Kelly SIMONZ~リスニング・パーティ&ミニ・ライブ
去る7月1日はKellyさんのお誕生日。
そして同日にニュー・アルバムがリリースされた。
そこで、その両方を記念したイベントが神保町の「楽器cafe」で開催された。
Kellyさんを囲んでニュー・アルバムのパブリック・リスニングをしようというワケだ。
題して『ニュー・アルバム発売&生誕45年記念 リスニング・パーティ&ミニ・ライブ』…これだけでもう全部内容がわかっちゃう。Kellyさんの年までハッキリしちゃう!
コレがKelly SIMONZ's BLIND FAITHのニュー・アルバム『AT THE GATES OF A NEW WORLD』。
今回も数曲でボーカルにYAMA-Bをゲストにを迎えて11の力作を揃えてきた。
タイトルの「New World」にふさわしく、前作までには見られなかったようなKelly作品の新しい魅力が満載だ。
当日の司会進行はBLIND FAITHのドラマーYosuke Yamada。
まず、Yosukeさんが紹介するはMarshall Blogでもレポートした前回のKellyさんのコンサートにゲスト出演したKeiji by ZERO。
今回もゲストで参加して見事なシュレッドぶりを見せてくれた。
Yngwieの「Far Beyond the Sun」とKellyさんの難曲「Opus#1」をラクラクプレイ。
Keiji by ZEROの詳しい情報はコチラ⇒Keiji by ZERO facebook
そしてKellyさん登場。
手にしているのはBLIND FAITHの特製クリア・ファイル。宣伝だ
今日の企画は、まずKellyさんの解説付きで本人と一緒にニュー・アルバムを味わってみよう…という感じね。
今回のアルバムは特にドラムの録音に神経と経費を使ったということだ。つまり、走ったりもたったりする人間的なグルーヴをも意図的に取り入れて制作しているというのだ。
Marshallは今回JCM800 2204を使用。
2204はMaster Model 2203の50Wバージョン。100Wより当然出力は小さいが、50W独特のコンパクトな鳴りが魅力で、Jeff Beckのように50Wをこよなく愛するギタリストも少なくない。
キャビネットは1960Xだ。
お客さんに混ざって音源に聴き入るKellyさん(赤線内の人)。
途中コンピューターを操作してパート別に音源を分解して解説してくれた。こういうのはおもしろいね。
オープニングは壮大なシンフォニー。この大仰さがKellyさんに実にシックリとハマる。
二曲目、メジャーになって、かつ転調するところ、そしてまたマイナーに戻るところが何とも奇抜でカッコいい。
三曲目のタイトル・ソング…メジャー・キーがよろしいな。中間部ソロも意外な展開。
四曲目、正統派ブリティッシュ・ハード・ロック!いいね~。こんな曲、以前なかったよね?大歓迎。
六曲目はケルト風味。たった一曲でピックが半分すり減ってしまうかのような壮絶な右手ワザが炸裂!「♪Immortal love」の絶唱がすさまじいYAMA-B。それに「ここで入れるかッ?」のピック・スクラッチ。
…とマァ、私の解説を記してもラチがあかないので、CDを聴くかコンサートに来てもらいたいと思うが、とにかくバラエティに富んだ内容は聴く者を飽きさせない。
しかも、それほど「ギター、ギター」していないのも大きな特徴か…あるいは「ギター、ギター」していると感じさせないパワーが曲にあるのかもしれない。
実際にKellyさんも触れていたが、ギターの音が小さくなっても音楽重視で他のパートの音量を上げた曲もあるとか…。
一曲目なんかまさにそう。
目にも止まらないシュレッド・フレーズが効果音のひとつのようにさりげなく使われていたりするのだ。
ひと通り聴き終わったところで、お楽しみのミニ・ライブ。
再びKeijiくんの登場だ。
演奏するはニュー・アルバム収録のインスト曲、その名も「Attack by Zero」。
狂気にも似たツイン・リード!もうもはや「よ~、やるわ…!」と言うしかない!
Yosukeさんの司会っぷりもなかなかのもの。押しつ押されつKellyさんと絶妙のシーソー・ゲームを展開した。
最後にもう一曲。
背面の特製クリア・ファイルをフィーチュアせんとすべく歌詞をガン見しながらの「Stay With Me Forever」。
想定外の超ロング・トーンと激情ギター・ソロで新Kellyバラードのスタンダードとなることだろう。
ここからが「生誕45周年」イベント。
来場したお客さんの寄せ書きがKeijiくんから手渡される。
ファンの皆さんが色とりどりのペンでKellyさんへと綴ったメッセージだ。
みんなで「Happy Birthday to You」を歌う。
時々この歌の出だしで苦しんでいる人を見かけるが、覚えておこう。
いきなり歌からはいる場合、まず、この曲はワルツだ。だから3/4拍子でカウントする。ここで「ワン・ツー・スリー・フォー」とやってしまうといつまでも歌に入れない。
「ワン・ツー・スリー」とやっておいて、もう次の「ワン・ツー」の「ツー」で大声を出すと「…ハッピ」と入りやすくなる。そうすると「スリー」のところに常に「ハッピ」が来るというしくみ。
…なんてことはどうでもいいか…。
ところでこのアルバムのタイトル『AT THE GATES OF A NEW WORLD』は、「NEW WORLD」という言葉に不定冠詞の「a」が付いている。
…ということは、「いくつかある新世界のうちのひとつ」ということになる。まだ見ぬ新世界のうちのひとつだ。
そして、「gate」が複数形になっている。
すなわちKellyさんにはまだまだ新しい世界があって、そこに入る扉はいくつも用意されている…つまり、現時点がゴールでもなんでもなく、ただの「現在進行形」に過ぎない…なんてことを表そうとしているではないかと読んだ。
そのKellyさんの「現在進行形」を是非皆さんの目で確かめてもらいたい。
ニュー・アルバムを引っ提げた明日の東京キネマ倶楽部でのコンサートである。
題して『Tokyo Kinema Club "the 9th" AT THE GATES OF A NEW WORLD 2015』…MarshallサウンドにつつまれたKelly SIMONZの新しい世界のひとつを、ひとりでも多くの人にご堪能いただきたいと思う。
Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website
最後に皆さんとパチリ。鶯谷でお会いしましょう!
楽器カフェの詳しい情報はコチラ⇒アトス・インターナショナル公式ウェブサイト
(一部敬称略 2015年7月1日 神保町 楽器カフェにて撮影)