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2015年1月26日 (月)

NAMM 2015速報 <Sunday Marshall~Good-bye Anaheim!>

さあ、いよいよNAMM 2015も最終日を迎える。
もうこの頃になると、頭の中はアジの開き、納豆、味噌汁、炊き立ての白いご飯のことしか考えなくなる。
いつも思うのだが、海外に行ってまず恋しくなるのはまず朝食のメニューなのだ、私の場合。
しゃぶしゃぶや天ぷらやトンカツなんてのはどうでもいい。
魚の干物、納豆、海苔、生卵…コレに尽きる。

10それでも、忙しくなるとそんなことも忘れてきて、次に脳裏をよぎるのが撤収の苦労。
前々回、膨大な数のMarshallを片付けるのは腰にマズいな…と考えたのと、商品になるべく触れておこういうのもあって、NATALの片づけをしたのが運の尽き。何しろアイテム数が多くて死ぬほど大変だった。
Marshallチームはサッサと終わらせちゃってサ、NATALチームの片づけが終了した頃にはもう会場にほとんど誰もいなかったよ。

また書く。
もう10年以上前のフランクフルトのこと。
撤収作業の重要なポイントのひとつは、いかに空き箱をゲットするかということ。何しろ入れ物が手元になければ展示品のバラしようがない。
フランクフルトでは、Marshallの隣がF社なんだけど、その時ギターをしまうケースがどういうワケか全然届かなかった。つまり作業が何もできないということ。
Marshallもその前年に同じようなことがあって、作業が終了したのが夜中の12時になったことがあった。
その不運がその年はF社に巡ってしまったようで、我々が片づけを終る頃でもまだ、作業がほとんど始まらないでいた。
疲れは頂点に達しているし、腹は減るしで、普通だったらカリカリ来るのが当たり前。
ところが、F社の方々はそのケースが来るまで、スタッフ全員が車座になって、ギターをかき鳴らし(ギターは売るほどある)、みんなでビートルズやロックの名曲を楽しそうに大合唱していたのだ。
そんな彼らを横目に会場を去る時、チョットうらやましい感じもあったが、驚いたのはそのおおらかさだった。
日本人だったらどうしていただろう?
あるいは、日本人だったら一体何を歌うのかね?まさか「友よ」?それとも「岬めぐり」?あ、「翼をください」か?
その点、連中はビートルズの曲を言語でスラスラ歌えるんだからね。その点も素敵だと思ったと同時に、やはり生活の中での音楽の在り方が日本人とまったく違うことを痛感した。

N6__nf1 もちろん最終日までMarshallスタンドは大盛況!

20コレはスタッフの背中かな?
「#LIVEFORMUSIC」はMarshallのスローガン。

30v_2もちろんNATALのスタンドも充実した展示を用意している。

40ヒゲのお兄ちゃんはアメリカのJosh。ベテランのドラム・エキスパートだ。
70

手前は日本でもPONさんの仕様でおなじみのBlack Swirlのキット。

60EDENのスタンドも最後まで盛況だったようだ。

80最上位機種のWT-800のさらに上位のWorld Tour Proを発表。

100写真向かって左で商品の説明をしているのはEDENのボスのLuke。お父さんが『スターウォーズ』の大ファンでこういう名前になったとか…。

110vMarshallバッグを背に新製品の試奏に没頭する…これがNAMMビジターの正装。

120vMarshallスタンドの英米混合スタッフ。
ど真ん中の大きい人が社長のJonathan Ellery。もう何度もMarshall Blogにご登場頂いているのでご存知の方も多かろう。
右から三番目はこれまたおなじみのNick Bowcott。元Grim Reaper。『アンプ大名鑑[Marshall編]』の共同執筆者。

さぁ、それじゃそろそろ撤収作業に入ってもらいましょうか?
フランクフルトだと作業前の気付にスコッチウイスキーをみんなでイッパイ引っ掛けるのが習わし。
ま、ナニをやっても「重労働」には変わりない。お疲れさまです!

130…ということでまた来年!

1405回にわたってNAMM 2015のMarshallをレポートした。
写真を撮ってくれたのはMatt York。
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
Thank you very much, Matt-san!  I can't make it without your generous cooperation!  I wish I could be with you in Anaheim.  See you soon!

Matt Yorkの詳しい情報はコチラ⇒York Imaging

110さらばアナハイム!
あ、オレ行ってないんだった!

150(一部敬称略)

2015年1月25日 (日)

【号外】NAMM 2015速報 <Saturday Marshall>

だから~、アメリカには行ってないんだってば~!
ちゃんと記事に書いたでしょう!
これでわかった。いかに文章を読んでくれていない人が多いってことが…っていうぐらい、ここ数日間会う人会う人、みんな「アレ、どうしたの?なんでここにいるの?」とか「NAMM行ってたんでしょ?」とか真顔で訊いてくる。
それだけレポートが迫真ってことなのかしらん?!
昨日はDYNAGONに撮影を頼まれて名古屋に行ってきた。
シゲさんなんかノンビリしてるよ~。会った途端、「お、アメリカ帰りやな?!」だって!
そんなシゲさんがスキ。

N5__img_5290 …ということでNAMMも週末になり、いよいよクライマックスを迎える。
開場前の静けさ…。

10今日もMarshall Wallの前のロック野郎どもを紹介して雰囲気を楽しんで頂きましょう!

20もうここまで来ると何もコメントはありませんな。

30ただ、Marshallの前でみんなが楽しそうにしているのがうれしい限り。

40

50

60vオマエなぁ、だから商品に乗るなっての!

70お前らもだ!ったくしょーがねーなー。

80v

90v初日から入場制限が発令されたとか…。
すでに書いたけど、コレは楽器ビジネス関係者のための展示会で、一般の人は入れないことになっている。
それで「入場制限」なんてなるか?それとも楽器をやっている人はみんな関係ってことかな?

120

それだったらもう「Trade's Show」なんて触れ込みはサッサとやめればいいのに。
ソレ相応の入場料を堂々と徴収して一般人にも完全に開放した方がいい。
少なくとも10 年ぐらい前は「入場制限」なんてことはあり得なかった。
にぎやかなのは大いに結構だけどNAMMがドンドン陳腐化しているように見えるのが残念。

95

100珍しく女性。

110やっぱり人気の2555X。

130真剣。

140残すところあと一日!

150(一部敬称略 Thank you very much for the great photos. Matt-san!)

2015年1月24日 (土)

【号外】NAMM 2015速報 <Friday Marshall>

まだまだ続くNAMMレポート。
Marshallスタンドの金曜日のようす。ま、雰囲気だけでも楽しんでください。
タイトルはMiles Davisの『At Fillmore』からいただいた。

10壁の前は記念撮影する人たちが引きも切らない。

20なんかごっついオッサンの写真ばっかりだナァ。
40
でも、Marshallの前ではちょっとポーズをつけたくなるのが人情でしょ。これは洋の東西の問わないね。
60
あ、ビックリした…Frank Gambaleかと思った…。

30「男はMarshall!!」と言いたいところだけど、Mattもナンだってこんなオッサンの写真ばっかり送ってくるんだろうな~…カワイコちゃんだってたくさん記念撮影してるだろうに!

45やっぱり壮観!

50おネエさんは自撮り。

70もちろん丁寧に商品を撮影していく人もたくさん。

75コレは昨日紹介したスタック生誕50周年記念キャビネットのプラーク。

95

ヘッドホンや関連の音響商品も堂々と展示されている。

80冷蔵庫は「MOTLEY CRUE FINAL TOUR 」バージョン!

90試奏ルームにはHandwiredシリーズや2555がセットされている。

100やっぱり2555Xは試奏希望者が多いようだ。

110

120EDENのスタンドも大賑わいだ。

130試奏コーナーも大盛況。

140すっかりおなじみになったMarshallイベント・バック。(←勝手にそう呼んでいるので正式名称でもなんでもない)
ものスゴイ売れ行きなんよ。
だから販売担当者はず~っと忙しい。

150…っと思ったら、ナント、社長みずから販売してる!
そう、JimもそうだったけどMarshallってこうなんだよね。威張っている人がいない。すごくファミリー感が強いのだ!

160vオ、ファミリーの一員がやって来た!
Nickもこの写真を送ってくれた、「Marshall Blogにもってこいだろ!」って!みんな見てるMarshall Blog!

170v(一部敬称略 Thank you very much for the great photos. Matt-san!)

2015年1月23日 (金)

NAMM速報!<Marshall新商品>

いよいよ22日から始まった2015年のNAMM Show。
あったかそーだなー、アナハイムは。

 最近は海外出張もなかなかタフな仕事でしてな…。
あの長時間のフライトと時差ボケから来る極度の疲労が年々辛くなるばかり。何よりもシンドイのは食べ物だよね。
新婚旅行の時なんか、朝から晩まで毎日肉を食べていてもゼンゼン平気だったんだけど、今はホントにキツイ。
NAMMの会場の片隅に立ち食いソバ屋でもあればいいのにナァ。
ところが、facebookなんかで現地に赴いている人が楽しそうにやっているのを見るとチョット寂しいような気にもなるね。
今年NAMMに行かない人はコレで私といっしょにアナハイム気分に浸りましょ!
N3_1
Marshallのスタンド。これが完成形。そう、並べりゃいいってものがMarshall。

N3_8 しかし、私も40年近くこの形を見てきたけど、やっぱりダントツでカッコいいね。全く飽きることがない。
ヘッドホン等、「Lifestyle」と呼ばれている製品も展示されている。

N3_9 もちろんEDENや…
N3_16
NATALの展示もバッチリ!
あの屋根に乗っかってるドラム・キットを降ろすの大変なんだゼ!

N3_17アッと言う間の人だかり!
初日でこんな様子なら来客数は今年も多そうだ。

N3_2

NAMM Showは木曜日から日曜日までの4日間が開催されるんだけど、コレは本当はTrader's Showで楽器のビジネスの関係者以外の人、つまり一般のお客さんって入れないことになってるんだけど、どう見てもそうは思えない。
もう土日と言ったら子供も大勢やって来ちゃって阿鼻叫喚の人混み&雑音地獄になる。トイレがまたクセェんだ…。
昔は木&金曜日は比較的スキスキだったんだけどね、今は初日から土日みたいな騒ぎになってる。

N3_10 キッズ・ミュージシャンの増加は世界的な傾向なのかな?

N3_14このリュックを背負って試奏する姿が「いかにも」でよろしいな。

N3_15もちろんMarshallの壁の前で記念撮影をする人たちが途絶えることがない。
平気で商品の上に座るなっつーの!
Marshallの壁の前に来るとたいていみんなコワイ顔するよね。

N3_12この人はニコニコだ。
オイオイ足はヤメろ!足は!

N3_13みんな楽しそうですな。考えてみると商品を背景に記念撮影楽器なんてMarshallぐらいだもんね。それでいいのだ。

N3_5Handwiredシリーズも高い人気が続いている。

N3_6私も昔はずいぶんこういう写真を撮ったっけな。
でも、この壁の真ん中にはマジック・ペンを持ったJim Marshallがいたんだよ。
やっぱり寂しいね。

N3_11試奏ブースも設置されている。
中で弾いているのはMarshallのデモンストレーターのSteve Smith。ドラマーじゃないよ!
N3_4
お、見慣れない色のキャビが!

N3_7ヘッドも!
…ということで、今回のNAMMで発表されたMarshallの新商品を紹介する。

N3_3 まずはド~ンと古式ゆかしい4x12"のスピーカー・キャビネット。
え?何で今頃キャビネットかって?
今からちょうど50年前の1965年というのはMarshallスタックが誕生した記念すべき年なんだね。
Pete Townshendがらみのそのあたりの詳しいことは『アンプ大名鑑[Marshall編]』に譲ることとして、とにかく「Full Stack」、日本では「三段積み」が誕生して半世紀が経ったのだ。

40v

今回発表されたのは「812」のモデル・ナンバーを冠した2種類。
Marshallファンの方なら「812」の意味するところはすでにご存知のことと思う。

Aキャビネットが「812A50」。

50Bキャビネットは「812B50」。
ともにCelestionのG12Mを4個ずつ搭載。スピーカーはソケット式ではなくハンダで結線されている。要するにハンドワイアードだ。

60当然、当時の仕様をできる限り忠実にしていて、双方とも側面のハンドルは付いていない。
変わりにAキャビには上面に革製のストラップが付いている。

70Bキャビネットは側面に同様の革製のストラップが付いている。
私は実物を見たワケではないので不案内で恐縮だが、キャスターは装着できないハズだ。

80 …とココまで紹介すると、「なんだい、Jimi HendrixのSUPER100JHと同じじゃんよ」と思われる方もいるかもしれない。
確かに…パッと見ではね。
異なる点はなんといってもBキャビのサイズ。それと搭載されているスピーカーも別のものだ。イギリス製。
限定発売。
日本における発売時期も価格もまだ未定だが、AとBは別売になるだろう。
やっぱりロック・ギターを弾く最大の喜び、楽しみ、快感はお気に入りのギターをフル・ヴァルブのアンプと優秀なスピーカー・キャビネットでかき鳴らすことだろう。
このキャビネットはその期待に十分応えてくれる。

90「スタック誕生50周年」を記念して発表する意味合いはもちろん大きいのだが、三段積み至上主義の時代に育った私なんかには、大型アンプで空気を揺るがして奏でるロック・ギターの魅力を見直すようギタリストたちに訴えかけているようにも見えるのだ。
そんなガンコなMarshallがやっぱり好きだ。

次のもガンコだぜ!

30v

なんとSilver Jubleeの完全復刻!
コレは狙ってた人が多いのではないかしら?
かつてJohn Frucianteがレッチリにいた頃、ものすごく再注目されて、当時Marshall社へリクエストをしたことがあった。
それがようやく実現したのね!

100v今回発売されるのはヘッドの2555XとAとBタイプのマッチング・キャビネットだ。

110オリジナルの2555は1987年の発売だ。
1987年はJim Marshallが音楽業界に足を踏み入れてから50年目の年にあたり、Marshall社は創立25周年を迎えていた。
それを記念して発売されたモデルが2555だった。
2555は100W/50Wというスペックのヘッドだが、当時は50W/25W仕様の2550やそのコンボの2554や2558、キャビネットもG12もしくはVintage30を搭載したモデルがABそれぞれ同時発売された。
まさに百花繚乱。いかにSilver Jubileeが鳴り物入りで発表されたかが想像できる。
120
実際、このシリーズは発売と同時に大ヒットを記録し、数えきれないほどのギタリストが使用し、世界のロック・ステージを銀色に染め上げた。
また、『アンプ大名鑑[Marshall編]』でも独立した一項目として取り上げられ、4ページの紙幅を割いていることからもこのモデルがMarshallの歴史で重要な位置にあるかが計り知れる。
130
もちろんトーンも機能もオリジナルを忠実に再現。ルックスに関しては、ストラップ・ハンドル・カバーやインプット・ジャックのナット、電源とスタンバイ・スイッチの使用がオリジナルと異なっている。30年近い時を経て、それらのパーツが入手不可となったためだ。
また利便性を考慮して若干リアパネルの構造に変化がみられるが、トーンには問題ない。

今回の復刻ではキャビネットはVintage30が搭載されているモデルが採用された。
したがって型番は2551AVと2551BVとなる。イギリス製。
日本における発売時期と価格はまだ未定だが、発売を持ち望んでいる人はかなりの数に上るだろう。
140v
参考までに…こちらはMarshall Museum Japanに収蔵されているオリジナルの2555。
160

随分時間が経ってしまっているのでかなり年季の入った色合いだが、これもまたよき哉。

150v28年前にはこんなのも発売された。1987年の25周年の間だけ発売されたSilver Jubileeのミニ・スタック。キャビは1x10"だ。

190v_2今回はリイシュー系の新商品の発表となったが、まだまだ面白そうな新商品が控えていそうなMarshall。
しばらく50周年記念商品が続いたので、今年はまた心機一転、にぎやかな年になるかもしれない!

200(一部敬称略 Thank you very much for the great photos. Matt-san!
※協力:Marshall Museum Japan)

 

2015年1月22日 (木)

【号外】 NAMM 2015速報!<仕込み中!~その2>

今日も東京は寒いですな~!
昨日NAMM速報をアップしたところ、勘違いされているのか、最後まで読んでいないのか、私がアナハイムに行っているとお思いになられ、「楽しんで!」的なメッセージをいくつか頂戴しました。
ありがとうございます!
でもね、東京にいるんですよ~!


現地から写真を送っているのは私ではなくてこの人。
アメリカ人のフォトグラファー、Matt Yorkだ。
Marshallの50周年イベントの時、イギリスで一緒になって以来の知り合い。
先日発売された『アンプ大名鑑[Marshall編]』のフォト・クレジットでやたらと見かける「MATT YORK」とはこの人のこと。
腕利きのフォトグラファーで、この人のライブ写真なんかを見ると「あ~!この手があったか!」的な刺激を受けたりする。
その写真はリスペクト感溢れるアーティスト主体の写真で、最近よく見かける観客が主体の日本のライブ写真とは一線を画するものだ。だから、私は彼の写真がスキ。考え方やライブ・パフォーマンスの受け取り方が似通っているからであろう。そう、私はミュージック・ライフ誌のグラビア写真を穴の空く程ほど見て育ったのだ。
したがってMattは仲良くしてもらっている友人にして、私の写真のグルのうちのひとりということになる。
興味のある人は彼のウェブサイトを見てみて!⇒York Imaging
Thanks for your generous cooperation, Matt-san!
110_2
着々と進むブースの設営。
え、行っていなくてもわかるのかって?
わかるわかる、NAMMでの経験は少ないけど、コレより展示品の多いフランクフルトの展示会で散々やったからね~。
搬入はまだいいのよ。
まだ疲れていないし、お構いなしに展示品をケースや段ボールから引っ張り出して設計図通り並べればいいんだから。それに何と言ってもみんな元気でお祭り気分だ。雰囲気が明るい。
その代り、撤収は地獄よ。
数日間、昼間立ちっぱなしだったのと雑音で疲れ切ったところへ、この重い展示品をいちいちシリアル・ナンバーを確認して元入っていた箱に戻すんだからヤケクソにめんどくさい。
数時間前まで大勢の人でゴッタ返していた会場の雰囲気はスッカリ「祭りの後」で活気がないし、作業が終わったよそのスタンドはトットと帰ってしまってやたら殺風景で寂しいし…。

10次から次へと遠慮なく送り込まれてくる展示アイテム。

20あ~、こんなん見ただけで腰が痛くなっちゃうね。コンボは辛い。

30_2展示品のセットだけが仕事じゃないからね。専門の業者が入ってみんなそれぞれの仕事に没頭している。

40v_2そういえば、昔、フランクフルトでこうした造作の製作を担当している人たちをMarshallの連中が「carpenter」と呼んでいるのを知って何だかおかしかった。海外でも「大工さ~ん」とやってるワケ。

80_2
それと、よくアイテムを同じ仲間でひとかたまりにして、バラバラに独立して展示させているのを見かけるでしょう?わかるかな?
我々はああいう状態を「島」って呼ぶでしょ。「JVMの島」とか「Vintageの島」とか…。
アレ、英語でも「island」って言うんだよね。同じなの。
こういうのは実際に向こうの連中に混ぜてもらわないと知ることのない単語なんだよね。

50v一生懸命積んでます!
コンボを持ち上げているのはRyan。手前はTommy。
ふたりともアメリカの担当者だ。

60_2サァ、形になって来たゾ!

90_2準備万端。細工は流々。後は仕上げを御覧じろ…ッてか?
NAMM2015、スタートまであとチョット!

100_2<多分つづく>

2015年1月21日 (水)

【号外】 NAMM 2015速報!<仕込み中!>

Hi Marshall Blog lovers!  How's it going?  Thanks for visiting the blog everyday!  Now I'm in Anaheim, California!

イケね!つい英語になっちまった!
さぁ、今年もやってまいりましたNAMMの季節。
こちらは夜はチョット涼しいけれど、昼間はジャケット要らずの快適シーズン!
今年もにぎやかなショウになること間違いなし!

ただいま明日からのオープンに備えて仕込みのラスト・スパート!

N1_5造作の設置もほとんど終わり、残すは細かい装飾の設置と製品のディスプレイ。

N1_3通路にズラっと並ぶのは、山ほどの展示用のMarshallが入った木箱たち。
N1_12
向こうまでぜ~んぶMarshall!

N1_2中はこうなってる。
上段にAキャビネット、下段にBキャビネットが収められている。
キャスターなんかついていないのですべてフォークリストでの運搬となる。

N1_7造作もだいぶ完成に近づいてきた。

N1_6今度は製品の展示。
出すだけ出してシッチャカメッチャカ!ま、いつもこうなるね。向こうで開梱しているのはアメリカのTommyかな?

N1_8ディスプレイのグッズも続々と開梱される。

N1_1ハンドワイアードの回路が見れるカット・モデル。

N1_9これは1974Xだね。

N1_10…と言いたいところだけど、今日の東京は寒かったね~!
少し雪も舞ってたもんね~。
ハイハイ、アナハイムってのは真っ赤なうっそピョーン。家でシッカリとマーブロ書いてます!
でも写真はホンモノだよ。アメリカから速報で送ってもらったもの。
日本で一番早いNAMMレポートになったかな?
新商品も発表される予定だ。
初日の22日(現地時間)を待って随時レポートしたいと思っている。
Stay in tune!!

N1_4(2014年1月21日現地時間 アナハイムNAMM2015にて撮影)

2014年11月30日 (日)

楽器フェア2014

楽器フェアに行って来た。
例のMarshallの本の締切に追われていてゼンゼンゆっくりできなかったが、初日の開場したばかりの時間帯、平日の金曜日にもかかわらず来場者が多く、早くも熱気があふれていた。
前回の横浜での最後の時ハッキリ言ってかなり寂しかったからな~。
今回は3年ぶり、会場へのアクセスも利便性がグンと増して、開場時に早くも大成功の予感が漂っていた。

チケット交換の列に並んでいたら、昔大変お世話になった方に遭遇した。現在はNAMMの役員をしていらっしゃる。NAMMでお会いしているのでメッチャ久しぶりというワケではなないのだが、うれしいものだ。
そこへ「シッゲさ~ん!!」と大声で呼びかける人がいる。
NAMMの会長のLarry-san。
彼とは「Larry-san」、「Shige-san」と呼び合っている仲。いつか、Shige Blogで紹介した超絶アイリッシュ・ダンス・チームのTrinityに属しているLaurenちゃんのパパだ。
実は、先日来大騒ぎしている「Marshallの本」の原書はLarry-sanが社長を務めるHal Leonardから刊行されていて、私が監修の任を受けた時、「Shige-sanが監修してくれるのなら安心!」と大層よろこんでくれたが、果たしてそれはどうかな?、フフフ。
ちなみにHal Leonardは北米でのThe BeatlesとDisneyの出版権を管理する全米第2位の音楽出版社だ。
私が撮影した写真を使った日本語版の表紙のサンプルをちょうど持っていたので、それを見せたところ、なお喜んでくれた。写真撮っておけばヨカッタな…。

05往訪の目的はもちろんコレ。
ディストリビューターのヤマハミュージックジャパンさんがゴージャスにディスプレイしてくれた。

こうしてズラっと並ぶだけで、音楽がジェネレイトしてくるようだ。他のギター・アンプではこうはいかない。絶対にムリ。

10DSLとMGもバッチリ展示。
それにしてもこのMGもスッカリ息が長くなったな~。

20HandwiredシリーズにTatooシリーズ。
それにしてもね、Handwiredシリーズが導入された時の衝撃は忘れられない。特に1974X。
フランクフルトでプロトタイプを見せてもらって最初の音を出した瞬間、トロけた。
昔はみんなコレで弾いてたんだもんね。デジタル・テクノロジーなんか皆無でも、今より断然豊かで贅沢な時代だった。

30やっぱりいいね~、Marshallは~!

40おとなりはEDEN。

50こちらはやや近未来的なルックスでこれまたカッコいい!何とも言えない武骨な雰囲気がタマらない。
音はもっとスゴイ。
先週もある若手人気バンドがWT-800とD410XSTを使ってコンサートをしたんだけど、全くバンドの音像が変わってしまったのには驚いた。ベース・アンプひとつでだよ!
でも、一番ビックリしてたのは間違いなく弾き手だった。

60人気のペダル類もフィーチュア。

70スッカリEDENもMarshallのファミリーに溶け込んでいい感じになってきた!

先述の通り時間がなくて、本当にブースを拝見させて頂くに留まったが、土曜日&日曜日には三宅庸介、Kelly SIMONZ、さらにノンちゃん(島紀史)ら、マーブロ・ファミリーがMarshallのデモンストレーションで激演を繰り広げ、好評を博したと聞いた。うれしい限りである。見たかった!

ヤマハミュージックジャパンさん、ありがとうございました!

そして、会場を数歩進むたびに出くわすたくさんの友人たち。みんなが声をかけてくれる…「毎日見てますよ!」、「全部チェックしてますよ!」とまるで仮出所中の保護観察を受けているかのような気分(←実際の経験はありませんよ)。もちろんこのMarshall Blogのことである。
皆さんいつもどうもありがとうございます!

80 さて、楽器フェアに邪魔したのにはもうひとつ目的があった。
それは、もっとも付き合いが長く、親しいアメリカの親友に会って情報交換をするためだった。
彼は30年以上アメリカの楽器業界にいて、数々のメーカーへの勤務を経験し、有名なギターのデザインを手掛けてきた人。
私より年上だが、お互い子供の歳は同じ、ギタリスト、大のジャズ・ファンということもあって気がとても合い、家に泊まりに来たこともある。
1960年代のFrank Zappaはもとより、Ed Sullivan Showのナマ、Duanne Allman、昔のGreatful Deadなんて当たり前に見ていて、そういう話しをするのをいつもとても楽しみにしている。
そんなだから、会うといつも「今のロックはなんだ?」という話題で2人とも燃え上ってしまう!

開口一番、「もうアメリカの音楽はダメだよ…」。そう来なくちゃ!
どういう状況かというと、実は日本とまったく同じ。結果、楽器をやりたいと思わせる音楽なんかありゃしない!…ということ。
アメリカの若者も全く70年代のロックなど聴く耳を持たず、「れっど・ぜっぺりん?ヤッダ~、変な名前~!」ってなことになっちゃってるそうだ。
とにかくギターのカッコよさをアッピールする音楽が皆無だという。
ギターの音もデジタル加工のペランペランの音で面白くもなんともない。
今一番ウケているのは「Miku」だそうだよ。コンピュータが歌い、演奏する音楽に合わせてホログラムのパフォーマーに観客は嬌声を上げているのだそうだ。

彼はおもしろいことを言っていた。
アメリカのケーブルテレビで、『Who Killed the Music?』とかいう番組があるのだそうだ。アメリカにも良識派はいるということか?
その中で、実は「音楽は過去にもう何度も殺されている」と言っていたそうだ。
たとえば、蓄音機の出現。
1920年代以前(ぐらいかな?)、音楽の再生装置がなかった時代、人々はどうやって音楽を楽しんでいたかというと、「楽譜」で楽しんでいた。つまり、一家に一台ピアノがあって、George GershwinやIrving Berlin らティン・パン・アレイの作曲家や作詞家が作った曲の楽譜をお父さんやお母さんが買って来ては、夕べにピアノを弾きながら歌って音楽を楽しんでいた。
つまり、みんな当たり前に楽器をたしなんで、自分たちで音楽を奏でていたのだ。
1945年のガーシュインの伝記映画『アメリカ交響楽』を見れば、いかにこのビジネスが盛んであったかがわかる。

そこへ黒船のごとく現れたのが蓄音機で、「こりゃ自分で弾くより聴いちゃった方が楽だわい」ということで、一網打尽にピアノの弾き語りなんて面倒なことが駆逐された。
ここで「すでに音楽は死んでいる」…とかなんとか番組は説いているそうだが、コレ、今と全く同じじゃない?
デジタル・テクノロジーが発達して人間が歌ったり、楽器を弾いたりしなくても、そのテクノロジーの能力内でできる音楽を楽しめればそれでいいということだから。
チョット話を聞いたところでは…だから、何も音楽の衰退は今に始まったことではない…という結論らしい。
蓄音機の時代と今時代との決定的な違いは、昔は音楽でやることが山ほどあったが、今は何もないペンペン草も生えない状況ということだ。お茶でいえば、まだ急須に入れる前の摘みたての新茶と、色も香りもまったくない、後は掃除の時にしか使い道がない出がらしとの違いだ。(昔はよく出がらしを畳の上にまいて箒をかけていなかった?)

やっぱり、昔からの音楽の愛好家はアメリカでも音楽配信に相当な危機感と嫌悪感を持っている人が多いようで、音楽の質の低下は言うに及ばず、アルバムとして音楽を聴かないことと、ジャケットの消滅が大きなダメージと考えているようだ…ナンダこれ、いつもマーブロで大騒ぎしてることジャン。

「ビートルズ」、「テケテケ」等、楽器が爆発的に売れたのは音楽あっての話し。これは「楽器のブーム」では決してなくて、「音楽のブーム」だったことを素直に見つめ直すと何か新しい局面が見えて来るかもしれない。
「イカ天」は「バンドのブーム」であって「音楽のブーム」ではないから、ちょいと毛色が違う。
やはり、いいソフトがなければゲームが楽しめないように、楽器には絶対に「いい音楽」が必要なのだ。ファミコンの機会をいくつ持っていても「マリオ」がなければ意味がないでしょう?
「いい音楽」なくして楽器のブームを作ろうとするのは、巨大な相手に足を使わず手だけで強引に「体落とし」をかけようとしているように見える。
いつも書いているけど、その「いい音楽」のネタは今は過去にしかないと思う。

(一部敬称略 2014年11月21日 東京ビッグサイトにて撮影  ※協力:株式会社ヤマハミュージックジャパン)

2014年6月26日 (木)

Doningtonだより~Download Festival 2014

去る6月13~15日、イギリスはイングランド中部、レスターシャ―にあるドニントン・パークにて今年もDownload Festivalが開催された。
3日間の動員数は約24万人。Download Festivalはネブワースで開催されるSonisphere Festivalと並ぶイギリスにおける2大ロック・イベントだ。

以前はこの時期にMarshallの本社で会議が催され、「ついでにDownloadへ行こうよ!」とよく誘われたが、一度も行ったことがない。
元来、人がたくさん集まるところが好きではないうえに、長時間のフライトとヘヴィな時差ボケでヘロヘロになってしまってとてもフェスティバルどころではないのだ。

Download Festivalは1980~1996年にわたって同じ場所で開催されていた「Monsters of Rock」というフェスティバルが母体となっており、2003年から「Download Festival」となった。
イギリスの連中の話を聞いていると、Downloadのことをよく「ドニントン」と呼んでいるのを耳にする。一方、Sonisphereは滅多に「ネブワース」と言わない気がする。
これは、会場のDonington Parkが有名なレース・サーキットで、それで「ドニントン」という名前をなじみ深くしているのかもしれない。
ネブワースには有名な城があるくらいか?10年以上前、その城も含め、ネブワースの会場となる原っぱに連れて行ってもらったことがあるんだけど、とてもきれいなところだった。近くにあったゴルフ場なんて、完全におとぎ話の世界だったね。イギリスの郊外は本当に美しい。

この時期から8月ぐらいまでイギリスでは大小さまざまなロック・フェスティバルが開催される。結局ロンドンの真ん中で開催されるHigh Voltage Festivalしか行ったことがないのだが(この時のレポートはいつか書き下ろして再録するつもり)、行ってみると案外いいものだ。
日本でのフェスティバルというと、聞いただけで汗がジトっと出てくるほど「暑い」イメージがあるのは決して私だけではあるまい。
ところが、イギリスは8月でもヒーターを使うことが珍しくないところだ。
真夏のフェスでも涼しくて快適なのだ。ま、もちろん直射日光に当たっていれば、そりゃ暑い。古い2階建てのバスなんかは冷房が効いていなくて、2階に上がる乗客はまずいない。
それぐらいは十分に暑いのだが、木陰に入るとちょっと上着が欲しくなるほどカラっとして快適なのだ。そして、ビールがヤケクソにうまいときてる!
日本のフェスティバルは学校の夏休みに合わせて真夏に開催されるのかどうかは知らないが、梅雨に入る前の5~6月にやったらどうなんだろう?

さて、話をDownloadに戻す。
Marshallが最近取り組んでいる「#LIVEFORMUSIC」を旗印にDownload Festivlのオリジナル動画をプロデュースした。
ちょっと見てみて!

はい。ありがとうございました。

そして、イギリスのアーティスト担当のJoelから写真が送られてきたので紹介する。
Marshallはこうした主要なロック・フェスティバルには「キャビン」と称する小屋を設置して、商品を展示してミュージシャンに試奏してもらうことを常としている。
そこへ遊びに来た連中をキャッチしたというワケ。
ちなみにこのキャビンは楽屋エリアに設置され、一般の人は使用することはできない。

まずは、アメリカのFall Out BoyのJoe Trohman。

1_joseph_from_fall_out_boy_vロンドンからはOrange GoblinのJoe Hoare。

2_joe_from_orange_goblin_vスウェーデン、OpethはFrederik Akesson。

3_fres_from_opeth_vアメリカのFozzy。

4_fozzyFozzyのRich Ward(上の写真の左の人)、ステージ上のショット。
2203KKに1960BXのコンビネーション。

5_rich_ward_from_fozzy_chris_jerichBring Me The HorizenのLee Malia。

6_lee_from_bring_me_the_horizen_vステージのようす。

7_bring_me_the_horizenオイオイ、1960Bが34台だってよ~!地元はいいよな~。

8_bring_me_the_horizen_34pcsこれはJoe Perryのバックライン。

9_the_large_vintage_rig_was_joe_per思いっきりビンテージ!カッコいいな~。

10_joe_perry_2これもアメリカのバンド、Buckcherry。手前がギターのStevie D.

105_stevie_d_with_buckcherryキタキタキタキタキタ~!日本代表!CrossfaithのTakemura Kazuki!

11_kazuki_guitar_player_with_crossf

Crossfaithのステージでは1960Bが20台お目見えした!やっぱこうでなきゃ!

12_kazuki_on_main_stage_with_crossfJoe Bonamassaも立ち寄ってくれた。そういえば最近日本へ来ないね。

13_joe_bonamassa_in_the_cabin_vJoeのステージのようす。

14_joe_bonamassa_on_stageこの人は…John 5。

15_john_5_trying_out_gear_in_the_ca準備OK!出番直前のJohn。ヤーガン族かと思った。

16_john_5_all_suited_up_vJohn 5のカラフルなヘッド・ラック。上からJCM900 4100の赤、青、白。一番下はJCM2000 TSL100だ。

17_john_5s_multi_colour_guitar_rig_最後はこの人で締めくくろう。Zakk!

18_zakk_vBlack Label Societyのステージ。
壮観!4段積みがズラリ。

19_zakk_in_the_cabin_v後ろに並んでいるのこういうヤツ。コレの4段積みだ!

Zimg_0023 イギリスの連中も「Crazy Backline」と呼んでいるようだゼ。
ロックこうじゃないとねぇとな!Marshall並べてはじてロックよ!な、そうだろ?!他のアンプじゃこうはいかねェ…。ソコんとこよ~くわかっといてくれよ!

…イカン、イカン、ついZakk口調になってしまった!
いや実際の普段のZakkはおとなしいです。

20_zakk_on_stage_with_his_crazy_bacThank you very much for the great photos, Joel!

<オマケ>
この写真を送ってくれたのは先に記したとおり、イギリスのアーティスト担当のJoen Mananだが、このJoel、我々間違いなく「ジョエル」って読むでしょ?Billy Joelの影響もあるのかもしれないが、向こうの人は「ジョエル」とは発音しない。「ジョール」と「Joe」に「l」をくっつけたかのように読んでいることを知っておく必要がある…かどうかはわからない。

2014年5月14日 (水)

ナタール・ドラムにサワール。そんな企画だったでゴザール。

ちょっと「ナタール」って10回言ってみて。

ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール

はい、それでは今、日本での発売前にも関わらずミュージシャンの間で一番話題になっているドラムといえば…?

ナタール

はいご名答!
「NATAL」と書いて「ナタール」と読みます。

事前にもMarshall Blogで紹介したが、発売前にも関わらず、このイギリスのドラム・ブランド、NATAL(ナタール)のクリニックが開催された。もちろん国内初!
人呼んで『ナタール・ドラムをサワール。そんな企画でゴザール。』

N_p開催に当たっては3台のキットを用意させて頂いた。
ステージには向かって左がバーチ。フィニッシュはタバコ・フェイド。グッドモーニングアメリカのペギの使用でおなじみのヤツ。
右はメイプルのキットで、フィニッシュはその美しさにダイオウイカもビックリして深海から浮かび上がって来そうなシー・スパークル。

N_20こちらはアッシュ。話題のDirty Old Menの岡田翔太朗がコンサートで披露したホワイト・スウォールという仕上げ。照明のせいで一見、真っ白に見えるが、ギザギザした同系統色の模様が施されている。「スウォール(swirl)」というのは「渦巻き」という意味。

N_30そして、この3台のキットのほかにNATAL自慢のPure Stave SnareやHandhammered Snareを用意してお客さんにお好きに叩いていただいた。

N_40平日の夕方の早い時間の企画だったので、正直、動員が心配だったが、予想をはるかに上回る人数の方に集まっていただいた。
さすがに、その時間にお越しいただく熱心な方々とあって、腕前はピカいち!

N_50v シビアにクォリティをチェックされちゃって、ちょっとビビったけど、そこはNATALを信頼して…と。
おかげさまで絶大なる好評価を頂戴することができた。
フフン、やるじゃないか、NATAL!!

N_60ワザワザ遠くからお越し頂いた女性ドラマー。

N_70彼女がまたビックリ仰天レベルのテクニックの持ち主!
ドラムを自由に叩き比べることができる機会がそう無いということで、熱心に、そして存分に叩き込んでいただいた。

N_80女性のお客さんには「初級8ビート講座」なんてのにもご参加いただいて「サワール」してもらった。みんな楽しそうなんよ~。私もギター持っていけばヨカッタ!…なんて言ってると次回本当にやらされるからあんまり言うのよそう。

N_90さて、今日のデモンストレーターは…
CONCERTO MOONの長田昌之!
長田ちゃんはいつもCONCERTO MOONではブビンガのキットを使ってもらっている。下のバカでかいキットがそれ。
N_110そして、GRANRODEO、Ark Stormの長井VAL一郎!

N_100そして、司会はワタクシ…。

あのね~、ものスゴイ悩んだんですよ。司会をするのがじゃないよ。今日のこのMarshall Blogの記事に出るか出まいか悩んだのですよ!
今まで総計1400回弱の記事を書いてきたけど、実は自分が登場するのはコレがはじめてなのです。
東京のコンサートの会場では比較的面も割れておりますが、地方の方、実はこんなジジイがマーブロ書いてるんですよ~!
これからもみなさんよろしくお願いします!

「なんだお前!この期に及んで自分を売り込みたくなったのか?!」なんて言わないでね。記事を書くに当たって、どうも司会が登場しないと記事のリズム感が出なくて…別にこんな汚いジジイの姿を好きこのんで暴露したワケではござらんよ!NATALクリニックも初なのでそれに合わせてみた。

N_120さて、久しぶりの司会。
ま、私はギター族なのでプレイヤーとしてドラムを語ることはできないし、絶対に知ったかぶりはしたくない。そこで、商品の説明の他、NATALの歴史や、NATALを実際に使って録音されたブリティッシュ・ロックの名曲・名盤などを紹介させていただいた。

昔は『Marshall Roadshow』と銘打ったMarshallのクリニックを全国津々浦々でやらせていただきましてな…。自分の得意なことを人前でしゃべるのは実に楽しい。
おかげで今回も存分にしゃべらせて頂いた。
後日さ、このクリニックを見に来ていた友人に「ナンダカンダ言って、しゃべりまくってるシゲさんが誰よりも楽しそうだった」と言われてしまった。ご来場の方々、ご静聴ありがとうございました!

で、お2人のデモンストレーターとドラム談義なんぞをしていただいた。

N_130これはスネア・ドラムの説明をしているところ。
NATALのスネアはホント、よくできていて皆さんからお褒めの言葉を頂戴する。
この日にも紹介したPure Staveという桶の構造を持つスネア・シリーズは今月発売のリズム&ドラム・マガジン(リットーミュージック)でも取り上げられた。

N_140ドラム・キットの説明。実際に音を出してもらう。

N_150VALさんにはバーチのキットを叩いてもらう。もちろんスイッチして音の違いをみんなで確認した。

しかし、不思議だよね~。よく岡井大二さんが「筒に皮を張って、木の棒で叩いているだけの楽器」とふざけておっしゃるが、それは間違いではまったくない。
それなのにこんなに音が違って、それによって音楽も変わってきちゃうんだから。
プリミティブでピュアな楽器だけにプレイヤーの技術や感性がストレートに露出してしまう。
ドラムってつくづくおもしろい楽器だよな~。

N_160そして、最後はお待ちかねのハイライト!
実は、このふたり、ものすごい関係が深い。それは、VALさんはCONERTO MOONのCDデビュー作『FRAGMENTS OF THE MOON』の時のドラマーで、長田ちゃんは現CONCERTO MOONのドラマーなのだ!
そして、CONCERTO MOONのドラマー史上、もっとも大きいドラマーともっとも小柄なドラマーでもある。

N_170バッキング・トラックを使って演奏したのは「Alone in Paradise」。

N_180v これは感動的!

N_190ただでさえよく鳴って音がデカいNATALが2台叩かれているだけあってモノスゴイ爆音!

N_200ワザとワザの応酬!

N_210これぞロック・ドラムの醍醐味!
ああ~、ドラム少し本気で練習しようかな~。

N_220v やってる方が満足しちゃイカンけど、大満足のイベントだった。さっそく再演のリクエストも頂戴してしまった…。

とにかくみなさん。とにかくですよ。名前を正しく憶えてくださいよ~!
NATALは「ナタル」でもなければ「ネイタル」でもありません。「ナタール」です。なんだったら「頭痛薬みたいな名前」で印象付けてもらっても構わないから!
この名前の由来は、是非クリニックに聞きに来てくださいまし。

ハイ、それでは最後に「ナタール」って10回言ってみて。

ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール
ナタール

長田昌之の詳しい情報はコチラ⇒毎日いきいきOSADA BLOG
長井VAL一郎の詳しい情報はコチラ⇒ばるの散歩道

N_230 NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
日本語版は只今準備中です。

NATALドラムは現在日本国内での販売を準備しておりますが、高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年4月25日 小岩オルフェウスにて撮影)

2014年2月21日 (金)

子供を極める~伊藤広規還暦を祝う会

2014年2月19日、伊藤広規さんがめでたく還暦をお迎えになった。

10vその日、盛大に広規さんの還暦を祝う宴が催された。
凛とした広規さん!
そんな広規さんを祝福しようとあふれんばかりの大勢のお客さんが会場に詰めかけた。

20v冒頭、いきなり広規さんの演奏!

25vディレイを利用したひとりベース・ソロ!圧巻!

Koki2_img_0004 司会は「Guitar☆Man」や「SCANDAL コピーバンド/ヴォーカリスト・コンテスト」でマーブロでもおなじみのNACK5の山本さん。

50v息の合ったやりとりで会場の爆笑を誘い、会がいいように盛り上がる!

60「3回目の成人式」、「子供を極める」とあいさつをした広規さん。最高にうれしそうだった。

70v背後のマーシャルはこの日のために用意された1992 SUPE BASSのフル・スタック。
Aキャビは日章旗に「60th」が映える!

80Bキャビにはユニオン・ジャック。
もちろんカバリングは真っ赤っか!これが広規さんのチャンチャンコなのだ。

赤いチャンチャンコというのは一種の魔除け。「無事に育つように」と願いを込めて生まれたての赤ちゃんに赤い産着を着せたのが元らしい。つまり、人生60年経って干支が元に戻り、「生まれた時に帰る」という意味合いがあるそうだ。
だから広規さんは「子供を極める」とあいさつされたのだ。

90続いて鏡開き。

100広規さんのトレードマークが入った佐渡の酒だ。

110オリャッ!

120メッチャうれしそう!

130vあ~、あ~…。

140そして広規さん自ら乾杯の音頭を取る。

150手にしているのは「ありがとう」と刻まれたこの「広規さん特製枡」。

160カンパ~イ!

170それにしてもうれしそう!
220_3広規さんの秘蔵写真もタップリと披露された。
写真だけでなく、貴重なビデオも上映され、「青山純さんのお別れの会」で弔辞を読む広規さんの姿は列席者の涙を誘った。
さらには1982~85年の達郎さんのコンサート内での青山さんとのデュオによる壮絶なベースソロ。
公開が禁じられているのでここで紹介できないのが残念だが、ベースを胸の位置に下げ、ほっそりした広規さんとまるで西洋人のようにハンサムな青山さんの姿に会場からは大歓声が上がった。
それにしても凄まじい演奏で、青山さんを失った日本の音楽界のダメージが想像以上に大きいことを思い知らされた。
日本のリズムは広規さんに任すしかない!

180このあたりからゲスト・コーナー。

190バンドのセッティングをしている間に登場したのはバースデイ・ケーキ。枡を手放さない広規さん。

200「♪ハッピ~バ~スデイ、こ~きさ~ん」の大合唱!

220_2赤いケーキ。
後ほど切り分けられて列席者にふるまわれた。おいしかった。

210そして、次に登場したのは広規さんと北海道を旅した若手ミュージシャンたち+1。

230アルバム『FUTURE DAYS』のレコ発コンサートの時に登場した小野健吾

240v「Guitar☆Man #003」に参加していた外園一馬

250ベースも仲間の若いミュージシャンで固める。

260vそして、ドラムは達郎さんのバンドで広規さんとタッグを組んでいる小笠原拓海

270v途中から広規さんにスイッチ。スゲェ、グルーヴ。
演奏後さんざん弾いといて「出しゃばってゴメンね~」だって!

280次のお客様は音楽王・ホッピー神山さん!八丈島から駆け付けてくれた。
(未公認だけど…)私の音楽師匠。
ホッピーさんは広規さんと青山さんのデュオによる奇盤『A*I』のプロデューサーだ。

290ホッピーさんの必殺技、映像と即興演奏のひとりコラボ!

320映像に合わせてホッピーさんの歌とピアノとノイズが有機的に、時には無機的に複雑に絡み合うというもの。

330vもちろん即興だからナニが飛びだすかはわからない。

340vこの日はヒナステラとストラビンスキーとマグマを足して「ホッピーの黒」で割ったような濃~い演奏。

350v_2見よ!完全にホッピー・ワールドに入りこんでいる!

360この場が「還暦のお祝いの会」であることをスッカリ忘れさせられるような鬼気迫る熱演だった。さすが!

370v広規さん、「おめでたい曲をありがとうございます!」だって。もうおかしくて、おかしくて!

380広規さんの足元。やっぱり赤があしらえてある。

390もうひとりのゲスト、高谷秀司さん。

400高谷さんは1985年に渡米した後、ラリー・カールトンやデューク・ジョーダンと共演したギタリスト。先ごろ亡くなられた人間国宝の尺八奏者、山本邦山さんと「大吟醸」というグループの活動をしていた。広規さんとは30年来のお付き合いだ。

410vここは広規さんも登場して…

40v即興で素敵なデュオ・パフォーマンスを聴かせてくれた。

420 さて、いよいよ佳境に入り、会を実現させたスタッフ、広規さんの広報担当の山田さんの他、今日の会場のブルース・アレイのスタッフが紹介された。

440v会場のみんなと一本締め!

450いや~、とにかく笑いと音楽に満ちた楽しい会だった。
こういう催しで、よく「こんなにたくさんの人が集まるのも(主役の)人望の厚さの賜物ですな~、ワッハッハ!」という挨拶を耳にするが、この時ほどそう感じたことはなかったナ。460コレだもん!

Koki2_img_0175 そして、そのまま2次会に突入!

480大槻啓之さん…

490_2ホッピーさん…

500岡井大二さん…

510v気の合った仲間と最高の演奏を披露してくれた。
こういう時って主役はあんまり出て来ないのが普通のような気がするけど、広規さんがジャンジャン弾いちゃう!ガンガン飲んじゃう!
そこがまた魅力的なのだ。会場のみんなはもうおおよろこび!

520v末筆になりますが、広規さん、還暦おめでとうございます。
身体に気をつけていつまでも元気に最高の音楽をクリエイトしてくださいまし!
あ、広規さん、120歳のお祝いは「大還暦」というそうです。その時にはまたお祝いの会にお邪魔します!

伊藤広規の詳しい情報はコチラ⇒伊藤広規公式ウェブサイト

530今日広規さんが終始使用していたEDENのDIボックス。広規さんがイギリスのMarshallの工場に赴いた時にMarshallからプレゼントされたものだ。

470最後にここ最近の広規さんのCDのリリース情報の記事のリンクを貼っておきますので是非ご覧ください。幸運にもこの5枚すべてにライナーノーツを書かせていただき、写真も採用いただきました。
あ~なんて幸せなワ・タ・シ!よろしくお願いします!

名盤誕生!伊藤広規ライブ・アルバム『Relaxin' at IWAKI ALIOS』

Relaxミート・ザ・リズム・セクション~A*I(青山純&伊藤広規)登場!

300ai伊藤広規、新譜『WATER COLOR』発売!

Water2アンビエント・ミュージックの愉しみ~NEBULA『On Earth』発表

Nebula2【緊急掲載!!】本日発売の伊藤広規ニュー・アルバム、そしてチャリティ・コンサート

Future2(一部敬称略 2014年2月19日 目黒Blues Alley Japanにて撮影)

2014年2月 7日 (金)

SCANDALコピーバンド/ヴォーカリスト・コンテスト vol.4

昨年末に開催された「SCANDALコピーバンド/ヴォーカリスト・コンテスト」。今回で4回目を迎えた。
前回も参加させて頂いたが、会を追うごとに盛り上がりが増大しており、「特定のグループのコピー」という風にテーマを絞ったバンド・コンテストとしては日本で最大のものであることは間違いない。

過日レポートした通り、ガール・バンドとして日本記録を樹立したSCANDALというバンドの人気がうかがえるというものだ。

今回も全国各地から過去最高となる550組がエントリーし、2回の予選を勝ち抜いた8組がここ決勝のAXに集い腕を競った。

10_2トップ・バッターは「KANIKAPILA」

20「下弦の月」を演奏。

30vセーラー服は学生のバンドコンテストの衣装の定番だね(もちろん女子だけよ!)。昔は学ランで登場するバンドもチラホラいたもんだ。そういえばみんなブレザーになっちゃって学ランをあんまり見かけなくなったような気がするな…。

40v_2「SDL」

50選曲は「会わないつもりの、元気でね」。

Sc_img_0086新潟からの参加!

65「WISDOM」

Sc_img_0013「SAKURAグッバイ」を熱演。

Sc_img_0127小学5年生の時に結成して、今中学1年生なんだって!

70v_2「RANK」

Sc_img_0021「放課後1H」をプレイ。

Sc_img_01892年前にはお客さんで二次審査を観たんだそうだ。それが、今ファイナリストで参加だもんね。感激もひとしおだろうね。

80vステージの大熱演にお客さんもメッチャ盛り上がってる!

85「夜想曲」

Sc_img_0750高校2年生。

Sc_img_0252「EVERYBODY SAY YEAH!」を元気に演り切った!

Sc_img_0231「NoName」

90_2このチームはガッチリと組んだメドレーを披露。

Sc_img_0306エライ盛り上がってたな~。

100_2「Noizy」

Sc_img_0043京都からの参加。

120vチョイスしたのは「太陽スキャンダラス」。

110v最後は「Silpen」。

Sc_img_0057「サティスファクション」でエントリーを締めくくった。

130vこのグループにはこの日唯一の男性参加者(ドラム)を含んでいた。

140…以上の8組。
各バンともドSCANDAlへの思いがこもった気合の入った演奏を聴かせてくれた。
それにしても「女子」ですよ。
ま、これはコピーする対象がガール・バンドということもあるけど、とにかく女子パワーはスゴイ。
それにカッコいいよ!

150v_2お待ちかね!
審査結果がまとまるまでの間はSCANDALのライブ演奏!

160_2颯爽と登場した4人に「待ってました!」とばかりに大歓声が飛び交う!(実際に「待ってました!」と叫んだ人はいません。そういう感じ…ということね)

170v「下弦の月」でスタート。

175気が付いた?今日、みんなが使った上手のギターアンプはMAMIちゃんのMarshallなんよ。 愛用のDSL50と1960AX。MAMIちゃん、出場者のみんなに弾かせるなんて太っ腹だわ~。私が弾きたかったわ!

180v2曲目は「瞬間センチメンタル」。

185チョット前に自分達がトライアルで演奏した曲をホンモノが目の前で弾いてくれるなんてどんな気分だろう?!メチャクチャうれしいんだろうな~。
我々の世代だったら、本物のRitchieが、Jon Lordが、目の前で「Smoke on the Water」演ってくれるのと同じなんだからね。

200お祭り騒ぎのお客さん。でもね、お客さんたち最高に素敵だったよ。
だって、出場者たちにもホンモノのSCANDALにもまったく同じ声援をして盛り上がってくれたんだから!

255「会わないつもりの、元気でね」からはたたみ込むようにして3曲を演奏。

190v「SCANDAl BABY」
ね、MAMIちゃんのMarshall。そのまま同じの「熊」でしょ?

210ここでひとつ…私が見て来たロックやバンドの歴史などたかだか40年弱だけど、ずいぶんいろんな変化を見て来た。楽器の進化、音楽の変化、媒体の変容…

220それこそ書きだしたらキリがないのでいちいち書き出すことはしないが、「女性のパワーアップ」は日本のシーンにおける大きな変化のひとつではないだろうか?
もちろんSTAP細胞ではないが、どの分野でももはや女性なしにはナニも成立しなくなっているもんね。
昔は女性は客席にいて、ステージの上の男のバンドに嬌声を上げているだけというのがごく普通のパターンだったが、今では反対のパターンも普通になった。

ロック、あるいはそれに準じたタイプの音楽がいかに市民に浸透し、当たり前のモノになったということ示しているのだろう。
「アタシ、ハードなのはチョット…」とハード・ロックやへヴィ・メタルを敬遠する女性も多かったが、ナンノことはない、今では女性バンドの方がよっぽどハードで激しいロックを演奏してる。

230そんな若年層の「バン女」たちが音楽を楽しめるのもSCANDALの活躍のおかげに違いない。
「観て、聴いて」そして「演って楽しいSCANDAL」なのだ!

240お楽しみのSCANDAlコーナー、最後を締めくくったのは「Doll」だった。

250vSCANDALの詳しい情報はコチラ⇒SCANDAL Official website

260そして、結果発表。ドキドキする~!

270まずは、4人の寸評があって、各メンバー賞が発表され…

280商品が授与された。
MAMI賞の受賞はSDLの吉井早苗ちゃん!

290そして商品はコレ!っとMAMIちゃんが指さしているのがMarshall MG10CF。ナリは小さいけど音はいいよ~。こういうアンプで練習してればまたグングンうまくなっちゃうよ!(賞品提供:株式会社ヤマハミュージックジャパン

300これは審査員特別賞。この賞品はいつも目立つね~。

310そしてグランプリ!
受賞したのはKANIKAPILA!

320ゴ~キュ~!いいな、青春って…。
上手のギターの彼女は去年MAMI賞を獲ったんだよ。
そして、来る3月16日 SHIBUYA-AX にて開催される『バンドやろうよ!!Vol.5』のオープニングアクトとしての出演権を獲得!

330最後に記念撮影。
ん~、いい写真だ!

楽しかった。
このイベントのますますの発展を願ってやまない。

340コンテストの詳しい情報はコチラ⇒teena

350昨年のレポートはコチラ⇒SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト vol.3

(一部敬称略 2013年12月22日 SHIBUYA-AXにて撮影)

2014年1月25日 (土)

NAMM 2014 <後編>

さて、後編。

…と、その前に。
滞在3日目にして日本食かなり恋し…。20代の頃はステーキだのハンバーガーだのさえあれば何の文句もなかったんだけどね~。毎食肉でもよかったのに…ところが!
ああ、白い炊き立てのご飯と納豆、アジの開きが恋しい…。味噌汁と漬物はなくても平気。

年齢を重ねるごとにいかに日本人が毎食(ここが肝心)おいしいものを食べているかを痛感するね。
で、海外に来て特にマイッちゃうのが朝食。
ホテルにいるから仕方ないんだけど、スクランブルエッグにカリカリのベーコンにフワフワのソーセージ。それにハッシュド・ポテトか…。味付けは塩かケチャップじゃん?ソースすらない。

イギリスにはソースあります。ところが読み方が難しい。「Worcestershire sauce」といって「ウィスターシャー・ソース」みたいに発音する。何でも昔々「ウスターシャー」のオバサンが発明したそうだ。つまりウスター・ソース。

ちなみに「shire(シャー)」というのはイギリスの行政区画のひとつで、「州」みたいなイメージ。MarshallがあるMilton KeynesはBuckighamshaireに属している。
レストランなんかで「ソース」を頼むと「何のソース?」と訊かれるので「ウィスターシャー・ソース」と言わないと我々が想像するソースは出してもらえない。
味は日本のより甘目。犬のマークのソースの方が断然ウマイ。

いかん、脱線した。
で、朝飯でもうゲンナリしちゃうんですよ。おまけにアメリカのホテルでは食パンを見かけることが少なくて、クロワッサンとか丸いヤツとか激甘の菓子パンかフレンチ・トーストばかり。食えん…朝からあんな甘いもん!キュウリも太すぎる!

またぞろイギリスに話しを飛ばすと、イギリス人は食パンをよく食べる。でもイギリスパンというものはない。むしろ日本のものよりやや小ぶりで薄切りで食べるのが普通。

イギリスにウマイものがないのは認めるが、食パンは麦の薫りが強くて総じておいしい。それにペロッとハムとかサラミを挟んで食べればかなり我慢できる。それに非課税だからかメチャクチャ安い。アレなんというサイズなんだろう…50cmぐらいの長さの食パンが£1(180円弱)だからね。
イギリスでは、さもなくばシリアルと果物ね。つまりイングリッシュ・ブレックファストだけは避けてる。あんな油のかたまり、夜でも食えんわ。


納豆、焼き魚、海苔、卵、味噌汁…なんて日本の朝食って贅沢でおいしんだろう!あ~ハラ減った。

ひと通りこぼしたところでMarshallブースへ戻ろう。
今やMarshallはMarshallだけではなくて、ドラムのNATAL、ベース・アンプのEDENを擁していることはマーブロ読者の皆さまならご存知のことだう。
今日はMarshallブースのMarshall以外のブランドのレポート。

140_2まずはNATAL。

145ちょっと前までは「ナニこれ?」的な存在だったが、今では浸透度も増し、かなり多くの人がジックリと商品をチェックしていた。

150v それものそのはず、NATALを取り扱っている数か国のMarshallのディストリビューターの友人に訊いてみると、やはりすごく評判がいいようだ。
理由はコスパ。
「値段の割には品質がよい」と好評だ。

160v展示されていたウォルナットのキット。ウォルナットのキット自体はすでにラインナップされているのだが…

170_2このモデルはハードウェアが「Brushed Nickel」という特別仕様になっている。

180これも同様。

190ちょっとしたスペックの違いで全体の雰囲気がガラッと変わるから面白い。

200こちらはNATAL自慢のPure Stave Snareシリーズ。コレ、スゴイよ。
モノスゴイ音が深い。ギター族の私でもすぐわかる。
実際にこれまで日本のドラマー数人に試していただいたが、メッチャ評価が高い。

210「Stave(ステイブ)」とは「桶(オケ)」という意味。
見るからにいい音がしそうでしょ?これがホントの「オーケー」…ナンチャッテ!

230Pure Stave Snareは材料をプライ(層)ではなくタテに組み込んだ構造になっている。すなわちコンガと同じ製法だ。
もともとNATALはパーカッションのブランドだ。その技術がここに生きている。

240パーカッションやペダル類も展示している。ここでのパーカッションの展示数は多くはないが、カタログ上では代表的なパーカッションはラインナップしている。

250このカホンもそのひとつ。
NATALのカホンはリッチな音色で評価が高い。また「NATAL」のロゴが本体にうまく溶け込んでいる。

260もちろんコンガも健在。
NATALは、もともとは60年代中ごろにアラン・シャープというパーカッショニストが市販のパーカッションに満足できず自前で作ったコンガやボンゴが発祥となっている。それだけにこのあたりのパーカッションはお手の物だ。

270v屋根にも展示はいいのだが…

280コレ、片づける時大変なのよ!

※NATALドラムは、「高田馬場駅から徒歩2分、走って1分、ほふく前進で10分、でんぐり返しではチトきつい」、バズーカスタジオにてお試しいただけます。今ならStave Snareも試せるよん。
詳しくはコチラ⇒BAZOOKA STUDIO公式ウェブサイト

290そしてEDEN。

300今回はEDENも新商品はないのだが、目玉はコレ。
300WのヘッドWTX264と1x12"のキャビを組み合わせたEGRW1264。キャリング・バッグつき。これがアメリカでは大ウケ。

Nm_img_0019 それとこの2×10”キャビネット、D210XTが売れているとのこと。

Nm_img_0022それとこのI-90。ベース用のコーラスだ。

Nm_img_0021しかし!この冷蔵庫はおっそろしいほどの人気だね~。一体一日何人の人がこの扉を開け閉めしたことやら!ま、開けてみたくなるわな、コレ見たら。

Nm_img_0024 人気のMarshallグッズも展示。
写真右のカウンターではカタログを入れるバッグを販売している。これがまたアホほど売れる!
ワタシもフランクフルトでは何回かコレの販売員をやったけど、ホント、鼻クソほじる時間もないほどひっきりなに売れちゃうの。

340Marshallはそのバッグの売り上げで「ウハウハ」するわけではなくて、すべて寄付に充てられる。ここにもJimの精神が息づいている。
今回はJoe Satrianiとともにパーキンソン病の研究に取り組んでいる「マイケル・J・フォックス基金」に謹呈されるのだ。

ちなみにマイケル・J・フォックスというのは芸名で、彼、つまりマーティ・マクフライの本名はMichael Andrew Fox。で、デビューする時に同姓の俳優がいたことより他の名前を付けざるを得ず、自身が大ファンだったマイケル・J・ポラード(Michael J Pllard)の「J」をいただいた。
ポラードは『俺たちに明日はない』でクライド・バーロウとボニー・パーカーの子分を役を演じた人…といえばわかるだろうか?あの小柄の運転手。ポラードもよかったけど、ジーン・ハックマンもよかった。
象を連れてスイスへ亡命する捕虜を描いた『脱走山脈(Hannibal Brooks)』もすごくよかった。コレ、調べてみるとイギリス映画だったんだね。昔の映画はホントにおもしろかった。今の映画と比べると脚本の出来が天国と地獄だ。

350v先日Marshallのウェブサイトが大幅にリニューアルされたという号外を出したが、2014年からMarshallはそうした宣伝材料のすべてのイメージを一新し、ブランドの統一性を強調するようになった。
このカタログもその一例。
表紙を見ただけでも今までのカタログとは全然違うでしょ?中身はもっとイメージチェンジしている。あの目玉男が表紙のカタログが懐かしいね。

360v今回はサイン会等のイベントはなし。
気のせいか、曜日のせいか、どこのスタンドでもアーティストの姿が例年よかなり少ないように感じた。
あ、またウリにはバッタリ会って、ハグハグしてくれながら「今年は日本に行くよ!」と言ってたよ。

ところで、このNAMMショウというのは純然たるトレイド・ショウで、一般のお客さんは入れないことになっている。って知ってた?
つまり、基本的には楽器のを売り買いを生業とする人たち、または音楽業界関係者しか入れないことになっている。ホンマかいな?
辺りを見回すと、どう見てもそうではないような人たちでゴッタ返している。このような傾向がどうも年々強くなっているようだ。
私はNAMMに出入りさせていただくようになってからたがだか15年程度だが、昔は間違いなくこんなに混んでいなかったように記憶している。
基本的に毎年1月のどこかの木曜日から日曜日まで開催されていて、ま、土日は昔から尋常ではない混み合いを見せていたが、木&金曜日は比較的ユッタリとしていて静かだった。

それがここ数年は初日からものすごい混みようなのだ。もう阿鼻叫喚の雑音地獄!今年は耳栓忘れてシンドかった!年末のアメ横もビックリよ。あれで「ハイ、千円でいいよ、ストラト3本で千円でいいよ!」なんてやってくれたらうれしんだけどね。

「リーマンショックも和らぎ、景気も回復基調でNAMMもにぎやかになってきた」と言えば聞こえはいいが、そうではなくてただただ雑然と混み合っている…という雰囲気なのだ。
そういえば去年のNAMM!何か変だなと思ったら日本へ帰ってさぁ大変。思いっきり熱を出して寝込んでしまった。後日ウチの社長に聞いたらイギリスから来たスタッフ10人のうち8人が倒れたとのこと。悪性のNAMM菌が会場内に充満していたのだ。マッチガイない。
開口部が極端に少ないから換気もすこぶる悪い。
それでうるさいもんだからみんな大声で話すでしょ。すると唾がいいように飛び交っちゃって、ウイルスでも発生しようもんなら簡単に飛沫伝染しちゃう。くわばらくわばら。

NAMMの本名は「National Association of Music Merchants」といって設立が1901年ときてる。メッチャ古い!
私が若い頃、そうね、70年代の一般人で「NAMM」なんて知っている人はまずいなかったんじゃないかな?
雑誌にも今みたいに簡単に「NAMMレポート」なんてのは見かけなかったような気がするな~。
それが今では楽器をやる人なら「あ、シゲさんナム行くんスか~?いいナァ~!」なんて知らない人がまったくいなくなったような感すらするよね。
それだけ浸透したとよろこぶべきことなのではあろうが、この混みようだけは何とかしてもらいたい!
一般のお客さんが入っているのを承知しているのなら、逆にフランクフルトのMUSIK MESSEのように週末だけ一般開放するとかして平日は厳然たるTrade Showにしたらどうかね。

ま、いろいろあるんでしょうな。Larryも大変だ。

もうちょっと。
このLarryというのはNAMMの会長さん。私の仲良し。イヤ、正確にいうと仲良しが会長に就任されたんだけどね。
実はこのLarry、お嬢ちゃんが世界的なプロのアイリッシュ・ダンサーで、数年前に来日した。その時のレポートをShige Blogにアップしているのでチェックしてみてくだされ。アレは絶対また観たい。
Shige Blog : 驚愕のアイリッシュ・ダンス!

あ、そういえばHappy Traum夫妻に会った。HappyはBob Dylanより前に「風に吹かれて」をレコーディングしたウッドストックの重鎮だ。亡くなった弟と組んだHappy & Artieも有名。ディランとデュエットもしている。
1969年、例のウッドストックでサブ・ステージに出演する予定だったが、家を出て、あまりの人混みでとうとうステージまでたどり着けなかったという…なんて話しをして東京で夫妻と楽しく過ごしたのが2001年のこと。
なぜ2001年とハッキリ覚えているかというと、彼らが来日したのが9月のことで、例のNYCの9.11が起きてしまい、アメリカへ帰れなくなってしまったからだ。
「どうしよう!」と相談されたが、どうにもできない。放っておくワケにはいかないから、とりあえずソバでも食べよう…と、アレコレ愕然とするふたりの相手をした。
ほどなく、彼らは何とかポートランドまで行く飛行機を見つけた。取り急ぎ太平洋さえ渡れば何とか帰れるハズと踏んだワケだ。
結果、彼らの読みが当たり、ほうほうの体でアメリカ大陸を横断してウッドストックまでたどり着いた…という報告を受けたのは離日してから数日後のことだった。
なつかしいな~。
Happyの奥さんのJaneは私をハグしながら「あの時のおそばおいしかったわよ!」なんて言われりゃ目頭も熱くなるってものです。「情けは人の為ならず」は本来の意味にしておきたいと思っている。
そう、NAMMは年に一度海の向こうの親友たちと顔を合わせるステキな機会でもあるのだ。

飛行機内のアルコールが有料!というセコイ話題で始まったマーブロのNAMMレポート。最後はNAMMの会長の話しで締めくくるなんて格調高くね?ナンチャッテ!
ああ、ニラそば食べたい。

370(2014年1月23日 Los Angels Anaheim Convention Centerにて撮影)

2014年1月24日 (金)

NAMM 2014 <前編>

…ということでロサンゼルスに来てみた。
しっかし、アレどうなってんの?機内のアルコールの話し。なんで有料なのよ?いつからなんでしょ?
今から25年以上前ぐらいは有料だったのは覚えてる。あのころはまだ機内でタバコも吸えてたっけ。
有料になったのを知らなくて、「ヤケにみんなコーラ飲んでるな~」と変に思ったのよ。どんどんサービスが悪くなるね~。ちなみにUAです。

10おなじみNAMM会場。

20Marshallのブース。
去年はちょっと奥まったところだったけど、今年はメインの通りに面したロケーション。やっぱこうでなきゃね!

30相変わらず積んでま~す!

40正面はほぼおなじみの顔ぶれですな。

45v

50vここはMS-2を積んでみた。
中はちょっとした試奏ルームになっている。

65昨年はJimが亡くなって初めてのNAMMだったのでそこかしこにJimのイメージがフィーチュアされていたが、今回登場しているのは受付のカウンター。

70今回フィーチュアされているモデルのひとつ…。

80vHandwiredシリーズだ。

81v試奏ルームにカットモデルがディスプレイされた。

852x10"、18Wの1958X。1974Xの兄弟分。862x12"、18Wの1973X。トレモロ付きだ。

90Marshallの型番で「X」というのはリイシューを意味している。

100こちらは1962HW。1962は絶えることなく生産されてきたので「X」にはならず「HW」という型番が採用されている。

110そしてこっちはカスタム・ショップ籍の「Tatoo Series」。

120コレ、「のぼり竜」とか「唐獅子牡丹」とか純和風のガラにしたらカッコいいんじゃない?

130相変わらず大盛況のMarshallブースなのだ。

60<後編>につづく

(2014年1月23日 Los Angels Anaheim Convention Centerにて撮影)

2014年1月23日 (木)

2013 車いすダンススポーツ世界選手権大会の田川ヒロアキ

駒沢公園。正しくは「駒沢オリンピック公園総合運動場」という名称なんだって。
昭和39年のオリンピックの時に作られたものかと思っていたらそうではなかった。元々は昭和24年の国体のハンドボール場とホッケー場のために作った施設が元になっている。

2020年…ま、このままいけば「東京オリンピック2」まで元気でいられるでしょう。生きている間に自分の街で2回もオリンピックが開催されるとはね~。前回の時は2歳だった。

あ、そういえば味の素スタジアムってあるでしょ?調布の。
アソコへ行くと、すぐそばを走っている甲州街道に「東京オリンピックマラソン競技折り返し点」という大きな標識が立っている。初めてそれを見た時ビックリしたよ。

アノ時のスタート地点は神宮の国立競技場だからね。そこからほぼ京王線を並走する形で延々と甲州街道を走ったワケだ…飛田給まで!42.195kmってスゴイ。そこから折り返してるんだからね~。
運動ギライの私なんか問答無用でスゴイと思うわ。電車で飛田給へ行くのも億劫なのに!

Komaそして、ここは公園内の体育館。前回のオリンピックの時にはレスリングの会場になった。

10_2今日のレポートはレスリングの試合でも何でもなくて「車いすダンススポーツ世界選手権大会」の話題。
車いすに座った状態でダンスの技術を競う世界大会。10年前、前回東京で開催された時には天皇陛下もいらっしゃったそうだ。

20_3選手入場。ヨーロッパとアジア地区、約20の国々から集まった代表たち。

30運営役員や来賓の方々のご挨拶の次に登場したのはゲストの松島トモ子。
ウチの母によれば、何でも私が赤ちゃんの時、松島さんに「可愛い赤ちゃんね~」と頭をなでられたらしい。もちろん私は覚えちゃいないが、50年ぶりの再会だ!

それと、おもしろいのは、この大会のプログラムに小坂憲次参議院議員が祝辞を寄稿しているのだが、長野にいた時、ウチの下の子は小坂さんに頭をなでられたことがあるのだ。
小坂さん、ウチの子の髪の毛を触って一言…「ナンダ、思ったより硬いナ…」だって。
ウチの下の子は今でもかなり髪の毛の色が茶色くて、小さい頃はオレンジ色に近い色だった。それを見てどうしても触ってみたくなったらしい。

40vそして、永六輔さんが登場。この競技を2020年の東京パラリンピックに認定させるための強力な応援団だ。

「むずかしいことをやさしく、やさしいことをおもしろく、おもしろいことをおもしろく」というのは永さん。元は「むつかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく」という井上ひさしの言葉のようだが、超生意気ながらマーブロはこれを目指しているんね。なかなかできないけど。

ちなみに私は永さんの『大往生』とか『芸人』とか『職人』とかの著作が案外好きで、トイレで目を通しながら気に入ったおもしろい表現に赤線を引いたりしている。

50松島さんの国家斉唱。

60v_2聴き入る各国の選手団。
その頃、もうひとりのゲストは…

70ステージの裏で最後のチューニングに余念がない。

80v田川ヒロアキの登場だ~!

90_2ま、私も皆さんのご協力のおかげで、ずいぶんいろんな所に取材でお邪魔させていただいているが、この人ほどバラエティに富んだ現場を抱えている人も珍しいのではなかろうか?

100v台風通過中の宮古島でも、エンジンの轟音鳴り響くサーキットでも、氷雨降る駿河台でも、栄えある国体のセレモニーでも、熱気あふれるライブハウスでも、いつでもどこでもお供はMarshallだ!
田川ヒロアキも重要なMarshall大使だ。
120v今日はJMD100HとMF400Aという組み合わせ。ここオリンピックの聖地にMarshallサウンドがこだまする!

105まずはおハコの「Ave Maria」。

110vシンプルで美しいメロディがこの大きな会場の空間を染めつくしている!スゲェ緊張感!もし、一音でもミスったら大変なことになるぞ!どうしよう!?
あ、弾いてるのは私じゃなかったんだっけ。田川ヒロアキだから安心して見てられるわ。
それにしても味わい深いギターの音色だ!

130v_2続いてはアルバム『Ave Maria』の1曲目に収録されている「Speedway」。

140_2オイオイオイオイオイ、こんなへヴィな曲、こんなところでやっちゃっていいのかさッ?!
160v_2大サービスでスライド・ウォッチまで披露しちゃって!

150v…と思ったら外国の人たちに大ウケ!やんややんやの拍手が収まらない!
筑波サーキットであれだけ「君が代」をギュインギュインいわせちゃった人だからね。ま、いいにキマってる!

170v2020年、東京パラリンピックの晴れ舞台でヒロアキ君がMarshallの壁を背に「君が代」を弾いてくれることを確信している!

180田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

190開会のセレモニー終了後はいよいよ競技がスタート。

200様々な種目で日頃の練習の成果を披露する出場者たち。

220
230_2

225_2車いすを用いているということなど忘れてしまうくらいスピーディで流麗な舞い!

250_2
240_22020年パラリンピックでの正式競技採用となることを祈っている。

260 車いすダンススポーツの詳しい情報はコチラ⇒車いすダンススポーツ連盟公式ウェブサイト

270(一部敬称略 2013年12月7日 駒沢オリンピック公園総合運動場体育館にて撮影)

2013年12月13日 (金)

mimic/+8 PARIS ROCK 2013-14秋冬展示会

生来シャレっ構わない性質でしてね…。いつもGパンでOK。そんなシャレッ気のない私でも避けたいと思うのは、年配者のTシャツ姿。企業のイベントなんかでよく見かけるでしょ?薄い頭と出っ腹、テッカテカに光った油ギッシュな顔のTシャツ姿のオッサン。プライベートではいいけど、ユニフォームとはいえ公の場ではあの格好は避けた方がいいと見かける度にそう思う。ムリな若づくりはしたくないな…。

思い起こしてみれば、Gパンって40年以上前、小学生校の頃「青山エイコー」って名前とともにポピュラーになったような記憶というか、認識があるな。よくラジオで宣伝してた。だいたい「Gパン」なんて言葉を使うこと自体オシャレじゃないことがわかってしまうね。「ジーンズ」でしょ?
「パスタ」よりは「スパゲティ」という言葉に安心感を覚える世代なのだ。キウイもマンゴーも食べない。アイスクリームはチョコレートかオレンジ(バニラもOK!)。ガンコおやじなのだ!

大好きな音楽でさえ流行り廃りには無頓着ときているのだから、ファッションへの執着度は推して知るべし。極北だ。
ネクタイを締めていた頃は家内が会社へ着て行く服を100%選んでくれていた。あ、ネクタイを締めなくなった今もだ。
何せ自分で服を買いたいと思ったことがほとんどないのよ。その代わりレコードやCDとなるとうるさいよ。私の人生、起きているプライベートの時間の97%ぐらいはGパンをはいて生きて来たな。

ところが!今日取材でお邪魔しているのはあるファッション・ショーの会場。

10_3ロビーのようす。

20v_2タイトルにあるようにこのショウはmimic/+8 PARIS ROCKというブランドの秋冬の展示会だ。

30_2Mercedes-Benzが主催する『Fashion Week TOKYO 2014S/S』の中の一幕。
60_3
40v_4mimic/+8 PARIS ROCKを主宰するふたり。
向かって左が滝川広志氏。右が柿沼憲一氏。

90v_3mimicのロゴを配したオリジナルのワイン・ボトルや一升瓶がカウンターに並ぶ。

40テーマは「ROCKS」。
昨日紹介したFUZZY CONTROLの最新作『ROCKS』もロビーに並べられた。
そう、昨日の記事の中で少し触れたが、FUZZY CONTROLのスタイリングは柿沼氏の手によるものなのだ。

そして柿沼氏のデザインによるブランドが+8 PARIS ROCK。そのプロフィールをオフィシャル・ブログから引こう。

「国内外問わず、多くのミュージシャンに衣装提供をしている+8 PARIS ROCK。
ローリングストーンズ、レッド・ホット・チリペッパーズ、ルーツ、グリーン・デイと言った海外のトップミュージシャンから、国内ではCHAR,中村正人(DREAM COME TRUE)、藤井フミヤ、RIZEと言った錚々たるアーティストにプライベートでも愛用されている。

近年では東京ディズニーシーにおいてブランド展開をはじめさまざまなアーティストとのコラボレーション企画を実現している。

とロックとは切っても切れない関係のファッションの世界において八面六臂の活動を展開しているのがカキさん。
そして、滝川さん、早い話し、コロッケさんと手を組んで新しくスタートさせたプロジェクトがmimic/+8 PARIS ROCKなのだ。

80_3カキさんとも存外に長いお付き合いになった。比較的迫力のあるルックスなので、昔はちょいと敬遠しがちだったが、レッチリのコンサート(VIP席)やファジコンのライブ他で何回も顔を合わせているうちに自然と仲良くさせて頂くようになった。

+8 Paris Rockのシンボルであるスカル・ラベルのミネラル・ウォーターも。
50_2ウオッ!こんなものまで!「ROCKSパン」!

110当日配布されたカタログ誌。表紙はJUONだ。

100_2ファッション・ショウが始まった!
以下の写真はモデルさんの登場順とは何ら関係ない。
160v会場は超満員!それにしても照明が暗い…。
140v_3今回はThe Rolling Stonesのベロ・マークや…

120v_3
220v
270Patti Smithらのイメージを使ったデザインがフィーチュアされた。

150v_2
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180v昨日の記事内でファジコンのメンバーが着ていた「MIMIC Rocks SHOW」のタイポグラフィをあしらったTシャツも登場。
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360v…とまぁ、こんな具合。ファッションのことには残念ながら口出しできません。

370v最後にカキさんが登場。

380vそしてコロッケさんも。

390vコロッケさんにお会いするのはこれが2度目。一度カキさんのお店でご紹介をいただいたことがあって、今回、私を見るなり「あ、以前お会いしましたね!」なんて言われてうれしかった。
私が心からコロッケさんを尊敬しているからだ。
誰もやらない、誰もできない手法でモノマネの新しい分野を開拓する姿勢は真のアーティストと呼べるものだ。お笑い界のMile Davisとでも言おうか。そのバーサティりティと完成度の高さはモノマネ界のFrank Zappaとでも呼ぼうか。
次から次へと出て来る人のモノマネをモノマネする芸人とは格も桁もまったく違う。「お笑いスター誕生」で出て来た時からコロッケさんをリアルタイムで見続けてくることができたのはラッキーなことだ。

ファッションの分野でも売れっ子デザイナーのカキさんと手を組んで大成功を収めることだろう。

400vmimic/+8 PARIS ROCKのショップもオープンしたばかりだ。このチェ・ゲバラ、コロッケさんになってる!

ところで、何でMarshall Blogでファッション・ショウをレポートしたかって?モデルさんを見てみてくだされ!大事なMarshallプレイヤーが颯爽とウォークしているよ!

mimic/+8 PARIS ROCKの詳しい情報はコチラ⇒+8 PARIS ROCK公式ウェブサイト

410shop最後にひとつ。ファッション・ショウは撮影したことがなかったんだけど、照明が暗いわ、モデルさんの動きが予想よりはるかに速いわで、もう無我夢中でシャッターを切った。
これが「ロック・テイストにあふれている!」とか「ライブ感が出ている!」とか思いの他高い評価を多方面から頂戴した。そして、ファッション関連のウェブサイトに私の写真を取り上げていただいた。素直にとてもうれしいです。
ファッションの解説ができないMarshall Blogに代わって私が撮った写真とともに仔細にショウの中身を解説してくれているので、こちらも是非ご覧いただきたい。

コチラ⇒FASSHION PRESS

(一部敬称略 2013年10月18日 目黒にて撮影)

2013年11月 6日 (水)

Kelly SIMONZ~クリニックと映像作品のご紹介

教則DVDの紹介記事はあったものの、しばらくマーブロとご無沙汰だったKelly SIMONZ。

10vもちろんその間、家でゴロゴロしていたワケではなく、ライブや商品制作の合間を縫って猛烈に過密なスケジュールでクリニックをして回っているのだ。
もちろんお供はMarshall。

20その行動範囲が全国津々浦々、広範囲過ぎてでなかなかキャッチできなかったが、ようやくここ川崎で捕まえた!

30v昔はずいぶん盛んにMarshall Roadshowをやった。
Kellyさんとも何度かお手合わせして頂いたような気がしたが、どうもたった1回だけのことだったらしい。

40Kellyさんの記憶によれば、「演奏よりもおしゃべり!」という雰囲気で進行したらしい。ゴメンね、しゃべりだすと止まんなくなっちゃうもんだから…。
でも、Marshallやギターに関するおしゃべりはクリニックみたいな機会じゃないと聞けないからね。

50v久しぶりに接したKellyさんのクリニックはもう「弾き倒し」もいいとこだった。ま、「市中弾き回しのうえゴキゲン」みたいな…うまい言葉がみつからなかった。

601時間半の予定が2時間を過ぎ…。演奏を削るどころか、メタル・コーナー、泣きコーナー、クラシック・コーナー…「アレも、コレも」と曲が増えてっちゃうんだから!

70vこのサービス精神はもはやすさまじい!まさにひとりだけカードを裏返しにしてババ抜きやっているかのように何でも見せてしまう!
とにかくギターを弾くことが好きじゃなきゃできんわ。

80vこの赤ちゃんのようなプッくらした手から出るわ出るわ必殺フレーズの数々。
そういえば「根を詰めてギターの練習をしたことがない」…とおっしゃっていたが、コレはウソ…でもありホントでもあるといったところか…。
相当脳味噌と筋肉の伝達能力を鍛えなきゃこんな芸当はできないワケで、それは一朝一夕に体得できるものではないハズ。膨大な時間がかかって当然なのだ。
つまり、こういう人はどんなにキツイ練習でも、キツイことをしているのに気がつかないだけなのだと思う。

鍛錬に耐える能力が才能。何度でも平気で同じことができるのがプロフェッショナル。鍛錬がキライでなんでもすぐに飽きてしまうのがワ・タ・シ。

75Kellyさんの超絶テクを至近距離で見れるクリニックもいいけど、是非、ライブ会場に足を運んでバンドで演奏するKellyさんの真価を堪能してもらいたい。

90vそれまではライブDVDや教則DVDで予習してもらうことにして…と。充実の物販類。

100これは2012年12月16日の東京キネマ倶楽部でのBAD TRIBE名義のライブDVD。

Ks_img_8163そしてこれは先日紹介したブルースについて学ぶ教則DVD。

Ks_img_8171さらに、これが最近発売されたライブDVD。
2013年4月27日のBAD TRIBEの映像だ。会場はこちらも東京キネマ倶楽部。収録された全12曲がKelly SIMONZの魅力を存分に伝えている。

Ks_img_8160もちろんベースのTim Miller、ドラムのYosuke Yamadaのプレイもタップリとフィーチュアされている。
…と、これらスリーブに使われている写真、すべて私が撮影させていただいた。撮っていてとても楽しかった!

Ks_img_8169終演後、愛用のギターうちわを手に、これまた私が撮った写真を加工して制作したポスターの前で記念撮影。いつもありがとうございます。
次のワンマンも楽しみにしておりやす。

Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website

110(一部敬称略 2013年10月26日 川崎市内某楽器店にて撮影)

2013年7月10日 (水)

Tokyo Guitar Show 2013~三宅庸介とピンナップ・ガール

今年も開催された『Tokyo Guitar Show』。2002年にスタートして以来、今年で12回目の開催になるという。
こういった企画は開催することより、継続していくことの方がはるかに困難なものである。

Tgs_10それを手を変え、品を変え、毎年毎年、グレードアップをめざし、12回も開催されてきたというのは、主催者側の大変なご努力の結果であり、尊敬に値する偉業と言わざるを得まい。
実際に会場は音楽好き、楽器好きの方々で埋め尽くされ、大きなにぎわいを見せていた。
Tgs_20 会場後方に設置されたひときわ目立つブースはMarshall!
Tgs_30 連日大にぎわい!
Tgs_40Marshall Blogでは、以前『NAMM2013レポート』で紹介したSlashの5Wコンボ、SL5が登場。
Tgs_50v 試奏コーナーも設けられ、開催期間中大いに盛り上がったのだった。
Tgs_60v JVM等のフラッグシップ・モデルを所狭しと展示されていた。
Tgs_70v 会場内のミニ・ステージではMarshall Blogではおなじみの顔が!
Tgs_90 そう、Strange Beautiful & Loudの孤高のギタリスト、三宅庸介だ。
三宅さんはFenderのカスタム・ショップのモデルのデモンストレーションで登板したのだ。
Tgs_140当然アンプはMarshall。ま、あまり大きな音が出せないのでJVM215Cを使用。普段はDSL100を使用している三宅さんだが、JVMのサウンドに大満足!思う存分ギターのいいところを引き出していた。
Tgs_120vウワッ!テレキャスターを弾く三宅庸介!担当楽器が「Stratocaster」という人だけにものスゴイ違和感が!…と思ったけど、そうでもないな。似合う、似合う!やっぱり、「ギターの人」ということなんだね~。
Tgs_110v 数本のギターをデモンストレーションした後は、バッキング・トラックに合わせ1曲。ストラトの人らしく、またこんな場にふさわしく「Stratify」をプレイ。
Tgs_130v いつでもどこでも演奏に入り込めばこの通り!まったく手を抜かない。まさにギターの鬼神!
Tgs_150 でもやっぱり三宅さんの本領は大音量のMarshallで鳴らすStratocasterサウンド。どちらが欠けても三宅サウンドは成り立たない。

終演後、私の後ろの若い男の子ふたりが「スゲェな…」ともらしながら三宅さんの演奏に驚いていた。うれしかった。「だろ?ギターをギターとしてちゃんと練習すれば、こうして楽器だけで人を感動させることができるんだよ」と彼らにテレパシーを送った。

是非、彼らにもその三宅さんの本領発揮ぶりを体験してもらいたい。お、ウマイぐあいに近々ライブがあるよ。7月16日 三軒茶屋Grapefruit Moonにて。
また、8月には「GOLDEN ROSES」と称して赤尾和重、板倉淳、満園庄太郎(初顔合わせ)らと仙台、山形を巡業する。東京公演は11日、同じく三軒茶屋Grapefruit Moonだ。この日、サマソニが被っているが、夜は三茶に集合だ!
詳しい情報はコチラ⇒Yosuke Miyake's Strange Beautiful & Loud
Tgs_160v会場内には各音楽系出版社の書籍の販売コーナーも。シンコーミュージックのブース。

マー本(三宅さんいわく「大人のエロ本」)『Marshall Chronicle』も重刷となり絶賛発売中!お、また1冊売れそう?!

165vさて、Marshllブース。従来のモデルに混ざって紹介されていたのは…

Tgs_170v_2 「C5 Custom Pin-up Range」だ。
これもNAMMのレポートで紹介しているが、いよいよ日本上陸。
Tgs_180v ちょっと雰囲気を盛り上げるために向こうの広告を紹介しよう。
190 これらの写真は昨年の9月に撮影されたもの。
200v Marshallの工場の近くのBletchley Parkというところでアメリカの友人のフォトグラファー、Matが撮影した。Bletchleyは第二次大戦中に重要な施設があったところ。この話しは将来またどこかで…。
210 この日、あいにく(イヤ、いつも)天気が悪くて気の毒だった。私もこの時、工場に居合わせ、撮影に誘われたのだが、例のマーボン『Marshall Chronicle』の資料を集めるのに忙しくて断らざるを得なかった。
220 チ、無理をしてでもくっついて行っておけばよかったな…。
230v この人を撮ってみたかった…あ、ちゃうちゃう、こんな場所で新商品を撮ってみたかった!…だった、
240v これは製造時のようす。
Pug_factory3 なかなかの壮観!
Pug_factory2 工場の中の雰囲気がグッと華やかになるね。いつも真っ黒だから。
Pug_factory1 ところで、「この古式ゆかしい女性たちは誰?」なんて人も多いんじゃないかな?誰も説明していないようなのでマーブロ式に簡単に解説をしておこう。

その前に…「ピンナップ」というのは、雑誌などに掲載されている写真などを切り抜いて、壁にピンで止めて(pin-up)ポスターがわりにしたことによるもの。向こうの人たちってよくやるでしょ?映画でよく見る刑務所の独房なんかにヌード写真を貼ったりしてるヤツね。

これらのモデルになっているのは1930~40年代にハリウッドで活躍した大女優さんたちだ。

Gretaは当然Greta Garbo(グレタ・ガルボ)。スウェーデン出身の大女優だが、サイレント時代からの人で、ちょっと作品は観てないナァ。古すぎちゃって…。昔『ニノチカ(Ninotchka)』を観たような気がするけど覚えとらん。
同じ時代の大女優さんでも、これが『サンセット大通り(Sunset Boulevard)』のGloria Swansonか『情婦(Witness for the Prosecution)』のMarlene Dietrichだったら原稿用紙20枚くらいは何かすぐ書けるんだけどな…。

アメリカ人かと思っていたら、アララ外国の人?なんてケースは昔はよくあったんだね。ガルボやバーグマンはスウェーデン人、ディートリッヒはドイツ人、オードリー(春日じゃないよ)はベルギー人、ヴィヴィアン・リーをはじめとしたイギリス勢は枚挙にいとまがない。昔はアメリカに美人が少なかったのかね?…ということよりも、ジャンジャンいろんなものを吸収しようとしていたんだろうナァ。

ちょっと脱線するけど、本当に今のアメリカ映画っていったいナンダ?どうなっちゃってるんだ?俳優とか、監督とかいうことではなく、これはね、脚本なんですよ。いい脚本が書ける人がいなくなっちゃった。
CGアニメとディズニーだらけ…。いい脚本がないから、おもしろい映画が作れない。だからリメイクに走ったりする。これは音楽でいえば、いいメロディが出てこなくなっちゃったのとまったく同じ。だからカバーばっかりやってる。

皆さん、ダマされたと思って、レンタルDVDで上の『情婦』という映画をご覧になって欲しい。これは原作はアガサ・クリスティの大ドンデン返しサスペンス。1957年のビリー・ワイルダーの作品。この50年以上前に作られた作品を観た100%の人がおそらくダマされることになるでしょう。

そして、今の映画がどれだけくだらないかを思い知るのではなかろうか?そういう意味では『サンセット大通り』も同様。とにかく音楽と同じでいいものを伝承しておかないと後で取り返しのつかないことになる。ああ、「映画ブログ」はじめようかな…。

ユーミンの「呉田軽穂」というペン・ネームはもちろんGreta Garboが元ネタ。谷啓とDanny Kayeと同じパターンだ。
250v Betty Grableは典型的なピンナップ・ガールだった。実際に1944年にはドンズバで『Pin Up Girl』という映画に出演している。もっとも有名な作品はMarilyn MonroeやLauren Bacall(この人はHumphrey Bogartの奥さんだった人ね)らが共演した『百万長者と結婚する方法(How to Mary Millionaire)』だろうか?
私はBetty Grableの映画を見たという記憶はないのだが、彼女をものすごく身近な存在に感じるのは、もう何回観たかわからない大好きなBilly Wilderの『第17捕虜収容所(Stalag 17)』のおかげだ。
この中で「Animal」という役に扮した最高にコミカルなRobert Struassが熱狂的なGrableファンで、それこそBettyのピンナップを大事に大事にしているという役どころなのだ。寝ても覚めても「ベティ、ベティ」…当時の人気ぶりがうかがえるというものだ。
このロバート・ストラウスというのがヤケクソにいい役者でしてね。私が戦争映画ではベスト、生涯観た映画のベスト10に数えるRobert Aldrichの『攻撃(Attack)』という映画で最高の演技をしてるんだな。サラリーマンの皆さん、この戦争映画、必見ですぞ!「お、ナンダナンダ、これウチの会社じゃねーか!」なんて人が続出するんじゃない?

さて、ジェーンはその美しい脚に高額な保険をかけたことでよく知られ、その後、Cyd Charisse(シド・チャリシ)が500万ドルの保険金を自分の脚に投じるまでその座を守った。
Bettyの最初の旦那さんは子役で有名なJckie Coogan(チャップリンの『キッド』のあの子ね)だった。離婚後はトランぺッター、バンド・リーダーのHarry Jamesと結婚した。

260v 『子鹿物語(The Yearling)』で有名なジェーン・ワイマン。はじめ「ジェーン」と聞いて「ジェーン・マンスフィールド(Jane Mansfield)」かと思ったけど、ワイマンだよね。
ナントいっても私は『失われた週末(The Lost Weekend)』よ。1945年のアルコール中毒をテーマにした作品。ああ、これもワイルダーだな。アカデミー作品賞、主演男優賞、脚色賞を獲得。このアル中の主人公を演じたレイ・ミランド(Ray Milland)がいいんだナァ~。飲みたくて、飲みたくて…みなさんも気をつけてくださいよ~!
この作品で中毒の夫を献身的に支える奥さんの役が素晴らしくよかった。
アル中の映画と言えばNicolas Cageの『Leaving Las Vegas』なんてのがあったけど、この『失われた週末』とBlake Edwardsの『酒とバラの日々(Days of Wine and Roses)』には遠く及ぶまい。

ところで、このアルコール依存症というのも西洋人と東洋人では中毒のケタが違うという話を聞いたことがあって、何しろ西洋人は内臓が破天荒に強いもんだから、中毒になるまで飲むというのは並大抵のことじゃないらしい。

こないだ王様がステージの爆笑MCでやってたけど、どうも中毒患者というのは小さいものが見えるらしい。…というか普通のサイズのものが小さくなって見えるっていうのかな?ま、幻覚ですわな。
で、これは本で読んだんだけど、中毒になりそうになったミュージシャンがピタリとアルコールを辞めたという話があって、ナゼこの人が酒を飲まなくなったのかというと、ある日、ボーっと横になって昼寝をしようとしたら、目の前を5cmぐらいの人たちが大名行列の格好をしてゾロゾロと通り過ぎて行ったっていうんだよね。それでゾッとして酒を飲まなくなった…という話し。ちょっと大名行列を観たいような気がするけどね…。
ああ、いつも通りの脱線ぶりでございました!はい、スミマセン!

ちなみにこのJane Wymanという人はRonald Reaganの最初の奥方。つまり、世が世ならファースト・レディになっていたかも知れない人なのだ。
270v こんなトリビアの極致のような情報ではございましたが、「C5 Custom Pin-up Range」ご購入ご検討の際にご参考になるかと…はい。ならないね。
280(敬称略 2013年6月30日 ベルサール渋谷ガーデンにて撮影)

2013年5月20日 (月)

ジム・マーシャルの生涯を祝う会

Shige Blog 2012年6月15日初出

シゲブログでも弔意を寄せた通り、マーシャルの創設者ジム・マーシャルが去る4月5日、鬼籍に入ってしまった。
そして、お葬式とは別に偉大なるジムの功績と人生を祝う会がMarshallの本社があるイギリスのミルトン・キーンズで開催された。

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幸運にも私のところにも招待状が届いた。
もう私はマーシャルの仕事から離れてしまっているが、もしジムに関する祝い事があった際には万難を排して参席するつもりだったので…

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…イギリスまでひとっ飛びしてきた。

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会場は「創立40周年記念パーティ」が開催された工場にほど近い「Wilton Hall(ウィルトン・ホール)」というところ。
町の公民館風と言っては聞こえは悪いが、ジムの地元中の地元の立派なホールだ。

来客を待ちうけるJVMのフル・スタック。

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会場に入ると、ジムの半生をつづった『THE FATHER OF LOUD』の表紙のおなじみの写真が…。

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ジムの足跡を記した巨大なボード。

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この会の招待状にはこう記してあった。
「ジムとの思い出の写真をご持参ください。会場にボードを用意しときますので、そこに貼ってください」と。
私もジムが2003年に最後に来日した際の写真を持って行った。

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貼ってあるのはどれも感慨深い写真ばかり…っと、よく知っている顔を発見!ってオレじゃんか!しかも2枚も貼ってある!
1枚は2009年に「Shige Award」を受賞した時のもの。
ま、こっちはまだイイかも知れないけど、もう1枚はホテルの部屋で酔っ払ってギターを弾いている写真じゃんか~!
恥ずかしい!さてはピーターのシワザだな…?

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他にもジムにまつわる思い出の品がゾロリ!

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エリザベス女王から下賜された『The Queen Award』の賞状や…

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「Dr.Jim Marshall」の「博士号」の授与証書なども惜しげもなく展示されていた。

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ステージの両サイドにはジムの遺影が飾られ、中央のスクリーンにはジムの思い出の映像や出席できなかった関係者からのビデオ・メッセージが上映された。

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会場は200名を超す招待客でイッパイ。
東洋人は私ひとりだけで、目立つ目立つ!
しっかし、オレの顔も平べってーナァ~!

もちろん出席者はすべてジムにゆかりのある人ばかり。
とてもうれしかったのは、招待客の中に何とケン・ブラン氏がいらっしゃって、友人に紹介してもらい、いっしょに写真を撮らせていただいた。
さすがにご高齢のため足をお悪くされているが、実にかくしゃくとしていて、しかも物腰の柔らかいとても素敵なおじいちゃんだった。
「この人がJTM45を設計したのか…」と感無量で握手をしてもらった。

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ひとしきりバーでイッパイやりながら旧知の仲間とジムの思い出を語り合った後、決められた場所に着席。
私はカナダのピーターの隣りで、「ピーターでしょ?あれ貼ったの?!」恥ずかしいじゃんか!」と問いただすと「キヒヒヒヒ!」とイタズラっ子のように笑っていた。

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そして、会が始まった。
トップに挨拶をしたのはマーシャル社社長のジョナサン・エラリー氏。

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続いて壇上に上ったのはこの日の司会を務めたドラマーのニコ・マクブレイン。

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ジムのドラム仲間であり、最良の友でもあったニコ。
ジムの思い出を切々と語ったのち、司会の大役を着実にこなしていた。
彼の軽妙洒脱ぶりは定評のあるところだ。

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続いて挨拶をしたのはこの方…誰かににてるでしょう?
そう、ジムの実弟のアル・マーシャル氏だ。
兄弟しか知り得ない昔の話しを面白おかしくしてくれた。

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こうしてジムの友人や、お世話になった人、仕事仲間たちが順々に登壇し弔辞とスピーチを捧げた。

ピート・タウンゼンドからはビデオ・レターが寄せられた。
ご存知の通りピートはマーシャルを使わないが、彼なくしては絶対にマーシャルはあり得なかった。
メッセージでピートは実に淡々と思い出を語った後、「じゃあな、ジム!」と締めくくった。ピートらしいカッコいいメッセージだった

さて、ここからは世界中から駆けつけたディストリビューターたちの中から、スピーチをした私の仲良したちを紹介しておく。

アメリカからミッチ・コルビー氏。
彼も今はマーシャルから離れてしまったが、ディストリビューターとしては世界でも最も長くジムとお付き合いをしたのではなかろうか?
自身もアンプのコレクターで優れたジャズ・ギタリストでもある。
はじめて見たマーシャルの壁はナント、ニューヨークで見たクリームだった!という話しが印象的だった。

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おお~、さすがミッチ!ジムの十八番のコルクのトリックだ!ちゃんど仕込んできてた!…と思ったが「できません!」

そういえば、私が楽器店の皆さんをマーシャルにお連れしてジムといっしょに食事をした時、まだジムはまったく元気で、みんなの前でこの手品を見せてくれたっけ。みんな、覚えてる?

手品というのは左右の手の人差し指と親指ではさんだコルグを交差させて、チチンプイプイと呪文を唱えるとアラ不思議!交差しているので離すことのできないハズの両手が離れてしまうというもの。
「おお~!ワンモア、ワンモア!」という歓声に応え、「フォッフォッフォッ…」とドヤ顔で何回もやって見せてくれたジムが実にチャーミングだった。

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おとなりアイルランドからレスリー・ケイン氏。いつも私によくしてくれる大の仲良し。

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レスリーもベテランだけにジムとのお別れは相当辛いものであったハズだ。
会議ではなかなかの論客のレスリーもこのスピーチ後半では涙ぐんでしまい、見てるこっちもホロっときてしまった。

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ピーターの出番!
彼があの写真をはっつけたのよ!
ピーターとは、会議で集まるといつもホテルの彼の部屋に集合して、ラム酒を飲みながら遅くまでギターの腕比べをした。
いつも楽しかった。
え、どっちがウマイ?彼、彼!熱心なマーシャル・ブログの読者の方なら覚えていて下さると信じているが、一度登場してもらったことがあった。彼は過去プロのバンドでデビューしており、そのマボロシの音源について私が一筆奮ったのだ。だからかなうワケないんよ。
よく自分でアレンジしたビートルズ・ナンバーを弾いて聞かせてくれた。ボードに貼ってあったギターを弾いている写真はその時に撮られたものなのさ!

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ピーターのジムとの付き合いはミッチほどは長くはないが、かなりの古株。
ジムを心から信奉していた。それだけに彼のショックも大きいかったろう。
スピーチもとても真摯なものだった…あんな写真のイタズラしたくせに!

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スティーヴ・ウッド氏。ジムのお抱えドライバーだった人。
イヤ、家族といっていいだろう。彼は献身的にジムの世話をし、絶大な信頼を得ていた。

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よくマーシャルへ行くと迎えに来てくれたり送ってきてくれたりで、車中私と冗談を言い合っては大笑いするのが常で、私も彼と会うのを楽しみにしていた。
そんな旧知の中なので、一体どんなスピーチをするのかと思っていたら、淡々とジムも思い出を語った。

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ところが、話しているうちにあまりにも色々な思い出がよみがえってきたのだろう。感極まって、泣きだしてしまったのだ。
スピーチ後、ニコと抱擁し合うスティーヴ。
見ているこっちもググっと来た。会場は割れんばかりの拍手!この日のクライマックスだった。やっぱりとてもやさしい男だったんだな、スティーヴは!

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マーシャル社からインターナショナル・デモンストレーター兼ニュー・プロダクト・コーディネーターのクリス・ジョージが登壇した。彼もフランクフルトMESSEのレポートなどでブログに登場しているので顔を覚えていらっしゃる方も多いだろう。

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彼は今、9月にロンドンのウェンブリー・アリーナ(ウェンブリー・スタジアムのとなり)で開催される50周年記念コンサートの仕込みに取り組んでいる。
また新しく始まる50年に向けて意気揚々とした若々しいスピーチが印象的であった。

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さらにマーシャル社からマーケティング&アーティスト担当のニック・ボウコットがスピーチした。
彼は元グリム・リーパーのギタリストでジムとの付き合いも深く長い。

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ジムを出来る限りの爆音で送りだそうと、参席者全員に手を叩き、足を鳴らすよう求めた。
ドド~っとモノすごい音が会場を揺るがした。ニックらしいユーモアあふれるスピーチであった。

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他にジムのドラム教室の生徒であり、ジムの店の最初の従業員だった方や、ジャズ歌手のデイム・クレオ・レーン!(仲良しだったそう…知らなかった!)といった方々もスピーチを披露。

また、ジムはマーシャルだけでその名を世に知らしめたワケではなく、OBEの勲位が示す通り、病院やスポーツ団体など多方面にわたってたくさんの寄付をした篤志家としても高名であった。
そうしてお世話になった方々からの心温まる言葉も寄せられ、ジムの生前の偉業がさらに浮き彫りにされた会となった。

下は参列者に配られた会のしおりとジムの歌が収録されたオーディオCD『Reflection of a Man』。こうしてジムの声が参列者の元に半永久的に留まることとなった。

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これは配られたしおりの内側。ボロボロのキャビネットに刻まれたジムの言葉は「私の辞書には世界で最高のものは音楽だ…と書いてある。音楽にかなうヤツはいない」…その通りだ。

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後先になったが、会の冒頭に上映されたフィルムにはツェッペリンの「Whole Lottta Love」に乗せてジミ・ヘンドリックス、リッチー・ブラックモア、ピート・タウンゼンド、The Who、スパイナル・タップ、ゲイリー・ムーアが登場した。そしてフィルムの最後に出た文字は「To Be Continued」…。

そう、音楽がある限りマーシャルは不滅なのだ…。

もう一度言おう…ありがとう、そして、さよならジム!

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またマーシャルの新しい50年が始まった!

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(敬称略 2012年5月27日イギリス、ミルトンキーンズ、ウィルトン・ホールにて撮影)

この時のイギリス滞在のレポートをShige Blogに掲載しました。併せてお楽しみください!

Shige Blog はコチラ⇒イギリス紀行2012

2013年5月 4日 (土)

【Marshall Museum Japan Open!】<後編>見どころの一部とちょっとしたウラ話し

Shige Blog 2012年5月9日初出


「マーシャル・ミュージアム・ジャパン・オープン!」レポートの最終日は、コレクションの見どころの一部と準備にまつわるお話しを少々…。

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ここの見どころは何といってもJTM45のコレクションだろう。1962年のオリジナルからサンドイッチ、100W、JTM50、さらにはKitchen-Marshallまで様々なモデルを網羅している。

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1962年型。これは昨日レポートした通りSHARAさんがデモで弾いてくれたものだ。

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「ホワイト・フロント」と呼ばれるタイプ。

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これが「サンドイッチ」。

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「JTM100」という表記の通りマーシャル初の100WのPA用アンプ。元のオーナーはピート・タウンゼンド。

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ジム・マーシャルが様々な理由で生産したマーシャルでないマーシャルも多数展示している。珍しいものばかり!
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ミュージアムには、有名なマーシャルに関する書籍、マイク・ドイル著の『The History of Marshall』に掲載されている物の実物が多数展示されている。

何でもそうだけど、写真で見るのとホンモノを見るのとではエライ違いだよ!何というかこういう古いものには、オーラ見たいなものが出てる。ニオイもあるしね。やっぱり実物を目にしてもらいたい。

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その極めつけは、表紙に登場する1968年の1959と1982Aのセットであろう。実物が日本にあるのだ!

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アンプの他に変わり種のマーシャル製品も展示されている。

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これはマーシャル製ワウワウ・ペダル。

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変わりダネも色々!Majorのベース・アンプ1978のフルスタック。普通の三段積みがミニ・スタックに見える?!

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限定品や記念モデル等、二度と手に入らないモデルのコレクションも充実している。

各アイテムの説明をここでしたいところだけど、是非ミュージアムで実物をご覧になりながら『Marshall Chronicle』を片手にその解説をご覧いただきたい。

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ところで、ミュージアムはマーシャル以外にもレアなコレクションを所蔵している。

これはジェフ・ベックが1973年にBeck, Bogert & Appiceで来日した際に実際に使用したUNIVOX。あの『Live in Japan』のジェフのギターの音はこのアンプから出されているものだ。「この」って簡単に言ってるけど、実物でっせ~!

かつては、Deep Purpleの『ライブ・イン・ジャパン』で使われたリッチーのMajorも売りに出されていたらしい。館長残念ながら事情によりゲットせず!縁があればきっとめぐり合えるよ!マーシャルのシリアル「#1」みたいにね。そして、またミュージアムの2階にディスプレイだ!

あと館長の現在のターゲットはMajor1967の「Pig」。ミック・ロンソンが使ってたヤツね。これは1967年に1年間だけ生産されていたバージョンで入手が難しい。やっとのことで東京の楽器屋さんで見つけたけど、アットいう間に売れてしまい臍を噛む思いをしている。幸運を祈る。入ったら弾かせてネ、館長!

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スクリプト・ロゴ時代のMXRもドッサリ!子供の頃、これには憧れたよね~!それにしても昔の物ってナントも風格があってカッコいい!

エフェクターはこの他にもマエストロだのタイコブラだのユニヴァイブだの、スペース・エコーの交換用テープまで、エグイものが山ほどある!好きな人にはタマらないよ~!

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もう少し、マーシャル以外の物を見てみようか?

フェンダーのビンテージ・アンプ。model26っての?

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ギブソンも…ストーブかと思った。これ、フットスイッチが木製なのよ!

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これはナ、ナ、ナント、フランク・ザッパが使っていたMK1!ドゥイージルの鑑定書まで付いてる!これは欲しいナァ~。重いからナァ~。でも、コレっていつ使われたんだろうナァ。基本的には1959の人だったからネ。

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アンプやエフェクターのコレクションに比べるとギターはチトおとなしめ。でもこれはスゴイ!もうひとつジェフ・ベック・ネタなんだけど、『Rough and Ready』のレコーディングで使われたギター。

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と、すべては見せられるハズもないので、このあたりで展示アイテムの紹介は終わり。どう?行きたくなったでしょ?

でもね~、準備は大変だったのよ~。もっとも私はチョコチョコとしか手伝っていませんが…。

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それでもね、展示アイテムの写真をすべて撮ったのはキツかった~。足腰ボロボロ!数日間右目しか使わなかったから左目が退化してしまって…んなワケないけど、朝早くから夜中までやって何とか乗り切りましたぜ!

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見てチョーダイ、このケイオス!!

このコレクションは『T氏のコレクション』を取材した時に経験していたのである程度の覚悟はできていたけど、それでもスゲエ量!これは2階のマーシャルの展示フロアなんだけど、まだまだ3階にモノがあってジャンジャン送りこまれてくる!コレすべて個人の所有物なのよ!!

写真右側の三段積みが壁になってるでしょ?もうこれを組むに至るまでだってエライ騒ぎよ!足の踏み場は無いし、重いし、ヘタに積み上げて倒れたらヤバいし…。
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教訓!皆さんもマーシャル・ミュージアムをやる時は必ず次のことに注意すべし!

ナニをするにもとにかく作業手順を綿密に練っておくこと。今回は『T氏のコレクション』を下敷きに整理して撮影していったんだけど、もしアレがなかったら、どうなってたことやら?! どれもこれも同じような見てくれだし、同じのが複数あったりして…はじめのうちは頭もクリアだし元気もあって作業もはかどるんだけど、そのうちナニが何だか分かんなくなっちゃうの!疲れてもうアイテムを動かすのもシンドクなるし!この歳になると、ナンボ好きでも体力と気力と根気は別物だわ…。

でも、5、6年前の『T氏のコレクション』の取材の時の方がキツかったな…。アノ時は写真を撮るスペースすらなくてね。

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それでも何とか作業は完了!そしてオープンにこぎつけたってワケ。

ホラ、さっそく外国の人も「ナンダこりゃ?」って写真を撮ってる…と思ったらジョン・エラリー社長でした!

はるばるやって来ていただいてみんな感動の嵐でしたね。この場をお借りして、改めまして心から御礼申し上げます。

Jon, again thank you very much for coming to the opening ceremony the other day.  We all really had great time with you!
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そのほかの情報としては…

ミュージアムではこれから一部のアイテムに限り有料レンタルサービスをしていくそう。

また、2階には試奏ルームがあり、その中に一定期間ごとに入れ替えられるアンプを弾くことができるようになっている。

さらに、イベントやクリニックも定期的に開催して行きたいとのこと。

ところで、今秋には柳井市のとなりの岩国市に空港がオープンする。すると岩国空港からミュージアムへは約30分。乗り物だけ乗っている時間を考えれば、ナント羽田からミュージアムまで2時間かからなくなるね。そこへ、LCCでも就航すれば、東京の人が「チョット、ミュージアム行ってマーシャル弾いてくらァ!」なんて横丁の風呂屋へ行くように手ぬぐい、じゃなかったギター1本抱えて簡単に遊びに来れるようになるかも知れないよ!

マーシャル・ミュージアム・ジャパンのますますの発展を願ってやまない。

Marshall Museum Japanの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
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【Marshall Museum Japan Open!】<中編>~SHARA Plays Vintage Marshall!

Shige Blog 2012年5月8日初出

はるばるイギリスからオープニング・セレモニーにかけつけてくれた、弊社社長のジョン・エラリーも圧倒的なコレクションに至極ご満悦のようす。

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セレモニー終了後、場所を2階のマーシャル展示フロアに移動。ここにはちょっとしたライブができるステージがある。

ここでEARTSHAKER、mintmintsの石原SHARA愼一郎氏によるオープニング記念デモンストレーションが行われた。

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冒頭にマーシャルの歴史やジム・マーシャルの生い立ちを簡単に紹介…するつもりが、ごめんなさいね~!久しぶりに人前でマーシャルのこと話したもんだからうれしくてついつい長くなってしまった!止まらんワイ!

なんてことはまったく意に介さないSHARAさん!やさしいんだ~。横で「フム、フム」。「そうだったんや~」と小声で突っ込んでくれる。実にやりやすい!

これまで、あれだけSHARAさんにお付き合いしていただきながら、「マーシャル祭り」でご一緒していただいただけで結局ロードショウを1回もやらなかったんだよね。それがスゴク心残りだったの。でもついに実現!形も場所も異なれど、私にとっても夢のイベントだったのだ!だからはしゃいでしまったのさ!

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SHARAさんには普段聴くことのできない貴重な貴重なビンテージ・モデルの音出しをお願いした。そしてそれらを使ってmintmintsの曲を演奏していただいたというワケ。

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使用したモデルはJTM45。ご存知1962年製のマーシャルの出発点となったモデルだ。Mmj_IMG_0001

それからJTM100というかJTM45の100Wバージョン。このアンプの以前のオーナーはピート・タウンゼンドだ。100Wにしては鳴りが小さかったがビンテージらしいふくよかな厚みのある音!

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Capri。これでもハンドワイアードのフル・バルブ回路だぜ。これね~、とにかく見ためが素敵じゃん?一度音を聴いてみたかったのよ~。館長にお願いしてレストアしてもらった。しかもKitchen-Marshallの貴重版!

音はどうかって?ん~。5W、8”スピーカーが思いっきりこのキャビネットにマッチしていなくて、ハナっつぁきで鳴ってる感じ?よく言えば「独特の音」っていうんだろうけど、想像とはだいぶ違ったナァ~。とにかくワイルドではない。

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1917。PA用のヘッド。4×10"のキャビで鳴らしてもらったが(元々セット販売)、これは素晴らしい!もういいように鳴りまくっちゃう!

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そして、2×10"の1958、18Wコンボ。甘~~~い、とろけるようなサウンドやね。上の1917と製造時期が約1年ぐらいことなるが、似たような回路にも関わらず、サウンドがまったく異なる。それは整流管の有無によるところ。

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そしてミュージアム名物の1968年製1959と1982のコンビ。SHARAさんの「前の方の人、注意して…」と警告しておいてドーン!ミュージアムの1階から4階の隅々まで行きわたったおとがハネ返ってくる!でも、あんまりうるさくは感じなかったな。「マーシャルってこういう音だよ!」というお手本サウンド!

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SHARAさんはmintmintsの名曲「Ghost」を披露。

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アンプは1962年のJTM45!これをリイシューの4×12"キャビで鳴らしてもらった。ヘッドは1962年製だよ。
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思うようにレスポンスしてくれる弾き心地に酔ったかのようなSHARAさん!

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mintmintsの新しいサウンドにもバッチリとハマる芳醇なビンテージのマーシャル・サウンド!のびやかでつややかで…何よりもヌケがスゴイ!スピーカーから出てくる音が1本の線となり、空気を貫いていくようだ!

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でもね、結局はSHARAさんのサウンドなんだよね。こういう人のレベルになるとナニを使っても基本的に弾き手の音になっちゃう。マーシャルの音なんだけど、SHARAさんの音。でもSHARAさんの音だけどマーシャルの音。ようするにSHARAさんがマーシャルを使った時の音…つまりMarsharaだ…ナニ言ってんだか…。でも感覚はわかるでしょ?

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この他mintmintsのレパートリーを2曲演奏してショウは幕を下ろした。Mmj_IMG_4883

記念すべきミュージアムのオープニングにふさわしい演奏だった!
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演奏後、記念に手形を押すSHARAさん。粘土が硬いもんだから、なかなか手形がつかず大騒ぎ!これハリウッドのチャイニーズ・シアターのなんかを見るともっとドロドロの石膏ですよ、館長!
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ここぞとばかり、みんなでSHARAさんの手に乗っかって何とか手形を残すことに成功!
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後はサインを入れて…と。

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もちろんエラリー社長にもお願い。ところが手がデカイもんだから今にもはみ出しそう!

これらの手形がどんどんコレクトされてミュージアムの名物になっていくことを期待している。

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石原SHARA愼一郎の詳しい情報はコチラ⇒石原慎一郎Official Site

マーシャル・ミュージアム・ジャパンの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

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<後編>へつづく

(一部敬称略 2012年5月3日 マーシャル・ミュージアム・ジャパンにて撮影)