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2016年4月14日 (木)

ROCK 'N' ROLL RESEARCH (マーシャル編) vol.2~<前編>スランキーサイド&メリケンバンド

「やっぱり新年はリサーチしないと始まらないネェ…」とは吉祥寺エリアにお住いの方々の年明けのごあいさつ。
…なワケないか。
いよいよMarshall Blogの「ライブ・レポート」も本格的に2016年に入ったよ!ッて遅っせ~。
ゴメンね。でも内容は濃いからねッ!
とにかく去年の1月の「ROCK 'N' ROLL RESERCH」なるイベントが好評で今年も開催の運びとなった。

10今年も発起人はこのお方。
いつもどうもありがとう、小山さん!

C_s41a0147_2

出演はハッキリ言って昨年とまったく同じ。
みんな健康でヨカッタ!
昨日のプログレシブ・ロックとは極北の、ロックのロックたる魅力にあふれたゴキゲンなチームばかりだ。
まずはスランキーサイド。

20ギター&ボーカルのナベジ。

30vベースはトトキ。

40vドラムはヒジカタ。

50vプリミティブなロックとブルースの溶け合ったシンプルなサウンドは、まさに楽しむためにあるもの。
90
ナベジさんのMarshallサウンドがこのバンドにまたピッタリなんだ!

60v昨年はリンゴ・ロゴの1959のフルスタックだったけど、今年は普通の1959に1960BXのコンビがステージ上がった。

70vトトキさんが使っているのはEDEN WT-800とD410XSTのフルスタックだ。

80v1曲目は「明日になっちまう」。

100「日本のロック」の原型とにいえそうなサウンドにはあり余るパワーを感じる。

110v2曲目は「What do you Want」。
The Doorsの「Break on Through (to the Other Side)」みたいなストレートな爽快感がタマらん!
このDoorsの曲、Jim Morrisonが途中で私のことを呼ぶんだよね。「シゲ!」って。
180v
Marshallとジャズマスターのコンビネーションで説得力のあるソロを展開するナベジさん。
ギター・ソロは音数ではないことを教えてくれる。

130v「ロックンロールはブルース」と歌い出した曲は「ブルースが足りないぜ」。
Robert Johnsonでもいい、Muddy Watersでも、三大Kingでも、誰でもいい。
ブルースの巨人の音源を聴かせて、「それとロックが地続きになっている」と説明して、「あ、そうだったんスか?」と理解して納得する若いミュージシャンなんて今はいないだろうナァ。ビートルズも知らないんだからブルースに興味すら持たないのが普通だろう。
若いミュージシャンは圧倒的に音楽のリサーチが足りない。イヤ、若い人達には必要ないのか…ブルースは。なぜかというとブルースと関係ない音楽を聴いてきたからだ。
要するに今のロックには「ブルースが足りない」のだ。
あ、ちなみに何時も書いているように、私は特段ブルース好きではありません。でも少しは知ってる。必要だから。

140雰囲気もノリもバツグンのリズム隊もスランキーの大きな魅力だ。
120v
今回はイベントを通じてNATALを使用して頂いた。(コヤマさん、ありがとう!)
うれしかったのは、キットを見せた途端、出演者の多くの方がNATALをご存知で、「オ!コレってあの評判のいいドラムじゃん!」と声を上げてくれた方がいらっしゃった。
うれしいわ~。
音や品質の評判が広まっているのはありがたいことこの上ないのだが、読み方がまだまだでございましてね。
NATALは「ナタール」。
ナタルでもネイタルでもありませ~ん!
ナタール、よろしくお願いします!

150「葬列にまぎれこめ」。

160v「葬式」の類の言葉が曲名に使われるのは珍しい。Elton Johnぐらいしかパッと思い浮かばないナァ。
スランキーのこういうセンスがまたいい!

190

5曲目は「どうしたもんだい」。

170「そろそろ皆さんのロックンロールはリサーチできましたか?」と、ライブ告知をして最後のコーナーに突入する。

200v

「Ready to Rock」。
サンハウスの「なまずの唄」風のノリが気持ちいい。
「なまずの唄」はRobert Petwayの「Catfish Blues」からMuddy Watersの「Rollin' Stone」、サウンド的にはThe Kinksの「Milk Cow Blues」あたりを吸収しているワケなんでしょう?その元はSleepy John Estesだ。
でもコレでいい。
だって、もうこういうのは人類の音楽的財産じゃん。みんなで共有して遺産を伝承すべきだと思うんだよね。
The Rolling Stonesって名前だってこういうところから出てきているワケだし。
70年代前半のハードロックあたりまではこういうエキスがふんだんに盛り込まれていたのに、誰がこういう流れを断ち切っちゃったんだろうね?やっぱりパンク/ニューウェイヴあたりのところなのかな?
私は「さくら」より「なまず」の方が全然いいナァ。
そういう意味でもスランキーサイドに拍手を送りたい。

210

220

230vナチュラルなステージ・アクションもバッチリで、ライブハウスのステージに上がっている憧れのお兄さんたちを観ていた高校生の時の気分にしてくれる。

240スランキーサイドの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャルウェブサイト

250vナベジさんが最後に言い放った…「ロックンロールはMarshallがあるだけでいい…」
けだし名言!(一昨日はジャズもMarshall!なんて言っていたクセに)
スランキーサイド、リサーチ完了!

260v続いての出番はメリケン・バンド。
ここまでは出演順も昨年と同じ。安定のプログラム!

270コヤマタケシ

280vギターのKAPPA。
去年はレスポールだった。

290v今年のMarshallはJMP期の2203と1960A。

300vベースのJUN。

310vドラムはSONNY。

320vもうね~、ココはスゴイよ。
ロック魂があふれすぎちゃって、どうにも収集つかないことになってる。

330ボーカルの人に合わせてバンド・メンバーが想定外のハイテンションぶりを見せてくれるのだ!

340前回「ウチのバンドはコードが3つ、キーはE、リズムはほとんどシャッフル」なんて言っていた。
コヤマさんのいでたちや、イベントのタイトルからしていわゆる純粋なロックンロールと思いきや、実は結構なんでもありのハード・ロック。
プレスリーがハード・ロックを演ったらこうなります…っていうか、ミック・ジャガーがツェッペリンで歌ってるっていうか…。
そのミックス具合がこのバンドのオリジナリティをうまく弾き出しているのよ!

360v
80年代のMarshallの宝刀、2203の分厚い歪みが快感!

350v何しろひとっところに収まっていないコヤマさん。写真はほとんどカメラ目線だ!

3702曲目ではハーモニカを手に取った。名手である。

410v
コヤマさんはマイクを通して、10ホール・ハーモニカ(確か「ブルース・ハープ」という言葉はどっかの登録商標だったような…)をMarshallにつないでブロウする。
お気に入りはBluesbreakerとのことだが、持ち運びも大変なので、このシリーズではClass5のヘッドを使用している。
Marshallのリサーチに余念がないコヤマさんのこと、今はASTORIAに興味をお持ちのようだだ。ASTORIA CUSTOM(赤いヤツ)あたりでブカブカやったら相当カッコいいだろうな。
420v
「皆さん、うるさいですか~?50すぎてもこれだけ暴れてま~す!」

380コレぞロック・シンガーのお手本だよね。
ホントにこういう人がステージ・フロントに立つ機会が減ってしまった。
480v
こういう人とは「さくら」も「がんばれ」も関係ない人のことだ。すなわちロックンローラー!

400v
かれこれコヤマさんと知り合って10年が経つ。
出会いは名古屋で開催して頂いた「Marshall Mania」というイベントでのことだった。
そのイベントのレポートがあるので再掲しておこうっと!


Marshall Maniaに関する記事はコチラ⇒Marshall Mania 2

390初っ端から全力疾走のノリノリ状態だが、2曲を演奏してますます温度が上昇する。
天ぷらで言えば揚げ頃の180℃か?とんかつならそれよりチョット低めか?いずれにしても沸点がとっくに超えている。

430JUNさんもジャンジャン服を脱ぎ棄て大熱演!

520
はじめはこんな感じだったのに…

Img_0190 すぐにこんな感じ。普通の下着かと思ってビックリした!
JUNさん、1/3ぐらいは客席に降りてプレイしていた!

S41a0210 KAPPAさんのソロもバシバシきまる!
500

ここでもNATALが大活躍。
NATALバーチの鳴りのよさがメリケン・バンドのロック魂を揺さぶる!

C_s41a0282 メリケンバンドもチャンとブルースの芳香を放っている。
この声で「Walkin' Blues」みたいなのを演られるとやっぱりカッコいいよね。

470持ち時間イッパイに、歌って、弾いて、踊って、暴れて…ロックのコアに触れたひとときだった。
メリケンバンド、リサーチ終了!

490vメリケンバンドの詳しい情報はコチラ⇒Meriken Band official website

540<後編>につづく

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2016年1月9日 吉祥寺ROCk JOINT GBにて撮影)