SHOW-YA『REVENGE TOUR』 <後編>
SHOW-YA『Revenge Tour』千秋楽のレポートの<後編>いきます。SHOW-YAの「Revenge」が着々と進んでいる。
前半は「BAD BOYS」と「流星少女」の2曲以外はすべて『AURORA』の収録曲で固めた。
そして、後半に入りまた『AURORA』に戻る。
「皆さん、楽しんでますか?
ここいらでバラードを演りたいと思います。
耐えがたいことが起こったりするけど、心だけでもつながってその人を思い続けることはとても大事なことではないか…と、思って作った曲です」
曲は「Voice」。
恵子さんが東北大震災の被災地に設置された電話線のない黒電話を紹介したテレビ番組にインスパイアされて書いた曲だ。
情感豊かな歌い回しは天下一品。
ハードな恵子さんもいいけど、静かな恵子さんもまた素晴らしい。
可愛いらしいルックスからは想像できない硬派なプレイがステキ。
キャプテンは曲間のソロでもギョっとするようなアグレッシブなフレーズをヒネリ出すんだよね。
1年ぶりに拝見したア・カペラのソロ。
いつもながらの音楽性に富んだスケールの大きい仕上がりだった。
今回はいつもとは雰囲気をガラリと変えてディスコ調のオケに合わせて大暴れ。
mittanのドラム・ソロも人気のコーナーだけあって観客の視線が熱い!
ココで「You Turn me Over」に乗ってメンバー紹介。
このコーナーもスキ!
「SHOW-YAのメンバーを紹介します!」
「オン・ドラムス…オン・ドラムス…ミッタン!」
「還暦、もうすぐ還暦!…キャプテン!」
も~コレばっかり。
ちなみに「キーボード」は、楽器単体として表現する時は、いつでも「キーボーズ」と複数形で使うのが一般的に正しい英語。
こないだCONCERTO MOONの島さんが自分のバンドのメンバー紹介で「オン・キーボーズ!」と複数形でやったのはうれしかった。
チョット脱線ね。
ポール・マッカートニーとスティーヴィー・ワンダーに「Ebony and Ivory」というヒット曲があるでしょ?
つい先日、喫茶店で流れているのを耳にしてフト気が付いた。
アレのサビ。
「♪Ebony and ivory live together in perfect harmony, side by side on my piano keyboard, oh Lord, why don't we?」
コレは「keyboard」と単数形なの。
鍵盤楽器として扱うのであれば「keyboards」とするのが自然であろうし、ましてや白と黒の鍵盤が複数並んでいる状態を指すのであれば複数形にするべきだと思ったワケ。
で、考えた。
私なりの意見は、鍵盤が付いているあの部分を楽器でも鍵盤の連なりでもなく、ピアノのいちパーツとして考えているのではないか…と。
そうですよ、私はいつもこんなことばっかり考えているんですよ。
ドラムとボーカルも「drums」や「vocals」と複数形で使うのが一般的な英語。「vocal」は「歌い手」という意味ではなくて、「歌のパート」という意味…のハズ。
恵子さんはsun-goさんが紹介。
「可愛く紹介しようと思ったのに!…SHOW-YAの『元』じゃないです…『現役』のヤンキー、けい!」
すかさず…「熟女ナメんなよ~!」
よし!キマった!
「そしてSHOW-YAには6番目の大切な、大切なメンバーがいます!
アンド…アンド…アンド…YOU~!
We are SHOW-YA!
まだまだ命ある限り、魂ある限り、突っ走って行くよ~!
みんな、ついてこいよ~!
ワン、ツー、スリー、フォー!」
こういうSHOW-YAのポップでハードな曲は楽しいね。
そして、よくできた曲は古くならない。
「今日はどうもありがとう。宴もたけなわ…」
「エエ~!」
「うるさいッ!」
よし、コレもキマった!やっぱコレがないと。
「心の中の声はみんなともっと長く一緒に過ごしたい…と言っているのよ。皆さんと同じ時間を共有していることをうれしく思っています」
「最近は音楽業界が大変じゃない?CD売れなくて…。マァ色々とその辺りのことが言われているじゃない?でも音楽には無限の可能性があると思っています。
そんなSHOW-YAについて来てくれます?一緒に夢を見ちゃいます?」
「イエ~イ!」
「それでは一緒に夢を見ましょう!」
「All Together Now」だ!
この曲は川崎の野外ステージでアコースティック・バージョンで披露してくれたけど、もしかして電気バージョンを東京で5人で演ったのは初めてかな?
どんどん続く!
「オラオラオラオラオラ!ボケっとしてるとハッ倒すぞ!」…なんて下品なことは恵子さんは決しておっしゃらないけど、「DAY BREAKER」はそんな曲。正統派ブリティッシュ・ハード・ロックだよ。
「オラオラオラオラオラ!若い連中はこういうロックを聴け!」…なんてことは恵子さんはおっしゃらないけど、「DAY BREAKER」はそんな曲。
sun-goさんのハード・ドライビン・ソロ!
この曲、まさかの転調があまりにもカッコいいぞ!
「嵐」ポーズ!
おかげさまでこのあたりのワークはもうマスターしたんだけど、今回、恵子さんのモニターを乗せたステージ中央のデベソと一番前のお客さんの席の間にほとんど隙間がなくて、移動にエラく難儀した。
よかったよ~、5kgほどダイエットしといて~!目標はもう5kgなんだ。
一番前のお客さん、あの時はどうもありがとうございました!
もうこのあたりの展開はお客さんも勝手知ったるところ。
新しい曲をジックリと味わって、定番のエキサイティング・ナンバーで爆発と相成る。
やっぱり定番のシーンってのはいいもんだね。
みんなもう展開を知り尽くしているんだけど盛り上がっちゃう。それが「定番」というモノ。本編の最後を締めくくったのは…「Fairy!~~!」
恵子さんが飛び出るフォーメーション。
ココの流れはいつ見ても、そして何回見てもカッコいいね。
「♪濡れた髪 かきあげて 見つめあえば」…りんごのように赤い照明がドラマチックに「Fairy」を演出する。
※コレ一応、「髪」つながりで島崎藤村を意識して書きました。
さ~て、クライマックス!
ワンマンでは1年ぶりとなるこのお2人のサオ回し。
いくよ~!
アンコール。
由布院で買ったタオルを首にかけて…「今日はどうもありがとう!今年のSHOW-YAのワンマン・ライブはコレで最後ですが、12月6日にリキッド・ルームでMary's Bloodの企画イベントに出演することになりました!」
大きな歓声!
「アルバムの中で演っていない曲がまだひとつあるので演りたいのですが…」
「新しい一歩を踏み出すその先には何かが待っている…そんな歌です。私は同じ所に止まっているのがイヤなのですが、SHOW-YAもそんなバンドです。よかったら一緒に歌ってください」と曲に説明を加えながら恵子さんはアコースティック・ギターを手にした。
曲は『AURORA』のクローザー「ON MY CROSSROAD」。
ジックリを恵子さんの歌に耳を傾ける観客の皆さん。
「♪もう迷わずにこの道を行こう」
sun-goさんのギターが実にいい具合に絡まって曲に深みを与えた。
「コレが私の道。どうもありがとう!まだあと1曲、みんなが知ってるヤツ…激しいヤツ…まだ演ってないよね。演る?コレで止めてもいいけど。」
演るよね~。
まだ出て来てない1曲とは「限界LOVERS」!1年ぶりの5人SHOW-YAのワンマン!
コレが締めくくり!
そして、1枚目のアルバムの『AURORA』のレコ発ワンマン・コンサートを足掛け2年で完遂したということで…
SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト
リベンジ完了。
SHOW-YAのリベンジは北の空に妖しく輝くオーロラのように美しかった。
今回のsun-goさんの轟音もMarshallがサポートさせて頂きました!
アンプ・ヘッドのJVM410Hと…
さっき恵子さんが告知した通り、次回のSHOW-YAは12月6日の恵比寿リキッドルーム、『Cross the Line』というMary's Bloodのイベントです。
映画で始まった今回のレポートなので最後は舞台、つまりミュージカルで〆ましょうか?
トム・ハンクスが主演を務めたファンタジー映画、『ビッグ』のミュージカル版に「Cross the Line」という曲が入っててね。
「Cross the Line」というのは文字通り「一線を越える」という意味。
ある朝、起きたら大人になっちゃった主人公のジョッシュに彼女ができて…そして一線を…と、マァそういう意味を示唆している曲。
私はコレをブロードウェイで観たんだけど、どれも曲がすごく良くてね。
劇場を出て、すぐにタイムズスクエアのレコード屋にオリジナル・キャストのCDを買いに行った。
カッコいいべ。でも、タイムズスクエアにはもうレコード屋なんてスッカリなくなっちゃったんだろうな。
ニューヨーク…久しぶりに行きたいけど、今は由布院でユックリと温泉につかった方がいいかな?イヤ最早近場で熱海でもいいや!温泉が恋しい季節だ!
皆さん、お風邪など召さぬよう…思い出の有楽町からさようなら!