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2013年7月22日 (月)

【SHARA vs. MARCY】 at Reg <前編>

今年でデビュー30周年を迎えたEARTHSHAKER。今、ニュー・アルバムを引っ提げて全国を回っている。その模様はでにMarshall Blogで先日紹介した。30年もの齢を重ね、ますますパワフルかつベテランならではの円熟の魅力に満ち溢れた素晴らしい…というより、ロックバンドの「美しさ」を感じさせるステージであった。

さて、そんな記念すべき年にあって、EARTHSHAKER関連、いろいろな行事、イヤ、活動が行われている。
今日のレポートは【SHARA vs. MARCY】。以前から存在するプロジェクトだが、ソロ・アルバムを発表してから初の活動だけあって、また以前とは違う雰囲気が漂う充実したコンサートだった。

まずはMARCYの出番。今日はthe MARCY BANDではなくて、「チームMARCY」というグループでの登場だ。

オワ~、と、撮れない!スミマセン、プレスピットがないうえ、超満員のため、今日明日の写真はホール内後方に据えた脚立上からのショットになりま~す。これが脚立に上がるとエアコンの冷風が激直撃で、もう寒いのなんのって!なかなかに過酷撮影環境でございました。そのあたり、割り引いて鑑賞してやってくだされ!
10
ところで、最近「チーム」って言葉を使わなくなったと思わない?使うとするとテレビのクイズ番組の解答者のグループに名前をつける時ぐらい?「うさぎさチーム」とか、「インテリ大卒チーム」とか…。
ところが、イギリス人は結構この言葉を使うんだよね。「ティーム」って発音するんだけど、お互いの間に何か共通の意思が確認できた時に「We're a team, aren't we?」なんて言ったりすることがよくある。少なくとも「うさぎさん」よりは仲間意識が強い団体であることは間違いなく、「シゲ、オレたちチームじゃないか!」なんて言われりゃこっちも決して悪い気はしない。
30この「チームMARCY」には「チーム」という単語がピッタリくるだろう。ナント、このバンド、年齢の幅が上は50代、下は10代という世代を超えたものすごいメンバー構成になっている。もはや「チーム」ではなくて、MARCYさんを家長に頂いた「ファミリー」と呼べるものかもしれない。

これはですね、とても素晴らしいことだと思うんですわ。年長者は若者のパワーを吸収し、年少者は先輩の知識と経験を吸収する。
いつも言っているけど、もうロックは終末時計の12時を過ぎてしまっていると思うんだよね。で、こうした新旧の交流にしか現状を打破する方法はないと私は観ている。つまり「伝承」ということ。

昔、ヴァイオリニストのユーディ・メニューインのドキュメンタリー番組で紹介していたけど、教育のもっとも原始的で理想的な体制は「マンツーマン」であり、その形式に則っている典型的な例はガムラン音楽だという。ガムランは譜面を持たないため、師匠が弟子につきっきりでメロディやリズムを叩き込む。そうしてその伝統が伝承されていく。

一方クラシックなどは、教育としての体系が整備されているため、ある程度までは書物での学問が可能で、ジャズもしかり。チャーリー・パーカーが出現した後の理論をバークリーが体系化してくれたおかげでいつでも誰でもジャズ理論が学べるようになった。ただ、ジャズの場合、問題はそれをやる人も聴く人もあまりにも数が減ってしまったところにあるだろう。

さて、ロックは…というと、これも理論はないといっていいでしょう。「ロケンロー」なんだから。書物でちゃんと吸収できるロックの知識は「歴史」ぐらいでしょう。やっぱりガムラン同様、先人の偉業を自分なりに消化してそのエッセンスを身に付けるのがロックを学ぶ自然な姿だと思うんだよね。

若いミュージシャンと音楽の話をしていて、あまりにも昔のロックを知らないことに心底驚くことがある。それは洋楽だけでなく、国内のロックについても同様で、あるあたりからまったく歴史が欠落というか、元々ないものになっているような気にすらなるのである。大きなお世話なのかもしれないが、んな状態で果たしていいものが出来るのだろうか?でもね、ヘタに昔のよいものを聴くと、できることが何もなくなっちゃうかもしれないよ。レコード会社はこのあたりのことをよ~く理解しているのかもしれない。

もちろん、チームMARCYの若いメンバーは誰もが楽器の達人で技術的にはもう何も学ぶものはないだろう。しかし、EARTHSHAKERのボーカルという日本のロックの生き神様みたいな人と同じステージに立つということから学ぶものは大きいだろう。
20そんなチームMARCYのメンバーは…
西田"MARCY"昌史。 
40v gi-na
50v ギターに峰正典
60v もうひとりのギターが岡本悠
70v ベースがFIRE
80v ドラムがKenT
90v さて、ステージの方はというと…これが見どころ満載のハッピー・ステージ!
100 もちろんMARCYさんの熱唱ぶりはいつも通りで言うに及ばずなのだが…
120v 自分の音楽性をより一歩進めている感が強い。
130 ギター・チームの活躍ぶりも素晴らしい!
ほとんどの曲のソロを担当する峰正典のシュレッダーぶりがすさまじい。
140 そして、サイド・ギターに徹していた岡本悠もイザ、ソロの番が回ってくるとこれまた遠慮のないシュレッディング!
150v ふたりのギター・バトルも披露され、ギター・ファンにも十分満足のいく弾きっぷり!
もちろんふたりともMarshall!
170やっぱりロック・ステージはこうでなきゃね!
160v 峰さんは作曲も手がけており、MARCYさんの全幅の信頼を得ている。
180 「若い」とか「ハダがツルツルしてる」とか…先に書いた通り、うっしろの方にいたからよく見えなかったんだけど、なるほど若い!ドラムのKenTくん、1997年生まれだそうです。テレビでおなじみの人もいるかもしれない。
三重県を中心に活動するSickheadというバンドのドラマーでもある。
若いといってもプレイはスゴイ!パワーだけでなく、十分にスキルも整っている素晴らしいドラマーだ!
190 そして、KenTくんとガッチリとリズム・パートを固めるベースのFIRE。the MARCY BANDでも大活躍だ。
200 そして、やはりこのチームの最大の魅力はgi-naとのツイン・ボーカルだろう。
210 実は数年前にもEARTHSHAKERのイベントでMARCY BANDを撮ったことがあったが、ますますツイン・ボーカルの魅力が引き出されていていい感じ!
220 gi-naさんは島紀史のソロ・アルバム『FROM THE WOMB TO THE TOMB』で初めてその声を聴いた。
230v 深みのあるパンチのきいた声はとても魅力的だった。
240v 前回のthe MARCY BANDの時もそうだったが、今回のステージでもその魅力が大いに爆発していた!
250 絶妙のコンビネーション!マルチ・ボーカルってのとても楽しいもんだ。こういういいステージを見るとHoward KaylanとMark Volmanのホンモノを見てみたかったな~と思う。
260 演奏した曲はほぼすべてがほとんどがソロ・アルバム『MARCY』からのもの。曲のクォリティも高い!
これがその『MARCY』。
90cd1明るく楽しいパフォーマンスにおお盛り上がり!Marshallサウンドも満載だかんね!
270 西田"MARCY"昌史の詳しい情報はコチラ⇒MARCY'S Vox
290v そして、mintmintsが登場!
310 石原"SHARA"愼一郎。
320 五十嵐sun-go美貴
330 寺沢功一
340 向山テツ
350 説明不要の最強メンバーによる最高の演奏!
360 SHARAさんが弾きまくり…
370 sun-goさんが舞い…
380 てらちんがスリムになり…
390 テツさんの超ド級のドラミングが爆発する…
400mintmintsの出番はまた明日…。
300vつづく

(一部敬称略 2013年6月15日 下北沢Regにて撮影)