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2015年3月23日 (月)

芸術の春・依知川風人の世界~ASAKUSA COLLECTION vol.2から

コンピュータに向かって一日座って作業をするのはいいんだけど、足腰が弱っちゃって…。
ということで寸暇を惜しんでウォーキングにいそしんでいる…なんて言うとさぞかし懸命に運動しているように聞こえるかもしれないが、さにあらず。
ハッと気がつくと夕方になってしまって、やれ寒いだの、天気が悪いだのと運動ギライの輩は常にサボりがちなのである。
それでも、ウチの周囲は歩くに魅力的なコースが少なくなく、もっとも回数多く歩き回っているのが下の写真のエリアである。
隅田川は不幸にして関東大震災と東京大空襲という2大惨劇の舞台になった場所であることは重々承知しているが、吾妻橋から厩橋の方面に見える光景は、お茶の水の聖橋から見る秋葉原方面の景色と並ぶ私のお気に入りの「よき東京」の風景なのだ。
隅田川にかかる橋はロンドンのテムズ川にかかる橋と同様、どれも形式が異なり、「大都会を流れる大きな川」という共通項もあって、イメージをダブらせてしまうが、これら隅田川の橋が大正11年の海軍軍縮条約の産物として架けられたことはあまり知られていないようだ。
このあたりの話しはまた別の機会に触れたいと思う。

10そのウォーキング・コースにこんな施設があるとは知らなかった。

20浅草水上バスのりばの裏にある…

40「隅田公園リバーサイドギャラリー」という台東区の施設。

60v_2 ここで3月21&22日の2日間にわたって開催されたのが『ASAKUSA COLLECTION』というアート展。
略して「アサコレ」だ。
今回で2回目の開催となる。
「芸術」は秋だけじゃないつーことよ!
ちょうどfacebookでは、作家が自分の作品を1日3つずつ5日間公表していき、知り合いのアーティストを紹介してバトンを渡し、アートの輪を広げていく『5 DAYS ART CALLENGE』というアート・ムーブメントにちょうど参加しているところ。
え、私が一体何のアーティストかって?
それはコッチを見てチョーダイ!
Shige Blog】 5 DAYS ART CALLENGE <DAY1>

50_2さぁ、アサコレにお邪魔してみよう!
「うなぎの寝床」のように細長い空間に42組のアーティストが自慢の作品を披露した。
アートの他にもファッション・ショーや音楽やコメディ等々、出展出演者は総勢60にも及ぶ。
入場無料。

70お目当てはコレ。
依知川風人という書道家の展示だ。

80このお方が依知川風人さん。
なんで、書道家がMarshall Blog?と不思議にお思いの方もいらっしゃるかもしれない。
実は依知川さんは近藤真彦や沢田研二のバンドにも在籍していたベーシストで、長年EDENのベース・アンプを愛用してくださっているのだ。
そして、依知川さんのバンドは、ギターの方も1987をご愛用頂いているBARAKAというトリオ・バンド。1997年の結成以来、北米、ヨーロッパ、アジアの各地で演奏を重ねてきたベテラン人気バンドだ。
その依知川さんのもうひとつの顔がこの「書道家」なのだ。

90v 隅田公園は「桜」の名所。もうソロソロ咲き出すころだ。
ということで桜をモチーフにした作品が並ぶ。

100私、実は達筆なんです。父も祖母も字がウマかった。
もちろん自分ではそうは思わないけど、以前は事務所で、誰が書いたかわからないきれいな字のメモは大抵私のところに持って来られて、私が書いたものかと確認されたものだ。そのメモの字は大抵私が書く字より数段上手だったけどね。
ま、字に自信がないワケではない。でもそれはペンの話し。
毛筆となるとまったくダメ。
冬休みの書初めの宿題がイヤでイヤで仕方なかった。

160
だから、こうした依知川さんの作品を目の当たりにすると圧倒されるね。

170
力強い中にとても柔らかで可憐なテイストが見え隠れしているところが何とも魅力的だ。
180v
これは連作。
「春」、「麗」、「隅田川」とくれば滝廉太郎の「花」だ。だから真ん中の楽譜も「♪ソ~ソド~ドレドシラソ~」と「花」のメロディになっている。
ベーシストなのにト音で書いてくれているところがうれしい。

110カリグラフィだけでなく、こんな抽象画も手掛けている。

130v コレなんかちょっとジャクソン・ポロック風?

135v 照明の関係で、正確な色が出ないのが惜しい。

140Miles Davisの『Kind of Blue』のオリジナル・ライナー・ノーツはピアニストのBill Evansが書いているが、そこに「Japanese visual note」のことが書いてある。
その中でEvansは「そのアーティスト(実際に「artist」という言葉を使っている)は、無意識で、自然でなければならない」、「不自然な筆運びや邪念があれば線や紙が破壊されてしまい、修正することは不可能となる」…的なことを書いている。
これは墨絵のことを指しているのだろうが、確かに絵具をジャンジャン重ねていく西洋式油彩とは技法も精神もまったく異なるもので、おなじことが書道にも言えるだろう。
145
また、Eric Dolphyに「一度空間に放った音はもう二度と取り返すことはできない」的な名言があるが、一旦紙に筆を降ろしたが最後、後戻りはできない書道はDolphyの言葉に通じるところにあるような気がする。

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John Coltraneが大好きだという依知川さんのこと、そういった精神が心に宿っているに違いない。ColtraneはEvansともDolphyとも活動していたのだから。

150…と思ったら、コレは邪念か?!
依知川さんのバンド、BARAKAの告知チラシが作品に混ざって展示してある!
…というのも来る4月18日、BARAKAのライブの通算500回を記念するコンサートが開催されるのだ!
もちろんMarshall Blogで取材を敢行する。楽しみ!

190BARAKAの詳しい情報はコチラ⇒BARAKA Official Web Site

依知川さんはD_DriveのSeijiさんに、「アサコレ」はオーストラリア在住のBARAKAファンのChisayoさんにご紹介頂いた。
おふた方にはこの場を借りて深く御礼申し上げます。

200せっかくなのでもう少しアサコレを見てみる。

210ファッション・ショウのリハ中。

220オ!こんなんみっけ!
Jimi HendrixやらBob Marleyやら…

230ナンダこれは?

235コレは消しゴム版画。

240作者は鈴木絵里沙さん。
高校生の時にナンシー関の消しゴム版画に影響を受けってセッセと授業中に鍛錬を重ねて技術を身に付けたそうだ。
手に持っている彫刻刀一本ですべての作品を仕上げるそうだ。
コレ、小さい曲線とか大変だよね~。
お見事!とても私にはできん!

shirusiの詳しい情報はコチラ⇒Instagram

250コチラはカツラ屋さんとプロマイド屋さんのコラボ。
カツラをかぶって写真を撮っちゃおうという企画。
270
カツラは仲見世通りのコマチヘア、そして写真の方はアータ、大正14年創業の日本で最初のプロマイド屋さん、マルベル堂だからね。すごいコンビだよ。
「ブロマイド」か「プロマイド」か…ていう話しは昔からあるけど、マルベル堂さんが「ブロマイド印画紙」を写真にしたものが「プロマイド」としているそうである。要するに原料が「ブ」、製品が「プ」ということだ。

260マァ、とにかく種種雑多、色んなものが展示してあって滅法おもしろ。

280写真や手芸品…

290アクセサリーから衣類…

300こんなのどうよ!

310「毒りんご飴」。
りんご飴のオブジェ。確かに「毒」のあるアイテム。

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330作者は鈴木ひっとこさん。
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「日野日出志風?」といったら喜んでいらっしゃったけど、どういう感覚?すごくいい!
日野日出志もよく子供の頃読んだけど、どうしても思い出せないマンガがあって、アレなんだっただろう?
舞台は万博会場だったから1970年(昭和45年)だったんだろうナァ。夜になって万博の会場でナンカの戦いが展開するんだけど、ちょっとエロチックな作風だった。
戦車が女性の尻の形をしていて、武器が「屁」なワケ。ちょうど冒頭に掲載したアサコレのペーパーの絵みたいなヤツ。
朝になると主人公は太陽の塔の目玉の穴のところで目が覚めて、「ナンダ夢だったのか?」という話し。後は思い出せないんだけど、ずいぶんおかしなものがたくさん出てきた。
その時から2度とお目にかかったことがない。
子供には十分刺激的だったんだろう、ほんの一部分とはいえ、アレから45年近く経っても覚えているんだから。
それぐらいインパクトがあるんじゃない?このひょっとこさんの掃除機。

340これもひょっとこさんの作品。
日本の伝統的な図柄なんだけど、素材がイヤホンや電源ケーブルになってる!カッコいい!

鈴木ひょっとこの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

360vひと際目を惹くヴィヴィッドな壁面!

370居心地のよさ、心地よさを制作のコンセプトにしている水彩画。

380作者は仲鉢恵子さん。
展示しているのは1号(ハガキ大)の似顔絵。
マァ、なんともポワンポワンした意匠と色使いで、たしかに心地よい。
一度見たら気分は「♪あったかいんだから」!

仲鉢恵子の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

390入口の広場では様々なパフォーマンスが披露されていた。

400おもしろかった~。
いよいよ春か…また暑くなってイヤだナァ。

アサコレの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

410(一部敬称略 2015年3月22日 隅田公園リバーサイドギャラリーにて撮影)