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2018年12月21日 (金)

I Don't Like Mondays. 2018 A/W TOUR "A GIRL IN THE CITY" 神奈川公演

 
これまでにも何回かMarshall Blogに書いているが、母と家内の出身地ということで私は幼い頃から横浜にはとても馴染みが深い。
それゆえ「みなとみらい」と呼ばれて久しい桜木町周辺の変わりようには驚きを感じざるを得ない。
ホントに変わっちゃった。
桜木町のお隣の関内駅前の横浜公園…下の横浜スタジアムがあるところね…ココなんか、「港崎遊郭(みよざきゆうかく)」という遊女町があったんだから。
もっともコレは安政年間にオランダ公使のリクエストを受けて作られたモノなので、サスガの私も見たことがない。

Ykでも、黒澤明の『天国と地獄』に出て来る昔の伊勢佐木町の光景なんかは結構覚えるナァ。
山崎努扮する誘拐犯が、被害者のひとり三船敏郎が演ずる「権藤さん」を見つけ接近し、タバコの火を借りる。
権藤さんはその火を借りた男が自分の人生を台無しにしようとしている誘拐犯だとは知らない。
尾行していた仲代達也の役どころの戸倉警部が、犯人のそのふるまいを目の当たりにして「正真正銘のチクショウだ!」と悔しがるシーンね。
その後、犯人は目印となる赤いバラ(カーネーションだったかな?)を胸に指して麻薬の売人に会い、ヘロインを入手し、黄金町のアヘン窟へと向かう。中毒患者に致死量の純度の高いヘロインを実際に投与してその効果を確かめるためだ。
あ~、こんなことをやっているとキリがなくなってしまう!…というぐらい好きな映画。
この作品は室内での撮影が多く、黒澤監督の好みのパンフォーカスで撮るためには膨大な量の照明を必要とし、撮影現場の室内は灼熱地獄と化したらしい。
画面の隅々までピントを合わせるためにはレンズを思いっ切り絞らねばならない。そうすると、カメラに入ってくる光の量が減り、暗い画質になってしまう、
そのために大量の照明器具を使用して被写体を思いっ切り明るくするのだ。
そのおかげで、役者さんたちはみんな目を傷めてしまったそうだ。
役者さんも大変ね。

Hlもうチョットやると、この映画の原作はエド・マクベインの『キングの身代金(King's Ransom)』という作品。
随分昔に読んでみたけど、映画の方がケタ違いにおもしろかった。
もし、まだ『天国と地獄』をご覧になっていない方がいらっしゃったら是非!
「観ずに死んでいくにはモッタイなさすぎる1本」です。

92kr今日はその横浜のランドマークタワーから。
このビルもオープンして25年も経つんだって。
そして、下の写真はランドマークタワーのショッピング・モール。
今年も東京ビッグサイトで10月に開催された楽器業界最大のイベント「楽器フェア」は4回前の2011年まではパシフィコ横浜で開催されていた。
池袋のサンシャイン・シティから移ってきたその初回は2003年のことで、まだ地下鉄が開通しておらず、会場のパシフィコ横浜から桜木町の駅まで下のモールを通って歩かなければならなかった。
元気な時なら何の問題もない距離なんだけど、朝から夕方まで丸1日立ちっ放しにした足腰に歩かせるにはあまりにもツライ距離だった。
だからこの光景を目にするとあのツラさを思い出しちゃうの。
翌年には地下鉄が開通し、その次の楽器フェアは大分ラクになった。

10そんなこんなで5回ほどの横浜の楽器フェアに通ったが、建物の5階にホールがあるなんてゼンゼン知らなかった。
その名も「ランドマーク・ホール」。
20今日はI Don't Like Monday.のワンマン・コンサートに訪れたのだ。
チケットはソールドアウト。

30ロビーに並んだオリジナル・グッズの数々。
ハハハ、「FRIDAY LOVERS」か…。
私は今の仕事をするようになって完全に曜日の感覚がなくなっちゃったからな~。

40

509月8日に配信リリースされた「A Girl in the City」のビジュアルをモチーフにしたツアーのオブジェ。

60ハイ、ジャンプはダメですよ~!
そんなにヤワな建物には見えないけどね。

70客電が落ち、ほぼ時間通りメンバーがステージに現れショウはスタートした。

80YU

90vCHOJI

100vKENJI

110vSHUKI

120vCHOJIくんはMarshall。
それこそ先日の楽器フェアで新製品のORIGINのデモンストレーションを担当してくれた。

130vCHOJIくんのMarshall。
ヘッドは1987X、スピーカー・キャビネットは小ぶりの2×12"、1922。
1922は元々はこうして使用するモノではなく、JCM900時代のコンボ・モデルのエクステンション・キャビネットだった。
だからチョット不思議なサイズになってる。
同じ2×12"の1936より小さい分よりコンパクトな鳴りになるのが特徴だ。

140オープニングは「So Bad」。

150「I DOn't Like Mondays.です!横浜、どうですか?オレたち調子いいんですよ!
横浜公演、楽しみにしていたんですよ!」
全国ツアーは2年ぶりなのだそうだ。

160総立ちの客席に向けて放った2曲目は「We Are Young」。

170_wayさらに3曲目は「Prince」。
おおよそMarshall Blogっぽくないシャレオツなサウンドが続く。

180vそして、モロにMarshall Blogっぽいギター・ソロ!

190続けて「Girlfriend」。
こういうサウンドをレッド・ツェッペリンと同じ楽器編成で演っちゃうところがいいんだよね~。
CHOJIくんはバックではレスポールでひたすらカッティング…

190_gfそして、ソロではハードにキメる。
このコンストラストが実にカッコいいのだ。
1987Xと1922のコンビネーションをすごくうまく使いこなしてくれているのもうれしい。

200v「オー、オッ!」と早くもお客さんとコール&レスポンスの儀式。
「男性陣どれぐらいいますか!」

220「オー、オッ!」
女性客が圧倒的に多いが、なんのなんの男性客も負けていない!

230続いて「Lemonade」。
ロマンチックな歌詞だな~。

240YUさんの前で英語の話題は禁物かもしれないけど、「レモネード」でひとつ脱線。
「レモネード」は「ラムネ」の語源…なんてことではなくて。
「When life gives you lemons, make lemonade」という英語の格言がある。
やや意訳すれば「人生、レモンに出くわしたら、それでレモネードを作っちゃえ!」ということなんだけど、日本では「さわやか~」ないいイメージの「lemon」は英語では「酸っぱいもの」として良い意味には使われず、「欠陥品」とか「不快なモノ」を表す単語として扱われる。
だから、「酸っぱいレモンは甘くレモネードにしておいしく飲んじゃえ!」という意味になって、コレ、格言の意味としては「七転び八起き」に近いモノがあるらしい。

240_2le6曲目の「Golden Life」ではメンバー全員がドラムを演奏。

250CHOJIくんもピックをスティックに持ち替えて完璧なドラミングを見せてくれた。

260vショウの中盤はゆるやかに展開した。
「My Girl」からお客さんの携帯電話のライトがきれいだった「Sing」。

310_si「最近ボクが感じたことを共有したいと思います。
近頃、絵を描いています。頭の中に想像したモノを描いているんですが、なかなかうまく行かなくて…描いては消し、消しては描いていました。
最近はイケてる絵が描けてきました。
すると、失敗しても何も心配しなくてもいいんじゃないか?と思えるようになってきたのね。
次はイケてる自分になれる…と思う。
だから、みんなも失敗を恐れず、ナンでもチャレンジしてみよう。
その方が楽しんじゃない?」
ちなみに偉大なるフランク・ザッパは幼い頃、音楽の譜面は絵だと思っていたそうだ。
それで音楽家になって、自分が描いた絵を何人かのミュージシャンに見せて好きに演奏させたところ、各々があまりにも違う音楽を演奏したためガッカリしたとか。

270しっとりと「Life」。

320v伴奏はCHOJIくんのピアノ。
芸達者だね~!

330_kiそして、ショウは後半に突入!
お待ちかねのノリノリのコーナーだよ!

350_tnまずは「Tonight」。

360ステージの上下をリズミカルに移動しながら熱唱するYUさん。

430CHOJIくんのギター炸裂!イケイケ~!

380v「Love Yourself」ではYUさんもギターをプレイ。

390vリズム隊も鉄壁のプレイでバンドをドライブさせる。
410v

400v「Freaky Boy」…

415おかしかったのは警備の方。
お客さんが飛びあがりそうになるとそこに走って行って下のボードを見せるワケ。
そんなに揺れるのかしら、このビル。
まぁ、25年も経ってるからナァ…そんなバカな。
ちなみに私たちが若い頃は、コンサートの時イスから立ち上がるのも禁止されていました。
「飛び上がる」だなんて、それこそ「飛んでもない」…お後がよろしいようで。

370KENJIさんのシャープなベース・ソロや…

280_mgSHUKIさんのスキルフルなドラム・ソロもフィーチュア!

S41a2892 曲は間断なく「A Girl in the City」…

420_fb「One Thing」へと続いた。
もちろん警備の人はあのボードを片手に大変忙しそうにしていた。

300v本編はこの後、「Tokyo Brothers」と「Don't Look Back 」の熱演で全16曲のプログラムを終了した。

470v

440v

450v

460vすごい歓声!

480アンコールは全員お揃いのTシャツをを着て登場。

490「A Girl in the City」の赤いバラ…この曲は本編で演ってしまったのでアンコールでは「Fire」と「On My Way」を披露。

500v

510v

520v

530v全18曲。
いつもコッテコテのヘヴィ・メタルやハードロックだからね~、とても新鮮な2時間でした。
そう、コンサートはこれぐらいの時間がちょうどいい。アンコールを含めて2時間。
「もうチョット聴きたいな~」というところで止めて「また観に来よう!」とお客さんに思わせるのがプロというものです。

540最後は記念撮影。
 
I Don't Like Mondays.の詳しい情報はコチラ⇒Official site
550

200 
(一部敬称略略 2018年11月3日 横浜ランドマークタワー・ホールにて撮影)