D_Drive 単独公演 in 横浜 <後編>
Yukiちゃんのフィーチュア・コーナーが終わって、D_Driveの『単独公演 in 横浜』は今ちょうど真ん中。
D_Driveのワルツ「Lost Block」。
「Lost Block」でヘヴィにキメた後はSeijiさんのソロ・コーナー。
Seijiさんも見事な構成力でトリッキーなソロを綴っていく。
シュレッディングだけに凝り固まらない中身の濃いソロは聴く者の耳を捉えて離さなかった。
昔はこの曲にものすごく「D_Drive」を感じたモノだった。
テーマの和風のメロディがとても新鮮だったのだ。
ギター2人の掛け合い。
後から見るとこうなってる。
前から見ても同じか?ま、タマには…。
Chiikoちゃんの物販紹介コーナー。
しかし、こういうのもスッカリおなじみになったよナァ。
昔だったら考えられないことだ。
音源はおろかステッカーを1枚作るにも大騒ぎだったんだから。
どのバンドも音楽だけで喰っていけるような時代が来ればいいのにネェ。
今回紹介されたのは、新しいデザインのリスト・バンドの他…
いろいろ。
D_Driveの使用機材を紹介した『Treasures Book』という小冊子にはワタクシめの写真を多数使用して頂いた。
今回のツアーTはこんな感じ。
リスト・バンドのデザインはコレとお揃いになってる。
そして、イチオシだったのはチカチカ光るブレスレット。
光モノのグッズは初めてだったんだって。
DriveRさんたちは、みんなでハメで最後に盛り上がったんだよね。
普段の短い尺のステージではどうしても出て来にくいレパートリー。
ちなみに「レパートリー」という単語は英語で「repertoire」と綴って、フランス読みをする。
つまり発音は「レパトワ」。
苦労してそれらしく「レパートリー」と発音しても通じません。
メロディもいいし、ドラマティックに展開する曲の組み立ても魅力的だ。
このNATALがですね~、素晴らしかったんですわ。
イヤイヤ、叩き手がいいからなんだけどね。
ま、自分でいうのもナンだけど、さっきからD_Drive全体のサウンドに以前とは異なる「ハジケ感」のようなものを感じていたんだけど、ドラムスの影響は間違いなく大きいね。
実はChiikoちゃんはこのキットを使うのはこの日が初めてだったんだけど、瞬時にしてNATALを自家薬籠中のモノにしちゃった。サスガ!です。
「アッパレ!」あげてください!
ソロの内容の方もダラダラと演らないコンパクトなストーリーが組んであって、見応えも十分。
そういえばさ~、ハハハ、思い出しちゃった。
ペンタトニックやシュレッディングだけの長尺のギター・ソロも地獄だけど、ダラダラと続けられるドラム・ソロほどシンドイものはないよね。
ドラム・ソロって、音を段々大きくしていくパターンと、キメのフレーズを徐々に速くしていくパターンが避けられないでしょ?
タン…タン…ドン…ドン、タンタン…ドンドン、タンタンドンドン、タタドド、タタドド、タドタドタドタドってやるヤツ。
あの速くしていくパターンって人間の筋肉の構造のせいなんだろうけど、どんなに少しずつ滑らかに速く叩いていても、ある時点で必ず急に速くなっちゃうんだよね。
この手の、つまり徐々に変化を加えていくワザは必然的に時間を要する。
コレがツライ。
でね~、いつだったかな~…と思って調べたらもう8年も前のことだった。
プログレファンなら泣く子もダマるキーボーズの人が来日してね、人気のスゴ腕ドラマー2人擁していることも話題になった。
確かに私も手数系のテクニカルなドラマーは好きですよ。その2人のドラマーもそういうタイプだった。
それがね、その2人が妙な化学反応を起こしてしまって、いつ果てるとも知れない長い長いドラム・ソロをひとりずつ演ったんだな~。
悪いけど途中で外へ出たわ。
歓声を上げる心優しい人もいたけど、さすがにみんなウンザリしてた。
キース・ジャレットのソロだったらいくらでもいいんだけどね…チケットの値段が違うか…。
ちなみに私が40年以上に渡って観て来たドラム・ソロのベスト・スリーは;
①『Live Under the Sky』でSonny Rollinsのバックで来日したJack De Johnette(1983年)
②UKで来日した時のTerry Bozzio(1979年)
③Santanaが4回目に日本に来た時のドラマー、Graham Lear(1977年:この人はGino VanelliのサポートやREO Speed Wagonにいた人)
古い話ですわ。
その点、上に書いた通りこの日のChiikoちゃんのソロはバッチリでしたよ。
もうひとつ。
彼女、実に楽しそうに、うれしそうにドラムスを叩くんだよね~。
見ていて実に気持ちがいい。
コレもSeijiさん作の名リフのひとつにカウントしようじゃないか!
「Attraction 4D」。
このシンプルな音使い。いいリフって必ずシンプルにできているんだよ。
乱暴に言えば、音を2つしか使っていない。
後はプレイと音で聴かせちゃう。
Marshallが出すサウンドがあってこそできたリフと言えよう。
そして、魅力的なサビのメロディを奏でる2人のハーモニー!
エルトン・ジョンもビックリよ!(エルトン・ジョンには「Harmony」という殺人的に美しいバラードがあって、後にシングルカットしなかったのを悔やんだ)
ココでもタッピングのハーモニー。
こうして見ると、このタッピングのアンサンブルってずいぶんたくさんの曲に使われているんだね。
「今年は2018年…来年はナント!D_Drive10周年になります!
こんなに濃い10年を過ごさせて頂けたのも皆さまのおかげです!
10周年に向けてドンドンやっていきます!我々の活動を見ていてくださいね!」
10年以上前、Seijiさんと大阪のIMPホールの控室で初めて会った時のことを思い出しつつ「Gradation」。
ココでこの曲を持って来たのもウマいね。
ソロ・コーナーのシンガリはこの日初めてD_Driveの単独公演を迎えたToshiくん。
指弾きからスラップへ…すさまじいテンションで思う存分弾きまくったぞ~!
この後、ステーキを4kgペロっと頂くのだ。
さぁ、ショウもいよいよ大詰め!
やっぱり単独公演といえばコレでしょう…単独以外でも演ってるけど…「1,000,000h.p」。
「この人、さっきまでギター弾いてた人?」と目を疑いたくなるようなこの自然さはナンダ?
次にナニが飛び出すかわからないこのスリル!
コレね、Seijiさんの動きに目が行ってしまうのは当然なんだけど、案外面白いのが延々とバッキングをつけているYukiちゃんなんだよね。
ユ~ラユ~ラとニコニコしながら、しかしマジメに弾いている姿がナゼか私には面白い。
そして、本編を締めくくったのは「Screw Driver」。
コレがChiikoちゃんの見ている光景。
アンコールはツアーTシャツに着替えて「Cassis Orange」。
アンコールはこの1曲だけ。
4つのソロ・コーナーを除いて全16曲。
コレでいい。
D_Driveの東京エリアでの単独公演といえば、私は初の六本木のmorph Tokyoからすべて観ていると思うんだけど、今回のが一番ヨカッタな。
NATALが導入されて、トータルのバンドサウンドが良くなったと思い込んでいる部分もあるけど、ショウの長さといい、曲順といい、MCの内容といい、個人的にすべてが納得のいくことばかりだった。
ウチの家内も相当D_Driveを観て来ているけど、やっぱり今回の公演は大絶賛で、帰りの車の中ではずっとこの日のステージの話をしていた。
会場でいつもMarshall Blog用の記録を取ってくれているウチの家内は年間120回、多い時で150回はライブを観ているからね、キビしいよ。
音楽を知らない分、私と違った見方をするので、その第三者的な意見はいつもとても参考になるのだ。
それだけ素晴らしいショウだったのだ。
最後は記念撮影。
写っている皆さん、拡散よろしくお願いします。
そういえば、コレってまだ楽器フェアの前だったんだよね。
しかし…こういう写真も今では丸っきり当たり前になっちゃったけど、昔は一切こんなことしなかったんだよ。
一体誰が始めて流行らせたんだろうね?
来年は10周年か~!
大きな飛躍の年にしたいね~。
きっとなるよ!
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