから発進するのは…

50_21992年の『LOUDNESS』から「Slaughter House」。

60_alハード・ロックの粋を集めたような曲と演奏。
やっぱりいいね、こういうロックは!

70vココでグッと落として「Ales' Lament」。
高校の時、ケンカだったら誰にも負けないロック好きの友達がいた。
ソイツはDeep Purpleなら「Child in Time」、Scorpionsだったら「We'll Burn the Sky」、UFOは「Martian Landscape」という風に、ハード・ロック・バンドのバラードが大好きだった。
私は(今でも)派手なスピード・チューンの方が好みなので、意見が対立したが、そいつが癇癪でも起こしてブッ飛ばされてもかなわないので、最終的にはいつも折れたが、ナニ、そうしたバラードをジックリ聴いてみるとなかなかにいいもんでしてな…結果、ソイツにそうしたタイプの音楽の魅力、すなわちハードロック・バンドのバラードの良さを教わったことになる。
もちろん、バラードの良し悪しはスピード・チューンにも増して曲のクォリティが明暗を分けるワケで、結果、いいバンドにはいいバラードのレパートリーが必ずある。
もうわかりますね。
この「Ales' Lament」がLOUDNESSの「それ」だということ。

100v

そんな名曲だからして最後の部分は会場のお客さんと大合唱。

80_2「Ales' Lament」からベスト10圏内に入って次は「Like Hell」。
前曲と打って変わっての剛速球チューン。
このコントラストが結果的に実にうまくできている。

90v_lhここでも「♪Like hell!」の大合唱。
高崎さんの炎のプレイが続く。
この曲のリフもカッコいいよな~。とにかくロックはまずリフよ!
LOUDNESSを発掘したかまやつさんは「フリフリ」、LOUDNESSは「リフリフ」。こんな所にも符合を感じたりするのは私だけか?

110vあんぱんさんのドラム・ソロが続く。

120_2中盤に出てくるこのパートもLOUDNESSのコンサートに不可欠のものだ。

130v「あんぱ~ん!」の掛け声が飛び交う中、猛然とスティックをさばき、ペダルを高速で踏みまくる!
もちろん大ウケだ!

140_2ドラム・ソロの終盤でメンバーがステーにジ戻る。

150vこれまたイントロ・リフだけでバカでかい歓声が沸き上がった。

180v
曲は「Gotta Fight」!
この曲なんか丸っきり外国の曲に聴こえる。
最近のメタル系の音楽、「メロスピ」とかいうの?アレ、どっからああなっちゃったの、ヘヴィ・メタルって?
残念ながら私にはいいメロディには聴こえないし、どのバンドも同じに聴こえちゃうんだよな~。
メロディアスというよりも「合唱コンクールの課題曲」?
演奏はガチャガチャすごいけど、ロック・フィーリングを見出すことはムズカシイ。従来の「ロック」と呼ばれていた音楽にはないメロディだから。
「年」なだけか…オレが。
やっぱりパンクとかニュー・ウェイブの血脈(けちみゃく)ということになるんだろうか?
「ヘヴィ・メタル」ということでくくれば同じところへ入ってしまうのかも知れないが、LOUDNESSの音楽とは似ても似つかないモノだ。

160vとことんワイルドながら、曲調に合わせて余計なことは一言も漏らさない高崎さんのソロ。
240

そしてアームをキカせたギターからこのリフ!「LOUDNESS」!

210v

タイトルとは関係なしに、私なんかはこの曲にものすごくLOUDNESSを感じてしまうんだよね。

190_2クールなリフ、最高のギター・サウンド、ド迫力のボーカルズ、ヘヴィでコンテンポラリーなシャッフル・リズム、シンプルなキメと仕掛け、印象に残るメロディ…

200_2加えて猛り狂うギター・ソロ。
Who could ask for anything more with rock?(他にロックにナニを望もうぞ? ※George Gershwinの有名な「I Got Rhythm」の一節より)

170v

MCをはさんで「Soldier of Fortune」。

230v_sof

コレも人気のある曲だよね。
今6位。

220「みなさんまだまだイケますか~!」
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」
いよいよベスト5に突入するよ!

250「♪ズガガガガガガガガガガガガ」…すさまじいイントロから「Dream Fantasy(夢・Fantasy)」。

3_s41a0720 1984年の『DISILLUSION~撃剣霊化~』から。
このアルバムはすごいね。
オリジナル盤に収録されている9曲のうち、4曲も今回の人気投票にランクインしてる。
LOUDNESSのマスターピースのひとつだ。

260_dfこのソロのキメのメロディもスゴイな。短いフレーズを繰り返すところ。
こういうのこそ「メロスピ」なんじゃないの?
高崎さんがつくるメロディは「ロック」そのものだ。
「ジャズっぽい」とか、「ナントカっぽい」というのがどこを切ってもみじんも出てこない。
切っても、砕いても、搾っても、すり下ろしても、とにかく「ロック」しか出てこない。

270vその象徴とも言える曲が続く…

280_sdi「S.D.I.」だ!

310v_2
こういう人気投票モノのセットリストって、絶対元気のいい曲が多くなるので演奏する方は大変だ…という感じはしないナァ。
力を込めて声を絞り上げる二井原さんの姿に思わずこちらもシャッター・ボタンを押す指に力が入る。
お客さんはみんな拳を握ってしたハズだ。

300v_2
疾風怒濤、獅子奮迅、電光石火、目の覚めるようなギター・ソロ。
しかし、いい音だな~。何よりも音が美しい。

290vとうとうベスト3に入るよ~!
「In the Mirror」。
コレもイントロドンで客席ド~ン!

320_imやはりこの辺りになると今でもライブのたびに演奏されるLOUDNESSスタンダードで固まってくるね。
「In the Mirror」が第3位ということは、残りの2曲がわかっちゃいそうだけど、それはそれでワクワクじゃん?
ココは素直に二井原さんの激唱を楽しむ。
曲を追うごとに声量が増す日本が世界に誇るヴォイスだ!

330v鬼気迫る高崎さんのソロは、テンションを落とすということを知らない。

350_2

MCで二井原さんからファンへのお礼の言葉が述べられ、ショウはとうとう最後のセクションに入る。
残すところあと2曲…まずは「Crazy Nights」。

360v_cdLOUDNESSのコンサートでは必ずといっていいほど取り上げられる曲だが、今日はなんだか感慨深いな。

370サングラスをはずし客席をあおる二井原さん。

380v客席はもう大騒ぎ!当然だよな~。真ん中のところね。

390そこへダブルストップのベンドでギターが切り込んでくる。
この曲の真ん中のアウト・スケールのタッピングはいつ聴いてもスリリングだ。
また、こういうプレイが高崎さんに似合うんだよね。

400v最後の曲、すなわちLOUDNESSファンに最も人気のある曲…「Crazy Doctor」。

410_cdこの曲で35年を燃やし尽くした4人!

420v

430v

440

450v_2泣いても笑ってもデビューから35年目、最後のソロだ!

460v鮮やかにキマった~!

470コレですべて終了。
アンコールはなし。カッコいい~。
最高のショウだ、もうこれ以上演る必要はないのだ!

480_2大歓声に包まれるメンバー。

490そして、ごあいさつ。

500後ろのスクリーンには35周年イヤーに実施されたすべての記念事業を列記した。
スゴイね~、Marshall Blogもいくつも参加させて頂いた。

520最後にステージを降りたのは高崎さん。

530いつまでも手を振るファンのみなさん。
終わっちゃったね~。寂しいね~。
次は40周年だね!
560
メンバーとスタッフ一同からのメッセージでコンサートが締めくくられた。

540はい、Marshallもご苦労さまでした!

550さて、ニギニギしく過ごした35周年イヤーも終了し、LOUDNESSは休むことなくバイタリティあふれる活動を続けている。
36年目となる2017年は、ビルボードのチャートにおいて、名盤『THUNDER IN THE EAST』を凌いでLOUDNESS史上全米最高位をマークした『LIGHTNING STRIKES』のリリース30周年記念イヤーとなる。
その記念盤もすでにリリースされている。

Ls そしてその30周年を記念した国内ツアー『「LIGHTNING STRIKES」30th Anniversary 8117』が4月2日の広島を皮切りにスタートする。
このツアー後には、また海外フェスに出演するため日本を離れる予定で、年末までライブはないかもしれないって!
じゃ、観なきゃダメじゃん!
4月13日のツアー千秋楽が終わったら19日のシカゴを振り出しに7か所、7回公演の全米ツアー。
そして5月6日は恒例のOUTRAGEとの『LOUD∞RAGE FEST 2017』。
  
…とまた2017年もLOUDNESSの周囲はにぎやかだ!  
  
LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

   

(一部敬称略 2016年12月30日 EX THEATER ROPPONGIにて撮影 ※All Photos by オレ)