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2016年11月 4日 (金)

Silex 衝撃のデビュー・ライブ!

こういうのを「鳴り物入り」っていうんだろうね~。
「鳴り物」とは、食べ物でいえば、白身の魚を練って、塩を加えて形を整えた…違う!そりゃ「練り物」だ!
元は歌舞伎で笛や太鼓等を使って舞台をハデに囃し立てるところから来ており、転じて楽器の伴奏を入れることを「鳴り物入り」といった。
ようするに「景気づけ」だ。
コレ、面白いのは西欧にも同じような表現があって、あちらの「鳴り物」はもっぱらファンファーレだ。使われる楽器といえばトランペットやドラム。
今日、Marshall Blogに「鳴り物入り」で登場するのはMASHA率いるSilex。
Marshall Blogではすでにデビュー・シングルやインタビューを紹介している
そして、9月下旬に『SILENCE IN EXPLOSION  The First -NEw Beginning-』と題していよいよデビュー・ライブが開催された。
チケットは完全ソールドアウトの超満員。
同業者(ギタリスト)並びに音楽関係者の来場も多く、Silexへの注目度の高さが容易にうかがい知れた。
何しろ写真を撮るスペースがないので、ホールの一番後ろにセットした脚立の上からの強引な撮影となった。
例によって身動きひとつできなかったため、今日の記事の写真のクォリティには目をつぶって頂きたい。

10x_3オープニング・アクトとして大阪から駆けつけてくれたのはMars Brigade。
コレは「火星旅団」という意味なのかしらん?
ハンガリーにSolaris(ソラリス)というプログレッシブ・ロックのグループがいて、『Marsbeli Kronikak(「火星年代記」、英語だとMarcial Choronicleね)』というアルバムを思い出してしまった。

20Tatsu

30Yu-ichiro

40vす~

50Hide

60vMars Brigadeは2枚のシングルに続いて、昨年8月には『PROGRESS』という5曲入りのミニ・アルバムをリリースしている。

70cdサウンドはコンテンポラリーなへヴィ・メタル。
「○○メタル」とかいうジャンル的な形容があるのだろうけど、ゴメンナサイ、どう表現していいのかわからない。

80何せTatsuくんの天にも抜けんばかりのハイトーン・ヴォイスと…

90v弾いて弾いて、弾いて弾いて、弾いて弾いて…そして弾きまくるギターが容赦なく耳に飛び込んで来る!
110v
Yu-ichiroくんはMarshallを使用。
やっぱあの「M」の字は人を弾く気にさせちゃうんだよね~。

100そして、鉄壁のコンビネーションのリズム隊。

120パワーとスピード感みなぎるす~くんとHideくんのコンビネーションも見事だ。

130それぞれの曲の中でもシャープなソロを聴かせてくれたYu-ichiroくん。
クライマックスではタップリとギター・ソロが!

140「いつもMarshall Blogを見てくれている」なんてうれしいことを言ってくれたんでマーブロでもフィーチュアしちゃおう!

150マァ、何せ煙の出そうなシュレッディングに客席からも大きな歓声が!
しっかし、人間ココまでシュレッドするとなると、この先ギター・テクニックってどうなっていくのだろう?
興味あるな~。
次は「遅弾き」かね?一回のソロにどれだけ白玉でいいメロディを作れるか?…みたいな。

160今どきのへヴィ・メタルのテンプレートを見せてくれたような若々しい演奏だった。
まさにSilexのデビューを完璧な形で華やかに演出してくれた。

MARS BRIGADEの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAl WEBSITE

170しばし休憩の後、期待感に満ちたスゴイどよめきに包まれてついに姿を現したSilex!
何たるテンション!

180Pete Klassen(ピート・クラッセン)

200vMASHA
350

Yosuke Yamada

220Yosukeくんとコンビを組んだのはhibiki!
べース・アンプはEDENを使用。
  
アレ?Silexってギターふたりなの?

230説明しよう。
今回のデビュー・ライブだけに特別参したTORNADO-GRENADEの真壁雄太だ。

240v先日のMarshall GALAにトップ・バッターで出演してくれたMASHAくんはもちろん愛用のMarshallを持参。

250_2以前は1987を使っていたが、今はJCM800 2203にスイッチしている。

260TORNADO-GRENADEのレポートで何回も紹介しているが、雄太くんもMarshall。

S41a0461Silexのステージでも自慢のSilver Jubilee 2555Xと2551Bが大活躍させた。

280コレはSilexの3曲入りのファースト・シングル『SILENCE IN EXPLOSION』。
この日会場で先行発売されたが、ようやく12月7日全国発売されることになった。
ジラしちゃって…Silexのイジワル!
ま、私はデモの段階から聴かせて頂いておりましたが…エヘン!
190cd
ピクチャー・ディスク仕様がまたうれしいね。
自分が撮ったアーティスト写真だから一層うれしいね…エヘン!

9_img_0244 1曲目は「Cry in the Starlight」。

290MASHAくんのCrying Machine時代の曲。
今回のシングルにも収録されているゴキゲンなドライビング・チューン。
亡くなったMASHAくんのお父さんが好きだったという「青い影」のクォーテーションが印象的だ。

300もう何もしなくても盛り上がっている客席をさらにあおるピート。
まるで乾ききったスポンジが水を吸うようにSilexの音を浴びる観客。

310とうとう念願の自分のプロジェクトを実現させたMASHAくん。
とてもうれしそうだ。
人間が何かの目標を成し遂げる姿というのは美しいね。
MASHAくんの親でもないのに、見てるコッチの目頭も熱くなっちゃったりして…。
210v

インタビューでも触れていた通り、雄太くんも大好きな先輩との夢の共演に大感激していた。
後日、「おつかれさん会」で熱海か湯河原に二人で出かけたのかどうかは聞いていない。

330ピートの堂々たる歌いっぷりも素晴らしい。
この人も「ロックの塊」のような人であることに疑いの余地もない。

340v2曲目もシングルに収録されている「Cancion De Amor」。
英語で「Love Song」あるいは「Song of Love」。
日本語で「愛の歌」。
フランス語で「Chanson d'Amour」。
なんでフランス語バージョンを知っているかというと、The Manhattan Transferが「Chanson d'Amour」という曲を取り上げていたから。好きだったの。
シャンソンのスタンダードかと思っていたら作者はアメリカ人でやがんの。Wayne Shanklinという人。
昔、この「シャンソン・ダムール」を「貝の歌」だと思っていた人がいたけど、それ違うから!

320v

曲名のイメージとは似ても似つかぬスピード・チューン!サビの展開が意外なのね。

360尊敬するMASHA先輩をピタリとバックアップする雄太くん。
Jubileeの音って…いいナァ。
そうそう、この日はJCM800対決だったんだぜ!

370vYosukeくんの怒涛のドラミングもSilexの聴きどころ!

375そしてCDから離れて「Everlasting Symphony」と「Haunted Forest」が続く。

380どれもMASHAくんが温めてきた曲。
CDには3曲しか収録されていないが、ネタは豊富。
インタビューでもMASHAくん自身が語っていた通り、「他とは違う」ひと味違ったメタル・チューンだ。

390v「日本語しゃべれるぜ!」というピートのMCも盛り上がる。
わかってますって!天才的なうまさだよね~。
まさに「立て板に水」…あ、コレはわからないでしょう?「Water on a vertical board」だよ。
「こんなにたくさんの人が来てくれてうれしいです!泣いちゃいそうです!」と感激を素直に表したピート。
あ、下の写真はMCの時のものではないよ。MCの時に写真がなかったので、歌っている写真を代用したのであしからず。
迫力がウリのピートもさすがにこんな風にはしゃべりませんからね~。

S41a0344 MCの後は「Cry for the Moon」。
この日MASHAくんが使用した青いギターは敬愛するBLINDMANの中村達也さんから譲り受けたものだ。
S41a0827

ピートがステージを降りてインストゥルメンタルを1曲。
コレは知ってる…「Forever More」。
Marshall GALAでも演奏してくれたから。

400

「MASHAさんと一緒に『Forever More』をステージで弾けるなんて!」と雄太くんが興奮気味に語ったのを思い出す。
この日使用したギターはMASHAくんのおさがりだ。
要するに先輩から後輩に心太式にギターが移動したというワケ。
ピート、「心」が「太い」と書いて「ところてん」と読みます。「ところてん」って知ってる?私は酢が苦手だから食べれないの。

430そして、Yosukeくんのドラムソロ!
Silexのデビューに!と自慢のフルキットを持ち込んだ!

440そんな気合がモロにあふれ出ていたかのような充実のソロだった!

450続けて「Metal Nation」。
アウトロではMASHAくんのギター・ソロがタップリとフィーチュアされた。
420v

 そして、8曲目にして本編の最後を締めくくるのは「Standing on the Grave of Yesterday」。
480
CDのオープナー。そして、キラー・チューン。

470vこの曲のサビっていうのかな?「大サビ前」っていうのかな?Bメロでいうのかな?
とにかくこの展開部の歌のメロディがすごく好き。

460

ここでも大歓声を浴びながら美しい音色でダイナミックかつ繊細なギター・ソロをキメて見せてくれたMASHAくん!
当然、アンコールの声が上がったが、それには応えなかった。
もちろん、気分が乗らなかったワケでも、ネタがなかったワケでもなく、初めから「今日はアンコールなし」とキメていたのだ。
カッコいい。ビートルズやLOUDNESSみたい!
ダラダラと演奏するより、自分たちが観てもらいたいことを本編に詰め込んで、それをキチっとやり遂げたという満足感の表れあり、自信でもあるのだろう。
ココでも他のバンドとは違う…ということを見せつけてくれたような気がした。

490最後は出演者が勢ぞろいしてご挨拶。
コレでいいのだ。

500 さて、今回のデビュー・ライヴを見逃した方々への次のチャンスは…
★11月23日 於 高円寺ショーボート
⇒Strange,Beautiful and Loudとのダブル・ヘッドライナー(「ツーマン」、「スリーマン」はやめましょう)がうれしい!
あまりにもスタイルの異なるギターの競演が見もの!レフェリーはMarshall!

5_img_0042 ★12月17日 於 西九条BRAND NEW
⇒"METALLIC DREAMS XV "というイベント。関西方面の方はゼヒ!
  
Silexの詳しい情報はコチラ⇒Official facebook
  
終演後は物販タ~イム!
お!スペシャル物販要員が登場!「荒神見ない」のTORNADO-GRENADE。
この人たちももうすぐワンマンだよ。

510正直、終演後にこんなにCDが売れるバンドって見たことない…というぐらいの大盛況!
大行列だったのですよ。

520v 

最後に…
この日、3人の優れた若きギタリストが登場し、見事なシュレッドぶりを見せてくれた。
実は私は若い頃からガッチガチの速弾き支持者で、「味わい」よりもテクニック重視論に与していた。
ある音楽業界の人とイッパイやった時、「速弾き」か「味わい」かの論議になった。その人は味わい系ギターを支持していて、「イヤ、速弾きは練習すれば誰にでもできるけど、味わいはそうはイキませんよ!」、「ナニを言ってるんですか!その『練習する』ということができないから味わいに走ってるんじゃないですか!」と、議論はエキサイトする一方で、しまいにはマジでケンカしそうになったことがあった。
話は飛んで昨晩のこと。
「日本を代表する」と形容してもまったく過言ではないベテラン人気ギタリストとこんな話をした。
今日の記事のはじめの方にあった当世「速弾き」に関することで、「学校が普及したことで、これほど当たり前にギターを速く弾くようになってしまって、もはや速く弾くのが普通、いわゆる『フツ弾き』になってしまった今、ギターのテクニックは一体どこへ向かっていくんでしょうかね?…と私。
「テクニック的にはもっと楽で合理的な弾き方を追求するとか…そういうことは続いていくのではないでしょうか?
でも、どんなにテクニックが優れていても、曲に魅力がなければなんの意味もありませんよね。
そういう意味では、まずはイントロの重要性を感じます。
今は昔のレコードと違って、チョット曲のアタマを聴いて面白くなければボタンひとつで次の曲へ飛べますでしょ?
イントロが魅力的でないと、中間のギターソロはおろか、歌すら聴いてもらえない。
その次はAメロのよさとサビのメロディが魅力的であること…当たり前なんですけど。
ボクは速弾きは大歓迎ですが、それよりも『曲』があっての『テクニック』だと思っています。」
まったくその通りだと思う。
あのケンカからだいぶ時間が経って、『速弾き』も『味わい』もプレイヤーの個性を表す重要な手段で、どっちがどうだ…などと考えることを無駄に思うようになった。
そして、このギタリストがおっしゃることに10000%同意している。
The Whoの「My Generation」やThe Kinksの「You Really Got Me」をプロデュースしたシェル・タルミーが、「イントロですべてがキマる」と50年も前にヒット曲の極意について触れているのにもうなずける。
音楽はます「曲」がありきなのだ。
このことが忘れられがちになっているように思えるのと、MASHAくんが先のインタビューの中で、「他とは違った曲を作りたい」という意識を常に持っているということに相通ずると思ったので一筆認めさせて頂いた。Silexの未来は明るい。
ちなみに今の時代のロックにおいては、私は「メロディアス」と「いい曲」はまったく別なものだと考えている。

S41a0500 (一部敬称略 2016年9月25日 新宿WILD SIDE TOKYOにて撮影)