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ライブ・レポート Feed

2019年1月 8日 (火)

BARAKA~2018年11月の単独公演


Marshall Blog、1,501回目の記事にして今年最初のライブ・レポート。
しばらくの間は例によって年が明けても旧年中に開催された公演のレポートが続くよ。
今日はBARAKA。

10久しぶりの登場となるBARAKAの渋谷Mt.Rainerホールでの単独公演。
いつ以来のご登場かと思って調べて驚いた!
ナント!前回の記事は2年前の1月10日に掲載されていて、この時も2017年の最初のライブ・レポートだったのだ。
2年前にはナニを書いたかな?
チョット読んでみると…。
ギャハハ!
タイトルが『BARAKA 単独公演』となっていることに引っ掛けて、『「ツーマン」や「スリーマン」はみっともないからヤメましょう』とやってる。
そして、これからも「このことを訴え続ける」と宣言しているわ。
で、実際にことあるごとにガミガミ言い続けている。
進歩がないというか、ガンコと言うか…ま、Marshall Blogってのはこんなもんです。

20高見一生

30v依知川伸一

40v平石正樹

50v一生さんはMarshall。

60vおお~、白い~!
1997年にMarshallの創業35周年を記念してリリースされた1959のハーフ・スタック、通称「White Special」。

70vMarshallは、一昨年の2017年に迎えた創業55周年を特に喧伝しなかったが、この35周年記念からもう20年以上も絶ったのね。
このWhite Specialは他にも1962とPB100をリリースした。もちろん全部真っ白だった。

80スピーカー・キャビネットの左下とヘッドのリアパネルには「Limited Edition 1997」の表記とおなじみのJim Marshallのサインが入ったプラークが取り付けられた。
なんかジムのサインもなつかしいな…。
まだこの頃はピンピンしていて、翌1998年の春過ぎにはJCM2000 TSLシリーズのプロモーションで日本にやって来た。

90足元のようす。

100依知川さんはEDEN。
EDENの発音は、本当は「イードゥン」みたいな感じなのです。

110ヘッドはWT-800、4x12"のスピーカー・キャビネットはD410XLT。

120v依知川さんの足元のようす。

130そして、会場ではこの日の公演に合わせてBARAKAの1枚目から6枚目までのアルバムの中から選んだ歌モノ19曲を2枚のCDに収めた『THE BEST OF BARAKA SONGS』が発売された。140cdオープニングからいきなり壮大なメドレー。

150まずは『Five Rings』から「Ground Book」。
依知川さんと…

170MAXさんのドライブ感あふれる4ビートに乗って…

180一生さんのワイルドなギターが炸裂!

160そして、BARAKAのキラー・チューン「Butterfly」。
コレは14/8になるんですかね?

190蝶がどうして「butter+fly」になるのかはいつか書いたことがありましたな。

210vメドレーを締めくくったのは市川さんのボーカルズによる「Let me in」。

220vもうドップリとBARAKAの世界になっちゃった!

200v「年末のお忙しい中、たくさんの方にお越し頂き誠にありがとうございます!
21年目のワンマンです。
今年も色々とライブをやってきました。本年も最後までガンバリます!」
とご挨拶。
そして、次の曲を紹介した。

230何と「Led Boots」。

240_lb依知川さんが「BARAKAはタダでは転びません」と説明していたがその通り。
このバンドのカバー・アレンジは「コレでもか!」というところまで切り刻んで、組み立て直すんだな。

250一体どうやって、またどういう雰囲気の中でこの手のアレンジ作業をやっているのかわからないが、何しろ痛快な仕上がりなのだ。

260vJeff Beck(作曲はMax Middleton)の曲だからね、もちろんギター・ソロもタップリ。270続けての曲もメドレー。

280_wvat怪しげなワルツでスタートする「Reflected Waves」…

290v…って、YouTubeに上がっている「A38 ROCKS」というクラブでのこの動画。
チョット、チョットチョット!
これドラム・キットがNATALではありませんか~。
ウチのドラム・ブランドなんですよ。
やっぱりNATAL来てるな~。
コレはブダペストか…ハンガリーは行ってみたいナァ。
バルトークの国だもんね~。

曲調がコロコロ変わって行くウチに本当に曲が変わって「Atlantic」。
ココも聴きごたえのあるセクションだったよ。
BARAKAは1曲が長いので、メドレーが組まれるとそこら辺のバンドのライブの1ブロックぐらいの尺になっちゃう。
プログレッシブ・ロックとはそういうもんですよ。

300v「1年、1年、早いですね~。
BARAKAは結成21年、現実に目を背けてまだまだ夢を見て行こうと思っています。前向きに頑張っていきますので応援よろしくお願いします!」

9s41a3915そして、昨年に引き続いてフロリダを発着する、2月4日から6日間のプログレッシブ・ロックの船旅『Cruise to the Edge』に今回もBARAKAが参加することが発表された。
出演するバンドをココへ書き込もうと思ったけど、それこそキリがなくて『危機』に陥りそうだったのでウェブサイトをご参照アレ。

9cte歌モノのベスト・アルバムをこの日にリリースしたとだけあって、ボーカルズ・ナンバーが続く。

310_swコレもBARAKAの代表曲「Strawberry Wine」。

330v「Strawberry Wine」という名前のオタマジャクシの歌。
また言うけど、オタマジャクシは英語で「tadpole」という。
そういえばBARAKAの曲もなかなかに「The March of tadpoles」ですな。
「The March of Tadpoles」はJerome Kernのスタンダード「All the Things You Are」のコード進行を使った穐吉敏子の超絶技巧ナンバー。

320さて、お待ちかねのコーナー…イヤ、この頃はまだそれほどでもなかったか?
でも、BARAKAは正しかった!

340_qQueenのメドレーだ!

350cd「Tie Your Mother Down」から始まって…

360v出て来る出て来るQueenの名曲。

370vでもさっきも「Led Boots」のところで書いた通り、BARAKA式カバーはそんじょそこらのアレンジとは違うでね。

380vかなり長大な一編だけど、驚いているウチに終わっちゃう。

390vしかしね~、BARAKAの皆さんも3人で観にいらっしゃったと聞いたけど、ゴールデングローブ賞を獲ったんだってね~、『ボヘラ』。
そんなにアメリカからいい映画がなくなったか?
もっとも、マンガと怪獣ばっかりだもんな。
音楽も映画もアメリカがシッカリしないから面白くないんだよね。
あ、スイマセン、独り言です。

400vそして、本編最後の曲。
6曲目なんだけど、もう2時間近く経ってるからね。

410_rinm「虚無との戦い」をテーマにしたという「The River is no More」で締めくくった。

S41a4002アンコールは組曲。
イヤ、今日はメドレーが多かったので全曲が組曲のように聴こえた…イヤイヤ、コンサート全体がひとつの組曲になっているようだった。

450曲は「Bharmad」。

460vココでMAXさん、大フィーチャー!

S41a3754変拍子の連続ご苦労さまです。
そのストレスを晴らすかのようなダイナミックなプレイ!

490すると今度は一生さんが!
ニコニコしながら客席から登場。

90r4a0148この曲も複雑な構成を持った超大作だよね~。

495今日は依知川さんだけでなく、一生さんもよくボーカルズを務められた。
ん?…でも、視線がナンか変だぞ。

470グワッ!
2階席の前面にカンペが!
ま~、一生さんはナニからナニまでワイルドだわ~。

480とにかくいいね、1959の音って。
一生さんとMarshallの個性がBARAKAという釜の中で完璧に溶けあった素晴らしいサウンドだった。
500今日もベースにボーカルズにMCに大活躍の依知川さんなのであった。
EDENがサポートさせて頂きました。
やっぱり音抜けは一級品ですね。
依知川さん、また近いうちにどこかでバッタリ出くわしましょう!

510vBARAKAの詳しい情報はコチラ⇒BARAKA offcial website

520 

200 

(一部敬称略 2018年11月22日 渋谷 Mt. RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて撮影)

2018年12月28日 (金)

DON BROCO PLAYS NATAL 2018


チョット前の「フランクフルトのポスター」の時にも触れたけど、「洋楽vs.邦楽」の話。
私がとても若かった頃、レコード(CD)の売り上げの比率は洋楽がかなり大きかったように見えても50:50が関の山だった…と書いた。
もうチョット書き足させて頂く。
調べてみると…1980年から2014年の年間アルバム売上ランキング上位50位に入っている作品の数を比較していくと、80年代の終盤から90年代の前半にかけてかなりの落ち込みを見せてはいるが、ビックリするほどの差はないと言ってよさそうなのね。
問題はその「1980年の終盤」で、1988年頃から日本の音楽業界が急速に活性化し、邦楽が力をつけ出した。
つまり「ロック」が完全に日本国民の間でマジョリティ化して国産化が進んだということでしょうな。
そうした瞬間にお手本であり、先生であった洋楽がスミに追いやられたのは何とも非情な話ではあるまいか?
というのは、ベスト50圏内の洋楽のアイテム数が近年も変わらないとはいえ、ベスト10に食い込むアイテムがLady Ga Gaを除いてはほとんど無くなってしまったのだ。
笑ったのは、その34年の間に日本のレコード売り上げ上位50に食い込んだ洋楽のアイテムがビートルズ関連以外、ウチにはただの1枚もなかったのだ。
人が夢中になっているモノには手を出さないで生きて来た成果がココに来て開花したといえよう…ナニ言ってんだか。
とりわけ音楽に関するヘソは曲がりまくってるからね。おかげさまでロックの枠に囚われることなく、クラシックから民族音楽までを楽しんでおります。
そうでもなきゃMarshall Blogもココまでできなかった。
で、そんなアマノジャクでも気になるのがその「洋楽vs.邦楽」の現在の売り上げの比率。
昔は50:50。
レコード会社の友人なんかに訊くと、チョット前まではよく20:80と言っていて、洋楽が「20」を切る日も近いと分析していた。
今はどうだと思う?
2017年の統計では11:89だってよ!
もう日本の洋楽文化は絶滅間近だよ。
ああ、今10ccだの、Yesだの、UFOだの…メンバーの顔とレコード・ジャケットが走馬灯のように脳裏を横切ったわ。
巷間では「クイーン、クイーン」と中学生のチョーキング(今は「ベンド」って言うようになったのかな?)みたいなことを言っているけど、洋楽人気の復活とまではいかないだろうナァ。
年の瀬に暗鬱な話をしてしまって、私の同輩のようなオールド・ファンには申し訳ありまへんな。
 
そんなこんなで今日は久々の外タレ。
Don BrocoというMarshallの本社があるブレッチリ―から東へ15kmほど行ったベドフォード出身のバンド。
今月来日し、18日(大阪)&19日(東京)に『ONE THOUSAND MILES TOUR 2018』というイベントに出演した。
Marshall Blogには2回目の登場となる。
10Rob Damiani

20vSimon Delaney

30Tom Doyle

40今回はキーボーズ奏者も加わった。

50そしてドラムスはMatt Donnelly。

60MattはNATALなんですよ~。

70今回Mattが使用したのはNATAL Originalのメイプルのキット。

80v本国イギリスでの人気はかなり高いそうだ。
いつかMarshallの工場に行った時にシアターと呼ばれているホールでリハーサルをしていたことがあってね、このチームには何となくかつ一方的、個人的に親近感を持っているんだけど、今回も観に行かれなかった。
とういうのは前回も不幸が重なって行かれなかったの。
待てよ…新橋に「ドン・ブランコ」というメキシコ料理店があってね、親近感が湧くのはそのせいかも知れない。

90やっぱりこういう舞台に「NATAL」のロゴが鎮座しているのを見るとうれしいね。

100Don Brocoは今年の2月に『Technology』というニュー・アルバムを発表していて、そのレコ発来日としての側面もあったようだ。
下がその『Technology』。
法衣をまとった犬が手にしているのは「¥」。
で、早速このアルバムを聴いてみる。
アルバムにはドンズバで「¥」という曲も入っている。
歌詞をチェックしてみると…
「みんな仕事に一生懸命 みんな贅沢をしたがってる その世界を変えるつもりはない 週末なんだからノンビリしなよ」
ん~、わかってないな。
今、日本はそんな状況じゃないってば。皆さんが思っているよりゼンゼン状況が悪い。
どんなに働いたってラチが開かないほど世の中がおかしくなっちゃってるのですよ。
イヤ、働く人すらいないんだから。Techでもね、サウンドはとてもいい。
どう良いのかと言うと「ロック」なんだよね。
当然ギター・リフもギター・ソロもない。
音作りが新しくて70年代のロックで育った私のようなジジイにシックリとハマるサウンドではないんだけど、「ロック」かどうかと言えば「ロック」を感じるよね。
そこがJ-POPというのが、今の日本の若いバンドさんと大きく異なる点だろうな。
まずシンガーの声がいいの。「ロック」の声なの。
それと、連中の奥底には「ロック」のしっかりした潮流が流れていて、「ロック」という音楽が今風にポップに変化しただけということが感じられるんだけど、今の日本のロック・フェスに出ているようなバンドが演っている音楽は「ロック」が歌謡曲になってしまったようなモノに聞こえるんだよね。
「声」はその辺りを決定づける大きな要素だと思う。
日本のロックの土台はGSだから。
やっぱりルーツが違うと子孫も大きく違ってくるということだ。
コレなら「観てみたかった」と思うわ。

Fyd_6118この人がMatt Donnelly。

120s「ボクは自分のNATALが持つパワーが大スキだ。
キミがどんな音楽を演ろうとも、NATALは完璧な支柱となっていつも助けてくれるよ」

130いいこと言うわ~、Matt。

110次回はゼヒ!

140 

200 

(一部敬称略 2018年12月18日&19日撮影 ※Photo:Daisuke Sakai Twitter:@ImDaisukeSakai ※協力:H.I.P.)

2018年12月27日 (木)

平成30年度 D_Drive Yuki殿 誕生日記念公演

 
昨年に引き続き、D_DriveのYukiちゃんのバースディ・コンサートが高田馬場 音楽室DXで過日開催された。
チケットは完全ソールドアウト。
「バースディ・コンサート」というと、色んなゲストがケーキやプレゼントを携えて出てきて「おめでと~!」と、誕生日の儀式が延々と続くというのが従来のお定まりのパターン。
ところがYukiちゃんのバースディ・コンサートは違った。
「お誕生会」とは趣を全く異にする、徹底して演奏に集中する超シリアスな内容だったのだ。
若い人たちは特にそうだけど、いつの間にか「ロックのコンサートは暴れてストレスを発散するところ」みたいになっちゃったでしょ?
ハロウィンの渋谷じゃあるまいし、ライブ会場がおおよそ音楽を聴いて楽しむ場所でないのが普通になってしまった。
コブシを上げて観るD_Driveもいいが、せっかく緻密に作り上げた音楽を演ってるんだもん、こうしてイスに座ってジックリ聴くD_Driveもいいものである。
この日のお客さん…ラッキー!
そして、Marshall、NATAL、EDENとMarshallのファミリー製品がステージに集結しているので私はハッピー!

10あとは冷蔵庫か…。
ちなみにMarshallのフル・スタックのことを「冷蔵庫みたい」と言ったのはかのJimi Hendrixですからね。

Fridge コチラは冷えないMarshall、イヤむしろあたためちゃう方。
SeijiさんのJCM2000 DSL100ECと今日は1960BX。まっすぐのヤツね。

20vYukiちゃんのJCM2000 TSL100と1960A。

30vToshiくんのEDEN WT-800とD210XSTとD410XST。
いわゆるワン・ハーフというヤツ。

40vそしてChiikoちゃんのNATAL。
今日は2種混合。
タムとスネアはウォルナット。
フロアタムとバスドラムはCafe Racer。

50さぁ、始まるよ~!

60始まった~!
今日のオープナーは「Advance and Attack」。

70Seiji

80vToshiyuki

90vChiiko

100vそして、今日の主役、Yuki。

110vこの曲はYukiちゃんが「進撃の巨人」をイメージして作ったのだとか。
ナンダYukiちゃんは~、またマンガか!
本を読みなさい、本を。
チャンとした本でありさえすれば、本は読んで読み過ぎるということはありません。
そして、人間の知性は絶対に読書でしか高めることができません。
私をご覧なさい。
若いころに本を読まないから人生もブログも脱線ばかりしとる!

120_aaaそして、おなじみのアクション。

140_m14曲は「M16」だ。
そういえば、D_Driveのレパートリーってタイトルの由来を訊いたことがないんだけど、「M16」ってのはやっぱりライフルのことなんですか、Seijiさん?
M16 Assault Rifle。
小学生の時、MGCのM16のモデルガンがメッチャ欲しかった!

150Seijiさんが作った名リフのひとつ「Attraction 4D」。

160_4d今日もギター人は右手も左手もイキがピッタリ!

170「今日は私のためにありがとうございます!」…去年も言った、コレ。
「こうして無事にバースディ・ライブを迎えることができてうれしいです!ファーストとセカンドのステージの間の休憩…じゃないや、フリータイムも含めてタップリ楽しんで行こうと思っていますのでよろしくお願いします」

180v次もYukiちゃんの曲で「Drive in the Starry Night」。

190_dsn…といえばこのルーティン。
Chiikoちゃんの振りかぶりがダイナミック!

200_2おお!続けてもYukiちゃんの曲!「Now or Never」だ!
あるハードロック・バンドが最近リリースしたアルバムに同名異曲が入っていてビックリ。

210v_nn前にも書いたけど、この曲ムズカシイんだって。
今度誰か「居酒屋」でSeijiさんパートを演ってどう難しいか解説して!
「チョロい」とか言われちゃったらSeijiさん、どうする?!

220v私は最近この曲がすごくいいの…「Champagne」。
普段のイベントの持ち時間じゃまず演らないからね。今日はいいぞ!

230_cpココはウネるようなリズム隊の熱演を味わう。

240

250「♪ドンドコドンドコ」とGene Krupaもビックリのフロアタムのプレイが楽しい。
そういえば、ドラマーだったJim Marshallは「Gene Krupaが大スキ」って言ってたナァ。

260v「ありがとうございます!
今日はバースディ・ライブということで私から皆さんにプレゼントをご用意しました。
ご入場の時にお渡しした私のサイン入りのブロマイドです。
Marshallのシゲさんが撮ってくれたんですよ!」

270………………………………………………あ、オレか!
そうなんです。
最近のYukiちゃんの記事にチラホラ出て来るあのポートレイトです。

280そしてもうひとつYukiちゃんが紹介したのはYoung Guitarの12月10日売り号。
Paul Gilbertなんかと一緒の特集にYukiちゃんが登場していたのね。
チョット前にMarshall Blogでもレポートした通り。
そうだ、この記事を掲載したのは、50年前に「3億円事件」が起こった日で、事件のことを調べていたら俄然おもしろくなっちゃって、文章をどうまとめるかエラく苦労したんだった。290曲は続く。
Seijiさんのソフトなイントロ…青い照明。

300_urコレもYukiちゃんの曲で「Unkind Rain」。
Yukiちゃんのギターが無情な雨をブッタ斬る。

310ガラっと変わってD_Driveのハード・ワルツ「Lost Block」。

320地を這う蛇のように、途切れることのないToshiくんの低音がこの曲を印象づける。
340vそして起伏に富んだChiikoちゃんのドラミングがあざやかだ!

330コレもSeijiリフの真骨頂、「The lat Revenge」。

350_lrスリル満点!ジェット・コースターに乗っているかのような1曲を堪能した後は休憩。Yukiちゃんが言うところの「フリー・タイム」。
英語の「free time」はもちろん「自由時間」だけど「ヒマ」という意味もあるからね。
「無料の時間」ではないからね…っていうのは、以前。日本語を勉強中のアメリカ人に週末の予定を尋ねたところ「週末はタダです」って言ってたからね。
「free=無料」って思い込んじゃっていたのね。
もっとも私の英語なんかこんな勘違いザラだけどさ。

360さて、フリー・タイムを利用して…。
SeijiさんとYukiちゃんが愛用しているギターのブランドのPRビデオに出演するよ。
先日、撮影現場にお邪魔してきた。

400媒体は人気の「デジマート」。
もちろんMarshallも一緒ね。
航海は1月15日だそう。
楽しみだね!

390さて、フリー・タイムが終了してステージに戻った4人。
Seijiさんのギターが「♪ハッピバ~スデ~」を奏でると…Yukiちゃんへのプレゼント・コーナー。
まずはSeijiさんから。
410リーダーからのプレゼントを手にしたYukiちゃん。
「うれしい~!中はナニかな?」

420v「チッ、ナンや、現ナマやあらへんがな…。ちょっと早めのお年玉を期待ててんやけどな~」
エ、今Yukiちゃん、何か言った?

9s41a0466 「ありがとう~!」
コレはナニ?歯医者さんセット?…あ、ツメだ!
ツメのお手入れセットね。
ツメはギタリストの大事な商売道具だからね。
さすがリーダーの気配り…いい音楽はまず良好な体調から!

9s41a0468_2 Chiikoちゃんからも。

440「蒸気でアイマスク頂きました!」

450最後はToshiくん。
「Yukiちゃん、いつもギターばっかり弾いているから…コレで新しい曲を作ってくれたら、と思って」

460_2 Toshiくんのプレゼントは「オタマトーン」。
なるほど、コレってオタマジャクシだけじゃなくて、おタマにも引っ掛けてるのね?
ちなみにオタマジャクシのことを英語で「tadpole」といいます。
偉大なる穐吉敏子のオーケストラのレパートリーに「The March of Tadpoles(オタマジャクシの行進)」という曲があります。コレで覚えた。
「All the Things You Are」という有名スタンダード曲の複雑なコード進行が土台になっていて、サックスやトロンボーンの超絶技巧技がドンドン出て来る最高にカッコいい曲。
興味を持った人はゼヒ聴いてみてくだされ。

470ってなワケで第2部も今日の主役の曲からで「The Shape of Your Life」。

480v_syl_2続けて「Peach Fizz」。

490_pfそうか、コレも6/8だったね。

500そして、ドライブ感満点の~「Mr.Rat Boots」!

510v_mrbココはもうToshiくんの独壇場。

520v今日も出張しております!

530ステージではSeijiさんがワウ・ペダルを踏みながら留守番中。

540帰って来た、帰って来た!

550「あのな…どんなに遠くまで行ったかて出張手当は出さへんで」

560メンバー各人のMC。
Yukiちゃんが、Seijiさんが今日はキャビネットがいつもとは異なり、1960BXを使っていることについて触れてくれた。
続いてChiikoちゃんがフロアタムとバスドラムの紹介。
「ワーゲン・バスみたいでメッチャかわいいんですよ!」
あ、そう言われてみると!
590こういうヤツね。
でもね、車と楽器の塗装って実はすごく近くて、アメリカの有名なギター・ブランドがギターに吹きつけていた塗料は昔、車の塗装に使っていたものだったとか。

9wb すかさずToshiくんもイードゥンの紹介をしてくれた。

570さらにYukiちゃん、間髪入れず自分の愛用のMarshallと紹介。
前回ね~、怒られちゃったのね~。
ついでに私もご紹介頂きました。
ムリヤリ機材の紹介をさせているワケでは決してありませんからね。
自主的にやってくれています…いい人たちだ。もう完全にA_Drive。
580それとこの日、部分的にChiikoちゃんはNATALのアルミ・スネアを使ってくれたんだぜ。

625vココでまた雰囲気を変えて「Voices」。

600v_vもう知っている人もおおいでしょうけど、キムタクが出ている(?)ゲーム。
コレにYukiちゃんが登場しているんだよね。

610コレコレ!
ホラ、道路の突き当りの広告。
XperiaのYukiちゃんになってる。
あのテレビCMからもう1年経っちゃったよ!あの時、CMに何人かの人が出演していたけど、Yukiちゃんだけこうしてゲームに登場したのです。
Xperiaにしてヨカッタね~!

620ギターを換えたところでお誕生会も終盤に入る。

630_atdまだまだ出て来る魅惑のDナンバー!

640v「Among the Distraction」だ!

650vね~、スゴイでしょう。
冒頭に書いた通り、「バースデイ・コンサート」というより徹底したD_Driveミュージック・ショウ。

660vさらに「Gradation」までつなげちゃった。
いつものようにMCは挟み込んでいるものの、「演奏ファースト」感が強く、息をつくフリー・タイムがない!

670vいよいよ最終セクション。
これまたYukiちゃんナンバーで「GEKIRIN-逆鱗-」。

680_grニギニギしく本編を締めくくったのは「Screw Driver」。
ホントに盛りだくさんでした!

690

700

710「皆さんと一緒にライブができて、そしてギターが弾ける環境があって私はシアワセです!
これからも私はますます弾いていきますのでよろしくお願いします!」

720…と主賓の挨拶があってアンコールで「Cassis Orange」を演奏してすべてのプログラムを終了した。
Yukiちゃんお誕生日おめでとうございました!
 
なんかスゴイね、D_Drive。
長いことD_Driveを観て来ているけど、ココのところますます演奏に磨きがかかってバンドのステージを上げた感じがするね。
来年は10周年。
2019年はD_Driveにとって大きな飛躍の年となることを期待している。

730さて、2018年のD_Driveはもうひと仕事残っているんだって。
大みそかの大阪のHard Rock Cafeのカウントダウン・ライブ。
おつかれさまです。

740s 

200_3 
(一部敬称略 2018年12月7日 高田馬場 音楽室DXにて撮影)

出てこい、ポン・ガン・ノン!~Gotwee3登場!

 
あのカプセルを投げると怪獣が出て来るのナンだったっけ?…ウインダムとかのヤツ。ウルトラセブン?
なんかアレを想像しちゃうのが今日のセッション・バンドの面々。
最初のカプセル怪獣がPON。
2つめがGAN。
3つめがNON。
3体揃ってPONGANNON。「ポンガンノン」…ま、英語読みして「ポンガノン」でもよかろう。
どうよ、強そうでしょう?
キングギドラか、ケルベロスか…そんなロックの怪獣のようなゴツイ3人が集まったその名も「Gotwee3」というチーム。

10山口"PON"昌人

20v小笠原"OGAN"義弘

30v島"NON"紀史

40vこの3人が集まるとなると、だいたい演ることは想像がつくけど、どんな「音」かはわからない。
結果…「ヨカッタ!」って言いたいところだけど、こんなのね、ハナっから良いにキマってんだよ。

50またそれぞれの楽器の音がヨカッタのよ~。
完全生音だったからね。
PONさんはNATAL。

60Cafe Racerというシリーズ。

65シーフォーム・グリーンというパステルのフィニッシュが美しい!

66スネア・ドラムもNATAL。

80Beaded/Hammered Steel Snareというモデルの14"×7”。
見た目はそれこそゴツイが、サウンドはかなりウォーム。

90vこういうヤツ。

93bhs今、PONさんはこのモデルの13"×7"を愛用している。
こんな感じ。

92pos OGANちゃんの巨体で後が完全に見えてないけど…

100vOGANちゃんはEDEN。
TerraNova TN501とD410XST。

110vそしてNONちゃんももちろんMarshall。

120vORIGIN50C。
やっぱいいね~、この出で立ち!

1301曲目は…さっそくキタキタ~!

140_wtn間違いなくNONちゃんセレクションの「Wring That Neck」。

150vこうした3連の曲はOGANちゃんの独壇場だ。
OGANちゃんが弾き出すとバンドが猛然と動き出す。
低音の威力ってスゴいのだ。

165PONさんもスティックを盛大に回して気合いが入る!

160「みなさん、悪フザケにお付き合い頂きましてありがとうございます。
ゴッツイ人にゴッツイ音でやってみたいと思います!
つぎ、歌ってみます」

170v2曲目はVan Halenの「Somebody Get me a Doctor」。
お~、コレか。
この曲って2枚目に入ってたのね?
アルバムが出た高校2年の時に聴いて以来かも知れない。41年ぶり?
しかし改めて聴くと、Van Halenってのはやっぱりカッコいいね。

180vPONさんの声もゴッツイからな~。
すごくいい感じ!

190v_scd続いてもVan Halen。
♪ゴッ、ゴッ、ゴッとヘヴィなベースで始まるのは…

210v_rwd「Runnin' with the Devil」。
ナンカPONさんの声が聞こえてくるようじゃん?

220「♪ラーニンウィッザデッボ~」のコーラスもバッチリ!200PONさんが新しいバンドを結成して「誰かいいギタリストはおらんかな?」と探していたら、たまたま高田馬場のバズーカ・スタジオで一緒になったNONちゃんに声をかけたのがキッカケだという。
コレがバズーカ・スタジオ。
PON「チョット、島くん、ギター弾いてくれへん?」
NON「あ~、エエですよ」
ま、だいたいコレだけでキマりでしょう。

80_2バズーカ・スタジオにはNATALのドラム・キットが常備されているからね。
NATALをお試しになりたい方はゼヒ高田馬場へ!
 
バズーカ・スタジオの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

50_2続いてもDeep Purple…とくれば担当はNONちゃん。

0r4a3489 NONちゃんが「Mandrake Root」を歌ったの!

265v中間部のインプロビゼーション・パ―トが圧巻だった。
こういう所はサスガだね。

270PONさんのドラム・ソロ。

290vNATAL Cafe Racer、音いいな~。
生音だから楽器そのものの音がバンバンすっ飛んでくる!
終演後、お客さんに言われちゃった「NATALって本当に音がいいですよね~」って!うれしい~!
ま、叩き手がよろしいので…。

300いつものコレも交えてのド迫力のドラム・ソロだった。
このハデさがいいんだナァ~、PONさんは!
Tシャツもありがとうございます!

305vこのパート、「the Third Stone from the Sun」まで出て来てこの3人のゴツさがいい風に表れていた。
そのまま最後はCozy Powellの「Dance with the Devil」で終了。

280vPONさんが「The Third Stone from the Sun」を初めて聴いたのは大谷令文さんの演奏でした」なんてところから、令文さんだけでなく三宅庸介さん達のお名前まで出て来てアット・ホーム感満点!
「大谷令文一門って誰がおりますのん?」とOGANちゃん。
320v「親方(普通「師匠」ですから。「親方」は「一座」!)がいて、中間さん、三宅さん、そしてボクです」
ゴッツイわ~。Marshallの権化のようなご一門様です。ありがたい。
「『黒いギターの音がする』っていうのがその一門です」
そういえば中間さん以外はみんな黒いストラトだな。
ああ、令文さんのMarshallの音が聴きたいね!

310トークで盛り上がった後は、シットリと「Parisienne Walkways」。
期せずして今日もゲェアリー・モー(←コレがわからない人は昨日のブログを読んでください)。
大きなお世話だけど、バップ・ピア二ストの最高峰、偉大なるBud Powellの代表曲に「Parisian Thoroughfare」という名曲がある。
「walkways」は「歩道」、「throughfare」は「大通り」。
ゲェアリーはBud Powellのこの曲を知っていたのであろうか?
どうでもいいか?

330v_ptNONちゃんの熱演に聴き入るOGANちゃん。
そう…

340だってORIGIN、メッチャいい音なんだもん!
ま、コレも弾き手がよろしいので…。

350「この曲は何人もの人と演りましたが、島さん、最高ですね!いい音ですね~。
島さんのこと1週間ずっ~と調べてたんですわ~!」
そう、2人は初顔合わせなのだ。
リハを始める前、2人が話しているのを聞いていて吹き出してしまった。
しばらく話した後で、OGANちゃんが「島さんって、ナンでそんなに関西弁なんですか?」って真剣に訊くんだもん。
本当にお互いに何も知らなかったのだ。
「あ、尼崎なんですよ」
「ほな、近くじゃないですか!」
とか言って盛り上がっていた。
OGANちゃんが触れていたけど、この日、全員暗譜で譜面はまったく使用せず…というより、もう昔から聴いて身体の一部のようになっているような曲ばっかりだったんだね。
そんなだからノビノビとしたおおらかな演奏になったのだ。

S41a3615 さらに続けてゲェアリーもので「Sunset」。

360v_ssこの曲も人気のある曲だよね~。

370vこうした落ち着いたナンバーもしっかりこなせるのが名手が名手たる所以だろう。

380vMCで「Gary Driscoll」の名前が出て来た。
Ronnie James Dioが在籍していたElfのドラマー。
この人はRitchie Blackmore's Rainbowのファースト・アルバムのレコーディング・メンバー…なんてことは考えたこともなかったですよ!
そこから話がつながって、初顔合わせのステージの最後を「Still I'm Sad」で締めくくった。
コレ、The Yardbirdsの曲ですからね。ゼンゼン違う。
こんな風にアレンジしてしまうぐらいなら、Ritchieも自分で1曲作ればヨカッタのに!と思うぐらいの仕上がり。問答無用でカッコいい。

390_susハードに続くインプロビゼーション!
最後までPONGANNONはGotweeだった!
 
小笠原義弘の詳しい情報はコチラ⇒DANCIN' FUNKY BASS!!!

400v島紀史の詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site

410v山口昌人の詳しい情報はコチラ⇒facebook

420vこの3人、「また演って欲しいな~」と思っていたら…やるわ。
 
Marshall Blogでもおなじみの三宅庸介のシリーズ企画『Sound Experience』の29回目に出演するのでお見逃しなく。
2019年2月18日(月)で場所は三宅さんのホーム、三軒茶屋のGrapefruit moon。
三宅さんのStrange,Beautiful and Loudもベースに河野充生さんを迎えての新体制だからね。
とても楽しみだよ!
(あ、三宅さんのfacebookの告知、「ボーカル」がちゃんと「vocals」って複数形になってる!コレは「赤尾一門」ということにしておこう)
詳しくはコチラ⇒三宅庸介facebook

0r4a3481

200
(一部敬称略 2018年11月14日 渋谷Terra Planeにて撮影)

2018年12月21日 (金)

I Don't Like Mondays. 2018 A/W TOUR "A GIRL IN THE CITY" 神奈川公演

 
これまでにも何回かMarshall Blogに書いているが、母と家内の出身地ということで私は幼い頃から横浜にはとても馴染みが深い。
それゆえ「みなとみらい」と呼ばれて久しい桜木町周辺の変わりようには驚きを感じざるを得ない。
ホントに変わっちゃった。
桜木町のお隣の関内駅前の横浜公園…下の横浜スタジアムがあるところね…ココなんか、「港崎遊郭(みよざきゆうかく)」という遊女町があったんだから。
もっともコレは安政年間にオランダ公使のリクエストを受けて作られたモノなので、サスガの私も見たことがない。

Ykでも、黒澤明の『天国と地獄』に出て来る昔の伊勢佐木町の光景なんかは結構覚えるナァ。
山崎努扮する誘拐犯が、被害者のひとり三船敏郎が演ずる「権藤さん」を見つけ接近し、タバコの火を借りる。
権藤さんはその火を借りた男が自分の人生を台無しにしようとしている誘拐犯だとは知らない。
尾行していた仲代達也の役どころの戸倉警部が、犯人のそのふるまいを目の当たりにして「正真正銘のチクショウだ!」と悔しがるシーンね。
その後、犯人は目印となる赤いバラ(カーネーションだったかな?)を胸に指して麻薬の売人に会い、ヘロインを入手し、黄金町のアヘン窟へと向かう。中毒患者に致死量の純度の高いヘロインを実際に投与してその効果を確かめるためだ。
あ~、こんなことをやっているとキリがなくなってしまう!…というぐらい好きな映画。
この作品は室内での撮影が多く、黒澤監督の好みのパンフォーカスで撮るためには膨大な量の照明を必要とし、撮影現場の室内は灼熱地獄と化したらしい。
画面の隅々までピントを合わせるためにはレンズを思いっ切り絞らねばならない。そうすると、カメラに入ってくる光の量が減り、暗い画質になってしまう、
そのために大量の照明器具を使用して被写体を思いっ切り明るくするのだ。
そのおかげで、役者さんたちはみんな目を傷めてしまったそうだ。
役者さんも大変ね。

Hlもうチョットやると、この映画の原作はエド・マクベインの『キングの身代金(King's Ransom)』という作品。
随分昔に読んでみたけど、映画の方がケタ違いにおもしろかった。
もし、まだ『天国と地獄』をご覧になっていない方がいらっしゃったら是非!
「観ずに死んでいくにはモッタイなさすぎる1本」です。

92kr今日はその横浜のランドマークタワーから。
このビルもオープンして25年も経つんだって。
そして、下の写真はランドマークタワーのショッピング・モール。
今年も東京ビッグサイトで10月に開催された楽器業界最大のイベント「楽器フェア」は4回前の2011年まではパシフィコ横浜で開催されていた。
池袋のサンシャイン・シティから移ってきたその初回は2003年のことで、まだ地下鉄が開通しておらず、会場のパシフィコ横浜から桜木町の駅まで下のモールを通って歩かなければならなかった。
元気な時なら何の問題もない距離なんだけど、朝から夕方まで丸1日立ちっ放しにした足腰に歩かせるにはあまりにもツライ距離だった。
だからこの光景を目にするとあのツラさを思い出しちゃうの。
翌年には地下鉄が開通し、その次の楽器フェアは大分ラクになった。

10そんなこんなで5回ほどの横浜の楽器フェアに通ったが、建物の5階にホールがあるなんてゼンゼン知らなかった。
その名も「ランドマーク・ホール」。
20今日はI Don't Like Monday.のワンマン・コンサートに訪れたのだ。
チケットはソールドアウト。

30ロビーに並んだオリジナル・グッズの数々。
ハハハ、「FRIDAY LOVERS」か…。
私は今の仕事をするようになって完全に曜日の感覚がなくなっちゃったからな~。

40

509月8日に配信リリースされた「A Girl in the City」のビジュアルをモチーフにしたツアーのオブジェ。

60ハイ、ジャンプはダメですよ~!
そんなにヤワな建物には見えないけどね。

70客電が落ち、ほぼ時間通りメンバーがステージに現れショウはスタートした。

80YU

90vCHOJI

100vKENJI

110vSHUKI

120vCHOJIくんはMarshall。
それこそ先日の楽器フェアで新製品のORIGINのデモンストレーションを担当してくれた。

130vCHOJIくんのMarshall。
ヘッドは1987X、スピーカー・キャビネットは小ぶりの2×12"、1922。
1922は元々はこうして使用するモノではなく、JCM900時代のコンボ・モデルのエクステンション・キャビネットだった。
だからチョット不思議なサイズになってる。
同じ2×12"の1936より小さい分よりコンパクトな鳴りになるのが特徴だ。

140オープニングは「So Bad」。

150「I DOn't Like Mondays.です!横浜、どうですか?オレたち調子いいんですよ!
横浜公演、楽しみにしていたんですよ!」
全国ツアーは2年ぶりなのだそうだ。

160総立ちの客席に向けて放った2曲目は「We Are Young」。

170_wayさらに3曲目は「Prince」。
おおよそMarshall Blogっぽくないシャレオツなサウンドが続く。

180vそして、モロにMarshall Blogっぽいギター・ソロ!

190続けて「Girlfriend」。
こういうサウンドをレッド・ツェッペリンと同じ楽器編成で演っちゃうところがいいんだよね~。
CHOJIくんはバックではレスポールでひたすらカッティング…

190_gfそして、ソロではハードにキメる。
このコンストラストが実にカッコいいのだ。
1987Xと1922のコンビネーションをすごくうまく使いこなしてくれているのもうれしい。

200v「オー、オッ!」と早くもお客さんとコール&レスポンスの儀式。
「男性陣どれぐらいいますか!」

220「オー、オッ!」
女性客が圧倒的に多いが、なんのなんの男性客も負けていない!

230続いて「Lemonade」。
ロマンチックな歌詞だな~。

240YUさんの前で英語の話題は禁物かもしれないけど、「レモネード」でひとつ脱線。
「レモネード」は「ラムネ」の語源…なんてことではなくて。
「When life gives you lemons, make lemonade」という英語の格言がある。
やや意訳すれば「人生、レモンに出くわしたら、それでレモネードを作っちゃえ!」ということなんだけど、日本では「さわやか~」ないいイメージの「lemon」は英語では「酸っぱいもの」として良い意味には使われず、「欠陥品」とか「不快なモノ」を表す単語として扱われる。
だから、「酸っぱいレモンは甘くレモネードにしておいしく飲んじゃえ!」という意味になって、コレ、格言の意味としては「七転び八起き」に近いモノがあるらしい。

240_2le6曲目の「Golden Life」ではメンバー全員がドラムを演奏。

250CHOJIくんもピックをスティックに持ち替えて完璧なドラミングを見せてくれた。

260vショウの中盤はゆるやかに展開した。
「My Girl」からお客さんの携帯電話のライトがきれいだった「Sing」。

310_si「最近ボクが感じたことを共有したいと思います。
近頃、絵を描いています。頭の中に想像したモノを描いているんですが、なかなかうまく行かなくて…描いては消し、消しては描いていました。
最近はイケてる絵が描けてきました。
すると、失敗しても何も心配しなくてもいいんじゃないか?と思えるようになってきたのね。
次はイケてる自分になれる…と思う。
だから、みんなも失敗を恐れず、ナンでもチャレンジしてみよう。
その方が楽しんじゃない?」
ちなみに偉大なるフランク・ザッパは幼い頃、音楽の譜面は絵だと思っていたそうだ。
それで音楽家になって、自分が描いた絵を何人かのミュージシャンに見せて好きに演奏させたところ、各々があまりにも違う音楽を演奏したためガッカリしたとか。

270しっとりと「Life」。

320v伴奏はCHOJIくんのピアノ。
芸達者だね~!

330_kiそして、ショウは後半に突入!
お待ちかねのノリノリのコーナーだよ!

350_tnまずは「Tonight」。

360ステージの上下をリズミカルに移動しながら熱唱するYUさん。

430CHOJIくんのギター炸裂!イケイケ~!

380v「Love Yourself」ではYUさんもギターをプレイ。

390vリズム隊も鉄壁のプレイでバンドをドライブさせる。
410v

400v「Freaky Boy」…

415おかしかったのは警備の方。
お客さんが飛びあがりそうになるとそこに走って行って下のボードを見せるワケ。
そんなに揺れるのかしら、このビル。
まぁ、25年も経ってるからナァ…そんなバカな。
ちなみに私たちが若い頃は、コンサートの時イスから立ち上がるのも禁止されていました。
「飛び上がる」だなんて、それこそ「飛んでもない」…お後がよろしいようで。

370KENJIさんのシャープなベース・ソロや…

280_mgSHUKIさんのスキルフルなドラム・ソロもフィーチュア!

S41a2892 曲は間断なく「A Girl in the City」…

420_fb「One Thing」へと続いた。
もちろん警備の人はあのボードを片手に大変忙しそうにしていた。

300v本編はこの後、「Tokyo Brothers」と「Don't Look Back 」の熱演で全16曲のプログラムを終了した。

470v

440v

450v

460vすごい歓声!

480アンコールは全員お揃いのTシャツをを着て登場。

490「A Girl in the City」の赤いバラ…この曲は本編で演ってしまったのでアンコールでは「Fire」と「On My Way」を披露。

500v

510v

520v

530v全18曲。
いつもコッテコテのヘヴィ・メタルやハードロックだからね~、とても新鮮な2時間でした。
そう、コンサートはこれぐらいの時間がちょうどいい。アンコールを含めて2時間。
「もうチョット聴きたいな~」というところで止めて「また観に来よう!」とお客さんに思わせるのがプロというものです。

540最後は記念撮影。
 
I Don't Like Mondays.の詳しい情報はコチラ⇒Official site
550

200 
(一部敬称略略 2018年11月3日 横浜ランドマークタワー・ホールにて撮影)

2018年12月20日 (木)

CONCERTO MOON~MESSAIAH WILL COME AGAIN TOUR 2018 <後編>


早くもショウは中盤にさしかかり「Between Life and Death」。
こうなると思ってたよ…大興奮の鹿鳴館。
バンドの声が代わろうがナニをしようが、そこにCONCERTO MOONの音楽がありさえすればこうなるのが必定なのだ。
でも、今、この5人でないと、この音楽は作れない。

10芳賀亘

20x島紀史

30vノンちゃんはMarshall 1967MAJORのフルスタック×2。

40三宅亮

50v中易繁治

60v河塚篤史

80v_2 前曲からそのままドラム・ソロへ。

65激しいながらも繊細なドラミングが大きな喝采を浴びていた。

90そして、定番のインストゥルメンタル・ナンバー「To Die for」へとつなげる。

100ココはコッテリとノンちゃんのギターを楽しむコーナー。

120しばらくのインターバルを吹き飛ばすかのような疾風にも似たギター・プレイ。

110きっと思いのたけを指が十分に語ってくれたことだろう。

130v亘くんが戻って「Noah's Ark」。

140_na相変わらず汗ひとつかかないクールな歌いっぷりがスゴイ。
しかし、細い。
人生で一度でいいから私もこういう体躯になってみたかった。

150vノンちゃんもハッシュタグを覚えたそうで…。
私もfacebookやTwitterの他に「marshallamps_shige」というアカウントでInstagramをやっていて、コレにだけハッシュタグっていうのを引っ付けているのね。
何なの、コレ?
サッパリわからんわ。
「#」の後のキーワードを通じて共通の投稿が集まるっていう意味はわかる。いいアイデアじゃんね。
でも、時々スゴイのあるでしょ?
「#ウォシュレットの水圧は弱い方が好き」とか…
「#昔はよくカレーライスにウスターソースをかけていたよね?」とか…
こんなの意味があるのかしらん?
マァ~よくわかりません。
そもそも、ブログを書いて、facebookやらTwitterやらInstagramに更新の情報をアップデイトして、面倒ったらありゃしない。
しかも、あのInstagramってやたらとフォロワーの数が上下するでしょ?
アレはやっぱり、上げられた写真を一枚一枚見て「ん~、チョット違うな…。フォローはやめよう」なんてやってるのですか?そんなにマジなの?
え?ガタガタ言うなって?イヤならヤメろ!ってか?
ヤメたいよ!
ITってある意味では確実に世の中を不便にしている部分もあると思うんだよね~。
そもそも携帯やパソコンがなければ手も足も出ない…なんて、不便なことこの上ないと思うんですけど。
パソコンは「電卓」さえあればいいような気がしないでもないんですが…。
コレはノンちゃんのMCじゃありませんからね。
私のボヤキ。脱線にもなりゃせんわ。
ノンちゃんが使うハッシュタグは「#野暮は言うな」だって。
 
ところで、2019年は「デビュー20周年」ということになっていて、ノンちゃんが発表したところによると…
「20年前の曲を知らない人もいて、新しいメンバーで録りなおしたベスト盤を作ろうと思う。『曲を作らなくてラクでいいね』とか言うなよ!」
 
#CONCERTO MOON #島紀史 #Marahall #野暮は言うな
 

「来年の春にリリースする予定で、ツアーもやります。
その時は3本とかではなくて、20周年にしかできないツアーにしたいと思っている。
イベントがあれば出ます!…イヤ、出させてください!」
 
#野暮は言うな
 
…あ、チガウカ!
イベントにはMarshallと一緒にドンドン出てください。

160ショウは最後のセクションに入る。

170「It's not Over」から…

180このイントロ!
待ってましたの「Savior Never Cry」!

190_snc高い人気を誇るCONCERTO MOONの最近のマスター・ピース。
高いのは人気だけじゃなくて、あのサビのメロディの音程だよね。
アソコを亘くんがどう歌うか…楽しみにしていた。
195コレもん。
サラっと演っちゃった!
210vそして、ノンちゃんの剛速球ソロ!
お客さんも伴宙太並みの捕球能力を持っているので問題なし。
え、結局「『巨人の星』が好きなんじゃん!」って?
イヤイヤ、でも登場人物の名前はヤケクソにカッコイイよね。
花形満とか、左門豊作とか、アームストロング・オズマとか(ベーシストのオズマさんじゃないよ、中日ね)、星一徹とか。
昔のマンガの主人公の名前ってのはステキなのが多かった。
伊達直人とか、力石徹とか、一条さゆりとか、飛葉大陸(ひばだいろく)とか、ハッチとかドロンパやP子ちゃんなんてのもスゴクよかった。
220vさすがに亘くんはまだ若干緊張や遠慮をしているようにも見受けられたが、重責をこなすその姿を見守るノンちゃんの表情は温かい。

225本編の最後!
締めくくりは「Time of Revenge」。
この写真は今回もっとも気に入っている1枚なの。

230_tor興奮のるつぼと化した客席に向かって怒涛のパフォーマンスをブチかました5人!

240v

250v

260v

270v

280v信じられないぐらいの大喝采で新生CONCERTO MOONはファンに迎え入れられたのであった!

290ノンちゃんもホッとしたことでしょう。
何と言ってもエンタテインメントはお客さんがあって初めて成り立つもの。
皆さん景気づけに「お前ら~!イケんのか~!」なんてやってるけど、お客様がもっとも神様に近い産業はエンタテインメントだと思うよ。
お客様ひと柱、ひと柱を大切にするべきです。
それにはいい音楽を作るのが一番。
それにしもノンちゃん、生まれ変わった自分のチームに対するお客さんの反応がこれほど良いなんて、アーティスト冥利に尽きるモノだったのではなかろうか。

300アンコール。
「今日はどうもありがとう!
あ~、今後もメンバーが変わらない…とは言えない。できない約束はしない!
でもこのメンバーでやっていきたいと思っている」
と挨拶をして2曲を演奏した。

310「Father to Son」と新作から「Tears of Messiah」。

320一旦ステージを降りた5人ではあったが、鳴りやまないアンコールに応え、衣装替えをして再登場。
「歴代のボーカリストが歌って来た」というナンバー。

330曲は「Change of Heart」。
CONCERTO MOONの20年の歴史が更に緊密につながった瞬間だった。

340v

350v

360v

370v

380vそして、エンディング!

390ノンちゃんのおなじみのエンディングのルーティン炸裂!

400vやっぱりコレがないと終われない!

9s41a2450 <前編>の冒頭に戻るワケじゃないけど、ホント、ナンカ格闘技ひと試合を終えた感じの迫力に満ちていた。

430CONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒Official Site

440お疲れさまでした~!
みんな汗ダク!
しかし、亘くんは最後まで汗かかず…このことを話すと、それどころか「会場のエアコンがよく効いていて寒かったです」だって。
エエ~!?
ますます新生CONCERTO MOONへの興味が募った。

450

200 
(一部敬称略 2018年10月27日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2018年12月19日 (水)

CONCERTO MOON~MESSAIAH WILL COME AGAIN TOUR 2018 <前編>

 
元々スポーツが好きな方ではないせいか、マンガひとつ取っても私は子供の頃から「巨人の星」のような「根性もの」があんまり好きではなかった。
でも「ド根性ガエル」は好きだったナ。
しかし、最近は「根性」なんて言葉自体あんまり耳にしなくなったよね。
「根性」といえば格闘技。
それで何でも「格闘技」にしちゃう傾向があるでしょ?
アレがまた気に喰わない。
「アイスホッケーは氷上の格闘技だ!」はまだいいにしても、「将棋は頭脳の格闘技だ!」とか…そんなワケねーだろ!
他にも「柔道は畳の上の格闘技だ!」とかね…あ、コレは正しいわ。
さて、今日の主人公はそんな格闘技のような音楽人生を送っている人…島紀史と彼のバンドCONCERTO MOON。
ま、本人自身も尋常ではない「プロレス博士」なワケだけど、度々発生を余儀なくされるメンバー・チェンジにもめげず、七転び八起き、まさに「格闘技の根性ものドラマ」ようなバンド人生はまさに骨の折れる思いであろう。
…と思ったらホラ。
いくら骨が折れてもチャンと大丈夫なようになっていた。
ちなみにこの「島接骨院」、南千住にある「プロレスの神様 カール・ゴッチ」のお墓にほど近いところにあります。
コレも何かの因縁か?…関係ないか。

10キーボーズにメンバー・チェンジがあり、その後、7年に渡って活動を共にしたシンガーの久世敦史さんが脱退。
やはりバンドの音を大きく作用する「声」の変更は痛い。
しかし、CONCERTO MOONは少しのインターヴァルを経て帰って来たのだ!
「エエ~!まだやっていたの?」と思わざるを得ないアルバム『Messiah Will Come Again Tour』のレコ発ライブが新しいシンガーを迎えてついに締めくくられた。
ウォルト・ディズニーがこう言ったってよ。
The flower that blooms in adversity is the rarest and most beautiful of all.
どういうことかと言うと、「逆境で咲く花は、どの花よりも貴重で美しい」
いいこと言うわ~。
 
いつものオープニングSEが流れ終わり、従来の4人のメンバーがステージに現れた。

20そして…出て来た。出て来た!

30CONCERTO MOONの新しいボーカリスト、芳賀亘。

40vそして、従来のメンバーたち。
島紀史

50v三宅亮

60v中易繁治

70v河塚篤史

80vおお~っと、もうひとつ…CONCERTO MOONといっしょに帰って来たノンちゃんの後のヤツを忘れちゃイケねえぜ。

90Marshall 1967MAJORのフルスタック。
やっぱコレがないとね!

100足元のようす。

110記念すべき1曲目はナンだったか!
人気の「Dream Chaser」だったよ。
「記念すべき」と言っても、すでに大阪と名古屋でこの5人のメンバーでステージには立っている。

120_dc前任者とは全く違うシャープで伸びやかな声。
コレが新しいCONCERTO MOONの音だ!
しかし、「はがわたる」なんて、まず名前がいいね。何せ私は「ジェスロ・タル」の大ファンなのだ。

130この表情!

140このピッキング・スタイル!

144そして、このMarshallトーン!
何も変わっていなくて、自分の方が古巣に帰ってきたような感じがするわ。

145続いて最近作『Tears of Messiah』から「Light in the Shadow」。

150_lts_2リズム隊も水を得た魚のようなみずみずしい演奏。

160この一体感…あたかも、もういきなりピークに上り詰めたかのようだ。

170亮くんもメッチャ新しいメンバーなのにもう完全にハマっちゃってる。

180ノンちゃんのご挨拶。
「オレはめげないぞ!」…いいぞ、いいぞ!
「みんなに歓迎されているようでうれしい」…歓迎してるって!みんな待ってたんだから。
「とにかく早く帰って来たかった!」…そりゃそうでしょう。Marshallが置かれたステージこそがアナタの居場所なのだから。
そういえばこの日、会場へはリハーサルが終わった頃の時間にお邪魔したんだけど、楽屋に挨拶に行ってまず聴こえて来たのがノンちゃんの話声。
もちろん話題はディープ・パープル。
アレが一番CONCERTO MOONが帰って来た感じがしたわ。

190vガツンと時間を巻き戻して1998年のデビュー・アルバム『From Father to Son』から「Surrender」。

200_sr大変だね~、新しいメンバーさんは。
とくにCONCERTO MOONのような歴史を持つバンドは山のような過去のレパートリーを頭に叩き込まなければならないからね。

210…ってなことはおかまいなしにガンガンいっちゃう総帥。
とてもうれしそうにプレイしているノンちゃんの姿を見るのがコッチとしてはうれしい。

220v2人のコンビネーションもいいんじゃない?
ノンちゃん、こんなだもん。

240_rtsコレも1998年の『Fragments of the Moon』から「Run to the Sky」。

250v_やっぱりコレは格闘技か?
荒れ狂うノンちゃんのソロがスゴイわ!

260おお~、やっぱりいい感じ。
お気に入りの1枚。
仲良くやってださいよ~!

270_slmしかし、さっき「レコ発」って書いちゃったど、そうでもないんだネェ。
つまり『Tears of Messiah』の曲でセットリストを固めるのではなくて、コレは新しいCONCERTO MOONのショウケースだね。

280とにかく早くステージに帰って来たかったというノンちゃん。
「この鹿鳴館はCONCERTO MOONのオウン・グラウンドです。できればココで復活ライブを演りたいと思っていたんですが、ありがたいことに鹿鳴館さんが土曜日を空けてくれました。
もう大感謝!」
さすが鹿鳴館!
「オイオイ、『CONCERTO MOONの第ナン期』とか数えるんじゃない!パープルだって4期以降は数えないだろ!」
なるほど。
しかし、考えてみると後づけにしろ、メンバーが替わるたびに「マーク〇」とか「第〇期」なんて数えられているバンドってDeep Purple以外にないね。
イヤイヤ、他はそんなにメンバー・チェンジしないってか?

290MCの後は「Take You to the Moon」。

300_tumノンちゃんはサンバーストに持ち替えだ。

310vそして、コレも人気の一編、「Black Flame」。
アーティスト写真撮ったね~。

320_bf久しぶりのフォーメンション。
バッチリとキマっていたね。

330この表情!
気合いのカタマリ…でしょ?

340vココで亮くんのキーボーズ・ソロ。
そう!ノンちゃんは亮くんを紹介する時に「オン・キーボーズ!」って言ったの。
コレはうれしかったね。
ノンちゃんがちゃんとロックのライブ・アルバムを聴いている証拠。
いつもMarshall Blogに書いているように、ボーカル、キーボード、ドラムがパート名を示す時は、「ボーカルズ」、「キーボーズ」、「ドラムス」と複数形にするのが正しい…ハズ。
Frank Zappaのライブ盤を聴いてごらん。
ザッパのライブ・アルバムにはたいていメンバー紹介のコーナーが収録されていて、必ず上の3つのパートは複数形にしているから。
でも実はこの間、Quincy JonesのA&M盤『Walking in Space』で「Vocal」という表記を見つけてしまったんだけどね…イヤ、とにかく複数形にしましょう。

350_ksこの「♪ムイ~ン」というムーグのサウンドが丸っきりCONCERTO MOONで落ち着くね。
昔のハード・ロック・バンドのキーボーズ・ソロはみんなこうだった。
そして、コレでいいのだ。

360vまた『Fragments of the Moon』に戻って「Holy Child」。

370_hcココまで歌って汗をかくどころか、吐息ひとつ乱さない亘くん。
コレはスゴイわ!

380vそして、この4人の凄まじく気合いの入った演奏!
後半も楽しみだ!

390v

400v

410v

420vCONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒Official Site

430<後編>につづく

200 
(一部敬称略 2018年10月27日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2018年12月18日 (火)

Far From Perfectワンマン・ライブ~ARISE

 
ああ~、コレはまさしく私のことですな…「FAR FROM PERFECT」。
完璧にはほど遠い「Perfect」に「Imperfect」なのがワ・タ・シ。
おおッと、今日は英語の話は控えておくことにするぜ。

10今日ライブ・レポートはPerfectにお若く元気な「Far From Perfect」というバンドを紹介する。

20Aimie

30vKent

40vyu-ki

20vKUH

50vRin

60vRinくんはNATALのアッシュのツーバス。
フィニッシュはブラック・スワール。

70カッチョいい~。
Rinくんは以前活動していたOz Ram Indioの時代からNATALを愛用してくれているのだ!

80オープニングSEに包まれてステージに姿を現したFAR FROM PERFECT。
本格的に活動を開始したのは2012年。
EMO/POPロック界の注目株だ。

90オープニングは2014年にリリースしたシングル『Novo』から「The Answer」。

100v強烈なビートをたたき出すRinくん。
やっぱNATALスゲエな~、音抜けが尋常じゃない!
そうか、こういうのがEMO/POPロックか…。

110続いて「Time Bomb」
ボーカルズのAimieちゃんはカナダのお方。
ギターのyu-kiくんもシンガポールからの帰国子女というので、今日は英語の話題は一切なしだ。
しからばどちらかというと得意の日本語で一発ディレイルすると…「帰国子女」という言葉は、どうして男女を問わず「子女」か?
不思議に思ったことない?
答えは「子女に両方入っている」なの。つまり「子」は「息子」を指し、「女」は「娘」を指しているので「帰国子女」という言葉は「帰国した息子や娘」という意味になるんだね。
そして、この言葉は親の都合で本人の意思とは関係なく海外に渡航してしまった子供を指す言葉で、子供が自分の意思で海外の学校に行って帰ってきた時は「帰国子女」ということばは使えない。
こういう時は何というか…「留学生」という。
もうひとつ。
「姉妹都市」ってあるでしょ?
コレはナゼ「兄弟都市」と言わないか?
長くなるのでこの話はまたいつか…。

120昨年リリースのシングル『Lost and Found』から「Jaded」。
さらに「Shut Up!」、「You'll Be Okay」、「This City」と毎年リリースしてきたシングルの曲を立て続けに演奏する。

130ガッチリとNATALとタッグを組んでバンドをエモさせる(←こんな言葉を使ってみました)Rinくんのドラミングが気持ちいい!

140vそしてメンバーが着座してのアコースティック・セクション。

.Believe(アコースティック ver)
8.Sometimes(アコースティック ver)
9.My Army(アコースティック ver)

150このセクションではRinくんはカホンをプレイ。

170あのね、NATALにもカホンあるんよ。
海外ではすんごい評判がよくて、ガンガン売れているらしい。

9natal_cajon_hero_image1_2ステージ中央にドッカとあぐらをかいて座るAimieちゃん。
サマになるな~。
アコースティック・バージョンにアレンジした「Believe」、「Sometimes」、「My Army」を熱唱。
日本語のMCが若干べらんめぇ調なのがナゼかシックリくる。

160衣装をお召替えして後半に入る。
会場はもう熱気で大変なことになってる~!
「Everything」、「Space to Breathe」、「Look At Me Now」…

180「Alive」、「Leave Out All The Rest」、「You Are Not Alone」と新旧のナンバーを立て続けに演奏し…

190v「LIFE」で本編全16曲を締めくくった。

200さて、この本編の最後から2曲目に演った「You Are Not Alone」のビデオが公開された。
これは新体制になって最初のビデオ、すなわちRinくんが加入してはじめてのビデオだからして、NATALも出~て~る~!
Rinくん、ありがとう。
是非ご覧あれ!


そして、アンコールは、「D.A.D」と「Tonight」。
盛り上がりに盛り上がったFAR FROM PERFECTのワンマン・ショウ。
EMO/POPロックでもNATALがガツンとカマした夜でもあった!

210FAR FROM PERFECTの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

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200_2 

(一部敬称略 2018年10月28日 渋谷厚TSUTAYA O-CRESTにて撮影)

2018年12月13日 (木)

月夜の演奏旅客団2018 <後編>~D_Drive

 
シンガリの「演奏旅客団」、転換中。
組んではバラし、バラしては組み…一体今まで何回この作業をしたことだろう。
そりゃ面倒だけど、自分の音楽を自分の音で演るためだから仕方ない。

05そして今日も4人は舞台に立った!

10『月夜の演奏旅客団 2018』のトリを務めたのはD_Drive!
オープニングは「Attraction 4D」。

20Seiji

20vYuki

30vToshiyuki

40vChiiko

50v今日もサビのメロディが華麗に響き渡る!

55Seijiさん作のD_Driveのマスターピースのひとつ。

0r4a0337 次いで迎え撃つは…イヤ、別に勝負をつけているワケではないのだが…Yukiちゃん作の「Drive in the Starry Night」。

60v_dsn_2コレを2曲目に持って来るのは比較的珍しいのでは?
80何と言っても曲後半のタメのフォーメーションが見もの。
今日もピッタリ合わせました。

70リズム隊は今日も絶好調のドライブっぷり!

85vイヤ~、やっぱNATALの音が素晴らしいね。
D_Driveサウンドを間違いなくアクセルレイトしてる。

86v「皆さん、こんばんは~!ザ・ヒーナキャットと、exist♰traceと、D_Driveと、こうしてこのイベントを開催することができてとてもうれしいです!
楽しみにしていてくれましたか?
残りはもう少しですけど最後まで楽しんでいってください!
盛り上がっていることとは思いますが、ココでバラードを1曲お送りしたいと思います」

90vそのバラードとは「The Shape of Your Life」。

100_solYukiちゃんがお姉さんをイメージして作った曲。

110vそれだけに指先に込められた情感も豊かだ。

120ガラっと変わって「The Last Revenge」。

130_lrコレもD_Driveのマスターピースのひとつといえよう。
この曲はね、ハードロック然としたオールド・スクール風のギター・リフに耳が行きがちなんだけど、Aメロの旋律がいいんですよ。
まるで詞が乗っているかのような歌心なのね。
しかし、Seijiさん、細くなったな~。

140vテキパキと寸分の狂いも出さない精密機械のようにリフをキメるChiikoちゃん。
その所作は見ていてとても気持ちいい。

150vココでMCメンバーからのコメント。
「政府が科学研究の補助金を削減しているので、これから日本人はノーベル賞が取れなくなる」とか、「たくさんの部品を納入しているHUAWEIの事件は日本経済にとってシリアスな問題だ」とか、「岩手の雫石町は民間企業が水道管理をしていて、水道料金の値上げを認めなければ来週から水道を止めると住民を揺さぶっている」とかいう話…はなかった。
イヤ、なくていいんですよ。
「ボクはサンダースネイクが3回目」とか、「前回から3年経っていて驚いた」とか、「再びこの3バンドでできてうれしい」とか、そんな感じ。
しかし…東日本大震災以降、IT技術の進歩と並行して、本当に世の中がおかしくなったように思う。
私利私欲とズルばかり。食べ物もおかしいし、子供を産んで幸せに暮らすことが一番難しいようなこの国の近い将来の行く先が心配で心配でしょうがない。
こういう時こそ言えばいいんだよ…「OK、ゴーグル、もっと明るい未来が期待できる世の中にして!」って。
ひとつだけ皆さんに覚えておいて頂きたいのは山下達郎さんの言葉…「平和でなければ音楽もできやしない」
 
といいつつ、次はスッカリ攻撃なナンバー。

170_grYukiちゃん作のドラゴンボールのテーマソング(仮想)、「GEKIRINー逆鱗ー」だ。

180vこの曲はよく育ったね。
最初の頃と曲の聴こえ方が違うんだよ。

190きっとD_Driveの重要レパートリーのひとつとして演奏され続けていくことだろう。

200vそしてコレ。

210_hpすなわちコレ。

220最後は「1,000,000 hp」で大暴れ!

230前にも書いたけど、踊り狂うSeijiさんをサポートする他のメンバーも実は面白い。

240余裕のチーさま。

250vそれとは対照的にひと時たりとも力を緩めないToshiさま。

260vそして、大勢の観衆の手を心を鷲掴みにするSeiさま。

245Seijiさんは踊りだけじゃなくて、チャンとギターも弾いてますからね~。

270vやっぱりナニをどうしたってコレは盛り上がるな~。
こんなの海外でやったらウケたりするかね?
こんなことやってるインスト・バンドは世界広しと言えどもD_Driveだけじゃん?

246vアンコールは「Voices」。

280ご存知SONY XperiaのCMソング。
この曲のビデオはココ、Thunder Snakeで撮影された。
もうあれから1年経ったもんね~。
そんな思いで演奏に集中する4人なのであった…かどうかはわからない。

290v

300v

310v

320vさて、そんな年の瀬、D_Driveの2019年のカレンダーが出来したよ~!
ワタクシが撮ったおサシンがたくさん使われています。
ありがとうD_Drive!

90r4a0891 おっと!
今日はヘンだと思ったでしょう?
そう、機材の紹介がなかったよね~。
今からやりますよ~。
と言ってもほぼいつもと同じ。

330まずはSeijiさん。

340Marshall JCM2000 DSL100EC。
昔むかし、私が日本限定50台でMarshallに特別注文して製造したうちの1台。
そしてスピーカー・キャビネットは1960BX。

350v続いてYukiちゃん。

360vJCM2000 TSL100と1960A。

370vToshiくん。

380vEDEN WT-800とD410XSTが2台。

390v一番上に乗っているTerra Nova TN501はスペア。

400最後にChiikoちゃん。

410vナタ~ル!
そういえば、ToshiくんはライブでEDENのことを「イードゥン」と正しい発音で紹介してくれることで有名だが、この「NATAL」という名前もひと癖あって、私の耳にはネイティヴの人の発音が「ナタール」と頭に小さい「ン」が付いているように聞こえて仕方ないのだ。
本当は、「タ」は「タ」と「ト」の中間ね。コレは日本の文字では書き表すことが出来ない音なので「タ」にしておいた。

420スネアもマッチド。
シェルの材質はウォルナット…つまり「くるみ」。

430D_Driveの今週は14日の金曜日に『D_Drive 感謝のワンマン祭り』と題した単独公演。
場所は大阪心斎橋はBig♰win Diner SHOVEL。
今年最後だそうですので平成最後のD_Driveをお見逃しなく!

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Web Site

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200_2 

(一部敬称略 2018年10月13日 厚木Thunder Snakeにて撮影)

2018年12月12日 (水)

月夜の演奏旅客団2018 <前編>~exist♰trace & ザ・ヒーナキャット

 
『月夜の演奏旅客団』というイベント。
あ、今日も「団」だな…。
「団」といっても、新聞を取るようしつこく食い下がったりすることはしないのでご安心を。
実力派が会するトリプル・ヘッドライナー・イベントだ。
前回は2015年だったというから3年ぶりの開催だ。
 
まず手旗を携えてステージに上がったのはザ・ヒーナキャット。

10_2ひーちゃん

20v_2ちの

30vいのちん

40v_2ザ・ヒーナキャットはD_DriveのChiikoちゃんのドラムスで2016年の『NAONのYAON』に出演した時のレポートで一度だけMarshall Blogにご登場頂いたことがあった。
残念ながらMarshallをお使い頂いていないでご登場の機会がないのだが、今日はドラムスがNATALということで…。

50_2野音の時は「オープニング・アクト」としての出番だったので、持ち時間が少なかったんだよね。
しかし、今回はタップリとその魅力を爆発させてくれた。
70_2実はMarshallをお使いでないので、大変失礼ながら「このレポート用に写真を数枚撮っておけばいいや」ぐらいの気持ちで臨んだワケ。
ところがですね、出て来る曲、出て来る曲、どれもが魅力的でマンマとハマっちゃったんだよね~。
最後までジックリ拝見させて頂いてしまった!
60_2例えばこの「♪ランランリリン」ってフリを交えて演る曲。
いいね~、実にいい。

80我々世代だと金井克子を思い出さないこともなかろうが、そんな懐かしさとわかりやすさが実にシックリくるのだ。
言い換えると「一緒に歌える」ということかな?

90_2そしてこのゴシックな出で立ち。
「このアンバラス加減がいい」なんてことを安直に言いたくはない。
メタルばかりがゴシックじゃない。
そもそも「ゴシック(Gothic)」は昔むかし、12~15世紀にヨーロッパで重用された建築様式だからしてトラディショナルな歌ってもなんらアンバランスなことはないのだ。
しかし、耳に付いたわ~、この曲のメロディ。

100ひーちゃんはピアノでも1曲。
音程が実に正確な歌いっぷりは聴いていてすごく気持ちがいい。

110_2そして、フロントの2人をバッチリと引き立てるNATALのドラム・サウンド。

115影MCが「今日は3つのバンドそれぞれが、別の世界を持っております。ヒーナキャットの世界にドップリと浸かってみませんか?」ってやってたけど、浸かったわ~。
そう、やっぱり他と同じことをやっていたのではラチがあきません。
今の若いバンドさんたちは「人と同じことをやる」のに一生懸命になっているように見えるからね。

120_2楽しい時間が過ぎるのは早いもので…最後は「恋がしたい」。
この曲、レコーディングのドラマーは浩二さんだったのか…聴いてみたいな。

125この曲は野音でも演っていたのを覚えている。

135そうそう、このタッピングが印象的だった。

130_2スッカリ震えて楽しませて頂きました!

140続いてステージに上がったのはexist♰trace。
Marshall Blog久しぶりのご登場!

150ジョウ

170miko

180mikoちゃんはMarshall。
愛用のJVM410Hと1960Aだ。

190_2乙魅

200今日は乙魅ちゃんもMarshall。
JCM2000 DSL100と1960A。

210_2猶人

220そしてMally。
このチームはメンバーが長い間変わらなくていいね。
とってもいいことです。

230_2「さぁ一緒に創造しよう!私たちと君たちとの最高のショウを!」とスタートしたオープニング曲は「WORLD MAKER」。

160続けて「DREAM RIDER」。
しばらくぶりのイグはアンサンブルが信じられないぐらい強固になっててビックリ!
すごい音圧なのだ!

250「どれぐらいぶり?2015年?
皆さん、お久しぶりですね。D_Driveとの対バンもそれぐらいぶりかな?
さまざまな壁を乗り越えてココに帰って来ました。
今のexist♰traceを見てください。そして楽しんでください。
みんなも演奏旅客団の一員です。一緒に奏でて行きましょう!」

2603曲目はブっ飛ばして「GET BACK」。

310_2お客さんの迫力の声も混ざって大盛り上がり!

360そして、4曲目の「SHOOTING STAR」へとつなげた。

280メンバーの名前を呼ぶお客さんの絶叫がスゴイ!
そうだ、イグはビジュアル系ガールバンドだった。
久しぶりだな~、こういうの!

290少し落ち着いて「selection」。

300そしてドカンとぶっ放す「THIS IS NOW」!

320そういえばずいぶん前にMallyちゃんにNATALを叩いてもらったのもこの舞台だったな~。
汗ダクの激演!
バスドラのヌケがスゴイ。

330イグ名物のツイン・ボーカルズの片翼を務め、ギターもバリバリのmikoちゃん。
時にパワフルに、時にヒラヒラと…カッコいいわ~。

340「今日はステキな夜をありがとう!だからステキという言葉だけで終わらせたくないんですね。最高の時間を過ごした証をこのステージに残していきましょう!
ひとりひとりのパワーをブツけて来てください!」と最後のセクションに突入。

350_2すさまじいパワーで「POWER OF "ONE"」、「RAZE」、「SKY」の3曲をお見舞いして持ち時間を終了した。

270exist♰traceは年明けの1月19日、渋谷TSUTAYA O-WESTで単独公演を開催する。
その前にも「Connect to EXIST♰TRACE」と題したライブがいくつも予定されているのでよろしく!
 

exist♰traceの詳しい情報はコチラ⇒exist♰trace Official Web Site

370<後編>につづく

200 
(一部敬称略 2018年10月13日 厚木Tunder Snakeにて撮影)

2018年12月11日 (火)

犬神サアカス團単毒公演 『ケルベロスの狂宴』

  
あああああああああ~、もうかよ~!もう楽園かよ~!…と毎回驚かざるを得ない早さでやってくるこの『バカエキスポ』。
Marshall Blogで他にもいくつかのアニュアルなイベントを取材していて、巡ってくるたびに1年の早さに辟易しているのだが、ナゼかこの『バカスポ』は群を抜いた恐ろしいまでのスピードでやってくる。
今年の単毒公演のタイトルは『ケルベロスの狂宴』。

10「ケルベロス」というのは、ヘシオドスによるとテュホンとエキドナの子供で、レルネーのヒュドラやゲーリュオーンの牛の番をしているオルトロスの兄弟だ…ってオマエ一体誰だ?!
本当にこの神話に出て来るキャラクターってのは洋の東西を問わず、複雑怪奇で覚えるのに大変厄介なシロモノだ。
最近、「古事記」を読んだが、もうダメ。
恥ずかしながら幼稚園生に読み聞かせるような「日本メッチャ昔ばなし」みたいなバージョンで読んだんだけど、日本は八百万の神の国でしょ?
もう神様がやたらと出てくる。
ナニせ滑っても、転んでも、はたまたウンコをしても、ゲロを吐いてもそれが全部神様になっちゃう。
そして、その神々の名前がすべて複雑でとても一回では覚えられない。
加えて変なクスリでもやってるんじゃないか?と思いたくなるほど、ストーリーが無責任で荒唐無稽すぎるのね。
日本国歌の「君が代」の「キミ」が、「イザナギ」の「ギ(=キ)」と「イザナミ」の「ミ」だってことは知ってるでしょ?
とにかく、この話の根底にあるのは、「子孫繁栄」ですな。
人間も動物。
子孫を絶やさないことが「生まれてくる一番の目的」ということを言っているんだと思う。
ところがですよ!
驚いちゃったんだけど、「少子高齢化対策大臣」ってポストができて15年になるんだって。
その間に大臣を務めた人の数ってナント!22人にもなるんだってサ!
テレビでやっていたんだけど、どうも政府は「もうナニをやっても無駄」と、「少子化対策」にはサジを投げたらしい。
ハイ、政治に関することはこれ以上はもう書かない。
 
で、ケルベロス。
ギリシアやローマ神話のキャラもホントにムズカシイ。インドもスゴイ。
英語を勉強していると、そうした神話に語源を持つ単語に時折出くわすが、この神話キャラの英語名ってのが読み方がまた大変にムズカシイ。
何の知識もなく英語圏の人とその辺りの話をすることは恐らく不可能であろう。
というのは、コレも以前に書いた話だが、かつて「ケンタウロス」をアメリカ人に伝えようと、あの手この手で発音をしてみるが、一向に伝わらない。
仕方ないのでその時は話を切り上げたが、30分後ぐらいにその話の相手が私のところに来て「シゲ、さっきのヤツ…もしかした『セントワ』のことをいっていたのか?」と言う。
今度はこっちがわからない。
ま、銭湯は大スキだが「セントワ」とはナンダ?とチョット考えて「ケンタウロス」に思い当たった。
だからこの「Kerberos」も大変なことになるのでは?と期待して調べたところ、「ケーベロス」的な普通の発音だった。
大変なのはコイツの出で立ち。仕事は「冥界の番犬」。
人相…イヤ、犬相の悪いこと、悪いこと。
アタマが3つあるんだって。
胃袋はひとつなのかな?ダイエットが大変だぞ。「オイ、お前喰うなよ!オレたちはガマンしてんだからよ~!」なんてアタマ同士でケンカになったりしてね。
胃袋がひとつだとしたら、どれかのアタマが痛くなってバファリンを飲んだらアタマ全部に効くのかしら?
…なんてことはどうでもいいか?
昔、金沢に「ケルベロス」っていうなかなかいいバンドがいたんだけどね。ギターのアキラくん、どうしてるかな?

9cerさて、「ケルベロス」がわかったところで単毒公演。
まずはおなじみ「お笑い劇団 あぁナルティックシアター」主宰の橋沢進一からご挨拶。
20v目の前でカメラのシャッターを切る私を「ブログの写真を撮る写真屋さん」と呼んで頂いて、大学同窓生4人組を紹介してくれた。
すなわち、橋沢さん、ジョニーちゃん、ジン兄とブログ写真屋の4人。
橋沢さんは私の大学の後輩…ということは何年か前に知ったんだけど、学部も同じだったとは知らなんだ。
学科はゼンゼン違うけどね。
実は今回その4人で記念撮影をしようと思っていたんだけど、思いっきり忘れて帰って来ちゃった。

0r4a9143 そして恒例のコント・コーナーへ。
今回はココ何回か続いた「いつ・どこで・だれが即興芝居」と趣向を変えて、「〇〇〇〇ゲーム」。
こういうのナンて言うの?
予め橋沢さんのジェスチャーにキーワードを結び付けて置いて、選手(?)は橋沢さんが取るポーズについているキーワードを即座に言い当てる…というシンプル極まりないルール。
まぁ、原理的には「赤上げて、赤下げないで白上げない」みたいなヤツ。

30キーワードはカンテラ、カステラ、バッテラ、バッテリーと似たような言葉を並べる他に、頭なんてそのままの単語や、静岡なんてゼンゼン関係ない言葉もいれておくからサァ大変!

50そして、橋沢さんのこの激演!さすが演劇!

40v気転の利くジョニーちゃんもしどろもどろに…。

60大変だったのは、予想通り凶子姉さん。

70キーワードを増やして余計ややこしくしちゃえ!

80v真剣に取り組む凶子姉さん!

90当然のマイペースが笑いを誘う。

100vハイ、お疲れさまでした~。
第1部終了。

110そして休憩を挟んで第2部がスタート。

120今日も犬神さんのサポートをするのはMarshall、NATAL、EDEN。

130犬神凶子

140v犬神情次2号

150v情次兄さんはJCM800 2203に2×12"スピーカー・キャビネット1936。

160v犬神ジン

170vジン兄はEDEN Terra Nova TN501に4×10"スピーカー・キャビネットのD410XST。

180v足元のようす。
ペダルボードがかなり遠慮がちに壁にピッタリと接している。
コレ、本番でもこのポジション。
おバアちゃんに相談したワケではないが、「生活の知恵」が生み出した究極の省スペース・セッティングなのだ。

190犬神明

200v明兄さんはNATAL。
ナタール、ナタールって10回言ってみて。
ナタール、ナタール、ナタール、ナタール、ナタール、ナタール、ナタール、ナタール、ナタール…ハイここはどこ?
そう、ステージの上。
犬神サアカス團のライブ会場にはNATALのドラム・サウンドに満ち溢れているのだ!
イヤ、「ナタール」を10回も口にすれば名前を覚えてもらえると思ってサ。
今、来てるからね、NATAL。
来年ぐらいにはドッカ~ンじゃないの?

210今日の1曲目は「新宿ゴーゴー」。

220_ggソリッドな犬神式ハードロック・サウンドが今日も小気味よい。

230『新宿ゴーゴー』もこないだ出たばっかりだと思っていたのに、ナンカこの曲なんてもうすっかりスタンダードみたいだもんね。

240vこの4人の旺盛な創作意欲がそうさせるのだ。
2曲目も同じ。

250_eh『新宿ゴーゴー』から「栄光の日々」。

260v「あらためましてこんばんは!毎年恒例…と言っても、もう何回目なんだろう?10回はやったよね?」
橋沢さんから「11回目です!『バカスポ』が今年11回目で犬神さんは最初から出て頂いているから」
スゴイね。
イベントを10回続けるってスゴイよ。
来年の11月に開催する予定の「日本のMarshallの祭典」あるいは「動くMarshall Blog」、Marshall GALAなんてようやく2回目だからね。
でも数え切れないぐらい多くの皆さんから「またやってください!」というリクエストを頂戴して来ていて、うれしい限りなのだ!

270v次は旧作コーナーで、まずは「運命のカルマ」。

290vそして、「赤猫」。

300v_anジョニーちゃんのソロの傍らで行われるルーティン。

310そして「自殺の唄」。

320_juアリス・クーパーに「I Love the Dead」という死体愛好家の曲があって、初めて歌の意味を知った時は驚いたけど、この曲も初めて聴いた時はビックリしたね~。
「入水」っていう言葉は、自殺に使う時は「じゅすい」って読むんだよ。
他に「入内(じゅだい)」なんて言葉もあるよね。「スターウォーズ」じゃないよ。

330v「立て板に水」のごとくおなじみの曲を演奏して単毒公演は中盤に差しかかる。

340v「9月の26日に新しいアルバムが出ました。もう聴いてくれましたか?今日は発売後初のライブです」
そうか…そうだったんだ。
ということで、(当時)新曲のコーナーに突入した。

350もうレコ発ツアーも終わってしまったけど、とにかく新しいアルバムは『東京2060』。
犬神サアカス團が近未来を切々と歌い上げる佳作。
しかし、2060年なんて、バカスポたった42回分でしょ?そんなのアッという間に来ちゃうよ。

360cdまずは「ロックンロールを唄いきれ」。

370v_rruホントに歌の通りだよね~。
仕方ない。芸人とはそういう商売なのだ。
イヤならサラリーをなさい。試験を受けて公務員をなさい…という犬神のテーマ曲とも言えそうな心にしみる1曲。
ちなみにレオ・セイヤーに「The Show Must Go on」という有名な曲があるけど、あれは「ショウを続けなければならない」という歌なんだけど、「ツラくてもうできない!」という弱音の歌ですからね。
決して「でもがんばるぞ!」という歌ではありません。

380今日も2203の乾いた音が素晴らしい。
正統派のハードロックには正統派のギター・サウンドを!
つまり、Marshallが出すギターの音だ。

390vホラ、腕章が『2060』バージョンになってるんだよ。

400続けて「月夜に踊れ」。

410vさらに「奪え」と続けた。

420vしかし、今度のアルバムにも今後の犬神スタンダードになりそうな曲がたくさんツマってるよね。

430「月夜に踊れ」で使うキラキラのヤツの話から、また物販んで「ひと儲け」の話に。
ホントもう少しミュージシャンが音楽で喰えるような世の中になってもらいたいよネェ。
元来自分の好きなことをやって生計を立てようというのだから、そりゃ売れなくても文句のひとつも言えた義理でもないのが芸術家ってもんですよ。
でもあまりに格差がスゴすぎる。ロックがビジネスになっちゃったので余計そうなんだよね。
とにかくミュージシャンは曲を作ってCDを売るのが仕事で、グッズ屋じゃねーんだからよ~!
誰がこんな世の中にしてしまったのか…スティーヴか?元を正せばアランか?
今思いついた!
アルフレッド・ノーベルは自分が発明して大儲けしたダイナマイトが兵器に使われてしまったことを悔いて私財を供して「ノーベル賞」を始めたワケでしょう?
しからば、音楽をタダにしてしまったIT屋は多くのミュージシャンに詫びるべく、何かミュージシャンに富を還元するイベントでもやったらどうかね?
音楽をタダにした分、間違いなく大儲けしているヤツがいるんだから。
その名も「ゴメンねロック・フェスティバル」…略して「ゴロ・フェス」。
でもドームでコンサートをやっているような連中は一切出さない。
無名ながらも本当にいい音楽、自分たちだけの音楽をクリエイトしているバンド、もしくはロックの本質をアッピールしているようなバンドをかき集めてにぎやかに開催する。
いくらでもMarshallは手伝うよ。
無名のバンドでは動員がムズカシイって?
そんなの金を使えばいくらでも人なんて集められるってば!

440もう1曲、新作から「おやすみ」。

450_oyウツボ柄の足袋がかわいい凶子さん。

460この日は10月10日。
「テンテン」だからだそうです。
「テンテン」はどちらかと言うとお囃子ですな。「天突く、天突く」ってね。

465それで、ドラムの日を記念して明兄さんの血と汗が染み込んだ、メンバーのサイン入りコントロール・サウンド・スネア・ドラム・ヘッド(14")がお客さんにプレゼントされた。

466さて、ショウは後半!
「盛り上がっていくぞ~!」

470_arrrまずは「暗黒礼賛ロックンロール」でドカンといった!

480vココでもジョニーちゃんのトラディショナル・スタイルのソロが炸裂。

490vハイ、ステージ下手はまたコレ。

500コレも名曲だよね…「花嫁」。

510v_hyそして最後は…やった、「ドグマの呪い」だ~!

520疾駆する明兄さんのドラム。
575vキリリと引き締まった凶子姉さんの歌声。

540vベース・アンプに上るジン兄さん。
EDENのキャビネットはアホほど丈夫だから大丈夫よ!

550vそして、思いっきりドライブするギター!
この曲好きなの。

560そして、ジン兄ジャ~ンプ!

570vそしてアンコール。
「この曲を全力で演奏します!」

580演奏したのは「ロックンロール・ファイヤー」。

590この日、ジン兄のアクションがスゴすぎて、それを見ていた凶子さんと目を合わせて笑ってしまったのだ。
ジン兄はいつもスゴイけどね。

600今日も盛り上がって~…

610ペロリンチョ。

620vあのね~、あのデスね~。
実はこの日、すごくうれしいことがあったのです。
会場で私に声をかけてくださるお客さんの数はバンドさんによってすごく差があるということを何回かココに書いているんだけど、犬神さんのライブはゼンゼンだったの。
ところが、私が安全でノーマルな普通のオジちゃんであることが伝わり出したのか、何人かの方がご支援の声をかけてくださるようになってきたのね。
コレ、とてもうれしいんです。
やっぱりたくさんの方に楽しんで頂いていることがわかれば、やっていて張り合いも出るからね。
でね、この日「あの浅草のヤツどうなったんですか?」と、「続編が楽しみ」というお客さんが何組かいらっしゃったのだ。
コレはかなりうれしかったね~!
アレ書くの大変なんですよ。チョット書くにもたくさんの文章を読まなくてはならないもんだから。
実はもう止めちゃおうかと思っていたんだけど、楽しみにしていてくださる方がかくもいらっしゃるということであればまた張りきっちゃうよ!
今回はお休みするけど、次回は続きを掲載したいと思っております。
どころか、新しい取材もして来たんよ。
どうかお楽しみに!
 
最後に橋沢さんからご挨拶。
「毎年ありがとうございます。凶子さんがお休みの時もありました。
私が長いことやっている間に結婚して、離婚しました!」
と身体を張った笑いを取って今年の単毒公演もみんなで楽しく過ごしたのであった。
 

犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式家頁

630 

200  
(一部敬称略 2018年10月10日 下北沢楽園にて撮影)

2018年12月 6日 (木)

居酒屋でぃ~どらいぶ <2018年10月の巻>:ちょっとだけ「私のパブ」

 
前回、ロンドンのハマースミスの記事でビールやらパブをフィーチュアしてお気に入りの記事が書けたことに気を良くして、もうチョットだけつなげておこう。
イヤイヤ、「つながり」と言えばそれどころじゃなかったんだ!
Marshall Blogがスタートして以来、毎回欠かさずご覧頂いているギタリストの三宅庸介さんが、そのハマースミスの記事の中にご登場頂いた私の思い出の人物を偶然ご存知でいらして、facebookでつないでくだすったのだ。
30年ぶりのサイバー再会!
Marshall Blogなんてやっている割に私は、ITテクノロジーの過剰にして無謀な進歩を快く思わない者のひとりだが、こういう使い方はいいね。
「OK、facebook、座布団1枚あげる」と言いたい。
あ、ウチはアレだけは絶対にやりません。アレが将来どういう風に使われるのかを考えたらコワくてとても手を出せません。
Marshall Blogはコレだけではなくて、もうひとつスゴイことへの橋渡しをしてくれて、今、その案件の実現に向けて着々と準備を進めているところなのだ。
なんだなんだ、素晴らしいじゃないかITテクノロジーは!…ナンチャッテ。こう時だけは味方にしておくことにしよう。
 
ということで今日は「パブ」ではなくて「居酒屋」。
ユックリ座ってイッパイやりながらD_Driveの演奏を楽しむ『居酒屋でぃ~どらいぶ』の2回目のレポート。

10_2その前にもう1回ロンドンのパブの様子を『居酒屋』につなげておこう。
だって大スキなんだもん!
下はソーホーのパブ。
渋谷のライヴハウスのように、ソーホーには数え切れないほどのパブがある。
昼間の店内は完全に隠居したとおぼしきおジイさん数人がボ~~~っとしているだけだが、夕方になると全てのパブがこういう光景になる。
「黒山の人だかり」だ。
ココは庶民的なオッサンが多いな。

20次はカーナビ―・ストリートの脇道に入ったところにある店。
元々車は入って来ない通りとはいえ、堂々と道路の真ん中まで店舗を広げちゃう。
日本ではとても考えられないが、ロンドンではコレが当たり前のやり方。
この人たち何も好き好んで外に出て飲んでいるワケではないのよ。
もちろん中にはそういう人もいるけど、店内がもうパンパンで立錐の余地がないの。
勘定は基本的に全て「キャッシュ・オン・デリバリー」。
つまり商品と現金の引き換えで単純明快…というか、こんな状態だと後払いなんてことは到底不可能。
チップが要らないのがありがたい。
でも、割り勘のやり方が厄介と言えばチョット厄介。
何人かで飲みに行くと、全員の分を誰かが代表して順番で払うことになる。
どういうことかと言うと、全員の飲み物がなくなったのを見計らって誰かが「じゃ、今度はオレが払うわ!」とそこにいる全員分の飲み物を買いに行く。
そして、その飲み物がなくなると、今度は「んじゃ、今度はオレね!」といって次の人がカウンターへ行って全員分の飲み物を買ってくる。
じゃ、10人で飲みに行ったらどうなるか?
順番が回って平等に支払が済むまで飲み続ける。10人なら10パイント。1人当たり5.7リットル。中ビンあるいは500mlのロング間で6本。ビールばっかりそうは飲めんよ。
まぁ、10人でパブに繰り出すなんてことはまずないからコレは心配ない。
パブに来ている人たちを見ていると、普通はたいてい1人か2人。せいぜい4人連れぐらいまでかしらん?
以前フランクフルトで3人のイギリス人とパブに行ったことがあった。
3杯飲んだところでいよいよ次の支払いは自分か…と覚悟を決めたところでお開きとなり、私の支払いはなかった。
普通だったら「じゃ次回は私が!」というこうことになるんだろうな…ごちそうそうさま、気の毒だが次回はない!

30この美しいこと極まりないレドンホール・マーケットでも夕方になると…

36ワイワイガヤガヤ。
世界の金融の中心地、シティが近いとあってココはスーツ姿のビジネスマンの姿が目立つ。
みんなカッコいいんだわ~。
さっきのソーホーの様子とはゼンゼンちがうでしょ?
こうしてエリアによってお客さんが異なるのを観察するのも面白い。

37そして、ひとしきり飲んだ後はこの通り。
平気でグラスを置いて帰っちゃう。
コレは男性3人に女性が4人のグループだな。
というのは、女性はあんまりビールを飲まない。
ジン・トニックだとかワインを好んで飲むようだ。
ウチの家内はイングリッシュ・エールが大好きなのでそんなことはお構いなしにパブでオーダーしちゃう。
ウマいもんはウマいのだ。
もちろんパブの人は女性がビターを飲もうが、スタウトを飲もうがゼンゼン気にしない。

50外壁にはたいていこういう細い板が取り付けてあって、コレをテーブル代わりに使う。
やっぱりみんな飲んだら飲みっぱなしなので、事後にはこのでっぱりに空のグラスがズラ~っと並ぶことになる。
しかし、パブもいい加減すごい数のグラスを保有しているよナァ。

35次…トラファルガー広場から少しこのあたりはいつもお巡りさんが厳重に警戒している。
この写真じゃわかりにくいと思うけど、門扉の向こうに黒い壁の建物が見えるでしょう?

70vよくイギリスの総理大臣が記者会見を開いている場所がココ。
つまり、イギリスの首相官邸。
「ダウニング街10番地(Number10)」と呼ばれ、この名前は官邸またはイギリス首相の代名詞として用いられる。

92mayね、ドアに「10」って表示があるでしょ?
それとこのネコちゃん。
ダウニング街では昔から多くのネズミが住み着いており、16世紀初頭からネズミ捕り兼ペットとしてネコを飼うことが多かった。
首相官邸もその例にもれず。
そして、1924年からは「首相官邸ネズミ捕獲長(Chief Mouser to the Cabinet Office)」として正式にネコちゃんを「雇用」している。
今の捕獲長は「ラリー」というネコらしい。
ナント、身分は「公務員」で年100ポンド(=15,000円)の給料が支給される。
ネズミをたくさん捕るとボーナスが出る…かどうかは知らない。
こういうシャレっ気がいいんだよな~、イギリス人って。
くだらないことをマジメにやる。

10dそのすぐ近くのパーラメント・ストリートというところにあるパブも夕方になるとコレ。

60コレはリヴァプール・ストリートの駅前にある古いパブの店内。
こういう古いパブは空いている時は大変静かで実に落ち着く。
我が家もロンドンのパブ並みに古いので、まるで家に帰って来たようにくつろぐことができる。
ユッタリとイングリッシュ・エールの香りとノド越し、そして独特の苦みを味わうのだ。
中には博物館かと思わせるような古式ゆかしく、貫禄のある造作のお店もあって実に興味深い。
サッカーやクリケットの試合をテレビで流している店だったり、Witherspoonのように大型のチェーン店だとこうはいかない。

80このパブの文化っていうのはいいよね。
イギリスの家はみんな小ぶりなので、普段は人を招き入れることをあまりしない。
会社の同僚とちゃっとイッパイやろうにも日本の居酒屋のように食事をしながらワイワイ騒いで飲むスペースもない。
かといってレストランに行ったら勘定に目を回すことになるし、そもそも大声で話したりすることは禁物だ。
そこで、勤め先からの帰りがけにパブへ寄って、気の合う仲間と会社や上司の悪口を楽しむ。
「そうなんだよ、会社の給料なんてサ、7割は『ガマン代』なんだよな!」
「そうそう、オレなんか9割だぜ!」…なんてやっておいて、1パイントだけエールを飲んでサッサと家に帰って家族と食事をする。今の為替レートなら700円ぐらいか?
ロンドンの中心街にあるパブでは食べ物は扱っていない。
ああいう生活を見ていると、働き方や酒の文化が日本とオッソロシク異なることを思い知らされる。
日本は永久にマネできまい。

90コレはアールズ・コートのパブ。
この赤い天井ね、他のパブでもよく見かけるんだよ。
パブの天井の定番素材なのかしらん?

100そしてやっぱりコレだよね。
せっかくなので写真はFuller'sのものにした。
イギリス人はコレじゃないと「ビール」って認めないから。
いつも100%以上冷静なウチの社長が、アメリカでレストランに入った時、瓶ビールしか置いてないことを知ってメッチャ不機嫌になってたからね。
あ、それと地方のホテルで開催した社長の結婚10周年記念パーティに出席した時、会場のビールサーバーにはラガー・ビール(日本で普通に出て来るヤツ)しかなかったのね。
それを飲んでいた私を見つけた社長は、私がイングリッシュ・エールが好きなのを知っていて「シゲ!ビターは下の階だ!」、「シゲ!下の階に行けばビターがあるぞ」、「シゲ、下のビターは飲んだか?」、「シゲ、ビターはうまいか?」…わかったから!と言うぐらいしつこく…イヤ、親切に面倒をみてくれた。
それぐらいイギリス人ってビールにマジなんですよ。
そんな本場で飲むビールがうまくないワケないよね~。
 
110コレを書いていてフト気が付いたんだけど、パブでビールを頼むと、そのビールの銘柄のロゴが入ったグラスに注いでくれる。
例えば、上のハンドパンプ(ポンプ)でLondon Prideを注文すると下の写真のようにLondon Prideのロゴが入ったパイント・グラスを使うワケ。
もちろんHob Goblinを頼めばHob Goblinのロゴが入ったグラスを使う。
それを見て、「ずいぶんシッカリやってるナァ」といつも思うんだけど、こういうことをするのは全部が全部ではないかも知れないけど、ビール会社が経営しているパブだからなんだね。
宣伝のためにビール会社が自分の会社の製品のロゴが入ったグラスをパブに支給してるんだ。
イケね、こんなにイギリスのビールのことを持ち上げちゃったんで、この後がやりにくくなってしまった。

710ビールといえば本八幡ですよね~!
今日もこの4人と「ドライビング・ロック」で盛り上がろう!

120Seiji

130vYuki

140v_2Toshiyuki

150vChiiko

160v宴会らしくアタマっからハデに行くぞ~!(「宴会」ではないか?)
まずはSeijiさんのリフから!

170v_4d「Attraction 4D」だ!

180そのまま続けて「M16」。

190_m16もちろん今日もリズム隊は絶好調。

200v濃密なコンビネーションが気持ちいい!

210「M16」の見せどころ。
SeijiさんとYukiちゃんの押したり、引いたり。

220智にはたらけば角が立つ…情にサオさせば流される…

230意地を通せばキュウクツだ…とかくこの世は生きにくい。
…なんてこと考えてんのかね?
なんでやねん?イヤ、押したり引いたりしてるからさ。

240もう1曲続けて「Cassis Orange」。

250_co来るね~、今日も。

260vノッケからMarshallサウンド全開!

S41a9206 「こんばんは~、D_Driveです!
『居酒屋でぃ~どらいぶ』にお越し頂きましてありがとうございます。
今日も後でセッション・コーナーがありますからね、ご参加になる方は緊張して待っていてくださいね!
フリー・タイムの後にはジャンケン・コーナーもあります。
今日楽しい1日を過ごしましょう!」

280v_2ギターを持ち替え。

290_gr曲はYukiちゃん作の「GEKIRINー逆鱗ー」。
300vこないだ、コレを1曲目に演奏してヨカッタよね。
アレは意外な発見だった。
175v次のMCではSeijiさんが新しく作ったギターを紹介した。
ポジション・ドットが光るヤツね。

90r4a9737 するとToshiくんが「イードゥン」と正確なネイティヴ発音を交えてEDENを紹介!

330コレがToshiくん愛用のイードゥン。
今日はWT-800とD410XSTのフル・スタック。

340vすると、私が目の前にいるもんだから「コイツァいかん!」と思ったのか、Seijiさんも愛用のMarshallを紹介。

345v今日のSeijiさんは、ヘッドはいつものDSL100EC。
でもスピーカー・キャビネットは1960BX。いつもは1960AXね。

346vこうなるとダマっていられないのがChiikoちゃん。
「そんだったらワタシだって!」とNATALを紹介してくれた。

350ウォルナットのキット。

360コンフィギュレーションは10"、12"、16"、22"。

370スネアもマッチドの14"×5.5"。
このキット、手に負えないぐらい音がいい!
叩き手がいいからなんだけどね。

380ありがたいバンドだな~、D_Driveは!
さて、今度はYukiちゃんがMarshllを紹介する番だな?…と思ったらアララ?280v_3しからば、私が。
Yukiちゃんはいつも通りのバックライン。

390vTSL100と1960Aのコンビネーションだ。

400vでは、新しいギターで「Gradation」を!

410曲はガラリと替わって「Mr. Rat Boots」。

420_rat軽快なスピード・チューンでますます盛り上がれ!

425v定番のToshiくんフィーチュア。

430ディストーション・サウンドで思いっきりブチかます!

440vいつも通り後の方でSeijiさんがワウペダルを踏んでいま~す。

450「Rat」で大騒ぎした後はYukiちゃんフィーチュアのバラード「Unkind Rain」。

460vスローな曲でもビシっとキメるところはキメてくれるChiikoちゃん。
このメリハリがいい。

461「さて、あと2曲でセッション・タイムに入ります。ご参加になる方は心の準備をお願いします!」
なんか、やたらとプレッシャーをかけるYukiちゃん。
「いいニオイがしてきて若干お腹が空いてきましたよ!」

9s41a9513 で、「Lost Block」。

462sv_lbD_Driveのワルツ。

463v重要なナンバーだ。

465セッションの前のもう1曲は「The last Revenge」。
しつこいようだけど「居酒屋甲子園」のテーマ。

670コレも人気曲だでね。
大いに盛り上がった。

270v「それではセッション・コーナーいきます!まずは'Runaway Boy'から」」

470v別名「Seijiさんの休憩コーナー」。
Seijiさんの曲が選ばれると、どうしてもメイン・パートを担当しているSeijiさん役で出演する確率が高くなる。
それにYukiちゃんとツイン・ギター演りたいよね。

480_rbトップバッターでご登場頂いたのは中村さん。

490vホント、このコーナーに出て来る方々はみんなバッチリなんだよね。
ま、そうでなきゃ出て来ないだろうけど…。
中村さんも完璧にSeijiさんのパートを弾きこなされていらした!

500続いてはベース!
お、ベースでの参加者を初めて見た!
ハイ、Seijiさん戻って。Toshiくんは休憩。

510_hdh中野からお越しの沢さん。
Toshiくんのベースを拝借しての演奏。

520vコレまた完璧な演奏!
で、皆さん決まって「イヤ、練習して来なかったんですよ!」とおっしゃる。
どうせ完璧な演奏をされるんだから「バッチリやって来たぞ!お前ら少しでもミスったらブッとばすかんなッ!」とD_Driveにプレッシャーをかけちゃえばいいのに!
そんなファンはD_Driveにはいないか…。

530もうおひと方はまたSeijiさんパート。
ハイ、Seijiさんまた休憩。

540「Cassis Orange」を演奏されたのは「さいしょ」さん。
「最所」さんかな?「税所」さんかな?
いずれにしても「さいしょ」さんという方は九州に多くいらっしゃるようですな?
なかなか珍しいお名前でしょう。九州は珍名さんの宝庫だからね。
一番は「牛糞」さん。
この名字の方は戸籍上で改名してしまってもう「牛糞」姓は絶滅されたらしい。
私がお会いした中で九州最強は「上段」さんだ。字面はおとなしいが読み方でブッとんだ。その読み方は各自で調べてください。
最近では何と言っても富山からエントリーされた「瘧師(ぎゃくし)」さんだ。このお名前には本当に驚いた。
あ、ゴメンナサイ!珍名さんに目がなくて…。

550vさいしょさんも、何のよどみも引っ掛かりもなくスラスラと「Cassis Orange」のSeijiさんパートを披露してくれた。
しかし、皆さんホントにお上手ですよ。
このコーナー、他流試合をやったら絶対にオモシロイよ。
D_Driveで使われていない楽器の人が一緒に演奏するねん。
管楽器だとキーの問題があって実現はムズカシイかもしれないけど3管で「M16」のテーマなんかを吹いたらカッコいいんじゃん?
個人的にはマリンバとかで聴いてみたいナァ。
後は擦弦楽器。
ヴァイオリンもいいけど、チェロがいいな…ツイン・チェロ。
ええい!もうこうなったら2 CELLOSと一緒に演ったらどうなのよ!
エ?オマエ酔っぱらってるんじゃないのかって?いいえ、私は酔っていません。車ですから。

560お楽しみのフリー・タイム。570メンバーとファンの交流タイム!

580もちろん話題は政治経済と世界平和に関することだ。

590今回は盛りだくさんだな…。

600今度はじゃんけん大会だ!
640D_Driveのメンバーとジャンケンをして、勝ち残った人がそのメンバーが持参したグッズをもらえるよ。
620「最初はグー」
考えてみるとこの「最初はグー」って一体なんの意味があるの?
元はドリフなんだね。
いつの間にかやるようになったよね。私はやらないけど。
この後に続く文句があったが、今では「最初はグー」だけになったそうだ。
意味合いとしてはジャンケンのイントロみたいなもんらしい。
いきなり「ジャンケンポン!」とやるのではなくて、「さいしょはグー」と1小節加えることによって「ジャンケンポン」のタイミングをバッチリ合わせることができるんだと。
面倒じゃん?
そういえば「ジャイケンホイ」ってやる地方があるでしょ?
「ジャイケン」ってなんだろう?

610Toshiくんがスゴかった。
ジャイケンの勝者にストラップをプレゼントするのかと思ったら、ベース本体をあげちゃった!…ウソですよ~。

630最後にもう1曲。
「Champaign」を持ってきた。
私は最近この曲がお気に入り。

660_cpそしてアンコールで「Screw Driver」をプレイして演奏のコーナーを締めくくった。

0r4a9549

680v_2

690v_2

700v「Dの進撃」は続く…。
さて、今週のD_Driveはまた東京です。
明日7日のは今年も高田馬場DXでYukiちゃんのバースデイ・ライブ。
軽々と手にしているのはバースデイ・プレゼントではありません。

720v翌8日は西川口Heartsで真壁六郎太のところとダブル・ヘッドライナー+アルファ。
「ツーマン」でも「スリーマン」でもありません。
タイトルがいいよ!…「Valve Maniacs」だもん。「valve」はイギリス英語。
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEBSITE

Nh あ~、イングリッシュ・エール飲みたい。
この色!この泡!この温かさ!
タマりまへん。
そういえばMarshallビールどこへ行った?710 

200

(一部敬称略 2018年10月12日 本八幡Route Fourteenにて撮影)

2018年11月29日 (木)

SHOW-YA『REVENGE TOUR』 <後編>

 
SHOW-YA『Revenge Tour』千秋楽のレポートの<後編>いきます。
10_2SHOW-YAの「Revenge」が着々と進んでいる。
前半は「BAD BOYS」と「流星少女」の2曲以外はすべて『AURORA』の収録曲で固めた。
そして、後半に入りまた『AURORA』に戻る。

20cd「皆さん、楽しんでますか?
ここいらでバラードを演りたいと思います。
耐えがたいことが起こったりするけど、心だけでもつながってその人を思い続けることはとても大事なことではないか…と、思って作った曲です」

30v曲は「Voice」。
恵子さんが東北大震災の被災地に設置された電話線のない黒電話を紹介したテレビ番組にインスパイアされて書いた曲だ。

50v情感豊かな歌い回しは天下一品。
ハードな恵子さんもいいけど、静かな恵子さんもまた素晴らしい。

60_2そのまま中村さんのキーボード・ソロへ。

70_2荘厳なシンフォニック・サウンド。

90v_2可愛いらしいルックスからは想像できない硬派なプレイがステキ。
キャプテンは曲間のソロでもギョっとするようなアグレッシブなフレーズをヒネリ出すんだよね。

80v_21年ぶりに拝見したア・カペラのソロ。
いつもながらの音楽性に富んだスケールの大きい仕上がりだった。

100そのまま角田さんのソロへ!

110今回はいつもとは雰囲気をガラリと変えてディスコ調のオケに合わせて大暴れ。

120v_2mittanのドラム・ソロも人気のコーナーだけあって観客の視線が熱い!

130大熱演の後、最後はスティックを投擲!

140vココで「You Turn me Over」に乗ってメンバー紹介。
このコーナーもスキ!

150_2「SHOW-YAのメンバーを紹介します!」
200v「オン・ドラムス…オン・ドラムス…ミッタン!」

160v_2「オン・ベース…オン・ベース…さとみ!」

170v「還暦、もうすぐ還暦!…キャプテン!」
も~コレばっかり。
 
ちなみに「キーボード」は、楽器単体として表現する時は、いつでも「キーボーズ」と複数形で使うのが一般的に正しい英語。
こないだCONCERTO MOONの島さんが自分のバンドのメンバー紹介で「オン・キーボーズ!」と複数形でやったのはうれしかった。
チョット脱線ね。
ポール・マッカートニーとスティーヴィー・ワンダーに「Ebony and Ivory」というヒット曲があるでしょ?
つい先日、喫茶店で流れているのを耳にしてフト気が付いた。
アレのサビ。
「♪Ebony and ivory live together in perfect harmony, side by side on my piano keyboard, oh Lord, why don't we?」
コレは「keyboard」と単数形なの。
鍵盤楽器として扱うのであれば「keyboards」とするのが自然であろうし、ましてや白と黒の鍵盤が複数並んでいる状態を指すのであれば複数形にするべきだと思ったワケ。
で、考えた。
私なりの意見は、鍵盤が付いているあの部分を楽器でも鍵盤の連なりでもなく、ピアノのいちパーツとして考えているのではないか…と。
そうですよ、私はいつもこんなことばっかり考えているんですよ。
ドラムとボーカルも「drums」や「vocals」と複数形で使うのが一般的な英語。「vocal」は「歌い手」という意味ではなくて、「歌のパート」という意味…のハズ。

180v_2「SHOW-YAの裏ボス…オン・ギター、sun-go!」

190v恵子さんはsun-goさんが紹介。
「可愛く紹介しようと思ったのに!…SHOW-YAの『元』じゃないです…『現役』のヤンキー、けい!」
すかさず…「熟女ナメんなよ~!」
よし!キマった!

155v_ytmo「そしてSHOW-YAには6番目の大切な、大切なメンバーがいます!
アンド…アンド…アンド…YOU~!
We are SHOW-YA!
まだまだ命ある限り、魂ある限り、突っ走って行くよ~!
みんな、ついてこいよ~!
ワン、ツー、スリー、フォー!」

10r4a1681 ♪ジャージャ!

210_2♪ジャージャ!

220_2♪ジャージャ!

230_2♪ジャージャ!

250こういうSHOW-YAのポップでハードな曲は楽しいね。
そして、よくできた曲は古くならない。

156「今日はどうもありがとう。宴もたけなわ…」
「エエ~!」
「うるさいッ!」
よし、コレもキマった!やっぱコレがないと。
「心の中の声はみんなともっと長く一緒に過ごしたい…と言っているのよ。皆さんと同じ時間を共有していることをうれしく思っています」

1s41a0831 「最近は音楽業界が大変じゃない?CD売れなくて…。マァ色々とその辺りのことが言われているじゃない?でも音楽には無限の可能性があると思っています。
そんなSHOW-YAについて来てくれます?一緒に夢を見ちゃいます?」
「イエ~イ!」
「それでは一緒に夢を見ましょう!」

260キーボーズと…

10r4a1408 ギターが絡み合う壮大なイントロ!

264v「All Together Now」だ!
この曲は川崎の野外ステージでアコースティック・バージョンで披露してくれたけど、もしかして電気バージョンを東京で5人で演ったのは初めてかな?

290_2どんどん続く!
「オラオラオラオラオラ!ボケっとしてるとハッ倒すぞ!」…なんて下品なことは恵子さんは決しておっしゃらないけど、「DAY BREAKER」はそんな曲。
280_2正統派ブリティッシュ・ハード・ロックだよ。
「オラオラオラオラオラ!若い連中はこういうロックを聴け!」…なんてことは恵子さんはおっしゃらないけど、「DAY BREAKER」はそんな曲。

270_dbsun-goさんのハード・ドライビン・ソロ!
この曲、まさかの転調があまりにもカッコいいぞ!

10r4a1771 おなじみのイントロ。

300v_wa「嵐」~!

310vsun-goさんのギター・ソロからの~…

320vさとさん!

330v_2そして~…

340「嵐」ポーズ!
おかげさまでこのあたりのワークはもうマスターしたんだけど、今回、恵子さんのモニターを乗せたステージ中央のデベソと一番前のお客さんの席の間にほとんど隙間がなくて、移動にエラく難儀した。
よかったよ~、5kgほどダイエットしといて~!目標はもう5kgなんだ。
一番前のお客さん、あの時はどうもありがとうございました!

350_2それから「Battle Express」へとつなげた。

360_baもうこのあたりの展開はお客さんも勝手知ったるところ。
新しい曲をジックリと味わって、定番のエキサイティング・ナンバーで爆発と相成る。

370v_2「キャプテン!」

380「sun-go!」と、いつものソロの掛け合いもキマって…

390v_2恵子さんとさとみさんの「抜き足忍び足」セクション。

400やっぱり定番のシーンってのはいいもんだね。
みんなもう展開を知り尽くしているんだけど盛り上がっちゃう。それが「定番」というモノ。

410本編の最後を締めくくったのは…「Fairy!~~!」

Q キタキタキタ~!
やっぱりうれしい「Fairy」ちゃん!

430v恵子さん、本編最後の激唱!

450vsun-goさんのソロから…

1img_2900 キャプテンのキーボード・ソロで…

9s41a0677フロント陣が猛然と頭を振って…

425恵子さんが飛び出るフォーメーション。
ココの流れはいつ見ても、そして何回見てもカッコいいね。

480「Fairy」ポーズ。

460_2今回はこの角度から。

470「♪濡れた髪 かきあげて 見つめあえば」…りんごのように赤い照明がドラマチックに「Fairy」を演出する。
※コレ一応、「髪」つながりで島崎藤村を意識して書きました。

1s41a0922 さ~て、クライマックス!
ワンマンでは1年ぶりとなるこのお2人のサオ回し。
いくよ~!

490クル…

500リン…

510_2パッ…

520と…完璧!
やっぱりこの2人並んだ光景がシックリとくるね!

530アンコール。
由布院で買ったタオルを首にかけて…「今日はどうもありがとう!今年のSHOW-YAのワンマン・ライブはコレで最後ですが、12月6日にリキッド・ルームでMary's Bloodの企画イベントに出演することになりました!」
大きな歓声!
「アルバムの中で演っていない曲がまだひとつあるので演りたいのですが…」

540_2「新しい一歩を踏み出すその先には何かが待っている…そんな歌です。私は同じ所に止まっているのがイヤなのですが、SHOW-YAもそんなバンドです。よかったら一緒に歌ってください」と曲に説明を加えながら恵子さんはアコースティック・ギターを手にした。

550曲は『AURORA』のクローザー「ON MY CROSSROAD」。

560_2ジックリを恵子さんの歌に耳を傾ける観客の皆さん。
「♪もう迷わずにこの道を行こう」

555sun-goさんのギターが実にいい具合に絡まって曲に深みを与えた。

570「コレが私の道。どうもありがとう!まだあと1曲、みんなが知ってるヤツ…激しいヤツ…まだ演ってないよね。演る?コレで止めてもいいけど。」

580_2演るよね~。
まだ出て来てない1曲とは「限界LOVERS」!590_21年ぶりの5人SHOW-YAのワンマン!
コレが締めくくり!

600

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640_2そして、1枚目のアルバムの『AURORA』のレコ発ワンマン・コンサートを足掛け2年で完遂したということで…

650「11+11」の22回、みんなでジャンジャン合わせたよ!

660うまくいった~!

670SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

680_2そして恵子さんのルーティンが炸裂。
「みんな…愛してるよ!」

690_2リベンジ完了。
SHOW-YAのリベンジは北の空に妖しく輝くオーロラのように美しかった。

700_2今回のsun-goさんの轟音もMarshallがサポートさせて頂きました!
アンプ・ヘッドのJVM410Hと…

2801960BDMスピーカー・キャビネット。

290 さっき恵子さんが告知した通り、次回のSHOW-YAは12月6日の恵比寿リキッドルーム、『Cross the Line』というMary's Bloodのイベントです。

10_2映画で始まった今回のレポートなので最後は舞台、つまりミュージカルで〆ましょうか?
トム・ハンクスが主演を務めたファンタジー映画、『ビッグ』のミュージカル版に「Cross the Line」という曲が入っててね。
「Cross the Line」というのは文字通り「一線を越える」という意味。
ある朝、起きたら大人になっちゃった主人公のジョッシュに彼女ができて…そして一線を…と、マァそういう意味を示唆している曲。
私はコレをブロードウェイで観たんだけど、どれも曲がすごく良くてね。
劇場を出て、すぐにタイムズスクエアのレコード屋にオリジナル・キャストのCDを買いに行った。
カッコいいべ。でも、タイムズスクエアにはもうレコード屋なんてスッカリなくなっちゃったんだろうな。
ニューヨーク…久しぶりに行きたいけど、今は由布院でユックリと温泉につかった方がいいかな?イヤ最早近場で熱海でもいいや!温泉が恋しい季節だ!
皆さん、お風邪など召さぬよう…思い出の有楽町からさようなら!

Big

200 
(一部敬称略 2018年10月21日 有楽町ヒューリックホール東京にて撮影)

2018年11月28日 (水)

SHOW-YA『REVENGE TOUR』 <前編>

 
SHOW-YAさんのコンサートのうれしいことのひとつにその会場選びがある。
今回の会場となった有楽町の「ヒューリック・ホール東京」のように、良質のホールが新しくオープンすると積極的にお使いになる。
このヒューリック・ホールって浅草橋にもあるね。
ヒューリックは、安田、浅野、大倉の三財閥と富士銀行の融資系列で構成される企業集団「芙蓉グループ」の中核企業で、旧富士銀行(今の「みずほ銀行」ね)が所有する不動産を母体にしてできた会社が元になっている。
「HUman」、「LIfe」、「Create」の頭文字を取って「HULIC」なんだって。
だから「Sports」、「Music」、「Assemble」、「People」の頭文字をくっつけたSMAPと同じ仕組みだ。
ちなみに安田財閥の祖、安田善次郎を母方のひいおジイちゃんに持つのが小野洋子、すなわちジョン・レノン未亡人のヨーコ・オノさんだ。洋子さんの父方のおジイちゃんは日本興業銀行の総裁、お父さんは銀行家からピアニストに転身したという銀行一家。血縁には医者、学者、画家、ヴァイオリニスト、歌舞伎役者などがウジャウジャしている。
そして、ジョンの前の旦那さんは先日「文化勲章」を叙勲した作曲家の一柳慧だかんね。
ケタはずれの良家のお嬢さんなのだ。
いいナァ~、「良家」ってどういう感じなんだろうナァ~。
一度でいいから「良家」と「皇室」をやってみたいナァ~。
「芙蓉」でもうひとつ…明治時代、単独で富士山頂で気象観測をした夫を支える献身的な妻の姿を描いた新田次郎の「芙蓉の人」は感動の名著である。

10「有楽町」はチョット書かせて頂きますよ。
以前より時折Marshall Blogに書いている通り、私は音楽の世界に入る前は父の影響で10歳の頃から映画に夢中になっていた。
と言ってもまだ幼かったのでひとりで映画館へ行くことなど到底できず、父が薦める作品をテレビで観るのが関の山だった。
しかし、父のおススメの作品は「絶対に」と言っていいほど間違いがなく、どれも最高におもしろくて私はますます映画にノメり込んでいった。
そして、小学校を卒業して電車で中学に通うようになると一気に行動範囲がひろがり、日曜日になると映画を観に有楽町にやって来た。まだ当時は土曜日に学校があったからね。
映画館をハシゴすることも珍しくなく、お小遣いはすべて映画に費やした。
日比谷映画、有楽座、スカラ座等の大封切館が軒を連ねている映画館街は下の写真の大分右の奥の方へ行ったところで、有楽町の駅からは別のルートを使ったが、この(当時)日劇に続く道も数え切れないぐらい通った。
マツモトキヨシがあるあたりには外人の女の子の顔が描かれた看板が目印の「ジャーマン・ベーカリー」という古いパン屋兼喫茶店があった。
今の家内と何回か入ったことがあった。そういえば、初デートも有楽座に映画を観に来たんだったっけ!
って、オイオイ今から38年も前の話だぜ!
そして、この通りの左側には『ロッキーホラーショウ』の参加型上映で話題になった「有楽シネマ」ってのがあった。
小さな映画館だったけど、何回か入ったな。
20v下の写真では左手奥に有楽町駅を望んでいる。背中がマリオン。
日劇(現マリオン)の隣には朝日新聞の本社と印刷所があって、この辺りはインクのニオイがいつもプンプンしていた。
私はそのニオイがキライではなかった。ナゼなら「映画の街」のニオイだったからだ。
右のマツキヨがあった辺りには「カントリーラーメン」という立ち食いラーメン屋があった。
どうだろう、43年ぐらい前でイッパイ150円ぐらいだったかな?
立ち食いソバはそこら中にあったけど、立ち食いラーメンというのは珍しくて、映画を観た後によく食べに入った。
私の記憶で一番安い立ち食いソバは50円かな?…1973~1974年の頃。
もうひとつ、日劇の建物の裏手に「東宝カレー」というカレーショップがあってね。映画を観た後にそのカレーを食べるのも愉しみだった。その隣には間口が一間に満たない小さな東宝のグッズ屋があった。
その日劇の地下には「丸の内東宝」と、入り口は別ではあったが「日劇文化」という小規模な映画館が2つ入っていた。
丸の内東宝は東宝系の封切館で何回も入ったことがあったが、日劇文化はATG映画の専用上映館で、子供には鈴木清順作品などに興味が湧くワケがなく、入ったことがなかった。その点、歳が近いROLLYさんはATG作品をよく観ていたというのだから恐れ入る。
でも、その日劇文化に一度だけ入ったことがあった。
『ビートルズがやってくるやヤア!ヤア!ヤア!』、『ヘルプ!』、『レットイットビー』の3本立てを観に行ったのだ。中学1年生の時。スッカリお尻が痛くなったのを覚えている。
アレからこの3本のビートルズ映画をチャンと観たことは一度もないのだが、43年経った今でもすごく印象に残っている…コレが「若かった」ということか!
それと、突き当りのビッグカメラの隣には、今新宿にある都庁舎があったんだよ。
その旧都庁とか、今秋葉原のAKBシアターがある辺りにまだ青果市場があった光景をよく覚えていいますよ。

30というワケで、銀座1丁目方面では小学校の時に親に連れられて『パピヨン』や『七人の侍』を観た「テアトル東京」、フラっと入ったシドニー・ポワチエとマイケル・ケインの『ケープタウン』がヤケクソにおもしろかった「テアトル銀座」、東銀座では『イナゴの日』を観た「東劇」、レッド・ツェッペリンを観た松竹セントラル、家内とのデートで『E.T.』を観た日劇の隣の「丸の内ピカデリー」、その地下の「丸の内松竹」。
他にもニュー東宝シネマ1と2、日比谷映画、有楽座、スカラ座、みゆき座、千代田劇場、スバル座、中学生の時にぜ~んぶ入った。
でも、東映系の映画館は縁が薄く、丸の内東映は後に1回だけ入ったのみ。その地下に今でもある丸の内東映パラスは今もって一度も入ったことがない。
で、皮肉なことにこんなチラシが手元に残っている。
「丸の内東映」で1976年に開催された日本映画のイベント。
邦画にはサッパリ興味がなかったので行かなかったが、このイベントのことを調べていてビックリ。
このチラシ、ネットのオークションで760円の値が付いていたのだ!
歳を取ると何でも昔のモノやコトが懐かしく感じるけど、この辺りの印象は案外新鮮で、「昨日のことのよう」と言うのはオーバーにしてもそれほど古臭い記憶ではないのが不思議だ。
今でもMarshall Blogを書く時にその記憶を呼び戻す機会が少なくないからかも知れない。
もちろん、私が超人的な記憶力を持っているからかもしれない…ウソ。こういうのを「記憶違い」という。
きっと夢中になっていて何でも吸収したんだろうね。
 
古い写真と共にこの辺りの映画館を紹介しているサイトを見つけたのでココにリンクしておく。
私はこのサイトを見てあまりにも懐かして、「涙が出た」どころか笑っちゃったよ!

40さて、今日のSHOW-YAのコンサートの舞台はそのマリオンの11階にある元映画館を改装したホール。

50だから客席はこんな感じ。
イスが大きめでフカフカ。ま、どうせ皆さんショウが始まれば立っちゃうんでしょうけど…。
 
さぁ、皆さん!
これから『ジョーズ』よりも『エイリアン』よりも『プレデター』よりもスゴくてカッコいいモノが観れますよ~。
ただし上演中は出演者を絶対にナメないでください!

60いつものオープニングSEに乗って順にステージに姿を現したSHOW-YAの5人!

70寺田恵子

80v五十嵐sun-go美貴

90v中村美紀

100v仙波さとみ

110v角田mittan美喜

120v今回のツアーがナゼに「リベンジ」か?
SHOW-YAファンの皆さんには「釈迦に説法」だけど、さとみさんが手足の大ケガにより、2017年9月にリリースしたアルバム『AURORA』のレコ発ツアーに参加できなかったんだよね。
千秋楽で少し参加しただけになってしまっていた。

130vその後、さとさんのケガは順調に回復して「5人のSHOW-YA」は『NAONのYAON』で完璧に復活したが『AURORA』のレコ発ライブは未完のまま。
それじゃイカン!ということで、5人が持ち前の「男気(?)」を発揮して、今回再度ツアーを組んで完全な形で『AURORA』のライブを披露した…というワケね。
そう、足掛け2年をもってして完結した感動のライブ・コンサートだったのだ!

9auroraオープニングはアルバム通りの「兵士の肖像」。

140いつもとは雰囲気の異なる幕開けにドキドキ!
ヘヴィな3連が気持ちいい~。

1504人が一丸となる中間部のハードなキメ・パートが素晴らしい!

210

220コンパクトなギター・ソロが曲にバッチリとマッチする。

230こんな曲、恵子さんの歌でなければ絶対にサマにならないよ。

170アルバム通りに2曲は「莫迦/BAKUKA」。

180_bkk恋に破れて苦悶する女心を寺田恵子が切々と歌います…ナ~ンてね。
「莫迦(ばくか)」とは「馬鹿」の語源。
実際「バカ」のことを「莫迦」とも書くよね。
「莫迦」は、サンスクリット語で「無知」や「迷妄」を意味する「baka」という音を文字にしたものだそうで、「馬鹿」は当て字なんだって。

180v「切々」だなんてとんでもない!
mittanがストレードにドライブするスピード・チューン。
240中間部のキメ・パートからsun-goさん、ソロお願いします!

160vド迫力のボーカルズ、疾駆するハードなビート、この曲もいかにもSHOW-YAらしい魅力に溢れているとは思いませんか?

200sun-goさんの轟音リフからスタートするのは、アルバムの曲順をひとつ飛ばした「そうよRunaway Home~人類は愛でしか救われない~」。

270_sra今日はないかと思った?
イエイエやります、sun-goさんのMarshall紹介。コレがお仕事ですから!
アンプ・ヘッドはJVM410H。280スピーカー・キャビネットは1960BDM。
いつも通りでいつもの轟音!

290そんなヘヴィな演奏をバックに恵子さんの第一声…「トーキョー!ヒューリック・ホールへようこそ!
さとが帰って来たヨ~!さ~、今日は燃え尽きていきますよ~!準備はいいか!いくぞ~!」

370vこれまたストレートなドライビング・チューン。
サビのメロディが印象的だ。

300vステージで向かい合う恵子さんとsun-goさん。

310今日はいつにも増して「ノッてる」感がテンコ盛りだ!

320ここでも密度の濃いソロをお見舞いしたsun-goさん。

330vエンディングは恵子さんのキメのポーズで!

350「おかえり~!」の声に元気いっぱいに笑顔で応えるさとさん。
「さとちゃんで~す!完全復帰です。ヨロピク!」

260v「今日は『AURORA』から全曲演ります。もちろんみんな、聴いてきてるよね!リリースから1年以上開いちゃったけど、覚えて来てるだろ!最後まで楽しんで帰ってね!」

250vsun-goさんのリフに続いて…380v_khtmittan…

390vさとみさん…

400vキャプテン…とソロが続くイントロがまずは見せどころの「孤独に火をつけて!」。

410vそしてガツンと恵子さん!
この曲もカッコいいんだよな~。

420vキャプテンのソロ。

430歌をはさんだギター・ソロを経て…

510ベース・ソロ!
1年遅れの入魂のプレイ!
ウン、この曲はカッコいい。

440続けて「MONSTER」。

450_monアルバムの中でも異彩を放つこの曲…ライブでも大きなアクセントとなった。
そもそも歌いだしの「♪エロすぎる」の5文字にやられるわい。

460コレなんかSpock's Beardのような新しめのプログレ・バンドみたいもんね。
曲はアルバムの7曲目、「METAMORPHOSE」。

490_mtmなるほど…このコロコロと情景が変わっていく展開はチョット他の曲とは毛色が違うと思ったらやっぱり。
1曲目の「兵士の肖像」と同様、「さとmittan」の作品なのね!

1s41a0730

10r4a1749
ムフフ…いいフレーズ!
キャプテンのシンセサイザー・ソロ。

500vsun-goさんのソロが爆発!

470vタンバリンを振りながら華麗なメロディを伸びやかに歌う恵子さん!

520vココでおなじみのメンバーMCコーナー。530v_mc「mittan、前、前!」と促されて、例によってまずは角田さんから。

540「お元気ですかッ?リベンジ・ツアー、さとちゃんと揃って5人の東京を迎えることができて本当にうれしいです。
オーロラの音って、クジラの鳴き声と嵐の音が混ざったような感じらしいですよ。
このライブの中にクジラの音を入れ込みました。
自分のエネルギーを余すところなく張り切ってガンバりますので皆さんも楽しんでいってください!」

550v4人は休憩中。

560骨折した箇所にプレートを入れたり出したりで大変な施術を受けたさとさんだったけど、その回復力は先生も舌を巻くほどだったとか…カルシウムの摂取量が多いのかな?
とにかく完治してヨカッタ!
「昨年は心配をおかけしまして申し訳ありませんでした!」

570v「病院で『折れてますね』って言われて『あ~~~!』って言っちゃったの。今はこんなに元気です!リベンジ・ツアーができて本当にうれしいです!
ありがとうございます」

580人生の長さのことで何かと恵子さんにかまわれてしまう中村さん。

590「去年から『数えの時に還暦』を祝うと言われて…来年の年賀状のデザインに私の干支の亥を見て実感が湧きました。
みんなと一緒にライブができて、みんなと一緒にステキな時間が過ごせて、こうして5人で演れて本当に幸せです。
歳はみんなも取るワケで…私の次に一番近いところにいるsun-go!」とマイクをsun-goさんに回した。

610v「…といっても3歳離れているのでまだ少しありますが…その後は続きますよ~!」
私はsun-goさんより1日早く到達させて頂きます。
一緒にお祝いしましょうよ!

630v「今年はワンマンはコレで最後だけど、来年もやりますので、皆さんも立ってワンマンできるように元気でいてください!」
ホント、とにかく健康第一でいきましょう!

640「次はなつかしい曲を演りたいと思います。ラジオ体操第一~!行くぞ~!」

650v1989年リリースの『Outer Limits』から「BAD BOYS!」。

670_bbこの曲もサビのメロディが耳に残る。

680メンバーのソロもフィーチュア!

685vさとみさんのベース・ソロもタップリ。

690そしてsun-goさんのギター。
エラく盛り上がったね~!
例のサビはお客さんの大合唱だった。

700キャプテンのキーボーズから…

710v_rsゴロゴロと轟音が鳴り響くギターへと次は続くのは…

720「回せ~!」の「流星少女」。

730このセクションの2曲は『AURORA』から離れてのチョイス。
いいように盛り上がっちゃった!

740SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

750<後編>につづく
 

200 
(一部敬称略 2018年10月21日 有楽町ヒューリックホール東京にて撮影)

2018年11月27日 (火)

Kelly SIMONZ'S BLIND FAITH~BOYAGE OF TIME <後編> BLIND FAITH

 
『VOYAGE OF TIME』と題したKelly SIMONZ'S BLIND FAITHの15回目の東京キネマ倶楽部公演。
今日はレポートの<後編>。

10v 「みなさん、心の準備はいいですかッ!?」
なるほど、アタマの3曲のあまりにも激しい勢いに接したお客さんには、この4人のパフォーマンスに対する心の準備が必要だったかもしれない。

10_2Kelly SIMONZ
210Yama-B

20_2KAZ

40_2Yosuke Yamada

50_24曲目は『At the Gates of a New World』から「In The Name Of Love」。

55ちょっとポップなタッチがますます雰囲気を盛り上げちゃうよ!

70vガラッと変わって鉄壁のメタル・チューン「Bound For Glory」。

80_2しかし、Kellyさんノッてるナ~!

60_2Yama-Bさんがココで一旦ステージを降りて3人態勢に。
さっきの「みなさん、心の準備はいいですか!?」というYama-Bさんのセリフはココでも必要だったな…。
というのは、この後に展開したのはまさにインストゥルメンタル・ナンバーの「年末のアメ横」、「年始の明治神宮」状態!
15回目のキネマ倶楽部公演のハイライトだ!
100_3もう、このコーナーの3人の仕事たるやすさまじいものがあったね。
いつか新宿のライブでKellyさんは「怒り丸出し」の激演を見せてくれたことがあったが、今日のは同じ激演でも、計算しつくされた緻密な演出だった。
ま、kellyさん、段取りでホンのチョッピリ計算間違いしちゃったけどゼ~ンゼン問題なし!

80v

110v

130vまずはさっきから続けて収録曲がチョイスされている『At the Gates of a New World』から「Tales of the Viking」。
Marshallの50周年記念コンサ―トの時、リハーサルなんかで何かというとイングヴェイは「ecause I'm a viking」ってフザげて言ってたな。
「viking」という言葉は、普遍性が高いワリには語源が不明な単語の代表選手のひとつなのだそうだ。
ナゼか…「Because it's the viking!」

0r4a8486 いいね、3連。ハッとさせられる。
純粋なメタルの曲調に混ざって演奏されるとすごくいいアクセントになる。160_2ギター・ソロをはさんで…

300v「Opus#1」…90_2「Opus#2-No.2」…

180v「Opus#3」とまさかの「Opus」3連チャン!

190vこんなことばっかりやっていたらKellyさんもマイっちゃうので(実際はヘッチャラ)ココでジックリとバラードを挟み込んだ。

140v曲は「The End of the Beginning」。

0r4a8646 そしてまた!

200v怒涛のインスト・セクションの最後を締めくくったのはおなじみ「Allegro Maestoso」。

290私はKellyさんのこのキネマ倶楽部でのシリーズを第何回目から観ているのかわからないけど、このインスト6連発ってのは今までで一番スゴかったんじゃない?

215さっき「ホンのチョッピリ計算間違いしちゃった」と書いたけど、もちろんそれは演奏のことではなくて、KellyさんがYama-Bさんをステージに呼び戻すタイミングを勘違いしちゃったのね。
ドンマイ、ドンマイ。
お客さん怒涛の6連発の後でポカンとしちゃってたから誰もわからないって!

0r4a8636はい、Take2。
「ボクは疲れたのでYama-Bさんをお迎えします」と、また4人態勢に。
そりゃあれだけ弾いたら疲れもしますって!!

220『The Journey To The Gates』から「At the Gates of a New World」。

230vショウもいよいよ最後のセクションに入り、ますますKellyさんにナニかが乗り移って来たようだ。
さっきあんなに弾いたのに!

0r4a8490 続いて「Nobody Is The Same」。

250まだまだブッチ切りのパワーをカマしてくれるYouskeくん!

260v本編の最後を締めくくったのはこのおなじみのイントロ!
270vBLIND FAITHのキラー・チューンのひとつ「Now Your Turn」だ!

280ココでFury of Fearの西村守もステージに現れた!

300感動の師弟共演!

315いいね、こういうのは。

325vKellyさんの人柄が窺えるというものだ。

310vまもちゃん、大ハッスル!
その姿を見守るKellyさんの表情がまたいい。

320師匠が押すワケでもなく、弟子が引くワケでもない師弟愛あふれるギター・バトル。
間を取り持っているのはMarshallか!

330コレはお気に入りの1枚。
2人の何と楽しそうなことよ!

340vそして、サオ・チーム3人揃い踏み!

350kellyさんに促されて記念のツー・ショット。
とても感動的なシーンだった!

360アンコールはBLIND FAITHの4人で「Overture」から「Road To Destruction」へ!

370

380v

390v

400_2

410v今回はMCも少なめでそれこそ徹底的に「弾きまくり世界」への旅だった!
旅といえば、Kellyさんは来る12月23日、『メタルフェリー』と題して船上でライブをやるとか…コレがホントのVon Boyage!
 
ひとつ…。
kellyさんはMCの中で「ネオ・クラシカル宣言」とも取れる発言をされていた。
「ネオ・クラシカル」というカテゴリーが正確にどういう音楽を指しているのかは寡聞にして完全には把握できないが、恐らくパガニーニあたりのクラシックの要素を取り入れたイングヴェイ・マルムスティーンのスタイルをフォローした音楽という風になるのであろう。
ロックが他のジャンルの音楽を取り入れるのは大いに結構。
ただパガニーニはやっぱり古いと思うし、やり尽くした感も否めない。何せ私がまだ中学生の頃、雑誌のインタビューでウリが「パガニーニ」とか「ジャンゴ」とか騒いでいたからね。
それからカレコレ40年は経ってる。
クォリティが高ければオリジナルの40年は屁でもないが、フォロワーの40年はあまりにも時間が経ちすぎているのはなかろうか?
そこで!
いつもストラヴィンスキー、ショスタコーヴィチ、バルトークについては触れているので今日は名前を出さないが、近代あるいは現代クラシックからネタを積極的に拝借するというのはどうだろうか…ということを提案したい。
ジャズ・ベースの巨人、チャールズ・ミンガスが1960年代の終わりか70年代のはじめに「今のロックがやっていることは、私が1950年代にやっていたことをマネしているにすぎない」と言った。
私はこの発言はリフを強調した当時のハード・ロックのことを指摘しているモノと解釈しているが、いいじゃない、マネすれば。
ロックというのはそういう音楽なんだから。
でもジャズからの拝借はもう絶対ダメ。フュージョンでコリゴリしたでしょう?
だから新しいクラシックを責める。
例えば、グリンカやプロコフィエフ、グノーやオネゲル。ハチャトゥリアンもいいな。ブラジルやスペインの現代作品もすごくロックっぽくてカッコいい。
既にELPに大分やられてはいるが、アルゼンチンのアルベルト・ヒナステラの作品なんてもっとギタリストが研究したらカッコいいロックが成就するのではなかろうか?「ポポル・ヴ―」なんて管弦楽曲は完全にプログレだよ。弦カルもすこぶるカッコいい。
ちなみにELPの「Toccata」はヒナステラの「ピアノ協奏曲第一番」の第4楽章をロック化したものだけど、ヒナステラはその出来を絶賛したらしい。
つまり、真摯なロックにはまだまだ可能性と愉しみが残っているということなのだ。
あ、ちなみに私はコレらのクラシックを完全に「プログレッシブ・ロック」として聴いています。
おかげで、あんなに好きだったホンモノのプログレッシブ・ロックが聴くも無残な退屈なシロモノになってしまった。
こういうのを聴いちゃうと、もう元へ戻ることはできなくなるので要注意!
 
Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SMONZ official website

410  

200 
(一部敬称略 2018年10月8日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2018年11月26日 (月)

Kelly SIMONZ'S BLIND FAITH~BOYAGE OF TIME <前編> Fury of Fear & BLIND FAITH

 
恒例のKeiiy SIMONZ'S BLIND FAITHの東京キネマ倶楽部でのライブ。
15回目となる今回は『VOYAGE OF TIME』とタイトルされた。
今回はオープニング・アクトとしてFury of Fearも登場。
つまり、頭の先からツマ先までシュレッディング三昧!
人間はナゼかくも速くギターを弾きたがるのか…。
それはMarshallがそこにあるから。
シュレッド・ロックもMarshallがあったからこそこの世に生まれてきた音楽のひとつなんですな~。
だからこういう音楽はMarshallで演るのが王道なのだ。
当然今回もMarshallづくし。
…というワケで、めくるめくギターまみれの世界に2本立てでVon Voyage!

10vまず颯爽とステージに現れたのは…

90r4a8061 西村守

40v西村歩

50vそして、ドラムスは上原あきら。

60v1曲目は「Garden of Eden」。
そう、歩くんが今日使っているベース・アンプがEDEN。
そのテーマソングがこの曲…ウソですよ~!
「エデンの園」…、旧約聖書の『創世記』に登場する理想郷の名前。「創世記」は英語で「Genesis」ね。

90r4a8066序曲的な壮大なるインストゥルメンタル・ナンバー。

90まもちゃん、ノッケから渾身のソロ!

S41a8209 そこへ、西村直人が加わる。
これで「HOBO NISHIMURA'S」完成!

30v2曲目は「Unleash the fury」。

20「怒り大爆発!」…タイトルと曲を容易に結びつけることができそうなブッちぎりのスピード・チューン。

80v若きメタル・パワーが炸裂する爽快な滑り出しだ~!

70ココまでの2曲はFury of Fearの最新アルバム、その名も『Fury of Fear』からのチョイス。
アルバムのスタートを再現した格好だ。
Fof3曲目は2013年のシングル『Till the End of Time』からタイトル・チューン。

130v続けて『Fury of Fear』にもどって「Destruction」。

120しかし、まもちゃんはいつ見てもギターを弾くのが楽しそうだナァ。

0r4a8157 ナゼなら、冒頭に書いた通り、我々の星にはMarshallがあるからね。
ロック・ギターを演るのにMarshallを使わない手はない。
この日も愛用の1959を持ちこんでの大熱演だ。
150「このライブが決まってから、皆様に早く会いたかったです!
ここキネマ倶楽部でMarshallの壁をバックにLOUD PARKのための写真を撮影させて頂きました。
そして、LOUD PARKを経てキネマ倶楽部に帰って来ました!
どうぞ最後までお楽しみください!」

9s41a8235 コレね。
もうアレから2年かよ~。
最近、てっきり「去年の出来事」とか思っていたことが平気で2、3年前だったりするんだよね。

9furyoffear 守くんがギターを換えて「Tales of the end of the world」。
2016年のミニ・アルバムから。

230やっぱりMarshallの壁ではコレをやりたくなっちゃうのね?

110さらに2015年の『Crest』のクローザー「Hunger Never Filled」。

100「♪ウォ~、ウォ~」
直人くん、ドラムスティックを手にして客席を扇動。
盛り上がり感満点!

190短いMCの後、直人くんが一旦ステージを離れる。
その間、まもちゃんの泣きのギターが炸裂。
200vお着換えした直人くんも激唱!

90r4a8226 7曲目も『Fury of Fear』からのバラード「Deep Slumber」。
220歩くんとはLOUD PARK以来か?
あの時、楽屋で色んなおしゃべりをして楽しかったナ。
そしたら「楽屋を片付けるのでとっとと出て行ってくれ」って言われちゃったんだよね。
歩くんは地元の関西ではDemon's Eyeというバンドを率いてバリバリとギターを弾いている。
いつか本職のギターでマーブロでご登場頂きたいと思っている。

210兄弟っていいね。
お兄ちゃんだって本当はギターを弾きたいでしょうに…でも弟くんのために今日はベース。
うん、兄弟っていいもんだ。

170そして4人が最後にブッ飛ばしたのも『Fury of Fera』からのチョイス。
「Magic of Love」だ!

180v

156v

140

160しめて8曲。
イキのいいナンバーでKellyさんの15回目のキネマ公演に大輪を添えたFury of Fearなのであった!
ちなみに私は『Fury of Fear』の中では「Cry to the Sky」が気に入りました。
今度演ってね!

Fury of Fearの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

240そして、さほど時間を空けずしてヘッドライナーがステージに上がった。
Kelly SIMONZ'S BLIND FAITH!
コチラもまずは3人。

250Kelly SIMONZ

260vKAZ

270vYosuke Yamada

280v追ってYama-Bがサブステージから登場!

290v今日のオープニングは「N.W.O」。

300いきなりの人気ナンバーで一気に盛り上がる!

310vKellyさんも気合いの入りまくったソロで客席からの熱気に応える!

350v2曲目は「Toki-No-Kakera」。

390コレもKellyさんの愛奏曲だけあって密度の濃い演奏が展開した。

380

370もう1曲は最近作『Overture of Destruction』から…

340vギターを持ち替えて「Road to Ruin」!
396vリズム隊も絶好調!

410vナンカ今日は一段と頭からガンガン来ているような感じですな。
420vコレは激しいショウになりそうだ!

330Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ official website

320v<後編>につづく
 

200 
(一部敬称略 2018年10月8日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2018年11月19日 (月)

九人の乙女~中間英明 Plays Marshall

  
久しぶりの高円寺。
煮干しダシのスープがタップリでうれしい、大好きな「太陽」のラーメンを食べた後は、いつもだったら近くのライブハウスなんだけど、今日は違う。
環七にほど近い「座・高円寺」という劇場。

10前から一度入ってみたいと思っていたんだよね。
いよいよチャンス到来。

20この「座」はニュートリノの観測でノーベル物理学賞をゲットした小柴昌俊博士の揮毫なのだそうだ。
「揮毫(きごう)」というのは「筆をふるう」ということね。
この観測には「カミオカンデ」という岐阜県神岡町にある三井金属鉱業の神岡鉱山に設置された装置が使われて話題になった。
私、カミオカンデができる前、以前の仕事で30年前に富山に赴任していた時に一度だけ仕事でこの神岡鉱山へ行ったことがあってね。
この「三井金属神岡鉱山」っていうのは「イタイイタイ病」を出したところ。
鉱山が未処理で神通川に垂れ流した排水にカドミウムが含まれていて、その水を摂取した鮎や鮭を人間が食べることによって、あるいは農業用水に使用したことによってイタイイタイ病に罹患してしまった。
私はそのことを予てから知っていたので、富山に着任して「神通川」という名前を聞いた時は少しビビったよね。
このイタイイタイ病を発見して、原因が鉱毒であることを突き止めたのは地元の開業医だったっていうんだよね~。まるで手塚治虫の『きりひと讃歌』みたいだ。
世間の風当たりもあって、それはそれは大変な経緯があったらしい。
世の中、ヒドイ話ってのはいくらでもある。

9img_7555 ところでコレ、杉並区でやってたのか~。スゲエ設備だナァ。
立派なホールが3つも入ってる。30今日ココで拝見するのは札幌の愛宕劇団による『九人の乙女~氷雪の門』というお芝居。
北海道で重ねた公演が好評で、1度だけ東京で上演されることになったのだ。
Marshall Blogで北海道が話題になることは決してそう多くはないが、実はですね…初めていうけど…私の父方の家系のオリジンは群馬なんだけど、北海道に縁がないワケではない。
私の父のイトコ、すなわち私の父方のおジイちゃんのお兄さんの息子が、北海道大学の名誉教授だったんだよね。
もちろん北海道帝国大学のご出身。
ウチの父は中学もロクに行けなかった大工さん。
私はその大工さんから映画の愉しみをドップリと教えてもらって、後に音楽の世界に入った。
40会場のロビーには記念グッズがズラリ。

50DVDも制作されている。

60話のベースになっているのは1972年に講談社から上梓された、樺太における終戦史をまとめた金子俊男の『樺太一九四五年夏 ー樺太終戦記録ー』。
著者の金子さんは、札幌市を中心として道内で発行されていた(1998年廃刊)地方紙「北海タイムス」の元記者だった人。

70読みたい本が山ほどあっても、時間がなくて思うようにいかないのが私の悩みのひとつなのだが、興味を持った戦争に関する文物にはなるべく目を通すように努めている。
一応自主的に日本の歴史の一部を「勉強している」つもり。
日本人は310万人もの犠牲者を出した未曾有の惨禍を新しい世代に伝えてなさすぎると思うから。
あの戦争が大スキなイギリスですら、BBCが昼間から脳ミソ飛び散る映像をテレビで放映して戦争の悲惨さを伝える努力をしているのに…。
日本は最近ますますそうした負の伝承作業から遠ざかっているように感じる。
本当はもっと学校の授業としてミッチリやるべきだと思うんだけどね。
それにしても、あまりにもヒドイ話が山ほどある…ありすぎる。
浅学の身とはいえ一応記しておくと、日本の敗戦が決定的となっていた太平洋戦争終結間近、ソ連(当時)は日ソ中立条約の延長を拒否し、終戦の7日前の1945年8月8日に宣戦を布告して翌9日、ソ連は南樺太・千島列島および満州国・朝鮮半島北部等へ侵攻を開始した。
日本がポツダム宣言の無条件降伏を受託して「参りました!」と白旗を掲げていたにも関わらずである。
樺太にあった真岡の郵便電信局を舞台にしたこのお芝居のストーリーはそれがバックグラウンドだ。
コレが舞台。
室内劇ゆえ舞台の転換はない。 160その傍らにはMarshall。
アコースティック・ギターアンプのAS100DとおなじみASTORIA CUSTOM。

120何のためのMarshallかというと、お芝居の前に中間英明が前奏曲的にギターを弾いてくれたのだ。

80まずはア・カペラでアコースティック・ギターをプレイ。

90vAS100Dから繰り出される美しいトーン。

100もの悲しくも温かみに溢れた、芝居の内容をイメージした「中間ミュージック」が会場に響き渡る。

110vそして、今度はストリングスのバッキングトラックを用いて愛用のストラトキャスターをプレイ。
150vもちろんアンプはASTORIA CUSTOMだ。
まるで「感情」そのものが弾いているようなギターは聴く者の心を揺さぶる。

130vこの直後に演じられる、戦争がもたらした悲劇と犠牲になった方々への美しい鎮魂歌となった。

140v劇はそのままスタート。
ストーリーは「真岡郵便電信局事件」、あるいは「真岡郵便局事件」と呼ばれる実話だ。

170時は太平洋戦争末期も末期、まさに終戦の直前。
樺太南部の真岡の郵便電信局で働く12人の少女たち…。
生まれた時から携帯電話があるような若い方々は、そもそも「逓信」なんて仕事ががあったことも知らないでしょう。
昔、電話は相手に直接かけることができず、「電信局」の「交換手」にお願いして取り次いでもらっていた。
さすがに私はコレの経験はないが、このあたりの事情がわからないと、お芝居のストーリーが成り立たない。
そういえば昔は各戸に電話がなくて、「呼出」といって近所の電話を持っている家の電話番号を借りていた時代があった。
名刺の電話番号の上(昔の名刺はほとんどすべてがタテ書きだった)に「(呼)」というサインが入っていると、その人は電話を持っておらず、近所の人の家の電話を借りる…ということを意味した。
その時代は「電話加入権」というのがひとつのステイタスで、お金がない人は電話を家に引くことができなかったのだ。
事実ウチの実家は、2階の3部屋を人に貸していたが、誰も電話を持っていなかった。全員(呼)だったので、2階の人に電話がかかってくると、私はよく2階に使いに行かされた。「〇〇さん、お電話ですよ~!」と。
ノンビリした時代だったよね~。50年以上前の話だからね。
でも携帯電話やパソコンなんかなくても不便なことなんて一切なかった。
だからあの「OK、〇〇。電気消して」なんてのは本当に異常に見える。
ところで、ものスゴく古い東京の商店の看板の写真なんかを見ると、時折電話番号の市内局番が2ケタになっていることがあるでしょう?
私が生まれた時には東京の市内局番は3ケタになっていたが、どうもその1年前の昭和36年までが2ケだったらしい。
 
下はお昼休みに仲良しが集まって楽しくおしゃべりをしているシーン。175敗戦間近に本当にそんなことをしていられたのか…というと、モノの本によれば離島の住民は空襲もなく、灯火管制などは厳しかったが、内地に比べればかなり平穏な雰囲気だったらしい。
もちろん物資に余裕があったワケではないので、若い女性が集まってするおしゃべりの内容は、食べ物やオシャレの話になる…この頃はまだよかった。

180彼女たちの仕事は上に記した「逓信」だ。
簡単に言うと「電話交換手」で彼女たちがいなくなると付近の電話での通信が全くできなくなってしまう。
平時でも大きな責務を抱えていたが、戦時下にあってはとても重要な業務だった。

190地元北海道での度重なる公演を経たこともあるのかも知れないが、みんな演技がウマいこと、ウマいこと。
主役のひとりを演じたNaNa☆ちゃんはMarshall Blogへは2回目の登場。

195vそして1945年8月15日終戦。
「日本が戦争に負けるなんて!」と少女たちは動揺を大きくするが、何しろ新聞なんかはラジオに負けまいと、あることないこと、日本が優勢であるかのようなメチャクチャ報道をしたからね。
新聞やテレビの報道機関がやっていることは、実は今も変わっていない部分が多いようだけど。
しかし、その7日前に日本への宣戦を布告したソビエト軍が真岡に侵攻して来たのだ。
215多くの一般市民は内地(北海道)へと脱出するが、真岡郵便電信局の少女たちは残留して、職務を最後まで全うする決意を固める。

200そしてとうとうソビエト軍が真岡に現れてしまう。210「みなさん、これが最後です。さようなら…さようなら」…郵便局に残った少女たちは、ソ連軍に接する前に青酸カリを服用し自決を図る。
こうして12人のうち、9人が若き命を絶ち職に殉じた。
コレが「真岡郵便電信局事件」。
戦争さえなければ…全くもって気の毒な話である。

220この悲劇は「北のひめゆり事件」とも呼ばれ、1974年に映画化もされたのだそうだ。
稚内市の稚内公園には『氷雪の門』として、ソ連の侵攻により樺太で亡くなった方々の慰霊碑が立っている。

Hm この事件の9人の少女の慰霊碑も立てられている。

Mnお芝居の後は主宰の中間真永が舞台に上がり主題歌「命火」を熱唱。

240v平岡健一さんのアコースティック・ギターとエレクトリック・ギターによる伴奏。
280エレクトリックを担当したのはMedias Zoneの金子聡志。

250v金子さんはASTORIA CLASSICを使用しての演奏だ。

2609人の少女たちに届けるかのような情感豊かな声はお芝居の感動を倍増させた。

270最後は出演者全員が舞台に上がってのごあいさつ。

290まずは真永さんからごあいさつ…

300「このお芝居は3年かけた後、2017年の8月15日(終戦記念日)に初めて上演しました…

310命の尊さ…

320平和の大切さを伝えたかった…

3309人の乙女の命は2度と戻ってきません。この舞台を演ることによってもう一度よみがえらせたいと思いました」

340東京公演に際しては手塚治虫さんのご息女、るみ子さんのご協力があったことに触れた。

306_2皆さん、本当に大熱演で、その演技と無駄のない脚本にグイグイと引き込まれ、アッという間に2時間が過ぎてしまった。
一度限りの東京公演、ご盛会おめでとうございました。
 
愛宕劇団の詳しい情報はコチラ⇒Akashic Records LLC

305vチョット蛇足的にソ連との戦争に関することを…。
飢餓や病気に苦しむ南方戦線同様に、極寒のシベリアに抑留された方々の塗炭の苦しみも耳を疑うほどに悲惨なものだ。
テレビでたまたま見て驚いたのが、「香月泰男」という満州からシベリアに抑留させれた経験を持つ画家のドキュメンタリー。
立花隆が大粒の涙をボロボロ流しながら香月さんの経験を語る姿に驚いて、翌日『シベリア鎮魂歌』という氏の著作を買いに行った。(この本、不思議なことに表題には「シベリア」と綴っているのに対し、中身の表記はすべて「シベリヤ」になっている)。
上に書いたようにソ連軍は終戦直前に日本に宣戦を布告して勝手に攻め込んで来、武装解除して無力だった日本兵58万人をシベリアに護送した。
そして、過酷な環境の中で重労働を課し、6万人近くの命を奪った。
当時、ソ連は大戦の影響で深刻な労働力不足に困っていたため、なりふり構わず日本に侵攻して兵士を捕らえ、シベリア開発の労働力に充てたんだね。捕虜というより奴隷ですよ。
その中のひとりが香月さんで、この本はその極寒の地獄での経験と「シベリヤ・シリーズ」という抑留時代をテーマにした絵画作品の図録が掲載されている。
その絵は香月さんが独自に編み出した炭を使った黒ベースの息苦しいまでに重く悲しい絵で、私はどうしても実物が見たくて、タイムリーに開催された展示を東京駅のステーション・ギャラリーまで足を運んで観てきた。
イヤ~、スゴかった。
どの作品も抑留された人たちのうめき声が聞こえて来そうな、眉をひそめて鑑賞せざるを得ない力作だった。
「どんな作品か」…軽々しくインターネットから拝借した画像をココに貼り付けるとバチが当たりそうな作品だ。
しかし、音楽もそうだけど、何事にも実物には絶対にかなわないね。
やっぱり真空管アンプの音は真空管アンプにしか出せないんだって。
ニセモノで「似てる、似てる」とよろこんでちゃイカン。
絵を観に行くといつもコレを思ってしまう。

90r4a9872今、ちょうど北方領土2島返還なんてやってるでしょ?
あのプーチンの顔を見るといつも思うんだけど、ロシア(ソ連)というのはとても不思議な国だ。
一般の旅客機を平気で撃ち落としたりするクセに、音楽やバレエといった芸術となると信じられないぐらい素晴らしい偉業を残しているでしょ?
特に音楽はスゴイ。
チャイコフスキーから始まって、ポロっと思いうかべただけでもショスタコーヴィチ、ストラヴィンスキーといった私の現在のアイドルを経て、ラフマニノフ、プロコフィエフ、ムソルグスキー、ボロディン、ハチャトゥリアン(大スキ)、スクリャービン、シュニトケ(最近時々聴いてる)、グリンカ、グラズノフ、キュイ、カリンニコフ、リムスキー=コルサコフ…すごいでしょ?
当然演奏家もスゴイのがゴロゴロしてる。
でも、ガツンと音楽を変えるようなイノヴェーターっていないんだよね。
トルストイとかドストエフスキーとかツルゲーネフとか、文学もスゴイ。イギリス同様、寒いところは文学が発達するんだよ。日本の方がスゴイけどね。文学は日本が世界一だ。
一方、知識がないだけかもしれないが、「ロシアの美術の巨人」ってのは聞いたことがないな…絵具が凍っちゃうのかな?
でも確かに零下40度のところではゴーギャンみたいなことはできないからね~。
ロシアって国土が広いでしょ?
オッソロしいほどの芸術的才能を持っていて、まだ陽の目を見ないヤツがたくさんいるんだって。
『大黒屋光太夫』のこともあってモスクワやエルミタージには行ってみたいとは思う。

20 そして、しつこく、またしても吉村昭で恐縮だが、吉村先生は樺太からの引き揚げをテーマにした短編を編んでいる。
ひとつは『総員起シ』収録の、引き揚げ船「小笠原丸」の沈没を扱った『烏の浜』。
コレもヒドい話で、終戦の5日後、北海道に引き揚げ、さらに本州に回送する樺太からの難民約600人と乗組員約100人を乗せた小笠丸が謎の潜水艦からの雷撃を受け、638人の命が奪われた話。
犯人は明らかにされていないが、アメリカとイギリスはポツダム宣言に従い、日本に対し完全に武装解除していた頃なので、ソ連の仕業とされている。
魚雷を当てた後、機銃掃射までしたそうだ。
もうひとつも南樺太からの脱出をひとつの少年の目を通じてドキュメンタリー・タッチで描いた『脱出』だ。
90r4a9876得意の吉村先生が出たところで、樺太関連でもうひとつ。
以前から何度か紹介しているが、「間宮海峡」を発見した間宮林蔵の伝記でタイトルはそのまま『間宮林蔵』。
世界7不思議のひとつだった、「樺太は島か、それとも中国大陸と地続きか」を現地まで踏破して確認した江戸末期の探検家。
測量技術に関しては伊能忠敬のお弟子さんだった。
「ギリヤーク人」なんて民族聞いたことないでしょ?
樺太に関することがたくさん書いてある。
またしてもオススメしようと思ったけど止めておく。読まない方がいいよ。
こんな面白い小説は自分だけのものしておくわ。

Mamiya_2

200_3 
(一部敬称略 2018年10月3日 高円寺 座・高円寺にて撮影)

2018年11月14日 (水)

D_Drive 単独公演 in 横浜 <後編>

   
Yukiちゃんのフィーチュア・コーナーが終わって、D_Driveの『単独公演 in 横浜』は今ちょうど真ん中。
D_Driveのワルツ「Lost Block」。

10_mrbSeiji

20vYuki

90r4a9897 Toshiyuki

40Chiiko

50「Lost Block」でヘヴィにキメた後はSeijiさんのソロ・コーナー。

55Seijiさんも見事な構成力でトリッキーなソロを綴っていく。

70シュレッディングだけに凝り固まらない中身の濃いソロは聴く者の耳を捉えて離さなかった。

60そして、定番の「M16」。

80_m16昔はこの曲にものすごく「D_Drive」を感じたモノだった。
テーマの和風のメロディがとても新鮮だったのだ。

90ギター2人の掛け合い。
後から見るとこうなってる。
前から見ても同じか?ま、タマには…。

100Chiikoちゃんの物販紹介コーナー。
しかし、こういうのもスッカリおなじみになったよナァ。
昔だったら考えられないことだ。
音源はおろかステッカーを1枚作るにも大騒ぎだったんだから。
どのバンドも音楽だけで喰っていけるような時代が来ればいいのにネェ。
今回紹介されたのは、新しいデザインのリスト・バンドの他…

110vいろいろ。
D_Driveの使用機材を紹介した『Treasures Book』という小冊子にはワタクシめの写真を多数使用して頂いた。

120_2今回のツアーTはこんな感じ。
リスト・バンドのデザインはコレとお揃いになってる。

130そして、イチオシだったのはチカチカ光るブレスレット。
光モノのグッズは初めてだったんだって。
DriveRさんたちは、みんなでハメで最後に盛り上がったんだよね。

140_2ワンマンならではの選曲は「Champaign」。

150_champ普段の短い尺のステージではどうしても出て来にくいレパートリー。
ちなみに「レパートリー」という単語は英語で「repertoire」と綴って、フランス読みをする。
つまり発音は「レパトワ」。
苦労してそれらしく「レパートリー」と発音しても通じません。

160メロディもいいし、ドラマティックに展開する曲の組み立ても魅力的だ。

170_2ソロ・コーナーの3番手はChiikoちゃん。

180_2このNATALがですね~、素晴らしかったんですわ。
イヤイヤ、叩き手がいいからなんだけどね。
ま、自分でいうのもナンだけど、さっきからD_Drive全体のサウンドに以前とは異なる「ハジケ感」のようなものを感じていたんだけど、ドラムスの影響は間違いなく大きいね。
実はChiikoちゃんはこのキットを使うのはこの日が初めてだったんだけど、瞬時にしてNATALを自家薬籠中のモノにしちゃった。サスガ!です。
「アッパレ!」あげてください!

190vソロの内容の方もダラダラと演らないコンパクトなストーリーが組んであって、見応えも十分。
 
そういえばさ~、ハハハ、思い出しちゃった。
ペンタトニックやシュレッディングだけの長尺のギター・ソロも地獄だけど、ダラダラと続けられるドラム・ソロほどシンドイものはないよね。
ドラム・ソロって、音を段々大きくしていくパターンと、キメのフレーズを徐々に速くしていくパターンが避けられないでしょ?
タン…タン…ドン…ドン、タンタン…ドンドン、タンタンドンドン、タタドド、タタドド、タドタドタドタドってやるヤツ。
あの速くしていくパターンって人間の筋肉の構造のせいなんだろうけど、どんなに少しずつ滑らかに速く叩いていても、ある時点で必ず急に速くなっちゃうんだよね。
この手の、つまり徐々に変化を加えていくワザは必然的に時間を要する。
コレがツライ。
でね~、いつだったかな~…と思って調べたらもう8年も前のことだった。
プログレファンなら泣く子もダマるキーボーズの人が来日してね、人気のスゴ腕ドラマー2人擁していることも話題になった。
確かに私も手数系のテクニカルなドラマーは好きですよ。その2人のドラマーもそういうタイプだった。
それがね、その2人が妙な化学反応を起こしてしまって、いつ果てるとも知れない長い長いドラム・ソロをひとりずつ演ったんだな~。
悪いけど途中で外へ出たわ。
歓声を上げる心優しい人もいたけど、さすがにみんなウンザリしてた。
キース・ジャレットのソロだったらいくらでもいいんだけどね…チケットの値段が違うか…。
ちなみに私が40年以上に渡って観て来たドラム・ソロのベスト・スリーは;
①『Live Under the Sky』でSonny Rollinsのバックで来日したJack De Johnette(1983年)
②UKで来日した時のTerry Bozzio(1979年)
③Santanaが4回目に日本に来た時のドラマー、Graham Lear(1977年:この人はGino VanelliのサポートやREO Speed Wagonにいた人)
古い話ですわ。
 
その点、上に書いた通りこの日のChiikoちゃんのソロはバッチリでしたよ。
もうひとつ。
彼女、実に楽しそうに、うれしそうにドラムスを叩くんだよね~。
見ていて実に気持ちがいい。

210vコレもSeijiさん作の名リフのひとつにカウントしようじゃないか!
「Attraction 4D」。
このシンプルな音使い。いいリフって必ずシンプルにできているんだよ。
乱暴に言えば、音を2つしか使っていない。
後はプレイと音で聴かせちゃう。
Marshallが出すサウンドがあってこそできたリフと言えよう。

220_a4dそして、魅力的なサビのメロディを奏でる2人のハーモニー!
エルトン・ジョンもビックリよ!(エルトン・ジョンには「Harmony」という殺人的に美しいバラードがあって、後にシングルカットしなかったのを悔やんだ)

230v_2ココでもタッピングのハーモニー。
こうして見ると、このタッピングのアンサンブルってずいぶんたくさんの曲に使われているんだね。

240_2「今年は2018年…来年はナント!D_Drive10周年になります!
こんなに濃い10年を過ごさせて頂けたのも皆さまのおかげです!
10周年に向けてドンドンやっていきます!我々の活動を見ていてくださいね!」

250v_210年以上前、Seijiさんと大阪のIMPホールの控室で初めて会った時のことを思い出しつつ「Gradation」。

260v_grココでこの曲を持って来たのもウマいね。
340_2ソロ・コーナーのシンガリはこの日初めてD_Driveの単独公演を迎えたToshiくん。

280v指弾きからスラップへ…すさまじいテンションで思う存分弾きまくったぞ~!
この後、ステーキを4kgペロっと頂くのだ。

290さぁ、ショウもいよいよ大詰め!
やっぱり単独公演といえばコレでしょう…単独以外でも演ってるけど…「1,000,000h.p」。

300_hp待ったました~!

310_2「この人、さっきまでギター弾いてた人?」と目を疑いたくなるようなこの自然さはナンダ?

330次にナニが飛び出すかわからないこのスリル!
350コレね、Seijiさんの動きに目が行ってしまうのは当然なんだけど、案外面白いのが延々とバッキングをつけているYukiちゃんなんだよね。
ユ~ラユ~ラとニコニコしながら、しかしマジメに弾いている姿がナゼか私には面白い。

360_2オレの動きについて来れる?だから、私はh.p…てか?

370_2そして、本編を締めくくったのは「Screw Driver」。
コレがChiikoちゃんの見ている光景。

380_2NATALでフロントの3人を思い切り押し出してやれ!

390本編15曲。
ドラマ性に満ちたとても良いセットリストでした。

400アンコールはツアーTシャツに着替えて「Cassis Orange」。

410_2

420v

430v

440v

450vアンコールはこの1曲だけ。
4つのソロ・コーナーを除いて全16曲。
コレでいい。
D_Driveの東京エリアでの単独公演といえば、私は初の六本木のmorph Tokyoからすべて観ていると思うんだけど、今回のが一番ヨカッタな。
NATALが導入されて、トータルのバンドサウンドが良くなったと思い込んでいる部分もあるけど、ショウの長さといい、曲順といい、MCの内容といい、個人的にすべてが納得のいくことばかりだった。
ウチの家内も相当D_Driveを観て来ているけど、やっぱり今回の公演は大絶賛で、帰りの車の中ではずっとこの日のステージの話をしていた。
会場でいつもMarshall Blog用の記録を取ってくれているウチの家内は年間120回、多い時で150回はライブを観ているからね、キビしいよ。
音楽を知らない分、私と違った見方をするので、その第三者的な意見はいつもとても参考になるのだ。
それだけ素晴らしいショウだったのだ。

460最後は記念撮影。
写っている皆さん、拡散よろしくお願いします。
そういえば、コレってまだ楽器フェアの前だったんだよね。
しかし…こういう写真も今では丸っきり当たり前になっちゃったけど、昔は一切こんなことしなかったんだよ。
一体誰が始めて流行らせたんだろうね?

470来年は10周年か~!
大きな飛躍の年にしたいね~。
きっとなるよ!
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEBSITE

480

200_3
(一部敬称略 2018年9月22日 新横浜New Side Beachにて撮影)

2018年11月13日 (火)

D_Drive 単独公演 in 横浜 <前編>

 
常に前進を続けるD_Drive。
この4人には一時として休んだり、ひるんだりしているヒマはない。
そして、今日も「Driving Rock」をブチかます!

0r4a9640今回のブチかまし先は新横浜。
チョット遅くなってしまったが9月22日に開催された単独公演のレポート。
会場はNew Side Beach。
まずは驚いちゃったよ~、コチラの新しいボスが以前からの知り合いだったの。
久しぶりにお会いできてうれしかった。

10_2D_DriveRさんからに祝い花もバッチリ届いていたよ~。

20_2いつも通りまずステージに上がって来たのは…
Chiiko

70vSeiji

40vToshiyuki

60vYuki

50v「ハイ!、ハイ!、ハイ!、ハイ!」
ノッケからすごいテンション。

170アレレレレレ?
今日の1曲目は「GEKIRIN-逆鱗」だ!

80_grYukiちゃんが勝手に作ったドラゴン・ボールの仮想テーマ曲。
この曲、オープニングにいいね~。
とてもシマって聴こえる。
シンプルで大仰でないところがいいんだな。

90vヘヴィ極まりない雰囲気が即座に会場に充満する。

100v続けてもYukiちゃん作品。
「Among the Distruction」だ。

120リズム隊も絶好調!

130vやっぱり単独公演だとすごい気迫を感じるね。

140曲は容赦なくまだ続く。
Yukiちゃんのこのジェスチャーは…
150v_rr「Russian Roulette」でしょう。

145Seijiさんがハジキ出すリフが爽快極まりない!

160vチャッチャッチャ、チャッチャッチャ
「手拍子ありがとう!」
今日はスゲエ、ノッてるな~。
いつもノリのよい「Dご一行様」だけど、不思議なものでこういう時は空気が違うんだよね。75キマった~!

180「皆さん、こんばんは!ついに来ました単独公演。
お越し頂きましてありがとうございます。最後まで楽しんでいってください!それでは早速次の曲行ってみましょうか!」
ね、ジャンジャン行っちゃうよ~!

190v_mc次の曲に行く前に、そのノッてる4人のいつものお供をご紹介。
まずはSeijiさんのMarshall。
JCM2000 DSL100ECと1960AX。

200足元のようす。

210YukiちゃんのMarshallはTSL100と1960A。

230v足元のようす。

240ToshiくんのEDEN。
ヘッドは上からTerra Nove TN501、赤いのを飛ばして、金色のヤツがWT-800。
キャビネットはD410XSTが2台。

250v足元のようす。
ま、だいたいここまではいつもと同じ。
安定したD_Driveサウンドの製造マシーンたちだ。

260今回からガラリと変わったのはChiikoちゃんが「コレコレ」と指をさしてくれているヤツ。
そうNATAL!

0r4a012310"、12"、16"、22"のメイプルのキット。
スネアもマッチドの14"x5.5"。
コレがね~、スゴかったのよ。
このあたりのことはオイオイと…。

270YukiちゃんのごあいさつMCの後は「The Last Revenge」。

280_lrこれまたSeijiさんの作った名リフがゴキゲンな1曲。

290v先日開催された楽器フェアのMarshallのデモ演奏でも取り上げ、2人の絶妙なアンサンブルに大きな歓声が送られた。

300vこの曲の見どころのひとつ、2人のタッピングのコンビネーション。
かつて、ASTORIAを使って5,000人の居酒屋の従業員の皆さんの度肝を抜いたパートだ。

310この後も連続でドンドンいっちゃう。
Yukiちゃん作の「Drive in the Starry Night」。

320v_dsnいつも演奏されるとは限らないが、重要な曲のひとつ。

330vグイ~ンと、この竿を立てるユニゾンのアクションがスリリングだ!

340スリリングつなながりで「Mr. RAT Boots」。

350_mrb堰を切ったように飛び出してくるドライブ感。

355vこのドライブ感はこのリズム隊ならでは!
身に付ける装飾品や服装にナニひとつ興味を持たない私は、昔「rat boots」って「ネズミがはくブーツ」かと思っていた。
それでこの曲を聴いて、そのブーツをはいたネズミがチョコマカと気ぜわしく走り回る姿を想像して、「ん~、なかなかうまく表現できてるな」と思ったものだ。
植草甚一さんの本を読み過ぎか?
でも、音楽を聴いてアレコレと情景を思い浮かべるのはインストゥルメンタル・ミュージックの楽しみのひとつだ。
歌詞があると、どうしても曲の観念を押し付けられちゃうからね。

360Yukiちゃんが指をさしているは…
415Toshiくんのソロ。
イケイケ~、いったらんかい!

370中央に出て暴れろ!

412Toshiくんが暴れている間、ワウワウとペダルを踏み続けているのはSeijiさん。

413vD_Drive名物のひとつ「二人羽織」コーナー。
盛り上がったね~。

414ココでYukiちゃん曰く、「Toshiyukiさんを知ってもらおうコーナー」…というのは、Toshiくんってこの時がD_Drive初の単独コンサートだったんだってね!
そうは思えないんだよな~。
でもそうなんだって。
道理でさっきのベースソロで張り切って暴れ狂ってると思った。

380Toshiくんを知るためにメンバーが挙げたいくつかのポイント;
①カリメロ
②重篤な方向音痴
③Chiikoちゃんと同じ年
④フードファイター
⑤猫好き
…だそうです。
コレを受けて…
「4月に加入して自分の目標として単独公演まで全速力でやっていこうと思ってやってきました。
今、ココに立ってしみじみと思うんですけど、いろいろな出会いの点が線になってこうして集まっているんだな…と考えるとグッとくるものがあります。
最後まで盛り合ってください。音でお返しします!」と松本清張みたいなことを感動的におっしゃっていました。
390v続いての演奏のコーナーは名曲「Runaway Boy」。
何で「名曲」と呼ぶかと言うと、『居酒屋でぃ~どらいぶ』のお客さん参加コーナーで選曲される確率がスゴイ高いから。
みんな好きなんだよ。だから「名曲」。

400_rbココでも華麗なタッピングのアンサンブル!

410そして、ステージの雰囲気がガラリと変わる。
舞台に残っているのはYukiちゃんひとり。

420Yukiちゃんのア・カペラのギター・ソロだ。

430見事な構成力で徐々に激しさを増していき、クライマックスで大爆発!
まるで結婚式でご両親に送る作文が涙で読めなくなってしまい、代わりに傍らのギターで感謝思いを伝えているようだ。

440メンバーが舞台に戻ってそのままYukiちゃんのフィーチャー曲、「Shape of Your Life」をジックリと弾いて見せてくれた。

450_solココまでが前半。
ところで、Yukiちゃんのアレ見てくれた?詳しくはコチラ
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEBSITE

460v<つづく>
 

200_3
(一部敬称略 2018年9月22日 新横浜New Side Beachにて撮影)

2018年11月 6日 (火)

Yasu&Tosh 生誕60周年ライヴクロニクル『生涯現役でいこみゃ~か』 vol.5(最終回)~私の明治村 <後編>

 
ようやく5丁目の見学を終わらせて4丁目に降りて来た。
しかし、暑いナァ~。
さっき犬山で雨が盛大に降っていた時はうすら寒かったのに。
 
このエリアは今までとはガラッと雰囲気が変わって庶民的な木造の建物が並んでいるぞ。

10コレは大阪の池田にあった「呉服座(くれはざ)」という芝居小屋。
明治25年の建造だそうだ。
池田ネェ…私はしばらく箕面に住んでいたことがあったので、あのあたりの土地勘はある程度持っているつもりだが、池田に芝居小屋ネェ…。

20歌舞伎の地方公演や演芸に使われていたそうだ。
なるほど。
それだけに回り舞台になってるんだって。
さらに、政治の講演会の場としても使われていたのだそうだ。
よく映画やテレビドラマのロケで使われているらしいよ。
そうそう、アチコチの展示物に「NHK朝のドラマ〇〇のロケで使われました」とか「NHKの大河ドラマの撮影をココでしました」みたいな表示が付いてたナァ。
ウチは両方とも絶対に見ないので面白くもうれしくもなかったけどよ。

30焼津から移築してきた小泉八雲の避暑の家。
別荘というワケではなくて、夏になると八雲は東京を離れて、この山口乙吉という魚屋さんの家に身を寄せていたのだそうだ。
今は駄菓子屋になっちゃってる。
しかし暑いな…と外でボーっとしていると、「ハイ」と家内が声をかけて何かを差し出してきた。

40何かと思ったら凍らせた「あんずボー」。
ウチはコレに目がなくてね~。
普段、アミノ酸だの人工甘味料だのと騒いでいるけど、コレだけは許す。
ナニを含有しているのかは今でも知らないんだけどね。
子供の頃から大好きで、昔は5円で売ってた。
今でも夏になるとアメ横の「二木の菓子」へ行ってまとめて買って来る。

Abコレね、浅草にある「港常(みなつね)」という会社が生産してるんだよ。
下がその本社社屋。
立派でしょう?「あんずひと筋」だよ。ステイタス・クォーの「ブギ」みたいなもんだ。
この「あんずボー」ね、かなり古い歴史があるよ。
港常は大正4年の創業のあんず加工メーカーで、戦前に干あんずが輸入された。
すると、長野の更埴出身の、時の2代目社長の奥さんが「チョイとオマイさん、このままじゃ安い輸入あんずにヤラれてオマンマの喰い上げになっちまうよ!アタシが口を効いてやるから、あんずの木が生えている山を丸ごと買っておしまいよ」と杉村春子っぽく言ったかどうかは知らないが、山ごと買っちゃった。
更埴というのは更科と埴科が合体したところで、「森」というエリアに「ひと目百万本」といわれるほどのあんずの木が生えている。
ちなみにこのすぐ近くには長野自動車の「森トンネル」という長い隧道があるが、ここの現場プラントに納入するセメントを担当したのは私です。
で、あんずの木って、桜を思いっきり低くしたような感じなのね。
だから、桜のように見上げることなく、目の高さで可愛らしいピンクの花を目にすることができる。
そんなだから、開花の時期はスゴイよ、観光客でゴッタ返しちゃって。
でも、この時に売っているあんずの実はすべて前年に収穫されたモノです。
で、その後港常はどうなったか?
その2代目社長の弟さんが独立して「あんず水」というあんずボーの前身のようなお菓子を開発。
コレがアホほどヒットして、とても生産が追い付かず、弟さんは権利を港常に譲渡したのだそうだ。
あんずって長持ちしないんだって。
だから賞味期限内に配送できる範囲でしか「あんずボー」が販売できないため、関東近郊でしか売っていなかった。
今でも東京からの遠隔地では販売していないようだけど、どうなんだろう?
名古屋では売ってる?
その後、「あんずボーを凍らせるとおいしさ倍増!」という評判が立ち、冷蔵庫の普及とともにガンガン売れたんだって。
ただし、長野のあんずではとても生産に追いつかず、また原価も嵩むことより昭和20年代から中国のあんずを使っているそうだ。
今、駄菓子屋なんてないじゃない?
「あんずボー」も売り場を失ったかのように思えたけど、どころがドッコイ、スーパーでまとめ売りしたところ、コレがまた大当たりしたんだって。
さもなきゃ東京のど真ん中でこんなビルを構えてないわな。
あんず恐るべし!

92mt2「東海の小島の磯の白砂に 我泣きぬれて 蟹とたはむる」…石川啄木ね。
この下の家は文京区の本郷にあった「喜之床(きのとこ)」という床屋さんで、石川啄木がこの2階に住んでいたのだそうだ。

50v伊勢にあった郵便局舎。
明治42年の建築。
シナゴーグみたいでカッコいいデザインだ。

60中には歴代のポストが展示されている。

70日本テレビが移転して来て再開発が進み、スッカリ賑やかになってしまった汐留だけど、明治の末期には火力発電所があったそうだ。
もっとも一般の家庭に供給する電気ではなくて、近くの新橋停車場のために発電をしていた。
それにしても、あんなところに火力発電所があっただなんてネェ。
マァ、小津安二郎の『東京物語』にも出てくる「オバケ煙突」で有名な東京電力の千住火力発電所を考えれば大したことないか?
ロンドンのバタシーしかり。

80上の煙突の跡のとなりにあったコレが面白かった。
日本の鉄道の先生ってイギリスでしょ?
下は新橋にあった「鉄道寮新橋工場」なる明治5年に建てられた今で言うプレハブの建物。
柱、サッシ、壁板、すべてイギリスから持って来たんだって。
柱には「Hamilton Windsor Ironworks Ltd」という銘が入っている。
リバプールの会社だそう。
リバプールというのは18世紀は世界有数の港町だったからね。
ナニで栄えたか知ってる?
そう、奴隷貿易。
でも面白いのこの建物のガワタではなくて中身。
中身が面白かったので、この建屋の全景の写真を撮り忘れたよ。

90r4a2733 鉄道とは全く関係ないんだけど、紡績をはじめとした古式ゆかしい機械がズラリと並んでる。

100コレはドイツのMiehleという会社の印刷機。

110

120このPlatt Brothersというのはイギリスの紡績機械を作る会社。
なんと創業は1770年だって!
今でもあって、従業員15,000人を抱える大手企業だ。

150日本経済の礎はナント言っても生糸と紡績だからね。
特に生糸に関しては、ダントツで世界一のクォリティを誇っていたのだそうだ。

160こういう古い機械ってのはカッコいいね。
重々しくて、頑固そうだけど、いい仕事をします…みたいな。
何しろウチの製品もいまだに真空管を使ってますもんで!

180_2コレは名古屋の「衛戍(えいじゅ)病院」の中の展示。
こういう古い看板とか広告ってのも実にいいよね。
「衛戍病院」というのは、旧陸軍が衛戍地に設けていた病院のこと。
しからば「衛戍」とはナニか?
大日本帝国陸軍の軍隊が永久に駐屯することを「衛戍」という。その場所が「衛戍地」。
この…といっても外観の写真がまたしてもないんだけど…衛戍病院は終戦後に連合軍に接収され、「国立名古屋病院」になった。
当然、軍隊とともに「衛戍」というシステムも言葉も無くなった。

190v他にもナニやら怪しげな医療器具が展示されているのよ。

200vコレはレントゲン関連の機械。
ちょっとカル・シェンケルっぽくてカッコいいじゃん?

210コレは「無声堂」という名の金沢の第四高等学校の武道場。
大正6年の建築。

220ちょうど何かのイベントをやっていて、「無声堂」どころかワイワイ若い人で賑わっていた。
『おれは鉄兵』に出て来るような、いかにも「道場」らしい道場だ。

230ブラジルはサンパウロから移設した日本人移民の住宅。
ウチにはとても仲良しの日系ブラジル人の女性がいてね、興味深く見学させてもらった。
チョット日本家屋っぽいのは、現地の日本人大工が作ったから。

240明治41年、781人でスタートしたブラジルへの移民渡航者は最盛期に年間20,000人にも上ったという。
コレらはコーヒーを栽培する道具。
辛抱強い日本人は想像を絶する過酷な生活に耐えたのだ。

250外観は日本家屋っぽくても、風土に合ったブラジル式の構造が取り入れられている。
この半分開放しているような屋根もそうなんだって。

260v最初に日本人を運んだ「笠戸丸」の資料も展示されている。

270「橋」にちなんだ人情話を集めた藤沢周平の『橋ものがたり』。
井上ひさしがこのアイデアを耳にして「やられた!」と大変悔しがったという。
いいよね~、藤沢周平って。
時々、無性に読みたくなる。
…ということで、マーブロの「橋ものがたり」を<前編>の新大橋に続いてひとつ。
イヤ、大したことはありません。

Hm コレは大田区の蒲田と川崎を結ぶ多摩川に架かっていた「六郷橋」。
明治5年に日本で初めて鉄道が開業した時、新橋・横浜間に架かっていた橋はすべて木造だった。
本当は鉄橋にしたかったんだけど、日本にはまだその製造技術がなかった。
さりとて、イギリスから輸入していたのでは間に合わない。そこで木造で架橋することに踏み切ったんだって。
そして鉄道が開通して、複線にする時に日本で初めての鉄橋が導入された。
コレがその日本で初めての鉄橋。

280ホラ!
またHamilton Windsor Ironworks。
日本にとってリバプールはビートルズだけじゃないんよ!え!マージ―で?…ナンチャッテ。コレが言いたかった。
橋ものがたり、終わり。

290この灯台は古いよ。
明治3年(1870年)の建設。
1858年にアメリカ、オランダ、ロシア、イギリス、フランスらの列強5か国と結ばれた条約によって各地に港が開かれたが、ヤイノヤイノと関税他についてうるさいことを言い出したもんだから、1866年に新しい条約を交わすことになった。
その新しい条約に「外国船のために灯台を作る」という文言が入っていた。
で、作った灯台のウチのひとつがコレ。
当時、日本には灯台建設の技術がなかったため、フランス人技師の指導を受けた。
だから風見鶏の方位を示す記号がN(north)S(south)E(east)W(west)ではなくN(nord)S(sud)E(est)O(ouest)とフランス式になっている…へんなの。

300この辺りでようやく3丁目。
このエリアで目を惹くのは西園寺公望(さいおんじきんもち)の別邸、「坐漁荘」。
ボランティアの人が色々と説明してくれて面白かったな。
実に細かいところまで公望の希望が組み込まれていて、建築の際にも監督が厳しかったらしい。
大工さんはイヤだったろうナァ。明治時代、最後の総理大臣だからね~。

320こちらは墨田区の東向島にあった幸田露伴の住まい「蝸牛庵」。
「蝸牛」ってのは「かたつむり」のことね。
はい、幸田露伴といえば、尾崎紅葉と並ぶ明治の文豪ですね。で、代表作は「五重塔」。
ココまでは誰でも知ってる。
でも、幸田露伴について、我々はそれ以上ナニを知っているというのだ?
「五重塔」すら読んだことがない私が言えた義理ではないが、ほとんどの人は「五重塔」で終わっちゃうのではないか?
それなのにナンでこんなに有名なんだ?…なんてことを、ココのボランティアの係りに人に話したら、「……ホントですね~」とのお答え。0r4a2687 港区にあった「北里研究所」を通りすぎていよいよ2丁目へ。
しかし、こんな建物が東京にもゴロゴロしていたんだもんね~。
ステキだったろうな~。

330ココもなかなかに見応えのある建物が並んでいた。

340明治31年建設の札幌電話交換局。
北の電話交換局といえば樺太の「真岡事件」。
コレは近々詳しくMarshall Blogで取り扱います。

350安田銀行会津支店。
安田銀行を創設した安田善次郎はオノヨーコの母方のひいジイちゃんだ。
ヨーコさんの父方のおジイちゃんは著名な銀行家の小野英二郎、ダディは東京銀行の常務。
手がつけられないほどのお金持ちのお嬢さんなのだ。
ちなみに凶弾に斃れたヨーコさんのダンナさんは元ビートルズのジョン・レノンさん…コレは誰でも知ってるか。
その前の旦那さんは誰だか知ってる?
先頃文化勲章を叙勲した作曲家の一柳慧(とし)。
もう好きにすれば良いじゃないか。
でもね、今の若い人…どころか若いミュージシャンもビートルズのメンバーの名前が言えない子が多いんだよ。

360コレも立派だったナァ。
東山梨郡役所だって。明治18年の建設。

380もうこの頃にはヘロヘロ。
朝、あの喫茶店でホットドッグを食べてから水以外何も口にしていないし、ズッ~ト歩きっぱなし、立ちっぱなしなんだもん!

390ほとんどウンザリしながら最後の1丁目へ。
しかし、コレもスゴイな。
昔の三重県庁舎。

400やった!
正門に到着!
ゴォォォォール!

410コレが明治村の正門なのよ。
一応、全部見た…ということで。
オイ、チョット待てよ~!
「全部見た」はいいけど、これからあの駐車場まで歩いて戻れっていうのか?
ずっと上りなんだぞ!
あ~、ムリムリ。無理です。
誰か車を持って来て!…というワケにもいかず…。

420有料とは知っていながら例のシャトルバスにご厄介になることにした。
チケットを買って…と。

430オイ、チョット待てよ~!
500円も取るのかよ~!タッケェな~。
と思ったら、1日何度でも乗り降りし放題なんだって。
バスの中ではかなりの名調子で運転手さんが建物の解説をしてくれる。
お年寄りなんかはコレを利用して見て回るんだね。
ナンのこたぁない、自分が「お年寄り」なんじゃねーか!

440ハイ、駐車場に到着。クタクタだ~。
オイ、ちょっと待てよ~!
これから東京まで運転して帰るんだぜ~!
 
ということで、今回の「私の〇〇」はライブ・レポートよりお先に終了させて頂きます。
最後までご高覧頂きありがとうございました!

450さて、ELLの方もいよいよ大詰め!
SNIPERを終えたトシさん、「みんな大丈夫?まだ元気ありますか?」
「オオ~!」客席からは元気な反応。

460vさっきからACEさんに代わってMCを務めているKAZUさん。
「今日のイベントにもいよいよリーチがかかったね。長い間お付き合いくださいましてありがとうございます。
トシと増井と赤松は同世代で、赤松が生前に作ったCDが3枚あります。
奥さまが『お聴き頂けるのであれば持って行ってください』ということで預かっています。
死ぬ間際までいい音を作っていました。
どうか皆さん、聴いてやってください」

465v12番目はDYNAGON!
待ってました!

470中野重夫

480v加藤剛

490v宮田叔侑

500v増井康博の4人がDYNAGON。

510vドヘヴィなサウンドはまさに「中京の重戦車」!

530ナニを演るのかと思ったら「Dynagon」。

520この曲はシゲさんと剛さんのバトルが見所なんだ。

540今日も組んずほぐれつ2人で暴れております!

550剛さん、会心の一撃!

560vMarshallとSGのコンビネーションでシゲさんも負けじと応戦。
もう最近は長いこと「ギターを欲しい」なんて思わなかったんだけど、近ごろメチャクチャSGが欲しいと思ってるのです。
理由は特にない。
だけど、ナンカ惹かれているんだよね~。
あ、アンプは大丈夫です。

570ヤスさんもタフだな~。
この巨岩がゴロゴロと転がり落ちていくような激しい曲でも涼しげにスティックをさばいてる。
これで10バンド目だからね。

580トシさんはひとつ少なくて9バンド目。
やっぱり元気だわ~。
見て、ステージの上下でシゲさんとギンギンに角を付け合わせてる。

590剛さん、渾身のソロ~!

600v1曲だよ。
15分で1曲。
コレで言いたいこと、演りたいことをすべて吐き出した。
カッコいいじゃあ~りませんか!

610さぁ、さぁさぁさぁさぁさぁ、もうカレコレどれぐらい押してるんだ?
んなことはどうでもいいか!
泣いても笑ってもいよいよ『Yasu&Tosh 生誕60周年ライヴクロニクル"生涯現役でいこみゃ~か"』の最後!
皆さん、一番最初に誰が出たか覚えていますか~?
覚えていない人はコチラを読んで復習してからこの先に進みましょう。
色々あったな~。コレで終わっちゃうの寂しいな~。

620v演奏前に主役の2人からひと言。
「最後まで本当にありがとう!リハからアクセル全開で演ってます。最後はGONZで〆たいと思います」

S41a2258 「みんなが還暦になった時に思い出してね…コレぐらいのことはできるって。赤松他、先に逝った人たちにも感謝の気持ちを込めて演ります」
S41a2259トリを飾ったのはキーボーズ・トリオのGONZ。

630Talkey Sakamoto

640Tosh

650Yasu

660v曲はアルバㇺ『Instrumental Trance Phenomena』のクローザー、トシさん作の「Circle of Mind」。
このアルバム、いいんだぜ~。
キーボーズのトリオというとThe Nice、Egg、ELP、Refugee、UK、Quatermas、Trace等々、歴史的にはそんなに珍しいモノではないけど、GONZはどれにも近くない独特の存在なんだよね。
トシさんとも話したんだけど、このアルバム、仕上がりがエラくワイルドで粗削りなのね。それがすごくカッコいいのよ。

670cdTalkeyさんの部厚いキーボーズサウンドに乗って…

690vトシさんが美しいテーマを奏でる。

730vそしてドラムが加わる。

710v曲はメジャーのミディアム・スロー。
コレを最後の最後に1曲勝負で持ってくるなんでズルくない?
感動してまうでにゃ~か!

680トシさんのソロが華やかに展開する。

700vTalkeyさんのピアノがどこまでも可憐で愛らしい。

720そして表情豊かなヤスさんのドラミング。
なんかギターがいないのにパット・メセニーの音楽を聴いているような幸福感に包まれる。
もしくはZappaの「Watermelon in Eastwr Hay」みたいな感動だ。

740vそのGONZ、今新しいアルバムをレコーディング中なんだって!
トシさんはEDENのTerra Novaをガンガン使ってくれているし、

750ヤスさんはもちろん愛用のNATALメイプルを使用。

760Talkeyさんもオルガン様に1987Xを使ってくれているようだ。

7703人の熱演が心を揺さぶる!

780終わった~!終わっちゃった~。

790トシさん、ヤスさん、お疲れさまでした~!

800最後はステージ全員集合。
ジャムセッションなんてなくていい。
もうコレでいいんだってば。
「おめでとう」を連発するワケでもなく、主役が挨拶を考えて来ないような実にリラックスしたお祝いのコンサートだった。
ま、確かに予定をはるかに超過してかなりの長尺となったが、イベントはある程度仕方ない。
ヘタをするとここから、「ハイ、じゃ、そっちから全員ひとことずつ…」なんてイベントもあるからね。
もう音楽で十分語ったハズなんだからそんなことしなくていいの!
810トシさんとヤスさんは色んな音楽を演ってきたんだね~。

815しかし、うらやましいね。
昔からの仲間がこうして集まって音楽で友達を祝福するなんて。

820コレも名古屋だからなせるワザでしょう。
東京や大阪ではなかなかこうはいかない。東京や大阪は集まって来る場所だから、いつかみんないなくなっちゃう。
それに規模が大きすぎる。
その点、名古屋は丁度いいサイズなんじゃないかしら?
才能ある人材も確保できるし、規模が大きくないゆえに横のつながりが強固になる。
カッコよく言えば、60年代のロンドンのロックシーンみたいなモノか?アメリカの都市だと広すぎちゃう。
ケンカしちゃうとやりにくいだろうけどね。
さらに「尾張名古屋は芸どころ」だから!
名古屋はある種、音楽の都なのかも知れないよ。
そもそもいいライブハウスが多いもんね。
コレが今シリーズ最後の脱線になるけど、歴史をひも解くとその理由がわかる。
享保年間、江戸では8代将軍吉宗(「暴れん坊将軍」ね)が前代未聞の緊縮財政をひき、爪に火を灯すような倹約を強要していた頃、尾張徳川家7代藩主の徳川宗春は、祭りや芸能を奨励し、ジャンジャン消費を推進したんだね。
遊郭や芝居小屋も公認して名古屋に芸能ブームを巻き起こした。(江戸では風紀を乱すとして、歴史的に芝居小屋の規制も厳しかった)
この伝統が息づいているに違いない。
でも、コレは宗春のヤキモチによるモノで、吉宗への当てつけでこんなことをしたのかも知れないよ。
吉宗は徳川宗家の出身ではなくて、宗春と同じ徳川御三家のうちの紀伊の出身だから。
 
そして、名古屋にはうまいもんがたくさんある。
今回も白川で「ひつまぶし」を頂きました!

830もうひとつ。
仲間がいるから続けているからか、それとも続けているから仲間がいるのか、どちらかわからないけど…両方かな?…とにかくみんな音楽から離れていないところがスゴい。
何事も続けなければ何にもならないもんね。
それにはやっぱり健康第一ですわ。
どんなにいいギターを持っていても、健康でなくては弾くこともできやしない。
  
13ものバンドを見ていて、私も久しぶりにバンドやりたくなっちゃったよ。
私とバンドを組むとMarshall GALAに出れるよ…こういうのを「職権乱用」とか「公私混同」とかいうんだけどね。

840最後に主役の2人から本当に「ひと言」。
「チョット疲れ切っています!みんな、どうもありがとう…最高!」

860v「みんな、覚えておけよ!みんなもコレをやるんだぞ!」

850vハイ、記念撮影。
きっと赤松さんもどこかにいらっしゃると思うよ。
みなさん、最後までお疲れさまでした!

870超末筆になってしまいましたが…
トシさん、ヤスさん、還暦おめでとうございます!
これからも名古屋においてのギンギンの音楽活動を楽しみにしています。
とにかく健康第一!
GONZのニュー・アルバム楽しみに待っています!

880<おしまい>
 

200_3
(一部敬称略 2018年9月8日 名古屋Electric Lady Landにて撮影)