血のメアリー~Mary's Blood登場!
明けましておめでとうございます…なのだ。
何のことかと言えば、実は今日の記事から『ライブ・レポート』は2014年分に突入したのだ。遅い!
今日はその新年にふさわしいピッチピチでイキのいいガール・メタル・バンドを紹介する。
まずはメンバー紹介から…ボーカルのEYE
バンドはMary's Blood(メアリーズ・ブラッド)。
元来は女性5人による編成であったが、3人が脱退し、オリジナル・メンバーのEYEとMARIにSAKIとRIOが加わって現在のカルテットになった。
今日の出番は2014年1月3日。Future RECORDS presents『 NEW YEAR SPECIAL LIVE atZepp Diver City TOKYO』というイベント。
フェミニンなルックスからは想像できないほどハードなシュレッディングが心地よい。
流麗かつパワフルなギター・ソロはガール・メタル・バンドの泣き所だったが、最近はそれを克服して余りあるバンドが増えてきた。
Mary's Bloodもそのひとつといえよう。
そうしたガール・シュレッダーのMarshall率ってかなり高いように思う。ひとつには音質。そして、女性特有の美的感覚も手伝ってのチョイスなのではなかろうか?
やっぱMarshallカッコいいもん!
ロックの持つ本質的なカッコよさは女性によって伝承されていくのかもしれない。
ところでMary's Bloodというバンド名。カッコいい。
由来はウォッカとトマト・ジュースのアレからだそう。
その「ブラディ・マリー」というカクテルは、1553~1558年にわたってイングランドを統治したメアリーI世にちなんで付けられた。
熱心なカトリック信者であるメアリー1世は、父ヘンリー8世以来の宗教改革を覆し、イングランドをローマ教皇を中心とするカトリックに復帰させた。
このメアリー1世のお母さんは、ヘンリー8世の最初の妻で、スペインからワザワザ輿を入れた「アラゴンのキャサリン」。そもそも親父のヘンリーはこのキャサリンと別れたくて、離婚を認めないカトリックから離反した。
結果、ヘンリー8世は生涯6人の妻をめとったが、キャサリンの次の奥さんは映画にもなっている有名なアン・ブーリンだ。キャサリンはその6人の妻のうちでも人気のあった人だったらしい。(映画『ブーリン家の姉妹』でも好意的に描かれていた)
そんなもんだから、メアリーは親父のことなんか好きなハズはなく(だと思う)、統治下で徹底的にプロテスタントを迫害し、女性や子供を含む約300人を処刑した。そこから、「ブラッディ・メアリー」と呼ばれた。
だからカクテル飲んでヘベレケになっている場合じゃないのよ。
ちなみにYesのLP3枚組の『Yessongs』のC 面のRick Wakemanのコーナーあるでしょ?あの面はアルバムの中でも最も人気のあるところだと思うけど、あそこでRickが弾いているのが「Catharine of Aragon」、ブラディ・マリーのお母さんの曲だ。
昔はイギリス王室なんか何の興味もなかったんだけどね、イギリスに行くようになったり、現地の人と付き合うようになってから自然と勉強するようになった。ヘンリー8世のくだりは特に面白い。Herman's Hermitsの曲も好き。『ゴースト』思い出すね!
さて、Mary's Blood。
多数のバンドが出演するだけに持ち時間が短い中での熱演。圧倒的な音圧で一気に会場の雰囲気をロック・フィーリングであふれかえさせた。
MARIのドラミングがまた素晴らしい!
まさに電光石火!そしてヘヴィなドライブ感。ロック・ドラムの芯を食った目も覚めるような演奏だった。
これは昨年7月にリリースされた6曲入りのミニ・アルバム『AZURE』。はちきれんばかりのドハードなナンバーがテンコ盛りだ。
Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site