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2015年9月 8日 (火)

Kelly SIMONZ~ニュー・アルバム発売記念イベント

生まれて初めて行ったのは、多分14歳の時だからもうかれこれ40年の月日が経つ…。
アレは確かお茶の水の駅のそばの画材屋さんの二階の店舗だったように記憶している…disk union。
今までの人生、一体unionさんでどれぐらいLPやらCDを買ったかナァ。
大学を出て、就職して通算12年ほど東京を離れている間を除いてずっとお邪魔させてもらっている。
LPの時代には「ハンター」にも足繁く通った。
石丸電気3号館、ハンター、そしてdisk unionが私の音楽の源泉だった。
unionさんには三千枚近くのLPを買い取ってもらったこともあったし、以前の会社にいた時に仕事でご一緒させてもらったこともあった。
どこかはヒミツにしておくが、実はいまだにunionさんのある店舗に通っていて、毎月30~40 枚程度の中古CDを買い込んでいる。
Marshallの友達を何人か連れて行ったこともあった。大抵みんな値段とディープな品ぞろえに圧倒されるね。
そのウチの年配のひとりが、購入するつもりで手にしていたCDを見てノケぞりながら私にこう訊いてきた…「ウワッ!シゲ!おまえ、Van Der Graaf Gereratorなんて聴いてるのかッ?!」って。
「その通り。ナニ驚いているんですか?Van Der Graaf Generatorはあなたの国のグループじゃないですか!」
「そ、そりゃそうだけど…。今時そんなもんを聴いているヤツも置いているお店もUKにはマズいないよ~」…なんてことがあったナ。
ホントはPeter Hamilの声があんまりシックリ来ないのでVan Der Graafはあんまり聴かないんだけど、その時はタマタマ。
ちなみにその人は熱心なZeppelinファンだった。
そんな本家イギリス人が驚くぐらいだから、かつて駿河台の明治大学の記念館の前(イヤ、正確には経済学部の前か?)にあった店舗が「世界で一番『クリムゾン・キングの宮殿』を売る店」ということを聴いて、すんなりと納得したものだ。

で、私は「オリジナル盤がどう」だの、「プレスがいつ」だの、「ジャケットのミミがどうだ」だの、「レーベルがどうだ」だの、そういうことに丸っきり無頓着なものだから、海外へ行った時、貴重盤を探すなんてことには興味がない。
そういうタイプのマニアではないのね。
音楽アイテムの仕様や音にこだわるより、その分、クラシックから民族音楽まで、少しでも幅広く色んな音楽を聴きたいと思っているから。
人生も最終コーナーに入って来てるからね~、いい音楽をできるだけたくさん聴いてからこの世を去りたいとマジで思ってるんだ。
できれば最後は自然にオペラを楽しめるようになりたいと思ってる。今は苦痛。


そういうリスナーだから、ロンドンに行っても中古レコード屋さんでチェックするのはほとんど「Z」のところだけ。日本に入って来ていないようなFrank Zappaのアイテムを探すのが関の山で、あとは普通のお店で見たことのないコンピレーション・アルバムにチョコっと目を通すぐらい。
他のものは見ない。
ナゼか?
まず高い。加えて中古品があまりにも汚い。


ココは脱線せずに一気にオープニング・トークを〆たいところだけど、脱線する。
何年か前にソーホーのバーウィック・ストリートにある中古レコード屋に行った時のこと。
言葉から察するにあの女性のお客さんはイタリア人だな。
その人が10ccのライブ盤『Live And Let Live』を手にしていた。「お、イタリア人も10ccなんか聴くのか…」と感心して、フト彼女が手にしたレコードを見るともうEric StewertもGraham GouldmanもRick Fennも見分けがつかないぐらいに擦れてしまったジャケットに「£10」とマジックで書いてある。
そう書いているところを見ると当時のレートからすれば、そのボロボロのレコードは2,000円ぐらいになろうか…。
「おいおい、マジでそれ買うんかよ~」と大変気の毒に思い、しばらく観察していたら本当にレジに持って行ってしまった。
その時思ったのは、「あ~、ソレ、disk unionだったらもっとピッカピカの美品が数百円なのに~」
このことである。
20年以上前に見たニューヨークのレコード屋も悲惨だったな~。
あ、ちなみに、このバーウィック・ストリートはOasisの『Morning Glory』のジャケット写真が撮影されたところ。興味のある人はコチラをどうぞ。
当該の地区も再開発されるされるらしく、今年5月に行った時にはそのレコード屋はなくなっていた。

で、もどる。
安心してください。そろそろ〆ます。
私が海外でレコード屋さんにさして興味を持たない最大の理由は、東京に帰ればdisk unionがあるからなのだ。(ハンターはもうないし…。今回この記事を書いていて初めて知ったんだけど、ハンターって破産したんだってね?)
…とここまで書くと今日の主役はレコード屋さんかな?と思っちゃうでしょ?
レコード屋さんのホールで開かれたイベントが今日の話題だよ。

10vdisk unionの新宿の店舗内にあるイベント・スペース「dues」。

20主役はKelly SIMONZ!
80

最新作、『AT THE GATES OF A NEW WORLD』のプロモーション・イベントだ。
アルバム発売記念コンサートを東京キネマ倶楽部で盛大に開催したことは二本立てですでにレポートした。
Tokyo Kinema Club "the 9th" AT THE GATES OF A NEW WORLD 2015 <前編>
Tokyo Kinema Club "the 9th" AT THE GATES OF A NEW WORLD 2015 <後編>

それでもKellyさんはプロモーションに余念がない。
ニュー・アルバムが自信作であるということのアッピールであり、実際にそれに伴う内容であるからだ。

40cd今日はバッキング・トラックに合わせての演奏。
当然Marshallは欠かさない。Kellyサウンドの血と肉と骨の一部だから。
JVM210Hと1960Aのコンビが用意された。

50足元のようす。

60会場はギッチギチの満員。
30
アルバム収録曲のデモンストレーションだからしてアルバムさながらにスタート。
「The Journey to the Gates」。
110
問答無用でスロットル全開!

90
すさまじい音の洪水に一瞬で会場はKellyワールドと化す!

100vいつもはビンテージ系モデル1959を愛用しているKellyさんだが、今日はJVMだ。

70v

それでも何の違和感もなく自分のギター・ワールドを創造していくKellyさん。
平気でJVMを使いこなすKellyさんもKellyさんだが、ピッタリと付いて行くJVMもJVMだ。
だからJVMはスゴイって言ってんのよ!

120vビンテージ系モデルでもコンテンポラリーなモデルでもとにかく真っ先に言えることは…やっぱりギター・アンプは真空管だね~。
180
お、「I am Your Judgement Day」だ!

130v個人的にお気に入りの一曲!

14070年代のハード・ロックを鷲掴みにしたような豪快なサウンドが魅力。

150いつかKellyさんもMCでおっしゃっていたが、こういうノリノリの曲でもお客さんはそう暴れたりしないね。

160v演奏に合わせて身体や頭を多少動かすものの、みんなジッ~クリとKellyさんの一挙手一投足を観察するように見てる。

170vこの他にもニュー・アルバムやKellyスタンダードを数曲演奏した。
しかし、最近富に思うんだけど、ギターってのは「右手の楽器」だね~。絶対にまずは右手。あ、ギッチョの人は左手ね。
190v全国各地の楽器店でクリニックを開催しているKellyさんだが、今日はまたそれとはチョット違った雰囲気で新鮮だ。

200v最後はKellyさん渾身のバラード…

210「Stay with me Forever」。

220v今日も「♪Stay~~~~~」が伸びやかにキマった!

230Kellyさん、次のキネマ倶楽部は10月9 日。記念すべき10回目のキネマだ。

Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website東京キネマ倶楽部の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

Kt 演奏の後はサイン&握手会。

240ニコニコしながらファンの方と握手をしたり、おしゃべりをしたり…コレがさっきまでステージでギターを弾き狂っていた人か?というぐらいの落差がうれしい。

250v

まいどあり~!

270(一部敬称略 2015年7月30日 新宿disc union duesにて撮影)