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2018年12月10日 (月)

私の講義に、ついてこれる?~Yuki先生の『ギターとテクニック』

 
今日は何の日かご存知か?
今からちょうど50年前の1968年12月10日、府中で「三億円事件」が発生した日だそうだ。
オジちゃんは当時小学校1年生。まだ、校舎が木造だった。
6歳の子供には世間でナニが起きたのかシカとはわからなかったが、何しろ上へ下への大騒ぎだったことはよく覚えている。
「3億円」なんて言ってもそもそも一体いくらかがわからない。
今の価値だと「20億円」にも上るらしい。
いつもこのモンタージュ写真を見ると、本当にこの写真に似ている人は長い間相当迷惑したのじゃないかと思う。
…と思ったら、この写真ってモンタージュではなくて、実在した人の写真だったんだってね。

3oku事件を知らないであろう若い人のために簡単にあらましを書いておくと、今から50年前の今日、現金輸送車が偽装した白バイに停められ、積んでいた東芝(当時、東京芝浦電気)の従業員のボーナス約3億円が強奪された事件。
この出来事って、事件そのもので死傷者が出たワケではないし、再保険が何重にもかけられていて、事件の翌日には東芝の従業員にボーナスが支給されるなど、血なまぐさく悲劇的なシーンがないところがまたスゴかった。
以前にも書いたことを覚えているが、後に望月三起也の『ワイルド7』の「緑の墓」の中で、「私があの三億円事件の一部を担当した」と、頭脳明晰な受刑者が言うシーンがある。
子供ごころに、「うわ~、アタマのいい人なんだな~」なんて思ったりしたものだ。
『ワイルド7』とか『秘密探偵JA』とか面白かったよね~。
望月さんは2年前に亡くなったそうだ。
一方、『ワイルド7』の悲劇は少年キングの連載だったことではなかろうか?「少年画報社」だもんな~。
アレがマガジンとかサンデーだったら、もっと人気が出ていたんじゃないの?
それでもテレビ・ドラマにもなったし、人気は十分だったのかな?

9w7gg そして、また話は飛んで今日発売のYOUNG GUITAR。
チョット~、ヤンギさんも50周年なのだそうですよ。
おめでとうございます!
特集は「ギターとテクニック」。
技巧派ギタリストが誌面に登場し、長い間に培われて来たロック・ギターの主要なテクニックの数々をデモンストレーションするという「教則」っぽい内容がメイン特集。

70v_2「教則」といえば、もう我々の世代はコレに尽きるよね~。
インターネットから画像を拝借したんだけど、Grecoのギターを買うと付いてきた成毛滋さんの教則本とカセット・テープ。
私が14歳の時に朝日無線で初めて買ったエレキ・ギターはGrecoの60,000円のサンバーストのストラトキャスター・モデルだった。80この教則本を読んでもサッパリだったな~、こっちは子供だったから。
「エイトビート・ピッキング」なんて言っても、何しろ「エイト・ビート」の意味がわからないんだからラチがあかない。
そんな状態だったので、あんまり一生懸命取り組んだ記憶はないけどなつかしいな~。
赤いカタログを飽きずにボロボロになるまで見ていた。
それとGibsonの茶色いタテ長の豪華なカタログね。
フラット・マンドリンまで載ってた。

90s私がギターを始めた頃にはロックは日本ではまだまだマイノリティだったし、ロック・ギターの教本なんてモノはそうなかった。
それに「コピーが一番の教科書」なんて言われていたので、そうしたチュートリアル・グッズを買うことは私はほとんどなかった。
そもそも、その頃は「耳コピ」なんて言葉も存在しなかった。
でもその後、ロックが盛んになり、恐らくたくさんの教則本が出ては消えて行ったことだろう。
 
ジャズが好きになってからは結構買ったな。
右の白いヤツの著者は渡辺香津美さん。
ジャズのスタンダードのコード進行がアナライズしてあって、アヴェイラブル・スケールと香津美さんやジャズ・ジャイアンツの模範演奏が採譜してあるだけのシンプルな内容。
音源はまったくなし。
左の青いのは高橋信博さんという方が著したヴォイシングの教則本。
コードをドンドン展開させていくテクニックとアレンジ例が載っている。
残念ながら両方とも奥付けに上梓日が入っていないので、いつ出された本かはわからないが、大学のクラブで青い方の本を使って実際に演奏した記憶があるので35年以上前のものであることは間違いない。

100それから教則グッズはビデオの時代を迎えた。
私はこの仕事をしていたので詳しいよ。
 
話とは別に、私の宝物のビデオを1本紹介しちゃおう。
コレはジャック・ウィルキンスという本当に超絶のジャズ・ギタリストの教則ビデオ。
The Manhattan Transferの初来日の時にバンマス/ギターで来日した人。
このビデオが日本に入って来た本数はかなり少ないんじゃないかな?
私はジャックのファンで、しかもプロとして教則ビデオの仕事をしていたのにその存在を知らなかった。
どうやって入手したのかと言うと… 

110本人にもらったの。
下はマンハッタンのジャックの家にお邪魔した時の写真。
ジャックのBenedettoを抱えてゴキゲンな私。
このギター、スゴかったよ。
もう「鈴を鳴らすような音」とはまさにこのことで、チョット触っただけでギター全体が震えて鳴り響くような感じ?
ジャックはイヤな顔ひとつしないて「枯葉」かなんで私の相手をしてくれた。
それがもうスゴくて!
「コレはね、ビル・エヴァンスのヴォイシングなんだよ」…なんて解説をしてくれてね~。
最高にシアワセな時間を過ごしたよ。

120 教則ビデオはその後、DVD時代に突入したが、インターネットの普及は大きな誤算だったに違いない。
本当にインターネットというのは世の中のすべてを変えてしまったよね~。
 
その点、意外にも「本」はモノによっては健闘しているんじゃないかしら。
特に海外は楽譜類の充実度が日本とは比べ物にならないからね。
教則本も「How To Play Guitar」だとか、「Guitar Basics」とか、今でもその数や種類たるやスゴイものがあるんじゃないかしら?
彼らは「シート・ミュージック」という歴史があるせいか、楽譜に至ってはもうスゴイ。
「音楽出版社」っていう言葉があるでしょ?
アレを「音楽関係の書籍を作って販売している会社」なんて思っていたらそれは見当違い。
楽譜を出版する権利を持っていて、実際に楽譜を作って販売する会社のことを「音楽出版社」という。
コレは昔、蓄音機が普及する前、音楽は自分たちで演奏して聴いて楽しむしかなかった。
それで「シート・ミュージック」とか「ミュージック・ピース」とかいって、楽譜を買って来てはお父さんやお母さんがその楽譜に沿ってピアノを演奏して、みんな歌って音楽を楽しんだんだね。
今の音楽の供給体制とはまるで別の星の出来事のように遠くかけ離れているでしょう?
その時代に活躍していたのが、いわゆる「ティン・パン・アレイ」の作曲家と言う人たち。
ガーシュインとか、コール・ポーターとか、アーヴィング・バーリンとか、クラシックの作曲家を目指していた人たちがブロードウェイでのヒットを狙って腕にヨリをかけて多くの名曲が作られていたワケ。
チョット毛色は違うけど、クルト・ワイルなんかもこの口だ。
今の世の中、この時代の音楽から遠ざかり過ぎていると思うんだよね。
ポール・マッカートニーだって、レイ・デイヴィスだって、こういう音楽を相当研究していたに違いない…と私は観ている。
誰がどうやっても突き崩すことができないポピュラー音楽全体の基礎だと思う。コレをないがしろにしてはイケない。
 
話はディレイルしたけど、とにかく今でも海外の楽譜の層の厚さはスゴイ。
ジャズ系の楽譜なんかはもうエグイのが目白押しなんだよね。
「エ~!こんなのあんのッ?!」ってな具合で私も演りもしないワリには結構持ってる。

130ザッパだけでもこんなに出てるよ。
こないだようやく「Montana」のキメをさらった。
楽しいなったら楽しいな!

140それと、人気ミュージシャンのソング・ブックがまたスゴイ。
何だか知らんがウチにはSteely Danだけでこんなにある。
やれ、ピアノ・バージョンだの、ギター・バージョンだの、色んなバージョンが出てるワケ。
ギターのマイナス・ワンのCDが付いているのもある。
ご年配で楽器を嗜む方々は、こんなのを見ると「日本でも売れるんじゃないの?」なんてことをお思いになられるかも知れない。
売れないよ…まったくダメ。
こういうのを前に置いて、「楽器を弾きながら歌を歌う」という文化が日本ではないに等しいのです。
ね、いつも書いている通り、「音楽と生活の関わり」が日本と欧米ではゼンゼン違うのよ。
そして、聴かれている音楽の幅がこれまたケタ違に異なる。
日本はもうチョットでいいから、西洋の音楽に興味を持つべきだと思うんだけどナァ。

150ミュージカルの楽譜だってこの通り。
ブロードウェイなんかは、ミュージカルを上演している劇場のすぐ横にショップがあって、Tシャツやらキーホルダーやらに混ざって、そのミュージカルの楽譜が大抵売られている。
…ということは、そのミュージカルを観て感動して、楽譜を買って、ウチへ帰ってピアノを弾きながら歌ってみよう…という人がいるワケよ。
下は『My Fair Lady』を除いて全部ブロードウェイで買って来たモノ。
一切使っていないんだけどね。
『My Fair Lady』はイギリスのバーミンガムの楽器屋さんから頂戴したモノ。

160…とマァ、「教則」からかなりディレイルしてしまったけど、ここらで話を本題に戻すよ。
イヤ、今日の記事は本題がシンプルなものだからサ。

 
さて、この週末も関東にやって来たD_Drive。
私もそのうち2本のを観て来たよ~!10Marshall、NATAL、EDENの轟音で相変わらずの素晴らしいライブ・ステージを披露してくれた。
「詳しくは後日マーブロ」ってヤツ。

20v

30v

40v

50v

そして、今日!50年前に「三億円事件」があった日。
その日に出たYOUNG GUITARに我らがYukiちゃんが登場しているのです。
ポールや恭司さん、それにマティアス・エクルンドと並んで「Yuki(D_Drive)」の名前が表紙に挙がってんだよ。

180Yuki先生が基本的なテクニックを解説してくれる内容。
もちろんYOUNG GUITARのお家芸、動画も用意されているよ。

190この撮影にYukiちゃん、イヤ、Yuki先生が使用したアンプはもちろんMarshall。
50W、1×12"コンボのJVM205Cだ。

200そう、あの谷原章介さんと「焼きキムチーズ焼売」を作った時と同じモデル。140_2 誌面にはデモンストレーションだけでなく、Yukiちゃん、イヤ、Yuki先生の「ギター・テクニック観」に関するインタビューも掲載されている。
ゼヒ、ご購入のうえご覧あれ!

210ポールのページでは背景の黒板に自筆と思われるチョークで描いた1959の絵がうれしいね。
それとマティアス、いいよね。
昔、NAMMのどこかでデモンストレーションをしていて、ズ~っとフランク・ザッパの曲を演奏していたので、こっちもズ~っとまん前にいて、弾く曲弾く曲、すべて題名を当てて差し上げた。
コレには彼も喜んでくれた。
マティアスがすごくいいな…と思うのは、自分が持てるテクニックを使って、「ギター云々」よりも「他の人とは違う『自分だけの音楽』」をクリエイトしようとしていることを感じさせてくれるところ。
姿勢としては亡くなった幹大ちゃんや三宅さんに通じるものを見出すことができると思う。
ま、「ザッパ愛好家同志」といったらおこがましいが、Freak Kitchenあたりは新しめのロックの中では最も楽しみながら聴くことができる音楽なのです。
この号、買いです。

70v_2D_Driveの今週は14日の金曜日に『D_Drive 感謝のワンマン祭り』と題した単独公演。
場所は大阪心斎橋はBig♰win Diner SHOVEL。
今年最後だそうですので平成最後のD_Driveをお見逃しなく!

 

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEBSITE

220v

200_2 
(一部敬称略 動画撮影時ステール写真:Takumi Nakajima)