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2013年10月24日 (木)

series epitaph vol.1 ゲキ × ソニック!~サイケデリック・ペイン編

『ゲキ×ソニック』、続いての登場はサイケデリック・ペイン。

10_3詩音(福士誠治)

30v_2魁人(綾野剛)

40v_2麗次(内田朝陽)
140v_2準(前川紘毅)

60v_2翔太(松田翔)

65vそして、サポートでSKOMBから岡崎司。

70v_2「サイケデリック・ペイン」とは、2012年に上演された劇団☆新感線のロック・オペラのこと。
日本を代表する作詞家、森雪之丞の作。音楽は布袋寅泰、演出は劇団☆新感線のいのうえひでのりが手掛けた。

80_3森さんと劇団☆新感線は、これまでにも『五右衛門ロック』、『蛮幽鬼』、『薔薇とサムライ ~ GoemonRock OverDrive』等の作品を発表し、大きな支持を得てきた。

90_3森さんは「いつか自分でロックオペラを作ってみたい」という野望も抱いていて、3年前には『サイケデリック・ペイン』の第1稿を書き上げていたという。
その後、少しずつ手を加え、磨き続けてきたという大切な作品なのだ。
また、これまで映画音楽を多数手がけてきた布袋さんだが、舞台音楽に携わるのはこれが初めてだそう。テーマ曲、『神様(ジーザス)!アンタに喧嘩を売ってやる!』他、約 20曲すべてのナンバーを書き下ろしたという力の入れよう。

100_2その劇中で演じられたバンド、「サイケデリック・ペイン」がライヴで復活したというのが今日のショウというワケ。

ま、我々世代で「ロック・オペラ」といえば、まずThe Whoの『Tommy』。
CD『Live at Leeds』のDeluxe Editionの2枚目には『Tommy』の全曲が演奏されているが、それと同じだね。

私はケン・ラッセルの映画の方から『Tommy』に入った。中学1年の時、日比谷のスカラ座へひとりで観にいったのだが、「クィンタフォニック・サウンド・システム」とかいって、巨大なPAスピーカーを上映室の4隅に配置して繰り出されるサウンドに仰天した。
ご存知のように映画『Tommy』にはセリフがひとつもなく、すべて強烈なロック・ナンバーで物語が綴られていることにも驚いた。ま、「強烈」というのは、ロックを聴いていなかった時分の話しなのだが…。プログラムを手にして「フ~ン、エリック・クラプトンっていう人は有名なのか…」なんて時代がなつかしい。

110_3『サイケデリック・ペイン』はキャスティングにも1年半という膨大な時間をかけて行われた。そして、人気と実力を兼ね備えた粒揃いのメンバーが集まってこのロック・オペラが実現したのだ。
50v_3ここでも当然Marshall。
綾野さんもJVM410Hと1960Aを使用。ヘッドは写真には写っていないが、ソデにセットしてある。

120vベースはSKOMBからの流れでそのままVBA400とVBC810のセットを使用。やっぱ音いいナァ~。

130v_4岡崎さんもSKOMBの時と同じJVMのセット。

150vゲスト・ボーカルで3曲目から登場したレディ・パンドラ(片瀬那奈)。

155v_2那奈さんの役どころは、主人公の詩音が立ち向かうところの「秘密結社ダークネス」のセクシー・デビル。

160_4「デビル」というにはあまりにも可愛くて華やか!こんなデビルなら…デヘヘ、いいナァ。

170_3「”悪”ってなあに?」
いつも日曜日の朝、テレビでお見受けしているが、イヤ~、実際の那奈さんの艶やかさといったら!楽屋の廊下でスレ違う度にドキドキしてしまったよ!
歌の方もバッチリ!とにもかくにも、この「レディ・パンドラ」という役どころをとても楽しんでいるように見えた。

185このロック・オペラは森さんがロック・アーティストに曲を提供する際に常に意識している「天使と悪魔」がモチーフになっている。
180v「人間は天使と悪魔のハーフ。誰の心にも天使と悪魔はいる」というテーマが礎にあるのだ。
こうした二律背反をテーマにした劇作は多いが、この『サイケデリック・ペイン』はその魅力的な音楽も手伝って傑作のひとつに数えられることだろう。

190_2こうして音楽だけを切り取って上演するだけでも楽しくゴージャスなロック・ショウになっているのはそのいい証拠なのだ。

195以前より何回かMarshall Blogに書いてきているが、私はミュージカル好きでしてね。
ロックのミュージカルの挿入歌というのは単独で書かれる曲とは違う魅力を持っていると思う。

200_3ドラマの中で使われている曲だから、ストーリーというものがあって、当然歌詞は前後の流れを汲んでいるハズ。そこを無視していきなり曲を切り売りするところに別のドラマ性を感じ、そこを楽しむのだ。
210_3オペラの上演にあたり、出演者も猛練習をしたと聞いたが、なるほど完璧な演奏!

220v_2コーラスなどはお手のもの!

250v_4エキサイティングなパフォーマンスで会場を揺るがす!

260v_2緩急自在、ダイナミクスに富んだ松田さんのドラミングがまた素晴らしいね。
270_4髪を振り乱してソリッドにギターを弾きまくる!背は高いし、アタマちっちゃいし、男の私が見てもカッコいいわ~、綾野剛。

240v_3本日出ずっぱりの岡崎さんも完璧にギターパートをサポートする。

230v_21曲演奏されたインストもすごく良かった!

20_4照明も最高に美しく、出演者の表情や曲の情感を実にうまく引き出していた。

216実際には『サイケデリック・ペイン』を観ずしてこのコンサートに臨んだワケだが、断然、お芝居の方を観たくなってしまった!再演時は見逃せないぞ、コリャ!

275劇団☆新感線の詳しい情報はコチラ⇒劇団☆新感線オフィシャルサイト

280v(一部敬称略 2013年9月14日 渋谷AXにて撮影)