Invasion of Queen~Mary's Blood Tour 2015 - 2016
メジャー・デビュー後、昨秋2枚目のアルバムをリリースしたMary's Blood。
今日はそのニュー・アルバム、『Bloody Palace』のレコ初ツアー『Invasion of Queen』の千秋楽のレポートだ。
会場はソールド・アウトの超満員!
コレが昨年10月にリリースされた『Bloody Palace』。
コレが実際の「Bloody Palace」。
メアリーのお父さんの家だ。
JVM410Hと1960Aのタトゥー仕様だ。
SAKIちゃんのJVMはMarshallGALAにも登場し、Marshall Blog読者にはスッカリおなじみのことだろう。
SAKIちゃんは日本で唯一のタトゥー・オーナーのプロ・ギタリストだ。
オープニングは「Bite the Bullet」…「弾丸を噛め」。
この映画のことは以前に書いた。「bullet」のことも書いたことがあった。
Marshall Blogに縁の深い曲?
アルバムはSAKIちゃんのナイロン・ギターをフィーチュアした、序曲的な「The Gate of Palace(前掲の写真がまさにこれ!)」で幕を開けるが、それを除けば、アルバムの冒頭を飾るのがこのドメタルナンバー!
規格外のハードなオープニングに会場は一気に興奮のるつぼと化した。
矢継ぎ早に飛び出すハード・ドライビング・ナンバーで会場の電圧が一気に上がってしまう!
そのゴリゴリにベストマッチするMARIちゃんのドラムが尋常でなくへヴぃときてる。
哀愁のメロディが聴く者の耳をとらえて離さない「Song for You」。
いい曲だね。
アレンジがすごくいいし、歌のメロディとバッキングの組み合わせが実に魅力的だ。
ここまでニュー・アルバムの曲順通りという演出。
前作『Countdown to Evolution』から「Wings」。
ここでMC。
「年をまたいでやってきたツアー・ファイナル。ひとつの歴史を作ろうと思っている。感謝と希望をこの曲に乗せてお届けします」…と演奏したのは「Infinite Love」。
ニューアルバム収録の純愛物語。
ここまでのすさまじくハードな曲調からは考えられない、可愛い曲なのよ。
こうしたところもMaryの魅力のひとつだね。
サビに一箇所ドキッとする旋律が入ってる。
SAKIちゃんの泣きのギターが炸裂!
「タオル持ってる人出して~!」
またまたニューアルバムから「Ready to Go」だ。
メジャーで軽快なナンバー…それでいてハード。魅力的な1曲だ。変わってドへヴィに「Grayish World」。
「graywish」は「灰色がかった」という形容詞。イギリス英語だ。
曲の方もまさに「Blimey!」なドライブ感!
イヤ、ここでは「Bloody!」だ!
「XOXO-kiss & hug-」。
「X」はキス、「O」はハグを表すことは今の若い人はフツーに知ってるだろう。
「O」はハグしている2人を上から見たところなんだって。そうかな~?
日本人にもこのハグをする人が増えてきたネェ。
外人は実にそつなくこなすけど、日本人がやるのはどうなんだろ?
キチンと頭を下げてお辞儀をする方が好ましいというのが私見。
それでも仕事で外人と付き合うとどうしてもコレをやらなければならず、初めのうちは恥ずかしかったな…今ではまったく平気になったけど。
キスを表す「X」の方が歴史が古く、起源には色々な説があるようだ。
苦手なのはこっち。
海外では、よく知っている女性とは「ムン~、チュッ!」とほっぺに軽くキスし合うのが正式な挨拶なワケだけど、いまだに右からか左からかわからなくてオロオロしてしまう。
作法がよくわからないので、仕方なく相手のリードに任せて、とにかくホッペを合わせ音だけ軽く「チュ」っとやるようにしている。
向こうは本当に仲がいいと、そういう趣味がない男同士でもブッチュ~だもんね。
「XOXO」は、向こうの人は手紙の最後にサインとともに書いたりするが、若い人だけではない。
ご年配の方もコレをやるんだよね。
ニューアルバムから「Sweet Trap」。
先日のMarshall GALAでもルーク篁さんと火花を散らすようなギター・バトルを披露してくれたが、この日のソロも煙が出てきそうなシュレッディングぶりで、観客の度肝を抜きまくった!
前作から「Marionette」…。
さらにその前のアルバム『AZURE』から「Veronica」を取り上げた。
ここで~、「プレゼントを用意してきた」のとアナウンス。
「日本初」にして「世界初」にして「宇宙発」だというのは、新曲~!
「Shall We Dance?」という曲を披露。
大ウケにウケたね。
新曲も無事に披露したところで最終コーナーに突入する。
『Bloody Palace』から「I'm Dead」。
この「dead」は冠詞がないので形容詞。すると英文としての意味は「私、死んでる~」とか「メッチャ疲れた~」という意味になる。
一方、Alice Cooperに「I Love the Dead」という曲がある。
こっちは「dead」に定冠詞の「the」が付いている。するとたちまち「dead」は名詞となり「死体」を意味する。
Aliceはこう歌う…♪I love the dead, before thet're cold…
すなわち死体愛好家の歌だ。
もちろん最高にカッコいいサウンドだ。Aliceはいつでも最高にカッコいい…1976年の『Alice Cooper Goes to Hell』までは…。
ところがですね、Maryの「Dead」も全くスゲエんだよ!
こんなジジイでも頭を振りたくなってくるぜ!…みたいな。
『Bloody Palace』から「Bloody Birthday」と、前作から「Coronation Day」。
「coronation」というのは「戴冠式」という意味。
イギリスのエリザベス女王は63年前、ウエストミンスター寺院で執り行った。それからイギリスでは戴冠式がない…当たり前か…。次はどうなるんだろうね~?
そして、本編最後は『Countdown』から「Promised Land」。
疾風のごとく吹き抜けた18曲を演奏した4人の女王。
Invasionは完璧に遂行された。
アンコール。
まず最初の曲は「Shout the Truth」。
ケミカル・ライトが一斉に光を放つ。
曲に合わせて左右に揺れるライトが美しい。
さらにアンコールは続く…「Burning Blaze」。
コレで冒頭で触れた1曲を除き、『Bloody Palace』の収録曲をすべて演奏したことになる。
こうして聴くとこのアルバム、曲がすごくいい。
この調子でガンガン行ってもらいたいナァ。
こうして無事にかつ盛大にツアーの幕を下ろした5人なのであった!
この模様はDVD化されて4月13日にリリースされた。
タイトルは『LIVE at BLAZE ~Invasion of Queen Tour 2015-2016 Final~』とわかりやすい。
そして、今年も『NAONのYAON』への出演が決定しているMary。
それに先立って5月13日に恵子さんと共演するそうだ。楽しみ!
Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site
(一部敬称略 2016年1月31日 新宿BLAZEにて撮影)