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ライブ・レポート Feed

2014年1月23日 (木)

2013 車いすダンススポーツ世界選手権大会の田川ヒロアキ

駒沢公園。正しくは「駒沢オリンピック公園総合運動場」という名称なんだって。
昭和39年のオリンピックの時に作られたものかと思っていたらそうではなかった。元々は昭和24年の国体のハンドボール場とホッケー場のために作った施設が元になっている。

2020年…ま、このままいけば「東京オリンピック2」まで元気でいられるでしょう。生きている間に自分の街で2回もオリンピックが開催されるとはね~。前回の時は2歳だった。

あ、そういえば味の素スタジアムってあるでしょ?調布の。
アソコへ行くと、すぐそばを走っている甲州街道に「東京オリンピックマラソン競技折り返し点」という大きな標識が立っている。初めてそれを見た時ビックリしたよ。

アノ時のスタート地点は神宮の国立競技場だからね。そこからほぼ京王線を並走する形で延々と甲州街道を走ったワケだ…飛田給まで!42.195kmってスゴイ。そこから折り返してるんだからね~。
運動ギライの私なんか問答無用でスゴイと思うわ。電車で飛田給へ行くのも億劫なのに!

Komaそして、ここは公園内の体育館。前回のオリンピックの時にはレスリングの会場になった。

10_2今日のレポートはレスリングの試合でも何でもなくて「車いすダンススポーツ世界選手権大会」の話題。
車いすに座った状態でダンスの技術を競う世界大会。10年前、前回東京で開催された時には天皇陛下もいらっしゃったそうだ。

20_3選手入場。ヨーロッパとアジア地区、約20の国々から集まった代表たち。

30運営役員や来賓の方々のご挨拶の次に登場したのはゲストの松島トモ子。
ウチの母によれば、何でも私が赤ちゃんの時、松島さんに「可愛い赤ちゃんね~」と頭をなでられたらしい。もちろん私は覚えちゃいないが、50年ぶりの再会だ!

それと、おもしろいのは、この大会のプログラムに小坂憲次参議院議員が祝辞を寄稿しているのだが、長野にいた時、ウチの下の子は小坂さんに頭をなでられたことがあるのだ。
小坂さん、ウチの子の髪の毛を触って一言…「ナンダ、思ったより硬いナ…」だって。
ウチの下の子は今でもかなり髪の毛の色が茶色くて、小さい頃はオレンジ色に近い色だった。それを見てどうしても触ってみたくなったらしい。

40vそして、永六輔さんが登場。この競技を2020年の東京パラリンピックに認定させるための強力な応援団だ。

「むずかしいことをやさしく、やさしいことをおもしろく、おもしろいことをおもしろく」というのは永さん。元は「むつかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」という井上ひさしの言葉のようだが、超生意気ながらマーブロはこれを目指しているんね。なかなかできないけど。

ちなみに私は永さんの『大往生』とか『芸人』とか『職人』とかの著作が案外好きで、トイレで目を通しながら気に入ったおもしろい表現に赤線を引いたりしている。

50松島さんの国家斉唱。

60v_2聴き入る各国の選手団。
その頃、もうひとりのゲストは…

70ステージの裏で最後のチューニングに余念がない。

80v田川ヒロアキの登場だ~!

90_2ま、私も皆さんのご協力のおかげで、ずいぶんいろんな所に取材でお邪魔させていただいているが、この人ほどバラエティに富んだ現場を抱えている人も珍しいのではなかろうか?

100v台風通過中の宮古島でも、エンジンの轟音鳴り響くサーキットでも、氷雨降る駿河台でも、栄えある国体のセレモニーでも、熱気あふれるライブハウスでも、いつでもどこでもお供はMarshallだ!
田川ヒロアキも重要なMarshall大使だ。
120v今日はJMD100HとMF400Aという組み合わせ。ここオリンピックの聖地にMarshallサウンドがこだまする!

105まずはおハコの「Ave Maria」。

110vシンプルで美しいメロディがこの大きな会場の空間を染めつくしている!スゲェ緊張感!もし、一音でもミスったら大変なことになるぞ!どうしよう!?
あ、弾いてるのは私じゃなかったんだっけ。田川ヒロアキだから安心して見てられるわ。
それにしても味わい深いギターの音色だ!

130v_2続いてはアルバム『Ave Maria』の1曲目に収録されている「Speedway」。

140_2オイオイオイオイオイ、こんなへヴィな曲、こんなところでやっちゃっていいのかさッ?!
160v_2大サービスでスライド・ウォッチまで披露しちゃって!

150v…と思ったら外国の人たちに大ウケ!やんややんやの拍手が収まらない!
筑波サーキットであれだけ「君が代」をギュインギュインいわせちゃった人だからね。ま、いいにキマってる!

170v2020年、東京パラリンピックの晴れ舞台でヒロアキ君がMarshallの壁を背に「君が代」を弾いてくれることを確信している!

180田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

190開会のセレモニー終了後はいよいよ競技がスタート。

200様々な種目で日頃の練習の成果を披露する出場者たち。

220
230_2

225_2車いすを用いているということなど忘れてしまうくらいスピーディで流麗な舞い!

250_2
240_22020年パラリンピックでの正式競技採用となることを祈っている。

260 車いすダンススポーツの詳しい情報はコチラ⇒車いすダンススポーツ連盟公式ウェブサイト

270(一部敬称略 2013年12月7日 駒沢オリンピック公園総合運動場体育館にて撮影)

2014年1月22日 (水)

摩天楼オペラ~as if an Orb Tour

「as if」か…。「まるで~のように」ってヤツやね。簡単そうだが仮定法過去や仮定法過去完了で正しくスラっと使うことはなかなか難しい。つい「like」で「みたいな~」とゴマカしちゃう。
事実と反対のことを感情を交えて表現するこの「仮定法」ってヤツは我々の言葉と違う世界に住んでいて(実際にそうなんだけど…)、名前のモノモノしさと時制のシステムのややこしさも手伝ってどうも苦手。よくこんがらがっちゃう。海の向こうじゃ子供だって難なくこなしているってのに…。
これと第五文型がスラスラと使いこなるようになればカッコいいんだけどナァ~…といつも思っている。

その「as if」をニュー・シングル発売ツアーのタイトルにドッカと使ったのが摩天楼オペラ。

Mo_boardこれがそのニュー・シングル『Orb』。
英単語としては、「orb」とは「球」とか「宝球」という意味。

30cd

会場は新木場STUDIO COAST。チョ~満員!

10

http://blog.livedoor.jp/joechang/archives/1658139.html

スゴイ盛り上がり!この雰囲気は「これが見納め」感満載のツアー・ファイナルと思いきや、東名阪のツアーの初日。モノスゴイ勢いを感じる。

20v

40vAnzi

50v彩雨

70v

60v

80vもちろんAnziはMarshallの壁。

90Marshall Wallをギターを弾く条件としている真のMarshall大使のひとりだ、またMarshallがよく似合う!

130クラシックのSEから定番曲「ANOMIE」。
メジャー・デビューした直後の渋谷公会堂(え、今名前なんだっけ?あの時は「C.C.レモン」だった)の時、開演前のBGMでラフマニノフの「ピアノ協奏曲第3番」をかけていたのが印象的だった。ちなみラフマニノフのピアコンは「第2番」の第1楽章がへヴィでカッコいいぞ!

110v先回の『GLORIA TOUR』の時には怪しげなコーラス隊が舞台に登場して独特の世界観をうまく作りだしていた。
100今回、こらース隊が登場することはなかったが、このバンドのステージはどこか他のバンドとは異なるオーラみたいなものがあるように感じるんだよね。

120そのキーワードは「美学」なのではなかろうか?どのバンドも口にはしないものの「美学」というものを大切にしていると思う…というよりそうでなくてはショウビジネスなんかにとてもいることができない。こんな私ですらMarshall Blogにそれなりの美学を持たせているつもりだ。

140が、時として「美学」と「オリジナリティ」を混同する傾向があるように見受けられるが、それは違う。
その点、摩天楼オペラは自然に双方を確立しているように思える。つまりケレン味がないのだ。
彼らのコンサートにお邪魔する時、私はいつもその雰囲気を楽しんでいる。

150vインスト曲「Utopia」も絡め、バラエティに富んだ曲を並べ、アノ手コノ手でお客さんを楽しませるショウマンシップも素晴らしい。

160新作「Orb」ではステージに雪が…。

170ドラマティックな展開に完璧に呼応するAnziのエモーショナルなソロ!ここはハイライト!

180vいかにも摩天楼オペラらしい演出。これも美学がなせるワザだ!

Mo_img_0175 本編の最後に控えていたのは「GLORIA」。

200力を振り絞るようにしてこのハードなチューンに取り組み姿は感動的だ。

205客席の盛り上がりようも尋常ではなかった!本編16曲、摩天楼オペラの魅力に満ち溢れた密度の濃いショウだった。

210アンコールは悠のドラムソロでスタート。
悠は椎間板ヘルニアで半年もドラムから遠ざかっていたという。わかるぜ~。
あのね、あれほど痛いもんないよ。症状が悪化すると、痛みが治まる姿勢すらなくなる。寝ても立っても、仰向けになっても、うつぶせになっても痛い。つまり24時間痛いってこと。それも生半可な苦痛ではなくて、大人でも脂汗をタラして悲鳴を上げてしまう激痛よ。
ドラマーがコレをやっちゃったらタマんないよね。
悠くん復帰のよろこびはまるで我がことのようよ。私も椎間板ヘルニア持ちだからね。

220アンコールはドラムソロに続いて「Justice」、そして「DICE」「honey drop」をプレイ。

230さらにダブル・アンコールで「喝采と激情のグロリア」を演奏して幕を下ろした。

240摩天楼オペラの詳しい情報はコチラ⇒摩天楼オペラOFFICIAL SITE

250最後、ひとりステージに残った悠からみんなに感謝の言葉がおくられた。

260(一部敬称略 2013年12月7日 新木場STUDIO COASTにて撮影)

2014年1月20日 (月)

SCANDAL~HALL TOUR 2013 『STANDARD』

ちょっと前にレポートした通り、結成5周年を迎え、ガールバンドの新記録を打ち立て、向かうところ敵なし、絶好調のSCANDAL。
今日のレポートはアルバム『STANDARD』のリリースに合わせて敢行されたホール・ツアーの千秋楽の模様だ。
会場は東京国際フォーラムA。
客電が落ちると同時に「商売繁盛」と「満員御礼」の垂れ幕が…そう、会場は超満員。廓風のセットがシブイ!

10ノッケからステージも客席も信じられないくらいのパワーで一体感が爆発する!

20_2HARUNA

30vMAMI

40TOMOMI

50vRINA

60vいつも通りMAMIちゃんの機材を見せてもらおうかな。

140アンプは当然Marshall。
バンド・サウンドの多様化に対応すべくキャビネットが増設されてから久しい。
1960AXと1960AVだ。

80こっちのヘッドはDSL50F。Fは「ふなっしー」の「F」←あ、これは私が勝手にいっていることです。
ふなっしーはいいよね。船橋市も失敗したね。The Beatlesと契約しそこなったDECCAみたいだ。でも、ふなっしーのギャラは中に入っている人が全部もらうんかね?え、人なんて入ってない?やっぱりそうか!

90こっちはDSL50K。「K」は「クマ」。
そう、Marshallのサウンドは時としてクマのように勇猛だ。

100足元のようす。

110こちらはステージ袖のエフェクター群。

120やっぱりMAMIちゃんというのこのコンビネーション?このストラトがお気に入りなんだね。

130v …といいつつJazz Master。そうそう、MAMIちゃんも結構色んなギターを使うよね。それもファンのひとつの楽しみ。
70vオープニングはニュー・アルバムから「STANDARD」。

1502曲目も同じく「Brand new wave」。

160v人気曲「EVERYBODY SAY YEAH」を挟んでまた『STANDARD』から「オレンジジュース」と新旧取り混ぜのメニュー。

170そしてセカンド・アルバムの『TEMPTATION BOX』までさかのぼって「放課後1H」。
200vで、「打ち上げ花火」~「8 月」とニューアルバムに戻るという行ったり来たりの緻密な構成で飽きさせない。

210vMAMIちゃんのリード・ボーカルで「声」。このバンドはホント、みんな歌がウマイ。
180vここで長尺MC。これはとても興味深かったな。
ニュー・アルバムにちなんで「スタンダード・コーナー」。おでんのスタンダードは大根、ドンブリはカツ丼、それじゃ、「バンドのスタンダード楽器は?」という研究発表。

まずは各パートの魅力をメンバーから発表。
●ボーカル(HARUNAちゃん):バンドの顔、目立つ、どんな仕事でも呼ばれやすい…という点。
●ギター(MAMIちゃん):アンプがなくても弾ける(ムム?!やめてくれ~!)、カラオケができる、ギターソロがカッコいい(ヨッシャ!)。
●ベース(TOMOMIちゃん):ピックだけではなく、いろんな弾き方(スラップ等)ができる。女性プレイヤ―が多く、熱い楽器。
●ドラム(RINAちゃん):気分がそのまま音に出ること、需要が高いためいろんなバンドに参加できる。

では、各々のプレイヤーのステレオタイプは…ようするに「あるある」ね。
●ボーカル:「ボーカル界」ってのがないぐらい我が道を往く。ステージではイケイケだがそれ以外では案外消極的。
●ギター:ギタリスト同志群れない。女性ギタリストはホンワカした人が多い。
●ベース:ベース同士で群がる。マジメか変態。
●ドラム:マジメ、マメ。ブログの更新率高し。コード(和音)の話しに入れない。飲み会の時ワリバシで机を叩く。

なるほど…では苦労する点は…
●ボーカル:ノドのケアと体調管理。
●ギター:F。弦だのピックだの消耗品が多い。(ナント、MAMIちゃん、ギターという楽器は弦が切れたら楽器ごと買い換えるんだと思っていたそうです。気前いい~!)
●ベース:弦高が高い。ギターの後ろでブリブリがんばっても誰も気が付いてくれない(そんなことゼンゼンありませんよ~!いいバンドは必ずいいベースがいます)。コピーが大変。
●ドラム:家やホテルで叩けない。アー写を取る時手持ち無沙汰、スティック2本でポーズを撮るのは大変!

それじゃ、あこがれのパートとその理由は?
●HARUNAちゃん:ドラム。男前な感じ。全身を使って演奏するところ。
●MAMIちゃん:ベース。指弾きがいい。響く低音が魅力的。
●TOMOMIちゃん:ギター。モニターに乗っかって弾きたい!
●RINAちゃん:ボーカル。自分から一番遠いパート。観客をあおるのが気持ちよさそう。

以上がSCANDAL内の研究結果。
…ということで、どのパートがバンドのスタンダードかをお客さんに問うてみたところ…ベースとドラムが人気だった。
そして、決選投票を行ったところ、ドラムの支持がベースを上回った。Marshall的に言えばNATALの優勝だ。ま、確かにNATALは恐ろしく勢いがあるからね。(関係ないか?)

ん~、やっぱ時代は変わるよね~。そりゃ私も加藤茶を見てドラムをやりたかったけど、それは幼い頃の話し。中学生にもなると圧倒的にギターが魅力的に見えた。
だって、カッコいいじゃん!リッチー・ブラックモアやジミー・ペイジがMarshallをバックに恍惚の表情でギター・ソロをキメている写真を見てギターに魅力を感じない若者はいなかった。どう考えてもバンドの花形楽器だった。

つまり、我々の時代のバンドのスタンダードな楽器は間違いなくギターだった。
ところが、Van Halen以降、あんまりにギター演奏技術が進化してしまい、「速弾きのオリンピック」になってしまった。「こんなのできっこない!」という一般人の反応は当たり前。
さらに、誰の、どの曲を聴いても「ピラピラ」とみな同じになってしまい飽きられてしまった。「出尽くした感」は否めない。音楽ありきのテクニックなのだ。

そこへ、パンクだのニューウェイブだの「F」が押さえられなくても誰でもできそうなロックが台頭して来ちゃったもんだから、「ピラピラ組」がシーンの片隅においやられ始めてしまった…というのがエレクトリック・ギターの近代史だろう。
つまり皮肉なことに、一番鍛錬を必要とするタイプの音楽が、一番簡単な音楽に駆逐されたてしまった。「過ぎたるは及ばざるがごとし」か…。

さて、今回SCANDALの4人がおもしろおかしくまとめてくれたけど、実は私の心情はやっぱり複雑なのね。なぜなら、この5,000人を対象にした今回の生アンケートは、いかに若い人が聴いている音楽にギターという楽器の魅力を見い出せないでいるか、いかに今の音楽がギター的に魅力がないか…ということを如実に表してしまったと感じたからなのよ。

やっぱり先輩が後輩にいいものを教えてあげる必要がある。若者は自分たちでいいものを見つける必要がある。いつの時代も「教えるのは大人、見つけるのは子供」なのだ。

「豚バラ大根のもと」のCMで、大根を口に入れようか迷っている子供に向かってお父さんが言うでしょう?「大根いいぞ~、大根」って。アレと同じよ。
「ギターいいぞ~、ギター」と自分の子供ほどの若者にギターのおいしさをすすめてあげたい気分なのだ。そしてこう付け加える。「Marshallと一緒に喰うともっとウマいぞ~」って。
225後半に入ってセットもチェンジ。
230『STANDARD』から「メトロノーム」。

220v「恋のゲシュタルト崩壊」ではHARUNAちゃんが拡声器を手にエキサイト!

190vとにかく息もつかさない熱気に満ちた演奏でコンサートをクライマックスに導いていく。

240「下弦の月」から後は『STANDARD』づくし!
「Weather report(「Birdland」でも「Black Market」でもないよん)」~「会わないもりの、元気でね」~「キミと未来と完全同期」~「OVER DRIVE」。

250そして「太陽と君が描くSTORY}。

SCANDALのコンサートは客席を見ていてもハッピーな気持ちになる。みんなとにかく楽しそうなのだ!ああ、オレももう35歳ぐらい若かったら一緒に歌っちゃうのにな~。

260v「涙よ光れ~STANDARD」で本編の幕を下ろした。

270vすかさず怒濤の呼び戻し!(「呼び戻し」とはアンコールのことです)

280いつも通りツアーTシャツに着替えて登場。

290v「瞬間センチメンタル」…

300v「SCANDAL BABY」…ここの客席との大合唱にいつも感動しちゃうねん。

310v最後の最後は「DOLL」。

320vMCでは6月に東西のアリーナでコンサート開催することが発表され、「SCANDAL TIMES」なる号外も発行された。
6月22日が大阪城ホール。28&29日の両日が横浜アリーナだ。スゴイな~、SCANDAL。今Led Zepppelinが来るよりスゴイんじゃない?
今日も実に楽しかった~!

330SCANDALの詳しい情報はコチラ⇒SCANDAL Official Website

340(一部敬称略 2013年12月3日 東京国際フォーラムAにて撮影)

2014年1月17日 (金)

EVERLASTING MUNETAKA HIGUCHI 2013 6th 樋口宗孝追悼ライブ<後編>~LOUDNESS

ステージ中央に据え置かれたドラム・キット。このイベントのシンボルともいうべき樋口さんのドラムだ。

25vトリで登場したるは当然LOUDNESS!

30_2二井原実

40v高崎晃

50山下昌良

70v_2鈴木政行

80v_3オープニングは「The power of Truth」。

90v_2「Life After Death」~「Pharaoh」と続く。

100v_2高崎さんはJMP-1を含んだおなじみのセット。これはもうバックラインのひとつの完成型と考えていいだろう。世界的に知られる名バックラインだ。

60_2何たる音圧!ハード・ロック・ギターのサウンドの魅力のすべてがここにある!

120_2「Wind From Tibet」~「THE LOVE OF MY LIFE」~「So Lonely」。
樋口さんの映像と音源に合わせて3人が演奏するシーンはいつ見ても感動的だ。
最後は「S.D.I.」。
鉄壁の7曲でLOUDNESSのステージは幕を下ろした。

130本編終了後、コンサートの冒頭の「Tribute Special Session」に登場したDUSTAR-3のHIMAWARIがステージに上がる。

140

HIMAWARIのパワフルで派手なドラムに乗ってNoBさんたちと演奏したのはナント「Wishing Well」。

150v_2そして、和嶋さんが加わって「War Pigs」!

170_2この日のことを「LOUDNESSと共演、イヤ、正しくは前座として出演」と謙遜していた和嶋さん。高崎さんとの華麗な共演はこのコンサートの大きな見どころのひとつだった!

160_3そして、当日の他の出演者も加わり「SLAUGHTER HOUSE」、「Crazy Doctor」、「Crazy Night」が演奏された。

180v日本のロックの魅力、LOUDNESSの偉業を伝える名イベントのひとつであることは間違いない。
次回も楽しみだ。

LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

190_2(一部敬称略 2013年11月30日 Zepp Tokyoにて撮影)

2014年1月15日 (水)

EVERLASTING MUNETAKA HIGUCHI 2013 6th 樋口宗孝追悼ライブ<前編>~MAKE-UP

2013年11月30日、Zepp Tokyoにて樋口宗孝氏を追悼するコンサートが今年も開催された。
LOUDNESSを中心にゆかりのあるバンドが登場して樋口さんの偉業を称えるイベントだ。
昨年はSLYがこの日だけ再結成し話題となった。Marshall Blogでレポートもしているので記憶に新しい方も多いことだろう。

10_2今回はトップバッターにHIMAWARiを中心としたトリビュート・バンドが登場し、次いでステージに上がったのがMAKE -UP。

20v「MAKE-UP」は元来高崎さんと樋口さんがやっていたバンドの名前で、それを譲り受けて結成されたバンドがMAKE-UPだ。

30今回は2名のオリジナル・メンバーを含むラインナップだ。

40_2NoBと…

50v_2河野陽吾
この2人がオリジナル・メンバー。

55vそれに加わったのが腕利きの3人…。

白田RUDEE一秀。

60vJunko

70v山口PON昌人

80v_2いつも通りの流麗に必殺フレーズをキメまくるRUDEE。

Mu_img_0331アンプはもちろんMarshall。JVM410HJS。ジョー・サトリアーニのシグネチャー・モデルだ。

100オープニングは「Get the Hero」。

110v_2軽快にしてハード。それでいてメロディアス。いかにもMAKE-UPらしい曲!「」Mu_img_0269続いて「Salvation Army」。これまたストレートなポップ・ハード・チューン。NOBさんの「♪Salvatiopn army」のシャウトが実に快い!

120vMarshall Blogに初登場いただくリズム隊の2人。

130v_2完璧なアンサンブルとステージアクションんでMAKE-UPの魅力を増幅させた。

140v_2ドラムのPONさんはNATALを使用。

150v10"、12"、13"、16"、2x24"、145.5"のメイプルのキット。フィニッシュはシルバー・スパークル。

160_2これがまた超クリスピーにしてドへヴィなサウンドで、PONさんのパワフルかつスキルフルなドラミングを完璧にサポートする。
175それにしてもこのキックの音!
もちろん叩き手のよさがモノをいうのは百も二百も承知しているが、それでも素晴らしい。
NATALいいナァ~。好きよ。

170v分厚いディストーション・サウンドのリフで始まる「Lady Rosie」。
さすがMarshallとNATALのコンビネーションは一分のスキもない!

Mu_img_0326この日、会場はイス席で、「いつもと雰囲気がゼンゼン違うな~」と眼の前の様子が気になるNOBさん。
190v「これはみんな知ってるだろ!」と飛びだしたのは待ってましたの…185「ペガサス幻想」!

180_2一発で会場総立ちの大盛り上がり!

200_2「♪セエインセヤ!」の大合唱で一気にクライマックスに上り詰める。

210そして、MAKE-UPのステージ最後を締めくくったのは「Runaway from Yesterday」。

Mu_img_0260演奏したのは5曲と決して多くはなかったが、伝統ある名バンドのDNAが満員の会場の隅々にまで行き渡った。

230_2是非、このメンバーでパーマネントな活動をしてもらいたいものだ。

240MAKE-UPの詳しい情報はコチラ⇒MAKE UP OFFICIAL SITE

250※NATAL DRUMSは高田馬場BAZOOKA STUDIOでお試しになることができます。

(一部敬称略 2013年11月30日 Zepp Tokyoにて撮影)

2014年1月14日 (火)

SCANDAL~デビュー5周年記念パーティ

「777」はパチンコ?「666」はダミアン、それじゃ「555」は?
我々の世代では三船剛か?

アップが大幅に遅くなってしまったが、おめでたい話題。
デビュー5周年を迎えたSCANDAL。デビューから5作連続TOP5入りというガールズバンド史上初の記録を達成したのだ。「555」だ。
その快挙を記念したパーティが昨年10月に東京キネマ倶楽部にて開催された。

10_2このイベント直前に発売ニューアルバム『STANDARD』購入者の中から555名が招待され、デビュー5周年記念パーティーを開催した。

20HARUNA

30vMAMI

40v_2TOMOMI

50v_2RINA

60v_2ライブ・コーナーのオープニングは「OVER DRIVE」。

70続いて「下弦の月」。

80v_2さらに「会わないつもりの、元気でね」…とヒットシングル曲を連発!

90vもう余裕たっぷりの堂々たる完璧な演奏。いつもSCANDALには強烈なプロフェッショナリズムを感じる。

100_2MAMIちゃんは当然いつものMarshall…写ってないけど。

120v「ダンス&ボーカルスクールでバンドを始めて、人 生本当に変わった」…とSCANDALを結成した「8月」のことを歌ったその名も「8月」。

130v締めくくりはスタンダード「SCANDAL BABY」。
この曲、サビになるとお客さんも一糸乱れず一緒に歌うでしょ? アレ、歌詞の内容も相まって実にグッときちゃうんだよね?
エ、「自分は」って?ハイ、シャッター切りながら一緒にハミングしてます。会場でMarshallのシャツ来てカメラをぶら下げてるオッサンがいても絶対に観察しないように!

140_2全5曲。ここでも「5」!ま、55曲演奏してもらってもいいんだけどね、SCANDALなら!
時間的には短かったけど、SCANDALの魅力が溢れた選曲と演奏だった!

110バンド・パフォーマンスの後は5周年を祝うセレモニー。

150ステージの中央に登場した黄金の大きなくす玉。

160_2セ~ノ!ヒモを共同作業で引っ張ると…

165vガールズバンドの歴史を塗り替える偉業を称えた垂れ幕が!

166v快挙達成によろこぶ4人!

170_25年の活動やこれからの意気込みがメンバー各々からファンへの感謝の気持ちともに語られた。

210v さらにサプライズでT.M. Revolution、リリー・フランキー他各氏からお祝いのビデオ・レターが公開された。

180最後はファンと記念撮影。

240_2両手は全員「5~」!

230_2もう終了してしまったが、SCANDALはこの後『SCANDAL HALL TOUR 2013「STANDARD」』と銘打ったツアーを敢行。
東京国際フォーラムでの公演の模様を後日Marshall Blogでもレポートする予定しているので乞うご期待!

250_2SCANDALの詳しい情報はコチラ⇒SCANDAL Official website

260v(一部敬称略 2013年10月8日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2014年1月10日 (金)

Trio the Collagens~ゆく年来る年2013

比較的間髪入れずして登場したるはTrio the Collagens。
年末に開催された『ゆく年来る年2013』と題されたコンサートのレポート。

10この日はダブル・ヘッドライナー。
まずはハラマサシ ブルーズ ロック トリオがステージ姿を見せる。

20原マサシ

30v宮本尚和

40関口能光

50v_2相変わらずのすさまじいパフォーマンス。

60地球上で「歌」に次いで汎用性の高い楽器、ギター。それだけに弾き方も弾き手も色々あれど、マサシさんのように弾ける人は多くはあるまい。
まさにギターの化身なのだ。
そして最上級のトーン!さすが「Mr. Tone」の異名を取るだけのことはある。どんなにワイルドなプレイをしたとしても、出て来る音はギターの大トロ。おいしい部分しか出て来ない。
こういうサウンドを目の当たりにすると機材の改造みたいなことが至極滑稽に見えてくる。人間は指でいくらでも機材に改良を加えられることがわかるいい一例だ。

80スライドバーは曲によって材質の異なるモノを使い分けている。この音がまた素晴らしい!
70v今、マサシさんに乗り移る乗り移っているのはRoryかJimiか…。「鬼気迫る」というのはこういう状態を形容する言葉に違いない。

120それにピッタリと併せるリズム陣。

60v完璧なサポートで極上のブルース・ロックを奏で上げる。

90v客席に飛びこんでのプレイ。
マサシさんvs.お客さん全員でマサシさんの勝ち!あ、私も一発でノックダウン。

100そして、Trio the Collagensの登場。
140おなじみ大谷令文。
東北を回って東京に帰ってきた。この日4か所目の公演。「今日、燃え尽きる!」と令文さんの宣誓が冒頭についた。

150vアンプもおなじみの令文1959。

160v愛器も健在。

170v足元のようす。これでいいのだ。

180おなじみ小笠原義弘。

190vEDEN WT-800とD410XST。

200v足元のようす。今日はイージー・バージョン。

210おなじみ髙橋"Roger"和久。

220vレパートリーは先回レポートした時のツアーとそう変わりはない。それがいいのだ。
で、1曲目は「いいのだ」でいいのだ。

230
続いて怒濤のハード・ドライビン・ブギ、「Razor Boogie」。

240vChris Duarteにも似た曲調のものがあるが、こういうのはもうオガンちゃんの独壇場だわね。タマリマセン!

250写真では歌ってないけど、令文さんのボーカルがクールな「Sister Spider」。

260vボーカルが変わってロジャーさんの「Call on me」。実に愛らしい曲だ。
「こう見えてもロマンチストなんです」というロジャーさん。プラネタリウム好き、山好きなのだ。

270Edgar Winterのこの曲に参加しているギタリスト、Ronnie Montroseが大好きという令文さん。
Ronnieは惜しまれつつ2012年に亡くなった。Ronnieに捧げるワケではないが…という前置きがついて飛びだしたのが新ネタ「Frankenstein」。

280FM愛知『中野重夫のKeep on Rockin'』のオープニング曲でもあり、2012年9月にロンドンで開催されたMarshallの50周年を祝う『50 YEARS OF LOUD LIVE』のオープニングにも演奏されたこの曲は歌なしのインスト曲にもかかわらずミリオンセラーを記録し、1973年の3月にBillboardのトップの座を獲得した(これを蹴落としたのはPaul McCartneyの「My Love」)。
カナダのチャートでもトップの座を射止めたが、イギリスは18位止まり。1973年か~、わかるような気はするな~。だってこの頃の栄光のブリティッシュ・ハードロックは別に「Frankenstein」のリフなど必要としていなかったんじゃないかな?ま、Marshallが自分のコンサートで演ってりゃ世話ないけど…。
でも、やっぱりロック史に残る名リフだよね。

290vちなみにEdgar Winterはキーボードをギターのように首からブラ下げた初めての人。当時は激重だったろうな~。
私はあんまりアメリカン・ロックを聴かないので(Zappaは別格。というよりアメリカン・ロックと捉えていない)、Winter兄弟も縁遠いが、『Together』ってライブ盤は収録されている「ロックンロール・メドレー」が最高に痛快でよく聴いたな。
何しろJohnny Winterで一番好きなのは『John Dawson Winter III(俺は天才ギタリスト←ヒデェ邦題!)』ってヤツ。邪道極まりないでしょ?それでいいのだ。

300続いての新ネタ!オガンちゃんボーカルはナ、ナント「21世紀の精神異常者」!あ、「21世紀のスキッゾイド・マン」なんて書きません。いい邦題はナニがあろうと伝承すべし。「怪奇骨董音楽箱」みたいなもんやね。
最近この曲もやたらとアチコチで取り上げられているような気がするな~。
やっぱり鉄壁の名曲だ。
それにしてもですよ、「21世紀」も「1984」もみんな過去になっちゃったね。ポールもとっくに64歳を過ぎちゃったし…。
今から何か未来のこと、とくに明るい未来を想像するなんてことは不可能なんじゃないかね?
手塚治虫の時代はヨカッタ。
今、未来を想像するのは、人類の滅亡とか地球の崩壊とか、巨人が塀の中に入って来ちゃうとか、危険なヤツばかりだもんね。
「未来は東京から大阪まで3時間で行ける電車が将来できるかもね」とか「いつどこでも話せる無線で小さい携帯用の電話なんか出来ちゃったりしてね!」なんてことはもうないだろう。

265vオガンちゃんの熱唱ぶりも聴きものだったが、真ん中の4ビートのインスト・パートのベースも期待通りだった!

266ロジャーさんで「バンドマン・ブルース」。「♪みんなバンド・マ~ン」のところが好き。

310マサシさんが加わって「Black Rose」。

320ああ、これは何回観てもいい。曲よし、演奏よし…

330何よりも素敵なのはこの2人が実に楽しそうなこと。『Jailbreak』の頃の全盛期のThin Lizzyは観てみたかったナァ。

340「オレは難聴」 ロジャーさん曰く「病気シリーズ」…そんなのあんのッ!?

でも待てよ、これは結構イケるかも?ロックを受容する年齢の幅が広がり、ロックは若者だけのものでなくなっていることは否定できない。
ところが、ロックの黄金時代を経験しているオールドファンは巷間の新しいロックは幼稚に思い受け入れることは到底ができず、ベテランのミュージシャンに期待をかけざるを得ない。
演る方も年輩、聴く方も年輩…年輩者の共通の話題と言えば「老い」もしくは「病気」だ。

ロックの歌詞のひとつの重要な要素は「普遍性」にあるワケだから「病気」の歌はあり得ても全くおかしくはあるまい。
楽屋でも「譜面のシとレの見分けがつかん」とか「長いステージはツライ」とかいう話題が出ることも少なくないのだから、徹底的にそういうことをテーマに据えて曲を作るのはどうだろうか?新手の「Cold Turkey」よ。
病気の辛さを訴えて健康第一を喚起するもよし、回復へ向けた決意を歌うもよし、ワケもわからず「がんばれ」とか「自由になりたい」なんてやってるよりよっぽどいい。
結局漫才でも歌でもドラマでも絶対に欠かせない一番大切な要素は「あるある」なんだから。

もはやロックはそれぐらいのことを受け入れる器量はあるハズだ。これがホントの「大人のロック」。
Alice Cooperなんかは一時「Shock Rock」なんて呼ばれていたけど、こっちは「Sick Rock」。

自分の場合はまず「腰痛」だな。あと、案外来ちゃったのが「眼」だわ。遠近両用メガネってのは便利だね~、ハハ…。

350v…とコラーゲンズのスタンダードレパートリーで盛り上がってアンコールを1曲演奏して完了。
トリコラ、今日も最高のパフォーマンスだった!
このバンドは観た後、モノスゴイ満足感が得られるのよ。

390 大谷令文の詳しい情報はコチラ⇒大谷令文ホームページ
2tc_img_0060小笠原義弘の詳しい情報はコチラ⇒DANCIN' FUNKY BASS!!!

370v高橋"Roger"和久の詳しい情報はコチラ⇒ロジャー高橋Official Site

380v(一部敬称略 2013年12月6日 代々木Zher the Zooにて撮影)

2014年1月 9日 (木)

JILL岡垣~様式美大作戦2013 <後編>

さて、『様式美大作戦 2013』の<後編>、場面はガラリと変わる。Jill's Project EXの登場だ。

10_4岡垣Jill正志

20_3ベースはANI-Katsuで変わらず。

30v_3ギターはノンちゃん、島紀史
80v_4ボーカルは千田忠彦

50_3ドラムは出原卓に代わる。

60_4ここからはJill's Projectのレパートリーで固められた。

70_3この日の大収穫のひとつはノンちゃん。
100_3もういい加減お付き合いも長くさせていただいているし、CONCERTO MOONがらみの東京公演もすべて観ているし、写真もいつも撮らせていただいている。
なのに…だ!
90_3凄まじい演奏だった。
STANDの時もある種そうなんだけど、CONCERTO MOONから解放された大らかさのようなものが前面に押し出された縦横無尽さが実にウマイ具合に出ているのだ。

85CONCERTO MOONのノンちゃんが陸の王者「ライオン」なら対外試合のノンちゃんは空の覇者「鷹」だ。

40v_3それにこのギターの音!なんじゃコリャ?!
この日は特に素晴らしかった。
最近はメッキリとMAJOR 1967にご執心だが、それだけのことはある。見るたびに音がよくなってる。
ストラトキャスターとビンテージ系Marshallの組み合わせの一番いいいところを引っ張り出している。この音を否定する人はマズいないでしょ。
そういえばノエル・レディングの自伝によると、ロンドン時代、ジミとノエルはどうも200WのMarshallを使っていたようだ。てっきり1959だけかと思っていたのだが…。

120_3ノンちゃんのプレイに呼応するかのように鬼気迫るソロを繰り出す岡垣さん!

110_2背後からは爆音が!ドラムのMarshallだ!
あ、MarshallのドラムはNATALですから。

130_3野太い声でハードに曲を練り上げる千田さんのボーカル。やっぱロックってのはこういう声の歌が入っている音楽を指すもんですよ。

140_4そうそう、今日のはじめに流れる岡垣さんのシーケンス音、無茶苦茶カッコいい。もうこの音の連なりだけで次の曲がカッコいいのがわかっちゃう!

165vこのメンバーでJill's Project EXは4曲をプレイした。4曲でも結構な時間よ。3分の曲なんてただのひとつもないからね!

170_4一旦、このセットの締めくくりで合流した祇上養一。

245_2ツイン・ボーカルで「Crumble」を披露。

183「様式美大作戦 2013」もいよいよ最後のパートに突入。

185_2ここで足立祐二が登場!

230vボーカルは西川茂

210_2ここも曲はDeep Purple。

200_4「Storm Bringer」と「Mistreated」…。

220v_2そして3曲目には「Hush!」と渋くキメた!この後ボーカルが千田さんに代わってYOUさんはもう1曲プレイ。

190_3このあたりのラインナップはトリッキーだぞ。
ノンちゃんと千田さんが戻って、元のJill's Project EXに変身。「Heavy Rain Sheds Blood」。
150_2さらに祇上さんが加わって「Upsurge, Unconscious」を演奏して本編が終了した。

240_2そして、真為さんが加わって「I'm Here for you」でアンコールに応えた。

ここで終わらないのが様式美。写真はないけどボーカリストが全員参加して「Kill the King」をド派手にプレイしたのであった。

250_3こうして見てみると「様式美の祭典」は「ギターの祭典」でもあるんだよね。
300AphroditeとJill's Project EXのダブル・ヘッドライナー…というより通常サイズのコンサート2回分、約4時間!それぞれ10曲ちょっとのセットリストでも何せ1曲が長いからね。

280vその間、名手たちの名人芸をタップリ味わったのであった。

290vそのサマはちょっとした「マーシャル祭り」だったぜ!

270v尚、大阪公演では西川さんの代わりに赤尾和重が出演し、そちらも大好評だったそうだ。そっちも観たかった!

岡垣Jill正志の詳しい情報はコチラ⇒Jill's Room

310v<おまけ>
大変失敬ながら、通常グッズにはあまり興味のない私だが、このバッグはちょっと欲しい気がするナァ。

320(一部敬称略 2013年12月1月 目黒鹿鳴館にて撮影)

2014年1月 8日 (水)

JILL岡垣~様式美大作戦2013 <前編>

やって来ました「様式美」!
JILL岡垣を総統に頂いた一大ロック・セクト。「様式美」については前回ゴチャゴチャ書いたので今回は触れない。
とにかく今回も「様式美大作戦2013」と題し華麗な音楽世界を演出してくれた。東京と大阪での2回公演。

05vこの日、東京でまず登場したのはAphrodite(アフロディーテ)。

10_3荒木真為

20v_2西村守

30v_2ANI-Katsu

40v_2堀江睦男

50_2そして岡垣Jill正志。不動の5人だ。

60_3オープニングSEに導かれ登場し、演奏したのは「紅蓮の炎」。

70_2西村さんは当然Marshall!
95ノッケからドップリと岡垣さんの様式美サウンドが会場を覆い尽くす!

90_2続けて「Holy, unholy」。
自分たちだけのサウンドを奏でる誇りと自信に満ちた表情は見ていて大変気持ちがいい。

100_2前回見た時よりもナチュラルにそしてハードにギター・プレイをキメてくれた西村さん。

80やはり本気でテクニカルでハードなロック・ギターを演るとなると、アンプに関するチョイスはMarshallしかない。

120v_2オルガンに半身を乗せ、何かに憑依されたかのようにソロを展開する岡垣さん!

110「人形愛」、「Day Dream」、「Fear」等、『Aphrodite -SCARLET FANTASIA VII-』からの選曲を中心に8曲が演奏され、まずはガッチリと「様式美」の世界を構築した。

130_2ここでギターが交代し、ボーカルが加わる。

140_3三宅庸介
190v_2佐々井康雄

160vTerra Rosa、『The Endless Basis』より「Fatima」。

210v_2ん~、様式美~!ドライブしまくる堀江さんが素晴らしい!
230_3いつもMarshall Blogで紹介していることからもわかる通り、Strange, Beautiful & Loudの三宅さんを私は好きだが、こうしたハードロック・ギターを一心不乱に弾き倒す三宅さんもすごく好き。
220_2他のギタリストと違うんだよな~、メロディの組み立て方とか間の取り方とか。すこぶるカッコいい。

225vここから佐々井さんと真為さんとのツイン・ボーカル体勢。

165「Lady Double Dealer」。もちろんDeep Purple。

170_3この後のセットで島紀史が登場するんだけど、開演前、出番が近いため準備にメチャクチャ忙しい岡垣さんのそばでノンちゃん、三宅さんと3人で『Who do we Think we are』の話しをしていた。
やがて開演時間が来てステージに向かう岡垣さん…我々3人に向かってボソっと…「ああ、オレも話しに加わりたかった!」って。
そんなDeep Purpleなのである!

180v_2この曲久しぶりに聴いたけど、盛り上がるね~。やっぱり鉄壁のギターリフだ。

200_3そして残された1曲もDeep Purpleだ。

235三宅さんの弾く「Burn」!
テクニシャンたちによるまたまた完璧なパフォーマンス。
あのCM以降…というワケでもないのだが、やたらとこの曲を聴く機会が増えたような気がする。
そこで最近感じたこと…リフがクドイ。いや、最高にカッコいいギター・リフなんだけど、あまりにも出て来る回数が多くてものすごく耳につくようになっちゃった!どっかハショレばいいのにと思っちゃうのよ。
ノンちゃんによれば、このギター・リフは「ガーシュインの曲から頂いている」ということだが、なるほど。間違いないなく「Fascinating Rhythm(魅惑のリズム)」のことだろう。1924年の作。
ナンダ、「Burn」もそうなのか…などとガッカリする必要はない。むしろ、ジャズをひと通り聴いている人なら誰でも知っているポピュラーなこの曲のメロディをこんなにカッコいいハード・ロックにすることがスゴイ。元のキーはメジャーだからね。
カッコいいんだけど、ちょっとリフの出番が多すぎ…ってな感じ。

240vここまでが中盤。後半に向けて様式の美しさはますますその度合いを増していく!

245<後編>につづく

岡垣Jill正志の詳しい情報はコチラ⇒Jill's Room

250_2(一部敬称略 2013年12月1日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2014年1月 7日 (火)

THE GOOD-BYE 30th ANNIVERSARY ~TAKE OFF~

昨年の仕事はじめというか、初コンサートは1月6日の曾我泰久、つまりヤッチンのバースデイ・コンサートだった。
Marshall Blogの今年の初「ライブ・レポート」もヤッチンがらみ。限りなく時系列で内容を構成しているMarshall Blogのライブ・レポにあっては偶然にすぎないのだが、その確率は約1/270!
しかも、今日はちょうどヤッチンの誕生日!深い縁を感じずにはいられないでしょう?!

今日のレポートは11月に開かれたTHE GOOD-BYEの「結成30周年記念コンサート」。

10会場はキャパ1,500席の東京フォーラムのホールC。
前売りチケットはアッという間にソールド・アウト。早々に同日にマチネーの追加公演が組み込まれ2回興行と相成った。
この日が来るのを待っていた人がいかに多かったのかがよくわかる。

40ファンにとってはわかってはいてもステージのメンバーの姿にやりきれない思いで接した方も多かったハズだ。
昨年7月に惜しまれつつ亡くなられたベースの加賀八郎さんの姿が見えなかったからだ。
しかし、コンサートを通じ、このことに触れることは一切なかった。
それもそのハズ、ステージ下手にはベースとアンプがセットされ、姿は見えずともは天国から参加した「はっつぁん」がそこにいたからであった。
240vコンサートは昼夜の別を問わず、「赤いポルシェ~TAKE OFF」で幕を開け代表曲が次々と演奏された。

50Marshall Blogでもすっかりおなじみの曾我泰久。Happy birthday to you!!

60v今回はJVM410Hと1960Aのコンビネーション。

75v ギターの出番はソロの時よりも多く、Marshallサウンドを存分に炸裂させていた。

70衛藤浩一。絶好調!

80vもちろん野村さんも大熱演。
その3人にキーボードがふたり加わり加賀さんのパートもカバーした。

20「昔は2回公演が当たり前」だったという。今はキツイなんて言っていたが、ナンノ、ナンノ、そんな素振りをなどまったく見せず終始パワフルにパフォーマンスを繰り広げた。

100「Dance x 3」「涙のティーンエイジブルース」、「YOU惑-MAY惑」、「にくめないのがニクイのサ」とあいさつを挟んで次々に演奏されていく。
THE GOOD-BYEは9枚のアルバムを発表した。自分達で曲を作って来たメンバーにとってはそのどれもが音楽的成長を記録した写真集のようだという。

90v衛藤さんの「次は懐かしのナンバー…」と曲を紹介するとすかさずヤッチンが「全部懐かしいんだよ!」と突っ込む。
懐かしいんだろうな~。

110失礼ながら現役当時はファンでもなんでもなかった私ですら耳馴染みのある曲がジャンジャン飛び出してくる。
どれも洋楽をキチンと消化した日本語に寄りポップ・ロック。実に楽しい。

120vショウの中盤にはアコギ2本とパーカッションによるアコースティック・セットも。
「めちゃめちゃロックンロール」、「愛 See Tight」、「Going Home」の3曲。

130衛藤さんも代表曲を熱唱。
「代表曲ってナニを代表してんだよ」というヤッチンの突っ込みに大爆笑!

140デビュー当時は昼の1時から翌朝までレコーディングでスタジオにこもり、合間にはテレビの収録。野村さんは学校に行き、授業中に歌詞のアイデアを練ったりしたという。野村さんって高校、私の後輩なのよね。「愛し、愛され」なんてのは古文の時間に思いついたとか…ということはK先生の時間かな?

ここでヤッチンはキーボードにスイッチ。

150「のぞいてFell Me、Touch Me」で始まる後半は当然イケイケの大ロック大会!

160vヤッチンの指導でお客さんもコーラスで演奏に参加!

165歌にギターに、そして鋭いツッコミにと一流のエンタテイナーぶりをまたしても見せてくれたヤッチン。

166vやはり結成30年を祝う盟友とのステージは感慨深そうだった。

180割れんばかりのアンコールの呼び声!

190アンコールは2回!

200v夜の部ではまず「TWO NIGHTS」と「Don't Make me Blue」を…。

210すさまじい盛り上がりよう!
そしてお客さんの楽しそうな顔、顔、顔!
2302回目のアンコールでは「Forever Friends」が演奏された。

220vところが!客電が灯いても、BGMが鳴り出しても、影アナのアナウンスが流れても「アンコール!」の声が収まらない!
167そして、最後の最後にメンバーがステージに登場してひとこと挨拶をして幕を閉じた。
全27曲。おもしろかったな~!

Gb_img_8283 3月8日には『曾我 泰久 芸能生活40周年記念公演』と銘打っておなじみのメンバーと(ファンキー末吉/和佐田達彦/田川ヒロアキ)コンサートを開催する。
他にも衛藤さんとのツアーも予定されており、ますます充実のヤッチンの音楽活動なのだ!
ヤッチンって私と同じ学年なのね。それで「芸能生活40年」って…すごいキャリアだ。

170曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒soga21.com

250v(一部敬称略 2013年11月17日 東京国際フォーラムホールCにて撮影)

2013年12月25日 (水)

Chris Duarte Live in Japan 2013 <横浜編>

いんや~、昨日のシモキタのChris Duarte Groupはスゴカッタ~。
今日もChris…横浜Thumbs Upから。

10_2また紹介しちゃおう!
8月にリリースされた、昨年の目黒Blues Alley Japanでの壮絶な演奏を収録した2枚組ライブ・アルバム。11月には国内盤も発売となった。

20cdライブ・アルバムとは異なるドラマーを擁しての来日となった。九州を皮切りに東北まで日本を縦断するツアー。この横浜は最後から2番目のショウとなった。

30Chris Duarte

40v_2小笠原義弘

50v_2もちろん横浜でもEDEN WT-800ヘッドとD410XSTキャビネットを使用。

55vJohn McKnight

60vツアーを通じてJohnが叩いたのはNATAL Maple Traditional Customキットだ。

65今日のセットリスト。
もちろん上の「横浜」の文字もChrisによるものだ。達筆!

70v_2…と思ったら、ナント、1曲目からセット・リストと違う曲を弾き出したChris。
何事もなかったかのようにピタリとつけるバック陣。
ダテにワン・ツアーこなしていない!やすきよの漫才クラス!

80ここThumbs UpはChrisにもおなじみの会場だ。

90_21曲ごとに大きく沸き上がる拍手でChrisも気合が入る!

100v_2オガンちゃんも実に楽しそうだ!

110v演奏曲目は前日と大差ないが…

120vショウの構成をガラリと変えており、連日訪れるお客さんを飽きさせない。

130Chrisの熱演ぶりは今夜も全く変わらず、まるで命を少しずつ削ってギターに捧げているようなのだ。
こんなこと毎晩やっていたら身も心もどうにかなってしまうのではなかろうか?

230v_2しかし、そうして生み出される音楽こそが人の心を揺さぶるのだ。
Chrisのプレイを観ているとそれが実感できる。

150v_2こういう演奏こそ若い人たちに観てもらいたいナァ。
コンサート会場で身体をブツけ合って音楽を楽しんでいる気になっているような若者たちにこのChrisの命がけの演奏がどう映るのだろう?

170v_2案外感動する子も多いのではなかろうか?感動して興味を持った子たちはラッキーだ。いい音楽を知ることは人生を何百倍にも幸せにする。
まずは年長者がこうした魂の音楽の魅力を教えてあげる仕組みを作ってやることが先決だ。
Marshall Blogの目標のひとつはそれだ。
190v_2今日も絶好調のオガンちゃん!

これも何回か触れたことだが、こうした演奏に接すると、やはり最近の若い人たちが夢中になっている音楽には「3」のフィーリングが欠如していることを痛感する。これは大谷令文氏の至言だ。

「3」のフィーリングとは、ブギであり、シャッフルであり、スイングのことを指す。
今のテレビなどから流れる若い人たちが奏でる音楽にこうした要素を見出すことは難しい。時代のトレンドといったらそれまでなのかもしれない。
しかし、それではあまりにも寂しくはなかろうか?
軽快な8ビートはいかにも爽快でロックを代表するリズムであることに異論を唱える気は毛頭ないが、ブギやシャッフルもロック・リズムの重要な要素なのだ。
今ではダンスの世界でしか接することのなくあったルンバやチャチャチャのように鑑賞音楽としてのブギやシャッフルを絶滅させてはならない。
このバンドの演奏する曲のほとんどは「3」だ。それも最高のリズム隊がグルーヴさせる「3」だ。
ムリとはわかっているが、こういうバンドこそ大勢の人の耳目に触れることを強く望んでいる。

160_3どの曲かは忘れてしまったが、あまりにすごいベース・ラインで完全にシャッターを切る手が止まってしまったもんね。
250_2ジャズ界の七不思議のひとつにCount Basie OrchestraのFreddie Greenのギターが挙げられる。これはオーケストラの中で最も音量の小さな楽器であるギターが、 トランペット×4、トロンボーン×4、サキソフォン×5、ドラム、ベース、ピアノという爆音の中でも聴こえるというヤツ。もちろんMarshallのフル・スタックを使っていた…なんて話ではないよ。
一説によると、Freddie Greenのギターは、そうした周りの楽器群が鳴り出す瞬間から何百分の1秒とかの差で、すき間を縫って弾いているからだとか…。ホントかどうかは知らん。でも、そうあって欲しいような話しだ。
オガンちゃんのベースもこの話しに似ているような気がするんだよね。
つまり、オガンちゃんはもっともリズムが躍動する低音の置き場所を本能的に知っていて、無意識にその場所に自分のベースの音を当てはめているんだと思うのよ。これは教わってもできるようなシロモノではない。そういうことができるのが「才能」なのだ。
180_2サラッサラッっとスティックでドラム・キットを撫でているような軽快なプレイなのに音の存在感が尋常ではない。もっとスゴイのはそのスピード感だ。
こんなにデカイのに動作が信じられないくらい素早い。「電光石火」とはまさにJohnのような動きを指すのだろう。
シンガーソングライターとしての活動も展開するJohn。歌も滅法ウマイ。
それにしてもNATALの音は素晴らしい。Johnの手にかかって鳴りまくらされていた!
暗くてほとんど写真が撮れなかったのが残念!

140今日も「Like Eric」がスゴかった!アウトに、インにすき間なく繰り出されるフレーズの洪水はまさに「シーツ・オブ・サウンド」!

240v
ああ~、いい湯だった!
2日続けて最高の「音楽浴」ができたよ!

260_2Chrisが世に送り出した力作たち。
「幸せ!」、「ありがとう」、「楽しかた」等々サインにひとことずつ寄せてくれた。宝物だ。

270Chris Duarteの詳しい情報はコチラ⇒Chris Duarte Official Web Site(英語版)

210v_2小笠原義弘の詳しい情報はコチラ⇒Dancin' Funky Bass!!!

220John McKcNightの詳しい情報はコチラ⇒John McNight REVERBNATION(英語版)
200vまた来年も来てくれるかな?そうだといいな!
それまではこのライブ・アルバムでガマン、ガマン!
20cd(一部敬称略 2013年11月15日 横浜Thumbs Upにて撮影)

2013年12月24日 (火)

Chris Duarte Live in Japan 2013 <東京編>

「森林浴」ってあるじゃない?
アレと同じだと思った。思う存分いい音楽を浴びるのが「音楽浴」。
今年もやって来たChris Duarteのジャパン・ツアー。その東京公演。まさに「音楽浴」のようなパフォーマンスだった。

10Chrisは昨年の夏に東京で収録されたライブ・アルバム『CHRIS DUARTE GROUP LIVE』を8月にリリース。その国内盤が、今日レポートするコンサートの前日の11月13日に発売された。
今回の来日はレコ発ツアーとなるワケ。
このライブ・アルバムについては、すでにMarshall Blogで紹介している。アルバム・ジャケットに使われているのはすべて私が撮った写真であることも記事内に記した。いまだにとてもうれしい。

30cd今回のメンバー。

20Chris Duarte

40vChrisはJVM210Cを使用。

50vChrisの足元のようす。コンパクト・エフェクターをズラズラと並べた懐かしい光景。昔はみんなこうだった。

60小笠原義弘

70v今回は全ツアーを通じEDENを使用。ヘッドはWT-800、キャビネットはD410XSTだ。

80vこちらはオガンちゃんの足元のようす。

90ドラムはJohn McKnight(ジョン・マクナイト)。

100vJohnは全公演でNATALのメイプルのトラディショナル・カスタムを使用。
トラディショナル・カスタムは12"Tom、14"Floor、16"Floor、22"Bass、14"x5.5"Snareという構成(configuration)だ。色はGloss Black。

110冒頭に述べたように「音楽を聴いた~」感にあふれる素晴らしい演奏だった。そうなることはわかっていても、十分に素晴い内容だった。

120この日のセット・リスト。
「きゅけい」とか「ざんきょう」とひらがなが混ざっている、断っておくが、オガンちゃんが書いたものではない。
Chrisの直筆セット・リストなのよ。
もちろん「きゅけい」は「休憩」。「ざんきょう」は「残業」のこと、つまり「アンコール」を意味している。
こうしてちゃんとセット・リストは用意されるのだが、Chrisの気分で急に曲順が変わってしまうこともあるそうだ。

130v東京公演のオープナーは『Vantage Point』収録の「Let's Have a Party」。

140vアップ・テンポなストレートなロックンロール!

150v相変わらず初っ端からアイドリングなしのフルスロットル状態!

155vオガンちゃんのベースがうねる!気持ちいい~!

170v『Texas Sugar/Strat Magik』から「Letter to my Girlfriend」。
210vそして、2010年の『Infinite Energy』の1曲目、「Ridin'」へつながる。

160ジミの「Rock Me Baby」を想起させるこれまたエキサイティングなナンバー。転調、キメ、リズム・チェンジと内容は格段にハイパー。

200チョッ~ト、なにこのドラム?! メチャかっこいい!
180最新スタジオ・アルバム『My Soul Alone』から「Yes, It's You」。
ちょっとポップな8ビート・ナンバー。
こうした愛らしい曲もChrisの魅力のひとつ。

190v同じアルバムのオープナー、「Show me That You Want it」。ベッタベタのシャッフルはオガンちゃんの腕の見せ所!
220v重いマイナー・ブルース「Bottle Blues」。
360軽快な「Sweet Little Girl」。
これも新しいスタジオ・アルバム「My Soul Alone」の収録曲だ。
260それにしても強力なこのリズム隊!
3108ビート、シャッフル…一丸となってうねりまくるリズムの饗宴だ。
230v最高のリズムにのって得意のブルース・フレーズから奇抜なフレーズまで何かに憑依されたかのように縦横無尽に弾きまくるChrisのみずみずしさといったらない!
一部の最後は「101」。

270v「きゅけい」を挟んで飛び出したのは「The Best That I can Do」。

このバンド、オガンちゃんのコーラスも大活躍なのだ。それにしてもゴキゲンなナンバー!

175今度はストレートなブルース「I Buckled it up」。
さらにニューアルバムのタイトル・チューンともいうべきドへヴィな「Leave my Soul Alone」。

240来日公演のチラシで初めてJohnを見た時、まるでNeville Brothersにいそうな強面で思わず「コワッ!」とつぶやいてしまった。
ところが会ってみると、Marshall Tucker Bandの話しで盛り上がったりして実にやさしくて素敵な人だった。とにかくデカイ!
しかしさ、黒船の時代、初めて白人を見た日本人はさぞかし驚いただろうし、コワかっただろうな~…なんてことを思ってしまった!

280vそのJohnがNATALを大層気に入ってくれた。「7歳からドラムをやってきたけど、今までで最もいいドラムだよ!」なんて言ってくれるんだゼ!
お世辞かと思うでしょ?でもね、マジで叩くその姿は本気だと思った。
Chrisはある曲でコルトレーンの『Village Vanguard』の「Chasin' the Trane」みたいなことをするんだけど、ChrisのギターをギンギンにあおるサマはElvinというより、白いDennis Chambersだったな。
John恐るべしなんだけど、NATALもかなり恐るべしだゼ。ますます気に入った!

3002011年のアルバム、『Blues in the Afterburner』からワルツのバラード「Hold Back the Tears」。ん~、いい曲!

250やっぱりすごいオガンちゃんのベース。動くんだよね~、バンドが…グイッと!バンドが動くのが目に見えるようなのですよ。これが世界のレベルなのか…と今回も感動。

320v今回はJohnというルックスが同系統のメンバーを得たオガンちゃん。旅先では、スレ違う人が小声で「オイ、あれどこの団体だ?」と話しているのが聴こえて来たことが何回かあったそう。
「団体」とはバンドではなくて、当然「プロレス」のことである。
イヤイヤ、この体型が音に出るんですよ!楽器と同じ。Johnとオガンちゃんのコンビを見かけたら誰しもそう思うわな~。Chrisはレフェリーか?プロモーターか?

325「Make me Feel so Right」、「Carelessness(この曲のスタジオ・バージョンはヴァイオリンが入っていてCurved Airみたいで滅法カッコいいよ~)」、「Outta my Way」他が演奏された。
最新作の『Live』のレコ発でもあったが、演奏された曲は『My Soul Alone』からのモノが多く、そのレコ発も兼ねたステージとなった。

275本編最後は「Like Eric」。
これがさっき触れた「Chasin' the Trane」みたいなヤツ。もちろん曲調は全然違うが、Chrisの頭の中はコレに違いない。
「Eric」というのは「Eric Johnson」のことでしょう?

370v死力を尽くした3人のインタープレイ!

380演奏スタイルはロック・ビートに乗っているが、精神は完全にジャズだ。

290vChrisは前回コルトレーンの「Moment's Notice」を取り上げた
ブルースとロックを混ぜて、イヤ、他の言い方をすれば、ジャズ・フレーズを一切使わずギターで「シーツ・オブ・サウンド」を実現し、断片的にコルトレーンの世界を作ろうとしているように私には見える。だからおもしろい。

350「ざんきょう」では「Hideaway」他1曲を演奏。

Marshall Blogでも度々触れているように私はブルースが苦手…というか、長時間聴いているのがシンドいんだけど、Chrisはいいな~。もちろん演ってる曲が全部ブルースというワケではないからね。
「ブルース・ギタリスト」という看板は掲げているけど、ジャズとロックを十分に吸収して、それを泡が立つまでよ~くブレンドして、それから「ブルース」という型枠に流し込んでオーブンで焼き上げた音楽…それがChrisの世界。

「あ~、いい音楽を聴いたな~」、「ホント、いい演奏を観たな~」…Chrisのコンサートの帰り道はいつもコレだ。

400小笠原義弘の詳しい情報はコチラ⇒Dancin' Funky Bass!!!

330vJohn McKcNightの詳しい情報はコチラ⇒John McNight REVERBNATION(英語版)

390Chris Duarteの詳しい情報はコチラ⇒Chris Duarte Official Web Site(英語版)

410v(一部敬称略 2013年11月14日下北沢The Gardenにて撮影)

2013年12月19日 (木)

DESTROSE復活2周年! 『霖-Rin- / MAZE』発売記念 ワンマンLIVE!

「ガール・バンド」は世界に誇れる日本のロックの特徴のひとつになった…と言っても決して大ゲサなことではないだろう。

30ロックのハードな部分はそうしたガール・バンドの存在を抜きにして語れなくなった。そうした時に枕詞として「ガール」という単語が使われなくなるのも時間の問題だろう。イヤ、もうなったかな?

そのムーブメントの渦中にあるバンドのひとつ。DESTROSE。
TSUTAYA O-WESTで先ごろワンマン・コンサートを開催した。

104月に『NAONのYAON』で共演したSHOW-YAからお祝いの花が!

20DESTROSEは4月にフル・アルバムとなる『DESTROSE』をリリースした。

40cd_2Marina

70Mina隊長

80v_2成美

90vmiho

100vそして、Haruna。

110オープニングは今回リリースした両A面シングル(この言葉も「レコ発」」と並んでナゼか生き残っている)から「MAZE」。

120いきなりやっちゃう。もちろん、このコンサートの前日に発売されたシングルの発売記念なので構わないんだけど…というより、最後までネチネチ出し惜しみするより全然いい。男らしい!
もう一刻も早くナマのパフォーマンスを見せたい!という感じ。つまりは自信作なのだ。

130これがそのシングル『霖-Rin-/MAZE』。

50cd_2O-WESTから始まったというDESTROSE。それだけに今回のワンマン・コンサートに対する思い入れと感動は相当なものであったハズだ。

140v「Skykiller」、「Lifer 13」とファースト・アルバムからのレパートリーを繰り出していく。

150vワイルドな演奏と緻密に計算されたステージアクションや演出のコンビネーションがDESTROSEのステージの魅力。

160今日はEDEN WT-800とD410XSTキャビをBi-ampで2台配しての激低音!しっかし、このベアン、スゲエな。音の抜け方がハンパじゃない!へヴィなサウンドが身上のDESTROSE、これぐらいゴージャスな低音こそシックリくる!

220

そして、Harunaちゃんのドラムがガッチリと組み合わさる。今日のNATALはバーチのキットだ。サンバースト・フェイドが美しい。
厚く深い鳴りがこれまたDESTROSEサウンドをへヴィに演出する!

180v会場はもうパンパン!信じられないぐらいの盛り上がりよう!

200後半に入る直前に演奏されたのは「Fairy」!SHOW-YAの「Fairy」!うれしいな~。
本家に喰い下がるパンチのきいたプレイがこれまたうれしい!

190v「Nostphilia」、「Sword of Avenger」、「破壊の薔薇」等、ファースト・アルバムからの曲を立て続けに演奏しクライマックスを形成していく。

170v切れ味鋭いリフやソロでスリリングに展開したギター・チームの演奏。もはやMarshallが欠かせないなんてことを言うのはヤボというものだ。

230v体調不良を理由にこの後の大阪公演を最後に休養に入ったMina隊長。一日も早く回復してまたパワフルなギターをDESTROSEのステージで聞かせて欲しい!お大事に。Get well soon, Mina!!

240そして、最後にもう一度「MAZE」。

210DESTROSEが日本を代表するガール・バンド(ここは敢えて「ガール・バンド」と言う)であることを証明したファンタスティックな一夜であった!
がんばれDESTROSE!

250DESTROSEの詳しい情報はコチラ⇒DESTROSE official site

260(一部敬称略 2013年11月14日 渋谷TSUTAYA O-WESTにて撮影)

 

2013年12月18日 (水)

外道結成40周年&レコ発LIVE

最近のデータによると、邦楽と洋楽のCDの販売比率は82:18と、洋楽の占める割合が2割を切ったそうである。
我々の世代は「ロック」は「洋楽」と同義語だった。もしその定理に変わりがないとすれば、邦楽の増長は「ロック」の衰退を指すことになる。
イヤ、実際にはそんなことはないのはよくわかっている。「衰退」どころか、日本では70年代後半までは完全にマイノリティだった「ロック」という不良の音楽が歌謡曲を吸収して市民権を得、商売として異常なまでに拡大した。
その分、巷間のロックは、ロックが本来持つ「危ない」イメージを失い極端に魅力を失ってしまった。
元来のロックの魅力を取り戻そうとして70年代後半に盛り上がったパンクやニューウェイブのムーブメントの後に、こうした「よいこのホンワカ・ロック」が世を席巻したのは実に皮肉なことではなかろうか?
歴史は繰り返すし、音楽のトレンドは「振り子」のようなものだからどうなるものでもないのだが…。

さて、話しを戻すと、私が子供の頃は「ロックを聴いている」ということがカッコよくて、ちょっと大人になった気分を味わえた時代だった。
そして、井上陽水や吉田拓郎等のフォークは盛んだったが、日本のロックを熱心に聴いているモノは私の周りにはほとんどいなかった。
繰り返すが、洋楽こそがロックで、日本語で歌うロックを敬遠していた感があった。
しかし、これは考えてみれば当たり前のことで、人気のあった陽水や荒井由美らすらテレビに出なかった時代である。日本のロック・バンドの情報なんてほとんど世に出ることなどなかった。一般人にとっては日本のバンドを知るチャンスが極端に少なかったのだ。
ロック好きの子供たちにしてもMUSIC LIFE誌がバイブルだった時分の話しだ。

10私も例外ではなく、洋楽に夢中だった。日本のロックに耳を傾けるようになったのは、高校1年の時、5つぐらい年上のギタリストと知り合いになってからで、色々なことを教わった。教わった中で最もありがたかったのは「ライブハウス」の存在だった。
おっかなビックリ初めて行ったライブハウスは渋谷の屋根裏だった。「こんな世界があったのか~」と驚き、そしてそこに自分の居場所を見つけたのだ。すなわち、日本のロックとの出会いだった。
もちろんその前にBlackmore’s Raibowで安全バンドを、AerosmithやKISSでBOW WOWを、Eric Claptonでプリズムを見たりはしていたが、ライブハウスというディープな世界があったということは知らなかったんだな。もうそれからはのめり込んだ。1977年か78年ぐらいの話し。
そうして色々なことを教わった中に「外道」があった。「イモバン」を教わりその魅力にハマった。でも当時はもう外道は解散していて、実物を見ることはできなかった。
外道はまぎれもない日本のロックを奏でていた。

2002年に復活し、Marshallの仕事でご一緒することになった時はうれしかった。「加納秀人にあったら『加納さん』ではなく『秀人さん』と呼ばせてもらおう」と心に決めていた。
「外道の加納秀人」はロック少年にとって雲の上の存在で、周りの年長者が「ヒデキ」のように、まるでアイドル歌手を呼ぶように「ヒデト、ヒデト」と呼んでいたからだ。
だから今でも勝手ながら「秀人さん」と呼ばせて頂いている。これがすごくうれしいのだ。

その外道が結成40周年を迎えたのだ。その記念コンサートのレポート。

20Bonzo Dog Band、1972年の『Let's Make up and Be Friendly』収録の「Slush」が流れる。「メカゴジラ」の叫び声はないが、これが外道のコンサートの鬨の声だ。
もはや日本ではこれを「Bonzo Dogの…」と呼ぶ人はいないだろう。「外道のアレ」だ。もう秀人さんのものだ。

30加納秀人

40v松本慎二

50vそうる透

60v外道のデビュー40周年を記念して11月6日にリリースされた奇跡の新作『魂の叫び』。
8つの新曲に4つの外道スタンダードの再録によって構成されている。
外道のオリジナル活動期間にリリースされたアルバムは『Just Gedo』をのぞきすべてライブ・アルバムだった。
もちろん外道の魅力がライブにあることは間違いないし、その爆発的な瞬間をとらえたライブ音源を聴くよろこびは何物にも代えがたいのであるが、稀代のロックンローラー、加納秀人がスタジオにこもり、頭の中にあるアイデアをジックリと練り回して創出される音楽を聴いてみたいと思っていた。
それを実現させたのがこのアルバムに収録された全12曲ということになる。
ま、ひとことでいえば、これが「外道」。外道らしさにあふれた、これぞ日本のロック…という言い方がもっともシックリくるだろう。それしか言いようがないところによろこびを感じるわ!

70cdレコ発記念も兼ねたこのコンサート。当然新曲を中心にプログラムが組まれた。
しかし!秀人さんの声で秀人さんのギターである。「新曲」と言われても昔から知っているような、知らないような…。新しいような、なつかしいような…。これがタマランのよ!
強烈な個性を放つ秀人さんならではの所業だ。

1曲目は『魂の叫び』の冒頭に収録されたインスト「虹の彼方から」。

80振幅の大きいシャッフル。名曲「龍神」もそうだが、こうしたスケールの大きな曲に秀人さんのギターは実によくマッチする。

90v2曲目は「この世界に」。
160vソリッドでハードなリズム隊に乗って奔放にロックする秀人さん。実に気持ちよさそう!
120「心の叫び」が3曲目。
110コレコレ、これぞ外道。これはニューアルバムに収録された新曲だけど昔から知っているような…。「ハワイ」に入っていそうな…。ヘタすると初めて聴いても一緒に歌えちゃう!
それは完全に「外道」というオリジナル・サウンドが確立されているからなのだ。

130v「Sleepwalk」ばりに秀人さんのロマンチストぶりが発揮されたロッカバラード「マイラブ」。
サブドミナント・マイナーの響きって甘くて実にいいもんだよね。それとドミナントでの#5。言葉で書くと仰々しいけど、ロックをやる上で知っておかなければならない基本だ。
さすが秀人さん。基本とは言え、そんじょそこらのヤツがやってもなかなかこういう風にロックにはならない。

140「横浜スイートブルース」。
そういえば横浜の歌も最近はすっかり見かけなくなったな。今や日本で2番目に大きな都市になったが、その領域を広げるにつれ、「港」や「アメリカ」等のイメージが薄れてしまったからではなかろうか?
言っちゃ悪いけど、「たまプラーザ」に氷川丸は停泊できないもんナァ。
私が若いころの本牧なんかは本当に外国だったもんね~。あんな雰囲気や環境なら数々のドラマもあったろう。あのエリアをテーマにした曲がたくさんできてもおかしくはなかったと思う。

190vここからはおなじみの曲がしばらく続く。『魂の叫び』にも収録されている曲から。150「そんな」。カッコいいな~、このギターリフ!
「黒い影」とか「ぶっこんでやれ」とか秀人さんの作るギター・リフは日本人離れしている。

100vそして「YELLOW MONKEY」。

170ここは松本さんと透さんのコンビネーションをしっかり楽しむ。毎回入る歌の前のキメが大好き!

180vここはこの日のハイライトのひとつだった。「いつもの所でブルースを」

200vいつか初台のステージで「ブルースを教えてあげよう…」とささやくようにしてこの曲を弾き始めたのがすごく印象的だったが、この日の秀人さんもかなり強烈だった。

210ひとしきり歌った後…

280v客席にドップリ入りこんでタップリとソロを弾いたのだ。

230ケーブルの長さナント50m!ワイアレスを使わないところが何とも秀人さんらしい!

240主が留守中のステージ…。なかなか帰ってこない。

250隅から隅まで客席を回った!

260あ~あ~、記念撮影なんかしちゃって!

270ステージに戻ってからの次の曲は「乞食のパーティー」。この曲や「ハイビスカス・レディ」のようなポップ・チューンも外道の魅力だ。

290ニューアルバムに戻って「Hey Rock'n Roll 外道」。

310v生一本のストレートなロックンロール!
320v猛然とドライブする松本さんのベース!
そして、たたみ込むように飛びだしたもう1曲のロックンロールは…
330v「Rock' n Roll マウンテン」!
深いようで、浅い、しかし高いロックンロールの山!秀人さんは今日も頂上を目指す!

300v

コンサートは「ダンス・ダンス・ダンス」でクライマックスに向かう。

340「ゲドー!」「ゲドー」の外道コールから三三七拍子と外道のコンサートではおなじみの儀式が執り行われる。

350お客さんもよ~くわかっているのでビシッとキマる!楽しいナ~。

360そして、透さんのソロ!

370vん~、やっぱりいいなぁ。完全に「外道」の透さんとなった感も強いね。

380v実は透さんにお会いするのはかなり久しぶりだった。前の会社を辞めた時、いの一番にあたたかいエールを送ってくれたのは透さんだった。うれしくてホロっときたっけ。
また、こうして目の前でパワフルにドラムをプレイする透さんを見てうれしい!ホント、仲間は宝だ!(透さん、お借りしました)

390

続いて「何?」。

400v秀人さんがシャウトする「♪ませたガキだゼ!」のところが昔から大好きだった。

410ここでは外道ダンス。これも皆さん、かなりスンナリやってらっしゃいましたな~。

420「外道のワッペン背中にしょって…」 この曲のギターリフもすこぶるカッコいい!「ビュン・ビュン」。「ワッペン」という言葉も聞かなくなったね。

450テンションがまったく下がることのない秀人さんのギター。

460v本編最後はお待ちかねの「香り」。

470v「♪ゲ~ゲッゲッゲ~ゲゲゲゲゲゲゲゲッゲッゲ」のコーラスもハイパーにキマる!

480しかし、秀人さんどうやってこの曲のアイデアを思いついたのだろう?
「ビュン・ビュン」と「香り」も『魂の叫び』に収録されている。

490vこの曲を初めて聴いた時の衝撃ったらなかった。「コレだ!」と思った。日本のロック史に燦然と輝く名リフだ。
お互いに代表曲というイメージもあるのだろうが、私はこの曲を聴くといつも「Purple Haze」を思い出す。というのは、中間のギター・ソロの存在感がものすごく似ている感じがするのだ。

500v透さんの一擲で本編が締まった!

510以上15曲。新旧のレパートリーを取り混ぜた充実のステージだった。
当然巻き起こるアンコールの呼び声!

520vそして、アンコール。

530「愛の寝台車」と他1曲が演奏された。

540v日本のロックを代表する名バンドの結成40周年を祝うにふさわしい素晴らしいコンサートだった。

550終演後には秀人さんからのご挨拶とプレゼント。

560外道のメンバーとのジャンケン大会で勝ち残ったお客さんとステージで記念撮影をしようというのだ。

570

580

590ということで女性が勝ち残り記念の写真が撮影された。

600やっぱりいいな、外道。
かっこいいギター・リフにソロ、ロックテイストあふれるボーカル、へヴィなリズム隊。やっぱりロックはこれに尽きる。イヤ、こういうスタイルの音楽を「ロック」と呼ぶのだ。
若い人たちにドンドン聴いてもらいたい。そして聴かせた人は若者にこう伝えてもらいたい。「コレが40年前、日本に実在したロックなんだよ」と。そして、「今も何も変わらず最高のロックを演奏しているよ」と付け加えて欲しい。

ギター・リフを軸にした外道の曲に目をやれば、間違いなくブリティッシュ・ロックに影響を受けたロックということになるのだろうが、「ブリティッシュ・ロック」そのものという感じはない。ましてやアメリカン・ロックというテイストでもない。
やはり、外道は「日本のロック」なのだ。もっと言うと「秀人さんのロック」なのだ…と今回改めて思った。
そこにあるのは、シンプリシティとロックにおけるギターという楽器の魅力の徹底した追及ということになるのだと思う。

秀人さん、40周年おめでとうございます!
外道よ、永遠に!

610v(一部敬称略 2013年11月13日 DUO MUSIC EXCHANGEにて撮影)

 

2013年12月12日 (木)

FUZZY CONTROL 10th Anniversary Party 〜ROCKS〜

祝FUZZY CONTROL結成10年!

あれから10年か…。10年経つと色んなことが変わるわな~。まずは自分のアタマ。寂しくなった。
総理大臣は一体何人変わったか?10年前の2003年って誰だったか覚えてる?そう、小泉純一郎。
それから安倍⇒福田⇒麻生⇒鳩山⇒管⇒野田⇒また安倍だよ。スゲエな。
その間アメリカはブッシュ⇒オバマ…以上。イギリスの総理大臣はブレア⇒ブラウン⇒キャメロン。
ま、言いたいことは色々あるけど、Marshall Blogは政治を持ちこまない「音楽バカブログ」を貫きたいので触れない。「10年の間に色々あった」の代表として取り上げるにとどめよう。

「十年一日」のごとくロック魂をキープし続けているFUZZY CONTROL!

10_2私はMarshallを通じてこのバンドがデビューする前からお付き合いさせていただいて来た。結成前夜、18歳のJUONのソロ・ライブを原宿のRUIDOに観に行ったのが初めての出会いだった。
その頃はまだベーシストが決まっておらず、下の写真のJUONとSATOKOだけの演奏によるベースのカラオケCDを制作して一般公募したのであった。
このCDには本当にブっ飛んだ。収録されている曲は初期の代表曲「SHINE ON」と「GO MOON」。このふたりの演奏のどこに一体ベースを入れる必要があるのか?こんな演奏にベースラインをつけられるヤツがいるのか?と訝しんだが、そこに現れたのがJOEだった。

Bcd昔は渋谷のRUIDO K4がホーム・グラウンドでライブはかかさず観に行った。いつもMarshall Blogで書いている「過去のロックの偉大な遺産に若い世代の感性を注ぎ込む」ことを具現化したようなサウンドで、次々に発表されるシングルやアルバムが待ち遠しかった。
そして何よりもJUONのギター・サウンドがMarshallから繰り出されていることがうれしく、誇りにすら思っていた。

Handwired Seriesが発売された際には2061Xスタックや1974Xを使ってギターマガジンの付録CDで書き下ろし曲を演奏してもらったり、(当時)新しいMGシリーズの広告にも登場してもらった。

さらに、SHEENA & THE ROKKETSやDMBQとともに渋谷のタワーレコードでジョイント・コンサートをしたこともあったし、FCがホスト・バンドとなり、佐藤タイジ、大谷令文、小沼ようすけ、さかもとえいぞう、Geoff Whitehornを招いて『Marshall Night』と銘打ったイベントを開催したこともあった。その日がちょうどJUONの成人式が重なっており、彼は羽織ハカマでステージに上がった。

ちょうど来日していたMarshallのR&Dのスタッフを連れてTSUTAYA O-EASTのワンマン・コンサートにお邪魔したこともあったっけ。

ウチの上の子はファジコンの大ファンで、JUONのギターを肩から提げて撮った写真を大切にしているし、3人のサインが入ったポスター(左)と初ワンマンの告知ポスターをいまだに自分の部屋に貼ったままにしている。

10年の間に本当に色んなことがあった…。

Room掲載が大変おそくなってしまったが、以下はZepp Tokyoで開催された記念すべきコンサートのようす。
久しぶりのファジコン。こんなにたくさんの人たちに10周年を祝ってもらって…我がことのようにうれしいわ。

50JUON

20vJOE

30vSATOKO

40v_2これは9月に発表された6枚目のアルバム『Rocks』。相変わらずロックというのサドルにまたがる最後の子供のようなサウンドは健在だ。

15cdコンサートは『Rocks』の収録曲を中心に進行する。
90JUONといえば1959と1960AXのコンビネーションだったが、最近は2203をメインに使用している。

70_2スーパー・ボイスはもちろん健在。少しも手を抜かない熱唱ぶりが感動を誘う。相変わらずカッコいいな~。JUONのヘアスタイルもずいぶんと変化を重ねて来た。

60_2彼らがステージを通して身に着けている衣装にも注目!Tシャツの胸には「MIMIC ROCK SHOW」とプリントされている。

100先述の公募でファジコンのベーシストの座を射止めた男。「SHINE ON」につけた5度を重ねるスケールの大きいダイナミックなベースラインは永久保存だ。

110v_2以前は黒いストラトキャスターがトレードマークのような感もあったが、音楽の幅が広がるにつれて色々なギターを使うようになったね。

120v_2どんなサオを握ってもJUONのプレイには黄金時代のロック・ギターの芳香が充満している。

130v「石原良純」とか「特命係長」とか絶叫していた頃がなつかしいな。「インリン・オブ・ジョイトイ」とかいうのもあった。今なら「壇密」か?
JUONとJOEの「later」のダンスも楽しかった。アレ、今でもできるかもしれないな。

140v_2「ファジコンはこの曲から始まった」として演奏された「SHINE ON」。私のようなオールド・ファンとしては、10年を振り返って往年のレパートリーをもう少し組み込んでもらいたかったが、前進し続けるファジコンにそんなことは不向きであろう。
やっぱりホロっと来ちゃったな。色んなことを思い出しちゃって…。

150だから音楽はスゴイのだ。音楽には時を刻み続け、そしていつでも記憶を甦らす能力を持っている。
10年前の噴出するマグマのようなロック魂を失わず、心に残る音楽をこれからもクリエイトしていってもらいたい。
Don't Be Yourself!!
80_2FUZZY CONTROLの詳しい情報はコチラ⇒FUZZY CONTROL Official  Web Site

160(敬称略 2013年10月6日 Zepp Tokyoにて撮影)

2013年12月10日 (火)

D_Drive×Crying Machine カップリングツアー 『Screaming Loud Tour』 <後編>

はい<後編>だよ。

<後編>のトップバッターは快進のICHIGEKI。
実際にはexist✝traceに続いて2番目に登場した。
以前から幾度となく接しているこのバンド…実にいいバンドだ、ハッキリいって。

10ボーカルはコータ。

20vギターの久雄。

30vベースの潤。

40vドラムは佑一だ。

50v外道をはじめとして、昔から「和」のテイストをアッピールするバンドは少なくない。
この快進のICHIGEKIもその範疇に入るバンドだ。

60そういった和物バンドも音楽に日本の要素を取り入れるパターンと、音楽的には和を感じさせずにルックスだけに「和」を取り入れるパターンが存在して来た。

70ICHIGEKIは完全に後者のパターン。
これが竹を割ったかのようなスッパリトしたテイストで観ていて実に気持ちがよい!

80vどちらかというと体育会系のロックといおうか、体力勝負のバンドといおうか、汗と血と涙にまみれての演奏だ。(血は出ないけどね…)

140ガール・バンドの勢いのよさに押されたフニャフニャした男の子のバンドが多い中、久しぶりに「男」のロックを見た気がしたよ。カッコいい。
180v衣装や小道具に気を使っている点もうれしい。

110ロックは「ショウ」だ。とにかくお客さんを楽しませなきゃ!
でもロックは「音楽」でもある。音楽が「鬱憤晴らし」であっては絶対にいけない。ロックは音楽的でなければロックではないのだ。
輪になって踊りたければ盆踊りへ行け!身体をぶつけたければ柔道でもやれ!コンサート会場は町内の公園でもなければ道場でもない。
ICHIGEKIの音楽はカラッとした江戸前のロックだ!

120みんなお立ち台に乗っかっちゃって!「何とかは高いところを好む」というが、これほどお立ち台が似あうバンドもそうあるまい。これでいいのだ!

90vステージにいる間中エキサイトメントの頂点で、最初の曲も最後の曲もテンションがまったく変わらない。

150v12月14日には新しいミニ・アルバムを発表し、ワンマン・コンサートも開催する。

160v結成10年。前に進むことしか考えて来なかったに違いない。

170v彼らの快進撃は続く!

130v快進のICHIGEKIの詳しい情報はコチラ⇒快進のICHIGEKI Official Web

190vそしてトリで登場したのはD_Drive。

200あ~ものすごいホーム感!うれしいな。自分も彼らの14人目ぐらいのメンバーだと勝手に思ってるから。

210いつもの4人にMarshall。そして新しい仲間のEDEN。ホッとするね。

220Seiji

230Yuki

240知らない人

250vShimataro

260vChiiko

270v息の合ったツイン・ギターはますます安定感を増す。

280Seijiはリミテッド・ランで発売されたJCM2000 DSL100EC。

290YukiちゃんはJCM2000のTSL100。
ふたりとも不動やね。

300vイヤ~、スゴカッタ。お見それしました!Shimataro大先生!

360v

以前からEDENのWT800を愛用してくれているShimataroだが、今日はD410XSTという4x10"キャビネットを2台用意してバイアンプ方式で弾いてもらった。
結果はこの写真でおわかりだと思う。マジでスゴイね、コレ。

310うれしそうなShimaちゃん。機材がプレイヤーの能力を引っ張り出すことに成功した好例といえよう。

495vGrateful DeadのPhil Lesh、PhishのMike GordonはたまたGenesisのMike Rutherfordらが使用しているアメリカの老舗ベース・アンプ・ブランドEDENは現在Marshallの傘下でビジネスを展開している。
Eden_2もちろんギター舞台も負けてはいない。
入魂のプレイの連続!

320vお~、Seijiさん、V似あうやんけ!

330Yukiちゃんの颯爽としたプレイにも注目が集まる。

340ハードなシュレッディングから自作の「Unkind Rain」のようなセンチメンタルなプレイまでそのスタイルは至極ヴァーサタイルだ。

350それを完璧に支えるリズム隊。

おいおい、Shimaちゃん、スネ毛が逆立っちゃってしょうがないってば!

370Chiikoちゃんの確実にして的確なプレイはいつ聴いても小気味よい。

380v「野生」と「知性」がうまく共存するドラミングだ。

390今日のこのコンサートに使用されているドラムはNATAL Drums。Birch材のキットを今回は用意した。
NATAL(ナタール)は1965年創業のイギリスのパーカッション・ブランド。こちらもMarshall社のドラム・ブランドとして世界中で高い評価を頂戴している。
Natal_powerYukiちゃんのハンドクラッピングに合わせて盛り上がるは「Russian Roulette」。

400仲よくテクニックを自慢しあう。

410しっかし、歌なしのHR/HMでこれだけ盛り上がるバンドってのはロック史上前例があっただろうか?

420やはりワン・アンド・オンリーな活動を展開するグループは強い。そしてそういうバンドには必ず「M」の字がギタリストの背後に控えている。そういうバンドをMarshall Blogは積極的にプッシュしている。

430v2013年はD_Driveにとって大きな飛躍の年になったようだ。

450年初にはアナハイムでのNAMMショウでのデモ演奏(演奏のレポートはコチラ。マズイ食事のレポートはコチラ)、東京での2回目のワンマン・コンサート。さらに名古屋でも初のワンマン・コンサートを開き大入り満員となった。おかげでいまだにワンマンをやっていない大阪の人たちからはヤキモチを妬かれた。

460vYukiちゃんとChiikoちゃんはSHOW-YAの『NAONのYAON』に登場(男子部は出演できず涙)。
SeijiとYukiちゃんは『LIVE ROKUGENSHIN』に出演し大注目を浴びた。

480この人達、一体今年は何十回東名高速を走ったんだろう?東京では15日にまた厚木でのライブが控えている。

470vそして、Seijiからの情報では、サード・アルバムの制作準備に入ったとか…。
重刷を繰り返しても売り切れてしまう以前の2作にも増して強力な作品に仕上がることが期待できよう。
DVDも好調に売り上げを伸ばしているようだ。

440D_Driveには2014年もギュウギュウに夢が詰まってる!

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

490v最後にみんなで記念撮影してみた。

500ギター属でハイ1枚。(故意に「族」ではなく「属」という字をつかっている。音楽人類学的にSeijiやYukiちゃんは「ロック類ギター属速弾き目にカテゴライズされている)

510vこちらはドラマー属!

520キーボード属の集合写真。
鍵盤楽器入りのロックはいいもんなんだゼ!ね~、YOSISIッ!オレはわかってるゾ!

530v最後に年寄り臭いことをひとつ…。やはり溌剌とした若い人たちと仕事をするのは楽しい。いい刺激になるし、自分も若返った気分になる。普通のサラリーマンにはこんな経験は決して出来まい。自分は幸せだと思うし、今、歳をとっていてヨカッタとまで思っている。

こういう機会を得、実感するのは、やはりナンダカンダいってもロックという音楽は若者のものであり、若者が作って行くべきだということ。
我々年配者、イヤ、ロックの経験者は、反対に若者が刺激を受けるような「いい音楽の伝承」という作業に勤しむべきだ。やり方はいくらでもある。
一方、若者はマスコミや流行りすたりに拘泥することなく、自分たちがおかれている音楽の環境を見つけ直して、黄金時代のロックをもっと勉強して欲しい。きっと新しくてカッコいいものが見つかるよ。MarshallやNATALやEDENはそんな若者が真にカッコいいロックをクリエイトするのをあたたかく見守り、サポートしていきたいと思う。

(<前後編>を通じ一部敬称略、女子「ちゃん」づけ、男子呼び捨て 2013年11月1日 厚木THUNDERSNAKEにて撮影)

2013年12月 9日 (月)

D_Drive×Crying Machine カップリングツアー 『Screaming Loud Tour』 <前編>

D_DriveとCrying Machineという今ノリに乗ってる2バンドがタッグを組んでツアーを敢行した。
おお~、2バンドともPure & Genuine  Marshall Band!うれしいね~。やっぱいつの時代もロックはMarshllとともに!Go Over Big with Marshall…。
アラ、いつもの〆の言葉みたいになってしまった!

というのも、ワシは年甲斐もなく少々興奮しとる!あんまり興奮して暴れると腰がァッ!
ワシが取材に駆けつけた厚木のショウには主役の2バンドの他に、実にイキのいいバンドが大輪を添えてくれたんジャ。総勢4バンド、<前後編>の2本立てでお送りしますぞ。

そのひとつがexist✝trace。

10_2Marshall Blogには2回目の登場だ。

20ジョウ

30miko
80乙魅

50v_2猶人

60vMally

70vmikoはMarshallプレイヤー。

100v今回もJVM410Hを使用しているが、普段と違うのは今日はフル・スタック!長身のmikoによくマッチしている!

90v_2今年7月3日にリリースされたCD『ダイアモンド』の表題曲からスタートさせたステージは熱気そのもの!

110_2今日はEDENのWT800で低音を操っている猶人。

120_2パワフルなバンド・サウンドにパワフルなベース・サウンド。ロックバンドの公式だ。

Ts2_img_7443Mallyのドラミングも冴えに冴えていたね~!

140v出すぎず、引っ込まず、バンド・サウンドを重視した信頼のドラミング。クリスピーなサウンドが実に快感!

150v_2もちろんショウを盛り上げることも欠かさない!

160exist✝traceの魅力、ツイン・ボーカル。対照的なルックスだが「歌」そのもののベクトルがバッチリ重なっているため、各々のソロにハモリに、バンド・サウンドとしての統一感が生半可ではない。
かわるがわる歌う姿が何しろカッコいい!

170年明け早々、「-EXISTENSE-」と銘打った東大名を巡るワンマン・ツアーも控えているの要注目だ。

今、フト気が付いたのだが、文章を書いていて「ガール・バンド」とか「女の子のバンド」とかいう言葉が一切頭に浮かんでこなかった?もちろん、彼女たちが男性っぽいということはないよ。
もうロック・バンドのサウンドに男女の別がまったくないということの表れだろう。このバンドはそういうバンドなのだ。そして、そこが魅力なのだ。

200vexist✝traceの詳しい情報はコチラ⇒exist✝trace official website

190
こちらもノリにノッてるCrying Machine!

当日、続いて登場したのは別のバンドなのだが、Marshall Blogの紙幅の関係上、2本立てでお送りするこのレポート、主役を前編と後編に振り分けさせていただいた。
つまりクラマシの出番は3番目ということ。

210_2HILE

220vMASHA

230vYOSISI

240vFUKO

250v_2SHUN

260v_211月13日に発売されたばかりの3枚目のアルバム『Revolution』。

270cd青天井のハイトーン・ボイスで雄叫びを上げるHILE!

280vMASHAは愛用の1987で華麗なプレイを見せる。

290vいつもフル・スタックを組んでくれるMASHA。

300v_2今日はフルスタックが背後に2セットとあって気合の入れ方も普段以上だったかも?

315vCrying Machineの身上であるハードでポップなバンド・サウンドを損なうようなソロ・プレイは皆無。テクニックの品評会のようなソロは弾かない。

310_2イントロやサビがあるのと同じように、あくまでも曲の一部としてギター・ソロが組み込まれているのがよくわかる。
Van HalenやMr. Bigのそれと同じだ。ま、彼ぐらいのプレイならもっとソロ聴きたくなっちゃうのも事実なんだけどね。「もうチョット聴きたい!」ぐらいの方が飽きがこなくていいのだ。ニクイやっちゃ!

320v_2今日もとにかく大好き、YOSISI!
残念だったのは、照明が暗くてね~、決して止まることのない彼に動きに合ったシャッター速度が採用できないのよ。

330vま、アクションについ目が行きがちだけど、プレイも実に多彩だ。クラマシサウンドを思い切り分厚くしているところを聴き逃してはならない。

340vふなっしーのアクセサリーがキーボードにくくりつけてあったのはうれしい。

350_2あ~、あ~!ダメだって!でも地下足袋カッコいい!

360v_2正反対にエレガントな魅力を振りまくFUKOちゃん。
380しかし、そのベースラインは強力だ。バンド・サウンドを練り上げていくうちに生まれて来るのであろう最上のラインを一番下の音域に持って来てるとしか思えない。

370_2今日のFUKOちゃんのパートナー、EDEN WT800とD410XSTのフル・スタックで1枚パチリ。

520vGrateful DeadのPhil Lesh、PhishのMike GordonはたまたGenesisのMike Rutherfordらが使用しているアメリカの老舗ベース・アンプ・ブランドEDENは現在Marshallの傘下でビジネスを展開している。
Eden_2ただでさえパワフルなFUKOちゃんのベースだが、この日一段とパワーが増した重低音を炸裂させていたことはいうまでもないが、どうしても言いたいので言う。とにかくこの音抜けは超ド級やね。

390vもいっちょ、今日のこのコンサートに使用されているドラムはNATAL Drums。Birch材のキットを今回は用意した。
NATAL(ナタール)は1965年創業のイギリスのパーカッション・ブランド。こちらもMarshall社のドラム・ブランドとして世界中で高い評価を頂戴している。
Natal_powerSHUNもエモーショナルにしてテクニカルなプレイでグイグイとバンドを引っ張る。

400_2立ちあがったり、手を大仰に振ったりするワケではないのだがプレイは派手。イヤ、「派手」というより「華麗」と言った方がよさそうだ。

410v先にMASHAのプレイについて触れたが、彼にはそうした自分のプレイにふさわしい美しいギターの歌声が備わっているのが強みだろう。

420_2それはMASHAの指とMarshallの合作なのだ。

430v_2そのサウンドのスケールの大きさは普通じゃない。だってMASHAに「L」サイズがふたつも付いているExtra Large級なサウンドを実現できるのがMarshallだけなのだから。ってナニいってんだか!意味がわからんよねェ?

440_2ってなことで、Crying Machineの持ち時間もクライマックスに突入する!

450_2ますますヒートアップするHILE!

460v_2とめどもなくメロディを繰り出されてくるMASHAのソロ!

475やはりすさまじいYOSISIのアクション!
470いったん動き出すとまったく止まらない!

480vこの人、本当にキーボードを弾いているのか?

490v_2イヤ、絶対に弾いているワケない!も~大好き!

500vFUKOちゃんも実に楽しんで弾いている感じだぞ!

445v今日はYOSISIのアクションに笑うのをこらえたSHUN!

505近い将来にセットされるであろう東京でもワンマンを心待ちにしている。

Crying Machineの詳しい情報はコチラ⇒Crying Machine Official Website

510(一部敬称略 2013年11月1日 厚木THUNDERSNAKEにて撮影)

2013年12月 6日 (金)

LADIES ROOM LIVE2013 「NAO48~I need you~」

いきなりのア・カペラの激ギター・ソロ!

10ロック・テイスト満点のバリバリのギターはまさにMarshallサウンドならでは!

20バンドはLASIES ROOM。Marshall Blogには初の登場だ。

30ボーカルのHyaku。

40ベースはGeorge。

50そして、ギターはオープニングで素晴らしいプレイを披露したNAO。

60セットされたMarshallはJCM800 2203とJVM210H、キャビネットは1960AXとBXだ。

70使用されていたのはJVM。ストラトキャスターのサウンドを忠実に再現する、JVMにしてはややトラディッショナルなトーンが気持ちよい。JVMのヴァーサティリティがうまく発揮されている。

80スモークの量がハンパじゃない!行ったことはないけど、悪天候の富士山頂か?何しろ煙でドラムが見えない。誰が叩いているんだ?!

90…と目を凝らして見ると…どこかで見たような…。

100ウワッ!HIMAWARI!いいドラムだな~と思っていたら道理で!

110vご存知の通りLADIES ROOMは1987年結成の大御所バンド。

120幾度となく離合集散を繰り返し現在に至っているがそのロック・スピリットに変化はない。

130もうとにかくストレートに「ロック」!

140vサウンドのルーツはブリティッシュというよりも「とにかく楽しんじゃおう!」というアメリカン・ロック的な部分にあるようだ。「ロック」というよりも「ロックンロール」という語感がマッチするイメージ。160vそれにキャリアの重みが加わって、そんじょそこらのオコチャマバンドとは格が違う!

180vそれとこのバンドにはロック特有の、イヤ、ロックが持ち合わせていなければならない「毒」がある。
HyakuさんのMCもそうだが、曲に毒気が含まれている。

150これこそがロックの醍醐味だ。やはりロックは「Bad Boys」という基本をハズすことはできないのだ。

170vお、偶然発見!ふなっしーもNAOさんに「黄色い」声を上げている!

190vショウの中盤ではHIMAWARIのドラムもタップリとフィーチュア!

200vダイナミックかつテクニカルなソロにヤンヤの拍手が送られた。

210vHIMAちゃんとは長くてねェ。昔はクリニック・ツアーで北海道から九州までDASTAR-3といっしょにで回ったこともあったのよ。楽しかったナァ。

250v一転してバラード。
これがまたロマンチック!さっきまで悪態をついていたこともあってよけいに美しいメロディが際立ってしまう。

260三人三様+1の大きく異なるキャラクターもおもしろい。

270こういうキャラクターの差が生み出す化学反応もまたロック・バンドの楽しみなのだ。

280楽しかったナ~。
「日本のロック」をタップリと聴いたMarshallサウンドに満ちた「ロケンロー」な夜だった!

290vLADIES ROOMの詳しい情報はコチラ⇒LADIES ROOM OFFICIAL WEB SITE

300(一部敬称略 2013年11月10日 池袋EDGEにて撮影)

2013年12月 5日 (木)

秋CANTA'13 TOUR "My Generator"~やれるうちが花!~柏公演

ホント、「生きてるうちが花」。何事もできるうちにしておかないと取り返しのつかないことになる。
最近富にそう思うようになってきたよ。
その点、大好きなMarshallや音楽、そして写真に関わる仕事が今できて、とてもうれし楽しく過ごしているし、ご支援いただいている皆さまには心から感謝をしている次第。
「何かアイツ最近お礼ばっかり言ってるけど、そろそろヤバイんじゃないか?」なんて言われそうだけど、この感謝の気持は本心。家族や周囲の人の協力がなければ何もできはしない。
人生のスタート地点がはるか遠くに過ぎ去り、ゴールがチラホラと見えて来ると自然にそういう気持ちになってくるようだ。
それと同時に肝に銘じ始めていることが「やれるうちが花!」なのだ。
…で、行ってきた。
『秋CANTA'13 TOUR "My Generator"~やれるうちが花!~』の柏公演。

10こういうのは東京公演が最後で、それを取材するのが相場と決まっているが、残念ながらツアー・ファイナルの日、お誘いいただいているコンサートが何と6つも重なってしまった。まさかひとりですべてにお邪魔することはどう考えても不可能だ。
でもCANTAはどうしてもハズせない!
ということで、もっとも東京に近い柏のPALOOZAでのコンサートにお邪魔してきたというワケ。
すげぇ、雨でさ。
でも会場は超満員の大盛況!
ふ~、アブね~アブね~、柏に来てよかった。この最高のパフォーマンスを見逃すところだったぜ。

20今回のツアーは7月10日に発売されたニュー・アルバム『My Generator』のレコ発ツアー。
それに先立ってアルバムの発売日に収録曲を中心に演奏されたコンサートが開催されMarshall Blogでもレポートした。あの時は、多くのお客さんが演奏される曲をはじめて聴く状況だったが、今回はタップリとアルバムを聴きこんでからの参加ゆえ、盛り上がりようも尋常ではなかった。

30cdルーク篁

40vMASAKI 

Ct_img_8480雷電湯澤

60vまだ、今週末の東京公演2連発が残っているので、今日のレポートでは演奏曲目等、細かい内容には言及しない。

709月21日の広島を皮切りに全行程21本の大ツアー。
今日は目立ってステージにはセットされていないもののルークさんのツアーのお供は当然Marshallね!

80vこの千葉・柏公演は17本目にあたり、本公演を入れてあと5本のラスト・スパート状態。
もちろんニュー・アルバムに収録された新曲たちの演奏もこなれにこなれてイキイキとしている。

90さらに3人のプレイもガッチリと組合って素晴らしいアンサンブルが繰り広げられる。

Ct_img_8062時折さりげなく繰り出される各メンバーのスーパー・プレイも実にクールだ。

110雷電さんの真剣な顔を撮影するのはムズカシイ。レンズが自分に向けられているのを見つけると…

120あ、見つかった!この通りなのだ!

130vショウには『My Generator』以外のレパートリーもタップリ盛り込まれている。

140全編大熱唱のルークさん!

150v流麗なギター・ソロもふんだんに盛り込まれていてうれしいぞ!

160MASAKIさんも入魂のプレイを連発!
180vMASAKIさんも忙しい人だ。ソロに、そして数々のバンドに、八面六臂の活躍を展開する。
今年はソロアルバム『Psycho Daze Bass』を発売し、もうすぐDAIDA LAIDAのライブDVDも発売される。このDVDのジャケットよろしく!

170お、今のうち!
ステディにリズムをキープし、バンドをドライブさせ続ける雷電さんのドラミングも健在!

190v『My Generator』からのレパートリーを盛り込んだ本編はアッという間に終了。楽しいことは時間の立つのが早い!

200v熱狂のうちにショウはアンコールへ突入する!

210アンコールはおなじみの曲を並べた…かもしれない。

220最近はさすがにウォシュレットの話しがでなくなったが、ルークさんのMCも楽しかったな。
ちなみにウォシュレットは身体によくない…ということに帰結しているが、やはりやり過ぎは禁物で、せいぜい10秒だって。サッと使う程度がよろしんだそうだ。完膚なきまで洗いきるのは抵抗力を弱めて身体によくないんだそう。
240vもちろんおなじみのヤカンや…

230vコレも登場ね。

250さすが、お客さんもよ~く心得ててスイスイと会場内にタライが回されていく!

260CANTA名物、『●◆△@%$#』!

270v何て呼んでいいのかわかりませんが、ミキサー席でのルークさんの熱唱!
もう、お客さんは狂喜乱舞よ!

280MASAKIさんたちも続いて乱入。

290ア、また!

このくだりは全会場の様子を見てみたいナァ。

300「愉快なことをカッコよく、カッコいいことをなじみやすく」…なんて永六輔みたいなことを言っておりますが~、CANTAの魅力のひとつはこういうところにあると思う。

そんなCANTAの大ツアー、『秋CANTA'13 TOUR "My Generator"~やれるうちが花!』のファイナルが今週末に開催される。
12月8日、場所は新宿BLAZE。
スゴイことになると思うよ!先述の通り私は残念ながらお邪魔できないので、Marshall Blogの分まで存分に楽しんできてくだされ!

320CANTAの詳しい情報はコチラ⇒CANTA Official Web Site

340(一部敬称略 2013年11月4日 柏PALOOZAにて撮影)

2013年12月 2日 (月)

PRIMAL SCREAM JAPAN TOUR 2013

久しぶりの登場は新木場STUDIO COAST。以前は定期券を買った方がいいんじゃないか?と思うぐらい頻繁に取材に来ていたんだけどね…ホントに久しぶり。

今日の取材はPRIMAL SCREAM。
だいぶ前に機材の紹介のみでMarshall Blogに登場してもらったことがあったっけ。

10PRIMAL SCREAMは結成30年!
ニュー・アルバム『MORE LIGHT』を携えての5年ぶりの来日だ。

Ps20_2Bobby Gillespie

Ps30v_2Andrew Innes

Ps40AndrewのMarshall。

Ps50Simone Butler

Ps60Barrie Cadogan

Ps70vSimoneもBarrieもMarshallだ。

Ps80Martin Duffy

Ps90vDarrin Mooney

Ps110vDarrinのドラム・キット。
残念がらバス・ドラムのロゴが隠れているがNATAL。

Ps120キットは22"Bass、12"Tom、14"&16"FloorのTraditional Custom(Snareは後出)。Darrinの希望でMapleのキットを用意した。ハイハットスタンドもツイン・ペダルもNATALだ。

Ps130こちらもDarrinのリクエストに応えた14"x5.5"のMetal Snare。材はアルミ。これがまたものすごく魅力的な音で驚いた!「これぞスネア!」って感じ。

Ps140Darrinは14"と16"、双方のFloorをうまく使用していた。

Ps150NATAL(ナタール)は1965年創業のイギリスのパーカッション・ブランド。現在ではMarshall社の傘下でドラム・キットを中心にビジネスを展開している。

155logo_2以前、あるドラマーが自分のキットにウットリしているのを見て「何がそんなにカッコいいのよ?」と言ったら「なんだよ、Marshallなんてただの黒い箱じゃねーの!」と言われてしまったが、ん~、こうして見るとドラムってのも実に愛いヤツよの~。
今日は残念だけど、自分が面倒をみているドラム・ブランドのロゴがステージの中央に鎮座ましましているのを見ると、確かにグッとくるものがあるわ。
NATAL、マジでカッコいいわ~!

Ps160サックス&フルートも入ってサウンドもバラェティに富んだものとなった。

Ps100実は、私、このバンドこんなにMarshallなのにまったく縁遠くて、「初めて観たし、聴いたし」って状態なのね。

Ps170スコットランドはグラスゴーのバンド。グラスゴーといえば世界で3番目に地下鉄を開通させた古都。The Sensational Alex Harvey Bandもグラスゴーの出身だ。

Ps170vすいません。ハッキリ申しまして、私この手のタイプのロックはまったくの門外漢なので、いつものように曲がどうのだのサウンドがどうのなどということは申せません。ま、この正直加減がマーブロのいいとこジャン?

Ps180ギターはふたりともガッツのあるMarshallサウンド。ガッツがあるといっても歪みまくっているとかそういうことではなく、これもまたよきかな。骨のある筋が通ったサウンドね。

Ps180v何かショウはダラ~っと退廃的なムードの中進んでいく…ように見える、私には。

Ps185Simoneのベースがまたいい。上へ下へのラインの起伏でビート感をグイグイ引き出していく。

Ps190vDarrinもストレートなプレイで着実にバンドを律動させる。

Ps200vそれにしても照明が暗い!

Ps210このムードがまたファンにとってはタマらないんだろうね~。

Ps220バキュンバキュンとギター弾を撃ち込むAndrew。

Ps230ジワリジワリと盛り上がっていく。なんかこう「悪魔を憐れむ歌」を何回も聴いているような感じで妙な高揚感がクリエイトされていく。

Ps270そして気がついてみると大盛り上がり!

Ps310Bobbyの強烈な個性だけでなく…

Ps290vバンド・メンバーの色合いもジックリと醸造されていく印象を受けたステージだった。
Ps300vますますの活躍を期待したい。

Ps250_2(敬称略 2013年11月5日 新木場STUDIO COASTにて撮影)