黒沢健一 Live 2013~Rock'n Roll Band without Electricity~
東京は大久保、東京グローブ座。
恥ずかしながら、こんな素敵なホールがあるなんて今まで知らなかった。
16世紀末にロンドンのテムズ川南岸に建てられ、多くのシェイクスピア作品が上演された劇場「Globe Thetre」を模したもの。
今でもBig Benを背に、美しい景色を眺めながらテムズ川の南岸をテクテクとさかのぼると左側に現れる。オリジナルのGlobe Theatreは17世紀の半ばに取り壊されたので、現在の建物はレプリカだが、オリジナルに忠実に復元するために鋼材を一切使わない完全な木材建築となっている。
実際に行ってみると、「古さ感」はないが、なかなかいい感じ。第71回アカデミー賞を受賞した映画『恋に落ちたシェイクスピア(Shakespeare in Love)』を観てから訪れると楽しさは倍増するだろう。
ちなみに「globe」というのは「地球」という意味。「池袋地球座」なんて映画館があったが、「Globe Theatre」が出自なのだろう。
そのコンサートは「Rock'n Roll Band without Electricity」と題された。
ヴァイオリン、藤縄陽子 from Lalala Strings
12"タム、16"フロア、22"バス、14"×5.5"スネアというコンフィギュレーション。ハードウェア類もNATALだ。
普段はニコニコしている大二さん。ひとたびドラム・キットに向き合うとニコリともせず音楽に没頭する。
力を入れず、サラッとなでるように叩くスタイルがたまならくカッコいい!
ところが、大二さんが出すドラムの音は大きい。ところがまったくうるさく感じない。芯があって、音色がトコトン美しいのだ。
昔、ニューヨークのVillage Vanguardで観たPaul Motianを思い出す。まったくシャカリキになっているワケではないのに音が異常に大きいのだが、まったく不快ではなかった。ちなみにその時のメンバーはサックスはJoe LovanoでギターがBill Friselというトリオだった。
そういう意味ではElvin Jonesもそんな感じだったな…。
大二さんは打楽器の持つ「音の美しさ」をアッピールできる稀有な存在だと思う。
またその演奏にがんばって付いて行くNATALが健気で愛らしいではないか!
このあたりで白状しておくが、これらの写真はすべてリハーサルの時に撮影したモノ。
実はこの日、先約があり、ドップリ時間が重なってしまって本番を観ることができなかったのだ!でも、どうしても黒沢さんを観たかったので無理をお願いしてリハーサルを取材させていただいたというワケ。
物腰がやわらかく、とてもやさしい黒沢さん。ところがナント言うか、「音楽的迫力」とでも言おうか、オーラの強さが生半可ではない。
大二さん曰く「達郎さんに追随するポップ・ミュージック・マニア」…ん~、確かにそんな感じが醸し出されてくる。
大二さんとの関係は当然L⇒R。大二さんも相当なマニアだからね、メチャクチャ相通じるんだろうね。
「Show Must Go On」、「Soul Kitchen」、「So what?」、「SPEAK EASY」、「Mad Man Across the Water」、「I'm in Love」、「HELLO, IT'S ME」、「TO LOVE SOMEBODY」、「Goodbye」…ん~、もうHow dare you!!
セット・リストに挙がっている曲名を見て、私もニンマリ。こういうの好きだな~。
不勉強にして黒沢さんの音楽に接したことはなかったのだが、何より曲のクォリティが高い!
やはり、いい音楽を作る人は例外なくいい音楽を聴いている。
リハーサルとはいえ、まったく手を抜かず自分の音楽に入りこんでいる黒沢さんの姿を見て確信した。
クッソ~、本番観たかったな~!
でも、またひとつ楽しみが増えたというものか…
黒沢健一の詳しい情報はコチラ⇒黒沢健一オフィシャルサイト
岡井大二の詳しい情報はコチラ⇒四人囃子オフィシャル・ウェッブ・サイト
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(一部敬称略 東京グローブ座にて撮影)