【Marshall GALAレポート】 vol.13 : ジョナサン・エラリーとフィナーレ!
全出演者の演奏が終わったMarshall GALA。
ジャム・セッションをご期待頂いていたお客さんには申し訳ないんだけど、ハナっから組み込む気はなかったのです。
だ~って、これだけの人数だからして、出演者を呼び込んで、セットして、曲を初めて、ソロを回して…なんてやってるとすぐに30分ぐらい経っちゃうもんね。あれ以上大幅に上演時間を延ばすことはできない。
それと、4時間ギター浴をした後に延々と続くソロ回しは実際シンドイでしょ?
ショウの冒頭に「ゲップが出るほどギターを聴かせます」と確かに言ったけど、ゲップ以上のモノが出ちゃったら大変だからね。
これだけのすごいメンツゆえ、おもしろいと思われるアイデアを他にいくつか考えたんだけど準備と時間のことを考えて諦めた。またいつか。
実は、Marshall GALAは普段から「こうだったらいいな…」と思っているコンサートの類の在り方を実践した実験の場でもあったのです。
それを記しておくに…
★転換について
まずは、とにかく転換時にお客さんを退屈させないこと…コレ当然。
ま、私の下手クソなトークで大変恐縮だったけど、いかがでしたでしょうか?
本当のことを言うと、台本にあるセリフや話題を大分カットしたの。台本は転換が長引いてトークで引っ張らなければならない事態に備えてあったのだ。
まだまだ私にはしゃべりたいことが山ほどあったのだ~!
しかし、あまりにも優秀なスタッフさんのおかげで、予想よりはるかに転換タイムが短かくて済んだのです。
動画を見てみると、転換が終わって演奏の準備ができているにもかかわらず私がしゃべり続けているシーンが何回かあった。
ミイラ取りがミイラになってしまったのね。これらの部分をカットしていれば15~20分は上演時間が短縮されていたかも…。
★イス席
イスに座ってジ~ックリと音楽や達人の至芸や極上のサウンドを味わって頂きたかった。
もちろん「上演時間が長い」ということもあった。
何も大騒ぎするだけがロック・コンサートじゃなかろうて。
そして、それに十分に値する素晴らしい演奏だった。
写真はスタンディングの時の方が撮りやすいんだけどね。
★スモーク
「今日のステージがノン・スモーク」であることを告げると、多くのお客さんが笑顔でうなずいてくれたのが舞台から見えた。
いくら照明の効果を狙うにしたって最近はスモークたき過ぎだってばよ!
お客さんはコンサートが終われば忘れてしまわれるんだろうけど、撮った写真を後で見て驚くことがある。アレ?会場って富士山頂だったっけ?…みたいな。
もちろん撮っている時もスモークの濃淡は大きな問題だ。
グレースに聞いたけど、イギリスではアレを有毒視している向きもあるようだよ。
Marshall GALAの場合は写真の撮れ高を考えて使わなかったんだけどね。何せひとバンド15分しか時間がなかったから。
…ということを説明しているのが下の写真というワケではないが、とにかく皆さん最後までお付き合いくださってありがとうございました。
で、フィナーレ。
もちろんこのまま私のあいさつだけでは終われない。
ヨカッタ~、みんな帰らないでまだ残っててくれた!
ありがとうD_Drive~!
お疲れさまでした~。
Neo-Zonkはリハーサルの順番が一番最初だったからね、かれこれ11時間ぐらいココにいることになる。
THE SHRED MASTERSもお疲れさまでした~。
カッコよかった~!
もう大分前のことのようですな。
楽しそう!
ココでMarshall社の社長、ジョナサン・エラリーがサブ・ステージから登場する。
大きな拍手に迎えられて、「Good evenig…good-bye!」で挨拶は終了。爆笑。
「第一回目のMarshall GALAを楽しんで頂けましたか?今晩素晴らしい演奏をしてくれたアーティストの皆さんに心から御礼を申し上げます。
(出演者に向かって)どうもありがとう!
こんなスペシャルなイベントを開催させてくれた東京キネマ倶楽部にも深く御礼申し上げます。
転換の際、目を見張るべきチームワークで一生懸命動いてくれたバックステージ・クルー。どうそ皆さん、バクステージ・クルーの方々にも大きな拍手をお願いします。
そして、もうひとつお礼を言いたいのは…私の大親友…
今夜のホストを務め、このイベントを実現させた…シゲに!」
どうもありがとうございます!
実はココの部分、ジョンは「compere」という言葉を使った。
勉強不足ゆえ私がわからなかったため、ジョンは「ホスト」と言い直してくれた。
「compere」はイギリス英語。
「比較」の「compare」と同じ発音で、テレビやラジオの司会者、またはこうしたバラエティ・ショウのMCなんかを指す言葉なのだそうだ。
失礼しました!
とにかく、うれしいな~!
ココに自分の身内からの謝辞を書くのは照れ臭いけど、記念と記録にと思い、イギリス流にやらせて頂いた。
欧米の人って自分の家族や、会社の上司や部下を遠慮なく讃えるんだよね。
「愚妻」とか「出来の悪い部下」とか「バカ部長」なんて直截的なことは絶対に口にしない。
うれしんだけど、チョットチョット、帽子が脱げそうだよ~!マズイってば!
そういえば、前日にひと通り台本やステージのプランを見せた時、ジョンもグレースも口を揃えて私にこう尋ねた。
「グッドジョブだね。ショウの内容はよくわかった。ハード・ワークに心から感謝するよ。で、ところでシゲの出番はどこなんだい?
「ハ?何ですか?司会をするんですけど…」
「それはわかっているよ。私が訊いているのは、君がどの場面でギターを弾くのかということだよ!」
オイオイ、弾くワケねーだろ!こっちは司会だけで目一杯なんだから!
向こうの人達はコレをやっちゃうんだよね。スタッフが平気で登場しちゃうの。
こちとら段取りや司会でそれどころじゃないっつーの!
何しろ、スモークを止めて、ノドから手が出るほどやりたかったスチール撮影すら諦めたんだからサ~。
そもそも、私が尊敬しているミューシャン達に混ざってギターなんか弾くワケないじゃん!
でも、そんなこと言われるとうれしいもんです。
そして、ジョンは自分のあいさつをこう結んだ。
「皆さんお越しいただきましてありがとうございました。いい夜なったことと存じます。
次の…第2回目のMarshall GALAを心待ちにしております!」
「エ~?!」
お客さんからは大歓声を頂戴した!…のはありがたいんだけど、マジ?!
私が手にして一生懸命説明しているのは赤いMICRO AMP、MS-2。いわゆる「小マーシャル」。型番としてはMR-2R。
コレが普通バージョンのMS-2R。
ゴールド・パネル、ゴールド・トップ・ノブ、ブラック・フレット・クロスにホワイト・ロゴ。
コレが私が手にしていたMarshall GALAのためのスペシャル・バージョン。非売品。
出演者へのお土産をお願いしたら、ジョンが考えて特別に作ってくれた。
コレにジョンの直筆サインを入れてもらった。
日付はグレースの書。
「何式」で日付を入れるかと訊かれ、当然イギリス式でお願いした。
06年3月2016日ではない。
このサイン入れの作業がまた大変だった。
区営の会議室を借りたんだけど、あいにく和室しか空いていない。
ま、アッという間に終わるでしょうから、とイスなしでガマンしてもらった。
かしこまって作業にあたるジョン。
家内が箱から出す→ジョンがサインする→グレースが日付を入れる→乾かす→家内が箱へもどす…という工程。
セッセ、セッセ。
コレが思ったほどに簡単ではなくて、存外に手がかかる!
NATALの輸入代理店であるラブレアトレーディングの高野さんも手伝ってくれた。
だんだんジョンの腰が浮いてきた!
正直驚いちゃったんだけど、初めうちはかしこまっていたんだけど、やっぱりダメ。
アグラもまったくNGで、彼ら、5分と足を曲げて座ってられないことが判明。
サインするのは造作ない作業なんだけど、何しろ足がどうにもツライらしいのだ。
しまいにはふたりともホントに「ヒーヒー」言い出しちゃった!
ゴメンね。
でも、欧米へ行ってみるとわかるが、運動をする時は別にして、向こうの人って日頃の生活で朝起きてからベッドに入るまで90°以上ヒザを曲げることがないんだよね。せいぜいトイレで便器に座る時ぐらい。
ちなみにジョンは生まれてからこれまでにただの一度も地震の経験がないそうだ。
セッセ、セッセ。
シルバー・パネルにシルバー・トップ・ノブ、LCフレット・クロスにゴールド・ロゴ。
シルバーは昨年復活を果たしたSilver Jubileeを意識してのチョイス。
型番もうれしい。
「R」の代わりに「MS2-J」と日本向けを表す「J」が入っている。
全世界でココだけのレア・バージョンだ。
コレをステージで皆さんに謹呈させて頂いた。
ステージ上手、奥の方から…Yukiちゃん。
ハイ、Chiikoちゃん。おめでとう。
あ、ギタリスト以外、ベーシストさんもドラマーさんもキーボード・プレイヤーさんも同じものが贈られた。
ヒロアキくん。
またホーム・レコーディングで使ってくれるかな?
オオ~っと!三宅さん思わずジョンをハグハグ!
CONCERTO MOONの二人はお土産に夢中?!
依知川さんには今度「書」でMarshallを表して頂こう。「麻亜紗瑠」かな?平仮名もいいな。
それを額縁に入れてジョンの社長室の壁に飾って頂こうではありませんか!
あいちゃんはさっそくキーボードをつないで使った動画を投稿してくれた。
みんなの思い出のアイテムになるとうれしいナァ。
最後の最後に久しぶりにアレをやらせて頂いた。
「アンプはMarshall!」のコール&レスポンス。
私「アンプはッ?」
お客さん「マーシャルッ!」
なんてノリのいいお客さんなんだろう!
ご協力ありがとうございました。
そして、長時間お付き合いくださいましたことに心から感謝申し上げます。
おしまい!
Marshall GALA2でお会いしましょう?!
やっぱりチョットしゃべり足りなかったナ…。
コンサートは終了しましたが、明日<番外編>をアップします。
(一部敬称略 2016年3月6日 東京キネマ倶楽部にて撮影 ※撮影:Nica Azuma ※お写真を提供してくださった方々、ご協力ありがとうございました)