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2016年11月11日 (金)

TOKYO HIGH SCHOOL ROCK 2016

10月1日…学生の頃はうれしかったな。
学校が休めるのがなんだってあんなにうれしかったんだろうね?
学生やっているウチが一番楽だなんてことにはその時はついぞ気がつかないもんだ。
 
さて、ナゼ10月1日が「都民の日」になったのか…?
林先生なら知ってるだろうナァ。
私は知らなかったので、これを機に「いち都民」として調べてみた。
ちょっとゴチョゴチョ書くが、高校生諸君、学校を休めるんだからこれぐらいの文章はガマンして読んでもらいたい。
     

東京は昔、「東京府東京市」といった。
東京市、京都市、大阪市の三つは「市制特例」といって、これらの市が設置された1889年5月~1898年(明治22~31年)まで、当時の社会的背景を利用することによって実現するかもしれない独裁政治を防止するために、権力の強い「市長職」を置かなかった。
他の一般の市には「市長」さんはいたのよ。
その後、その「市制特例」が撤廃されて東京も普通の「市」となり「市長」を置くことになった。
それが1898年10月1日の出来事だったというワケ。
その10月1日を記念して、1952年に9月27日に東京都が「都民の日条例」を制定し、同年10月1日から施行した。
つまり、最初の「都民の日」はそのたった3日前にキマったんだって!
当時の学生も突然休みが増えてよろこんだことだろう。
ちなみに「県民の日」は設けている県とそうでない県があるようだ。
東京と同じ「市制特例」が施行されていた大阪も京都も「府民の日」ってないんだって。
♪ねぇフーミン、ナンチャッテ。
  
で、何で「都民の日」を休みにするかというと、その目的は、「都民の一体感や自治意識を高め、また福祉を増進する」ということらしいんだけど、休んじゃえばこっちのもの。
せっかく学校が休みなんだからロックで楽しんじゃおうぜ!…というイベントのレポートが今日の記事。
この『TOKYO HIGH SCHOOL ROCK』は、コンテストではなくて、オーディションを経て勝ち残った4バンドがO-WESTのステージに上がることができるというスタイル。
今回で9回目の開催となる。
年々応募者の数が増え、また、演奏や音楽のレベルも毎回アップし、今回も審査にかなり骨を折ったとのことだ。
ちなみに、応募者の中にはギター・リフがあって、ギター・ソロがあって、ヘヴィなリズム隊に乗って男性的なボーカルが暴れまわる…という往年のハード・ロック・スタイルのバンドはゼロ。皆無だったそうだ。
我々が高校の時はまずディープ・パープルだったけどね。
間違いなくハード・ロックは世代間の伝承に失敗し、「絶滅危惧種」の音楽の代表格になったことがここでも容易にうかがえる。
Marshallは最初か2回目からかこのイベントをサポートさせて頂いているが、今回は2014年以来のレポート。

10_2最初にステージに上がったのは神奈川から来た「ニトロデイ」。
10月1日は神奈川もが休みなの?…という心配には及ばない。ナゼなら当日は土曜日だったのだ。

20_2 男女2名ずつの4人編成でオリジナル曲を披露。
「ナニナニ風のサウンド」なんて形容したいんだけど、もはや私には不可能。
我々の世代なら普通はなじみのないスタイルのロックだ。

30v_2そういう音楽を聴き、影響を受けて来た世代だからそれも当然のこと。
もうそこにディープ・パープルの幻影を求めてはならないのだ。

50v_3「エ?」と耳を疑うようなアルペジオ。
とっても自由でよろしいな。
それにしても、女子のバンド・メンバーってのはホントに当たり前になったね。

40v_3
「原爆オナニーズ」のTシャツを着てる!
オジちゃん、37年前、自分が高校生の時に「なぞなぞ商会」の前座で登場したこのバンドを見たわ。

60v_3誰かを目的にライブハウスに赴くというのと違って、こうして受動的に若者の音楽を聴くのはとても刺激になるし、彼らの今の嗜好を掴むいい勉強になる。
70

次は「hula-hoop」という女子のトリオ。
フラフープできる?
自慢じゃないけどアタシャ見事なまでにできない。一回転もさせられない!
しかし、若いのによくフラフープなんて知ってるね。

80「歌詞はネクラで曲ポップ」のネクラ・ポップを標榜しているのだそうだ。

90v歌詞の内容としては高校生の日常を歌っている。可愛らしくて、何よりも品がいいところが気に入った。

100v一体誰の影響を受けて曲を作っているのだろう?なんてことが気になるね。

110v出番が終わった後、実は少しお話をさせて頂いた。
「ねごと」が好きなのだそうだ。

120こういう早くからオリジナリティを発揮しているバンドには、とにかく色んな音楽を聴いていいものを吸収してもらいたいと思う。
まだ、キミたちが知っている音楽は氷山の一角の一角にも満たないのだから。

130

三番手は「メチルオレンジ」。

140ボーカルをフィーチュアしたハッピーハッピーなポップ・ロック。

150v3曲演奏したうちの2曲がオリジナル。
コピーの1曲が何かは聴いただけではサッパリわからん。

160vここも5人メンバーのうち3人が女性!

170vそのせいかアンサンブルもしっかりしていてコーラスがきれいだ。

180vドラムの彼女、メッチャうまかったな。もうグルーヴ感がゼンゼン違う。
今高校2年で、ドラムは1年生の時に始めたそうだ。誰かによっぽど教わっているのかと思ったらそうではないとのこと。
いつの時代でもいるんだよね~、そういう人って。

190v我々が若い頃は照れちゃって、人前でこんなにソレっぽく演奏することなんてとてもできなかったナ。
ただ突っ立ってるだけが関の山。
ステージでのこうした所作も含めて、コレが彼らの「ロック」なんだな~。
ちなみに私が彼らぐらいの時はマイケル・シェンカーに夢中になってUFOのコピーを演っていた。その前はウィッシュボーン・アッシュだった。

195コレはビックリしたよ。
だって4番目に登場したのがゲストなんだもん!普通最後でしょ?
…と思って仲良しのスタッフに理由を訊いてみたら、「高校生のイベントですから、やっぱりトリは高校生にしないと!」…いいイベントだ~。
でも調べてみたら2014年の時も真ん中でゲストが登場していた。
…ということでMAGIC OF LiFEがステージに上がった!

200高津戸信幸

210v山下拓実

220v渡辺雄司

230vそして、我らが岡田翔太朗!

240v短い持ち時間だが、大激演はいつも通り。

250MAGIC OF LiFEは9月7日に発表したニュー・アルバム『X-1A』が大好評だ。
そして、このアルバムを引っ提げて明日から全国ツアーがスタートするのだ。

190cd「高校生はいいよね。MAGIC OF LiFEは栃木の高2年の時からの仲間で、その頃に書いた曲をいまだに歌っているんだ」
うん、高校の時は楽しかったな。
私は絶対にプロギタリストになろうと思っていた。結果、ならないで命拾いしたわ。

270おお~!名曲「スターチス」。
コレはホントいい曲だと思う。

9_img_0219 MAGIC OF LiFEの曲は繊細さと豪放さが複雑に混ざり合っている。
そのあたりを演出するダイナミクスのカギを握っているのはなんといってもドラムだ。
255v

いつもはメイプルのキットを使っている翔太朗くんだけど、今日は皆と同じバーチのキットを使って頂いた。
メイプルよりは落ち着いた深みのあるサウンドだが、翔太朗くんのドラミングの持ち味であるキレの良さは全く変わらない。

260

フランスでドラムのことを「バッテリー(Batteries)」と言うが、まさにバンドの原動力とでもいうべき推進力にあふれたドラムを聴かせてくれる。
そういうドラマーにはNATALがピッタリだ!

280vMAGIC OF LiFEの詳しい情報はコチラ⇒official web site

290どーすんだよ、プロの後!
どのツラ下げて出てくりゃいいんだよ~、なんてことは心配ご無用!

300_2 チャンと元気のいいのが出てきて立派にトリの大役をこなした!

Img_0061 「豆腐メンタル」というグループ。
最近、フト気が付いたんだけど、食べ物を扱う商店で豆腐屋さんって特殊だと思わない?
肉屋でも魚屋でも、ま、加工はするにしても、基本的には右のモノを左に動かして商売するのに対して、豆腐屋さんって「メーカー」なんだよね。
自分のところで商品を作ってるの。
パン屋もそういうところがあるけれど、それは最近の話。昔のパン屋さんは仕入れしたものをただ売っている店ばかりだった。
豆腐好きだな~。
おいしい豆腐屋さんが近所にあるとホッとする。
ハイ、ここで脱線クイズ。
コレは以前にも書いたけど、豆腐は冷ヤッコの夏と鍋物の冬、どちらが売れ行きがいいでしょ~か?
答え…ケタ違いに冬の方が忙しいそうです。

310v「サイン、コサイン、タンジェント」か~!
ああ、高校生らしくて素敵!
三角関数好きだったけど、社会に出てから一回も使ったことないな~。コタンジェントとかコセカントとかいうのもあったよね?

320vジャージに入ったロゴを見るにアソコだね、学校は…オレンジがスクール・カラーのところ。
大学のビッグバンドでいえば「二ューオレンヂスウィングオーケストラ」やね?

330vなんとなく往年のP-MODELを思わせるような独特のサウンド。
好きなことをドンドンやればいい!

S41a0373プロの後というキツイ状況で見事にトリの重責を果たした豆腐メンタルだった!
  
それにしても、女子パワーの何と強いことよ!
待てよ、数えてみると今日出た4つのバンドのメンバーの男女比って6:10で女の子の方がゼンゼン多いじゃねーか!
我々が高校の時は、そうだな~、たぶん30:1とか20:0とか、そんなだったよ。
スタッフの方に尋ねると、今日はタマタマ女子が多かったのではなく、応募者全体を見ても女子の方が多いらしい。
そこで提案。
男子はもっと男性にしかできないような硬派なロックをやったらどうかね?
要するにハード・ロックということになるけど。
…と言いたいところなんだけど、プロの世界を見てもガール・バンドの方が硬派だからね~。
ま、どんな音楽をやるにしても、色んな音楽を聴いて勉強してもらいたい。
今、テレビやインターネットから自然に耳に入ってくる音楽は、「流行」という錦の袈裟をかざして耳ざわりがよく聴きやすいかもしれないけど、どう聴いても風雪に耐えることができるようなシロモノではない。「流行っている」ということは「短期間のうちに消えてなくなる」ということだ。
一生付き合えるような音楽を早いうちに見つけることができるのはとてもシアワセなことだ。
音楽は知れば知るほど奥が深く、そして面白いものです。
どんどん探求して豊かな人生の糧にしてもらいたいと思う。
もし、本当にこれからも音楽を続けていきたいと思っている人に、ふたつの言葉を贈りたいと思う。いつもMarshall Blogで書いていることだ。
ひとつは「音楽の将来は現在にはなく、過去にしかない」ということ。
もうひとつは「平和でなければ自由に音楽を楽しむことはできない」ということ」だ。
  
ナンカいつもの読者に読んでもらいたいんだか、高校生に読んでもらいたいんだかわからない内容になっちゃった!
とにかく『TOKYO HIGH SCHOOL ROCK』、来年も楽しみだ!

S41a04021965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2016年10月1日 TSUTAYA O-WESTにて撮影)

2016年11月 8日 (火)

楽器フェア 2016~三宅庸介CODEを弾く!(オマケつき)

11月6日(日)、『楽器フェア2016』最終日…この日もヤケクソにいい天気!
チョット出遅れたと思ったら会場となりの駐車場はすでに満車。
日曜日だけあって前日よりにぎやかなのかな?

06臨時駐車場を案内してもらって会場までカメラと脚立を持って10分ほど歩く。

10もうそれだけで汗が少し出て来るような陽気のよさだ。
気持ちいいね~。
着いた~。

20今日は11時チョット前の入場。

35やっぱりそれでも結構の人出だ。
更にお昼から最後にかけてはすさまじい混み具合になることでしょう。

40数えてみると、私は1999年から7回ほど楽器フェアの仕事に関わらせて頂いた。
意外に少ないとお思いになるかも知れないが、12年ほど堅めの仕事をしてからこの業界に引っ越して来たので、同輩に比べるとキャリア短いのだ。
池袋が2回、横浜が5回経験させてもらった。
客として訪れたことは一度もなかったが、前回からは「お客さん」としてお邪魔している。
  
関係者、客の両方の眼から見て…とにかく、ココへ移って来て格段によくなったよね。
都心から近いし、広いし…まったくうらやましい。チョット周りに飲食店が少ないのかな?
池袋の時は近くて助かったけど、会場の天井が低くて息苦しく、その分音もスゴかった。
それとが不便だった。
2003年に横浜に移った時からは、スタンドまでトラックが入れるようになり、搬入出の仕事が格段に楽になった。

50
でも、横浜はシンドかったナァ。
遠くて遠くて…。
何が遠いっか?って、あの頃はまだ「みなとみらい線」が開通していなくて、桜木町の駅から延々と歩かされたんだよね。
朝はいいんだけど、丸一日立ちっぱなしの後、パシフィコから桜木町まで歩く帰り道には泣きたくなった。
ま、飲んでたせいもあったけど…。
一日、騒々しい場所にいて、大声で話をしているとメチャクチャくたびれるんだ。
当時はパシフィコ周辺も今ほどはにぎやかでなく飲食店の数が極端に限られていて、夜はすぐに入れる店を探すのもひと苦労だった。
2003年の時にはジム・マーシャルが来てくれたんだよね。
それで、あの「タイタニック・ステーキ事件」が起きてしまった。
それも今となってはジムのいい思い出だ。
また、ジムのお付きのスティーヴが東京に宿泊する晩があって、二人で東横線に乗ってパシフィコ横浜に向かったのもいい思い出だ。
この時はMODE FOURが出た年だったが、「シゲ、来年はキツイぞ~。新商品がないんだよ!」なんてことを道々話していたのを覚えている。あとはズッ~トMarshallとブリティッシュ・ロックの話だった。
私はとにかく仕事に関係していようがいまいが、イギリスのことを勉強するのに必死だった(今でも同じ)。
そのスティーヴも何年か前に突然この世から姿を消してしまった。
たかだか13年前のことだけど、なつかしいナァ。
その時の写真を載せたいんだけど、チト色んな事情がありましてね…パス。
そもそも、その頃はまだフィルムが一般的な時代だったんよね。もうネガなんかどこにあるかわからないし…。
「デジタル・テクノロジー」ってのは、なるほど、ある局面においては究極的に便利だということを実感するわ。

60ほんと、ココは通路が広くていいね。
会いたくない人が向こうから来てもサッと隠れることができるじゃんか。
ま、相対的に全体の広さに関しては2011年の横浜が過去最強か?

70ハンドメイド系楽器のスタンドも目立った。
以前はこういうのなかったよね?
正確にシステムを把握しているワケではないが、NAMMの地下みたいなイメージ?
とてもいいことだと思う。
大分前のNAMMでこういう感じのコーナーにポッコリ座ってボ~っとしていたおじいちゃんがリック・デリンジャーだったのには腰を抜かしたっけ。

80オーディオ関連製品のコーナーもにぎやかだ。
こうなってみると、NAMMとの違いはプロオーディオや照明等の機材の展示の有無ぐらいか?

90昔からやっていたバーゲン品コーナーも同じフロアで開催されていて大にぎわい。

100楽譜やアクセサリー以外、ギター本体もココでしか見たり、触ったり、買ったりできないアイテムが大集合して多くのファンが群がった。
床がヨダレだらけになったことは言うまでもない。

110それと、大小を問わず、ブース内も含めてイベント・スペースが盛んに設置されていたような気がしたな。

130私は昔からブース内イベント推進派だった。
それと並行したプロ・ミュージシャンの招聘。NAMMを何回も観察していてそう思っていたのだ。
2001年の池袋では調子に乗って各種のデモをパンパンに入れ過ぎてヘロヘロになったこともあった。
それをやりたかった理由はふたつあって、ひとつは何といってもその商品の魅力を優れた弾き手によってアッピールしたい。
もうひとつは自分が司会をして、自分の口から商品の優位性を伝えたかったのね。
ま、要するに目立ちたがリ屋でおしゃべりなだけなんだけど…。
だからMarshall GALAは楽しかったな~。
アレはこのふたつの理由の権化みたいなものだっただからね。本当はしゃべり足りなかったんだけど…。

140冨田勲さんのメモリアル・コーナー。
こういうのはとてもいいね。
音楽のジャンルを問わず、レコード会社と手を組んで、こういう機会を利用して日本の音楽の「レガシー」をドンドン後世に伝えるべき。
武満徹がどれだけ偉大だったか…とか。一日中「ノヴェンバー・ステップス」を大音量でかけてサ。
そんなコーナーがあればオーディオとも手を組めるんじゃない?
ただし見せ方がムズカシイ。何しろ興味のないひとを振り向かせなければならないんだから。
でも、立体的に組み立てれば面白くなると思うけどな。
ジャズなんか、まだ敏子さんや貞夫さんがご存命のうちにナニかやったらいかがですかね?
ロックだってかなり面白いことができると思うのですよ。
もう日本ロックだってカレコレ50年近い歴史があるんだから…。
ライブハウスの歴史とか…みんなで「懐かしのグッズ」を持ち寄ってね。
こういう企画になると日本は必ずテケテケかGSになっちゃうからな~。それらは禁止。「ロック前夜」だから。
それ以降、いわゆる「日本のロック」のシーンがどうなっていたか…なんてことをテーマにした展示なんて面白いと思うんですけど…私だけか、そんなこと考えてるの。
イヤ、若い人だって楽しめるんじゃないかな?
ま、勝手な妄想を語っておりますが…失礼しました!

150v「ボク、楽器フェアのゆるキャラ、ガッキーです!」
もうひとつ白いのは「フェアリーちゃん」だ…紅白そろって「ガッキフェア」!
え、違う?スイマセン!
ベビーカーの子、ビックリしちゃってる。
スゲェちっちゃいナァ。子供が中に入ってるのか?

2img_2797 さて、全体を見回したところで~…

153Marshall!
今日は三宅庸介の登場だ!
え、コレどこ?
2011年の時の写真だよ。
以前の楽器フェアの写真をチェックしていて偶然見つけたの。

155三宅さんのCODEデモンストレーションの一回目。
まずは簡単なご挨拶から…

155v三宅さんのルーティン。
「Come down on me , Jimi!」

160CODE50を使用しての「if」。
真空管モデル以外のMarshallでこの曲を聴くのは生まれて初めてかも!
ま、正直言いますよ。
そりゃいつも三宅さんが使っているJVM210Hと1960BVの音とまったく同じではないですよ。
本当に同じ音が出るのであれば、MarshallはCODE作らないってばよ。
そんなことをしたらMarshallつぶれてまうって!
でもね、いつもの三宅さんの音を聴いて知っている人なら思わず笑っちゃうでしょう!
そして、信じられないでしょう。
この音が、あんな小さい箱から出ているなんて!

170v三宅さんから丁寧な事後解説が寄せられているので、紹介していくね。
事前に三宅さんにCODEをお預かり頂き、いろいろと研究してもらった後、このステージで初めて比較的大きな音で演奏してみた…というシチュエーションでのご感想だ。
『今日はこういうデジタル・アンプなので、せっかくですから自前のペダル類などは一切使わず、CODE本体だけで演奏してみました。
結果的に、お集まり頂いた皆さんにCODEのサウンドを聴いてもらう手段として、それが一番良かったと思っています』
180
三宅さんのセッティング。
JCM800への評価がかなり高かったんだけど、曲に合わせてのデモでは「Plexi」をチョイス。
1969年製のMarshallを想定したのかな?
今回のこのデモンストレーションに際して、事前に三宅さんと少し情報交換をした時に出たのがこの「Presence」の設定。
昨日も少し触れたが、見て!…三宅さんは1.1にまで下げている。
1959とかJTM45とから1962とかヴィンテージ系のプリアンプを選ぶ時は「Presenceを下げるべし」ということで意見が一致した。

200set

続いては、EQ関係。
ココでも昨日も触れたノイズ・ゲートの「Threshold」に注目。
1.5だ。
CODEのプリセットのデフォルトは、7とか8とか、かなり「しきい値」が高く設定されている。
ノイズゲートとしてはかなり優秀な働きを見せてくれるが、ギターのボリュームでトーンを作る人にはコレはかなりの危険物。
ノイズが出てもいいから思い切って下げるべし!
もちろん、ギンギンに歪ませて、ギターのボリュームを常にフルテンにしておくようなタイプの方は、反対にこのノイズゲートを盛大に活用するべし。
弾かない時にはスイッチが入っているのを忘れさせてくれるほどの働き者だ。
  
チョット脱線するけど、一昨日、偶然に何十年ぶりかにロイ・ブキャナンのファーストの「Sweet Dreams」を聴いたんだけど、コレ、無伴奏でギター単音のヴァイオリン奏法で始まるじゃない?
こんなにロマンチックなムードの曲なのに、ギターのボリュームを上げた時のノイズ!「ジィ~」って!
ま、ロイのことだから使っているアンプはMarshallではないんだろうけど、こんなの今だったらトンデモナイ話だよね!
でもそのノイズがまたいいのよ。そこにあってもゼンゼン構わない。
それで純粋な「音楽」が成立していればノイズなんて気にする必要がない…と思うのですよ。

210set

エフェクターは「Distortion/ODR」と「Delay/Vinbtage」を使用。

220set

再び三宅さんのご感想を引く…
『音そのものの感触としては、右手や左手で演奏中に行うダイナミクスのリニアな調整 (簡単に言うと、弾く際の強弱と呼吸感) にCODEは非常に従順で、「デジタル」ということを意識することはほぼありませんでした。』
ライブでのプレイを観察すれば一目瞭然なんだけど、三宅さんは一音一音、ピッキングの位置を変えたり、ピックの角度を変えたり、はたまたギターの・ボリュームを変えたりと…ギター・サイドでの細かい仕事が多い。
もちろん自分の頭の中にあるトーンを絞り出すことに集中しているんだけど、それに完璧に答えてくれるのがMarshallの真空管のアンプで、CODEもそれに準じた大役を果たしているということ。
また褒めすぎなんじゃないの、三宅さん?後半でNGはイヤよ!

190「if」を弾き終えたところで三宅さんが作ってきた音がいくつか紹介された。

230まずは、1959がギンギンにフルアップさせたことを想定したセッティング。
マスター・セクションではやはりPresenceを思いっきり下げている。
260set
ね、Thresholdがゼロになってる!
ま、コレは実際にやってみればすぐにどういうことかが、耳と指で理解できるでしょう。

250setさすが、三宅さん、19歳の時から30年間ずっとMarshallしか使ってこなかっただけのことはある…とエラそうに言いたくなるほどの的を得たトーン!

240v

「続いては」…みなさん興味津々。
真剣な面持ちで三宅さんの説明に耳をそばだてる。

270次はJTM45。
セッティングはこうだ。

290setそして…
キャビが2x12"に変更されていることに注意。
三宅さんは実際に1936Vを愛用している。
『JTM45のクリアで暖かいクランチ…これはいつまでも弾いていたいほど素敵です。』とは三宅さんの弁。
さっきからMiddleが盛大に上がっていることにも注目。

300set以上、「Spanish Castle Magic」、「Littel Wing」、「Foxy Lady」等で説明しました。
Jimiが降りて来た!

280v
もうひとつ…と引っ張り出してきたのはJVM!
いつもMarshall Blogで紹介しているように三宅さんはJVM210Hを使っているからね。
でも実際には、アンプはいつも    CLEAN/CRUNCHチャンネルで軽いクランチ程度に設定している。
ナント、今回はギンギンに歪ませたJVMをやってくれた。

310vプリアンプをJVMのODにしてキャビは4x12"に戻す。

320setJVMはミドルの帯域が少し高いので、中低音が出てこないためBassを高めにセット。
さすがにThresholdも少し上げた。

330set後はDELAYをかけて…

340set決して歪み一辺倒ではない三宅さん。
ASTORIAのインタビューでも語っていた通り、基本は強く弾いた時に軽く歪んでくれるクランチがサウンド・メイキングの基礎だ。
でもこの時は1959とJVMのアンプで作る歪みを再現してくれた。
『1959のをフルアップ(Gain 10ということです)がホントに素晴らしい。それから、「JVM」でのドライブサウンド、これも ただただ気持ち良く、「マーシャルドライブサウンド」を味わえるの秀逸です。』
JVMのモデリングについては、これだけ激しい歪みでもギターをボリュームを下げた時にちゃんとクリーンになるところが相当お気に召したようだ。
コレをやるにはもちろんThresholdの値はギリギリまで下げておかなきゃいけないよ。

345そして、曲でのデモに戻る。
二曲目は三宅さんのライブでは欠かすことのできない「bloom」。

350しかし、古今東西、色んな楽器展示のイベントあれど、「bloom」のような曲でデモンストレーションをしたのは三宅さんぐらいじゃないの?
普通はわかりやすいハッピーハッピーな曲やおなじみの曲で攻めるのが定石のような気がするけどね。

05 でも、コレでいいのだ。
あらゆる機会を利用して三宅さんの音楽をひとりでも多くの人に聴いてもらう良いチャンスだから。
コレはですね、仲がいいからといって、「三宅さん」をヒイキしているのではなくて、「三宅さんの音楽」をヒイキしてるの。
日本の音楽シーンはあまりにも「売り上げ至上主義」に偏重していてチットモ面白くない。
イヤ、面白くなくなっちゃった。作る側が儲け方を知っちゃったもんだから儲かることしかやらなくなってしまった…ように見える。
マァ、私も大いに変態方面に偏っているんだけどね。
日本人はもっと色んな音楽を聴くべきだって!
だからMarshall GALAでも出演の皆さんに「思いっきり自分の作った音楽を演ってください」とお願いしたのだ。

360さて、もうチョット三宅さんの話を聞いてみよう。
『持ち時間が短かったので説明できませんでしたが、ピッキングに関しての、素早く振り切る時の音の「立ち感」から喰いつかせて当てる時の「粘り感」…これらはMarshallでしか出ない独特の音なんです。
CODEはそこでもキチンとMarshallになっていました。
そのあたりの変化を実演で皆さんにも見てもらえると良かったんですけど…。』
見たかったな!

370あれほどまでにストラトキャスターと真空管アンプにこだわる、デジタルアンプから最も遠いところにいると思った人が、デジタルアンプに対する肯定的な意見を携えつつ、「瓢箪から駒」的にMarshall論まで到達したことが面白い。
でも絶対に勘違いして頂きたくないのは、三宅さんはCODEが真空管アンプの代わりをする…と主張しているワケではないということだ。
つまり、三宅さんの理想はCODEをキッカケにして、JVMでもいい、1959でもいい、はたまたASTORIAでもいい、そうした真空管アンプの素晴らしさに興味を持ってもらいたいということだ。
「そのために自分のセッティングが参考になればうれしい」とおっしゃっていた。

380v

ただここで問題がひとつ。
ウソを言わないマーブロなので正直に言っておく。
CODE50とストラトキャスターを用意して上のセッティングで弾いても三宅さんと同じ音は絶対に出ないということだ。
あ~、言っちゃった!
黙っていればいいのに!
三宅さんの音はストラトキャスターが出してるワケでも、CODEが出しているワケでもなくて、三宅さんの指が出しているからだ。
それともうひとつはマイキングのノウハウだ。
三宅さんはどんな会場でも、どんなシチュエーションでもキャビネットに向けるマイクを自分でセットする。絶対に音響スタッフに任せっきりにすることはない。
CODEの場合、コレがまたすごく微妙なのだそうだ。

390

私はこの後、KNOTFESTの取材で幕張メッセへ向かったが、2回目のデモでは「if」と「petal」を取り上げたとお聞きした。
「petal」も三宅ミュージックを初めて体験する方にはとてもいいショウケースになったことだろう。
三宅さんの音楽に興味を持った方は是非ライブへ足を運んでいただきたい。
そちらでは、耳を疑うような壮絶な真空管のMarshallのサウンドを独特の音楽を通じて体験させてくれる。
400
最後にもうひと言、三宅さんから…
『CODEが何十万円もするモノなら、また違った見方もあるでしょうけど、この価格ですからね…。
シールド一本で歴代のマーシャルサウンドを「こんな感じですよっ」て伝えてくれて味わえるんですから…そう思うと素晴らしい商品です。
そして、このルックスですから(^_^)』
ASTORIAのルックスのことをまだ言ってる!
じゃ、仕返しに…「シールド」は日本語ですからね~。Marshallの母国では「ギター・リーズ」といいます。

410v三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Official Blog

1_img_0045 「三宅さんのデモは見逃せない!」と会場に着いて真っ先にMarshallスタンドに来てくれたD_Driveの4人。
SeijiさんもYukiちゃんもCODEを試してくれているのはMarshall Blog読者であればご存知の通り。
D_Driveは『EDGE OF STRINGS II』というイベントでStrange,Beautiful and Loudにジョインする。
さらにStrange,Beautiful and Loudは話題のSilexとのダブルヘッドライナーも近い。
そして、左端はSilver Jubileeの愛用者で知られるTORNADO-GRENADEの真壁雄太くん。雄太くんも「三宅さんのデモがどうしても見たい!」と興奮気味にブースに駆けつけてくれた。
雄太くんも古くからのCODE経験者だ。TORNADO-GRENEDEももうすぐ初のワンマン・コンサートを控えて鼻息が荒い!
Marshallファミリー、みんな大忙しなのだ!

420

昨日のKellyさんのデモンストレーションでは、かの壮絶なシュレッディングに何の問題もなくついて行けるCODEを…。
そして今日の三宅さんのデモンストレーションではいかにCODEが真空管アンプのサウンドに肉薄できるか…ということを実証してくれた。
双方、素晴らしいデモンストレーションだった!
見た人ラッキー、見れなかった人アンラッキー!

CODE物語はコチラ  ↓  ↓  ↓
BREAK THE CODE!~その暗号を解け!<前編>
BREAK THE CODE!~その暗号を解け!<後編>

430

<オマケ:三宅さんの思い出>
今回、昔の楽器フェアの写真を探そうとして色々とほじくり返していたらこんなのが出てきた。
本当は先々週の『1000回特集』の時に掲載するべきだったんだけど、チト遅かった。
私が初めて三宅さんを撮った時の写真。
すなわち初めて三宅さんの演奏を観た時のこと。

9_sb12009年3月9日のことだから、そう古い話ではない。
でも、若いな…。
コレは令文さんが音頭を取って開催されたドラムの板倉淳(じゅんぺー)さんが東京を離れる時の送別コンサートの時のもよう。

9_sb3確か、三宅さんは4100をお使いになったように記憶している。
ギターの音は確かにスゴかったが、それよりも私は音楽に驚いた。
私は常に「音楽ファースト」なのね。
いくらギターの音やテクニックがスゴくても、曲が十把ひとからげでツマらなかったら全部台無しだもん。
この時は「ナンだこの人!日本でもこんなことやってる人がいるの~!」ってな具合。
ご挨拶すらしなかったんだけど、別の機会でお近づきになり、DSL→Vinatge Modern→(?)→JVM→ASTORIA→CODEってなMarshall道をたどって頂いているというワケ。
9_sb2
<オマケ2:楽器フェアの思い出>
コレは2011年、横浜で開催された最後の楽器フェアの時のMarshallの展示のようす。
ご覧になればおわかりの通り、上の三宅さんの写真はココで撮ったもの。
この時はMG2DX、Class5、2187Xと小粒ながらバラエティ豊かなモデルがお目見えした。
前述したように、私は途中異なる業界から参入したためキャリアが短く、池袋の頃は知り合いが皆無だった。
だが、この頃になると、Marshall Blogにも盛んに取り組んでいて、ミュージシャン、業界関係者、一般のお客さんと爆発的に人脈が広がっていた。
そのおかげで毎日本当に開場から閉場までいろんな方々が訪ねて来てくださり、食事はおろか、トイレにもなかなか行くことができない忙しさだった。
だってトイレに行く間に誰かに会っちゃうんだもん。
でも、私はこの手の類の仕事、つまり人を楽しませたり、よろこばせることに頭や身体を使うのが好きでしてね。
そうでなきゃMarshall GALAなんて出来ませんよ。
とにかく、とても楽しかったな…この頃には地下鉄もできていたし。

A_40この時はこんなこともしたっけ…。
こんなことよく自由にやらせて頂けたよな~。
NAMMに比べてあまりにもおとなしかったので景気づけの意味もあった。
ずいぶん多くの人がホンモノの寿司屋と間違えて入って来た。
マァ、会期中は大変ながらも楽しいんだけど、この後の片づけが大変でね~。
疲れ切った身体に1960はあまりにも重く、会期前に意気揚々とセットした時に比べ、重さが倍にも三倍にも感じられたものだ。
撤収に関してはナゼかいつもビリだったな。

A_50
7回経験した楽器フェアのうち最も印象に残っているのは、ジム・マーシャルが来てくれた2003年の時のことかな。
  
それと同じぐらい思い出深いのは2001年、池袋最後の楽器フェアだ。
この時、会場に隣接しているサンシャイン劇場で『マーシャル祭り2』というイベントを開催した。
凄腕のギタリストが大集合して入場料が1,000円という破格の扱いだったので、超満員の大成功と相成った。
この時は本当に大変だった。
ひとりでやっていたので毎日真夜中まで残業して準備に取り組んだ。
このコンサートはMarshall GALAとは異なり、ベースに櫻井哲夫さん、ドラムに菅沼孝三さんをお迎えして、フロントのギタリストがドンドン変わっていくというスタイル。
櫻井さんがあまりにもご多忙で、演奏曲をさらっている時間がない。譜面が手に入らない曲は、不肖私がベースをコピーして、譜面を書いて櫻井さんに弾いて頂いた。光栄なことだった。
さらにオープニングは趣向を凝らした。
オープニング・アクトとして中野のシゲさんのShigeo Rolloverに前回に引き続いてご登場頂いた。
客電を落として暗転になると心臓の音が聞こえ出す。ドックン、ドックン…。新婚旅行の時にアナハイムのディズニーランドで買った効果音のLPのに収録されている音源だ。
スクリーンにはモノクロで次々に世界の偉大なMarshallプレイヤーのポートレイトが投影される。
心臓の鼓動が速くなる(レコードプレイヤーのターンテーブル手で強引に速く回して録音した)と、スクリーンがパッと明るくなる。
それは映画『ウッドストック』のジミ・ヘンドリックスの「アメリカ国歌」のシーンだ。
おなじみのメロディをジミが爆音で弾き出す…音がどこか生々しい。
「国家」が終わり「Purple Haze」のイントロが始まると同時にスクリーンが振り落とされる。
するとそこには、中野重夫とRolloverの姿が…。
そう、さっきの「アメリカ国家」はライブでシゲさんが1959を使って弾いていたのだ!…という演出だった。
コレがね、スクリーンを振り落とすタイミングが難しくて偉く緊張した。
シゲさんも面白がって熱心に取り組んでくれた。
こうして豪華絢爛、準備万端で臨み、来日を予定していたジム・マーシャルに見せるのを心待ちにしていた。
ところが、当時のジムの秘書だったエマ(Marshall Blogに2度登場しているキャワイコちゃん、コニーたんのママ)から数日前に電話がかかってき、「ジムの来日は中止」ということになった。
この日の約ひと月前に起こったニューヨークのテロ事件を鑑みてのことだった。
ガッカリした。
結局私が楽器フェアでジムを迎えたのは、その次の上述の2003年の時だけとなった。

A_60f_2チケットもこんな具合で、モギリをするとTSLのフル・スタックがハーフ・スタックに変身した。JCM2000 TSL100は当時のフラッグシップ・モデルだったのだ。
こんなアイデアならいくらでも出て来た。
今も同じだけど、とにかく24時間Marshallのことを考えていた。
マァ、実際ずいぶん色々なことをやらせて頂いた。一番いい時代だったのかもしれない。
また、私もまだ若かったんだろうね。
イエイエ、「年老いた」なんて言っていられない!
アイデアがまだまだ山ほどあるのだ~。

A_70v

また再来年の『楽器フェア』でお会いしましょう!
 
末筆ながらこの場をお借り致しまして、素晴らしい企画と展示に取り組んで頂いたMarshall総輸入代理店、株式会社ヤマハミュージックジャパンさんとスタッフの皆様に心から御礼申し上げます。

A_90(一部敬称略 2016年11月6日 東京ビッグサイト 楽器フェア2016会場にて撮影)

2016年11月 7日 (月)

楽器フェア 2016~Kelly SIMONZ CODEを弾く!

ドワ~!
なんていい天気なんだ~!
寒くなったり、暑くなったり、この老体にはタマったもんじゃないけど、ここ最近ものスゴく天気が悪かった…というイメージがあったので秋晴れ大歓迎!
「夏大キライ」の裏返しで、強がって「冬の方が好き」なんてよく言ってるけど、ホントは寒いのだってイヤなのよ。
これぐらいの陽気がずっと続くといいナァ。
それでも北海道はスゴイ雪で大変みたいだし、銀座線は一部が不通になっているし、韓国は上へ下への大騒ぎになっているし、なかなかに世の中は騒々しい。

10この週末、東京ビッグサイトも大騒ぎだった!

20何しろこんなに大きなノコギリが地面に突き刺さっちゃう。
大騒ぎの元は…

30v楽器フェア。
前回は会場を変えて、3年ぶりの開催となった。
アレから2年。また隔年の開催となったようで、とてもよろこばしいことだ。
いきなりの英語脱線で恐縮だが、「一年おき」って英語で何て言うか知ってる?
「every other year」って言うんだけど、案外スッと出てこない人が多い。
昔、ある楽器関係の書籍の翻訳をある人に「仕事」としてお願いしたら、「毎回他の年」とかいう訳になっていてビックリ仰天したことがあった。
もちろん「year」を「day」にすれば「一日おき」となる。覚えておくと便利な表現だ。
ハイ、脱線終わり。

1_img_0024 これができた時は、上の三角のところに展示場がある…と、勝手に思っていたんだけど、全然違うのね?
コレは飾りなのかしらん?

40今日のレポートは11月5日(土)の午後にお邪魔した時のもよう。

50かなりの人出で熱気プンプン!

60とにかくまずはMarshallのスタンドへ…ブースか?
アメリカの人は割合「スタンド」って呼んで、イギリスの人は「ブース」とも呼んでいる傾向がある気がするな。
あるネイティブさんによると、「展示会等で何かを展示するためのスペース」という意味は変わらないんだけど、「ブース」は壁に囲まれているというイメージがある…という話を聞いたことがある。
さて、今回のMarshallの展示、主役はまずココかな?

9_img_0619 1959とJVMで歴史を俯瞰しているところ?
その間にあるのが…先月発売になったばかりのCODE。

70CODE25とCODE50の山。
ここに1962年から2007年のMarshall45年分のサウンドがデジタル・データで詰まっている。

80CODEが発売されて10日近く経った。
会場ではたくさんの楽器店の方々に久しぶりにお会いしたけど、私を見かけるなり声をかけて頂いて、皆さん「CODE、大好評でよく売れていますよ~!」と教えてくれた。
CODEのヒットを当て込んで、初回から大量に仕入れてくれた大型店でもすぐに完売。「お代わり」を待っているところ…だとか。
うれしいわ~。マジでうれしいわ~。

90だから言ったんだよ、オレは…JMDの開発の時によ~!
「プリアンプは〇〇、パワーアンプはXX、キャビは△△、みたいに自分で組み合わすことができるようにしたらどうか?」ってサ。
言わないこっちゃない!
あ、でも私、JMD好きなんです。
  
CODE物語はコチラ  ↓  ↓  ↓
BREAK THE CODE!~その暗号を解け!<前編>
BREAK THE CODE!~その暗号を解け!<後編>

100ASTORIAも楽器フェア初登場。
目立つな~。
弾くとその素晴らしさがもっと目立つんだけどね…。
そうそう、ASTORIAの前でひっさしぶりにある若手ギタリストに会った。
彼はテレビのメジャーな音楽番組や「〇〇音楽祭」の類の現場でバンバン活躍している腕利きなんだけど、やっぱりASTORIA CLASSICみたいなコンセプトのアンプがMarshallから出るのをずっと待っていたんだって。
そうだろな~。わかるよ。
    
ASTORIAの詳しい情報はコチラ⇒いよいよASTORIAが出るよ!

110
従来のモデルもズラリ。

105ま、壁がないのが寂しいけど、片付けるのが大変なのよく知ってるから…。

120防音室も用意されているので爆音で試したい方はどうぞ。
どなたか弾いている最中に失礼!

130こちらはEDENコーナー!
こうして並べるとEDENもルックスがいいね!

145EDENは新しいヘッド、「TERRA NOVA」をフィーチュア。
お、おととい偶然「TERRA ROSA」の取材をしたばかり!
縁起がいいね~!

140
EDENも従来品をバッチリとディスプレイ。

150見るからに音が良さそうでしょ?!

160EDENは先日Silexのデビュー・ライブで素晴らしいプレイを見せてくれたhibikiくんが担当してくれた。

170さて、土曜日のCODEのデモンストレーターはKelly SIMONZ。
ステージの準備は完了。
CODE50とそれを操作するソフト、Marshall GATEWAYがインストールされたiPadが用意された。

180Kellyさん、出番でっせ~!
あ、さっき試奏していたのはKellyさんだったのね!(ホントはわかっていたけど…)

185足元には愛用のペダルボードもセットされた。

190ここのところのKellyさんの八面六臂の活躍ぶりを如実に表す人だかり!

200大きな歓声に包まれてスタート!

210KellyさんがGATEWAYに施したセッティングが後ろのディスプレイに大きく表示される親切な演出。

220一曲目は「Future Distination」。
Kellyさんのステージには欠かすことのできないメロディアスなスピード・チューン。

1_img_0649この曲でのKellyさんはプリセット51番の「JCM800」を使用。
ウン、CODEのJCM800は確かによくできてる。

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ResonanceとBassを上げ気味にして迫力の低域を狙った…っていうところかな?

1_img_2853
エフェクターは全編を通じてDELAY/STUDIOだけを使用。
今回はほとんどメロディだけなので、旋律を際立たせるために「やや深めにかけた」とのことだ。

1_img_2855

何の違和感も表さず、いつも通りの激烈なシュレッドを見せてくれた。
CODEのレスポンスの優秀性が証明されたようなもの…だって、Kellyさんについて行ってるんだから!
CODEだけにテクノロジーも「高度」だ。
270

KellyさんによるCODEのコンセプトや機能の説明に聴き入るお客さんたち。
ドンドン人が増えて来る!

240
ここでセッティングを変更してプリアンプを45番の「Plexi」にする。
CODEはPresenceの設定具合で音が劇的に変わるセッティングがあるので注意。
1_img_2880
上のPresenceの設定といいBassの設定といい、Middleを10にしたにしても結構ハイ寄りなセッティングといえようか。
上で触れたPresence同様、ノイズゲートのThresholdの値もサウンド・メイキングに大きな変化をもたらす。このノイズゲート、ものすごく効きがいいので、その使い方によっては毒にも薬にもなるので、上げるばかりではなくて、下げて使ってみるのも一考だ。
1_img_2837
二曲目はヴィヴァルディの『四季』から「春」。
Kellyさんのオハコだ。

250

プリアンプを「Plexi」にセットしての華麗な演奏…Kellyさんはいつものステージでは1959を使っているからね。
それほど違和感が少ない弾き心地なのだ!

230

同じセッティングでさらに「Opus #1」。
そうそう、やっぱり「Opus」でデモンストレーションをして欲しかったの!

1_s41a0005 あのいつものスリリングでアクロバチックなプレイが迫りくる!
おそるべしCODE!

285サングラスをハズしての激演!
ギタリストをそんな「弾く気」にさせてくれるのがCODEなのだ。

300辺りは通路の交通整理がでるほどの盛況ぶり!
この日、Kellyさんを初めて見る方がどれぐらいいらっしゃったのかはわからないが、ビックリしたろうナァ。

9_img_0701 そんな方は1959や1960がズラリと並ぶ東京キネマ倶楽部のKellyさんのライブにゼヒお出かけ頂きたお。再度ビックリすること請け合いだ。
kellyさんは全国各地でサービス満点のセミナー活動を展開しているけど、それで満足してはイケませんぜ。
やっぱり「キネマ」でのライブを観ないと!

205_2 短い時間ながらも充実のデモンストレーション。
私は次の予定が入っていたのでコレで会場を離れたが、Kellyさんはこの後もう一回舞台に上がった。
そちらの回も大盛況だったと聞いた。

290 Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website

310<つづく>
 
(一部敬称略 2016年11月5日 東京ビッグサイト 楽器フェア2016会場にて撮影 ※協力:株式会社ヤマハミュージックジャパン)

2016年8月12日 (金)

Marshall Roadshow~ASTORIA, ROAD to YAMAGATA(アストリア、山形珍道中)

♪行くぜ東北 レールに乗って コリャたまらんらん…。

東北新幹線は仙台までは乗ったことがあるんだけど、山形新幹線はコレがうまれて初めてのこと。
すなわち山形を訪れるのも、我が人生で初めてのことだ。
あ~、こういう景色、たまにはいいな~。
ナンカ、本当に目がよろこんでいるような感じがするわ。
今回は「出張Marshall Roadshow」。
企画はMarshall Blogではおなじみのギタリスト、関雅樹。
関ちゃんは頻繁に山形に来て演奏している当地のスター・ギタリストなのだ!
ちなみに今日のタイトルの「Road to YAMAGATA」はビング・クロスビー、ボブ・ホープ、ドロシー・ラムーアの「珍道中シリーズ」から。
「珍道中シリーズ」の原題は「Road to ~」だった。
だから「Road to Yamagata」で「山形珍道中」。
へへへ、実はこのアイデア、穐吉敏子の受け売りなんだ…。

10米沢を通過。
良質な肉牛で知られる米沢。「米沢牛」って反対から読むと「牛沢米」になるの知ってた?
どっちに転んでもおいしいよ~!
次の駅は「おいたま」。「置賜」のこと?

20到着~!
「やまがだ」?
ウワ!いきなりナマってる?!…と思ったら、「だ」ではなくて、「た」に「"(ダブル・クォーテーション・マーク)」が付いているだけだった。
スゴイな~、方面を案内する標識には「県庁・市役所」と「ホテル」しかない!

30改札を出ると早速さくらんぼ!

40駅舎はこんな感じ。
松本みたいだな…。
昔はもっといい感じだったんじゃないかしら?
日本は駅舎がツマラなすぎる!

50関ちゃんに駅まで迎えに来てもらって早速昼食。
老舗のそば屋に連れて行ってもらった。

60へぎそば。
これは二人前。食いしん坊の私が関ちゃんとシェアしてちょうどよいぐらい。
ところが隣にいたオジちゃんはコレに天ぷらをつけて一人でペロリと平らげていた。結構ビックリ!
関ちゃん曰く、「山形の人はよく食べるんですよ~」。
山形の麺類で有名なモノに「冷やしラーメン」というのがあるらしい。
現時点での「日本の最高気温」のチャンピオンは2013年に高知は江川崎という場所がマークした41.0℃らしい。
2007年の埼玉の熊谷と岐阜の多治見が40.9℃で次点。
残念ながらそれらの地点の後塵を拝し、今でこそ第四位に甘んじてしまっている山形だが、かつては1933年に40.8℃という記録を樹立して以来、74年もの間、日本で一番暑い場所の座を守ってきたのだ。
ヤダね~。
そういう背景もあって、この「冷やしラーメン」というモノが考案されたのだろう。
「熱いラーメンを食べたいけど、夏の間は暑くて食べられない」…みたいな。
何せこの「冷やしラーメン」という代物、冷やし中華とは全く種を異にするもので、普通の熱いラーメンをただただ冷たくしただけというモノだと聞いた。
先人の知恵というか、出来心というか、ヤケクソというか、アタシャとても受け付けそうにないな~。実際、現地の方々でも賛否が分かれていた。

70なんだってそんなに暑いのかという、山形が盆地だからというワケ。
へ?盆地?
「ぼんち」って「おっさむちゃんで~す」の?んなワケない。もう誰も知らない。
山に囲まれているせいで、フェーン現象が発生して、いいように暑くなっちゃうアレ。
私ね~、実は山形って海べりかと思っていたのよ!マジで。
ずいぶん変な所で新幹線が止まるな~って思ったの。
考えてみると酒田と勘違いしていた。
お恥ずかしい…。

タマにはこんな写真も…。
私がかけているサングラスはMarshall EyewearのJOHNNYというモデル。

80街をしばし見学。
グエッ!
だ、誰もいない!

90山形市は空襲を免れたため、古い建物が結構残っていていい感じ。

100_2好きなんだ~、こういうの。

1_img_0090ロンドンに頻繁に行くようになり、あのクラシックで美しい街並みを目にするようになってからというもの、余計に日本の古い建物に目が行くようになった。
いつも書いているけど、関東大震災と東京大空襲さえなければな~。東京だって京都に負けないどころか、世界一の観光都市になっていたと思うんだよね。

130市内唯一の大型楽器店が入っているビル。
1_img_0094コレは圧巻だった!
ナンダよ~、いいのあんじゃん!

150この建造物は「文翔館」といって、大正5年に落成した旧県庁舎。
昭和50年まで県庁舎として使用されたそうだ。
大正5年というと、1916年。今年で丁度100周年を迎えている。

160隣接しているのは旧県会議事堂。
ともに国の重要文化財に指定されている。

1_img_0104もちろん中を見たかったんだけど、あいにくお休み!
なんだよ~!
でも、また山形に来る目的ができたかな?
前庭では保育園児たちが楽しそうに遊んでいた。

180さて、今日の目的地はココ。
「Lover Soul」というバー。

190v「ラバー・ソウル」ってぐらいだから、入口にはさっそくFab Fourの顔が!

200v店内に入ってビックリ!

210集めも集めたり、どこもかしこもThe Beatlesグッズ!

220

230どこを見回してもおなじみの4人の顔だらけ!

240

250私はこういう、モノがたくさんあって、グチャグチャしているところが大スキなのよ!

260

270ドワ~、トイレものこの通り!

280目が回る~!

290フィギュア類も充実している。

300こんなんとか…

310イエロー・サブマリンとか…。

330コリャまたずいぶんスマートなレノン様だこと!

320v
メニューも徹底してる。

340このハッピを手にするには力が入ったとのこと。

350シングル盤のコレクション。

360vなかなか進んでいないんだけれど、四人囃子の岡井大二さんへのインタビューの文字お越しに長い間取り組んでいましてね。
ビートルズや日本のロック前夜を実際に経験した大二さんにその当時のご経験を語って頂いたの。
メッチャおもしろいよ。
まだMarshall Blogにアップできるまで時間がかかりそうだけど、お楽しみに!

370ところで、ナンダってココへやって来たのかというと…コレコレ。
このLover Soulで『Marshall Roadshow』を開催したのだ!
「Seki Plays ASTORIA」と題して、話題のASTORIAを実際に持ち込んで山形のギター・バカ、イヤ、ギター好きの皆さんに試してもうらおうという企画。

375…というのは、山形には大きな楽器店がさっきの一軒しかなくて、特にロック系の楽器が置いてあるお店になると、隣りの天童市まで行かなければならない。
そこにASTORIAが置いてあるとも限らない。
それならば…と、こちらからASTORIAを持って行ってお見せしちゃおう!というワケ。
関ちゃんが予め盛り上げていてくれたおかげで、「緑」だの「赤」だの、ATORIAの前評判は上々。

ガチャリ!
お、早くては、お客様だ来てけだとれ!
みんな、ギターばたがってだ~!
ないだて、うれすいごど!
380_2まずはよ、お願いばして私がASTORIAの説明どが、開発の裏話(うらばなす)ば、さしぇで もらったっけの。
かいずが、オラえの仕事だがらて。
みんな「んだのがぁ!んだのがぁ!」って聞いでけだっけのよ… ありがど様な~!

390vASTORIAだけんねくて、Eyewearどが、Stockwellばも紹介ば、さしぇでもらったっけの。
Stockwellば「麻雀パイのケースみだいだごで~」だど!! じょんだず!!
ほだいして言われっど、んだずね!
今時、ほだな例えよスンナリ出て来ねずね。
さすが 山形だこど!!
私も麻雀ばわ、すねっがったげんと、今の若い人だ、麻雀パイのケースあて、見だごどないんねがぁ?!
490
ほして、関ちゃんのデモンストレーション&ミニ・ライブ!
関ちゃんは、もうは、ノブ&フッキーの大ステージでASTORIA CLASSICば使ってけっだんだもは~。
ちぇっとばり前の ドイツ大使館でもよは、やんばいいい音ば聞がしぇでけだっけ。

400vバッキング・トラックなし、一部ループ使用のソロ演奏だど!
420v

「Mercy, Mercy, Mercy」…

410「Lady Violetta」等をプレイ。

430関ちゃん  こいな仕事ばわ、慣れっだがらて、ほんてんじょんだな~
ほして、何よりよASTORIAの音がよ、気持ち良さそうだどれ!

440v後半さはゲストが登場だべした!

450LoverSoulのマスター、 ジョージ半澤さん!
山形市ば代表する名ギタリスト。
まずは The Venturesの「Pipeline」ば。

460vこいっちゃはママのエリカさん。
もうよ、すこだま明るくて、おもしゃくて、チャーミングな人!
スッカリ魅了されだっけもは~!
480
ちゃんと演奏ば聞いっだんだが?!
ずほ、ずほ!
ちゃんと要所要所ば、押さえっだがして「Pipeline」の「♪テケテケテケテケ」に合わせでよ、華麗な舞いば、見せでけだっけな。
Stockwellば、たがったのはママの親友ちゃんだど。
すっかり眼鏡ば気に入ってけで、今ではよ、Marshall Eyewearば愛用してけっだのよ!

500
マスターの歌で「Crossroad」。
マスターは DUALば使用したっけず。
極上のトーンでブルージーなソロば、たっぷりど聞がせでけだっけ。

470ミニ・ライブ後のはお待ちかね試奏タイムだべ!

510持ち寄ったお気に入りのギターば、ASTORIAさ繋いでは 大騒ぎったなね!

520みんなおもしゃそう~!うらやますいごど~!

S41a0060 んで、最後はよ、記念撮影だべしたね。
いや~、楽しっけな~!

530お店はよ、ほのまま 通常営業さ戻ったんだべした~!
っと、知らない間に山形弁になってたわ~。
ココからは標準語に戻る。『オズの魔法使い』みたいでしょ?
巻末に標準語に翻訳したバージョンを付けておいたので、上の山形弁が読みほどけない人は、後で下をご覧アレ。

Roadshow終演後、マスターやママさん、そして居合わせたお客さんから山形弁や山形文化について色々と教わった。
そうしている間も音楽好きの常連さんたちが入れ代わり立ち代わりやってくる。
下のお客さんもそのおひとり。
山形弁についてひとしきり語った後、持参していた四角いケースをおもむろにパカっと開けると、そこには10ホール・ハーモニカがズラリ!
それを見たマスターが壁にかかったアコギを手にする。
「キーは?」とマスターが問うとそのお客さんが「ズー」と答える。「ズー」とは「G」のことだ。
『E.C. Was Here』の「Ramblin' on my Mind」のようだ!(訛りの話しね)
お客さんが山形をテーマにしたオリジナル曲を歌い出す。
アレ?どっかで聞いたことあるな~…と思ったら、コレ「Georgia on my Mind」じゃん!
つまり「Yamagata on my Mind」!
まさか、「on my mind」も楽屋落ちで狙ったんじゃないだろうな…。
コレがすごくよくてね~。
何という素敵な雰囲気!
550

私は根っからの東京生まれ、東京育ちで、就職して支店勤務になるまで地方の事情を知ることがなかった。
それで初めて富山に移り住んだ時、ひとりでジャズのライブハウスに出かけて驚いたことがあった。
満席のその店、私ひとりを除いて全員が知り合いなのだ。
すさまじいまでのアウェイ感!疎外感!寂寥感!
完全に知らない国にひとりで来てしまったようで、この雰囲気は長野に住んでいた時も同様だった。
ところが、このLover Soulはライブハウスではないにせよ、何しろ雰囲気がよくて、その空間にいれば、例え山形弁が思うようにしゃべれなくても、みんなが竹馬の友のように温かく手をさしのべてくれる。
こんなことを書くと富山や長野の人が意地悪と言っているように見えるかも知れないが、まったくそんなことはないからね。現に私は長野が気に入って一時真剣に永住を考えたぐらいだったんだから…。
というのも、山形の人はすごくおとなしいんだって。
「♪めでためでたの若松さまよ」で有名な花笠まつり。
アレはココ山形の大祭りなんだけど、これが実にユ~ッタリしたお祭りで、三社の勇猛さのカケラもないらしい。
山形の人達は、花笠まつりが東北三大祭りに入れてもらえないことに対してヤキモチを妬くワケでもなし。
そんな大祭でも、踊りの連がゆ~っくり通り過ぎるのをただボーっと見て楽しむだけなのだそうだ。
ま、暑いから動けない…という説もあるらしい。
そして、ギターを持参してASTORIAを試してくれた方々。
このハーモニカのオジちゃんもそうだけど、極自然に音楽を楽しんでいる…という印象を受けたな。
娯楽が少ないせいか、生活の中に音楽がある感じがした。
東京でもこうした空間がもちろんたくさんあるんだろうけど、大都会から遠く離れた地方都市でのこういうスペースは特別なオアシス感が漂っているのだ。
とにかくそんな素敵な空間で楽しい人達と最高の時間を過したのであった。
下の写真、向こうで関ちゃんの向かって右に座っていらっしゃる方は東さん。
関ちゃんの現地のパートナー的存在なんだけど、「頑強」を絵に書いたような方で、あのクソ重いASTORIAを小指一本で持ちあげたのには驚いた!(ウソです。でも本当にあまりにも軽々と持ちあげていらした)

Img_2161 それと、ハラがよじれるほど笑ったのがあの山形弁!
何しろ、あの言葉の響きがユーモラスなんだよね。
色々教えてもらってきた!
私も「言葉」に興味があるのと、Marshall Blogネタのためにしつこく根掘り葉掘り質問したんだけど、一切イヤな顔をせず、面倒がらず皆さんが丁寧に教えてくれた…どころか、「イヤ、そんなごど言わね」とか「んだば、コレ知ってっげか?」と言って、ネイティブ同士で方言自慢をしてしまう始末。
なにしろ、やたらと「゛」が付いちゃう。
「訛り」のことをしつこく話題にしたりしたら、ヘタすりゃ「バカにしてんのけ~?」なんて怒られそうだが、全然おもしろがっちゃってんの。
そう、山形弁もチョット地域が異なると言葉が変わってしまうのだそうだ。
これって「村々にその土地の英語がある」とか「100m移動すると使われている英語が変わる」とかいうイギリスの地方の英語と同じじゃん!
現地の人はメールも山形弁で書くので、予測変換では山形弁表記が一番最初に出て来るそうだ。
560
おもしろい表現をいちいち挙げるとキリがないので特に印象に残った表現や習慣を記しておくと…
★「かき回す」ことを「かます」とか「ガイロガイロする」と言う。「ガイロ」って一体何だろう?
★東京の感覚で言えば(正しくは横浜)、「じゃん」のような接尾辞のバリエーションがおもしろい。
一般的だと思われるのは「はぁ」。文尾にナゼか「はぁ」を付ける。
コレが北に行くに従い「ごで 」→「ず」→ 「くせ 」→「にゃあ」→「じゅう」→ 「の(こちらは庄内弁)」と変化するはぁ。
現地の人達はこの接尾辞でどこの出身かをズバリ言い当てることができる。
ヒギンズ教授かはぁ?
★お詫びの表現の三段活用:「われっけな~」、「われな~」、もっとも軽いのが「われ」。
★お客さんを迎えた時のおもてなしの出前といえば、東京の感覚では寿司かうなぎということになろうが、山形では大抵ラーメンを出前してもらうらしい。
★こっちから電話をかけて名乗る時、ナゼか過去形になる。
つまり「もしもし、●●です」ではなく、「もしもし、●●でした」と話し始める。
ちなみにコレは長野でも散見される現象で、お正月になると、「明けましておめでとうございました」と過去形で挨拶する。
まさかコレは英語からの影響であろうか?英語では時制を過去にシフトバックすることで丁寧な表現を作ることができる。
★我々は①のことを「まるいち」、(1)のことを「かっこいちと読むが、山形の人は「いちまる」、「いちかっこ」と読む。
シマッタ!山形では「いっせーのせ!」か「いっせーので!」かどちらを使うのか訊いてくるのを忘れた!Erikaママ、教えて!
…まだ他にも笑い転げちゃうようなのがたくさんあったんだけど、コレぐらいにしどぐはぁ。

1_s41a0062 もし山形を訪れる機会があったら皆さんも是非Lover Soulへお出かけくだされ!
いらっしゃる機会があれば「Marshall Blogを見ました!」とErikaママさんに伝えてください。
「よう来たはぁ」と言ってもらえます。
割引はありません。

Lover Soulのちょっと詳しい情報はコチラ⇒サッポロビール関連サイト

Erikaママのfacebookはコチラ⇒Erika Hanzawa (Lover Soul)

1_img_0001 そして、この晩投宿したのはコチラ、山形グランドホテル
東さん、お世話になりました。ありがとうございました!

570お邪魔した翌月には関ちゃんがギターを弾いているノブ&フッキーのディナーショウが開催された。

580イヤ~、ホントにおもしろかった~!
帰りに産地直売でさくらんぼをお土産にゲット。東京の半額!
それと関ちゃんから「山田屋のふうき豆」のお土産まで頂いちゃって…コレ、メッチャおいしいね!
関ちゃん、色々とありがとうございました!
あ~あ、また行きたいな~、山形(暑い時期は除く)。

関雅樹の詳しい情報はコチラ⇒The Website of Masaki Seki

ASTORIAの詳しい情報はコチラ⇒Marshall Blog

※山形のさくらんぼって、よく絵に書くように必ず二個ペアになってるんだよ。

590(一部敬称略 2016年6月5日 山形市Lover Soulにて撮影  ※方言指導:Lover Soul Erika ご協力ありがとうございました!)

※Marshall Blogは明日より夏休みに入ります。8月18日頃に再開する予定にしています。
読者の皆様におかれましても楽しい夏休みをお過ごしください。
私はマーブロの仕込みをやってま~す!


<【巻末特別付録】標準語翻訳バージョン>

ガチャリ!
お、早くもお客さんが来てくれた!
みんなギターを背負ってる~!うれしいね!

380_2
まずは、お願いをして私からASTORIAの説明やら開発の裏話をさせて頂いたよ。
みんなフムフムと聞いてくれてありがたや。

390v
ASTORIAだけでなく、EyewearやStockwellも紹介させて頂いた。
Stockwellのこと、「麻雀パイのケースみたいの」だって!ウマい!そういわれてみりゃそうだ!
今時、そんな例えはそうスンナリ出て来るもんじゃない。さすが山形!
私も麻雀をやらなかったけど、今の若い人は麻雀パイのケースなんて見たことないだろうナァ。

490
そして、関ちゃんのデモンストレーション&ミニ・ライブ。
関ちゃんはすでにノブ&フッキーの大ステージでASTORIA CLASSICを使っている。
こないだのドイツ大使館でもいい音を聞かせてくれた。

400v
バッキング・トラックなし、一部ループ使用のソロ演奏。
420v

「Mercy, Mercy, Mercy」

410
「Lady Violetta」等をプレイ。

430
関ちゃん、こういう仕事に慣れていて実にウマいんだな~。
そして、何よりもASTORIA CLASSICの音が気持ちよさそうだ!

440v

後半はゲストが登場!

450
Lover Soulのマスター、ジョージ半澤さん!
山形市を代表する名ギタリスト。
まずはThe Venturesの「Pipeline」を。

460v
こちらはママのエリカさん。もう最高に明るくて愉快でチャーミングな人!スッカリ魅了されてしまった!

480
あまり演奏は聞いてない?
ウソウソ、ちゃんと要所要所は押さえていて「パイプライン」の「♪テケテケテケテケ」に合わせて華麗な舞いを見せてくれる。
Stockwellを持っているのはママの親友ちゃん。
すっかりメガネが気に入って今ではMarshall Eyewearを愛用してくれている。

500

マスターの歌で「Crossroad」。
マスターはDUALを使用。
極上のトーンでブルージーなソロをタップリと聴かせてくれた。

470
ミニ・ライブの後はお待ちかねの試奏タイム!

510
持ちよ寄ったお気に入りのギターをASTORIAにつないで大騒ぎ!

520
みんな楽しそう~!うらやまし~!

S41a0060
で、最後は記念撮影。
イヤ~、楽しかったな~。

2016年8月 5日 (金)

"Cafe de Player vol.1"~Inaba Plays Les Paul with ASTORIA編

さて、休憩をはさんで「Cafe de Player vol.1」の後半はレスポール様のお出まし!
昨日紹介した高崎さんのギターコレクション本と同時に「Player別冊」として上梓されたのが『The GIBSON Les Paul Stadard 1958-1960』というレスポールの写真集だ。

20vプレイヤー・コーポレーションの田中社長が編んだ、ロックの歴史を刻んだ名器の写真集。
しかも、「スタンダード、1958~1960年製」と的を絞った凝りようだ。

30v高崎本同様、「超」がいくつもつく労作だけあって、思い入れタップリに内容を解説する田中さん。ん~、確かにレスポールってのはいいもんだ。
高級感があって、いかにも「貴婦人」というイメージが漂うもんね。
そして、このフィニッシュの風合い。
Philp CatherineのカスタムもFrank Zappaのデラックスもいいけど、レスポールといえば、やはりスタンダードにトドメを刺すだろうナァ。
Tal Farlowに「Gibson Boy」なんて曲もあるけど、いつの時代も憧れだ。
ワタシャ、ニューヨークで生前のレス・ポールに会って、自分のレス・ポールの写真を見せて、本人と握手したのが自慢なのだ!レスは生涯来日しなかったからね。

35素晴らしい写真の数々はPlayer誌で長年活躍されている大谷十夢治さん。
同誌の売りでもあるセンターフォールドの写真でおなじみだ。
ゲストで登場。
高崎さんのギターの写真も大谷さんの手によるものだ。

40田中さんに撮影の心がけを問われると…「偉そうに写るように撮る」とのご返答。
わかるな~。自分なりにすごくよくわかる。
私はライブの写真を撮る時、ミュージシャンに畏敬の念を込めて撮っているつもり。だから老若男女を問わずミュージシャンには偉そうに写って欲しいといつも思っている。
ま、タマには撮るけど、最近やたらと見かけるお客さんが暴れている様子の写真なんかどうでもよくて、ミュージシャンが音楽をクリエイトするその作業の崇高さをひたすら写したいと思っているのだ。

50vそして、御大の登場!
田中さんが手にしているのは、1959年製のレスポール。
さすが田中さん、シレっと何でもなくお手にされているが、時価3,000万円は下らないと言われている世界の逸品だ。イヤ、もっと値が張るのかな?
この59年のレスポールというと、いつも思い出すことがある。
20年近く前にLAのギター・センターに行った時のことだ。
高級ギターのコーナーの壁に立派なアクリル・ケースに入った59年製のレスポールが展示されていた。
値段を記した小さなプレートに目をやると、「Formerly owned by Mick Ralphs」みたいな表示がしてあった。
そのギターの以前の持ち主はBad Company、あるいはMott the Hoopleのミック・ラルフスで、表示されていた値段は70,000ドルだったように記憶している。
当時の為替レートで1,000万円程度だった。
傍らにいた店員に訊いてみた。
「Did Mick sell this guitar to make ends meet?」
答えは「Oh, yes!」だった。
チョット寂しかった。
「make ends meet」の意味は自分で調べてみてください。
ビートルズの「Lady Madonna」にも「♪Wonders how you manege to make ends meet」という歌詞が出てきますな。

60vそして、デモンストレーターの稲葉政裕が登場!
3月のMarshall GALAで大熱演がまだ記憶に新しい。
稲葉さんは今回のレスポール本に付属しているDVDでデモンストレーションを担当されている。
その関係で激務の合間を縫ってこのパーティに駆けつけて頂いたというワケ。

70向かって左が58年製、右が59年製。
それをMarshall ASTORIA CUSTOMとDUALで鳴らして頂こうというヨダレものの企画だ。
ASTORIAは2015年製。
名手に名器…いい音がするにキマってんじゃんね~!
実は、こういう企画があるということを耳にして「是非ASTORIAで!」と北村さんに強引にお願いしてご採用していただいたのだ。
だ~って折角の58&59年のレスポールだもん。最高の音で聴きたいじゃん!

80さて、ここでASTORIAつながりで脱線。
実は稲葉さんはこの日がASTORIAデビューというワケではないのだ。

90v稲葉さんは、来る8月7日の甲斐バンドの日比谷野音での『THE BIG GIG AGAIN 2016』にASTORIA CLASSICを携えて出演されるのだ~!

95vこのあたりの写真はそのリハーサルの初日のようす。

100つまり、稲葉さんが初めてASTORIAをお試しになられた時のことだ。
お試しの結果はどうだったかって?

110vこんな感じ!
メッチャいい音!
この時は暫定のペダルだったので、本番の野音の時にはさらにグレードアップしたトーンを味あわせてくれるだろう。
楽しみ!

120vそして、パーティに戻って…。
今日、稲葉さんに弾いて頂くASTORIAはCUSTOMとCLASSIC。双方、直つなぎ。
レスポールとASTORIAの間にあるのはギター・ケーブルだけだ。

130まずは58年の方をDUALで。

140vクリーンとクランチの双方の音をチェックするためにDUALを用いた。

150稲葉さん、ゴキゲン!
175
59年の方も最高!
サラっとSteely Danの「Kid Charlemagne」のLarry Carltonのソロが出ちゃうところなんかホレボレしちゃう。
余談だけど、このソロ、Larryは完全にアドリブで弾いたっていうんでしょ?私は信じない。
Charlie Parkerじゃあるまいし、こんなソロをぶっつけで弾けるなんて「人間」ではないでしょう?…と、この曲を聴くたびにいつも思っています。

180
田中さんからの「違いはいかがですか?」の問いかけに…。

170_2 「あ、わかりません。両方良すぎちゃって、正直よくわかりません!」と稲葉さん。
音質がどうとか、弾き心地がどうとか…ま、普通はそういうことを答えるのが定石なんだけど、ゴチャゴチャ言わない。
稲葉さんは指で意見をおっしゃったのですな。
でも、MCがメッチャおもしろいのよ、稲葉さんは。
この日も爆笑の連続。
何でも高校の時にはもうGibsonレスポールとMarshallを使っていらしたという。

この後、ありがたくもお時間を頂戴して私もASTORIAの説明をさせて頂いた。

190v

後半はバッキング・トラックに合わせてのデモンストレーション。
DVDに収録されている稲葉さんのオリジナル曲や…

160vJeff Bechの「'Cause We 've Ended as Lovers」、The Allman Brothers Bandの「Jessica」他を演奏。
Dickie Bettsの話も面白かったな~。
あ、FilmoreでDuaneとRichardが使っているのもレスポールにMarshallのコンビネーションです。1959。
ジャケット写真を撮影したのはJim Marshall。このことはコチラに記しておいた。

200アンプはホットなクランチが魅力の赤いCUSTOM。

210稲葉さんじゃないけど、もう「わからん」!
「筆舌し難い」という表現があるけど、まさにソレ。
この音の素晴らしさは文章なんかで書き表せないよ!
また、誰にも文章なんかで表現して欲しくない。
ただ聴いて感動してもらいたい!…そんな音よ。

230vギターとアンプとそれをつなぐケーブルが1本。
それを操る音楽家。
一体、他に何を望もうか…Who could ask for anything more!ってヤツ(「I Got Rhythm」より)。
1958~1959年から約60年。
ギターは基本的にそれほど大きな変化を遂げていないが、アンプはテクノロジーの進化に翻弄されて、その姿をずいぶん変えてきた。
最近ではボタンひとつでいろんなメーカーの音が出るという便利そうなアンプが喧伝されているけど、それもよかろう。
そういう時代だ。テクノロジーの恩恵は大いに受けるべきだ。
しかし、我々はこのホンモノだけが生み出すことができる素晴らしい音を子孫に伝えていく義務があるのではなかろうか?
真空管を変えるのは面倒だし、金がかかるし、トラブルもないワケではない。
トランスという鉄のカタマリが入ったアンプ・ヘッドを運んで歩くのは労苦以外の何物でもない。
しかし、人類からこの音を奪い去っては絶対にいけない。

このビロードのようなレスポールのサウンドに包まれて、アンプ屋としてそんなことを考えてしまった。
そんな機会を与えてくれたPlayerさんと稲葉さんにこの場をお借りして心から御礼申し上げる次第である。
レスポールもASTORIAも大スキ!

235誰しもが感動した素晴らしい演奏に割れんばかりの拍手が送られた!

稲葉政裕の詳しい情報はコチラ⇒ina-p's blog

240_2『The GIBSON Les Paul Stadard 1958-1960』の詳しい情報はコチラ⇒Player ON-LINE

250vb『愛蔵版 高崎晃Guitar Collection』の詳しい情報はコチラ⇒Player ON-LINE

260vb(一部敬称略 2016年8月1日 一部を除き秋葉原CLUB GOODMANにて撮影)

2016年8月 4日 (木)

"Cafe de Player vol.1"~高崎晃編

今年も欧米のロック・フェスティバルに出演し、相変わらずの活躍ぶりを見せファンを狂喜させているLOUDNESS。
明日(現地時間)には、北ドイツで開催されるへヴィ・メタルの祭典、Wacken Open Airのステージに立つ。
そして、世界を又に掛ける演奏活動だけでなく、音源や周辺アイテムのリリースも盛んだ。
まずは以前にもMarshall Blogで紹介した『SAMSARA FLIGHT』が遂に7月にリリースされた。

10

「samsara(サンサーラ)」というのは 、サンスクリット語で「輪廻転生」を意味するそうだ。
だから『輪廻飛翔』。
「全ての物はそのままの状態として存在し続けることはないが、改変や連鎖を繰り返して存在し続ける。だからよいつながりが実現するように努力しなさい!」という教えなのだそうだ。
結成から35年が経過し、素晴らしい音楽の輪廻を具現化し、成長し続けているのがLOUDNESSなのだ。

20『SAMSARA FLIGHT』はCD×2+DVDの3枚組という構成。
CDはセルフ・リメイク・アルバムとファンが選曲したベスト・アルバム。
そして、DVDはにMarshall Blogでもレポートした『"THE SUN WILL RISE AGAIN"~30th Anniversary THUNDER IN THE EAST~ in JAPAN』と銘打った昨年9月7日の渋谷公会堂でのコンサートのもようが収録されている。
35年の活動のマイルストーンとなるような豪華作品だ。

LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

30そしてコチラも以前Marshall Blogで紹介したアイテム。
『愛蔵版 高崎晃Guitar Collection』…高崎晃のギター・コレクションを網羅した豪華本がPlayer誌別冊としていよいよリリースされた!
印刷に立ち会い、ディティールにまでこだわった美術写真集級の美しい仕上がりで、増刷の効かないハンドメイド・クラスの逸品だ。だからOne-offの限定生産。
実際、持っただけで、制作者の意気込みと情熱と愛情が伝わってくるような重厚な作りだ。
もちろん題材がそれを手伝っていることは言うまでもない。
ページを繰るのが全く申し訳ないぐらい!
そして、掲載された美しい写真の数々。
「物撮りの最高峰」のような、完璧、かつドラマチックな写真が満載だ。
それにとてもいいニオイなの…柑橘系とか、シトラス・ミントとかいう意味ではないよ。
高級な本にだけ漂う紙とインクの芳香。
私はコレと中古レコードのカビのニオイが大スキなのだ。
80v
6月13日までに予約された方には予約特典として、これまでPlayer誌に掲載されたLOUDNESS関連の記事の80%を網羅しているCD-ROMが付けられた。
CD-ROMの盤面にあるように、1979年からの記事が収録されている…って、LOUDNESSのデビュー前じゃんか!とお詳しい方にはピンと来るハズ。
そう、何とLAZYに関するの記事も読むことができるのだ!
『Young Mates Music』を母体として『Player』誌が創刊されたのは1968年のこと。
『Sgt. Peppers』の翌年だよ。
そんな長大な歴史を持つの老舗雑誌だけが成し得るうれしい企画なのだ。
110

さらに、切り離せば4枚の絵ハガキになる「オリジナル・ポストカード」も予約特典としてプレゼントされた。

100

世界がうらやむMarshallを含む高崎さんのバックラインも紹介。
高崎さんに愛用して頂いてきたMarshallの社員として、私もインタビューを受け、紙幅を汚させて頂いた。
うれしいなったらうれしいな…愛蔵の宝物となった!
もちろんイギリスにも1冊送付させて頂く。

愛蔵版 高崎晃Guitar Collectionの詳しい情報はコチラ⇒Player ON-LINE

120
これまで歴史的に別冊を上梓することがマレであったというPlayer誌。
ここまで気合の入った冊子の刊行ゆえ、出版の記念イベントが催された。
題して『Player Presents 'Cafe de Player vol.1" ~Player W別冊記念パーティ 』。
実は今回別冊が2冊上梓されているため「W」になっている。
今日はパーティの前半、「高崎さん」の部をレポートする。

40v会場内に貼られた高崎さんやその愛器、さらにレスポールの写真の数々が雰囲気を盛り上げる。

45司会進行を務めたのは編集部の北村和孝さん。
高崎本は北村さんの労作だ。
私のインタビューも北村さんにお声をかけて頂いて実現した。
まずは開会のご挨拶があって…

50v株式会社プレイヤーコーポレーションの田中社長からご挨拶が述べられた。

60vそして田中さんのご発声で乾杯!
出版記念のパーティだからね。
労作の出来、おめでとうございます!70現在休暇中の高崎さんからはビデオ・メッセージが届けられた。

90北村さんから高崎本の仔細な説明や苦労話があり、パーティ前半のメインイベントにさしかかる。
主役はコレ。
真ん中はイギリスが誇るオーディオ・ブランド、マッキントッシュだが、コレが主役ではない。
その両側にセットしてあるやや大きめのコンソール。

145 この機器を製造している株式会社エルプの竹内さんから説明がなされる。

150v

コレは針を使わないレコードプレーヤー。
レーザーの照射によってレコード溝を読み取る夢のプレーヤーまもだ。
こういう機械があるということを耳にしたのはもう相当前の話になるが、実物を見たのはこれが初めて。
160

素晴らしい音質。
針やカートリッジがない分、レコード盤の溝をダイレクトに読み取るため、ピュアな音像が得られるのだそうだ。
これでいいアンプとスピーカーを揃えてさ、ホッピー片手に名録音・名演の誉れ高いジャズのレコードを聴くワケよ。
ナニ聴こうかな~。クラシックも用意しとかなきゃな~。

140リアパネルは実にシンプル。

170パーティは、会場のライブ用のPAシステムを利用し、LOUDNESSをはじめとした高崎さん関連の音源の試聴会となった。
耳もツン裂けんばかりの超爆音!
オリジナル盤とオリジナルのリマスター盤の聴き比べもおもしろかった。
いつも書いている通り、私は死ぬまでにはなるべくたくさんの音楽を聴きたいと思っているので、プレスによる音の差異のようなものにはほとんど興味がないのだが、へへへ、おもしろかった。
何せ二井原さんの歌声が前だったり中だったり…定位という意味ではなくて、ヌケというか張りというか…全然違うのだ。
樋口さんのバスドラムの音の深さや輪郭なんかもガラリと変わる点に驚いた。
イヤ~、マジでスゴかったわ~。

レーザー・ターンテーブルの詳しい情報はコチラ⇒株式会社エルプ公式ウェブサイト

180もちろん会場では本が即売された。

130

<つづく>

(一部敬称略 2016年8月1日 秋葉原CLUB GOODMANにて撮影)

2016年7月21日 (木)

ドイツでバッタリ、ASTORIA

久しぶりにドイツに行って来た。
昔は春になるとフランクフルトに行って、Marshallの連中とワイワイ楽しく、かつガンガンハードに仕事をしたものだ。
Frankfurt Musik MESSEという世界最大の楽器の展示会ね。今は上海の展示会の方が大きくなっちゃったのかな?
フランクフルトでは英語は言うに及ばず、そこでMarshallの連中からずいぶん色んなことを教わり、様々なことを経験した。
一番最初にフランクフルトに行った時は、「何て愛想のない街なんだろう…」と驚いた。
何となく街全体が灰色で暗いイメージだった。
ドイツ人の友達がこう言っていた…「シゲ、間違ってもフランクフルトがドイツのすべてだなんて思わないでくれよ!ドイツはものすごく美しい国なんだ」…結局、その後何回もドイツに赴いたが、行ったところといえば、完全にフランクフルトだけだ。
例え灰色に映る街でも、私にとってはMarshallの連中との友情を育んだ楽しい思い出がつまった場所だ。今の自分の地位を築いた礎がそこにあったとしても過言ではないであろう。
そのMusik MESSEのことはアーカイブ的にまた書き下ろしでMarshall Blogでレポートしたいと思っている。

10さて、今日のドイツは時差なしの日比谷線で行くドイツ。
広尾にあるドイツ大使館のことだ。
「ナ~ンダ」ということなかれ、ひとたび一歩大使館の敷地に足を踏み入れれば、ご存知の通りそこはドイツ。
治外法権っていうヤツ。

6_plate 今日のMarshall Blogはココで開催されたチャリティ・パーティのレポートだ。
『ドイツ人支援基金ガーデンパーティー』という日本在住のドイツ人を援助する資金を募ることを目的としている。

Bdf 我が人生、イギリスに次いでふたつめの大使館。

6_plaque大使館の中なんてそう易々と見ることはできないからね。
ジックリと案内しちゃうよ!

6_appearance あ~、ドイツだ。ドイツに来ているんだ!…と思い込むとまた楽しさもひとしお。
フランクフルトを思い出すナァ~、ウソこけ!

20チョット庭を散策しましょうかね。

30こんなんなってる。

40

イギリス大使館も見事だったけど、ココも東京のど真ん中とは思えない別空間。
50最初の駐日ドイツ大使館は1863年1月に横浜市に設けられた。
その後、1865年に現在の場所に移設されたそうだ。
家内の親友はドイツ人男性と結婚して、女の子を授かった。可愛い子でね。
学校に上がる年になってその友人が知ったことは、ドイツ語を話す小学校というのは日本で横浜にしかないということだった。
アメリカン・スクールというのはよく聞くけど、確かにジャーマン・スクールというのは聞いたことがないもんナァ。
それも日本での初めてのドイツ大使館が横浜に設けられたことに起因しているのかもしれない。

60このあたりはガーデン・パーティの会場。

70順調に準備が進む。
何だか映画『ゴッドファーザー』のアル・パチーノとダイアン・キートンの結婚式のシーンみたいじゃん?

80ドレス・コードはないものの、皆さんとてもキチっとした身なりでセレブ感バッチリ!
私なんかいつものMarshallシャツだよ。すなわち仕事着。

90開宴時間が近づいて母屋(?)に人が集まって来た。

100_2そして、セレモニーが始まる。

110まずはご挨拶。
マイクを握っていらっしゃる方が大使のハンス・カール・フォン・ヴェアテルンさん。
パーティの趣旨や参加の方々への感謝の言葉が述べられた。

120開会の儀式。
ドイツ式の鏡割り?

130日本酒ではなくてもちろんビール。
ビヤ樽の栓を木槌で開く。
ドイツでもホントにこんなことやってんの?!

140失礼ながら、私にとって、ビールに関してはイングリッシュ・エールがナンバー・ワンだけど、ドイツのバイツェン・ビアも捨てがたい。
イングリッシュ・エールより冷たいし、あの香りがタマらない。細長いグラスて頂くのがまたおいしいんだ!
フランクフルトの展示会では、毎日仕事の後、帰り道にみんなで駅前のパブでイッパイひっかけたものだ。150んでもって、カンパ~イ!

160参加料には2ドリンクとフリー・フードが含まれている。

170現地で紹介してもらった新しいお友達Enlyちゃん。
彼女もシンガーソングライターとしてバリバリ活動している。
プレッツェルをゲットしてゴキゲン!

200v

館内に入る。どうでもいいことなんだけど、気になったのがこのトイレの案内。
なんで「トイレ」と「洗面所」が併記されてんの?…と思ったけど、「洗面所」は中国人のお客さん向けということか?
トイレのことを中国語で「洗面所」っていうのかどうか知らないけど。

180さすが!廊下にはヨハネス・ブラームスのイラストが。
The BandのGarth Hudsonだったりして…。

190外ではガーデン・パーティ。
母屋の中ではバンドによるダンパ。
舞台にはズラリとMarshallが並べられた。
左から1974XとASTORIA CLASSIC。
ドラムをはさんでASTORIA CUSTOMとDUAlだ。

210バンドはMackie the Band。

220川上真樹

230vMarshall Blogではおなじみの関雅樹。

240v関ちゃんは1974XとASTORIA CALSSICを併用。

250v足元のようす。
音に関しては関ちゃんも極度のうるさ方だ。

260上手のギターはFrank Kato-Bernhardt
このパーティの立役者にして大のMarshallズキ。
かつてはこの大使館に勤務されていたが、現在は海外に転勤になってしまった。

270vこのパーティのために一時帰国。
何から何までお世話になってしまった!
Danke schon, Herr Bernhardt!
それほどドイツに行っていたのに覚えたドイツ語といえば「アインフォフ ツグライフェン」という表現ぐらい。
コレ、「おひとつどうぞ」という意味。
Marshallのブースに詰めていて、あまりにもたくさんのドイツ人が「ポスターをもらっていいか?」と訊いてくるので覚えてしまった。
FrankはASTORIA DUALを使用。

280vベースはのまぐちひろし

290vドラムは八木一美

300v約30分のステージを全部で3セット。

380おなじみのロックのスタンダードを次から次へと演奏する。

390vそして、お客さんを踊らせなくてはならない!
踊ってる~!

395「Take it Easy」で始まり、レパートリーはかなり幅広だ。
もちろん全セット違う曲で構成する。

396ボーカリストが加わる。

400StuartO (スチュアート・オー)

410vスチュアートは以前にもMarshall Blogにご登場頂いている。
久しぶりの再会。だいぶスリムになっちゃって!私も見習わねば。
熱唱&激演ぶりは相変わらずだ。

420外はもうスッカリ真っ暗。
460
ガーデンの方も盛り上がってる!

440何台もカメラをブラ下げて歩いていたら、「写真撮ってくださ~い!」なんて声をかえられパチリ。
Marshall Blogにご登場頂きました!
向かって左の女性、後で少しお話しをうかがったところ、かなりの珍名さん。
私、結構な珍名マニアでしてね。珍しいお名前の方に出くわすと、必ずご出身を確認することを励行している。

450David Bowieの「Starman」なんかも演奏ってたな。
実は私も25年ぐらい前は長野のパブで8年近くハコバンをやってたのですよ。
オールディーズを中心に、ジャズからハードロック、歌謡曲まで色んなのを演ったな。
楽しいよね~。

470歌い出しがShocking Blueの「Venus」と同じBon Joviの曲なんかがウケていたけど、やっぱり世代の違いを感じるね。

480ギター陣、ふたりともASTORIAでノ~リノリ!
やっぱ音がいいと気合が入るよね!

490各ステージの後半はオーさんがリード・ボーカルを担当。

500vさすが皆さん慣れていらっしゃって、スムースに盛り上げていく手管がスゴイ!

510ちゃんと笑いも取っちゃうし!
「いい湯だな」は演ってないです。

520お客さんもステージの回を重ねる度に大胆に!

545

ちゃんとダンス板をセットしてるもんね。
コレは社交ダンスをするときに、靴底がスムースの滑るように使用する1m四方のダンス専用の板。
学生の時、コレを敷くアルバイトを何回かやった。
「世界ダンス選手権」を開催する武道館みたいなデカい会場だと、当然モノスゴイ数の板を使うんだけど、最初の方に敷いた全体の中心となる板の組み合わせにホンの少しでもズレがあると大変なことになる。
ズレにズレが重なって、端っこの方になると、ヘタをすれば50cmぐらいの誤差が出て、ヘリがギザギザになってしまうのだ。
だからそういう大きな会場の時は、会社の責任者が最初の板の組み合わがちゃんと出来ているかどうかをまず確認して、それがOKであれば大勢の学生でジャンジャン板を付けたしていくのだ。
どうでもいい話しなんだけど、コレを見てついなつかしくなっちゃって!

546

大使も奥様と楽しくダンシング~!
向こうの人はこういう機会があると実にウマく踊るんよ。
決して踊りがウマい人ばかりなワケではないんだけど、人が集まれば音楽を奏で、音楽が奏でられればそれに合わせて身体を動かす…このプロセスを本当に自然にこなすんだよね。
そして、すごく楽しそうにしている。
音楽のあり方が日本と丸っきり違うのだ。

550

外も盛り上がってる!
540
ステージもいよいよ佳境。
Frankがフィーチュアされる!

530パーティの立役者に花束が贈られた。
また近々日本を発っちゃうからね。
ご苦労様でした!

560最後はメンバー一丸となった大盛り上がり大会。
ダンス・フロアでは老若男女を問わずお客さんが踊りまくってる!

570あ~楽しかったね!
関ちゃん、Frank、どうもありがとう!
今日も大活躍のMarshallでした~。

関雅樹の詳しい情報はコチラ⇒The Website of Masaki Seki

590会場に落ちていた紙袋。やっぱドイツだね~。

Marshall ASTORIAの詳しい情報は⇒いよいよASTORIAが出るよ!

600<タイトルについて>
名キーボードプレイヤー、小川文明さんがご存命の頃、和佐田達彦、そうる透、武藤祐生、そして田川ヒロアキの5人でSPICE FIVEというバンドをやっていた。
演奏もしゃべりもアドリブのこのバンドがおもしろくて、ずいぶんMarshall Blogにライブ・レポートを掲載した。
一方、フランクフルトのその展示会で私がMarshallのブースにいると、人ゴミのなかからSPICE FIVEのメンバーでヴァイオリンの武藤さんが突然現れた。
かなりビックリした。そんなところでバッタリ会うなんて想像だにしていなかったからね。
そしたらその話を聞いたヒロアキくんがその晩のステージで、「♪ドイツでバッタリ~」とアドリブで歌ってくれたのだ。
コレがおもしろくて忘れられず、今日の記事のタイトルにさせて頂いた…という楽屋落ちでした。
今頃ヒロアキくんもコレ見て笑ってるハズだ。

(一部敬称略 2016年6月3日 駐日ドイツ大使館にて撮影)

2016年7月11日 (月)

ペギのドラム・ショップ・スタッフ体験記

20_2グッドモーニングアメリカのペギによるNATALクリニック第二弾!
会場はお茶の水ドラムコネクションさん。すなわち「ドラコネ」。
このポスターにある『ペギのドラコネスタッフ体験!!』というのは、文字通りペギちゃんにドラコネの店員さんになってもらおうという企画。

10そして、もちろんデモンストレーションもあり。
ただいま会場の設営中。

20_3ドラコネさんにはNATALスネアを色々と展示して頂いている。

30人気のARCADIAシリーズのアクリル・スネアも!
ありがとうございます。

40ペギ店員登場。
胸の名札がカッコいい?!

50まずは日課の朝礼から。
ペギちゃん、気合入ってます!

60さっそくペギ店員から業務に関する質問が…。
「バイト代はいつ上がるんでしょうかッ?」
オイオイ、まだ1秒も働いてないぞッ!

70v…ということで、さっそくお仕事。

80vレジに入ってファンの方々とおしゃべりしたりサインをしたり。

90セッセ、セッセ。

100次は、NATALのスネア・ドラムを買ってくれたお客さんへのプライベート・レッスンだ。
お客さんは先日のクリニックで舞台に上がってドラムをプレイしてくれた彼だ。
ありがとうございます!

110今、スタジオの中ではペギちゃんの厳しいドラム教室が行われている。
「ナニやってんだ!」、「しっかりせんか!」、「腕立て50回!」…などという怒声が漏れ聞こえてくる。

120なんてことはもちろん一切なくて、ペギ先生の懇切丁寧なレッスンだ!
これだったら私も受講したいナァ。

130ハイ、お疲れさまでした!

160v

さて、クリニックの準備も完了。
これが今日ペギちゃんが使うNATAL。
メイプルのキット。フィニッシュはグロス・バーガンディだ。

150お客さんがお揃いになったところでペギちゃん登場!

170vまずはごあいさつ。
「この距離、大丈夫ですか?激しくやるので、いい刺激になると思います!」

180「動画もOKですよ!」のひと声で一斉にスマホの花が咲く!

190まずは「コピペ」。
客席から「ヤバい!」、「カッコいい!」の声が上がる!

200v今日はQ&Aが中心の内容だ。
コレがまたいいんだ!
ペギちゃんのトークのうまさ、おもしろさは尋常ではないからね。

210例によって質問だけ記しておくと…あ、ペギちゃんがどう答えたか知りたかったら是非ペギちゃんのNATALのイベントにお越しくだされ。
どんな質問にもおもしろおかしく、しかしマジメに答えたくれた。

220v●ペギさんがドラムを始めたキッカケは何ですか?
●グドモで一番ムズカシイ曲は?
●NATALを使っている理由は?
●今の髪の毛の色の名前は?
●「ディスポップ・サバイバー」の最初はどうプレイしているんですか?
●なぜゴールデン・ボンバーと共演したいんですか?
●ライブの見せ場はどこですか?
●フェスで「少年」を演って欲しい!
…等々。
それにしてもペギちゃんはトークがウマいね。
まず、「エ~」だの「ウ~」だの絶対に言わない。何でもスッと答える割には話す内容が理路整然としていて、言葉に重みがある。頭のいい証拠だ。
しかし、それでいてとてもフレンドリーなのだ。
私もペギちゃんを見習わねば!
例えどんなに自分より年下でも、優れた部分は素直に参考にさせて頂く…それがオレ流。
あ、こんなオッサンのことはどうでもいいか。

230反対にペギちゃんからお客さんに質問するシーンも。
男女でお越しのお客さんに向かって…「そちらのお二人さんはカップルですか?」
すると、そのお客さんが「去年初めてグドモのライブを見に行って感動しました」。
加えて、「今月結婚しました」と発表!
「今月」だぜ!ということはまだ一か月経ってない!私なんか来年で30年だからね。
「おめでとうございます!」とペギちゃんと会場のお客さん全員からふたりに祝福が贈られた。

240もう一曲。
「ナニを演ろうか…」とさんざっぱら悩んだ結果、「アブラカタブラ」に使用と思ったら、アララ?
お客さんの反応が微妙…。

280

ほんじゃ、カップルさんのリクエストで…「未来へのスパイラル」に決定!「♪オ~オ~オオ」で盛り上がる!

290v

店内に響き渡るペギちゃんの爆音!
この爆音がグッドモーニングアメリカをドライブさせるのですよ。

300

そう、NATALのドラムは飛び切り鳴りが良いので、とりわけ音が大きいのだ。
しかし、バランスがすごくいいので、とても叩きやすい。
その音色が「音楽的」とよく言われる。

310v

ペギちゃんお手製のクジ引きコーナー!

250今回もレアなTシャツや…

260v愛用のシンバルなどがファンにプレゼントされた。

270最後はみんなで記念撮影。

320終演後、レッスンを受けた彼のスネアにペギちゃんからサインのプレゼント。

330_2最後までサービス満点のペギ店員なのであった!

340vさて、グッドモーニングアメリカ企画のイベントが明後日からスタートする!
こちらも楽しみだ!
初日のO-WEST行って来ます。

Yla グッドモーニングアメリカの詳しい情報はコチラ⇒Official Site
クロサワ楽器お茶の水ドラムコネクションの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

350v(一部敬称略 2016年5月29日 クロサワ楽器お茶の水ドラムコネクションにて撮影)

 

 

2016年6月13日 (月)

ペギのNATALスペシャル・ドラム・セミナー

私はクリニックとか展示会のようなイベント仕事が好きで、前にいた会社では北海道から九州まで腕利きギタリストを伴って国内を回り、「Roadshow」と称したMarshallのクリニックを頻繁にやらせて頂いたものだ。
今日はそんなクリニックのお仕事。
グッドモーニングアメリカのペギによるNATALのセミナーだ!
ところで、NATALは「ナタール」と読んでくださいね~!

10_3以前、『ナタール・ドラムをサワール。そんな企画でゴザール』というNATALドラムのショウケース的なイベントを開催したが、今回はペギちゃんを講師に迎えたクリニック・タイプの内容だ。

20秋葉原のイケベ楽器ドラム・ステーションさんのご協力によって開催された。
満員御礼!
会場はギターを眺めながらイッパイできるというバー「IkeBECK」さん併設のスタジオ。
私はといえば、もう大分前の話になるが、クリニシャンによる4曲の演奏とおしゃべりで、3時間半に及ぶクリニックをこのスタジオでさせて頂いたことがある。
イヤ~、あの時はよくしゃべったな~。
お相手がジャズ・ギタリストで、すっかりジャズの話しで盛り上がっちゃったんだよね。
とにかく、お客さんがもっと2人の話しを聞きたい!とおっしゃるもんだから、つい調子に乗ってしまったのだ。
あ、Marshallのクリニックでしたら台本なしで3時間ぐらいイケます。ま、本を2冊も書けばいい加減だいたいのことは頭に入るわね。
題して『講談:ジム・マーシャル物語』ね。お仕事お待ちしております!

30今日の司会はドラム・ステーションのコージー村上さん!
「知る人ぞ知る」ではなくて、ドラムに関係する日本国民なら全員おなじみのお名前だろう。
昔、村上さんが司会をご担当された菅沼孝三さんのドラム・クリニックに遊びに行ったことがあったんだけど、その中で孝三さんは村上さんをこう紹介されたていた。
「この人、異常ですねん。だってコージー・パウエルのドラム・キットに使われているビスやワッシャー、とにかくひとつひとつまで全部頭に入ってはるんですわ~」
ま、村上さんなら全然不思議はないでしょうね。というぐらいのカリスマ店員。
あ、ちなみに「カリスマ」は英語では「カリーズマ」と発音するので注意。

30v_2先日劇的な復活を遂げたBLIND MANの元メンバーで、現在でもドラマーとして活躍していらっしゃる。
かつてMarshall Blogにもご登場頂いたことがある。
その村上さんが、この度なんとシンバルの教則DVDをリリースした。
制作はアルファ・ノート。四月朔日さんのところやね。
また「四月朔日(わたぬき)さん」なんて珍しいお名前が登場すると、Marshall Blogとしてはつい大脱線しそうだけど、安心してください、もう書いてますよ。
ということでコチラをご覧頂きたい。ご本人も登場してる。
そして、もうひとつ。
わが友、三宅庸介もアルファ・ノートさんから教則DVDをリリースしている。
『ストラトのポテンシャルを200%引き出す極意』という作品。
Marshall Blogで制作現場をレポートしているので是非コチラをご覧あれ。
さて、シンバルDVD…ちょっとダイジェストで拝見したけど、とてもタメになりそうなコンテンツだ。
あのね、私もシンバルにはうるさいよ。
ナニせZildzianの歴史本の翻訳の監修をしたからね。原文(英語)で全部読んだからね。
ところで、いつも思うのは、ドラマーの皆さんってたいていスネア・ドラムを持参するでしょ。
で、「シンバルvs.スネア・ドラム」を考えてみる。
8ビートであれば1小節にライド・シンバルが叩かれる回数は8回。ハイハットでもいい。
方やスネア・ドラムはゴースト・ノートを除いてたったの2回…つまりシンバルの1/4。
16ビートなら1/8だ…となるとシンバルの重要性がおのずとわかろうというモノだ。使用頻度だけの話だけなので間に受けないように…。
イケね!オレ、ドラム屋だった!
ドラマー諸兄、特にシンバル好きやお悩みの方に是非オススメのDVDだ!

40dvd村上さんのご挨拶の後、ペギちゃんが登場!

1_s41a0017まずはペギちゃんから一言。

40vペギちゃんはこうしたクリニック的なお仕事は初めて。
開演前はトークが心配でかなり緊張していると言っていたが(まったく緊張しているようには見えなかったけどね)、始まってみたら「立て板に水」!
65v
仕込みもバッチリでいきなり爆笑のウズ!

60さて、今日ペギちゃんが使うNATALはメイプルのキット。
12"、13"、16"、22"、14"x5.5"。
フィニッシュは美しさが定評のブルーのラメラメ、シースパークル。

70CSをバッターに張った(ここ韻を踏んでますな)メイプル・サウンドはメッチャごきげん!

80セミナーはペギちゃんと村上さんとのやり取りで進行する。

90まずはバッキング・トラックに合わせて1曲。

100「拝啓、ツラツストラ」だ。

110vダイナミックながらも緻密なドラミングは見ていて実に気持ちがいい。

120村上さんとのNATAL一問一答。

125村上さんからNATALの歴史が説明された。

140ペギちゃんからNATALの魅力について語られる。
これまで、ペギちゃんはバーチ、ウォルナット、アッシュ、ブビンガのNATALを使用してきた。
特にアッシュやブビンガがお気に入りだ。
武道館でも使用したブビンガ・キットについては、アタック感が強く、低音が豊かなところが魅力。
メンバーもすごくよいと言っている。
パンチ力があってソフトに叩いてもよく鳴るが、決して鳴り過ぎない。
チューニングもしやすいくメチャクチャ気に入っている。
…ということだ。

150v続いてはペギちゃんが影響を受けたTaylor Hawkinsを擁するFoo Fightersの曲を一発!
170v
実はペギちゃんがメイプルのキットを叩くのは今回が初めて。
サウンド的にはグドモっぽくない…というペギちゃんだが、「オールド・ロック」的と評価した歯切れのよいサウンドに大満足。
「オールド・ロック」的か…道理で聴いててシックリくる音だと思った!

160「誰かをオレの道連れにしたいな…誰かNATALを叩いてみる人!」ということで、お客さん参加コ~ナ~!
ちなみにこうしたプログラムはすべてペギちゃんが組んできてくれた。
さて、今の子は度胸あるね~!バッチリ手が上がるもんね。
ふたりとも21歳。

180ペギちゃんにイヤモ二をつけてもらって…と。

190ひとりは「空ばかり見ていた」をプレイ。
ペギちゃん、楽しそう!

200もうひとりの彼はア・カペラでプレイ。
ペギちゃんは「途中で何の曲かわかっちゃった!」と「ウォールペーパーニュージックじゃ踊りたくないぜ」を大明解!

210ふたりにはペギちゃんからギャラがわりにスティックがプレゼントされた。

220質疑応答を交えながらセミナーは進む。
そして、ここで3曲目…「イチ、ニッ、サンでジャンプ」

230お客さんをステージに呼び上げてペギちゃんの360°を公開!

240v動画もOKのサービスぶり。フトッ腹!

250みんな真剣!

260続いて、大質問コ~ナ~。何でも訊いてくれ!
●ドラムを始めたキッカケは?
●初心者はナニから練習したらいいか?
●リズム・キープのコツ
●手と足が一緒に動いちゃうんですが、どうしたらいいですか?
●今、ペギちゃんが取り組んでいる練習方法は?
●ドラマーにとってどういうギターを弾いてもらいたいですか?(え?)
●長時間ドラムをプレイするための体力づくりの方法は?
●ルーディメンツは実際に曲の中で使っていますか?
●「アブラカタブラ」のドラミングについて
●好きな異性のタイプは?
等々、ドラムの初心者、経験者、ファンならではバラエティに富んだ質問が寄せられた。
ペギちゃんはそのどれもに熱心に応えてくれたが、まだペギちゃんのクリニックを見たことがない人たちの楽しみのために答えは次の機会にキープしておこう。
でも、コレを読んでいる女子ファンのために「好きな異性のタイプ」だけは発表しておいてあげるね。
ペギちゃんが好きな女性のタイプは…ダラララララララララララ(ドラム・ロールbyペギ)
★よく気がつく人
★女子力が高い人
★気が強い人はあまり好きじゃない
…だそうです。参考になれば幸いです。


こういう時って、楽器をやっている人からは圧倒的に練習に関する質問が多いんだよね。
ま、ドラマーでない私がが何ですが、「いいミュージシャンはいいリスナー」ということで、リスナーの先輩としてひとつだけ言わせてもらえば、最大の練習法は、「できる限りたくさんの、そしていろんなタイプの音楽を聴く」ことですな。
皆さんが今聴いている音楽以外にも素晴らしい音楽が山ほどあります。
今、皆さんたちのような若い人が聴いている音楽は氷山の一角にもなりません。
ミュージシャンを目指す人は、積極的に自分でいい音楽を探してみてください。
ロック、ブルース、ジャズ、クラシック、民族音楽…いくらでも素晴らしい音楽がありますから。
そして、憧れのミュージシャンがいれば、そのミュージシャンのルーツをたどってみること。
大好きなペギちゃんがTaylor Hawkinsが好きだったらTaylor Hawkinsがどんなドラマーに影響をうけたかを調べる。
答えは、GenesisのPhil Collins、The PoliceのStewart Copeland、QueenのRoger Taylor、RushのNeil Peart等々だそうだ。
そして、それらを聴く。
GenesisとFoo Fighterの音楽は似てもにつかないモノだけど、あなたはGenesisの音楽に出会い、それを気に入るかも知れない。すると、「プログレッシブ・ロック」ってなんだろな?と興味を持ち、King CrimsonもYesも好きになるかも知れない。
Stewart CopelandはThe Policeで名を馳せたが、その前にはCurved Airというバンドにいた。この時のドラミングが滅法カッコいいんだけど、Curved Airの最大の特徴はDarryl Wayという人が弾くヴァイオリンだ。
すると、今度はヴァイオリンの音色に魅せられてJean Luc Pontyを聴き出すかも知れないし、あなたが女性なら昔のEddie Jobsonの姿にメロメロになるかも知れない。
さらにそのルーツを探るとブルースやジャズにたどり着くだろう。
もちろんそれらを楽しんでもいい。ジャズなんか一旦はハマってしまうとおもしろすぎてロックに戻ってくるのが大変だ。
我々の世代は10代の半ばでこういうことをやった。携帯もゲームもなかったので、こうして思いっきり音楽を楽しんだ。
いいナァ、若い皆さんがうらやましい。だって素晴らしい音楽の数々をこれから楽しめるんだもん!

270もう一度、視聴者参加コーナー。

280丸っきり初心者の女性もペギちゃんがしっかりサポート!
「できた~!」の瞬間。

290いずれにしても、忘れちゃならないのは「ドラムはナタール」ですからね~!

300そして、最後はペギちゃんグッズが当たる抽選コーナー。

310Tシャツ…ペギちゃんのドラミングが見たくて来たという女性。「八フェス楽しみにしています!」

320使用済みシンバル!
ロッキン・ジャパンで見てグドモが好きになったそう。

330リストバンドが当たった彼女はさっきドラムをプレイしてくれた人。
何と沖縄からワザワザNATALのために?…あ、違いますね?

1_img_0167 ライド・シンバル!…来月のライブで使います!

340最後はペギちゃんの模範演技で締めくくりましょう。

360v曲は「言葉にならない」。

1_img_0119 イヤ~、盛りだくさんで楽しかったわ~。よく笑わせてもらいました!

1_img_0185 いつもグドモのステージでは唯一MCをしないメンバーがペギちゃんなんだけど、何よアナタ!
メチャクチャおしゃべり上手じゃないのよ!
私は近い将来のグドモのステージでペギちゃんがマイク片手にしゃべりまくる日を楽しみにしております。

410v最後にみんなで記念撮影!
ご来場ありがとうございました。
ハイ、合言葉…ドラムは~?
ナタール!!

430_2

グッドモーニングアメリカの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEBSITE

池部楽器店 ドラムステーション リボレ秋葉原の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

420v(一部敬称略 2016年4月30日 イケベ楽器IkeBECK特設会場にて撮影 ※協力:ラブレアトレーディング)

 

2016年1月28日 (木)

SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト vol.6 <後編>

たんこぶちんのエネルギッシュな演奏の後、コンテストは後半に突入する。
『SCANDAL コピーバンド/ヴォーカリストコンテスト』、泣いても笑ってもあと3組!

後半のトップ・バッターは「月とミルクティ」というバンド。
演奏曲は「DOLL」。
人気の高いSCANDALスタンダードだけに会場も盛り上がる。

10_2いいバンド名だね。サマセット・モームかと思ったらさにあらず。
ヴォーカルさんの独特なパフォーマンスが観る者の目を惹き付ける!

20v

30v

40v

50v

60

70v出たよ、中学校一年生!
今回の最年少は愛知から参加のSHIOKA with THE 5STARS☆。
しかも結成して3ヶ月だってよ!…というのはこのコンテストのために結成したとか。

80_2演奏したのは「声」。
私が初めてバンドコンテストに出たのは高校一年の時だったかナァ。Wishbone Ashのコピーかなんか演ってボロボロだった。それに比べて何とレベルの高いことよ!
こうしてアマチュア・バンドの年齢をグッと引き下げたSCANDALの存在は大きいと思う。

90v_2

100

110v_2

120v3,000組の最後を締めくくるのは生姜乙女バンド。
バンド名に「乙女」なんて入ってるとドキッとしたりして…あ、安心してください、下司な意味で言っているのではありませんよ!
神奈川出身の高校生。

130_2選曲は「下弦の月」。
観客も総立ちのノリノリの演奏はコンテストの幕を下ろすにふさわしい華やかなものであった。

140v

150_2

160_2

170_2エントリー6組の熱演が終わったとこでステージにはSCANDALのコンサートではおなじみのMarshallが登場。
MAMIちゃんのMarshall、JCM2000のDSL50と1960AVと1960AXだ。
お待ちかねのSCANDALのミニ・ライブの始まり~!

180_2もうね~、SCANDALのステージはお客さんのパフォーマンスもスゴイのね。
とにかく「SCANDALと一緒に楽しんじゃおう!」感がすさまじい。要するに「熱狂的」ってヤツなんだけど、見ていてうらやましい。
今日も演る方も観る方もスロットル全開だ!

240_2

Marshall Blogには久々にご登場頂く4人。

HARUNA

200vMAMI

210vTOMOMI

220vRINA

230v1曲目は「瞬間センチメンタル」。

190_2

続いて「少女S」。

250vMAMIちゃんのシャープなプレイ!

260_2やっぱりMAMIちゃんにはMarshallがピッタリなのだ!

270_2ボーカルとベースの他にも、ステージせましと大きなアクションで魅せるTOMOMIちゃん!

280v切り込み鋭く、でもおしゃれにバンドをドライブさせるRINAちゃん!

290_2新曲「Sister」を演奏した後は「Your Song」へと続く。

300_2途中でアコギもプレイしたHARUNAちゃん。
存在感抜群のパフォーマンスはSCANDALをSCANDALたらしめる。

310v持ち時間は短いけど、思いっきりSCANDALを見せてあげましょう!的なサービス精神がタマらない。
そんなSCANDALのステージにもちろんコンテストの出場者たちも熱狂状態!

320_2最後は「Image」。
このコピーバンド・コンテストでのSCANDALの姿を見るのはこれが最後なのだ。
寂しくなるナァ。

330v3月には『Yellow』と題したニュー・アルバムを発表する予定のSCANDAL。今年もまたスキャンダラスな年になりそうだ!

SCANDALの詳しい情報はコチラ⇒SCANDAL Official website

340_2さぁ、ドキドキワクワクの表彰式。

350_2まずはSCANDALのメンバー各賞。
HARUNA賞は月とミルクティの松岡詩歩ちゃん!
この顔!感激を絵に描いたような表情!

360_2受賞者を読み上げるMAMIちゃん。

370_2MAMI賞はHi-Dearの中田朋華ちゃん!
MAMIちゃんから賞品として手渡されたのはMarshall MG10CF。

380_2TOMOMI賞は生姜乙女バンドの河野未完ちゃん!

390_2そして、RINA賞はSHIOKA with The 5 Stars☆の小島拓海くん!
みんなおめでとう!

400_2そして、いよいよグランプリの発表!
ダラララララララララララララララ……………優勝は生姜乙女バンド!
「ドワァァァァァ~ン!!(号泣する音)」
この瞬間が一番おもしろかったりする。

410_2審査委員長から表彰を受ける生姜ちゃん。

420イヤ~、いいナァこういう涙は!
最後のコンテストの最後に出て最後のグランプリに輝いた生姜乙女バンド。
おめでとう!

430最後に各賞を受賞した皆さんをもう一度紹介してレポートを終わることにしよう。

HARUNA賞を獲得した松岡詩歩ちゃんの月とミルクティ。

440MAMI賞の中田朋華ちゃんはHi-Dear!

450そして、RINA賞の小島拓海くんはSHIOKA with The 5 Stars!

460フランプリとTOMOMI賞をダブルでゲットした生姜乙女バンド!
ヨカッタね~!!

470…ということで『SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト』はこれにて完結。
またこうしたエンターテインメント性の高いバンド・コンテストの開催を願うばかりである。

(一部敬称略 2015年11月3日 品川ステラボールにて撮影 ※MG10C提供:株式会社ヤマハミュージックジャパン)

2016年1月27日 (水)

SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト vol.6 <前編>

2015年11月3日、恒例の『SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト』が開催された。

10この人気コンテスト、Marshall Blogでも何回かレポートしてきたが、今回で第6回目を迎えた。
これまでに3,000にも及ぶバンドやヴォーカリストが参加してきたそうだ。
名実ともに日本を代表するバンド・コンテストのひとつなのだが、今回の開催が最後となった。
最初の頃は審査員をさせて頂き、また、直近の3回はオフィシャル・フォトグラファーとして採用して頂いたりと、公私共に思い入れの深かったイベントだけに実に残念だ。
会場ロビーに飾られている関係冊子に掲載されている自分が撮った写真を見て寂しくなってしまった。

20_2 …とはいえ、今回は過去最多となる637組もの参加応募があり、人気イベントの最後を飾るにふさわしいにぎわいを見せた。

冒頭、SCANDALの4人がステージに上がる。それだけでもう大歓声!

Img_00124人にマイクが渡され、イベントに対するコメントを口にした。
SCANDLの4人は審査員を務める。

S41a9194明るくフレッシュな印象はまるで自分たちがコンテストに出場するような感じ?世界をまたにかける人気バンドとは思えないほどのフレンドリーさ!コレがまたSCANDALの人気の秘密なのだ。

S41a9208ステージにはMarshall。
どんなところでもMarshallはロックを志す者のマスト・アイテムなのだ!

60v_2 今回も前回同様、本選の前にオープニング・ゲストとしてKANIKAPILAが登場。

30_22013年にこのコンテストで優勝した久留米出身の7人組。昨年2月にメジャー・デビューを果たし、地元福岡を中心に精力的な活動を展開している。

X ボーカル&ギターのYOSHIKA。

50同じくボーカル&ギターでLEONA。

60vギターとボーカルのMIZUHO。
75v
MIZUHOちゃんは過去2回MAMI賞を受賞し、Marshall MG10をゲットしている実力者なのだ!

70パーカッション&ボーカルのAOI。

80ベースはKANA。

90vキーボードとボーカルのNATSUKO。

100vドラムはPIPPI。

120ナンダカンダでKANIKAPILAを3年越しに見て来た。お父さんみたいなこと言ってなんだけど、女の子ってのはキレイで華やかになるネェ。ウチはヤロー2人なもんだから、汚くてゴツいばっかりでどうにもならない。
華やかになったのは容姿だけでなく、演奏も曲も実に素晴らしかった。
YOSHIKAちゃんはウクレレも披露。

130直前にリリースされた2枚めのシングル「トラブルメイカー」を含む3曲で会場が大盛り上がり!オープニング・ゲストの重責を見事にこなしたKANIKAPILAなのであった!

KANIKAPILAの詳しい情報はコチラ⇒KANIKAPILA OFFICIAL WEBSITE

140そして、いよいよ本選に突入。
栄えある『SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト』最終回のトップ・バッターを務めるのは神奈川県出身のwinry's(うぃんりーず)。
前回に続いての出場となる高校生バンド。曲は「Welcome Home」。

150

160

170

180

190バンド・コンテストの幕開けとはとても思えないような堂々とした演奏と盛り上げよう!会場総立ち。
2年連続出場の貫録を見せてくれた!

200続いては「SCANDAL BABY」を演奏した大阪出身のHi-Dear。
コチラも前回出場済み。前回は「Welcome Home」を演奏した。

260

220

230

240

250前半最後となる三番手は「きゃんぱす」。静岡からの参加だ。
曲は「Sparkling」。

270

280

290

300

310

320結成してまだ半年しか経っていないとは思えないしっかりしたアンサンブルで前半を締めくくってくれた。

330続いてはKANIKAPILAに続いてステージにあがったのはゲスト・バンドの「たんこぶちん」。

335

ヴォーカル&ギター、MADOKA。

340ギターのYURI。

350キーボードのCHIHARU。

360唐津出身の5人組。
この第2回と第3回のこのコンテストの出場者で2013年にメジャー・デビューを果たした。
1995~1996年生まれの皆さんだ。
ところで、1995年当時の総理大臣って誰だか知ってる?この質問は日本国民には難問のひとつだが、私も当然わからない。
調べてみると村山さんだって。最近の話しだわ!

370このコンテストのひと月前にはスペインで開催されたイベントにも出演したとか。
向こうの連中は驚いたんじゃないの~?
いつもマーブロで書いている通り、「ガール・バンド」というのは日本独特の文化だからね。さぞかしたんこぶちんの演奏に大きな声援が送られたことだろう。

380ベースはNODOKA。

390ドラムはHONOKA。
MADOKAちゃん-NODOKAちゃん-HONOKAちゃんってリズムが気持ちいいナァ。

4008月にリリースした3枚めのアルバム『TAMCOBUCHIN vol.3』の中から3曲を演奏した。
来月には『TAMCOBUCHIN vol.4』のリリースを控え大忙しのたんこぶちんだ!

たんこぶちんの詳しい情報はコチラ⇒たんこぶちんオフィシャルサイト

410<後編>につづく

(一部敬称略 2015年11月3日 品川ステラボールにて撮影)

2016年1月26日 (火)

【NAMM速報】 オマケ~御大現る!

オマケ的にもう少しNAMM関連の話題を…。

10 チョット前まではMarshallのスタンドいえば黒くて四角いモノばっかりだったんだけど、ずいぶん様子が変わったもんだよね~。

20サングラス(Eyewear)に携帯電話にスピーカー…信じられんわ~。

30やっぱりCODEの反響は大きかったようだ。

40CODEも楽しみだけど、ASTORIAもね~。
久しぶりにMarshall Blogで触れたところ、「早く弾いてみたい!」というご要望を頂戴してうれしい限りなのです。
ああ、オレも早く弾きたい!

50…と見どころ満歳のMarshallのスタンドが何やら賞をゲットしたようだ。
そういえば去年、「外人の目から見たNAMM」みたいな話題で会場でインタビューを受けて欲しいとNAMMから連絡があったんね。行かなかったので丁重にお断りしたけど、ビックリしたわ。
アレかね?「YOUは何しにNAMMへ?」みたいな?密着取材は困るナァ~。
それから何やらチョコチョコと連絡を頂戴するんだけど行かないからね~。

60 Marshall Blogではスッカリおなじみ。元Grim Reaperのニック(左)。
それと、右は「どっかで会ったことあるオジちゃんだな~」と結構考えた。
で、キャプションを見てなるほど!
Motorheadのローディなのよ!
「オジちゃん」なんて言っても私より若いかもしれないな…。

70そして現れたのは御大、YJM!!
左からエンジニアのサンチャゴ、YJM、いつもイベントの写真をマーブロに送ってくれるアーティスト担当のジョエル、そしてデモンストレーターのスティーヴ。

G 「おう、挨拶はいいから新製品を弾かせろよ。あんだろ、何か?」
とさっそく試奏室へ…。
まずはMini Jubilee。
「エ?ナンダよ、オイ、ずいぶん小っちゃくなっちまったナァ…(試奏)…コレ20Wなのか?スゲエな。メッチャ使えるやんけ!」

90vそして次はCODEに取り掛かる。
「Marshallもデジタルってか?どれどれ、おもしろそうじゃねーか?貸してみろ、オラ…(試奏)…(驚)」

100v「オイ、ちょっと待て、何だコレ?スゲエじゃねーか!コレほんとにデジタルなのか?マイッタな~。オイ、チョット自由にイジらせろ。」
110v「♪When you lose your virginity~」と小声で口ずさみながら…
「エ~っと、プリ・アンプは1959、パワーアンプはブリティッシュのEL34と…。キャビはまずは1960だな。エフェクターはディレイを軽くコーラスでもかけてみるか?…(弾)ウォー!ノッて来たぞ~!」

120v スティーヴとツー・ショット。
「CODEよろしく!」
…と御大が言ったかどうかは知らない。
こういうの様子を目にするとNAMM行きたくなっちゃうね!
あ、ちなみに「」内の御大のセリフは私の勝手な想像です。でも、CODE気に入ってくれたと思うよ。

130 これでNAMMの話題は本当に最後ね。

140 (写真提供:Marshall Amplification plc, Joel Manan and Steve Smith)

2016年1月24日 (日)

【NAMM速報】 こんなにちっちゃくなっちゃった! <追補版>

…ということでNAMM 2016ももう最終日。
この後、最大の難関が待ち受けている。
それは展示会につきものの「お片付け」だ。
「お片付け」は準備する時よりはるかにキツイ。数日間立ちっぱなしで大騒ぎして疲れ切った身体であたらなければならない。Marshallの重さが搬入時の倍ぐらいに感じて容赦なく腰を攻めてくる。
でも、何よりもツライのはさびしくなっちゃうこと。「祭りの後」ってヤツ。
さっきまで色とりどりの衣装を着た人達がスッカリ姿を消し、あんなに賑やかだった会場からネオン・サインが消え、野球帽を被ったTシャツ姿の屈強そうなオジさんたちが工具を手にして続々と現れる。
次々と展示品が運び出され、華やかだったスタンドの飾りは無残にも粉々にされる。
赤や青に彩られていた展示場の床は、見る見るうちに不愛想な灰色のコンクリートへと豹変する。
コレが実にさびしいのよ。
そして、翌日には寝食を共にした友人に別れを告げ、ああ、また10時間内外にも及ぶフライト…。

さ、その前にMarshallのスタンドからもうひとつ新商品のシリーズを紹介しよう。

10それは、このふたつのモデル。
見た目の通り、「Mini Silver Jubilee」というシリーズ。
こんなに小さくなっちゃった!

20こちらはお父さんの2555X。
Marshallの25周年、Jim Marshallの音楽ビジネス在勤50年を記念して1987年に発表したモデル。
昨夏にMarshallスタック生誕50周年を記念してリイシューしたところ世界的に大ヒット!
アメリカなんかバカ売れだった。
日本でもおかげさまで大変に評判がよく、コレを通じて新しいプロ・ギタリストのお友達が増えた。
だ~から言ったんだよ。
Jubileeのリイシューのリクエストはもうずいぶん前からしてたの。…というより「JCM800系で2チャンネルのモデルをリイシューしようよ~、2210とか2205とかJubileeとか」…みたいにね。
それからずいぶん時間が経っていよいよ去年実現して大ヒット→ホレ、見たことか!という図式。
ま、私の提案ドンズバでリイシューが実現したとは全く思わないが、「スタック50周年」をターゲットにアイデアを温めていたということだ。

30そして、お得意のミニ化。
まずは20Wヘッドの2525H。

40基本的な仕様は2555Xと同じ。

50ただし、ワッテージが低い分、パワー管(EL34)がが2本という構成になっている。

60もうひとつは20Wコンボの2525C。

70搭載しているスピーカーはCelestion G12M-25。

802525Hのコンボバージョンなのでコントロールは同じ。

90ところで、Jubileeはオリジナルの時代にも100W(2555)や50W(2550)ヘッドだけでなく、こうしたコンボやミニヘッドがラインナップされていた。
コンボは1X12"が2554、2x12"が2558。ややこしいんだよ、このシリーズは。
驚くことにこの2554のアメリカの広告には「Marshall Jazz」のキャッチコピーのもと、ナントBill Friselが起用されていた。
当時のこれらのコンボの出力は50W/25Wで、今回の2525CはJubileeシリーズ初めての20W仕様となる。
Mini Jubileeシリーズはヘッドも20Wで、LOWパワーにすると5Wまで落ち込んでくれるので使い勝手がよいだろう。

オリジナルのJubilee他にも2555や2550よりひと回り小さい2553というモデルも発売されていた。
さらにダウン・サイジングしたSilver Jubilee 3005 Lead12というモデルもあった。
フロント・パネルには「Jubilee 25~50」と記してある通り、Jubileeシリーズが出た1987年だけに限定で発売された。
回路はトランジスタ。ま、どちらかというと、Jubileeの系譜というよりパネルの構成からしてもLead12のミニ・スタックのシルバーという印象が強い。
100vこのふたつ、日本での発売価格&時期の情報はまだ入って来ていないが、とても楽しみなモデルだ。

20

そして、すでにフランクフルトで発表されているASTORIA(アストリア)シリーズ。
NAMMでは初めての登場となった。
完成品を去年の5月に工場で試させてもらったんだけど、コレがまたおっそろしくいい!
とにかく「素晴らしい」としか言いようがない。
ようやく日本にも上陸するので、Marshall Blogで試奏レポートを衝撃の誕生秘話とともにお送りするのをとても楽しみにしている。

ASTORIAはすでにMarshall Blogでも興奮まぎれに紹介しているが簡単にラインナップだけに触れておくと…

超極上のクリーン・サウンドのASTORIA CLASSIC。

110ビロードのような歪みのASTORIA CUSTOM。

120そして2チャンネルのASTORIA DUAL。

130ゼヒお楽しみに!

T_photo_2_2さて、Marshall以外のファミリー・ブランドも益々元気だぜ!
まずはNATAL。

C_photo_2お得意の屋根の展示。
コレ、片付ける時、結構大変なのよ!

C_photo_1NATALも世界的ににグングンと浸透度が上がっているので鼻息が荒い。

C_photo_3ロックだけではなく、アメリカではジャズの世界でも活躍し出している。

C_photo_4 新しいカラーも続々登場。

140

海外ではハンドハンマード・スネアとステイヴ・スネアが大人気とのこと。

160やっぱり海外でも音だけでなく仕上げの美しさも人気の理由なんだって。
150
日本でも一生懸命普及活動をしているけど、こないだもある現場にNATALのキットを持って行ったところ、「お!これこれ!コレ、スゲエ評判いいんだぜ!」なんて言われた。
その後、「これ何て読むの?」なんて訊かれてズッコケたが、評判がいいことは間違いないようなので、ま、いいか。
「ナタール」といいます。

170vパーカッションの展示もにぎやかだったようだ。

180そして、EDEN。

C_photo_5EDENも弾いてビックリ、こんなにいいベース・アンプなの?とお褒めの言葉を頂戴することが実に多い。
おかげで愛用者も増殖し続けている。
弾いて気にいるとみんな言うんだよね~、「コレ、ええでんナァ~」って!

C_photo_6 新しいフラッグシップ・モデルWT-900が大好評。

200そして、新商品のTerra Novaが注目を集めていたようだ。

210可搬性に優れた軽量設計にして充実の機能。
コンプレッション回路、エンハンス・コントロール、トーンの微細なコントロールを容易にする4段階のEQ等々、使い勝手はまるでWorld Tourシリーズのようになっている。

230500WのTN501と225WのTN226がラインナップされている。
どうでもいいけどベース・アンプってドンドン小さくなっていくナァ。

220v…とにぎやかなMarshallファミリー。
今年もよろしくお願いします…って新年の挨拶みたいになっちゃったね。
ハイ、今年のNAMMも終わり!

240※Marshall Blogは明日&明後日、代休を頂戴します。

2016年1月23日 (土)

【NAMM速報】 BREAK THE CODE!~その暗号を解け!<後編>

クッソ~、ブレッチリ―のヤツらヤリやがったな~!
問答無用でカッコいいじゃねーか…しかも、実にウマい!
まずはコレをご覧あれ…

NAMMショウも例年通りにぎにぎしく開催されているようだ。
MarshallのJoelから写真が送られてきた。
昨日はあんなこと書いちゃったけど、こういうの見るとやっぱり行きたくなってくるな…。
音楽マニアとして、いつかは仕事抜きの「完全レジャー」で参加してみたいものだ。

10s
今年のMarshallのスタンド。
ASTORIAとJubileeのおかげでエラくカラフルになってますナァ。

20チビッコいJubileeも今回のNAMM発表なのだが、やはり主役は何といってもCODE。
ドーンと真ん中に鎮座ましましている。

30v PLAY WITHOUT LIMITS.…コレがCODEのキャッチ・コピー。
そう、CODEで制限なくMarshallサウンドを楽しんでもらいたい…というワケだ。

60v昨日はCODEのネーミングについて自分でも呆れるほどグダグダ書かせて頂いたので今日は商品の説明をすることにしよう。

C_c_code_group4まずは、どんな感じかチョットこのデモンストレーションを見てくだされ。

…って感じ。
CODEは伝統のJTM45から最新のJVMまでバラエティに富んだ機種のプリアンプ、パワーアンプ、そしてスピーカー・キャビネットを選択し、サウンドを作り上げるモデリング・アンプだ。
100通りの完全プログラマブルで、プロ仕様のエフェクターも内蔵されている。


モデリングの技術はMarshallとスウェーデンのオーディオ・ソフトウェアのパイオニア、Softube社とのコラボレーションで、それをMST(Marshall-Softube)と呼んでいる。
SoftubeはJMD:1シリーズの開発にも関わっていたのでその名前を覚えている方もいらっしゃるかもしれない。
JMDの音質の評価はすこぶる高かったので、CODEも十分に満足して頂けるハズだ。

40年前からMarshallに接している私のようなオールド・ファンには信じられないような気もするが、そこは時代の流れ…。
Marshallも今回のCODE大胆にITテクノロジーを導入した。
たとえば…「Marshall Gateway」というiOSやAndroid用のアプリによりBluetoothを通じてCODEのリモート操作が行えたり、他のCODEユーザーとプリセットのデータ交換ができたりする。
もちろんUSBポートがついているのでインターフェイスとしてDAWにも大いに活用できる。
…って威張ってるワケではござらんよ。他のメーカーが既にこんなことをしているのは私ですら百も承知よ。
イヤ~、Marshallってのはつくづくスゴイ会社だな~と思ってね。
今頃こんなことヨソのブランドがやったって何の話題にもならないけど、Marshallの場合、「え~、あのMarshallがッ!?」ってことになるでしょ?
やっぱり50年の間に積み重ねてきた財産はダテや飾りじゃないことを思い知る。
それは他でもない、Marshallが常にロックという音楽の中心にいたからなんだということを痛感する。

100マァ、こんな感じ。
携帯の機種は例のMarshallのLONDONね。
Marshall GATEWAYをインストールして…と

C_2gw_screen_1_2プリアンプはJTM45で、パワーアンプはビンテージ系にしてやれ…。30Wだからキャビは1936でよし。

C_2gw_screen_9_2

エフェクターを選んで…と。
…って横着しないで手をのばしてアンプを直接イジればいいじゃん?とも思うが、アンプ本体をイジるよりもこうした方が操作しやすいことがあるらしい。
オイオイ、ホントにこれがMarshallか?なんて思いたくもなるけど、ナンダナンダ、おもしろそうじゃないの~。

C_2gw_screen_2_2さて、気になるMSTのモデリングの内容だが、プリアンプは14種類。
まずはJTM45(2245)、

Jtm45_2245 1962 Bluesbreaker

1962bb_front 1959。Marshallは「Plexi」としか記していないので69年あたりの1959をイメージしているのかもしれない。

1959slp_front JCM800 2203

Jcm800_2203_2 JCM2000のDSL100

C_dsl100 Silver Jubilee

2555xJVM410H…他となっている。

Jvm410h_frontパワー・アンプセクションは特定のモデルを設定しているワケではなくて、次の4種類からチョイスできるようにななっている。( )の中はイメージしているパワー管だ。
CLASSIC MARSHALL 100W(EL34)
VINTAGE MARSHALL 30W(5881)
BRITISH CLASS A(EL84)
AMERICAN CLAS A/B(6L6)

C_img_0133 次にキャビネット。
当然1960。
それと1960V。

1960a_front1960AX

1960ax_front1936と1936V。

1936v_front1912

1912e_frontココで面白いのが1974X。
あのスピーカーの音色とコンボ感の絶妙なコンビネーションをモデリングしたかったんだろうね。

1974x_front そしてエフェクターは24種類。
コンプレッサー、ディストーション系、オート・ワウ、ピッチ・シフター、コーラス、フェイザー、フランジャー、トレモロ、ディレイ(タップ・テンポつき)、リバーブ等々。
最大5種類まで同時に使うことができる。
ヘッドホン・アウト、ライン・インの端子、チューナーもついてます。
以上がCODEの概要。

エディティングの様子を収めた動画がアップされているので参考にしてくだされ。
英語版で恐縮だけど、クリスがドップリと本場のイギリス英語で説明してくれている。
Marshallの工場へ行くとみんなこんな感じの英語でしゃべってます。

もう一度ラインナップを紹介しておくと…

<CODE25>

110s_3

115コントロールはこんな感じ。アナログ感も強くてトラディッショナルなプレイヤーでも使いやすそう。

120クローズド・バック。

130スピーカーは1x10"。

140続いて<CODE50>

150CODE25よりコントロール・パネルの面積が広がり、ノブがひとつ増えている。
増えたノブは「EDIT」。より操作がしやすくなる。

155

160CODE50もクローズド・バックだ。

170CODE50のスピーカーのコンフォギュレーションは1x12"。

180<CODE100>は2x12"。

190コントロールはCODE50と同じ。

200

210
これ、音よさそうだな~。実戦でも十分にイケそう。

215そして<CODE100H>。

220CODE100のヘッド・バージョン。

225今回は<CODE412>というAキャビのみ発売となった。
4x12"で入力は100W。カスタム・スピーカーを搭載。

240コレ書いていいのかな~?ま、いいか。
もちろん私はCODEのことはずいぶん前から知っていて、昨年の5月に超出来立てのプロトタイプを試させてもらったことは昨日書いた。
それがスゴクよかったことも書いたし、とてもCODEには期待しているのね。
ただ、その最初の計画では、小ワッテージのモデルしか出さないように聞いていた。
最近は、PAやモニターの進化、コンピュータとの連動等、レコーディングやステージの環境が大きく変わってしまってから久しく、大型のアンプが活躍する場が世界的に減っているからね。
でも私の場合、仕事の性質上、広いステージや大爆音の現場でもガンガン使ってもらえる100Wモデルが欲しかったワケ。
で、仕方なくあきらめていたんだけど、こうしてフタを開けてみると100Wモデルが出るじゃないの!
しかもヘッドまで!
とてもうれしかった~。

250販売価格と時期はまだ未定。
早くも世界中の代理店から膨大な数のオーダーが集まっているらしい。全モデルが潤沢に市場に出回るまでには時間を要するかもしれない。

50vああ、早くMarshall Blogに出てもらっているギタリストたちに試させたい!
試奏レポートをお楽しみに。
Marshall Blogは毎日チェック!
また忙しくなりそうだ!

明日もMarshall Blogは更新されるかもしれません。

270

2015年9月 8日 (火)

Kelly SIMONZ~ニュー・アルバム発売記念イベント

生まれて初めて行ったのは、多分14歳の時だからもうかれこれ40年の月日が経つ…。
アレは確かお茶の水の駅のそばの画材屋さんの二階の店舗だったように記憶している…disk union。
今までの人生、一体unionさんでどれぐらいLPやらCDを買ったかナァ。
大学を出て、就職して通算12年ほど東京を離れている間を除いてずっとお邪魔させてもらっている。
LPの時代には「ハンター」にも足繁く通った。
石丸電気3号館、ハンター、そしてdisk unionが私の音楽の源泉だった。
unionさんには三千枚近くのLPを買い取ってもらったこともあったし、以前の会社にいた時に仕事でご一緒させてもらったこともあった。
どこかはヒミツにしておくが、実はいまだにunionさんのある店舗に通っていて、毎月30~40 枚程度の中古CDを買い込んでいる。
Marshallの友達を何人か連れて行ったこともあった。大抵みんな値段とディープな品ぞろえに圧倒されるね。
そのウチの年配のひとりが、購入するつもりで手にしていたCDを見てノケぞりながら私にこう訊いてきた…「ウワッ!シゲ!おまえ、Van Der Graaf Gereratorなんて聴いてるのかッ?!」って。
「その通り。ナニ驚いているんですか?Van Der Graaf Generatorはあなたの国のグループじゃないですか!」
「そ、そりゃそうだけど…。今時そんなもんを聴いているヤツも置いているお店もUKにはマズいないよ~」…なんてことがあったナ。
ホントはPeter Hamilの声があんまりシックリ来ないのでVan Der Graafはあんまり聴かないんだけど、その時はタマタマ。
ちなみにその人は熱心なZeppelinファンだった。
そんな本家イギリス人が驚くぐらいだから、かつて駿河台の明治大学の記念館の前(イヤ、正確には経済学部の前か?)にあった店舗が「世界で一番『クリムゾン・キングの宮殿』を売る店」ということを聴いて、すんなりと納得したものだ。

で、私は「オリジナル盤がどう」だの、「プレスがいつ」だの、「ジャケットのミミがどうだ」だの、「レーベルがどうだ」だの、そういうことに丸っきり無頓着なものだから、海外へ行った時、貴重盤を探すなんてことには興味がない。
そういうタイプのマニアではないのね。
音楽アイテムの仕様や音にこだわるより、その分、クラシックから民族音楽まで、少しでも幅広く色んな音楽を聴きたいと思っているから。
人生も最終コーナーに入って来てるからね~、いい音楽をできるだけたくさん聴いてからこの世を去りたいとマジで思ってるんだ。
できれば最後は自然にオペラを楽しめるようになりたいと思ってる。今は苦痛。


そういうリスナーだから、ロンドンに行っても中古レコード屋さんでチェックするのはほとんど「Z」のところだけ。日本に入って来ていないようなFrank Zappaのアイテムを探すのが関の山で、あとは普通のお店で見たことのないコンピレーション・アルバムにチョコっと目を通すぐらい。
他のものは見ない。
ナゼか?
まず高い。加えて中古品があまりにも汚い。


ココは脱線せずに一気にオープニング・トークを〆たいところだけど、脱線する。
何年か前にソーホーのバーウィック・ストリートにある中古レコード屋に行った時のこと。
言葉から察するにあの女性のお客さんはイタリア人だな。
その人が10ccのライブ盤『Live And Let Live』を手にしていた。「お、イタリア人も10ccなんか聴くのか…」と感心して、フト彼女が手にしたレコードを見るともうEric StewertもGraham GouldmanもRick Fennも見分けがつかないぐらいに擦れてしまったジャケットに「£10」とマジックで書いてある。
そう書いているところを見ると当時のレートからすれば、そのボロボロのレコードは2,000円ぐらいになろうか…。
「おいおい、マジでそれ買うんかよ~」と大変気の毒に思い、しばらく観察していたら本当にレジに持って行ってしまった。
その時思ったのは、「あ~、ソレ、disk unionだったらもっとピッカピカの美品が数百円なのに~」
このことである。
20年以上前に見たニューヨークのレコード屋も悲惨だったな~。
あ、ちなみに、このバーウィック・ストリートはOasisの『Morning Glory』のジャケット写真が撮影されたところ。興味のある人はコチラをどうぞ。
当該の地区も再開発されるされるらしく、今年5月に行った時にはそのレコード屋はなくなっていた。

で、もどる。
安心してください。そろそろ〆ます。
私が海外でレコード屋さんにさして興味を持たない最大の理由は、東京に帰ればdisk unionがあるからなのだ。(ハンターはもうないし…。今回この記事を書いていて初めて知ったんだけど、ハンターって破産したんだってね?)
…とここまで書くと今日の主役はレコード屋さんかな?と思っちゃうでしょ?
レコード屋さんのホールで開かれたイベントが今日の話題だよ。

10vdisk unionの新宿の店舗内にあるイベント・スペース「dues」。

20主役はKelly SIMONZ!
80

最新作、『AT THE GATES OF A NEW WORLD』のプロモーション・イベントだ。
アルバム発売記念コンサートを東京キネマ倶楽部で盛大に開催したことは二本立てですでにレポートした。
Tokyo Kinema Club "the 9th" AT THE GATES OF A NEW WORLD 2015 <前編>
Tokyo Kinema Club "the 9th" AT THE GATES OF A NEW WORLD 2015 <後編>

それでもKellyさんはプロモーションに余念がない。
ニュー・アルバムが自信作であるということのアッピールであり、実際にそれに伴う内容であるからだ。

40cd今日はバッキング・トラックに合わせての演奏。
当然Marshallは欠かさない。Kellyサウンドの血と肉と骨の一部だから。
JVM210Hと1960Aのコンビが用意された。

50足元のようす。

60会場はギッチギチの満員。
30
アルバム収録曲のデモンストレーションだからしてアルバムさながらにスタート。
「The Journey to the Gates」。
110
問答無用でスロットル全開!

90
すさまじい音の洪水に一瞬で会場はKellyワールドと化す!

100vいつもはビンテージ系モデル1959を愛用しているKellyさんだが、今日はJVMだ。

70v

それでも何の違和感もなく自分のギター・ワールドを創造していくKellyさん。
平気でJVMを使いこなすKellyさんもKellyさんだが、ピッタリと付いて行くJVMもJVMだ。
だからJVMはスゴイって言ってんのよ!

120vビンテージ系モデルでもコンテンポラリーなモデルでもとにかく真っ先に言えることは…やっぱりギター・アンプは真空管だね~。
180
お、「I am Your Judgement Day」だ!

130v個人的にお気に入りの一曲!

14070年代のハード・ロックを鷲掴みにしたような豪快なサウンドが魅力。

150いつかKellyさんもMCでおっしゃっていたが、こういうノリノリの曲でもお客さんはそう暴れたりしないね。

160v演奏に合わせて身体や頭を多少動かすものの、みんなジッ~クリとKellyさんの一挙手一投足を観察するように見てる。

170vこの他にもニュー・アルバムやKellyスタンダードを数曲演奏した。
しかし、最近富に思うんだけど、ギターってのは「右手の楽器」だね~。絶対にまずは右手。あ、ギッチョの人は左手ね。
190v全国各地の楽器店でクリニックを開催しているKellyさんだが、今日はまたそれとはチョット違った雰囲気で新鮮だ。

200v最後はKellyさん渾身のバラード…

210「Stay with me Forever」。

220v今日も「♪Stay~~~~~」が伸びやかにキマった!

230Kellyさん、次のキネマ倶楽部は10月9 日。記念すべき10回目のキネマだ。

Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website東京キネマ倶楽部の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

Kt 演奏の後はサイン&握手会。

240ニコニコしながらファンの方と握手をしたり、おしゃべりをしたり…コレがさっきまでステージでギターを弾き狂っていた人か?というぐらいの落差がうれしい。

250v

まいどあり~!

270(一部敬称略 2015年7月30日 新宿disc union duesにて撮影)

2015年7月10日 (金)

Kelly SIMONZ~リスニング・パーティ&ミニ・ライブ

去る7月1日はKellyさんのお誕生日。
そして同日にニュー・アルバムがリリースされた。
そこで、その両方を記念したイベントが神保町の「楽器cafe」で開催された。
Kellyさんを囲んでニュー・アルバムのパブリック・リスニングをしようというワケだ。
題して『ニュー・アルバム発売&生誕45年記念 リスニング・パーティ&ミニ・ライブ』…これだけでもう全部内容がわかっちゃう。Kellyさんの年までハッキリしちゃう!

10コレがKelly SIMONZ's BLIND FAITHのニュー・アルバム『AT THE GATES OF A NEW WORLD』。
今回も数曲でボーカルにYAMA-Bをゲストにを迎えて11の力作を揃えてきた。
タイトルの「New World」にふさわしく、前作までには見られなかったようなKelly作品の新しい魅力が満載だ。

20cd当日の司会進行はBLIND FAITHのドラマーYosuke Yamada
まず、Yosukeさんが紹介するはMarshall Blogでもレポートした前回のKellyさんのコンサートにゲスト出演したKeiji by ZERO。

30今回もゲストで参加して見事なシュレッドぶりを見せてくれた。
70
Yngwieの「Far Beyond the Sun」とKellyさんの難曲「Opus#1」をラクラクプレイ。

40Keiji by ZEROの詳しい情報はコチラ⇒Keiji by ZERO facebook

60そしてKellyさん登場。
手にしているのはBLIND FAITHの特製クリア・ファイル。宣伝だ

80今日の企画は、まずKellyさんの解説付きで本人と一緒にニュー・アルバムを味わってみよう…という感じね。
今回のアルバムは特にドラムの録音に神経と経費を使ったということだ。つまり、走ったりもたったりする人間的なグルーヴをも意図的に取り入れて制作しているというのだ。

Marshallは今回JCM800 2204を使用。
2204はMaster Model 2203の50Wバージョン。100Wより当然出力は小さいが、50W独特のコンパクトな鳴りが魅力で、Jeff Beckのように50Wをこよなく愛するギタリストも少なくない。
キャビネットは1960Xだ。

90お客さんに混ざって音源に聴き入るKellyさん(赤線内の人)。
途中コンピューターを操作してパート別に音源を分解して解説してくれた。こういうのはおもしろいね。

J_s41a7635 オープニングは壮大なシンフォニー。この大仰さがKellyさんに実にシックリとハマる。
二曲目、メジャーになって、かつ転調するところ、そしてまたマイナーに戻るところが何とも奇抜でカッコいい。
三曲目のタイトル・ソング…メジャー・キーがよろしいな。中間部ソロも意外な展開。
四曲目、正統派ブリティッシュ・ハード・ロック!いいね~。こんな曲、以前なかったよね?大歓迎。
六曲目はケルト風味。たった一曲でピックが半分すり減ってしまうかのような壮絶な右手ワザが炸裂!「♪Immortal love」の絶唱がすさまじいYAMA-B。それに「ここで入れるかッ?」のピック・スクラッチ。

…とマァ、私の解説を記してもラチがあかないので、CDを聴くかコンサートに来てもらいたいと思うが、とにかくバラエティに富んだ内容は聴く者を飽きさせない。
しかも、それほど「ギター、ギター」していないのも大きな特徴か…あるいは「ギター、ギター」していると感じさせないパワーが曲にあるのかもしれない。
実際にKellyさんも触れていたが、ギターの音が小さくなっても音楽重視で他のパートの音量を上げた曲もあるとか…。
一曲目なんかまさにそう。
目にも止まらないシュレッド・フレーズが効果音のひとつのようにさりげなく使われていたりするのだ。

110ひと通り聴き終わったところで、お楽しみのミニ・ライブ。
再びKeijiくんの登場だ。

120演奏するはニュー・アルバム収録のインスト曲、その名も「Attack by Zero」。

130狂気にも似たツイン・リード!もうもはや「よ~、やるわ…!」と言うしかない!

140Yosukeさんの司会っぷりもなかなかのもの。押しつ押されつKellyさんと絶妙のシーソー・ゲームを展開した。

150最後にもう一曲。
背面の特製クリア・ファイルをフィーチュアせんとすべく歌詞をガン見しながらの「Stay With Me Forever」。

160想定外の超ロング・トーンと激情ギター・ソロで新Kellyバラードのスタンダードとなることだろう。

J_s41a7699 ここからが「生誕45周年」イベント。
来場したお客さんの寄せ書きがKeijiくんから手渡される。

J_s41a7710 ファンの皆さんが色とりどりのペンでKellyさんへと綴ったメッセージだ。

J_s41a7713 Kellyさんもうれしそう!

200さらにバースデイケーキ!

J_s41a7733 みんなで「Happy Birthday to You」を歌う。
時々この歌の出だしで苦しんでいる人を見かけるが、覚えておこう。
いきなり歌からはいる場合、まず、この曲はワルツだ。だから3/4拍子でカウントする。ここで「ワン・ツー・スリー・フォー」とやってしまうといつまでも歌に入れない。
「ワン・ツー・スリー」とやっておいて、もう次の「ワン・ツー」の「ツー」で大声を出すと「…ハッピ」と入りやすくなる。そうすると「スリー」のところに常に「ハッピ」が来るというしくみ。
…なんてことはどうでもいいか…。

J_s41a7741 Kellyさん、お誕生日おめでとう~!

J_s41a7756 ところでこのアルバムのタイトル『AT THE GATES OF A NEW WORLD』は、「NEW WORLD」という言葉に不定冠詞の「a」が付いている。
…ということは、「いくつかある新世界のうちのひとつ」ということになる。まだ見ぬ新世界のうちのひとつだ。
そして、「gate」が複数形になっている。
すなわちKellyさんにはまだまだ新しい世界があって、そこに入る扉はいくつも用意されている…つまり、現時点がゴールでもなんでもなく、ただの「現在進行形」に過ぎない…なんてことを表そうとしているではないかと読んだ。

250cdそのKellyさんの「現在進行形」を是非皆さんの目で確かめてもらいたい。
ニュー・アルバムを引っ提げた明日の東京キネマ倶楽部でのコンサートである。
題して『Tokyo Kinema Club "the 9th" AT THE GATES OF A NEW WORLD 2015』…MarshallサウンドにつつまれたKelly SIMONZの新しい世界のひとつを、ひとりでも多くの人にご堪能いただきたいと思う。

Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ Official Website

375最後に皆さんとパチリ。鶯谷でお会いしましょう!

楽器カフェの詳しい情報はコチラ⇒アトス・インターナショナル公式ウェブサイト

240

(一部敬称略 2015年7月1日 神保町 楽器カフェにて撮影)

2015年6月24日 (水)

Joel Mananの DOWNLOAD FESTIVAL 2015 レポート!

今年も何となく天気がおかしいですな。暑いような暑くないような…。梅雨のような梅雨でないような…。
それにしても、いったん雨が降り出すとなんだってあんなに降るかね~?いつからだ?盛大な雷に竜巻…昔はこんなことは滅多になかったんだけどね。
異常気象はわかっているけど、コレじゃ赤道直下に住んでいるみたいだ(実際にすんだことはまったくありません)。PANTAさんじゃないつーの!

それでもやってくる夏のフェスティバル・シーズン。
オジちゃんはかなり苦手だけど、若い人たちには夏の到来が待ち遠しくてタマらんのだろうね。若いってのは素晴らしい。

さて、去年の今頃も説明したけど、現在のイギリスにおけるロック・フェスティバルには2強が君臨していることはご存知の通り。
ひとつはイングランド中部、レスターシャ―にあるドニントン・パークにて毎年開催されるDownload Festival。
もうひとつはMarshallの工場から30kmほど南東に位置するネブワースでこれまた毎年7月のはじめに開催されるSonisphereだ。
ところがこのSonisphere、今年は開催されないんだって!
理由を調べてみたら、ナント!いい出演者が確保できなかったから。徹底してますナァ。
どこかのフェスとカチ合っちゃったのかしらん?

で、Downloadの方は無事、去る6月12~14日の3日間にわたって開催された。
今年もMarshallのアーティスト担当のJoel Mananが現地で撮った写真を送ってくれたので紹介する。
ちなみに、3日間のヘッドライナーは順に、Slipknot、MUSE、KISSだったそうだ。Dl_logo Marshallの本拠地、ミルトン・キーンズ出身のバンド、Heart Of A Cowardはメイン・ステージ中日のオープニング・アクトとして登場。
ギターのCarlとTimはMarshallを、ベースのVishalはEDENを、そしてドラムのChrisはNATALを使っている。当然だな、Milton Keynesなんだから。いいバンドだ。
そして、バンド名がいいね…「臆病者の心」…オレのことわかってくれているのかい?

10_3Mallory Knoxは2013年デビューのケンブリッジのバンド。デビュー・アルバムの『Signals』はUKヒット・チャートの33位をマークした。
このバンドも優秀。
だって、ギターのJoeとJamesはJCM900と1987X、それにBluesbreakerを使用。そして1960Bを18台ステージに積み上げた。
それだけじゃぁない。
ベースのSamはEDEN、そらむのDaveはNATALだ。
Joel~、やるじゃないか、キミ~!

20シカゴから参加のRise Against。
ギタリストのふたり、TimとZachはJCM600 4100と1960BVを使用。

30_21960BのBaucket Weaveにカッコいいバンド・ロゴを施しているのはレディング出身のSylosis(サイロシス)。
世界中を』ツアーして回っている。Sylosisの出番は12日の初日だった。

40MUSEのMatt BellamyのMarshallが見える。
Mattの今のセット・アップは1959SLPと1960AHW&1960BHWだ。

50場面は変わってMarshallが「Cabin」と呼んでいる試奏小屋。
なんかスッカリ入り込んじゃっているのは、ブライトンのバンド、GNARWOLVES。
GNARWOLVESの出番も初日。

60このトラックに乗っていそうなオジちゃんはBilly Morrison。Billy Idolのバンドのギタリストだ。
ちなみにBilly Idolは20年以来Marshallを愛用している。今はJCM2000 DSL100を使っている。

70_2フロリダのバンド、A DAY TO REMEMBERのギタリスト、Kevin Skaff。
Jubileeを試奏。メッチャ気に入ったそうだ。

80v_2コレがKevinが実際に使用している機材。1959SLPだ。

Dl_a_day2

Rise Againstのギター、Zach Blair。やはりJubileeが滅法気に入ったそう。

902010年にデビューした大人気のアメリカのバンド、Black Veil Brideのギタリスト、Jake Pitts。
エラく感じのよさそうな人だニャ~。
Black Veil Bridesは2日目のセカンド・ステージ(ENCORE STAGE)の準ヘッドライナーを務めた(ヘッドライナーはMARILYN MASON)。

100_2LAのWe Are HarlotからJeff George。Jeffのバンドは最終日に登場した。ステージではJVMを使用している。

110_4Johnny ChowはCAVALERA CONSPIRACYのベーシスト。EDENのエンドーサーだ。
CAVALERA CONSPIRACYはブラジル音楽界で最大級の世界的成功を収めたメタルバンドSepulturaの中心メンバーであったMaxとIgorのCavalera兄弟が、立ち上げたサイド・プロジェクト。
最終日のメイン・ステージに登場した。EDENの新しいフラッグ・シップ・モデル、World Tour Pro 900を指さしてゴキゲン。

120アメリカのバンド、Every Time I DieのAndy Williams。「アンディ・ウィリアムス?」…どっかで聞いた名前だな。今の若い人は知らないだろうけど。
それにしても最近のバンドの名前はスゴイね。文章っぽくて。Bring Me The Horizenとかサ。
ことわざシリーズなんての出て来るんじゃない?
Seeing Is BelievingとかKilling Two Birds With One StoneとかNo Use Crying Over Spilt Milkとか…長ゲエ。

130_2オイオイオイオイオイ、そこのグラサンのアンちゃん!Astoria2をどこへ持って行こうってんだい?!いくら気に入ったからってソイツぁイケねぇ!
でも気持ちはよ~くわかるぜ!Astoria最高だもんね。
初日のメインステージの準ヘッドライナーを務めたFIVE FINGER DEATH PUNCHのJohn Hook。
わかるよ、ウン。

135vヒップホップ界からはIce T。Marshallヘッドフォンを試しているところ。

136vコレはひと目でわかるね。
右下の影はJoelだな?

140_2最終日のメイン・ステージに上がったSLASH。

150v_2今回は2555XとJCM800 2203がお供をしたそうだ。

155あ~あ、また暑くなってイヤだナァ…。

160_2(敬称略 2015年6月12~14日 イギリスDonington Parkにて撮影 ※すべての写真はMarshall社のアーティスト担当、Joel Mananによるものです。All pictures were taken by Joel Manan of Marshall Amplification plc.  Thanks for the lovely photos, Joel!)

2015年2月 3日 (火)

風林火山とMarshall

「疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山」すなわり「風林火山」。
甲斐の戦国大名、武田信玄の軍旗に記されていたのは誰もが知るところ。
どういうかと言うと、「(疾(と)きこと風のごとく、徐(しず)かなること林のごとし、侵掠(おかしかすめる)すること火のごとく、動かざること山のごとし」。
ひとことで言えば「メッチャすごい」ってこと。
すなわちギター・アンプで言えばMarshallよ!
何でも日本の武将の中で一番強かったのは武田信玄だったとか…。やっぱりMarshallだ。

井上靖の『風林火山』は持っているけどまだ読んでいない。その代り、新田次郎の『武田信玄』はジックリ読んだ。おもしろいよ~。コレを読んで池波正太郎の『真田太平記』に入ると尚楽し。
でも、新田次郎で一番好きなのは『アラスカ物語』。この極寒の地を舞台にした小説を田川ヒロアキが待つ南国宮古島に向かう飛行機の中で読んだことをよく覚えている。
いきなり脱線しちゃったね。
とにかく「風林火山」!

10_2今日の「風林火山」はスロットの新機種の話し。
その発表会にお邪魔してきた。

15その新機種の名前は『真モグモグ風林火山 弐の陣』(以下「弐の陣」は「2」と記す)。
2006年にリリースした先代の機種が大ヒットし、その新バージョンが満を持して発表となったのだ。
…と知ったようなことを言っておりますが~、私、この手のものにはまったく不案内であります。
何か字句や表現に誤まりがあっても許してくだされ!

20メーカーのネット株式会社の濱田常務が直々に製品を説明。

30そして、いよいよ「真モグモグ風林火山2」がベールを脱いだ!

40これが「真モグモグ風林火山2」。
なにやらすごいゴージャス!

50v_2ズラリと並んだ「真モグモグ風林火山2」 。
Marshall同様、並んだサマはカラフルで圧巻だ!

60さぁて、ここでMarshall Blog的本題。

70_2この「真モグモグ風林火山2」に使われている曲がスペシャル・バンドの生演奏でお披露目されたのだ。

80ボーカルはサンプラザ中野くん

90_2ベースは渡辺英樹

1_s41a1085 ドラムはファンキー末吉。作曲もファンキーさんだ。
225

そして、田川ヒロアキ

120vヒロアキくんの現場がバラエティに富んでいて面白いと以前書いたことがあったが、今回はスロットだからね。またまた一味違ったシチュエーションで楽しい。

130v_2現場が面白かろうが、面白くなかろうが、もちろんいつでもどこでもMarshallがいっしょ。
愛用のJMD501。
新バンド「TAGAWA」での新譜も発売され目下絶好調!
このハードなテーマ・ソングをパワフルに彩った。

140v_2じゅんいちダビッドソンも登場して芸を披露した。

150v世界の本田と世界Marshallのツーショット。こんなの滅多に見れないよ~!

160_2『モグ姫声優バトル決定戦』の人気声優さんたちも大集合!

170サンプラザさんとダビッドソンさんの実機によるデモンストレーションの後はもう1曲披露。

180曲は「Runner」だ!

190_2この「Runner」という曲は日本で最も知名度の高いロックの曲なのだそうだ。

200vコレもファンキーさんの作曲。

210v考えてみると、ヒロアキくんがこの曲を弾くのを見るのは初めてかも?

215v素晴らしいギター・サウンドで「running」…というより「driving」!

220誰もが知っている曲だけに会場は大盛り上がりとなった。

230v_2最後は新商品を囲んでのフォトセッション。モノスゴイ数の報道スタッフ。また、イベントの内容は「ニコ生」で配信されたことも付け加えておく。
マァ、なんと内容の濃い新製品発表会!今回の機種も大ヒット間違いないだろう!

240_2四角い箱に詰まったロマン…Marshallと同じだね。

『真モグモグ風林火山 弐の陣』の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

250(一部敬称略 2014年12月17日 原宿クエスト・ホールにて撮影)

2015年1月30日 (金)

SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト vol.5 <後編>

7組のエントリーを終了し、結果発表までの間はお待ちかね、SCANDALのステージ!

10HARUNA

20vMAMI

30vTOMOMI

40vRINA

50v1曲目は「夜明けの流星群」。

60MAMIちゃんはもちろん今日もMarshall。

70ヘッドはJCM2000 DSL50、キャビネットは1960AX(右)と1960AV(左)だ。

80リードにバッキングにと今日もいい音!

902曲目はSCANDALスタンダードの「DOLL」。

100お客さんはタオルを振り回し、観る方も演る方もスゴイ盛り上がりようだ!

110「(コンテストの演奏を)2階から観ていて興奮しちゃった!最高の演奏にみんなにお返しします!」
ドーンと大反響!

120v3曲目は『HELLO WORLD』から「Image」。

130v「5回目のコピー・バンド・コンテスト…年々グレード・アップしていくね!」
ホント。昨日書いたように私は第2回目から拝見させて頂いているが、HARUNAちゃんの言う通り、そのグレードアップの幅たるや尋常ではない。
出演者の演奏のレベルやコンテストのスケールがアップし、平均年齢が下がってる。これまた昨日書いたけど、「人類の進化」を見る思いだわ。
150v
4曲目は「お願いナビゲーション」。

140v「今日参加してくれたコピー・バンド、残念ながらこのステージには立てなかったコピー・バンドに捧げます」と演奏したのは「Your Song」。
185v
そして、最後の曲に突入。
全7曲。いやはや短いステージと知ってかお客さんの入れ込みようはすさまじいものだった。

160v最後は「SCANDAL BABY」。
お客さんとの大合唱。コレがまたいいんだ。

180

お決まりのアクション。今回は左右のふたりの寄り添う時間が長くて思わず笑いそうになっていたのが面白かったネ。

170

4月25日のパリ公演を皮切りにワールド・ツアーに出るSCANDAL。
今年は世界中でSCANDAL旋風が巻き起こる!

200

SCANDALの詳しい情報はコチラ⇒SCANDAl Official website

190

楽しいSCANDALのステージの後は緊張の結果発表!

210まず司会の山本さんがSCANDAL各賞を発表!

220またね、この号泣が楽しみなんだ~。

230MAMI賞はLimit.の吉澤萌ちゃん!

240「会わないつもりの、元気でね」を演奏。
泣くよね~。

250vMAMI賞の賞品がMAMIちゃん本人からプレゼントされる。

260Marshall MG10CFだよ~。いいナァ~!(提供:株式会社ヤマハミュージックジャパン)

265v記念撮影。

270審査員特別賞は「かげろう」を演奏したwinry'sに!

290キャン太ギターをゲット!

300そしていよいよグランプリの発表!
♪ダララララララララララララ…
第5回目の栄冠は「ひかほりっく」の頭上に!

320おめでとう!

330やっぱり号泣!こうでなきゃイカン。

335そしてニンマリ。
中学2年生と3年生だからね。あんな立派にギター・ソロやベース・ソロまでキメちゃって…将来が楽しみだ!

340…ということで今回も大成功&大興奮の内に終了した「SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト」。
楽しかったな。
こうして楽器を手にして、音楽を奏でる楽しさをひとりでも多くの人に知ってもらえることを願っている。

350おめでとう「ひかほりっく」!

360(一部敬称略 2014年12月14日 品川ステラ・ボールにて撮影)

2015年1月29日 (木)

SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト vol.5 <前編>

今回で5回目を迎えた『SCANDALコピーバンド/ヴォーカリストコンテスト』。
前回までの数回は渋谷のAXで開催されていたが、なくなってしまったので今回は品川のステラ・ボールでの開催となった。
応募バンド数600超。
ひとつのバンドの音楽を愛でるフォロワーが集い、そのコピー演奏の腕前を競うコンペティションとしては空前絶後のバンド・コンテストであることは間違いない。
そして、こんなコンテストは世界中どこを探しても他にあるまい。
私は1回目こそ出席していないが、2回目からは審査員、またはフォトグラファーとしてこのイベントに直接か関わらせて頂いてとても光栄に思っている。
イヤ、何よりも楽しい!
「目指すはSCANDAL」という趣旨から出場者は女性(かつてバンド・メンバーとして男の子も出場したことがあった)ばかりだが、性別を問わず若い人たちがひたむきに何かに熱中している姿は実に感動的だ。
今年はどんな展開になるのやら…楽しみ!

10開場と同時にゴッタ返すロビーには昨年優勝したKANIKAPILAの物販コーナーが設けられていた。

20満席の会場。

30コンテストは定刻通りにスタート。
メインの司会はGUITAR☆MANでもおなじみの山本昇さん。

50ステージにはMarshall。JCM2000 DSL100と1960Aのハーフスタックがこのコンテストのお手伝いをしている。

60vオープニング・アクトとして最初に登場したのは先ほどの物販コーナーで紹介したKANIKAPILA。

70福岡は久留米出身の中学生と高校生の混成バンド。
中学生だよ、中学生!

80ボーカル&ギターのYOSHIKA。

90v同じくボーカル&ギターでLEONA。

100vギターとボーカルのMIZUHO。

110キーボードとボーカルのNATSUKO。

130vベースはKANA。

140vパーカッション&ボーカルのAOI。

145vドラムはPIPPIだ。

150vギターのMIZUHOちゃんは、「コマミ」ちゃんなんて呼ばれて昨年見事MAMI賞に選出されMarshall MG10CFをゲットしている。確か一昨年もだったかな?
ナンカ、MarshallもGretchもデカく見えるけど、プレイはバッチリ!何しろMAMI賞受賞者だからね!

120v
YOSHIKAちゃんはウクレレも披露。

160vSCANDALのメンバーに「カニちゃん」なんて呼ばれていたけど、「KANIKAPILA」というのはハワイの言葉で「Let's Play Music」という意味なのだそうだ。
その名前ににふさわしく愛らしく、溌剌とした演奏は魅力満点。
メンバーひとりひとりのキャラクターがハッキリしているこの初々しくも堂々とした雰囲気は他にない感じ。
いいのよ。曲もすごくいい。

170来月には藤井フミヤと藤井尚之のペンによる『イっちゃえ!I LOVE YOU!』でメジャー・デビューを果たす。
いいんじゃないの~、KANIKAPILA!

180KANIKAPILAの詳しい情報はコチラ⇒KANIKAPILA OFFICIAL WEB SITE

190そして、いよいよコンテストの開始。
トップバッターはN-pop project。

200聞いて驚け!全員中一だぜ。ちゅうがくいちねんせい!

210福島から来たこのグループはバンド活動を始めて1年半ぐらい。震災で外で遊べなくてバンドを始めたという。

220v演奏曲目は「瞬間センチメンタル」。

230vそれにしても堂々たる演奏!

240vああ、私が中一の時はそろそろThe Beatlesを聴き始める頃だった。「バンド」なんて言葉を使ったことすらなかったな。

250v私が中一だった1975年は、Led Zeppelinの『Physical Graffiti』やQueenの『A Night at the Opera』、Pink Floydの『Wish You Were Here』がリリースされた年。ロックの黄金時代がそろそろ末期に入って来た頃。
それから40年…時代は変わったのう。

260続いては京都出身の6人組。R-glay(アール・グレイ)。

270これはイギリスのニューキャッスルにあるEarl Grey(グレイ伯爵)のモニュメント。紅茶の名前になった人ね。

6a0163044657d3970d016768386f3097_2 このバンドの特徴はツイン・ボーカルだ。

280v出場者たちのこうした独特のインストゥルメンタリゼーション・アレンジもこのコンテストの楽しみのひとつ。

290v曲は「Rock'n Roll」。

300vステージに登場するなり、「立ってくださ~い!」。

310昔のじゃ考えられない成り切り感!コレでいいのだ。
だいたい昔は立ってコンサートを見るという慣習がほとんどなかったからね。

320_2ここも実に堂々たる演奏っぷりが立派だった

330vこのグループは高校2年生。なんかホッとするわ。

340将来の夢に「脳科学の研究者」なんて子がいたな。
「専業主婦」なんて夢はやっぱりガール・バンドならでは。男の子のバンドだったらそんな将来の夢はまず出て来ないと思うけど、最近はわからないね。「僕の将来の夢は『専業主夫』です」なんてこともあり得そうだ。
あのね~、チョット脱線するけど、「主婦業」ってアホほど大変で頭を使うへヴィな仕事だぜ。世の男連中もやってみりゃすぐにわかる。炊事、洗濯、掃除、買い物衣類の管理…まだまだ主婦がやらなければならないことはある。コレに最大の難関、育児が加わる。
頭を使って無駄なく時間の配分をし、これらの業務を完璧にこなすその技術と労働量は生半可なものではない。
会社で、部下が持ってくる書類にロクに目を通さずにハンコを押している仕事よりよっぽど大変だ。あ、イカン、この話しはまた別の機会に。
とにかく主婦業というものは、本当は外で仕事をしながら…なんてことが絶対に不可能な大変な仕事なのよ。ホント、奥さんに感謝。
専業主婦志望の人、がんばれ!

3503番手はRANK。

360神戸から参加の4人組。

370曲は「Shining Sun」。

380カラフルな衣装はお母さんが染粉を使って鍋で煮込んでくれた。

385スカートも手作りだそうだ。お母さんってありがたいね~。

390vこのグループは月に3回練習をしているそう。少ない方かな?

400vそれにしては危なげのないシッカリとした演奏で会場を沸かせていた。

410v道理で…このグループ、ファイナルが2回目だという。
落ち着いた、そしてカッチリとしたパフォーマンスだった。

420「Welcome Home」を演奏したのは大阪のHi-Dear。

430センターの子はSGか…。

440vギターの子は赤のストラト。

450そしてジャズ・ベース。
女の子のバンドってみんな案外渋い楽器を好むんだよね~。

460このグループは高校1年生。バンドを組んで半年で予選グランプリを獲得したという。

470v毎日練習してるんだそうだ。楽しいだろうな~。夢はメジャー・デビューで武道館!がんばれ!武道館にはMarshallの壁がピッタリだよ!

480群馬出身、白い衣装がカッコいいLimit。

490選曲は「会わないつもりの元気でね」。

500群馬でのSCANDALのコンサートにとても感動してこの曲を選んだとか。

510vここは高校2年生の軽音楽部員さんたち。

520我々の時代には高校で軽音楽部がある学校なんてそう多くなかったんじゃないかな?

530それだけロックの一般大衆への浸透度が上がったということだ。もっとも彼女たちのご両親や先生たちが「ロック大衆化」の世代なんだろうね。

540v練習は週2回。若いっていいナァ。私もバンドやりたいナァ。

560早くも6番手。今度はトリオで「ひかほりっく」。

570ここも中学生!

580v中2と中3の混成。

620v

曲は「Hi-Hi-Hi」。お、ポール?SCANDAlだってば!

600v

このバンドはビックリしたね。
ブルージーなギター・ソロをバッチリこなして…

610vスラップのソロも披露してくれた!コレぞロック・バンド!
590v

去年のコンテストで知り合って結成したのだそうだ、オールスター・バンドやね。

639驚いたのは彼女たちの演奏だけじゃなかった。ギターのお嬢ちゃんは私の友人の知り合いの娘さんだったのよ!

640トリは神奈川から来たwinry's。

650ナンカ出場者の年齢に関しては完全にマヒしてきたな。驚かんよ。

660このグループは中学校3年生だそうですよ。
人類って進化するナァ。

670v聞けばもう3年もバンドをやっているのだそう。

680つまり中1からやってたってことね?もう驚かないよ~だ!

690v演奏はもちろんバッチリ!

700v曲は「かげろう」。

710元気いっぱいのステージで全7組の演奏を締めくくってくれた。

720衣装は前々回に出場した先輩のお下がりなのだそうだ。

730これで全7組のエントリーが終了。
栄冠は誰の手に?!

740<後編>につづく

(一部敬称略 2014年12月14日 品川ステラ・ボールにて撮影)