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2016年4月

2016年4月29日 (金)

【号外!】 ペギのスペシャル・ドラム・セミナー

昨年11月に栄光の日本武道館公演を遂行したグッドモーニングアメリカ。
先週末の新木場STUDIO COASTでのツアー最終日も大興奮のうちに終了した。

300_2「ペギ」といえば「NATAL」。
ペギちゃんが操る愛用のブビンガが日本中をドライブさせている。

120今にして思うと、ペギちゃんとの出会いは2013年5月に赤坂BLITZで開催されたイベントの時だった。
その頃はまだNATALが日本に上陸していなかったが、ペギちゃんが色々と興味を持ってくれたのが大層うれしかった。
何せ当然のことながら当時は日本でNATALを使っているドラマーがただの一人もいなかったからね。
そしてその年、2013年の夏のツアーからNATALがグッドモーニングアメリカのステージに上がり、それ以降ずっとペギちゃんはNATALと一緒だ。

80v Marshall Blogへの初登場は7月14日に開催されたMURO Festivalのレポートだった。暑かったんだよな~、この時。
「NATAL」のアルファベット5文字が野外の広い客席に向かっているのを見て、うれし涙を流したのは私だけだろうな…。

400vその後は大学祭でも…

100v

海辺のフェスティバルでも…

270v_2

屋内のフェスティバルでも…
80v_2
バンドの地元への凱旋公演でも…

270v

テレビでも(ペギちゃんのTシャツに注目!)…
30
大ライブハウスでも…

470
今は無きライブ・ハウスでも…

210v_5 できたてのライブハウスでも…

100v_1 そして、日本武道館でも…

510 ずっとペギちゃんはNATALと一緒なのだ!

360_2 そんなペギちゃんが満を持してドラムのクリニックを開催する!
開催は明日、4月30日、開場15:30、開演16:00。
場所は、秋葉原Player's Club IkeBECK 1階ホール。

詳しくはコチラ⇒イケベ楽器ドラムステーション

楽しみだ~、私も勉強させてもらっちゃおっと!
ペギちゃん、よろしくね!

230v
グッドモーニングアメリカの詳しい情報はコチラ⇒Official Site

150_2

2016年4月28日 (木)

Hooked on Jazz with NATAL! ~ ROBERTA GAMBARINI -St. Valentine's Day Special Live - <増補版>

Marshall Blogの皆さんもウスウス感づいていることと思うが、白状すると、私はジャズが大スキである。(みんな知ってるか…)
Marshallが欠かせないハードなロックももちろん大スキだけど、ジャズもクラシックも民族音楽も大スキ!
だからジャズの仕事はメッチャうれしい。滅多にないけどね。
今日はそんなジャズのお仕事なのだ~!

10主役はこの方。
イタリアご出身の歌手、Roberta Gambarini(ロバータ・バンバリーニ)。

20vそして…
アルト・サックスがJustin Robinson。

30vピアノにSullivan Fortner。

40vベースはAmeen Saleem。

50vドラムがJeremy Bean Clemons。
NATALなのだ!

60vJeremyと一緒になるのは実はコレが2回目。
このRobertaのギグに先立つこと2週間。
アメリカのNATALのスタッフ、Joshの紹介でスネア・ドラムを渡しにJeremyが投宿している汐留のホテルにお邪魔した。
その時は人気トランぺッター、Roy Hargroveのコンボでの来日だったのだが、残念ながらJeremyがリクエストするコンフィギュレーションのキットがなかったのでスネア・ドラムだけを貸し出したのであった。したがってショウにも行かず…臍を噛む思いをした。Roy観たかった。
スネア・ドラムを手渡すと、Jeremyは満面の笑顔を浮かべて「NATALは音がものすごくいいから大スキなんだ!」と言ってくれた。うれしかった。

70Jeremyのリクエストとは20"のバス・ドラム。
22"で演奏すると音がデカすぎてクラブごとフッ飛んじゃうらしい。
10"、12"、16"、20"のメイプル。
何だか知らないけど、10"と12"タムの場所が反対なんじゃないの?

80スネアはさっき書いた、事前に貸し出していたアッシュの14"x5.5"。
どうもやたらと気に入ったらしい。
こないだMarshall Blogに登場したChris DuarteのところのJohn McNightもそうなんだけど、向こうの人達って機材に関してな~んにもうるさいこと言わないんだよね。
もちろん遠慮しているワケではない。言葉の壁で諦めているワケでもない。
ところが「ハイ、これ」と渡した道具を使って、いとも簡単に最高のサウンドを作っちゃうんだな。

90vさて、Roberta、私は浅学にしてどんな音楽を演るのか知らなかった。
ホテルでJeremyに会った時、「イヤ、オレはあんまジャズは…」みたいなことを言っていたので、AORみたいな音楽を演奏するのかと思っていた。

Img_0007 ところが、アータ、フタを開けてみたらストレート・アヘッドなジャズじゃないの!
もうアタシャごっきげん!
オープニングに私が知らないミュージカルの挿入歌をア・カペラで披露。
S41a0153

続いてバンドが入って「That's Old Black Magic」。
ちょっとカーメンっぽい歌いまわしが実にカッコいい!

110

またバックのお歴々の演奏の素晴らしいこと!

120vこのアルトの人がヤケクソにカッコよかった。
リハーサルでは「In a Mellow Tone」だの「52nd Street Theme」だのを吹いていたけど、サウンドチェックで演った超高速の「Lover Come Back to Me」にはブッ飛んだわ!
調べてみると、JustinもRoy Hargroveのコンボのメンバーで、Abbey LincolnやDianna Ross、Dizzy Gillespieのビッグ・バンドなんかでも活躍しているようだ。
今度リーダー・アルバムを見つけたら買ってみよう。

205
この人、リハでズッ~とピアノ弾いていた。
もう頭の中には音楽しかない感じで、Robertaの歌に合わせて自由奔放にヴォイシングを楽しんでいる姿がすこぶるカッコよかった。
楊枝も印象的だ。行儀悪いけど…。

130何が「ちょっとジャズは…」ですか?!
すさまじいスウィングぶりが最高だった!
NATAL、ジャズばっちりだね~。やっぱりバスドラの音がクリアかつ重厚で気持ちいい!
お店の音響の方からも大絶賛して頂いた。

140続いてはDave Brubeckの名作、「In Your Own Sweet Way」。
Brubeckは「Take Five」のピアノの人ね。あの曲を作ったのはアルト・サックスのPaul DesmondでBrubeckではありません。
この「In Your Own Sweet Way」もよく取り上げられるミュージシャンズ・スタンダード(ティン・パン・アレイのような職業作曲家の作品ではなくて、ミュージシャンが作曲してスタンダードになった曲)で、ん~、ロックに絡めていえば、Soft Machineにいたギタリスト、John Etheridgeも自身のソロ・アルバムで取り上げている。
いい曲だよ。

150v次の曲を説明するRoberta。
曲は「On the Sunny Side of the Street」らしいが、ナニナニ、Dizzy GillespieとSonny Rollinsのソロをボーカライズしました…と。おお!楽しみ。
GillespieとRollinsで「Sunny Side of the Street」と来れば、パッと頭に浮かぶのは『Sonny Side Up』からか?
このアルバムにはもうひとりSonnyが参加している。大好きなSonny Stitt。だからタイトルの『Sonny Side Up』。
もちろん「目玉焼き」のシャレだ。
片面だけ焼いた目玉焼きが「Sunny-side up」、方や両面焼きは「Over easy」という。ちなみに英米の人達は寄生虫を恐れて生卵を食べることはまずない。向こうの卵って風味が強くておいしいんだよね。アレで卵かけご飯をやったらどうなんだろう?
「ボーカライズ」とは、The Manhattan Transferで知った人も多いかもしれないが、ジャズ界の詩人、Jon Hendricsが開祖と言われる。Lambert, Hendricks & Rossというボーカル・トリオなんてのがあったんだけどスッゲェかっこいいよ。
歴史的に有名なアドリブ・ソロに歌詞をつけて歌う技法だ。

160これまた胸のすくような快演!
Robertaの声は重すぎず、軽すぎず、実に聴いていて心地よい。

170その素晴らしいボーカルをサポートするバック陣の鉄壁の演奏。

180ここでピアソラを1曲はさんで…「No More Blues」。

この曲を知ったのは渡辺貞夫の『Live at The Junk』というアルバム。1969年リリース。ギターは増尾好秋だった。
その増尾さんのギターを聴きに最前列を陣どったのが渡辺香津美だったという。
香津美さんご自身がかつてラジオでそうおっしゃっていた。
話題は反れるが、そのアルバムではナベサダさんの弟の文男さんがドラムを叩いているが、その後任がつのだ☆ひろさんだった。
その布陣でナベサダさんはモントルーに出演し、それもライブ盤になっているが、そのツアーでつのひろさんはスティックを12ダースへし折ったとか…。
ところで、作曲はジョビン。好きなんだ~、コレ。
「No More Blues」は英題で、原題は「Chega de Saudade(シェガ・ジ・サウダージ、邦題:想いあふれて)」という。
ボサノバという音楽は基本的には「サンバをゆっくりにして、ジャズの要素加えたもの」と定義づけられると思うが、この曲がボサノバ第一号と言われているらしい。
「サウダージ」というのは「郷愁」という意味。
ク~、こんなこと書いてたら『Live at The Junk』聴きたくなって来た!CDを持っていないので倉庫からLPを探してこないと…。

190v_blSullivanのピアノをバックにバラード、「Never Let me go」。

195マレットに持ち変えたJeremyのドラムが実にあたたかい。

S41a0212まぁ、なんてレパートリーが広いことよ。
続いて出てきたのはLeon Russell。
「Song for you」?いいえ…

Img_0018 「Masquarade」をシットリと4ビートで!
コレがすごくヨカッタ!

200

またまた、ガラっと変わって、今度はJimmy Heath。
Jimmy Heathはテナー・サックス奏者だが、作曲家としても有名で、Jimmyの作品集をリリースしているアーティストも散見される。Jimmyと書いたのは、Heath家も音楽一家で、兄弟のPercyがベーシスト、AlbertがドラマーでともにMJQのメンバー。
そして、『On the Corner』、『Get up with it』、『Dark Magus』、『Agharta』、『Pangaea』といったエレクトリック・マイルスの黄金期を支えたパーカッションのEmtume(エムトゥーメ。昔はムトゥーメと呼んでいた)はJimmy Heathの息子さんだ。

さて、Robertも『Connecting Spirits』というJimmy Heath作品集をリリースして本人とも共演を果たしている。
曲は「Without Song」。
コレね、「Without a Song」っていうスタンダード曲もあるのよ。ややこしい。
Jimmy Heathと聞いて「C.T.A」ぐらいしか頭にパッと浮かんでこない体たらくな私は、「Without a Song」の方がなじみ深かったりして…スミマセン。

S41a0027そして、本編最後は景気よく「From This Moment on」。
ミュージカル『Kiss me Kate』の挿入歌。Cole Porterの作曲だ。

S41a0323 軽快に、そして激烈にスウィングしまくるRoberta。カッチョイイ~!

230途中、Jeremyのドラムとデュエットに!

240vエキサイティングなドラムに鼓舞されて熱唱しまくりのRoberta!

250vやっぱ、NATALって音いいな~!

260アンコールでは「私の名前はロバータ・ガンバリーニ、ガンバリマス!」と自己紹介をして観客の笑いを誘った。
ところで、Frank Gambaleというイタリア系オーストラリア人ギタリストもいることだし、イタリアのどこかにやたらみんな頑張っている地方があるのだろうか?と疑問に思って少し調べてみると、ミラノとジェノバの間ぐらいに「Gambarana(ガンバラーナ)」という人口280人程度の小さな村を発見した。
その村とRobetaの家系に関係があるのはどうかはサッパリわからないが、とにかく怠けているとたちまち誰かに怒られてしまいそうな地名だ、「オラオラ、がんばらーなあかん!」って。
ちなみにイタリア語で「ガンバレ!」は「Forza!(フォルツァ!)」というそうだ。

270アンコールに選ばれたのはおなじみ「Fly me to the Moon」。

280vこれにて最初の東京でのステージが終了。
イヤ~、聴きごたえ満点以上の素晴らしいステージだった!

290最後まで楊枝!いかにもピアノ弾き職人といった感じのSullivan。

300ヘッドにヒョイと帽子を引っ掛けたイナセなAmeen。

310vそしてNATALで怒涛のスウィングを味あわせてくれたJeremy!

320もっと観たい~!
やっぱりジャズは好き。

330At last but never least!
今回Jeremyが使ったシー・スパークルのキットはCyber New NewのセミメタルA太郎さんからご貸与頂きました。
「20"インチのキットが必要ならどうぞ私のを使ってください」と提供してくださった。
この場をお借りしまして、A太郎さんのご親切なお申し出に心から御礼申し上げます。

3401965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2016年2月11日 COTTON CLUBにて撮影)

2016年4月27日 (水)

Electric Killer Show!!のBlind Bird

『Electric Killer Show!!』というイベントに登場したBlind Bird。

10_2桐嶋直志

20v小松優也

30v河野充生

40v山口PON昌人

50v不動の四人がクリエイトする不変のロック魂。

60優也くんはMarshall。ズ~ッとMarshall。

70JCM800 2203と1960A。

80v多くの曲でギターを弾きながら歌う直志さんもMarshall…

90v同じくJCM800 2203なのだ。

100vそして、PONさんはNATAL。

110vグレイ・スパークルのアッシュのキットで臨んだ。

120それにしてもこのバンドはいい。
まず、バンドに超強力で個性的な声がある。
直志さんの歌だ。
草食系ロックとは一線を画す「ロック」の声だ。

130曲がいい。
適度にハードで適度にポップで…どの曲も聴きどころが用意されていて、聴くものを飽きさせない。
決してピロピロ弾くことのないツボを得た優也くんのギターが曲にベスト・マッチする。

140vそして、アンサンブルの素晴らしさ。
そのカギを握っているのは河野さんのベースだろう。
ルートでリズムを刻むようなことはほとんどしない。独自のラインに乗って、行ったっきり帰って来ない。この河野さんのスタイルがバンドのサウンドを徹底的に厚くする。
3人の役割が確立されて、それが絶妙に絡み合っている。まるでジャズのコンボのようだ。

150vそして、各人のテクニック。
百戦錬磨の腕利きが次から次へとスリリングなプレイを披露していく。
特にNATALを使いこなすPONさんのプレイからは一時たりとて目も耳も離すことができない!

160チョット今日は記事の書き方が変でしょう?
いつもと同じワンパターンだって?ほっとけ!
書いている私の気持ちが違うのだ。それが筆致に表われていない?

170このイベントが開催されたのは2月の上旬のこと。
Marshall GALAのレポートなどでスッカリ掲載が遅くなってしまった。ファンの皆さん、ゴメンナサイ。
この日のセットリストは名盤『仮想粒子』からの曲が中心だった。

180v普通であればそのあたり様子を曲名を交えてレポートを編むのだが、それを止めたのだ。
ナゼならBlind Birdに失礼だと思ったから…。

190vナゼ失礼かと言うと、Blind Birdが4月に強力なニュー・アルバムをリリースしたからだ。
常に前進を続けるBlind Birdだからして、Marshall Blogもその姿勢に呼応したいのだ。(記事のアップが遅いせいなんだけど!)

200v
コレがそのニュー・アルバム『SPICY STREET』。
いいんだ~、コレが。
Blind Birdがまたやった!って感じ。
Cd
このアルバムの発売記念ツアーも終了し、その千秋楽に取材に行ってきた。
勝負はそっちということで、今日のMarshall Blogはそれの「予告編」として考えて頂きたい。

210v「Marshall」だ、「NATAL」だ…ということももちろんあるが、「良質なロック」として、もっともっと多くの人に見てもらいたいバンドのひとつだ。
がんばれBlind Bird!

220Blind Birdの詳しい情報はコチラ⇒BLIND BIRD official web site

230

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2016年2月5日 渋谷CHERSEA HOTELにて撮影)

2016年4月26日 (火)

Invasion of Queen~Mary's Blood Tour 2015 - 2016

メジャー・デビュー後、昨秋2枚目のアルバムをリリースしたMary's Blood。

10_2今日はそのニュー・アルバム、『Bloody Palace』のレコ初ツアー『Invasion of Queen』の千秋楽のレポートだ。
会場はソールド・アウトの超満員!

120

コレが昨年10月にリリースされた『Bloody Palace』。
130cd
コレが実際の「Bloody Palace」。
メアリーのお父さんの家だ。

M_img_1071 さて、侵入を企てる4人の女王は…
EYE

30SAKI

40vRIO

50vMARI

60vそして、サポート参加の社-yashiro-

70v_2SAKIちゃんのMarshallを紹介するのは楽しい。

80_2JVM410Hと1960Aのタトゥー仕様だ。
SAKIちゃんのJVMはMarshallGALAにも登場し、Marshall Blog読者にはスッカリおなじみのことだろう。
SAKIちゃんは日本で唯一のタトゥー・オーナーのプロ・ギタリストだ。

90社ちゃんもMarshallだ。

100_2DSL100Hと1960A。

110オープニングは「Bite the Bullet」…「弾丸を噛め」。
この映画のことは以前に書いた。「bullet」のことも書いたことがあった。
Marshall Blogに縁の深い曲?

20

アルバムはSAKIちゃんのナイロン・ギターをフィーチュアした、序曲的な「The Gate of Palace(前掲の写真がまさにこれ!)」で幕を開けるが、それを除けば、アルバムの冒頭を飾るのがこのドメタルナンバー!

130v_btb規格外のハードなオープニングに会場は一気に興奮のるつぼと化した。

140v続いて「Crime and Punishment」。
170v

矢継ぎ早に飛び出すハード・ドライビング・ナンバーで会場の電圧が一気に上がってしまう!

160_2この曲はベースのゴリゴリ感がスゴイんだ。

150_cap

そのゴリゴリにベストマッチするMARIちゃんのドラムが尋常でなくへヴぃときてる。

160v_sfy哀愁のメロディが聴く者の耳をとらえて離さない「Song for You」。
いい曲だね。
アレンジがすごくいいし、歌のメロディとバッキングの組み合わせが実に魅力的だ。
ここまでニュー・アルバムの曲順通りという演出。

180_wings前作『Countdown to Evolution』から「Wings」。

190ここでMC。
「年をまたいでやってきたツアー・ファイナル。ひとつの歴史を作ろうと思っている。感謝と希望をこの曲に乗せてお届けします」…と演奏したのは「Infinite Love」。
ニューアルバム収録の純愛物語。

200_iflここまでのすさまじくハードな曲調からは考えられない、可愛い曲なのよ。
こうしたところもMaryの魅力のひとつだね。
サビに一箇所ドキッとする旋律が入ってる。
350v
SAKIちゃんの泣きのギターが炸裂!

220_ca前作収録の「Campanula」がコレに続いた。

270v

「タオル持ってる人出して~!」

230x_rtgまたまたニューアルバムから「Ready to Go」だ。
メジャーで軽快なナンバー…それでいてハード。魅力的な1曲だ。
240_2変わってドへヴィに「Grayish World」。
「graywish」は「灰色がかった」という形容詞。イギリス英語だ。
曲の方もまさに「Blimey!」なドライブ感!
イヤ、ここでは「Bloody!」だ!

250_gw「XOXO-kiss & hug-」。
「X」はキス、「O」はハグを表すことは今の若い人はフツーに知ってるだろう。
「O」はハグしている2人を上から見たところなんだって。そうかな~?
日本人にもこのハグをする人が増えてきたネェ。
外人は実にそつなくこなすけど、日本人がやるのはどうなんだろ?
キチンと頭を下げてお辞儀をする方が好ましいというのが私見。
それでも仕事で外人と付き合うとどうしてもコレをやらなければならず、初めのうちは恥ずかしかったな…今ではまったく平気になったけど。
キスを表す「X」の方が歴史が古く、起源には色々な説があるようだ。
苦手なのはこっち。
海外では、よく知っている女性とは「ムン~、チュッ!」とほっぺに軽くキスし合うのが正式な挨拶なワケだけど、いまだに右からか左からかわからなくてオロオロしてしまう。
作法がよくわからないので、仕方なく相手のリードに任せて、とにかくホッペを合わせ音だけ軽く「チュ」っとやるようにしている。
向こうは本当に仲がいいと、そういう趣味がない男同士でもブッチュ~だもんね。
「XOXO」は、向こうの人は手紙の最後にサインとともに書いたりするが、若い人だけではない。
ご年配の方もコレをやるんだよね。

260v_xo

ニューアルバムから「Sweet Trap」。

260_stココでステージ上はSAKIちゃんひとりとなる。

280_2ギター・ソロだ~。

290先日のMarshall GALAでもルーク篁さんと火花を散らすようなギター・バトルを披露してくれたが、この日のソロも煙が出てきそうなシュレッディングぶりで、観客の度肝を抜きまくった!

300_2続いてMARiちゃんのパワフルなドラム・ソロ!

310_2前作から「Marionette」…。
さらにその前のアルバム『AZURE』から「Veronica」を取り上げた。

320v_maここで~、「プレゼントを用意してきた」のとアナウンス。
「日本初」にして「世界初」にして「宇宙発」だというのは、新曲~!
210_2
「Shall We Dance?」という曲を披露。
405
大ウケにウケたね。

340v_swd新曲も無事に披露したところで最終コーナーに突入する。
『Bloody Palace』から「I'm Dead」。
この「dead」は冠詞がないので形容詞。すると英文としての意味は「私、死んでる~」とか「メッチャ疲れた~」という意味になる。

360_iad一方、Alice Cooperに「I Love the Dead」という曲がある。
こっちは「dead」に定冠詞の「the」が付いている。するとたちまち「dead」は名詞となり「死体」を意味する。
Aliceはこう歌う…♪I love the dead, before thet're cold…
すなわち死体愛好家の歌だ。
もちろん最高にカッコいいサウンドだ。Aliceはいつでも最高にカッコいい…1976年の『Alice Cooper Goes to Hell』までは…。
ところがですね、Maryの「Dead」も全くスゲエんだよ!
こんなジジイでも頭を振りたくなってくるぜ!…みたいな。

370v『Bloody Palace』から「Bloody Birthday」と、前作から「Coronation Day」。
「coronation」というのは「戴冠式」という意味。
イギリスのエリザベス女王は63年前、ウエストミンスター寺院で執り行った。それからイギリスでは戴冠式がない…当たり前か…。次はどうなるんだろうね~?

330v_v

そして、本編最後は『Countdown』から「Promised Land」。
390
疾風のごとく吹き抜けた18曲を演奏した4人の女王。
Invasionは完璧に遂行された。

380_bb

410v

420v

430vアンコール。
まず最初の曲は「Shout the Truth」。

440ケミカル・ライトが一斉に光を放つ。
Img_0189
曲に合わせて左右に揺れるライトが美しい。

460

さらにアンコールは続く…「Burning Blaze」。

470vもう1曲は「Moebius Loop」。

480コレで冒頭で触れた1曲を除き、『Bloody Palace』の収録曲をすべて演奏したことになる。
こうして聴くとこのアルバム、曲がすごくいい。
この調子でガンガン行ってもらいたいナァ。

490Marshallチーム!最高にカッコヨカッタぞ~!

500お客さにサインボールをプレゼント。

520こうして無事にかつ盛大にツアーの幕を下ろした5人なのであった!

530この模様はDVD化されて4月13日にリリースされた。
タイトルは『LIVE at BLAZE ~Invasion of Queen Tour 2015-2016 Final~』とわかりやすい。
そして、今年も『NAONのYAON』への出演が決定しているMary。
それに先立って5月13日に恵子さんと共演するそうだ。楽しみ!

Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site

M_dvd
(一部敬称略 2016年1月31日 新宿BLAZEにて撮影)

2016年4月25日 (月)

これかたがわ~ギター・デュオの魅力(ディスク・ガイドつき)

「ギターは小さいオーケストラだ」…と言ったのはベートーベン。
このことは大分前にMarshall Blogに書いた記憶があるが、どうもコレは「ベルリオーズの言葉」らしいという説もあるようだ。
ベルリオーズ、詳しくはないけどカッコいいよね。映画『シャイニング』のタイトルに流れる不気味な旋律がベルリオーズのものと知った時は何やらうれしかった。
ところが、このメロディはリストの「死の舞踏」という曲にも現れる通り、「怒りの日」というクラシックではイディオム的な普遍性の高いメロディでマーラーを初め何人もの作曲家が引用しているのだそうだ。
ロックで言えば「ジョニー・B・グッド」のイントロみたいなもんだね。

さて、そのギターについて…。
こういうセリフもある。
「ギターが2本あるとマジックが起こる」…正確な引用ではないが、Larry CoryellかJohn McLaughlinの言葉だったように記憶している。
「マジック」より先に、同じ楽器2つ寄り添って何かひとつの音楽を作る…っていうシチュエーションは圧倒的にギターが有利だ。
それはギターがメロディ、リズム、ハーモニーの音楽の三要素と呼ばれる仕事がすべて難なくできて、かつリードも伴奏もできるという万能性が大きな理由のひとつ。
カスタネット・デュオなんて見たことないし、バグ・パイプ・デュオなんて相当やかましいぞ。
そう、音量の問題もある。
しからば、同じことができる楽器を考えてみると、例えばピアノがある。
Herbie HancockとChick Coreaのデュエットの名ライブ盤なんてのもあるが、何せピアノ2台を用意するのは大変なことだ。
それもスタインウェイやベーゼンドルファーを用意しろ…なんて言われたらどこかで破産するヤツが出て来るかも知れない。
他にもマリンバやヴィブラフォンなんかの名前が挙がろうが、実に魅力的な楽器ながら、演奏者の数が相当少ないことは間違いない。場所もかなり取るし、演奏するが破天荒にムズカシイ。
移動も大変だ。
そこへいくと、ピッコロには負けるにせよ、ギターの可搬性たるや楽器界のスーパー優等生だ。


今日はそんなギターのデュエットが生みだす「マジック」のレポートだ。

10是方博邦
久しぶりにご登場頂いた是方さん。
新しいMarshall Blogになって初めてのお目見えだ!

20v田川ヒロアキ

30v 人呼んで「これかたがわ」。
苗字がウマくつながってるナァ。
考えてみると2人は名前も「ヒロ」で共通なんだよね。
そこで「ひろくにあき」っていうのもイケるのではないか?…と。
そして、もうひとつ実に素晴らしい名前をこのデュオ・チームにつけることが可能なのだ。
それは「JVM」という名前。

402人ともJVMをお使い頂いているのだ!
コリャ、ちょっとしたJVM GALAじゃん?

50ヒロアキくんはJVM210Hと1936V。
Marshall Blogではおなじみの愛機。(コレ、いつも「愛機」か「愛器」かすごく迷うんだけど、ギターは楽器なので「愛器」、アンプは「機械」なので「愛機」というふうに使い分けているんだけど、ギター・アンプは楽器!といつも言ってるぐらいなので「愛器」にするべきか?教えて金田一さん!)

60そして、是方さんは…

70v JVM205C。
2x12"、50WのJVM2コンボだ。
実はこの時、「お試し」だったのだが、リハーサルでチェックして頂いて、早速本番で使って頂いた。
130v_tone
また、是方さんが弾くと、コレがいい音なんだ~。
メッチャ、ウォーム!
すっかりお気に召して頂いて、現在は100WのJVM210Cをお使い頂いている。

80是方さんには1987Xもご愛用頂いているが、そのスタイルはよく知られている通り、ブルージーでソウルフル、総じてビンテージ系のイクイップメントがマッチするトラディショナルなものだ。
100
方やヒロアキくん。
トラディショナルなギター・プレイの王道を踏み外すことはないが、コンテンポラリーなギター・パフォーマンスも得意としている。
おかしいのは弾き方だけだ。
この2人のかけ離れたスタイルを結びつけているJVMのヴァーサティリティがスゴイじゃないの。
共通項は、やはり真空管のギターアンプのサウンドに魅せられたギタリストということ。
そして、もうひとつは「Marshall」というアルファベット8文字に愛着を隠し得ないということか。

90_style今回、チョット職権乱用でリハーサルの時にヒロアキくんのJVMを試させてもらった。
ヒロアキくんのJVMの使い方は、歪みはすべてアンプの中である(←島崎藤村のパクリ)。
ループに空間系のエフェクターをつないで、クリーンはギターのボリュームを下げて作る。
コレが基本。
あのね~、我々こっち側でプロの皆さんの音こそいつも聞いているけど、実際に同じ機材でギターを弾かせてもらうチャンスはあまりない…というよりお願いするのも畏れ多い。
そこは、ま、付き合いの長いヒロアキくんのこと、ホームという雰囲気の柔らかさもあって図々しく「チョット、弾かせて!」とお願いしてみた。
「どーぞ、どーぞ!」と、私の腕のマズさを知っていながら気軽にOKしてくれたヒロアキくん。
…(間)…
ドワ~!
恥ずかしながら白状しますが…コレが同じJVM?ってな具合に弾きやすく、音がきれいなのよ!
やっぱプロの機材は違うね~。
今更ながら恐れ入りました!
120_try
さて、これかたがわのパーフォーマンスはバッキング・トラックを一切しようしないピュアなギター・デュオだ。
設定やテーマを予め決めておいて、後はお互いがインスパイアし合って作っていく音楽が主だ。

110v_tone1曲目はEのブルース。
一応タイトルがついていて「新年一発目の良いブルース」だって。

140v_aふたりが「ウッス!」と顔を合わせて握手をして、ホンじゃ、まずはブルースをば…みたいなあいさつ代わりの1曲なのだそうだが…しょっ端からモノスゴイ充実感!

150v_a続いてはキーを「A」に設定した即興曲。
これもタイトルがあって、「A」だから「『A』にちなんで、アメリカンギター」だって!
この曲ではカホンも披露。
あ、次回NATALでお願いします。NATALのカホンの評判はすこぶるよろしいよ。

S41a0802 この日、ヒロアキくんは打楽器系ではエレクトリック・パーカッションも使用した。
そういえば最近のあの変なフエ(失礼!)見かけなくなったね~。

330

和音の響きを大切にしながらカラッとした雰囲気を醸し出す是方さんのソロ。

170v_eこの手のライブでは重要なMCもバッチリ!
もうとにかくMarshallの話づくしでありがたいやら、うれしいやら、面はゆいやら…。
まるで私が司会をしないMarshallロードショウみたい?

190_m色々と使ってきたけど、やっぱりMarshallに戻る…とおっしゃる是方さん。
これまでに所有してきたMarshallの数は30はくだらないという。

200v今日使っているJVM210Hをゲットして「念願のスタック」のオーナーになった…というヒロアキくん。
その美しいトーンはもはや「ヒロアキ流JVMサウンド」と呼んでいいだろう。

210今度は「E」でスロー・ブルース。
「E」だから「イギリス」のイメージだって。
どこがじゃい!…といいたいところだけど、イギリス人はブルース好きだよ~。

180v

クリーン・トーンに空間系のエフェクターを使って広がりのあるソロを聴かせてくれた是方さん。
上に書いた通り、この日初めて使ったモデルなのに、もう長い間一緒にいらしゃるような使いこなし感がスゴイ。
やっぱベテランのマーシャリストだけあって、ツボがすぐにわかっちゃうんだろうね。

S41a0821 休憩をはさんで、第二部の冒頭はソロ・コーナー。

220_2

バラードだったんだけど、分厚いコードワークに彩られたメロディが美しい。
サウンドは柔らかいけど、芯がビシッと通った厳しい演奏だ。聴く者を思い切り自分の敷地に引っ張り込んでしまう。
やはりこういうプレイはギターという楽器を知りつくしたベテランならではのものだ。
音の説得力が違うのだ。

230v続いてヒロアキくんのソロ・コーナー。

240ア・カペラ・ソロはお手のもの。
この日もトリッキーなプレイも差し込んだOD/REDモード(JVM2で一番歪むとこ)でスリリングに展開させた。
どんなに歪ませても音が美しい。
そうそう、JVMのOD/REDは超ハイゲインゆえ、GAINをちょっとでも上げ過ぎるとハウリングやらノイズが盛大に出るのね。故障ではありませんよ。そういうものなのです。
ヒロアキくんはそのモードで弾いても、ハウリングもノイズもカケラすら出さないね。
で、弾いてわかったんだけど、ノイズ・ゲートの使い方が実にうまいのよ。
もちろん優れたミュートの技術が先にあっての話なんだけど。

250vソロ・コーナーが終わってお互いのプレイについて語り合う。
またこういうのがおもしろいよね。

260真剣に逆手プレイに取り組む是方さん。

270スタンダードな弾き方なら私でも勝てそうなヒロアキくん。
あ、次回はサムピックも条件に加えましょう!

280第二部でも話題はギター・アンプに及んだ。
ギターについてのMCはそう珍しくないと思うけど、ギター・アンプについてこんなに語られるステージは滅多にないよ。
「ギター・アンプは重要です。我々のような音楽を演るには絶対必要なものなんです。アンプが変わると音楽も変わってくる。弾くときのタッチも違ってきてしまいます。」と是方さん。
いいことおっしゃって頂いた!とてもうれしい!
いよいよMarshallロードショウみたいになってきちゃったけど….。
ギターに比べればアンプは脇役だけど、その脇役がいなければいい音楽を作ることはできません。音を出しているのはギターでなくアンプだから。
そして、脇役と悪役がよくなければおもしろい映画が絶対に作れないのと同じで、音楽にも名脇役が必要なんですよ。真空管が入っている脇役が!
あ、Marshallは名脇役だけど、悪役じゃありませんから。
以上はワタクシの言葉。もう何百回口にして来たことか…。

290v
第二部でも白熱かつ、グッド・ミュージックにあふれるホンワカなムードで2人の演奏が続く。
290v_west
ヒロアキくんの自作曲もレパートリーに取り入れられた。

300是方さんのバッキングにリバーブの利いたヒロアキくんのメロディ乗る極上のパフォーマンス!

310当日は機材を入れる関係もあって、リハーサルもご一緒させて頂いたが、是方さん、本番になったらスゲエの!

320vこんなに次から次へと濃いフレーズをシームレスで繰り出す人って滅多にいないよ。
イメージとしてはClifford BrownかSonny Rollins。例えがジャズで申し訳ないんだけど。
とにかく作曲したかのようなフレーズがとめどもなく出て来る。
要所要所に取り入れるダブルストップがまた実に美しい。ソロを聴いていて、それが終わって、「もっと弾いて~!もっと聴かせて~!」と叫びたい気持ちにさせてくれるギタリストはそうはいない。
それが是方さんだ。

340十分にお互いにお互いを刺激し合う緊張感のあるステージだったが、ホンワカ。
2人のギターへの愛情と情熱にあふれる素晴らしいショウだった。

350ナンカ、今思い返すと、アレ本当に2人だけで演奏してたっけ?って疑いたくなるような充実した音世界だった。
「Marshall愛」がタ~ップリだったことも書き落としては決してなりませんな!
JVMがメンバーに加わって、デュオではなくてトリオだった?!
ありがとうございました!

是方博邦の詳しい情報はコチラ⇒是方博邦Official HP
田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

360<オマケ>
滅多にないギター・デュオが題材になったので、ギター・デュオ・アルバムをいくつか紹介させて頂きたいと思う。
ハイ、大きなお世話です。

★Spaces / Larry Coryell
冒頭にでてきたLarry CoryellとJohn McLaughlinのアコギ・デュオ「Rene's Theme」が収録されている。Reneとはベルギー出身のジャズ・ギタリスト、Rene Thomas(ルネ・トーマ)のこと。
コレを書くので引っ張り出してきて久しぶりに聴いたけどカッコいいな。
好敵手を得たせいか、まぁ、Coryellの力みようがスゴイ。
ちなみに、Mahavishunuの頃はMcLauglinもMarshallよ。Coryellはどうだっただろう?

C10_2★Two For The Road / Larry Coryell & Steve Khan
Larry Coryellはコレで味をしめたかギター・デュオのアルバムを多数リリースしている。
「Spain」が収録されているんだけど、この頃は「お!スペイン!」なんて、パエリアが好きなワケでもないのに喜んだものだが、今では猫も杓子も「スペイン」でしょ?
最近は「アランフェス協奏曲」の第二楽章のメロディを聴いただけで「ウワ!またスペインかよ!」と逃げ出したくなる。
ちなみにSammy Khanの息子、Steve Khanは独自のアプローチを持っていてすごくいい音楽をクリエイトしている。
昔、来日した時1936を貸したことがあった。

C20★Together / Larry Coryell & Emily Remler
Larryは女流ウェスといわれたEmily Remlerとのデュエット・アルバムも吹き込んでいる。
コレ、ハンターでえらく安く買ったのを覚えてる。
Emily、カッコいいんだけど、1990年に薬のオーバードーズでこの世を去っている。
何と言ってもこのアルバムでは「Joy Spring」が最高にカッコいい。

C30★Young Django / Stephane Grappelli
これはギター・デュオではない。
ジャンゴの相棒、ステファン・グラッペリが若手を集めてジャンゴ・ナンバーを演奏しているんだけど、いいんだぜ~、コレ。
ギターはLarry CoryellとPhilip Catherine。
『Three or Four Shades of Blues(ロック・ファンにもおススメ)』というCharles Mingusのアルバムに参加したCatherineに向かってミンガスが「おぬし、ヤング・ジャンゴじゃのう」と言ったとか。
でもタイトルはCatherineひとりを指すのではなく、参加者を指していて、「ジャンゴの魂を伝承する若い音楽家たち」という意味だろう。
ナゼ、このアルバムを挙げたのかというと私の愛聴盤という理由の他に、次のアルバムにつなげるためだ。

C40★Twin-House / Larry Coryell & Philip Catherine
CoryellとCathrineのギター・デュオ・アルバム。
ココでもジャンゴの名曲「Nuages」を演奏しているんだけど、コレがめっぽう美しい。

C50★Splendid / Larry Coryell & Philip Cathriene
『Twin House』の続編。
ここでもジャンゴの「My Serenade」を取り上げている。C60ところで、Marshall Blog読者のほとんどの方には「Philip Catherineって誰?」ってことになるでしょう。
ジャズを聴かなくてもオールド・ファンはご存知かもしれない。
先に名前が出たRene Thomasに影響を受けた同郷のベルギー出身のギタリストで、『Focus Con Proby』というFocusのアルバムに正式メンバーとして参加しており、来日も果たしている。
この人のギターが好きで、若いころは参加作品を調べては探して歩いたものだ。
C80
Rene Thomas関連をもうひとつ。
コレはFabien Deryseという同じくベルギー出身のジャズ・ギタリストの『Hommage a Rene Thomas』というRene Thomasへのトリビュート盤。
このアルバムにもギター・デュオの曲が何曲か収められているが、コレがヤケクソにカッコいい。
それこそPhilip Catherineが参加しているのでゲットしたが、むしろその影は薄い。
メタル・シュレッダーの若者たちにこういうギターの音楽がどう聴こえるのか興味があるナァ。

M_igl134_3 ただいま脱線中。

Catherineにはこんなのもある。
テナー・サックス界の重鎮のDexter Gordonの「Sonething Different」。
コレがまた大スキだった。
シリアスなストレート・アヘッド・ジャズなんだけど、レスポール・カスタムでMilesの「Freddie Freeloader」なんか平気で弾き切っちゃう。
他にもKenny Drewというピアノの大御所との共演盤も何枚かあって、やっぱりレスポール。アンプはMarshallではなさそうなのが残念だが、ロック出身の私としては実に爽快な気分で楽しんだのを覚えている。
死ぬまでに一度は見て見たいナァ。ベルギー行ってみたいけどテロがナァ。

C70もうチョット脱線ね。
Larryはギター以外の楽器ともデュエット・アルバムを出していて、コレなんかは比較的変わり種。
ポーランドのヴァイオリニスト、Michael Urbaniakとの共演盤、『A Quiet Day in Spring』。
特段Larryのファンでもない(そう、これだけ紹介していても特にファンではな~い。好きだけど。)
コレは1曲目の「Rue Gregoire Du Tour("リュ・グレゴワ・ドゥ・トゥワ"って読むのかな?)」が聴きたいだけで買った。
渡辺香津美さんとLarryが共演した音源をラジオで聴いてやられた。Larry Coryellってギターよりも曲作りの方がウマいのでは?と思わせるほどに美しい曲。
ま、香津美さんが弾いていたというのもあるけどね!
Larryは畏敬の念を表し、香津美さんのことを必ず「さん」づけで呼ぶらしい。
ハイ、Larry Coryell終わり!

C75★Standards Brabds / Chet Atkins & Lenny Breau
ガラっと変わって…。
Chet AtkinsとLenny Breauのデュエット盤。
ま、Lennyはカントリー系のジャズ・ギタリストということになるんだろうけど、Chetと組ますとは!
こういうクリエイティブな仕事がしてみたいナァ。
ところが内容はイマイチかな…。
デュエットではないけど、コレより、Lennyとペダルスティールの巨匠、Buddy Emmonsを組ませた『Swingin' on a Seven-String』というLennyが7弦ギターを弾いたアルバムの方がおもしろい。
Buddy EmmonsはThe Carpentersの「Top of the World」とか「Jambalaya」でペダル・スチールを弾いている名人ね。
この人がペダル・スティール・ギターでビバップを演奏している『Steel Guitar Jazz』ってのはスゴイよ。

C90★Interactions / Chuck Wayne & Joe Puma
正直、滅多に聴かないけど、タマにジックリ聞くといいナァ。
ジャズ・ギタリスト、ベテランふたりの共演盤。
有名なスタンダードを、出すぎず引っ込み過ぎず、ふたりで頃合いよく弾いているところが実に心地よい。

C100★In a Mellow Tone / Louis Stewart & Heiner Franz
Louis Stewartはアイルランドのギター・バッパーだ。
もうひとりの人は知らんけど、「超」がいくつもつく正統派のLouisのギターは好き。
で、ですね、この人を取り上げたのには理由があって…

C110実はこのLouis Stewartも『Overdrive』というアルバムを出してるので~す!
このオジちゃん、銀行の支店長みたいなルックスなんだけど、バリバリ弾きます。
このアルバムはコテコテのスタンダード曲が満載で、「ジャズ・ギターかく弾くべし」なプレイをイヤというほど聴かせてくれる。
ライブ・アルバムなんだけど、収録されてた場所は何と、スコットランドはエジンバラ。
エジンバラの人がジャズ聴くとは思えんのだけど…変な感じ。やっぱベイ・シティ・ローラーズでしょう!

M_mi0001719413 ★Two for the Road / Herb Ellis & Joe Pass
最後。もう疲れちゃった!ってんで別れ際に最後の一枚…。
こんな感じで「別れ際にもう一杯!」と傾けるグラスのことを英語で「One for the Road」という。
飲んで騒いで、最後に「One for the road!」と言って乾杯して散会する。
アルバムのタイトルはそれのシャレですな。
さっきもLarry Coryellのところで出てきたでしょ、「Two for the Road」。
ジャズ・ギター界の人気者2人のデュエット・アルバム。当然それなりの出来なんだけど、とにかくスゴいのは最後の「Cherokee」の2連発。
「Concept1」と「Concept2」のテンポが異なる2つのテイクが収録されていて、両方すさまじい。
何がって、Joe Passのソロもいいんだけど、何と言ってHerb Ellisのバッキング。
いわゆる「四つ切」。
何も速いばかりが「超絶技巧」とは限らない。
この1小節に4つ音しか弾かずに猛烈にスイング感を出す至芸はそこら辺の速弾きの何万倍もムズカシイだろう。
…というか、できない人はどんなに努力しても一生できない類のモノかもしれない。私はできません。

C120 ああ、やっぱりギターは素晴らしい!

(2016年1月23日 Live Bar X.Y.Z.→Aにて撮影 )

 

2016年4月22日 (金)

いよいよASTORIAが出るよ!

皆さん、お待ちどうさまでした。
いよいよASTORIAシリーズの日本国内での発売の予定が決定しました!

Ast_logoMarshallのブティック・アンプ、ASTORIAシリーズは、予てよりMarshall Blogに登場しているが、目の前に迫った発売に際し、今一度ご紹介させて頂く。
ウラ話つきだよん。
まずは、「Astoria」という名前について。

11Astoriaというのはロンドンのチャリングクロス・ロードにかつてあった老舗の劇場の名前だ。
元は映画館で、開業は1927年。
Astoria Cinemaという当時世界最大の映画興行会社が経営し、有名なフィンズベリー・パークの「レインボウ・シアター」もその系列のひとつだった。
後にはコンサート会場として使用され、かなり多くの有名なバンドが出演し、ライブアルバムやフィルムを残している。
確か木曜日だったと思うが、「ゲイ・オンリー」という日があって、初めて見たときにはチト驚いたことを覚えている。
木曜日以外に一度中へ入ってみたかったが、前を何度も通り過ぎるだけで一度も足を踏み入れたことがなかった。

15「なかった」というのはホレこの通り。
壊されちゃった。
ロンドンではバタシー発電所やアールズ・コートのエキシビジョン・センターのような著名な施設がジャンジャン改装や取り壊しの憂き目に遭っていて、この辺り、すなわちトッテナム・コート・ロード周辺でも大規模な再開発工事を行われており、「ロンドンのティン・パン・アレイ」として有名なデンマーク・ストリートも姿を消そうとしている。
で、London Astoriaもこの通り…なくなっちゃった。
写真の右下の先がトッテナム・コートロードとオックスフォード・ストリートの交差点で、角に大きくて汚いフィッシュ&チップス屋があった。そこで生まれて初めてのロンドンのフィッシュ&チップを食べたことを覚えている。今は地下鉄の入口になっている。
このエリアは住居設備を備えた商業ビルができるらしい。
バカだねェ…。
この写真を撮ったのは2014年の秋のこと。
去年の春に行った時もほとんど同じ光景だった。基礎工事にかなりの時間をかけているのだろう。かなり大きな建物ができるのではなかろうか。殺風景になること間違いなし。

16さて、話は変わって…。
Marshallのエンジニアの連中は、自分が開発・設計して発売になった商品のことを「ベイビー」と呼んだりしている。
「オレのベイビーの日本での評判はどうだい?売れてるかい?」なんて会話をしたりするワケ。
同じベイビーでももちろんデカくて強いのもいれば、元気のないのもいるのは仕方のないことだ。
私もマネをさせてもらえば、この下のヘッドなんかは私のベイビーだ。かなり力強かった。
D_DriveのSeijiさん所有のJCM2000 DSL100。
今ではMarshallにもカスタム・ショップができて、ほぼ自分の望み通りのデザインのMarshallをオーダーすることができるようになったが、この頃はそんなシステムはなくて、「ビンテージ・ルックスのDSLなんてカッコよくね?」と思いつき、Marshallに頼んで限定で作ってもらった。
ECフレット・クロスを貼ったことからDSL100ECという型番になった。
こうして自分のベイビーがステージで活躍している姿を見るとそりゃうれしいもんだ。
Seijiさん、ありがとう!

A_img_0388 私はやはりMarshallで育った世代、イヤ、Marshallがなければあり得なかった音楽で育った世代の人間なので、Marshallに関わる仕事がうれしくて仕方なくて、ずいぶんと色々な新商品のアイデアをブツけたものだった。
4チャンネルのモデル、Capriのような5Wのフル・バルブ・コンボ、Jubuileeのリイシュー等々、アイデアが何となく採用されたような、されなかったような…。
ま、偶然か…。
先日、古い書類を整理していたら下の写真のメモが出てきた。
コレもそのうちのひとつ。
私が前の会社に努めていた時分にNAMMに行った時、Marshallとのミーティングの朝にホテルで書き留めた新商品のアイデアに関するメモだ。
だから手書きなの。久しぶりに鉛筆で使って書いた記憶がある。
そのアイデアとは、かなりの数のプロ・ギタリストのご意見を吸い上げ、マーケットのトレンドを自分なりに加味した30Wの1x12"コンボだった。
発想のバックグラウンドはこうだ。
ご存知の通り、私は数多くロックの現場に足を運んでいるが、30年前とさして状況は変わらず、ギタリストの大半がエフェクターで歪みを作っていることに気が付いた。
ギタリストはエフェクターが大スキだからね。
あんなに歪み系のエフェクターの本が出ている国は全宇宙を探しても日本だけであろう。
で、ギタリストは自慢のお気に入りのエフェクターで思いの音を自由に作れるようなクリーン・トーンの回路を搭載したモデル…を提案した。
条件をふたつ付けた。
「とにかく最高のクリーン、それもMarshallのクリーン・トーンを出すようにして欲しい」
Marshallといえば歪みばかりが語られるが、私はMarshallのクリーン・トーンも大好きで、しっかりしたクリーン・ベースのトーンが得られれば、相当使いやすいコンボ・アンプができると踏んだのだ。
今ひとつは、最良のトーンを実現させるために、「可能な限り構造をシンプルにして欲しい」ということだった。
つまり、マスター・ボリューム、ループ、リバーブ、スピーカー・アウトはひとつだけ…等々。何かゴチャゴチャくっつければ音が劣化していくのは経験上よくわかっていたから。
メモには真空管の選定やデザインに至るまでこと細かにリクエストを記した。
そして、このメモを手にミーティングに臨んだのだった。
コレがどうなったかはASTORIAにご興味のある方にはピンと来たかもしれないし、ナゼ上で「ベイビー」の話しをしたかもご理解頂けるだろう。

しかしですよ、ビートルズでロックに目覚め、Deep PurpleやLed Zeppelinに夢中になったあのロック少年が、あのMarshallに自分のアイデアを聞いてもらったんですぜ!
この時はうれしかったナァ。
でもね、実際にはそれどころじゃなくて、何とかヒット商品を考えて売り上げをアップさせたい!というビジネスマン的使命感も強かったんだよね。
「趣味を仕事にする」というにはこういうことなのだ。
この後は、ま、色々あったけど、今となってはウチの企業秘密。

20話は飛んで…。
昨年の5月、Marshallの工場に行った際、ASTORIAのプロト・タイプが出来上がっているというのでいち早く試させてもらった。

30コレがですね~、どのモデルもタマらんのですよ。
やっぱりいいアンプってのは弾いていて実に気持ちがいい。
ズ~っと弾いていたくなる。
ま、シロウトの私がつまらん感想を書いてもツマらないので商品の紹介に入ることにしよう。
40いずれのモデルも日本の楽器店の店頭に並ぶのは5月13日とのこと。

ASTORIAは全モデルを通じて…
★出力は30W
★ハンドワイアート基板
★コンボもキャビネットも搭載されているスピーカーはCelestionのCream Back、1x12"、8Ω
★使用されている真空管は…
  プリアンプ  :ECC83
  パワーアンプ:KT66
  整流管    :GZ34
★100V仕様

…となっている。
正直KT66には驚いたけど、結果は…「さすがMarshall」!

50_2オーナーズ・マニュアルのこんなオシャレなんだぜ!

55まずは「クリーンのグリーン」。
モデル名はASTORIA CLASSIC。
見て見て!プレキシ・グラスに覆われたコフィン・ロゴの色もグリーンになってる。
ちなみに色の名前はただの「グリーン」。
「フォレスト・グリーン」とか「スプリング・ハズ・カム・ウィズ・イースター・グリーン」とかややこしいことは一切言わない。
「グリーン」…サッパリしていていかにもMarshallらしくて好き。

60コンボの型番はAST1C。
希望小売価格は税抜きで391,500円。

70ヘッド・バージョンはAST1H。
希望小売価格は税抜きで325,500円。

80スピーカー・キャビネットはAST1-112で95,500円。

A_astoria_ast1_classic2
背面はこんな感じ。

100
CLASSICの場合、入出力のレベルをコントロールするのはこの部分だけ。
インプットは全シリーズを通じ、ギターの出力に合わせるための「HI」と「LO」の2種類のインプットが用意されている。
特にCLASSICは「最高のクリーン・トーンを出す」ことが第一の使命ゆえ、まずはこのインプット・ジャックの選択が肝心。
GAINはなし。ボリュームはMASTERのみ。ようするにボリューム一発!
SENSITIVITYというコントロールも、太く、そして美しいクリーン・トーンのための機能で、トーンを変えることなく音量を再調整するツマミと考えればよいだろう。
MASTERのノブを引っ張り上げるとPOWER REDUCTIONが稼働し、トーンを保ったまま出力が下がる。
この場足、MASTERの設定が低いほど、効果が顕著になる。
110コントロールは他におなじみのTRBLE、MIDDLE、BASSに加えEDGEという機能が搭載されている。
これはプレゼンスと考えてもらって差し支えないが、もっとソフトな感じかな?
MASTERの設定が高いほど効き方が顕著になる。色々やってみたが、MATERが7ぐらいになってくるとかなりハッキリ違いがわかるようだ。

150
リア・パネルのようす。
スピーカーアウトは…1x16Ω、1x8Ωまたは2x16Ω、1x4Ωまたは2x8Ωの5通りの結線を可能にしている。
だから、同時発売のスピーカー・キャビネットにコンボを乗せて両々のスピーカーを鳴らすこともできるし、1960A&Bにつなげてフル・スタックで使うこともできる。

155
あのね~、重いんですよ、ASTORIAは。
で、手が痛くならないようにハンドルがソフト・タッチの頑丈なものになっている。
当然、全シリーズ共通。つまりどのモデルも重いんよ。

120…というのも、こんなにマグネットがデカいCelestionのCream Backが載っちゃってるのね。
重いにキマってる。
だからいい音が出る。
そんなね~、ボタンがたくさん付いた機械仕掛けの弁当箱みたいなヤツに負けるワケがない。ナニせこれだけ重いんだから!

130全モデル、カバーが付属している。

140さぁて、後は自分のお気に入りのギターとエフェクターをASTORIAの間につないで弾き狂ってもらうだけ。楽しいぞ~!
何しろ素直な構造ゆえ、ギターの音もエフェクターの音も極限までストレートに出してくれるので、またエフェクター選びも楽しくなること請け合い。
あ、ギターもなるべくいいヤツで鳴らしてみてくだされ!ギターのグレードが上がったように感じるんじゃないかな?

160もちろん、直でつないでクリーンで使っても素晴らしい。
ジャズに興味のある人は是非フルアコをつないで鳴らしてもらいたい。ハッキリ言っちゃって申し訳ないんだけど…絶品です。

A_img_0451 続きましては、赤。
クランチ職人のレッドはASTORIA CUSTOM。
こちらもフィニッシュは「バーニング・レッド」とか「キューデン・クリムゾン」とかややこしいことなし。ドーンと「レッド」。
このシルバーの線、「ビーディング」っていうんだけど、実に手が込んでる。

170コンボの型番はAST2C。
希望小売価格は税抜きで408,500円。

A_astoria_ast2_astoria_ast2112_custヘッドはAST2H。
希望小売価格は税抜きで342,500円。

A_astoria_ast2h_custom_head3キャビネットはAST2-112で95,500円と、AST1-112と同じ。

A_astoria_ast2_custom2_2 背面はこんな感じ。

210コントロールのようす。
インプット・ジャックはCLASSICと同じ。
左からGAIN。
このノブを引っ張り上げるとBODYが稼働して低域がリッチな音像に変わる。
隣のスイッチはBOOST。オンにするとスイッチの上のランプが点灯する。
このBOOSTが実にいいですよ。決してでしゃばることなく、音に自然な張りを与えてくれる。
TREBLE、MIDDLE、BASSときて、さっきのEDGEだ。
CUSTOMのTREBLEにはBRIGHTNESSといういわゆる「ブライト・スイッチ」機能が搭載されている。
「ハイ、高域を強調致しました!」というワザとらしい感じではなく、すごく自然なブライト状態。歪みを深くしたときに使えば音抜けがさらに良くなるだろう。
右端のノブはMASTER。
コレを引っ張ると例のPOWER REDUCTIONが稼働する。
その隣の黄色い小さいランプはLOOPのオン/オフの状態を示す。

220

CLASSICに比べてグッと複雑になるリアパネル。
左端はLOOP LEVEL。RETURNに送る信号量をコントロールする。
LOOPに何も接続しない状態で、このLEVELを上げてLOOPのオン/オフをすると音量が切り替わり、JVMの2つのマスター・ボリュームのような使い方をすることができる。
その隣のジャックはSENDとRETURN。その右はLOOPのオン/オフを操作するトグル・スイッチ。
向かってその右はフットスイッチのインプット・ジャックだ。
スピーカー・アウトのコンフィギュレーションはCLASSICと同じ。

230

BOOSTとLOOPのオン/オフをコントロールする2ウェイのフットスイッチが付属している。
CUSTOMは結構歪む…実に実に実に気持ちのよいキメの細かい歪みだ。
それが、ひとたびギターのボリュームを下げると図太いクリーンになる。
それがいいアンプだ。
240
最後の青は2チャンネル…ASTORIA DUALだ。
フィニッシュの名称はやっぱり…「ブルー」。
2チャンネルじゃん?
CLASSICがクリーン、CUSTOMが歪み系。
それじゃ、DUALがこれらふたつのモデルの合体かと思うでしょ?ところがそうではない。
音のキャラクターは前のふたつに比べるともっとコンテンポラリーな感じなのだ。

250コンボの型番はAST3C。
希望小売価格は税抜きで425,500円。

260ヘッドはAST3Hで359,500円。

270スピーカー・キャビネットはAST3-112で価格は前のふたつと同じく95,500円となる。

A_astoria_ast3h_ast3112_dual_head_a背面のようす。

2902チャンネルだけあって、ASTORIAシリーズの中ではコントロールはフロントもリアも一番込み入っている。
でも、とってもシンプルに設計した。
今度は一番右から行ってみよう。
右端のノブはMATER。
引っ張るとまたPOWER REDUCTIONが稼働する。
もちろん機能は全体の音量を調節する。
各チャンネルのボリューム関連のコントロールは、まず一番左端のクリーン・チャンネルのボリューム。
コレを引っぱるとチャンネルがODに移る。すると向かってすぐ右の小さい黄色いランプが点灯するのね。
ODチャンネルはそのまたすぐ隣のGAINとVOLUMEでコントロールする。
で、GAINのノブを引っぱると、BODYが稼働して低域に厚みが加わる。
あとは既出のTREBLE、MIDDLE、BASS、EDGEのトーン四兄弟。
そろそろ繰り返しておくが、EDGEはパワー・アンプで働いて超高音をコントロールをする。
行ったり来たりして申し訳ないけど、MASTERとパイロット・ランプの間に見える小さい黄色いランプはLOOPのオン/オフを表す。

300リアパネルはCUSTOMとまったく同じ。

310
付属のフットスイッチで操作できるのはチャンネルの切り替えとLOOPのオン/オフだ。

320以上で商品の説明はおわり。

さて、実はもう何人かのMarshallギタリストにASTORIAを試して頂いている。
皆さん、パッと自分の音楽に絡めて試されるので、どうしても好みは分かれるところだが、3モデルとも今のところネガティブな意見はまったくなし!皆無。
私もこういうことをもうずいぶんと長いことやっているが、プロ・ギタリストからこれほどお褒めの言葉を浴びたモデルはないよ…。
「あ、ココはもうちょっとこうした方がよかった…」というご意見を多かれ少なかれ頂戴するのが普通なのだ。
もちろん、皆さんそういうポイントが例えあったにしても完璧に使いこなされてしまうので決して問題ではないのだが…。
冒頭に記した新商品アイデアのメモのクダリもあるので特にCLASSICが褒められるとうれしいね。
ただね、どのモデルも持ち上げてもらうと、皆さん「ウッ…」っておっしゃいますな。
でも、この重量がこの音に大きく関与していることを先刻ご承知でいらっしゃるのでこれまた何ら問題にはならないようだ。
もうひとつうれしかったのはルックスに関して。
誰がどう見ても今までのMarshallとはよく言っても「遠縁」ぐらいのたたずまいを見せているが、コレがまた大好評。
私も40年前からMarshallを見続けているので最初「ムムム…」と思ったが、今では色、形ともに愛しい。
これもこの最高のトーンと弾き心地がなせるワザなのかもしれない。

ASTORIAをお試し頂いた皆さんのご感想と評価は「試奏レポート」として順次Marshall Blogにアップしていくので、ご購入をお考えの皆様のご参考になれば幸いだ。

ルーク篁さん…弾きまくり。
かなりお気に召して頂いた。

330v島紀史さん…CLASICで弾きまくり。
ノンちゃんはエフェクターで歪ませるからね。

340v関雅樹さん…1974Xと弾き比べ。
実はもうCLASSICを大舞台で使ってもらった。

350ichiroさん。
コンボにご執心の音にシビアなichiroちゃん。へへへ、ichiroちゃんにもメッチャ気に入って頂いた。

360vD_Drive、Seijiさん。
微に入り細にうがちチェックして頂いた。どのモデルも「気持ちエエ!」の連発。

370vYukiちゃんも!
弾きに弾きまくって頂いて、興味深い感想をたくさん頂いた。

380v田川ヒロアキさん。
「ブルーのが一番好みです!」…オイオイやっぱり見えるんじゃん!というギャグを交えてこれまたいつもの美しいトーンで徹底的に弾いてもらった。

390vRon Ron Necordsの田島朋仁さん。
愛用のレスポールでひとつひとつのモデルを丁寧にトライ。Jubileeをいつも使ってくれているが、それとは当然また異なる味わいのASTORIAを気持ちよさそうに試してくれた。

400vMary's BloodのSAKIちゃん。
「可愛い!」連発!
SAKIちゃんもずいぶん弾きまくってくれた。ASTORIAは音の輪郭がハッキリしているので彼女のシュレッディングが一層際立つ。

500v若手も大よろこび!
ギターを弾いてるのはMASHAくん。その右はFury of Fearの西村守くん。

510v大の仲良しのTORNADO-GRENADEの雄太くんも駆けつけてくれた。
マァ、みんなよ~弾くわ~。
こうしたコンボはメタル系のイメージからどうしてもかけ離れてしまうが、繰り返しになるが、何しろレスポンスが速く、音のクッキリ感がケタ違いに良いので、こうしたシュレッディングにも最適なのだ。
何より弾いている自分が一番気持ちいいハズだ。

詳しい試奏レポートは近日掲載の予定。

520こういうモデルは、「やっぱりいい音はいいアンプから!」ということを思い知らされてくれるネェ。
5月13日以降、楽器店で見かけたら是非試して頂きたい。
できれば自分の一番気に入っているギターで試すことをオススメします。
ASTORIAで弾いて出てきた音こそ、そのギターの音ということです。

50_3

2016年4月21日 (木)

ビートルズに勝った男

今日はとっても古い話し。
1962年の出来事から始まる…1962年は昭和37年、寅年。
Marshallが創業した年にして、マーブロのオジちゃんが生まれた年だ。
だから50年以上も時はさかのぼる。

まだご覧になっていない方は、まず下の記事に目を通して頂く必要がある。
【イギリス-ロック名所めぐり】 vol.22 Jubilee Lineに乗って

この記事の中でで触れている、ロンドンはウエスト・ハムステッドにあった『デッカ・レコードのスタジオについての<続編>』というのが今日の内容だ。

「1962年の元旦にオーディションを受けたビートルズが、あるバンドと競って敗れてしまった。
この時、結果的に判断を誤ったとされるディック・ロウというデッカのプロデューサーは「ビートルズを蹴った男」としてロック史に汚名を残すことになった。」
コレはある程度ロックを聴いている人なら比較的誰でも知っているであろう有名な話だ。
もちろん若い人は除く。最近はビートルズを知らない若い音楽関係者も多いと聞く。
しかし不思議なことに、「ビートルズを破ったバンド」の話はほとんど出て来る機会がない。
もちろん熱心なビートルズ・ファンや60年代前半のロックを好む方ならそのバンドのことをご存知であろう。

80j そのバンドとは、Brian Poole & The Tremeloes(ブライアン・プール&ザ・トレメローズ)という。
デビューは1958年。
Buddy Holly & The Cricketsに影響を受け、1963年にThe Isley Brothersの「Twist and Shout」、The Contoursの「Do You Love Me」、Roy Orbisonの「Candy Man」、Cricketsの「Someone, Someone」等のヒットを飛ばした。
全部カバーである。
このあたりの事情は近い将来掲載する予定の岡井大二さんのインタビューで触れることになるが、当時は「自分たちで曲を書く」という発想がなかったのだそうだ。
日本だけでなく、イギリスでも職業作曲家の作品を演奏するか、アメリカン・ポップスの焼き直しが普通だった。
だ~か~ら~、ビートルズはすごいワケ。すべてを変えてしまった。
今、必死になって大二さんのインタビューの文字起こしに取り組んでるんだけど、もう最高に話が面白い!
真ん中のボーカルがブライアン・プール。
ギターのケーブルは刺さってないわ、ネックが顔にドンがぶりだわで私だったら絶対にNGにするであろう写真。
でも当時のロンドンの音楽シーンを表しているかのようなイキイキとした雰囲気が伝わってくるいい一枚だ。

10実は、デッカ・オーディションの話は知っていたけど、私もこのバンドのことは後年になるまで知らなかった。
ではナゼ、ディック・ロウはビートルズではなく、トレメローズを選んだのか?
ひとつは音楽性。
デッカはビート・バンドを欲しがっていて、トレメローズの演奏の方に一日の長があったらしい。
別項でも触れたようにこの時のビートルズの演奏を聴くと何ら問題ないと思うんだけどね。
反対にトレメローズのCDを買い込んできて聴いてみるに、ん~、ま、確かに何のわだかまりもない溌剌としたストレートな演奏はビート感覚で言えばビートルズに勝っていたのかもしれない。
他人の曲とはいえ「Do You Love Me」でのブライアンのシャウトは問答無用で最高にカッコいいし、とにかく「Someone, Someone」はとびっきりの名曲だ。
もうひとつの理由…それはトレメローズがロンドンのバンドだったから。
今でも電車で行くとかなり時間のかかるリバプールから出て来るバンドより、呼べば聞こえるような距離の西ロンドンのバンドの方がはるかに使い勝手がヨカッタということだ。
emailもLINEもない時代のこと、案外こっちの理由の方が強かったのではないかしらん?

さて、もうひとつ疑問が残りませんかね?
残らない?
アータ、これはMarshallのブログですよ。イギリスのMarshall直営のブログ。
どうして、このバンドがMarshall Blogに出ているかってことですよ。
こうして当時に写真を見る限り、少なくても爆音とディストーションには縁もゆかりもなさそうだ。

20私が翻訳と監修を担当させて頂いた『アンプ大名鑑[Marshall編]』を熱心にご覧になられている方はピンと来たかもしれない。

C_mb そう!Brian Poole and The TremeloesはMarshallのエンドーサーだったのだ。
見て、下の写真!
工場で撮ったMarshallの宣伝用の写真。おそらくカタログ用の写真を撮影した時のことだろう。
1965年の撮影。
まだMarshall社がミルトン・キーンズに移転する前、工場がロンドンの中心からチョット北東にはずれたシルバーデイル・ロードというところにあった頃。
当時ブライアンたちは大スターだったハズだ。
写真のMarshallに目をやると、コフィン・ロゴにシルバー・トップ・ポインター・ノブ。
こんな白いJTM45は見たことないナァ。
イギリスのMarshallの工場にあるミュージアムでも見ることはできないレア・アイテムだ。
キャビネットにアングルが付いたのもこの頃。
以下は上の『アンプ大名鑑』でも触れているが、真ん中に写っている細長いヤツは1983という型番のPA用のスピーカー・キャビネット。
その後ろでメンバー2人が持っているのは、JTM45の後継機種、JTM50のPA用。当時の新商品で、いかに当時MarshallがPAアンプに力を注いでいたのかが窺い知れる。コレのギター用ヘッドが後に発展して1987になる。
その後ろにホンの少し見えているのは、1962 Bluesbreakerだそうだ。現在のデザインではなく、「Series I」と呼ばれるオリジナル・バージョン。
そして一番右…やたらと奥行きがあるでしょう?おかしいよね?
ピートの考案による8x12"キャビネットではないか?と言われている。
ちなみに!
この写真を掲載している原書の『THE HISTORY OF Marshall  THE FIRST FIFTY YEARS』はバンドの表記に誤謬があって「Brian Poole and The Tremoloes」になっとる。
安心してください!(←コレももはや古いか!)
日本語版は私がちゃんと直しておきました!
正しくはBrian Poole and The Tremeloesですから。

30cごく初期のMarshallのカタログ。
「Go over big」というのは「大当たりする」という意味。
「ブライアン・プールとトレメローズのようにMarshallでひと山当てよう!」ということになる。
ヤケに生々しいキャッチ・コピーではあるまいか?
それだけものスゴイ勢いでロックが市民の間に浸透していった時期だったのだろう。何せビートルズをもってしてイギリスがアメリカを征服した直後だったのだから。
でも、こういう宣伝惹句は、昔は日本のエレキ・ギターの雑誌広告なんかでもよく見かけたな。

50vc写真にある通り、この頃にはアングルドのキャビネット、すなわち「Aキャビ」が存在していた。
世界のロック・ステージに必要不可欠のスピーカー・キャビネットのスタンダード、1960Aにまつわる話は枚挙にいとまがない。
このアングルは偶然の産物というか、Jimの美的感覚から生まれたデザインであることもMarshallファンであればきっとご存知であろう。
この当時、Jimは「どうしてキャビネットにアングルが付いているのか?」という質問をあるギタリストから受け、「イヤ~、横から見るとカッコ悪いんで上のほうチョン切っっちゃったんだよ、フォッ、フォッ、フォッ」と答えるのもどうかと考え、咄嗟に「イヤ~、ああしてキャビネットに角度を付けるとスピーカー2つが上向くだろ?そうするとギターの音が遠くまで飛ぶんだよ、フォッ、フォッ、フォッ」と答えた。
しかし、本当に音が遠くまで飛ぶかどうかを実際には確認していなかった。
そこで、バンドのリハーサルが始まると、Jimは脱兎のごとくホールの最後列まで走って行き、果たしてギターの音が後ろまでそこまで飛んで来るかどうかを確かめた。
結果は上々。
ギターの音はホールの最後列にいたJimの耳にまんまと鋭く突き刺さった!
「フォッ、フォッ、フォッ、わしの思った通りじゃ」…ウソこけ!
ナニはともあれ、アングルの効果がバッチリ確認できたこの最強のロック・アイコンは、その姿を50年以上にわたって保ち続けている。
コレってスゴイことだと思う。
そして、その効果を検証した現場こそBrian Poole and The Tremeloesのコンサート会場で、アングルについて尋ねたのがギタリストのRicky Westwoodだったのだ。
しっかし、Jim若いな~!

40cそれからおよそ40年後の姿がコレ。
右端がブライアン。
一番左はJimの大親友だったギタリストのBert Weedon。
Eric Clapton, Brian May, Jimmy Page, Paul McCartney, George Harrison, John Lennon, Dave Davies, Keith Richards, Pete Townshend, Tony Iommi…みんなみんなBertが書いた『Play in a Day』という「あなたも一日でギターが弾ける!」的な教則本を読んでギターの練習に励んだ。
日本で言うと故成毛滋のカセット・テープと赤い教本のようなものだ。
で、あるビデオでMark KnopflerがBertの本を手にして、著者本人に面と向かって「This is a lie!」と言っていたのには笑った。
もちろん大先輩への敬愛の念を込めたギャグだ。

60Iron MaidenのNicko McBrainと。
昨日国技館だったんだってね、Maiden。
80
コレはMarshallの創立40周年記念のパーティで。
ブレッチリーのWilton Hallというところ。私もこの場にいた。
この時知っていたらブライアンに挨拶できたのにな…。まだMarshall Blogもやってなかったけど。
2枚上の写真とメンバーがほとんど同じ…仲よしさんだね~。
後ろにNickoが写ってる。
ちなみにBertはJimが亡くなった2週間後に後を追うようにこの世を去った。
フランクフルトでよくご一緒させて頂いたが、いつもニコニコしている好々爺だった。向こうの老人はたいていニコニコしている。
奥さんがまたとても気さくな方で、目が合うとよくウインクをしてくれた。そういう仕草がゼンゼン不自然でなくてカッコいいんだよね。
Bertの家の前も何度も通りかかったことがあるが、あの奥さんは元気にしていらっしゃるだろうか。

70Jimの86歳の誕生パーティで。

90このようにブライアンはとてもJimやMarshallとの関係が深く、2013年4月、Jimが最初のドラム・ショップを開いたUxbridge(アクスブリッジ)にMarshallのプラークが設置された時、序幕式を執り行ったのもブライアンだった。
関連記事はコチラ

132013apriljimmarshallsplaque2300_2 そして、ナントこの時の様子を収めた動画を発見してしまった!
2:20あたりをご覧あれ!

今年75歳になる当のブライアンはすこぶるお元気で、「The Sold Silver 60's Show」という懐メロ系のイベントを中心に音楽活動を続けている。

100実はEllery社長ご夫妻とも大の仲良し。
左はJonの奥さん、すなわちMarshall社長夫人のEllie。
私が最初にMarshallへ行った時からEllieにはお世話になりっぱなしだ。

110ブライアンがMarshallの工場があるMilton Keynesにお住まいのことから、ジョンたちとしょっちゅう行き来をしているとのことだ。

120今回この記事を編むにあたってJonから紹介してもらい、何度か直接ブライアンとメールで連絡を取らせて頂いたが、とても感じのいい方だった。
できれば次回工場に行ったときにお礼かたがたお会いしたいものだ。

ブライアン・プールの詳しい情報は⇒The Official Brian Poole Website

130Thank you very much for your cooperation, Mr.Poole and Jon!

2016年4月20日 (水)

KAMIJO×Be choir + Kelly SIMONZ=『もしクワ』@東京キネマ倶楽部

今日はいきなり英語の話題から…。
いつか病気の名前を示す英単語はラテン語を語源としている場合が多く、読み方が難しいケースが多い…と書いたのはShige Blogだったか。
また例に出すのは「Lumbago」、「腰痛」という意味。
The Small Facesの名曲「Lazy Sunday」にこういう一節がある。ジョーンズ夫人に向かってSteve Marriottが声をかける場面。
「Gor blimey hello Mrs. Jones.  How's old Bert's lumbago?」
この名曲を知らない人は「lumbago」の発音は実際に音源を聴いてチェックして欲しい。
The Small Facesのロック史に残る1968年の名盤、『Ogdens' Nut Gone Flake』というアルバムに収録されている。
しかし、今改めて聴いてみるとすさまじいロンドン英語なんだな~。さすがモッズの象徴。
「Gor-blimey」はモロにイギリスの英語。「コイツぁ、驚いた!」ぐらいの意味。
「blimey」は「ブライミー」と読むんだけど、実際にMarshallの連中もしょっちゅう使っている。
Marshallの社長のジョンはIT関連とかいわゆるCutting Edge、最新の電子機器が好きなんだけど、初めて秋葉原のヨドバシカメラに連れて行った時、「ブライミー!」を連発していた。
そして、「シゲ、本当にココはこれ全部でひとつの店舗なのか?」と驚いていた。
ちなみにThe Small Facesは根っからのMarshallバンドだった。
1960年代の半ば、MarshallをめぐってThe Whoと爆音で争ったのがThe Small Faces。
当時最新にして最爆音の100Wモデル、JTM45/100をThe Whoと取り合いしたという。いい時代だ。
イカン、脱線に脱線を重ねてしまった。
で、話を元に戻すと、Psychologyのように読みにくい英単語ってのが結構あって、今日、登場するチームの名前に使われている単語もそう。
「Choir」だ。
「クワイア」…コレは知らなければ絶対に読めない。そのまま読めば、「チョイア~!」なんて少林寺拳法の掛け声みたいになってしまう。
「剣」を表す「Sword」なんてのも地味にムズカシイ。オールド・ファンなら泣いてよろこぶ(ワタシもだ!)Wishbone Ashの「Throw Down the Sword」のアレ。
「スワード」ではなくて「サード」と読む。
ま、こんなことやってるとキリがないんだけど、やっぱり外国語を覚えるのは大変だ。
どうしても、ひとつひとつマメに取り組まなければならない局面がたくさんある。聞き流すだけで英語が話せる…ようになった人が本当にいるならマジでうらやましいわ。
でもね、文法的に英語の極北にあるといわれる日本語だけど、我々にはかなり量の英単語の下敷きがあるのでまだいい方なんだよね。
反対を考えてみると大変なことだよ。外国の連中が日本語を学ぼうとした時、予め彼らが知っている単語は「ハラキリ」とか「ゲイシャ」、「カミカゼ」、「ウタマロ」とかそんなものでしょう。これじゃラチがあかない。
あるいは「テンプラ」、「シャブシャブ」、「スキヤキ」か?オイオイ、カロリー摂りすぎだよ。
「イチ、ニ、サン」から覚えなくちゃならないんだから大変だ。

さて、大変だったのはこのイベント。
記事のタイトルに『もしクワ』とあるが、正式には『もしもBe choirがKAMIJOとコラボレーションライブをしたら』という。

Be Choir(ビー・クワイア)は人気のマス・コーラス・グループだ。
以前にも写真を撮らせて頂いたことはあったが、Marshall Blogへの登場はコレが初めて。
そりゃそうだ、ボーカル・グループなんだからMarshallなんか使う場面はない。
「マス・コーラス・グループ」なんて言葉は今回初めて耳にしたが、「Choir」は「聖歌隊」というのが基本の意味で、「合唱隊」とを表す時にも使われるようだ。
ちょっと前にゴスペルがずいぶん流行ったが、あれは楽器屋泣かせなんだよね~。
「出演者100人、楽器ゼロ」なんてことはザラだから。
でも、息の合ったド迫力のコーラスは聴く者を容易に感激させるわね。

10そこにシンフォニック・メタルやメロディック・スピード・メタル界のボーカリスト、KAMIJOがジョイントし…

20vさらにKelly SIMONZが加わるという、盆と正月と花祭りが重なったようなにぎやかな企画。

30v話はチョット戻って…ゴスペル。
Marshall Blogでゴスペルに触れる機会なんてまずないからね…そうだ!と思い出したのが以下の話。
今もイギリスに行っちゃあ「イギリス‐ロック名所めぐり」やShige Blogでは「イギリス紀行」なんて旅日記を掲載しているんだけど、昔からそういうことが好きだったのね。
コレは1995年に初めてニューヨークへ行った時のアルバム。
ドッカドッカ撮った写真に細かい説明が付けられている。
なつかしいな。
このページにはマンハッタンに着いたその晩にグリニッジ・ビレッジのBlue NoteへPat Martinoを観に行った時のことが書いてある。
「脳を手術したMartinoがこの先日本へ来ることはないだろう」なんてことを言っておりますが、翌年からジャンジャン来日するようになりやがんの。
とにかく約1週間、毎日毎晩、ミュージカルとジャズのライブを堪能したっけ。

40まだワールドトレードセンターがあった。この頃はまだアメリカ大好きだったんだよね~。
こんなことをしたのは実は家内の影響でしてね。
ていねいにていねいに作った彼女の育児アルバムに感化されてる。
断捨離ができない私は地下鉄のトークンとか、買い物のレシート、チラシの類まで全部捨てないで取っておいた。だからこんなアルバムが作れるワケよ。ただ整理がヘタでしてね~。

50で、ある日曜日、現地に住む日本人が案内する「ホンモノのゴスペルを聴こう!」みたいなツアーに参加した。
教会の場所はハーレムで、「ひとりで行くのは危険」とされていたからだ。
30人ぐらいのバスを借り切った大所帯で、途中スパイ・リーがロケに使った高級住宅街とやらに寄った。写真は20年前のその時のワタシ。
そういうガイドの仕事がロンドンでできたらいいナァ。
「ロンドン-ロック名所の旅」…徹底的に歩く。参加者は夕方には足が棒になってヘロヘロになるという企画。
Virgin路線が廃止になったとはいえ、アレだけ毎日ロンドンへ行く日本人が多いんだから少しは商売にならんだろうか?

Shige2 さて、マンハッタンでは日曜日になるとアチコチの教会でこうした生のゴスペルを聴かせるツアーが開催されていて、ハーレムには大型のバスが行き交っている。
私が連れて行かれたのは「メモリアル・バプティスト・チャーチ」とかいう何のヒネリもない名前の教会だった。
下は入口で配られた案内。
今気が付いたんだけど、「祖父母の日」なんてあるんだね~。
いつがそうなのかと思って調べてみると、コレがややこしい。
9月の第一月曜日と決まっている「レイバー・デイ(労働者の日)」の後の最初の日曜日が「祖父母の日」なんだって。
この教会を訪れたのは9月10日だったのでそんなもんかな?

70v

教会の中はホンモノの信者っぽい人と私たちのような観光客が1:2ぐらい。
いつも書いているように、私はジャズ以外に黒人の音楽を聴くことがほとんどない。
ましてやゴスペルなんて言ったらマヘリヤ・ジャクソンのCDを数枚持っているぐらいなのよ。
だけど、せっかくニューヨークに来たんだからと本場のゴスペルだけは聴いておきたかった。
結果…マジでスゴかった。感動すること間違いなし。
「イエイエ、あんなの観光客相手のただの見世物ですよ」なんて言う人もいるかもしれないが、コレで十分。参加してよかった。

90v

入口で配られた案内の内側には譜面が載っていて、ある箇所になるとみんなで歌うワケね。
キリスト教の結婚式みたいな段取り。周りを見ると歌っている日本人は皆無だった。せっかくなので、私は譜面を頼りになんとなくメロディをナゾっておいた。
で、最後はハンドインハンドの「人類みな兄弟」状態でクライマックスを迎える。
私は好きでカッワーリーとか、クルアーンとか、中近東の宗教音楽なんかを時々聴いたりするんだけど、考えてみるとこのゴスペルもそれらと同じなんだよね。
パキスタンのカッワーリーなんかは、コレを聴いてトランス状態になって昇天するのが最も幸せな死に方なんだとか…。
そういう盛り上がり系宗教音楽の迫力たるややはり尋常ではない。

80vそして、終盤に差し掛かるとお定まりのドネーション・コーナー。
先っちょにザルがついた炉端焼きのデカいしゃもじみたいのを持ったスゲエ怖い顔をした痩せぎすの黒人の婆さんが「ホレホレ、チャッチャとザルに金を入れんかい!」と、しゃもじを突き付けて来る。ま、逃げることはほとんど不可能だ。最低1ドルなんだって。
チョット興ざめするけど。1ドルじゃ申し訳ない…ってんで5ドルもザルに入れてやった。
で、ひとしきり寄付を取り終わると、「ハイ、今日は混んでるので終わり!」ってな具合にアッという間に終わっちゃう。
ツアーはこの後、「本場のジャンク・フードを食べよう!」コーナーに突入。
ハーレムのレストランで会食をするんだけど、どれもこれも甘くてとても食えん。こんな砂糖まみれのモノばっかり喰ってたら太るにキマってるわ。
でも、おもしろかったナ。コレで40ドルぐらいだったかな?
ハイ、私のゴスペル体験コーナーが終わったところで、話はニューヨークから一気に…

60_2

鶯谷へ!
まずはKellyさんをフィーチュアしたインスト・ナンバーでスタート。自作の「EX-97」。

M_img_0001 「もしクワスペシャルバンド」のメンバーは…

キーボードに佐山こうた。
160v
ベース、関谷 友貴。
170

ドラムが渡邊 シン。

180v

そして我らがKelly SIMONZ。
150v
第一部はBe Choirのステージ。
リーダーの長谷川勝洋の指揮でパフォーマンスは進行する。

1001曲目はKirk Flanklinという人の「Now Behold the Lamb」。
上に書いた通り、私はゴスペルなどは全くの門外漢ゆえ、第一部はほぼ曲名と写真を並べるぐらいで許してね。

110

120v

130vところでKellyさん、もちろん今日もMarshall。
Kellyさんにとってはゴスペルもカクテルもホステルもぺんてるも関係ない。KellyさんのギターをアンプリファイするのはMarshallとキマっとる。

520v
今日はJVM410Hと1960Bの組み合わせだ。

200v足元のようす。

210さすがの迫力のコーラス隊!

220

2302曲目は「Believer」。

270v

250

続いて「Hands up」。

235リーダーの長谷川さんをフィーチュア。

290v

4曲目は「Give Your Love」。

280

 この曲でも長谷川さんがフィーチュアされる。

S41a0080そういえばひとつだけゴスペルのスタンダード(らしき)で大スキな曲がある。
コレもこれまで何回もマーブロに出してるけど、「Soon I Will Be Done With The Troubles Of This World」というトラディショナル。
私は渋谷毅オーケストラのバージョンで知ったのだが、バラードをあまり好まない私でも聴くたびに心を打たれる。
で、元々はどんなんだろうと思ってYouTubeで調べてみたら、あまりの違いに愕然とした。
アレンジはCarla Bley。さすが、才女の仕事だ。
Carla BleyってPaul Bley、Michael Mantler、Steve Swallowと旦那さんを乗り換えた職場結婚の鬼でもあったんだよね。大きなお世話か。

240vさて、Kellyさんはといえば…シュレッドする場面もなく、借りてきた猫みたいに大人しくバッキングに徹し、ここではBe Chiorの音楽に没頭している。

285

最後は「Joyful, Joyful」という曲。

260迫力の楽しいステージでマス・コーラスの楽しさを存分に味あわせてくれた。
Be Choirの詳しい情報はコチラ⇒Be Choir Official Web Site

300以上が『クワ』の部分。

そして、休憩を挟んだ後、『もし』の部に移る。
サブステージに現れたの長谷川さん。

310KAMIJOさんの下僕に扮した長谷川さんがショウの趣旨とこれからステージで繰り広げられる演目の解説をする。
KAMIJOさんの『Symphony Of The Vampire』だ。

320そして、いよいよサブステージから登場したのが…

330KAMIJO!

340v1曲目は「Rose Croix」。
一転して真黒な衣装に着替えたBe Chiorの鉄壁のコーラスがKAMIJOさんの世界をドラマチックに演出する。
いつも観ているKAMIJOさんファンたちにはどう聴こえるのであろうか…。

350
ブァサッ!マントさばきが何ともカッコいいっすな!
今日のこのコンサートに際し、「歴史の証人になって欲しい…」とお客さんに告げた。

370

このステージはKAMIJOさんの制作によるルイ17世、16世、マリー・アントワネット、そしてルードヴィヒを中心とした『Symphony of the Vampire』という音物語の再現だ。
イギリス王室はやや得意なんだけど、フランスはチト苦手でゴメンナサイ。
第一楽章「Presto」。

360バンド・メンバーは第一部と同じ。
さっきとは違って、自分の世界に近くなった演目に眼光が鋭くなるkellyさん。

380v共演するにあたり、KAMIJOさんの世界を仔細に理解してもらうべく、事前にBe Choirのメンバーに『Symphony of the Vampire』の詳しいシナリオが配布され、その独特の世界をとKAMIJOさんとともに再現できるように努めたそうだ。
それだけに一糸乱れぬ音のスぺクタクルは圧倒的だった。

375その成果がいかんなく発揮された、第三楽章の「Royal Tercet」。
「tercet」とは「三行押韻連句」というらしいが、その名の通り、韻を踏んだ三行から連なる詩の形態をさすのだとか…。ダンテの「神曲」がそれらしい。

390「Louis~艶血のラヴィアンローズ~」

400Be Choirとの絡み合いがますます濃厚になっていく!

410もちろん、Kellyさんとの絡みもバッチリ!
05
オリャ~!弾くところは思い切り弾かせていただきます!

430v「今宵のメイン・ディッシュは子羊たち…お前達です!」
第四楽章「Dying-Table」が続く。

440 第五楽章「Sonata」。
下僕に扮する長谷川さんがまたいい味出してんだ!

450vKAMIJOさんはヴァンパイアの歌をうたっている割には血が苦手だそうだ。
しかし、物語は終焉に向かって進む。
ルードヴィヒ(ベートーベン)による第六楽章「満月のアダージョ」。
ところで、このルードヴィヒはLudwigと綴る。アメリカにルドヴィック・ドナスという往年の名優がいた。Ludwigを英語読みすると「ルドヴィク」となる。
そう、この「Ludwig」、あのドラムのラディックと同じ。ラディック・ドラムスの創業者はドイツ移民のウィリアムとテオバルトのラディック(ルードヴィヒ)兄弟だ。

460vそして、第七楽章「Throne」。

470vKellyさんのソロもフィーチュア!

S41a0216 そして、この曲で『Symphony of the Vampire』の物語は幕を下ろした。

480もちろんアンコール!
「皆さんが聴いてくださるから僕たちの歌が響く場所があるのです」
そうなんよね~、。長谷川さんいいことおっしゃるわ~。
皆さんがアクセスして、読んで、『いいね!』を押してくださるからMarshall Blogをやってられるんですわ。
人間、誰かから必要されなくなったら終わりよ。
長谷川さん、この後、感極まって泣いちゃったんだよ!

M_s41a0250 アンコールは「この世で一番美しい薔薇よ!」。

500

スクリーンには歌詞が映し出されみんなで大合唱!

510

そして、1曲済ませてシレっとサブステージへと姿を消そうとするKAMIJOさんを呼び留める長谷川さん。

M_img_0529 ナンダ、ナンダ?
140
「『もしクワ』ですよ!共演して頂いた方にもゴスペルを歌って頂くことになっています!」ということで、KAMIJOさんがゴスペルでBe Choirにジョイン!

M_s41a0249 曲は有名はな「Oh Happy Day」。
この曲は18世紀の讃美歌をEdwin Hawkins Singersというグループがアレンジして1968年にリリースして世界的なヒットとなった。

580v

「不幸せな曲にしちゃってもいいですか?」とKAMIJOさんが歌い出したのは…

530ロック・テイストの「No Happy Day」!
ウマい!

540バンド陣もノリノリだ~!

550こうして『もしもBe choirがKAMIJOとコラボレーションライブをしたら』はあまりにもにぎやかに閉幕したのであった。
おもしろかった~!

560KAMIJOの詳しい情報はコチラ⇒KAMIJO Official Web Site

590そして、そして、そして!

5月4日はKellyさんが東京キネマ倶楽部のステージに上がる。
『Tokyo Kinema Club The 11th "Are You Ready To Ride 2016" Kelly SIMONZ’s BLIND FAITH』と題したコンサートがそれ。
今回ほとんどバッキングに徹していたKellyさんが思いっきりヴィルトーゾぶりを発揮する番だ。
しかも舞台はMarshall公認のライブハウス。
充実のステージが約束されていること間違いなし!
再来週は鶯谷でお会いしましょう。
またステージの前をウロチョロしますんでよろしく。

Kelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャルブログ『超絶魂』

S41a0149(一部敬称略 2015年12月13日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2016年4月19日 (火)

Chris Duarte Group "Lucky 13 Japan tour" 2015

Marshall Blogのライブ・レポートがようやく2016年に突入したことをチョット前にお知らせしたが、諸般の事情により漏れていた昨年のライブの記事をいくつか掲載させて頂く。
いずれも観る者の感動を誘う素晴らしいショウだ。
そのひとつがコレ。
11月に日本ツアーを敢行したChris Duarte Group。

10_2このツアーについてはベースで参加している「オガン」こと小笠原義弘氏のインタビューで触れているので、ご覧になっていない方はまず、まずはそちらをご覧頂きたい。

★クリス・デュアルテがやってくるぞ(ベース野郎アメリカへ飛ぶ) <前編>
★クリス・デュアルテがやってくるぞ(ベース野郎アメリカへ飛ぶ) <後編>

Jp そのオガンちゃんのインタビューで触れているのが今日のレポート。


ボーカル&ギターのChris Duarte。

20vベース&コーラスの小笠原義弘。

30v_2ドラム&コーラスのJohn McNight。

40v_2Chrisはもう何度もMarshall Blogに登場しているので特に詳しい説明は必要なかろう。
今回の来日の用向きはChrisのニュー・アルバム『Lucky 13』のレコ初ツアーだ。
『Lucky 13』…いわゆるOxynoronだね。外人の好きな「撞着」ってやつ。
タイトル通り、Chrisの13枚目のアルバム。

50cd当然、ショウのレパートリーでは『Lucky 13』からの曲がフィーチュアされた。
オープニングはアルバムのクローザー、「Jump the Trane」。
アルバムの最終曲をオープナーに選ぶなんてコレも何かのシャレになってるのかな?

60_2軽快なシャッフル・ブルース。
こういう曲はオガンちゃんの天下だ。
日本人が弾くベースとは思えない。
ルックスも日本人とは思えない。

70_2コレコレコレ!タマらんわ~。
この撫でるように叩くJohnのドラム。ココからすさまじいグルーブが押し寄せて来る。

80_2タイトルの「Trane」とはもちろん、John Coltraneのことだろう。
Coltraneのニックネームがアダ名が「トレーン」だ。
チョット脱線。
ジャズを聴き始めた頃、「巨人」と呼ばれるコルトレーンの何がそんなにスゴイのかサッパリわからなかった。ただ、『Blue Train』とか『Giant Steps』とか初期~中期の作品ばかり聴いていた。
ま、今でも結局よくわからないんだけど、最近は私も大人になったんだか、『Ascension』なんかメッチャかっこいいと思うようになった。
『Kulu Se Mama』だの『Village Vanguard Again!』だの、昔、通過儀礼あるいは義務感だけで買ったフリー期のコルトレーンを今ごろ引っ張り出してきては、聴いてひとりでウナってる。
ところでそれだけの巨人ゆえ、Archie Shepの「One for Trane」とか直截的なモノを除いても「trane」すなわち「train」がらみのColtrane関連の曲っていくつかあって、例えばDuke Ellingtonとの「Take the Coltrane」、「Blue Train」、自作の「Training In」もそうなるのかな?いい名前だ。いかにも「巨人」らしい。
このChrisの「Jump the Trane」もそういうことになる。
何かの昔のインタビューで読んだのだが、本人曰く、「コルトレーン」という姓は本国アメリカではかなりの珍名さんらしい。
コルトレーンなんて写真撮ってみたかったよな~。でももう撮れーん。
肝臓ガンを患い、1967年に41歳の若さで死んでしまった。
亡くなる直前に来日した時は、朝から晩までひっきりなしにアイスクリームを食べていたらしい。
ChrisはColtraneが好きで、以前の来日公演でも難曲「Moment'S Notice」を取り上げていた。
90vこのシャッフルでも既製のブルース・フレーズにまったくとらわれることのない自由な発想でアドリブ・メロディを組み立てていく。
Coltraneの影響なのであろう。
S41a2080Chrisは音色によって2台のコンボ・アンプを使い分けている。
うち1台がMarshall。

190v

JVM205C。
JVM2の2x12"、50Wコンボだ。

100_2オガンちゃんはEDEN。

110ヘッドはWT-800。
キャビネットはD115XLTがふたつ。

120v_2そして、Johnは今回もNATALを使用。
えらい気に入ってくれていてとてもうれしい。

130v_2今回のキットはアッシュ。

140_212"、16"、22"、スネアは14"x5.5"。
フィニッシュはグレイ・スパークル。
コレがまたおっそろしくいい音なんだ~!

150_2続いてはミディアム・スローのブルース「Ain't Gonna Hurt No More」。
うるさ方に言わせれば「白い」だ「黒い」だ色々あるんだろうけど、こういう曲は日本人が演るにはムズカシイよね。
オガンちゃんがインタビューで言っていた日本人の手にかかるとどうしても「ナンチャッテ」になってしまうパターンのヤツ。
タイトルからしてそう。
最近、facebookの文章を英語で書いている方を時々見かけるが、ウマい英語は何ら問題ないし、おもしろくない。
大変イヤらしいんだけど、ああいうのは圧倒的に珍妙なヤツに興味を引かれる。もうチョット勉強してからやればいいのに…。
自分も勉強の旅なかばゆえ、決して嗤っているワケではない。「人のフリ見てって何とやら」というヤツに活用しているつもり。自分でも英文を書かなければならないからね。
そういう興味深い英文に出くわすと、「英語は英語で考えなければならない」ということが少~しわかって来たような気がするんだよね。
ひとつ気になるのは、「gonna」とか「wanna」とかを平気で使っている人がいるんだけど、私は英米両方の人から文章においては絶対にそれらを使うべきではない…と教わった。ナゼならそれらは話し言葉で、断じて書き言葉ではないから。「お里が知れる」そうだ。
なので、私も必要があれば会話では「gonna」も「wanna」も使うが、文章では絶対に使わないようにしている。
多分「gonna」とか「wanna」とか、カッコよく見えるんだろうね。
一方、同じ短縮形でも日本人はこの曲のタイトルにある「ain't」は使わないね。
使われているのを聞いたことない。
かつて、穐吉敏子が自分を裏切ったコンサート・プロモーターを当てこすって書いた曲に「I Ain't Gonna Ask No More(もうアンタにゃ頼まないよ)」というバス・トロンボーンをフィーチュアしたBbのスロー・ブルースがあった。コレなんか「ain't」も「gonna」も入ってる。
敏子さんは日本人じゃないか!って?
でも、Oscar Petersonの誘いで50年代に渡米した敏子さんは、もはや完全にネイティブと見て何ら差し支えないだろう。
何せ「ニューヨーク名誉市民」だからね。でも、敏子さんは、人種差別盛んな時代に渡米してさんざん差別された経験の反動で、日本人としての矜持を保つためにいまだにアメリカ国籍を取得していないんじゃないかな?
ちなみに「ain't」は「am not」の省略形で、この曲のタイトルをキチンと書くと「I am not going to ask no more」になる。コレじゃシマらんわ。
そういえば、アメリカ人の友達は「歌で英語の勉強をしないほうがいいよ!」とよくアドバイスしてくれた。
確かPaul McCartneyの曲だったと記憶しているが、ある有名曲を例に挙げて、「ホラ、こんなに文法が変でしょ?歌はコレでいいの。でも勉強するんだったらチャンとした英語を学ぶべきだよ」…なんてこともあったっけ。
いまだに英語で苦労しとります!
今日の脱線はが我ながら冴えてるナァ。

160続いてはツイスト・フィールのアップテンポ「Angry Man」。
これもニュー・アルバムから。

170v_2しっかし、オガンちゃんのベースはタマらんな~。
右手の動きなんかを見てると自分でもできそうな感じだけど、トンデモナイよね。
もうウネる、ウネる!
アップ・テンポではサラブレッドのように疾駆し…、バウンス・ナンバーでは草原のカンガルーのように跳躍し、そしてドロドロのスロー・ナンバーではアナコンダのようにうねりまくる。
こんな風に弾けたらベースもやってみたくなる。絶対気持ちいいにキマってる。

180v_2それと、Johnのドラムもタマらんわ~。
なんでこんなに軽く叩いてるのに音が破天荒にデカいワケ?
感覚としては大二さんのドラミングを見ているみたい。
本気で力を入れるとどうなっちゃうんだろう?NATALのアッシュのキットが実にイキイキと鳴り響いている。
この人、「NATALは最高のドラムだよ」ということを口にする以外、機材に関して細かいことを一切何も言わないんだよね。一切!
日本人には絶対に見かけないタイプだ…ってこの人、アメリカ人だった。
先日、他にもアメリカのジャズ系のNATALのエンドーサーの面倒をみたが、その人も一切細かいことを言わず、スネアも含めて貸し出したNATALにものすごく喜んでいた。
ドラマーってこうなのかな?
そこへ行くギタリストは機材の話しをよくするな。とにかく皆さんMarshallのことをよく語ってくれるわ。
で、色々と歴史的なこぼれ話をしてあげるとメッチャよろこんでくれる。
昔フェデリコ・フェリーニに『オーケストラ・リハーサル』という作品があったが、弾いている楽器によって、性格が表れるのは実におもしろい。

200さらに新作からもうi曲「Here I Come」。これもミディアム・テンポで♪ザッカザッカと。

220v

既存曲を何曲から演奏して、また新作から「Crazy For Your Love」。
210v_2
そして、Bob Dylan。
以前にも取り上げていた「One More Cup of Coffee」だ。
この曲が収録されている『Desire』がリリースされたのは私が中学3年の時だった。ハードロックに夢中で、プログレッシブ・ロックの愉しみを発見した時分の私はBob Dylanなんか聴くようなタマではなかったが、「Hurricaine」にはブッ飛んだナァ…カッコよくて。
だから「One More Cup of Coffee」なんてまったく印象に残ってなかったけど、こうして聴くと、いい曲だな~。Chrisの「♪One more cup of coffee 'fore I go」という歌声が心にしみる。
260_2

大きな見せ場に差し掛かる。
オガンちゃんがインタビューで触れていた箇所だ。
新作から「Mainfield of my Mind」。
オガンちゃん曰く、「Chrisがワンコードで狂ったように弾きまくる」というヤツ。

S41a1959_2 確かにスゴイ!
まるで何かにとりつかれているようだ。
ここでもContraneの影響がうかがえる…というのはギター版「シーツ・オブ・サウンド」。

初期~中期のColtraneが目指していた「音の敷布」だ。ビャーっととにかく空間と時間を音で埋め尽くす。

250

また、狂ったように弾きまくるChrisをバックアップするふたりの御仁がすさまじい!
230v_2
毎晩身を削ってこんなことやらなきゃならないんだからキツイ稼業だ…と思いたくもなる。

280v

この人は本当にインプロヴァイズしてるね。
何も考えないで頭の中に自然に浮かぶフレーズを指に指令を出して音にしている。ストック・フレーズを並べている感じがまったくしない。
「思考の地雷原」…タイトルが示す通り、一歩ルートを間違えたら一巻の終わりとなるヤバいパフォーマンス!

350v

そうかと思うと急におとなしくなって…

240vThe Beatlesの「For no One」。
オリジナル曲ばかりだと初めて来たお客さんが飽きてしまうのでカバーを取り入れる…というヤツ。
Chrisはビートルズが大好きなんだって。

S41a1967_2 当然オガンちゃんの日本語によるMCも挿入される。
Chrisと回ったアメリカ・ツアーの話しね。

300v_2

新旧取り混ぜてショウはまだまだ続く。

290

新作収録の「You Know You're Wrong」。
ハイハイ、私が悪ぅございました!といいたくなるぐらいのオガンちゃんの魅惑のベース・ライン!
あのね、今だから言うけど、もちろんオガンちゃんにMarshall GALAの出演をお願いしたんよ。
ソウル・ジャズみたいなことを演ってもらいたかったの。
ところが、Chrisのこのグループの北米ツアーが入ってしまうかもしれない…ということで安全を見て泣く泣く諦めた。
そしたらアータ、その北米ツアーがズレて結果的にはGALAへの出演はOKだったのよ~。
時すでに遅し…もうガッチガチにMarshall GALAのプラニングをしてしまった後だったんで断念。
EDENのエンドーサーとして『Marshall GALA 2』にはゼヒご登場願いたいと思っている。
待てよ、Marshall、EDEN、NATALなんだから、何ならこの3人全員出ちゃえばいいじゃんね~。
ムリか…。
今、その北米ツアーの真っ盛りで、明後日からオガンちゃんはフロリダだ。もう暑いんだろうナァ。
ツアーは5月28日の「クンネリケッ」から翌日のメイン州はスカボローで千秋楽を迎える。
スゴイなぁ、ワタシだったらとても身体がもたんわ。
ちなみに「クンネリケッ」は「コネチカット」のこと。アメリカ人には「クンネリケッ」でようやく通じる。

270vでも、Chrisの音楽なんか日本の若い人に聴いてもらいたいナァ。
そしてこう言う。
「『音楽』ってこういうもんだよ」って。
「『音楽』ってこうして、薄皮を毎晩一枚一枚剥いでいくように身を削ってやるものだよ」って。
この言葉は我が友、三宅庸介氏の受け売りだが、けだし名言だと思う。
もちろん誰にでも簡単にできて、楽しめて、「あ~、ハッピ~、ハッピ~」というのも音楽の魅力なんだけど、やはり「芸術」はストイックなものであるべきだ。
「芸術」という言葉が堅苦しければ「娯楽」と置き換えてもいい。
人様を本当に楽しませるには膨大な時間を費やした想像を絶する「鍛錬」が欠かせない。草食系ロックの極まりない退屈さはそこに起因しているのではないか?
Coltraneは死ぬ前にこう言ったという。
「私の人生にレジャーはなかった…」
彼は音楽に人生を捧げ、『A Love Supreme(至上の愛)』など、後年は次第に宗教色増し、無調の世界に突入していった。
長年カルテットのピアノを担当したMcCoy Tynerは、あれほどのスゴ腕にもかかわらず、ノイローゼになるほどColtraneから「練習しろ」と言われ続けたらしい。

310vおなじみの「Hideaway」から…

330_2

本編最後の「My Way Down」へ。
この曲が私にとって一番Chrisのイメージかな?

320アンコールは3曲。
オガンちゃんが教えたんだろうけど、Chris直筆のセットリストには「Encore」とすべきところに本当に「残業」とキチンとした漢字で記されている。
下北沢ではどこのラーメンを食べたのであろうか?

340_2今回も「あ~、『音楽』をドップリ聴いた!」という気分に浸らせてくれた。

360v小笠原義弘の詳しい情報はコチラ⇒DANCIN' FUNKY BASS!!!

Chris Duarteの詳しい情報はコチラ⇒

370_21965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2015年11月25日 下北沢GARDENにて撮影)

2016年4月18日 (月)

春CANTA'16 EVERYBODY NEEDS SOMEBODY 〜 欲しがられたい男達 〜

先日のMarshall GALAでも最高のパフォーマンスで大いに会場を沸かせてくれたルークさん。
その興奮も冷めやらぬうちに新しい音源、『EVERYBODY NEEDS SOMEBODY』を引っ提げてCANTAの春のツアーをスタートさせた。
10新しい音源とは、4月9日にリリースされた4曲入りのマキシシングル、『EVERYBODY NEEDS SOMEBODY』だ。

25vdそして、CANATAは14周年。
そのツアーの千秋楽を赤坂BLITZで迎えた…というのが今までのMarshall Blogの展開だよね?
ところが…そこはヨソとはチョイと違うことをするのがCANTAのいいところ。
このBLITZ公演は初日なのよ。
それをMarshall Blogがレポートしちゃおう!という趣向。
つまり、ツアーはまだまだこれから。
今日の記事は「お見逃ししなさんなよ!」という一編だ。
これからCANTAの最新のステージをナマでお楽しみになるという方のために、記事内の曲名は暗号でお送りします。
「暗号」は英語で「CODE」。これから発売されるMarshallの新商品の名前ですな。
そう、Marshall GALAにお越し頂いた皆さんはご存知の通り、ルークさんがこのCODEを日本で初めて公共の場で披露したワケ。
それにちなんで…。
暗号の方式はシンプルな「カエサル・シフト」でできています。
「カエサル・シフト」が何かは過去のMarshall Blogで調べてみてくだされ。

20

ルーク篁

30vMASAKI

40v雷電湯澤

50vもちろんルークさんはMarshallなんだけど、今回のステージのルックスはいつもとは様子が異なる。

60中央に1959と1960AX。
その両脇には1960とMODE FOURキャビがセットされた。

70メインが白いヤツ…Randy Rhoadsシグネチャーの1959RR。
下段に収まっているのは日本でのみ25台限定で発売された1959SEだ。

80今回もインストからスタート。
120v
そして、「Wlmi」。
あ、もう一回言っておきますが、CANTAに「Wimi」という曲はありませんからね。暗号よ、暗号。

90ウ~ン、やっぱりこの3人の寸分のスキもないガッチリしたアンサンブルはいつ聴いても気持ちがいいね。
ルークさんの分厚いMarshallトーンに彩られたギターと艶っぽい歌声…

100MASAKIさんの超絶なテクニックとスケールの大きなベース・ライン…

110v丁寧かつダイナミックにバンドをドライブさせる雷電さんのドラミング。

130v続けて「Vemrfsa」。
客席から「おかえり~」という声が飛んでいたが、メンバーの2/3が人間界を離れていた関係で、何でも9か月ぶりCANTAとなるそうだ。
しかし、まったくそんなブランクを感じさせない、毎晩どこかで演奏しているかのようなこなれた演奏だ。

135vギターを持ち変えたルークさん。
曲は「Fsyrh jsv Jviihsq」。

140続いて新作から1曲。

1505曲目は雷電さんスタート。
170v
日本語がタイトルになっている曲。

180vMASAKIさんのヤカンも登場!

160v

イヤ~、もうルークさんのMCも冴えに冴えちゃって会場は大爆笑!
演奏といい、トークといい絶好調!

190新作からタイトル曲、「Everybody Needs Somebody」。
あ、ココはレコ発のコンサートゆえ、タイトル曲はセットリストに入るにキマっているので暗号を解いておいた。

200vDeam Martinの「Everybody Loves Sombody」はMarshallの創業者でプロの歌手でもあったJim Marshallの愛唱歌で、パーティの時など必ず歌っていた。
そして、映画『ブルース・ブラザース』の挿入歌でご存知の方も多いと思うが、「Everybody Needs Somebody to Love」はKing Solomonこと、Solomon Burkeの1964年のヒット曲。
もはやCANTAもこの域…「Everybody Needs CANTA」なのだ。
「every」が来たら「単数」ね。

210vもう1曲。
男性の失恋の歌を書いてみたかったという「誰かのために」。
MCでは、会場販売分のCDが完売したことが告げられた!
「もっと持って来ればヨカッタ…」とルークさん。
240
新作収録曲の披露が終わったところでおなじみのレパートリーが緩急取り混ぜて飛び出してくる。

S41a0162CANTA名物、「しっとり泣こう」のコーナーで「Gvcmrk Hecw」…あコレ、また暗号に戻っています。
ジックリ聴かせておいてから…

250vそして「Izivchec」から「Jerxewmdi」でグイグイ盛り上げいく~!
230v
最終コーナーでも「Liezirw Aemxmrk」他、おなじみの曲を並べて観客を興奮のるつぼに叩き込んだ!

260

270本編の最終曲の直前には秋のツアーの前にアルバムをリリースする宣言をしたルークさん。
お客さんはそりゃもう大騒ぎにキマってる!

280

アンコールはツアーTシャツで登場。

290v

300v

310ルークさんの「コッテリ系いっちょう!」の掛け声で「Checw」。

320vさらに「Ehmiy!」、「Xsrmklx」でたたみ込んでいく!
もちろん、タライ回しも!

330最後は観客に飛び込んでのいつものアレ。

340何て言うの、コレ?「卓弾き」?

350…ということでメンバーがミキサー卓に大集合。
雷電さんって「Uncle Meat」お好きなのかナァ?
もうこの辺りがないとCANTAのショウが〆らないし、観た感じがしない!

360『春CANTA'16 EVERYBODY NEEDS SOMEBODY ~ 欲しがられたい男達 ~』は始まったばかり。
次は4月23日の柏PALOOZA。
そして、ツアーは6月4日の札幌まで続く。
ウェブサイトでスケジュールを確認してゼヒお出かけくだされ!

そして、ファンの皆さんならもうよくご存知。
ルークさんが7月にソロツアーを敢行する!
ツアーのタイトルは『25年目の「篁」~再発記念、THE 四半世紀「篁」LIVE!~』。
25年前にリリースしたルークさんのソロ・アルバム『篁』を再現するという内容。
バンドのメンバーは、K-A-Z(g)、若井望(g)、大桃俊樹(b)、LEVIN(ds)という布陣。
東京は7月28日のチッタか…ハイ、もう手帳に書いといた!
進撃のルークさん、相変わらずの忙しさだ!
あ~、Marshall GALAを早く済ませておいてヨカッタ!


CANTAの詳しい情報はコチラ⇒CANTA Official Web Site

375cd今回も会場お声をかけてくれたCANTAファンの皆さん、ありがとうございました!
先日の【号外】に記した通り、皆さんMarshall GALAにお越し頂いていて、好意的なご感想をたくさん頂戴しました。
私、完全にホメられると伸びるタイプです。絶対にシカってはいけません。
今後ともCANTAともどもMarshall並びにMarshall Blogをお引き立て頂きますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

380(一部敬称略 2016年4月9日 赤坂BLITZにて撮影)

2016年4月15日 (金)

ROCK 'N' ROLL RESEARCH (マーシャル編) vol.2~<後編>湯川トーベン、大谷令文&ロジャー高橋 and THE KEY PROJECT

さて、今年のリサーチも後半に入る。
昨年はトリで登場したTRR。今年は3番目に現れた。
10
TRRとは(今、私が勝手にそう呼んでいるんだけど…)
湯川トーベン
30v

大谷令文
20v
高橋ロジャー和久

40v令文さんの後ろにはハーフ・スタックが2セット…。

50今日の令文さんはJCM2000 DSL100と1960Aの組み合わせだ。

60v1曲目はトーベンさんの「天月」。

70vこのトリオはロックのカタマリが楽器を弾いているようなもんだからして、音の厚みが違う。

8070年代のロックの黄金時代の空気があふれ出ている。80年代以降の匂いは皆無。
コレでいいのだ!

90v「ケツ火、ケツ火」と呼んでいるのは「ケツに火がついた」、すなわちJimi Hendrixの「Fire」。

100vMore over, rover!
Let Raven take over!
(オラオラ、そこの、どかんかい!令文がいてこましたるで!)
ガツンとキマったギター・ソロ。アソコんとこね。
さすがJimi。たった7つの単語の中で、「-er」で3回も脚韻を踏ませてる。それともChasのアイデアなのかな?

1101曲はさんで「病気シリーズ」。歌うは当然ロジャーさん。コレ、タイトル「痛風」でいいのかな?
「2 Phoo」みたいな?

C_s41a0487 十八番、スパイダースの「バンバンバン」。

120いかにも波長がピッタリ合っている立て板に水のパフォーマンスだ。

130「バンドマン・ブルース」も人気曲。

140v続いてもおなじみイントロのこの曲!

160v「組曲:難聴」!
医学をテーマにしたシリアスな正統派ロック・チューン。
180…といいたいところだけど、今日もロジャーさんの爆笑難聴経験談で盛り上がる!

190v

200vロジャーさん、体温計の測定完了を知らせる「ピッ!」がまったく聴こえないそうである。
「エ、なんてッ?」
お客さんのレスポンスもバッチリだ!

210そして爆裂ドラム・ソロ!

220vインスト・パートも抜群のドライブ感で超ゴキゲン!

150

音といい、フレーズといい、呼吸といい、空気感といい、やっぱり令文さんのギターはロックそのものだ!

230v締めくくりはトーベンさんで「しょうもない僕」。
前回もこの曲で締めくくった。
湯川トーベン、最も「ロック」を感じさせるベーシストのひとりだ。とことんカッコいい!

240vやっぱり今年も最高のロック・パフォーマンスを披露してくれたこのトリオ。
他では見ることができない「ROCK 'N' ROLL RESEARCH」の名物だ。

250

260v

270vトーベンさんのプロジェクト「天月(てんつき)」。
コレ、いいんだゼ~。
『FOLKROCKS』にも唸ってしまったが、この『天月』も最高。
トーベンさん、メッチャいい仕事をされています。
今日、偶然にもここGBで天月のライブ!しかも、共演は昨日登場したスランキーサイド!
トーベンさんのロック魂を是非!

280cdTRR、リサーチ完了!

大谷令文の詳しい情報はコチラ⇒大谷令文ホームページ

290v今回トリで登場したのはTHE KEY PROJECT。

300八重樫浩

310vエンリケ

320v工藤哲也

330v八重樫さんの愛機は…

340vJCM800 2203。今回は1960BXを組み合わせた。

350vこのトリオの特徴は何と言っても3人全員が歌うことだ。
もちろん歌がなかったとしてもバンドとして最強。
もうひとりメンバーが増えてジャズを演れば完全にThe Four Freshmenだ。
え、何もそんな例えすることないって?イヤ、最近買ったStan Kentonと共演しているライブ盤がエラク楽しかったもんでつい…。The Four Freshmenは歌も演奏も超一流のジャズ・カルテット。

3601曲目は同名の最新アルバムから「Open Your Heart」。

370さっそく工藤さんと八重樫さんのツイン・ボーカルがフィーチュアされる。
続けて八重樫さんのボーカル曲で「Shoot the Lover」。

380vゴキゲンなハード・ポップ・ナンバー。
「Shoot the Lover」…なるほど「修羅場」ね。アイデアの元は「La Bamba」だそうだ。

385v工藤さんが歌うのは「My Testament」。
しっかし魅力的なお声をしていらっしゃる。男の私が聴いてもウットリしちゃうね。

390vそして、その素晴らしいボーカルをサポートする的を得た完璧な演奏!

400八重樫さんの2203から繰り出される図太い音色は工藤さんの美声に匹敵する!

405v工藤さんがフロントに出てきてタンバリンを振りながら3人で歌う場面も!
コレもTHE KEY PROJECT ならではの光景だ。

410エンリケさんのボーカルは「まさかのTrouble」。
そういえば、この日、機材のトラブルがあったんだ。
さすがの大ベテラン、少しも慌てずに飄々と乗り切っていらした。

420vそして締めくくりは「Carried Away」。

430vファースト・アルバム「KEY YOUR ROCK UP!」からの選曲だ。

445

歌、演奏、ポップでハードなレパートリー…ワン・アンド・オンリーの音楽を展開するTHE KEY PROJECTもこのイベントになくてはならない存在だ。
THE KEY PROJECT、リサーチ完了!

440v

450v

460THE KEY PROJECTの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

465vそして、最後はお定まりのジャム・セッション。

470「今回は若いのだけで演ろう!」とステージに上がった5人。
50代が何人もいる。
そう、ホンモノのロックを知っている世代だ!だからいつまでも若い?

480今年も飛び出した「Born to be Wild」。

490今年のリサーチの結果…

500ロックは肉食、アンプはMarshall、ドラムはNATAL、ベース・アンプはEDEN…ということで…いい結果が出ました!

510コヤマさん、ありがとうございました。
来年もリサーチ楽しみしています。

520vおわり

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2016年1月9日 吉祥寺ROCk JOINT GBにて撮影)

2016年4月14日 (木)

ROCK 'N' ROLL RESEARCH (マーシャル編) vol.2~<前編>スランキーサイド&メリケンバンド

「やっぱり新年はリサーチしないと始まらないネェ…」とは吉祥寺エリアにお住いの方々の年明けのごあいさつ。
…なワケないか。
いよいよMarshall Blogの「ライブ・レポート」も本格的に2016年に入ったよ!ッて遅っせ~。
ゴメンね。でも内容は濃いからねッ!
とにかく去年の1月の「ROCK 'N' ROLL RESERCH」なるイベントが好評で今年も開催の運びとなった。

10今年も発起人はこのお方。
いつもどうもありがとう、小山さん!

C_s41a0147_2

出演はハッキリ言って昨年とまったく同じ。
みんな健康でヨカッタ!
昨日のプログレシブ・ロックとは極北の、ロックのロックたる魅力にあふれたゴキゲンなチームばかりだ。
まずはスランキーサイド。

20ギター&ボーカルのナベジ。

30vベースはトトキ。

40vドラムはヒジカタ。

50vプリミティブなロックとブルースの溶け合ったシンプルなサウンドは、まさに楽しむためにあるもの。
90
ナベジさんのMarshallサウンドがこのバンドにまたピッタリなんだ!

60v昨年はリンゴ・ロゴの1959のフルスタックだったけど、今年は普通の1959に1960BXのコンビがステージ上がった。

70vトトキさんが使っているのはEDEN WT-800とD410XSTのフルスタックだ。

80v1曲目は「明日になっちまう」。

100「日本のロック」の原型とにいえそうなサウンドにはあり余るパワーを感じる。

110v2曲目は「What do you Want」。
The Doorsの「Break on Through (to the Other Side)」みたいなストレートな爽快感がタマらん!
このDoorsの曲、Jim Morrisonが途中で私のことを呼ぶんだよね。「シゲ!」って。
180v
Marshallとジャズマスターのコンビネーションで説得力のあるソロを展開するナベジさん。
ギター・ソロは音数ではないことを教えてくれる。

130v「ロックンロールはブルース」と歌い出した曲は「ブルースが足りないぜ」。
Robert Johnsonでもいい、Muddy Watersでも、三大Kingでも、誰でもいい。
ブルースの巨人の音源を聴かせて、「それとロックが地続きになっている」と説明して、「あ、そうだったんスか?」と理解して納得する若いミュージシャンなんて今はいないだろうナァ。ビートルズも知らないんだからブルースに興味すら持たないのが普通だろう。
若いミュージシャンは圧倒的に音楽のリサーチが足りない。イヤ、若い人達には必要ないのか…ブルースは。なぜかというとブルースと関係ない音楽を聴いてきたからだ。
要するに今のロックには「ブルースが足りない」のだ。
あ、ちなみに何時も書いているように、私は特段ブルース好きではありません。でも少しは知ってる。必要だから。

140雰囲気もノリもバツグンのリズム隊もスランキーの大きな魅力だ。
120v
今回はイベントを通じてNATALを使用して頂いた。(コヤマさん、ありがとう!)
うれしかったのは、キットを見せた途端、出演者の多くの方がNATALをご存知で、「オ!コレってあの評判のいいドラムじゃん!」と声を上げてくれた方がいらっしゃった。
うれしいわ~。
音や品質の評判が広まっているのはありがたいことこの上ないのだが、読み方がまだまだでございましてね。
NATALは「ナタール」。
ナタルでもネイタルでもありませ~ん!
ナタール、よろしくお願いします!

150「葬列にまぎれこめ」。

160v「葬式」の類の言葉が曲名に使われるのは珍しい。Elton Johnぐらいしかパッと思い浮かばないナァ。
スランキーのこういうセンスがまたいい!

190

5曲目は「どうしたもんだい」。

170「そろそろ皆さんのロックンロールはリサーチできましたか?」と、ライブ告知をして最後のコーナーに突入する。

200v

「Ready to Rock」。
サンハウスの「なまずの唄」風のノリが気持ちいい。
「なまずの唄」はRobert Petwayの「Catfish Blues」からMuddy Watersの「Rollin' Stone」、サウンド的にはThe Kinksの「Milk Cow Blues」あたりを吸収しているワケなんでしょう?その元はSleepy John Estesだ。
でもコレでいい。
だって、もうこういうのは人類の音楽的財産じゃん。みんなで共有して遺産を伝承すべきだと思うんだよね。
The Rolling Stonesって名前だってこういうところから出てきているワケだし。
70年代前半のハードロックあたりまではこういうエキスがふんだんに盛り込まれていたのに、誰がこういう流れを断ち切っちゃったんだろうね?やっぱりパンク/ニューウェイヴあたりのところなのかな?
私は「さくら」より「なまず」の方が全然いいナァ。
そういう意味でもスランキーサイドに拍手を送りたい。

210

220

230vナチュラルなステージ・アクションもバッチリで、ライブハウスのステージに上がっている憧れのお兄さんたちを観ていた高校生の時の気分にしてくれる。

240スランキーサイドの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャルウェブサイト

250vナベジさんが最後に言い放った…「ロックンロールはMarshallがあるだけでいい…」
けだし名言!(一昨日はジャズもMarshall!なんて言っていたクセに)
スランキーサイド、リサーチ完了!

260v続いての出番はメリケン・バンド。
ここまでは出演順も昨年と同じ。安定のプログラム!

270コヤマタケシ

280vギターのKAPPA。
去年はレスポールだった。

290v今年のMarshallはJMP期の2203と1960A。

300vベースのJUN。

310vドラムはSONNY。

320vもうね~、ココはスゴイよ。
ロック魂があふれすぎちゃって、どうにも収集つかないことになってる。

330ボーカルの人に合わせてバンド・メンバーが想定外のハイテンションぶりを見せてくれるのだ!

340前回「ウチのバンドはコードが3つ、キーはE、リズムはほとんどシャッフル」なんて言っていた。
コヤマさんのいでたちや、イベントのタイトルからしていわゆる純粋なロックンロールと思いきや、実は結構なんでもありのハード・ロック。
プレスリーがハード・ロックを演ったらこうなります…っていうか、ミック・ジャガーがツェッペリンで歌ってるっていうか…。
そのミックス具合がこのバンドのオリジナリティをうまく弾き出しているのよ!

360v
80年代のMarshallの宝刀、2203の分厚い歪みが快感!

350v何しろひとっところに収まっていないコヤマさん。写真はほとんどカメラ目線だ!

3702曲目ではハーモニカを手に取った。名手である。

410v
コヤマさんはマイクを通して、10ホール・ハーモニカ(確か「ブルース・ハープ」という言葉はどっかの登録商標だったような…)をMarshallにつないでブロウする。
お気に入りはBluesbreakerとのことだが、持ち運びも大変なので、このシリーズではClass5のヘッドを使用している。
Marshallのリサーチに余念がないコヤマさんのこと、今はASTORIAに興味をお持ちのようだだ。ASTORIA CUSTOM(赤いヤツ)あたりでブカブカやったら相当カッコいいだろうな。
420v
「皆さん、うるさいですか~?50すぎてもこれだけ暴れてま~す!」

380コレぞロック・シンガーのお手本だよね。
ホントにこういう人がステージ・フロントに立つ機会が減ってしまった。
480v
こういう人とは「さくら」も「がんばれ」も関係ない人のことだ。すなわちロックンローラー!

400v
かれこれコヤマさんと知り合って10年が経つ。
出会いは名古屋で開催して頂いた「Marshall Mania」というイベントでのことだった。
そのイベントのレポートがあるので再掲しておこうっと!


Marshall Maniaに関する記事はコチラ⇒Marshall Mania 2

390初っ端から全力疾走のノリノリ状態だが、2曲を演奏してますます温度が上昇する。
天ぷらで言えば揚げ頃の180℃か?とんかつならそれよりチョット低めか?いずれにしても沸点がとっくに超えている。

430JUNさんもジャンジャン服を脱ぎ棄て大熱演!

520
はじめはこんな感じだったのに…

Img_0190 すぐにこんな感じ。普通の下着かと思ってビックリした!
JUNさん、1/3ぐらいは客席に降りてプレイしていた!

S41a0210 KAPPAさんのソロもバシバシきまる!
500

ここでもNATALが大活躍。
NATALバーチの鳴りのよさがメリケン・バンドのロック魂を揺さぶる!

C_s41a0282 メリケンバンドもチャンとブルースの芳香を放っている。
この声で「Walkin' Blues」みたいなのを演られるとやっぱりカッコいいよね。

470持ち時間イッパイに、歌って、弾いて、踊って、暴れて…ロックのコアに触れたひとときだった。
メリケンバンド、リサーチ終了!

490vメリケンバンドの詳しい情報はコチラ⇒Meriken Band official website

540<後編>につづく

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2016年1月9日 吉祥寺ROCk JOINT GBにて撮影)

2016年4月13日 (水)

プログレッシブ・ロックの聖地から~Neo-ZonkとZLETOVSKO

音楽の現場などでお近づきになった方に「どんな音楽がお好きなんですか?」などと社交辞令的に尋ねることはそう珍しいことではない。
クラシック?ジャズ?ロック?演歌?と徐々にターゲットを絞って行って、「あ、ワタシ、プログレッシブ・ロックが好きなんですよ」と答えられた場合、相手がどんなプログレッシブ・ロックを聴いているとあなたは想像しますかいね?
Yes?King Crimson?EL&P?Genesis?Pink Floyd?等の一時代を築いたメイン・ストリーマー?
ホッとする答えではある半面、もうさすがに会話が燃えないか?何せ40年ぐらい聴いて来てるでナァ。
Soft Machine?Matching Mole?Caravan?Hatfield & The North?National Health?Henry Cow?Gilgamesh?Slap Happy?…
カンタベリー好きだ~。2回行ったぐらいだから。
Jethro Tull?Manfred Mann's Earth Band?Hawkwind?Van Dar Graaf Generator?Beggar's Opera?…
そういうのってプログレか?
ナニナニ、イギリスものには飽きた?じゃ
Area?PFM?Banco?Gong?Ange?Magama?Focus?Finch?Trace?
イギリス以外のヨーロッパ列強ものもいいよね。でも、私はドイツものはからっきし苦手。レコード屋のプログレッシブ・ロック・コーナーで「ドイツ」のところはスッ飛ばす。
Anekdoten?Matts-Morgan?SBB?Omega?
辺境系は中古CDの値段が高くて買いにくい上に当たりハズレが極端にデカいからな~。
他にも南米系にもいいのがあるようだけど、残念ながら聴いたことがない。
…とナニが言いたいのかというと、プログレッシブ・ロックは実にすそ野が広い。
上記に限らず、もちろんアメリカや日本国内も含めて世界中で展開しているし、スタイルもあまりにもバラエティに富んでいて、ヘタをするとワケのわからないものとか、尺の長い曲はすべて「プログレッシブ・ロック」としてひとくくりにされている感じすらあるもんね。
だって、Third Ear BandとBrandXを果たして同じジャンルに突っ込んでいいものだろうか?
機械任せのKraftwerkと人力音楽曲芸の極致、Gentle Giantを同ジャンルとして捉えることにはどう考えたってムリがある。
これがブルーグラスだったら話しは簡単だ。ま、細かくは色んな流派があるんだろうけど、ブルーグラスは全部ブルーグラスのように思える。
ブルースもそう。極端なことを言えばコード進行がひとつしかないんだから。

つまりプログレッシブ・ロックはおもしろい…ということなのだ。(ドイツものは受け付けないけど)
で、何度も何度もMarshall Blogに書いてきているけど、プログレッシブ・ロックの本場、イギリスはダメよ。今は誰も聴いていないというイメージが猛烈に強い。
こんな雑誌も出ているには出ているけど、思い返してみるに、イギリスの人は自国のロックについてよく知っている人が多いけど、「プログレ・バカ」って今まで行き会ったことがないな…。
かつてのMarshallのエンジニアだった親友のスティーヴ・ドーソンと車の中でロックの話しをしていた時にプログレッシブ・ロックの話になって…あんなに色んなロックを聴いている人であるにもかかわらず、「ジェネシスなんてよう聴かんわ…(実際は英語)」と漏らしたのを聴き逃さなかった。
このようなことから、本場イギリスでもプログレッシブ・ロックの存在というのは特殊なものなのではなかろうか…というイメージが今ではとても強いのだ。
そんなだから、「貧すれば鈍する」で、本家にもいいバンドがいないのだろう。
先月、「これが"レジェンド"!! ブリティッシュ・プログレッシブ・ロックの新伝説!!」とMarshall Blogもビックリの「!」とともに帯に記された宣伝惹句に惑わされて「LEGEND」とかいうイギリスのバンドの1990年代初頭のアルバムを買って聴いてみたが、あまりにつまらなくてイッパツで目が覚めたわ!!
では私がそれにどんなサウンドを期待していたかというと…Yesかな?Gentle Giantかな?PFMかな?…要するに、好き嫌いの度合いは別にして、それらが私にとっての「プログレッシブ・ロック」という言葉の定義なのかもしれない。
(下の一番右のデザイン、メッチャかっこよくない?Genesisの『Foxtrot』特集)

C_img_2013 そして、日本。
御茶の水の明治大学のかつての記念館の前にあるレコード店が『クリムゾン・キングの宮殿』を世界で一番売る店舗であったということを飽きもせず、また引き合いに出すが、日本は間違いなくプログレ天国だ。
あのね、あんなに素晴らしいバンドを輩出しているのに、イタリア人にプログレッシブ・ロックの話をすると、PFMはイケるけど、Areaすら知らないようなヤツらばかりだった。とても「Raccomandata Rievuta Ritrno観たことある?」なんて話はムリ。
同じようにフランス人に尋ねると、GongもAngeも知っていたけど、「古い!」と笑われた。
もちろん訊く相手の世代や年齢にもよるけどね。
そこへ行くと、「自称プログレ好き」を標榜する日本人にプログレッシブ・ロックの話しをすれば、きっとEnglandもQuella Vecchia LocandaもAphrodite's Childも押さえていることは間違いない。
コレ、スゴイことだと思うんだよね。
ところが、イザ、演る方になると俄然寂しくなってしまう。
で、「日本のプログレッシブ・ロック」というと必ず付いて回るのが「四人囃子」の名前。必ず日本のプログレッシブ・ロックの代表みたいに扱われるけど、私にはそんな風にはとても思えない。
「一触即発」も「ネッシー」も「円盤」も「ラム」も音楽的、演奏技術的にシッカリした上質なロックにしか聞こえない。
強いて言えば「ピンポン玉の嘆き」ぐらいかナァ?
こんなにプログレッシブ・ロック好きな国民なのにクリエイトするサイドでは苦戦しているという印象が強いのは私だけであろうか?
言葉の問題なのかナァ。

そんなイメージを持っているだけにNeo-Zonkを発見した時には驚いた。
私にとってのプログレッシブ・ロックのイメージにドンズバだったからだ。
だから、どうしてもみんなに知ってもらいたくて、あるいはプログレッシブ・ロック復権の一助としてMarshall GALAに抜擢させて頂いたというワケ。
その甲斐あってか、評判もすこぶるよく、まだまだプログレッシブ・ロックはイケるのではないかとひとりごちた次第。

さて、話題はチト替わって、吉祥寺のシルバーエレファント。
オープンしたのは私が高校2年の時だったかな?調べてみると確かに1978年の開業だった。
仙川に住む友達と、「吉祥寺に新しくライブハウスがオープンしたらしいよ!」なんて、学校で話をしたことをウッスラと覚えている。
私はPlumage(プルーミッジ)という民間の音楽サークルのイベントで訪れたのが最初だったかな?高校生にしてそのステージに立ったことが猛烈うれしかったのを覚えている。
当時はライブハウスに出演するなんて夢のような出来事だったからね。
その当時は店内の装飾が真っ白だったように記憶している。
吉祥寺はウチから遠かったので、ほとんど行くことはなかったが、Bad Sceneを観に行ったのと、三文役者のメンバーとして再びステージを立ったことを覚えている。
そのシルバーエレファントが知らない間に「プログレッシブ・ロックの聖地」になっているっていうじゃないの。
さすが日本、聖地があるだけ素晴らしい。ロンドンには「パンクの聖地」はいくつかあっても「プログレの聖地」なんてまったくないからね。ま、「UFO」の跡地ぐらいか?

C_img_0248 そんなことをつれづれ考えながら、この日シルバーエレファントに向かったのはそのNeo-Zonkが出演していたから。
「聖地」にピッタリすぎるぐらいのプログレッシブ・ロック。

01大沼あい

02v長崎祥子

03v伊藤ショボン太一
…なんだけど、この日は、実はMarshal GALAの宣伝用の写真を撮りにお邪魔したのです。
なのでライブ・レポートはなし。
でも、アルバム『Luminous』から選ばれたいつもながらのゴキゲンなプロッグ・ナンバーを完璧に演奏してプロッグ・ロック・ファンを狂喜させたことだけは記録しておこう。
今週の金曜日には15日にはワンマン・コンサートがあるそうだ。

Neo-Zonkの詳しい情報はコチラ⇒neo-zonk site

3_s41a0366今日のMarshall Blogは、この日Neo-Zonkの後に登場したバンドをご紹介したい。
ZLETOVSKO(ズレトブスコ)というバンド。
バンド名はマケドニア語だそうだ。マケドニアってどこよ?
現地の言葉では「Злетовско」と綴るようだ。するってーとロシアの近く?…と思ったらバルカン半島なのね。

10

メンバーは、
キーボードが堀越功。

20vベースが桑原重和。

30vギターが伏見蛍。

40vドラムが吉田達也…という布陣。

50v伏見さんがMarshall JCM900 4100を使用。
伏見さんは他にケラリーノ・サンドロヴィッチのお仕事などをされているそうだ。

60vさっき、日本のプログレッシブ・ロック界は演る方が寂しいと記したが、それは全般的なことで、中にはヤケクソに素晴らしい活動をしている、あるいは活動していた方々もいらっしゃる。
私が知っているウチのそのひとつがこの「POCHAKAITE MALKO(ポチャカイテ・マルコ)」。
そのセカンド・アルバムの『LAYA』は私の愛聴盤のひとつだ。

70cd事前にZonkのあいちゃんから「対バンの方はかつてポチャカイテ・マルコをやっていた方」と聞いていたのでこの日を楽しみにしていた。
リハーサル後にそんな話をZonkの3人としていたら、「あ、ワタシがポチャカイテ・マルコをやっていたんです」と桑原さんが話かけてきてくださった。
少し話をさせて頂くと、やはり民族音楽がお好きとのこと。
もう「ポチャカイテ・マルコをやることはないだろう」というようなことをおっしゃっていたが、日本でももっとこういう音楽が聴かれるようになるといいんだけどナァ。

80vちょっと脱線で、民族音楽。
『LAYA』の中でも「♪サリガマパダニ」とパキスタンの宗教音楽が取り入れられていたが、私もそのカッワーリーが大スキで、今でも時折CDを引っ張り出してきてはヌスラット・ファテ・アリ・ハーンの美声に酔いしれることがある。
そして、最近それに匹敵するヤツを見つけちゃったのがコレ。
『偉大なるクルアーン/イスラムの栄光』という、やはり宗教音楽。
コレを紹介するのは時節柄チョットどうかもと思ったが、あまりにも感動的だったので触れておく。
「クルアーン」というのは「コーラン」のことで、それを4人のオジちゃんたちが朗唱するというもの。日本で言えば般若心経を聴いているようなものなのだが、どうしようもなくカッコいい。
節々の最後に「エキベン」という言葉がやたらついて回るのが実に気になるのだが、アッラーを讃える言葉の一種なのだろうか。
とにかく正確な微分音階を操り、聴いたこともないメロディを熱狂的に織り上げていくサマは圧巻だ。
私も民族音楽が好きで、面白そうな安価なCDを見つけると買い込んで来るのだが、アフリカ系は苦手かな。

90cdそれと今日触れておかなければならないのがコレ。
もうMarshall Blogで何回も紹介しているのは、ホッピー神山さんの『A Meaningful Meaningnessless~意味のないものは、意味がある~ 』。
私の「日本のロック名盤」のベスト10から未来永劫漏れることがないであろう愛聴盤。

100cdこのアルバムでドラムを担当しているのが吉田さん。あまりにもスゴイ!

110肝心のZLETOVSKOといえば、Neo-Zonkのようにアクロバチックなキメをバシバシ決めるというタイプではないが、とにかくプログレッシブ・ロック。

120ギターの形だけではプログレッシブ・ロックには見えないけど、果てしない反復フレーズや独特の節回しはプログレそのもの!
私事ながら、大学の時の友達のトランぺッターにソックリでお会いした時かなり驚いた。

130スゴすぎちゃって「ウマい」なんて言葉が出て来ないね、吉田さんのドラムは。圧巻!
やっぱりこういうドラムでないとプログレッシブ・ロックは面白くならない。

140vピック弾きによる歯切れのよいラインをネジ込んでバンドの輪郭をよりシャープにする桑原さんのベース。

150v吉田さんのオペラ・ボイスも炸裂!
ホッピーさんとのデュオもいつか聴いてみたい!

1602年半のブランクがあったとはとても思えない充実したパフォーマンスで満員のお客さんを魅了したのであった。

170vZLETOVSKOの詳しい情報はコチラ⇒facebook

180(一部敬称略 2015年12月23日 吉祥寺シルバーエレファントにて撮影)

2016年4月12日 (火)

杉本篤彦のニューアルバムはJVM!~公開レコーディングの現場から

ソウルフルでR&B、ゴキゲンなジャズを聴かせてくれる杉本篤彦。
Marshall Blogに登場する数少ないジャズ・ギタリストのひとりだ。
その杉本さんが公開レコーディングを敢行するということを耳にし、現場にお邪魔してきた。
30

これがそのニュー・アルバム『Tomorrow Land』。
露出を抑え、低い色温度の風合いのジャケットがまずいい。

10cdレコーディングは基本的に「せーの」の一発録りだ。
まずはリハーサルで曲を確認。
20
杉本さんのギターの他にメンバーは…
キーボードの星牧人

40ベースは平岩カツミ。

50ドラムに板垣正美

60そして、杉本さんはMarshall!
そうでなきゃMarshall Blogに登場しない。

70v今回はJVM201Hと1936。

80v_2もちろん使うのはクリーン・トーン。
CLEAN/GREENで歪まない設定にして、キャビネットにはキャスターを装着した。
杉本さんはフルアコのようにかなりボディ鳴りのよいセミアコをご使用になっていので、低音がダブつかないよう配慮したのだ。
…というといかにもこの時に試行錯誤を重ねたように思われるかもしれないが、実はこのセッティングは昨夏の葉山ジャズで実証済み。
あの時の音

があまりにも素晴らしかったので、同じ組み合わせでレコーディングに臨んだというワケ。

90杉本さんは以前、トランジスタ駆動のMarshallの汎用モデルMGシリーズをご使用されていたが、
それでもバツグンにいい音を出されていた。
トランジスタ・アンプといって侮ることなかれ、ジャズ・ギターの大巨人、Wes Montgomeryもトランジスタ・アンプで進撃を重ねたのだ。

100でも、やっぱり真空管アンプの方がいいな。
ウォームさが違う。かといって甘ったるくなりすぎず、キリっとした音像が実に気持ちいい。
とにもかくにも「いい音」としか言いようがあるまい。

110vバックを務めるのは、他の現場でも杉本さんの作品を演奏する機会がある方々だが、初めて演奏する曲もないワケではない。
それなのにシレっと曲をさらっただけでリハーサルは終了。
ま、ジャズの人はみんなこうなのは先刻承知だけど、やはり演奏技術の高さに舌を巻いてしまう。
今のMarshall Blogで書いたかどうかは定かではないが、私の大学時代からの親友で現在プロで活躍しているサックソフォニストがいる。
彼に誘われてある小編成のジャズ・オーケストラのコンサートにお邪魔したことがあった。
ゲストで有名な男性ボーカルが登場して、スタンダード曲の「Too Close for Comfort」をMel Tormeの『Swings Shubert Alley』のスコアで演奏した。
ジャスを聴き始めたころよく聴いた好きなレコードだったし、Sammy Davis Jr.も愛唱していた大スキな曲だったのでうれしかった。友人は確か2番テナーを吹いていた。
彼も無類の酒好きで、帰りに「ウチでイッパイやっていかないか?」と誘うと、気持ちよくそれに応えてくれた。
早速イッパイやり始めた。BGMは当然ジャズだ。「そうだ…」と思い出して、『Swings Shubert Alley』をかけた。
1曲目に収録されているのがその「Too Close for Comfort」なのだが、彼は曲が始まってしばらくしてこう言った…。
「アレ?コレってオレたちがさっき演った曲じゃん?」
こっちはそれをわかっていてそのCDをかけたんだけど…。
彼はこの曲を知らなくて、ステージで初見で吹いたというのである。
それに驚くと、「え、なんで?それができなきゃお金は一銭ももらえないじゃん?」と涼しい顔をして言ってのけやがった。
イヤ、音楽家なんだから譜面がスラスラ読めて当たり前なんだけど、こちとら「ロックの国から来た人間」だからして、こういうことに心底驚いちゃうんだよね。
だって、ロックのギターの連中が「譜面」と呼んでいる、コード進行とちょっとしたキメの譜割りが記してあるモノとはワケが違う。
職人ってのはホントにスゴイ。
でも、上には上がいて、モダン・ジャズの開祖にして人類史上最高のアルト・サックス奏者Charlie Parkerは、自身の『With Strings』というアルバムのレコーディングにクラシックのミュージシャンを呼んだ時、彼らの読譜力や演奏能力に舌を巻いたというのだ。Parkerが驚いたということに驚く。クラシックの曲の譜面ってホントすごいもんね。
ま、何はともあれ、家で寝っ転がって、ジャズでもクラシックでも好きなCDでも聴いているのが一番ラクでいい。
これを書いていて思い出したけど、その友人がウチに来た別の機会に飲み過ぎてヒジが滑り落ち、座っていたイスのひじ掛けに脇腹を強打してしまったことがあった。
酔いが醒めてみると、どうにもその脇腹が痛い。
何日経ってもまったく痛みが収まらないので、病院でレントゲンを撮ってみたら見事にアバラ骨にヒビが入ってやがんの。
アレ、手術するほどじゃもちろんないし、治療のしようがないっていうんだよね。放っておくより仕方がないという。
しばらくの間ものすごくツラかった。
ハイ、本番の準備ができたようなので今日の脱線終わり。

115お客さんが入って会場の空気が変わる。

120_2…といたいところだけど、4人とももう完全に音楽に入り込んでいて、周囲のことなどまったく意に介さないようす。

130_2

140v_2

150v_2

160v譜面を掲げて杉本さんが曲を紹介し、レコーディングの段取りが説明される。

170コレ、杉本さん直筆の譜面。
メッチャクチャきれい!このまま販売できる。
愛用の写譜ペンを使用されているとのことだが、コレなかなかうまく使えないんだよね。
私も昔チョットやってみたけど、グチャグチャになっちゃってとてもこうはならなかった。
杉本さんの書く譜面は「読みやすい」とミュージシャン仲間からも好評なのだそうだ。
この譜面書きの作業もかなり性格が現れるよね。

180_2杉本さんらしいハート・ウォーミングかつソウルフルな曲が聴く者の心をとらえて離さない。

200vバックの皆さんも杉本さんの頭と心の中にある音を、正確に自分の担当楽器の音に変換していく。
240
このピリピリ感がタマらんね!

210vプレイバックを聴く。

190
星さんが手直しを希望して、演奏を差し替える。
こんなところも見せてくれちゃうのだ。
でもね、どこがマズかったのかがサッパリわからん!
手直ししてもどこが良くなったのかメッキリわからん!
自分の耳の悪さと才能の無さが身にしみるわい。

220しっかしギター、いい音だな~。
Marshallを敬遠するジャズ・ギタリストもいるけど、全然使い方次第だと思うんですけどね。
John Abercrombieなんて実にいいと思うけどな。
逆にクセのあるアンプだけに、杉本さんみたいに武器にしてしまえばいいのよ。
杉本さん、今度はASTORIA CLASSICだな…絶対お気に召していただけるハズ。

230こうしてベーシック・トラックがライブ感満点でレコーディングされ、後日他のレコーディング・スタジオで若干の手直しが施された。
もちろんそちらもJVMを使って作業が行われた。

250Marshallのジャズ・サウンドにあふれた杉本さん渾身のニュー・アルバム『Tomorrow Land』…あなたにも是非お聴き頂きたい!

10cd

杉本篤彦の詳しい情報はコチラ⇒杉本篤彦オフィシャルブログ

260(一部敬称略 2015年12月26日 都内某レコーディング・スタジオにて撮影)

2016年4月11日 (月)

あの感動をふたたび!~30th Anniversary LIVE 『SHOW-YA BIG 30』 <後編>

30年にも及ぶSHOW-YAの歴史の中で意外にも初めてだった…というステージ上での5人対談で息を整えて、いよいよショウはクライマックスに突入。
30年を30曲で綴る「昭和史」の終盤、まずは藤山一郎の「青い山脈」から…イヤ違う、30年に及ぶ偉大なる「SHOW-YA史」!
コンサートも2/3が経過し、20曲目となる「水の中の逃亡者」は1987年のシングルだ。

10_3後半に入ってもまったくパワーが落ちる気配すらない寺田恵子

J_s41a10491988年の『GLAMOUR』収録の「Keep me in Your Heart」。

40v_keepジャンジャンいくよ~!もう止まらない!
続けて「ギャンブリング」。
この曲は1990年のシングルだ。

50_2フロントで激走する恵子さんをインスパイアし続けるメンバーたち!
仙波さとみ

60v_2中村美紀

70v_3角田mittan美喜

80v_2そして、五十嵐sun-go美貴。

90楽器チーム、mittan、キャプテンと続く3番目のソロはsun-goさんのギター!
ナンカYesみたいでカッコいいね。
Alan White、Rick Wakemanときて、Steve Howeだ。
クレイジーなら、ハナ肇、石橋エータローと桜井センリのデュオ、そして植木等。
ドリフだったらいかりや長介、荒井注、そして中本工事だ。

95vピロピロとシュレッドする「超絶系」ということではないが、sun-goさんは一聴してそれとわかる自分だけのスタイルを確立している。
そういう音楽家が「アーティスト」と呼ばれる。
そして、そのお供はMarshallだ。

100_2Where the rock is created, where Marshall is....ロックがクリエイトされるところ、Marshallあり…と誰かが言ったかどうかは知らないが、sun-goさんはJVM!
sun-goさんが真空管ギター・アンプの素晴らしさを教えてくれる。

10530周年を記念するにふさわしい大舞台に鳴り響く充実のソロ!

120v_2そのsun-goさんの入魂のプレイに惜しみない歓声が浴びせかけられた。

125ここで「私は嵐」!

125_araハードなギター・ソロから矢継ぎ早に飛び出す定番へヴィ・チューンに会場は大よろこびだ。

130_3さとみさんのピックアップ・ソロが炸裂!

140vお客さんもどうぞ~!

460_2
それどころか、恵子さんがステージから降りて来た~!

230_be
「♪あ~ら~し~」をみんなで大合唱!楽しいね~!

240 もちろん、お約束の…

150_2「嵐」ポーズ!これもキマった~!

160MCをはさんで最近の愛奏曲が続々と繰り出される。

170v_mcオラオラ、「OUTSIDER」をお見舞いするぜよ~!

180_2この曲のサビもホントにカッコいい。イヤがオウでも盛り上がるわ!

190SHOW-YAの新しいスタンダード、「流星少女」。

210vお客さんもタオルも準備万端!回せ、回せ~!

220_2お客さんの果てしないパワーと真っ向から向き合う熱演!

30_2

さらに「BATTLE EXPRESS」が続く。

250「♪Show me the power」というよりも恵子さんのパワーを大いに見せつけられる!

260v_2この曲のポイント、キーボードと…

J_s41a0857

ギターのバトルでクライマックスを迎える。

J_s41a0415前の曲に続いてキレッキレのギター・リフから猛然と疾駆するナンバーは「You Turm Me Over」!

305
この曲でもキャプテンが大活躍。
J_s41a0017
続けてsun-goさんが弾くおなじみのギター・リフで本編最後の曲が始まる。
300v_g

「限界LOVERS」だ~!

280_you

リリースしてから26年の間に何回演奏したのか、もはや本人たちにもわからないであろうこのSHOW-YAの代表曲。
この日の演奏はいつもとは異なる感慨深いものがあったに違いない。

325v

J_s41a0871

330v_2

340_2

110v

これで本編が終了した。
この恵子さんの表情!トライアスロンを連続3回ぐらい完遂したような果てしない充実感がほとばしっている!

Rそして、アンコール。
「SHOW-YAを支えてくれるたくさんの人に感謝します。SHOW-YAの旅はまだ始まったばかり…。
SHOW-YAはライブ・バンドです。
皆さんにいいSHOWを見せてあげる…という意味で作ったバンドです。居酒屋で付けた名前だけど…」
…と歌い始めたのは「限りなくはるかな自由へ」。

370v_3

『PROGRESS』収録の1曲。
しっとりとした恵子さんの歌の中に「まだまだやったるぞ!」的な力強さを感じずにはいられなかった。

360そして、いよいよ30曲目!
「FAIRY」~~~!

380v_2ラストを飾る、すなわち30年を締めくくるにふさわしい名曲。

270_be
客席も大興奮だ!

390終幕に向けて全力疾走する5人。

400_2

410v

420v_2

430v_2

440vいつも見慣れたアクションだけど、今日はやっぱり感慨深い!

450

もちろんサオ回しもバッチリとキマった!

470mittanもこの通り!

Img_0420ああ~、とうとう終わっっちゃった~!

350v_4お疲れさま~!
30曲で30年のSHOE-YAの歴史を編み上げた5人は大きな大きな歓声に包まれた。

490客席に降りて感謝の念を伝えるさとみさん。
みんなうれしそう~。
510_2
mittanは「30周年記念くつ」をプレゼント?!

500感涙にむせぶ恵子さん。

520_2「ありがとう~!」と地声で感謝の念を伝えて…

530気合をいれて31年目に突入した。

540v_2終演後、スクリーンに投影されるエキサイティングな写真の数々。
自分で言うのも何だけど、いい写真だナァ。
感動が増幅する!

550おめでとうSHOW-YA!
6月12日、日比谷野音でお会いしましょう!

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

560おわり

(一部敬称略 2015年12月17日 東京国際フォーラム ホールAにて撮影)

2016年4月10日 (日)

【号外エッセイ】 CANTAにて~二十歳の原点

昨日はCANTAの春のツアーの初日。赤坂BLITZへお邪魔してきた。
折しもTBSの季節の看板生特番、『ナントカ感謝祭』と重なって赤坂サカスはすごい人だった。
昨日はおもしろかったナァ~。ルークさんが猛烈にキレッキレで、最高のCANTAを見せてくれた。
外で芸能人がアゴを上げて走ろうが何をしようが、昨日のCANTAの演奏には到底かなうまい。
もちろん、後日Marshall Blogでレポートをさせて頂くので乞うご期待。

さて、ファンの方々が持つトレンドというのはバンドごとに異なるのが当たり前で、CANTAの場合、皆さんが私にまで気軽にお声をかけてくれる傾向がある…ということは以前にも触れた。
「Marshall Blog見てますよ!」
「記事が楽しみです!」
「体脂肪率、高すぎませんか?」
「耳毛が長いですね!」
…とかいう類のヤツね。
マ、後のふたつは冗談だけど、声をかけてくれるのはすごくうれしいし、Marshall Blogに関するお褒めの言葉を頂戴すれば、それがとても大きな励みになってヤル気にもつながってくる。
3_img_0011昨日も多くの方にお声をかけて頂いた。
だからCANTAファンは好きだ。
特に皆さん、ありがたくもMarshall GALAにお出かけ頂いていて、「とても楽しかった!」とか「次回も絶対に行きます!」と笑顔でうれしいご感想を添えて頂いた。
この笑顔が最高にたうれしい。
しかも、すでにレポートしているようにルークさんのチームはメチャクチャ盛り上がったからね!

お声をかけて頂いた中で、おひとり、20歳の女性からこんなお話しを頂戴した。
その方はもちろんルークさんのファンだからして、BLITZにもおいでになっているワケだし、キネマにもお越し頂いたワケ。
「Marshall GALAは本当に楽しかった!」という感想に続けて、こうおっしゃったのだ…
「ルークさんはもちろん最高でしたが、あれだけいろんなタイプの音楽が聴けてすごく面白かった」
この時点でかなりうれしいわね。
そして、ルークさんのチーム以外に「とても感動したグループがあった」とおっしゃる。
あれだけギター三昧のコンサートだ。
音楽離れが著しい世代の若い女性がお目当てのバンド以外に一体何に感銘を受けたのだろうと思い、尋ねてみると…

K_marshall_gala_emblem稲葉囃子がものすごくカッコよかったんです!」
…と我が耳を疑うような答えが飛び出してきたのだ。
そりゃ、我々の世代のリスナーにとってはカッコいいにキマっている。
何しろ四人囃子の音楽なんだから!
ところが、「一触即発」も「なすのちゃわんやき」も今から40年も前の音楽、彼女にとっては自分が生まれる20年も前の音楽だ。
しかし、現在のロックを聴く年代の人がそれらの音楽に魅力を感じるということが証明されたのだ。
「そうこなくちゃ!」…こっちが彼女の言葉に感動した。
いい音楽はやっぱり世代を超えるんだ。
そして、Marshall GALAの目的のひとつが達成されたような気がした。
大きなお世話なのは百も承知だが、ロックも歌謡曲も知らない今の若者たちが不憫でならない。
大人は「売上げ至上主義」でヒドイことばかりする。
つまり、いつもMarshall Blogに書いているように、若い人たちはいいモノを知らされていないだけなのだ。
そのお客さんは稲葉囃子から四人囃子を知って、「プログレッシブ・ロック」というキーワードを得るかもしれない。
その分野の音楽に興味を持って、YesやKing Crimsonに感銘を受けるかも知れない。
すると、「ロックはイギリスなのね?」とブリティッシュ・ロック全般に興味が広がるかも知れない。
今、ビートルズといえば名前しか聞いたことがないけど、このことがキッカケで全213曲を聴くことになるかも知れない。
ハード・ロックにも興味が拡大してLed ZeppelinやDeep Purpleだって好きになっちゃうかも知れない。
反対にテレビで流れているようなロックだけだったら、どうなる?
「ありがとう」と「がんばれ」だけで終わっちゃう。ま、彼女にはCANTAが付いているのでその心配はないが…。
かたやビートルズやLed Zeppelin、かたやどこを切っても「ありがとう」か「負けないで」…人生どっちが豊かになるか考えなくてもわかる。
「古いモノがいい」ということでは決してなくて、「いいモノはいい」ということだ。私の持論ではロックのいいものは1975年までですべて出そろってしまっている。
でもね、我々の時代でもBay City Rollersしか聴かない子は他のモノを絶対に聴かなかった。それもわかってんの。
興味を持つ子は貪欲にいろんな音楽を聴くし、そうでない子は与えられた流行りのものだけで大人しくしている。後者が経済を支えていることも十分にわかってる。
ただ、今、色々な意味であまりにも音楽文化が衰退している風潮が見て取れるので、本気で「温故知新」を考えてみたらどうか?と【号外】を利用して提案しているワケ。

A_dsc_7369 彼女にとってはMarshall GALAを起点のひとつとして素敵な音楽人生を送ってもらいたいと思う。
これがホントの『二十歳の原点』…なんちゃって。
お後がよろしいようで…。

20g
若者よ!
ちゃんとお金を出していい音楽を聴こうではないか!
君たちはまだ何も知らされてはいない。何も知らない。
そして、知らなくていいことばかり教えられている。
いい音楽は、かけがえのない人生の宝物になるぞ!


しかし、これからビートルズやLed ZeppelinやYesを知るなんて、うらやましいよな~。

2016年4月 8日 (金)

あの感動をふたたび!~30th Anniversary LIVE 『SHOW-YA BIG 30』 <中編>

楽し、懐かしのシングル盤コーナーの後はドバっと雰囲気が変わってアコースティック・コーナー。
広いステージの中央で恵子さんとsun-goさんにスポット・ライトが当たる。10_2「ふたりでなつかしい曲を演りたいと思います」と選ばれた曲は1990年の『HARD WAY』から「Blue Rose Blues」。
30v
水を打ったような静けさの中、つぶやくように、そして語り掛けるようにメロディを紡ぐ恵子さん。

20v音楽の場合、経過していった年月の重みはこうした静謐さの中でこそ表現されやすいのかもしれない。
小学校の時の音楽室の壁に「静けさの中からこそ美しい音楽は生まれる」という標語(?)が額に入れて飾ってあった。ベートーベンかなんかの言葉かね?…ま、ガキどもそんなこと知ったこっちゃなかったけど、私はよく覚えている。
それから、ギタリストのUli Jon Rothが「音楽の本当の美しさは『ラルゴ』の中にこそある」と35年ぐらい前の何かのインタビューで言っていたのを覚えている。
まさにそれらの言葉を想起させる2人の演奏だった。

40_2そして、恵子さんのテーマ・ソング的なレパートリー「The Rose」。
これまでも愛唱歌的に何回かステージで披露する恵子さんを見てきたが、アコースティック・ギターでの弾きがたりというシチュエーションが普通だった。

50今日はキャプテンのキーボードを得ていつもとは異なる雰囲気で情感を表した。

60そして、sun-goさんのハモり…コレがまたいい。
観客全員が予想外のアンサンブルに耳を傾けたね。

70v_2sun-goさんがステージから離れ、今度は恵子さんとキャプテンのデュオ。
1986年の『QUEENDOM』から「I can tell you」を披露。

80こうして「静か」コーナーが幕を下ろし、恵子さんがステージを降りる。

90v_2替わって登場したのはmittan!
ここは当然ドラム・ソロ!

100vいつもは最後に打ち鳴らす銅鑼を今日は最初にブっ放す。

110_2そして、いつも通りのパワフルなソロ。

120vSHOW-YAのコンサートの中でも人気のこのパート、「mittan!」の掛け声が会場中に響き渡る。

130_2
クラシック曲をバッキングにソロを展開。

115ドラムの人達みんなコレ好きネェ。
やはりCozy Powellは偉大なのね?中学2年の時にRainbowが初来日して武道館で観たけど…ドラムはあまり覚えてないナァ。
その代り、今日フォーラムでCozyを観た気になったよ!

140_2宙に高く舞うスティック2本!

150vキマった~!

160v_2メンバーが全員揃って、1990年の『HARD WAY』から「Life is Dancing」。

170_2恵子さんはお召し替えでパワー・アップ!

180vコレも楽しくていい曲だな。

190v_2ハードな曲調に散りばめなれたポップなセンスとでもいうのか、ドライブしまくるSHOW-YAとはまた一味違った魅力にあふれている。

200v一転ステージが暗くなり、キャプテンにスポット・ライトが送られた。

210_2キーボード・ソロだ!

220様々な音色を使い、シンフォニックな世界を作り上げる。

230vキーボード・ソロはここ数回のライブではご無沙汰だった。
今日のパフォーマンスは長尺だったのでファンは狂喜したに違いない。

240大喝采~!

250v_2荘厳な雰囲気からまたまた一転してステージは「しどけなくエモーション」でにぎやかに!

260_sido演奏はしどけないことはまったくなく、ソリッドそのもの。
270v「愛さずにはいられない」

280_aiしかし、SHOW-YAのレパートリーってスゴイよな~。掘っても掘ってもいいのがジャンジャン出て来る。

290v_21990年のシングル「叫び」。

300_sakeさらにシングル「孤独の迷路」。

310_280年代から90年にかけての作品で網羅したこのコーナー。
バラエティに富んだ曲の数々で観るものを決して飽きさせることがない。

320v_2それにしても、昔からのファンはうれしいし、楽しいことこの上ないだろうね~。
長年愛聴してきた大好きなSHOW-YAの名曲がワンサカワンサカ出てきて一緒に歌えちゃうんだからね。
私は14歳の時からコンサートに通い初めてほぼ40年が経つけど、ステージで演奏する曲を本当に全部知っていたことってほとんどない…初来日のKing Crimsonと10ccとZappa Plays Zappaは完璧だった。他にもあったかもしれないけど覚えてないな。
あ、初来日のVan Halenも全曲知ってた。デビューしたてでレパートリーが極端に少なかったからね。

330vここで大型トーク・コーナー~!
ステージには5脚のイスが並べられた。
舞台で5人並んでしゃべるのは初めてなんだって。
話題は当然「30周年」のことになるワケで…「デビューした時、30年後にこうなると思っていた?」と恵子さんが問いかける。

340「一生懸命やっていこうと思ってたけど、私が一番最初に辞めちゃってサ、ガハハハ!いろんなことがあって、でも、やっぱりこの5人がいいと思う。
今が一番いいじゃん!」

350v_2「30歳からがホンモノ…って言われていたから、この30周年を迎えてこれからが『ホンモノ』になるんだと思う。未知の世界でワクワクしています!」

360v「(10年後)40周年だから40曲演ろう!とかいうのはヤメようね~!覚えられない!譜面も見えなくなってる。
この30年、色んな人が関わってきてくれた。これは大変なことでとてもうれしいです。音楽とは『力』!」

370v_2「見た目は可愛いけど、毒を吐くよね!」と恵子さんに言われちゃったキャプテン。
イエイエとんでもない。
心温まる感謝と感激の言葉が述べられた。

380v人見知りのmittanからは最初怖がられていたというさとみさん。
車を降りる時に「ありがとう」とさとみさんが言ったことから打ち解けたとか…。
さとさんからもファンや関係者に対してていねいな感謝の言葉が贈られた。

390v…と、皆さん、30年の長きにわたる思い出や感謝の言葉を感慨深く綴ったのであった。
そしてこの後、ショウは怒涛のクライマックスに突入する。

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

400<後編>につづく

(一部敬称略 2015年12月17日 東京国際フォーラム ホールAにて撮影)

2016年4月 7日 (木)

あの感動をふたたび!~30th Anniversary LIVE 『SHOW-YA BIG 30』 <前編>

待ってた?
もう出ないんじゃないかって思ってたでしょ?
イエイエ、私はSHOW-YAファンを裏切るようなことをしません。
いつも会場で「Marshall Blogを楽しみにしています!」とあたたかいお言葉をかけてくださる皆さんのことを裏切る、だなんて、そんな…。
もう一度あの感動を味わって頂こうと思って温存していたのだ!…というのはウソで、もっと早くアップしたかったんだけど、ご存知の通り、色々あって遅くなっちゃった。
ゴメンなさい~!
でも、本当にあの時の感激をもう一度呼び覚まして頂こうと3本立てで構成したよ。
国際フォーラムに来れなかった方にも楽しんで頂けると思う。
好事魔多し。
以前にも書いたけど、こうした連作は<前編>ばっかりにアクセスが集中してしまって、回が進むごとに徐々にアクセス数が減ってっちゃうんだよね。後半の方が絶対いいにキマってるのにサ。
コレ、どうしてなんだろうね?
エ?内容がつまらないからだって?
そういうことか~!…ッて冗談じゃない!
ま、そんなことがないように今回も一生懸命書くからね!
明日の<中編>のアクセス件数が、もし<前編>より少なかったら<後編>のアップはやめようかな~。
そうでもしないと、あの30年に一度しかないSHOW-YAの激演に対して失礼だ!…なんて思いたくもなるぐらいの一大スペクタクルだった!
(こんだけ言っときゃ大丈夫だろう…)

さて、有楽町…開演前の長蛇の列。

10SHOW-YAの30周年を見届け、そして祝おうと大勢のファンが詰めかけた。

20祝い花の数も尋常じゃない!

30いよいよ開場!

Img_0070開演前、VTRの後、炎のSHOW-YAロゴ。そして、おなじみのオープニングのSEが流れる。

40ステージ中央の奥から姿を現したのは…
角田mittan美喜

50v中村美紀

60v五十嵐sun-go美貴

70v仙波さとみ

80v寺田恵子

90vとうとうSHOW-YAの30周年を締めくくる一大コンサートが始まった~!

100その記念すべきコンサートの1曲目に選ばれたのは「OUT OF LIMITS」。

S41a0114 今日は「自分を忘れて、光の速さで限界の彼方へ飛んでくぞ!」ということなのだろう。ノッケから縁起がいい。

110

背後で限界までsun-goさんにお付き合いするのはMarshall。

120キャビネットは愛用の1960BDMと今日は1960Bをプラス。

130ステージそでにセットされているのはいつも通りのJVM410H。
ナンダカンダでJVMはSHOW-YAの歴史の1/6ぐらいはお手伝いさせてもらっているかな?
鼻タカダカですわ。

140足元はこんな感じ。

150これで記念すべき30年目の轟音をブッ放す!

160vへへへ、今回はさとさんも。
むかって左端に赤いライトが4つ並んでいるのが見えるでしょ?

170コレなの。
EDENなの。
EDENのWT-800とD410XSTなのだ!

1802曲目は、欲しいものは…「奪いとれ」~!

210
ステージを自在に行き来するメンバーたち。
記念すべきコンサートにおあつらえ向きの大舞台だ。

2003曲目は「LOOK At ME!」。
最近の定番レパートリーで初っ端を華々しく飾る5 人!

190v

220v

230

240v

250v割れんばかりの大喝采!

260v「SHOW-YA30周年の記念のライブへようこそ!今日はWOWOWの生中継が入っているので失言できない!」と恵子さん。
「今日は30曲でSHOW-YAの歴史を振り返るよ~!」と観客を狂喜させる。
さっそく上着を脱ぎすてた!

270最初のMCの後は最新作『PROGRESS』から…

280クロマチックなイントロのメロディが印象的な「秒殺Crazy Love」。
曲も胸のすくドライビング・チューンなんだけど、コレ、歌詞がスゲエんだよな。ちょっとドキドキしちゃう?

J_s41a0167 得意の1弦開放を利用したsun-goさんのギター・ソロが炸裂!

300つづいてキャプテンのオルガン・ソロ!

310同じく『PROGRESS』から「SIGN」。

320vこれまたmittanのドラムがグイグイ来ちゃうスピード・チューン。

310_signみんなのコーラスも大フィーチュア。
SHOW-YAのコーラスって好き。

330sun-go+Marshallの轟音でキメるギター・ソロ!

350v

次のセクションでは、「SHOW-YAには30年の歴史があります。なつかしい曲をチョットだけ!」と、まずは1989年のアルバム『Outerlimits』から「TROUBLE」。

360_troubleお~、正統派ブリティッシュ・ロック・リフ!
問答無用でカッコいいわ!

370v結局こういう曲を演ってビシッと決まるガール・バンドってSHOW-YAだけなんだよね。
今と違って、当時は機材も前時代的だったので、本当に演奏能力が高くないと人前にでることなんかできなかった。コピー・バンドはライブハウスなんかに到底出られない時代。
ホント、SHOW-YAは『土佐日記』状態だったと思う。

380お次は1990年の『HARD WAY』の1曲目の「Metallic Woman」。

390v_metallicこれまたブリティッシュ・ハードの権化のようなへヴィ・チューン。

400vここでガラリと変わって、また『PROGRESS』に戻っての「Always on your side」。
今日初のバラードだ。
恵子さんの祈るような歌と…

410v_alwayssun-goさんの泣きのギターで会場は一気にセンチメンタルに…。
コレいい曲だな。

420v恵子さん曰く、「寂しい女のバラード」や「愚痴ぽい女が多かった」とか…。
そんな感じにはまったく見えませんが。
「ここからはシングル曲がイッパイ出てきます。『限界LOVERS』からしか知らない人もいるみたいだけど…(その前にもいい曲がいっぱいシングル・カットされてんだから耳の穴かっぽじってよく聴きやがれ!熟女なめんなよ!)…シングルのコーナーいってみよう!」
あ、( )の中は私の勝手な想像ですから、恵子さん、気にしないでね!

430vで、人気のシングル・コーナーの最初の曲は1985年「素敵にダンシング」のB面「AU REVOIR」。

440_au1985年つーことはまさに30年前!

450vB面とはいえ、こんなハード・ロックがシングル盤に収まっていたんだからいい時代だよね。
30年前か…サラリーマンの第一歩を踏み出した年だよ。
時折触れるように、私はsun-goさんと誕生日が一日違いなんだけど(sun-goさんが一日だけ妹)、sun-goさんって私が頭を横分けにしてた時からSHOW-YAやってんだもんな。スゴい。
私はというと、大学出て、地味ながら比較的大きい会社に潜り込んだので、定年まで勤めて、社長とは言わないけど、ま、せいぜい事業部長ぐらいにはなりたいな…なんて思ってたアノ頃。ちっちぇ~夢だったな。
今ではMarshall。イベントの司会までやっちゃって…。
そしてカメラを何台もブラ下げてSHOW-YAのコンサート会場を駆けずり回ってる!…一体今の自分の姿を誰があの時想像できようか…マジで今の自分でよかったわ。
これも音楽の魔力のせいなのだ。そういう意味ではSHOW-YAと同じ…ということにさせて頂こう。30周年でめでたいから。

J_s41a0389 シングル・コーナーの2番手は1987年の「その後で殺したい」。

470v_sono今も「夜のヒットスタジオ」とまったく変わらない!

480そしてこのコーナー最後は今でも時折セットリストに組み込まれる「ONE WAY HEART」。

490_oneこの曲は1986年のリリースだ。
くどいようだけど、私は仕事で富山にいた頃だ。寂しかったナァ、ひとりぐらしは。もう二度とイヤだ。
この頃SHOW-YAって富山に来てくれたかな?
この頃、富山の総曲輪(そうがわ)のジャズ喫茶にJohnny Griffinが来てビックリした。30年前でチケット代が8,000円もしたので行かなかったけど。

J_s41a0139 ホント、歴史ってスゴイ。
そのスゴイ歴史に生きる5人なのだ。

51030年の時を経て古くなるどころか、まったく新鮮。

520今でこそ聴きたい曲ばかりではあるまいか?

530v_soloナゼSHOW-YAが現役でバリバリにできるかを証明したかのようなコーナーだった。

540vSHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト

Img_0016 <中編>につづく

(一部敬称略 2015年12月17日 東京国際フォーラム ホールAにて撮影)

2016年4月 6日 (水)

Metal Never Die!~ TORNADO-GRENADEのファースト・フル・アルバム

夜中の廃工場。
時は2月の上旬。
遠いわ、寒いわ、眠いわ、の三重苦を乗り越えてでも行く必要があった。
ナゼならそこにMarshall、NATAL、EDENがあったから。
そう、私にとってはチョモランマであり、K2であり、カンチェンジュンガなのだ!
そして、TORNADE-GRANADEの連中が待っていてくれたから。
ここは3月23日に初めてのフル・アルバムをリリースしたTORNADE-GRANADEのプロモーション・ビデオ撮影の現場なのだ。

10これがそのファースト・フル・アルバム。
タイトルは『LOVERUPTION』という。
「love」と「-ruption」を組み合わせた造語かな?「loveruption」なんて英単語は存在しない…ハズ。
「-ruption」というのはラテン語を語源としていて、「破砕」とか「破壊」を意味する。
だから「失恋」という意味かな?
でも、アルバム冒頭の序曲的インストゥルメンタルのタイトルは「Love Eruption」となっている。
「eruption」は「噴火」という意味なので、やっぱり「爆発する愛情」っていう意味なんだろうね。

アルバム全体を通して聴いて、テーマは「愛」ということなのだろうが、私にはこの若い5人組の「へヴィ・メタルへの愛情」と見て取った。
以下、『LOVERUPTION』については逐一触れていく。
240cd
さて、完成したビデオは最後に見て頂くとして…。
そのビデオに出演しているモデルさんも現場に来ていたのでハイ、ポーズ…はいいんだけど、かわいそうに、寒そ~!
現場が「廃工場」と聞いて、こっちはモモヒキはいてセーター着て、ダウンを決め込んで行ったワケ。年取るといったん風邪引くとなかなか治んないだよ。
それなのにこの真冬の真夜中、火の気のないところで肩出しちゃって…風邪ひかなかったかしら?
どうもありがとう!

20vバンドさんはめ~いっぱい元気!
ヤル気満々だ~!
若いって素晴らしい。
だいたいコレで夜中の12時チョット前。
いつもなら完全に床に入って本を読んでいる時間。文庫の2、3ページも読めば一発で眠くなる時間だ。

30

ボーカルの塚本"JOE"旭。

40vギターの松浦カズマ。

50v同じくギターの真壁雄太。絶対に人見知りをしない。

60vベースの寺沢リョータ。

70vドラムのドラゴンシャドウ村田。

80v収録するのはアルバムのリード・チューン「Love Never Dies」だ。

90「love」は抽象名詞で数えられないので、動詞に三単現の「s」をつけることができない。にもかかわらず「dies」としているのは「ひとつの愛の物語」ということなのだろう。

100冒頭で触れた通り、このアルバムには「愛」や「Love」という言葉がふんだんに盛り込まれている。

110親しみやすいメロディにあまりにも甘ったるい純愛物語…。

130そんな激甘テイストが超激辛のテクニカルでシャープなメタル・サウンドと絡みあう。
コレガいい。
140vこの辺りは我々の世代のロックにはまったくあり得ない感覚だ。
現実的に我々が若い頃には絶対にこんなロックの曲はあり得なかった。
ロック・チューンに「愛」なんて言葉を乗せるのは御法度だったのだ。それは歌謡曲とフォーク、あるいはニュー・ミュージックの仕事だった。
まず、このあたりの感覚がおもしろい。

150vMarshall Blogでは、よく「今の世代の感性を生かした上での温故知新」を実践する若いバンド期待していることを書いているが、このバンドはそのひとつの理想形だと思っている。

170v
サウンドとしては、伝統的なハード・ロック・サウンドと遠慮会釈のないシュレッディングで特段新しいものないが、コレでいいのよ。
「新しい」ということだけがいいというワケでもないし、「新しい」と思ってやってるつもりで、おもしろくも何ともない音楽いかに多いことよ。
170

黄金時代のロックのテイストをそのまま復元している若いバンドもいて、それはそれでとてもうれしいのだが、チョット違うような気がしている。
ナゼなら、70年代のサウンドが聴きたければレコードやCDで実物を味わえばいいワケだし、当時のホンモノの空気感を体験している世代は(私だけかもしれないが)、はるかに年下の若いバンドのそういうサウンドに違和感を覚えてしまうことにある時気がついたのだ。
そう、コレは「空気感」の違いとしかいいようがなくて、そうしたバンドのストイックな姿勢に息苦しい印象を受けてしまうのだ。
まったくうるさいことを言うジジイだ、私は。

160vそういう意味ではTORNADO-GRENADEはゲーム世代の、アニメ世代の、スマホ世代しかできない「肉食ロック」をノビノビと演っているように見えるのだ。
例えば8曲目に収録されている「Love Bliazzard」。
ブギである。
これまたいつもMarshall Blogに書いていることで、令文さんの受け売りでもあるが、「最近の若いバンドには『3』の感覚が欠落している」…つまり若いバンドはシャッフルやブギを知らないのではないか?ということなのだが、TORNADO-GRENADEはドロッドロの愛の言葉を乗せてブギを演奏して見せている。
しかも、胸のすくようなハードなブギだ。
そう、Status Quoのように演奏する必要はない。
ナゼなら君たちは若いんだから。
フト考えたのは、この曲のタイトルはリョータくんからお父さんへのプレゼントかな?と一瞬思ったのだが、JOEくんの作品なので私の期待は邪推に終わった。

190v本人たちにとっては不本意かもしれないが、私なんか彼らのステージを見ていると、カッコつけているのがカッコ悪くておもしろいし、カッコつけていないところが自然ですごくカッコよく見える…。
だいたい「♪荒神見ない、荒神見ない」なんて料理を忌み嫌う曲かと思っちゃったよ。
そうしたら「Cause in Midnight」だった。
ちなみに「荒神様」は台所の神様とされている。

180この2人のギター・アンサンブルも見事だ。
最近雄太くんはJubileeを愛用して、お揃いのグレーのキャビを狙っている。

200収録曲すべての編曲を担当しや数曲の作品を提供しているカズマくんは1987で「Marshall Eruption」してくれている。

210もう、眠くて付き合っていられないんで、トットと失礼させて頂いたが、撮影は朝まで続いたようだ。
あ~、早く帰って来てヨカッタ。

220お待たせしました!
それではトクとご覧あれい、「Love Never Die」!

上で触れた以外にも聴きどころ満載の若メタル。
是非、ご注目頂きたい。

240cd

TORNADO-GRENADEの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

230
(一部敬称略 2016年2月上旬 埼玉某所にて撮影)

2016年4月 5日 (火)

【号外】 Remembering the Guv'nor!

4月5日はMarshallの創始者、Jim Marshallの命日だ。
あれからもう丸4年…本当に月日が経つのが早い。
ジム、先月のMarshall GALA大盛況でしたよ!
あなたにも観て頂きたかった…。

Jcm 4月5日にはジムに関するMarshall Blogの記事を読み返すことにしている。
どれも拙文でお恥ずかしい限りだが、こういうのを残しておくのはいいことですな。
その時は覚えていても、次第に忘れていってしまうから…。

<Marshall Blog : Jim Marshall関連の記事>

ありがとうジム・マーシャル!<前編>~I Remember Jim!

ありがとうジム・マーシャル!<中編>~I Remember Jim! 2

ありがとうジム・マーシャル!<後編>~I Remember Jim! 3

ジム・マーシャルの生涯を祝う会

【イギリス‐ロック名所めぐり vol.1】 マーシャルの生まれ故郷<前編>

【イギリス‐ロック名所めぐり vol.2】 マーシャルの生まれ故郷<後編>