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2018年10月 5日 (金)

THE ROCK 'N' ROLL CRAFT BEER~Marshallのビール!

 
日本のことが好きな外人は少しでも日本の文化を吸収しようとしてか、簡単な日本語を覚えようとする。
ま、我々も海外へ行くとよくそんなことをするよね。
そういうシーンによく出くわすのが、食べ物屋さんだったりする。
その目的は、食べ物の名前を現地の言葉で覚えようとするのがひとつ。
もうひとつは、自分でオーダーをしたがるんだよね。
で、男性の場合に必ず必要な表現として「Can I have a beer?」がある。
つまり「すみません、ビールください」ね。
この時肝要なのは、「beer」を「ビヤ」とは発音させずに「ビール」と言わせる。
コレが結構おもしろい。
どうなるかというと、必ず「スミマセ~ン、ビールウくらっさい!」となる。
英語を話す連中は、最後の母音をハッキリ発音する単語がないので「ビール」の「ル」をハッキリ発音しようとすると「ルウ」と長母音になってしまう。
そういえば、レッチリのチャド・スミスには音楽出版社に勤めるブラッドというお兄さんがいて、よくふたりで食事をしたり、飲みに行ったりした。
そのブラッドが勤める会社は、日本語の勉強に熱心な人が何人かいて、東京に来るとブラッドも必ずコレをやっていた。
歩み寄るウェイトレスを捕まえて、「シゲ、聞いてて、聞いてて!『スミマセ~ン、ビールウくらっさい!』」って。
それとブラッドはトンカツが大好きで、「いもや」でもやってたな。
「スミマセ~ン、トンキャチュくらっさい!」
「ウィーッス」
ってな具合。
 
で、この日本語の「ビール」という言葉。
元はオランダ語の「bier」で、その元は「飲む」を意味するラテン語の「bibere」なのだそうだ。
でも「ビヤホール」とか「ビヤガーデン」って言うじゃない?
この「ビヤ」は英語なのよ。
ここでも外来語が変なことになってる。
コレは明治時代にはビールを英語の「ビヤ」で呼ぶことがあったからなのだそうだ。
その名残りが「ビヤホール」とか「ビヤガーデン」という言葉なんだって。
ところで、明治元年に「商品」として初めて日本に入って来たビールはイギリス製だったそうだよ。
「日本最初のビールはイギリス」とつなげたところで…。
 
オイ、ちょっと待てよ!
 
…と、キムタク風にそうも言いたくなるのが今日の話題。
イングリッシュ・エールの大ファンの私としてはそうも言いたくなる情報なのだ。
あ、ちなみにイギリスの人たちは「ビール」のことを「ビヤ」というより「エール」って呼ぶんよ。
イヤ、そうじゃないな…それよりも、いきなりビールの種類を名指しすることが多いということか。
「ラガー」とか「ビター」とか「スタウト」とか「IPA」とか…さすが!
イギリスはビールの国なのだ。
だからこないだのNAMMの時に、入ったレストランに瓶ビールしか置いていないのを知ったウチの社長がいつもの冷静さを失い、あからさまにイヤな顔をして、「コレはないのか?コレはッ?」とハンドパンプのバーを押し下げる仕草を数回して見せたのもうなずける。
アレは実に面白かった。
イカン!前置きが必要以上に長くなってしまった。
 
エエイ!
ハッキリ言って、Marshallがビールを始めちゃったのよ!
ま、冷蔵庫があるんで中に入れるモノも作っちゃいました…ってなところか?
イヤ、そんなことはない。
以前にもMarshallビールがあって紹介したことがあった。
あの時はフランスのビール業者の製品だったが、今回は違う。
GenuineなMarshallのビールなのだ!

10 以下は公式ウェブサイトから訳者註を交えて…
 
 
THE ROCK 'N' ROLL CRAFT BEER

優れたギタリストが舞台の中央に立つことができるようにしたギター・アンプを作り出し、1962年に音楽の世界を変えたMarshall。
ロックの誕生です。
それからというもの、ミュージシャンたちは観客を楽しませるために自らの血と汗と涙を流し続けて来ました。
ソロソロその努力に感謝の意を表す時が来たのでは?
そこで生み出されたのが音楽とともに楽しむ我々のクラフト・ビールです。
ライブの最中でも、爆音の演奏中でも、はたまた仲のよい友達とお気に入りの音楽を聴いている時でも…Marshallクラフト・ビールは我々のアンプのようにラウドでどんなシーンにもマッチします。
 
Marshall Rock'n'Roll ビールが音楽好きの皆さんのことを念頭に置いて作られているのは、私たちのアンプと同じです。
強力な3種類を用意しました。
AMPED UP LAGER、FULL STACK IPA、そしてJIM'S TREBLEの3種類です。
すべてシグネチャー級のスグレモノです。
(訳者註:ココの原文は「signature attitude」という表現が使われているんだけど、向こうの人はサインが命でしょ?我々の実印みたいなもので、他に2つとないことを示す証なワケ。そんな大切なサインを入れるぐらい他とは違ったモノですよ!ということを言っています。
判子の文化の日本では、ホイホイと簡単にミュージシャンのシグネチャー・モデルを作っちゃうけど、向こうではトンデモナイ話なんです)

音楽と飲み、友達と飲み、責任を持って飲み、そしてラウドに飲もうじゃないか!

80 そして、その3種類のビールが紹介されている。
まずはラガーの「AMPED UP LAGER」。 

9rrc クラシック、クリスプ、そしてクリーン。
4種類のホップがステージ・フロント、そしてステージ・センターにあなたを押し出すのを待っています。
それらと天翔けるシトラスのリフとのコンビネーションがひと口でアナタをROCKします。
 
完璧なバランスのラガー。ピリっとしたアメリカとドイツのホップ、シトラスのデリケートなフィニッシュで唯一無二のリズム・セクションを形成します。
これぞラガーのロック・スター!
20<醸造に関するデータ>
★原材料
 ●内容物:水、麦芽、ホップ、イースト菌
 ●モルト:ラガー・モルト
 ●ホップ:マグナム、シトラ、イクアノット、カスケイド
 ●アルコール度数:4.6%
 
<お味>
 ●色:金麦色(訳者註:=Golden straw。そうか、日本の「アレ」はココから来ているのか…)
 ●香り:フルーティでフレッシュ。シトラス(柑橘系)・ホップの香り。
 ●風味:クリスプ(切れ味よし)、ドライな仕上がりでフレッシュな柑橘系。
 ●IBU:33 (訳者註:「IBU」は「International Bitterness Units」の略で「国際苦み単位」という、「そのビールがどれだけ苦いか」を表す数値。 ASAHIのスーパードライは16だそうだ。だからアレより倍が苦いということ。コレが苦いビールの代名詞の「IPA」になるとどれだけの数値になるか楽しみだ)
------------------------------------------------------------------- 
  
スゴイね。ホップのことまで詳しく表記されている。
また、こういうチャートでビールの味を可視化しているとことろがあまりにもアッパレだ。それだけ消費者がビールに関する共通項を持っているということ。
ただ飲んでオシッコをしてればいい…というのとはワケが違う。
日本と比べるとビール文化においては雲泥差だね。
あの昼間っからパブでたむろしているおジイさんたちもこのあたりのことを知ったうえでチビチビやってるんだな~。
 
イギリスのパブに行くと、必ずエール毎にアルコール度数が表示されているのね。コレは法律でキマっているらしい。
それと同様に、「ビール」と名の付くモノの商品の成分表示はココまで明記することがキマっているのかも知れない。
それだけ彼らにとって大切な飲み物なのよ。
だから、発泡酒とか第三のビールなんてのは、連中には奇形にしか見えないと思う。
あ、ちなみに私はド平民だけど、そういう「ビールもどき」は一切止めた。
昔は「ビールより安い!」と喜んでいたけどね。自発的には絶対に飲まないようにしている。
また、彼らの食品に対する意識の高さね。オーガニックの本場のひとつであるイギリスは、アミノ酸がどうのというレベルではなくて(日本のスーパーやコンビニに置いてある食品のほぼすべてに盛大に使われているグルタミン酸ナトリウムの使用は国で厳禁している)、土から健全にしなければならないという意識を持っている。
でも、そうした完全なオーガニック食品は高価なので、結局は平民には手が届かない局面が多いみたい)
 
ハイ、2番目。
「FULL STACK IPA」…出た!
IPAは「Indian Pale Ale」の略ね。 

50お味のほうはこれ以上ラウドになりません。爆音をスタックしたフルーティなダブルIPAのパワーを感じでください。
完璧な自己主張の強さ、3種類のモルトと5種類のホップが完璧な苦みのシンフォニーを奏で、トッフィのような後味を残します。(訳者註:「トッフィ」はあの食べたら一発で虫歯になりそうな硬いキャラメルみたいなお菓子)
思い切りボリュームを上げてオバードライブさせてください。そして、リラックスしてホップの苦みがフィーシュアされたIPAの三段積みを楽しむのです。

40
 
<醸造に関するデータ>
★原材料
 ●内容物:水、麦芽、ホップ、イースト菌
 ●モルト:ペール、ヴィエナ、ライト・クリスタル
 ●ホップ:センティニアル、シトラ、モザイク、ギャラクシー
 ●アルコール度数:6.8%
 
<お味>
 ●色:金銅色
 ●香り:桃と柑橘系に若干のキャラメルの風味
 ●風味:フルーツサラダ、中庸の苦さにトッフィの風味
 ●IBU:52
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ん~、ECフレットのラベル!
カッコいいな~。
IBUが52か…それほど苦くないのかな?
よなよなの姉妹品の「インドの青鬼」というIPAのIBUが56だって。飲んだことがあるけど、大した苦さではなかったので、52ならマァそれほどではない…ということか?
大好きな浅草のCAMPOINという地ビール屋で飲んだIPAは強力だったナァ~。IBUが2000ぐらいあったんじゃないの?
アルコール度数も高く、最後まで飲むのは完全に「苦行」だったわ。
でもIPA好きです。
 
そして最後はJIM'S TREBLE。

9guv ガヴァナー(ジム・マーシャルのニックネーム=オヤっさん)だけの一品。このトリプル・ブロンド・ビター(ビールの種類のひとつ)は、あなたの味蕾をジラすMarshallの特有のトーンで醸造する、究極の強打者の組み合わせでできています。
並外れた醸造技法が深い金色を演出します。
JIM'S TREBLEは、臆面もないほど大胆で、そしてこの上なく満足な風味を生み出す新しいホップのバリエーションを使用しています。
オーツ麦と小麦の調和…パンチの効いたシトラスとウォームなスパイスの音色をあなたに。
コレはコワがり屋さんのためのモノではありません。
コレは強く、ジム・マーシャルのような唯一無二で創造性に富んだトリプル・ブロンドなのです。
この上なく「Rock 'n' Roll」なのです!

60<醸造に関するデータ>
★原材料
 ●内容物:水、麦芽、砂糖、オーツ麦、小麦、パクチー(やめて!)、陳皮、イースト菌
 ●モルト:ペール、オーツ麦、小麦
 ●ホップ:マグナム、シチリアン・ウルフ、ヒュール・メロン、ハラタウ・ブラン
 ●アルコール度数:8.6%
 
<お味>
 ●色:深みのある金色
 ●香り:キャンディ、スパイス風味、シトラスが見え隠れ。
 ●風味:モルトの甘さ、オレンジ、スパイスの隠し味。
 ●IBU:25

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どうして「Treble」なのか…。
我々、音楽に携わっていると「treble」と聞くと即座に「高音域」のことを連想してしまうが、「treble」は「3重の」とか「3倍の」とかいう意味。「triple」といっしょ。
で、「Triple Blonde」とというビールの名前の「triple」と、音楽の「高音域」を意味する「treble」を引っ掛けてあるんだね。


以上。
今、晩酌を止めてるんだけど、これならただひたすら飲んでみたい。
ラガーはだけ缶なんだね。
やっぱりエールってのは瓶詰めに向いていないのかな?
イギリスのビールってあまりお店でみかけないでしょ?
あってもすごく高い。イギリスでの値段を知っているこっちとしてはやっぱり躊躇しちゃう。
ドンドン入れて安くして欲しんだけど、なかなか入ってこないよね?
不思議に思って輸入ビールを扱っている店のスタッフに尋ねてみた。
どうもワインとの兼ね合いらしい。
ワインの輸出が盛んな国は、単価の高いワインを中心に、荷物の隙間にビールを突っ込んで送り出してくる。
「イギリス・ワイン」なんて聞いたことないでしょ?
あそこは寒すぎてブドウが植生しないのかな?
それでイギリスからはワインの輸出がないため、それにつられてビールも入ってこないんだとか…。
ホントかどうかは知らないよ。
でもそう聞いた。
だったらスコッチと抱き合わせで、あるいはジンでもいいわ、イングリッシュ・エールをドンドン入れて欲しんだよな~。
賞味期限の問題もあるんだろうな。
 
さて、この3種類のMarshallのビールを味わえる日が来るかな?
今のところ情報はありません。
Marshallの冷蔵庫で冷やしてさ、おいしいヤツを頂きましょうよ!
 

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