気が付いたら60歳ッス~誕生日過ぎたけど三国義貴バースデイライヴ
またミュージシャンの還暦を祝うコンサートがあった。
めでたいことだ。
今年還暦を迎える方々は昭和30年の生まれ。西暦では1955年。
ジャズではまだMiles DavisがPresitigeにいた頃だ。
前年にArt Blakeyが『A Night at Birdland』を発表したハードバップ前夜。そして、モダンジャズの開祖、Charlie Parkerが亡くなった年。
ロックのはじまりとされるBill Haleyの「Rock Around the Clock」がビルボードで八週連続一位を獲得し、Berryの「Maybellene」もヒット。Elvisが翌年「Heartbreak Hotel」や「Hound Dog」を歌い、ロックンロールが産声を上げた頃だ。
ちなみに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でドクとマーティ・マクフライがタイムスリップした先は1955年だ。
ちょっと前にこの映画の中のプロムのシーンで弾くマーティのギブソンのギターの時代考証が甘い…と指摘されていたが、「Johnny B. Goode」をバリバリに弾いてポカンとする高校生に向かって「君たちの未来の曲だ」というシーンは正しい。「Johnny B. Goode」がヒットするのはこの3年後の話し。
さて、今日の還暦祝いの主役は三国義貴。
北海道のご出身で、RED WORRIORSやTHE YELLOW MONKEY、ZIGGYで活躍した日本のロック・シーンには欠かせないキーボード・プレイヤーだ。
「気が付いたら60歳」の三国さんの還暦を祝って大勢のミュージシャンが集結した。
冒頭に三国さんからのご挨拶。
ショウの合間には普段は触れることがないという昔話をたくさん披歴し、特に色々なミュージシャンとのなれそめ話しにはお客さんがみんな耳をそばだてていた。
個人的にうれしかったのはステージのようす。
ドラム・キットが3台セットされたのだが…
そして、演奏がスタート。
まずは「FLOWER STONE」という曲。
ドラムには向山テツ。
そしてギターは木暮武彦。
ステージ上手にセットされていたのはシャケさんのMarshallだったのだ。
ヘッドは30周年記念モデルの6100の普及モデル6100LM。
シャケさん曰く、「Marshallで一番好きなモデル!」
そう6100の好きなギタリストって結構多いんだよね。ありがとうございます!
三国さんもMarshallプレイヤーなんだぜ。
今回は違うが、オルガンはMarshallを使って弾く。
初めて三国さんにお会いしたのはギターのichiroちゃんに誘われてお邪魔したユカイさんのレコーディングの時。
スタジオにはオレンジ色の70年代の1959がドッカと置いてあって、それが三国さんのMarshallだった。
このセット、もう一曲は「green ice」。
これらの二曲は三国さんとシャケさんのユニット、深空からの選曲だ。
深空はインスト・ユニットなのだが、この「green ince」という曲はいつの間にか歌モノになっていたという。
続いての松尾宗仁さんのセットではおなじみ岡井大二が登場!
そう、ステージ中央のNATALは大二さんのキットだったのだ。
michiakiがステージに上がる。
michiakiさん、ひっさしぶりだナァ~!相変わらずのモノスゴイ独特の雰囲気がタマらん!
ドラムが大二さんということもあってなのか、曲は「IF」。Pink Floydの『Atom Heart Mother(原子心母)』ですな。
この日、MCで三国さんと絶妙なトークを展開したのはダディ竹千代。
三国さん、おとぼけCatsもやられてたのね。
楽屋で大二さんにご紹介頂き、ダディさんと初めてお話しをさせて頂いた。
池袋のパルコの屋上のステージで三文役者が共演したこと、東京タワーへ行ったこと、野音で漫才とコラボしたこと(この時も三文役者が出演した)、屋根裏五日間連続公演を見に言ったこと、そして、数年前、ダディさんが司会を務めた野音のイベントで、「紫」のMarshallの壁が出てきた時、こうおっしゃったこと…
「皆さん、ご覧ください。コレがMarshallの壁でございます。かつてはよく見かけたもんでございましたが、最近はトンとご無沙汰でございまして…。昔はコレによじ登って、飛び降りて足の骨を折ったヤツ数知れず…」
「エ~、オレそんな失礼なこと言った~?」なんて大笑いされていた。おもしろかった~。
そして、ようやくご本人を前に東京おとぼけCatsの思い出に触れることができてスッキリした。
今でも「舟乗りの夢」を時折口ずさんでしまう私なのです。
ダディさん、今もMarshallの壁は一番のロック・アイコンとして健在でございます~!
ベースに広瀬洋一が入る。
HEESEYさんのボーカルで「ならず者アイムソーリー」とTHE YELLOW MONKEYの「LOVE LOVE SHOW」をプレイ。
そして、ROLLYさんが加わる。
ROLLYさんは三国さんへのプレゼントを持参。もちろん包み紙の色は赤だ。
曲は先ごろリリースした『ROLLY'S ROCK CIRCUS』から「タイムマシーンにおねがい」。
今回も楽屋で大二さんと三人でマニアックなロックの話しで盛り上がり楽しかった。
ROLLYさんが二曲目のタイトルを告げると客席から歓声が!
大二さんもステージに戻る。
シャケさんは大二さんを「この世で一番好きなドラマー」と紹介してくれた!
まずはThe Doorsの「Love me teo Times」。1967年、『Strange Days』からの二枚目のシングル。
こんな曲を選ぶところがカッコいい。戦地に行く直前、「一度は今日、もう一度は明日、二回愛しておくれ」という。Robby Kriegerの詞によるベトナム反戦歌。
もう一曲はRED WORRIORSの「SHAKIN' FUNKY NIGHT」。
シャケさんのクールな熱演に大きな歓声が上がっていた。
木暮武彦の詳しい情報はコチラ⇒official web site
本編の最後は三国さんの「世界の外側で」。
三国さんの味わい深い歌で締めくくった。
そして、アンコール。
曲はT.REXの「20th Century Boy」。お~っと!大二さん自動操縦モードかッ?!
大二さんの自動操縦についてはコチラを参照のこと。
自動操縦モード解除。
そう、何たって曲が「空と雲」。四人囃子だ!ク~ッ!
michiakiさんのベースも雰囲気バッチリ。
やっぱりいいね、ベテランが演奏する名曲ってものは!
自動操縦もスゴイが、マニュアル・モードの大二さんは当然完璧。ウットリするようなドラム・サウンドだ。ホント、外国の香り。
右へ、左へとお定まりのアクションも取り入れての激演!昔を思い出しちゃったよ。
三国さん、おめでとうございます!
これからもお元気で日本のロックシーンを牽引してください。
三国義貴の詳しい情報はコチラ⇒official blog
※このコンサートには上掲以外にもたくさんのミュージシャンがご出演され三国さんのご還暦をお祝いしました。
1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版作ってます。なかなかはかどりません)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト
(一部敬称略 2015年10月17日 新宿BLAZEにて撮影)