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ライブ・レポート Feed

2013年11月29日 (金)

Harvest Moon Live "梵天 & Strange, Beautiful and Loud"

毎度おなじみ孤高のギタリスト、三宅庸介率いるStrange, Beautiful and Loud。

10三宅庸介

20v山本征史

30v金光健司

40v演奏会場は三宅さんのホーム、三軒茶屋のGrapefruit Moon。
すると三宅さんがレギュラーで展開しているシリーズ・コンサート、『Sound Experience』かと思うえば、本稿のタイトルにあるようにさにあらず。

50今日は三宅さんの盟友、チャーリー田中のバンド、「梵天」のコンサートに客演しているのだ。

60vま、主演だろうが客演だろうが、三宅さんにとっては関係ない。MarshallとStratocasterがそこにあって、意思が通じる仲間がいればOK。後は自分の世界を作り出すだけ。

70しかも、今日は背後にフル・スタックが控えていてゴキゲンなのだ!

380v最近富にこのバンドでスゴサを加速させている征史さん。

110もちろんいつものMarshall SUPER BASS 1992を使用。プレイもさることながら、このベース・サウンドが実にシックリくる。

90v素材+プレイ+サウンドで音楽が完結している好例だ。
Marshallのアンプはそうした状況を作り出す名人だと思う。ま、人じゃないけど…。

100vこの人もこのバンドに与える色彩感も必要不可欠なもの。ギターにも造詣が深いKK。三宅さんのとベクトルが同じなのだろう。

120三宅さんから「最近シゲさんはドラムのことばっかり…まさかMarshallのことを忘れてしまったのでは?」と言われてしまった!

イエイエ、私は根っからのギター族。やっぱりギターが大好きよ、Marshallが一番よ。でもドラムもおもしろいな~。
Zappaマニアの私にとっては、ドラムは重要な楽器ですからね。

そして、バンドでギターや他の楽器を活かすも殺すもドラム次第。
ロックバンドならドラムとボーカルがうまければ何とか乗り切れる。ビッグ・バンドならリード・トランペットとくドラムだ。

家ではCDをかけることが禁止されている、「世界最悪のロックンロール・バンド」の誉れ高いThe Shaggsだって、ドラムをVinnie Colaiutaに、ボーカルをRay Whiteに変えたらメッチャかっこいいバンドになっちゃうハズよ。もちろん、それではThe Shaggsの芸術性(私は受け容れられんけどね)は微塵に砕かれて何の意味もなくなっちゃうんだけど…。

それぐらいドラムという楽器はバンド全体の良し悪しを左右するのね。

だから、時にはドラムのサウンドを決定づけるキットのクォリティがいいかどうかは、ドラマーに訊くのはもちろん必要不可欠なことだけど、ドラム以外の楽器の担当者の意見を聞くことも重要だと思う。

その証拠に優れたドラマーほど「バンドやボーカルからのウケがいい」と自分以外のメンバーの感想に多くを言葉を費やすようだ。自分達がクリエイトしている音楽の完成度を第一に考えているのだ。

鬼がいい耳を持っているのかどうかは知らないが、「地獄耳」という言葉があるくらいだからきっと耳がいいのだろう。
その点、三宅庸介のように鬼のような耳を持つ求道者の評価は気になるところだ。しかも、ドラムのサウンドには滅法うるさいときてる。

130v実はStrange, Beautiful & Loudの3人は間もなくニュー・アルバムのレコーディングでスタジオに入る。
三宅さんや金光さんのNATALに対する評価の言葉はまた別の機会に譲ることとするが、そのレコーディングに使用されるドラムのチョイスはまったく迷うことなくNATALだった。
これだけでNATALのパフォーマンスを推して知るべし。

あ、イカン、またドラムの話しになっちまった!

140vNATAL(ナタール)は1965年創業のイギリスのパーカッション・ブランド。現在ではMarshall社の傘下でドラム・キットを中心にビジネスを展開している。Natal_powerペダル類もNATAL。
NATALはハードウェアの開発にも熱心で、その製品への評価もすこぶる高い。
キットはアッシュ。
ギター族にとってはおなじみの材だが、ドラムには珍しいとのこと。Brian Tichyも愛用するアッシュのキットは乾いたサウンドが特長だ。

150今日もワン・アンド・オンリーのSBLサウンドが炸裂!

160壮絶なギター・プレイ!やはりMarshall Full Stackはギタリストを燃やすマジックがある。

170vオープニングの「virtue」から新曲の「murt 'n akush」。「Bloom」、「Stratify」…

180「Petal」や「If」、「Ring」…

190v「Solitary Pat」等、三宅スタンダード8曲を演奏してステージを梵天に譲った。

200v代わって梵天の登場。こちらもギター・トリオのインスト・バンドだ。

210チャーリー田中

220セキタヒロシ

230星山哲也

240「梵天」とはバラモン教から仏教に取り入れられた一柱。ブラフマン。手塚治虫の『ブッダ』にはゴータマ・シッダルタのお師匠さんとして登場する。
神様のことを数える際に使われる単位ってなぜか「柱」なんだよね。それは日本では柱が神様の観念に結びついているかららしい。
長野の諏訪には7年に一度開催される「御柱祭」というのがあるでしょ?これも7年に1度開催される善光寺の「御開帳」という神事も、境内に大きな柱を立てて、そこに本殿からひもを結ぶ。その紐の先は善光寺の御本尊に到達していて、その柱に触れれば御本尊に触ったのと同じご利益があるとされている。

250チャーリーさんは今回Marshall Blog初登場だが、実は前から存知上げていた。

260vあるバンドコンテストの決勝戦にエントリーしたバンドにサポートで参加していたのを拝見したのだ。深めにディレイをかけてギンギンに弾きまくる姿が印象的だった。だから覚えていた。

270使用のMarshallは1987Xのホワイト・カバリング。

280vベースのセキタさんは海外の活動も長いバカテク・ベーシスト。

290v星山さんもKelly SIMONZさんのBlind Faithの時に初めてお会いした。現在はトシヒケタさんと活動を共にしたりされている。

300v「尊敬する三宅さんの後で演奏しにくい…はじめに出ればよかった!」なんてMCで言っていたが…。

310vトンデモナイ!
このバンド、すごいよ。もはやStrange, Beautiful and Loudの曲がポップ・チューンに聴こえて来るぐらいストイックな音楽なのだ。

320vかといって特段フリーだとかノイズだとか、アヴァンギャルド的な要素はまったくない。

330v例えて言うとJohn AbercrombieとかTerje Rypdalのような感じに私の耳には聞こえる。ECMサウンドっぽいというか…。とにかくこちらもかなりワン・アンド・オンリー。

340vリズム隊もかなり強力で、「一体どうやって曲を覚えるんだ?!」というシビアな演奏。

350さすが百戦錬磨のテクニシャンたち…と演奏を聞いて唸ってしまった!

360アンコールはお約束のセッション。
今日はTony Williamsの「Red Alert」。

370実際の動画がアップされているので是非ご覧いただきたい。

オリジナルのギターはAllan Holdsworth。
80v…なんてことはお構いなしに自分のスタイルで表現を積み重ねるふたり!

390vよ~、こんな曲選んで来るわ。そういえば開演前の楽屋で『Emergency!』は果たして名盤か?で盛り上がったんだったっけ!

400v梵天の詳しい情報はコチラ⇒Charlie Tanaka's Website

三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange, Beautiful and Loud

410

2013年11月28日 (木)

人間椅子 レコ発ツアー『萬燈籠』~どろろの日

♪ほげたらほげたらほげたらぴん…。
「どろろ」ついては前にも書いたことがあったけど、とにかく「鯖目さま」という名前が印象的だったな。アレに出て来るキャラクターはどれもホントに薄気味が悪くておもしろかった。
妖怪を退治するたびに百鬼丸の身体の一部が変容し、本物の人間に近付いて行くというアイデアも秀逸だった。考えてみりゃ妖怪版ピノキオか…。

人間椅子のニュー・アルバム『萬燈籠』の発売ツアー東京公演の2日目は「どろろの日」。
前日の「おどろの日」に引き続き完全ソールド・アウト!

10_2『萬燈籠』からの曲を中心にプログラムが組まれたが、もちろん前日とは大幅に異なる内容だ。
昨日同様「此岸御詠歌」をSEにメンバーが登場。

20v「どろろの日」、1曲目は「新調きゅらきゅきゅ節」。

30_2和嶋慎治

40v鈴木研一

50vナカジマノブ
メンバーは昨日と同じだ…当たり前だ。

60v2曲目も『萬燈籠』から。前日は演奏されなかった「人生万歳」。

70_2「人生万歳!」の所では大合唱!お客さんがすでに『萬燈籠』をよく聴きこんでいるのがわかる。
そして、今日のお客さんの方が前日より幾分元気がおありのようだ。

80ここで和嶋さんのMC。
「苦節25年…」と町田先生のペット・フレーズのようなことを何度かおっしゃっていたが、まったくスゴイ。人生ナニが起こるかわからない。一寸先にあるのはナニも闇ばかりではない。光もあるんだよナァ。
「人間椅子のコンサートのチケットが即完になったことはいまだかつてなかった」という。
理由やキッカケは色々あろうが、やはりいいロックは不滅ということで片づけてまったく問題ない事象といえるだろう。
「時代が人間椅子に追いついた」なんて陳腐なことを言うつもりも毛頭ない。一部の若い人が「カッコいいロック」の存在に気付いたのだ。

90v_2もう1曲『萬燈籠』から「時間からの影」。
前期と後期のKing Crimsonを混合したようなサウンド。コリャたまらん!
中間部の3/4と9/8のパートがすさまじくカッコいい。
CDではまるでRobert Fripのようなギター・トーンでソロを聴かせてくれた和嶋さん。ライブではそれにワイルドさが加わってますますおどろおどろしい世界が再現された

100その和嶋さんのギター・サウンドを演出するMarshallは1987と1960TV。

80v_2鈴木さんのベースもこれまた存在感の塊のようなサウンドだ。

110v_2続いて「狂気山脈」。

120_2レコーディング中に遭遇した配管の中の猫にヒントを得てテーマを策定した「猫じゃ猫じゃ」。
「♪お月さん」のサビがいい。
210v_2「明烏」まで出て来るのはうれしいね。文楽のオハコだ。
実は「大門」の先にいい飲み屋さんがあるんですよ。
165和嶋さん、MCで落語の話しをされていたけど、「黄金餅」あたりなんかも人間椅子の曲のいい題材になりそう。
餅に包んで飲みこんだお腹の中の小判を頂いちゃおうなんて残酷な話しだからね。
曲間で「下谷の山崎町を出まして…」から始まって、「麻布絶口釜無村の木蓮寺に着いた時にはくたびれた…歌ってるアタシもくたびれたよ~」なんてやったらおもしろいだろうナァ…なんてことをニヤニヤ想像しながら書いてます。(「絶口」の正しい漢字は不明)

150_2つづいて「品川心中」。

130v『萬燈籠』から「十三世紀の花嫁」。
ヘビィなリフに乗った和嶋さんのポエトリー・リーディングが実にクール。

180_2暗くて湿ったPANTAさんの「マーラーズ・パーラー」みたいだ。
こうして言葉を巧みに紡いで独特の世界を作り出す人を尊敬する。これまたロックが英語でなくても十分に通用することを別の方法で証明したかのような作品だ。

155vとにかく立錐の余地もない会場。
満員のお客さんの顔を見てうれしかったのは、オールド・ファンに交じって若い人たちが多かったこと。それも男性だけでなく女性の姿も散見された。
実に素晴らしいことだと思うね。
キッカケがどうあれ若い人がこの手のロックを耳にして気に入ったに他ならない。

160だからいつも言ってるでしょ?世代が違っても普遍的にカッコいいものは若い人たちだってカッコいいと思うハズなんですよ。
「伝承」です「伝承」。
いいモノは努めて次世代につないで行こうじゃないか!
230_2「衛星になった男」。
ギターのアルペジオから静かに始まり、コロコロと場面が変わりゆく『萬燈籠』の最後を飾る曲。

220v重厚で壮大な一編。やはり前期と後期のクリムゾンを同時に聴いたかのような不思議な満足感が残る名作だ。

「衛星になった男」といえば、私はジャミラを連想してしまう。そして「トム少佐」。
ロンドンの地下鉄で若い男の子がBowieの「Space Oddity」を歌っていたのに遭遇した時は驚いたな。さすがイギリスと思った。

170和嶋さんのギターに貼りつけてあるフクロウ。由縁はわからない。

175過去のレパートリーから取り出したるは…

190_3「洗礼」…

195vそして「黒猫」。
「おどろの日」同様、こうして過去のレパートリーも散りばめられた「Very Best of 人間椅子」ともいえるゴージャスなプログラム!

200_2やって来ましたノブさんコーナー!今日も「ダム~!」の呼び声高く、雄たけびを上げるは「蜘蛛の糸」!
ドラム同様にパワフルな歌声は会場を温度を上げまくる!
140さて、ダム。

ノブさんファンの人たちならダムにはいくつかの種類があることはご存知だと思う。アーチ式ダム、重力式ダム、ロック・フィル・ダムとかね…。

私も人間の手による巨大な建造物が好きでしてね。長大な橋やトンネルなんてのもいいけど、やっぱり圧巻はダムだ。

特にダムはもともとあまりにも何もない山の中に立派な道路(取り付け道路)を建設し、バカでかい生コンプラントを建てる等、やることなすことスケールが大きい。そして完成の暁には景色を全く変えてしまう。この豪快さがタマらない。

それでは、もっともコンクリートを多く使用するのはどのタイプのダムでしょうか?
そう。「重力式ダム」が正解。
そもそもコンクリートとは何かわかりますか?セメントに水を加えたものを「セメント・ペースト」。それに砂が加わると「モルタル」、それに砂利を入れたものが「コンクリート」といいます。

黒四や稲核のようなアーチ式ダムも美しく壮大ではあるが、マッシブなコンクリートのかたまりの重力式ダムは頑固な威厳を放ち、何とも言えない男らしさを感じる。
そのサマは完全にMarshallの壁と言ってよかろう。そういえばAキャビって一般的な重力式ダムの躯体にデザインが似てるな。

実はこの「マッシブなコンクリートの塊」というのが重力式ダムの大きな問題点となる。
セメントというものは水と化学反応(水和反応)を起こして固まるワケだが、この反応が起きる時に「水和熱」といってバカにならないほどの高温を発する。
して、この水和熱により打設したコンクリートが膨張し、大きなひび割れを起こしてしまうんだね。アータ、ダムの躯体にひびが入ってごらんなさいよ。大変な問題ですよ。

それで、いかにこの水和熱を下げてやるかということになってくる。水和熱は使用されるセメントが少なければ少ないほど発熱しないことがわかっている。
で、まず発熱しにくくジックリと水和反応が進行する「中庸熱セメント(MC)」というものが普通使われる。これにフライアッシュ(火力発電所で石炭を燃やした時に出る煤))を混ぜた、さらに発熱しにくい「中庸熱フライアッシュセメント(MFC)」というのもあったりする。
ちなみに街中の工事現場で見かける普通のセメントは「普通ポルトランドセメント(PC)」という。硬化したセメントの様子がイギリスのポルトランド岬の石に似ていたからだという。

とにかくダムにはそうした特殊なセメントを使って、かつ極限までセメントの量を減らすワケだ。
ところが、生コンというものはセメントの量が減れば減るほど流動性を失い、施工性が著しく低下してしまう。
そこで開発された工法が「RCD工法」というものだ。「Roller Compacted Dam Method」というものだが、これは普通の土木で使われる生コンにセメントが1㎥あたり270kg程度入っているのに対し、130kgから150kg程度しか入れない。するとどうなるかというと、バッサバサの生コンになってしまう。
このバッサバサの生コンが硬化しないうちにロードローラーで思いっきり踏みつけて締め込んでやるという強引かつ原始的な工法がRCD工法なのね。そして、生コンを打ち終わったら盛大に水をくれてやる。乾燥、発熱、収縮を防ぐためだ。
こうした作業を気が遠くなるほど繰り返し、あの巨大な躯体が出来上がるというワケ。

だからなんだ?ということになるんでしょうな。ま、セメントもまたよろしき哉…ということで。

300v_2早い話し、私はかつてそんなような仕事をしてたのよ。
だから、止水材(水が出ているコンクリートにピタリと貼りつけて止水する秒単位で固まるセメント)の一斗缶をかついで宇奈月のトロッコに乗って、黒部川のダムの堰堤の修繕に行ったこともあった。
水がイッパイになるとダムは門を開いて放水するでしょ?あれを長年やっていると、水打ちと呼ばれる水の通り道が土砂に摩擦されてツルッツルになっちゃうんだゼ。
中に含まれている砂利もろとも(ダムで使われる砂利は80mmといって建設用の25mmや普通土木の40mmよりも大きい)ザラザラだったコンクリートが、長い間こすられてガラスのようにツルツルになっちゃうんだから!

それと驚いたのは現場サイトの宿舎だよね。いわゆる飯場ってヤツ。あんな山奥に何年も過ごすなんて…。アタシにゃできないな~。だって黒部の山奥には中古レコード店ないもんなァ。
ここで前回約束した通り「ダイナマイト」の話し…。

290v_2これは年配の先輩社員から聞いた話し。もしかしたら担がれていたのかもしれない。
…というのは、昔はこの飯場では酒を飲む時に夜な夜なダイナマイトを薄切りにして喰ったというのだ。
ご存知の通り基本的にダイナマイトはニトログリセリンと砂を混ぜたものだ。で、このニトログリセリンというのが甘い味がするらしい。それが何とも酒にマッチするとか…。
ダイナマイトはそのニトロの含有量によってグレードが定められていて、最もニトロの量が多い「桜」というグレードのものが一番うまいそうだ。本当かどうか知らないよ。
でも、心臓の悪い人はニトログリセリンを常備してるじゃない?だから喰えないことはないのかも知れないよね。
ま、こんな話しマリオとルイージが聞いたら気を悪くするかもね。(←これがわかる人は結構映画を見てる人)
次回はトンネルの話しにしましょうか。NATM工法とか…。

あ~、ノブさんすいません!ダムにつられてつい!「ダム」というより「セメント」になっちゃいましたね。これがホントのダム話し、いやムダ話し…お後がよろしいようで。ハイ休憩終わり!

310_2アニキの猛烈な盛り上げを経てショウも後半に入る。

240「青森ロック大臣」

250鈴木さん、和嶋さんのこと何回も「津軽のジミヘン!」と紹介していたっけ。「つがる」は「る」と「ン」にアクセントが来ていた。

260ジミヘンとくればMarshall。2日間、実に素晴らしいギター・サウンドだったね~!

270「天国に結ぶ恋」。これも『人間失格』収録の人間椅子クラシック。

280v本編最後は前日同様の「針の山」。

325v両日とも本編15曲。新旧レパートリーを取り交ぜた人間椅子の魅力が爆発した充実のパフォーマンスだった。

330_2アンコールに応える。

340演る方も見る方もヒート・アップする一方だ。

350アンコール1曲目は「りんごの泪」。

360_2代表的人間椅子クラシックに会場も大騒ぎ!

370_2続いてのクラシック・ナンバーは「幸福のねじ」。

390_2スゲェな、人間椅子って…25年もまったくブレずにコレをやってるんだもん。

400_2ダブル・アンコールでは「地獄風景」。
三三七拍子をモチーフにしたドライビング・チューン。

430怒濤の2日間の最後を飾るにふさわしいすさまじい演奏だった!

420大歓声に応える3人。

450

460

470

480この後、人間椅子は今週の土曜日に開催される『樋口宗孝追悼ライブ vol.5 EVERLASTING MUNETAKA HIGUCHI 2013 6th MEMORIAL』でZepp Tokyoに登場する。
前回Marshall Blogでもレポートした、今回で5回目を迎える大イベントだ。

そして年明けの1月18日、『バンド生活二十五年 ~ 猟奇の果 ~』と銘打ってワンマン・コンサートが開催される。会場は渋谷O-EASTだ!

順風満帆の人間椅子。こうなると25年もアッという間の出来ごとだったのではあるまいか?
これからも「日本のロック」をガムシャラに奏で続けて欲しい!Marshallがお供いたします!

485人間椅子の詳しい情報はコチラ⇒人間椅子オフィシャルサイト

500v(一部敬称略 2013年9月30日 渋谷O-WESTにて撮影)

2013年11月26日 (火)

人間椅子 レコ発ツアー『萬燈籠』~おどろの日

山がつの 垣根のおどろ むぐらのかげに (源氏物語より)

「おどろ」というのは草木が乱れ茂る様を指す言葉…。人間椅子はそんな様子の道を歩んできたのであろう。

10先日レポートしたようにニュー・アルバム『萬燈籠(まんどろ)』を発表した人間椅子。

Mandoro そのレコ発ツアーが敢行され、9月の末、東京でツアー・ファイナルを迎えた。
そういえば、この「レコ発」という表現だけはいまだに「レコード」という言葉を使っているのが解せん。ナゼ「シディ発」と言わないのであろうか?

ツアーは各地で好評を博し、ソールド・アウト続出。

20この東京でのツアー・ファイナルは「おどろの日」と「どろろの日」と銘打って2日に渡って開催された。もちろんソールド・アウトの満員御礼!

30和嶋慎治

40鈴木研一

50ナカジマノブ

60和嶋さんの轟音を演出するのはいつものMarshall。

701987と1960TVキャビネット。

80vSGとのコンビネーションの妙はいつも書いている通り。今回も素晴らしいサウンドだった。

90v今日もオープニングSE「此岸御詠歌」が流れる中登場し、1曲目に演奏されたのは「黒百合日記」。
まさに一発目にもってこいのへヴィ・チューン。全曲へヴィ・チューンだけど。
120続いて鈴木さんの歌うところの「地獄変」。

100v鈴木さんの声がこの地獄のメロディがピッタリはまる!

110vMCをはさんで「桜爛漫」。

130ここまではニュー・アルバム『萬燈籠』の再現。つまりCD収録と同じ曲順で展開する。CDの仕上がりへの大きな自信をうかがわせる

160v「桜の森の満開の下」。1990年発表の人間椅子クラシック。
140v
MCをはさんで「ねぷたのもんどりこ」。
170v口に出して歌ってみるがいい。「♪ね~ぷたのもんどりこッ」って。気持ちいでしょう?
歌ってこういうもんだ。Marshall Blogで度々書いているが、ビートルズの本当のよさは最終的には歌詞の意味がわかって歌ってみなきゃわからない。つまり歌詞とメロディがどうくっついているかということなんだよね。

150で、「日本語が8ビートに乗りにくい」なんてことはもう何十年も言われてきたけど、最近言われなくなったでしょ?
ナゼかというと日本人は「音楽の鎖国令」を布いて、「J-POP」なる辺境の極東の音楽を独自に開発したからだ。
それまでサウンドのカッコよさしか味わえなかった洋楽を完全に葬り去り、何となく洋楽ロックのエキスっぽいところだけを抽出し日本語と合体させた。「ああ~、歌詞の意味が理解できて楽しいナ!」状態。
このあたりは英語を平気に自分の国の言葉として取り入れる感覚に似ているのかもしれない。もちろん英語も世界の言語から単語を借用して成り立っている言葉だが、日本人のやり方はその借用した単語をより日本語にしてしまうところが英語とチョイと違うし、そもそもアルファベットを使わない民族なのにカタカナを駆使して日本語にしてしまう。頭いいんだよね、日本人は。
そのテクニックを歌に巧みに利用したワケだ。

180で、そうしてマンマとロックのエキスを吸収して、「J-POP」なる自分たちの音楽を手に入れたまではよかった。しかし、代償も大きかったことをそろそろ認めるべきではなかろうか…ってなことをいつも言ってる。
それは「歌謡曲」と「日本のロック」をきれいサッパリ失ったことだ。

そんな状況下で人間椅子をはじめMarshall Blogにいつも登場してくれるロックのミュージシャンたちには本当に「日本のロック」の保護、伝承、発展に寄与してくれる真のアーティストたちだと思ってる。

185イケね、イケね、またやっちまった。
で、ナニが言いたいのかというと「ねぷたのもんどりこ」なのだ。
ロックの歌詞というのものは、自然と標準語で書くようになっているような感じがするでしょ?関西弁もたまに見かけるけど。
で、標準語ってのは冷たい感じがしなくもなくて、一番ロック・ビートに乗りにくいのではないかという気がするのだ。研究したワケではないので知ったようなことを言うのも恐縮なんですけどね。
そこで、登場するのが方言ですよ。特に東北弁。
もしくは各地に残っているおもしろい響きや気持ちのよいリズムを持った言葉をロック曲の歌詞に使うのはひとつの方法論だと思っている。

東京生まれ東京育ちの私には即座にいい例が思い浮かばないが、「おっちょこちょい」や「ノンキ者」を愛情を込めて「たーくらたー」と呼ぶ信州の方言がある。
私は長野に比較的長いこと生活していたことがあったのでこの単語を知ったが、ま、一度も街で「この、たーくらたーめが!」なんて誰かが叫んでいるのを聴いたことはない。でも、なんかいいでしょ、「たーくらたー」。言葉にリズムがある。

方言ではないが、「すっとこどっこい」なんてのも言葉がドライブしてる。そういう意味では「ずいずいずっころばし」は最高のロック歌詞だったりして…。

あんまりこういうことばっかりやっていると英語の歌詞よりワケが分からなくなってしまう恐れもあるので要注意だが、「がんばれ」、「まけるな」と歌っているかと思えば、「ゆっくり」だの「気張るな」だのと歌っているそこらへんのJ-POPの歌詞よりは少なくともよっぽどおもしろい。
最近、友川さんが注目を浴びていることも私はうれしく思っているのさ。

で、気がつくと今日も「♪ね~ぷたのもんどりこッ」って歌ってた。
続いて「幽霊列車」。

190
『萬燈籠』から「月のモナリザ」。これも鈴木さん独特の声が曲にピッタリとマッチしたへヴィ・チューン。「霊廟」なんて言葉を歌の中で初めて聴いた。歌詞は和嶋さん。

200ここで少々『萬燈籠』から離れて新旧取り混ぜのコーナー。
「暗い日曜日」、「死神の饗宴」、「相剋の家」。

210vこれはお気に入りの一枚なの。写りはよくないんだけど、「エレクトリック・ギタリスト」をうまく撮ったと思ってる。どうすか?

250vそれにしても「和嶋+Marshall+SG」というのは「人間椅子」という解を求めるための必須の公式ですな~。この三要素のうちのどれかひとつが欠けても「人間椅子」にならないんじゃないんですかね?

255vここでノブさんコーナー。
「アニキって呼んでくれ~!」

260v今日は『萬燈籠』から「蜘蛛の糸」。
280この猛烈にガナリ立てる無茶なシャウトが実に気持ちイイ!

270vやんやの拍手を浴びるアニキ。
中には「ダム~」なんて掛け声も!いくらなんでも「ダム~!」はないでしょ!
…んじゃ、ご希望にお応えして<どろろの日>のレポートではタップリとダムの話しでもしましょかね?覚悟しておいてくださいね。

290vノブさんの歌に続いて同じく『萬燈籠』から「新調きゅらきゅきゅ節」。

300v「男子たるもの」か…。この曲なんて日本語とアップテンポの8ビートがからんだ曲の最高峰ではなかろうか?下手すりゃ「Manish Boy」だぜ!
「ぶんがちゃっちゃ」がまたさっきの「すっとこどっこい」よろしく実に気持ちイイ。

310「恐怖!!ふじつぼ人間」。ク~、これまたグッとくるゼイ!このまま歌詞を適当な英語に置き換えたら完全にイギリス人が得意とするロックになるよ。
でも、そんなことをする必要はまったくない。この歌詞をイジってはならない!
「なめくじだらけの人間が ぬめりを垂らしてやってくる」、「腐臭の町には 鳥のかげさえなく 汚泥の川には畸形の魚浮かぶ」…スゲエ歌詞だ。
加治木剛の「川原の土手に腐った猫が横たわり」も驚いたけど、そんなノリだね。おとぼけキャッツ好きだった~。
タイトルは「仮面ライダー」みたいだけど、歌詞の世界は日野日出志を想起させる。

320「人面瘡」。それこそ「どろろ」に出て来たね。百鬼丸が劇薬で退治したんだっけかな?

330そして本編最後は「針の山」。

340vいかにもブリティッシュ・ハードロック然たるギター・リフが猛烈にエキサイティング!
240v観客はもう完全に興奮のふじつぼ…イヤ、るつぼと化した!

220これだけで大満足の本編。でも当然コレで終わるわけない。

346狂乱のアンコール。

345「愛の言葉を教えよう」

380続いて「ダイナマイト」。次回のレポートではダイナマイトの話しもしましょう。

350v究極のドライビング・チューンでメンバー全員大爆発!

360「津軽のジミヘン」、和嶋さんの至芸が次々と繰り出され観客の大喝采を浴びる!
385最後まで猛烈にプッシュするノブさんのドラミングはまるでダムの水叩きで放水を浴びまくるようだった。

370さらにダブル・アンコールで「どっとはらい」。
いかにも人間らしいへヴィ・チューンで「おどろの日」の幕を閉じ、その興奮はそのまま翌日の「どろろの日」に持ち越されることになった。

390人間椅子の詳しい情報はコチラ⇒人間椅子オフィシャルサイト

400<どろろの日>につづく

400v(一部敬称略 2013年9月29日 渋谷O-WESTにて撮影)

2013年11月22日 (金)

田川ヒロアキの『嵐にしやがれ』!

10月下旬の雨のお茶の水…。
まぁ、間断なくよ~降るわ~。スゲエ寒いし…。

お茶の水といえば、「楽器」ではなくて、「いもや」でしょうな。
お茶ノ水を中心に展開していたトンカツか天ぷらのチェーン店。
私はもっぱらトンカツ(=いもカツ)の方だったけど、学生時代何回食べたかわからない。
定食に付いているお味噌汁の具がしじみでね。学生の時(約30年前!)は豚カツ定食が確か550円だった。

レッチリのチャド・スミスっているでしょう?ドラムの。
チャドの実兄のブラッド・スミスがトンカツが好きで、「いもや」に連れて行ったことがあった。
いもやはどこの店もカウンターしかなくて、複数の人数で行っても空いた席から順番で座らなければならないシステムだった。
つまり、連れがいてもバラバラに座るのが普通だった。我々の時も一緒に座ることができず、順番を待つ時のブラッドの不安そうな表情が忘れられない。
ブラッドは少し日本語を勉強していたが、せいぜい「コニチハ」や「アリガト」程度が関の山で、オーダーすることも、箸をうまく持つことも心配なワケ。
そこで、順番を待っている間に徹底的に「と・ん・か・つ・く・だ・さ・い」を繰り返し口に出させて練習させた。(メニューはふたつ。後はヒレカツしかない)
ほどなくして我々の順番が回ってきた。
案の定、ブラッドは私と離れて座らなければならず、先に空席に向かう私を見つめるブラッドの不安の表情が増幅した。
そして、すぐにもうひとつ空席ができ、ブラッドが私から離れた席に着く。
さて、彼がオーダーをうまく言えるか興味津々で耳をそばだてていると、ブラッドはカウンターの中の店員に向かってこう言った…。

「ト、ト、ト、トンキャチュ ク、クラサイ!」

やった!言えた!注文を受けた店員は「トンカツいっちょ!」と注文を確認しながら何事もなかったように肉にパン粉をまぶしていた。
この時のトンカツがよほどおいしかったらしく、10年以上経った今でもブラッドと会うとこの話しになる。あの時いもやでブラッドが撮ってくれた写真が今でもどっかにあるはずだ。

その後、「いもや」もどんどん閉店し、今ではほとんど見かけなくなってしまった。もう廃業しちゃったのかな?
これが私のお茶の水…。

…と何やら人だかりが…。

10あ~あ~、こんな土砂降りの中でギターなんか弾いちゃって…。
でも、どっかで聞き覚えのある音だな…近付いてみよう。

20って、ステージ上がっているのは田川ヒロアキでないの!

30vというのは冗談で、「お茶の水熱烈楽器際」という野外イベントに出演するというので遊びに行ってみた。

40ま~、ホント嵐寸前のスゴイ雨でサ。

50v他の出演者の何組かはキャンセルしたというのに、このギター・バカ…あ失礼、例によって褒め言葉です…は豪雨などモロともせずギンギンに弾きまくっていた。
それでも、あまりの雨に出演しようかしまいか迷ったらしいが、「エエイ!雨がナンボのもんじゃい!どうせ降るなら嵐にしやがれ!」と覚悟を決めたのであった。(実際の田川さんはとても温厚な人で、こんなコワイ感じではありませんから安心してくださいね)

60「Seascape」に始まり、「My Eternal Dream」や「Fly Away」などの田川スタンダードを演奏。

80バッキング・トラックを使った約30分のステージ。

90靖国通りから少し入れば日曜日の駿河台も静かだ。その静かな雨のビルの谷間にこだまする「Ave Maria」のメロディの美しいことといったら!
ま、正直言ってですね、「アヴェ・マリア」なんて曲はガラじゃなかったけど、これだけヒロアキ君の名演奏を聴いているとさすがに好きになって来るね。知らない間に「♪あ~べ~」とかいって歌ってる時あるもんね。

100vもちろんその美しいサウンドは愛機Marshall JMD501から。やっぱり「田川&JMDサウンド」は美しいな。
これがさ~、何でなの?JMDは製造を終了したんだけど、今頃になってやたら現場で「JMDってもう手に入らないんですか?」って訊かれるのですよ。いつもそう。製造が終わると欲しくなっちゃう。ゲットした人、良かったね

105こんな雨の中なので、はじめは人影もまばらだったが、演奏が始まると爆音に誘われて徐々にお客さんが増え始め、最後には結構なにぎわいとなった。

110このイベントも楽器と触れあう機会を作って、器楽演奏の楽しさを一般の方々に知ってもらって、楽器の普及を図ろうというものなのだろう。
他にもハーモニカ講座やパーカッションの展示等も盛んに行われていた。とても素晴らしいことだと思う。

120vしかし、ことエレキギターやドラムのようなことロック楽器に関しては、いくら楽器を触ったりできる機会を増やしてもなかなか効果が表れないのが現状ではなかろうか?
先ごろ深夜番組で「ギターの販売数量が絶好調」であるようなことを言っていたが、果たしてこれを実感している楽器業界の人はいるんだろうか?まさか情報操作しているのではあるまいな?
誰がどう見てもギターが流行っているようには見えないだろう。

楽器不振という感じ方が正しいとするならば、その原因がゲームや携帯など他の娯楽があまりにも強力であるということは事実だろう。

しかし、一番の原因は音楽にあると思う。CDの販売不振と原因は同じだ。
楽器をやってみたくなるようなカッコいい音楽がないから誰もギターなんか手に取りたがらにことは明らかだろう。
例えば、我々は「Smoke on the Water」を聴けば、あるいは「Black Night」を聴けば、誰しもギターをやってみたいと思ったハズだ。
また、楽器の売り上げが好調だった時には必ずブームがあった。ベンチャーズ、ビートルズ…。でも、これは楽器のブームではなくて、「音楽のブーム」だったことを忘れてはならないと思う。
イカ天のころからこの様相は変わって来たような気がするな。
というのは、アレは「バンド・ブーム」であって「音楽」のブームではなかった。「バンド」が「ファッション」扱いされていただけとでも言えばよかろうか。その証拠にイカ天発信で現在まで歌い継がれている曲ってないんじゃない?
反対に人間椅子はイカ天でこの世に現れたけど、しっかりした自分達の思想で、自分達のロックを奏で続けてきた結果、生き残り、今爆発的な人気を得ている。奇抜な格好して出てきたが、ちゃんと自分達の音楽を確立していたからこその結果だと思うんですよ。「音楽が先にありき」なのだ。

ちょっと前には「けいおん!」ってのがあった。楽器が忠実にイラスト化されている!なんてよろこんでいる人達もいたようだが、あれも「アニメ」のブームであって、「音楽」のブームではない。だから音楽や楽器の歴史には何も残らないのは必至の結果だ。(影響が小さいということね)

で、結論。みんなでいいロックを育てましょうよ。いい曲(楽曲ではない)が、そして、いいミュージシャン(アーティストではない)がたくさん出てくればすべてうまくいくって。

130と、いつも通り自分の持ち時間を完璧に使って十分に自分をアッピールしたヒロアキ君だった。彼のpunctualityというのはスゴイよ。プロのなせるワザだと思う。

140vま~、今年もずいぶんバラエティに富んだ仕事をこなしたヒロアキくんだったけど、年内まだ活躍が続くんよ。
12月7日が車イスダンス世界大会、8日は岡山国際サーキットで開催される日本最大のマツダの祭典『MAZDA FAN FESTA 2013 in OKAYAMA』に出演する予定だ。

◆車イスダンス世界大会の情報はコチラ⇒日本車いすダンススポーツ連盟公式ウェブサイト
※田川ヒロアキの出演は16:00から約10分だが、より多くの方々にその魅力をアッピールするよい機会となるであろう。場所は「駒沢体育館」。
何しろ2020年のパラリンピックの開閉会式で演奏するの狙ってるけんね!
マーブロ読者の方で関係者の方がいらっしゃったら是非よろしくお願いします。あ、その時はMarshallの壁をお願いします、ハイ。

◆12月8日マツダファンフェスタの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

150終演後のサイン会。

160おなじみの『Ave Maria』だけでなく、最新アルバム『ようこそ田川Nightへ』も大好評で…

Cd田川ニンマリ…。

田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒Fretpiano

170v(一部敬称略 2013年10月20日 お茶の水小川広場にて撮影)

2013年11月18日 (月)

BEPP~結成15周年コンサート

Jeff BeckとLed Zeppelinの音楽をそのまんま肩張らずに再現するバンド、BEPP。
結成15周年のコンサートがBlues Alley Japanで開催された。
ハイレベルな演奏を楽しもうとするお客さんでBEPPのコンサートはいつも大盛況だ。

10大槻啓之

20vMISUMI

30v友成好宏

40v山内薫

50v河村カースケ

60vオープニングは「Going Down」~「Morning Dew」とBBAで固めて来た。

70いつの頃からかは知らないけど、「コピー・バンド」という言葉を使わなくなったね。きっと「コピー」という言葉がネガティブな印象を与えるからだろう。
そこで、「トリビュート・バンド」なんて呼び方が定着したようだが、かえってインチキくさい。「コピー・バンド」は「コピー・バンド」でもいいんじゃないかと思う。
ただし!そのコピーの仕方は厳密であるべきで、完璧に複写されていなければならないことは言うまでもない。
日本にいくつJeff Beckの音楽を演奏しているギタリストやバンドがいるのかは知らないが、やはりBEPPの演奏はその最高峰に位置することはまず疑いの余地がないであろう。
これぞ究極のコピーといえよう。

80v「なんか自然と似ちゃうんだよね~」というのは大槻さんの名言。大槻さんのスゴイところは、自然に似てしまうせいか、演奏法にしても機材にしてもガツガツしたところがまったくないところがカッコいい。ホントその名言通り、「あれ?またJeff Beckになってる?」みたいな。
でも絶対に外せないポイントもあって、そのひとつはMarshallだ。
120v第2期jeff Beck Groupのレパートリーから「Ice Cream Cakes」。これ聴くとそうる透さんを思い出しちゃうんだよな~。東京おとぼけキャッツのものまねコーナーでよくこのイントロを演奏されていた。
そういえば大槻さんは透さんのご紹介でお近づきにさせて頂いたのです。

90で、第1部は「オレンジ」特集と呼んでもいいような選曲で9曲のうち4曲がアルバム『Jeff Beck Group』から。

110v「Tonight I'l be Stayin' Here with You」「I got to Have a Song」、「I can't Give Back the Love I Feel for you」等が演奏された。

115ここで「Jeff's Boogie」。
以外にも大槻さん、今回初めてチャンとこの曲をコピーしたとか…。さんざん弾き尽くしていたものかと思っていた。

100

最後のチェット・アトキンス奏法(「ギャロッピング」って言うの?昔は「チェット・アトキンス奏法」って呼んでた)も完璧!とにかく安心して見ていられる!

130v第1部の締めくくりは『Rough and Ready』から…

140v「Got the Feeling」。
この第2期Jeff Beck Groupってのはモノすごい人気だね。Jeff Beckの歴史はすべてが重要で人気があるけれど、この時期は特に根強いね。

150vMISUMIさんがMCで「それでは2枚目のアルバムから…あ!…って言っても私たちのアルバムじゃなかったんだ!」と観客爆笑を誘っていたが、イエイエ、なかなかどうして、さすがに15年も演奏し続けているだけにどの曲も完全に自家薬籠中のものとなっていて、借り物という感じがしませんよ。「継続」というものはこうしたところでも力を発揮するものだ。

160休憩をはさんで第2部がスタート。
まずは「Where Were You」から「Stratus」で怒濤のインスト大会!

180「The Pump」…

200vして、「Goodbye Prok Pie Hat」。

210大槻さんの鬼気迫るプレイ!ものスゴイ集中力!
260vそれを完璧にサポートするバック陣も入魂の演奏だ!

220全編を通じて友成さんの華麗なピアノ・ソロも随所でフィーチュアされた。

230カースケさんのいぶし銀のプレイも十分に堪能できた!淡々とリズムを刻み続けるサマが何ともカッコいい!

240インスト・コーナーの最後は「A Day in the Life」。
もう完全に大槻さんがJeffに見えるわい!
280ここでMISUMIさんが登場して「ツェッペリン・コ~ナ~!」。このケロッとした豹変ぶりがまたBEPPの魅力だ。

170ここからはBEPPのメンバー全員がLed Zeppelinのメンバーと化す。

250_2曲は「Custard Pie」。

190v「The Wanton Song」。『Phisycal Graffiti』からの選曲はうれしいな。

270さらに「Black Dog」から~、オッと「Rock my Primsoul」!
310Robert PlantとRod Stewartというイギリスを代表するシンガーの持ち歌をメドレーで楽しみました。

300『Rough and Ready』から「New Ways Train Train」。

290ハードに、そしてソウルフルに本編の幕を閉じたのであった。

320アンコールは「People Get Ready」。

330vあの有名なギターのメロディが大槻さんの手によって、イヤ、もはやJeff Beckの手によって朗々と奏でられたのでありました!(聖子ちゃんの「赤いスイートピー」を聴いてこの曲を思い出すのは私だけでがあるまい)

340BEPPの詳しい情報はコチラ⇒BEPP Official Website

345v「結成30周年目指します!」と宣言!

350(一部敬称略 2013年10月9日 目黒Blues Alley Japanにて撮影)

2013年11月15日 (金)

THE VIRGINMARYS LIVE IN JAPAN

「コレ、Marshallのバンドなんですけど、シゲさんにはどうかな~」…と仲良しのレコード会社の担当者の一言でしばらく聴くのをためらっていた。素直だから、オレ。
で、ナンカの拍子に車の中で聴いてみた。

なんじゃ、コレ?好みも好みじゃないも、ヤケクソにカッコいいじゃん!ってんでそのまま3回聴いた。こんなの珍しいよ。Aちゃん、ありがとう!

バンドの名前はTHE VIRGINMARYS。マンチェスター出身のトリオ・バンドだ。

そのTHE VIRGINMARYSが来日するという。しかも東京で一回だけの公演。喜び勇んでカメラかついで行って来たよ!

10cdショウはドラの音とともにスタート。

15何の飾り気もないステージ。もうこれだけでこのバンドのストレートさがあふれ出ている。

20_2メンバーは;
ボーカル&ギターのAlly Dicaty。

30vベース&バッキング・ボーカルのMatt Rose。

40vドラムはDanny Dolanだ。

50vAllyはドップリとMarshall。

60vオリジナルのJCM800 2203と1960Aを使用。

70Allyの足元のようす。
うれしいことに入ってるじゃないの!VibratremとReflector!!
Vibratremはビブラート、Reflrectorはデジタル・リバーブだ。

80Mattのベース・アンプもMarshall。

80vおなじみVBA400とVBC810。

90vショウはノッケから圧倒的なパワーで、まさに何かの硬い殻から飛びだして来たかのような勢いだ。

100レパートリーはアルバム『King of Flict』全曲と既存の曲に合わせ新曲も披露された。アルバム全曲演っちゃうなんて初来日の時のVan Halenを思い出す。バンドの勢いにアルバムのリリースが追い付かないみたいな…。

110vボーカルにギターにとAllyの個性が前面に出てはいるが、なかなかどうして、3人のパッションがいい具合に釣り合ってバンド内の強力な化学反応を感じる。

120vもくもくとベースラインを刻むMatt。物腰は静かだが、ベース・ラインは情熱的だ。

130「オイオイオイオイ!ドラム壊す気かよ!」ってなぐらい力いっぱいのドラミングで観客の目を惹くDanny。

140vやっぱりいいバンドはこうしてメンバーのキャラクターがしっかりしていることは洋の東西を問わないね。THE VIRGINMARYSもいい例のひとつに挙げられよう。

150vそれにしてもAllyの声!
観ている方の喉が痛くなってきそうだ。しかし、これがロックでは美声なのだ。決して怒鳴ったり、がなったりしているワケではない。だからうるさくない。

180vギターもガッツが入ってるよ~。

160vリハーサルの時、彼のギターを聴いて瞬時にして彼がどんな音楽を聴いてきたがわかった。
そして、このバンドがいいサウンドを出している理由が自動的に理解できた。
結果、CDが楽しめた理由もわかった。
このことは、別の機会に彼の言葉で説明してもらうことにしよう。

170v2203というチョイスもいい。Marshallがわかっている男だ。
またReflectorの使い方がイカしてる!このエフェクター、こんな風に使えばいいのね?なんて今頃納得したりして…。

185弾き手の良さがモノを言っていることはよくわkっているが、やっぱいいな~VBA。

190vMattも「大好き」と言っていたが、このストレートでパワフルなバンドにはもってこいのベース・サウンドだった。4×12"キャビ(VBC412)でのサウンドも聴いてみたかったような気もするな…。

200要所要所で練られたベース・ラインを繰り出してくるところが何とも味わい深い。

210vこのリズム隊はホント、いい仕事をしているね。2人で演奏しているとは思えないような音の厚みだった。

220残念だったのはNATALが間に合わなくて…。彼が叩いたらスゴいだろうな…。Ashのキットがよさそうだ。次回は絶対にDannyに叩いてもらおう。

230vはじめはきれいに分けていた髪の毛も最後にはもう完全に風呂上がり状態。ちょっと独特な雰囲気を持っているDanny。その変化のしようもカッコよかった。

240v今回は東京で一回だけのお披露目だったが、次回は各地を回ってひとりでも多くのロック・ファンに観てもらいたいと熱望する。

250v特に若い人に観てもらいたい。そして、Allyがステージでやることに注目してもらいたい。私がこのバンドを支持する理由のカギはやはりAllyが握っている。

260vTHE VIRGINMARYSは私がいつもMarshall Blogで主張していることを実践してくれていると感じている。
すなわち、先達の偉業を研究し、そのエッセンスと自分達の世代の感性を実にうまくブレンドしていることが見て取れるのだ。

270vやはりロックは若い人のもので、若い人が作るべきだと私は思っている。しかし、若い人たちは「ロックが何たるか」を教えられていない。
古い考えかも知れないが、ロックのカギは「ブルース」にある。今の巷間のロックはあまりにもブルースと遠いところに来てしまって、戻り道を隠されてしまっているかのようだ。

もちろん、THE VIRGINMARYSの音楽からRobert JohnsonやB.B. Kingの香りを嗅ぎ取ることはできないし、期待もしてはいない。しかし、ブルースのフィーリングは持ち合わせていることは感じられる。これでいいのだ。そして、これがいいのだ。

日本からはなかなかこういうバンドが出て来ないな~。
このあたりがBluesbreakersやYardbirdsやFleetwood MacやChicken ScackやSavoy Brownを生み出した国との土壌のちがいなんだろうな。
あ、念のため言っておきますが、THE VIRGINMARYSはブルースのバンドではまったくござらんよ。音楽のルーツの話しをしているのです。

日本は音楽鎖国を1日も早く解いた方がいいよ。
他方ではこのバンドやThe Rival Sons、Big Elf等の骨のあるロックを日本に紹介し続けているHYDRANT MUSICには賞賛の声を送りたい。開国運動応援します!

280vTHE VIRGINMARYSの詳しい情報はコチラ⇒HYDRANT MUSIC Official Website

300開演前にCDにサインしてもらっちった!

310コンサートの翌日、3人はMarshall Blogのインタビューに応じてくれた。とっても感じのいい子たちなのよ~。アタシャ、すっかりファンになってしまったぞ!

320(一部敬称略 2013年10月3日 shibuya duo MUSIC EXCHANGEにて撮影)

2013年11月13日 (水)

Women's power Rockmaykan special <exist trace & FullMoon編>

昨日お届けした『鹿鳴館伝説III』の「Women's power Rockmaykan special」のDESTROSEの出番に先駆けてステージに上がったのがこのバンド。

10_4FullMoonだ!
「フル・ムーン」なんていうから「Half Moon」に引っかけたJanis Joplinのトリビュート・バンドかなんかかと思ったらゼンゼン違う。コリャどう見てもジャニスじゃない。
そう、アキバ系美少女バンドなのだ!

20_4青い月、ねねはボーカル。

30v_2ピンクの月はギターの、えれん

40v_2山吹の月は、みつの。キーボード。

50v_2ベースのさかえは緑の月。

60v_2赤い月は、えどがわるる
100_4どうでもいいことなんだけど思い出した。
ウチの子が小さい時、セーラームーンを見て、あの歌(アレはHank Mobleyの「Recard Bossa Nova(またの名を「The Gift」)」を想起させるなかなかにイイ曲だ)の最後の「♪ミラクル・ロマンス」というところを「ミラクルのマウス」と歌っていたっけな~。どうもそう聞こていたらしい。あの頃は可愛かったな~。
ついでに、幼稚園で習って教わってきた「カゴメ、カゴメ」の「♪いついつでやる」のところを「いついつJR」と歌っていた。子供ってスゴイ。

モノスゴイ盛り上がりよう。ま、そんな予感はしていたんだけど。

80_4ステージのメンバーの動きにあわせて客席が動き、踊るサマは圧巻だ!
145それがですね、このような出で立ちをしているが、音は芯のあるハード&メタル・サウンド。
180_4とりわけドラムのるるチャンが叩きだすへヴィでパワフルなビートが小気味よい。

70vもちろん他のメンバーもしっかりしたド迫力の演奏で観る者を圧倒する。

120v_2昨日も書いたのでもうしつこくは触れないが、甲高い声を出して「愛だ、恋だ」と騒いでるそこらへんの男子バンドより全然迫力があるってもんだ。

130_4ご覧の通り女性のファンもこんなにノッちゃってら!

140こうした、骨のあるバンドに不可欠なのはMarshallのギター・サウンドだね。
90_3また、このボーカルのねねちゃんがすこぶる芸達者で、声をいくつも使い分けたりする。加えてステージ運びが実にスムースで次から次へと色んなことを押し込んで観ている方も楽しいことこの上ない。

150v_3それとね、ビックリしちゃったのはお客さんのフォーメーション?客席がモーゼの十戒みたいに真っ二つに割れてみたり、飛んでみたり…「音楽はウップン晴らしではない」といつもは暴れる客席のことをよく書かないMarshall Blogだが、今回は見ていてああいうコトができる人達が少しうらやましかったりして…。というノリよう。

160_311月30日にはFullMooN主催で「汚ピンク直前!!今日という日の無料ライブに乾杯!!」という無料イベントが開催される。
◆日程 2013年11月30日(土)
◆会場 渋谷CLUB CRAWL
◆開場/開演 18:00/18:30
また、12月6日にもFullMooN主催イベントがよていされている。

是非この機会にFullMoonを体験されるとよかろう。

190_4Fullmoonの詳しい情報はコチラ⇒FullMoon official website

200_3実際のイベントではFullMoonに続いてDESTROSEが出演した。

そして、トリで登場したのが…

10_3EXIST TRACE。
ちとムズカシイ名前…「存在の軌跡」ってとこか?Marshall Blog初登場。

20_3ボーカルのジョウ
90vギター&ボーカルのmiko
40vギターの乙魅

50vベースは猶人

60vドラムはMally。

70_3このバンドのウリは何と言っても…

80_3ジョウとmikoのツイン・ボーカルだろう。

100_3ワン・ステージのうちで1曲だけボーカルではないメンバーが歌うというのはよくあること。
しかし、ガッツリ、いやガップリ四つに組んで2人のシンガーが歌い分けているバンドというのはなかなかないものだ。

165しかも、ふたりの声が実にマッチしていてアレンジも完璧だ。

exist traceのステージにはシアトリカルな要素はないが、このツイン・ボーカルの利点を使い。シアトリカルにステージを展開したのは何と言っても1970年代初頭のFrank Zappaだ。
Mark VolmanとHoward KaylanからなるFlo & Eddieという芸達者をフロントに迎え、「Billy the Mountain」の名演や『Fillmore East, June 1971』の名盤を生み出した。
トリプル・ボーカルのThree Dog Nightは有名だろう。

110mikoちゃんのバックラインはMarshall。JVM410Hだ。
何でも彼女のギター・ヒーローに倣ってJVMを選んだとか…だ~れだ?

120Mallyちゃんのドラムがこれまたカッコいい!
彼女とはある雑誌の撮影で一度ご一緒させていただいたことがあった。その時は演奏を見たことがない時分だったのだが、今回初めて見て感動!カッコいいわ。

130_3そして、そのドラムと完璧なコンビネーションでバンドをドライブさせる猶人。

140v_2主にギター・ソロは乙魅が担当している。

150v_2そうそう、ボーカルの2人のルックスの対比もおもしろい。
いかにもロック・シンガー然としたジョウ。

160vかたやギターなんか弾きそうにない感じのmikoちゃんがバリバリとギタをかき鳴らしてパワフルに歌ってしまう。

170vこれまたいつもいていることだが、いいバンドというものはメンバーひとりひとりの役割がハッキリしていて、個性的であるのが常だ。

180_3適度にハードで適度にポップで…exist traceサウンドも確立している。

190_3先日もD_DriveとCrying Machineのダブル・ヘッドライナー・ツアーにゲスト参加したexist traceも抜群の仕上がりだった。近々レポートするのでお楽しみに!

200vアッという間に全曲演奏しきってしまった。
もちろん会場もおお盛り上がりだ!
来年1月には東名阪のワンマン・ツアーも決定している。

210_3昨日に引き続いて少しだけ書かせてもらえば、個性豊かなラインナップが揃っているのもガール・バンドの特徴とはいえまいか?
それもあの手、この手と苦しみながらナニかを生み出そうとしているのではなく、自然発生的にバラエティ豊かなものになっているような気がするのである。
215_3Marshallの社長の奥さんEllieが、パーティに集まったガール・ミュージシャンに会って驚きながらうれしそうにこう言った。「日本はスゴイわ!こんなにちゃんと楽器を弾けるガールがいるんだもの!イギリスには女の子の歌手はたくさんいるけど、楽器を弾けるガールはいないのよ。これが日本のガール・パワーね!」
女性ミュージシャンだけが集まって「マーシャル祭り」が開かれる日のももう間近か?!しかも2days?!

220vexist traceの詳しい情報はコチラ⇒exist trace official website

230(一部敬称略 2013年10月13日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2013年11月12日 (火)

Women's power Rockmaykan special <DESTROSE編>

目黒の老舗ライブハウス、鹿鳴館がシリーズで企画しているスペシャル・イベント『鹿鳴館伝説III』 。
私が高校の頃、「鹿鳴館」はもう無くなっていて、「鹿鳴館の伝説」といえばサンハウスだった。昔は今みたいにバンドが日本全国をグルグルとツアーしてまわるなんてことはなく、そういう活動ができるのはレコードをリリースしている人気バンドだけだった。ネット配信はおろか、「インディーズ」なんて言葉もなかったころの話しだよ。だから地方のバンドを東京で観ることなんて極マレで、ライブハウスのスケジュール表や看板には必ず、「○○バンド from 戸隠」なんて出身地が明記されるのが普通だった。
ある時、いくつか年上の先輩がこう言った。「サンハウスが東京に来た時、鹿鳴館と○×△(どこかは忘れた)で演奏して帰って行ったんだよ。スゲエかっこよかった!」って。それがうらやましくて…。
私にとっての「鹿鳴館伝説」はまさにそれなのだ。
その鹿鳴館も復活して久しく、盛んにロック環境を演出していることはうれしい限りだ。

今日レポートする『鹿鳴館伝説』は「Women's power Rockmaykan special」と題するガール・バンド特集。
『Woman's Power』も女性のバンドがまだまだマイノリティだった時代から良質のガール・バンドを輩出し続けて来た伝統あるイベントだ。
今日の登場バンドはDESTROSE。

10DESTROSEは今年春のSHOW-YAの『NAONのYAON』にも出演し、Marshall Blogにも登場してもらった。

20実は、明日2013年11月13日にニュー・シングル『霖Rin/MAZE』となる。それに合わせて、その翌日14日には渋谷O-WESTでワンマン・コンサートが開かれる。
ノリにノッているのだ、DESTROSE。

30cdボーカルのMarina。

Rm_img_5955ギターはMina隊長と…

50成美

60ベースはmiho

70_2ドラムがHaruna。

Rm_img_6249この日はオープニングアクトも含めて4バンドが出演した。DESTROSEは3番目の登場。
すさまじいまでの熱気が伝わるだろうか?!

90_2ガール・バンドが登場する度に書いているのは重々承知しているが、それにしても女性陣の活躍ぶりたるや隔世の感がある。
255女性のバンドといえば、ヤンチャなことをしない分、比較的リズムがしっかりしていて、そこに歌のウマイ女の子が入ってバンドらしきものをやっていた…というのが30年前ぐらいの様相だろう。

110vそのレベルは「女の子だから…」という枕詞がついて、彼女たちが楽しく演奏しているのをほほえましく傍観しいるのが関の山だった。
130_2バンドとしての演奏は何とかこなせたにしても、リード・ギターという最後の難関が待ち受けていて、それを克服するのに随分と時間がかかったが、今ではとうとうバリバリとソロを弾きまくるガール・ギタリストもそう珍しくなくなって来た。
120vだから「女の子だから…」という枕詞も今では使い方が異なるようになり、「女の子のバンドだから男らしい」みたいな妙な逆転現象が起きてしまっていることはかえってほほえましいことではなかとうか。
しっかりしろ、男!

140v私も職業柄、ずいぶんとたくさんのガール・バンドを目にするが、不思議なことに女性陣の方がガッツのあるハードなロックを好む傾向があるように見受けられる。
たとえ、ヒラヒラの御姫様のようなメルヘンチックな格好をしているグループでも音はしっかりハード…なのは当たり前で、「女心を切々と」などということとは無縁なところがまたたのもしくもうれしいではないか。

Rm_img_6243今は演奏者の性別でカテゴライズされている「ガール・ロック」が、これをこのまま推し進めて行くと、「女性がクリエイトするロック」という風に定義が変わって行くような気すらしている。

160_2そして、DESTROSEはその先鞭を切っているのだと思う。ステージを観ているとそんな気がするのだ。

Rm_img_5780そして、やはりこうしたガッツィなロックのギター・サウンドとくればMarshallを背負う以外に選択肢はあるまい。

180_2もちろんMina隊長も成美ちゃんもMarshallだ。

190_2Marshallがなくては作ることのできなかったハード・ロックの魂が、こうして地球の裏側で美しい女性ギタリスト達にも受け継がれているなんてことは50年前のJim Marshallには想像できなかったろうな~。

210_270年代のMarshallの広告にはイメージ・キャラクターによく女性が使われていたが、そう、Marshallと女性は相性がいいのよん。

220_2

それにしてもハードでタフなパフォーマンス!

215_2超満員の会場でステージはほぼ酸欠状態!

230v新曲も披露されて盛り上がりがピークに達する!

240_2歌にアクションにと大暴れのMarinaちゃん。
100_2ゴリンゴリンと容赦のない重低音でバンドを引っ張ったmihoちゃん。

250_2やっぱりいいバンドというものは、こうしてメンバーひとりひとりが個性的で生き生きとしているものだ。

260ワンマン・コンサートは明後日。渋谷O-WESTだ。どうかお見逃しなきよう!

270さて、明日発売のシングル『霖Rin/MAZE』はハードでメロディアスなDESTROSEの魅力がふんだんに盛り込まれた力作だ。

30cdこれはそのレコーディング風景。

290実は、このレコーディングはMarshall Blogが避けて通れないポイントがある。それはHarunaちゃんのドラム。

300NATALが採用されたのだ。

310Traditional Customというキット。22"Bass、12"Tom、14"&16"Floor、14"x5.5"Snareという構成。材質はメイプル。写真のキットのカラーはグロス・ブラック。
ナンカいいんですよ。イギリスっぽくて!

320NATALは1965年創業のイギリスのパーカッション・ブランド。現在ではMarshall社の参加でドラム・キットを中心にビジネスを展開している。

NATAL Drumsの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums(英語版ウェブサイト)

330kHarunaちゃんとの相性もいいのだろう、素晴らしいサウンド。エンジニアの方からも大絶賛を頂戴した。

340v真剣な成美ちゃんに…

350vmihoちゃん。

360vMarinaちゃんは別ブースで歌入れ。感情を思いっきり注入した熱唱!

Dr_img_0723抜群に音抜けする粒立ちのよいドラム・サウンドに…Harunaちゃん、ニンマリ。
Mina隊長とは時間が合わなくてこの日は行き会えず。残念!

380vDESTROSEの詳しい情報はコチラ⇒DESTROSE official website

400(一部敬称略 2013年10月13日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2013年11月11日 (月)

八王子.....白崎映美との一夜

久しぶりにやってまいりました…ココは八王子。
いつも楽しいLive Bar X.Y.Z.→A。
オ!店内にはmintmintsのポスター!
うれしいね~。この写真を撮影した時も楽しかったナ。

10さて、今日のレポートは上々颱風の白崎映美のステージ。
私は勉強不足にして上々颱風を通過していないのだが、バックを務めるおなじみのメンバーからお誘いを頂戴してお邪魔することになった。

20ファンキー末吉30v仮谷克之40vホッピー神山50v田川ヒロアキ60vヒロアキくんはMarshall JVM215Cを使用。
相変わらずの美しい音色!
100v
しかし、この日は完膚なきまでにヤラれてしまった…65映見さんに!70v昨日ちょっと数えてみたんだけど、今年は取材や写真撮影でこれまで2.8日に1回の頻度でホールやライブハウスに足を運び生の演奏に立ち会ってきた。
90どの公演も力演ぞろいで素晴らしい演奏だったことはここに記すまでもないのだが、今回の映美さんのステージは2013年のベスト・パフォーマンスの上位に軽く喰い込むあまりにも素晴らしいものだった。80v皆さんにご覧頂いているのはイギリスのMarshall社直営のオフィシャル・ブログなワケだけれど、Marshallのことなどスッカリ忘れて映美さんのパフォーマンスにハマりきってしまった!110vこの衣装。カラフルなエルメート・パスコアールのようだ。120_2着付をするだけでも結構な時間を要したそうだ。130クツもカッコいい!

140とにもかくにも映美さんの一挙手一投足がどうにも魅力的で写真を撮るのに夢中になっていると耳がおろそかになってしまう。150vオープニングから数曲はドンドコドンドコと「和」のビートとテイストを大胆に取り入れた曲を披露…というより民謡だな。155「皆様の人生にファンファーレを」
190v「あったりまえだ節」160「夢の果てには」170v「♪とうほぐは、寒くて暗い。暗い、暗い…くら~いベイベ~~!」
185vってコレ、ジャニスでおなじみの「Cry Baby」!(オリジナルのレコーディングは1963年のGarnet Mimms and the Enchanters)

180映美さんは山形は酒田のご出身だそう。
山形弁は最高だよ!
200ちなみにステージのご本人はまったく暗くありません。楽しい一方。

210MCがまたケッサクだ。

220vこれはどんな衣装を着ているかを説明するためにヒロアキ君に触らせているところ。

230楽しそうでしょ?

240George Dukeでおなじみのフィンガー・シンバルをつけて歌う映美さん。

260顔の表情が豊かで至極演劇的だ。
特に目の動きにこちらの目が行ってしまう。

270v

280v

290これだけの人選だからして、もちろんバックのパフォーマンスも最高だ。
音楽王、ホッピーさん。

315ホッピーさんとは伊藤広規&青山純の奇盤『A*I』のお仕事でごいっしょして以来。
250誠に勝手ながら私的にホッピーさんを「音楽の師匠」と仰いでいる。
師匠、Tシャツありがとうございます。
もう大分前のことになるが、鬼怒無月さんらとMike Keneallyとの演奏を撮影できていればよかった…。
もっともあの頃はカメラすら持っていなかった…後悔している。330v第2部の冒頭にはホッピーさんのソロ・コーナーが設けられた。
ホッピーさんのソロ・ピアノいいんだよな~。

340v当然のごとく大きな拍手が送られたソロ・コーナー。

350着実なプレイでバンド・サウンドを下支えする仮谷さん。

360v仮谷さんのベース・ソロ好きなんだよね。

370vでも、今回はバックに徹してソロはオアズケ。残念。

380vファンキーさんはいつも通り。

390v得意の本番中ケータイ!

395v今回のショウの前半はナント、8ビートなし!
「和」のビートでバンドをグルーブさせた。でもね、お経は8ビートだよ。

400vひとたびロック・ビートになるとそこはもう脱兎のごとくドライブしまくるホレボレするようなドラミングだ。

410vコレ、本番中。
ここで一番ウマそうにジョッキを空にしたのはヒロアキ君。
実はこの当時、新しいCDの制作にかかりきりでビールを飲む時間もなかったとか…。

420これが発売になったそのCD『ようこそ田川Nightへ』。『Ave Maria』とはエライ違いだな。
これはレギュラーで開催している田川ヒロアキのショウ『田川Night』の雰囲気を詰め込んだCDで、なかなか本物を見に来れないような人たちにも田川Nightの楽しさを伝えようとした作品。詳しくはまた別の機会にね。

田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒Fretpiano

Rc_img_6298 一番前に座っていたノリのいいお客さんと…ってコレMarshall Blogのバナーでおなじみの下町のヒプノシス、梅村昇史さんじゃないの!

430「もう一度会いたい」

450「マラムレシュの夢」

460「この胸のときめきを」

470vオリジナル・ソングだけでなく、こうして時折出て来るスタンダードがまた楽しい。
300第2部でに思いがけない1曲はツェッペリンの「Rock'n'Roll」!
440ナニを歌っているのかと思ったらこれが「♪有り金くんろくんろ、ろくんろーる」のお金チョーダイ・ソング!
これは思いつかなかったな~!

480vこの日はサイドマンに徹した田川ヒロアキ。ま、サイドに回った時も最高の仕事をするのがヒロアキくんだ。

490最後にはドバッと超絶ソロをかましてくれた。
310もちろんMarshallから繰り出されるそのサウンドは非の打ちどころのない美しいものだ。

500v「月夜のらくだは泣いているだろうか」~「ココロはいつか」と映美ワールドを炸裂させて本編を終了した。

505vそして、アンコール。

510髪飾りをハズしてステージに立つ映美さんもまたチャーミング。

520もうとにかく最初から最後まで映美さんと映美さんの音楽の魅力に満ち溢れた素晴らしいショウだった。
もう3回観たい!

白崎映美の詳しい情報はコチラ⇒白崎映美facebook

530vやっぱ最後は乾杯!

540
 200 (一部敬称略 2013年10月2日 八王子Live Bar X.Y.Z.→Aにて撮影)

2013年11月 8日 (金)

LIVE ROKUGENSHIN~CROSSOVER DAY <後編>

『ROCK DAY』に引き続いて今日も中盤でお楽しみコーナー、出演者のサイン入りパネル・プレゼント~!
MCは音楽評論家の大野祥之。

05vアシスタントは会場に遊びに来ていたRie a.k.a.Suzakuちゃん。

10_2サイン入りパネルと打ち上げ参加の権利がゲットできるクジ引き大会。世界で1枚しかないレア・グッズが当たるとだけあって、クジをひく恭司さんやRieちゃんの手にお客さんの視線が注がれたのでした。

20_3そして『CROSSOVER DAY』もいよいよ後半。
恭司さん、天野さん、小沼さんの3人がステージに立つ。

30_2恭司さんのボーカルで「Little Wing」。今日はじめての歌モノだ。

35vもちろん三人三様のソロもタップリとフィーチュアされた。

40_3前回「Spain」のところで触れたが、この「Little Wing」も時を経つにつれて成長している曲とは言えまいか?
もちろんClaptonの「Rainbow Concert」など昔からカバーの絶えない曲ではあるが、ここへ来ていよいよ名曲の度合いが高まってきているように感じる。
46年前の曲ですよ!
ああ、幼稚園で一生懸命泥団子作ってる頃だわ。あの時分からジミヘン聴いてりゃ今頃な~。

どんなにテクノロジーが進歩してもいまだに誰もJimi Hendrixを超えることはできない…どころか、ますますHendrixの偉業が手の届かないところに上りつめてしまっている。それは今の音楽がブルース等のロックのルーツからドンドン離れて行ってしまっているからではなかろうか。

50張り裂けそうな魂の高まりを表現する恭司さんのギター。これはもうもはや「歌」だ。

60v小沼さんは他のギタリストとは一線を画すフレージングで「小さな翼」を「ようすけ色」に染めた。
そういえば、昔クリニックで小沼さんのバッキングをさせていただいたことがあった。あ~あ、あんなことしなきゃヨカッタな~。小沼さん、あの時はゴメンなさい、ヘタで…。

70v_2ジャズ、フラメンコ…天野さんのギターの懐は深い。そのバーサティリティを活かしたソロは聴きごたえ満点!

80v_3野呂一生もアコギを手に登場する。

90v_2天野さんとのデュエットで「浜辺の歌」。

100_3これも殺人的にいい曲ですな。

110_2ふたりの繊細なプレイがこの美しく深いメロディを際立たせる。

120v_2「六弦心」のおかげで忘れていたたくさんの童謡や唱歌を思い出したが、こうした曲というものは「海」のものが多いのか「山」のものが多いのか…。どっちだと思う?
この天野さんと野呂さんの奏でた曲はもちろん「海」の歌だ…「浜辺」だから。茂さんと恭司さんの「紅葉」は「山」じゃん?

さぁ、どっちだ?

130…と考えている間に安藤正容

140v安藤さんの「六弦心」今日は「海」。今日3曲目の「海」曲。CROSSOVER系の人は海好きが多いのかな?

150v_2Marshallではござらんが、実にいいサウンド。

160安藤さんは私の学校の先輩でもあられるが、昔あるジャズ雑誌で読んだのは、大学時代にあるジャズ・コンテストに出場した際、審査員の方から「キミ、学校辞めても明日からプロで喰っていけるよ」と言われたとか。さすが…。そのスタイルはまるでJim Hallだったとか…。
そんな安藤さんのストレート・アヘッド・ジャズを聴いてみたいのは私だけではあるまい。

170v_2そして野呂さんが再び加わって『CROSSOVER DAY』のクライマックスが訪れる。
それは珠玉の名曲メドレー。

180_2まずは「ASAYAKE」。

190v_2こぶしを挙げて会場と一体化!盛り上がるね~、コレは。

学生の頃、今の家内と神奈川県民ホールへカシオペアを観に行って帰り道にケンカしちゃったんだよな~…なんてことを瞬時に思い出させるから音楽の力ってスゴイ。
音楽って「ニオイ」まで思い出させることができるんですよ。

220さらに拍車をかけたのが「Truth」。

230_2疾駆するレーシング・カーのイメージをダブらせてこのクライマックスを楽しんだお客さんも多かったことだろう。
200v_2『CROSSOVER DAY』本編を飾るにふさわしい興奮のエンディングだった。

240v_2そして全員参加のアンコール。

250アンコールに用意されていたのはSteppen Wolfの「Born to be Wild」。

260恭司さんのリードで次々とソロが回される!

270もうみんなメッチャ楽しそうでしょ?

280_2木村さん、「ワイルドで行こう」なんて演奏するのこれが最初で最後だろうな~。

285v_2小沼さんのソロではバックが4ビートに!トリハダ!

290_2ICCOUさんも丸っきりワイルドに行ってみた!

300v_2日本のメロディとロックのスタンダード…

310_2素晴らしい音楽に満ち溢れた最上のコンサート、そしてマーシャル祭りだった。

320本番2日間、リハーサルと合わせて4日間、弾きっぱなしのバック陣!
石黒彰

330二家本亮介

340vそして山本真央樹
本当にお疲れさまでした!

350_2感動のフィナーレ!

360これも日本のロック界の至宝、山本恭司あってこそ実現したことを忘れてはなるまい。

370_2総立ちの客席に別れを告げる六弦心プレイヤーたち。

380_2この一大ギター・イベントの最後の最後を飾ったのは恭司さんの「蛍の光」。まさに感動の一瞬だった!

390_22日間、スリリングなセッションに挟まれて、日本のメロディの素晴らしさを存分に堪能した。本当に素晴らしい名曲たちだ。比べるのはあまりにも酷なのは百も承知だが、それに引き換え現れては一瞬で消え去っていく昨今のテレビから流れて来る曲のナント滋味に乏しいことよ…。
『LIVE ROKUGENSHIN』はギターの魅力とともに、そんな日本の旋律の楽しみをナマで再認識させてくれた。
ギター好き、音楽好き、そしてMarshall好きにはタマらない、本当に充実した2日間だった。   

400_2ところで、「山の歌」か?「海の歌」か?の結論。数えたワケではない。家内との家族会議の結果だが、私が達した結論は「山」。
理由は、いくら四方を海に囲まれていようとも、日本には美しい四季があるから。海にももちろん四季は訪れるが、その移ろいがハッキリ目に映りにくい。
緑、赤、白と季節が変わるたびに衣装替えをする美しい野や山にこそ多くの日本人はロマンティックな感情を抱き、思いを歌に注いで来たのではなかろうか?

日本は本当に美しい国なのだ。

60_2<ROCK DAY>やリハーサルの様子もお見逃しなく!
LIVE ROKUGENSHIN~ROCK DAY <前編>
LIVE ROKUGENSHIN~ROCK DAY <中編>
LIVE ROKUGENSHIN~ROCK DAY <後編>
Let's Go to キネマ!~Live Rokugenshinリハーサル・レポート<CROSSOVER編>

Let's Go to キネマ!~『LIVE ROKUGENSHIN』リハーサル・レポート<ROCK編>

(一部敬称略 2013年9月22日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2013年11月 7日 (木)

LIVE ROKUGENSHIN~CROSSOVER DAY <前編>

すさまじいまでのギターの洪水、『ROCK DAY』に続いての『LIVE ROKUGENSHIN』はクロスオーバー系(この言葉を使っているところが何ともうれしい!)のスター・ギタリストが結集した。

『ROCK DAY』同様、ロビーに飾られた出演者たちの愛器。

10『CROSSOVER DAY』のオープニングも山本恭司の「君が代」。

20_2恭司さんは両日ともJVM410Hのパワー・アンプと1960Aを使用。
Marshall伝統のパワーステージと1960Aが織りなすギター・サウンドは天空に上る白竜のように美しい(見たことないけど…)。

30「君が代は 千代に八千代に さざれ石の いわおとなりて 苔のむすまで…」。この2日間のイベントは音楽に対してまさにこの歌詞がピッタリだ。「君が代」を「Crossover」に替えても、「Rock」に替えても、「Guitar」に替えてもよい。要するに「Long live music」なのだ。

40_2続いてオリジナル曲の「Generation」。

50v_2今日もMCは音楽評論家の大野祥之。

60_2大野さんもMC、インタビューとリハーサルも含めて大忙しの4日間だ。

70今日最初の「六弦心」ギタリストは鈴木茂
茂さん、ナントMarshall。JVMの50W、1×12”コンボ、JVM215Cをプレイ。
グッド・サウンド!ま、結局は「茂さんサウンド」なんだけどね~。

80v_2恭司さんとデュエットの「紅葉」。
100_2これまたホンワカ、茂さんらしい秋のメロディにうっとり。
100vオハコのボトルネックが何とも味わい深いのよ!あぁ、「砂の女」も聴きたいな~。

90コリャ、恭司さんとのコンビネーションもバッチリだわ!

110vフラメンコ・ギタリストのICCOU登場。

120vICCOUさん、まさかのストラトキャスターでみんなからヤンヤヤンヤ。
150vもうステージに正面を向けてセットするスペースがなかったのでICCOUさんのアンプは上手の一番端におかれた。VintageModern2466と425Aのセット。

130v茂さん、恭司さん、ICCOUさんというものスゴイ取り合わせで演奏されたのは、Billy Cobhamの「Stratus」。
それにしてもこの曲は有名になったもんだ。チョット前までは誰も演ってなかったハズなのに…恐ろしやジェフ、ベック先生(ダディ竹千代風に)。

140変わった組み合わせだけあって、やはりおもしろい結果が出たといえよう。

170音数は決して多くないが、深みのある渋いプレイの茂さん。
180我が意を得たりと縦横無尽にロック・フレーズを宙に放つ恭司さん。

170vガシガシとバッキングに集中する茂さんもステキ。

160vでも一番衝撃的だったのは歪み系のエフェクターまで持参して、マクラフリンのように速弾きで空間を埋め尽くしたICCOUさんのプレイであったことに異存はあるまい。
後ほどまた本職でご登場いただく。

185vさて、『ROCK DAY』に続いてのホスト・バンドは…

キーボード、石黒彰

190vベース、二家本亮介

200vドラム、山本真央樹

210vおもちゃ箱のように次から次へと宝物が出て来る。
続いては小沼ようすけ

220v小沼さんとは昔よくお仕事をご一緒させていただいたんよ。1974Xを使っていただいていたこともあったしね。
感動したのは今日のこのナイロン・ギター。これはその当時に使い始めたギターで、それを今でも大切に使ってくれている。メチャクチャうれしかったな。

225v小沼さんは「われは海の子」をプレイ。サーファーだからね!

230いくら事前に許可を頂いたとはいえ、ク~、静かすぎてシャッター切りにくい!でも久しぶりの小沼さんだからお言葉に甘えて撮らせてもらっちゃう。
でもこの静謐さがタマらん。よく弾けるな~。見てるだけでドキドキしてくる。
小沼ヴォイシングが快感のソロ・プレイなのでした!

240v恭司さんもアコギで登場。

250v_4曲はPaul Desmondの「Take Five」。

260vこれまたスリリングなデュオでマイった。
ソロもさることながら、あの有名なサビのメロディに小沼さんが付けるハーモニーのエグイこと!

280「ギターが2本集まると何かが起こる」…的な発言をしたのはLarry CoryellだったかJohn McLaughlinだったか。
まさにそれを実証するかのような奥行きの深い演奏…。観客の誰もが固唾をのんだハズだ。
270v「Take Five」は「乱調五番」というタイトルで、ある日本の覆面バンドが壮絶な演奏を残している。そのギター・ソロが筆舌しがたいほど素晴らしい。
個人的にはそのソロを香津美さんの「Manhattan Flu Dance」と並んで日本のインスト曲における最上のギター・ソロのひとつに挙げたい。
残念なのは覆面バンドだったので誰がそれを弾いているかがわからないのだ。
でも、今日の恭司さんはその人にまったく引けを取らないぐらい素晴らしい!

285vあ~、もっと観たい、聴きたい~!でも握手して終わり。

290今度はクラシック界から木村大

300vここはICCOUさんとのアコースティック・デュオだよ。曲は「さくらさくら」。

310このセットもあまりにも静かで見ている方が緊張してしまいそう…。

320vさすがにとてもじゃないけどステージ下からの至近距離で撮影はできなかった。私のカメラのシャッター音なんかでこの演奏の邪魔はしたくないからね。
私もギタリストなのでそれぐらいのエチケットはわきまえてる…「誰がギタリストなのよ?」って家内が横で笑ってら!ふたりにシャッター音が聴こえないようにステージから離れ、客席の後ろとサイドから撮った。

Rc_img_2647 2人が心を込めて奏でる一音一音が会場内を静かに舞っているかのようだ。

340やはりこのあたりのアコギ・セクションは「CROSSOVER DAY」のひとつのハイライト地帯となった。この後もそう。

Rc_img_2657 で、アコギを片手に登場したのが天野清継

360vアコースティック・ギターが3人。

370「Spain」でしょうね~。ここは。
しかし、この曲も驚くべき浸透度だよね。人生で一体何回耳にすることだろう。昔はこんなにみんな演ってなかったよ。
『Light as a Feather』が1973年の発表。もう40年も前の曲だ。名曲ってのは育つもんだネェ。
「La Fiesta」だの「Almando」だの「Got a Match?」だの「Sicily」だの、Chickにはもっと頭角を現しそうなの名曲があるけど、やっぱりみんな「Spain」がいいだね~。
頭の「アランフェス」がまたグッとくるんだろうね。「アランフェス」というとキマって第2楽章だけど、実は第1楽章がメチャクチャかっこいいんだぜ。

380今夜もコレ、名演でしょ。
最高の名手が最上の素材を料理。今日もおいしいものがたくさん食卓に並んどります。

390今度は恭司と木村さんのアコースティック&エレクトリック混合デュオ。
恭司さんのE-Bowを使ったソロが幻想的だ。

400今日はCD『六弦心 vol.2』収録の「竹田の子守唄」。
ここにも他ではきっと見ることのできないであろう極上のギター・ミュージックが展開したのであった。

410六弦心の詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website

420<CROSSOVER DAY後編>につづく

(一部敬称略 2013年9月22日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2013年11月 5日 (火)

LIVE ROKUGENSHIN~ROCK DAY <後編>

いよいよ『LIVE ROKUGENSHIN~ROCK DAY』のレポートも最終巻に突入する。
「Black Night」でにぎやかに盛り上がった後は…

10_2ゲスト・ギタリストの田川ヒロアキと…

20v山本恭司によるダブル「Ave Maria」。

30v_2ヒロアキ君は今年、その名も『Ave Maria』なるアルバムを発表しているのはいつもMarshall Blogをご覧になっていらっしゃる皆さんにはご存知の通り。

40v_2恭司さんも以前に『Mind Arc』という作品でこの曲を取り上げている。いかにも恭司さんのギターにピッタリくる曲だとは思わないかい?
190v_2ヒロアキ君は今日唯一のコンボ・プレイヤー。愛用のJMD501だ。他のスタックに負けないパワフルな音圧と「Ave Maria」を繊細に奏で出すこのバーサティリティが素晴らしい。いいアンプだったのに…。ヒロアキ君はおそらく世界一のJ「MDコンボ使い」だろう。

53vク~、この静謐な空間!さっきまでこの同じ舞台でピロピロと激しいギター合戦が繰り広げられていたとはにわかには信じがたい!

55vしかし、このシロタマだらけの平坦なメロディをシングル・ノートで弾くこの勇気。
ギターに込めた情熱を一気に解き放つかのような華麗な恭司さんのプレイに対し、たおやかに流れるリズムの森でポツンポツンと音を置きながら散歩しているようなヒロアキ君の「うた」。ヒロアキのギターの音色がもっとも美しく響く瞬間だ。

60_2壮絶な速弾きで技術を競い合うのもにぎやかで楽しいものだが、こうしたバラードでフィーリングをぶつけ合うのもスリリングなものだ。「油絵の勝負」と「墨絵の勝負」とでも例えようか…。

70_3観客全員が一音も聴き逃すまいとステージに集中する。咳ひとつ出ない、まるでクラシックのコンサートのよう。

80_2続いて恭司さんの独奏で「仰げば尊し」。

83はちきれんばかりの感情を投入した情熱的なプレイ!

85v驚異のダイナミクスと美しいビブラート、恭司さんの魅力が満タンに詰まった超絶プレイ。何も速弾きだけが超絶技巧ではないということを知るべし。

90_2それにしてもイイ曲だ。でもね、ひとつ気になっているのはこの曲の呼び方。「仰げば尊し」での「あ・お・げ・ば・と・う・と」とアクセントをつけないで最後の「し」で下げるでしょ。コレおかしい。
「仰げば」の「お」と「尊し」の「う」にアクセントが来るべきなんですよ。こんな変なイントネーションを受け入れちゃうところがまた日本語の偉大なところなんだけどね。

100v_4梶原順がステージに立つ。

110v_2「本当はCROSSOVER DAYに出るべき人」とされながらも昔取った杵柄のロック魂こもった演奏を聴かせてくれた。

120v_2まずは六弦心曲の「夏は来ぬ」。この曲を聴くと必ず石鹸のコマーシャルを思い出す。「夏は絹」ってヤツ。ウチの父がこの曲を使ったテレビCMを見て「フフン、『夏は絹』か…うまいこと考えたな…」と言ったのが忘れられないのだ。
これもメッチャいい曲だよね。ビートルズ的には「P.S. I Love You」か?意味はないけど、なんかそういう感じを受ける。あまり人の口には上らないけど、スゲェ名曲ってこと。

125リハーサルの時は「夏」ということでGershwinの「Summer Time」をそのままクォーテーションしていた。カッコいい!

130v_2計算された素晴らしく抑揚の効いたプレイがショウ全体のいいアクセントになった。梶原さんのプレイもさることながらこのあたりの演出の妙は見事と言わざるを得まい。

140v_2そして最後のギタリスト、斎藤光浩が登場。

150vまずはブルースでコテ調べ。Freddie King~Eric Claptonで有名な「Have you ever Loved a Woman」。作者はFreddieでもClaptonでもなくBilly Mylesという人。
200v_3
エモーショナルなギターバトル!やっぱりギターにブルースは欠かせない!
180_3ところでこの光浩さんの音!素晴らしすぎる!
実際、リハーサルの時もみんな「なんじゃコリャ?」と注目を浴びたのが後ろに見えている2203KK。そうJCM800のKerry Kingモデル。そうなんですよ。名器だったんですよ。さんざんクリニックをやったっけな~。
別にKerryのような凶暴な音を出さなくても何ら問題はないワケで…。問題どころか名器の誉れ高いJCM800 2203のパワー・アンプにKT88を搭載したモデルなんだから音が悪いワケがない。コレさんざんクリニックで言ったんだけどな~。
それをこうして名手が使いこなすのだからタマらない!

170v_2「身内すぎるゲスト」なんて恭司さんおっしゃってたけど、やっぱりシックリくるね。クドイようだけど、私がこのおふたりをはじめて拝見したのはエアロスミスの初来日の時の武道館だった。
あれから35年以上経って…武道館のテッペンからBow Wowを見て感動した少年には色んなことがあって、今こうしてMarshallから直々にMarshallの仕事をさせていただいて、恭司さんともお仕事でごいっしょさせていただいて…メッチャ不思議。
その間、このおふたりはあれからもズーっと第一線で音楽をされて来たことに畏敬の念を抱く。

220_4そこに梶原さんがジョインする。

230_2曲は「Silver Lightning」。ブリティッシュ風味テンコ盛りのへヴィ・チューン!
160v_2そして、本編最後の曲に突入する。
「Signal Fire」だ!

240_2日本のロックを代表する不滅のハード・ロック・ナンバー!210リハーサルの時、思わず「気持ちイイ!」と楽しそうに快哉の声を上げた恭司さん。

260_2本番はもっと気持ちよさそうだった!
270_2そして本編を終了。

280_2ここまでリハを入れて3日間、弾きっぱなしの石黒彰

290_2こちらも弾きっぱなしの二家本亮介

300_3叩きっぱなしの山本真央樹
素晴らしいプレイだった!

310アンコール。今日の出演者がズラリと勢ぞろい。

320_2イヤ~、これだけの大ギタリスト…

330_2そしてズラリを並んだMarshall。

340_2この仕事をしていてヨカッタ!と思わずにはいられない!

350_2曲はこの一大ギター絵巻の閉幕にふさわしい六弦聖の「Purple Haze」。

360_3当然、全員にソロが回される。

370_2みんなとても楽しそうだ!

380ギュワワワ~ン!ヒロアキ君のスライド・ウォッチに恭司さんもビックリ!

385完璧なバッキングを提供した3人も大フィーチュア。

390vやはりこのテクニックがなければこんなイベントのバックは務まらんわな~。

400v_2でも、この3人は翌日の<CROSSOVER DAY>が待ってるでね~。ホント、すごい人たちです。

410_3熱のこもったソロ合戦を固唾をのんで見守る観客!

420_2そしてエンディング!
やはりこうしたジャム・セッションはこの手のイベントの華だ。運動会でいえばクラス対抗リレーだ。「赤勝て、白勝て!」…しかし、今日のコンサートに勝者はいない。強いていえば出演者も観客もノックアウトしてしまったロックとギターが勝者ということか。

430_3台風一過。まだ『LIVE ROKUGENSHIN』は終わらない。

440熱くなった気持ちをクールダウンさせるがごとく、恭司さんの美しい独奏による「蛍の光」が用意されていた。

450_2ギタリストとして、そしてホストとして感動的な仕事ぶりを発揮してくれた恭司さん、やっぱり日本のロック界の宝モノだ!

460終演後記念にパチリ。
恭司さん、大野さん、バックのお三方はまた明日!

470打ち上げのようす。

480<ROCK DAY>、お疲れさまでした!

490六弦心の詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website

500『LIVE ROKUGENSHIN~CROSSOVER DAY』につづく

(一部敬称略 2013年9月21日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2013年11月 1日 (金)

LIVE ROKUGENSHIN~ROCK DAY <中編>

続いての六弦心プレイヤーは横関敦

10vD_DriveのSeijiさんと組んでCozy Powellの「The Blister」。Wes Montgomeryの「Unit Seven」みたいなAABAのサビつき変則ブルーなのね?

20_2「Jet Finger」の異名をとる横関さん。この曲がピッタルやね。

30v対するSeijiさん。「胸を借りるつもり」なんて言ってたけど、トンデモナイ!思う存分の弾き倒し&弾き倒しっぷりで一歩を引けをとらないっての!

40v横関さんはVintageModernが発売された時、YOUNG GUITAR誌の付録DVDで2466を弾いてくれた。
あの時もギター・バトルだったナァ。

50_2他を寄せ付けない、見るからにバトル向きのギタリストだ。

60vイヤもう、2人とも弾くわ弾くわ…。

65様々なテクニックを臨機応変に繰り出して応戦するSeijiさん。

70_2指の回り具合もスゴイが、ヌケのよい音がまた素晴らしい!

80v後ろに見えるのがそのギター・サウンドをクリエイトしているSeijiさんの相棒DSL100EC。

90vスカっと会心のソロを弾き上げたSeijiさん。
ギターの凶暴な一面を見たド迫力のセットだった!

95さて、この超高速ブギを完璧にバックアップしたバック陣を今日も紹介しておこう。

キーボード、石黒彰

101vベース、二家本亮介

102vそしてドラムは山本真央樹

103vセッション曲の後は横関さんの「六弦心」曲、「ずいずいずっころばし」。

110vここは山本恭司さんも加わって、横関さんまたぞろバトル状態!

120さすが恭司さん、激しくもメロディックに切り込んでくる!

130vここもスゴイバトルになっちゃってるにゃ~。でも音楽を重視した華麗なテクニックのぶつかり合いはいくら見てても飽きない。

140そこへ原田喧太さんが合流!オイオイ、「火に油を注ぎ込む」とはこのこっちゃないのかい?!

160…と、ここは意外にも歌モノ。おなじみT-Rexの「20 Century Boy」。
3人で一斉に♪ジョコジョーンとかますイントロがすごい!
150_2喧ちゃんの歌もフィーチュアされてうれしいなっと!

210v_2ところでみなさん、T.RexっていうとMark Bolanのばっかり名前が出て来るけど、このグループはボーカル&ギターのBolanとMicky Finnというパーカッショニストふたりのユニットなんよ(元々はSteve Tookという人がパーカッションを担当していた)。ま、頭脳警察みたいなスタイルだね。その後、ベースとドラムが加入して4人編成のバンドになった。

で、このMicky Finnが使っていたパーカッションのブランドがNATAL(ナタール)。Deep Purpleの『Made in Japan』のジャケットに写っているIan GillanのコンガもNATAL製だ。

Natal_power こんな感じ。
そのNATALはドラム・メーカーとして今ではMarshallの傘下に入っている。
すみませんが、NATAL、覚えておいていただけますか?これからしょっちゅう出て来ますんで…。

NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Official Website(英語版でゴメンね)

Kit 観客をあおる喧ちゃん。一気に盛り上がる!

170これだけ濃い3人のギタリストが同時にステージに立てば自然にバリバリ弾いちゃうのが人情ってもん。

200v_2もちろんお客さんも大喜びだ。みんなギター聴きに来てるんだし!それにバッチリと応えてくれる3人の至芸!

190「もっと!」と横関さんを焚きつける恭司さん!

220_2それに応える横関さん。ここも見逃せない前半の重要なシーンのひとつとなった。

180_2前半を終了して、休憩的にはさまれた抽選会コーナー。

230今日の出演者のサイン入りのパネルをプレゼントしちゃうというもの。そして、当選者は打ち上げにも参加できるという特典付き。

240クジを引く恭司さん。

245vYukiちゃんも。
ちなみにSeijiさんとYukiちゃんのパネルの写真はワタクシメが撮影したものです。あ、サイン入れ忘れちゃった!要らないね、ハイ。

250…と、なごやかな雰囲気で抽選会を終了。
コンサートは後半へと突入する。

260後半のトップバッターは青木秀一

280vまずは背比べ。
ES335がこんなに小さく見える人も珍しい。
昔、Night Hawksのツアーで地方のライブハウスで演奏した時、頭が天井につかえて、青木さんが入りきらずステージを取っ払って演奏したとか…。

285v「体は音を表す」
スケールの大きなギター・サウンドで六弦心CD収録の「おぼろ月夜」をプレイ。

290v渾身のプレイで名曲に命を吹き込む。

300_2青木さんに「おぼろ月夜」という組み合わせの妙を楽しむ場面。

310v_2六弦心レパートリーの演奏はどれが素晴らしい演奏で、プレイヤーの個性を味わう格好の材料となったね。

320ここで田川ヒロアキが登場。

330vヒロアキくんはC残念ながらまだCDには参加していないので、「ゲスト・ギタリスト」という位置づけで出演してくれた。

340v恭司さん、青木さんに交じって演奏したのは「Black Night」。

350日本人離れした青木さんのボーカル!これも楽しみにしていた。

360_2このシーンだけサポートで参加してくれた河村さん。

380v_2股間に見えるのは愛用のJMD501。
考えてみると今日唯一のMarshallコンボだわ。
420vスタックに負けないパワフルなプレイで切り込んでくるヒロアキ君!

385vそれにしても素晴らしい青木さんのボーカル。声がもうMarshall!

390_2当然ここでもソロ回しだよ。

370正統派フレーズでガッチリと六する青木さん。

400あ、弾き方がおかしいぞ!左手が反対になってる。あなたそれじゃダメでしょうよ!
ヒロアキ君はキテレツなフレーズで応戦。こういうところが彼のおもしろいところだ。

410_2物販も大盛況!

430_2六弦心の詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website

連休明けの<ROCK DAY後編>につづく


(一部敬称略 2013年9月21日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2013年10月31日 (木)

LIVE ROKUGENSHIN~ROCK DAY <前編>

鶯谷…山手線29駅の中で最も昇降客の少ない駅。いいじゃないの、セイセイして。
って、コレどっかで見た!っていうんでしょ?ハイハイ。ちょっと再利用させて頂きますよ。

10近隣には徳川家の菩提寺の寛永寺と上野恩賜公園があるため高い建物が周囲にあまり多くなく、東京23区の中でも最も景色のいい場所のひとつとされているそうだ。
それにしても台東区ってのは名所旧跡、祭りごとが盛りだくさんだナァ~。台東区のおまわりさんは大変だ。
クラシックな駅舎。まるでロンドン郊外のようだ。

20昔は寛永寺に京都からの僧侶を迎えることが多く、「江戸のウグイスは訛ってはる」と、京都のウグイスを連れてきたそうだ。それが月日を重ねるうちに鶯の名所になり、鶯谷という地名に落ち着いたそうだ。
かつては正岡子規もここに暮らし、近隣には「恐れ入谷」の鬼子母神がある。

30橋の上の駅舎を出て1分…

40橋を渡ったところに「東京キネマ倶楽部」がある。
もう何回もMarshall Blogに登場してきているが、改めて名所案内、そして道順案内的に紹介してみた。
50先日リハーサルの模様をレポートしたように、ここ東京キネマ倶楽部において9月21日と22日の両日にわたり『LIVE ROKUGENSHIN』が開催された。

山本恭司さんをはじめとした日本を代表するスーパーギタリストたちが奏でる日本の美しいメロディをテンコ盛りに収録したコンピレーション・アルバム、『六弦心』&『六弦心 vol.2』。

0506

そのライブ・バージョンが『LIVE ROKUGENSHIN』。
久しぶりの大型ギター・イベントだからね。「ROCK DAY」と「CROSSOVER DAY」と題された2日間のステージをジックリとレポートする。

60_2ズラ~リとステージに並んだMarshall。
JVMやら2203KKやらVintageModernやらJMDやらJCM2000やら…。
「六弦心」であると同時に「黒箱心」でもあるのだ。

10やっぱりMarshallって絵になるよナァ~。
前から言ってるけど、「ズラリと並んでサマになる」のは仮面ライダーとMarshallだけなのだ!(ウルトラの兄弟も許す)
しっかし不思議だよな~。他のアンプではどんなことがあってもこうはいかない。
並んだMarshallが魅力的なのは、単にデザインや黒と金と白の配色ということだけではないんだよね。
古いギターがそうであるように、Marshallにはロックの黄金期を作って来たというロマンが詰まってるからなんだな~。

20入口ロビーに飾られた出演者たちの愛器。

30バラエティに富んだ「六弦心」グッズ。

40定番のTシャツや出演者が実際に使った弦やピックを加工して作られたアクセサリー類もも人気だったが、ナント言っても変わり種は…

50コレ!
オリジナルのとうがらし。七味唐辛子から一味抜いて「六味とうがらし」。「Rock Me」なんてSteve Millerも薬研掘りもビックリのグッズじゃないの!

60開演直前のステージそでの楽屋…

70みんなヤル気満々!

80そして第1日目、『LIVE ROKUGENSHIN~ROCK DAY』が始まった!

90このコンサートのホスト役、山本恭司がまず登場!

100v_2コンサートのテーマ・ソング的にバッキング・トラックに乗せて「君が代」を演奏。必殺の恭司さんサウンド!

110気合タップリのオープニングにコンサートへの期待は否が応でも高まるというもの。
130そして、オリジナル曲「Generations」。

120v冒頭からギターづくしの展開にギター・ファンはニンマリ。そう、今日&明日はゲップが出るまでギターを味わい尽くすギターの日本シリーズなのだ!

140vMCを務めるのは音楽評論家の大野祥之。恭司さんとはもう超長年の間柄だ。
私も恭司さん長いのよ、一方通行だけどね。
何せはじめてBOW WOWを観たのが14歳の時で1977年のこと。Aerosmith初来日の時だもん。

150このコンサートはいつかマーシャル祭りの時にやったのと同じで、バックは変わらずフロント陣がジャンジャン変わるという、「ギタリスト十人組手」方式。
コレ見てる方は内容がコロコロ変わって楽しいけど、演ってる方は段取りやら取り回しやら結構大変な騒ぎ。
しかし!一番大変なのはモクモクとバッキングに徹するバック・バンドの方々なのだ!

フロントの人はいいよ、曲を選んで自分の曲だけ弾いて「ハイ終わり」だからね。
ところがバック・バンドはタマらんよ。ギタリストが好き勝手に選んで持って来た曲をすべてさらって、全編弾き続けなきゃならない。目立たないし…。
しかも本番だけじゃないからね。リハも当然全部付き合わなきゃならない。
つまり、これが務まるのは相当腕がよくてモノ好きでお人良しのミュージシャンということになる。
今日もそんなスゴ腕のリズム隊が集まった!

キーボード、石黒彰

160vベース、二家本亮介

170vドラムは山本真央樹。もはやいわずと知れた恭司さんの息子さん。

180そしてここから六弦心ギタリストが次々と登場する。

トップバッターはD_Driveのふたり。

190vSeijiと…

200vYuki

210v2人は『六弦心 vol.2』に「どこかで春が」で参加した。

2202人とも自分のMarshallを持ちこんでのプレイ。
SeijiさんはJCM2000 DSL100EC。普通のDSL100にEC(Extended Check)フレットを施した日本限定50台で発売したモデル。同時にLC(Large Check)フレットを貼ったDSL100LCも発売された。あの時はカスタム・ショップなんて夢のまた夢で、私が独自にMarshallに企画を提出して作ってもらったモデルだ。
回りまわってSeijiさんに使ってもらえてメッチャうれしいわ!

230vYukiちゃんは同じくJCM2000のTSL100。

240vこの演奏を聴くと今年のNAMMを思い出す。
ここだけの話し、あの時、日本に帰ったらすぐにレコーディングしなければならないのにSeijiさんはこの曲のアレンジに苦心していたのだ。
元来Seijiさんはこの曲を知らず、シンプルすぎるネタの料理法に迷っていたワケ。
でも結果的には、「お、Seijiさんうまくやったな!」って感じ。

250vメロディに入る前に付け加えられたメロディが実にD_Driveらしい。一旦マイナーに入ってから本メロディにつないで明るい春の到来を暗示させている。

260vツイン・リードというD_Driveのセールス・ポイントをうまく活かした楽しいアレンジだ。
彼らのツイン・リード、自分達のオリジナルではよさが大爆発するのは当然なんだけど、SHARAさんをゲストに交えたワンマンで「Radio Magic」のメロディを2人が弾いたことがあった。あのカッコよさはいまだに忘れられん。
今日も思い出に残るステージになった。

270実はこの曲のライブ演奏は今回が初めてではなくて、CDがリリースされた時の記念イベントでも演奏している。

280あの時はチョット緊張していたみたいだったけど、今回は素晴らしいバック陣を得てふたりともス~ラスラと立板に水の演奏。Seijiさんの座右の銘通り「完璧」でござんした!

290Yukiちゃんにインタビュー。

300六弦心のライブに出演できたよろこびを述べるYukiちゃん。

最近はモノスゴイ人気のD_Drive。どこへ行っても会場は超満員。ああ、あのガラガラだった頃がなつかしい…あ、失敬!とにかく盛り上がっちゃってる!
やっぱり他にないからね、こういうバンド。オリジナルはやはり強いのだ!

310v続いての登場は原田喧太

320vYukiちゃんとのセッションでJeff Beckの「Savoy」。
みんなこの曲好きね~。

330喧ちゃんもいつも通りのJVM410H。

340誰もついてコレない速さでフレーズを積み上げるYukiちゃん。

350v観客の目はYukiちゃんの壮絶なプレイにくぎ付けだ!

355v対する喧ちゃん。スケールのバカでかいソロで迎え撃つ。

360そういえば、大分前、MODE FOURが発売になった時、アチコチで喧ちゃんとクリニックをやったんだけど、その時よくこの曲を弾いてもらったんだっけ。なつかしいナァ。

370vどんなフォーマットでも笑顔の絶えないYukiちゃん。本当にギターを弾くのが楽しそうだ。ま、これだけ弾けりゃ楽しいにキマってるわな。

380v迫真の掛け合いパート!

390大先輩の喧ちゃんとの共演に緊張した…ってんだけど、堂々たる弾きっぷりでした。

400vマァ~、最初からナントすごいパフォーマンスってことよ。

410続いて喧ちゃんのソロでCD収録曲「夕焼け小焼け」をプレイ。

430さすが!喧ちゃんらしいエモーショナルにしてワイルドなアレンジ、そしてプレイ。

420行く時はトコトンまでとめどもなく突き進んでしまうのが喧ちゃんのスタイル。
440vさすがにJVMを知り尽くしているだけあってサウンドも極上!この曲、こんなにヨカッタかな?
先日の「マサヤン天国生誕60祭」も感動したけど、今日もジンとくる「夕焼け小焼け」なのでありました!

450六弦心の詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website

<ROCK DAY中編>につづく
(一部敬称略 2013年9月21日 東京キネマ倶楽部にて撮影 ※冒頭は9月19日付けの記事の一部を転用しました)

2013年10月30日 (水)

【緊急掲載!!】本日発売の伊藤広規ニュー・アルバム、そしてチャリティ・コンサート

『Water Color』、『ON EARTH/NEBULA』とここのところギタリストの松下誠とのコラボ作品のリリースが続いている伊藤広規。
そして本日、その3作目『FUTURE DAYS』がリリースされた。これにて3部作完結!

10cdさて、自分の音楽活動、山下達郎をはじめとするさまざまな音楽家との活動に並行して広規さんが力を入れているのが東日本大震災のチャリティ活動だ。
『FUTURE DAYS』発売のちょうど前日、つまり10月29日の昨日、シリーズで開催しているチャリティ・コンサートを取材してきた。

冒頭に広規さんからのごあいさつ。

20vそして、福島県南相馬市から駆けつけてくれた『いちばん星南相馬プロジェクト』というチャリティ団体の星巖理事長からさまざまな被災とその後の状況の説明があった。
テレビでは食品偽装や原発汚染水のニュースなどで毎日ゴッタ返していて、2年半前に被災されたたくさんの方が今でもさまざまな形でご苦労されていることを我々は忘れがちだ。
現地の方の生の声を聞くと、その現状に驚かされる一方だ。こうして普段と何ら変わりのない生活が遅れることに感謝せずにはいられない。

そうした被災者の方々の援助をし続けているのが広規さんのチャリティ・コンサートなのだ。
震災直後はずいぶんとあちこちで盛り上がったチャリティ活動だが、今ではあまりそんな声も聞えなくなった。広規さんはずっ~と続けている。

30vさて、コンサート。
今日はドラムレス。
ベース、サックス、ピアノというJim Hallもビックリの編成!

40テナー・サックスは北海道の広規さんの仲間、小野健吾

50v同じくピアノの工藤拓人。拓ちゃん。

60vそして親方、伊藤広規。

70v達郎さんやいわき等、大きいステージでは必ずMarshall 1992のフルスタックを使う広規さん。
今日のような小ぶりのギグにはさすがにフルスタックは不釣り合いだ。
で、今日はEDENの180W、2×10"のコンボ、EC210が使用された。

このNAMM2013で発表されたコンボ、すでにMarshall BlogではD_DriveのShimataroがデモ演奏で使用してその音質のよさやヌケの良さがズバ抜けて素晴らしかったことをレポートしているが、なるほどやっぱりスゴイ!

Marshall社のエラリー社長がMarshall Blogの1周年を記念するメッセージの中で触れているように、EDENはMarshallの保有するベース・アンプのブランドだ。

80そして、愛用のDIペダルWTDI。

95実は、今日のバンド・フォーマットがドラムレスと聞いて、正直楽しみにしていた。
ナゼか?
広規さんのお宝グルーヴが裸で味わえるから。裸ったって広規さんが脱ぐワケじゃないよ。脱ぎたがる人は後で登場する。
ベース1本でどれだけバンドをドライブさせるかが楽しみ…ということね。

100また、ドラムがいないんだからよせばいいのに、ノッケからゴリゴリのハード・フュージョン・チューン!
ところがコレがスゴイ!
ドラムがいない間隙を全部広規さんが埋めてっちゃう!

110演奏だけでなく、小野さんとはゆッる~いMCのコンビネーションもバッチリ!

115そこへまず加わるのが松下誠。

120vひとり増えてカルテットになった。これが今日のバックバンド。

130ついに『Water Color』、『ON EARTH』、『FUTURE DAYS』の3部作を完成させたNEBULAコンビ。

140誠さんのセンシティブなプレイ。

150ひとりでカッチリとリズムを背負う広規さん。やはり最高の組み合わせだ。

イヤ、しかしこのコンボ、EC210ってよくできてるな~。このヌケの良さは一体なに?ま、広規さんが弾いていることを大分割り引いても音が良い。
180Wなんでドラムが入ったらチトきついかもしれないが、今日はこれであまりにも十分。
音に芯があって、何よりも音色が深い!

155ここからは歌入り。
歌うは浦田Amazing健志

160vバンドはクインテットに。また雰囲気がガラリと変わる。

170Tom Waitsの曲やLeon Russellの「Tight Rope」、The Beatlesの「A Day in the Life」などなかなかクセのある選曲がうれしい。

180「A Day in the Life」ではポールのベース・ラインを完璧に押さえる広規さん。タマラン!メッチャかっこいい!

190vしかし、にぎやかで愉快な人だ、浦田さん。自分で「Amazing」と呼ぶ。
でも、本当にAmizingな声と歌いっぷりだと思う。また「Helter Skelter」聴きたい。
浦田さんはポール派なんだな?「A Day in the Life」のポールのパートを成り切り気分で歌っているのがほほえましい。
浦田さんの声で「Oh! Darling」や「Got to Get into my Life」や「I've Gotta Feeling」あたりを聴いてみたいと思う人は私だけでなあるまい。

この「A Day in the Life」、オーケストレーションは40人編成。それをもっと分厚くするために4回ダビングして160人編成のオーケストラにした。とか、最後のピアノの大フェルマータは3台のピアノを4人で同時に弾いて、ハーモニウムを加えて3回ダビングしたとか…。
昔の人は本当に偉大だ。
クリックひとつで何でもできちゃうデジタル・テクノロジーも便利だが、こうした先人が苦労して仕上げた音楽的遺産の前ではナント軽佻浮薄なことか…。ボカロはその一番いい例だろう。

200最後に三線を持ってもうひとり加わる。

210石垣島出身の華菜枝
240済んだ愛らしい声で「なだそうそう」と「ハナミズキ」を熱唱した。

220v広規さん、譜面ガン見。もっと譜面台を高くすればイイのに!でもおかげで写真が撮りやすいです。

230難関をスリ抜けて汗ばんだ広規さん。それを華菜枝がチャリティ・バンダナであおいでいるところ。

250そして全員集合。
このバンド、実はすごい。ナニが?って、北海道から石垣島までの人たちを網羅している!温度調節がムズカシイ?!

260Young Rascalsの「Groovin'」。
これはもう広規さんの『Relaxin' at IWAKI ALIOS』でおなじみね。

270浦田バージョンも男性らしくてよろしいな。

280可憐な声でハーモニーをつけてくれた華菜枝ちゃん。

290色っぽいソロに、深いバッキングにとスケールの大きなギター・プレイの誠さん。

300リハの時、Pat Methenyの「James」、Herbieの「Dolphine Dance」、Joe Hendersonの「Recoda Me」なんかを吹いていた小野さん。「My Foolish Heart」も吹いてな。
次回は広規さんとこれらの曲を本番で演って欲しいな。

310どの曲だったか忘れちゃったけど、ものすごいソロがあったっけ。もちろんすべてが素晴らしいプレイの拓ちゃん。
こういうフォーマットではピアニストのプレイが大きなカギを握る。

320最終曲、The Band の「The Weight」でコーラスをつける広規さん。
やっぱりすごうベース・プレイだった!
なんで、こう違うんだろうな~。広規さんとかオガンちゃんのベースってのは一度弾き出すと、まるで音を立てて(実際に音は出してるんだけど…)バンドが動き出すよのがわかるような感覚を受ける。
今日もタップリそれを味あわせて頂いた。

330vそして終了。
おもしろかった!

340さて、さてさて、ここで話題はチト変わる。
今日、2013年10月30日、広規さんと誠さんのコラボ作品の第3作にして最終作の『FUTURE DAYS』が発売された。
2人の他に青山純。Ma*To、マック清水、ゲストで北島健二なども加わった重厚なる一撃。
内容は他2作同様過去に録音されたものだが、何でまた今までオクラに入ってたのと誰もが首をかしげたくなるような仕上がりだ。

350『Water Color』、『ON EARTH/NEBULA』同様、今回もライナー・ノーツを書かせていただいた。
これで『Relaxin' at IWAKI ALIOS』、『A*I』に引き続き、連続で5作ライナーを担当させていただいているが、毎回書いていて実に楽しい。
ま、大した文章でないのが申し訳ないが、今まで書き澱んだということがない。聴いてすぐにドバーっと書いて、後は文字を切り詰める作業に時間をかける。実はコレが大変な作業なのだ。
何しろ書きたいことや言いたいことが山ほどあるから。
『Relaxin'』は文字数無制限だったので、1曲ずつ解説して、9,000字ほどブチ込ませて頂いたが、他の諸作は紙幅が限られていたので、もう縮めるのに一苦労!
この『FUTURE DAYS』をお手にされた時、我が拙文にもお目を通して頂ければ光栄至極である。

360ジャケットのデザインはやましたみか。みかさんとも『Relaxin'』からずっと一緒にお仕事をさせていただいている。私のヘタな写真を選んで、並べる。つまらん文章をスペースに押し込む。そのご苦労には感謝して余りある。
今回も3作を通して統一した雰囲気の中に一作ずつ内容を主張させているかのようなデザインが素晴らしい。

370ノリにノッてる広規さん。益々のご活躍を期待するばかりである。

伊藤広規の詳しい情報はコチラ⇒伊藤広規オフィシャル・ウェブサイト

380v(一部敬称略 ステージ写真は2013年10月29日 仙川Kick Back Cafeにて撮影)

2013年10月29日 (火)

黒猫チェルシー+OKAMOTO'S presents 『ミュージックヒストリーグレイテストゴールデン☆ヒッツラボセミナーゼミナール研究所』

本当にいい夜だった。
まずは黒猫チェルシーと再会したこと…。以前、何回かMarshall Blogに登場していただいたことがあった。

10黒猫チェルシーは…

ボーカル、渡辺大知

10vギター、澤竜次

20vベース、宮田岳…今日はキーボードを担当。

30v_2ドラム、岡本啓佑。

40v_2以前にもMarshall Blogに出て頂いた…というのは、そう、澤さんはMarshallプレイヤー。

50v_2JMP時代の(JCM800シリーズが出る1981年より前に製造された)2203に1960TVを使用している。
若いのに伝統に根ざした素晴らしいギター・サウンドだ!

60v_2さて、この『ミュージックヒストリーグレイテストゴールデン☆ヒッツラボセミナーゼミナール研究所』と題したコンサート…素晴らしい企画だった。
黒猫チェルシーとOKAMOTO'Sのメンバーが研究員に扮し、ロックの生誕から発展していく過程、を調査し、時代を象徴する名曲を再演するのだ。研究員だから白衣を着ている。

合間合間にはその時代の代表的な出来事を紹介するハマ・オカモトさんの愉快なMCがはさまれる。

勉強不足で申し訳ないのだが、「OKAMOTO'S」というバンド名はメンバーの名字が全員「OKAMOTO」さんだからなんですってね。
フィンガー5の「玉元」さんと同じか…って違うよね~。Ramonesと同じく「バンドメンバー皆兄弟」的な発想なのだそうだ。

70_2出だしは50年代のロックンロール期。

80v「Jailhouse Rock(監獄ロック) / Elvis Presley」と「Johnny B. Goode / Chuck Berry」が研究された。

90vやはり、長年の風雪に耐えてきたオリジナルは強い。諸説あろうが、やはり「ロック」をさかのぼればコレに突き当たる。

100_2若いのにメンバーたちも演奏が楽しそうだ。

11060年代のMods、British Invation期。
「Jampin’ Jack Flash / The Rolling Stones」。
続いて「The Kids Are Alright / The Who」 この曲が出るたぁビックリだ。

120The Whoのギタリスト、Pete TownshendなくしてはMarshallは生まれなかった。
ところで、この時代のThe Whoの音楽がレコード会社の都合によって日本にスムーズに配給されず、浸透しなかったのは、日本のロック・シーンのひとつの大きな悲劇といえるだろう。

130The Beatlesの「Ob-La-Di, Ob-La-da」。イントロのピアノはジョンが力いっぱいヤケクソで弾いている話しも披露された。
このタイトルはナイジェリア、ベナン、トーゴあたりの2000万人の民族によって話されているヨルバ語で「人生はつづくよ」というような意味。
ベナンへ行った時、現地の人にこんなことを言ってみる…「ツライことがあってもくじけてなんかいられない。これで人生が終わりってワケじゃないもんね!」
すると、現地の人は励ますように「オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ!」と言ってくれるのだ。その時、絶対歌っちゃうな…。「デスモンド~」って。

140そして、Dylanの「Like a Rolling Stone」。
How do they feel?って訊かれて、人生、生きている内に体験してみたいことのウチのひとつ…ボブ・ディランの歌をネイティブのようにナチュラルに楽しむこと。
ビートルズは大分できるようになった。ディランの言葉もサッパリわからないワケではないが、もっと楽に理解したい。
Bob Dylanの一番好きな曲は「My Back Page」。なんか今の自分のことのよう。私も昔より今の方が若いような気がする。そうした一種の「あるある体験」をディランの歌で味わいたいのだ。
そういう意味ではBruce Springsteenなんかもいいんだろうナァ。Zappaの曲で好きなもののひとつは「Black Page」。

ジャズやファンクが好きなアメリカ人の友達がかつてスプリングスティーンはスキと言いだして驚いたことがあった。彼がそういう音楽を聴いていたなんてついぞ思いつかなかったし、私にはスプリングスティーンのよさがわからないからね。
彼が言うには「ブルースはオレたちのことを歌っているんだ。彼の歌に共感しない労働者はいないよ」。
イギリス人も同じようなことを言っていた。だからスプリングスティーンはSunderlandなどというイングランド最北の大して大きくない街まで入り込む。なぜならそのあたりはサッチャー登場以前、造船と鉄鋼で繁栄したエリアだからだ。一声で数万人が集まるのはアメリカと同じ。

そして、日本はこういう音楽環境にない。

150vここでGSを挟んで来た!実にうまい展開!
「バンバンバン / ザ・スパイダース」、「トンネル天国 / ザ・ダイナマイツ」。私が幼稚園の頃。
日本独自の軽音楽、GSが生まれたキッカケはもちろんビートルズだ。
このあたりのことを記した『さよならビートルズ/中山康樹(双葉新書)』というおもしろい音楽評論がある。
現在のロック・シーンがつまらないと思っている諸兄には興味深く読むことができるハズだ。特にレコード会社に勤める若い人には読んでもらいたいと思う。

160ロックがへヴィ化、アート化していった70年代前半を代表して選ばれたのは「Purple Haze / Jimi Hendrix」と「Smoke on the Water / Deep Purple」。
この時代のロックは間違いなくMarshallなくしては実現しなかった。
そしてすべてのロック史を通じてもっともクリエイティヴにして、一番カッコよく、最高におもしろい時代だ。

17070年代の後半に出現したパンク・ロック・ロンドンからSex Pistolsの「Anarchy in the UK」とニューヨーク・パンクからRamonesで「Do You Remember Rock’N’Roll radio?を演奏。

個人的にはこの後あたりからロックがメッキリおもしろくなくなった。
パンクとかニューウェイブというのはまったくの苦手。それでも『Never Mind the Bollocks』あたりは今聴くとナカナカいいよね。
プロデューサーのChris Thomasがこんなことを話しているのを聴いたことがある。「あれでもギターのパートは12回重ねた箇所があるんだ。そして、12回録るうち、ワザと一回もチューニングをさせなかった。チューニングを自然に狂わせて音を厚くしようとしたんだ」…これがパンクか?Pink Floydあたりがトライしそうな手法ではあるまいか?
この後、録音技術の進化にきれいに反比例するようにロックはドンドン幼稚化ししていった。おそらく今が一番ボトムではなかろうか?

180研究は日本のロックにも及んだ。
憂歌団の「嫌んなった」。こんな曲がでるとはネェ~。憂歌団、ヨカッタな~。
高校1年ぐらいの時に観て、それから大分経って就職して大阪に赴任した時に新御堂沿いのライブハウスで観た。大阪で観る憂歌団は格別だった。もちろん「嫌んなった」も演った。

190vそして、日本語ロック紛争の説明があって「はいからはくち / はっぴいえんど」。これも驚いたな。でも、私にとっても日本語ロックの最大のショックは頭脳警察だ。いまだに一番カッコいい日本語のロックだと思ってい る。
よくパンクの元祖とか言われるがやめてもらいたい。チョットとんがったロックをすべて「パンクの元祖」と形容するのは勘弁して欲しい。「punk」と いうのは「チンピラ」という意味だ。チンピラがゲーテの詩にメロディをつけたりはしない。

200_2これはずいぶん盛り上がっていた。サンハウスの「レモンティー」。サンハウスは名曲が多いからね。
以前にも書いたが、郡山市立美術館からご指名を受けて、200人以上の聴衆を前に鮎川誠さん、シーナさんと鼎談をしたことがある。お題は「スインギン・ロンドン」。
鮎川さんは『'60ロック自伝』という本を著しているほどのお方だ。何せリアルタイムだから滅法強い。「お弁当を包んでいた新聞でビートルズの名前を知った」なんていう話しをはじめ実に楽しかった。
その中で鮎川さんは自分の曲をその当時のロックに敬意を表した「改作」とおっしゃっていた。立派だと思った。サンハウスは今でも時々好きで聴いている。
今の若い人たちもなるべくオリジナル世代に近いロックを聴いて、いい部分を吸収して、そこに自分たちの感性を注ぎ込んで新しいものを作ってもらいたいと思う。つまらないモノをいくら聴いたところでおもしろいモノは絶対に出て来ないのはもう明らかなのだから…。

210v_2そして、今日う偶然に2回目の登場のフィンガー5で「学園天国」。これは時代や世代を超えて盛り上がるね~。曲がいいもん!

220v時代は80年代に突入。
「JUMP / Van Halen」、「Twilight / ELO」…。
「銀河鉄道999 / ゴダイゴ」、「タッチ / 岩崎良美」とつづく。

230vさらに、時代は下って「リンダリンダ / The Blue Hearts」、「空も飛べるはず / スピッツ」、「ガッツだぜ!! / ウルフルズ」…

240「Give it away / Red Chill Hot Pappers」、「Smells like teen sprit / Nirvana」
このあたりになると私の研究もおとなしくなってくる。レッチリは好きだけど。

250ここから先は演奏した曲を記す。

小さな恋の歌 / MONGOL800
大切なもの / ロードオブメジャー
リライト / ASIAN KUNG-FU GENERATION
恋のメガラバ / マキシマム ザ ホルモン

260Fantasista / Dragon Ash
ロックンロールは鳴り止まないっ / 神聖かまってちゃん
アルクアラウンド / サカナクション
世界はそれを愛と呼ぶんだぜ / サンボマスター
280ここへ来て洋楽がまったく姿を消した。
こうして、近い将来アメリカやイギリスで作られる音楽が日本から姿を消し、日本は「音楽鎖国政策」を完遂する。
しかし、そんなことはお構いなしに若い観客は大喜びだ。

270_2アンコールではそれぞれのバンドのオリジナル曲を演奏した。
OKAMOTO'Sは「JOY JOY JOY」、黒猫チェルシーは「恋はPEACH PUNK」。

290双方とてもいいバンドだ。
それはこうしてキチンと音楽のルーツを研究し、自分たちの音楽に吸収しているからに他ならない。

300v_2それにしてもいい企画だった。アッという間の3時間半。
後半に入り、レパートリーが国内の最近のモノになるに連れお客さんの反応が良くなったのは仕方あるまい。
「The Kids Are Alright」で喜んでるオッサンは自分ひとりだったことも間違いない。
でも予想以上に若いお客さんが60~70年代の曲も楽しんでいるように見えたのはとてもうれしかった。

ハッキリ言おう。ワカモノよ!
君たちはまだロックの「ロ」の字も聴いていない!いや、聴かされていないのだ。
オブ・ラ・ディ・オブ・ラ・ダ!人生は長い。まだまだカッコいいロックが山ほど残されているゾ!
今f現在、その「カッコいいロック」は将来ではなくて過去にある。
その過去をぶっ飛ばすようなカッコいいロックをクリエイトして欲しい。そのためには、今は黒猫チェルシーやOKAMOTO'sのように過去のロックを勉強することだ。80年代のロックは過去ではないからね、注意。60~70年代のロックを研究する。
しゃがまなければ大きなジャンプはできん!

310黒猫チェルシーの詳しい情報はコチラ⇒黒猫チェルシーオフィシャルサイト

320(一部敬称略 2013年9月8日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2013年10月24日 (木)

series epitaph vol.1 ゲキ × ソニック!~サイケデリック・ペイン編

『ゲキ×ソニック』、続いての登場はサイケデリック・ペイン。

10_3詩音(福士誠治)

30v_2魁人(綾野剛)

40v_2麗次(内田朝陽)
140v_2準(前川紘毅)

60v_2翔太(松田翔)

65vそして、サポートでSKOMBから岡崎司。

70v_2「サイケデリック・ペイン」とは、2012年に上演された劇団☆新感線のロック・オペラのこと。
日本を代表する作詞家、森雪之丞の作。音楽は布袋寅泰、演出は劇団☆新感線のいのうえひでのりが手掛けた。

80_3森さんと劇団☆新感線は、これまでにも『五右衛門ロック』、『蛮幽鬼』、『薔薇とサムライ ~ GoemonRock OverDrive』等の作品を発表し、大きな支持を得てきた。

90_3森さんは「いつか自分でロックオペラを作ってみたい」という野望も抱いていて、3年前には『サイケデリック・ペイン』の第1稿を書き上げていたという。
その後、少しずつ手を加え、磨き続けてきたという大切な作品なのだ。
また、これまで映画音楽を多数手がけてきた布袋さんだが、舞台音楽に携わるのはこれが初めてだそう。テーマ曲、『神様(ジーザス)!アンタに喧嘩を売ってやる!』他、約 20曲すべてのナンバーを書き下ろしたという力の入れよう。

100_2その劇中で演じられたバンド、「サイケデリック・ペイン」がライヴで復活したというのが今日のショウというワケ。

ま、我々世代で「ロック・オペラ」といえば、まずThe Whoの『Tommy』。
CD『Live at Leeds』のDeluxe Editionの2枚目には『Tommy』の全曲が演奏されているが、それと同じだね。

私はケン・ラッセルの映画の方から『Tommy』に入った。中学1年の時、日比谷のスカラ座へひとりで観にいったのだが、「クィンタフォニック・サウンド・システム」とかいって、巨大なPAスピーカーを上映室の4隅に配置して繰り出されるサウンドに仰天した。
ご存知のように映画『Tommy』にはセリフがひとつもなく、すべて強烈なロック・ナンバーで物語が綴られていることにも驚いた。ま、「強烈」というのは、ロックを聴いていなかった時分の話しなのだが…。プログラムを手にして「フ~ン、エリック・クラプトンっていう人は有名なのか…」なんて時代がなつかしい。

110_3『サイケデリック・ペイン』はキャスティングにも1年半という膨大な時間をかけて行われた。そして、人気と実力を兼ね備えた粒揃いのメンバーが集まってこのロック・オペラが実現したのだ。
50v_3ここでも当然Marshall。
綾野さんもJVM410Hと1960Aを使用。ヘッドは写真には写っていないが、ソデにセットしてある。

120vベースはSKOMBからの流れでそのままVBA400とVBC810のセットを使用。やっぱ音いいナァ~。

130v_4岡崎さんもSKOMBの時と同じJVMのセット。

150vゲスト・ボーカルで3曲目から登場したレディ・パンドラ(片瀬那奈)。

155v_2那奈さんの役どころは、主人公の詩音が立ち向かうところの「秘密結社ダークネス」のセクシー・デビル。

160_4「デビル」というにはあまりにも可愛くて華やか!こんなデビルなら…デヘヘ、いいナァ。

170_3「”悪”ってなあに?」
いつも日曜日の朝、テレビでお見受けしているが、イヤ~、実際の那奈さんの艶やかさといったら!楽屋の廊下でスレ違う度にドキドキしてしまったよ!
歌の方もバッチリ!とにもかくにも、この「レディ・パンドラ」という役どころをとても楽しんでいるように見えた。

185このロック・オペラは森さんがロック・アーティストに曲を提供する際に常に意識している「天使と悪魔」がモチーフになっている。
180v「人間は天使と悪魔のハーフ。誰の心にも天使と悪魔はいる」というテーマが礎にあるのだ。
こうした二律背反をテーマにした劇作は多いが、この『サイケデリック・ペイン』はその魅力的な音楽も手伝って傑作のひとつに数えられることだろう。

190_2こうして音楽だけを切り取って上演するだけでも楽しくゴージャスなロック・ショウになっているのはそのいい証拠なのだ。

195以前より何回かMarshall Blogに書いてきているが、私はミュージカル好きでしてね。
ロックのミュージカルの挿入歌というのは単独で書かれる曲とは違う魅力を持っていると思う。

200_3ドラマの中で使われている曲だから、ストーリーというものがあって、当然歌詞は前後の流れを汲んでいるハズ。そこを無視していきなり曲を切り売りするところに別のドラマ性を感じ、そこを楽しむのだ。
210_3オペラの上演にあたり、出演者も猛練習をしたと聞いたが、なるほど完璧な演奏!

220v_2コーラスなどはお手のもの!

250v_4エキサイティングなパフォーマンスで会場を揺るがす!

260v_2緩急自在、ダイナミクスに富んだ松田さんのドラミングがまた素晴らしいね。
270_4髪を振り乱してソリッドにギターを弾きまくる!背は高いし、アタマちっちゃいし、男の私が見てもカッコいいわ~、綾野剛。

240v_3本日出ずっぱりの岡崎さんも完璧にギターパートをサポートする。

230v_21曲演奏されたインストもすごく良かった!

20_4照明も最高に美しく、出演者の表情や曲の情感を実にうまく引き出していた。

216実際には『サイケデリック・ペイン』を観ずしてこのコンサートに臨んだワケだが、断然、お芝居の方を観たくなってしまった!再演時は見逃せないぞ、コリャ!

275劇団☆新感線の詳しい情報はコチラ⇒劇団☆新感線オフィシャルサイト

280v(一部敬称略 2013年9月14日 渋谷AXにて撮影)

2013年10月23日 (水)

series epitaph vol.1 ゲキ × ソニック!~SKOMB編

満員御礼の渋谷AX…

10_2今日最初の出演はSKOMB(スコンブ)。
そう、マイクを握っているのは、Marshall BlogではD_Driveとの共演やClassic Rock Jamでおなじみの…

20_3冠徹弥

30vそして以下初登場していただく…
ギター、岡崎司

40vギター、高井寿

50v_2ベース、大桃俊樹

60vキーボード、松田信男

Pp_img_1723そして、ドラムは梅棹裕也。

80vShinkansen Kanmuri Okazaki Metal Batteryの頭文字を取ったのがSKOMB。
Shinkansenとは「劇団☆新感線」のこと。
230v劇団☆新感線の芝居の曲をピュアなへヴィ・メタルで聴かせるバンドがSKOMBなのだ。
180_3筋金入りのメタラー、冠さんがフロントだけあって、これがすさまじい演奏!
160_3そして、メタルとくりゃ当然Marshallよ。イヤ、Marshallでなくてはならないのだ!
90_2岡崎さんはJVM410Hに1960A。

100v_2高井さんもJVM410Hと1960A。

110_2このJVMのコンビネーションが絶妙なギター・アンサンブルを織りなすワケ。

120_3派手なアクションをキメてステージ上手を彩るMomo。

130v_3大桃さんもMarshall。VBA400にVBC810のセット!

140_2ステージはとにかく冠さんのペースで激情的にハードに展開していく。

150_3オリジナル曲の他に、なんと!井上陽水の「氷の世界」をカバー。
昔からハード・ロックっぽい曲だと思っていた。イントロがまずそれっぽいもんね。
でもSKOMBはその上を行くドハードなアレンジ!お見事!

170v2人のギター・ソロもタップリとフィーチュアされる。
200vベテラン・ギタリストのテクニックの応酬。

190v_2しかし、十分にメロディック!

210v「速弾き、速弾き!」と冠さんからリクエストを受けテクニシャンぶりをアッピールする高井さん。

220_2フロント陣をガッチリとサポートするキーボード…

250v_3そしてパワフルなドラム!

260_2MCに歌にアクションに、常にコミカルな要素を織り込む冠さん。ひとときも目が離せない。
最高におかしかったのは、最前列のど真ん中に次のバンドを目当てに会場にきたのであろう、やや年配の女性の方がいらっしゃって、この方がまたテコでもSKOMBの演奏に反応しない。二コリともしない。
それを冠さんが見つけて、ガンのつけ合い、飛ばし合い…もうこれがおかしくて、おかして!

240_2そして、怒濤のベースソロ。

270_36弦ベースの幅広い音域を利用した多彩なプレイ!

280_3VBAとVBCのコンビネーションがそのプレイを劇的にサポートする!

290v_2冠さんは衣装替え。この格好は…?

300_2「バーツ!」で会場全員がひとっ飛び!
320_3この手の音楽はや~っぱりMarshallだよね!SKOMB大正解!

310_2あまりライブをしないというSKOMB。
どこかでライブ情報をつかんだら是非ともお出かけいただきたい。
おもしろいし、スゴイし…最高です!

330v_2冠徹弥の詳しい情報はコチラ⇒あれが野獣の眼だ!
岡崎司の詳しい情報はコチラ⇒SMILY'S STUDIO

340v_2劇団☆新感線の詳しい情報はコチラ⇒劇団☆新感線オフィシャルサイト

350_3<後編>につづく

(一部敬称略 2013年9月15日 渋谷AXにて撮影)

2013年10月22日 (火)

大谷一門会~ギターバカ一代<後編>

最近、六嶋由岐子という古美術商や美術関連の翻訳の仕事をしている方の『ロンドン骨董街の人びと(新潮文庫)』というエッセイを読んだ。
中古レコードに興味はあっても、私は別段骨董に興味はない。時折読んでいるイギリスやロンドン関連の本の中の一冊ということにすぎないのだが、おもしろいことが書いてあった。少し長いが引用させていただこう。

「もしも、よりよい生活をめざしてこつこつと働き、子育てのために生活基盤に執着する現実的な『利口者』だけがこの世に生を享けるのであれば、なるほど人類の生存にとっては合理的だったことだろう。」

とやっておいて…、

「しかし、創造主は、そんな人の世の青写真を描いてみて寒気がしたのである。ロマンや美学、冒険に無縁な生き物など退屈だし、それらが群れ集う光景となると想像しただけでおぞましい。もしかしたら人の世を彩るのは、生存不適正な連中ではないか。」

ひとことで言えば「マジメ」くんばかりじゃどうにもならんということね。そして、創造主はどうしたかというと…

「そう思いついた神様は、木の実の採集や皮むきがへたな者や、貨幣の勘定にジンマシンが出るような輩が、淘汰されないようにと知恵を絞った」

もうここまで来るとおわかりですな…

「(神様は)彼らを生かす方法を考え出し、手品師から売春婦、画家、俳優にいたるまでのありとあらゆる職種が」取りそろえたのだという。」
原著ではもう一歩突っ込んだ箇所で古美術商という職業が出現した理由を説いている。

これは原著に書かれていないことだが、『その代わりに神様は「生存不適正な連中」には「才能」という贈り物を授けた』んですな…。

私など「生存不適正」にして「才能なし」といういわゆる箸にも棒にもかからない者の代表のようだが、今日登場する3人は(生存不適正ということではまったくないが…)その才能を与えられた稀有な芸術家たちだ。
つまり、「ギターを弾くために生まれて来た」男たちなのだ。そして、Marshallにはそうした人間のために大きな存在意義を発揮する。

そこで今日も「大谷一門会」。その<後編>だ。

10v 昨日は山本征史率いるSTAND…

20_2三宅庸介率いるStrange Beautiful & Loudにご登場願った。

30_2島紀史

40_2三宅庸介

50山本征史

60_2金光KK健司

70_2この日登場したMarshallたち。
左から、令文さんが使用したレンタルのDSL100と1982B(通称Hendrix Stack、もしくはBarneyのBキャビネット)。
向かって右は三宅さんのDSL100と1960BV。

80_2こちらは上手。
向かって右はノンちゃんの1967MAJORが2台と1960B。
向かって左のヘッドは1977年製の1992 SUPER BASS。

90家元・大谷令文登場!

100モデルはどうあれ、やっぱり令文さんはMarshallがよく似合う。

110v最初に家元が手合わせを相手は三宅庸介。

120_2曲は人気の「Raven Eyes」。

130v_2ク~、こりゃタマらんて!

140vナニも知らない人がこの曲を聴いたら間違いなくイギリスのバンドのオリジナル曲だと思うだろうな。
150_2「Lady Spider」にしても「Razor Boogie」にしてもそうだけど、令文さんの曲はそういうクォリティだ。

340令文さんのソロ。どこまでも重く、そして音はどこまでも太い。

160_2掛け合いを楽しむ2人!
こうなると三宅さんもダマってはいない。
2人とも取っておきのフレーズの応酬!ロックをトコトン知り尽くしている人たちのギター・ソロ合戦だ、スリリングでなかろうはずがない!

180_22番手は島紀史。
「大谷師匠の演奏を目の前で見てやられた」というノンちゃん。実は三宅さんも共通の経験をしている。2人とも令文さんのプレイでロック・ギターの虜になったのだ。
これから行う師匠との演奏を誇示するかのように客席をあおってからスタートした。

190v曲は島紀史のソロ・アルバム『From the Womb to the Tomb』に収録されている「Jackhammer」。

200_2クールなギター・リフをもったアップテンポの急速調。

210_2こちらもこの2人にピッタリのナンバーだ!

220vま、説明は不要だと思うけど、ノンちゃんのソロ・アルバムの中で実際に共演した曲。
ライブ演奏はこれがはじめて!

230_2CDでも令文さんが入って来るところなんざ鳥肌もんだけど、やっぱりナマはスゲエ。
レコーディングの時はノンちゃんのリクエストで令文さんはストラトキャスターを弾いたのだった。
今日はレスポールでドッカン。
240v_2ノンちゃんも弾くわ弾くわ!

250v_2こっちのクラスも実に楽しそうだぞ!

240リズム隊も汗がしたたる激演に次ぐ激演!

260今日のこの場に最もふさわしい最高の律動部隊だ!

Og_img_1485 そして最後は3人がそろう。

265曲は「なんでやねん?」という感じがしないでもないElectric Sunの「Electric Sun」。

270_2歌うは令文さん。
でも令文さんって「Polar Night」とか演っちゃうかんね。これもまたよし。

280_2「よし」どころか、すさまじい演奏!イントロからノケゾリだ!
このアルバムは出た時にすぐ買ったっけナァ。そして、この曲にはぶっ飛んだ。

290それがこうして目の前でギンギンにホンモノの人間に弾かれちゃタマらんわ!
この手で令文さんにやられるの2回目だ。以前は「Black Rose」ね。
310しっかし、このアルバム今聴くとずいぶんジミヘンだな~。「Third Stone from the Sum」とチャイコフスキーがこんがらがっちゃったりして…。
330でもメチャクチャカッコいい。いつもはホンワカしてるあのウリがイザとなるとこんなにカッコいいんだからね~。
350_2そして近づくあの真ん中のキメ。
300vドワ~「♪ティラリラリラリラ、ティラリラリラリラ」完璧!これは感動以外のナニモノでもないぞ!
よかった~、今日来て!

320_2キマッタ~!
今度、この3人でこのアルバム全曲演ってくんないかしらん!

360_23人とも本当に楽しそうだ。
ギターを弾くこと、音楽をクリエイトすること、そして師匠と演奏すること…そのどれもを存分に謳歌しているのだ。

370_2あ~、今日も本当に素晴らしい演奏だった。
「ギターに対するほとばしる愛情を見た」…なんて表現はこの3人に対してはあまりに陳腐だ。
「ギターバカ一代の姿を堪能した」…これでいいのだ。
いつまでもギターバカでいて欲しい。Marshallとともに!

380大谷令文の詳しい情報はコチラ⇒大谷令文ホームページ
三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange, Beautiful & Loud
島紀史の詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site 
山本征史の詳しい情報はコチラ⇒BLACK CAT BONE

390(一部敬称略 2013年9月14日 秋葉原Club Goodmanにて撮影)

2013年10月16日 (水)

曾我泰久LIVE!LIVE!LIVE!JAPAN TOUR 2013

今年1月のバースディ・コンサートの時に「今度のツアーはメンバーのみんなの故郷で演奏しよう!」という言葉に偽りなく、それぞれの出身地での公演を含む全国ツアーを敢行したヤッチン。

10そのツアー・ファイナルのレポートをお送りする。

20東京出身の曾我泰久。

30v山口出身の田川ヒロアキ

40v京都出身の和佐田達彦

50vそして香川出身のファンキー末吉

60v今回も最高に明るく楽しいコンサートだった!

70v今回のMarshallはJVM210Hと1960AX。
そして、ズラリと並んだステージのギター。これまでヤッチンが自分の音楽をクリエイトするために愛用してきたギターたちだ。

80今回、それらの思い出深いギターをすべて使用してヤッチンの音楽活動を振り返ってみようってワケやね。

90田川ヒロアキは愛用のJMD501。
110v田川ヒロアキとMarshallが織りなす相も変わらない美しいギター・サウンドでソロにバッキングにと大活躍だった。

100vオープニングは「ハダカノココロ」。

130いきなりヤッちんの上質なPOPワールドが飛びだす!ああ、さわやかでいいナァ~。

140vまずは最近集中して使っているミドリのGuyatone。
中学生の時、Roly GarllagherがGuyatone製のMarrolyというギターを使っていることが話題になった。
シングル・カッタウェイのフラット・トップのモデルで、このヤッチンのモデルもそうかな?
で、Rolyが「Guyatone」を「ガイアトーン」と読んだという話しがどこからともなく伝わって来て、そんなことも話題になっていたっけ。今みたいにクリックひとつで何の情報でもゲットできる時代じゃないからね。
この「Marroly」というのは名前に「Roly」が入ってるんだね。今気がついた。
ちなみに英語圏の人は英語読みできるところをまず英語式に読んでしまうクセがあるようだ。「Guya」というのは頭に「Guy(=ガイ)」という英単語が入っているからまずそれを英語式に読んで「ガイアトーン」になってしまったのだろう。

今日はヤッチンの弾きまくりも期待できそうだ!
150こちらはいつも通り弾きまくりの田川さん。

「Let's get together」、「Midnight Train」、「XYZ」と曲が続く。

160vTHE GOOD-BYE時代から使っているという白いストラトキャスターでは「僕の月面計画」、「One more kiss you!」、「秘密」を演奏。

170v用意されたのはエレクトリックだけではなく数本のアコギも登場。
ヤッチンのソロ活動は23年に及び、年に1枚のペースでCDを発表し続けて来た。

180バンドをしたがえて…「Go Ahead Again!」。

191ヤッチンの「ここでバンドの皆さんにはゆっくりくつろいで頂きます」というアナウンスに忠実に従う和佐田さん。まじめな人だ。

192「エ、楽屋で休むの?!」

193ここからヤッチンの弾き語りコーナー。
「せっかくなので30年前のTHE GOOD-BYEのデビュー曲「気まぐれワンウェイ・ボーイを…」と言った瞬間、会場は割れんばかりの大歓声!残念でした、演りません。
「あの曲をひとりで演るワケないでしょ!」とヤッチン。

190ここは公演地によって演目が異なったようだ。ヤッチンが会場の雰囲気を見てその場で決めたのだろう。
今日は「思い出のLONG VACATION」。

200本年7月2日に不幸にも亡くなられたTHE GOOD-BYEのベーシスト、加賀八郎さんの思い出を語りながらアコギをウクレレに持ち替えて「Going Home」を歌う。
前回、この曲を聴いた時のステージには加賀さんがヤッチンの横にいたのにナァ…。
今年でTHE GOOD-BYEはデビュー30周年を迎える。

210vそして、楽器を降ろし、ひとり多重録音で「見上げてごらん夜の星を」を。
ヤッチンは小学校5年の時にジャニーズ事務所に入り、お兄さん格のフォーリーブスのバックダンサーを務めていた。その時、フォーリーブスが歌っていたのがこの曲だったという。
心温まる素晴らしい歌唱。

220ここでメンバーのソロ・コーナー。
「僕は彼の前では普通のギター・キッズに戻ってしまう」と田川ヒロアキを紹介。

230ヒロアキくんは大好評の「アヴェ・マリア」を交えてギター・ソロを構築。

240vおなじみのメロディを一音一音祈るようにして弾く。
メロディを際立てているのはその美しい音色。

260v華美な装飾を施すなく、ともすれば折れてしまうような単音のプレイが心を打つ。
こういうプレイはヒロアキ君ならではのものだ。

250vもちろん後半は弾きまくりのティロリロ状態!
お客さんも盛り上げどころをよく心得ていてかなりいい感じ!

270今日もキマった~!

280v替わっての登場はバーべQ和佐田!
この日のために1,500円で髪を切って来たそうで…。

290vいつも何かフザけていないと気が済まない仕事熱心な人だが…

300v決める時はバッチリキメる!

310v壮絶なスラップ!
こういう派手なプレイもカッコイイが、ランニング・ベースもタマランよ。いつかの「爆風トリビュート」の時のプレイは本当にスゴかった。アレは忘れもしない…エーといつだったっけナァ~…忘れとるやんけ!ってヤツですな(二井原さんMCより借用)。本当は覚えてるの。それはコチラ(ヤッチンも登場してます)。

320vそしてファンキーさん!

330vファンキーさんは衣装を新調!でもなんでGS風?
衣装といえば、以前紹介した「はち王子さま」の衣装もスゴイからね。もうすぐまたツアーに出るようなので絶対に観た方がいいッスよ!マーブロもまた取材に行くぞ!

350v会場を揺るがすすさまじいドラム・ソロ!

360vファンキーさんのドラム・ソロはいつも盛り上がるな~!

340「ファンキー~~~~~~~~~~~~すえよし~~~!!!!!!!!!」と和佐田さんがソロを占める。

370しかし、この2人があんなスゴイ演奏をするんだからな~!だからカッコいいのだ!

380バンド・メンバーが好きなだけ好きなことをやった後、ヤッチンがアコギを下げて再入場。曲は「Another World」。

390vそしてショウは後半に突入。ギターはまたコレ。
「約束の場所で」と「流されて」をプレイ。

400今回はこれだけギターを並べたということもあってか、ヤッチンのギター・ソロは前回のバースディ・ライブの時よりはチョット多め。余計なことを一切しない音を選ぶソロだ。
個人的にはもっと弾いてもらいたいな~。

410vヤッチン、今度はチェリー・サンバーストのレスポール。
Guyaのギターを見慣れているせいか、レスポールがよく似合うな。

430v「Please Believe Me」と…
420v「Yes! Yes!! Yes!!!」。

ヒロアキ君はボーカル、キーボード、ギターと大忙し!

445本編最終パートの大盛り上がりセクション!

440v
和佐田さんもノリノリだ!ここは真剣!

450ヤッチンとヒロアキくんのギター・バトル!

120長いツアーの最終日、またメンバーがバラバラに自分の仕事に帰って行くのはさびしいけど、演奏は楽しそう!

460お客さんも大熱狂!
465本編最後の曲は赤のストラトキャスターで「UP BEAT」。占めて19曲。
よく練られた楽しいステージだった~!

470vアンコール…ヤッチンの呼び込みでステージに入って来たファンキーさん、なんと中国と電話中!

2sg_img_0955アンコールのギターはTHE GOOD-BYE時代にLAで購入したというリッケン。
480曲はこないだThe Paisleysでもやっていた「気になる女の子」。
みんなで「♪ア、アン、ア、アン」の所を歌おうというワケ。

475vいよいよ最後。Guya、今日3回目の登場!

490vさずがヤッチン、おしゃれ!タオルをキチンと首に巻いてる。
曲は「Stand Alone」。

500さらに定番「愛を育てよう」が続いてコンサートは終了した。

510v今日はゲストの登場もまったくない、4人だけのストレートなコンサート。なんか、本当に仲がよさそうで見ているこっちも楽しくなる。
「いい音楽を楽しく奏でよう!」というヤッチンの気持ちが伝わって来るいいコンサートだった!

52011月17日にはTHE GOOD-BYEの30周年を記念するコンサートも開催される。あまりの人気にマチネーが追加になったそうだ。これも楽しみだね!

530曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒曾我泰久オフォシャルサイト【soga21.com】

540v(一部敬称略 2013年9月1日 新宿BLAZEにて撮影)