FRUIT POCHETTE 『偉人-Clever Dick-』のMarshall~島紀史&福島克彦登場!
以前『ひめキュン祭り~大江戸アイドロール!SPECIAL』というイベントをレポートした。
そのイベントに登場したFRUIT POCHETTEというふたり組がメッチャかっこよくてスッカリはまってしまったワケだが、そのふたりが今回新曲のPVを制作した。
今日はその撮影現場をレポートする。
現場は川崎の撮影スタジオ。
コレがですよ、「KUROSAWA FILM STUDIO」という名の通り、黒澤明というか、その関連のスタジオなのよ!
エントランスには黒澤明の全作品のタイトルがズラリ…もうコレだけでテンションは最高潮!
うれしいなったらいれしいなッ!
ザッと数えてみるに全30作品中、22本観てた。
私にとってのハイライトはやっぱり東宝に移籍して撮った1952年の『生きる』から1965年の『赤ひげ』までだな。
もちろんそれ以前の『酔いどれ天使』も『野良犬』も大好きだし、直後の『どですかでん』も観てるけど、超初期の作品と最後期の作品は観ていない。
初めての黒澤作品は父に連れられて、今は無きテアトル東京で観た『七人の侍』だった。私はまだ10歳で「野伏り」なんて言葉すら知らなかったが、「なんて面白い映画なんだ!」と感激し、志村喬や宮口精二のあまりのカッコよさにシビれた。
『デルス・ウザーラ』はロードショウ公開で中学一年生の時にひとりで有楽座へ観に行った。
最近はマンガ映画でよろこんでいるいい大人をたくさん見かけるが、コレは決して大ゲサな話ではなく、「人間」として生まれて来て、『七人の侍』を観ずして死んでいくほど不幸なことはないだろう。
ましてや日本人なら尚更だ。こんな映画を原語で楽しめるのだから。
反対にこれから観る人がうらやましくて仕方ない。
私は何回観たかな?軽く20回以上は観ていると思う。DVDになってから回数が尚増えた。今でも年に何回かは観ている。
数年前、ロンドンで『Seven Samurai』のDVDが3ポンドほどで売られていたので、それも買って来た。侍や百姓のセリフがどう英訳されているか知りたかったからだ。
ところで、『Seven Samurai』は正式な英題なのだが、どうして「Samurai」が複数形にならないのだろう?「Samurai」は固有名詞なのだろうか?それとも「七人」でひとかたまりということなのだろうか?
海外でも普通に公開されている超有名な黒澤映画だけに、映画好きの外人と話す時、時々話題が黒澤作品に及ぶことがある。
で、ある時「ラッシャマン」について訊かれた。「ラッシャマン」って何だろう?黒澤に戦隊モノなんてあったか?と不思議に思いながら彼の話しを聞いているウチにそれが『羅生門』であることがわかった。
私がいつも苦労している「原題問題」の逆のパターンだ。
他の作品はどうか…
『用心棒』が『The Bodyguard』、『隠し砦の三悪人』が『The Hidden Fortress』、『悪い奴ほどよく眠る』が『The Bad Sleeps Well』、『どん底』が『The Lower Depths』等々、直訳かそれに近いもの、あるいは原作のタイトルを転用しているもの(『どん底』の原作はゴーリキー)が多い。
では、ロック・ファンにクイズ。
『天国と地獄』の英題は何でしょう?
この作品はエド・マクベインの『キングの身代金(King's Ransom)』が原作だが、映画の方がはるかにおもしろい。
ここは『天国と地獄』だから、直訳して『Heaven and Hell』と言わせたいワケ、私としては…。
コレ、英題は『High and Low』という。
♪シンミアソ~ヨーラシンガッ!
あ~またこんなに書いちまった!
撮影現場のスナップ写真もたくさん飾ってあって一枚一枚丹念に見入ってしまった。
そんな高いテンションを保ちつつ撮影スタジオに入ると…さらにテンション上が~る!
見よ!Marshallの壁!
もうコレだけでこのPVが名作になること間違いなし!
カメラはいいか~?ピント送り頼むぞ!照明は大丈夫か~?オレはパンフォーカスにうるさいからな。
あ、外野なのにナゼか気分は黒澤明!
黒澤明はパンフォーカスにこだわった。被写界深度を確保するために露出を極限まで絞らなければならず、モノスゴイ照度のライトが使用された。そのため、室内の撮影現場は灼熱地獄だったらしい。
今日はなかなかの暗さ。開放で撮っても果たしてフルポシェの動きの速さに付いていけるシャッター速度が確保できるかどうか…。
いよいよ始まった~!曲は「偉人-Clever Dick-」。またしてもタイトルがいい!
ギターは我らがノンちゃん、島紀史。今日は「シマノンネタ」はお休み。
ドラムはKEN'ICHI。
リズム隊の二人は以前Marshall Blogに登場しているLOKAからの参加。
そして、その激しいアクションがバッチリとシンクロするところが快感!
ノンちゃんはシェイプも仕様もチューニングもいつもとは大きく異なるギター。
でもMarshallだけは変わらない!見よ、この衣装!ノンちゃんの正装なのだ。
下手で狂ったように編まれまくる福島さん。汗が滴り落ちる熱演はいつもと何も変わらない。
イヤ~、それにしてもスゴイ。いくら若いたってこれだけ動くのは大変ですよ。下手をするとボクシングの1ラウンドよりゼンゼン激しいのでは?
やっぱりシャッター速度が追い付かん!
もちろんリズム隊も一心不乱に動きまくって「偉人」を演出する。
ギター・チームはその間、談笑。またDeep Purpleの話しかな?
そして出来上がったのがコレだ!見どころ満載。是非ご覧あれ!
カッコいいよ~!Marshallのセットにも注目してね。イヤでも目に入ると思うけど!
やっぱりロックはMarshallだね~。
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島紀史の詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Web Site