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ライブ・レポート Feed

2013年8月26日 (月)

LEGEND OF ROCK at 日比谷野音 vol.5 <前編> ~改訂版~

大分前に、何を勘違いしたか「Legend」を「手弁当」と聴き間違えたヤツがいて笑った…一文字も合ってないじゃんね。

もうロック・ファンにはすっかりおなじみの『LEGEND OF ROCK』。ナント2004年にスタートし、9年を経過した現在も活発に活動を重ねる日本最大のロック・トリビュート・イベントだ。
先日マーブロでレポートし、予想をはるかに超えるアクセス件数を頂戴した『THANX RONNIE JAMES DIO LIVE vol.2』も『LEGEND OF ROCK』のシリーズのうちのひとつで、ハード・ロックからプログレッシブ・ロックまでジャンルを超えて「黄金時代のロック」を次世代に伝承せんとする素晴らしい活動である。

こうしたトリビュート活動は実は日本だけでなく、海外でも盛んに展開されていて、いかに世界中の一般大衆があの時代のロックを聴きたがっているかがわかる。

ちょっと本題に入る前にイギリスの状況を見てみよう。
下の何枚かの写真は『Classic Rock』という70年代のロックに特化した私のためにあるような雑誌の巻末に掲載されるコンサートの告知広告。

この雑誌には見たことのない写真が満載されていて、イギリスに行くたびに買って来ては興味のある記事を拾い読みしながら「イイな~」とつぶやきながら目を通すのが大きな楽しみなのだ。高くなっちゃうけど日本でも手に入る。

トリビュートと来ればやっぱりこれがななくちゃ始まらない、Jimi Hendrix。どうも「The Jimi Hendrix Experience」というズバリすぎる名前で活動しているようだ。リバープールではあの「Cavern」でブッキングされているところがおもしろい。
右のページの「LIVE/WIRE」というのはロゴのデザインからしてAC/DC。その下のLIMEHOUSE LIZZYはThin Lizzy。AC/DCとTHIN LIZZYという夢のようなダブル・ヘッドライナー。会場が各地のO2 Academyになっているところを見ると結構人気があるようだ。

10m「トリビュート」といえば洋の東西を問わず、Hendrix、Zeppelin、Deep Purpleと並んで外すことができないのがQueenだろう。先のThin Lizzyあたりはいかにもイギリスっぽいといったところか?
バンドの名前は「THE BOHEMIANS」。Brian Mayが「Brilliant(スンばらしい!)」と、Roger Taylorが「It's uncanny(コイツぁ驚いた)」言っているようです。

その隣は「ヨーロッパでただひとつ、ForeignorとJourneyをリビュートしちゃってるバンド」、A FOREIGNOR JOURNEY…そのまんまかい?! 漫才師みたいだな。

20mEaglesのトリビュート・バンドは「ULTIMATE EAGLES」。その下はReGenesis。もちろんGenesisトリビュート。「genesis」というのは「発生」とか「創世」とかいう意味があるので、接頭辞の「re」をひっつけて「再創世」という意味にし、「Re(語源はラテン語のres)=~について」と引っかけて「ジェネシスについて」とダブル・ミーニングにしているのだろう。
なかなかうまいネーミングだが日本のトリビュート・バンドにはかなわんな。

KISSもお定まりのトリビュート・ネタだ。このバンドは「DreSSed to Kill」という名前。

30mついでに…こちらは本物の告知広告。ZZ Top、Status Quo(チケット売り切れ続出!)、Alice Cooper、The Answer…そしてDioKenさんが泣いて喜ぶだろうDIO。これは2009年の広告なので、Ronnieがまだ健在の頃だ。O2 Academyツアー。
(本記事掲載後、ある方から情報をご提供いただきました。このDIOのツアーはRonnieの胃ガンの治療に専念するためキャンセルになったとのことです。ご存知の通りRonnieは闘病の末、翌年5 月に逝去されました。改めまして世界最高のロック・シンガーのご冥福をお祈りするとともに、ここにお詫びして記事の内容を訂正させちただきます。当情報を提供して頂いた「ある人」とは他ならぬDio Kenさんです。Dio Kenさん、どうもありがとうございました!)

他にも本物のThin Lizzy、Nazareth、Steve Miller Band、UFO、Argentだのだの、観たいコンサートを挙げ出したらキリがない。やっぱイギリスはいいナァ~。

40m
さて、話を東京に戻そう。
普段LEGEND OF ROCKは都内のライブハウスで開催されているが、年に1回日比谷の野外大音楽堂でのお祭りが開催される。
なんと今回が5回目というのだからスゴイ!

英語力では負けるかもしれないが、キメ細かい仕事を得意とする日本人のこと、ここでは外国のトリビュート・コンサートに負けない、「Legend」と「手弁当」と聴き間違えるようなことのない本物に肉薄する素晴らしい熱演が繰り広げられた。
010_2今回の開催は7月15日。幸いこの頃はまだアホみたいに暑いこともなく、お客さんも楽しみ方それぞれ…長年親しんで来た名曲をジックリ味わう人、一緒に大声で歌う人、ステージに合わせてエア・ギターを楽しむ人、飲みすぎてゲロ吐いてぶっ倒れてる人、興奮してカメラのシャッターを切りまくってる人(私です!)…ロック漬けの実に楽しい一日であった。

マーブロでは今日から3回にわたりその模様をレポートする。

当日のトップ・バッターのGuns'n Rosesのトリビュート・バンド、Guumen Showersに続きMETALLICAをトリビュートするHATTALLICAが登場した。

そして、ビンテージの1959を携えて登場したのがaDIOs。
もちろんその名が示す通り、Ronnie James Dioを崇拝するバンドだ。 80ノッケから盛り上げムード満点でゴキゲン!

10aDIOsのメンバーは;

DIOKEN

30v里村源多朗

40vKassy

50vKou

60v出原卓

70v考えてみるに前回のレポート時は特別な編成でボーカルがRayさんだった。
201曲目は「Stand up and Shout」。

90攻めのアップ・テンポが気持ちいい!やっぱこういうのがロックだと思うよね~。

100vそしてギターはMarshallで鳴らさなきゃ!

110v愛用の1959とキャビネットは1960AX。

120今日のコンサートは珍しい。だってステージに上がったMarshallのキャビネットがすべて「X」キャビだったんよ!こんなのないよ、普通。
私も現役時代はJMP時代の1959と1960AXを使っていた。キャビネットを二階からひとりで降ろそうとしたけど、重みに耐えかねて階段の途中で手を離してしまったことがあった。
勢いよく階段を転がり落ち、玄関の戸を突き破って通りに放りだされた私の1960Xにはキズひとつつかず、その晩の屋根裏のライブでもギンギンに鳴ってくれた。やっぱMarshallスゲエ。
160中域の張り出したGreenbackの音が実にロック!昔はみんなロックがこういう音をしていたんですよ。
130v私はね、いいMarshallの音を聴くと新宿ロフトや渋谷の屋根裏を思い出すのよ。高校生の頃から入り浸って耳にした、身体に刷り込まれたギターのサウンドは一生忘れることがないだろう。

140今日の源多朗さんもそうだが、Marshall Blogに登場してくれる素晴らしいギタリストはみんなそうして私を挑発してくれる。
私はもう根を詰めてギターを練習することはないだろうが、彼らから受けとめたMarshallのギター・サウンはド自分なりに写真と文章でアンプリファイしていくつもりだ。(今日文章、メッチャ冴えてるね。今自分で鳥肌が立っちまった!)

150vコレ、本物はVivian Campbell?一歩も引けを取らない素晴らしいギター・プレイ。

170v
持ち時間があまりないため、6曲まとめてメドレーで…まずはDIOで「The Last In Line」 ~
180Black Sabbathで「Heven And Hell」~

これは恥ずかしながら一緒に歌っちゃったね~、♪オーオーのとこ!

190v
キラー・チューン「Neon Knights」 ~

200Rainbowで「Long Live Rock'n Roll」 ~

220これは盛り上がるってば!

230そしてDIOの「Holy Diver」から「The Last In Line」に戻って終了。

240やっぱどれも曲がいいからネ~。熱演のし甲斐もあるってもんでしょ。

250vやはりロック界最高のシンガーを敬愛するバンドだけあって、出てくる音も圧巻!見応え満点の30分だった!

260終演直後のDIOKENさん。こうしたアット・ホームな雰囲気もこのシリーズの魅力だ。本物のパダノーヴァさんだったらこうはいかない。

aDIOsの詳しい情報はコチラ⇒DIOKEN facebook

270MCはコンク勝二。
勝二さんがMCをご担当されていることなんてツユ知らず現場でお互いにビックリ!昔、何回かいっしょに仕事をした仲でしてね…10年ぶり以上ぐらいにお会いしたかしら?大学の先輩でもあらるる。元気でいらっしゃってヨカッタ。
野音に大観衆の前で軽妙洒脱にMCをこなすところはサスガ!

280v続いて登場したのはQueer。

290
ま~、世の中色んな人がいるもんで…こうやって成り切ってやられると本物に見えて来るからおもしろい。

300v一曲は「One Vison」、そして「Seven Sea of Rye」。

310「LIAR / TEAR IT UP」から「KIND OF MAGIC」

320v胸毛が実にセクシー?!
330vQueenのコピー・バンド(ここは敢えて「コピー・バンド」っていう言葉を使う。昔は「トリビュート・バンド」なんている言葉はなかったから)ってのも昔からいたな~。
不思議なもので、Queenに限らず昔より何十年も経った今の方が圧倒的に機材に関する情報が豊富で最近トリビュートしている方々は機材費も大変だ。

340おお!フレディも会場に来てるぞ!発泡酒飲んでる。
370
「Keep Youeself Alive」、「Let Me Entertain You」とか演って欲しいな~。
「Now I'm Here」とか「Brighton Rock」だの「Tie Your Mother Down」だの「Death on Two Legs」だのカッコいい曲テンコ盛りだよね、Queenって。「Stone Cold Crazy」なんかも演って欲しいナ。

「Radio Ga Ga」、「We Will Rock You」。

とにもかくにもいつの時代も人気のQueenだけど、これぐらいにいしておきましょう。だってMarshallじゃないんだもん。

350
そういえば、かなり以前のことだけど、「Marshall Blogってサ、Marshallのことしか書いてない」と指摘されて絶句したことがあった。でもうれしかったな。つまりMarshall Blogがいち楽器メーカーの宣伝のためのブログだとは思われていないってことだもん。「我が意を得たり」なのです。

最後は「We are the Champions」。

そういえばQueenって一度も観なかったナ。昔は好きじゃなかったもんで…。観ておけばよかった…大後悔。
Brian Mayはロンドンで見たよ。『We Will Rock You』にゲストで出演した時。うれしかった。

誰にも言わない?いつもJazzだ、Zappaだって騒いでるけど、あのね、私はね、「Bohemian Rhapsody」ってロック史のベスト5に入る名曲だと思ってんのよ。あ~、言ってしまった、書いてしまった!

Queerの詳しい情報はコチラ⇒Queer Official Web Site

360そして、The Whoの出番。
演ずるはタウン禅。
380The Whoは2回観た。タウン禅を観るのはこれが初めてだが、The Whoのトリビュート・バンドは2つめだな。
440v
ボーカルはイアン。イギリス出身だそうだ。

390vサムライサム

400v1曲目は「Substitute」。いわゆる「恋のピンチ・ヒッター」だ。

410vそして「My Generation」。

420vPeteがMarshallを使ってる!まるで1965年に戻ったようだ!…ってたって当時を見たワケじゃないけど。
430…というのは、『Marshall Chronicle』にも書いたが、Pete Townshendは1966年以降、公の場でただの一度もMarshallを使ったことがないのだ。MarshallはPeteの協力なくしてはこの世に生まれなかったにもかかわらず、ナゼ使わなくなったのか…はマー本を見てチョーダイ。私が一生懸命書きました!
Mc50 楽屋でサムライサムさんとしばらく会話を楽しんだのだが、彼はMarshallを使ってくれているそうだ。つまりPete Townshendの1966年以前型だ。
450vよくこのあたりの話しもご存知でうれしかった。

460vステージではこの通りPeteになり切って…

470v腕を回す!これは大変な作業ですよ。

480v「The Seeker」。
South Shildsに行った時、金曜日の晩にパブに出ていたバンドがこの曲を演っていた。お客さんも一緒に歌っていた。イギリスの人たちのすぐ横にはロックがあって、The Whoがいるということを実感したね。日本とはまったく違う音楽の環境があるのだ。
いくらライブハウスを作ったって日本はああはならないだろうな~。

490ホネホネ・ルックが可愛い!

500vベースだけじゃなくて本物のジョンみたいにモクモクと弾く姿もソックリ!
520_2『Quadrophenia』からは「5:15」。メッチャ名曲だよね~。

546v本当に日本のThe Who事情はオソマツだったね。ウマイ具合にレコードが出なかったからね。これには当時のレコード会社の人たちも苦労されたようだ。

510私は中学一年の時に映画『トミー』を日比谷のスカラ座(お、そういえばここからすぐ近くだ)へ観に行ったのが最初だった。
映画はとても気に入ったが、The Whoを聴くには至らなかった。やっぱりレコードが買いにくかった、つまりどれを買っていいのかわからなかった印象があるな。

530今でもThe Whoはウッドストックのおかげで「Summer Time Blues」ばっかりでしょう、日本は。『Who Are You』ぐらいまでのアルバムは是非日本の多くの人に聴いてもらいたいと思ういますな。それで「コレだ!」とピンと来たらタウン禅を観に行く…と。

540激しいアクション続きで大変なんですよ、ピートは!

545あぶね、あぶね!でもRogerはコレやらなきゃね!

550アラよっと!

560落っこどさなくてヨカッタ~。

570「Summertime Blues」、「Young Man Blues」ときて、「Baba O'riley」で締めくくってくれた。「Baba」のイントロのシーケンス音が聞こえて来た時、小躍りしてしまった!

とにかく明るくて、にぎやかで、ド迫力のThe Whoサウンドに盛大な拍手が送られたのであった!

580「あんまり腕を回し過ぎると血が出ちゃうんですよ!」本当に流血するまでウインドミルをやったことがあるそうだ!おそるべしサムライサム!

590タウン禅の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

LEGEND OF ROCKの詳しい情報はコチラ⇒LEGEND OF ROCK WEB

<中編>につづく



(一部敬称略 2013年7月15日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2013年8月23日 (金)

Strange Beautiful & Loud~Sound Experience 8

久しぶりの『Sound Experience』…前回は4月のことだった。ゲストに足立YOU祐二氏を招いて濃い~、ギター・ミュージックをタップリと聴かせてもらった。これまでにも大谷令文氏が登場するなど、ガッツの入ったロックがお好みの人にはタマらんシリーズとなっている。

今回はゲストを招へいする形式ではなく、Strange Beautiful & Loudの前もうひとつバンドが登場した。ま、平たく言えば対バンだ。くどいようだが、「ツーマン」はやめようね。「ダブル・ヘッドライナー」と言いましょう。

10_2登場したのは今井芳継率いるVoodoo Butterfly。

20今井さんのギターをドフィーチュアしたインスト・バンドだ。

今井さんはTerra Rosaの最後のギタリスト。つまり三宅庸介と同窓だ。
シマ・ユウジ、足立祐二、三宅庸介、鈴木広美、今井芳継…それにしても、Terra Rosaってバンドはよくもこれだけエグイギタリストを集めたもんだ。
Cazさん(赤尾和重さん)によれば、「岡垣くんがどこからともなく見つけてくる」ってなことだったが、才能を見抜く岡垣さんの慧眼も恐るべし…だ。まるでArt BlakeyかMiles Davisか…はたまたFrank Zappaか…。

30 それにしても今井さん、ステージ中央で弾くのはいいんだけど、何だってそんなに横向いちゃうの~?こんなに上手好きなギタリストを見るのは初めてだ!
40Voodoo Butterflyのメンバーは…
今井芳継

50vHirokaz

60vMami

70vShow

80v今井さんも当然のごとくMarshall。

90vJCM900 4100と1936Vのコンビネーション。1936Vは2×12"のキャビネット1936にCelestionのVintage30を搭載したモデル。
これが実にいい。Vintage30の音質的特性が1936のサイズにものすごくマッチしていて、何とも言えない深く、ふくよかな音像を作り出すのだ。
キャビは大事だよ~。そしてMarshallのキャビネットは実によくできている。ここはJim Marshallに感謝したいところだ。

100v今井さんはさすがTerra RosaのOBだけあって、テクニックは万全。しかし、ただただベロベロと弾きまくるワケではなく、ちょっとフレーズ自体やその組み立て方がちょっと変わっていて実に興味深い。何というか、ものすごいオリジナル性が芯にあるっていうのかな?
そういう意味では三宅さんとの組み合わせは実にいいカードになった。ポーカーでいえば「フルハウス」か「フラッシュ」ぐらいか?

110vこれは今井さんのソロ・アルバム『Vertu et vice』。フランス語やね。「Virtue and Vice」…「美徳と悪徳」という意味(ですよね?!)。
今井さんのギターがテンコ盛りの作品だが、聴いていてあんまり「ギター・アルバム」って感じがしない。もちろん相当弾きまくっているんだけどね。
チャイコフスキーが2曲取り上げられていて、「ピアノ協奏曲第1番」の第1楽章を5/4拍子(オリジナルは3/4拍子)で演奏したりしている。
話しはそれるが、こうしたクラシック・ネタで、いつか誰かショスタコーヴィチの『Suit for Variety Orchestra』の「Watz 2」を弾かないかな…と期待しているのだ。いわゆる「ジンタ」っていうコテコテのワルツ。このメロディをドロッドロの泣きのギターで弾いたら面白いと思うんだけどな~。
今井さんか三宅さんに期待してしまおう。

と、このアルバム、「ギタリストが作ったギター満載のギターを感じさせないギター・アルバム」という撞着の極致みたいな印象を受けた。

120cdそういう風に聴き込んでみると、三宅さんの『Lotus and Visceral Songs』も同じことが言える。
この日はそんな音作りをしている2人が顔を合わせた実に貴重なコンサートだったのだ。

Sblcd 冒頭、タ~ップリとア・カペラでギター・ソロを披露。定石ロック・フレーズが出ない新鮮な印象。

130vそして、リズム隊が入ってビックリ仰天!
GONGなのだ!『Expresso II』の「Heavy Tune」みたいな感じ。

190_2 ベースの音が何となくHansford Roweに似ているせいもあるかもしれない。でも、日本人のバンドでこんなのはじめて。
ベースのHirokazさんにこのことを伝えたらよろんでくれた。GONGお好きなんだそうだ。ちなみにHirokazさんは元々はギタリストで、『HOMEGROWN/slo-burnin'』というアルバムを発表している。これがまたよい出来で、楽しんじゃいました。

140vちなみにこの時には今井さんのアルバムをまだ聴いていないワケで、反対にアルバムを聴いてからこのショウを観てもまた驚いていたかもしれない。

150みなさんとはこの日が初対面で、Voodoo Butterflyがどんなことをするバンドかもわからず、楽屋での雰囲気しか前情報がなかったのね。それだけに実物を見た時のインパクトが強くて、「コレだ!」っと思わず心の中で叫んだのであった!

160v圧倒的なテクニックから次々にクリエイトされるフレーズの洪水!
165それをガッチリと受け止めるバック陣。
やっていることは結構重いハズなんだけど、すごく明るい雰囲気が漂っているのもこのバンドの特長か…。

170へへへ、また楽しみが増えたわい!

180今井芳継Voodoo Butterflyの詳しい情報はコチラ⇒Voodoo Butterfly

210替わっておなじみYosuke Miyake's Strange Beautiful & Loud。

220いつも通り三者が一丸となって迫りくる三宅ミュージックが快感!

230三宅庸介

240v山本征史

250v金光KK健司

260v1曲目は「Ring」。

270お供はいつものDSL100と1960BV。

2802曲目は「Petal」。
まずは前述のアルバムに未収録の曲で固めた。

290ますます征史さんのベースが冴えわたる!Strange Beautiful & Loudサウンドをタテにヨコに充足する仕事っぷりはこのバンドのもう一人の三宅庸介と呼んでもよいだろう。

300征史さんのMarshallは1992 SUPER BASS。いい音だナァ~。深くて太くてつややかで…。

310歌うようにドラムを奏でるKK。

320征史さん同様、豊かなダイナミック・レンジで縦横無尽にバンドを着色する。

330もう何回もこのバンドを見て来たが、毎回レベルが上がり続けているような気がする。毎回「今日の演奏が最高!」なのだ。

340新曲を経て、「Bloom」、「Mani」、「If」。
今日はアルバムに収録されていない曲が多いなぁ。さてはそろそろニュー・アルバム考えているんだな?

350本編最後は「Virtue」。今井さんの「Vertu」に対抗か?!Strange Beautiful & Loudのハードな面をフィーチュアした曲だ。

360アンコールはまずはStrange Beautiful & Loudで1曲。

370三宅さんのテーマソングともいうべき(?)、「Stratify」。
だ~から三宅さん、早く「Marshallogy(マーシャル学)」か「Marshallization(マーシャル化)」って曲作ってくだされ!

390そして今井さんがジョインして1曲。

400KKのドラムから始まったこの曲は!
みんな大好き「Led Boots」!

410ソロはゲストの今井さんから…。
410_2ソロが三宅さんに渡される。
3人ともメッチャ見てる!

420今井さんとは対照的なMarshallトーンで応える三宅さん!

430ふたりを執拗にあおるリズム隊!

450三宅さん、こんな顔してるけど…

460それはそれはすさまじいギター・バトルでござんした。
やっぱりMarshall同士の対決はおもしろいな。

次回の「Sound Experience」も楽しみにしております!

470三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange Beautiful & Loud

480(一部敬称略 2013年7月16日 三軒茶屋Grapefruit Moonにて撮影)

2013年8月21日 (水)

夏CANTA'13 新歓コンパ ~本日発売!新曲続々演奏中!~

夏だ!CANTAだ!新歓だ!
CANTAはMarshall Blogが新しくなってはじめての登場だ。

10ひっさしぶりだナァ~。

でも何にも変わっちゃいない!うれしいもんですな。

20ルーク篁!
40vMASAKI

50v雷電湯澤!

60vルークさんの相棒も変わっちゃいない…Marshallのことね。

70vメインに使用されるのは1959RR。

80そしてキャビネットは青く燃えるMF280B。

90v足元のようす。

100それこそ何も変わらず素晴らしい音色でバリバリとMarshallをかき鳴らしてくれた。

110
コンサートのタイトルにある「本日発売!」というのはこのこと。
この日、2013年7月10日はナント(7と10だからね。これは私が勝手に書いてます)CANTAの8枚目のアルバム『My Generator』の発売日だったのだ。

30cd それで発売当日に開催されたのが今レポートしているコンサート。
その日に世の中に出た新しい曲たちをドバッと演奏しちゃうという積極企画。

120冒頭から観客をあおるルークさん。
125vさすがに最初はおなじみの曲から。『Hello』だ。

130ここはメッチャ勝手な推察。ま、邪推。きっとルークさんの頭の中には「一発目から新曲やっちゃおうかな?」なんてことがあったと思うのよ。せっかくの発売日だからね。
でもね、きっと考え直したんだよ。
「待てよ、Rainbowの初来日の時、いきなり聴いたこともない「Kill the King」を演奏されて引いたよな…。もちろん曲自体はカッコいいんだけど、さすがにアレはビックリしたもんな…よし、頭は既発の曲でいこう」と…。
そう、武道館行ってたんよ、我々。だから大分前にルークさんに会っていたかも知れない。

140v「So Alive」、「TBC」とつづく。

「TBC」とか「TBA」とか最初はわからんよね~。「TBA」は海外ではよく使われる。「To Be Announced」のこと。「追ってお知らせします」ということね。日本語で書いてくれ!…ってムリか。

作戦通りつかみはバッチリ!もう会場はヤンヤヤンヤの大熱狂。

160
ステージ上手で自在に暴れまくるMASAKIさん。

170v相変わらずのスーパープレイが素晴らしい!

180v活躍ぶりはまたこの後で!

190v雷電さんのクリスピーなドラミングも久しぶり!

200v雷電さんの撮影は要注意。レンズが向けられているのを発見すると必ずこう。

210
こちらは真剣バージョン。カメラに気が付いていない。
両方好き。

Ca_img_8038
そしていよいよ新曲コーナー。
まずは4曲。
150
MCを挟んでまた4曲。
「聴いたこともない曲をずっと聴いているのは苦痛だよね~」とルークさん。
イヤイヤ、曲がいいし、大熱演だし、全然平気ですゼ!
230vヤカンも健在!

235vやっぱりこのシーンがないとね!

240vそして残りの2曲も演奏してしまった。つまり『My Generator』から1曲を除いて全部演奏しちゃった!
スゴイ。コレって考えてみると19世紀以前のクラシック・コンサートと同じだからね。披露されるまで基本的に誰もその曲を聴いたことがないんだから。

もちろん大受けでした!

250vアンコールの前にはPVの撮影が敢行された。曲は「HEAVEN'S WAITING」。

290これを2回ほど繰り返して無事終了。
300vチャチャっと決めてしまうところはさすが一流プロでんな!

320vアクションもバッチリだもん。

330vさすがにここは真剣な雷電さん。

340そしてアンコールに突入!

310おなじみの曲がズルズルと出て来て大喝采!

370熱唱&熱弾のルークさん!
PVの撮影もバッチリ決まったし、思いっきり自由に爆発した感じ?

360定番、タライ・プレイも飛び出す!

260♪ギョエ~ン!!!! この音がまたスゴイと来てる!
2703人は観客席を通って会場後方のミキサー卓へ出張!

380これは盛り上がりますな。みんな大喜びだもん!

390vみんな間近でルークさんを見ようと詰め寄って来る!サービスいいな~、CANTAは!

400v雷電さんもモミクチャにされていた!

420vそして席に着いた雷電はこれまたおなじみの…

280巨大スティックによる風船割り!

430キマッタ~!

440vこのドヤ顔!楽しいな~!

350vアンコールは「Tonight3」、「SHINE」、「Happy Birthday To You!」の3曲。
すごい盛り上がりだったぜ!

450今日も素晴らしいテクニックで圧巻のベース・プレイを見せてくれたMASAKIさん…

450v
今年7月には『PSYCHO DAZE BASS』なるソロ・アルバムを発表した。バラエティに富んだメンバーと内容で大好評だ。何しろディ・メオラとか演っちゃってるけんね。
それと、MASAKIさんファンはコチラも見てもらえますか?↓

Shige Blog:DAIDA LAIDA 1stアルバム発売記念「Dreamer's Train TOUR~鼓動~」

275cdルークさんの「シェー!」。またまたバッチリキマッタ!

460vフィニッ~シュ!
あ~、楽しかった!
9~12月には『My Generator』を引っ提げた全国ツアーが展開される、こちらも楽しみだ!

470CANTAの詳しい情報はコチラ⇒CANTA official web site

480v(一部敬称略 2013年7月10日 横浜BLITZにて撮影)

2013年8月20日 (火)

QUORUM at 鹿鳴館

ク~、QUORUMやっぱりタマラン!鳥肌が立ッちまう!
前回マーブロで紹介したところ「そんなにカッコいいのか?!」と反響も上々。カッコい~いんです。
早くも2回目の登場と相なった。

10今回もイベントでの登場であったが、前回のレポート時のライブより時間も若干長くよりQUORUMの魅力に接近できた。

もうね、「ホンモノのロック」とか何とか言うことは、ことQUORUMに関しては言わん!メンドクサイ。それほどズバリ!だということだけ知っておいてもらえればいいや。

ま、そうは言っても興味があるのは、彼らと同世代で音楽をやっているロックの黄金時代を知らない連中がQUORUMを聴いてどう感じ、どう思うかを知りたくはあるわな。
どうなんだろ。

20真太郎

30v遊太

Qr_img_7681 幸人

Qr_img_7797 達也

60vやっぱりいいバンドはキャラクターも立っていなければならない。QUORUMも真太郎+達也組と遊太+幸人組に分かれる初期のCheap Trickのようだ。もちろん、Rick NielsenとVan E. Carlosのようなコミカルさはない。4人ともすこぶるカッコいいぞ!

で、このバンド、ファインダーをのぞいていて気が付いた。ひとりひとり撮るのもいいのだが、4人集まったバンド単位で撮影した方が圧倒的にまとまりがいいのだ。早い話し、演奏中の4人の姿がものすごくフォトジェニックで絵になるのだ。

70遊太は当然Marshall。

この手の音楽でギターにMarshallを使わないなんてナンセンス極まりない。

80v1959や1987等のVintage系のモデルを使ってもらいたい人の筆頭だ。

90v1曲目は自らのバンド名をタイトルにした「Quorum」。

100vキタキタキタキタキタキタ~!!!!コレコレコレコレコレ!!!このシンプルなリフに乗って展開するハードなロック!
ク~、タマランの~。

110vそれで、サビのメロデイがちょっぴりキャッチーだったりするんだよね。これぞハード・ロックの定石よ!

120vピチピチと飛び跳ねるイキのいいリズム隊!

130v2曲目は「Danger」。

140前回これを初めて聴いた時はぶっ飛んだな~。

私的には今のところもっともQUORUMらしい曲だと思っている。
160ソロの後のギターのカッティングのパートがアホほどカッコいいわ!
こういうことをサラっとやってしまうところに遊太のに底知れぬ才能を感じるわ。
150v
達也のストレートなドラミングがまた実にシックリくる。

170vもちろん真太郎のロック極まりないボイスなくしてはこんな曲は演れない。

180v「Quorum」というのは辞書を引くと「定数」という意味であることがわかる。それで先回のレポートにタイトルを「ロックの定数」としたワケだが、どうもこれとはまったく違う歴史がこのバンドの名前にあることを聞いた。

もともとこのバンドは「REDRUM(レッドラム)」と名乗っていた。
REDRUMといえば、私にとっては当然キューブリックの『シャイニング』。シェリー・デュバル扮するお母さんが、鏡に映った「REDRUM」に戦慄するシーンはあまりにもショッキングだった。鏡に映った「REDRUM」の文字が反対になって目に写り「MURDER」となる。「MURDER」とは「殺人」を意味する。「REDRUM」は「MURDER」のBackword(逆さ綴り)だっというワケ。
ダニー坊やが泡を吹きながら「redrum」と繰り返すシーンも印象的だ。

190…ということとはゼンゼン関係なくて、このバンドのメンバーは午年生まれが多く、「レッドラム」という競馬馬からバンド名を頂いたそうだ。ところが、「レッドラム」というバンドが他にもゴロゴロ存在することがわかり、その「レッドラム号」のお母馬である「クォラム号」に乗り換えたという。

200
QUORUMの音楽をもっとも「ロック」たるものに演出しているのは、真太郎の声やヘビィなリズム隊であることは言うまでもないが、最も重要なポイントはギター・リフを多用した曲作りにあると思う。

210v本来「ギター・リフ曲」というのは、ギターが奏でるテーマ・メロディを曲中でも連続して使用される作曲パターンを指す。「繰り返す」という意味だからね。

この名手は何と言ってもMichael Schenkerであろう。UFOの「Rock Bottom」、「Natural Thing」、「Mother Mary」、「Too Hot to Handle」等々の代表曲のほとんどがこの手法で作られている。
まず、カッコいいギターのフレーズを作るのが至難のワザでしてね。短3度と減5度の音を使えば何となくブリティッシュ・ロックっぽいものができるのだが、素人がやるとすぐにイモっぽくなってしまう。
よしんば奇跡的にカッコいいフレーズを作れたとしても、今度は展開部に苦労してしまう。まさか1曲ズット同じってワケにはいかないからね。
それでよく使われる手法が「転調」だ。レニー・クラヴィッツの「♪ティーリラタッタタッタ~」ってヤツがいい例だ。これはあまりおもしろくない。

ただでさえ作るのが困難なギターのカッコいいフレーズに今度は歌のメロディを乗せなけでばならないのだからタマッタものではない。UFOは偉大なのだ。

220
しかし、今ではこの「リフ」という言葉はイントロなどでギターによって奏でられるテーマ的なメロディを指すだけになった。
それでもカッコいいリフを作る難しさに変わりはなく、ギター・ヒーローの消滅と時を同じくして洋の東西を問わずカッコいいリフというものが聞かれなくなった。
あるいはいいギター・リフのアイデアが枯渇したためギター・ヒーローも消え失せてしまったのかもしれない。ま、みんな飽きちゃったんだろうね。
そして、同時にパンクやらニュー・ウェイブの台頭とともにロック・ミュージックのイントロはギター・コードのストラミングに姿を変え、「ギター・リフ」は葬り去られた。

230vで、QUORUMである。
ストレートで実に気持ちのいいギター・リフが用いられている曲が多いのだ。だからロックを感じるのだ。もう、何回も言ったか…。

240vこのステージでゃ新曲のバラードも披露した。

250今回もDeep Purpleの「Storm Bringer」を演奏した。
このバンドにマッチした曲だと思う。実にカッコいい。

260vでも、聴きたいのはQUORUMのオリジナルなんだな~。
曲をゼンゼン知らないバンドを見に行ってカバーよりオリジナルの方を聴きたくなるバンドなんて本当に久しぶりだ。かつてはFuzzy Controlがそうだった。

280どこまでも素晴らしい真太郎のボイス!

290vそれにまったくヒケを取らない楽器陣。

300このギターとベースのバトルは大きな見どころだった。

310もちろん内容としてはお定まりのテクニックのぶつけ合い、ひけらかし合いなのだが、相手の邪魔をしたりしてとても愉快なのだ。

320ベースのフレーズ攻撃を受けて立つ遊太。
330v最後はサオを銃に見立てての撃ち合い!

340バキューン、バキューンって!
ちゃんと楽器が弾けるからこうしうおフザケをやっても実にサマになるな。

350やがて場面は変わり…

360遊太がしっとりとブルースを弾く。
こういう人はまたブルースがうまいんだよね~。才能に年齢は関係ないな~。

370遊太のギター・ソロがまた素晴らしい。音は太いし、ダイナミック・レンジがおそろしく広くエモーショナルなのだ。
そして、トラディショナルな定番ロック・フレーズとコンテンポラリーなフレーズが絶妙にミックスされていて、本当にスリリングだ。ライト・ハンドだのタッピングだの、無意味な速弾きなんてゼンゼン必要ないって!
こういう才能に満ち溢れたヤツって時々いるんだよね。まだ20代前半で恐ろしいっつーの!380v
クロージングは「Limousine」。これまたQUORUMの魅力満載のへヴィ・チューンだ。

今回は約1時間のステージで10曲を披露した。

390ま、これは大きなお世話なのだが、QUORUMが日本から出てきたことはうれしい。アメリカにはThe Rival SonsやBig Elfがいる。オーストラリアからはElectricMaryががんばっている…

400vイギリス勢はどうなったのだろう…?The Darknessは?The Answerは?The Treatmentぐらいか…。

ことあるごとに書いてきたが、いいバンドがイギリスからも出て来て欲しいのだ。当たり前のことだが、ブリティッシュ・ロックの本場じゃないか!だから若い人たちに「UKロック」なんて呼ばれちゃうんだぞ!
420v反対にQUORUMはイギリスに攻めて行ったらおもしろいナ。

430vイギリスの若い連中、QUORUMを観たらどんな反応をするだろう…見てみたいものだ。その日は案外早く訪れるかもしれないじゃん?

440がんばれQUORUM!!

450QUORUMの詳しい情報はコチラ⇒QUORUM Official Site

460v(一部敬称略 2013年7月6日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2013年8月 5日 (月)

エ、スキャはまだ本気出してないって?~SCANDAL LIVE TOUR 2013 <後編>

コンサートは中盤に突入。

10_2まったくダレたり、飽きたりする場面はない。

20_2HARUNA

40vMAMI

50v_2TOMOMI

60v_2RINA

70v_2前回も紹介したが、MAMIちゃんの相棒は…

230v_3Marshall。シルエットはもちろんMAMIちゃんだよ。

90v_2新しく導入した1960AVキャビネットがMAMIちゃんのソリッドなギターにマッチする。

100_2「少女S」。

110vサビがなんともSCANDALチックでタマリません!

120vそして楽しい楽しい「プレイボーイ」。

130v8月14日に発売が予定されているシングル「下弦の月」。この時はまだ情報が解禁になっていなかった。「新曲が出る」という情報だけをアナウンスして、果たしてその場でその曲を演奏するかしないか満員のファンをヤキモキさせた。
観客から「じゃ新曲いつやるの?」としきりに声が飛ぶがガンとして挑発に乗らず、あのフレーズを口にしないHARUNAちゃん。
すかさずRINAちゃんが「そんなにアレを言わせたいん?」と一喝!おもしろかった!
それにしてもアレは今年の流行語大賞はマッチガイないでしょうな。「そんなの関係ねぇ」にしてもそうだが、流行語は実用性が高くなくてはダメだ。

150v_2「キミと夜と涙」。こうしたゆったりムードのやさしい曲もSCANDALのチャーム・ポイント。

170_2
TOMOMIちゃんフィーチュアの「ビターチョコレート」。バックライトに照らされて熱唱する姿がステキだった!

160v_2MAMIちゃんが弾くイントロの8分ウラのメロディが印象的な「会わないつもりの、元気でね」。

180v_2熱狂のライブはとうとう後半にさしかかった!

190「涙よ光れ」

200v_2そして、「DOLL」。

210_2ノリノリのアクションで観客をインスパイアするMAMIちゃん!

220v_2もう会場は大合唱!

240_2いよいよ本編最後!え~!

曲は「太陽スキャンダラス」。

250v「ダイナミック」という形容詞が一番シックリくるRINAちゃんのドラミングも最後まで絶好調。

260v_2本編16曲。アッという間なんだな~。

270大熱狂のうちに本編は終了。

280そして、アンコールはおそろいのツアーTシャツで登場。

290_2「SCANDAL BABY」

300_2オイオイ、まだ火に油を注ぐってか?Country Joe McDonaldもビックリのすっさまじい大合唱だった!感動!
310v「EVERYBODY SAY YHAH!」。

320v_2「I-IIIb-IV-I」なるハードロックの典型的なコード進行。でもSCANDALにかかるとチョイと雰囲気が違う!

340_2アンコールは豪華4曲仕立て!でももうあと2曲しかない!

345
「スペースレンジャー」。TOMOMIちゃん会心の演奏に気持ちよさそう!
360
MAMIちゃんの「声」また聴きたいナ~。次回に期待!

330いよいよ最後の曲となった!

Sc_img_2878 「カゲロウ」でこれまた気持ちよくすっ飛ばしてくれた!

350vさっきおソロのシャツと書いたけど、RINAちゃんだけ色が違ってた!

370vアンコールも含めて全20曲。

390至福の時間は矢のように飛んでいくね!

390v現在は夏フェスに引っ張りダコのSCANDAL。8月14日にはニュー・シングルを発表。10月には大ホールツアーも控えてその活躍はとどまるところを知らない。

380これからも楽しく元気なSCANDALロックに期待している!

400SCANDALの詳しい情報はコチラ⇒SCANDAL official website

410まだ次回が楽しッ!

420(一部敬称略 2013年6月20日 Zepp Diver Cityにて撮影)

※Shige Blog本日更新しています⇒プログレはうれしい

2013年8月 2日 (金)

エ、スキャはまだ本気出してないって?~SCANDAL LIVE TOUR 2013 <前編>

「絶好調」に「超」がいくつもつくような「絶好調」のSCANDAL。もはやガール・バンドなんて枠を簡単に超えて、現在の日本のロック・シーンを代表するまでに成長したと言っても過言ではなかろう。

ハイハイ、「大げさ」っていう人もいるでしょうね。でもスキなんだもん。これぐらい言わせてね。
アータ、実際にコンサートへ行ってごらん。アタシの言っていることがわかるから。
そう第一級のエンタテインメントなのだ、SCANDALのショウは!

イヤ、やっぱり今の日本の音楽シーンはガール・バンド抜きには全く語ることができなくなった。こうした現象はどうも日本だけのことらしい。海外には歌を歌って踊るだけの女性アイドルは山ほどいるが、SCANDALのように楽器をうまく使いこなしてコアなロックを奏でるガール・ミュージシャンがほとんどおらず、ロックの本場のイギリス人ですら驚いている。

オープニングのSEは「Tomorrow Never Knows」。ワンコード(ホントは2コード)とテープ・ループで独特の世界を作り出したジョンの名作。後にPhil ManzaneraとBrian Enoが結成したユニット、801が「TNK」と題してカバーしたバージョンが印象的だった。

もうこの時点で大興奮!

10
今回のツアーのタイトルは『スキャはまだ本気をだしてないだけ』。エエ~、今まで本気じゃなかったの?!ウソン気(本気じゃないといこと。東京弁かしらん?)でアレだったら、本気出した時どうなっちゃうのよ!…と誰しも思うような充実のステージを展開してきたSCANDAL。いつも本気なのはわかっております。

20今回のセット。このツアーは一応ライブ・ハウスを回るという企画で、いつも大ホールで使っているようなドラムのライザーはなし。
RINAちゃんが他のみんなと同じ高さになって前に出てきた。これCreamですよ、もはや!

30とにもかくにも会場はアリの子一匹入るスキマのないような満員状態。やさしいSCANDALはライブハウスの時は女子&子供エリアを設けてくれる。TOMOMIちゃんサイドだ。MAMIちゃんサイドは阿鼻叫喚の男地獄!
プレス・ピットの中で上下(左右ということね)に行き来すると明らかに温度が違うのよ。男性サイドと女性サイドでは。どっちが心地よいかはご想像に任せるとして…。
でもね、男サイドの熱狂もなかなか捨てがたいもんでしてね。掛け声を聴いているのも結構楽しいもんだ。

40HARUNA

50vMAMI

60vTOMOMI

70vRINA

80v今日もMAMIちゃんはMarshall!

90vこれがこの日のMAMIせっとセット。

100ペッドは愛用のDSL50。CLASSIC GAIN方のGAINはやや上げ目に、ULTRA GAINの方は低めにセットしてある。
電源スイッチにヨコはピーポくん。警視庁のマスコット・キャラクターなのに目に黒線が…。

110今回から初登場したのは向かって右のキャビネット1960AV。Celestion Vintage30を搭載した人気のスピーカー・キャビネットだ。
右はおなじみの1060AX。曲によってうまく使い分けていた。

120マミタスの足元のようす。

130リフにソロにソリッドなギター・サウンドを聴かせてくれるMAMIの相棒はMarshallなのよ!

140vお、発見!いつもとちょっとイメージの違う衣装。MAMIちゃんがお召しなっているのは公式NFL製品じゃないの~。だからどうしたって?イヤ、うちのセガレは2人ともギターを弾かずにアメリカン・フットボール・プレイヤーになっちゃったもんだから…。
MAMIちゃん、アメフト好きなのかな?

150v1曲目は「24時間プラスの夜明け前」。

150オープニングらしいハードなチューンで一気に盛り上がる!

160vセカンド・コーラスはTOMOMIちゃん。この曲、ベースラインがスゴイ!

170ナンカ見るたびにパワーが増していくような感じさえするRINAちゃんの見事な叩きっぷり!

180vMAMIちゃんのギターで導かれる2曲目は…

190v「Rising Star」。

200vこの曲もHARUNAちゃんとTOMOMIちゃんのツイン・ボーカルの魅力が満載だ。

210ここでも思い切りバンドをドライブさせるRINAちゃん!

220もう一発入魂、本気もウソン気もない渾身のドラミングだ!
220v続いて「HI-HI-HI」。

230これまたハードにたたみかけて来るドライビング・チューン。

240TOMOMIちゃんのベースが炸裂!

230v_2 HARUNAちゃんとふたりでピックアップで歌ううところがタマらんね~。

250
Paul McCartneyにも同名の曲があったけど、SCANDALのもまったくヒケを取らないゾ!

260vそして「LOVE SURVIVE」へとつながる。
ここまで4曲、矢継ぎ早にアップ・テンポを曲を並べてきた。これで盛り上がらないワケないじゃんね~!

270vMCも楽しいのはいつも通り。

275MAMIちゃんの髪の毛の色が話題に!金からブルーへ…一番最初黒かったもんナァ。

280v最近富に耳にするようになった「サティスファクション」。

290やっぱ曲がいいよね~。もうすっかりGet satisfied!なのだ!

300「その時、世界はキミだらけのレイン」~「CUTE!」~「Glamorous You」と続く。

310このあたりはSCANDALのポップ・ソング・コーナーかな?メジャーの曲が並ぶ。

320ハードにドライブするSCANDALもカッコいいが、こういったかわいらしいポップ・チューンもSCANDALの大きな魅力だ。

320vSCANDALの詳しい情報はコチラ⇒SCANDAL Official website

330v<後編>につづく 

(一部敬称略 2013年6月20日 Zepp Diver Cityにて撮影)


2013年8月 1日 (木)

ロックの定数~QUORUM登場!

シゲ、おいシゲよ!

ハッ、その声は…ロックの神様!

そうじゃ、お前が日頃から「ホンモノのロック」だの、「野太い声」だの、「ギター・リフ」だのと騒いでうるさくてかなわんからお前の望みをかなえてやることにしたゾ。70年代のハードロック・サウンド丸出しのQUORUMというバンドを教えてやろう…。

く、くぉらむ?

そうじゃ、QUORUMじゃ。

それはイギリスの?それともアメリカのバンド?

ブァッカモ~ン!日本じゃ、日本!

日本にもそんなバンドがいるんですか?それじゃかなりのご年輩とか…。

ブァッカモ~ン!お前の息子たちより若いわ!

ええ?で、ギターは?ギター・アンプは?

おまえは本当にMarshallのことしか頭にないんじゃな…。心配するな。当然Marshallじゃ。おまえがいつも言ってるじゃないか「Marshallのギターサウンドこそがロックのサウンドだって…素晴らしいギタリストじゃぞ!

ありがとうロックの神様!

ポワポワポワポワポワワワワ~ン…………アレ?ゆ、夢か~。

ほどなくして大野さんからメールを頂戴した。いつも色んなことを教わっている音楽評論家の大野祥之さんだ。

「シゲちゃん、いいバンドがあるから紹介するよ!まだ若いんだけど、シゲちゃんならゼッタイ気に入るよ!QUORUMっていうんだ」

「え?!」

…というのは創作である。

実際にはもっと以前から大野さんからQUORUMの存在を教えていただいていたが、なかなか実物にお目にかかることができないでいた。

そして、ご親切にも再度麻沿いを頂戴し6月の末に連れて行っていただいた。

これがQUORUM。大野さんのおっしゃる通り、思いっきりストライクだった!

10QUORUMはボーカル、ギター。ベース、ドラムのカルテット。

20ボーカル:真太郎

30vギター:遊太

40vベース:幸人

50vドラム:達也

60vみんなウチの子より年下だよ。いよいよロックも三世代にわたって楽しまれる音楽になってきたのだ。

70v冒頭の寸劇で述べたように、とにもかくにも70年代のロック丸出しなのだ。
まず格好がいい。スリムで(うらやましい)、背が高くて(うらやましい)、長髪で(うらやましい)、ベルボトムはいてて(そんなにうらやましくない)…。
噺家が着物を着ているように、ビジネスマンがスーツを着ているように、ロックンローラーにはロックンローラーの出で立ちというものがあるハズなのだ。QUORUMのルックスはロックの出で立ちそのもだ。

「昔はみんなこうだったよな~」なんて言うのはたやすいこと。そこらへんの奴らがこんな恰好をしたらレトロ趣味の仮装大会になってしまうだろう。

QUORUMがステージに出てきた時の雰囲気はまるで外国のバンドだったよ。そういう雰囲気を醸し出していた日本のバンドで真っ先に頭に浮かぶのはJohnny, Louis & Charかな?
最近ではレイブンさんとオガンちゃんとロジャーさんが今やってるトリオ・ザ・コラーゲンズ(名前がモロに日本!)もそうだった。かつてのSavoy Truffleもそう。(オガンちゃんのイメージなのかな?)

QUORUMがそう見えるのは、今挙げた他のバンド同様、彼らがクリエイトしている音楽がそうさせているのだ。
80QUORUMサウンドの要のひとつは真太郎の声。現役の東大生。それよりも彼の声にしびれるべきだ。東大は勉強すれば誰でも入れるが(ウソつけ!私は何度生まれ変わっても無理です)、この声はどんなに歌の練習をしても出ては来まい。
ロックの声なのだ。パッと見るとちょっとJim Morrisonみたい?

90vへヴィィなリズム隊。

100vこれがなければいくらシンガーの声がよくてもサウンドは成り立たない。
アクションも含めて幸人のベースは完全にロックなのだ!

110vタッグを組む達也のストレートなドラミングがまた気持ちイイ。

140_2あまりのハードなドラミングゆえ体温が上昇してしまうため、時折下を出して熱を冷ます。ウソですよ!でもそれぐらいパワフルなパフォーマンスなのだ。

150v_3 遊太のギターが素晴らしい。

170vロックの神様がおっしゃっていたように、もちろんMarshall。Mashallが似合うからいいギタリストなのか、いいギタリストだからMarshallが似合うのか…両方だね。
Marshallもたくさんのカッコいいギタリストに可愛がられてよろこんでいるハズだ。
160
今回は会場の4100を使用していたが、1959とか1987を弾いてもらいたいタイプのギタリストの
筆頭だ。

180vロック・ギターの語法をすべてマスターしているかのようなプレイ。ソロではコンテンポラリーなフレーズもたくさん散りばめられるがむやみやたらとタッピングをしたり、ピッキング・ハーモニクスを使ったりということはしない。

190vそのあたりのバランスが絶妙で、「もっと聴いていたい!」とソロを弾いてくれる稀有な存在といってよいだろう。
また、この人が書く曲のクォリティがあまりにも高い。とにかくカッコとしか言いようがない。カバー曲もプレイしていたが、オリジナルの方が断然聴きたくなるスケールの大きさなのだ。才能のある人っているんだね~。

200v本公演から約10日後、QUORUMは目黒の鹿鳴館に出演した。そちらも取材に赴いたので近日中にレポートをする予定。そこでもっと詳しくQUORUMの魅力に迫ってみたいと思う。

そう、ロックの神様の声は大野さんの声だったのだ!

220QUORUMの詳しい情報はコチラ⇒QUORUM Official Site
210年甲斐もなく興奮してレンズを入れるバッグをお店に忘れて来ちゃったい!(Kさん、ありがとうございました!)

230
(一部敬称略 2013年6月25日 四ツ谷OUTBREAKにて撮影)

2013年7月31日 (水)

王様 meets はち王子さま & 渡辺英樹家来~本編

観たかったこのコンサート。何かの拍子にはち王子さまの姿を写真で発見し、「うん、コレだ!」とビビビと来た。
別に私ひとりがビビビときたところでどうにかなるワケでは決してないが、「コレは観ておかないと大変なことになる!」と思ったのだ。

期待するのは3人の演奏や音楽ネタだけでなく、抱腹絶倒のトーク。数年前によくテレビに出ているトークが最高におもしろいフォーク歌手のコンサートにトークを期待して観に行ったことがあったが、歌ってばかりでガッカリしたことがあった…ってそんなに笑いたきゃ寄席へ行けばいいようなもんだけど、やっぱり期せずして展開される演奏の合間のトークがおもしろいのであって、わざわざ笑いに行ったのでは意味がないのだ!

しかも、腕達者の3人の演奏である。内容が悪いワケがなかろうが!
ところが、ツアー日程を調べると、東京公演の日が私の都合が悪く、どうにも調整できない…ってんではるばる熊谷まで足を延ばすことを決意。

そして、結果は…はるばる熊谷まで行った甲斐が十二分にあった!

まずは1枚。

これはマーブロ用に特別に撮らせてもらったワケでもなんでもないのよ。3人が出てきて、演奏に入る前にいきなり「写真タ~イム!」となる。
お客さんはめいめいに携帯やらカメラを手にステージににじり寄り撮影するという、まさに結婚披露宴状態。いきなり笑う~。
10_2演奏は完璧!

20_2王様

30_3渡辺英樹

40_2そして、はち王子さま!

50_2王様とは2000年の『マーシャル祭り』の時以来のお付き合い。2001年には『マーシャル祭り2』の司会も引き受けていただいた。

そういえば、その『マーシャル祭り』の時、フィナーレでステージに上がったJim Marshallが王様の顔をマジマジと見つけて「君の顔にはおもしろいものが書いてあるね~」と言ったのを思い出す。

60_2だからもちろん王様の愛用のギター・アンプはMarshallだ。

70_2クリニックもやったし、専門学校で2人で講師をさせてもらったこともあった。
そして、今回が新マーブロ初登場の王様。
最高のステージがレポートできてうれしいです!
90v_2よくビートルズを引き合いに出してマーブロに書いている通り、我々日本人はあまりにも大きい言葉の障害があって、一部の帰国子女の類の方々を除いて欧米のロックを100%の域まで楽しむことは絶対にできない。
80以前にも書いたが、ある音楽評論家が少し英語がわかるようになってBob Dylanを聴いたところ、直接歌詞の意味が理解できるようになって、「英語圏のヤツらはこれをダイレクトに理解しているのか!」と愕然としたという。

ビートルズも同様。ビートルズの場合、歌詞の意味がわかって、曲に合わせて歌ってみればなおさらビートルズのすごさがわかる…というかそこまでできて初めてビートルズが100%楽しめると思うのだ。
100_3我々にはそうした部分が完全に欠落したまま洋楽を聴いてきたのである。つまり主にメロディと演奏だけを楽しんできたワケだ。それでもあれほどカッコよかったし、おもしろかったのだから、60~70のロックのクリエイティビティというのはすさまじいものがあった。

そういう意味では洋楽をまったくと言っていいほど聴かないという現在の若者にも一理あるのかもしれない。でも、英語で歌ってるバンドもあるじゃんね。だとしたら、どうせ歌詞の意味なんかわからないんだから洋楽も熱心に聴いた方がよい。

そして、王様を考えてみる。
160王様の登場後、数多くのマネッコが登場したことからもわかる通り、彼の業績は偉大だ。
そうでなきゃレコード大賞ももらえないし、「徹子の部屋」にも出れないって!(ちなみに私には「タモリ倶楽部」に出演したことのある友人は数人いるが、「徹子の部屋」に出たことのある知己は王様だけだ)
当時の王様のCDには「そうか、こんなことを歌っていたのか!」みたいな宣伝惹句がついていたが、本当にいいアイデアだった。「なんだ演奏は荘厳だけど、こんなつまんねーこと歌ってたのか…」なんてがっかりした人もいたかもしれないね。
いいの、いいの、ロックはそれで。Wishbone Ashなんかかなり笑えるよ、大ゲサすぎて。

また、直訳とはいえ、随所にちりばめられたギャグも諧謔精神にあふれており突っ込みどころが満載だ。

そして王様のもっとスゴイところは、まだこの「直訳ロック」を続けていることだ。
その支持される要因は何だろう?
ひとつには王様のロックの造詣の深さから編み出される和訳の妙と企画の素晴らしさ。これは当然。それとやっぱり、みんなあの時代のロックに戻りたいという従来派ロック待望論があるのではなかろうか…。

110vはち王子さまの切れ味鋭いトーク!

120vしかし、似てる。

130_2衣装が同じとはいえ、こうして見ると鏡みたいでしょ!ホント、よく考えついたな~。
180_2
渡辺さんはへヴィなベースさけでなく、おっそろしく抜ける声で名曲を熱唱する。「We're an American Band」とかね。オリジナル言語です。

140v他にも「Helter Skelter」や「Come Together」等のビートルズナンバーも!
190v_2「お前に首ったけ」とか「移民の歌」とか…楽しいな~。

150ギターを弾く時は存外に真剣だ!
正統派ギター・ヒーローの薫陶をモロに受けている世代ですからね。音もバッチリのマーシャル・サウンド!

170vそういえば、この日、王様だけ「英語口にしてはならない」という酷なルールが発布され、実行された。これは難しいよね~。ところが見てるこっちはおもしろいことこの上ない!

王様のソロ・コーナー…といっても演奏ではない。これが完全にトークだけ!ここだけは英語OKとなった。

200もちろん抱腹絶倒の妄想話。これから実物を体験する人たちのために内容を記すことは差し控えるが、昔のお薬の話し。イヤ、内容は知っちゃいるけど笑った~。

関連曲として「小さな翼」をプレイ。何せ蝶とシマウマだもんね!

210王様は「テンポたもつくん」とデュエットで演奏することも多いが、やっぱりバンドでの演奏がハプニングも多くておもしろい。
しかも今回はこんなメンバーだからなおさらだ。

220vこの扮装は誰にでもできるというワケではなく、頭の骨格が王様と同じでなければならないという。

230v_2次々と繰り出されるの王様直訳大ヒットパレード!

240_2最近活動しているBlack Sabbath関連からは「Paranoid」を演奏。

250_2

天下の王様とはいえ、残念ながら権利関係で著作の直訳使用の許可が下りないアーティストもいる。
そういうのは「ソックリ曲」を作って処理してしまう。「山寺のおしょうさん」がブルースになったりね。

280_2ソックリといえば、ホンノ1小節でも妙に「似てるな~」と思わせるヤツがあるじゃない?
私が気に入っているのは坂本冬実の「♪また君に~」っていうの曲、2小節なんだけどKing Crimsonの「Moon Child」に似てる。
もうひとつは、女性用のカツラのCMで「♪オ・ク・サ・マ」という電話番号のゴロ合わせを紹介しているフレーズ、これがたった1小節なんだけど、Yesの『Relayer』に収録されている「The Gates of Delirium」に聞こえてしょうがない!…超オソマツさま~。    

290_2Van Halenの「Eruption」で自慢のテクニックを披露!

310vドレドレ…

320はち王子さま!ただ写りたいだけ!

330もうやりたい放題!

340また、この3人のコントラストがいい!渡辺さんを「家来」にしちゃんだからね~、おもしろい。

345はち王子さまのドラミング、トーク、双方とても味わい深いものだが…
390vその表情も第1級だ!

370vもうみなさんお気づきだとは思うが、はち王子さまに扮しているのはファンキー末吉さんだ。え、わからなかった!って?

さて、ファンキーさんが中国や北朝鮮でロックの普及活動をされていることはつとに有名だが、昨年の11月にこういう本が上梓された。

『平壌 69高等中学校・軽音楽部 北朝鮮ロック・プロジェクト』

北朝鮮の女子高生のバンドの指導をするという一大プロジェクトの騒動記。おもしろい。
よく日本の若いミュージシャンが「♪自由になりたい~」とか「♪自由をくれい~」なんてことを「ロック・ビート」に乗せてやっているけど、この本を読めば、その時点で十分に自由だということがわかる。ロックを聴いたり演ったりできること自体が自由であるということなのだ。

これからお読みになる方のために詳しくは触れないが、ロックの指導云々と少女たちの友情…感動ものです。
小手調べに北朝鮮の人たちの前でファンキーさんがドラミングを披露するくだりがあるが、みんな飛び上るほどビックリしただろうナァ~。

510こんな素敵な本を著した人が今日はコレだかんね。
360v
さらに!ファンキーさんが耳元でささやくようにしてこの本を読んでくれる朗読CDも登場!こちらにはファンキーさんのバンドに参加した美少女たちのカラー写真がブックレットに掲載しているよ!

Cd_2もうひとつだけ…ファンキーさんはこの本の中でチベットにまで赴きラマ僧に謁見し、「音楽は人を救えるか…」を主題に問答を繰り広げるのだが、ここがまたいい!
ファンキー末吉、そのうちノーベル平和賞を授与されるのではなかろうか?

是非ご一読、ご一聴あれ!

380さっき渡辺さんが「Come Together」を歌ったと書いたが、このイントロで王様が「撃て~!」と叫ぶ。ジョンの「シュッ!」っていうヤツね。

そう、実はあれ「シュッ!」ではなくて「Shoot me!」と言っているんだよね。コレ、言われなければ絶対にそうは聞えないんだけど、リマスター盤では3回目の「シュッ!」で「シュー、ミ」と「ミ」がかすかに聞こえる。さすが王様。

400v「燃えろ~」、「高速道路の星」等、やっぱり王様にはDeep Purpleがよく似合う。

300ウチには自分で買ったヤツを王様から頂戴したヤツとほとんどの王様の作品が並んでいるが、やっぱりDeep Purpleだよね。

でも私のお気に入りは「浜っ子伝説」。つまりThe Beach Boys。企画が当たっていたとはいえ、よくコレを作ったな~…と思って。少なくとも今よりは時代はヨカッタ!大事にしなきゃ!
350_2今日も「深紫伝説」で盛り上がった!

420しゃがみながらセルフ・フェイド・アウトする3人!

430メンバー紹介もあって…

440最後はまた写真タイム。

450ヒキでもう一枚行っとこう!

460_2演奏の部は終了。第2部のコーナーに移行する雄叫び!「ブッパンコ~ナ~!」

470物販コーナーには長蛇の列。

480毎度ありぃ。またグッズもバラエティに富んでいて楽しいよ!

あ~、おもしろかった。みなさん、絶対おススメ。見つけたら必ず観に行くべし!

500渡辺英樹の詳しい情報はコチラ⇒Official Homepage
260_2はち王子さま(ファンキー末吉)の詳しい情報はコチラ⇒亜州鼓王Funky末吉的家頁
270王様の詳しい情報はコチラ⇒王様のROCK'N'ROLL TOWN

O2_img_6385 ()(一部敬称略 2013年6月24日 熊谷Heaven's Rockにて撮影)

2013年7月30日 (火)

王様 meets はち王子さま & 渡辺英樹家来~小畑秀光編

来た~!遠かった~!「日本一暑い街」としてスッカリその地位を不動のものにしている熊谷!お邪魔したのは6月の末でまだそれほど暑い時期ではなかったので助かった。年取ると暑さは身体にこたえるだよ~。
10
目的はコレコレ、前から取材したかったんだ~。王様がファンキーさんと渡辺秀樹さんとやってるヤツね。面白いに決まってるもんね~。

20道も空いてて順調、順調。リハがちょうど終わりそうな時に到着。ご挨拶をしてしばらく楽屋でおしゃべりなどをしていると、「さぁ~、やるか~!」とファンキーさん。
「さぁ~、やるか~」つったって本番の時間にはまだまだだし、だいいちまだ開場すらしてないのよ!なんてことは関係なしにドンドン表へ出て行っちゃうじゃないの。
…とメンバーの皆さんに目をやると海岸やプールで使うコンガリ焼ける銀色のマットを手にしている。
何だか知らないけど、ファンキーさんに気合が入る!
30_2 下の写真はファンキーさん、準備完了の図。
何事が始まるのかと思ったら…。

40本番前の腹筋運動なのでした!

50なぜか応援団まで!
がんばれファンキーさん!知らない間に応援しちゃう!

60「フイ~、終わった~い」
でみんな拍手!

70続いてはこのパート、真打の小畑秀光!

80v本番前だってーのに、ものすごい馬力!
90応援旗には「小畑秀光 全国めいしょにて 腹筋108回、腕立て108回行脚ちう!!」と書いてある。なんか筋トレによって煩悩の類を拭い去ろうというのか?!

100_2 
腹筋は108回を大きく上回る記録を打ち立ててしまった!マーブロが取材に来てるからね(んあことはないか…)。

110ハイハイ、緊張した腹筋を弛緩させてくださ~い。
この方たち、このトレーニングの模様をネットで配信してるのよ~!

120今度は腕立て。傍らで檄をとばしているのは普段着の王様。一応お顔にはモザイクを施しておきました。
腕立て伏せの方も難なくクリア!お疲れさまでした~!
ってまだ本番が残ってるゾ~!

130最初の出番は小畑秀光。

140小畑さんは先回『WE LOVE BAKUFU SLUMP 前夜祭』『WE LOVE BAKUFU SLUMP 大無人』のレポートで登場していただいた。
そうか、この時って雪が降っていたんだね~、忘れてた。

150vあの時はバンドでの演奏で暴れまくってくれたが…

160v今日は上の案内板に書いてあるように「ひとりメタル」での登場。
180その名の通り、たったひとりでへヴィ・メタルを演奏してしまう。バッキング・トラックも何もなし!
ようするにヘビメタの弾き語りだ。
200vギター1本ともちろんアンプはMarshall!
170歌ってもギターを弾いても、そしてしゃべっても芸達者ぶりを発揮してくれる小畑秀光!

190vとにかく暴れる!

210vま、こんな状態でしんみりやってもサマにならないので、どれもこれもド派手でへヴィな曲ばかり!お客さんもついついノってしまう!

220ものすごいヌケのよいギター・サウンド!素晴らしいマーシャル・サウンド!さすがひとりでメタるだけのことはある!
230vまた跳ぶ!

240今回も爆風の「びっくりミルク」や「人間はなぜ」を披露。

250そして跳ぶ!

260最近テレビにでているようなバンドの曲ってアコギ一本でやった方がいいような感じのものばかりでしょ?パンクの曲なんかもすごくそう思うんだけど、この小畑さんの活動はそのアンチテーゼってことだよね、きっと。
ギター1本で演るべき曲をバンドでやっているのと反対に、バンドで演るべき激しい曲をギター1本で演ってしまう。
快挙だ!がんばれ!

270vこの弾き方!何だかだんだんZakk Wyldeに見えてきた?!

280最後にもうひとっ跳び!
実はできるだけ跳んで欲しいと私がお願いしたんです。筋トレでお疲れのところご協力に感謝します!もっとも、こんなこと頼まなくても小畑さんはいつも跳んでいるか…常に爆発してるのだ!

290小畑秀光の詳しい情報はコチラ⇒JET秀光の爆走ロケンロール日記

300v続いての登場はこのお三方!
310 王様!

320vはち王子さま!

330v渡辺秀樹!

340v レポートは明日。お楽しみに!

350 つづく
(一部敬称略 2013年6月24日 熊谷Heaven's Rockにて撮影)

※姉妹ブログShige Blog 更新しています⇒寺田恵子生誕50周年記念興行『QUEENS BIRTHDAY』

2013年7月24日 (水)

『激突!歌姫:出合い頭の★Rock Show★』のKRUBERABLINKA

セカンド・アルバム『Kaizu』が大好評のKRUBERABLINKA。
10_2
『激突!歌姫:出合い頭の★Rock Show★』というイベントに出演し、東京のファンをノックアウトした!
20
テンションの高いステージは相変わらず。

Kb1_img_6088またしても「ハード・ロック健在なり!」を見せつけてくれたのであった!

40赤尾和重

50v鈴木広美

Z 山崎浩一

70v片岡祥典

80v泉谷賢

90v1曲目からいきなりセカンド・アルバムのタイトル・チューン「海図」をプレイ。

110これがセカンド・アルバムの『Kaizu』

100cd 押し寄せるド迫力のロック・ヴォイス!

120まさに「声」のMarshall!
140vやっぱりこの声を聴くと期待に胸がふくらむね!

1302曲目にはもうキラー・チューンの「Don't be so Mad」を繰り出す。

こういう選曲にKRUBERABLINKAの自信がうかがえるというものだ。

150スリリングな広美さんのギター。

160奇抜なフレーズが飛び出す瞬間を味わう。

165vそのもっともエキセントリックな面が出ているのがこのファースト・アルバムに収録されている3曲目「太陽」であろう。演奏されるたびに書いているが、こんなケッタイなギター・リフ、誰も考え付かんて…。
筆者注)「ケッタイ」という言葉をいい意味で使っております。東京の言葉しか知らないもんで、もし失礼があったらお許しくだされ。しか~し、この東京者にとって、「太陽」のリフには「ケッタイ」という言葉が一番シックリと来るような感じがするのだ。英語的には「Killer!」とか「Badass!」とか…。ちょっと違うか…ようするに、べらぼうめ、カッコいいってことよ!てやんでぇ!

170vベースの山崎浩一とのコンビネーションもバッチリだ。

180ピックで引くベースラインがクリアで気持ちいい!

190vもちろん指弾きも!
ストレート極まりないベースを弾く彼は外タレの前座も務めた豪華なキャリアの持ち主でもある。

200v4曲目もファーストから「砂山」。「Still Got the Blues」を彷彿とさせるへヴィなマイナー・チューン。
こうしたスローなナンバーでもCazの声が冴えわたる。
270v緩急自在なテクニックで完璧にKRUBERABLINKAのバンド・サウンドを彩るドラミング。
220v速い曲ではこうなる。
210ロック・キーボードのお手本のようなツボを押さえたプレイが素晴らしい片岡さん。

230v開演前、片岡さんとプログレッシブ・ロックの話しをした。楽しかった。あの日、ArgentやTraceの話しをしていたのは世界で我々だけではなかったのではないか?
そういうことなんよ。やっぱりすぐれたミュージシャンは本当にいろんな音楽を細かいところまで聴いているものなのだ。いつも言ってる「いいミュージシャンはいいリスナーたれ」ということ…ナンチャッテ!

240「ズールースーツ」。これもKRUBERABLINKAらしい曲だ。

250そしてギター・ソロ。ア・カペラだよ。
ただただシュレッドするだけでなく、メロディを重視したプレイがとても印象的だった。

Kb1_img_5966 6曲目はセカンドから「帳」。

280当日頂戴したセットリストの照明さんに伝えるためのワンポイント解説に、この曲は「アラビアン」と書いてあった。
370vアラビアンか~。そう言われるとそう聞こえなくもないが、Cazさんの歌いっぷりといい、曲調、ディミニッシュ、これぞKRUBERABLINKAのエキス満載って感じがする。
関係ないけど、Frank Zappaでいえば『Shiek Yerbouti』の中の「Wild Love」的な?こんなこと考えてるのは私だろうか…私だけだろう。

300持ち時間は70分。もう後半だ!
ってんで演奏もメラメラと燃え上がる!

310v各人ソロもバッキングも渾身のプレイ!

320vセカンドからのドライビング・チューン「単細胞」。

330そして本編の最後を「業火」で締めくくった。
350アンコールではワルツでホンワカと「メロン」。

そういえば高校の時、「メロン」っていうアダ名の国語の先生がいたっけナァ~。頭がとても大きな方で、その容貌からついたアダ名が「メロン」だった。
ある日、厚さ1cm以上はあろうかという学校の事務所の入り口のガラス戸にその頭をぶつけてしまった。ガラス戸はこっぱ微塵に飛び散ったが、「メロン」の頭にはキズひとつつかなかったというすさまじいクォリティの頭蓋骨を誇った豪傑だった。

この曲もそれぐらいの存在感とクォリティの高さがある…ってこじつけすぎか?でもこの曲もスキ!
Cazさんがメロンの何を歌っているかはCDを聴いてのお楽しみ!少なくともこの国語の先生ではない。
340そして、最後は『Kaizu』のリード・チューン、「宇宙は滾れ」。
260v

今回も実に素敵なハード・ロック・ショウだった。
Cazさんの声は、ホント日本のロックの声だ。

素晴らしい演奏とクォリティの高い曲たち…ちょっと時間が短いんだよね~。
早くピンでフルレングスのKRUBERABLINKAを観てみたい。

360v赤尾和重の詳しい情報はコチラ⇒赤尾和重 ロック歌手

KRUBERABLINKAの詳しい情報はコチラ⇒KRUBERABLINKA facebook

380(一部敬称略 2013年6月22日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2013年7月23日 (火)

【SHARA vs. MARCY】 at Reg <後編>

そして、爆音とともに登場したmintmints。
10 今、思い返してみるにmintmintsが誕生した時、「SHARAのソロ・プロジェクト」というイメージだった。
20_2 それが、今ではその確固たる地位を確立し、日本を代表するインスト・ロック・バンドになったと思う。
30_2 石原"SHARA"愼一郎
40v_2 五十嵐sun-go美貴
50v_2 寺沢功一
60v_2 向山テツ  70v_2 ま、これだけの音楽達人がそろっているんだから仕上がる音楽もいいにキマってるけど…
80 The Ventures以降、不毛だったロック・インストに新たな息吹を吹き込んだ功績は大きい。よく共演しているD_Driveも同様だ。もうちょっとしたら「ロック国民栄誉賞インスト部門」を授与したい。
90v_2 これだけmintmintsの支持される要因は何か…
70メンバー各人の器楽演奏技術からくる魅力ももちろんあるが、ナントいってもそのカギは曲のクォリティの高さだ。
110それもこれもすべてSHARAさんの経験と知識と鍛錬が生み出したものであろう。SHARAさんも実によく音楽を勉強されている。
だから、若者は先人に学べと言っているのだ。
100v 以前にも書いたが、わが社の社長はmintmintsがお気に入りだ。理由は「メロディがすごくよくて楽しい」から…。
やはりい音楽に国境はないのだ。
そして、音楽には種類が2つしかない。それは「よい音楽」と「よくない音楽」だ。by Duke Ellington。
mintmintsは「よい音楽」に入るのよ。
280v_4それとここまできて、いよいよ各人のキャラがいい方向で目立ってきていることもmintmintsのライブを楽しくしている大きな理由のひとつだろう。
120 とくに大活躍なのはsun-goさん!
130_2その活躍ぶりは後に詳しく掲げるが、もはやギタリストの枠を超えた仕事っぷり?!
メッチャかわいくて楽しい!
140vそれと音がスゴイ…ってまるで素人みたいな表現だけど、これしか言いようがない。
ふたりとも当然Marshall。いつも通りのJVM410Hと4×12"キャビを使用。

sun-goさんはMarshall初のシグネチャー・スピーカー・キャビネット、MegadethのDave Mustineモデルの1960BDMをつないでいる。
410違う現場で撮影した写真で恐縮だが、SHARAさんのJVMセット。
Img_1226キャビネットはMF400Bだ。これであの分厚い音を出す。

Nya1_img_1235 こちらはSHARAさんのソロ・アルバム『SHARA』。

110cd1このアルバムにはmintmintsのライブの他に新録音源も収録されており、そのレコーディング現場でのレポートもマーブロに掲載した
260vてらちんもスゴかった!
大幅なダイエットを敢行したてらちん。身体が細くなった分、音は反対に一段と太くなった?!   
160 前から特段太っているとは思わなかったので激ヤセ感はそれほどなかった…というのが正直ところだったんだけど、このステージ袖からファインダー越しに見たてらちんの顔にビックリ!
「ウワッ!メッチャ細くなった!」
この瞬間、私もダイエットを決心したことは言うまでもない。その前にこの日の打ち上げでは唐揚げとミートソースのパスタ、さらにウインナー各種をビールで大量に流し込んでみた。
170v そしてテツさん。
180_2 問答無用のスーパー・ロック・ドラミングはこの日も完璧!イヤ、それ以上!重苦しいまでのへヴィなドラム・サウンドは一度味わうと抜けられないゾ!
190v MCコーナーも絶好調!「舌好調」ってヤツか。

210 楽器の達人はトークの達人でもある。
220_2
230
240
250_2 コンサートは(最近「ライブ」という言葉を使わないようにしている。「ギグ」という言葉もまだ日本では浸透していないので恥ずかしい)「Ghost」で幕を開けた。
270_2 2曲目は「Rare Temple」。そうそう、曲名の謎解きもmintsの楽しみだよね。
以前、関取の名前を英語に直訳して曲名に使っているバンドもあったが、アレもおもしろかったナ。「Mistic Island」とか「Double Black Feather」とか。 
285v 「everyday」
290 「Space Mints」~「Love & Peace」、
300v_2 「Kotetsu」~「Driver」…等々、これまでの3枚のアルバムからバランスのいい選曲。
310v sun-goさん、mintsでもサオ回し!
320_2 アラヨっと!
330_2 どした!
340_2 着地成功!
350_2 ふらいんぐ・げっと!
360_2 「Kotetsu」~「Driver」~「Zima」~「Sora」…
370v メチャクチャかっこよかった「Travelling」!
380v ノリノリの様子が伝わっているだろうか?!
390_2 インストゥルメンタルでこれほど盛り上がるなんてホントうれしいね。
昔、King Crimsonが初めて日本に来て浅草の国際劇場のアンコールの時、お客さんがノリノリになったのをものすごく気持ち悪く感じた。それと正反対なのがmintmints。健康的なロック・インストのトランス状態とでもいおうか…。
400_2 お待ちどうさま!コンサートのハイライトのひとつ。
420 ジュリ扇片手にsun-goさんが華麗に舞う「Hell Dance」。
470vお客さんも素早く扇子を手にして、大暴れ!
430 ま、日ごろは「音楽に合わせて暴れたけりゃ盆踊りに行け!」なんて言ってるけど、これはいいでしょ?
440 sun-goさん、こんなに楽しそうなんだから!
450 sun-goさん、昔はこのコーナー照れてたような記憶があるんだけど、気のせいかな~?そういえばさっき楽屋でRed Bullを3缶立て続けに飲んでたな…。
460 素晴らしい舞いっぷり!もっときれいに写真を撮ってあげたかった!あ、「きれい」とは写真の状態のことでっせ!sun-goさんは十二分にかわいい!
480v 「フ~ム、やりよるな…sun-go」
490 「TWIN」~「Don't Cry」~「Bakuon」と続く。
Mm_img_1769 〆て本編17曲。タップリの演目だったけど、アッという間だった。
510 楽しいな~。mintmints!この愉しみ秘密にしておきたいような、ひとりでも多くの人に観てもらいたいような…。熱心なファンの皆さんどうする?

でも、寒かった~。最後までエアコンの冷風が直撃でシンドかった。
520v アンコールには「Cube」をmintsで演奏した後、MARCYが合流。
530 わかっちゃいたけど会場は大盛り上がり!
540 みんなで楽しく「Radio Magic」を歌っちゃった!
550 なんと中身の濃いコンサートだったんだろう!何回も書くけど楽しかった~。
560 デビュー30周年を迎えたEARTHSHAKERの新譜はコレ。力作だよ~!
そしてマーブロでもレポした通り現在絶賛ツアー中!みなさんの街でEARTHSHAKERを楽しんで!
70cd1EARTHSHAKERの詳しい情報はコチラ⇒EARTHSHAKER OFFICIAL SITE
570 石原"SHARA"愼一郎の詳しい情報はコチラ⇒Official Site
580v(一部敬称略 2013年6月15日 下北沢Regにて撮影)

2013年7月22日 (月)

【SHARA vs. MARCY】 at Reg <前編>

今年でデビュー30周年を迎えたEARTHSHAKER。今、ニュー・アルバムを引っ提げて全国を回っている。その模様はでにMarshall Blogで先日紹介した。30年もの齢を重ね、ますますパワフルかつベテランならではの円熟の魅力に満ち溢れた素晴らしい…というより、ロックバンドの「美しさ」を感じさせるステージであった。

さて、そんな記念すべき年にあって、EARTHSHAKER関連、いろいろな行事、イヤ、活動が行われている。
今日のレポートは【SHARA vs. MARCY】。以前から存在するプロジェクトだが、ソロ・アルバムを発表してから初の活動だけあって、また以前とは違う雰囲気が漂う充実したコンサートだった。

まずはMARCYの出番。今日はthe MARCY BANDではなくて、「チームMARCY」というグループでの登場だ。

オワ~、と、撮れない!スミマセン、プレスピットがないうえ、超満員のため、今日明日の写真はホール内後方に据えた脚立上からのショットになりま~す。これが脚立に上がるとエアコンの冷風が激直撃で、もう寒いのなんのって!なかなかに過酷撮影環境でございました。そのあたり、割り引いて鑑賞してやってくだされ!
10
ところで、最近「チーム」って言葉を使わなくなったと思わない?使うとするとテレビのクイズ番組の解答者のグループに名前をつける時ぐらい?「うさぎさチーム」とか、「インテリ大卒チーム」とか…。
ところが、イギリス人は結構この言葉を使うんだよね。「ティーム」って発音するんだけど、お互いの間に何か共通の意思が確認できた時に「We're a team, aren't we?」なんて言ったりすることがよくある。少なくとも「うさぎさん」よりは仲間意識が強い団体であることは間違いなく、「シゲ、オレたちチームじゃないか!」なんて言われりゃこっちも決して悪い気はしない。
30この「チームMARCY」には「チーム」という単語がピッタリくるだろう。ナント、このバンド、年齢の幅が上は50代、下は10代という世代を超えたものすごいメンバー構成になっている。もはや「チーム」ではなくて、MARCYさんを家長に頂いた「ファミリー」と呼べるものかもしれない。

これはですね、とても素晴らしいことだと思うんですわ。年長者は若者のパワーを吸収し、年少者は先輩の知識と経験を吸収する。
いつも言っているけど、もうロックは終末時計の12時を過ぎてしまっていると思うんだよね。で、こうした新旧の交流にしか現状を打破する方法はないと私は観ている。つまり「伝承」ということ。

昔、ヴァイオリニストのユーディ・メニューインのドキュメンタリー番組で紹介していたけど、教育のもっとも原始的で理想的な体制は「マンツーマン」であり、その形式に則っている典型的な例はガムラン音楽だという。ガムランは譜面を持たないため、師匠が弟子につきっきりでメロディやリズムを叩き込む。そうしてその伝統が伝承されていく。

一方クラシックなどは、教育としての体系が整備されているため、ある程度までは書物での学問が可能で、ジャズもしかり。チャーリー・パーカーが出現した後の理論をバークリーが体系化してくれたおかげでいつでも誰でもジャズ理論が学べるようになった。ただ、ジャズの場合、問題はそれをやる人も聴く人もあまりにも数が減ってしまったところにあるだろう。

さて、ロックは…というと、これも理論はないといっていいでしょう。「ロケンロー」なんだから。書物でちゃんと吸収できるロックの知識は「歴史」ぐらいでしょう。やっぱりガムラン同様、先人の偉業を自分なりに消化してそのエッセンスを身に付けるのがロックを学ぶ自然な姿だと思うんだよね。

若いミュージシャンと音楽の話をしていて、あまりにも昔のロックを知らないことに心底驚くことがある。それは洋楽だけでなく、国内のロックについても同様で、あるあたりからまったく歴史が欠落というか、元々ないものになっているような気にすらなるのである。大きなお世話なのかもしれないが、んな状態で果たしていいものが出来るのだろうか?でもね、ヘタに昔のよいものを聴くと、できることが何もなくなっちゃうかもしれないよ。レコード会社はこのあたりのことをよ~く理解しているのかもしれない。

もちろん、チームMARCYの若いメンバーは誰もが楽器の達人で技術的にはもう何も学ぶものはないだろう。しかし、EARTHSHAKERのボーカルという日本のロックの生き神様みたいな人と同じステージに立つということから学ぶものは大きいだろう。
20そんなチームMARCYのメンバーは…
西田"MARCY"昌史。 
40v gi-na
50v ギターに峰正典
60v もうひとりのギターが岡本悠
70v ベースがFIRE
80v ドラムがKenT
90v さて、ステージの方はというと…これが見どころ満載のハッピー・ステージ!
100 もちろんMARCYさんの熱唱ぶりはいつも通りで言うに及ばずなのだが…
120v 自分の音楽性をより一歩進めている感が強い。
130 ギター・チームの活躍ぶりも素晴らしい!
ほとんどの曲のソロを担当する峰正典のシュレッダーぶりがすさまじい。
140 そして、サイド・ギターに徹していた岡本悠もイザ、ソロの番が回ってくるとこれまた遠慮のないシュレッディング!
150v ふたりのギター・バトルも披露され、ギター・ファンにも十分満足のいく弾きっぷり!
もちろんふたりともMarshall!
170やっぱりロック・ステージはこうでなきゃね!
160v 峰さんは作曲も手がけており、MARCYさんの全幅の信頼を得ている。
180 「若い」とか「ハダがツルツルしてる」とか…先に書いた通り、うっしろの方にいたからよく見えなかったんだけど、なるほど若い!ドラムのKenTくん、1997年生まれだそうです。テレビでおなじみの人もいるかもしれない。
三重県を中心に活動するSickheadというバンドのドラマーでもある。
若いといってもプレイはスゴイ!パワーだけでなく、十分にスキルも整っている素晴らしいドラマーだ!
190 そして、KenTくんとガッチリとリズム・パートを固めるベースのFIRE。the MARCY BANDでも大活躍だ。
200 そして、やはりこのチームの最大の魅力はgi-naとのツイン・ボーカルだろう。
210 実は数年前にもEARTHSHAKERのイベントでMARCY BANDを撮ったことがあったが、ますますツイン・ボーカルの魅力が引き出されていていい感じ!
220 gi-naさんは島紀史のソロ・アルバム『FROM THE WOMB TO THE TOMB』で初めてその声を聴いた。
230v 深みのあるパンチのきいた声はとても魅力的だった。
240v 前回のthe MARCY BANDの時もそうだったが、今回のステージでもその魅力が大いに爆発していた!
250 絶妙のコンビネーション!マルチ・ボーカルってのとても楽しいもんだ。こういういいステージを見るとHoward KaylanとMark Volmanのホンモノを見てみたかったな~と思う。
260 演奏した曲はほぼすべてがほとんどがソロ・アルバム『MARCY』からのもの。曲のクォリティも高い!
これがその『MARCY』。
90cd1明るく楽しいパフォーマンスにおお盛り上がり!Marshallサウンドも満載だかんね!
270 西田"MARCY"昌史の詳しい情報はコチラ⇒MARCY'S Vox
290v そして、mintmintsが登場!
310 石原"SHARA"愼一郎。
320 五十嵐sun-go美貴
330 寺沢功一
340 向山テツ
350 説明不要の最強メンバーによる最高の演奏!
360 SHARAさんが弾きまくり…
370 sun-goさんが舞い…
380 てらちんがスリムになり…
390 テツさんの超ド級のドラミングが爆発する…
400mintmintsの出番はまた明日…。
300vつづく

(一部敬称略 2013年6月15日 下北沢Regにて撮影)

2013年7月19日 (金)

EITA PARK 2013 <後編>

さて、『EITA PARk 2013』、最後に控えしは、特別にこの日だけ再結成した時空海賊SEVEN SEAS!
このバンドの復活をよろこぶファンも多いことと思う。


10_2
インストでSEVEN SEASのレパートリーを演奏するプロジェクトはあったが、全員がそろってステージに立つのはかなり久しぶりのことだ。
なつかしいな~、時空海賊。
20_3 メンバーは今日の主役のEITA。
Y_3ボーカルのMarshal K。
40v_3 Prince YO-。
50v_3 たつほわsho-gun。
60v_3 Aki-dolich XXIII。
70v_3 平たく言えば、TAKAEITAのボーカルが変わっただけ…ではない!元時空海賊がTAKAEITAをサポートしている…と言った方が適切だろう。
75_3 昔を思い出すな~。初めて会った時、「MarshallはMarshallでも、ボクのは『l』がひとつなんです」…なんて自己紹介してたのを覚えてる。
80_3 みんな久しぶりの合奏がとにかく楽しそうだ。
90_3 今でもみんな仲良しというのがうなずける。
110_3このギターのふたりにはずいぶんとお世話になった。
100v_2 よくMarshall Roadshowに出てもらったのだ。こちらのリクエストになんでも答えてくれて、話もおもしろかったし、とてもいいクリニックだった。
出会った頃、PrinceはMarshallプレイヤーではなかったけど、JVMが発表されるやうなやすぐにMarshallに乗り換えてくれたんだったっけ。
130v_2そういえばこんなこともやってたなぁ~。 
120_3 思い出した。もういつのことかはわからないが、ニッポン放送の地下のホールでAtomic Tornado他とジョイント・ライブをやったことがあった。あの頃はジャンジャンと新手のギタリストが出てきて面白かったな。あの頃と今ではまた様子が変わっていて、さらに音楽シーンが冷え込んでいるように思える。
それだけに今回のこの4年ぶりの再結成の演奏はスカッとしたものに感じられた。
140v_2 オープニングは「Toroi」。
150v_2 それに続く曲もやはりSEVEN SEASの代表曲がズラリ。
160v_2 初めて見た時「明るいメタル!」と思った。今回見てもその印象は変わらなかった。どこを切ってもマイナー(短調ということね)づくしの典型的なメタル曲とは異なり、何やら楽しそうなメタル…やはりそれがこのバンドの魅力だと私は思っている。
170_3 ま、こういう感じの方々ですからね。
あんまり深刻な曲をやっても似合わんわ。
180_3 それにしてもアップテンポの曲ばかり!
190_3 ステージの面積の都合もあろうかとは思うが、EITAちゃん、以前ほどは飛び回らなくなったナ。昔はギターをブラ下げたまんまステージの端から端まですさまじい勢いで行ったり来たりしてたもんです。
210v_2EITAちゃんのマーシャルはJCM2000 TSL100と1960A。「ピンク色にしたいんです」とリクエストをもらったんだけど、できなかった。で、どこかでそういう業者を見つけて自分でやってくれた。
数年前にMarshall参加する「乳ガン撲滅キャンペーン」の一環としてピンク色のスタックを製作したことを付け加えておこう。
200_2 それともうひとつ思い出した!SEVEN SEASってウチの近くのスタジオで練習していて、一度ウチのセガレを連れて自転車で遊びに行ったことがあったっけ。セガレのリクエストにイヤな顔ひとつせず「それではリクエストにおこたえして…」なんて「SHE」を演奏してくれた。 
220_2 EITAちゃんからごあいさつ。ナント!またSEVEN SEASをやるかも?!的な発言が!
イヤ、それより驚いたのは、SEVEN SEASの諸作にプレミアがついて、裏社会では(ウソ)どうも高値で取引されているらしいという話。
やっぱり聴きたい人が多いんだよ。
230_2SEVEN SEASはこのほか「Parallel World」や「Sky」等6曲を演奏した。
240_2 EITAちゃんも全編力のこもった演奏で会場を沸かしに沸かせた。
250v_2 あ、そういえば、オープニングの「時は2030年…」とかいうのなかったな…。何か足りないと思ったら!もう滝口順平も鬼籍に入ってしまったもんナァ。
とにかくおお盛り上がり、観る方も演る方も大満足のパフォーマンスでやんした!
260_2でも、まだ終わりじゃない。
ここからはTAKAEが加わってのSEVEN SEAS。
310_2それこそここで「SHE」をプレイ。
300_2スペシャルゲストもケーキを携えて登場!
270_2 そう、この日はTAKAEちゃんのバースデイ・ライブでもあったのだ!サプライズ・ケーキに感動のTAKAEちゃん!
280_2 そしてSEVEN SEASの元マネージャー、プロデューサーからもご挨拶…といってもババちゃんのことだからもう言いたい放題!すさまじいまでの悪言!とてもここには書けないけど、福村さんのこの声だし、言い回しは超一流(テレビに出ているヘタな芸人の1000倍はおしゃべりがウマイ。しかもJTM45/100の音色みたいな太い声だ)だし、これが面白いのなんのって!言われる方はタマッたもんじゃないけど…。でも、これが育ての親の愛情表現なのだろう…ね?
290_2 そして、「Pirates Flag」をプレイ。 
320v_2 TAKAEちゃんもすっかりメンバーみたいだ!
330_2 男女ツイン・ボーカルのSEVEN SEASも悪くないかもよ…。
350_2最後は「Chasing Light」。
これだけ演奏している人たちが楽しそうなショウも珍しい。それだけに観ている方もとても楽しかったよ!
340_3 終演後、EITAちゃんは先輩バンドのメンバーや仲間とおいしいお酒を浴びるようにいただいたんだとさ…。 
360v_2 大成功だったからね!さぞかしおいしいお酒だったことでしょう。
来年も『EITA PARK』が開催されるよう楽しみにしています。
370_2 EITAの詳しい情報はコチラ⇒EITAぶろぐ
380v_2(一部敬称略 2013年6月14日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2013年7月18日 (木)

EITA PARK 2013 <前編>

『EITA PARK』なんて実にいい名前を考えたな!もちろんガール・シュレッダー、EITAが主役のロック・フェスティバルだ。昨年に続いての開催。
とても楽しい内容で、『EITA SONIC』も『ROCK IN EITA』も開催されそうな盛り上がりようだった!
出演のギタリストもすべてMarshallでこれまたチョイとしたMarshall Parkだった。
10 最初の出演はEBONY EYES (FINAL FIGHT PROJECT)。
「Ebony Eyes」なんて聞くと、私なんかはすぐにBob Welchの『French Kiss』を連想してしまうのだが、このEBONY EYESは89年結成の正統派ジャパメタ・バンドだ。
20 メンバーは中心人物でギターの金谷幸久。
40ボーカルの藤本朗。
30 ベースは三宅博文。
50 ドラムは福村高志。
60 そしてキーボードの森敬明。
70v_2 EBONY EYESは今回1991年に発表されたセカンド・アルバムの復刻を記念してのこと。デジタル・リマスタリングしたオリジナル音源と2010年に目黒ライブ・ステーションで行われたライブ音源を収録した堂々の2枚組だ。
あのね~、先週の土曜日、渋谷のライブハウスに取材に行って帰りに中古CD屋さんに寄ったんよ。で、帰りのエレベーターで一緒になったややご年配の男性の方がガサガサと今買ったCDを袋の中からうれしそうに取り出してジャケットを眺めてた。フトそのCDに目をやると…これが『FINAL FIGHT Complete』だったんだな~。コレ、ホントの話し。うれしいね!こういうの。帰ってEbony EyesでMarshallの音を聴くんだぜ。
80cd イヤ~、さすが演奏は完璧で素晴らしいものだった。
90v_2 ここぞ!とばかりに飛び出してくる金谷さんのギターもテクニカルかつメロディアスで聴きどころ満載!
100v_2 やっぱりこういうサウンドは不滅ですよ。
110 だからこそこうしてCDが再発になったりするワケだし、…
120v_2 こういう音楽を望む声が増えてきているのだろうと思う。イヤ、そういう声が増えているからCDが再発になっているのだ!
130v_2 RAJASでも大活躍のババちゃん。ドラムはパワフルだし、話は破天荒におもしろいし…身体だけは気をつけてもらいたい。いつか大阪でイッパイやりながらScorpionsの話しをしたときは楽しかったナ。
140 また藤本さんのMCがとてつもなく魅力的だ!「でね!」っていうのは笑ったナァ。これを言うと話が長くなってしまうというワケ。とにかくこの日は時間が短いのでMCを控えめにしょうとするんだけど、コレができない。わかるわ~。しゃべりたいよね~!
150 やっぱりMarshallのサウンドはヌケるね~。ホンマ、これがロック・ギターのサウンドってもんだぜ!
160 ドカドカ遠慮なくバンドをプッシュするババちゃん!
170v_2 短い時間ながら十分にその魅力が伝わったことは間違いない熱演!
180 こういう人たちにドンドン暴れてもらって、ホンモノのロックを新しい世代に伝承していってもらいたい。マーブロはちゃんとお手伝いします!
200v_2金谷幸久の詳しい情報はコチラ⇒ゆきゆきてゆきさん
190v_2 続いての登場はMarshall Blog早くも2回目の登場となるTAKAEITA。
10_2前回はRAJASとKRUBERABLINKAという2大ベテランに混ざっての登板だった。

20_3 メンバーはEITA。
30v おお~、久しぶりだな~、EITAちゃんのピンクのTSL!なつかしいな~。
40_3 ボーカルのTAKAE。
50v サポート・ギターでPrince Yo-。
60v たつほわsho-gun。
70v_3 ドラムはMaiyu Lee。
80v 今回も前回同様mパワフルなステージを展開した!
90 EITAちゃんのギターテクも…
100 タップリ満載!
110v前回に引き続いてピアノの腕前も披露。
130v_4 夏に向けてプリプリの曲をカバー。
120 TAKAEちゃんも熱唱の連続! 
140v それにこたえるEITAちゃんのギター。
145v このふたり、とにかく音楽をやるのがうれしくて楽しくてタマらない!といった感じなのだ。
150_2 もちろん、それを盛り立てるサポート陣も素晴らしい演奏を見せてくれる!
160v イキもピッタリ!…ってみんなSEVEN SEASの仲間だからね。
170v_3 ああ、なつかしいナァ時空海賊…。
180_2 Halloweenのカバーも演っちゃったりなんかして!
190v_3 コーラスもバッチリ!
210ブッちぎりのアップテンポから超しっとりのバラードまで緩急自在なバンド・カラーを十分に打ち出したTAKAEITA。
これからもガール・バンドの旗手としてがんばってもらいたい。
もちろんEITAちゃんのギター・サウンドはMarshallから!
200 EITAの詳しい情報はコチラ⇒EITAぶろぐ
220v TAKAEITAの詳しい情報はコチラ⇒TAKAEITA Official Web Site
230つづく

(一部敬称略 2013年6月14日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2013年7月17日 (水)

Steve Hackett GENESIS Revisited 2013 Japan Tour <後編>

さて、後編。

ところで、このコンサートのタイトルにある「revisit」という言葉…もちろん意味はその字面通り「再び訪れる」ということなんだけど、この言葉には懐かしみを込めて、「よく知っている元の場所に戻る」というニュアンスがあるようだ。Bob Dylanの『追憶のハイウェイ61』なんてのは、けだし名訳だと思う。この名盤の原題は『Highway 61 Revisit』だ。
10_3Genesisのレパートリーで構成されたショウをSteveがどういう気持ちで演じているのかはわからないが、「revist」の示す通り居心地のいいエリアなのだろうか…。いずれにしても充実の内容であることは間違いない。
20 Genesisの曲をスミからスミまで知り尽くしている重度のマニアに言わせると、ところどころオリジナルと異なる箇所が散見されストレスを感じたというが、そんなこと全然気にならない私なんかシアワセだったな。何せ人生で1小節たりともGENESISのコピーなんかしたことないかんね。
30v それでも、もしこれがPeterが在籍していた頃の全盛期のメンバーだったら…と想像してしまった。繰り返すが、今回の内容に大満足はしているんですよ。
40v でも、『GENESIS ARCHIVE 1967-75』に残されている75年の「Shirine Auditorium」や73年の「Rainbow」での演奏を聴いてしまうと、どうしてもそんな「ないものねだり」を抱かざるを得ない。

しかも、会場が「Shirine Auditorium」だもんね。ここは南ロサンゼルスにある巨大なホールで、かつではアカデミー賞の授賞式の会場で使われていたところ。一度だけ入った ことがあるが、場内がエキゾチックな装飾になっていて(少なくともShrineとはいえ、日本的な神社とは大分ようすが違う)、雰囲気抜群。Stan Getzの『At Shirne』なんてライブ・アルバムも有名ですな。

それに「Rainbow」。Finsbury Park駅から歩いてガードをくぐって2分。あんなところで全盛期のGenesisが見れたんだからね。しかも耳の肥えたプログレにうるさい(当時の)ロンドンっ子相手の演奏だからね。スゴイに決まってる。
50 ステージにはLady Ga Gaの上を行く奇抜な衣装をまとったPeter Gabrielがいて…ですよ。ドラムがPhil Colilinsで…ですよ。そこにSteveがいて…ですよ。
やっぱり見たかったよね~。
60 やっぱり、オリジナルの人たちというのは、神通力にも似たすさまじいオーラとパワーがあるからね。

いつも書いているように私はFrank Zappaが一番好きなんだけど、もうどうあがいてもホンモノを観ることはできない。で、うれしいことに息子さんのDweezilがZappa Plays Zappaを通じて父の偉大な遺産を継承してくれている。
私はこのZPZを東京で3回、苗場で1回、ロンドンで1回観た。全曲それこそスミのスミまで知っているし、Dweezilをはじめバンドのメンバーとも交流ができて、最高に楽しめた。もちろん演奏もすさまじい。
でも、やっぱりFrankがいたらこんなもんじゃないんだろうな…ということは容易に想像できた。このショウでも同じことを感じたのだった。

だからいつも言ってるでしょ。「必ず観ておきなさい!」って!何もこれは来日ミュージシャンだけの話しじゃなくて、国内のミュージシャンも同様。
悪いこといわないから、いつもここで紹介しているような楽器の、そして音楽の達人たちの至芸を見ておくといいよ。
70 昨日も紹介したが、Steve HackettのアンプはMarshallだ。
80 今回の演奏を観てナゼSteveがMarshallを使うのかがわかるような気がした。
90 ご存知の通り、Genesisの曲にもSteveの曲にも「ジョコジョーン!」という箇所はない。つまりSteveはギンギンのディストーションをMarshallに期待しているワケではなくて、Marshallのふり幅の広さ(関ちゃん、この表現借ります)を必要としてのことだと思うのだ。
Marshallのクリーンは実に味わい深い。そして、いざドラマチックにドーンと行きたいときにどこまでもピタリと付いてきてくれる、そんなダイナミクスを求めているんだな~と感じた。
100 申し訳ないけど、野音の自分のバンドの時にはそんなこと考えなかったが、今回Genesisの曲を気持ちよさそうに弾くSteveの姿を見てそう確信した。
110 さて、ショウは中盤にさしかかり、『Wind and Wuthering』のコーナーに入る。
120 同アルバムのB面をほとんど演奏した。
130v 「Blood on the Rooftops」
140v 「Unquiet Slumbers for the Sleepers」
150v 「In the Quiet Earth」
160v 「Afterglow」の4曲だ。
170v そしてランチの時間になって「I Know What I like」。
180v これは好きな曲だナァ。前回も触れたけど、なんとなく口ずさんでしまうような親しみやすいメロディが素敵。
190v そしてこの日初めての『A Trick of the Tail』からの曲。
260v 「Dance on a Volcano」だ。
210v もうこのあたりで会場の熱気は最高潮!
220v 演奏も一部のスキもない密度の濃いものだ!
230v 同アルバムからもう1曲、「Entangled」。ここはドラムのGaryが前へ出てきて歌うシーンなんだけど、撮影禁止タイムだったのでこれで我慢してチョーダイ。
でも、野音の時もそうだったけど、今回もGaryは大活躍でしたね。しかし、みんな歌ウマイわ~!
240v さて、本編最後に控えしは…。ナンダロウ…ってセットリスト持ってたから知ってたんだけど、「Supper's Ready」なのよ。こういう時はセットリストを知らないほうがいいね!
250 もちろん、みんな「待ってました!」とばかりにノッケからで超大歓声!
270vそれにしても最初に聴いた時は何て盛り上がりに欠けた冗長な曲だと思ったもんだけど、イヤイヤ、今となっては実にいいニャ~。
200v場面がクルクルと変わっていく中、見事にその役を演じきったNad。
250v 本当に全員が一丸となった演奏でこの長尺な曲があまりにも短く感じる!
290 やっぱり最後の「♪And it's」のところはグッときますわナ~。レコーディングの時、Peterが魂を込めて歌ったと語った話があるが、Nadも素晴らしい熱演だった。
300_3
そして、アンコール。「Supper's Ready」でお客さんは興奮しきっちゃってるからネェ、タダじゃすみませんよ!310v
で、演奏したのは「Firth of Fifth」。これもいい曲だよね。やっぱり『Selling』は名盤だ。

この曲のタイトルについて書きたいことがあるんだけど、今日は書かない。後日「イギリス-ロック名所めぐり」の<エジンバラ編>で触れることにする。
 
320v いよいよ最後の曲!この盛り上がりよう!こういうノリ方はいいね。イスに座ってジックリと音楽を鑑賞していたお客さんが感極まってその場に立ち上がり体を軽く動かす。コンサートの実に正しいあり方だと思います。
そんなに音楽に合わせて暴れたければ盆踊りへ行けばいい。コンサートはまず音楽を楽しむところなんだよ!
それに何をどこでどう間違えたか「参戦」なんて言葉を使うようになってしまったんだろうね?一体何と戦っているつもりなんでしょうか?そんなに戦争が好きならどんどん改憲派の支持をすればいい。とにかく次の日曜日には選挙に行ってもらいたい。
イカンイカン、あまりにも脱線してしまった!今日は楽しいGenesis Musicだったのにスミマセン。
350 それにしてもいいナァ~、Steve HackettにMarshallにGenesis!!
若旦那が浴衣着て手ぬぐい肩に乗っけて横丁の風呂屋に行くみたいじゃないの。(「イキ」のイメージです)
340曲は「Los Endos」。
360 野音の時も演奏していた。
370v アップテンポの超絶曲!
390各人のプレイが複雑に絡み合うサマが素晴らしい!
380 このスリリングなプレイに観客も積極的に反応する。 
400v お、Steveも楽しそうだ!
410 みんな達人ばかりのバンドで…
420v 終始見ごたえ十分だった!
330こんな場面も!
430 そして、「Dance on a Volcano」のイントロにもどって…ああ~終わっちゃった!
440v 最後はそろってご挨拶。
450 Steveのメンバー紹介。
460 3日間連続というハードなスケジュール。全部観たかったな…。
470 すべての公演が終了しうれしそうだ。
475 お客さんからバラの花束が贈られる。バラはイギリスの国花でもある。 
490 拍手が鳴りやまない!
500 「せーの!」…帽子を取って挨拶しているところ。帽子かぶっていないし、かぶっている人は脱がないし!
505 お疲れ様でした~。
520***オマケ***
ちょっとどういう場面だったか定かではないので本文中に使用しなかった写真を数点掲載しておく。オマケね。

3日目もSteveはアコギをソロで披露した。「Horizon's」だったかな?だいぶ前に見たブルース・ハープもスゴかったけど、この人のアコギはすごくいい。ライトハンドといい、結構スゴイことがたくさんできるのに目立たない人だ。
E2v「オレが、オレが」でないところがまたこの人の大きな魅力なのだろう。本当におとなしくて感じのいい人だよ。
E3v終演後、バクステージのトイレに入ったら、すぐ後からNadが入ってきた。近くでみると余計に大きくて圧倒された(身長ですよ!)。
「素晴らしいショウでしたよ!」と声をかけた。以下、その時のNad(以下:N)と私(以下:S)の会話。
N:ありがとう!でも声が本当に出なかった。3日連続の公演だったでしょ?初日は何の問題もなし、昨日も全然平気だったんです。でもさすがに3日目となるとツライ…。

S:イエイエ、本当に素晴らしいショウでしたよ!やっぱり3日連続というのはあなたのような世界的なシンガーにとっても大変なことなんですね?
N:3日連続で歌うなんてことは世界中どこへ行ってもそうあることではないんです。
S:そうですか。でも、みんなショウを本当に楽しんだようですよ!どうぞノドを大切になすってくださいね。
N:ありがとう!3日とも素晴らしいお客さんだった!

彼もとても感じのいい人だった。

E1 これは何の曲だったのだろう? 
E4v バンドの演奏ももちろん素晴らしかったが…
E5v このNadの熱演ぶりがすかり気に入ってしまったのだった。
E6(敬称略 2013年6月15日 Club CITTAにて撮影)

2013年7月16日 (火)

Steve Hackett GENESIS Revisited 2013 Japan Tour<前編>

15歳の頃からプログレッシブ・ロックを聴きはじめ、ジャーマン系を除いては比較的広い範囲にわたって夢中になった。それがFrank Zappaにつながり、Jazzに行き着き…。もちろんプログレッシブ・ロックに行き着くまでにはハード・ロックもよく聴いたけど、やっぱりプログレッシブ・ロックは好きだな。

15年ぐらい前に来日したミュージシャンに「イギリスではプログレッシブ・ロックは今、どうなんですか?」なんて何も知らずに訊いたことがあった。「ナニ、Prog Rockのこと言ってんの?あのね、イギリスではそんなもん聴いてるヤツなんてひとりもいないよ!」と言われ驚いた。え、プログレッシブ・ロックとハード・ロックはあなた方の誇りなのではないの…?

それぐらいプログレッシブ・ロック好きなんだけど、どーも苦手だった、Genesisだけは…。『Tresspass』以降のレコードは『Seconds Out』まで持っていたし、Peter Gabrielの最初のソロ・アルバム(Hipgnosisのヤツね)は大好きだったんだけど、どうあがいてもGenesisの音楽に周波数が合わなかったんだよね。

一番最初に買ったGenesisのアルバムは『Foxtrot』だったんだけど、思えばコレがよくなかったのかも…。今は無き秋葉原の石丸電気のレコード館で480円のカットアウト盤を買った。帰ってさっそく聴いてみた。A面を聴き、B面に移るとメロトロンのサウンドがドバーっと出て来た。アコースティック・ギターの美しいハーモニクスではなくて、私が買った『Foxtrot』はB面も重厚なメロトロンの音でスタートしたのだった。「ナンカA面の曲によく似てるな…。ま、プログレだからこんなもんか…」なんて勝手に納得として聴いていると、「♪Watcher of the skies watcher of all」なんて歌ってる。「チョット待てよ…コレ、完全にA面と同じじゃねーか!」

それでもこっちは子供なもんだから、そういう作品なのかと思って聴き進めていくと、もう絶対にA面と同じ。「Supper's Ready」なんか出て来やしない…。

そう、このカットアウト盤、ミスプレスでAB両面同じモノが入っていたのだ。たとえ480円でもガッカリしたナァ。その後、ダマして友達に売っちゃったけど、その友達もすぐに気づいて文句言われた。でも返品は認めなかった(鬼)。

この印象がよくなかった…というのはあったけど、1978年の来日公演には新宿の厚生年金に観に行った。12月で確か期末試験の最中だったんだよな…。親に怒られたのを覚えてる。

覚えていないのはコンサートの内容。時期的に『…And Then There Were Three…』の曲が多かったのかな?とにかくPhil Collinsのタンバリンのソロと美しい照明だけはとても印象的だった。行っておいてよかった。これがその時のプログラム。 とにかく、ナンカ大仰なワリには盛り上がりに欠けるというのがGenesisの音楽の印象で、どんなに聴いても覚えられないんだよね。「Watcher~」みたいのはいいんだけど…。
それでどうも夢中になれないで来た。
以前、大谷令文さんとGenesisの話しをしていて、彼が実に細かいところまで『Lamb』を聴き込んでいたのを知って驚いたことがあった。

さて、ところが!である。Genesisすごく好きになっちゃったんだよね。それはいつからかと言うと、頻繁にイギリスに行くようになってからなのだ。だからそう古い話ではない。

よくGenesisって「いかにもイギリスらしいバンド」って言われるでしょ。それがすごくよくわかるような気になったんですな。つまり、イギリスを好きになったらGenesisが付いてきた…みたいな。

以前にもどこかに書いたけど、ホテルからMarshallの工場へテクテク歩いて通う時なんか、「Listen to the Music」なんて絶対に口ずさまない。「The Weight」なんてまったく出て来ない。
出るのはね、「Supper's Lady」よ。じゃなかったら「I Know What I Like」よ。
こんなこと考えてるのはおそらく自分だけだと思うけど、とにかくGenesis=イギリスなのね、私の中では。

遅ればせながらGenesisの魅力がわかってきたところへ持ってきて、うまい具合にSteve Hackettが来るっていうじゃない…しかも全曲Genesisのレパートリー。うれしくて小躍りしたね。そう、しかもSteveはずっぷりMarshallのプレイヤーなのだ!
20_2 ステージ上のMarshall。1987Xのハーフ・スタックが2セット。これがSteveのBacklineだ。
30_2 開演前、ギター・テクの人に話を聞く。この1987はビンテージでもなんでもなく、2002年にMarshall社創業40周年を記念して再生産を始めてからの再リイシュー・モデル。平たく言えば今のSend & Returnつきのヤツだ。
キャビはなんかスピーカーをイジッてるらしい。

Steveに会うのは日比谷野外音楽堂で開催された2010年の『PROGRESSIVE ROCK FES 2010』以来。気が遠くなるようなとても暑い日だった。昨日も野音に行ってきたけど、このフェスの時の方が全然暑かった。

もうあまりにも暑くて耐え切れず、Renaissanceは四人囃子の森さんや大二さんとおしゃべりしながら楽屋で鑑賞させていただいた。でもSteveのバンドの出番は日が落ちてからだったので、しっかり観て、そして撮影させていただいた。

出番の前に楽屋に挨拶に行くと、もう本当にいつも写真で見ている通りのイメージの上品な立居振舞いでSteveは私を迎えてくれた。
すると「本当はね、私は50Wが好みなんだ。今回はどうしても間に合わなくて100Wを弾くがね…」と切り出してきた。そうこの時はJCM800シリーズの1959が2台レンタルされていた。
どうもSteveの中には1959も1987もVintageもクソもなくて、100Wか50Wかのチョイスしかないように受け取れた。昔からMarshallを使っている人の特徴だね。

と、あれから3年。まぁそういう過去もあって今回は1987Xを1台持参したようだ。
ちなみにギター・テクの人曰く、モニター卓も持参したとのこと。「イヤ~、大変だったよ~」って言ってた。
そしてリハが終わったSteveにバックステージの廊下でバッタリと遭遇。
するとSteveが私の顔を見るなり、スッと自分の楽屋に入ってまた廊下に戻ってきた。Steveの手にはなんと、3年前に野音の楽屋でプレゼントしたMarshallのデリバリー・バッグが握られていた!
「コレ、本当に便利なんだよ。いつも使っているんだ。改めて礼を言うよ!」
…と言ってくれた。
うれしかった。バッグを大切に使ってくれているのはもちろんだが、私のことを明確に覚えていてくれたのがもっとうれしかった!
この手の話しではJohn Paul Jonesの時と双璧をなすな。JPJの時はMarshallの扇子だった。
アータ、Genesisのギターですよ!Led Zeppelinのベースですよ!そんな方々に顔を覚えていてもらえるなんて、そりゃシアワセこの上ないですよ、ブリティッシュ・ミーハーとしては!
40_2 そんなこともあったのでニコニコしながら開演を待つ。
私がお邪魔したのは3回公演の最終日。日曜日。イス席の会場はもうパンパン!本当はいつもの通りステージ前っツラで撮りたいところなんだけど、もうステージと客席のスキマがないぐらいの超満員で、客席の上下から撮影させて頂いた。アングルのパターンが少ないのはそのせいである。予めご了承いただきたい。

1曲目はあの思い出のメロトロンのサウンド!「Watcher of the Skies」でステージは始まる。
50_2 これがナマで聴けるとはネェ~。
60_2 今回の来日メンバーは;
Steve Hackett
80v_2 フルート、サックス、キーボード、コーラス、ちょっとしたパーカッションのRob Townsend。この人は野音の時も参加していた。
90v_2 、リードヴォーカルのNad Sylvan。
100v_2 ベースはLee Pomeroy。この人も野音の時のメンバー。
PomeroyといえばDave Pomeroy。やっぱりベース…ナンカ関係あるのかな?ないか。
110v_2 キーボードはRoger King。この人も野音に出てた。
120v_2 ドラムはGary O'Tool。この人も野音の時のドラマーか。えらく雰囲気が違うな…。
「オトゥール」さんといえばピーター・オトゥール。彼はアイルランドの出身だそうだ。この人もそうかな?「ロレンス」ばかり有名なピーター・オトゥールだけど『マーフィの戦い』という作品もメチャクチャおもしろいよ。
130v_2 やっぱりスゴイ大歓声!みんな待ってたんだネェ。日本ってのは本当に素晴らしい国だ。いまだにこうしてプログレッシブ・ロックが楽しまれているんだから。王室&皇室、島国、長い歴史…イギリスと日本の共通項を思い浮かべずにはいられない。やっぱりアメリカよりイギリスなんだよな~。
140_2 2曲目は『Lamb』から「Chamber of 32 Doors」。
150v_2 ボーカルのNadが後方の台上に立って歌う。デカい人だナァ~。
300_2この人、ちょっと聞くといかにもPeterっぽいんだけど、どちらかといえばPeterよりもAcqua FragileからPFMに加入したBernard Lanzettiに声が似てると思うんだけどいかがだろう…。
160v Steveの紹介で始まった曲は「Dancing with the Moonlight Knight」。
170_2 「♪Can you tell me where my country lies…」 ん~、鳥肌だ~!
180v もうマーブロでは何度も書いて来たけど、この曲が1曲目に収録されている1973年発表の5枚目のスタジオ・アルバム『Selling England by the Pound(月影の騎士)』は、英Classic Rock誌の別冊『RROG ROCK』が選ぶベスト30プログレッシブ・ロック・アルバムの1位を獲得している。確かに名曲ぞろいだもんね。
190v_2 物悲しく静謐なオープニングからエキサイティングなパートに入る。今でいうライト・ハンド奏法。エディよりはるか昔から存在するテクニック。でも少なくともSteveの方がEddieより早くからこのテクニックを曲に導入していた。
Sh_img_0574 バンドが一丸となった壮絶なパフォーマンス!
210_2こういうところこそがプログレッシブ・ロックの醍醐味だよね~。 
200_2 リッケンから12弦とベースのダブルネックに持ち替えたLeePomeroy。
310vこの楽器がずいぶん多くのパートでSteveのギター・パートをサポートしていた。
220v それにしてもこんな前半にこんないい曲演っちゃって大丈夫なのかいな?なんて心配もしたけどゼンゼン大丈夫。セットリストもらってたから…。
225v 続いてはまた『Lamb』から「Fly on a Windshild」と「Broadway Melody of 1974」、そして「The Lamia」。
230_2 この「Fly」はいつ聴いても強烈な曲だよね。何とも重苦しいサウンドがたまらん。これは前回野音でも演奏してた。Steveのお気に入りなのかしらん?
240_2 曲のイメージを完全に把握して熱唱するNad。ちょっと見ると照明の加減で「♪0120何とかかんとか906」みたいだけど、その熱演ぶりは見事。イヤ、むしろこうしたシアトリカルな曲だけに共通項があったりするかもしれない。
250_2 まじめ~なMCを展開するSteve。楽屋の時と全然変わらん。
260_2 でも投げキッスなんかしちゃったりして!
270_2 1987Xのハーフ・スタックを背中にしょったSteve。やっぱり絵になるね。
280_2 お、聴きなれたイントロ!「The Musical Box」。
290v 美しいフルートが絡む。
320_2 この曲のエキサイティングなパートはこのコンサートの聴きどころのひとつだった。特にエンディングは会場のファン全員が頭で合わせていた。あ、私も…。
330_2 <後編>つづく
340v(敬称略 2013年6月9日 Club CITTAにて撮影)

2013年7月11日 (木)

DAMIJAW 47都道府県 tour“Be with You!!!!!”2~原田喧太 Plays Marshall!

以前勤めていた会社に「日本のすべての県庁所在地に行ったことがある」のが自慢の先輩社員がいた。もちろん社用でそうした都市を飛び回っていたのだが、本当に「すべて」を回ったとなると結構スゴイことで、普通のサラリーマンでコンプリートを達成した人は案外いないのではなかろうか。ちなみに建設に関連している仕事だ。
ミュージシャンとなると仕事柄そうした経験を持ち合わせている人はグッと多くなるだろうし、もう何周もした人も多かろう。いずれにしても大変なことには違いない。移動だけでも大きな労苦を強いられるだろうし、知らない土地で過ごす休日も初めは目新しかろうが、たまには落ち着く自分の家でゴロゴロしたいという時も多かろう。
しかし、ツアーは続くのだ!
10して、その47都道府県をくまなく回るツアーを1月にスタートし、5月に終了させたのがka-yu率いるDAMIJAW。現代の伊能忠孝か松尾芭蕉か…しかも、2011年に続いてこれが2回目!
20v ギターは我らが原田喧太!
30v Marshall Blog、久しぶりの登場だ!
120vそのヴァーサティリティあふれるプレイはますます磨きがかかり、まるで助さんと格さんをひとりで演じているようなギター・プレイ!ってナニ言ってんだ?! ようするに頼りがいがあるギターだってことよ!100vその喧太をサポートするのが2セットのJVM410HとMF280B。
40 足元のようす。
50 開演前にパチリ!
60v そんな喧太を擁したDAMIJAW…
70 私は以前にもDAMIJAWのステージに何回かお邪魔させてもらっている。
80v たたみこむようなパワフルさが痛快で、以前にも増して力がみなぎっているように感じたね。
95vこの公演が長い長いツアーの最終日で、よけいにエキサイトしていただろう…ということを割り引いてもすさまじい演奏だった。
130v 喧太の暴れようは、ま、いつも通りなんだけど…
90要所、要所に出てくるソロが実に充実していて、また一段と円熟味を増してきた!
140v コーラスもバッチリ!歌うまいからね、喧ちゃんは。お、ナンダこのパイプは?!
そうトーキング・モジュレーターもチョコッと使用されたのであった。
150 喧ちゃんのギターの持ち味が生かされているのは何もアップ・テンポの攻撃的な曲ばかりではない。
170v おとなしめの曲での抒情的なプレイも実に感動的だ。
160vDAMIJAWのショウのハイライト!
ka-yuが「はい、お前!」、「そこの赤いシャツ!」、「そっちのモジャモジャ」とか、ステージからひとりひとりに抽出してステージに上がらせて、みんなで踊り狂うのだ。
180 このコーナーが最高にエキサイティング!大好き!ああ、オレももう30歳若かったらナァ~!
190 緑っぽく光っているのは喧ちゃんのギターのポジション・ドット。こんなところでソロをキメている!
このコーナーのスゴイところはお客さんの節度。ka-yuに選ばれるとサッとステージに上がってきて、ひとしきり踊り狂った後、サッとまた客席に帰り元の状態に収まる。ダラダラしない。選ばれた時のその喜びようを見るのも私的楽しみのひとつ。
200 バラエティに富んだ曲調をもったレパートリーが続く。
210v でも、やっぱりこのバンドはへヴィにロックロックしたナンバーが私には一番シックリくる。
220v 喧太がMarshallで奏でる重々しいギターリフがカッコいいのと、ka-yuのパワフル歌とペースが前面に押し出されるからなのであろう。  240_2 昔はふたりでMarshallのクリニックなんかよくやったんだよね~。最後にJim Marshallが来日した時の楽器フェアではデモ演奏で熱演してくれたっけ。250v DAMIJAW以外にも幅広い音楽ジャンルと人的ネットワークで多くのファンを魅了する原田喧太。ますます楽しみなギタリストだ。
260v_2 さて、こうして盛り上がった「DAMIJAW 47都道府県tour "Be with You!!!!!2"」。このO-EASTでの千秋楽のようすを完全収録したDVD&Blu-rayが2013年9月25日に発売されることが決定した!DAMIJAW初の映像作品。

特典映像には、47都道府県ツアーの名シーンも収録している。DAMIJAWの魅力を是非あなたのお茶の間で!
230原田喧太の詳しい情報はコチラ⇒原田喧太Official Web Site

270v_3 
DAMIJAWの詳しい情報はコチラ⇒DAMIJAW Official Web Site
280(一部敬称略 2013年5月17日 渋谷O-EASTにて撮影)

2013年7月 9日 (火)

摩天楼オペラ GLORIA TOUR -GRAND FINALE-

超満員のZepp Tokyo。立錐の余地まるでなし。

10_2 今日この空間を支配するのは摩天楼オペラ。Marshall Blogがリニューアルしてから初の登場だ。
20_2 摩天楼オペラは今年3月に『喝采と激情のグロリア』というニューアルバムを発表した。これが初回限定盤。豪華なゴールドのボックス仕様。
First こちらは通常盤。
このアルバム、いいんだゼ~。何しろ曲のクォリティが高く、そしてスケールがデカい。摩天楼オペラの音に接したのは久しぶりだったが、インスト・パートの充実ぶり等、そのグレード・アップぶりに舌を巻いてしまった!
Ordinary そして今日のZeppはアルバム発売ツアーの千秋楽なのだ。名付けて『GLORIA TOUR -GRAND FINALE-』。そりゃ満員にもなるわな!
30以前と変わらないメンバーがうれしい…

苑 ~sono~
40v Anzi ~anzi~
50v 燿 ~yo~
60v 彩雨 ~ayame~
70v 悠 ~yu~
80v 開演前にはクラシック音楽が流され、摩天楼オペラのショウの雰囲気が高められていく。以前はラフマニノフのピアノ協奏曲第三番なんかが使われていたが、今回のはわからん。
そして客電が落ちる。
大歓声の中、いよいよショウがスタートする。
110ステージ上手を陣取るAnzi。
90 その背後にはMarshllの壁。
このゴージャスな雰囲気!
最後に摩天楼オペラを観たのはいつだろう?メジャー・デビューが決定した時かな?
100 何も変わっていない…と言いたいところだが、以前の何倍にもスケール・アップしたじゃないの~!
110v 1曲目はニュー・アルバムのオープナー「GLORIA」。
Mo_img_9906 レパートリーはニュー・アルバムに凝り固まることなく、旧作からの人気曲、代表曲もちりばめられる。 
130 前半、上着を脱ぐことなく、汗みどろの熱演を見える苑。
Y ステージ下手の燿と…
140v キーボードの彩雨。
170この二人もステージ狭しと暴れまくり…
150 ファンを狂喜させていた。 160v ステージ後方でバンドを猛プッシュする悠。
180 パワーあふれるドラミングで全編走り抜けた!
190v そして、Anzi。
200v 相変わらずめくるめくようなテクニックが素晴らしい!
210 「あんじ~!」…と観客からの歓声もひときわ高い。
220 シャープなリフから…
230v 流麗なシュレッディングまで、anziのソロは摩天楼オペラのハイライトのひとつだ。
250当然パートナーは長年の付き合いのMarshallだ。
240 ノリノリの大観衆!
260 2階の関係者席もノリノリだ!
270 曲が進むごとにますます会場の熱狂度がアップする!
280 ド派手なドラム・ソロを披露した悠。 
310 観客の反応もハデハデだ~!
320v 続いて燿のベース・ソロ。
290vニュー・アルバムの中の曲でも超低音を使ったプレイがフィーチュアされている。ここでは悠とのデュエットで痛快なプレイを見せてくれた。
300このリズム隊も摩天楼オペラ・サウンドの重要なカギを握っている。
330v 本編も大詰めの「喝采と激情のグロリア」では黒い聖歌隊がステージ後方のひな壇に登場!
370 モノモノしくも崇高な雰囲気。人の声ってスゴイ。
380 そして「GLORIA」をもう一度!こんな構成もおもしろい。
390 まさに客席と一体となったステージ!
400 結局、ニュー・アルバムからは「Freesia」を除いて全曲が演奏された。
340vアンコールには旧レパートリーから3曲が演奏され…
350vそれに収まりきらない観客を相手にダブル・アンコールで2曲。
410v 総勢23曲、情熱を込めた素晴らしい演奏でツアーは終了した。
420v これからもますますグレード・アップして暴れてもらいたい摩天楼オペラ。そして、ギター・ヒーローとしてのAnziの活躍にも大いに期待している。
忘れてはならないのはそのAnziをガッチリとサポートしているのはMarshallということだ。
430_2 摩天楼オペラの詳しい情報はコチラ⇒摩天楼オペラOFFICIAL WEBSITE
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(一部敬称略 2013年6月8日Zepp Tokyoにて撮影)

2013年7月 8日 (月)

「様式美」でいこう!

 2012年9月7日 Shige Blog初出

「様式美」…いい表現だ。

いつから「様式美」というロックのジャンルが定着したのかは浅学にして知り得ないが、こうして日本語で、しかも漢字で表現できる音楽ジャンルがある…ということがうれしい。

だって日本人って「英語崇拝主義」よろしく何でも英語化しちゃうじゃん?そのくせ英語表現を好む割には英語が苦手だったりする人が多かったりするでしょ?

前にもどこかに書いたかもしれないが、不思議なのは携帯電話が「ケータイ」という日本語名で定着していること。アレどうして英語で呼ばなかったのかな?最近は「モバイル・フォン」とか英語で呼んでいるけど、以前は「セルラー・フォン」って言ってたでしょ?「セルホ」、「モバホ」…両方ムリなく略せるし…。それなのに、スマート・フォンが出てきた途端、こっちは「スマホ」って呼んでるじゃない?どうして「リコー」にならないんだろうナァ。日本人独特のリズム感によるところなんでしょうな。

私だってやっぱり英語の表記がカッコいいと思うことが多々ある。でも、日本語で表記できるものは日本語を使った方がいいと思うし、何でもかんでも英語表記するのはキチンと英語の勉強をしてからの方がいいと思うんだよね。(でもどうしても英語単語を使った方がラクな時があるの。「クリエイト」とか「インスパイア」とかね)

せめて着ているTシャツにプリントしてある文言の意味ぐらいは知っておいた方がいい。

それと、日本分なのに外来語、もしくは海外の固有名詞の部分だけアルファベットにしてある文ってよく見かけるじゃない?あれも何だかナァ。日本語を話しているのにところどころ、キマって短い単語だけ本格的な英語になっちゃう帰国子女のコントがあるでしょ。アレみたい。(ああいうネタは大好きです)

当ブログでもアルバムの紹介や『イギリス紀行』などでは英単語を交えることがあるけど、アレは固有名詞だけ。「原題」とか「原名」を尊重してのことで、ある部分だけEnglishでexpressすることはnothingなのdeath!

でもね、ドイツ人の友達にきいたけど、彼らもそうなんだって。ドイツ語表記より英語表記の方がカッコいいと思われているんだそうです。同じアルファベットなのにね!

日本語も英語も様式にこだわるところが美しいのだ!ってんで、今日のレポートは『Jill岡垣☆様式美大作戦』。

まずタイトルがいい!

出演は岡垣正志率いるJill's Project-EXとAphrodite。もうこの手のサウンドが好きな人にはタマらないであろうライブだった。

Jill's Project-Exの岡垣正志。やっぱり「様式美サウンド」にはキーボードが絶対に欠かせない!ロックにおける鍵盤楽器の使われ方としてもっとも重要で、もっともカッコいいsituation、あ、イカン、シチュエーションだと思う。ホントにこうしたキーボードが入っているバンドって少なくなった。

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ギターは足立"You"祐二と、

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日下部"Burny"正則。
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アンコールのみに登場したのが…

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KRUBERABLINKA(クルベラブリンカ)赤尾和重に…
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Strange, Beautiful and Loudの三宅庸介
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そうバーニーを除いてはみな岡垣さんのTerra Rosaに関わった方々だ。

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バーニーといえばレス・ポールとMarshall。でも335もいいもんだ。ビグズビー付きというところがまた泣かせるね!実はこの日、バーニーが出るのを知らなくてビックリしちゃったんだけどね…。でも久しぶりに会えてうれしかった!
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相変わらずのド迫力ヴォイス!和重さん最高!

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三宅サウンドもいいように大炸裂!スンゲェ音の存在感!生粋のMarshallistだ。
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うちわ片手に爆笑MCを展開する和重さん。エエなぁ~。死ぬほどわろたわ~!

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短い時間ではあったが、コッテリ系の様式美サウンドは観る者の心をわしづかみにした!

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そして!来る10月13日、そんな仲間が集う狂熱の様式美の宴がまたも開催される!題して…

『クルベラブリンカと究極の楽師達@東京キネマ倶楽部はちょっぴりテラローザです』

クルベラブリンカ率いる和重さんの呼びかけで、この愛すべきサウンドを様式美あふれる会場でゲップが出るほど堪能しようと言う企画なのだ!
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出演は…ジム・マーシャルに次いでシゲブログのオープニングを飾ってくれた、アタシの大好きなクルベラブリンカ…赤尾和重(vo)、 鈴木広美(g)、 山崎浩一(b)、 泉谷賢(ds)、 岡田英之(key)。
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スペシャル・ゲストとして、Love Missile…足立祐二(g)、 瀧田イサム(b)、 山崎  慶(ds)。

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YOUさん、またマーシャル弾いてくれるといいネェ。他では聴くことのできない独特のサウンドがカイカンなのよ!

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さらに、これまた大好きなYosuke Miyake’s Strange,Beautiful and Loud…三宅庸介(stratocaster)、山本征史(b)、金光健司(ds)。
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「完成されたスタイル」という魅力を猛烈に教えてくれる三宅さんのギター。
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「ワン・アンド・オンリー」という言葉が実にシックリくるね。
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さらにさらに、岡垣さんも出演してくれるのだ!

そしてTerra Rosaの曲も演奏される!

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時は10月13日。会場は東京キネマ倶楽部。この凄まじくも素敵な連中が日本一様式美を誇る会場に解き放たれるのだ!ク~、タマランね~!
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これは見逃せないでしょう!

「様式美」と言葉でいうのは簡単なんだけど、実際にこの手の音楽を演奏することは決してたやすいことではない。過酷な鍛錬に耐え抜いた屈強な精神の持ち主だけが習得できる器楽演奏の技術をぶつけ合うのがこの手の音楽なのだ。「選ばれし者たちが奏でる音楽」といっていいかもしれない。そういうところがス・キ!
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(一部敬称略 2012年8月4日 目黒Live Stationにて撮影)

2013年7月 5日 (金)

GUITAR☆MAN #006

さて、6回目を迎えた「GUITAR☆MAN」…

10
今回は東京鶯谷の「東京キネマ倶楽部」での開催となった。
20 このゴージャスな雰囲気の会場にピッタリの出演者と演目でファンの心をとらえた。
ま、これは完全に私的なイメージなんだけど、今までで一番ギター、ギターしていたように感じたな。
30 いつものようにギター・エンジェルが登場。
50v バラの花をプレゼント!
60v そしてメンバーが入場する。

今日の出演者は…
70v 大槻啓之
110vルーク篁
120v
向山テツ
100v 西脇辰弥
130v
MISUMI
140v Bret Gillen145v ayane
150v そして親方、伊藤広規。
160v At last never least、最後に登場したのは森園勝敏
80vギター・エンジェルからギターを渡される。
71ちょっと、森さん、ナニやってんのッ?!
72そして、GUITA☆MANが始まった!
170_2 いきなり、いきなりですよHumble Pie!エネルギーの塊のようなバンドだからね。MISUMIさんのパワフル・ボイスがSteve Marriottに迫る!
180v 2曲目から登場したのは金子マリ
友情出演だ。
90v歌うはCarol Kingの「I Feel the Earth Move」。
この曲、マリさんにピッタリだよね!
190 そして「Hush」。第一期Deep Purpleの代表曲だ。でも作曲はJoe Southというアメリカのシンガーソングライターによるもの。この人はギタリストとしても優秀な人で、アレサの「Chain of Fools」やディランの『Blonde on Blonde』のレコーディングにも参加している。
200v 森さん、広規さん、テツさんの3人のユニット、Thlee of Usでもよくこの曲を演っている。
210v だから演奏はお手の物!
220v いつも通り、ここで「Purple Haze」によるメンバー紹介が入る。   
230v 大槻さんは1987とJTM45に1960BX。
240v ルークさんはJVM210Hに1960Aだ。
250v 続いてはZZ TOPの「Rough Boy」。Billy GibbonsとDusty Hillにロンドンで会ったことは以前にも書いた。すごくおとなしい人たちだった。「日本に行ったらMarshallよろしく頼むぜ」なんて言ってたけどゼンゼン来ないじゃん。
260 Freeの「Whishing Well」。これも人気曲だね~。

この「Well」を「よい」のwellだと思っている人もいるようだが、これは「井戸」とか「泉」という意味。石油を掘る井戸のことを「油井(ゆせい)」っていうでしょ?あれはまわりの土がくずれないようにセメントで固めながら掘り進むんだけど、地熱でセメントがすぐに固まって用をなさない。そこで登場するのが油井掘削専門の特殊なセメント。これを英語で「Oil Well Cement」という。はい、これで「well」の意味が頭に入りましたね~。だからこれは「願いの泉」。
270v Jeff Beck Groupの「Tonight I'll be Staying Here with You」。オレンジのヤツね。もとはBob Dylanの曲。
今日はBeckフリークがふたりいるのでBeckナンバーが多いよ!
280 「Jumpin' Jack Flash」のアレサ・バージョン。
290v これはスゴかった!
『Quadrophenia』から「Real Me」。もちろんThe Whoだ。
300v 「お医者さんよ、母さんよ、本当のオレが見えるかい?」…若者の行き場のない悶々とした精神世界を描いた物語のオープニング曲。問答無用でカッコいい曲だ。(『Quadrophenia』は『名所めぐり』でまたやります)
310v 1969年から1973年に『Tommy』、『Who's Next』、『Quadrophenia』と立て続けに力作・話題作・問題作を発表したこの頃のThe Whoは創作能力だけでなく、演奏能力も頂点を極めていたと思う。
320 さすが広規さんとテツさん!見事にJohn EntwistleとKeith Moonの役割を果たしていた!ちなみにMarshallにはKeithのいとこのBarryという人がいる。重役ね。
330v さて、休憩をはさんで第2部。「」スペシャル・ゲスト!」と紹介されてサブ・ステージから出てきたのは…
340v なんだ、ウチの社長だよ!

Jonathan Ellery。『Marshall Chronicle』やMarshall Blogに度々登場しているので顔をご存知の方も多かろう。
ちょうど来日していたのでGUITAR☆MANに来てもらった。んで、せっかくだからということで急遽ステージであいさつをしてもらったというワケ。通訳はMISUMIさん。
350 広規さんと約1年ぶりの再会!
360 アララ、ハグハグしちゃって!
昨年の6月、広規さんがロンドンに赴いた際、Marshallの工場にお連れしたのであった。なんたって広規さんは超長年のマーシャル・プレイヤーだからね。
370 広規さんがお土産のTシャツをさっそく着ているのを発見!
380 なんで笑ってたんだっけか?楽しそうな広規さん。
390 お返しにと広規さんから「うまか棒」をプレゼント。日英友好条約成立。イギリスとは付き合いがながいからね。でも、イギリス人は極東の小国で自分の国が「イギリス」と呼ばれているのを誰ひとりとして知らない。ジョンも知らない。
ちなみに、「生麦事件」ってあるでしょ?あの騒ぎで薩摩藩士に殺されたイギリス人の一行の親分の名前がMarshallさんというんです。知ってた?詳しくは吉村昭先生の『生麦事件』をご覧あれ。
400 友情の握手!
この後、もらったうまか棒を指して「シゲ、これは一体なんだ?」としつこく訊いてきてたよ。
410 さて、日英友好の儀式も完了して…と。
420 いきなりバリバリのハード・ロック!
430 AC/DCの「Back in Black」!
440 これは盛り上がるに決まってる!
443v MISUMIさんもBrian Johnsonになりきっての激唱!Brian Jonesも生粋のGeordie、つまりNew Castle生まれ。だから彼がAC/DCの前に参加していたバンドがGeordie。
445 ここはもう思い切りルークさんに行っていただきましょう!
450v 気の済むまで弾きまくったルークさん。客席からは大きな歓声!
460 Misumiさんもエキサイト~!
475vJefferson Airplainの「Somebody to Love」。
470 ここで雰囲気がガラリと変わる。
『Meddle』のナンバー、「One of These Days」。もちろんFloyd。
490 ここはブッチャーになったつもりの広規さん(そんなバカな!)のディレイを駆使したベースを存分に楽しむ。
それにしてもなんでも器用にこなす人だ。それでいて広規さんらしさを失わないところがスゴイ。
510v西脇さんも大活躍!
500 第2部はJeff Beckネタが集中する。
まずは大槻さんフィーチュアで「Diamond Dust」。 
520 ん~、とろけるよな演奏!タマリマセン!
530 テツさんも守備範囲が恐ろしく広い人だ。でも、テツが叩き出すドラムはホンモノのロック・ビートでありテツさんしかクリエイトできない「テツ・ビート」でもある。
Ra:INのときもmintmintsの時もそうだが、テツさんのドラムはレガートだけ、スネアだけ聞いていても十分にロックを感じさせてくれる。
530v これもはやったナァ…Bostonの「More than a Feeling」。

The Zombiesの「Time if the Season」も飛び出した。ああ、Rod Argent大好き!Rick Wakemanの後任としてRod ArgentがYesに誘われていたらしいことは案外知られていないようだ。
540 このメンツなら当然出るでしょ、「Stratus」。「ストラトゥス」。
(また書いちゃう…)フランクフルトの展示会で、MarshallのデモンストレーターのChris GeorgeとDoug Aldrichが演奏する時、急にそこに居合わせたBernie Marsdenが一緒に参加することになった。
「Bernie、一緒に演ろうぜ!」とDougがいうと「いいよ!ナニ演るの?」と訊くと「ストラトゥス」とDougが答える。するとBernieが「いいよ、ストラトゥスね」とま~ったく何も決めないでいきなり演奏してた。何が言いたいのかというと、これはJeff Beckが取り上げて有名になる前に、本場では定番のジャム・セッション曲として定着していること。それと発音は「ストレイタス」ではなく「ストラトゥス」だということ。

スゴイ演奏だった。Bernieのギターの音があまりにも太くて(身体も太い!いつもアイスを舐めてる)ビックリしたね。
550v これももうお手のモノ曲ですな。広規の超絶グルーヴが迫りくる!
560v 今日はあの時のBernieとDougの演奏にまったく引けをとらない充実した演奏!
570 Jeff Beckがふたりいるからね。
580 各人の強烈な熱演の連続に観客も押されっぱなしだ!
590 もういっちょJeff Beck。
600 「Goodbye Pork Pie Hat」。これも森さんのオハコだ。
610 ギターでこの曲というとすぐにJeff Beckを連想する人が多かろうが、他にも名演があるよ。McLaughlinのもそうだけど、こっちはギター嫌いとして有名だったこの曲の作者、Charles Mingusのアルバムから。御大Larry Coryell、ベルギーのヤング・ジャンゴPhilip Catherine、今ではすっかりベテランになったJohn Scofieldらが参加した『Three or Four Shades of Blues』に収録されている。この曲ではCoryellとCatherineが弾いている。
しかし!このアルバムは1977年の作品。でも『Wired』は1976年なんだよね。

コレ、もしかしたらMingusが『Wired』を聞いて、「ナンダ、このイギリス人のギタリストは…俺の曲をこんな風に弾きやがって…Rahsaanは昔からの仲間だからまだいいにしても、なんだこのギターは…ウネウネしやがって…(間)…ん、なかなかいいもんじゃのう。いっちょ俺もやってみるか…。どれどれよさそうなギタリストを集めてみるか…」なんてことになっていたとしたらおもしろい。
620 今回も素晴らしいクロマチック・ハーモニカの妙技で観客を魅了した西脇さん(写真は違うけど…)。
630 そしてGUITAR☆MANの6回目も佳境に入る!
640v こないだみんな見に行ったVan Halen(といってもいいでしょう)の「You Really Got Me」。
650 なんか、Van Halenから1曲選ぶのが定番になってきましたかな?
660_2 今回は歌だけでなく、爆発的なMISUMIさんのアクションも大きな見どころだった。
680私は何回かBeppを拝見しているがこれほどアクティヴなMISUMIさんを見るのは初めて!MISUMIさんだけでなくみんな楽しそうで観ているほうも気持ちがいい!

700
素晴らしい演奏、最高の素材、素敵な雰囲気…やっぱりそうした要素が起こした化学反応ともいえるのだろう。それがGUITAR☆MANショウなのだ!
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本編最後はJoe Cockerバージョンの「With a Little」。Jimmy Pageのアレンジですな。     

今日も楽しかった~!

 
伊藤広規の詳しい情報はコチラ⇒伊藤広規公式ウェブサイト
710v 次回のGuitarManは7月10日、渋谷DUO MUSIC EXCHANGEです。是非お出かけくだされ!
GUITAR☆MANの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
720(一部敬称略 2013年6月7日 東京キネマ倶楽部にて撮影)