Kelly SIMONZ~Tokyo Kinema Club "the 9th" AT THE GATES OF A NEW WORLD 2015 <前編>
先日レポートしたKelly SIMONZの『リスニング・パーティ&ミニ・ライブ』。
あの時はKellyさんの新譜をみんなで聴いて、その中から数曲のデモ演奏をマイナスワン音源をバックに披露するというコースだったが、今回はその「生」編。
場所は東京キネマ倶楽部。上野のひとつ隣の鶯谷。駅から2分、急げば1分。スキップで行っても2分はかからない楽々ロケーション。
Kellyさんのライブ活動の総本山、東京キネマ倶楽部。
そして、「キネマ」といえばMarshallの壁!
ステージいっぱいに広がったMarshall+EDEN。
今回でKellyさんのキネマでのコンサートも9回目を迎える!
今回のコンサートはKelly SIMONZ's BLIND FAITHのニュー・アルバム『AT THE GATES OF THE NEW WORLD』の発売を記念するもの。
どこまでニュー・アルバムの曲に特化するのかがひとつの見どころとなる。
オープニングは「The Journey To The Gates」。
そして気合タップリのプレイ。
Kellyさんのニュー・アルバムへの意気込みが感じられるというものだ。
私も今度のアルバムが好きで、聴いているうちにハタと気づいた。
このオープニング曲の「The Journey to the Gates」というアルバム全体の序曲的なナンバーは、「シャー」という森のざわめきのようなSEで始まるが、コレ、「Close to the Edge」の川のせせらぎの音とかなり近い。
この手は効果音はどれも似通っているということかもしれないが、何というか、ノイズの種類と周波数が被って聴こえる。
「オー!さすがKellyさん、Yesへのリスペクトか!」と思わせると同時に、私なんかには曲を親しみやすくしてくれているように思えるのだ。
YAMA-Bが2曲目で登場。
観客の期待を裏切らないアルバム通りの曲順でアルバム・タイトル曲の「At the Gates of a New World」。
続いて「In the Name of Love」。
明るく楽しいメタル・チューン。
それが美学…ということになるのであろうが、ヘヴィ・メタルって圧倒的に短調で重い曲が多いでしょ?
「ヘヴィ」で「メタル」なんだから重いのは当然なんだろうけど、希望に満ちた明るく楽しいヘヴィ・メタルがもっとあってもいいと思うんだけどダメなの?
そういう意味ではこの曲は私にはストライクなのだ。
ただし、「がんばれ」、「負けるな」、「桜」はイカン。ま、「サクラ、サクラ」と絶叫するメタル・チューンも一度は聴いてみたいような気もするが…。
Kellyさん、まさかのハンド・マ~イクッ!
曲順はアルバム通りだから「I am Your Judgement Day」。
70年代テイストたっぷりのハード・ロック・チューン!
アルバムの中ではこの曲が一番好き。
歌の内容はドロッドロのラブソング。ハード・ロックはコレでいいのだ。
ソロはコンテンポラリーな展開を見せる。コレがまた曲調にシッカリ溶け込んでいるところがうれしい。
アコギを手にしたKellyさん。
曲は「Immortal Love」。
Kellyさんのシットリしたアコギも魅力だが、この曲の聞きどころは、知らない人が聞いたら、ともするとビックリして飛び上がってしまいそうなYAMA-Bの「♪Immortal love」の大絶唱だろう。
感情を込めてナイロン弦の上に指を滑らせるKellyさんのプレイも印象的だ。
Yngwieが聞いたら喜ぶわ。彼って何か豪快なことをしたり、破天荒な話しをすると、よくフザけて「Oh yeah, I'm a viking!」って自分から胸を張って言うんだよね。それが「なるほど」…と思わざるを得ない迫力なのよ。
Kellyさんの演奏も海賊級だ!
でもkellyさん、素行は全然ヴァイキングじゃなくてジェントルマンだよ。
ココで一旦ニュー・アルバムから離れて、前作から「Signs Of The End Of The World」。
前作も大好評だっただけにそのレパートリーを期待していたお客さんも少なくなかったことであろう。
Marshallサウンドで飽和した会場。それでも容赦なくKellyさんから発されるシュレッディング・ノーツ!(正確にはshredded notes)
一旦ステージを降りたYAMA-Bが再び加わる。
すなわちニュー・アルバムに戻って「Bound For Glory」。
怒涛の火の玉チューン。
Kellyさんの激情ソロが観客の度肝を抜く!
Kellyさんのエモーションに一歩も引けを取らないYAMA-Bのシャウト!
中盤のハイライトだ!
コレも70年代テイストが香る正統派ブリティッシュ・ロック・チューン。
CDではオルガンが実にいい雰囲気を醸し出しているが、ライブのド迫力にはかなうまい!
私もこのシリーズは何回も観て来たが、今回のKellyさん、いつになくみずみずしく、かつ大らかにプレイしている感じがしたな。
他の2人のメンバーも同様だ。
「意欲作を作り上げた」という自信があるのだろう。
それよりナニより、Kellyさん…楽しそう!
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