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2016年1月22日 (金)

【NAMM速報】 BREAK THE CODE!~その暗号を解け!<前編>

Marshall Blogをやっていると、時の流れの速さを痛感することが多い。
アレからひと月、アレからもう一年、アレから早三年…ていうヤツ。
NAMMショウみたいに毎年恒例の行事は特にそれを感じさせる。
今年も昨日(現地時間)からNAMMショウが始まった。

今年も私は東京でこうしてMarshallのブースをヴァーチャルで開いている。
コレが一番!
初めてNAMMに行ったと時はも~うれしくて、うれしくて…。
通路やブースで有名なミュージシャンを見かけるといちいち狂喜乱舞したものだった。
しかしその後、年を追うごとに現地での仕事が増え続け、現地では時間に追われっぱなしでニッチもサッチもいかない状態になってしまった。今ではその殺人的な忙しさばかりがNAMMの思い出になっている。
最も忙しかった時で、大小、公私ひっくるめて合計31個のアポイントに臨んだことがあった。こうなると自由な時間は皆無だ。
今でもそうだけど、私、自分で言うのもナンですが、モノスゴイ仕事したんよ。仕事がおもしろくてしょうがなかった。海外の友達も多かったし。
でも4日間、毎日朝から晩まで、食事の時間も含めてすべて誰かと会って英語で話している状態は結構シンドイい。
こっちだって英語の達人なワケではないので、少ない脳ミソを四六時中フル回転させなきゃならない。なるべくうまく、そして早く英語を話さないと、連中からバカにされるからね。コレは疲れるよ~。
彼らは決して顔には出さないが、大抵の連中は英語が話せない輩を信用しない。どんなに酒を飲んでワイワイ楽しくやったとしても、言葉が通じないと最終的なコミュニケーションは成立しない。コレ、私が苦労して体得した外人と付き合うためのひとつの処世訓。

それで、NAMMの会場内はやかましいことこの上ないもんだから、英語を聴き取るのも大変だし、大声で英語をしゃべることは大幅に体力を消耗させる。
もうね、Lealand SklarやTony Levinどころじゃない。(この二人は必ずNAMMに来ていて、その風貌からやたらと目につく)
それと、人の多さ。
初めて行った90年代の後半の頃はそんなでもなかった。まだ、「業者オンリー」の鉄則が守られていたのか、場内で子供を見かけることなんてほとんどなかった。
今では子供ばっかりだもんね。どう見ても「業者」じゃない。
それと中国や台湾の業者の台頭ぶりも驚くばかりだ。日本人も圧倒的に増えた。
「業者のための楽器展示会」が「みんなのNAMMショウ」みたいになった感すらある。
そして、IT技術の進化による情報戦のすさまじさ!
昔は一番早いNAMMレポートは「社内の出張報告」と相場がキマっていたが、今では猫も杓子もその場で「現地レポート」だもんね。
それでも、海外の友人にたまに会う機会なので、そういう面では私もNAMMを楽しみにしていた。
イケね、イケね、今日はNAMM自体のことを書くつもりじゃなかったんだ。
ヤバいな、この時期が来たらまた来年も同じことを書きそうだ。

10ハイ、NAMMのMarshall。
今年はスゴイの発表しちゃいました!
待ってたんよ~、コレ!

シリーズの名前は「CODE(コード)」。
まず名前がいい。
「経済開発協力機構」じゃないよ。アレは「OECD」だから。
Marshallの商品名って今までは事務的な名前が多かったでしょう?要するに何かの頭文字をつなげるタイプね。スタートが「JTM」だから自然の成り行きなんだけど、「JCM」とか「DBS」とか「DSL」とか…。
もちろん「MODE FOUR」とか「Vintage Modern」という普通名詞から成るシリーズもあったんだけど、それとて機能や音の性質を表す事務的なもので、愛称っぽいモノではなかった。
それがどういう風の吹き回しか、ここのところ「ASTORIA」とか「CODE」だなんて…。
とにかくここ数年、50周年をはさんでリイシューものとか、チビッコものばかりで、完全なる新しいシリーズの発表から遠ざかっていたので、「ASTORIA」にしても「CODE」にしても大歓迎なのだ。
30
「CODE」はMarshallが自信を持って世に放つデジタル・アンプのシリーズだ。
黒と白と金…まずはMarshallカラーが引き立ちますな。

20この「CODE」、実は昨年の5月に工場に行った時、ひと足先にコンボを試させてもらった。
写真の右の人はR&Dチームのピーター。ヒゲがよく似合うじゃん!
やさしくて物静かなピーターが懇切丁寧に商品を説明してくれた。
まだ、プロトタイプ真っ盛りという状態であったが、これが実に素晴らしかった!
まずはコンセプトがバッチリ。
そして、音や弾き心地の素晴らしさ…「こういうのが欲しかった!」と思わず叫んでしまった。
商品の詳細は今日明日で追ってお知らせすることにして、まずこの「CODE」という商品名の周辺から話しをスタートさせる。
ものすごく長い話しだけどMarshallファンには楽しんでいただけると思う…と信じて一生懸命書く。
今日は「読み物」です。
では…。

40東京で言えば銀座線のような、ロンドンの地下鉄のスター路線、ピカデリー・ライン。
この路線が重要な理由は、ロンドンの名所多くを通っているだけでなく、西側の終点のひとつがヒースロー空港であることに尽きるだろう。
そして、西側にはもうひとつ「Uxbridge(アクスブリッジ)」という終点駅がある。
熱心なMarshallファンならこの名前に聴きおぼえがあることだろう。
「76 Uxbridge Road」…そう、1960年にJim Marshallが初めて出した楽器店の住所だ。
この辺りのことはコチラに詳述してあるので未読の方は是非ご覧頂きたい。
でも、Jimの店があった場所はこの地下鉄のアクスブリッジ駅からはかなり離れているので注意。バスに乗らないと行かれない。
もし、何かの拍子に行くことになった時は国鉄のHanewell駅から行くこと。

50じゃ、このピカデリー線の反対側の終点はどこか?
大分前に行ってみたことがある。
ピカデリー線の東の終点駅は、Cockfostersという。

60コックフォスターズはロンドンの中心からチョット外れればどこでも見かけることができる普通の街だ。
ところが、ほとんどの人が知らない…と言うか、何の興味も示されないのだろうが、ここには戦時中にスゴイものがあった。
話はアメリカに飛ぶ。
第二次世界大戦時、カリフォルニア州バイロン・ホット・スプリングスというところ「日本兵捕虜秘密尋問所」という秘密の施設が設置された。
暗号名を「Tracy(トレイシー)」といい、捕虜となった日本兵から有益な軍事情報を引き出すための専用施設であった。
アメリカは大戦後期、対日本戦を効率的に遂行するために、諜報作戦を徹底的に強化した。
はじめは日本語がしゃべれる純アメリカ人は国内に数人しかいなかったが、急速に教育を推進し、数年後には数万人がペラペラになったという。
相手を知るのはその文化を知ることが手っ取り早く、「言葉=文化」ということを熟知していたのだ。そこへいくと日本は「鬼畜米英」とか言って、「敵国語」として英語を閉め出す始末だった。
そして、そうした情報収集に当たっては、何といっても捕らえた捕虜から情報を引き出すのが最も手っ取り早かった。
日本が中国大陸や南方戦線で決死の肉弾戦、あるいは白兵戦を強いられ戦死者、餓死者が量産されている時に、アメリカはステーキにかぶりつきながら頭脳戦で戦局を更に優勢に導いていたというワケ。

話は脱線するけど、開戦は1941年でしょ?
この年ってCharlie Christian他の先進的なミュージシャンによって、ハーレムのMinton's Playhouseでビ・バップが産声を上げた年だからね。モダン・ジャズがスタートした年。
Charlie Parkerが「Now's the Time」だの「Billie's Bounce」だの「Donna Lee」だの、Savoyでレコーディングしていたのは戦時中の話だ。信じられん!
日本が「ぜいたくは敵だ!」なんてやっている頃、アメリカでは音楽ファンがビ・バップに夢中になっていた。
こんなんでかなうワケないよ。

話を戻して…トレイシーでは日本語力を十分に習得した尋問官が、捕虜への人道的配慮を示しながら懐柔的に情報を引き出したという。要するに拷問や詰問など全くしないで、やさし~く捕虜に接してあげたのね。
「生きて虜囚の辱めを受けず」という旧日本軍の戦陣訓を叩き込まれていたはずなのに、尋問官の戦略的な温情に簡単に心を開いちゃったというワケ。
率直に言えば、みんな飢えていたのでメシを喰わせれば何でも白状しちゃったらしい。
笑っちゃうのは、氏名を問われると多くの兵士が「長谷川一夫」と答えたらしい。
アメリカ人の尋問官は長谷川一夫のことを知らなかったので、「日本にはなんて同姓同名のヤツが多いんろう?」と思ったという。今なら全員「木村拓哉」だろう。
他にも「聖徳太子」とか「石川五右衛門」とかダイナミックな連中がたくさんいたらしい。
そうして捕虜から多くの情報を引き出すことに成功したアメリカは、日本軍の機密事項を驚くほど正確に握っていたという。

ところで、このトレイシーで活躍した尋問のテクニックはアメリカが開発したものではなく、イギリス軍によるものだった。
イギリスは早くから情報戦の重要性を認識し、ドイツ兵への尋問がスムースに行えるよう研究を重ねていたのだ。
イギリスのその研究機関は「MI19」といい、ここコックフォスターズに施設を構えていた。
元々はロンドンの中心部のテムズ川沿いにあったのだが、ドイツ軍の空襲を避けるために、ロンドンの東の郊外に居を移したのだ。
ちなみに007のジェイムズ・ボンドの所属は「MI6」ね。
で、アメリカ軍はここコックフォスターズに出張して来て、尋問のテクニックを伝授してもらいトレイシーを立ち上げたのだそうだ。
「情報」というものがいかに大切か…という話。

70さて、ここで…その大切な情報を守る有効な手段は何か?
そのひとつとして挙げられ有力な手段が「暗号」である。

「暗号」は英語で「code」という。

「cipher(サイファー)」という言い方もあるが、「code」で十分だ。
そして、下の写真をご覧頂きたい。
Bletchley(ブレッチリ―)というのはMarshallの本社&工場があるところだ。
この標識は「暗号解読者の故郷、ブレッチリ―へようこそ」…となる。
今度の新商品はこの「code」から名付けられたワケ。
「BLETCHLEY」ではなく「CODE」にしたところがミソだろう。さすがMarshall。

80「暗号解読」って言ったって、ブレッチリ―のそれは生半可なモノではなかった。


暗号というものは紀元前から存在し、古くはシーザー(カエサル)なんかも使っていたという。
もちろん戦争の技術のひとつとしてである。
暗号にもたくさんの方式があるのだが、連中はアルファベットがあるので基本的にはあるアルファベットを異なるアルファベットに置き換えて元の文章(「平文」という)をわからなくしてしまう(スクランブル)のが標準的な手法だ。
シーザーは「A」を「D」に、「B」を「E」にという風にアルファベット26文字を並行してズラす単純な方法を用いた。これを「カエサル・シフト」という。

で、一般的に暗号を作る側と解読する側とどちらが強いか?ということになると、歴史的に常に解読者側が勝利をおさめてきたという。
どんなに複雑でこねくり回した暗号でも、それを見破るテクニックがあって、後は勘と才能と時間と根気の勝負なのだ。
もっとも一般的な方法が「頻度分析」という手法で、暗号化された文章の中に繰り返すパターンを発見し、そこから少しずつ手がかりを探っていくというのだ。
例えば、英語の場合、一文字の単語は二つしかない。「a」と「I」だ。
また、「as」「in」「of」「on」二文字の単語は前置詞に多い。さらに言語の性質上重要な頻出単語といえば定冠詞の「the」だ。コレは三文字。
こういうことを手掛かりに地道に糸口を探していくのである。
コンピュータなどなかった時代なので、人海戦術でこの作業をしていたワケ。
特にイギリスは先のトレイシーよろしく、人や武器を投じてムヤミに戦うよりも、情報を集め、相手の動きを掴んで、それに対する有効な手立てを企てた方が時間的にも経済的にも有利であると考えていた。
特にイギリスも国内に資源の少ない国ゆえ、アメリカに物資の補給を頼っていた。その輸送船をドイツのUボートがつけ狙うので困っちゃうワケ。
ドイツはコレでイギリスを兵糧攻めにするつもりだったらしい。
当時、ドイツの潜水艦は世界一優秀で、Uボートこそ世界を征服することができる最強の武器のひとつとされていたんだって。
だからイギリスはそのUボートの動きが何としてでも知りたい!
もうこの時代は、無線を傍受するのはお茶の子さいさいだった。しかし、傍受した電文は暗号でスクランブルされている。
ところが、イギリスは早くから「暗号解読」の重要性を認め、研究を重ねていたことからドイツ軍の動きを具に掴んでいた。
しかし、第二次世界大戦中のある時からドイツの通信に見慣れない暗号を発見する。
この暗号がどんなテクニックを使ってもどうしても解読できない…。
なんじゃコリャ~!
その暗号こそ「Enigma(エニグマ)」と呼ばれるドイツ軍が誇った軍用暗号の歴史上最も複雑かつ最悪な暗号だった。
「エニグマ」というのはギリシャ語を語源とし、「謎」を意味する。
英語では「なぞなぞ」のことを「riddle」というが、「enigma」でも通じる。発音は「イニーグマ」だ。

下の写真のタイプライターに毛が生えたような機械が「エニグマ暗号機」。
ドイツ軍はコレでその複雑極まりない暗号を作り出していた。
詳しい仕組みに触れていると紙幅がいくらあっても足りなくなるので簡単に説明すると、手前のアルファベットのキーを叩くと、その電気信号が「スクランブラ―」と呼ばれる仕掛けを三回通過してまったく関係のないアルファベットに変換される。その変換されたアルファベットはキーの上にある丸いポチポチが光ることによって知らされる。もちろん、キーを打つたびに違うアルファベットに返還される。
その変換されたアルファベットの暗号文を書きとって通信士に渡すと、その通信士はモールス信号に変換して打電する。
ちなみに、トンツー、トントンツーってやるこのモールス信号っていうのは打つ人によってどうしてもクセが出てしまい、こういう無線を傍受して信号を注意深く聴いている人には、打ち手が誰であるかがわかるそうだ。もちろん、会ったこともなければ名前もわからないのだが、「ああ、今日はあの人が打ってるナ」とハッキリ区別できるのだそうだよ。
さて、一方、受け手はどうするか?
暗号の受け手にもエニグマ暗号機が用意されていて、打ち手がしたことの逆のプロセスを経て平文を手に入れる。
さらにプラグボードと言われる装置が更に暗号の変換パターンを複雑にした。
しかも、イギリス軍にとって厄介だったのは、この暗号のトリックが毎日変わることだった。
つまり、24時間以内に暗号を解かないと、掴みかけたヒントが水泡に帰し、また振り出しに戻ってしまうのだ。
180
結論をやや急げば、この「エニグマ」を解読したのがアラン・チューリングというケンブリッジ大学の教授で、その作業がここブレッチリ―で行われたのだ。
下の写真はMarshallのピンナップ・シリーズの宣材写真なのだが、撮影したのは友人のマット。場所はブレッチリ―・パーク。50周年記念コンサートの二日ぐらい前の撮影だ。
第二次大戦中、後ろの建物の中で暗号を解読する作業が行われた。
最盛期にはここに暗号研究家、クロスワード・パズルの達人やチェスの名人等、何百人もの人が詰め、暗号解読の作業に従事していたという。
C_bp
ブレッチリ―はロンドンから電車でちょうど一時間ぐらいの静かな街だ。もちろん極秘の任務ということもあってこうした郊外の地が選ばれたのであろう。
時の宰相、ウィンストン・チャーチルは、先に述べた理由で暗号解読に特段の理解を示し、膨大な資金提供に応じ、更にはブレッチリ―にも激励に訪れたという。

120 アラン・チューリングはどのようにしてエニグマを解読したのかというと、「Bomb」と呼ばれるオリジナルの機械を開発したのであった。
人間では到底処理ができない天文学的な規模の順列組み合わせの分析をこの機械にやらせたのだ。
この「Bomb」こそが現在のコンピュータの礎といわれているのだ。
また、エニグマにはひとつだけ弱点があった。それは、エニグマ暗号機はすべてのアルファベットを別のアルファベットに変換してしまう性質があって、元のアルファベットのままにしておくことが出来なかったといういうのも解読のヒントになったらしい。

こうしてイギリスはチューリングのエニグマ解読の功績によって、ことごとくドイツのUボートから自軍の物資輸送船を守ることに成功した。
他にも、ドイツ軍の攻撃を未然に防ぐことに大いに活躍したBombは戦争の終結を数年早めたとまで言われている。
しかし!
ここがまたスゴイところなのだが、チャーチルは解読した暗号によって得たドイツ軍の攻撃の情報を無視させたこともあったという。
たとえば、ブレッチリ―にほど近いコヴェントリー(ジャガーの工場があるところ)を空爆するという情報を得ても、それを無視して好きなようにドイツ軍に爆弾を落とさせたのだ。
理由は簡単。
あまりドイツの先回りをすると、ドイツ軍が「アッレ~?もしかしてイギリスの連中、エニグマちゃんを解読しちゃったのかな~」と勘ぐられ、更に複雑な暗号を編み出すことが必至だったからである。
余裕である。
実は、チャーチルはコレと同じようなことをアメリカにもしている。
チャーチルは得意の自国の情報ネットワークを駆使して、日本の真珠湾攻撃をかなり前から知っていたのだが、アメリカの戦意を鼓舞するためにワザとルーズベルトに知らせなかったというのだ。

それほど国家に貢献したチューリングであったが、任務の性格上、表舞台に出ることはなく、同性愛者であったことも災いして戦後は不幸な時を過ごし、1954年、41 歳の時に自殺を遂げた。
今ではコンピュータの開祖的存在としての評価が高まり、去年チューリングの当時の手書きのノートがオークションに出品され、1億2千万円もの値がついたとか。

このアラン・チューリングの話は『イミテーション・ゲーム』という映画になっている。
ってんで、さっそく借りて来て観たが、ガッカリ。
アカデミー脚色賞受賞っていうけど、一体どこがいいんだろう?私なんかにはウスっぺらくてゼンゼン面白くなかった。
あのね~、脚本の書き方が浅くて主人公はおろか、脇役にすら感情移入できないんだよね。伏線の張り方が甘いというか…フラッシュバックの仕方もややわかりにくいし、
それにアメリカよりの英語の発音も気に喰わない。
チューリングたちはそんな英語を絶対に話してないって!
これイギリスの資本も入っているのにナァ。アメリカのマーケットを意識しているんでしょうね。
何よりもコレ、暗号の知識がないとかなり内容がわかりにくいんじゃないかな?
ま、「アラン・チューリングはいかにしてエニグマを解読したか?」という「プロジェクトX」的な展開を期待していた私も悪いのだが…。

90v

…ということで、去年ブレッチリ―に家内と行った時、ブレッチリ―・パークに寄ってみた。
ブレッチリ―の駅から歩いて4~5分のところなのだが、Garyが工場から車で送ってくれた。
駐車場で、「私たちを下車させたいのでゲートを開けて駐車場に入らせて欲しい」と守衛のオジちゃんにGaryが頼むとオジちゃんが快くゲートのバーを上げてくれた。
するとGaryがそのオジちゃんに向かって言ったのは「Thank you!」ではなくて「Lovely!」だった。「ラベリー」みたいに発音するんだよね。
家内がエラく感動してしばらく「lovely」ばっかり言っていたが、そう、これがイギリス英語ですよ。

130上の写真の建物がエニグマ解読関連の博物館になってる…らしい。
「らしい」ってなによ?
そうなの、入らなかったの。
だって入場料が(当時の為替レートで)3,700円もするんだもん!
次回のために、Marshallの友達にタダ券を探しておくように頼んでおいた。

140入り口には『イミテーション・ゲーム』の宣伝が…。

150ちなみにエニグマ関連の映画にはその名もズバリ『エニグマ』ってのがあるのだが、コレも「プロジェクトX」的な「エニグマ根性記」ではなくて、戦争ロマンものらしい。ヨカッタよ、見ないで!
でも、この映画、ナゼかミック・ジャガーが製作してるんだよね~。どうしちゃったんだろう?

Egd駅からMarshallの工場に行く途中にこんなパブもある。

190その名も「ジ・エニグマ・タヴァーン」。
ここまでくると新商品の名前も「CODE」より「ENIGMA」の方がヨカッタような気がして来たな…。

200ブレッチリ―ついでに…これは「Voong's」というジムのお気に入りだった中華料理店。
ベトナム人が経営していて、ここだけの話しだけど、スゲエんだ…味が…。
ジムはココのスペア・リブが大スキで、会食の時、私がジムの隣に座ることがあると、「シゲ、私にあの世界一おいしいスペアリブを取ってくれないか?」なんてことがよくあった。
いい思い出だ。

210さて、長い間お付き合い頂いてありがとうございました。気が済みました。
実はですね、この記事を書くためだけに本を二冊読んだのですよ。
こんなことばっかりしているから時間がいくらあっても足りないんだけど、「ブレッチリ―」なんて言葉を聞くといても立ってもいられなくなる。
一冊は、サイモン・シンというイギリスの物理学者の『暗号解読(新潮社刊)』というヤ~ツ。
コレがですね~、もう底抜けに面白ろかった。
元々、暗号に興味があったせいもあったけど、こんな面白い本はここのところ読んだことなかったな。
吉村昭の『ふぉん・しぃふぉるとの娘』以来かな?
古今東西の暗号の歴史と解読のテクニック、もちろんエニグマについても詳述している。
あんまり面白かったので、このサイモン・シンの本をamazonで取り寄せて何冊か読んでみた。
どれもベスト・セラーらしい。
ついでだから書いちゃうけど、前作の『フェルマーの最終定理』ってのもメッチャ面白かった。
他に、『ビッグバン宇宙論(上・下)』…コレはよくわからなかったので、まだいつか読み返してみようと思っている。
で、今読んでいるのは『代替医療のトリック』という本。なかなかに興味深い。
とにかく『暗号解読』はおススメ。

100
もう一冊は『暗号機エニグマへの挑戦』っての。
コレはダメ。
ゼンゼン挑戦していない。
ブレッチリ―・パークを舞台にした推理サスペンスみたいな小説だった。
110
もうひとつ…今度は音楽の「エニグマ」ついて…。
音楽で「エニグマ」といえば~、エルガーでしょ。
エルガーといえば「威風堂々」。
イギリス人はもうコレ大スキだからね。歌詞をつけて「Land of Hope and Glory」って歌にして大きなイベントのフィナーレには必ずコレを歌う。
そのエルガーの代表作が「エニグマ変奏曲(Enigma Variations)」。写真はBBCが制作したこの曲にまつわるドキュメンタリーDVDでなかなかに面白い。
この「エニグマ」はドイツの暗号とは関係ない。
各曲が実在する誰かをテーマにして作曲されていて、その曲名がその人の頭文字になっている。それが「ナゾ」ってなワケ。
名曲です。
ビートルズでおなじみのアビィ・ロード・スタジオのこけら落しはこの人だったんですよ。
あのスタジオはオーケストラがすっぽり入るというのが売りで、エルガーが棒を振ったのよ。

220以上で、新商品の名前の解説は終わり。
どうして「CODE」なのかがドラマチックにお分かり頂けたたと思う。

さて、このCODE、冒頭に「デジタル・アンプ」と記した。
もちろん最近流行のデジタル・テクノロジーに対応した機能を搭載しているのだが、Marshallファンにとって最大の魅力は、歴代のMarshallの名器のプリアンプが14種類、パワーアンプが4種類、キャビネットが8種類のサウンドがモデリングされていることだろう。
加えて24種類のエフェクツを自在にミックスして自分だけのMarshallを楽しめるのだ。

ラインナップはコンボが三種類とヘッドとキャビネットがひとつずつという構成。
フフフ、コレも当初の計画に大分変更が入って期待していた通りになった。

まずは25W、1x10"コンボのCODE25。
チョット写真が大きめなのね、コレ。実際には一番チビッコです。

240_code2550W、1x12"のCODE50。

250_code50100WのCODE100は2x12"だ。

260_code100さらに100WヘッドのCODE100H。

270_code100h4専用キャビネットのCODE412も用意されている。

280v_code100h3明日はこのCODEを詳しく解説する。
あ、明日は土曜日だけどMarshall Blog更新しますのでよろしく!

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