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2021年4月16日 (金)

【がんばれSeijiさん!】D_Driveフロア・ライブ DAY1 [第2部]

 
D_Driveの『フロア・ライブ』レポートの<後編>。
床で演るから「フロア・ライブ」。
0r4a0150銭湯で演ったら「風呂屋ライブ」。
写真は地下鉄銀座線「稲荷町」駅から歩いて1分の「寿湯」。
こんな東京のど真ん中でありながら、20年ぐらい前まではにわかには数え切れないほど沢山の銭湯が散在していたものだが、今となってはこの寿湯を含めて2軒ぐらいしか付近に残っていない。

2ky かつては真向いに東京最後の「同潤会アパート」があった。Daもっと前、寿湯の一本駅よりの通りには古い四軒長屋があって、そこに噺家の林家彦六が住んでいた。
通称「稲荷町」、または「稲荷町の師匠」。
彦六は先代の林家木久蔵(現、木久扇)の師匠で、「林家彦六伝」という噺というか、漫談というか、をお聴きになったことがある人もいるだろう。
アレは殺人的にオモシロイからね。
稲荷町は彦六を名乗る前は「林家正蔵」といった。
「林家正蔵」と言う名前は「大」がつく名跡で、名人しか名乗ることができない重い看板なのです。
木久ちゃんはオモシロおかしくモノマネを交えて師匠の人となりを噺に仕立てているが、実際にはあのモノマネほど声は震えていないし、身体が揺れることもなく、怪談話や芝居話といったシリアスな噺を得意としていた。
私は若い頃は苦手だったけど歳を取った今聴くと、落ち着いていて、威厳があって、実に味わい深い。
彦六は「長屋こそ噺家にふさわしい住まい」として、終生その銭湯の近くのせまい長屋で暮らした。
Hs今、「林家正蔵」って誰だか知ってる?
そう、「下町の学習院」台東区立根岸小学校卒のこぶ平ね。
失礼ながら「正蔵」という大名跡を継げる能力はない…というのが世間一般的な見方なんだけど、この人は自分の実力を知っていて、「シリアスでムズカシイ大ネタはできません」みたいなことを自ら宣言したらしい。
コレは立派だよ。
じゃ「正蔵」を名乗るべきではない…と思いたくもなるんだけど、実はこの「正蔵」という名前はこぶ平のところの海老名家の噺家が継ぐ権利を持っているんだな。
じゃナンで彦六が「正蔵」を名乗っていたのか…。
12hk 昭和25年、ちょうどその時「林家正蔵」を名乗る噺家がおらず空跡になっていたので、「一代限り」という条件付きで彦六は海老名家から名前を借りたんだね。
本当は「ニキニキニキニキ二木の菓子」のこぶ平のお父さんの三平が継ぐことになっていた。
その後、林家三平が人気者になり、彦六は「正蔵」の名前を三平に返すと言ったのだが、人のいい三平は「イヤイヤ、兄さん、そのまま正蔵の名前を使ってください。もう大変なんスから」と彦六の申し出を断った。
三平は押しも押されぬ大スターになっていたので、名前を変えるのを得策と考えなかったのかも知れない。
何しろオモシロイからね~。
テレビでは「第7世代」とかなんとかいって騒いでいるけど、三平の方が全然オモシロイ。
もう、ジャズで言えばチャーリー・パーカー、ロックで言えばビートルズ、マンガで言えば赤塚不二夫ぐらいの革命児だったんだから。
そうこうしているウチ、近い将来に「正蔵」の名前を継ぐハズだった三平が1980年に死んでしまった。
そして同年、彦六は生前に海老名家に「正蔵」という名前を返上し、自分は「彦六」を名乗るようになった。
そしてその翌々年、「稲荷町の師匠」もこの世を去ってしまった。

Hsp皆さん、お餅ってカビがすぐ生えちゃうでしょう?
アレ、なんでカビが生えるか知ってる?
 
……Thinking time……
 
答えは…「早く食べないから」。
…と彦六が言ったことになってるけど、マァ木久扇師匠の創作だろう。
ウマいこと言うもんだ。
 
下がその彦六師匠が住んでいた長屋。
この小さな2階建ての木造の家を縦に割って、2世帯が今でも暮らしている。
イギリス風に言うと「Detouched House(デタッチト・ハウス)」ということになろうが、あれほど立派ではなく、木久蔵の噺によると中は滅法狭かったらしい…見ればわかるか。
今はTimesの駐車場になっているが、40年ぐらい前まではココに同じものが立っていた。
2棟並んで立っていたワケじゃないよ。つながっていたの。
つまり、横長のひとつの家を縦に4つに区切っていたワケ。
だから「四軒長屋」。
私の記憶では、彦六師匠の後を継いだのか、「ナントカ」という噺家の表札がかかっていて、隣りには「彫りナントカ」という刺青師が住んでいた。
タトゥーとはワケが違いますよ。
「浅草の彫り師」ですからね、ホンモノ中のホンモノですよ。
今は残っている方の部分に「藤間流」の日本舞踊の師匠がお住まいのようだ。12img_4938 参考までに…。
コチラは根岸の海老名家。
いわゆる「三平御殿」。
どっちに住みたいかはアナタの自由だ。12img_5133 急に落語の話なんかをしておかしいでしょう?
私は18歳ぐらいの頃に父の影響で落語を聴き始めたんだけど、聴かなくなるとパタリと聴かなくなるてぇヤツ。
聴いたり、聴かなかったり…コレの繰り返し。
で、今、何度目かの大落語ブームが私のなかで起こっているのです。
ゴメンね、「そんなのヨソでやれ!」って感じですよね?
やるつもりです。
 
参考までに…下がイギリスの長屋「Detouched House(デタッチト・ハウス)」。
ヴィクトリア様式っていうのかな?
一見すると、1棟の3階建ての家に見えるでしょう?
内部は縦に2棟に分けられていて、黒と緑のドアがそれぞれの入り口になってる。
彦六師匠の長屋とは偉い違いだ。
コレで建物の向こう側には「Backyard」と呼ばれる細長い裏庭が付いているのが普通で、私も何人かの友人の家にお邪魔したことがあるが、とても機能的で快適だ。
この建物もそうだけど、2世帯で建物がひとつということではなくて、こういう建物がズラーっとつながっていて、2世帯ずつ組みになって区切られている。Dhさて、書きたいことを書いて気が済んだ後は、『フロア・アライブ』の第2部。0r4a0076 竿を持ち替えての登場。0r4a0114SeijiS41a0190_2YukiS41a0676ToshiS41a0797ChiikoS41a0504 第2部の1曲目はYukiちゃん作の「逆鱗-GEKIRIN-」。S41a0593YukiちゃんのMarshallはいつもの「Blue Rose」のJVM410Hと1960A。0r4a0006矢継ぎ早にSeijiさんのリフで始まる「Russian Roulette」。S41a0680Seijiさんもいつもの「Seiji Vintage Special」。100v声が出せないからみんなで手拍子!S41a0715_2さらに「Amomg the Distruction」をつなげた。
ちなみにイギリスでは「among」を「amongst」と書くんだけど、コレがなかなかになじめない!
Toshiくんのソロ炸裂!S41a0261新鮮な空気の中、Dチューニング特集で派手に始まったフロア・ライブの1日目の第2部。0r4a0093「次はまだ音源になっていない曲を演ります。
私が飼っているインコ、ラムちゃんとレモンちゃんをテーマにして作った曲です」
出た~、「愛犬」、「お姉さん」、「ドラゴンボール」に続く「Yuki's Private Life」シリーズ。S41a0739曲は「Wings」…鳥だからね。
Yukiちゃんが16ビートのカッティングを奏でる。S41a0318でも結局はヘヴィなD_Driveナンバーとなる。
コレでいいのだ!
「インコの声をギターで演ったのははじめて」というSeijiさん。
ま、エイドリアン・ブリューじゃないからネェ。S41a0223 続いてもYukiちゃんナンバーで「Begin Again」。
この曲もスッカリ「Dスタンダード」の仲間入りをした感がありますな。
聴けば聴くほど味が出て来るスルメ曲。S41a0561私が特にそれを味わったのがこのビデオ。
皆さん観てくれたかしら。
Seijiさんに相談して私が編集させて頂いた。
D_DriveRの皆さんならすぐにおわかりだろうけど、大阪十三GABUでの『10周年記念コンサート』とウチの『Marshall GALA2』のビデオをミックスしてオフィシャル音源を重ねたモノ。
コレがなかなかに大変な作業だった。
いくら同じ曲を演奏している動画とはいえ、やっぱりスタジオで録音した音源とアドレナリンが出ている生演奏とでは大きな差が出て来るのが普通だからね。
でもD_Driveはすごく優秀で、テンポもそのキープもかなり正確でオフィシャル音源通りの生演奏。
それでも画面に映えるシンクロ・パートを探すのに苦労しましてね~。
作業に1週間ぐらいかかったわ。
おかげさまでイギリスからもおホメの言葉を頂戴しました。
と、いうことで、観たことがある人もまたどうぞ!
Seijiさんの弾くシンプルなリフがでスタートするのは「Attraction 4D」。
この曲は海外でもとても人気があるのです。S41a0812

S41a0215

S41a0206

S41a0008ココで物販の紹介があって、明日のフロア・ライブの告知。S41a0150いよいよ初のフロア・ライブ最後のセクション。
Yukiちゃん作の「Drive in the Starry Night」。S41a0550今日もしっかりとフォーメーションがキマりました。0r4a0121 「Advance and Attack」…「てめえ、ヤル気か?」みたいな雰囲気の曲。
S41a0805この曲を聴くたびにそう思っていたら、それもそのハズ、コレはYukiちゃんが「進撃の巨人」をイメージにして作ったのだそう。
またマンガか…。
次はドストエフスキーの「カラマーゾフの兄弟」かなんか読んでナニか作って頂きましょう! S41a0894 本がダメなら映画にしよう。
この曲にちなんでロバート・アルドリッチの『攻撃』という作品はいかが?
原題は「Attack!」。
私は音楽の道に入る前は映画に夢中で、古い作品しか観ないとはいえ、人よりは数多く観ているつもり。
その中にあってこの『攻撃』はいつでも「私のベスト10」に入って来る作品なのです。
舞台は戦場だけど、中身は全然違うから。
ちなみに神戸出身の淀川長治さんもこの作品をかなり高く評価されています。
少なくとも『ナントカ、部活やめるってよ』とか『シン・ナントカ』よりはタメになります。

At こういう重苦しいハードな曲にもこのリズム隊はバツグンのコンビネーションを見せてくれる。S41a00782人の高度なテクニックがEDENとNATALのいいところを引き出してくれるのだ。S41a0915今度はSeijiさんの人力ギター・シーケンサーから「The Last Revenge」。
そういえば「全国居酒屋甲子園」の時、この曲をASTORIAで弾いて頂きましたっけね~。

S41a0227_2本編を締めくくったのはエピローグ的1曲の「Over REV」。0r4a0135_3アンコール。
「今日はD_Drive初の『フロア・ライブ』にお越しくださいましてありがとうございました。
皆さまのおかげで『47都道府県ツアー』を再開することになりました」
と挨拶したYukiちゃんだったが…S41a0947すでにD_DriveのSNSで発表した通り、Seijiさんが参加できないため、『D_Drive感謝の47都道府県Drivingツアー』は一旦すべての予定をキャンセルすることとなった。

171532627_3831468190268371_88947898公演を楽しみにしていらした方も多かろうが、ココは仕方がないね。
みんなでSeijiさんの早期の復帰を祈ろうではないか!I2_2 アンコールはハーモニクスを活かしたリフから始まる新曲「Breakout」。S41a0955Yukiちゃんも7弦ギターに持ち替えてのヘヴィ・チューン。12s41a0977Toshiくんも5弦ベースに持ち替え。12s41a0969 ChiikoちゃんはNATALに変化なし。
完璧なサウンド。
そうそう、今回は完全にNATALの素の音だったでしょ?
何人かのお客さんに「NATALってすごくいい音ですね!」とおホメの言葉を頂いた。
うれしいね~。
イエイエ、叩き手がいいんですよ~。S41a0070こうしてD_Drive初のフロア・ライブの第1日目が幕を下ろした。

0r4a0145この企画のテーマは「フロアで演奏する」ということだけでなく、2日間でD_Driveのレパートリーをすべて披露するというモノでもあった。
残念ながら2日目はお邪魔できなかったので、セットリストのみココに記録しておく。
Marshall Blogの良いところは、写真でも文章でもなく、私が生きている間はライブの内容がズットこの世に残り続けるということなのよ。

12sl さて、今週末のD_Drive。
吹田「TAKE FIVE」の2日はYukiちゃん、Toshiくん、Chiikoちゃんの3人体制「C_Drive」で臨みます。
関西の皆さん、ゼヒ応援に行ってあげてください! 

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Seijiさんは完璧に治して早く元気に帰ってくること!
みんな待ってるよ~!120r4a0035 D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Website<つづく>

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200 (一部敬称略 2021年3月20日 新横浜strageにて撮影)

2021年4月14日 (水)

【がんばれSeijiさん!】D_Driveフロア・ライブ DAY1 [第1部]

 
昨晩、D_DriveがSNSを通じて公式に発表した通りリーダー/ギターのSeijiさんが、4月10日の名古屋公演後、身体の不調を訴え緊急入院した。
診断は脳出血とのこと。
地球をひとりで7周半もドライブした強靭なSeijiさんのこと、きっとすぐに復帰してくれることと信じている。10vMarshallやMarshall Recordsの仲間もみんな心配して見守っていてくれているよ!
 
Seijiさん、ガンバれ!
20 今日は3月下旬の新横浜strageからのライブ・レポート。
「strage」という単語の考察は前回やった。30 この日とその翌日は「フロアライブ」という企画。40v 床で演るから「フロアライブ」。
下の写真でおわかりの通り、ココはPAスピーカーがない。
要するに完全に「バンド生音」という環境。
ドラムスやアンプにマイクを立てる必要がないなら、お客さんと地続きのところで演奏しようじゃないか…というワケ。
いいぞ、いいぞ!
地代は60年代に逆戻りだ!
今はPAやモニターのシステムが必要以上に発達しちゃったもんだから、ステージ内の音量をやたらと下げて演奏するようになった。
でもね、やっぱりステージ内の音量が大きくないとダメなのよ…ロックは。
客席にいて聞こえて来る音量はたとえ同じでも、中でガツンと派手に作ったデカい音をPAスピーカーで大きくした場合と、中でチマチマと行儀よく出した音をPAスピーカーで大きくした場合とでは、サウンドの質がゼンゼン違う。
迫力が全く違うんだよね。
見た目の問題じゃなくして、アンガス・ヤングが30Wの1x12"のコンボであの音楽を演っていたらどうなると思う?
彼はPAから出ている音の元とは別にステージ上に配置している1960を何台もの1959を使って実際に全部鳴らしている。
それはとりもなおさずステージ内の音を大きくしてバンド・サウンドを分厚くするためでしょう。
見た目の問題だったら全部鳴らす必要なんかあるワケない。
それを見習ってか、同じオーストラリアのAirbourneという後輩バンドもステージに置かれた三段積み数セットを全部鳴らしてたな。
スゲえデカい音だった。
でも「ホンモノのロック」を十分に感じた。
日本ではもうこの辺りのことが忘れ去られているか隠されているね。
何でも利便性優先。
ステージに機材をゾロゾロ並べるよりPAで音を大きくした方がどう考えてもラクで経済的だもんね。
でも、それでいいのか?
ロックは本当に一度立ち止まって、商売のことから離れてすべてもことを少し考え直した方がいいと思う。
我々の世代からホンの少し下の世代の人たちぐらいのMarshallの壁に憧れた世代までは、ロックの本来持っているカッコよさや、迫力を体験していると思うけど、気の毒なのは今の若者よ。
「ロック」という音楽が本当はもっとカッコいいモノであることを教えてすらもらえない。
こんなに音楽が無料で自由に聴ける時代になったというのに大変皮肉な話だ。
あ、イカンイカン、つい書きすぎてしまった。
とにかく生音で演ったのさ、ね~Seijiさん。
50 したがって今回はいわゆる、誰が言ったか「プロレス入場」。
しかし、ウマいこと名付けたよね。
60自分の楽器がステージ上にセットされているChiikoちゃんを除く3人が客席の間を通って登場した。70オープニングは「Hyper Driving High」。
D_Driveの基本だ。80そこから「M16」。
コレもD_Driveの基本だ。S41a0053もう1曲続けて「Casis Orange」。
コレも基本。
何しろD_Driveの最も古くからのレパートリーだからね。
…アタマはド定番の3曲で固めてきたよ。
今回は2日間でレパートリー全曲演奏するというプランだ。
S41a0126 「どうもありがとうございます!
ココでもう何度か演奏しているんですが、フロアで演るのは初めてのことです。
アンプ類にマイクが1本も立っていないことにお気づきになりましたか?
PA一切なしです」
ゴメン、もう書いて一発ボヤいちゃった。
130v「今日はChiikoさんもNATALのフルセットです!」
「広い」っていいナァ。
0r4a0001 「ショウが終わったらゼヒ私たちの機材を見て行ってくださいね!」

140Chiikoちゃんのドラムスからスタートしたのは…

S41a0495 コレ。
親指を立てろ~!
「Thumbs Up」だ~。

0r4a0060ナンカ前よりガンガンに親指を立てるようになったな。
よかよか!
英語においては、「親指」って特殊なんだよね。
「親指と他の4本の指」という感覚があるらしい。
確かに人差し指は「index finger」、中指は「middle finger」、薬指は「ring finger」、小指はpinkyなんていうけど「little finger」、でも「thumb finger」ってのは聞いたことがない。
親指は別格で「thumb」という言葉が特別に用意されているというワケ。
語源はラテン語で「膨れる」という意味。
ちなみにこのYukiちゃんが取っているポーズの起源は「グラディエイター」だそうだ。
Yukiちゃんが親指を下向きにした時は「全員死刑」となる。S41a0166D_Driveお得意の「4人が主役」のスリリングなナンバー。
曲はMarshallの社長に献呈されている。S41a0022

S41a0212

S41a0236

S41a0350「♪D~ではじまり、eで終~わる、インストのバンドはD_Drive」…みたいな?
コレ、関西でもやってるのかな?
AGCってのは昔の「旭硝子」ね。
「竜馬がゆく」にも出て来る三菱グループの創始者、岩崎弥太郎…の弟、岩崎弥之助の次男である岩崎俊弥によって創業した会社が旭硝子。
S41a0177Marshall Recordsプロデュースのビデオは見てくれているよね?
久しぶりの「Runaway Boy」。
この曲を演るたびに書いているけど、D_Driveを始める前から友達だったSeijiさんからCDをもらって初めて聴いて驚いた思い出深いD_Driveの曲。
S41a0190 ギター・チームの妙技にも感動したけど…

S41a0093 疾駆するドラムスにも大いに感銘を受けたっけ。
そのドラマーが女性だと知ったのは後になってからのことだった。S41a0108 このブロックを締めくくったのはヘヴィなワルツ「The Lost Block」。0r4a0079 Toshiくんのベースがズドンと食い込んでくる。S41a0082 今日のToshiくんのイードゥンはWT-800とD210XSTにD410XSTのセット。
コイツ、マジでスゴイ音を出しやがる。0r4a0009 春が近づくと出て来るのが「どこかに春が」。
「私、この曲知らないんですよね~」
しからば教えてやろう。
イヤイヤ…そんなエラそうなことは言えない。
私は知ってるけれど、子供の頃コレを歌った、あるいは歌わされた記憶がない。
何しろこの曲にサビがあるのを知らなかったのだから。
 
作詞は百田 宗治。大正から昭和期の詩人、児童文学者にして作詞家のお方。
高等小学校(今の中学校)を卒業後、独学でフランス語を学んだ。ホイットマンやロマン・ロランの影響を受けた詩を作ったのだそうだ。
こんなこと書いていると頭脳警察の「まるでランボー」という曲を思い出すな…でもね、オレには詞なんてわからない。
一方、作曲は草川 信という人。長野のご出身で旧制長野中学(今の県立長野高校)から東京音楽学校(今の東京芸術大学音楽学部)に進みヴァイオリンとピアノを学んだ。
「夕焼け小焼け」を作ったスゴイ人。
いい「童謡」ってのはちょっとやそっとじゃ作れないからね。S41a0144Seijiさんもこの曲をご存じなかった。
日本の抒情歌や動揺をギターで奏でるイベントへの出演依頼があり、演奏を指定された曲が「どこかで春が」だった。
元が1分ぐらいの曲を3分以上に引き延ばすのに苦労したとか。
初めてD_Driveの演奏を聴いた時、「あ~、D_Driveっぽいイントロをくっつけたな」と思った。
そしたらアータ、あのイントロのメロディはサビのメロディだったのね?
上に書いた通り、この曲にサビがあるなんて知らなかったもんだから今回知ってビックリした。
ところが元のサビのメロディは長調(童謡だけに!)なんだけど、Seijiさんは短調にアレンジして曲のアタマに持って来たのだ。
コレは冴えてますよ。
さすがSeijiさん!いいアイデアだ。
たくさんホメて元気になって、早く復帰してもらわないと!
コレだけ書くとこの曲の聞こえ方もゼンゼン変わって来るでしょう?

S41a0461ということで1年に一回、この季節にしか聴くことのできない貴重なナンバー「どこかで春が」。

0r4a0135 桜も終わった今の季節は「緑雨」とでも表現されるのでしょうか?
コチラはいつまでも降り続く青い悲しい雨…ハイ、それでは弾いて頂きましょう。
D_DriveのYukiさんをフィーチュアして…「Unkind Rain」です。
Yukiさん、どうぞ!
S41a0554思う存分感情を込めて弾ききったYukiちゃん。S41a0563「おかげさまで『47都道府県ツアー』を再開することになりました!
東北と北海道に全く行けていなかったのでゴールデン・ウィークを使って1週間以上かけて回ります。
北海道では2日演ります。
コロナで中止になる前にはソールドアウトしていたんですよ!
以前行った時は機材をレンタルしたんですが、今回は車で全部持って行く予定です!
身体がもつか心配…。
次の2曲で換気タイムです」12s41a0149_2第1部締めくくりの2曲はまず「Chanpaign」。S41a0073 コレもメンバー総当たり的な曲。S41a0236_2ワンマンのように持ち時間がタップリある時にしか取り上げない曲だけど、実はすごくいいんだよな。S41a0320個人的に今にして思うと『Mazimum Impact』に入れてもヨカッタと思っているぐらいなのです。

S41a0227 全編にわたってフィーチュアされるChiikoちゃんのドラムス。

S41a0307冒頭でYukiちゃんが紹介してくれた通り、NATAL Chiiko Secialのフルセット!0r4a0003 そして「Mr. RAT Boots」で締めくくる。S41a0038やっぱり、最後のパートはいつ聴いてもカッコいいな。S41a0112サラっと場面が変わる所が実にニクイ演出なのだ。

S41a0035 D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official WebsiteS41a0074<つづく> 
 

200 (一部敬称略 2021年3月20日 新横浜strageにて撮影)

2021年4月12日 (月)

PROGRESSIVE ROCK FES 2010 IN TOKYO~Steve Hackett(スティーヴ・ハケット)編

 
【Marshall Blog Archive】
<2010年10月1日、旧Marshall Blog初出>
 
引き続いて『PROGRESSIVE ROCK FES 2010 IN TOKYO』のレポート。
加えまして、引き続き暑い夏の話し。
ロンドンの夏は暑いことは熱いけど、ダランダランに汗をかきまくるほど暑いという感じではなく、一般の家庭にはエアコンが付いていないのが普通だ。
マーシャルの工場の事務所も窓のある部屋には一切エアコンが付いていない。
空調ダクトすらない。
要するに建物を建てる前から「エアコンを取り付ける」という発想がないということだ(筆者註:コレを書いたのは11年年前のことで、最近ではイギリスの夏も暑さが厳しくなり、「ウチには何台もエアコンがある」とイギリスの友人に言うとすごく羨ましがられるようになった)。
身体を動した後に屋内に入ると確かに直後には暑いことは暑いのだが、窓を開けてジッとしているとサラ~と汗がひいて暑さを感じなくなる。
湿度の関係なのだろうが、羨ましい限りだ。
その代わり冬がね~。
 
何回も引っ張り出して来て甚だお恥ずかしい限りなのだが、先日レポートした通り、7月下旬にロンドンのヴィクトリア・パークで開催されたロック・フェスティバル『HIGH VOLTAGE FESTIVAL』に参加してきた。
そのレポの中で、「イギリスは夏でも涼しいのでロック・フェスもラ~クラク」的なことを書いた。
直射日光を浴びていると確かに暑いことは暑いのだが、もはや亜熱帯気候と化した日本に住んでいる人間にとってはマァ、大したことない。
それにひとたび日陰に入るとス~っと汗が冷えて上着をまといたくなる感覚ですらあるのだ。
ところがですよ…一緒に行ったMarshallの友人と後に話をすると、何と彼曰く、「アレはは暑くてシンドかった」って言うんですよ!
「シンドかった」ってア~タ…あれで「暑い」なんて言ってたら日本のロック・フェスどうすんのよ?そういう人は間違いなく夏の日本では生きて行かれませんな。
イギリスは5月ころからフェスティバルがスタートして、8月にはすべてを終わらせるんだってサ。
後は雨や曇りの毎日が続いて寒くなってしまい、野外フェスなんてとてもじゃないけどやっていられないというワケ。
 
さて、下はこのイベントのポスター&チラシ。
いいですね~。
YesやGreenslade、BudgieやUriah Heepなどのジャケットでおなじみのロジャー・ディーンを起用。日本だからサクランボなのかな?ハートの形をしている。
このフォントだけでプログレを感じさせちゃうからスゴイ!Prj この日トリで登場したのはスティーヴ・ハケット・バンド。Img_0285 いいナァ~。大英帝国の深い歴史の香りがプンプン漂う音楽とでも言いましょうか。
2日前にはCLUB CITTAで単独公演も行った。
ま、こんな暑い夜にジトっと汗をかきながら屋外で聴くような音楽ではおよそないような気もするが、タマにはこういうのもオツなもんか?
上述のイギリスの環境から察するに、バンドの方々もあの気温ではさぞかしシンドかったのでは?…などという心配をヨソに実に折り目正しい演奏を展開してくれたのであった。
Img_0290私自身はプログレが大好きなんスけど、歴史的を振り返るとプログレッシブ・ロックの舞台でのMarshallの出番は少ないことを認めざるを得ないのが残念。
その中でスティーヴは常にマーシャルを使用してきてくれてうれしい限り。
開演前に楽屋にお邪魔してそのお礼を申し上げました。
実際にお会いしてみると、スティーヴはこうしてステージや写真やでお見かけするのと同様、ものすごく気品漂う実直そうな紳士にして真摯な方だった。

120img_0378 今回はレンタルのJCM800時代の1959を使用。
右上、つまりLOUDNESS2のHighのチャンネルにインプットしていた。
「ホントは50Wで弾きたかったんだけどね…」と スティーヴ。
イエイエ、十分に素晴らしいサウンド!
バンドのアンサンブルの見事さもあるけど、「Ace of Wands」なんてレコードとまったく同じ音だった!
クリーンを基調とした美しい音色でした。
やっぱりマーシャルのクリーンはいいね。

02img_0366 ギターはレス・ポール・タイプを使用。Img_0352 トレード・マークのトレモロ・ユニットつき。Img_0496そんなスティーブをサポートするのは…ギターのアマンダ・レーマン。Img_0469 スティーヴとの息もピッタリ。Img_0312 多くの重要なパートをこなしていたところを見ると、スティーブは彼女に全幅の信頼を置いているのであろう。Img_0452ベースはリー・ポメロイ。Img_0332 「ポメロイ」さんというから有名なデイヴ・ポメロイのご兄弟かなんかかと思ったけど、デイヴはアメリカ人でナッシュヴィルのベーシスト。
リーはロンドンのベトナム人のコミュニティがあるホクストンの出身。
ホクストンで食べたフォーはおいしかった。
リーはTake ThatやJeff Lynne's ELOで活動している。
ギッチョでリッケンバッカーでピック弾き…ポール・ファンなのだろうか?Img_0391キーボーズはロジャー・キング。Img_0466 スティーブのような音楽でのキーボーズの役割はとても大きい。
集中してズッと鍵盤と向き合っていた。Img_0506ドラムスはゲイリー・オトゥール。Img_0423 次々に現れる変拍子もラ~クラクに叩きこなしていた。Img_0427そして、サックス&フルート他はロブ・タウンゼンド。

Img_0407管楽器が休みのパートもコーラスで大活躍。Img_0333…という6人編成で一糸乱れぬ濃密な演奏を繰り広げる。
 
またコーラス・ワークが途轍もなく美しいんだ!
私も暑さから逃れて楽屋で大二さんと話をしていたのだが、西洋人はこうしてコーラスをすると声が各人似て来て、キレイに混ざるようになるのだそうだ。
歌声の出し方をよく心得ているということか。Img_0286 見るからに几帳面そうなスティーブ。
細部にまでこだわった微細なギター・プレイがこの人の音楽に対する態度を表している。Img_0299ほとんどロックのイディオムを使用しないスティーヴのギターは独特だ。 Img_0375決して派手ではないが、かなりワン・アンド・オンリーなのではなかろうか?
下にも出て来るGenesisの傑作の1枚『Selling in England by the Pound』の1曲目「Dancing with the Moonlit Knight」等、ライトハンド奏法(今は「タッピング」っていうの?)をかなり早く取り入れていたしね。Img_04901975年のスティーブ初のソロ・アルバム『Voyage of the Acolyte』の最終曲「Shadow of the Hierophant」の4:45辺りから出て来る3連のトリル・フレーズなんてVan Halenの「Erruption」で出て来るあの有名なフレーズにソックリだからね。
エディはこのアルバムを聴いているのではなかろうか?
たとえこのアルバムを参考にしていたとしても、コレをアソコまでカッコよく昇華したエディはやっぱりスゴイ。
イヤ、もっと元のネタがあって2人ともそれを頂いてしまったのかもしれない…浅学にして真相はわかりません。Voaこの日、自身のソロ作品を中心にジェネシスの曲では『ブロードウェイ』から「Fly on a Windshield」や…

Img_0303人気曲の「Los Endos」などを演奏した。
Img_0500暑くてかなわなかったけど、演奏は素晴らしかった!12img_0285 またまた『HIGH VOLTAGE』の話になるが、初日の夜9:00過ぎ、帰り道にTransatlanticが出演中の「PROG ROCK STAGE」の前を通りかかると ちょうど「Mr. Steve Hackett!!」というアナウンスとともに大歓声が聴こえて来た。
そして始まった曲は「The Return of The Giant Hogweed」だった!
メッチャ観たかったけど、マーシャルの友達もいたし、マゴマゴしてると電車が大混雑してヤバいので涙を飲んで会場を後にしたのだった!
そして2日目にはスティーヴ・ハケット・バンドがその「PROG ROCK STAGE」に登場していた。
コレもガマン…だって電車がすごい混むんだもん!
  
さて、下は2007年に発刊されたマーブロではおなじみのCLASSIC ROCK MAGAZINEの別冊「PROG ROCK」という雑誌。120r4a0716 この号に『PROGRESSIVE ROCK BEST30』というチャートが掲載されていた。
プログレ発祥の地であるイギリスのロック関係者が選ぶ「プログレッシブ・ロックの名盤30選」。
チラリと上位だけ紹介すると(以下、珍しくアルバム・タイトルは故意に邦題を採用します);
 
5位 : Brain Salad Surgery (恐怖の頭脳改革)/ Emerson, Lake & PalmerBss 4位 : Close To The Edge (危機)/ YesCte_2 3位 : In The Court Of The Crimson King (クリムゾン・キングの宮殿)/ King CrimsonCk2位 : Wish You Were Here (炎) / Pink FloydWywh1位 : Selling England By The Pound (月影の騎士)/ GenesisSebp …と、Geneisが1位に選ばれていた。
「ピーター、スティーブ、マイク、トニー、フィルというメンツがもっとも充実した時期に作られたアルバム」と評されている。
それ以前にこのシリーズの『British Rock Best 100』で1位に選ばれたLed Zeppeinnの『Ⅳ』みたいな感じですな。
どういう基準で選んだのかは書いていないのだが、これを見て思うのは、プログレの超名盤として誉れ高い『宮殿』や『狂気』が妄信的に1位に選ばれていないこと。
日本だったらまず、『炎』より『狂気』だろうし、Genesisが5位以内にはいるかどうかも疑わしい。
仮にGenesisがランク・インしたとしても、『月影』が選ばれることはないのではないか?『フォックストロット』か『ブロードウェイ』になるのでは?
このあたりがイギリスの現場の感覚が漂ってくるようで実に興味深い。
「イギリス、量り売りします」なんてタイトルからしてイギリス人の好みにピッタリなのかもしれない。
ちなみに「Firth of Fifth」というタイトルのはエジンバラにある湾の名前(Firth of Forth)ののモジり。
  
中学から高校にかけてYesだのELPだのKing Crimsonだのはホントによく聴いた。
当時、こうしたメイン・ストリームの中では、私はKing Crimsonが一番好きでGenesisが一番苦手だった。
ところが、プライベートでロックを聴くことがあまりなくなってしまった今、例外的によく聴いているバンドの最右翼がGenesisなんだよね。
『Trespass』から『…And The There Were Three』の辺りまではライブ盤も含めどれもよろこんで飽きずに聴ける。
不思議なモノだ。
 
お、ソロソロ1時…昼ゴハンの時間だ!
それでは!Img_0351 
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 後日譚 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
 
スティーブを観たのはこの時が2回目だった。
その前は2003年、昔の赤坂BLITZで開催され、ジョン・ポール・ジョーンズがヘッド・ライナーを務めた『Guitar Wars』というイベントだった。
この時、スティーブはやたらブルース・ハーモニカを吹いていた。
そして、この野音で初めてご挨拶をさせてもらった。
その時、下のMarshallのバッグをお土産に持って行ったところ、スティーヴは大変喜んでくれた。0r4a0724レポートした野音の3年後、2013年にGenesisの曲を上演する企画でスティーブがまた日本にやって来た。
下がその時の写真。
1987Xと1960Aのハーフ・スタックが2セット。
今度は彼の希望通り50Wでプレイすることができたワケ。
Img_0700この時、リハが終わったスティーブとバック・ステージの廊下で遭遇。
するとSteveが私の顔を見るなりナニも言わず、スッと自分の楽屋に入って、すぐにまた廊下に戻って来てくれた。
彼の手にはナント、3年前に野音の楽屋でプレゼントした上のMarshallのバッグが握られていた。
「コレ、本当に便利なんだよ。いつも使っているんだ。改めて礼を言うよ!」…と言ってくれた。
うれしかった。
バッグを大切に使ってくれているのはモチロンだが、私のことを明確に覚えていてくれたのがもっとうれしかった!
アナタね~、「Watcher of the Skies」や「The Musical Box」、「Supper's Ready」や「I Know What I Like」、「The Lamb Lies Down on Broadway」や「Dance on a Volcano」…キリがないな…のギターを弾いた人が目の前にいて、自分のことを知ってくれているんですよ!
こんな感動はそうないでしょう?
Img_0823この時も撮影の条件が厳しくてね~。
かなり苦労してシャッターを切った。
しかし、『ストレンジ・デイズ』の2013年9月号に掲載されているライブ・レポートが私が撮った写真で埋め尽くされていたのを見た瞬間、その苦労はすべて報われましたとさ。0r4a0719

200(一部敬称略 2010年8月22日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)




2021年4月 9日 (金)

PROGRESSIVE ROCK FES 2010 IN TOKYO~四人囃子編

【Marshall Blog Archive】
<2010年9月30日、旧Marshall Blog初出>
 

人間、夏になりゃ冬の寒さを忘れて涼しい秋冬が恋しいし、冬になりゃ夏の暑さを忘れて暖かい春夏が待ち遠しくなる。
1年という時の流れは実によくできたサイズですな。
さて、もうすっかり秋になってしまったけど、マーブロはまだ夏のレポートが結構残っている。
今日は臨場感を高めるために室内の温度を思いっきり上げて記事をご覧くださいまし。
というのも、お送りするのは真夏の野音のレポート。
暑かった~。
それも先週レポートした横田基地のイベントの翌日でしてね、2日間続けて朝から晩まで汗のかきっぱなしヨ!
これだけ汗をかいてちっとも痩せないんだからイヤになっちゃう。
よく野外コンサートのレポート評で「暑さに負けない熱いライブが繰り広げられた」なんて惹句が用いられるが、そりゃウソだ。
コリャ何をどうしたって暑いわ。この暑さに勝てる道理がない。
それにしても、いくら真夏とはいえ昔の野音ってこんなに暑くはなかったと思うんだけどな…。
まだ楽屋が木造でサ。
もちろん昼間は、特に日向の席は4時ぐらいまで死ぬほど暑くて汗ダラダラなんだけど、夕方になるといい風が入って来て、それこそ「熱い演奏」を客席から心地よく眺めたものだ。
その時分になるとスッカリ出来上がっちゃった連中がゲロ吐いて客席の上の方の踊り場で倒れていたりしてね。
 
さて、四人囃子。
今日の舞台は『JAPAN PROGRESSIVE ROCK FESTIVAL 2010』。
いいネェ~。
先日のロンドンの『HIGH VOLTAGE FESTIVAL』といい、プレグレ来てるんじゃないの~?(筆者註:この時から11年間…まったく来なかった。それどころか「プログレッシブ・ロック」という音楽の定義がドンドン歪曲して来ているように思う)
出演はSteve Hackett Band、いまだに綴りが正確に覚えられないRenaissance(ルネッサンス)、そして我らが四人囃子。

Img_0006森園勝敏はマーシャルを使用。
メインは1959HW。
キャビネットは1960HWの上下だ。
アレレ?と思った方もいらっしゃるかもしれない。
そう、向かって右のヘッドはスペアとして用意されたJMD100だ。
実際に使用されることはなかったが、森さんほどの名手に1959HWのサブとして指名されたのだから完全にその実力が証明されたようなものだ。Img_0003会場は超満員!
ああ~、日向の席の人、夕方までガンバって!水分摂ってよ!

Img_0012いよいよ演奏が始まる。
出番はトップだ。Img_0013もうメンバーは全員有名すぎてご芳名を記す必要もありませんが…一応やっておこう。
ギターは森園勝敏。12img_0089キーボーズは坂下秀実。

Img_0023ベースは佐久間正英。

Img_0214ドラムスは岡井大二。
(筆者註:この頃はまだNATALではなかった。
と言うより、まだNATALが日本に入って来ていなかった。
大二さんは、この時から数年後、日本に入って来てすぐに使い始めて頂いた譜代中の譜代ナタラーなのです)Img_0109「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」でスタート。Img_0064んん~、このギターの音!タマラン!

Img_00861959のボリュームはかなり小さめでクリーンなサウンド。
曲に応じてペダルを用いて歪みを作る伝統的なスタイル。
なんだかんだ言ってもこの方式が一番シンプルで一番いい。
でも、このスタイルでいい音を出すには、基本となるアンプのクリーンの音がしっかりしていることが必要条件。
その点、1959なら安心。ギター、アンプ、エフェクト・ペダル、それぞれの特長をしっかりと活かしてくれる。
マーシャルのクリーンって最高だ!

もうマーブロでも何回も書いているような気もするが、実際のジミ・ヘンドリックスの演奏を2回見たウリ・ジョン・ロートが言っていたことを思い出す…「ジミのサウンドは最高にクリーンだった」と。

この森さんの音!美しいことこの上ない!ああ、これがストラトキャスターの音か!って思い知らされるようなプレイ。
ストラトとマーシャルのコンビネーションも素晴らしい!

Img_0162森さんはギターの音色だけでなく歌声も渋くてカッコいい!Img_0078_22曲目は「泳ぐなネッシー」。
名曲だ~。
もうとにかく『ゴールデン・ピクニックス』って途方もない名盤だよね。
自分の中の日本のロックの名盤で必ずカウントされる1枚。
そして、あの名盤を四人囃子の方々は20歳ソコソコでペロっと作っちゃった。
昔の人(失敬!)は本当に偉大だ。
もちろん『一触即発』も大好きだけど、『ゴールデン・ピクニックス』の方がよく聴いた。
よく日本のピンク・フロイドと形容される四人囃子だけど、私などはあの凝り方など『ゴールデン・ピクニックス』に10ccの『How Dare You?』とかトッドの『A Wizard, A True Star』辺りが被ってしまうんですがね…どうだろう?
なんと言うか、1枚のアルバムが途轍もなく高価な宝石箱のような…。Img_0206そして「カーニバルがやってくるぞ」が続く。
これも 『ゴールデン・ピクニックス』からの1曲。
このイントロっていつもどうアレンジされているのか気になっていて、以前『From The Vaults』に収録されている渋谷屋根裏の満さんのバージョンをコピーしてみた。
でも、森さんの演奏を目にすると、これまた違うのね。
間にシャンソンの有名曲「パリ野郎」を挟むなんざ素晴らしいアイデア!Img_0187最高の名手が最高の素材を料理する。
『一触即発』と『ゴールデン・ピクニックス』からの曲が常に演奏されるが、何回聴いてもまったく飽きることはない。
しかも、いつも何がしかの新しいアイデアが封入されていて毎回新鮮だ。
これは、長年の風雪に耐えられるだけの良質の素材、つまりそういう曲がなければ絶対にできないことだ。
フランク・ザッパが何十年にもわたって、ひとつの曲を何度も何度もし直して演奏していたのと同じ。実は四人囃子は1976年のフランク・ザッパの来日時、今はなき浅草の国際劇場でオープニング・アクトを務めている。

Img_0174

Img_0132

 

Img_0183_2

Img_0222_2 ココで「ヴィオレッタ」登場。
「レディ・ヴァイオレッタ」ではありません「レディ・ヴィオレッタ」が正しい。
ところでこのギターの音!う、美しすぎるッ!
だから1959は好きだよ。
この至高の名曲がマーシャルで奏でられるこの幸せ!涙でファインダーも霞むゼイ!
楽しそうに演奏するお2人。イヤイヤ暑すぎちゃってもう笑うしかないのかも?!

Img_0224

Img_0117サングラスのお2人はクール。

Img_0128

Img_0076続いては『一触即発』から「おまつり」。
後日森さんと演奏したROLLYさんもMCでおっしゃっていたが、本当にこの歌詞の世界はスゴイ。
もちろん曲もスゴイ!Img_0192佐久間さんのリコーダー。
曲はもちろん「なすのちゃわんやき」だ。
ああ、今、日本のどこかにこんな曲を演奏するバンドはないかしらん?「自分でやれ!」って?できません、できません!Img_0241〆は当然のごとく「一触即発」。
イントロが始まると大きな拍手もすぐに止み、観客のすべての目と耳がステージに集中する。
ココから12分間、「空が落ち、海がせり上がってくる」ほどのスペクタキュラーを期待しているのだ!この日、真ん中のEmのパートをEmとC7に往復で弾いていたのがとても印象的だった。Img_0272今日は四人囃子について書けてヨカッタ…。

Img_0279 
*********************************
大分手を入れたが、以上が11年前に投稿した記事。
基本的には進歩ゼンゼンなしだった。
寸分もブレることなく、ズ~っと同じことをしております。
2012年末に前のMarshall Blogが終わってからというものお見せすることができないでおりましたが、「スピン・オフ四人囃子」の記事に合わせて復活させました。
 
今回の復活に当たり、チョット追補します。
それはウチの『From the Vaults vol.2』について。
この時の野音の楽屋でメンバーの皆さんにサインを入れて頂いた。
表紙には大二さんと佐久間さん。120r4a0195裏面には坂下さん。120r4a0198内側には森さん。
『ゴールデン・ピクニックス』時代の四人囃子のメンバーのサイン。
実はウチには『vol.2』がもう1セットあって、そちらには大二さんのメッセージとサインが入っている。
双方家宝です。
しかし、このセットがリリースされてから11年経つのか!
驚いたな…つい昨日のことのようなのに…。
そういえば、『Vol.1』が出た時に何かの機会で西山毅さんとご一緒させて頂き、そのセットの話をしたことを思い出した。
確か「買おうかどうか迷ってる」と私が言うと、「そんなに好きなら買っちゃいなよ!」とプッシュしてくれたんだっけ…。
あの時から10年以上経って西山さんが四人囃子に参加するなんてことになろうとは夢にも思わなんだ。
長いこと生きていると色んなことがあります。
四人囃子の音楽よ、永遠なれ!
120r4a0199四人囃子の詳しい情報はコチラ⇒Yonin Bayashi official Web Site

 
これまたせっかくの機会なので、この後、同イベントに出演したスティーブ・ハケットのレポートも蔵出ししちゃいます。
 

200

(一部敬称略 2010年8月22日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2021年4月 8日 (木)

スピンオフ四人囃子 feat. 根本要&西山毅 <後編>

レポートの<後編>は本編のちょうど真ん中のMCから。10v_3ココでは要さんが大二さんのサポートを受けながら四人囃子の沿革を紹介した。
 
四人囃子はアマチュアの時代から「ミュージックマガジン(当時:ニューミュージックマガジン)」に取り上げられていたのだとか…。
だから『From the Vaults』のスペシャル・サンクスに「中村とうよう」さんがクレジットされていたのか。
とうようさん、その頃は編集長でしたからね。20要さん、「四人囃子のレコードはジャケットもヨカッタ」ともおっしゃっていらした。
そ~なんですよ。
昔の日本のロック・バンドは、ジャケットのデザインもすこぶるカッコよかった。
「あの音楽がまとっているジャケット」、「このジャケットに収まっている音楽」といった具合にオリジナリティが豊かで音と見た目が完全にマッチした名盤が多かった。
そりゃ30cm×30cmという大きなスペースだもんね。
デザインのし甲斐があったというものです。
配信リリースじゃ力の入れどころがないもんね。
だから動画になっちゃったのかな?アレはイカンよ。
そして、ジャケットの楽しみを知らない今の若い人たちは本当に気の毒だと思う。
30それで『ゴールデンピクニックス』のジャケットを改めてジックリ見直してみた。
イラストは佐藤和宏さんという方。
収録曲に登場するキャラクターが巧みに描き込まれている。
まず、カブトムシが飛んでいて「Flying」…どうにもウマいてぇヤツだ。40s空が破けて四人囃子が降りて来て、ジャケットの大半を覆う白い渦は空のようでもあり、海のようでもあり…コレがホントの「空と海の間」?
壊れかかった真っ赤な車に、ネッシー、そしてレディ・ヴィオレッタ。50ジャケットをひっくり返すと、表面では渦の端の方に隠れていたネッシーの好物のリンゴが宙を舞う。レコードB面の1曲目はそのリンゴが登場する「泳ぐなネッシー」なのだ。
60s
それを食べにネッシーが出て来た。
「リンゴが食べたくなっても顔を出しちゃいけないよ」と言われているのに!
そして、ナマケモノと円盤も登場する。
オモシロいねぇ。
…ということは、曲の内容を先に佐藤さんに伝えておいて描き込んでもらったということか。
それともまさか、全部録り終えた後、完成した音源を聴いてもらって急づくりで描いてもらったとか?
それはないでしょう。

レコード・ジャケットがお好きな方、Marshall Blogでもそういうカテゴリーがありますので、興味のある方はコチラをどうぞ⇒ミュージック・ジャケット・ギャラリー70さて、EXシアターのステージに戻って…。
次の曲は『一触即発』から「空と雲」。80_sk独特な歌詞の雰囲気をジックリと歌い込む要さん。
以前にも書いたことがあったが、この曲を聴くとどうも谷中の町並みを思い浮かべてしまう。
坂や古いお寺がたくさんあるからだ。
あの辺は犬ではなくて猫だけどね。
ついでに、「おまつり」を聴いた時に浮かぶイメージはナゼか「ねじ式」なんだよね。
85v_2三国さんのソロから…90西山さんのソロへ。
2人のベテランが紡ぎ出す濃いメロディの連続をしみじみと味わう。
1001979年の『NEO-N』から1曲。
「NAMELESS」だ。110この曲では三国さんがボコーダーを披露。120ココのMCでも昔の話に花が咲いた。
アルバム『包』のレコ発コンサートで日比谷野音にテントを張ろうとしたが都からNGが出てしまい、天幕業者まで決まっていたにもかかわらず断念。
代わりに真夏の野音の客席をアルミフォイルで「包」んだ話とか…。
照り返しがスゴかったろうナァ。
でもムラなく日焼けできたことでしょう。浜辺で使うマットと同じ原理だもんね。
でも反対にテントを張っていたら熱がこもっちゃってどうにもならなかったんじゃないかしら?
真夏の野音は暑いでな~。
そういえば、四人囃子が出演した2010年8月の『Progressive Rock Fes』も暑かったっけナァ~。
囃子の皆さん、出番以外は冷房のきいた楽屋から全く出て見えなかったもんね。160そして、要さんがココで紹介したのは、この日発売となったSEE・SAWレーベル時代の3タイトル、『Printed Jelly』、『包』、『NEO-N』を集めたCDボックス・セット。
もちろん特典の音源も収録されている。170s三国さんが弾くキーボーズのリフから始まるのは、その『包』収録の「機械仕掛けのラム」。
やっぱりいいリフはシンプルな音使いで出来てるんだよね~。
フランク・ザッパの「Inca Roads」なんてドとレとソの3つだけだし、「Smoke on the Water」だってシンプルなことこの上ない。
この「ラム」で使っている音は4つ。
半音程が出てこない。
そりゃそうだ、ホールトーン・スケールで作られているんだから。
ま、でもこの手の話のチャンピオンはデューク・エリントンの「C Jam Blues」じゃないかしら?
 
「Machine Work RAM」…勝手にキューブリックに触発されたタイトルだと思い込んでいたんだけど、『包』のリリースは1978年。
映画の『時計じかけのオレンジ(A Clockwork Orange)』は1971年で、大分前のこと。
1978年は『バリー・リンドン(75年)』と『シャイニング(80年)』の間なんだな~。
すると、佐久間さんをインスパイアしたのはアンソニー・バージェスの原作の方かな?
イヤ、ゴメンなさい。キューブリック好きなもんで強引に結びつけております。
 
こんなレポートもやっていますのでよろしかったらどうぞ⇒イギリス紀行2019 その12 ~ スタンリー・キューブリック展 <vol.1>
 
オレンジ⇒ラム(rum)⇒RAMというつながりか…この時代からコンピュータをテーマにしているのがすごいご慧眼である。
私はこの時代でコンピュータを扱っている曲ちいえば、他にはPANTA & HALの「HALのテーマ」ぐらいしか知らない。
今となってはAIが進化を遂げ、もはや人類はコンピュータなしでは何もできない一介の子羊(lamb=ラム)と化してしまった。ナンチャッテ。
180_lumすごく好きな曲で最初のMarshall GALAの時にリクエストさせて頂きました。0r4a01585人とも一時も目を離すことができない素晴らしい演奏!200v山崎さんのググ~っと低いところを行くベースがタマらんね。
EDENのいいところを思いっきり引き出してくれている。
L<前編>で少々落語のネタを挟み込んだところ、それをご覧になった四人囃子さんのSNSが志ん生のオハコだった「火焔太鼓」を引き合いに出してくださってうれしかった。
そう、豪放磊落で天衣無縫で当意即妙な大二さんのドラミングは五代目古今亭志ん生のイメージがありますな。
ところが、それだけではなくてセンシティブで緻密なプレイはまるで八代目桂文楽だ。
私はよく、ウェス・モンゴメリーを志ん生、パット・マルティーノを文楽に喩えるのだが、大二さんはその両方だね。
『七人の侍』だったら久蔵(宮口精二)と菊千代(三船敏郎)のミックス。
山手線で言えば「鶯谷」と「上野」の間ぐらいか?
イヤ、日暮里の師匠と黒門町(御徒町)の師匠の家の間ぐらいだから。
そんな大二さんにはNATALのドラムキットがピッタリなのだ!
ホントにいい音なの。
190締めくくりはギター・バトル。
220vココでも要さんのギター・プレイが冴える!230 今回、何度かこうしたギター・バトルのシーンがあったが、ピロピロいうだけのただの「速弾き自慢」ではなく、どれも双方から練ったフレーズが繰り出される聴きごたえのあるバトルだった。
240再び『DANCE』から「ai-sala-di SCENE」。250v_asds「ナウいロックとアラビアンを混ぜた曲を作りたかった」という大二さん。
「昔、前に出て演っちゃったけど、もう二度とやらない」280そのステージ前方でシンセドラムを叩きながらこの曲を歌う大二さんが観たい人はコチラ。
1989年のMZA有明でのコンサートを収録したDVD。好評発売中!
Fhm 「次は難曲中の難曲です」
もうコレだけで次に演奏する曲がわかってしまう。
270vハイ、「なすのちゃわんやき」。300_ncこれまた5人のイキがピッタリ合った素晴らしい演奏。
もっともイキがあってなかったら演奏できないような曲の代表だからね。
310v

320v

330v

340 

350ココでもギター2人が絡み合う見せ場が用意されていた。
345「この曲はコピーしていると段々チューニングが合わなくなってくるんですよね」と要さん。
絶対音感を持っている人を困らせてやろう…ということを標榜して作られた曲ということは知っていたが、大二さんがその手法を語ってくれた。360v「ネタをバラしちゃうと、アレはあらかじめドラム・トラックを録っておいて、再生速度をどれぐらい遅くすれば音程が半音下がるかを測っておくんですね。
速度調節のツマミに印を付けちゃうんです。
そして、そこに向けて徐々にドラム・トラック音源の再生速度を遅くしていき、そのテンポに合わせて他の人たちが演奏をする。
すべて録音した後、全編普通の速度で再生してやると自動的に音程が半音上がるワケです」
なるほど、ワウフラッターの応用というか、悪用というか…。
この大二さんの話を聞いて瞬時にして思い出したのが10ccの「I'm Not in Love」。
やっていることは全く違うが、そのクリエイト精神が同じ次元ではなかろうか…というワケ。
昔の人(失敬!)はエラかった!
 
10ccが「I'm not in Love」でナニをやったか興味のある人はコチラをどうぞ⇒【イギリス-ロック名所めぐり】vol.43 ~ 10ccに会いに行く <前編>

370vやっぱりスゴイ曲だわね。
日本って今でもプログレッシブ・ロックが盛んじゃない?
発祥の地、イギリスでは「Prog Rock」と呼ばれているけど、聴いている人なんてほとんどいないからね。
その点、日本はスゴい。
何しろ、ディスク・ユニオンのかつてお茶の水の明治大学記念館の前にあった店舗は世界で一番『クリムゾン・キングの宮殿』を売る店だという話を聞いたことがある。
「世界一」ですよ、世界一。
そんな国なのにこの「なすのちゃわんやき」のような曲が他に見当たらないというのはどういうワケか…(あるのかも知れないけど)?
器楽演奏能力のレベルも極めて高いのにとても不思議な現象だと思うんですよ。
 
私もこの曲が大好きで、やはり『Marshall GALA』で大二さんにリクエストして「稲葉囃子」で演奏して頂いた。
その時のビデオがコレ。

大二さん、ココで感動のスピーチ。
「この曲が出来上がった時はみんなすごく喜びましたね…。
今となってはメンバーが3人も亡くなってしまったけど、森もミツルも今後いつでも戻って来れるように空席を保っているんです。
坂下、悔しいだろう…早く戻って来いよ!」
12s41a0400_2いよいよ本編最後。
「一触即発」だ。0r4a0145冒頭のソロは要さん!

3901日に2回しかリハーサルができないという12分に及ぶ四人囃子の音世界にドップリと浸かることができたお客さんはラッキーだった。400

410

420v

430

440「♪ああああ 空が破けて ああああ 声も聞こえない」450長いものがたりを経て到達するエンディング。
やっぱり何度聴いても感動するね~!460アンコール。
「今日のことを本当に幸せに思っていたんですけど坂下さんが事故に遭ってしまって一緒にできないのが悔しくてタマりません。
そんな想いを込めて1曲歌わせてください」470要さんの弾き語り。
名古屋公演でも大好評だった「泳ぐなネッシー」。
ワンステップ・フェスティバルの1曲目。
坂下さんの作品だ。480_onギター1本をバックに会場に響き渡る要さんの歌声。
490この歌を聴いて心を揺さぶられない人はよもやいないだろう。500v「最後の曲…コレはシングルですね」
大二さんから加えられた説明では四人囃子のシングルは3枚。
「レディ・ヴィオレッタ」と『酔拳』の「カンフージョン」とこの「空飛ぶ円盤に弟が乗ったよ」。
あの…「カンフージョン」って「Kung fu」と「Fusion」の「カバン語(portmanteu)」だったんですね。
恥ずかしながら最近気が付きました。510「♪ズダストダン、ズダストダン…」
大二さんドラムスによるおなじみの滑り出し。530_seアタマのリード・メロディは要さんの担当。S41a0484 最後の最後で出て来た人気曲。
お客さんは大喜びだ。
名古屋の時は一番最初に演ったんだよ。
200西山さんはこの曲だけギターを持ち替えた。
しかし…リハーサルの時から拝見していてつくづく思った。
やっぱり真空管アンプの音っていいね~。
どんなに電気機器やコンピューターの技術が進歩しても、真空管アンプの音には絶対にかなわないよ。
12s41a0486 次はいつ観れるんだろう…チョット寂しい気持ちを抱えながらバルコニーからシャッターを切り続けた。
580v
560
550v

590v「ありがとうございました!」

610vメンバーの皆さんと握手を交わす大二さん。620そして、大二さんからごあいさつ。630「結成50年、デビューから45年。
『おとなしい反逆児』としてモノづくりに励んで来ました。
茂木くん、真ちゃん、佐久間くんはいなくなってしまいましたが、森やミツルは回復に向かっています。
坂下…悔しいだろう!早く帰って来いよ!」640v「みんなで作った音楽が少しでも皆さんの気になってもらえるような活動をしたいと思います。
メンバーの皆さんにはとても感謝しています。
キッカケを作ってくれた稲葉くんや小野瀬くんにもとても感謝しています」650「元のメンバーで五体満足なのは私だけですが、四人囃子の音楽がオモシロイと思ったらゼヒ手に取って頂きたいと思います。
今後ともよろしくお願いします!」660vかのレナード・バーンスタインが音楽を担当した『Candide(キャンディード)』というブロードウェイ・ミュージカル、あるいはオペレッタがある。
残念ながら劇の内容がオモシロくないということで、たった2か月の公演でクローズしてしまった。
しかし、さすがにバーンスタインの作品だけあって、有名な「Glitter and Be Gay」や殺人的な名曲「I'm Easily Assimirated」等、佳曲が目白押しの一作であることには間違いない。
バーンスタインは『Candide』の終演から4年後、あるコンサートの中でこう言った。
「悲しいことにミュージカルは終わってしまったけど、『序曲』が残った」とその曲を紹介し、タクトを振った。
この『Candide』の「序曲」はミュージカルが打ち切りになってから65年経った現在でも世界中のオーケストラが演奏している。(バーンスタインの変な記事に興味のある方はコチラをどうぞ⇒【Shige Blog】レナード・バーンスタインの/とアメリカ
 
そう、本当にいい「曲」って環境や時代がどんなに変わっても生き残ることができるんですな。
四人囃子の作品はまさに生き残って来たし、これからも生きながらえていく曲たちだと思っている。
今回もボックスセットで旧作がリイシューされたけど、『一触即発』や『ゴールデンピクニックス』他が何度も何度もリイシューされるサマはまるで『Kind of Blue』や『Saxophone Colossus』や『Portrait in Jazz』や『A Love Supreme』のようでしょう?

Kob

Sc

Pij

Ls 人類が滅亡するまで聴き継がれていく運命を背負ったジャズの名盤たちね。
 20代の若者が作った「四人囃子の音楽」というモノは『Candide』の「序曲」やこれらの名盤のようにずっと受け継がれていくだけの価値と力を持っていると思うのです。
大二さんは「自分たちの音楽に興味を持ってくれる人がいれば、この身体が動く限りお届けしたい」とよくおっしゃっている。
多分、そのお言葉に偽りはなかろう。
正直、そのあいだにひとりでも多くの若い人たちに観て、聴いてもらいたいと思う。
 
四人囃子の詳しい情報はコチラ⇒Yonin Bayashi official Web Site
 
しかし…この記念すべきコンサートの写真をいつも通りに撮りたかったナァ。
コロナのアホンダラ!670P.S. 今回、とても良い機会なので、「From the Marshall Blog Vault」ということで2010年の『Progressive Rock Fes』の記事を次回お送りしたいと思います。
 

200(一部敬称略 2021年3月3日 EX Theater Roppongiにて撮影)

2021年4月 7日 (水)

スピンオフ四人囃子 feat. 根本要 & 西山毅 <前編>

 
「ようやく」というか、「とうとう」というか、「ついに」というか、「いよいよ」というか、「やっと」というか…とにかくこの日がやってきた!10いきなり脱線しますが、この「ようやく」他の4つの副詞ね、英語だと「finally」1語で全部言えちゃう。
もちろん「at last」とか「after all」に置き換えることもできるけど、日本語ほどバラエティに富んでいない。
日常生活における語彙の数が「日本語5万、英語2万」と言われるのがうなずける。
でも、「5万語」というのは昔の話で、日本人の語彙は恐ろしい速さで少なくなっているのではなかろうか?
「一触即発」なんて表現を使うのは四人囃子ファンぐらいなもんでしょう?
若い人たちがこの四字熟語を使っているのを耳にしたことがありますか?
 
スターダスト☆レビューの根本さんと、ギターの西山さんをフロントに迎えてのスピンオフ四人囃子。
このラインナップは大好評だった2018年5月12日に開催された名古屋のボトムライン公演以来。
あの時は楽しかったな~。
もう3年も経ってしまったのか…。
イヤ、本当はこのショウはもっと早く上演されていたハズなのだが、コロナのせいで大幅な延期を余儀なくされてしまったのだ。20_2会場は六本木のEXシアター。
完全な感染防止体制が敷かれての有観客公演。
客席はひとつ飛びとし、開演前には全席を念入りに消毒した。
もうホントにコレにはマイっちゃうね。
仕事がただただ増えるばかりで、良いことがナニひとつありゃしない。
もういい加減に終わって欲しい。
コロナでまたチョット脱線。
私は2週間に1回、イギリスのMarshallのスタッフとミーティングをしているんだけど、ここ1年というもの、冒頭はお互いのコロナの状況を報告し合うのが恒例となっている。
御存知の通り、イギリスは惨憺たるコロナ大国になってしまったが、基本的に「Be optimistic」を標榜していて、いつ話をしても明るい雰囲気に満ちていた。
何しろモンティ・パイソンの国の方々ですからね、「♪Always look on the bright side of life」なワケ。興に乗って電話口で一緒に歌っちゃったりしたこともある。
それが去年末になると、先が全く見通せない状況に元気を失い、さしものイギリス勢も完璧に「青菜に塩」状態に陥ってしまっていたようだった。
それが…ココのところ猛烈に元気を取り戻しているんですよ。
ワケを尋ねると、それはワクチンのおかげだった。
連中は「ワクチン打ちますか?それとも死にますか」という状況まで行っていたからね。
もう「ワクチン=大勝利」なワケ。自分のところで作ってるし。
ものすごい勢いで普及したのは日本のテレビでも報道している通りで、5月には8月に開催されるイベントのチケットを発売し出すそうだ。
ウチのMarshall Recordsのアーティストも秋のツアーの予定を発表し出した。
エンターテインメントのジャンルを問わず、一時期すべてのコンサートや実演の芸能が完全に消滅した国ですよ!
昨日の大阪のことといい、翻って日本はこんな調子でこの先一体どうなるんだろう?
このまま一生続くんじゃないか?なんて心配になってもおかしくなない。30客席から今度はステージに目をやると…
中央にNATAL。40大二さん愛用のバーチのキット。

50今日はタムタムが2つセットされている。

60スネア・ドラムは「ビーデッド/ハンマード・スチール」。
コレ、名前をナントカして欲しいんだよな~。
「チャーシューワンタンメン」みたいで長くてイケねぇ(←コレがわかる人は五代目古今亭志ん生ファンですね?)。
やってる私もクタびれたよぉ。イヤ、まだまだ始まったばかり。
サイズは14"×6.5"。
見た目は火をいれすぎた「常盤堂の雷おこし」みたいでエラくゴツいけど、案外ウォームなサウンドが魅力なのよ。70リハーサルのようす。
おお~!
85大二さん、Marshall GALA2のTシャツをお召しになられています。80vこのMarshallはキーボーズの三国さん用。
JVM410Hと1960BV。
90v三国さんは2015年に開催したご自身の還暦記念コンサート以来。
三国さんは昔からキーボーズにMarshallを愛用されていて、大分前にダイヤモンド・ユカイさんのレコーディングにお邪魔した時もオレンジ色の古い1959をお使いになられていた。
その1959がさすがにヘタってしまい、今では普通に世に出回っているMarshallをお使いになられていらっしゃる。
ということでJVMが登板した次第。
Deep Purpleのジョン・ロードが愛用していたことからもわかる通り、Marshallは70年代まではキーボーズ用のアンプを盛んに作っていたんですよ。100ベース・アンプはEDEN。
キャビネットは4x10"のD410XSTが2台。110v今回のヘッドはWTP-600が用意された。
120ああ、ASTORIA CLASSIC。
いいアンプだ~。
心底いいと思う。130西山さんには名古屋の時にお使い頂いて、今回もご指名に預かった。
コレはリハーサルのようす。140v西山さんもMarshallのTシャツだ~!
ありがたや、ありがたや。150会場のロビーにはグッズがズラリ。160イベントTシャツもバッチリ販売された。

170コンサートは配信も導入。180チケットはこんな具合。
いいね…昔のコンサートのチケットはみんなこんな具合だった。
今のコンビニで発券するチケットは味気ないもんナァ。
チケットを買うのには便利なのかもしれないけど、アレじゃ集めたってオモシロくも何ともないじゃんね。
発売日にプレイガイドやウドー音楽事務所に並んだ時代が懐かしいわ。
…と、注目して頂きたいのはこのチケットを持っている手の親指の爪!190左手が四人囃子のロゴ。
右手が『一触即発』のナマケモノなのだ!
熱烈な四人囃子ファンにご協力を頂きました。
ありがとうございました!200s_2コンサートの冒頭にステージに上がったのは…

210EXシアターの倉林支配人。
Marshall Blogでは「Led Zeppagain」の記事でおなじみね?
このコンサートに込めた想いを交えてひとことご挨拶。220v「四人囃子のコンサートは2013年のEXシアターの杮落し公演のひとつとして企画されましたが、残念ながら実現できませんでした。
代わって昨年4月30日、佐久間さんのご命日にコンサートを開くことになっていたのですが、それも新型コロナウイルスのせいでやむ無くキャンセルせざるを得ませんでした。
そして本日、坂下さんがご出演できなくなってしまいましたことは大変残念ですが、四人囃子のコンサート開催の運びとなりました。
緊急事態宣言下にもかかわらず、『コレだけはどうしてもやりたい』という私の思いに応え開催を実現してくれたスタッフ一同に心から感謝を申し上げます。
歴史的なコンサートとなることでしょう。
3月3日の桃の節句にふさわしく『五人囃子』での登場です」

230そして、メンバーがステージに現れた。240岡井大二R スピンオフ四人囃子のベースといえば…山崎洋。270vそして、2018年の名古屋以来となる…
300根本要と…
290v西山毅。280v残念ながら今回ご参加になれなかった坂下さんに代わり…310vキーボーズに三国義貴。320v♪ドコドン!
大二さんが叩き込むNATALのフロア・ドラムの音で始まった1曲目は「眠たそうな朝には」。
ドラムは「叩く」、太鼓は「打つ」…が正しいシンタックスであると鼓の大先生から教わりました。325実は前回もオープナーが「円盤」だったので大二さんのドラムからスタートしたんだよね。
その時、西山さんは3曲目からのご登場だったが、今回はスターティング・メンバーで最初からステージに上がられた。
倉林支配人がおっしゃった通り、最初から「五人囃子」だ。330_na要さんの歌声が心地よ~く曲に馴染んでいて素晴らしい。340西山さんのギターで始まる2曲目は「Chaos」。
「ケイオス」ね。
この西山さんが弾くギターリフの拍子が3日前のリハの時からズットわからなくて苦しんでいた。
佐久間さんが弾いた音源のイントロを聴くと7/8拍子だとすぐにわかるんだけど、私の「バカ耳」には西山さんが同じ拍子で弾いているようにはどうしてもも聞こえないいのね。
1234
12345
12
123…『春の祭典』みたいに聞えちゃって…でもコレ、結局7/8拍子なんだよね?
佐久間さんの方も大二さんのバス・ドラムが入ってアクセントをズラされると途端にわからなくなっちゃう。
西山さんはこのバス・ドラム入りのパターンを最初から弾いていたのね…という風に私のバカ耳は分析しています。350_ch前回は取り上げられなかった曲。
今回は四人囃子のすべてのアルバムから曲を取り上げようということで、この曲が収録されている1989年の『Dance』から2曲が選ばれた。
そのウチの1曲。360vホラ、先ほどのファンの方の爪…「Dance」バージョンもあるのだ!
400sこの曲では大二さんもボーカルズを披露。370キーボーズの「Peter Gunn」的なバッキングがやたらと耳に残る~。S41a0019「はい、曲が終わりました。
ようこそおいでくださいました!
令和3年3月3日という「3」が重なるひなまつりです」
とまずは簡単にご挨拶。
 
ところで…さっきから掲載している私が撮った写真ね…ズット高いところから失礼しております。
相手が「みこし」だったら大変です。「はやし」でよかった。
昔はお神輿にこんなことをしていたら、身体中に荘厳なアートを施した皆さんからドヤされるか、水をブッかけられたものです。
この日は完全な感染拡大防止策を期して、カメラマンも客席へ入り込むことができなかったのです。
コロナのバカったれ!
よって今回のレポートは、終始上手側のバルコニーから撮影した写真で構成していきますことご承知おきくださいまし。
何せ全く移動ができないので似通ったカットが多いけど、演奏中の写真はすべて異なっており、使い回しは一切ありません。
3903曲目も大二さんのシンバル・レガートから。410_om「♪ナニもすることがなくて…」…「おまつり」だ!

420山崎さんのベースがクッキリと聞こえて来て気持ちいい~!430あたりまえだけど、要さんの歌があまりにも素晴らしい。
「やっぱり『おまつり』を聴いたら一緒に歌ってしまった」…となる。440スピンオフ四人囃子の沿革について語る要さん。
「4年前に大二さんと飲んだ」⇒「一緒に演ろう」てぇヤツ。
そして、3年前に名古屋でその計画が実現して、この東京公演となった。450vココでまずはメンバー紹介。455vそして、皆さんからひとこと。
 
「大二さんたちに遊んでもらっていました」
三国さんは北海道のご出身で、札幌でミツルさんと演奏していていらした。
ミツルさんはその時代から街を歩くと女性からヒューヒュー!だったそうです。
三国さんは四人囃子の曲を演奏するのが今回は初めてで、身体の大きい坂下さんは手のサイズも大きく、代役を務めるのはとても大変だとか。
「坂下さんはホヤが好きで北海道にくるとよく食べてましたよ」
480「高校の時に初めて四人囃子を聴きました。
KISSが全盛の時代、四人囃子はムズカシかった」456「で、その高校の時、小岩の『音曲堂』という楽器屋さんでバンド・コンテストがあったんですよ。
1回戦で敗退。
その時の審査員が大二さんだったんですよ!」
西山さんは私と年がひとつ違いなんだけど、当時はアチコチでバンド・コンテストが開かれて私も高校の時には時々チャレンジしたもんです。
もちろん同じ高校生でも腕前は西山さんとは雲泥の差ですよ。
西山さんはその後、東京12チャンネルの『ロックおもしロック』という番組のバンド合戦で「津軽じょんがら節」を弾いて近田春夫さんから大絶賛され、翌日学校での大きな話題になった。
となると、大二さんのジャッジはどうだったのか?という疑問が残らなくはないが、昔はそういうチャンとした「ロック」を演奏しているミュージシャンがコンテストの審査員を務めていらした。
私も妹尾隆一郎さんとか、山岸潤史さんとか、鳴瀬善博さんの前で演奏したことがあった…さぞかしお耳汚しだったに違いない。460しかし、驚いたのは西山さんのおクチから「音曲堂」の名前が出たことよ!
今でもありますよ。
最上階にチョットしたホールがあってね、そこで各種のイベントを開催していた。
バンド・コンテストではなかったけど、何を隠そう、高校2年の時に私も舞台に上がったことがあった。
UFOのコピーを演った。今で言うとカバーとかトリビュートって言うのかな?
マイケル・シェンカー役よ。
いい思い出です。
小岩には「珈琲園」というすごくいいジャズ喫茶もあったんだよ…それはいいか。470v「ボクの世代ではリアル・タイムで聴くことはできなくて、四人囃子は『伝説のバンド』でした。
高校でベースを始めて、少しムズカシイことをやりたくなった時に先輩が四人囃子をススメてくれたんです。
あるセッションで稲葉さんと一緒になって『タマにやる?』と誘って頂いたのがはじまりです」
山崎さんは譜面を起こしたりする山崎さんはこのチームの影のまとめ役なのだ。
490「次の曲は『プリンテッド・ジョリー』から…」
S41a0165「『ジョリー』じゃなくて『ジェリー』ね」と大二さんからjollyなツッコミが入ったところで…「昼下がりの熱い日」。
名曲だよね~。
まるでご自分の曲のようにメロディを歌い上げる要さん。500_hsa三国さんのソロ。12s41a0121 西山さんのソロ。
タッピングを交えてのトリッキーでスリリングなプレイ!
音に全く無駄がない完成度の高いソロ構成は西山ならではのモノでしょう。
510v曲の〆のソロは要さんだ。
前回に比べて今回は要さんのギターへの重点が増したようだった。520そのまま「カーニバルがやって来るぞ(パリ野郎ジャマイカへ飛ぶ)」。
私が一番最初に好きになった四人囃子の曲はコレかな?
中3かな?高1だったかな?もう40年以上も前、『ゴールデン・ピクニックス』を確かお茶の水のディスクユニオン(駅の横の画材屋の上にあったお店)で買って、聴いて、「Flying」が終わってブッ飛んだ。
こういう曲、私の中では「10cc的」っていうのかな?…もう大好きなの。
最初に聴いた時、「♪壊れかかったマットの車」という歌詞かと思ったのを今でも覚えている。530_carniこの曲もメロディだけではなく明るく楽しい歌詞が要さんの歌声にピッタリだ。540お楽しみの中間部。
「パリ野郎(Paris Canaille)」のメロディを華麗に奏でる三国さん。550vツイン・ギターのパート。
本当のことを言うと、ココの入り口はリットして欲しくないの。
レコードをさんざん聴いたからでしょうね。
ハモりバッチリ!
いつ聴いても楽しいナったら楽しいナ!560かき回しの締めくくりは大二さん。
ここぞとばかりにイアン・ペイス炸裂!
みんなさりげなく合わせるところがオモシロかった。
もう広規さんなんかはオモシロがって無視しちゃうからね。
C'est si bon!、お後がよろしいようで…。S41a0053 MCでは「パリ野郎」のことについて触れた。570「パリ野郎(Paris Canaille)」はシャンソンを代表する1曲。
作ったのはこのレオ・フェレ(Leo Ferre)という人。
私はフランス語はまったくの門外漢なので、調べてみるとこの「canaille(カナイユ)」というのは「下層民」とか「クズ野郎」とかいうヒドイ意味のようですな。
そんなゲスなヤツがなんでジャマイカへ飛んだんだろう?
音からすると舞台はパリのようだけど、ジャマイカでコトが起こっている設定なんだよね?
今度大二さんに訊いてみよう。
『ゴールデンピクニックス』のライナー・ノーツにはこの「Paris Canaille」のパートを「レゲエで演っている」と書いてあるんだけど、私のバカ耳にはレゲエのリズムには聞こえないな~。575v_smallチョット脱線してMarshall野郎パリへ飛ばせて頂きます。
この「Paris Canaille」、かのミシェル・ルグランがパリにまつわる曲をテーマにした1959年のアルバム『Paris Jazz Piano』というアルバムで、取り上げている。
2分チョットのごく短い演奏なんだけど、「Apris in Paris」、「I Love Paris」、「The Last Time I saw Paris」といったパリ丸出しのジャズ・スタンダードに交えてのシャンソン・ナンバーが実によろしい。Pjp2_2今、Gitanes Jazz Productionsという廉価盤レーベルに権利が移ってジャケットがこんなんなっちゃった。
ツマらんけど、このシリーズは安くてうれしい。Pjp2_1 しかし、「パリ」といえばコレだろう。
越前福井はヨーロッパ軒の「パリ丼」。
もう35年前ぐらいに一度食べて以来なんだけど、確か上に乗っかっているのはメンチだったように記憶している。
パリも行ってはみたいけど、やっぱり私は「ロン丼」かな?
Pd2 こういうご当地アルバムみたいな作品はいいね。
このニューヨークにまつわる曲を集めたメル・トーメの『Sunday in New York』なんかもそう。
私の愛聴盤。
日本でも東京をテーマにした曲を集めたアルバムなんてできたら楽しいのにな。
「黒門、根岸に稲荷町、なめくじ、日暮里、矢来町」…「Houses of Rakugo」なんて曲が入ってるの。12mynyc 曲単位だったらあるじゃんね。
一番カッコいいのは何といっても「東京ワッショイ」でしょう。
うまくまとまりました。
脱線終わり。Tw 1974年に開催された郡山ワンステップフェスティバルのお話。
スモーキー・メディスンをお目当てに参加した要さん。
スッカリ四人囃子にヤラれてしまい、コピーしてはオリジナル曲と偽って熊谷近辺を荒らし回っていたという…この話は名古屋でもされていたので、本当の話なのだろう。
ある時、あるツテを通じてその郡山の時のサウンドボード音源を収めたカセットテープが要さんの所に舞い込んできた。
現在正式に世の中に出回っているワンステップの四人囃子の音源はその要さんが所有しているカセットテープがソースになっているのだそうだ。
今、amazonのこのCDに関するコメントを見ていてこんなのを見つけた。
いま聞いたばかりの話なんだけど、この音源の元のカセットは根本要さんが持っていたものなんだそうです
ギャハハ!会場にいらした方かな?配信でお知りになったのかな?
 
郡山と来れば、それじゃ私も…かつてこんなイベントをお手伝いさせて頂いたことがあった。
このイベント会場に『郡山ワンステップフェスティバル』のポスターが燦然と飾ってあったのを思い出したのだ。S41a0151もう1曲『プリンテッド・ジェリー』から「ハレソラ」。580_hs前回、キーボーズと…
600西山さんのアンサンブルで彩られたイントロを聞いた時は感動したな~。
あの感動がよみがえったわ。
しかし、オリジナルはマンドリンでしょ?
素晴らしいインストゥルメンタリゼーション(←Ruth Underwoodが使っていて覚えた単語)だと思う。590メンバー全員の見せ場を集めた前半のハイライト。
要さんの伸びやかな歌声。610ピックでガツンと低音をお見舞いした山崎さん。

210v そして、ギター・バトル!615双方一歩も退かない硬派なギター・ソロ。

630おおっと!

640v西山さんが竿回しをキメこんだ!650v楽しさイッパイ盛り込んでショウは中盤にさしかかった。
 
四人囃子の詳しい情報はコチラ⇒Yonin Bayashi official Web Site
S41a0331<後編>につづく
 

200(一部敬称略 2021年3月3日 EX Theater Roppongiにて撮影)

2021年3月18日 (木)

第2回福島酒援ライブ~デーモン閣下、アトミック・プードル、田川ヒロアキ他


「呑んで福島を応援しよう!」というイベント。
過去Marshall Blogでは『がんばっぺ福島』というライブ・コンサート・スタイルでの福島応援イベントのレポートを何度か掲載してきたが、コロナ禍の昨今、ショウの形式を採ることができないため、『福島酒援ライブ』と銘打って配信のイベントを開催している。
今日レポートするのはそのイベントの第2回目。
チケットを購入すると、事前に福島の酒が送られてきて、それを飲みながら配信ライブを見て楽しむという趣向だ。
しかし、日本酒はいいね。
若い頃は苦手だったけど、歳を取ってようやくその味わいがわかるようになってきた。
しかも、ここのところ人生で何度目かの「マイ落語ブーム」の真っ只中にありましてね。
熊吉や八五郎が湯呑茶碗でヒヤをキュ~っとやる場面をニヤニヤしながら楽しんでいる。
私は父の影響で18歳ぐらいから落語を聞き始めたんだけど、これほど「酒」のシーンが目につくことはかつてなかった。
本も映画も音楽も、鑑賞する年齢によって受け止め方がゼンゼン違うからね。
オモシロイものです。
この日、イベントに参加された方もライブを見ながらおいしい福島の酒をキュ~とやって楽しまれたことと思う。

12fsl ライブの会場となったのは『ピアシス』。
田川ヒロアキさんの結婚式の2次会のレポートにも登場した芝浦のレストランだ。

20スゴイ機材なのよ!

30まるでテレビ番組の収録風景だ…ま、テレビ番組みたいなモノなんだけどね。

40最初のセッティング、整いました。
「福島とかけて何ととく」
「台所につづく廊下とかけます」
「その心は?」
「ママ通る」
あのね、ワタクシ、郡山の美術館に集まった200人の前でコレをやったことがあるの。
馬鹿ウケ受けだったよ。
往きの新幹線の中で七転八倒しながら考えた甲斐があった。
ナンでそんなことをしたのかというと…興味がある方はコチラをご覧くださいまし。
    ↓   ↓   ↓
【SHEENA & THE ROKKETS 35周年記念特別企画】鮎川さんとMarshallとわたし

それと、「福島」といえば、こんなこともあった。
    ↓   ↓   ↓
★【Marshall Blog 11年目突入記念企画】RE-BIRTH WITH MUSIC! ~ いわき街なかコンサート2011
★いわき街なかコンサートin 平 2012 <前編>

もうMarshall Blogって以前のモノも含めると3,000本近く書いていて、その間色んなところに取材にお邪魔しているんだけど、まだまったくご登場頂いていない県がたくさんある中で福島はかなり深い縁を頂戴しているのです。50ソロソロ始まるよ~!
プログラムはここピアシスでのライブだけではなく、福島各地との多元中継で進行する。
この部隊がそれをコントールする。
75v開演前…イヤ、開宴前か?
各所から届けられたビデオ・メッセージが放映される。76そして、デーモン閣下の影のオープニングMCがあって司会者が登場。80ピアシスを経営するレストラン企業「株式会社無洲」の浅野正義代表取締役社長。110vフリー・アナウンサーの長沢裕。

120v福島から内堀県知事もご挨拶。
村岡山口県知事、小池東京都知事…これまでMarshall Blogには何人かの知事にご登場頂いている。
今回は中継でのご登場となってしまったが、内堀さんは日本で一番Marshall Blogに多くご登場頂いている知事さんなのだ。
ホンモノの「ガバナー」ですからね。130乾杯の儀。
福島から福島酒造組合の有賀理事長のご発声。140カンパーイ!

150福島の各会場との中継もバッチリ。
77そしてピアシスのステージで最初のパフォーマンスがスタートした。
福島和楽器バンドの登場。
まずは…160リーダーの遠藤元気の太鼓と…170v佐藤通芳の三味線のデュエット。
いきなりの熱演!180v次の曲ではメンバーが増えて…200琴の大川義秋。
 
お琴はどうやって数えるか皆さんご存知ですか?
「~面」と数えます。

210v尺八に小湊昭尚。

尺八も管理が大変な楽器なんですってネェ。220v久しぶりにMarshall Blogに尺八が出て来たのでチョット脱線させてね。
小澤征爾が武満徹の作品をレナード・バーンスタインに聴かせたところ大変気に入り、ニューヨークフィルの125周年記念のために「日本の楽器とオーケストラとの協奏曲を書いて欲しい」と武満さんに依頼してできたのが有名な「ノヴェンバー・ステップス」。
そして、1967年11月9日にニューヨーク・リンカーン・センターにおいて初演された。
この時に尺八を吹いたのが横山勝也という大家。
横山さんは尺八を何本も持参したのだが、片っ端から割れてしまって困り果ててしまったという。
ニューヨークの気候が尺八という楽器にマッチしなかったんだって。
この曲、尺八と琵琶が出て来るところが滅法カッコいいんだよね。
一方、その琵琶を担当したのは鶴田錦史という薩摩琵琶の天才演奏家。
武満さんは作曲する時に鶴田さん以外の琵琶弾きを考えていなかったという。
この方が鶴田さん…女性です。
イヤ、女性を捨てて男として半生を過ごされた。
マァ、私もコレを知ってビックリしましたよ。Swd で、すぐに買って読んだのが下の『さわり』という沢田さんの評伝。
とてもオモシロかった。
「さわり」というのはギターで言うと「ビビり」みたいなもの。
いわゆる「バズ・ノイズ」。
三味線でも琵琶でも「ビエン、ビエン」と弦がネックやボディに当たってノイズを出しているでしょ?
コレ、ギターやマンドリンのような西洋の楽器だったら絶対に許されない音なんだけど、日本人は感性がズバ抜けて豊かなので、それを「さわり」と呼び、このノイズを味わうことができる。
ちなみに「耳なし芳一」に出て来るような「琵琶がたり」という音楽は、戦前はものスゴイ人気だったらしい。
それが時代や世代が変わり、普及活動をしなかったがために人気が衰え、弾き手もいなくなり、戦後になるとほぼ絶滅してしまった。
今の日本の音楽の状況がこのまま続くと、多分ブルースなんて音楽は早晩無くなってしまうと私は見ている。
脱線終わり。
Swr
マイクを握っているのはさっき三味線の素晴らしい演奏を披露してくれた佐藤さん。
「君といつまでも」…じゃなくて、米米クラブの「君がいるだけで」を熱唱。230ピアシスの皆さんはペンライトを振り振り会場を盛り上げる。
本当にココの人たちはみんな暖かい。240続いて福島和楽器バンドのステージに加わったのは…

250小湊美和。

S41a0057まず美和さんは「民謡メドレー」を熱唱。
私でも知っているような有名な民謡をいくつか。
いいね、民謡は。
この声ですよ、声。
ロックとジャズはもちろん、クラシックの現代音楽から民族音楽、あるいは浪曲まで…色んな音楽をカレコレ45年以上にわたって聴いてきたけど、歌のある音楽ってのはとにかく「声」だね、声。
このことが本当にわかるようになって「スゴイ!」と思うようになった音楽のひとつのは「民謡」ですね。
「土着の音楽」というものは世界中のどれをとってもスゴイけれど、日本の民謡は世界的に見ても特にすさまじいオリジナリティを誇っている「声の音楽」だと思う。
美和さんは「太陽とシスコムーン」というアイドル・グループの元メンバーなのだそうだ。
一方、ご実家が民謡の「小湊流」という流派の家元だそうで、3歳の時から舞台に立たれていらっしゃる。
道理でスゲエと思った。
尺八の昭尚さんとは姉弟。
S41a0045民謡から一変して大流行りした「紅蓮華」。
なんとバラエティに富んだステージだったことよ。
280v法被を着た司会のお2人。
ピアシスのステージから離れ、「会津ほまれ」や「大天狗」等、福島の蔵元との交信。290そして…実演でないのが残念といえば残念なんだけど、やっぱりコレが出ないと!
いわきのハワイアンズ。300一方、ピアシスのステージは転換で大忙し!330ステージに上がったのはMarshall JVM210Hと1936。
真ん中の段のJVM410Hはスペア。340vベースアンプもMarshall。
ヘッドは400Wの3540。スピーカー・キャビネットは1x15"の1515。
どちらも80年代後半のモデル。350v準備もほぼ完了…でもなさそうか?
実は今回のイベントには『福島の酒まつり・味噌醤油まつり』という副題が付けられていて、こうしたピアシスの幕間に福島産の味噌や醤油のPRが挟み込まれた。
そういえば、就職して最初に赴任した富山の下宿では、そこの家のお婆さんが毎年オリジナルの味噌を作っていた。
生まれも育ちも東京の私は「味噌を作る」なんてことを考えたことすらなくて、人生で初めて「味噌を作るニオイ」をというものを体験した。
結構ビックリしたね。
それから何年も経って、ロンドンのハマースミスを散歩していたら、やはり人生で嗅いだことのないニオイに出くわして、この富山の味噌のことを思い出してしまった。
そのニオイの元がどうしても気になってホテルの女性にそのことを尋ねた。
ホテルのそばには有名な「London Pride(ロンドン・プライド)」というビールを製造するFuller's(フラーズ)の工場(ブリュワリー)があって、そのニオイはそこでホップを煮ているニオイだった。
そして、そのニオイはハマースミスに住む人々の自慢だって言うんだよね。
そのFuller'sは今や日本の会社となった。一昨年アサヒビールが買収したのだ。
ココがこの話の「ミソ」ね。

360「準備OK」となったところで浅野社長が次のパフォーマーを紹介する。370「ロックバンド!」

380出演は加納秀人…

390v五十嵐公太

400満園庄太郎によるアトミック・プードル。
に加えて…

S41a0299 田川ヒロアキ!

420v曲はアトミック・プードルの「One Two Step」。430メンバー全員がボーカルズを担当する元気な曲。
久しぶりに聴かせて頂いたけど、何というか…「イナセ」だね。

S41a0100 裃をつけた大仰なモノではなく、夏の暑い盛りに麻の浴衣を着た若旦那が横丁の湯屋にでも行くような気軽さがあって、ロック本来もの魅力である「シンプリシティ」が十分に発揮されているナンバー。
410vコレはコレで他にない日本のロック。
私なんかはやはり外道の音楽にその原点を見出してしまう。
やっぱり秀人さんはカッコいい。
490そして、そこに田川ヒロアキというアクセントが置かれていたのがオモシロい。
460vヌケヌケのMarshallサウンドで存在感バツグン!
470庄太郎ちゃん得意のアクションも見ることができた!440そしてお待ちかねのドラゴン・ファイア。
500vスゲエ出たな~!

510v会場のスタッフも大喜び!

515「改めましてありがとうございます。
2020年にプロデビューしましたアトミック・プードルです。
10年ぐらいやってきてメジャー・デビューしました!」
530「メジャー・デビューだもんね~」
皆さん、一体何度目のメジャー・デビューなのかしらん?
皆さん30年にナンナンとするキャリアをお持ちの方々ですからね。
秀人さんに至っては「キャリア50年」だよ。
「今演った曲はみんなで作った曲で評判がすごくいいんです。
アトミック・プードルの代表曲みたいになってしまいました」
そうでしょう、そうでしょう。520v「福島の森の奥深く…お前にも福島の酒を呑ませてやる…お前にも福島の味噌を舐めさせてやる…醤油をかけてやる…お前らみんな福島の発酵食品を喰わせてやろうか!」とデーモン閣下登場!540曲は「蝋人形の館」。
盛り上がること、盛り上がること!
550vそして、東日本大震災の復興を願った曲「SOLA」を披露。
ギター・ソロの時にはヒロアキくんに歩み寄り肩に手をかけた。560「福島を応援するこういう場で演るのは感慨深いモノがある」と、閣下は入魂の歌声を聞かせてくれた。570そして、福島和楽器バンドの皆さんが加わってのフィナーレ。
曲は閣下に合わせてキャンディーズの「やさしい悪魔」。580「♪あの人は~悪魔」ね。
すると閣下から…「何度も言うようだが…『悪魔』は『人間』ではない!」とのご指摘。
 
先日、『「ルシアー」と「ルシファー」」を混同された』と、ギターを製作している人がfacebookに投稿しているのを見て爆笑してしまったが、それと近いナ。
「ルシアー(luthier)」は「弦楽器製造家」のこと。
「ルシファー(lucifer)」は「魔王」だ。

590浅野社長がステージに上がる。
いよいよ「第2回福島酒援ライブ」の〆に取り掛かる。
「最後の曲は、春が1日も早く届くようにとキャンディーズの『春一番』を選びました。
全員で歌いたいと思います!」
620「♪雪が溶けて川になって流れて行きます」
いいね、昔の歌謡曲は…恐るべき普遍性の高さ!
私ですら歌えちゃう。600秀人さんも…

630社長もヒロアキくんも…

640庄太郎ちゃんも楽しく歌いました!

650「これからも続けていきたいと思います。
福島の復興はまだまだこれからです!」
…と盛りだくさんのイベントが終了した。
次回も楽しみだ!
320
福島酒援ライブの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

660

200_2 
(一部敬称略 2021年2月27日 ピアシス芝浦店にて撮影)

2021年3月15日 (月)

犬神サアカス團:単独興行2021<生き地獄遍>~私の松戸

 
千葉の松戸。
水戸街道の千住の次の宿場だったので、江戸の昔から賑やかだったそうだ。
遠いゼ~、水戸って。
東京から120km近い。東海道でいえば三島ぐらいか?
去年、初めて行ったけど、遠かった~。
その点、松戸は江戸川を渡ってすぐだからね、お隣さんだ。10チョット歴史っぽい話。
犬っ子の皆さんならお好きでしょう、歴史。
 
幕末の水戸藩の志士、関鉄之介を描いた吉村昭の『桜田門外の変』なんて読むと、昔の人たちは水戸から江戸まで平気で歩いていたことがわかる。
Mh 替わってコチラは日比谷線南千住駅の真ん前にある回向院。
両国にも「回向院」があるけど、コチラの回向院はかつてそこの別院だった。
両国の回向院は元々1657年の「振袖火事」として知られる「明暦の大火」の犠牲者10万8千人を葬ったのが始まり。
一方、コチラは近くの小塚原刑場での刑死者を葬るために建立された。
その刑死者の亡骸は「腑分け」といって、人体解剖に供された。
「解体新書」で有名な杉田玄白や前野良沢は、役人の立ち合いのもと、ココでその腑分けを行った。
この腑分けや小塚原には興味深い話がたくさんありましてね、今はお休み状態だけど、『私のディープ浅草』として、いつか犬神さんの記事の中で触れたいと思っている。
120r4a0114さて、この回向院にその関鉄之介の「遺墳(いふん)」がある。
で、この「遺墳」という言葉…調べてみると、字面はもっともなのだが、この言葉は辞書に出ていない。
私は持っていないんだけど、三省堂の『大辞林』にも出ていないそうだ。
ようするにお墓なんだけど、ダミーっぽい。
というのは鉄之介の立派な墓が水戸にあるから。
実はココにはあの有名な吉田松陰の墓もあるんだけど、松陰の故郷の萩にもあるワケ。
で、山岡荘八の『高杉晋作』を読むと、「吉田松陰の墓を掘り起こすために小塚原へ行った」という場面が出て来る…ように記憶している。
このように刑死者を一旦葬った墓のことを「遺墳」と呼ぶ…のかしらん?
私も金田一じゃないので辞書に出ていない言葉は正確にはわかりません。
ちなみに鉄之介は小塚原ではなく小伝馬町の牢屋で斬首されたようだ。
小伝馬町がまたスゴイんだわ…コレはまた別の機会に。120r4a0509_2回向院の前を走る通り。
12img_8270この通りを「コツ通り」と呼ぶ。
もちろん「コツ」とは「骨」のことだ。
小塚原にたくさんの骨が埋まっていたから。
どうよ、犬神らしくなって来たでしょうが?
吉原は「中」、品川は「南」、洲崎は「辰巳」、そして千住にあった遊郭のことを「コツ」というアダ名で呼んだんだね。12img_8268はい、松戸に戻ります。
そんな東京のおとなりさんの松戸でも、昔は遠かった。
というのは、私は小学校の低学年の頃、すなわち昭和45~46年(1970~1971年)ぐらいまで松戸にあったプールに通っていたことがあったのだ。
コレがすごく遠く感じたんだよね。
何で東京からワザワザ松戸のプールまで足を運んでいたのかというと、当時は「スイミング・スクール」なんてモノが盛んになり出した頃だったんだけど、プールがどこにでもあるという環境ではなかった。
もちろん屋外のプールは公営のモノが普通にあったけど、温水プールはまだ珍しかった。20_2その松戸のプールは「新松戸スターランド」といった。
松戸が地元である犬神の明兄さんとこの話をするたびに、都度「それは…もしかしたらサニーランドではないですか?」と慇懃な態度でお答え頂く。
「イエイエイエ、『サニー』ではなくて『スター』。黄色い三角の建物で、50mプールがあったんですよ」と説明してもどうもピンと来ないようなのだ。
アレだけの立派な設備を擁したプールを地元の方がご存じないとなると、いよいよ自分の記憶違いなのか?と思わざるを得なくなってくる。
あんなによく通ったのにナァ。
今回の取材でお邪魔した際にも明兄さんとこの話になった。
すると、それを聞いていた新しく犬神サアカス團に加入した若いベーシストが、「アレはサニーランドとは別で、スターランドは北小金にあったんですよ」と教えてくれた。
やっぱり、あったんだ!
12busせめて黄色い三角の建物の写真をだけでもインターネットに出てはいないか?と血眼で探してみても見つからない。
すると、外観の写真はないものの、一般の方のブログでこんなタイトルの投稿を見つけた。
『昭和40年代、松戸のスターランドに初の水泳クラブ』
そこにはこのスターランドの成り立ちついて簡単に書いてあるのだが…フーム、コレはオモシロイ。
そのインターネットの解説によると、このスターランドは「小金牧(こがねまき)」の牧士(もくし)の子孫である湯浅さんという方が経営していたらしい。
「牧(まき)」というのは幕府直轄の放牧地のことで、その管理をするのが牧士の仕事。
小金は、水戸街道の松戸の次の宿場でかなり栄えていた。
その中でも湯浅家は広大な敷地と豪壮な屋敷を構える地元の名士で、時代は下り、このスターランドは湯浅さんのかつての屋敷の一角に立てられていたという。
アレ、個人の家の中にあったのかよ!
まるでイギリスの「マナーハウス」だな。
その光景がハッキリとは思い出せないが、子供の目にはかなり山の中のロケーションという感じに映った。
北小金かなんかの駅まで送迎バスが行き来していて、しこたま泳がされた後、「なみだロート」で目を洗って、の帰りのバスの中でお母さんが作ってくれたおにぎりを食べるのが大きな楽しみだった。
売り物は別にして、私はお母さんと家内が握ってくれた以外のオニギリを食べることができません…そんなことはどうでもいいいか。
プールは冬季にアイススケート場となった…というから、通っていたのは夏の間だけだったのかな?
冬も通ったような気がするんだけどな~。
今でいう「トレーニング・ジム」のようなものも併設されていて、新松戸に住んでいた、後に宇宙飛行士となる毛利衛さんも通っていたそうだ。30でも、高校になると「私の松戸」はガラリと様相が変わった。
松戸出身のバンド、ウシャコダだ。
下は当時の週刊ポストの巻末の写真ページのスクラップ。
「今ロック界で注目されているバンド」みたいな特集で、他に「東京おとぼけキャッツ」や「なぞなぞ商会」が紹介されていた。
写真は渋谷の屋根裏だね。
私も屋根裏でウシャコダを何回か観た。
オモシロかったな~。40
「屋根裏のウシャコダ」と言えば、一度、三上寛がゲストで登場したことがあった。
ウシャコダがバック・バンドを務めた「なかなか」というシングル盤のプロモーションだったんだね。
「♪吉美家の牛丼はなかなかにうまい」と歌い出すこの曲。
もちろん「吉美屋」とは「吉野家」のこと。
曲が終わって、三上さんがステージを降りると、ウシャコダのボーカルズの藤井さんが「吉野家はツブれたよ~!」とおっしゃったの覚えている。
そう、このライブは昭和55年(1980年)…その年、吉野家は120億円の負債を抱えて倒産したのだった。
この曲もいいんだけど、その前に三上さんがギターの弾き語りで演奏したB面の「大感情」という曲に感動しちゃいましてね~。
次の日、シングル盤を買いに行ったんだけど、アレ、いつの間にか無くなっちゃったナ。
下はインターネットから拝借したもの。

Kan

「ウシャコダ」というバンド名は、海外の曲名だか歌詞からの引用ということは知っていたが、今回明兄さんからそれがソカの曲「Wish I Could(発音は'ウィッシャイクッド')」であることを教わった。
「ソカ」というのは「ソウル・カリプソ」のことね。
今回知ったんだけど、この「Whish I Could」という曲は他にもゴロゴロあるのね?
でも、重篤なイギリス病に罹患している私にとっての「Wish I could」はもっぱらコレ。
1967年のThe Kinksのアルバム『Something Else by The Kinks』の1曲目。
50cd「David Watts」という曲。
 
ボクはトロいお人よし
水とシャンペンの区別もできゃしない
女王様に会ったこともない
彼みたいだったらいいのにナァ
デヴィッド・ワッツみたいだったらヨカッタのにナァ
 
と歌われる。この最後の行が私の「ウッシャイクッド」。
コレを英語でやると「♪ I wish I could be like David Watts」となる。
いわゆる「仮定法過去」。
「現在の事実とは異なる状況を表す表現」ってヤツ。
「デヴィッド・ワッツみたいだったらよかった」のに、「でも実際は違う」…と、そこに書いていなくても書き手の残念な気持ちがコレで表現されるってんだけど、この「仮定法」ってのは日本語にない語法なので、なかなかピンと来ないんだよね。
「I wish I could be with you!(一緒にいられればヨカッタのにナァ!)」とか決まり文句で覚えちゃう。
そういえばPink Floydの『炎』もコレと同じだわ。
アレは原題が『Wish You Were Here』だから「アナタがここにいたらヨカッタのに(でもいない、まぁ残念ね)」という風になる。Pf この「David Watts」の中に「ウシャクッビーライク」とか「ウシャウシャ」とか盛大に「ウシャコダ」が出て来る。
もう~The Kinksが好きで、好きで!60cdどれぐらい好きかというと、中心メンバーのレイとデイヴのデイヴィス兄弟のロンドンの生家まで行っちゃうぐらい好き。
明兄さんも好きとおっしゃっていた。120r4a0064 もちろん松戸のウシャコダも大好きでね~。
向かって右はデビュー・アルバムの『土一揆』。
サインが入っているでしょう?
コレ、昭和55年(1980年)9月、私が高校3年生の時に日比谷の野音の客席で見かけたウシャコダのベースの恵福さんとドラムスの井野さんから頂戴した直筆サイン。
ナゼか偶然このレコードを持っていたんだよね。
本当の偶然だった。
では、ナニを観にいっていたのか…。
70
時は第一次漫才ブームの真っ只中。
タイトルは忘れてしまったが、とにかく「漫才とロックの融合」みたいなイベントだった。
当時は歌謡界とロックは全くの別物で、今のように「ロック」と呼ばれる音楽はまだまだ一般的な存在ではなかった。
そんな中、漫才サイドから出演したツービートのたけしさんはロッド・スチュアートの「Hot Legs」なんかを歌っていた。
バックバンドを務めていたのは東京おとぼけキャッツだった。
終演後、会場に来ていた友達の玉川くんが「あ~あ、モノマネ見たかったな~」と言った。
この日はバック・バンドに徹していたので、おとぼけキャッツのネタは一切演らなかったのだ。
「今日はイギリスからゲストがお見えになってます!ジェフ・ベック先生です!」「皆さん、こんばんは~、イギリスから来たジェフ・ベックで~す」と「Led Boots」の一節を弾いたりする芸が当時なんであんなにオモシロかったのか?
今にして思うと、プロ・ミュージシャンが一流の技術で上手にコピーをして真剣に演奏している様子がスゴくもあり、オモシロくもあり…ということになるのではなかろうか?
あの時代、プロは絶対にコピー曲を演奏したりすることがなかった。
まだ、「カバー」とか「トリビュート」というような耳障りの良い言葉はなかったし、コピー・バンドがライブハウスに出えられるチャンスなんてまずなかったのだ。
「プロ」と呼ばれる人たちはみんな自分たちだけの音楽を作ることに専念していたからね。
もちろんコピー・バンドにお金を払うお客さんもいなかった。友達のバンドの発表会みたいな場合は別ですよ。
そんな背景があったので、あのおとぼけキャッツのネタがオモシロかったのではないか…なんて考えてしまった。
実際、おとぼけキャッツの演奏はスゴくて、当時からThe Brecker Brothersの「Some Skunk Funk」とか演っていたからね。
私もコレを観に東京タワーまで行ったクチよ。
「屋根裏五日間連続出演」なんてのも行った。
下はリリースされてすぐに買ったファースト・アルバム。
なるほど、コレも昭和55年だったのね?
透さん、若い!
120r4a0763 この時、出演したバンドのお手伝いをさせてもらっていた関係で楽屋に入れてもらうことができた。
その頃の野音の楽屋はまだ木造だったんだよ。
何しろその頃は空前の漫才ブーム。
「もしかしたらテレビで人気の漫才師たちにサインをもらえるかも?」と、ワザワザ色紙を用意して行った。
そしてサインをもらった!
 
コレは「ザ・ぼんち」…そうなんです。
と言っても若い人は知らないだろうナァ。
おさむちゃんはすごく感じが良くて、ニコニコ顔でサインしてくれた。
この色紙に日付が入っていたので、上のレコードのサインもいつもらったのかがわかる…というワケ。
72vコレはゆうとぴあ。
あのゴムパッチンのね。
73vそしてコレはツービート。
他に『わっ毒ガスだ!』というツービートの著書にもサインをしてもらったのだが、いつの間にかどっかへ行っちゃった。
コレらの色紙だけ、何十年も経ってから出て来たの。
下のツービートのサイン、ほぼ全部たけしさんがしてくれた。
たけしさんもまだ人気が出始めた頃で、とても愛想がよく「はいはい、サインね、もちろんいいですよ~」ってなもんだった。
きよしさんは傍らで弁当を食べていて、たけしさんに「おい、サインしてやれよ」と言われ、箸を咥えながら「きよし」と名前だけ入れてくれた。
この2年後ぐらいに慶応大学の医学部の大学祭で再びツービートとご一緒させて頂く機会があった。
その頃、たけしさんはもう押しも押されぬ大スターで、楽屋は別、舞台裏ではお顔を拝見することすらできなかった。
「オールナイトニッポン」オモシロかったもんね~。
一方、きよしさんは野音の時とは違ってものすごく愛想がよくて、「イヤ、も~大変でさ~」と、舞台袖にいた私に色々と話かけて来てくれた。
いい思い出だ。
71vこんなシングル盤も買った。
調べてみるとこれも昭和55年(1980年)のリリースだったようだ。
もちろんタイトルは松坂慶子が昭和54年にヒットさせた『愛の水中花』のパロディ。
この頃、天中殺が大ブームだったからね。
一時「天中殺よりコワイ水中殺」なんてやっていたような気もするんだけど、今、インターネットで「水中殺」と検索してもナニも出て来ないわ。
リズムはレゲエ。
レゲエも流行り出しの頃だったのかな?
私はB面の「田舎デスコ」という曲が大好きだった。
ライブで演っているのも聞いたことがあるんだけど、メチャクチャおもしろかったナァ。80コレを買ったのは新小岩の駅前の商店街の中にあった「トーホー堂」。
演歌歌手は「トーホー堂の前でビール・ケースの上に立ってプロモーションをしないと売れない」と言われた演歌界では相当名の知れた「町のレコード店」だった。
時々お店を手伝っていたそこのお嬢さんが私と同じ歳ぐらいで、背が高く、なかなかの美人ちゃんだった。
上の『土一揆』もそうだが、チャクラのファースト・アルバムもこの店で買ったな。
この頃、秋葉原の石丸電気以外でレコードを買うことはまずなかったので、すごくよく覚えているのだ。90この頃から20年以上経って、ウシャコダのヴォーカルズの藤井康一さんとウクレレの仕事で少しご一緒させて頂く機会があった。
ジミー・ランスフォードの話をしたのが印象的だった。
さらにそれから20年近く経って…一昨年かな?
浅草の東洋館で藤井さんの舞台を観た。
高木ブーさん座長を務める「ウクレレ漫談協会」みたいな団体のお披露目の公演だった。
下の写真の真ん中で赤いズボンをはいている長身の方が藤井さん。
ポカスカジャン、ぴろき、タブレット純さんらに混ざって藤井さんは牧伸二さんのネタを披露した。
とてもオモシロかった。
そういえば藤井さんも一時期サキソフォンでおとぼけキャッツに参加されていたな。
で、この時「Marshallのシゲさんですよね?」と見知らぬ女性から声をかけられて本当に驚いた。
ライブハウスならそれも珍しくないんだけど、ココは浅草六区の演芸場ですからね~。
外では滅多なことはできないな…と思ったよ。

ちなみに、上で紹介した東京おとぼけキャッツのジェフ・ベック先生こと来住野潔(当時はキー坊キンタ)さんは奥さんとコンビを組み「世田谷系面白音楽」を標榜した「めおと楽団ジキジキ」で東洋館に時々ご出演されていて、ドンキの前でお見かけしたことがある。
いつかそうる透さんにこのことを話したら「そう、彼はね、ホンモノになったんだよ」とおっしゃっていた。
カッコいい。
100以上が「私の松戸」。
「どこが松戸じゃい?」ってな感じだけど、ココから先の現場は正真正銘、松戸です。
今日は『単独興行2021<生き地獄遍>』と題した犬神サアカス團の無観客/配信のライブ。
タイトルにある「遍」という字は私のタイプミスではない。
もちろんこういう時、普通には「編」という字を用いるが、ココでは故意に「遍」という字を当てた。
理由を聞いたワケではないが、「遍」というのは「行き渡る」という意味があるので、それを狙ったのだろう。
「普遍的」の「遍」だ。
つまり、今のコロナの時代「アナタ生き地獄、ワタシも生き地獄、同じ生き地獄ならいっそ狂ってロックンロール!」ということ…なんじゃないのって勝手に思わせて頂きました。

210v会場は松戸駅から徒歩8分のところにある『STAGE V(ステージ・ヴイ)』。110コロナ渦中で多くライブハウスが苦戦を強いられているにもかかわらず、昨年の9月にオープンされたという。
快挙である。
まさにこの「V」がコロナに勝つための「Victory」の「V」に見えてくるではないか!

120v一方、ドラム教室の生徒さんも募集中だ!130v店内に飾られた犬神サアカス團のシングル盤のコレクション。

140vおお~、さすが。
出典も飾ってある。

150vさて、ステージの上は…
明兄さんのNATAL。160久しぶりだナァ~。

170ギター・アンプはJCM2000 TSL60と1960Vのフルスタック。180vコチラはこの日は使われなかったがJVM401Hと1960のフルスタック。
今どきスゴイな~、ありがたいな~。190v…と思ってお店のチラシの裏に出ている機材リストを見てビックリ仰天!
JVMやJCM2000だけでなく、AVTやらJMD(CMD50というのはJMD50のことだと思う)まであるでないの~!
ヘタな楽器屋さんよりよっぽどスゴイな。
ありがとうございます!200さて、2019年11月9日の『Marshall GALA2』以来の犬神サアカス團!220犬神凶子

230v犬神明

240v犬神リンダ

250v犬神エイジ

260v犬神敦

270vメンバーが入れ替わって初めて耳にする犬神サアカス團の生音。
1曲は現メンバーになってからリリースした音源「目障りな異分子」。2803/5が世代の異なるメンバーとなって、果たしてどうなるかと正直チョット心配していたが…犬神サアカス團だわ!

290オルガンがいい感じ!
実は日本語で演る洋式のロックって鍵盤楽器のサウンドがシックリくることが多いんだよね。

S41a0044ギター・ソロの雰囲気が変わるとバンド全体の雰囲気も変わるもんですナァ。300「こんばんは、犬神サアカス團です。
みんなコメントありがとうございます。
コメントどんどん書いてくださ~い!ネガティブなことを書かれるとヘコんでしまうので書かないでくださ~い!」
わ~か~る~!ネガティブはイヤだよね~。

310v2曲目は「赤猫」。
コレ、「あかねこ」じゃなくて「あかぬこ」って読むの?320「赤猫」といえば、昨日の朝は大変だったよ~。
今、人生で何度目かの落語ブームの真っ最中で、一昨日桂文楽の「富久」を聞いてから床についた。
いいね、文楽の「富久」てぇヤツは。もう何回聞いたかわからん。
「桂文楽」ったってペヤングじゃないよ。
先代の八代目文楽、「黒門町の師匠」だ。
Km 朝、6時チョット前、けたたましい消防車のサイレンの音に飛び起きた!
ち、近い!
現場はウチのすぐ裏だった!
「富久」の方の火元は、隣の「糊屋のバアさん」の貧乏暮らしで点した爪の火だったが、こっちは近くの「肉屋のバアさん」だった。
サツマイモをチンしていたら煙が上がってビックリして119番したとか…。
火さえ出ていなかったらしい。
にもかかわらずこの消防車と消防員の数!
12f2人騒がせなことだが、大事に至らなくて本当にヨカッタ。
ところで、この落語によく出てくる「糊屋のバアさん」ね。
私は長い間「海苔屋のバアさん」かと思っていた。
「糊」といっても紙を貼り付ける「糊」ではなくて、洗濯の方の「糊」ね。英語で言えば「starch(スターチ)」…つまりデンプンのこと。
考えてみれば、昔、紙に使う糊はゴハンを使ってみんな自分で作っていただろうからね。
「赤猫」だったらどうしようかと思ったよ。
ちなみに、「赤猫」のことを英語で言うと…「Red cat」ではない。
「arson(アーソン)」という。
Marshall Blogでは第二次世界大戦後のイギリスで起こった最悪のアーソンのことに触れたことがあるので興味がある方はコチラをどうぞ⇒【イギリス-ロック名所めぐり】vol.56~変わりゆくロンドン <その6>デンマーク・ストリート(後編)
F1そして、『地獄の子守唄』から犬神クラシック「廃墟の街」。
何とも重苦しいワルツ。
この曲のサビはムズカシイぞ~。

330_hm随所に出て来るギター・ソロ。
リンダくん、気合を入れて弾いてくれました。

340ココのMCではメンバーからそれぞれひと言ずつご挨拶。S41a0265曲は続いて『死ぬまでROCK!』から「ビザール」。

360_bz殺人鬼ビザールの物語。
久しぶりに聴いたけど、この曲ってカッコいいな。
ちょっとフリート・ストリートの『Sweeney Todd』をイメージしてしまった。
370v「bizarre(ビザール)」とは「風変わりな」とか「奇怪な」というチャンとした英単語。
実際に向こうの人が使っている言葉。
または1960年代の後半にフランク・ザッパが運営していたレーベルの名前。
ということぐらいしか私は知らない。
曲は全然ビザールではない、これまた重苦しいワルツ。

12bizarre_3 続けて「マッチポンプ」。
コレはわからん。
ギターが大活躍!380「尿道とっくに溜まりました~。お団子食べま~す」
コレはナンですか?
チョット見ない間にスッカリ置いて行かれてしまったようだ。390v次々と送られてくるコメントをチェックするメンバーたち。
もちろんネガティブなモノはない。
「明兄さん、『曲がいい』とすごくホメられてますよ!」0r4a0054 「そうだね、ウチは曲がいいね!」
いいです。
540_mcホメられたところで次…コレはおなじみ「恐山」。400_oz何となくですが、ココまで比較的渋めの選曲ですな。
談志の落語みたいに、始めおとなしくして聞き手を引き付けておいて、後でドーンのパターンかな?410vメンバーが変わって1年。
25年以上にわたって書き溜めた膨大なレパートリーがあるでね。
この1年の間にナニから手を付けたのか…という楽しみもあるよ。
420v_mc「尿道とっくに溜まりました~。お団子食べま~す」
あんまり何回もやるのでさすがに気になって明兄さんに教えてもらったよ。
「♪ 尿道の奥にたまったドス黒い憎悪のカタマリ 膨れ上がった膀胱を破裂させて身体の中へ逆流させる今」という「逆流」という曲の歌詞の一部だったのね?
こんなことしたらエリック・ドルフィーみたいに「尿毒症」で死んでしまうよ。
この曲を演奏しているのをコレまで見たことがないし、収録しているアルバムも持っていないので知らなんだ。
で、以前からやっているツイキャスで投げ銭があるとこのセリフをキメてくれる…という背景があったのか。350v_mc「運命のカルマ」が続く。430_ukなんかホッとするナァ。

440「桜散る中」でレッツ・ゴー!
ノッて来たぞ~!
480_myスモーク散る中、凶子姉さん熱唱!
460もうイッチョ「道行き」をブッ放す!

470はいはい、またコメントのチェックね。
どれどれ…
「バックドロップが欲しい」
「このライブを映像化商品化して欲しい」
配信はこうして観ている人と交信できるのがオモシロイといえばオモシロイね。
普通のライブじゃこうはいかないもんね。12s41a0108 「薔薇迷宮」…コレも初めて聴いた。
520v_kc次は思い出の曲…っていっても最近のことだけど。
『Marshall GALA2』でも演ってくれた「暗黒礼賛ロンクンロール」。

0r4a0015 時代は下って『玉椿姫』から「虚像の誓い」。
490v_mcココではオリジナル音源通りに敦くんがベース・ソロを披露。
530v「次はコレでハジけたいと思います!」とタンバリンを手にしたのは「ビバ!アメリカ」。550_va明兄さん、鬼気迫るドラミング!
それに忠実に答えるNATALドラムス!
555vさらに「命短し恋せよ人類」と犬神スタンダードが続いてゴキゲン!560_hb次で本編最後。
その前にメンバーからひと言。
 
「皆さん、コロナの中ストレスが溜まっていると思いますが、このライブを見てスッキリして欲しいと思います!」
12s41a0263「配信ライブもいいんですけど、生のライブも見て欲しいと思います!」

S41a0266「楽しかったです!
どんな形でも我々は楽しい時間をお届けしたいと思います!」

S41a0269 そして、明兄さん。
「そうだね。
ライブは3か月ぶりかな?明けましておめでとうございます!
このメンツで改めてやって行こうと思いますのでよろしくお願いします!」S41a0271 最後を締めくくったのはシットリと「箱舟」。S41a0093 もちろんアンコールもあったよ~!

570_imko「光と影のトッカータ」で5人が燃え尽きた!580v

590

600v

620v私の持論で「ロックバンドは歌とドラムス」というのがあって、ギターやベースの重要性はその次だと思っていたけど、ずいぶん変わるもんだナァ。
でも、犬神は犬神。
一番重要なのは「曲」です。
レナード・バーンスタインじゃないけど、何があっても曲が良ければ「音楽」は生き残ります。
これからも独自路線で徹底的に暴れて欲しい新生犬神サアカス團なのでした!

6303月21日は下北沢のCLUB Queでライブで~す!
 
犬神サアカス團の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

640犬っこの皆さんはもうご覧頂いていると思いますが、2019年11月9日に開催したウチのコンサート『Marshall GALA2』の犬神サアカス團のライブ・ビデオです。
英語の字幕は本国Marshallのイギリス人に添削をしてもらっていますので安心してご覧ください。
「暗黒礼賛」の歌詞の英訳はメチャクチャ面白かった!
向こうの人に「本当にこんなこと歌ってるの?気持ち悪いバンドね!」と言われたわ。
間違いなくホメ言葉だろう。

 

200
(一部敬称略 2021年2月20日 松戸STAGE Vにて撮影)

2021年3月11日 (木)

SHOW-YA『HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN』<後編>

  
さて、<後編>。
よくウェブサイトで生年月日を入力する時に年がズラ~っと出て来て、そこから当該のモノを選ぶタイプのヤツがあるでしょ?
アレが大変なんだよね。
私の場合は1962年を探すことになるんだけど、カラカラカラカラカラカラと大幅にスクロールしないと行きつかない。
スタートが今年だとしたら60行近くのスクロールになるからね。面倒なのよ。
ま、「昭和の人間」ということですわ。
でもね、フト気が付いたんだけど私が生まれてから過ごした「昭和年間」は26年。
一方、「平成年間」は31年。
驚いたことに「平成」の方が長いんだよね。
そして、自分も父が亡くなった年齢まで生きるとして、「令和」がその時まで続くとしたら私の「令和年間」は27年。
これまた昭和より長くなっちゃうのよ。
全然「昭和の人間」じゃないのよ。
でも、やっぱりロックが一番クリエイティブだった1970年代があった「昭和」が一番好きだな。
006 

さて、前回からお送りしているSHOW-YAの日本武道館公演の再演。
開催されたのは1991年だから、さっきのスクロール画面だったら31行。
なかなかのさかのぼりようですよ、コレは。
31年前か…私は長野にいたな。
長野はヨカッタナァ。
長野にもMarshall Blogの愛読者がいらっしゃることでしょう。
今日はその方々へのサービスね。
 
007長野には7年半もの間お世話になりましてね。
下の子も生まれて、最高の子育て環境に恵まれた。
春は桜よりも「あんずの里」と呼ばれる安茂里に「ひと目十万本」と言われる桃色のあんずの花が咲き乱れ…

008夏はお弁当を持って朝から晩まで近所の市民プール。
昼間は暑いけど東京とは違って健康的な暑さなんだな。
夜には涼しくなるエアコンなどつけて寝たことなどは1回もなかった。009秋は菅平で草滑り。
チョット足を伸ばせば紅葉は見放題。010冬は裏山の飯綱高原でスキー三昧。
白馬や志賀高原もすぐに行けるけど、ワザワザ混んでいるところなんかに行く必要なナニもない。
リフト待ちなんてしたことがなかった。
生来、私は雪が好きなので、冬もほとんど苦にならなかった。
011土日は家の風呂に入ったことがなかった。
温泉巡りだね。012食べ物については個人的には特筆すべきことはそうない。
おやきだとか、漬物とか、山肉(今でいう「ジビエ」)とかは全然うれしくないの。
でも、黒姫の路上で清水に浸して売っていた獲りたてのトマトやトウモロコシのおいしさには絶句したものだ。
それとソバね。
ソバはずいぶん食べ歩いたナァ。
特に上田の「草笛」が大好きでね~。
今はこんなに立派になっちゃったけど、昔は掘立て小屋みたいな小さなお店でね。

122 何しろ盛りがすごくて。
噛んでなんかいたら、すぐにおなか一杯になっちゃうのでひたすら飲み込む。
松本の有名なお店なんかも行ったけど、量が少なくてね~。
草笛が何と言っても一番だ。
実は今でも年に1回食べているのだ。

0137年近くの間権藤のパブでハコバンをやらせてもらって、十分ギターで稼がせても頂いたし…本当に長野はいい思い出ばっかりだった。
家を買って永住しようと思ったぐらいなんだから。
でもね、社命で東京に帰って来てみると、はじめは猛烈に長野が恋しかったんだけど、すぐに東京の方がよくなちゃった。
空気が悪かろうと、水がマズかろうと、やっぱり生まれ育ったところだからね。
31年前にSHOW-YAが武道館で熱演していた時、私は信州でソバを胃の腑に流し込んでいた…ということで本題。
 
さて、コンサートは中盤もたけなわ。
スリリングなインストゥルメンタルのシーンに恵子さんが加わって曲は「魔性」に突入する。170_ms私は「魔性」という言葉を耳にすると即座にコレを思い出す。
1952年からやっている近所の「オンリー」という喫茶店。
子供の頃、「魔性の味」ってのは一体どんな味なんだろう?とすごく気になった。
ハハハ、「DAMON'S TASTE」だって。
先日、デーモン閣下とご一緒した時に教えて差し上げればヨカッタ!
結局、今の今までどんな味なのかは体験していない。2onlyコレもSHOW-YAっぽい曲。
SHOW-YAの魔性の味を挽き出しているのは…
 
寺田恵子
180v仙波さとみ

190v中村"Captain"美紀

200v角田"mittan"美喜

S41a1379そして、五十嵐"sun-go☆"美貴。

80_2sun-go☆さんは<後編>もMarshall。
当たり前か。
JVM410Hと…100_cab_21960BDM。

100_cab_1キャプテンとmittanのデュエット。
こんなの初めて見た。

210_rgこの中盤のインスト・コーナーっていうのかな?
バンド・フィーチュア・タイムとでもいうのかな?
私は感動してしまったよ。
今、「女性のバンド」って完全に珍しくも何ともなくなったでしょ?
速弾きをこなす人もいれば、パワフルでテクニカルなドラムスを叩く女性もいる。
みんなメチャクチャうまいよ。
でもね、インストでこんなに「ロック」を感じさせる女性チームって、今SHOW-YAだけじゃないかしらね?
やっぱりLed ZeppelinやDeep Purpleのようなハードロックのオリジナルから直接薫陶を受けた方々だからできるワザだと思いますよ。
もうヤケクソにカッコよかった。
この会場に来ている人、配信を見ている人だけでなく、世界の人に見せて自慢したかったよ。
220特大マレットを持ってまずはドラを一発…ジョワワワワ~ン!230_2mittanのドラム・ソロ~!240_2♪ドッチードッチーとバッキング・トラックに合わせて大暴れ。

250vそしてスティックを宙に舞わせる。
お客さんは心の中で大きな歓声を送ってくれた。260v「楽しんでますか?
去年、大変な思いをして、年明けにはもう少しよくなると思っていたんだけどね~。
『いつになったら終わるんだい!?』という時代だけど、みんなと一緒にナントカすればよくなっていくじゃん。
ココに来るにも勇気が要ったと思います。今日は本当にありがとう!
じゃ、行きますか…」270v「思いっきり心の中で叫べ~!」とつなげたのは「MAKE IT UP」。280_miuここから最後のセクション。
まだまだ出て来る飛びっきりのロックンロール。290スポットライトを浴びてバリバリ弾いちゃうsun-go☆さん。0r4a0585ステージ中央でしゃがんでみたり…

310v_2肩を出したりで恵子さんも猛ハッスルだ!
そういえば「ハッスル」という言葉も聞かなくなったな。
「昭和の言葉」なのか?

320おなじみ「LOOK AT ME」が続いた。330v_lamいつ聴いても楽しい曲。340_2「女だけのロックンロール」の最高峰ですからね~、楽しいにキマってる。350v今度はステージ・センターで弾きまくる!355恵子さんは奥の方から「♪ロックンロール!」

0r4a0489 続けて「Fairy~!」370_fr「なるほど…武道館の時はココで演ったのか…」なんていうことを知る楽しみもあった。
当時現場にいた人はさぞかし懐かしかったことでしょう。380「Shock my heart」ポーズ。
400「I can't see」ポーズ。

390_2ギター・ソロから…

410v三役そろい踏みと竿回しまで、ナント見どころの多い曲よ!

420_2「今日はどうもありがとう!
もう1曲…楽しんで帰ってよ~!」450v_mcsun-go☆さんのイントロで始まる本編を締めくくる曲はやっぱりアルバム『HARD WAY』から「ギャンブリング」。
比較的いつも取り上げられるSHOW-YAの代表曲だけど、今日はナンカ雰囲気が違うね。
皆さん。30年前のことを思い出しながら演奏したのかしら?
460v_gb 470v

480

510

500v_2こうしてアッという間に本編が終了した。520_2アンコール。
「どうもありがとう…本当に、本当にありがとう!
30年前はナニもしゃべれなくて『MCがへたくそ』と音楽誌に書かれて、叩かれて…今では笑いが取れるように成長しました!
ロック・コンサートでナンで笑わせなきゃイケないんだ!って思っていたけど、コンサートに来て笑って帰ってもいいよね~と思うようになりました。
さぁ~、お待たせしました!
30年前にはなかったコーナー!」

530そう、SHOW-YAコンサート名物のメンバーからのひと言コーナー!
いつも通りmittanから…
 
「こんばんはmittanです!
今は本当に大変な時で声も出せませんが…」550v_2「みんなの魂の声が聞こえてきます!
今のこの時を生きていきましょう!」560_2「こんばんは、さとちゃんで~す。
みんなに会えて本当に幸せ!
みんなに感謝しています」

570v_2「今年もよろしく~!」

580「本当にありがとう!
30年前の再現ライブということでひと言…あの時、30年後に再現するなんて1mmも考えませんでした」

590「あの時観ていたみんなもそうだったと思います。
時が経つってスゴイですね!」600「集まってくれてありがとう。
次のライブがまだキマっていないけど、キマった時にはまた集まってもらってライブの雰囲気を味わっていけたら…と思います」610「35年なんですね。
またガンバりたいと思います!」620v「配信ライブもありますからね~。
また見てみてください。
きっと皆さんの宝になると思います。
次のライブがキマったらホームページに載せますので見てくださいね!」
今回は恵子さんの曲間のMCも含めて、トークはすごく手短に済ませた。
というのも時間をすごく気にしていたんだと思う。
もう、本当にコロナ厳戒態勢で決行したライブだったのだ。
540v_2ジャケットを脱ぎ捨て、バラのタオルを肩にかけて「その後で殺したい」。630_sakまだまだパワーがふんだんに残っている恵子さん。
部隊を縦横無尽に駆け回る!640sun-go☆さんの英気あふれるソロも留まるところを知らない。

650v再びペンライトを手にした恵子さん。

660v_rrLded Zeppelinの「Rock'n'Roll」。
へ~、コレも武道館で演ったんですか~?670さて、いよいよ最後。670_gl締めくくりは「限界LOVERS」。

680v

690v

700

710v

720メンバーのみなさん、どんな気持ちだったんだろう?
30年前のことをそのままもう一度やる…なんて機会は普通の人にはないからね。730終了~!

750客席に向かって大きく手を振るメンバー。760恵子さんは奥で休憩。770vこんなご時勢なのでファンの皆さんとのタッチはなしね。

780そして、恵子さん最後のルーティンでショウは完結する。

795「みんな、愛してるよ~!」

790vしかし、キャプテンが「30年前には再現ライブをするなんて考えもよらなかった」とおっしゃっていたが、「30年後にライブ・コンサートを開くことができない」なんて世の中を想像することの方が難しかったのではなかろうか?
も~、いい加減に飽きたね、コロナ。
超インドア派の私でも、さすがにどこかへ出かけたいと思って来たわい!
 
愛され続けて30年。
武道館に行ったファンの方が、その時のゲットしたタオルを見せてくれました。
どうもありがとう!800SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

10

200 
(一部敬称略 2021年1月30日 芝メルパルクホールにて撮影)

2021年3月10日 (水)

SHOW-YA『HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN』<前編>


「メルパルクホール」と聞いて「五反田か…」と思った人はどうも私だけではなかったようです。
芝ね。
寛永寺ではない方の徳川家の墓所がある増上寺に近いのが「芝」。
増上寺には秀忠(2)、家宣(6)、家継(7)、家重(9)、家慶(12)、家茂(14)の6人が葬られている。
一方、寛永寺はというと…
家光(3)、家綱(4)、綱吉(5)、吉宗(8)、家治(10)、家斉(11)、家定(13)の7人と、隣りの谷中墓地に眠っている慶喜(15)を含めれば8将軍で我が寛永寺の勝ち!
だからナンだ?って話よ。
  
もんのスゴイ久しぶりに「メルパルク・ホール」に来たのはSHOW-YAの35周年記念イベントのひとつ『HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN』がココで開催されたから。001メルパルク・ホールで脱線。
このヒゲのオジちゃんがわかる方いらっしゃいますか?
明治生まれの映画/音楽評論家、植草甚一さん。002v_2もうひとり…2015年に休刊したジャズ雑誌の草分け『スイングジャーナル』の元編集長だったジャズ評論家の中山康樹さん。
003s_2最後に…音楽評論家の中村とうようさん。
残念ながら3人とも故人になってしまったが、私は音楽に関する文章はこの方々が書いたモノしかほぼ読まない。
特に若い「ライターさん」と呼ばれている方々が、しかつめらしく、小難しく、無意味なまでに高尚な文章で今のロックを語っているのを見るにつけ、ここまで理屈をコネ回さないと今のロックを解説できないのかナァ…と驚いてしまう。
当然、このMarshall Blogもお三方の影響の基に文章を綴っている。
植草さんの文章なんて実にいいもんですよ。心から音楽を楽しんでいるサマが伝わって来る。
平易で楽しい表現で音楽の核心を突くい中山さんの文章をいつも手本にしている…つもり。
漢字とひらがなのバランスなんてのは植草さんの『スクラップブック』シリーズを参考にしている…つもり。
とうようさんからは音楽の聴き方を学んでいる…つもり。004v_2そのとうようさんが1969年に創刊したのが『ニューミュージックマガジン(現ミュージックマガジン)』。
もう50年以上続いているシリアス系音楽雑誌。
この雑誌の名物は巻末のレコード評で、毎月出て来るたくさんの新譜に100点満点で点数をつけて、良いモノとつまらないモノをバッサバッサと区別していた。
レコード会社とモメたのか知らないけど、途中からこの点数制度は廃止された。
同誌の編集長として、1969年から79年まで842枚のレコード・アルバムについて評価を担当したとうようさんは、たった1度だけ、たった1枚だけに100点満点を与えたことがあった。0035vそれは岡林信康の1977年の作品『ラブソングス』。
コレだけ。
私はこのアルバムを発表した時、あるいは発表した頃の岡林信康を観たんだよね。
その会場がメルパルクホールだった。
中学校3年生だった。
それから数年後、憂歌団もメルパルクホールで観た記憶がある。
40年以上前の話よ…。
妙な角度から私のメルパルク・ホールの思い出をつづらせて頂いた。。

005cdその14年か15年後、SHOW-YAが武道館の大舞台に立っていた。
さて1991年、第1期SHOW-YA最後のツアーとなったのが『HARD WAY TOUR 1991』。
バンドとしては2回目の武道館でのコンサート。
35周年記念企画のひとつとして、その公演をこのメルパルク・ホールで再現した。
1991年というと、私は長野に住んでいて、リスナーとしてもロックから遠ざかっていたこともあり、全くそのことを知らなかった。
それがこうして時代を超えて体験できるこの日をとても楽しみにしていた。014時間通りに客電が落ちる。
そして、今回はメンバーがひとりずつステージに現れた。
コレも武道館の再現なのかな?

10最初に、角田”mittan”美喜。

20中村"captain"美紀

30仙波さとみ

40五十嵐"sun-go☆"美貴

50ステージが明るくなって最後に登場したのは…

60寺田恵子!

701991年の日本武道館のはじまり、はじまり~!801曲目はアルバム『HARD WAY』のオープナー「METALLIC WOMAN」。

90vsun-go☆さんの奏でるヘヴィなリフ!
武道館の30年後、Marshallがこのリフを鳴らしております。100vsun-go☆さんの後ろで音を出しているのは1960BDM。

110_cabアンプ・ヘッドはJVM410H。
要するにいつもの「sun-go☆rig」てぇヤツ。
「rig」っていうのは「機材」のことね。

120エキゾチックなフレーズから始まるギター・ソロ。
今日も轟音でブッちぎる!130v「どんなもんだい!?」的な恵子さん。
ものすごいパワー!
30年前も観たかったナァ。
1402曲目は「LIFE IS DANCING」。
キャプテンのオルガンが唸る!S41a0857 さとさんのベースがゴリンゴリンとうねる!
いいね~、ブギ。
こういうロックを演るバンドが日本からいなくなっちゃったからね。
0r4a0421 「SHOW-YA」と入ったペンライトを手にして歌う恵子さん。
声が出せないからね、お客さんにとってこういう小道具は重要なツールだ。

160v快適に飛ばす5人。
問答無用でカッコいい。
キメが実にいいんだよね。180恵子さんも楽しそうだ!190ギターとキーボーズの掛け合い。
300v_2「BATTLE EXPRESS」とはまた違ったバトルの雰囲気がいい。
150_lid次の曲もsun-go☆さんが奏でるリフから。
250『HARD WAY』3曲目の「SWITCh BLADE St.」。
230ココまでアルバム通りの展開。
どこまでもヘヴィに突き進む。240ギター・ソロから恵子さんとsun-go☆さんのカラミ。
並んだり…260向かい合ったり。
この曲もよろしいなァ。270「サンキュー!明けましておめでとう!
今日は『HARD WAYツアー』の再現ライブになります。
30年前だっけ?
30年間のライブを体験した人?」
結構客席の手が挙がっていた。S41a0811 「これからまた新たな歴史を作っていきましょう!
今日は最後まで楽しんで帰ってよ~!
さぁ、いきましょう!」S41a0814 sun-go☆さんが弾くおなじみのリフ。290v_waココでドカーンとブチかましたのは「私は嵐」。
フーン、武道館では4曲目で演ったのか…。300v恵子さんの衣装も30年前のモノを模した。
似ているヤツを恵子さん自らインターネットで探したとか。0r4a0399キャプテンのコーラスは今日も完璧でパワフル。
SHOW-YAの重要な武器のひとつ。320v愛奏曲だけあって、ホントに「嵐」のような演奏だ。325vギター・ソロが終わったら…330v下手へ走れ!340さとみさんのピックアップ・ソロ。
S41a0728 今度は上手へ飛んで「嵐」ポーズ!
このあたり、私の仕事のハイライトのひとつ。
カレコレ10年やらせて頂いております!
360歓声は聞こえないけど、客席から熱気がガンガン放出されているのがわかる。370もう1発sun-go☆さんのリフから「COME ON」。380v_co「♪カモン、カモン!」
ノリノリだ~!

390ギター・ソロもノリノリでキメた!

400v次はmittanのドラムスから始まった。410_wyrmこれまたストレートなエイト・ビート。
『HARD WAY』にもどって「WAY YOU ROCk ME」。
ジャズのスタンダードで「The Way You Look Tonight(今宵の君は)」という曲があるんだけど、もしかして「rock/look」のシャレなのかしらん?
420オルガンのソロ。
いいナァ、キーボーズが鳴り響くロックは!430vチョイと小粋にジージャンをはだけて片肌を見せる恵子さん。
曲調にピッタリだ。440vナント密度の濃い前半。
ハイライトの連続じゃん?
450「30年前はあまりしゃべらなかったよね。
あ、2人きりになっちゃったけど、別にココで漫才をするワケじゃないからね。
ツマらないMCでしょう?
でも、30年前はコレぐらいでみんなも喜んでいたんだよ!」
470そう、昔のロック・コンサートはしゃべらないのが当たり前だった。
というか、ロック・ミュージシャンは壊滅的にしゃべりがヘタでオモシロくないのがほぼ当たり前だった。
しゃべるコンサートはもっぱらフォーク。
いつの頃からロックのコンサートでこんなにしゃべるようになったんだろう?
若いバンドさんなんか、音楽どうでもしゃべりがオモシロくないと人気が出ないっていうもんね。
実際、トーク上手でオモシロい子が増えたけど、元のロック・コンサートからドンドン遠ざかっていくな。
恵子さんはトークが飛び切り上手なので毎回楽しみにしているけどね。480vステージに2人。

490曲はおなじみ「Blue Rose Blues」。
ジックリと歌い込む恵子さん。500vそれをsun-go☆さんのアコースティック・ギターがブルージーに包み込む。510vココも大きな見せ場。
ここから始まるコンサートの中盤も見どころが満載だった。520メンバーがそろって「何故」。
SHOW-YAファンが大切にしている曲のひとつ。530_nzあふれ出るキャプテンの分厚いキーボーズ。

540v「♪何故 愛し合うの 何故 憎み合うの」
恵子さんバラードの真骨頂。550vそして情感豊かに奏でられる泣きのギター・ソロ。560恵子さんの激唱。
客席からは舞台の上の熱演を一音たりとも見逃すまい、聞き逃すまいという雰囲気に満ちていた。570vそのままキャプテンのキーボーズ・ソロに突入。10_2いつもながらの壮大なプレイ。20_2密度の濃いメロディをジャンジャン放り込んでくるキャプテン。
150そこから「BATTLE EXPRESS」のインスト・パートへと連結した。
70_2どこまでもハードに…

40vヘヴィにドライブするリズム隊。50v息もつかせぬスリリングなキーボーズと…

30_2ギターの決闘!
ああ、SHOW-YAは素晴らしい!

0r4a0263SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

110<後編>につづく

200 
(一部敬称略 2021年1月30日 芝メルパルクホールにて撮影)

2021年2月19日 (金)

ハイダンシークドロシー @ streaming-LIVE-2021~ネェ、こっちで遊びましょう!

 
前回紹介したJADE FOREST COMPANYにに続き、配信イベント『@streaming-LIVE-2021』のステージに上がったのは「ハイダンシークドロシー」。
先日、ファースト・フルアルバムを紹介したが、Marshall Blogのライブ・レポートにご登場頂くのは今回がはじめてのこと。
ハイダンシークドロシー…名前がいいじゃんね~。
カタカナ表記で「・」を入れない字面がスッキリしている。
ハイダンシークドロシー…口にしても気持ちがいい。
10アルバムを紹介した時にも書いたけど、一番最初にこの名前を目にした時、バンド名の意味がピンとこなかった。
「ハイダンシーク」ってナンだろう?
「Hide and Seek」だったらすぐわかるんだけど、渡り音も表記して「ハイダンシーク」とやられてしまったのでチョットむずかしかった。
ところで、日本人は普段の生活で使っている平易な言葉を英語に変換することができない…なんてことは日常茶飯事で、その類の本も山ほど上梓されている。
特にこの子供の頃の遊びの名前を英語で答えなさいと言われたらそれこそお手上げだ。
 
例えば「鬼ごっこ」。
コレは「Tag」という。
鬼が逃げる子に触る時、あたかも「tag(付け札)」を貼るようなアクションをすることから来ているそうだ。

Oni じゃ、その鬼をキメる時のジャンケンは?
コレは最近テレビなんかで見かけるようになってきたけど「Rock, paper, scissors(石、紙、ハサミ)」ね。
「ジャンケンポン」の方がゼンゼンかっこいい。
「ジャンケンポン」を「ジャイケンホイ」と呼ぶのは西の地域か?
Jan 「ケンケンパ」は「hopscotch(ホップスコッチ)」というらしい。
「ダルマさんがころんだ」は「Red light, green light(赤信号、青信号)」だそうです。
「ダルマさんがころんだ」という文句は10文字でできているところに意味があるんですけど…。Dar 「イス取りゲーム」は「Musical chairs」。
「おままごと」が「Play house」。

Photo 「あやとり」は「Cat cradle(猫のゆりかご)」…コレは知ってる。
「〇×ゲーム」は「Tic-tac-toe」って言うんだって。

Maru 私なんかが一番夢中になったのは「缶けり」かな?
燃えたよね~。暗くなるまでやった。
飽きて来ちゃって鬼に黙って家に帰っちゃったりしてね。
あんなにオモシロい遊びを一体誰が発明したんだろう…と思っていたらアレ海外にもあるんだって!
缶はキャンベルのミネストローネかなんかだろうか?
英語で「缶けり」はそのまま「Kick the can」だそうだ。
コレでピンと来るのは「ドンドンパッ」ね。
すなわちQueenの「We Will Rock You」のこと。
最初の方に「♪Kick your can all over the place」という歌詞が出て来る。
もちろんコレは缶ケリをやっているワケではなくて、「人の迷惑顧みず、好き放題に無茶をやらかせ!」という慣用表現らしい。
このアルバム、私が中学3年生の時に発売されたんだけど、「ナンダこの曲は?」と思ったし、こんなに定着するなんてその時は夢にも思わなかった。Nowま、とにかくこういう英語は現地に住んでいないとなかなか覚えられないモノですな。
ノンネイティブの英語学習者にはその前に覚えた方が身のためになる英単語が山ほどあるからね。
ハイ、前置きは以上!
 
定刻にになりステージの照明が落ちる。
お立ち台の上に置かれたランプに自然と視線が集まる。20そして、SEが流れる中ハイダンシークドロシーが登場した!40谷琢磨

50v情次2号

60vジン90v靖乃100v情次さんはMarshall。70v愛器JCM800 2203と1960Aだ。80v1曲目はアルバム『ヒトリランド』のオープナー「メーズ」。
「♪ネェ、こっちで遊びましょう」…CD通りの谷さんの歌声が会場に鳴り響く。
ん~、コレはいいぞ~!120そしてバンドが加わる。130ジン兄の4ビート。
170vジョニーちゃんの爆発的なギター!0r4a0072 切れ味鋭い靖乃さんのドラミング。
160以前の記事で「CD通りにライブで歌うのだろうか?」みたいなことを書いたが…ゴメンなさい!
「CD通り」なんてんじゃない。もうそれ以上です。
完璧な歌いっぷりに度肝を抜かれた!150vギター・ソロも艶やか!
ギターは変わってもやっぱりジョニーちゃんの音だな。
つまりMarshallが出すジョニーちゃんのギターの音だ!

0r4a0233_2  コレがそのファースト・フルアルバム『ヒトリランド』。
ジャケットもいいネェ~。
ひとりオモチャに囲まれて涙を流す女の子。
彼女が手にしているのは心臓だ。
内容にベストマッチしたデザインではなかろうか?
私は「一人ランド」好きだけどね。
友達とワイワイやるのもタマにはいいけど、部屋に籠って音楽を聴いたり、映画を観たり、本を読んだり、落語を聴いたりする一人きりの時間の方がどちらかというと好きだ。
そうやって齢を重ねて来た。
心臓はどっちでもいい…でも江戸時代末期の「腑分け」には興味があって、関連の本を読んだりすることはある。
杉田玄白はもちろん、山脇東洋とか、山田浅右衛門(「首切り浅右衛門」のこと)とか、吉原の女郎だった美機女(吉村昭に『梅の刺青』という短編小説があります)とかね。大変にオモシロイ。
今も「Marshallの一人ランド」に籠ってコレを書いています。
30cd
靖乃さんのドラムスから始まる2曲目はアルバムの順序通りで「ページェント」。
380vランプを手にする谷さん。

210vジョニーちゃんスタイルのギター健在。
歪ませておいて「ジョコジョ~ン」と容赦なく6本の弦をかき鳴らす手法は爽快そのもの。
こういうのはMarshallじゃないとダメなのよ。220チョット歌謡曲っぽいサビのメロディがスゴイ。
230v「皆さま、改めましてハイダンシークドロシーです!
個人的には配信ライブは初めてです。
これだけの規模の会場でこれだけの人を集めて配信ライブをやるなんてスゴイよね~」235v「新年早々、愉快なイベントで始まりました。配信ライブも積極的にやっていきたいと思います!」
トークが上手な靖乃さん。236v「では次の『物語』を…」と谷さんがつなげた次の曲は3枚目の配信シングルとしてリリースされた「エルドラド」。
240_edこのバンドの音を耳にしたのはこの曲が最初だった。
「ジョニーちゃんが新しく始めたバンド」だということをSNSで知って早速に聴いてみたワケ。
245vワルツ。
歌のメロディをアコーディオンに置き換わったところを想像して目をつぶれば、恋に破れた美しい女性が涙をこぼしながらセーヌ河のほとりに佇む姿が見える…ホンマか?
ま、パリは行ったことすらねーけどよ。260要するに、今時の他のバンドにはない雰囲気なのよ。
で、やっぱり歌がスゴイな…と思った。250続けては谷さんとジョニーちゃんのデュエットから始まる。270v_hg曲もまた『ヒトリランド』から…「ヒナギク」。280vコレはね~、「名曲」と呼んでいいのではなかろうか?
Aメロのコード進行ね…G|G|Bm|Bm|Em|D|A|A|C|C|Bm|Bm|Cdim|Cdim|Em|Em…ぐらいになっているのかな?
この「Cdim」が爆発的にドラマを盛り上げちゃうんだな。290「♪薔薇、ヒナギク、風鈴草とアネモネ咲く庭へ あの坂道下った場所へ私を帰して」
歌詞がまたいいんだわ。300v可憐な言葉と魅力的なメロディ、そしてそれらを歌い上げる声と完璧な演奏…コレらが重なっているのがこの「ヒナギク」という曲。
「感動」が生まれる瞬間だ。
310Aメロのコード進行に乗って弾くギター・ソロも素晴らしい。315v見慣れているような、見慣れないような…ナンカ不思議な光景。
320アタマのデュエットのパートから最後に一度だけ出て来るメロディのパートまでの4分半のロマンチックなドラマ。
この曲を収録しているアルバム『ヒトリランド』の帯には「あの頃のあなたに、会いに行く。」という惹句が書かれているんだけど、この曲がそれをすごく感じさせてくれる。
恥ずかしながら、いい年こいてホロっと来ちゃったよ。
330再びランプを手にして歌った最後の曲はアルバムのタイトル・チューン「ヒトリランド」。

340_hl「♪ハハハ、ホホホ」と一度聴いたら頭にコビリ付いて離れないメロディ。350v歌詞はどうなんだろ、と後に歌詞カードを見てみると…何コレ?
何をやっているのかはすぐにわかったけど、いいアイデアだ。360強力なシンガーとギターを緻密にかつダイナミックにバックアップするこれまた強力なリズム隊。

370vん~、ナント聴きどころの多いバンドよ。S41a0427とにかく谷さんの歌には感動。
やっぱり歌のある音楽は「声」だネェ。
ま、楽器屋が言うのもナンだけど、「声」がすべてなのよ。
今のテレビから流れて来る巷間の音楽がオモシロくない大きな理由のひとつはそこにあるワケ。
どこを切っても似たような声と同じ歌い回し。
一般大衆ももういい加減飽きてもいいころだと思うのだが、なかなかそうはならないところにこの国民の芸術に対する深刻な病巣がある。
そして、その病巣が経済を回しているんだな。
世の中うまくいっているのか、いっていないのかサッパリわからん。390vこの日に演らなかった他のアルバム収録曲もどれもよくってね~。
CDを見ると作者のクレジットには「(谷琢磨/情次2号)」としか入っていないんだけど、ジョニーちゃんが全部曲を書いたのかな?
今さら失礼ながら「才能大開花!」って感じ。
よくやった!高校&大学の我が後輩!先輩はうれしい!
ただ個性が強い分、作り続けて行くことは大変だろうから、もう徹底的にガンバって頂きたい。
ハイダンシークドロシーは私のヒトリランドでの新しい楽しみのひとつなのだから!
それと、CDだけに入っている「Ave Maria」ね。
ロック界で「アヴェ・マリア」といえばほぼ間違いなくシューベルトの「アヴェ・マリア」を指すんだろうけど、ココではカッチーニの「アヴェ・マリア」を取り上げている。
谷さんの声が美しいのなんのって…で、思いついたのが、もしこういうクラシック系の焼き直しを演る機会があったらバーンスタインのオペレッタ『Candide』から「Glitter and Be Gay」を選んでもらいたいナァ。
絶対ににお似合いだと思う。
 
そういえば、一昨年の11月のMarshall GALA2の時のこと。
ショウが終わって、お客さんが退場する時、犬神サアカス團のファンの方が私に声をかけてくれた。
「寂しくなりますね~」と私が言うとその方は「いいえ、私は楽しみが増えると思っているんですよ!」と答えてくれた。
「ファンってのはホントにありがたいもんだ」とその時私はひとりごちたが、イヤイヤ、見事にその方のおっしゃった通りになっちゃったよ!
さすがファン、それを見抜いていたのね?
おみそれしました!400ハイダンシークドロシーの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャル・ウェブサイト

410 

200
(一部敬称略 2021年1月17日 渋谷DUO MUSIC EXCHANGEにて撮影)

2021年2月18日 (木)

JADE FOREST COMPANY @ streaming-LIVE-2021~翡翠の森を訪ねて

   
今日はMarshall Blog初登場のJADE FOREST COMPANY。
「Jade」は翡翠(ヒスイ)、「Forest」は森だから「翡翠の森の仲間たち」ってなところか?
「jade」という単語には「アバズレ女」みたいな意味もあるけどココではどう考えても「翡翠」の方でしょう。
10翡翠ってのはこういうヤツね。
化学式は「NaAlSi2O6」…つまりナトリウム(Na)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、酸素(O)の4元素によって作られている鉱物。
結婚記念日としては35年目が「翡翠婚式」あるいは「珊瑚婚式」になるそうだ。
するってーと、ウチは来年「翡翠婚式」だわ。20さて、今日の記事に「翡翠の森を訪ねて」という副題を付けてみた。
「翡翠のふるさと」の異名を取る「翡翠の名産地」、新潟県の糸魚川市を取り上げてみようというワケだ。
数年前に町が大火事に見舞われて一時はテレビや新聞でその名を喧伝されたが、私なんかは「フォッサマグナ」すなわち「糸魚川静岡構造線」という、東日本と西日本を分ける地溝帯の名称でその地名を知った。
そうでもなければ「いといがわ」なんて一生読むことができないさね。
コレ、今でも学校で教えるているよね?
下は私がたびたび訪れていた頃の北陸本線/大糸線の糸魚川駅。
今はもっとモダンな駅舎になっているようだ。

30この糸魚川に流れているのが、白馬の湧水を水源とする一級河川「姫川」。
ココには「奴奈川姫伝説(ぬながわひめ)」という神話があって、この地を治めていた豪族の娘に結婚を申し込むために「大国主命(おおくにぬしのみこと)」がワザワザ出雲から出て来たっていうんだよね。
よっぽどの美人だったんだろう。
「姫川」の「姫」はその「奴奈川姫」のことを指す。
急峻な山間に流れる姫川に並走する国道148号線の景色はなかなかに美しい。
40v一方、富山方面から糸魚川に向かうには「北陸道最大の難所」と言われる「親不知子不知(おやしらずこしらず)」を通過する。
昔、海からいきなりセリ上がった山肌に付けられた道を歩く時は自分のことで精いっぱいで、親のことも子供のこともお互いに構っていられない…っていうヤツ。
だから「親知らず、子知らず」。
ココを通る国道8号線は大型トラックの交通量もかなり多く、かつてはかなりの神経を使って運転したモノだった。
今ではトンネルや海上路が整備されて通行が各段にスムーズになり何ら問題がなくなった。
Osks冬にこの辺りを運転するのは決してうれしいことではなかったが、富山から新潟に入る手前にある朝日町は「たら汁」の名所で、コレを食べるという楽しみは大きかった。Tjも~、殺人的にウマい!
この世の終わりが近いのではないか?と思うぐらいに美味なのだ。
日本人に生まれてヨカッタ!と思わせてくれる食べ物の最右翼のひとつと言えるだろう。
イギリス人にはギター・アンプの音の良し悪しはわかっても、この味たら汁の味はわかんねーだろうな~。
ただ、食べる時には骨に十分注意をしないとダメね。Tj_2 話は姫川にもどって…。
姫川のあたりは、フォッサマグナというだけあって地層が複雑に重なっていて、日本で最も数多くの鉱物が1か所に集まっている地帯らしい。
そんなところだから翡翠が埋蔵されているワケ。
まさに「翡翠の森」なのだ。
80もうひとつ。
その複雑な地層がもたらす自然の恵みは「水」。
石灰分を多く含んだ水をそうした多種多様な鉱物が濾過するため甘く、「日本で最もおいしい水」の呼び声が高い。
確かにおいしい。
東京の人がひとたびココの水に慣れてしまったら、一生東京の水道水を飲むことなどできないだろう。
私がそうだった。
私の場合は隣の富山だったが、ひと月過ごした後に東京に帰省して実家の水道水を飲もうとしたところ、もうクサくて飲めなかった。
45その水も時に牙を剥く。
「姫川水害」と称される平成7年に発生した姫川の氾濫だ。
NYCの同時多発テロは2001年9月11日、東日本大震災は2011年3月11日、この姫川水害は1995年の7月11日…この3つの災害、発生したのがすべて11日なんだよ。
60この頃は長野に住んでいて、仕事でこの水害の調査しに出向いたことがあった。
激甚災害に指定されたぐらいだから、その被害はすさまじく、「コレがいつも通っていたあの道か?」と我が目を疑った。
写真はインターネットからの借り物だが、実際の光景はホントにヒドかったよ。50そして、現場に行って信じられないぐらいの暑熱に驚いた。
7月だから暑いのは当たり前なんだけど、すべてのエリアの地面にしみ込んだ大量の水が太陽の熱で蒸発しようとしているタイミングだったのだろう。
湿気と熱は筆舌しがたいモノだった。
後で知ったけど、ホーチミンの方がはるかに暑かった。70以下は脱線。
糸魚川駅のひとつ富山寄りの小さな駅は「青海」。
東京のゆりかもめにも「青海(あおみ)」という駅があるけど、新潟の「青海」は「おうみ」と読む。
無人駅にしても何ら問題が起こらないような小さな駅だが、昔は国鉄の貨物の取扱量がナント、全国で第7位だった。90それはナゼかというと、青海には電気化学工業という大きな総合化学メーカーがあるからだった。100今では「デンカ」と社名を変えている。
無尽蔵の石灰山を背景にした大正時代創業の無機化学工業のパイオニアとされてきたが、生化学の研究も盛んで、最近コロナの検査薬やワクチン関連製品の製造で株価がハネ上がったようだ。
私はかつてこの会社の株を持っていたが、もう何十年も前に売ってしまった。
かなりの損をした。
だから株はやらない。
110この工場で作られるセメントや苛性ソーダを運搬するために貨車が活躍していたんだね。
だから青海駅は全国でも指折りの貨物取扱量を誇っていたというワケ。
上のヒスイや水についてはこの会社の部長さんから昔聞いた話。
だからついでに触れさせて頂いた次第。
120さて、それでは今日の本題の「翡翠」の方にレッツゴー!130v『@ streaming-LIVE-2021』という配信イベントに登場したJADE FOREST COMPANY。
大小様々な争いの絶えない世界、差別や偏見をなくすために平和と理想を掲げ立ち上がった「異世界転生」のバンドなのだ!
140ボーカルズに魔威呼。

150ギターはチャッキー。

160チャッキーはJCM900と1960Aを使用。S41a0183ヴァイオリンはかみじょー。

180かみじょーさんはJCM2000 DSL100と1960A。190vヴァイオリンとMarshallの組み合わせっていいんですよ。
マウロ・パガーニではなかったけど、PFMのヴァイオリニストもMarshallを指定してくれて、その来日公演をサポートしたことがあった。200vアコーディオンは「えびさわなおき。」。

210vベースはジン。

220vドラムスはサットン。230vオープニングはファースト・アルバム『JADE FOREST COMPANY』から「フェアリーギャザリング」。240イントロからアコーディオンが鳴り響く!
ポルカ?
ケルト?260チャッキーの歪みの効いたバッキング。
270v愛らしい歌のメロデイが何とも不思議な感じでそれに乗っかってくる。270そして、雰囲気抜群のヴァイオリン。
こういうの好きです。
かつて、Dropkick Murphysとかいうトラッドとパンクを混ぜ込んだバンドがあったけど、この手のハイブリッドな切り口は私の好み。280v…と、フト思いだしたのが70年代の前半に活躍したウェールズはカーディフ出身の「East of Eden」というバンド。
このバンドは「Jig(ジグ)」というケルト・ミュージックとロックを融合させた音楽を標榜していた。
「Jig-a-Jig」とかいうヒット曲もあったんじゃないかな?
私はヴァイオリンを使ったロックが好きで、すごく若いころ片っ端からそうした音楽を聴き漁っていた時期があったのです。
2502曲目は「CONFLICT」。
ハードにキメるドライビング・ナンバー。
聞いたところによると、何でも「フォーク・メタル」というのが今ハヤっているそうで。
この「フォーク」というのは「さだまさし」とかの「フォーク」ではなくて「Folkore」、つまり「民族調」の「フォーク」ね?
80年代の中ごろに「ワールド・ミュージック」と銘打って随分流行したけど、またドンドンやってもらいたい。
もう完全にロックは終着駅に到着しちゃっているんだから、何か乗り換えの路線を見つけないと!
私はこういうの応援しちゃうよ…Marshall使ってくれればの話だけど。
クレツマー、スラビック、バルカン、まだまだネタはある。
Led Zeppelinを見ればハッキリわかるように、どうせロックは何かを混ぜて作る音楽なんだから、遠慮なくやるべきだ。
290_cf魔威呼ちゃんも激しく熱唱!
ゴメンなさい…以前にも他の現場で撮影したことがある魔威呼ちゃんだとは気がつかなかった!
その節はお世話になりました。300vこんなロックロックした曲でウッドベースを鳴らすのもいいもんだ。
弾き手は名手、元犬神サアカス團のジンちゃん。
310v「こんにちは!
私たち、7月に始動して去年のライブは2か月に1回ぐらい…今年は今日で2回目です。
こんなご時世ですが、積極的に活動していきます!
今年はもっと皆さんにお会いできる機会があればいいな…と思っています」
 
このチームは皆さんキャラクターがキマっていて、魔威呼ちゃんは「Priestess(プリースティス)」。
320v_mc「priestess」というのは「女司祭」とか「キリスト教以外の尼僧」という意味。
メタルのJudas Priestってあるでしょ?
あの「Priest」の女性形。
「ホスト」⇔「ホステス」
「スチュワード」⇔「スチュワーデス」
「アクター」⇔「アクトレス」
…なんかと同じなんだけど、最近は「男女平等」ということで、「Priestess」もあまり使われなくなってきているらしい。
こうしてドンドン言葉が少なくなっていく。
プリースティスが出席しても決して会議が長引いたりすることなんかないのにね。
そういえばジャズ界の大巨匠、ギル・エバンスに『Priestess』というライブ・アルバムがあったっけ。Gep3曲目は「森の主 SiLvan Lord」サットンさんのドラムスからスタート。

330_el今度はワルツ…哀愁のヴァイオリンが「ジンタ」みたいなイメージを醸し出す「Ewige Liebe」。

340タイトルの「エーヴィゲ・リーべ」はドイツ語で「永遠の愛」という意味。
だから歌唱にも一段と感情がこもる。

350こうした曲調でも「JongLeur」えびさわなおき。のアコーディオンが大活躍。360シットリとしたナンバーでもこのバンドならではのテイストを見せてくれる。

370ココでノートを見ながらのメンバー紹介。
このノートはナンカの経典って感じなのかな?

3764曲目は「アンチノミー」。
「Antinomie」ってのはドイツ語で「二律背反」という意味だそうで…このバンドは勉強になるナァ。380_atnコレも胸のすくようなドライビング・チューン。
「魔将軍General」チャッキーの気合の入れようがすさまじい!390v「Dark Knight」かみじょーさんのピックアップ・ソロ!400やっぱりMarshallで鳴らすヴァイオリンはいいね~。405vココでも熱気のこもった歌を聴かせてくれる魔威呼ちゃん!410ジンさんは「召喚術師Conjurer」。
ゴメンね、私の中ではまだ「ジン兄」なの。
名前が変わっても、楽器の形が変わってもゴキゲンなベースが変わることはない!420vファースト・アルバム未収録の「Into the Another World」。430_iaw最後はアルバムのトップを飾る「真緑の光翼」。
コレはJADE FOREST COMPANYのテーマ・ソング。
「異世界転生」バンドのキモを見せてくれた5人!
450_mk

460v

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500vこれからも自分たちだけの音楽をガンバって作り続けてくださいまし!
  
JADE FOREST COMPANYの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

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(一部敬称略 2021年1月17日 渋谷DUO MUSIC EXCHANGEにて撮影)

2021年2月 8日 (月)

曾我泰久 Birthday LIVE ~ 5∞ <後編>

 
「宇宙発公開」と謳った新曲「2020」に続いても新曲を演ることを告げたヤッチン。
自分でも「大丈夫ですか?拍手がだんだん小さくなって来たけど…」なんて言ってたけど、ね~、新曲の披露ってムズカシイですよね~。
ファンとしはもちろん新しい作品は大歓迎なんだけど、コンサートには知ってる曲を聴きに来ているんです…みたいなね~。
え?「違う!」って?
いいの、いいの…わかってますから!そういうものですから。
と言うのは、今イギリス人のベテラン音楽プロデューサーと仕事をしているのね。
やっぱり言ってた…新曲はコンサートでは2曲までにしろって。
そこへ行くと、フランク・ザッパという人は、ほとんど新曲でツアーのセットリストを構成していた。
それを完璧な状態で録音しておいて、スタジオで音を重ね、スタジオ・アルバムとして新作を出していた。
だからレコードで耳にする新曲はほぼすべてがライブ音源だった。
それほど演奏がウマかった。
デヴィッド・ボウイはファンもファンがあんまり昔の曲ばかりを期待するので、「昔の曲はもう一切演らんけんね!」宣言をした。
それで一時期ガックリと人気が落ちたが、イギリス発でまたその人気を復活させたんだからスゴイ。
つまり、イギリスにおけるデヴィッド・ボウイって、うわべしか知らない日本とは存在の意義が全然違うんですよ。
仕方のないことなんだけど。
10_2話は脱線したけど、新曲の話…。
クラシックは違うんだな。
誰も知らない曲を演奏して、それがどれだけウケるかでその作品の将来を決定づけた。
1913年にパリのシャンゼリゼ劇場でスラヴィンスキーの「春の祭典」を初演した時、お客さんの賛否が分かれて取っ組み合いの大ゲンカになった。
それぐらいの作品だからして、「春の祭典」は人類が滅びるまで残り得るであろう偉大な作品として評価され続けているワケ。
加えて海外の人は芸術に対して本当に真剣なんですね。
言い換えると、人間の生活における音楽の価値や意味が日本とは全く異なるんです。
 
だからこの日、日本橋にお越しになった皆さんはシャンゼリゼ劇場にいたんですよ!
会場の雰囲気は似てるね!Sg さて、その新曲…ヒロアキくんとギターでハモるイントロがまずいい!
20_lpI-V-II-IVの王道コード進行。
作詞は野村さん。
ヤッチンが「グッバイっぽい」曲を作ろうと「グッバイぽい」歌詞を野村さんにリクエスト。
結果、なるほど「グッバイっぽい」曲が誕生した…というか、私には「ヤッチンっぽい」曲かな?
実はTHE GOOD-BYEの新作のアルバムのために用意した曲だが、収録曲を選ぶ段階で惜しくも落選してしまったという「いかにも「グッバイっぽい」曲!30vホンモノのグッバイは衛藤浩一。40v_2和佐田達彦

50v_2野津永恒

65vそして、田川ヒロアキ。70v_2ヒロアキくんのMarshallはJVM210Hと1936。80v_2ヤッチンもMarshall。
90_2JVM410Hと1960BV。100vそのまま続けて「ロマンティックゲーム」へ。110_rg本編の後半はこの曲だけsourcesのヴァイオリン・チームがステージに上がった。
 
加賀谷綾太郎

120v日高隼人

130v_2Aメロのペダルトーンとそれこそロマンティックなサビのメロディがメチャクチャ印象的なんだよね。
このサビは時々鼻歌が出ちゃう。
今回ヤッチンはそのメロディを一部大幅にフェイクして歌ったよ。140v『Special ThanX』から「アカンBe Love」。
この曲はアルバムを聴いた瞬間に絶対定番曲になると思った。150_ablコンパクトにまとめたハードなギター・ソロが気持ちいい。
しかし、音がよ~抜けること!160v「XYZ」…この曲をバースデイ・ライブで演るのは珍しいんじゃないの?
そうでもないか?
葉牡丹はおなじみだけど。
170_xyzこの辺りはショウのクライマックス。
ドンドンいきま~す!
おなじみの「Please believe me」。

180v_pbl「田川くん!」
ヒロアキくんの歌声も冴える!190vツイン・リードのイキもピッタリ!200「♪時計を回すのさ~」

210v_2衛藤さんの「♪ストップ!」の掛け声も鳴り響いた!

220v_2ホラ!
こないだ市川のブックオフで見つけてその場でカゴに入れたよ。
値段はナイショ。
初めて聴いたんだけど、結構いっしょに歌えた!
しかし、皆さんお若いですな~。
1984年っていうから37年前。
私は大学の4年生だったかな?
アタマ横分けで、スーツ着て、ネクタイ締めて就職活動に燃えていたわ。
今じゃスーツ着るのもシンドいどころか、横分けすらできやしネェ。120r4a0645 「皆さん、楽しんで頂けていますでしょうか?
ペンライトもきれいだし、コッチから見ていると皆さんスッゴイいい顔をしていらっしゃいます。
いっぱいエネルギーをもらっています!
さて、タオルなんぞをお手元に用意して頂いて…『ナイス!』の掛け声とともにココをキレイなお花畑にしてもらいたいんです」

240この日のタオルはコレ。

58 曲はもちろん「Yes! Yes!! Yes!!!」。250「浩一!」
衛藤さんまた熱唱!

260v_2「♪I love you so」
0r4a0319 第1回目の「ナイス!」

270 「♪I love you so」
S41a0236第2回目の「ナイス!」

12img_0060 「♪I love you so」
290最後の「ナイス!」
お花畑づくりのご協力ありがとうございました!

280 熱唱の後の衛藤さんのドラムスがつないだ先は「流されて」。
360vadも~この曲は和佐田さんのベースね。320_2この素晴らしいプレイを支えているベース・アンプはEDEN。
英語圏の人は「イードゥン」と発音します。

330v_2サビのヤッチンの熱唱は聴きどころのひとつ。300vノッツのホーンセクションがまた実にいい感じなのだ!

340vハイ、思いっきり弾いちゃって~!0r4a0401 最後までグリングリンとドライブしまくる和佐田さんでした~!
快感!

195本編を締めくくったのは「アポロでドライヴ」。

370コレもいい曲だよね~。

380後半は新曲から始まって8曲をほぼぶっ続け!390_2大満足のパフォーマンスを届けて一旦ステージを降りた。400v_2アンコール。
「皆さん、本当にありがとうございました!
58歳、最高のスタートを切ることができました。
永遠にGo!(←誰かのモノマネ調)
こういう時代ですけどイケるところまでイキたいと思います。
よろしくお願いします!」410v早速メンバーを呼び込む。
まずは衛藤さんから。420続いてヒロアキくん。
ところがなかなか出てこない!
それもそのハズ、ヒロアキくんは次に演奏する曲はお休みでココでよっび込まれる予定ではなかったのだ!
おお~っと!ヤッチン痛恨のミス!珍しい!
ま、このシーンは「58さん(ご破算)」ということで。430_2和佐田さんは本編から続いている超大作のトークをココで完結させた。
もう、和佐田さんはベースだけでなくトークがまた最高に魅力的でしてね~。
昔、クリスタルキングの田中昌之さんとコンビを組んで『しゃべります』というトーク主体のライブをワザワザ八王子まで観に行ったことがあったぐらい。
ヒロアキくんの結婚式の時も最高にオモシロかった。
こうやって上手に話せるといいだろうナァ。
この大作トークのテーマは子供の頃にかけたパーマの話。
そういえば、親戚にパーマ屋がいたせいか、私が幼稚園の時パーマをかけてもらったことがあった。
その髪型を見て、違う親戚の叔母が「なんだ?ビートルズか。それは?」と言ったのを今でも覚えている。
1966~67年ぐらいの話だからね。
まだ『サージェント・ペパーズ』が出たかまだ出ていないかの時分。
考えてみるに、そんなおおよそ海外の音楽に興味なんぞあるワケがない叔母が「ビートルズ」の名前を平然とクチにした。
そして、「パーマ=ビートルズ」という誤った認識が叔母のアタマの中に入力されていた。
私が知っている限りアフロやパンチにしたビートルズの4人の写真は残っていない。
やっぱりビートルズってスゴイ。
形はどうあれ、そんな普通の叔母さんの生活の中にまで入り込んでいたんだから。
今の若い人はビートルズの4人の名前を言うことができないのが普通らしい。
12s41a0665 アンコールの1曲目は野村さんを呼び込んでの「悲しきRadio girl」。
Aメロのアレンジがオモシロイ。440v_krgノッツのシンセ・ソロ!450vココでも和佐田さんのベースがドライブしまくり。460今日の最後は戻って来たヒロアキくんとのツイン・リードのイントロから…

470「ハダカノココロ」
490v「ギター!」
ヒロアキくん、最後のギター・ソロもハードにキメた!480v衛藤さんも大激演!

500v本編20曲、アンコール2曲。
充実の内容で今年のライブ初めが終了!

510「どうもありがとうございました!」

520「ホントにどうもありがとう!
もう、できることをやるしかない。
まずはうがい、手洗い、よく寝ること、そして楽しいことをイッパイ考えましょう。
免疫力を上げていきましょうね。
今年もまた大変な年になるかもしれませんが、こうして皆さんと楽しい時間を重ねられることで元気をもらっています。
この思いを1年かけて皆さんにお返しできたらな…と思います。
今日は大変なところどうもありがとうございました!」

530「本年もよろしくお願いします!」540v<前編>でお伝えした通り、この日のアーカイブ映像が2月13日まで観ることができます!
  
詳しくはコチラ⇒オフィシャル・ウェブサイト

2_22021年のカレンダー好評発売中!
私が撮らせて頂いたライブ写真もたくさんご採用頂いておりますので安心して壁にかけて2021年をお過ごしください。

曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒soga21.com

120r4a0642_2 

200 

(一部敬称略 2021年1月9日 日本橋三井ホールにて撮影)

2021年2月 6日 (土)

曾我泰久 Birthday LIVE ~ 5∞ <前編>

 
さて、Marshall Blogのライブ・レポートも今回から2021年に入る。
多い時には年間150回以上足を運んだライブも昨年はたったの17回。
果たして今年はどうなることやら…。
まずはここ数年ウチの恒例のライブ始めとなっているヤッチンのバースデイ・コンサートが無事に開催されてホッと胸を撫でおろしている。
コレがないとウチの1年が始まらないのよ!
今年の開催は1月9日、何しろ東京で2回目の「緊急事態宣言」発出の翌日に当たっていたからね。
心配しましたよ。
10
それともうひとつ心配だったのはショウのタイトルね。
昨年のライブ・レポートでは「58歳」を「ご破算で願いまして~は」と来るのではないかと予測していた。
見事にハズレ!
「8」を横にして「∞」として来たよ!
「∞」の記号は英語で「Infinity」とか「Unlimited」という。
なんでこの形が「無限大」を意味するか…。
ローマ数字の1000を表す「ↀ(CIƆ)」をデフォルメしたデザインなのだそうだ。
太古の昔はドでかい数字を表す機会がなく、大ゲサに言うと、「12345…たくさん」とやっていた。
だから「1,000」はメッチャ大きな数字なワケ。
一方、コレに似た記号で、「相似(similarity)」を意味する「∽」という「S」を横向きにしたヤツがある。
こっちはそのままラテン語の「similis」もしくは英語の「similar」の頭文字Sを横にしたといわれているんだって。
マーブロはタメになるナァ~。

30
それで「58 ★GO★Infinity」としたのはいかにもウマい!
「無限大」ね…無限大ってどれだけ大きいと思いますか?
昔読んだ本にこんなことが書いてあった…ドイツかどこかの学者が、「無限大がどれだけ大きいかを説明することは不可能である」と宣言し、「それでも強引に説明せざるを得ないとしたら私はこう表現する」としておいて、こう説明した。
「地球の大きさの鋼鉄の球があるとする。そこへ百万年に1回飛んでくるハエがいる。そのハエが着地することによってその地球大の鋼球がスリ減って無くなるまでに要する時間より長いモノが『無限大』ではなかろうか」…みたいな。
ま、ずいぶん前に読んだ本のことなので正確に覚えてはいないが、それぐらい限りないモノが「無限大」なのだそうですよ。
その反対なのが私の財布の中身だわ。
あまりの軽さゆえハエに持って行かれそうなんだから!
 
さて、チョット気の長い話だけど、来年ヤッチンは59でしょ?
ヤッチンは1963年生まれ。
私と学年が同じの早生まれだから忘れようがない。
すると63年生まれの59歳でしょ?
「59-63」だよ。
ハイ、来年のライブのタイトルは『還暦手前で5963(ゴクローサン)』にキマりですな。
スイマセン!何しろこういうことを考えるのが好きなもんで…。
とにかく、もういい加減にコロナはご破(58)算ににしてもらいたい!58「明けましておめでとうございます!
そして、2021年最初のライブにお越し頂きありがとうございます。
一昨日58になりました」

20「特に意味はありませんが、今日1日だけリーゼントでやってまいります!
声を出せないので大変ですが最後まで楽しんでいってください!」
 
曾我泰久40vバックはこのライブのいつもの面々。
 
田川ヒロアキ

50vいつも通りヒロアキくんはMarshall。
アンプ・ヘッドはJVM210H、スピーカー・キャビネットは1936。60v和佐田達彦

70v和佐田さんはEDEN(イードゥン)。
ヘッドはWTP600、スピーカー・キャビネットはD410XSTとD115XST。80v野津永恒

100ドラムスはファンキー末吉さんが南シナ海の向こうにいらっしゃっているので…
 
衛藤浩一

110vヤッチンももちろんMarshallです。

120アンプ・ヘッドはJVM210H、スピーカー・キャビネットは1936。

130vあ、そうそう、「ザ・ギタリスト曾我泰久」にMarshallのSTUDIOシリーズを試奏して頂いたレポートはご覧頂きました?
未読の方はコチラをどうぞ⇒曾我泰久 Plays STUDIOシリーズ 

10さて、今回のバースデイ・ライブ、ド頭から「UP BEAT」で景気よくいった~!140ノッツと…

150ヒロアキくんのソロが炸裂!
2人の派手でダイナミックなソロがヤッチンを強力にサポートする!
相変わらず美しいギターの音でいらっしゃいます。

150v「最高~!」
はい、バッチリ決まりました!

S41a0031 矢継ぎ早に衛藤さんのスネアとバス・ドラムのコンビネーションが入って来る。S41a0635 「みんなノッケからいい感じだね!
声が出せないのに、声が聞こえてきたように感じます。
次の曲は途中で『ヘイ!』という掛け声のパートがありますが、そこはひとつコブシを挙げて頂きます!」

160「ワン、ツー、スリー、フォー!」

170v_lgt2曲目は「Let's get together」。
 
この曲のイントロが私には実に心地よい。
映画『ウッドストック』のCountry Joe McDonald & The Fishを思い出させてくれるからだ。

180「ヘイ!」
皆さん、ペンライトを持つ手を元気に上げていらっしゃいました。
ヤッチンは「コブシ」って言ったのに…イヤ、どちらでもOKです。190b続けて「45rpm」。200_45ん~、いいメロディだな~。
サビの展開も意外でオモシロイし。
スキ。210v「改めまして明けましておめでとうございます。
この大変な時に足を運んで頂きまして本当にありがとうございます。
こんなに大勢の方の前で歌を歌えるなんて…この幸せを噛みしめて最後までいきたいと思います」220vバンド・メンバーからひとことずつあって…
 
全員参加の「Virgin Snow」。230_vsステージ上手に登場したのは…
 
加賀谷綾太郎250v日高隼人
 
コレにてsources完成。260v「この季節になるとどうしても歌いたくなる」という曲。
今年、雪国は「ヴァージン・スノー」どころではない大変なことになっておりまが、季節を問わずこの曲は魅力的だ。
特にサビ。270トレモロ・アームを大胆に使ってメロディを上げ下げするヒロアキくんのソロはまるでヴァージン・スノーに描かれるシュプールのようだ。
スキーか…一体もう何年行っていないだろう?
学生の時は夢中になったし、長野に住んでいた時は毎週のように裏山の飯綱高原に子供を遊ばせに行ったものだった。
何しろ父に連れられて私が苗場で初めてスキーをした時、子供用のストックがまだ竹だったからね。
靴は完全にヒモだった。
古い話よ。280v続けては、楽しい楽しい「お気楽にいこう」。
作詞は衛藤さん。290v_ori「最近のライブは2部構成にして、途中に10分間の休憩を挟んでいたんですけど、今日は休憩がありません。
休憩がないので、次の曲の間におトイレに行きたい方はゼヒいらしてください」

300「チョット、チョット!」ということで衛藤さんコーナー。310_ei以前は現場が日本橋ということもあって衛藤さんコーナーは「花のお江戸は華盛り」が定番だったが、30年ぶりにTHE GOOD-BYEが10枚目のアルバム『Special ThanX』をリリースしたので、その中から「笑顔がIchiban」を熱唱。

320ヒロアキくんのギターでユニゾンでカズーも披露。330vココからゲストの野村義男さんが登場。
 
まずは「涙のティーンエイジブルース」。340_nt「Two Nights」

0r4a0205 「Out of the Time」

360v_oot…と、合間にタ~ップリとトークを交えながらプレイ。
すると…

370_hkbバースデイ・ケーキが登場!
ヤッチンのこのコンサートで、バースデイ・プレゼントはあってもケーキが登場したことって今までなかったんじゃん?

380vということで思いっきりフ~!
私も口止めされたんだけど、このケーキは完全にサプライズ。
ヤッチンは本当にこのことを知らなかったのです。390そして、衛藤さんからはいつも通り葉牡丹のプレゼント。

400vそして、野村さんからは「イエロー・サブマリン」柄のウクレレがプレゼントされた。

410うれしそうなヤッチン

420vそれと…やっぱりコレがないと!
葉牡丹の花言葉は「ヤッチン大好き」。
開演前、楽屋の隅に厳重に保管されていました。430「Hong Kong Blues」

450_ap歌、ギター、トーク満載!
「赤いポルシェ~TAKE OFF」で盛り上がって野村さんのゲスト・コーナーを終えた。

455v「ココで新曲を聴いて頂きます。
本邦初公開。
『Virgin Snow』他の歌詞を書いてくれた田口俊さんにナニも言わずに詩をお願いしたんです。
ホンワカした曲調なのでラブソングが返ってくると思っていたんですが、このご時世ですので色々な想いを入れて作ってくれました。
ボクの曲と合体して新境地となりました。
タイトルを頭に思い浮かべて聴いてください」

460vタイトルは「2020(にーまるにーまる)」。
なるほどホンワカしてとてもいい雰囲気の中に2020年がウマい具合に描かれておりますな。470_2020ショウは後半に入っている。

480さて、この日のアーカイブ映像が2月13日まで観ることができます!
記事と見比べて間違いさがしをしないでお楽しみください。
 
詳しくはコチラ⇒オフィシャル・ウェブサイト

22021年のカレンダー好評発売中!
私が撮らせて頂いたライブ写真もたくさんご採用頂いておりますので安心して壁にかけて2021年をお過ごしください。

曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒soga21.com

120r4a0642<後編>につづく
 

200 

(一部敬称略 2021年1月9日 日本橋三井ホールにて撮影)

2021年2月 4日 (木)

D_Driveと夜のドライブ <新横浜strage編>

 
今日のレポートは、D_Driveのシリーズ企画『Night Drive』。
会場となった横浜アリーナ併設の「strage」に私がお邪魔するのはコレが初めてのこと。
「strage」…「ストレージ」ネェ。
いかにも頻出の英単語っぽいけど、知らないな。
「ヤレヤレ、相変わらずの勉強不足だワイ」と思って英和辞典を引いてみたが、どうにもこの単語が見つからない。
インターネットで調べてみても、やはり「strage」なる英単語は見当たらない。
「きっと造語なんだろう」と調べるのを諦めかけた時にフト思いついた。
「1音節でいかにも英語っぽい字面だけど、コレは英語じゃないんじゃないか?」
そこで調べる範囲を他の国の言葉に拡大してみると…あった、あった!
「strage」というのはイタリア語で「虐殺」という意味だった!
だから発音も「ストレージ」ではなく「ストラージェ」。
あ~スッキリしたけど、ずいぶん物騒なお名前ですな。
 
全く自信はないんだけど、私は外人から比較的英語の語彙が豊富だと思われることがあるようなのね。
ホントに自信はないんですよ…せいぜい『試験に出る英単語』を1冊やったぐらいだから。
それでも、相手が手加減してくれているとはいえ、Marshallのイギリス人のスタッフと電話で1時間ほどミーティングしていて知らない単語に2つ、3つ出くわす感じなので、単語に関しては海外に滞在しても普通にしていれば苦労することはほとんどないワケ。
…ってんで、いい気になって「英検1級」のレベルってのはどんなもんか?とインターネットに出ていた過去問を調べてみた。
マジでビビった。
最初の設問がよくある「( )の中に適切な単語を下の4つから選びなさい」というヤツ。
問題の文章の意味はわかった。
しからば、選択肢となる4つの単語はどんなんかな~?と思って目をやると…なんと!
4つが4つとも見たことも聞いたこともない単語だったのだ!
もちろん私の周りのイギリス人もアメリカ人もそれらの言葉を口にしているのを聞いた記憶もない。
ま、知らない単語だから聞き逃しているのかも知れないが…。
愕然としてしまって2問目にはもう一瞥もくれなかった。
初めから英語に自信なんてないので、落ち込むことも全くないんだけど、アリャもはや通訳級の英語で一般人には「無用の長物」だな。
というか、一種の「競技」?
自分に克つためのアタマの荒行だわ。
デイヴ・スペクターが英検1級を受験して「あんなの受かるワケがない」と言っていた意味がわかった。
でも、同時通訳を目指す人は、勉強の期間中は見たことも聞いたこともない単語を毎日50個覚えるらしいよ。
「毎日50個」だって!

10vステージに並んだD_Driveのデフォルト・バックライン。
この写真を見て他のライブハウスとは何かがチョット違うことに気づいた?20時間になってD_Drive登場!

30Seiji

40vSeijiスペシャルのJVM410Hと1960A。
この「コフィン・ロゴ」と「ECフレット」によるビンテージ・ルックスがSeijiさんのこだわり。
「コフィン」とは「棺桶」のこと。
イギリスではこのフォントは棺桶に取り付ける故人の名を記した銘板に使われる。
実際、忙しくて手一杯の時、Marshallはキャビネットの製造をホンモノの棺桶屋に下請けに出してだしていたことがあったという。
「フレット」というのは、Marshallが「フレット・クロス」と呼ぶ前面に張ってある布地のこと。
「サラン・ネット」とかいう人をタマに見かけるけど、それはウチじゃない。
ヨソでやってくれ。
Marshallは「フレット・クロス」だ。
「EC」は「Extended Check」の略。他によく「グレイのヤツ」と言われている70年代Marshallに採用されていたマス目の大きなチェックは「LCフレット」という。
こっちは「Large Check」の略だ。
イヤね、楽器系の雑誌を見ていると勝手に名前をつけて無神経に記載しているのを見かけるもんで久しぶりにまとめておいた。
ついでに書いておけば、周りをくるんでいるビニールね、「トーレックス」とか言う人がいるけど、それもヨソでやってくれ。
もし本当にMarshallが好きなら「カバリング」と呼んでくれ。50vYuki

60vYukiちゃんのJVM410Hのハーフ・スタックは「Blue Rose Special」。70v以下はSHOW-YAさんの記事にも書いたんだけど…「Blue Rose」のことね。
 
あの人気俳優のジョージ・クルーニーの叔母さんは、歌手のローズマリー・クルーニー。
ニックネームは「ロージー」。
ちょっと鼻にかかった歌声がなんとも魅力的で、「料理はすべてチン」みたいないかにも白人丸出しな雰囲気がメチャクチャかっこいい。

12gc

Rc_2

 そのロージーが偉大なるデューク・エリントンと組んで1956年にリリースしたアルバムのタイトルが『Blue Rose』。
10_12_2ココからは今初めて書く。
 
自然界に青い花は色々あるんだけど、バラはないんだってね。
それが転じて青いバラには「不可能」とか「この世にないモノ」のような花言葉が当てられていたそうだ。
存在しない花に花言葉があるのも不思議ではあるが…。
ところが遺伝子の組み換え技術によって日本の研究者が世界で初めての「青いバラ」を作り出した。2002年のことだっていうからごく最近だ。
転じて「Blue Rose」の花言葉は「夢かなう」となった。
ちなみに、ロージーが「Blue Rose」という曲でナニを歌っているのかと言うと…ナニも歌っていない。
つまりデューク・エリントン楽団によるインスト曲なの。もちろん極上。
だからD_Driveにピッタリの話題だ。
付け足しておくと、デューク・エリントンは、大幅に時代が異なるにもかかわらず、「エリントンがいなかったらマイケル・ジャクソンも存在していなかった」と言われるぐらい、今でもアメリカのポピュラー音楽に多大な影響を与え続けている偉大な音楽家ね。
BrToshi80vToshiくんのEDEN(イードゥン)。
愛用の旧タイプ、WT-800ヘッドにキャビネットはD212XSTとD410XSTのワンハーフ。
今日もコレで暴れてくれます。90vChiiko100vChiikoちゃんのNATAL。
こっちも青だ。
青いラメラメがとても美しい!
110ChiikoちゃんとNATALコンビが叩き出すの激烈フィルからスタートしたのは…

120_grYukiちゃん作の「GEKIRINー逆鱗ー」。
珍しいオープニングではあるまいか?
12s41a0172 続けて「Russian Roulette」。140v_rrみんなで参加する中間の手拍子のパート!150v更に続けたのは「1,000,000 hp」。160_mhp今日はホント、冒頭からスゴい勢いだ。170vD_Driveのレパートリーの中でも一、二を争うアクロバチックなナンバー。180vNAMMのステージで披露した時、お客さんが目を「白黒」させていたのが印象的だった。190vイヤ、一部「目を白青」してた。200v「みなさん、こんばんは!
D_Driveです!
ライブを演るのはメチャクチャ久しぶりです。
9月に本八幡で配信ライブを演りましたが、その時はお客さんは入っていませんでした。
皆さん、お元気ですか?
コロナ禍で大変だと思いますが、そんな中D_Driveのライブに駆けつけてくださいましてありがとうございます!
久しぶりのライブでウキウキする気持ちもあると思うますが、声を出さないで最後までお楽しみください!」

210v続いてのセクションの1曲目は「Gradation」。230v_gd楽しくいこう~!

S41a0151 ヘヴィな3/4拍子のイントロは「Mystery Zone」。
この辺りは単独のライブでないと聴けない曲ね。250_mzコレも久しぶりの「Among the Destruction」。
ちなみにイギリスでは「among」はたいてい「amongst」といいます。
260_ad「ありがとうございました!
ヘヴィなサウンドからお送りしています。
こんな状態で『47都道府県ツアー』もストップしていましてね。
とにかくできることをやろう!という風に取り組んでいます。
Marshallアンプの紹介のビデオとか…みんな見てくれましたか?」270Marshallのビデオとはコレのことね。
このビデオ、Yukiちゃんが独自に内容を考えて作ってくれたんだけど、「わかりやすい!」とか「そうだったのか!」みたいな感想が、一般の方々からだけでなく、プロのギタリストからも寄せられて大好評なのです。


「D_Driveの皆さんは最近どうしていますか?」
440 「最近?そースね~。ギター弾いてますよ~。
自粛言うても限界がありますしね~。
そうそう、最近は朝早く、8:00に起きてます。
8:00に起きるには12:00に寝るようにしないとアカン」
ま、もうチョットするとイヤでも5時に目が覚めるようになるからご心配なく。
すると夜10:00には眠くなるようになります。220「3人に教えてもらってDTMを触り出しました。
わかりやすく言うとパソコンで作曲とかするヤツですね」630「結婚しました。
もう5回ぐらいライブで言っているので恥ずかしくて…。
毎朝8:00に起こしてくれますよ!杉森家のルールです」
大丈夫、20年も経てば起こされなくても毎日朝5:00に目が覚めますから。
すると夜10:00には眠くなるようになります。
640vMCに続いてはYukiちゃんコーナー。

270_dsnお姉さんのYukariさんをイメージして作られた「Shape of Your Life」。
Yukariさん、元気にしていらっしゃるかしらん?

270v_sylそして4人一丸となってのゴキゲンなドライビング・チューン、その名も「Drive in the Starry Night」。

S41a0203

290

300v

310フォーメーションもバッチリとキマって前半終了~!122dis寒い~!
休憩時間は盛大に空気を入れ換えたよ~。320場内の空気がスッカリ入れ換わったところで後半スタート。
見慣れぬ楽器を下げて登場した竿チーム。

335_boSeijiさんの新曲「Break Out」。
ハーモニクスをうまく利用したクールなリフがカッコよろしいナ。

340「Seijiさん作の7弦ギターに挑戦した曲でした!
Seijiさん、この曲は…?」
350「コロナ禍でミュージシャンとして何とも憂鬱な気分を曲にして表現したいと思って作りました。
アタマの中にあった音が6弦のギターでは足りなかったんですね。
ハーレー・ダヴィッドソン(本当は「デイヴィッドスン」)のような重い低音が欲しかったんです」

S41a0500 「イギリスのMarshall Recordsからリリースされました2曲、たくさん聴いて頂いていますか?
色んな所で聴けますのでドンドン聴いてください。
掃除しながら、テレワークしながら、D_Driveかけっぱなしで…。
その2曲を演りたいと思います」370vその2曲とは…
「Thumbs Up」と…145cd「Begin Again」ね。190cdすでにD_Driveスタンダードの一角に食い込んだ感のある2曲。380_ba完璧な演奏でお客さんを楽しませてくれた。390v

400v_tu

410v

420「次も新曲です。
私が作曲しました。
いつものD_Driveとは違う感じです。
私は'レモンちゃん'と'ラムちゃん'というセキセイインコを飼っているんですが、そのインコのことをイメージして作りました。
さすがに'レモン'というタイトルはマズいと思って'Wings'にしました。
元は4分ぐらいの長さだったんですがMarshall Recordsの方から3分台にしろと言われて削りに削って3分半ぐらいにまとめました」
そうなんです。
やっぱり世界を相手にしなきゃイケませんからね。
ビートルズの国からの指令は絶対です。
短くていい曲というのは本当に作るのがムズカシイと思う。
The WhoやThe Kinksを育てたシェル・タルミーが言っていたが、ポップ・ソングは何といっても魅力的なイントロと曲の短さだから。
ジミ・ヘンドリックスですら短い曲を作るのに苦労していたらしい。
とにかく曲…歌詞はその後。
今の日本のポップソングの聴き方は絶対に間違えている…と思う。
D_Driveは歌詞がないのでその辺りは助かってる。43016ビートのカッティングで意表をついておいてからのヘヴィ・リフ。
D_Driveの持ち味をキープしながらドンドン色んなことにチャレンジしてください!450v_wiところでセキセイインコって英語でなんて言うか知ってる?
「budgie(バジーあるいはバッジー)」といいます。
70年代にウェールズはカーディフの出身で「Budgie」というバンドがあった。
人間椅子の重要なレパートリー「針の山」の元はこのBudgieの「Breadfan」という曲ね。
コレがですね、イングランドの北の方の人たちが発音するとハッキリ「ブジー」になっちゃうでしょ。
どう聞いても「ブジー」にしか聞こえない。
も~、最初わからなくてね、バンドのことはもちろん知っているんだけど「ブジー、ブジー」と言われてポカンとしていたら「アレ?シゲはブジー知らないの?ブジー。シゲならブジー知ってるでしょう?」って。
さんざん説明してもらってそれが「Budgie」を指していることがわかったのは2012年にニューキャッスルに行った時のこと。
あの時はエリザベス女王の在位60周年記念でドエラク盛り上がっていた。
そして来年、Marshallが創立60周年なのだ。
D_Driveが何かできるといいね~。Bg続いて「Chanpagne」。
コレもワンマンならではのチョイス。
全編を貫く小気味いいChiikoちゃんのドラムスが魅力の1曲。460曲のハイライトはSeijiさんとToshiくんのバトル。
500D_Driveのライブでは実はあんまり出てこないフリー・フォームのアドリブ・パート。470手を後ろに組んで審判さながらに2人の様子を見守るYukiちゃん。480v放っておけば死ぬまで弾いている2人…。

490そこに割って入っるYukiちゃんのソロで決着をつける。

510結局、優勝はチーさま!

S41a0131 告知のコーナーをはさんでいよいよ最後のセクションに入る。
まずは「Mr. RAT Boots」。

520_ratToshiくんに思う存分暴れて頂いてか~ら~の~…S41a0081締めくくりの「Attraction 4D」。

S41a0299

540vギター・チームの見せ場もバッチリ!

550そして、鉄壁のリズム陣の激演!560vコレにて本編終了!570vアンコールは「Screw Driver」でした~。590v

600

610

620vさて、記事のアタマに戻って…この光景、どこが他のライブハウスと違うか。
マイクが1本も立ってないでしょう?
ギター・アンプにもドラムスにも。
そう、D_Driveはナマの音で演奏していたのです。
早い話、PAなし。
こうなるともうMarshallがないとどうにもならない。
今流行りのデジタルのヤツだとギターの音が後ろまで聞こえて来ないんじゃないかな?
それとNATALの音!
真空管アンプの素晴らしさと鳴りが最高に良いドラムスの音も堪能できる最高の演奏でした。650で、明後日の2月6日、今日のレポートに同じく新横浜Strageで単独ライブです!
その翌日は厚木サンダースネイク。
よろしくお願いしま~す!
 

D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive official website

645 

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200 
(一部敬称略 2020年12月19日 新横浜Strageにて撮影)

2021年1月29日 (金)

SHOW-YA 35th Anniversary Live『組曲』~SHOW 2 <後編>

 
さて、『組曲』のソワレのレポートの<後編>。
せっかくの機会なので、今日は「組曲(suite=スウィート)」について少し書かせて頂く。
「組曲」とはナンぞや?
もちろん元はクラシック。
冒頭に「序曲」があって、その後にガヴォットやメヌエット等の古くからヨーロッパに伝わる「舞曲」をいくつか組み合わせてひとつにまとめた曲の形式を指す。
土台、音楽は宗教か舞踏のための付属品だからね。
そして、時代が下り、その形式にこだわらずいくつかの曲を続けて演奏する曲が「組曲」と呼ばれるようになっていったそうだ。
じゃ、通常4つの楽章を続けて演奏する「交響曲」は「組曲」なんじゃないの?ってなことになるわね。
誰でもそう思うのが普通でしょう。協奏曲や弦楽四重奏曲も同じ。
本当は交響曲は4つの楽章が、第1楽章はソナタ形式だの、第3楽章は第1楽章と同じ調でなければならないとか、定められたスタイルに収まっていなくてはならないんだけど、ストラヴィンスキーなんかは3つ楽章からなる交響曲を作っているし、マーラーあたりは5楽章の曲やら歌入りやらやりたい放題だかんね。
そうやって交響曲の本来の形式を無視すれば「交響曲は組曲」であるということがいえる。
このあたりの結論としては、いくつかの曲を組み合わせてできている曲を、作った本人が「へへへ、また交響曲作っちゃった!」と言えば交響曲だし、「あ、コレ?形式は交響曲なんスけど、組曲なんスよ!」と言えば「組曲」になるそうです。
 
さて、組曲がどんなモノかがわかったところで…じゃ、ロックで「組曲」って言ったらどうだろう?
もう私は断然、Crosby, Stills & Nashの「Suite: Judy Blue Eys(組曲:青い目のジュディ)」なのね。
中学2年生の時、映画『ウッドストック』で初めて観て(&聴いて)、「ウワ~、いい曲だにゃ~」と感動したワケよ。
「永遠の14歳」はナニもsun-go☆さんだけじゃないのだ。
それから何年かしてファースト・アルバムのバック・バンド入りの音源を聴いてズルッとなったっけ。
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10_2
イヤイヤ、ロックの世界にはいくつもの曲が連なって出来ている、もっと組曲らしい組曲のような作品が他にたくさんある。
たとえばJethro Tullの『Thick as a Brick』やY『A Passion Play』…

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Pp

Yesの『Close to the Edge』や『Tales of Topographic Ocean』などなど。
でも、これらは「組曲」とは呼ばれていない。
なぜなら本人たちが「組曲」と言っていないから。
『組曲:とんま(thick as a brickとは'バカ'とか'とんま'という意味)』、『組曲;海洋地形学の物語』なんて聞いたことがないもんね。
あ~、こういう重箱の隅をつつくようなことはホントに楽しいな~。

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歌劇やバレエといった物語を音楽で表現することに長けているクラシック音楽はやっぱり「組曲」が盛んだけれど、実はジャズ界にも「組曲の大巨匠」がいる。
それはデューク・エリントン。
ジャズを聴かない人でも「デューク・エリントン」の名前ぐらいは聞いたことがあるでしょう?
時代が大幅に違うにもかかわらず、マイケル・ジャクソンもエリントンがいなかったら存在していなかったと言われるぐらい、今でもアメリカのポピュラー音楽に影響を与え続けている偉大な音楽家ね。
そのデューク・エリントンがやたらと力を注いだのが「組曲」なのだ。
ざっと調べただけでコレだけある。
 
Perfume Suite(香水組曲、1944)、Deep South Suite(深南部組曲、1946)、Liberian Suite(ベリア組曲、1947)、Controversial Suite(コントロヴァーシャル組曲、1951)、Newport Jazz Festival Suiteニューポート・ジャズ・フェスティヴァル組曲(Newpot Jazz Festival Suite、1956)、Toot Suite(トゥート組曲、1958)、The Queen Suite(女王組曲、1959)、
Turcaret Suite(チュルカレ組曲、1961)、Autumnal Suite(秋組曲、1961)、The Girls Suite(女性組曲、1961)、Far East Suite(極東組曲、1966)、Latin American Suite(ラテン・アメリカ組曲、1968)、New Orleans Suite(ニュー・オーリンズ組曲、1970)、他未発表曲が4つ。
  
スゴくね?
コレだけ作ってるといかにも粗製乱造なのでは?と思ってしまうけどさにあらず。
私も全部聞いたわけではないけど、「極東組曲」とか「女王組曲」とかすこぶるカッコいい。
やっぱりエリントンは偉大なのです。

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ちなみに、あの人気俳優のジョージ・クルーニーの叔母さんは歌手のローズマリー・クルーニー。
ニックネームは「ロージー」。
ちょっと鼻にかかった歌声がなんとも魅力的で、「料理はすべてチン」みたいないかにも白人丸出しな雰囲気がメチャクチャかっこいいの。

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そのロージーがデューク・エリントンと組んで1956年にリリースしたアルバムのタイトルが『Blue Rose』。
ん~、SHOW-YAとエリントンの縁を感じるでしょ?(ウソこけ!)
今日も「青いバラのブルース」が出るかな?10_12_2それではソワレの『組曲』いってみましょう!
 
もう一度書くけど、演奏はマチネーと寸分違わない完璧なモノ。
プロフェッショナルの定義のひとつは「同じことを同じように何回でもできる」ことだからね。
SHOW-YAはプロ中のプロ。
マチネーと同じ『組曲』をソワレでも聴かせてくれた。
よってマチネーのレポートをすでにMarshall Blogに掲載している今、私がヅラヅラと文章にして書くことはほとんどない。
ないのよ。
このことは本番の時からわかりきっていたので、マチネーとソワレでなるべく違う写真を撮るように心掛けた…つもり。
なので、お召し替えした出で立ちの5人の写真集をご覧になるつもりで読み進めて頂きたい。
 
まずは恵子さんのMCから…
「さぁ~、お待たせしました!今日のメイン・イベント!
タイトルにもなっている『組曲』です。
アラ還バンドにはとっては怒涛のように'老い'が襲って来るワケですよ。
でも、昨日食べたゴハンは忘れても音楽は忘れない…SHOW-YAの35年の歴史を組曲にして35年の思いをみんなに届けたいと思います。
飲んでいい?」10_3…とお客さんに断ってジュースを口にする恵子さん。
コーヒーかな?
それを見て拍手するお客さん。
「水飲むのに拍手されるんだよ~!
ハイ、私がペットボトルで水分を摂る姿を見てください!」
もう「日暮里の師匠」の域でですな。
「日暮里」と言えばもちろん五代目古今亭志ん生。129 志ん生が来ている浴衣の柄を「廓つなぎ」とか「吉原つなぎ」という。
要するに、吉原のシンボル・デザイン。
で、下。
1964年に来日した時のビートルズの法被姿。
このJALの法被の柄が「吉原つなぎ」だった。
ビートルズは日本一の遊郭のシンボルを着てくれたというワケ。
コレは誰かが知っていて着せたのかな?
コレがずっと気になっている。Bh 「黒門町の師匠」は文楽、「稲荷町の師匠」は彦六、「矢来町の師匠」は志ん朝、そして「日暮里の師匠」は志ん生…昔はこうやって親しみを込めて師匠の住む町名をつけて大看板たちを別称した。
今だったら個人情報でどうにもなりませんよ。
五代目の志ん生はナゼか冒頭で「エ~」と言っただけで客席は大爆笑。
すると「まだアタシャ何も言ってないん…」
コレでまた大爆笑。
有名な話では、噺の途中、志ん生が高座で居眠りをしてしまった。
本番中ですよ。
それに気づいてビックリしたお弟子さんが舞台ソデから出て来て師匠を起こそうとしたら、お客さんが「いいから、起こすな!寝ている志ん生を見たいんだ!」と弟子を止めたという。
もちろん恵子さんは居眠りなんかするワケないけど、ペットボトルを手にした恵子さんの姿を見てこの話を思い出してしまった。20v_2「聴いてください…SHOW-YAの35年の歴史を。
SHOW-YAの35年の軌跡を」30「水の中の逃亡者」

40_2「BATTLE EXPRESS」

50_be恵子さんは真っ黒なロング・ジャケットにお召し替え。

S41a0934 演奏は一気にフルスロットル!

70_2sun-go☆さんは青の入った衣装に替えて登場。

0r4a0575 「Outsider」70_osパワーが衰えないどころか、ますます元気なmittanドラミング!

100v最近作から「兵士の肖像」。90_hsキャプテンもお召し替え。
ゴシック・テイストがバッチリだ。

120_2欲しいものは~「奪いとれ」!

130v_ubtさとみさんもパープルの衣装に身をくるんだ。140v「I Gotta Your Love」

150_igyl

0r4a0788

160sun-go☆さんの轟音が鳴り響く!180vその轟音を出しているのはもちろんMarshallね。

100

110 「ギャンブリング」190_gbl

200この辺りが1回目のクライマックス。

210場面はガラっと変わって「Blue Rose Blues」。220_brb

230「愛さずにいられない」

240_asiココから後半に突入!
まだまだ行くよ~!

250v「その後で殺したい」

260v_sak

270_2「叫び」

280v_skb

12s41a0977「限りなくはるかな自由へ」

310_2「Always on Your Side」
このあたりは『Progress』ゾーン。

320_aoys

12s41a1170待ってましたの「私は嵐」!

340_wa

350v「Fairy」!

360_fry

0r4a0678

375私の思い出の「流星少女」。

380_rs

S41a0744 19曲目の「祈り」。
 
あと1曲で「組曲」も終わり。
こうして2回の「組曲」をMarshall Blogに残すことができてヨカッタ。
そう、結果的に見てMarshall Blogの大きな役割のひとつは、登場するバンドやミュージシャンがその時に取り組んでいたことを具に記録するということ。
脱線のことも含めて考えてみると、多分…多分ですよ、Marshall Blogって世界でも唯一の存在なんじゃないかしら?と思うことがあるのです。
YouTube全盛の世の中だけど、ショウのビデオを全部見るって時間がかかって大変だからね。
その点、マーブロならツラっとスクロールするだけOK。チョー便利。
ま、音は出ないけどね。
Marshall Blogは、Marshallが存在して、私の足腰が立って、家内が字を書けるウチは続くし、記事は半永久的に残ることでしょう。
SHOW-YAの35周年や「組曲」のことが頭に浮かんだらいつでもMarshall Blogに見に来てください。

410『組曲』を締めくくったのは「限界LOVERS」!

415v

420v_gl

430v

440v

450v_2ソワレの「組曲」も無事に完走~!
やったね~!

460_2「どうもありがとう!
スゴイ、スゴイ!クラシックのコンサートみたい!
この組曲を作ってくれたのはSHOW-YAの大切な人です。
笹路正徳さんです!」470v大きな拍手に応える笹路さん!480私ごとながら…コレは1981年に上梓されたチック・コリアのスコア集。
この本の監修をされているのが笹路さん。
持っているだけで弾いたことがない…だってムズカシイんだもん。
でも、長年大事にしている一冊。

120r4a0097

120r4a0095_3 「35年前、デビューした時、女性のバンドを『レディース・バンド』って言ったんです。
今は『ギャルバン』。
昔は『レディース・バンド』。
ウチらレディース・バンドだったんですよ~!
『女だけでハードロックを演ろうなんてもっての他』って言われてた。
でも皆がいてくれて、何とかして地位を作らないと!と思ってやってきた。
私たちだけの力ではできなかった。
私たちの熱い思いは変わりません。
また一緒にお祝いできる時に騒ごうよ!…と言いながら」と恵子さんは言いながら明日のコンサートの告知に入った。490vそれは、30年前に第1期SHOW-YA最後のツアー『HARD WAY TOUR 1991』を再現したライブ。
題して『SHOW-YA 35th Anniversary Live 「HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN」』。
場所はメルパルクホール(東京郵便貯金ホール)。
いよいよ明日!
 
「最後の曲はSHOW-YAのターニングポイントとなった曲。
笹路さんがアレンジしてくれた曲です。
いくぞ~!」500_gl「♪激しさを胸に秘めて」
「限界LOVERS」で締めくくった!

510_2

520v

530v

540_2

550vソワレのサオ回し。560_2

570_2もちろんバッチリとキマってフィナーレへ。

590_2ソワレの♪ジャンジャンももちろん35回。S41a0878 お疲れさまでした!
書いてる私もくたびれたよ~!(←コレは五代目古今亭志ん生の『黄金餅』という噺に出て来る有名なくすぐり)

600ありがとう!

610こんな時だからお客さんと握手はできないの。

620ありがとうございました~!

630v「みんな、愛してるよ~!」

640v明日、芝でお会いしましょう!
 
SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

0r4a0889

200 
(一部敬称略 2020年12月13日 SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて撮影)

 

2021年1月28日 (木)

SHOW-YA 35th Anniversary Live『組曲』~SHOW2 <前編>

 
さて、今回はSHOW-YAの35周年を記念するイベントのひとつ『組曲』のソワレのレポート。
パフォーマンスの内容はマチネーと同じなので、正直パフォーマンスの内容についてアレやコレやと多くのことを書くことがムズカシい。
そこで、前回とは趣を変えてSHOW-YAがデビューした1985年のことを少し書くことにして記事の内容を補うことにしよう。
さっそくですが…上の「パフォーマンス」という言葉ね、今ではごく普通に我々がクチにするけど、この英単語が流行語大賞の「新語」という部門で選出されたのは1985年のことだった。
この年の流行語大賞は「イッキ!イッキ!」だって。
昔はよく「イッキ」でぶっ倒れて救急車で運ばれているヤツがニュースになっていたけど、最近はあんまり聞かなくなったね。
ま、もちろん当世はコロナでイッキどころじゃないけど。
この年、NTTが発足した。
テレフォンカード流行ったね~。このころはまだ「電電公社」名義のカードが混在していた。
Marshallにもこんなのがあったんよ。120r4a0539_2 7月には御巣鷹山の日航の事故が発生した。
スーパーマリオブラザーズの発売もこの年…ということはSHOW-YAとスーパーマリオは同期だったのね?
今では全くゲームには寄り付かない私でも、正直コレには夢中になったわ。
ま、前回のSHOW-YAのライブのレポートに書いた通り、当時は富山の下宿のひとり暮らしで他にやることもなかったからね。

Amb_2
映画は『ゴーストバスターズ』に『グレムリン』か…両方とも今の家内と映画館に観に行ったナァ。
邦画の一番のヒットは『ビルマの竪琴』だって…ナンでやねん?

Gb

12


音楽はチェッカーズと明菜ちゃん旋風が吹き荒れていたようだ。
まだまだ歌謡曲に力があった時代だね。
洋楽は私の感覚で恐縮だけど、全くピンと来る曲もアルバムもなかった。
それじゃ、総理大臣が誰だったかわかる?
中曽根さんだった。
それが今から35年前の1985年。
 
脱線御免。
その100年前…つまり1885年の総理大臣は誰だったか?
伊藤博文だった。1000 私なんか「千円札」というとまだコレのイメージが結構強いんだよね。
100年前の1885年12月22日に日本で最初の内閣が成立したんだネェ。
そのメンバーがスゴイ。
伊藤博文以下、井上馨、大隈重信、山縣有朋、松方正義、黒田清隆、榎本武揚等…まるで歴史の教科書に出て来るような「明治オールスターズ」!
当たり前か…。
その頃の渋谷はまだキツネやタヌキのパラダイスだったろう。
それから135年後の渋谷店。
いよいよ『SHOW-YA 35th Anniversary Live「組曲」』の2回目のステージが始まった!10寺田恵子

20v五十嵐☆sun-go☆美貴

30v中村"captain"美紀

40仙波さとみ

50v角田"mittan"美喜

601曲目は「Fairy」。

70みなさんお召し替えをされてフレッシュな気分でもうイッパツ!80変わらないのはsun-go☆さんの轟音をクリエイトする…

90Marshall!

100sun-go☆さんが奏でる真空管アンプの純で上質なギター・サウンドを耳にするとホッとするね。
110耳の肥えたSHOW-YAファンなら私が言っていることがよくおわかりになるハズだ。

120今度はこっちから「♪I can't see」。
よく見えます。124すごい熱気だ~!

130「サンキュ~!
こんにちは~…こんばんは?」
この時は6時開演だった。
「今年最後のライブになります。今年もあと半月あるんだよね。
みんな年末年始はどうやってお過ごし?」

140お客さん「シーン」。
「しゃべっちゃダメなんだよね。
昔はカウントダウン・イベントなんてよくやったもんですわ。
私のワガママで年末はライブをやりたくないんですよ…家でユックリしたいから。
 
今年は年内でもお参りができるんだよ。
毎年芸事の神様にお参りに行くんです…私がアマビエみたいでしょ!
アマビエの実写版があれば応募したいな~。
その時はみんな、応援してね!」
大晦日って都内の電車は終夜運転するでしょ?
何のためかご存知ですか?
本当は初詣のためではないんですよ。
アレは借金をした人が年内にお金を貸し主に返せるようにひと晩中電車を動かしている…イヤ、コレは戦前の話なので正確には「動かしていた」かな?
その年の借金は、その年のウチに返済してキレイな身体でお正月をめでたく迎えましょう…ということなのだそうです。
コレが「年を越す」とか「年を越せない」という意味だったんだね。150v「Start your engine!!」
160_ool2曲目は「Out of Limits」。
220今日2回目の猛烈ドライブ!190vもう若い人はこういうロックを全く知らないからね。

210vホント、SHOW-YAにはずっとずっとコレを続けていて欲しい!
200v「どうですか!?今年最後のライブは、キャプテン?」
「楽しいで~す!」
155「Are you ready?」
お客さん:無言+何らかのアクション
「Are you ready?」
お客さん:無言+何らかのアクション
240続けて「LOOK AT ME!」。230_lamキャプテン!

260v2人ともよくこんなにイナバウれるなァ。
とてもマネできん。
「前屈」とかいって、手を伸ばして身体を前に曲げて柔軟度を測るヤツあるでしょ?
自慢じゃないけど私、人生でプラスの結果を出したことが一度もありません。
子供のころからいつもマイナス。
250sun-go☆!270間違いなく「女だけのロックンロール」の世界最高峰です。280「どうもありがとう!
なかなか声を出せませんが楽しんでますか?
こっちがしゃべってみんながシーンとしているとナンカ無視されてる感じがあるんだよね。
アクションがあるとわかりやすいからさ、爆笑の時はこうするとか、クスクスの時にはこうだとか…」
と恵子さんがお客さんが反応を示すアクションを提案してくれたんだけど、適格に反応をするのはなかなかムズカシかったね。
「今日は特別なライブ…いつもスペシャルなんだけど。
今年は色々やりたいことがあったんだけど全部できなくなっちゃった。
SHOW-YAはチャレンジし続けるバンドだってことを知って欲しい。
…ということでメンバーからひとこと」290vいつも通りmittanから。
「2020年、こんな大変な中に来てくださって皆さんありがとうございます!」300v「今日は今年の締めくくりということで『組曲』という大曲もありますし、皆さんのために心を込めて演奏したいと思います。
最後までよろしくお願いします」310「さとちゃんで~す!みんな元気かな?」320v「今年最後のライブですが、大変な状況の中こうしてステージに立てることはとても幸せです。
ありがとう!
来年もついて来てね!」

330「最年長のキャプテンです」340v「35年…話したいことはイッパイありますが、ライブができること、みんなとステージに立てること、すべて支えてくれている皆さんがいるからです。
皆さんに感謝したいと思います。
では、sun-go☆ちゃんです」350「SHOW-YAの平均年齢のsun-go☆です」360v「みんなが言ったように、残念ながら医療関係の方のように今日来れない人もいます。
そういう人たちの分まで来れている人たちと盛り上がりたいと思います。
35年…みんなと来れたことにありがとう!」370「みんながいい話をしたので私はいい話はしません。
30周年の時にはみんなで祝ったじゃないかぁ…で、この次も!と思ってみんなで盛り上がることを考えたけど、できなかった…。
でも、みんなに対して、音に対して熱い思いを持っています。
みんなも持っていると思います。
ずっとずっとSHOW-YAについて来てください!」380v4曲目は「TROUBLE」。

390_trギンギンで素晴らしい。
ああ、こういう音楽が再び隆盛を極める時代がまた来るといいのにナァ。400sun-go☆さんのギターから…430v_ytmo前半最後の曲、「You Turn Me Over」へ突入!
420_yto前半のハイライト。

450v盛り上がる~!

460ココでメンバー紹介。
 
mittan!

470さとみ!

480vキャプテン!

500v_2sun-go!

505「ずっと昔から支えてくれてた人、途中から支えてくれている人、そして、新しく支えてくれている人、SHOW-YAにとってはすべて6人目のメンバーです!
紹介します…And, and, and…You~!
We are SHOW-YA!!」

12s41a0450♪ジャ~ジャッ570♪ジャ~ジャッ520♪ジャ~ジャッ530「One, two three, four!」で飛び出すキャプテンのキーボーズ。550そして、前半のクライマックスへ!
580楽しいね~!

575SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

590<後編>につづく

200 
(一部敬称略 2020年12月13日 SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて撮影)

2021年1月26日 (火)

SHOW-YA 35th Anniversary Live『組曲』~SHOW 1 <後編>

   
「今日のライブはSHOW-YA 35周年ライブ『組曲』です。
いつものライブとはチョット趣向を変えて何かできないかな?と思って色んなことを企画したんだけど、一切できなくなってしまいました。
それで、35年間ずっとSHOW-YAと歩んでいない人もいるでしょ?」10_2そこで、今日はタイトルにあるようにSHOW-YAの35年を『組曲』にしました。
聴いてください…。
SHOW-YAの35年の歴史を!
SHOW-YAの35年の軌跡を!」

20_2壮大な序曲が流れる中、暗転するステージのスクリーンに35年のSHOW-YAの歴史を伝える映像が投影される。25そして、いよいよ演奏に入った。30_2『組曲』の1曲目は1987年のシングル、「水の中の逃亡者」。

40v_mntsun-go☆さんのギターから…
40v勇ましく「BATTLE EXPRESS」!

50_be今でもSHOW-YAのステージに欠かすことのできないドライビング・チューン。

60続けて「Outsider」。

70_os順調、順調!
何せ20分のメドレーだからね、まだまだゴールは遠いぞ!80時代がグッと下って「兵士の肖像」。90v_hs当然、全曲暗譜。
自分たちの長年の愛奏曲とはいえ大変なことですよ。100vココでガラっと雰囲気を変えて…110_nz「何故」。
こうした曲調の大きな変化もメドレーの楽しみのひとつ。120_2欲しいモノは…「奪い取れ」!130_ubtsun-go☆ギター、猛ドライブ!140v1988年のアルバム『Glamour』のオープナー「I Gotta Your Love」。150v_igylこの曲は普段あんまり演らないね。
カッコいい曲だ。160vココでまた時代がドーンと下って『Genuine Diamond』から「Rolling Planet」。170_rpアラ!sun-go☆さんの衣装、こんなに☆だらけだったのね?
髪の毛で気が付かなかった!180vまだまだ突っ走って「ギャンブリング」。190v_gbまだ半分来てないからね。200v_2スクリーンに現れたのは青いバラ一輪…会場が即座に静まり返る。
もちろん場面は「Bles Rose Blues」。210vグッ~と歌い込む恵子さん。
ここまでが前半。
220vそのままおとなしめに「愛さずにいられない」。
ココから後半ね。230v_asi1987年の『Trade Last』から「その後で殺したい」。
260vこの辺りになると「アッラ~、私の好きな曲がなかなか出て来ないな~」なんて心配しながら聴いていたファンもいるんだろうな。
35年もの歴史があるんだから、好きな曲が出てこなくてもガマンガマン。250v_sak1990年の『Hard Way』のクローザー「叫び」。

240_2緩急自在にタイプの異なる曲をいくつも叩き続けるmittan。280v_2ココでまた時代が思いっきり下って「限りなくはるかな自由へ」。
収録アルバムは『Progress』。
ついこないだリリースしたアルバムって感じだけど、オイオイ、もう6年も経ってんのかよ!270_skbもう1曲『Progress』から…キャプテンのオルガンとともに…310v_aoys「Always on Your Side」。

300次で16曲目。
いよいよ「組曲」もフィナーレに近づいてきた!330v_wa「私は嵐」で爆発しておいて…
380v「流星少女」へとつないだ。335この曲もつい先日お披露目した感じだけど、もう「SHOW-YAの歴史」に組み込まれる存在なのね。340_2この日のオープニングを飾った「Fairy」をもう一度。

0r4a0421 「SHOW-YAの歴史」だからして、この曲は『組曲』からハズせないでしょう。360vサービス満点の恵子さん。365大変なさなかにステージに腰を掛けての熱唱。366vこのままブッちぎるのかと思いきやココで今一度バラード。

375v_inrsun-goさんはアコギをプレイ。

390v_inr曲は『Outerlimits』から「祈り」。
しかしこの『Outerlimits』というアルバムからのセレクトが多いね~。
まさにSHOW-YAのマスターピースだね、このアルバムは。400v20曲目!フィナーレ!
「組曲」を締めくくったのはやっぱり「限界LOVERS」!420v_21人の脱落者も出さず(当たり前だ!)20曲マラソンを見事に完走しきった5人!430v_2

440v

450v_2

460v「イッチョ、あがり~!」
イヤイヤ、すさまじい演奏でした!0r4a0429 「どうもありがとう!本当にありがとう!
『組曲』をアレンジしてくれたプロデューサーを紹介します…

470v_2笹路正徳!
笹路さんで~す!」
客席後方に座っていた笹路さんは立ち上がって会釈。
恵子さんが続ける。
「本当に大変だったと思います。
SHOW-YAの35年の歴史をコンパクトにまとめてくださいました…といっても20分だからね~!
これからもよろしくお願いします!」480v_2「ハイ、注目~!」
…と、ココで告知コーナー。
それは1月30日のこと。
まだ先のことだと思っていたけど、今週末じゃん!
30年前、第1期SHOW-YA最後のツアー『HARD WAY TOUR 1991』を再現したライブ。
題して『SHOW-YA 35th Anniversary Live 「HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN」』。
場所はメルパルクホール(東京郵便貯金ホール)。
 
「待ってますよ!
来ない人?! 正直に手を挙げてごらん!
みんな来るよね?…コレはパワハラではございません。
言っておきますけど、私たちは活動を続けることで皆と"共にある"と思っています。
最後にパーっと熱くなりたいよね?…やっぱこの曲でしょ!
この曲でドカーンと終わろう!」S41a0527ドカーンとやったのは「限界LOVERS」!500v_2文字通り「限界」まで激しいパフォーマンス!510_2

520_2そしてサオ回し!

540_2

550_2今日もバッチリ!

560_2「SHOW-YAの35年史」に組み込まれるべき感動のライブが終了した。
530v今日の締めくくりの♪ジャンジャンは当然35回!

S41a0089お疲れさまでした~!
今日はこの後もう1回ありますからね。

580「みんな愛してるよ~!」

600vSHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト
 

200 
(一部敬称略 2020年12月13日 SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて撮影)

2021年1月25日 (月)

SHOW-YA 35th Anniversary Live『組曲』~SHOW 1 <前編>

 
「35周年イヤー」のSHOW-YA。
2020年は『NAONのYAON』の中止も余儀なくされ臍を噛む思いをしたが、11月末に六本木でコンサートを敢行。
その中でアナウンスした通り、SHOW-YAの35年の歴史を綴った組曲を披露するショウがその翌月に開催された。
名付けて『SHOW-YA 35th Anniversary Live「組曲」』。
ショウは同日2回公演となった。
今日と明日はまずマチネーのレポート。10v会場の入り口に設置された恵子さんのボード。
「ICheck」という新型コロナウイルスの抗体検査キットのパンフレットを収めたスタンド。
以前、恵子さんの吹き出しは「熟女なめんなよ!」だったような…そう、今は「コロナなめんなよ!!」なのだ。

20そしてコレは「ICheck」の公式ウェブサイト。
恵子さんがイメージ・キャラクターとして登場している。
前回のEXシアターの開演前のステージで私が撮らせて頂きました。
 
ICheckの詳しい情報はコチラ⇒ICheck公式ウェブサイト

30
さて、楽しみにしていた「組曲」の開演だ!

40寺田恵子

50v五十嵐☆sun-go☆美貴

60v中村"captain"美紀

70v仙波さとみ

80v角田"mittan"美喜

90vもちろん、目玉の「組曲」を最初に演るワケがない。
オープニングはおなじみ「Fairy」。100sun-go☆さんはいつもの機材でいつもの轟音。
つまりMarshallだ!

120r4a0057_1_2JVM410Hと…

120スピーカー・キャビネットは1960BDM。

130フットコントローラーも大活躍。
「BLUE ROSE」ってのが気になる?140いつものFairyポーズ。

150実はこのFairyポーズをうまく撮るのはムズカシイ。
ステージの真下、いわゆる「前っツラ」から狙うとポーズの動きをとっている間は2人の顔を同時に収めることができない。
ナゼなら恵子さんは左手、sun-goさんは右手と動かす腕が違うので、下から狙うとどちらの腕が必ず顔に被ってしまうからだ。
この会場は真ん中に通路があることに加え、客席の勾配が急なので、顔の高さでカメラを構えることができるというワケ。
この会場でもう何回も撮っているので、それらのことを知っていてこの瞬間を狙っていた。
カレコレ10年以上SHOW-YAさんのライブを撮らせて頂いていますからね、そりゃ狙います。12s41a0016 ホント、今年はSHOW-YAのステージの姿を見る機会がほとんどなかったので、こうした見慣れた定型のポーズひとつひとつがすごく愛おしく感じる。170ギター・ソロから…
310v キーボーズのソロへ。171vとにかく5人ともハツラツ感があふれ出てる!176

177最高にパワフルなオープニングをブチかましてくれた!
今日も幸先がいいぞ!180「こんにちは!SHOW-YAです!
SHOW-YAの35周年が始まるよ~。
今年最後のSHOW-YAのライブとなります。
年末ぐらい騒ぎたいよね~」

12s41a0095_2 「でも、ダメダメ~!
心の中で叫んだり、コブシを上げたり、各々自分の中で楽しんで帰ってください!」12s41a0062 2曲目は「Out of Limits」。
SHOW-YAの歴史巨編「組曲」の他にはクロニクル的な要素が特に加味されることはなかった。
「組曲」へのイントロ…ではなくてヴァースかな?
ナント派手でダイナミックなヴァースであることか!
※「ヴァース」とは曲の本編に入る前に演奏する歌入りの導入部のこと。普段は省略されることが多いが、「第二のアメリカ国家」とアダ名されるホーギー・カーマイケルの「Stardust」なんかはヴァースごと有名だ。
ちなみに映画『ラ・ラ・ランド』をご覧になった人は覚えているかもしれないが、映画の最初の方で彼のアパートを訪れた彼女が部屋にあった汚いイスに無造作に座ろうとすると「オイ、気をつけろ!それはホーギー・カーマイケルが使っていたイスなんだぞ!」と怒るシーンがあった…気持ちはわかる。
私はあのシーンが一番印象に残った。
220_ool…ってんで、1989年のアルバム『Outerlimits』のオープナーで爽快にブッ飛ばす!230vステージのヘリでお客さんを挑発する恵子さん。
でもお客さんは声を出せないのよ。235ハード・ドライビングなギター・ソロ!250「Are you readyッ?!」
続けてアルバム通りの曲順で「Look at me」。260_lamココもノリノリでいくぞ~!

280v

S41a0307_2 キャプテンのキーボーズ!
ソロだけじゃなくてバッキングのオルガンもカッコいい!300vギター・ソロもいったらんかい!
イエ、ギター・ソロお願いします!270v始まってまだ3曲なのにすでにクライマックス!…な感じ
290v「楽しんでますか?
皆さんが元気にライブに足を運んでくれることが私たちの励みになります。
そして、私たちも皆さんの励みになりたいと思います」
 
ココで恒例のスピーチ・コーナー!320まずはいつも通りmittanから。
 
「滅多にないSHOW-YAの昼のコンサートにおいで頂きありがとうございます!…
340…2020年は大変な年になってしまいました。
2021年がよい年になるように心を込めて演奏したいと思います!」

330v「さとちゃんで~す。
今年最後のライブになってしまったけど、こうしてステージに立てて皆さんに会えること、楽しみしてました…350v…来年も結構ガンバります!
(お客さんの声「エ、結構?」)……イヤ、全力でガンバります!」360「こんにちは、キャプテンです!
今日は短いひと言あいさつ…370v色んな事がありましたが、みんなの前でライブができること、5人でココに立てるシアワセに感謝したいと思います。
ありがとう!
次はSHOW-YAの番長…sun-go☆!」380「35周年…ココまで来れたこと、ココにいるみんな、スタッフ、ココに来れなかった人たち全員のおかげだと思います。390v生きてこの5人で演奏できる、生きてみんなもライブに来てくれる…コレは『当たり前じゃない』とつくづく感じた今年でした。
美紀ちゃんが70になるまでガンバりたいと思います!」

400「いつまで演り続けていられるかわからないけど、みんながSHOW-YAを支え続けてくれる間はガンバります。
イッパイいろんなことを計画していたんだけどな~。
こんなことになるとは誰も思わなかったよね。
身体中のエネルギーを発散しないとブッ壊れちゃうからSHOW-YAのライブで発散してください!
あ~あ、こんなハズじゃなかったのにナァ~」
ホント、ホント。
200v今日は皆さん、短めのご挨拶。
MCの後はすぐに「TROUBLE」に取り掛かった。
410コレも『Outerlimits』からなのね?
このドライブ感、タマりまへんな~。
430vブレイクの直後に飛び出すギター・ソロ。
スリル満点!420vしかし、盛り上がってるな~!
お客さんも声を出して騒ぎたいだろうな~。
ガマン、ガマン。
騒ぐだけがロック・コンサートじゃないよ!
500vsun-go☆さんのギター・イントロから「You Turn Me Over」へ。

S41a0223楽しいね~。
この曲が出て来ると何と言うか…ひとつの区切りが入るみたいな?
そう、この後は『組曲』のセクションに突入するのだ。450「ヘーイ!今年最後のメンバー紹介をするよ!」
S41a0094 「ドラムス~、mittan!!」

460「ベース、さとみ!!」

470v「キーボーズ、キャプテン!」
※恵子さんは実際には「キーボード」という言葉をお使いになられていますが、勝手ながらマーブロでは英語圏での慣習に倣い、「キーボード」と「ボーカル」はそれぞれ「キーボーズ」、「ボーカルズ」と複数形で表記させて頂いております。

480v「ギター、sun-go☆!!」

490vそして、SHOW-YAで歌を歌っていらっしゃる恵子さん。
 
「SHOW-YAにはとてもとても大切な6番目のメンバーがいます。
紹介します…and, and, and…You!!
We are SHOW-YA!」
410v「いくつになっても戦うことをあきらめたくありません!
ずっとロックンロールしていくので最後までSHOW-YAについて来いよ~!
いくぞ~!」
450v♪ジャ~ジャ!

510♪ジャ~ジャ!

520キャプテンのキーボーズに乗って…

530いつもの楽しいフォーメーション!

540今日もバッチリでした~!

550ココまでが前半。
この後、この日のメインイベント『組曲』に突入する。
『組曲』は<後編>でお楽しみください。
Marshall Blogも「組」になっております。
560SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

490gl <つづく>

200 
(一部敬称略 2020年12月13日 SHIBUYA PLEASURE PLEASUREにて撮影)

2021年1月19日 (火)

LOUDNESS 40th Anniversary Special Live『THANK YOU FOR ALL』-extra- GOLDEN ERA <後編>


「クレイジ~~、ナ~イツッ!!!」
バックドロップが旭日旗に変わり、ココから本編の後半に入った。
このステージのルックスで興奮度が増すんだよね~。10_cn_2 高崎晃

20_2二井原実

30_3山下昌良

40v_2鈴木政行

50v_2「Crazy Nights」から『Thunder in the East』ゾーンに入って「Like Hell」。60_lhこの曲のソロも全く素晴らしい!
高崎さんのギター・ソロはそれだけで1曲になっちゃうからね。
まるでクリフォード・ブラウン。
ジャズでもロックでも「いいソロ」というモノはそういうもんだ。
つまり音列に全く無駄がないのだ。70v_2高崎さんのアルペジオに…80_hc激情のギターが重なり…
106二井原さんの歌声がかぶさる。105vそして地を這うようにヘヴィな3連!90vドラムスは西田竜一にスイッチ。
曲は同じく『Thunder in the East』から「Heavy Chains」。
いつも書いてるけど、とても好きな1曲。100v「Heavy Chains」が終わると照明が落ち、天井に吊られたミラーボールにピンスポットが当たった。
110_sl『Hurricane Eyes』から「So Lonly」。
センチメンタルに、メランコリックに二井原さんが丁寧に歌い込む。115そして、コチラも歌を歌っているかのようなギター・ソロで曲をドラマチックに演出する。
コレもいつも書いているけど、「バラードを聴かせるバンド」は「いいバンド」の証なんだよ。

120そしてエンディングは二井原さんのド迫力のカデンツァ。
いいな~、こんな声が出るなら私だって思いっきり叫びたいわい。130v竜さんの紹介と新譜制作の進捗状況の発表があって早くも本編最後のセクションだよ。
LOUDNESSのコンサートってホント時間が経つのが早いんだよな~。
140_rrこのセクション最初の曲はシングル「Road Racer」。
コレまたノリノリの楽しいドライビング・チューン。
最後まで盛り上がっていくぞ~!!
150v12月上旬にして今年最初のライブだからね…つまり久々のステージだからしてメンバーの皆さんもとても楽しそうだ!160_2このセクションで高崎さんは新しいギターを使用。
楽屋で話していらしたが、とてもお気に入りなのだそうです。
音も色もヨカッタ!170_2それともうひとつ…やはり開演前の楽屋で「コレ見てみい」と私に手渡してくれた新しいシグネチャー・ピック。
世界発売のアイテム。
普通のオニギリ型よりサイズがチョット小ぶりで、厚みもあって大変に硬い。
最初からエッジにテーパーが付いているので、時間が経っても音が変わらないのだそうだ。
やっぱりね、ロック・ギターを弾くにはこのオニギリ型が一番いいと思うね。
ロック・ギターらしい音がする。
力も入れやすいので女性のギタリストなんかは絶対にオニギリがいいと思うのよ。
3回使えて経済的だし。
ジャズは確かにマンドリン・タイプの方がいい。
Tpコレはもうだ~いぶ前に高崎さんから頂戴した使用済みのピック。
まるで缶切りの刃のように片側だけがすり減っている。
グッグッとピックを押し込むような心持で弦に当てているのだろう。

1220r4a0587

1220r4a0588_2

そんな久しぶりのライブのせいか、いつもよりステージでのからみが多かったような気がする。
180_2それも今回のライブの見どころだった。
230_2曲は「Let It Go」につながる。190_ligいつもだったら「♪レリゴ、レリゴ」大騒ぎとなる人気ナンバーだけど、今回は気持ち先行のスタイルで…。
それでもスゴイ熱気だったよ!200_v山下さんも新しいベースで臨んだ。
シマウマみたいでキレイだな。210流麗にソロを奏でる高崎さんが実に気持ちよさそうだ!
誰でも気に入った楽器を弾くってのは本当に楽しいものだからね。

220vさらに「Rock'n Roll Gypsy」。240_rrg3曲連続で「楽しい系」のドライビング・ナンバーが続いた。
コレは珍しいよね。
やっぱり「感謝祭」感にあふれているのだ!250_2しつこいようだけど、この曲のギター・ソロもやっぱり素晴らしい。
まるで協奏曲の独奏パートのようだ。260v本編の最後を飾ったのは「Metal Mad」。270_mm高崎さんはドロップDチューニングのギターに持ち替えて超重量級のサウンドで暴れまくった。280v本編最後のカラミ!
シャッターを切っていてうれしい瞬間のひとつ。300_2極上のロック・チューンをつないで構成したゼイタクな本編が終了。310そして、アンコール。
高崎さんが「8118」に持ち替えた。330_2会場に流れるSEは「8118」。310_sofそう、最近作『Rise to Glory』からの2曲だ!320_2リード・チューンの「Soul on Fire」と…
400v「I'm Still Alive」。
両方好きだ~!340v最近のライブでも必ず取り上げられる2曲。
今から何年か経ってまた「感謝祭」が企画される時にはきっと本編に繰り入れられるであろう最新の代表曲だ。350v_2最後はドラマーそろい踏み!360『THANK YOU FOR ALL -extra-GOLDEN ERA』を締めくくったのは「S.D.I.」。380_sdやっぱりコレが出ないとね!
最後を締めくくる5人のメタル・ラッシュ!

390

450

420v

430

440ココでもからみでうれしいな!
410イヤ~、オモシロかったな~。
 
しかし、曲だよな~、曲。
とにかく曲のクォリティの高さに尽きると思う。
こうしたクロニクル的なプログラムだとモロにそれを感じてしまう。
どこをどう切っても、どこをどう掘ってもいい曲揃いだもんね。
要するに最終的には「曲」が世界レベルなんだな。
そしてそれを魅力的に響かせる個々人の技量。
曲が良くても演奏がダメなら意味がないからね。
反対に演奏がスゴくても曲がツマらなければコレまた意味がない。
その2つの要素が本当にガッチリ噛み合わさっているのがLOUDNESSなんだと思う。
以前、フランクフルトでMarshallの会食の時にトイレで一緒になったポール・ギルバートも私にそんなことを言っていた…「LOUDNESSの曲はメロディアスで素晴らしい」って。
そう言われて、まるで自分のことのようにうれしかったわ。
私も日本人ですから!
 
とにかく2020年もかろうじてLOUDNESSの音楽をナマで味わうことができてヨカッタ!
460さて、LOUDNESSの周辺情報…
 
今月発売の「BURRN! Presents 炎Vol.3(シンコーミュージック刊)」、そして来月発売の「ヴァンヘイレンのムック(河出書房新社刊)」に高崎さんのインタビューが掲載されるので要チェック!

B2_2

B2_1 <前編>でTシャツを紹介した通り、40周年を記念するグッズがたくさん出来しているのでチェックをお忘れなく!
お求めはコチラ⇒公式ウェブサイト

40logoそして、ライブ情報。
延期となってしまっていた公演が下記の予定で振り替えになっている。
●福岡5月8日(金)Zepp Fukuoka →2021年5月15日(土)Zepp Fukuoka
●大阪5月9日(土)Zepp Osaka Bayside →2021年5月8日(土)Zepp Osaka Bayside
●広島5月10日(日)BLUE LIVE広島 →2021年5月14日(金)BLUE LIVE 広島
●愛知5月15日(金)Zepp Nagoya →2021年5月6日(木)Zepp Nagoya
●香川5月16日(土)高松festhalle →2021年5月9日(日)高松festhalle
●北海道5月22日(金)Zepp Sapporo →2021年5月21日(金)Zepp Sapporo
●宮城5月24日(日)仙台Rensa →2021年5月19日(水)仙台Rensa
●東京5月29日(金)Zepp Tokyo →2021年4月30日(金)Zepp Tokyo
 
まったく余談を許さないコロナの状況ゆえ、予定の変更が避けられない状況が出て来るかも知れないのでLOUDNESSの公式ウェブサイトで常に新しい情報を仕入れておいてくださいね!
とにかくまたみんなで集まれる日までStay safe!
 
LOUDNESSの詳しい情報はコチラ⇒LOUDNESS Official Website

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(一部敬称略 2020年12月11日 EXシアター六本木にて撮影)