田川ヒロアキ 『夏のスピードNIGHT』
官民(?)の別を問わないヴァラエティに富んだ活動で着実にキャリアをアップしている田川ヒロアキ。
色んなコトやってるよ~、しかし。
今日は『夏のスピードNIGHT』と題したお得意のセッション。「スピードNIGHT」だって!タイトルだけでワクワクするジャン?
ドラムに菅沼孝三。
そしてリーダーは田川ヒロアキ。こりゃスピード出るよ~。ホラ、アクセル踏んでるもん。
今日のMarshallはJCM900 4100と1960A。
オープニングは最近定番になっている「Seascape」。そして「Stranger Destroys Arms」。
さらに「Fly Away」。ここまですべてファーストアルバム『Fly Away』からの選曲。
ナンダナンダ、初心に帰ったのかな?
続いては今年5月に発表した『Ave Maria』から「メンデルスゾーン~ヴァイオリンコンチェルト(ショパン~別れの曲)」。
さすが石黒さんとのイキもピッタリだ。
そして、次に控えしは。実は今回のコンサートの目玉のひとつ。これも『Fly Away』に収録されている曲…
「Space Walker」。
ナント、この曲をステージで演奏するは初めてだったという。
予てからリクエストが多い曲だったが、なかなかメンバーとの調整がうなくいかず出来ないでいた。
それを、今回このメンバーでとうとう実現したのだ。
道理で張り切っていると思った!
ステージ初演も難なくこなし会心での出来で第一部を終了させた。
<休憩中>
ドッカ~とはいわないが、着実に、確実に、やっと、ずっと売れ続けている『Ave Maria』。こういうのは名盤になるんですよ。
毎回いっとりますが、ジャケットもよろしい。
第二部もこれまた定番のア・カペラのギター・ソロで幕が開けた。
相変わらず見事なお手前で…。
毎回少しずつ違うことをやるところがまたニクイね。
左手が目にも止まらぬスピードで指板の上を滑って行く。
クライマックスまで一気に上りつめスカっと弾ききった!
ディジュリドゥからスタート。孝三さん、サーキュレーションうまいな~。管楽器の連中はこれをマスターするのに苦労してるってのに。
このテクニックにおいて管楽器でスゴイのはWynton MarsalisとRahsaan Roland Kirkでしょうな~。Charles Mingusの『Mingus at Carnegie Hall』の「C Jam Blues」のRahsaanなんかは痛快無比。ロック・ファンでも十分楽しめる。もはやMarshallを使ったハードロック?!
おかげさまで孝三さんのソロは10年以上何回も拝見させて頂いているが、まったく飽きないな~。大好き。
テクニックとギャグの応酬。飽きないドラム・ソロはこの世の奇跡だ!
手数セッション等でも共演しているふたり。
今日は新しい試みに挑戦だよ。
孝三さんはカホンをプレイ。
それにヒロアキくんがスパニッシュ風のギターでくんずほぐれつ!
孝三さんのすさまじい速叩き!(っていうの?)
やっぱりここでも「スピード」!
そして、複雑極まりない「Symphony」。
ここでガラっと雰囲気を変えて「Ave Maria」。
これがまたとびきり美しい。
これだけゆったりしたメロディをそのまま弾くのはなかなか勇気のいることだ。
ところがヒロアキくんは自慢のトーンで弾ききってしまう。できればいつものJMDで聴きたいところなのだが…。
本編最後は『Ave Maria』収録のキラー・チューン「Speedway」。
各人のソロがフィーチュアされる大興奮の1曲!
石黒さんのムーグ・ソロ炸裂!いいよね~ムーグって。
音をベンドさせているところ。弾いていない方の手と口も使う大熱演!ものすごいスピード・フレーズ!
全編を通じてカッコいいベースラインを提供してくれたIKUOさん。
スピード感あふれるスリリングなベース・ソロ。ずっと聴いていたい!
アンコールはヒロアキくんのボーカルで「All my Loving」。
あ~、おもしろかった!メンバー各人のスピード・プレイでタイトル通りのパフォーマンスを完遂した。
さて、この後田川ヒロアキはギタリストの祭典『Live Rokugenshin』にゲストとして登場する。
山本恭司さんをはじめとした日本を代表するスーパーギタリストたちが奏でる日本の美しいメロディをテンコ盛りに収録したコンピレーション・アルバム『六弦心』&『六弦心 vol.2』のライブ・バージョンだ。
日程は9月21日の<Rock Day>と22日の<Crossover Day>の2日間。
場所は東京キネマ倶楽部。
田川ヒロアキは当然21日の<Rock Day>に出演する。石黒さんも出演だ!
Live Rokugenshinの詳しい情報はコチラ⇒六弦心Official Website
東京キネマ倶楽部の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
今日は残念ながら自前のMarshallではなかったが、田川ヒロアキの大きな大きな魅力のひとつは彼が作るギターの音色だ。
「イヤ~、Marshallや他の機材のおかげですよ~」と謙遜するが、その音の秘密のカギは言うまでもなく彼の「指」だ。
ギターの弾き方は完全に間違えちゃってるけど、音色は正統派もいいところ。エレクトリック・ギターの音色のもっとも美しい部分を引き出していると思う。
『ライブ六弦心』では愛用のMarshall、JMD501を持参するので、並みいる強豪ギタリストの中でどう立ちまわるかも見どころのひとつとなるハズだ。
それから、筑波サーキットに続いて、富士スピードウェイでの演奏がキマッタそうだ。やっぱり「スピード」!開催は10月19日。
車好きのヒロアキくんのこと、ヤル気マンマンで本番を指折り数えて待っていることだろう。
ギターとMarshallってホントにいいもんですな…。
田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano