SHOW-YA『HARD WAY TOUR 1991 in武道館 AGAIN』<後編>
さて、<後編>。
よくウェブサイトで生年月日を入力する時に年がズラ~っと出て来て、そこから当該のモノを選ぶタイプのヤツがあるでしょ?
アレが大変なんだよね。
私の場合は1962年を探すことになるんだけど、カラカラカラカラカラカラと大幅にスクロールしないと行きつかない。
スタートが今年だとしたら60行近くのスクロールになるからね。面倒なのよ。
ま、「昭和の人間」ということですわ。
でもね、フト気が付いたんだけど私が生まれてから過ごした「昭和年間」は26年。
一方、「平成年間」は31年。
驚いたことに「平成」の方が長いんだよね。
そして、自分も父が亡くなった年齢まで生きるとして、「令和」がその時まで続くとしたら私の「令和年間」は27年。
これまた昭和より長くなっちゃうのよ。
全然「昭和の人間」じゃないのよ。
でも、やっぱりロックが一番クリエイティブだった1970年代があった「昭和」が一番好きだな。
さて、前回からお送りしているSHOW-YAの日本武道館公演の再演。
開催されたのは1991年だから、さっきのスクロール画面だったら31行。
なかなかのさかのぼりようですよ、コレは。
31年前か…私は長野にいたな。
長野はヨカッタナァ。
長野にもMarshall Blogの愛読者がいらっしゃることでしょう。
今日はその方々へのサービスね。
長野には7年半もの間お世話になりましてね。
下の子も生まれて、最高の子育て環境に恵まれた。
春は桜よりも「あんずの里」と呼ばれる安茂里に「ひと目十万本」と言われる桃色のあんずの花が咲き乱れ…
夏はお弁当を持って朝から晩まで近所の市民プール。
昼間は暑いけど東京とは違って健康的な暑さなんだな。
夜には涼しくなるエアコンなどつけて寝たことなどは1回もなかった。秋は菅平で草滑り。
チョット足を伸ばせば紅葉は見放題。冬は裏山の飯綱高原でスキー三昧。
白馬や志賀高原もすぐに行けるけど、ワザワザ混んでいるところなんかに行く必要なナニもない。
リフト待ちなんてしたことがなかった。
生来、私は雪が好きなので、冬もほとんど苦にならなかった。
土日は家の風呂に入ったことがなかった。
温泉巡りだね。食べ物については個人的には特筆すべきことはそうない。
おやきだとか、漬物とか、山肉(今でいう「ジビエ」)とかは全然うれしくないの。
でも、黒姫の路上で清水に浸して売っていた獲りたてのトマトやトウモロコシのおいしさには絶句したものだ。
それとソバね。
ソバはずいぶん食べ歩いたナァ。
特に上田の「草笛」が大好きでね~。
今はこんなに立派になっちゃったけど、昔は掘立て小屋みたいな小さなお店でね。
何しろ盛りがすごくて。
噛んでなんかいたら、すぐにおなか一杯になっちゃうのでひたすら飲み込む。
松本の有名なお店なんかも行ったけど、量が少なくてね~。
草笛が何と言っても一番だ。
実は今でも年に1回食べているのだ。
7年近くの間権藤のパブでハコバンをやらせてもらって、十分ギターで稼がせても頂いたし…本当に長野はいい思い出ばっかりだった。
家を買って永住しようと思ったぐらいなんだから。
でもね、社命で東京に帰って来てみると、はじめは猛烈に長野が恋しかったんだけど、すぐに東京の方がよくなちゃった。
空気が悪かろうと、水がマズかろうと、やっぱり生まれ育ったところだからね。
31年前にSHOW-YAが武道館で熱演していた時、私は信州でソバを胃の腑に流し込んでいた…ということで本題。
さて、コンサートは中盤もたけなわ。
スリリングなインストゥルメンタルのシーンに恵子さんが加わって曲は「魔性」に突入する。私は「魔性」という言葉を耳にすると即座にコレを思い出す。
1952年からやっている近所の「オンリー」という喫茶店。
子供の頃、「魔性の味」ってのは一体どんな味なんだろう?とすごく気になった。
ハハハ、「DAMON'S TASTE」だって。
先日、デーモン閣下とご一緒した時に教えて差し上げればヨカッタ!
結局、今の今までどんな味なのかは体験していない。コレもSHOW-YAっぽい曲。
SHOW-YAの魔性の味を挽き出しているのは…
寺田恵子
仙波さとみ
sun-go☆さんは<後編>もMarshall。
当たり前か。
JVM410Hと…1960BDM。
この中盤のインスト・コーナーっていうのかな?
バンド・フィーチュア・タイムとでもいうのかな?
私は感動してしまったよ。
今、「女性のバンド」って完全に珍しくも何ともなくなったでしょ?
速弾きをこなす人もいれば、パワフルでテクニカルなドラムスを叩く女性もいる。
みんなメチャクチャうまいよ。
でもね、インストでこんなに「ロック」を感じさせる女性チームって、今SHOW-YAだけじゃないかしらね?
やっぱりLed ZeppelinやDeep Purpleのようなハードロックのオリジナルから直接薫陶を受けた方々だからできるワザだと思いますよ。
もうヤケクソにカッコよかった。
この会場に来ている人、配信を見ている人だけでなく、世界の人に見せて自慢したかったよ。
特大マレットを持ってまずはドラを一発…ジョワワワワ~ン!mittanのドラム・ソロ~!♪ドッチードッチーとバッキング・トラックに合わせて大暴れ。
そしてスティックを宙に舞わせる。
お客さんは心の中で大きな歓声を送ってくれた。「楽しんでますか?
去年、大変な思いをして、年明けにはもう少しよくなると思っていたんだけどね~。
『いつになったら終わるんだい!?』という時代だけど、みんなと一緒にナントカすればよくなっていくじゃん。
ココに来るにも勇気が要ったと思います。今日は本当にありがとう!
じゃ、行きますか…」「思いっきり心の中で叫べ~!」とつなげたのは「MAKE IT UP」。ここから最後のセクション。
まだまだ出て来る飛びっきりのロックンロール。スポットライトを浴びてバリバリ弾いちゃうsun-go☆さん。ステージ中央でしゃがんでみたり…
肩を出したりで恵子さんも猛ハッスルだ!
そういえば「ハッスル」という言葉も聞かなくなったな。
「昭和の言葉」なのか?
おなじみ「LOOK AT ME」が続いた。いつ聴いても楽しい曲。「女だけのロックンロール」の最高峰ですからね~、楽しいにキマってる。今度はステージ・センターで弾きまくる!恵子さんは奥の方から「♪ロックンロール!」
続けて「Fairy~!」「なるほど…武道館の時はココで演ったのか…」なんていうことを知る楽しみもあった。
当時現場にいた人はさぞかし懐かしかったことでしょう。「Shock my heart」ポーズ。
「I can't see」ポーズ。
「今日はどうもありがとう!
もう1曲…楽しんで帰ってよ~!」sun-go☆さんのイントロで始まる本編を締めくくる曲はやっぱりアルバム『HARD WAY』から「ギャンブリング」。
比較的いつも取り上げられるSHOW-YAの代表曲だけど、今日はナンカ雰囲気が違うね。
皆さん。30年前のことを思い出しながら演奏したのかしら?
こうしてアッという間に本編が終了した。アンコール。
「どうもありがとう…本当に、本当にありがとう!
30年前はナニもしゃべれなくて『MCがへたくそ』と音楽誌に書かれて、叩かれて…今では笑いが取れるように成長しました!
ロック・コンサートでナンで笑わせなきゃイケないんだ!って思っていたけど、コンサートに来て笑って帰ってもいいよね~と思うようになりました。
さぁ~、お待たせしました!
30年前にはなかったコーナー!」
そう、SHOW-YAコンサート名物のメンバーからのひと言コーナー!
いつも通りmittanから…
「こんばんはmittanです!
今は本当に大変な時で声も出せませんが…」「みんなの魂の声が聞こえてきます!
今のこの時を生きていきましょう!」「こんばんは、さとちゃんで~す。
みんなに会えて本当に幸せ!
みんなに感謝しています」
「本当にありがとう!
30年前の再現ライブということでひと言…あの時、30年後に再現するなんて1mmも考えませんでした」
「あの時観ていたみんなもそうだったと思います。
時が経つってスゴイですね!」「集まってくれてありがとう。
次のライブがまだキマっていないけど、キマった時にはまた集まってもらってライブの雰囲気を味わっていけたら…と思います」「35年なんですね。
またガンバりたいと思います!」「配信ライブもありますからね~。
また見てみてください。
きっと皆さんの宝になると思います。
次のライブがキマったらホームページに載せますので見てくださいね!」
今回は恵子さんの曲間のMCも含めて、トークはすごく手短に済ませた。
というのも時間をすごく気にしていたんだと思う。
もう、本当にコロナ厳戒態勢で決行したライブだったのだ。
ジャケットを脱ぎ捨て、バラのタオルを肩にかけて「その後で殺したい」。まだまだパワーがふんだんに残っている恵子さん。
部隊を縦横無尽に駆け回る!sun-go☆さんの英気あふれるソロも留まるところを知らない。
Lded Zeppelinの「Rock'n'Roll」。
へ~、コレも武道館で演ったんですか~?さて、いよいよ最後。締めくくりは「限界LOVERS」。
メンバーのみなさん、どんな気持ちだったんだろう?
30年前のことをそのままもう一度やる…なんて機会は普通の人にはないからね。終了~!
客席に向かって大きく手を振るメンバー。恵子さんは奥で休憩。こんなご時勢なのでファンの皆さんとのタッチはなしね。
しかし、キャプテンが「30年前には再現ライブをするなんて考えもよらなかった」とおっしゃっていたが、「30年後にライブ・コンサートを開くことができない」なんて世の中を想像することの方が難しかったのではなかろうか?
も~、いい加減に飽きたね、コロナ。
超インドア派の私でも、さすがにどこかへ出かけたいと思って来たわい!
愛され続けて30年。
武道館に行ったファンの方が、その時のゲットしたタオルを見せてくれました。
どうもありがとう!SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト