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ライブ・レポート Feed

2014年5月12日 (月)

Kelly SIMONZ~BLIND FAITH The Brave New Wolrd Order 2014

3月にリリースしたCD、『BLIND FAITH』が好評のKelly SIMONZ。多くの新しいファンも獲得し、今、日本でもっともノリにノッているギタリストのウチのひとりだろう。

10cd4月上旬に開催された『Tokyo Kinema Club "The Sixth"
"The Brave New Wolrd Order 2014』と題されたコンサート。アルバム発表直後のレコ発ライブとなった。

20Kelly SIMONZ

30Yosuke Yamada

40Kaz

50オープニングにはYosukeがひとり登場し、ドラム・キットを前にスポット・ライトを浴びた。

60いきなり意表をつくドラムのソロ・パフォーマンス。アルバムのオープナーを再現する「N.W.O」。
70vそして、BLIND FAITHのメンバーがステージに揃うとともにサブステージからボーカリストが登場!

75アルバムにもゲスト参加しているYama-Bだ。

90vいきなりのYama-Bの登場で会場の雰囲気も一気に最高潮に達する。
80ノッケからすさまじい気合のKelly SIMONZ!

100続いて「時の断片」。
個人的に久しぶりにナマのYama-Bの姿を見、声を聴かせてもらったが、このシックリ具合は尋常ではない!まるでBLIND FAITHのパーマネント・メンバーであるかのようなフィット感があった。

110_2Kellyさんの背中にはMarshall Wall。

120やはりこうした音楽にはコレが必要不可欠だ。もうこの壁だけでロックの世界観を作ってしまう。
いつも言っていることだが、並んでこれほどサマになるのはMarshallとウルトラ兄弟(歴代仮面ライダーでも可)ぐらいのものだ。
考えてみるとこのMarshall WallもMods全盛時代のThe WhoやSmall Facesあたりを始祖とするならば48年ぐらい…つまりほぼ50年が経過したワケだ。コレだもん、他のアンプにマネができるワケがない!

130「Burning in my Soul」。
135怒涛の「Opus」シリーズ…今回の公演はいつものキネマでの演奏よりは短い内容ではあったが、ビデオも大仰は演出もなく実にシンプルなもので、アルバム同様、歌ものとインストものがバランスよく散りばめられた充実した構成となった。
160リーダーの意思を汲み、Kellyミュージックを忠実に具現化するリズム隊。
170v3人をガッチリと組み合わせているものが音楽だけでなく、夢や希望でもあることを思わせるかのような完成度の高いアンサンブルだ。
180幸運なことにここ数年、キネマ倶楽部でのすべての公演の撮影のご指名を頂き、カメラのファインダーを通して誰よりも間近でKellyさんを見て来たが、いつにも増して楽しく、うれしそうだった。
150Kellyさんは、音楽的にやっていることは極めてトラディショナルでありながら、日進月歩するコンピュータ・テクノロジーを貪欲に吸収、活用し独自のプロモーションを展開している。
今では多くのミュージシャンがやっていることではあるが、彼が日常的にやっていることをマネするのは生半可なことではないだろう。
毎日、毎時、寝る間も惜しまざるを得ない膨大な作業量だ。
本人は時折自分を「インターネット・ギタリスト」などと称して笑っているが、誰にも頼らない「一匹狼」的な姿勢は、「Kelly流プロモーション」として確立されたひとつの立派な商行為といえるだろう。ミュージシャンの新しい姿かもしれない。

念のために言っておくが「トラディショナル」であることはまったく悪いことではない。いつ、どこをどう切っても「この人ならでは」…というアイデンティティこそが 重要であり、尊敬されるべきことなのだ。つまり気が遠くなるほど同じことをやれる能力を「才能」とよび、その能力を持った人こそが「プロフェッショナル」なのだ。
Marshall Blogはそういうプロフェッショナルを積極的にフィーチュアしているつもりだ。

最近、CDの販売不振を理由にAerosmithが「断CD宣言」ともいうべき発言をしたらしい。一言でいえば「CDなんか作ったところで売れやしない」ということ。代わりにコンサート活動で稼ぐというものだ。
2~3日前、某大手中古CD販売店のベテラン社員の方と話をした。私はその方が勤めるお店で毎月平均30枚程度の中古CDを買い続けている。「最近は目に見えて中古のCD棚の商品がやたら減っていますね?」と尋ねると、「はい。CDの作られる点数が激減しているんです。したがって自動的に買い取りの量も減って来るんです」というお答えだった。か、悲しい。

ナマの演奏活動ももちろん重要だが、ミュージシャンの本来の仕事はレコード(CD等のパッケージ商品)を作ることではなかったか?
コンサートは完全に音楽を楽しむ場所ではなく、騒いで雰囲気を楽しむ場所になってしまった。
極論すればコンサート会場は3丁目の公園の盆踊り会場と同じだ。踊りは楽しいけど、「東京音頭」をしみじみと味わっている人は3丁目の公園にはいまい。

そうしたことをすべて考えてみるに、CDを発売し、ナマ演奏を披露し(Kellyさんの場合は全国津々浦々のクリニック)、それらに関わる情報を間断なく積極的に発信する。
なんだってでミュージシャンがここまでやらなきゃいけないの?という憐憫の情も正直隠し得ないのであるが、Kellyさんがひとりで取り組んでいることは今だからこそ価値のあることなのだ。

140オッと失礼!またやっちまった!
一生懸命音楽に取り組んでいるKellyさんの姿を見てつい書いちまった。

ナイロンも披露。

200vショウの後半前では哀愁の「Silent Sorrow」。

190ギターの種類は異なれど、プレイのテンションは変わらない。

210v「今日はあまり長くない」と何度もMCで言っていたが、その分、後半の押し込みようはすさまじいものがあった。
そうそう、MCは相変わらずのクリニック調。それがKelly流でもある。

230オリャ~!「Allegro Maestso」でぶっ飛ばす!
240Yosuke決死のドラミング!
260vニュー・アルバムから「Requiem」。
280「Signs Of The End Of The World」で本編を締めくくり今日も存分にKellyさんのVirtuoso(ヴァーチュオーゾあるいはヴィルトーゾ)ぶりを楽しませてくれた。

270そして、アンコールには再びYama-Bが登場!

285「(冒頭の)2曲じゃ終わらせない!」と呼びこまれたYama-Bは「Revelation」を熱唱。

290その後、鳴り止まない拍手によって2回にわたって登場したアンコールではアルバムにはボーナス・トラックとして収録されていた「Now Your Turn」、さらにYngwie Malmsteenの「Never Die」を演奏した。
『The Seventh Sign』ね…次回の公演につなげたっていうことね?

そう、『The Seventh』と題した第7番目の東京キネマ倶楽部でのコンサートが決定している。
この6回目のコンサートのテンションがそのまま持ち越されることは必定だ。お見逃しなく!

300中国、台湾等、海外での演奏の機会も増えてきたKellyさん。
世界を股にかけた活躍を期待している。
220vKelly SIMONZの詳しい情報はコチラ⇒Kelly SIMONZ OFFICIAL WEBSITE

310(一部敬称略 2014年4月5日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2014年5月 9日 (金)

ジャパニーズ・プログレッシヴ・ロック・フェス 2014

これは間違いなく素晴らしい企画だった…『ジャパニーズ・プログレッシヴ・ロック・フェス 2014』。
「日本で開催される「プログレッシヴ・ロックのお祭り」ではなく、「日本人がクリエイトするプログレッシヴ・ロックのお祭り」と、『ジャパン・プログレッシヴ~』と区別しているところがうれしい。

日本は『クリムゾン・キングの宮殿』が世界で一番売れる国と聞いている。本場イギリスのバンドのみならず、イタリアをはじめとするヨーロッパ諸国のプログレッシブ・ロックも流通する世界でもまれに見るプログレッシブ・ロック大国なのだ。
どこの国とロックの話しをしてもここまでていねいにプログレッシブ・ロックを聴きこんでいる国はない。これまたプログレが盛んなイタリアの人と話をしても、PFMやAreaはよく知っているけど、Arti e MesteriやQuella Vecchia Locandaは知らない…なんてことがあった。
日本の熱心なプログレ・ファンで『tilt』を聴いたことのない人はまずいまい。

そんなプログレ好きが集まる国の自国のバンドのお祭りだ、ウケないワケがない。
会場は当然の満員御礼。

出演は、新月、ムーン・ダンサー、ステラ・リー・ジョーンズ、ユカ&クロノシップ、ゲスト扱いで難波弘之&センス・オブ・ワンダー。そしてNOVELA 2014。
MarshallとNATALということでNOVELA 2014の取材に入り込ませて頂いた。

10vNOVELA 2014のスタッフTシャツ。
高校の時、クラスメイトの飯島君がNOVELAのデビュー・アルバム『魅惑劇』を学校に持って来てサ…1980年のリリースか…。あれから34年も経ったのか!

20_2まさか今になってスタッフTシャツを着せてもらえるなんて夢にも思わなかったな~。

30_2会場となったCLUB CITTAのステージ脇の廊下のようす。
もう機材だらけ!
難波さん曰く「今日はアナログ楽器の品評会みたいだね!」
まさにその通り。これでいいのだ!昔はどこでもこうだった。

40_2我がNOVELA 2014の関連機材は日下部"Burny"正則のMarshall。

50v_4現行の1987Xと70年代の1960A。
Burnyといえばレス・ポールのイメージが圧倒的に強いが、ちょっと前は335ブームだった。今はそれも過ぎSGにご執心なのだそうだ。

60v_2Burnyはもうずいぶん長いことこのキャビを使っている。
また、ヘッドはJCM800 2210というイメージが強いが、最近は1987Xだ。
2210にしてもレスポールにしても「~といったらギターは○○○○、アンプは△△△△」という定番イメージを作ることは大切だね。カッコいいわ。
その△のところにMarshallが入るケースが多いのはとても光栄なことだし、とても誇りに思っている。
しか~し、ことプログレになると△に「M」の字が入らないことが多いんだな~。CrimsonやらFloydの影響もあるんだろうな。「適材適所」は大切なことなので、無理は言わないが、プログレッシヴ・ロック好きとしてはくやしい…。
だから今日はうれしい!ありがとうBurny!!

70v_3足元のようす。なんかメッチャ男っぽいな~。80_2そしてドラムはNATAL。

90叩き手は山口PON昌人。

100_212"&13"タム、14"&16"フロア、22"バスというコンフィギュレーション。フィニッシュはシルバー・スパークル。マニキュアにしてもいい感じの色!
スローンとペダルもNATALだ。

110_2さぁ、NOVELA 2014、イザ出陣!

120NOVELA 2014はこの日、トリでの登場。

130_3みんなこの日を長い間待っていたのであろう、モノスゴイ歓声だ。

140_2五十嵐"Angie"久勝

143v永川敏郎
以上の2人がオリジナル・メンバー。
150サポートとして参加したのはギター、日下部"Burny"正則

145vベース、寺沢功一

160v_2そしてドラムが山口"PON"昌人という泣く子もうれしいオールスター・メンバー。

170v正直に言うと、私は現役時代にNOVELA夢中になったクチではなかった。
いつも書いているように、プログレッシヴ・ロックは大好きですよ。でも残念ながらNOVELAは聴かなかった。したがって本項にて曲について述べることは自粛する。…というかできない。
しかし、それだけに今回の素晴らしいステージは感動の連続で、現役時代にも押さえておけばヨカッタと後悔した。

180v_2写真撮影のためにいつも通り客席の最前列とステージの間に入り込ませて頂いた。つまりステージを見つめるお客さんの顔がよく見えるのだ。
お客さんは皆私ぐらいの年齢で、「若い」とお世辞を言うとかえってイヤミに聴こえるかもしれないレベルの方々だ。ひとことで言えばオッサンばっかり。
そのオッサン達が実に…実にいい顔なのですよ!もう今自分の目の前で起こっていることが夢でもあるかのようなウットリとした視線!
それを見ているだけでも幸せな気分になってしまった。

190_3「Don't Stop」で幕を開けたステージは王道ナンバーではなく、ファンの方に言わせればどちらかというと意外なチョイスだったらしい。
210v_2しかし、曲を知らない私にとってはどれもコレも新鮮でホント楽しめたな。
それといつもとチョット雰囲気の違う曲を演奏するてらちんやBURNYやPONさんを見るのも面白かった。
もちろん日本のロック界を代表する名手のたちのこと、どんな曲を演ろうとも演奏の密度は生半可なものではなかった。

220v「落ち着くわ~」…Burnyのギターの音。そう我々は屋根裏やロフトでこういうMarshallの音を聴いて育ったんだよね。
経験したことはないけど、気持ち的にはお母さんのお腹の中に戻ったようなとてつもない安堵を感じる。
もちろんBurnyはクチにはしないけど、「あのね、ロック・ギターってこういう風に弾くものなんだよ」と言っているかのようなプレイ。なんというか「ロック・ギターの文法」と「ロック・ギターの体育」のテストがあったらBurnyは間違いなく満点を取れる。
200v情熱的なソロ!
Burnyもいい加減ロックに詳しくて、いつも言っている「いいプレイヤーはいいリスナーたれ」の手本のような人だ。
そんなもんだから我々が寄ると触ると、そばにいる人がイヤ~な顔をするようなマイナーなロング・バンドの話しになるんだけど…

250v_2…Burnyも私も知っている限り、これほどガッツがあっりエモーショナルなギターなソロを聴かせるプログレ・バンドは世界に他にふたつとあるまい。
この日は待ち時間が異常に長く(メンバーさんは入りから撤収まで15時間ぐらい会場にいらっしゃったんじゃないかしらん?)、ロック話しだけでなく、Marshall話し、昔話までずいぶん色んなことをおしゃべりしてすごく楽しかったナ。。
240_2そして、これまたエモーショナルなドラム!

230_2PONさんの鋭くパワフルなショットがアッシュの特徴的なサウンドを引き出す。
ビシーン!バシーン!と恐ろしくヌケのよいトーンがバンド・サウンドを感動的に演出するのだ。
270vこうして見るとPONさん、アリス・クーパーみたいだな…。

260_3感極まってのクライマックス!
PONさんのドラミングはいつだってドラマチックだ。そして、NATALがそれをガッチリとサポートする!

280やっぱり圧巻だったAngieさん。
Angieさんは難波さんのNUOVO IMMIGRATOで過去に何度か拝見しているが、この日も伸びやかな声でNOVELAの世界を再現してあまりある迫力があった…というかむしろ感動的でもあった。

290トータル6時間を悠に超す長大コンサート。いくらイス席とはいえ大変だぜ~、これだけプログレ聴いてるの。にもかかわらず最後は観客全員がスタンディング・オベーション。
NOVELA 2014の5人は割れんばかりの拍手に満面の笑みで応えた。

300先に私はプログレッシヴ・ロックが大好きと書いた。ロックのジャンルの中では正直一番好き。
で、最近そのプログレッシヴ・ロックで考えていることがある。

それはロック史を俯瞰するに、ロックがそのクリエイティヴィティやオリジナリティを保持し得ていたのはプログレッシヴ・ロックの全盛期までだったとということだ。
「ロックは1969年で終わった」という説は、もう3年ぐらい延ばして、是非プログレッシブロックの終焉までを包含して欲しいという立場を私は採る。
バンド単位で言うと、ナゼかYesにそのトドメを感じている(ヒイキとかいうことではないですよ、個人的にはKing Crimsonの方が全然好き)。
音楽性、演奏技術、さらに普遍性の高さも考慮した時、ロック史の終幕を飾った「ここまでやっちゃ~おしまいよ」的作品は『Close to the Edge』ではないかと感じるのだ。これが1972年。

イギリスのプログレッシヴ・ロックが衰退した時点でロックの歴史はひとまず幕を下ろし、その後は順列組み合わせでナントカ息継ぎして来た…というのが私の見方。
新しくなったのは音楽商品を制作するためのテクノロジーだけで、パンク、ニュー・ウェイヴ、テクノ、ハウス、ラップ、ナントカメタル…色んなものが出て来たが、音楽的に新しいものは何ひとつ生まれていないのではないですか?すべて誰かが以前に手掛けている。
もっとも、その時代のロックも、「今ロックがやっていることはオレがもう20年前にやっていたことだ」と1970年の最初の方でCharles Mingusにやられている。
なるほどMingusの『Pithecanthropus Erectus(『直立猿人』、1956)』も『The Clown (1957)』も曲によっては至極ロック的だ。

今から16年前、70年代に活躍したあるイギリス人ギタリストと話をした。こっちは当時何もイギリスの生の情報なんてなかったもんだから、「イギリスは今でもプログレッシヴ・ロックは盛んなんですか?」なんて訊いてしまった。
彼は「もしかしてプロッグ・ロックの事を言っているのか?そんなもんを聴いているヤツは今のUKにはひとりもいないよ!」と言われ大きなショックを受けたことがあった。

私は産業革命並みのイギリス人の発明が「プログレッシヴ・ロック」だと思っていて、それはイギリス以外のヨーロッパ諸国の人にも、アメリカ人にも、日本人にも真似することのできない独特のものだ。
大英帝国然とした、暗く、バカバカしいまでに大仰な世界はイギリスの歴史やあの風土、さらにマズイ食べ物をすべて吸収した結果編み出された音楽がプログレッシヴ・ロックなのだ。
その誇り高きプログレッシヴ・ロックが本場で絶滅に等しい状態にあることは実に嘆かわしい。

それだけに地球の裏側でこのようなフェスティバルが開催されることに快哉の声を上げたいのである。(シャレではありません)
ただ、オールドファンのための懐古イベントに終わらず、こうした企画こそ若い人に観て欲しいと思う。
今の若い子は「プログレッシヴ・ロック」という言葉すら知らないのが当たり前だ。もしかしたレコード会社の若い人も知らないないのではなかろうか?
ファンとして復興を祈るばかりである。

最後に、この素晴らしいイベントに楽器スタッフとして参加できたことをとてもうれしく思っている。

310NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、ますます高い評価を頂戴ております。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年3月30日 CLUB CITTAにて撮影)

2014年5月 8日 (木)

また観た!~関雅樹+岡井大二セッション

前回、あまりにも充実した演奏で大満足させて頂いた関雅樹+岡井大二セッション。また演るってんで駆け付けた。

1s_img_0004 今回も素晴らしい演奏!
いつも通りの2部構成で、最初のセットはFreddie Hubbardの「Straight Life」。ま、私の場合、「Straight Life」というとArt Pepperが真っ先に来ちゃうんだけど、Freddieのもいいよね。
実は「Red Clay」にしたら?と関ちゃんに提案したんだけど、「Red Clay」はポピュラーすぎるということでこっちになった。
CTIの頃もBlue Noteの頃のFreddieもいいけど、私の一番の愛聴盤はMPSの『The Hub of Hubbard』。この剛速球のようなスピードチューンをハードに決めるFreddieがメッチャかっこいい。ジャズの初心者にジャズの爽快感を味わってもらうに適した一枚と言えるのではないか?
それともうひとつのFreddiの魅力は時折出てくる必殺のオリジナル。「One of a Kind」とか「Breaking Point」とかものすごくカッコいい。

1s_img_0023前回同様、関ちゃんのアカペラのルバートのソロでスペイシーに始まった。派手にかけたリバース・ディレイが気持ちいい!

1s_img_0042 そこに石井為人のエレピが絡んでサウンドがより幻想的に…エレクトリック・マイルス風?

2s_img_0030インテンポになって岡井大二がバスドラムを踏んだ瞬間に最初のクライマックスがやって来る。

2s_img_0162 宮野和也のベースが複雑に絡んでくるところで役者がそろう。

2s_img_0097ちょうど良いクランチ加減でペンタトニックとアウト・フレーズでソロ組み立てる関ちゃん。

2s_img_0066ピアノ・ソロでガバッと転調。実にスリリング。

1s_img_0054リズム隊のグルーヴが半端じゃないぞ!

2s_img_0166短3度で無節操につないでしめるエンディングも印象的だ。

1s_img_0070続いてはRoberta Flackの「Feel Like Makin' Love」。MCではタイトルの意味がスゴイとか言ってたけど、このリズム隊の方がよっぽどすごい。
Roberta Flackは私のガラではないけれど、代表曲ぐらいは知ってる。
この曲をこんなにヘヴィにグルーヴさせるのは大二流!宮野さんとのコンビネーションがまた抜群だ。甘さのカケラも見せない。

2s_img_0043そこへ為人さんのウォームなピアノ・ソロ。為人のソロは実に歌う。フレーズのひとつひとつが生き生きとしている。

1s_img_0074関ちゃんのカッティングがまた気持ちいい!
ソロでは素直にブルージーにキメていたがジャブジャブにかけたディレイが関スタイルだ。

2s_img_0059 関ちゃんのオリジナル、「K.T. Street」。「K.T.」とはなんぞや?
関ちゃんによると、青山の骨董通りに夜中しか開いていない靴屋があって、値段も安く、好きでよく寄ったそうだ。そこの主人が大変な説明好きで、そのつまらない説明を我慢して聴くと値段が下がるという奇特な店だったらしい。
おいおい「K.T.」って「Kottou=骨董」の頭文字かよ!

2s_img_0018その靴屋の主人とのやり取りを表現したかのようなユーモラスなイントロ。リズムはファンク。
コレは褒め言葉で申し上げますが、この曲、メジャー・キーの「Moon Dance」を連想させる。
「Moon Dance」はアイルランド出身の大シンガー、Van Morrisonの名曲。
セカンド・アルバムに収められた自身の演奏も素晴らしいが、ドラマーとして有名なGrady Tateが渋い喉を聴かせてくれる『Jazz Gala Concert』というドイツのビッグバンドの演奏が実に魅力的だった。
男が聴いてもトロけるようなのバリトン・ボイスでGradyがラブ・バラードをつづる『All Love』というアルバムも好盤だ。

1s_img_0030今日の関雅樹のバックライン。
アンプはMarshall。メインに使用しているのは縦においてある1987のコンボ、2187。

1s_img_0017足元のようす。隠し味ではなく、メインの調味料としてこれらのエフェクターが活躍する。それが関流。

1s_img_0019曲は為人さんのファンキーなオルガンソロで締めくくられた。

2s_img_0032第一部の聴きどころのひとつ「So What」。待ってました…である。
ハードにスイングする大二さんがあまりにも素晴らしい。今回はスイング・スタイルのドラムのようにバスドラの4つ打ちで攻めまくる。

2s_img_0172ロリンズ式モールス信号ソロ。バックの4ビートに挑むかのようにパワフルなロック・フレーズで切り込む関ちゃん。
この選曲の元はLarry Carltonなんだね。

2s_img_0063大二さんはやりたい放題、し放題!

2s_img_0135その壮絶なドラミングにピタリと寄り添い猛然とスイングする宮野さん。このベースも大いに見ものだ!

2s_img_0037今日もEDEN WT-800を弾いてもらっている。この音抜け…いつ聴いても度肝を抜かれる。

1s_img_0008正統派ジャズ・フレーズでたたみ込む為人さん。カッコいい~!

2s_img_0048_2実はこのコンサートの数日前、関ちゃんと電話で選曲の話をした。…というより、「アレやって」、「コレやって」と私がリクエストするだけなのだが…。
で、前回スゴかった「So What」を演ることは決まっていた。でもね、毎回同じ曲を演られると記事を書くのが辛いのでColtraneの「Impressions」にしてほしいとリクエストした。「So What」と「Impressions」は同じ曲だからね。
実際に演奏したのは「So What」。でも、ソロの間中、思わせぶりに「Impressions」のテーマをチラチラ弾いたりもしていた。
「結局、弾かないな…」とがっかりした矢先、思いっきりあのカッコいい「Impressions」のテーマを弾きやんの!やるナァ、関ちゃん。意地の悪い演出も計算した上でのことか?!
このDmとEbmのしか出てこないモード・ジャズの代表曲、ロック・ファンにも結構おなじみですな。
「So What」が収録されているMiles Davisの『Kind of Blue』はMilesの作品を代表する、モード・ジャズを代表する、さらにはモダン・ジャズを代表する名盤として、古今東西のジャズのアルバムの中で最も売れた(売れている)作品なのだそうだ。

1s_img_0036

1s_img_0070_2一部の最後は定番の「Lady Violetta」。何百回聴いても、何千回聴いても飽きない名曲中の目名曲。こんな曲を今から40年も前に演っていたんだからナァ。昔の日本のバンドは海外なんかにいかなくても十二分にスゴかった。

2s_img_0093歪みを深くして臨んだギター・ソロ。行き当たりばったりでインとアウトを繰り返しているようにも聞こえるが、音が行き着く先々でメロディアスに解決させてしまう。緊張と弛緩の連続、それが関流ソロ。2s_img_0086第二部はNATALの紹介から…恥ずかしい~!

1s_img_0068今日の大二さんのキットはバーチのサンバースト・フェイドというフィニッシュ。

1s_img_001212"、16"、22"、14"×5.5"というコンフィギュレーション。大二さんが叩いていることもあるが、とにかく音がデカい!こっちから見ているとホント、撫でているだけのように見えるんだけど、出てくる音は大きく美しい。そしてまったくうるさくない。これが名人のなせるワザなのだ。

1s_img_0015感想は前回と同じ…「NATALのドラムは伝統的な音と新しい音が実にいい具合に混ざっている」。
偉大なるドラマーとしてだけではなく、ズバ抜けた耳を持った名音楽プロデューサーの口からそのようなコメントいただけるのは本当に光栄なことだ。
「ドラムはバンドの中で一番頭の悪い奴が担当する楽器。皮を張った筒を木の棒で叩いているだけなんだから!」なんておっしゃって大ウケしていたけどトンデモナイ!
優秀なミュージシャンはみんな頭がいいけど、特にドラマーさんたちの記憶力ってのは恐ろしいものがあるよね。それとも度胸がいいのかな?
メロディやコードを完全に記憶する必要がないのは確かだが、ドラマーがキメを少しでも忘れたりミスったりしたら間違いなく大きな責任がのしかかる。特にビッグバンドなんかはそうだ。
手もかかるし、大変な楽器だ。
敏子さんも『Road Time』の中のMCでPeter Donaldを指してそうおっしゃっている。

2s_img_0070「Giddy Up」という曲。Mick Taylorの曲なんだって。ハードなロック・チューン。
Blues BreakersもStonesも聴かないからMick Taylorはわからんな~。
唯一なじみがあるのはGongの『Expresso II』か。それじゃMick Taylor聴いたことにはならないよね。確か「Tublar Bells」の生演奏なんかにも加わっていたよね?

2s_img_0121次に飛び出したのは「Freedom Jazz Dance」。スミマセン、私の勝手なリクエスト。ワンコードだし、テーマはアホほどカッコいいし、適度にポピュラーだし。

1s_img_0040しかし、このテーマがギタリストにとっては鬼門中の鬼門。フレーズが4度と5度音程でできているから。指板に対して垂直移動で弾くとなると異弦同フレットの連続で右手が極端に難しい。左手もツライ。
今度は水平で弾くとポジション移動が多くなり左手が難しくなる。
慣れれば垂直策の方が成功率が高いような気もするが、関ちゃんは水平作戦を採ってうまく弾きこなした。
そして、ややこしいテーマ・メロディから解き放たれたかのように自由に動き回るソロ。

2s_img_0004為人さんはシンセサイザーで応戦。

2s_img_0156カバーも多い、この曲の作者はEddie Harris。『The In Sound』というアルバムにそのオリジナル録音が残されている。コレ、聴いたことある人って多いのかな?私も「Freedom Jazz Dance」のオリジナル・バージョンがただ聴きたいだけでこのアルバムを買ったんだけどね。
演奏はファンク調のリズムでかなりシレっと演奏されている。どこかのスタジオに楽器を持って入って、「とりあえず何かワン・コードでジャムってみようか?」みたいな演奏で、テーマが過ぎるとこの曲が「Freedom Jazz Dance」であることをスッカリ忘れてしまう。ま、コレはコレでいいんだけど。

Eh_2Milesの「Freedom Jazz Dance」は『Miles Smiles』にキラー・チューンとして収録されている。この緊張感に満ち溢れた演奏はEddie Harrisのリラックスしたノー天気な演奏とは同じ曲とは思えない。「♪ジャーン、チカタチカタチカタチカタチカタ…」というTony Williamsのドラムのイントロだけでチビるわい。後半8ビートになるとこもタマラン!

Md ロックファンにも比較的聴かれているのはこのヴァージョンではなかろうか?Miroslav Vitousの『Infinite Search』。ナゼならJohn McLaughlin(もう一回言っときますが、英語圏の人は「ジョン・マクラッグリン」と発音する)が参加しているから。これまた修行然として厳しい演奏はもはやEddie Harrisの演奏の微塵も感じられない。

Mv
このBeigles Daisy Toastsってのはフランスのグループなのかしらん?ファンキーなドラムにウッドベースがからんで展開する「Freedom Jazz Dance」。なかなかにカッコよろしいな。
このアルバム、中古で300円(税抜き)以上の値段が付いているのを見たことがないような気がする。でもね、他にもGeorge Bensonの「Clockwise」とかWesの「Cariba」、おなじみ「Mercy, Mercy, Mercy」なんかも取り上げていて300円では十分に安い。極めつけは「Caravane」。Ellington-Tizolの「Caravan」のことなんだけど、よくやるサビで4ビートにする手法が冴えわたっていて爽快感満点。
これギタリストがリーダーなのかな?さもなきゃ「Clockwise」なんて演らないよね。

Bg キテレツなのはコレ。イタリアの女性ヴォーカリーズ・グループ、Le Pause Del Silenzio。「♪ふり~、だむ、じゃ~ず、だんす」と繰り返すところが恥ずかしい気もするが、バック陣の演奏が強靭でかなりカッコいい。
考えてみると、今回紹介した「Freedom Jazz Dance」のウチ、完全に4ビートで演奏しているのはこのバージョンだけ。
スミマセン、長々と…。イヤ、リクエストした手前、ちょっとウンチク固めておこうかと思いまして…。

Vi さて、関+大二バージョンはというと、宮野さんと大二さんに支えられた頑強なファンク・バージョン。

2s_img_0101全員一丸となったハードな演奏に第二部のハイライトを見た!

2s_img_0165ここから2曲続けてJeff Beck。
「Behind the Veil」と「Diamond Dust」。
「ジェフ・ベック好きなんでしょ?」とよく訊かれるが、「それほどでもない」という関ちゃん。その割には「Diamond Dust」で激しく弾きまくる。今日も一番の弾き込みようだった。

2s_img_0149そして最後はThe Beatlesの「Dear Prudence」とオリジナル・アレンジの「Every Breath You Take」。

2s_img_0124大二さんからビートルズの話しで…。昔、何かのレコーディングの時にRingoっぽい音で録りたくて試行錯誤をしたことがあった。ドラムのサイズやらマイクやら悩みに悩んだが、向こうのレコーディング・エンジニアに相談したところ答え一発。「アビィロード・スタジオの録音機材を使えばいいのさ」と言われ試したところ、リミッターひとつで満足した結果が得られたんだそうだ。
つまり、奏者でもなく、楽器でもなく、レコーディングのカギは録音機材だけが握っている…というお話し。大二さんの話しはいつも興味深い!
いつかMarshall Blogでインタビューして大二さんの頭の中にある貴重な知識や経験を文字に残しておきたいと思っている。

2s_img_0047今日もありとあらゆるベースのパターンを披露してくれた宮野さん。実に頼りがいのあるスーパー・プレイヤーだ!

1s_img_0058「Deer Prudence」にはベートーベンの第九を、「Every Breath~」ではWebberの「Memory」のメロディの断片を差し込んでくれた為人さん。Dexter Gordonに代表されるこのQuotationはジャズの常套手段だ。もちろんセンスよくやらなきゃダメ。為人さんは完璧!

2s_img_0111アンコールでナニをやるかまた迷っていたので「Stratus(ストラトゥス)」をリクエストしたが却下。今回もThe Metersの「Sissy Strut」にて打ち止め~!
ああ、今日も大満足!!

1s_img_0030_2関雅樹の詳しい情報はコチラ⇒Seki's Web
岡井大二の詳しい情報はコチラ⇒四人囃子Official Website

9NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、ますます高い評価を頂戴ております。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年4月4日高田馬場音楽室DXにて撮影)

2014年5月 7日 (水)

ひめキュン祭 〜 大江戸アイドロール!SPECIAL 其の弐

みなさんゴールデンウィークはいかがお過ごしになられましたか?
私は親の代から人がたくさんいるところが苦手なので、盆暮れ、ゴールデンウィークはひたすら家にいることにしている。それで、テレビのニュースで高速の渋滞や成田の混雑具合、新幹線の乗車率状況を見るのを楽しみにしている。
ま、ホントはマーブロの取材やら写真の整理なんかでそれどころじゃないんだけどね…。

さて、今日のマーブロはひと味違う!アイドルだゼイ!
タイトルの「ひめキュン祭」というのは愛媛のアイドル・グループ、「ひめキュンフルーツ缶」のお祭りだ。あ、愛媛だから「ひめ」なのね?

10会場は渋谷TSUTAYA O-EAST。
お祭りらしくロビーも売店が出てこんなんなっちゃった!

40射的なんかも用意されて何ともにぎやかな雰囲気!

50もちろん会場は超がいくつも付くような満員状態。
今日のマーブロはそのお祭りの中からFRUIT POCHETTE(フルーツ・ポシェット)のパフォーマンスを紹介する。
FRUITE POCHETTEは、2012年にひめキュンフルーツ缶の研修生「ひなキュン」の中から選抜された2人で結成された。

60なんだってマーブロが関連しているのかって?
それはこの赤いギターを弾いている上手の人…。

30ウワッ! ノンちゃん!

20vそう、島紀史がサポートで参加したのだ!

110vノンちゃん率いるCONCERTO MOONは昨年末の『BLACk FLAME TOUR』の最終日のライブ音源と新録をミックスした新曲、さらに過去の人気曲のリメイクを収録した『Live And Rare 』を4月9日に発表したばかり。コレがまたいい!
ジャケットの写真も私が撮ったものなので安心してお買い求めいただきたい。

島紀史の詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site

Cmcdさて、FRUIT POCHETTE…。
メンバーは…

70寺谷美奈

80v東志栞
…の2人。

90vこの2人が歌って踊るワケだが、このパフォーマンスのハードさが生半可ではない!

100その密度たるや、ノンちゃんのギターのごとし。

120v島紀史といえば(今や)Marshall 1967MAJORにストラトキャスターがトレードマーク。
しかし、今宵は違う。
FRUIT POCHETTEの飛びきりハードなパフォーマンスに合わせてJCM2000 DSL100にハムバッキングのギターを組み合わせて来た。
要するに激歪みだ!

130違和感があることは否めない~。
ストラトキャスター以外のノンちゃんをステージで見るのは初めてかな?

200vサイド・ギターにはノンちゃんの旧友でもあるオジーさん。1959SLPをご持参頂いている。

140vリズム隊も強力!

150vドラムはLOKAのKEN'ICHI。

160vさすがギターの鉄人!Iron Guitarist!
チューニングが全音低かろうが歪みが増そうが、なんの澱みもなくいつも通りのプレイを見せてくれた。
結局はナニを使っても「ノンちゃんサウンド」なんだけどね…

170v素晴らしいソロ!
その激烈プレイで観客の目を引き付けた…

180v…かと思うとそうでもないか!?
みんな美奈ちゃんと志栞ちゃんに目が行っちゃってる?!
というのも何しろ…

190フルポシェの2人のパフォーマンスがノンちゃんのギターに負けないほどパワフルなのだ!

210vイヤ、ともするとギター以上?

220v歌っては、この細くて華奢な体躯のどこからそんなエネルギーが潜んでいるのかと思うぐらいパワフル。

230圧巻なのはあまりにも激しいダンス・パフォーマンス。
ま、アタシャやったことはないけど、ヘタをするとボクシングよりよっぽど激しい運動量なのではないか?

250そして、このシンクロニズム。
2人の激しい動きがこれだけピタリと合っていると実に気持ちがいい。イヤ、問答無用でカッコいい!

270お客さんも我を忘れて大興奮!
ホント、このすさまじいパフォーマンスには興奮させられるよ。

240「ギターを弾いている自分の目の前で誰かが踊っている」のを初めて見たというノンちゃん!ま、確かにいつもはせいぜい久世ちゃんの後頭部と背中しか見えないもんね。

260そうそう、このグループ、曲名がまたスゴイのよ!ズラッと並べてみようか…
1. 暴虐パラサイト
2. 漆黒ダリア
3. 炸裂バーニング
4. 月光ディストラクション

270v5. 輪廻エクスペクテイション
6. 超絶ファンタスティック
7. 幻惑ショコラビッツ
…と来たもんだ!これだけ見たらどこのデス・メタル・バンドのセットリストかと思うジャンよ?

275v実際メタルなんよ。「爆裂ノンちゃんマーシャル」が(イカン、伝染ってしまった)シックリくるほどの本格派のへヴィ・メタル。

280あ~、また観たいな~。
近い将来、東京での再演を強く望む。

285vFRUIT POCHETTEの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

290(一部敬称略 2014年3月30日 渋谷TSUTAYA O-EASTにて撮影)

2014年5月 2日 (金)

三宅庸介・田川ヒロアキ Guitar Show 2014 <後編>

ここのところ三宅庸介の登場が頻繁と思われるかもしれない。
燃えているのだ、三宅庸介は!
ライブハウスが企画したこの『Guitar Show 2014』の後半の出演はStrange, Beautiful and Loud。

10_2三宅さんが燃えているタネ火はもちろんコレ…。
Strange Beautiful and Loudのセカンド・アルバム『Orchestra Supreme』。

20cd今日のレポートは、発売を4月2日に控え(当時)、ノリにノッている3人の姿をキャッチしたものだ。

70v_2三宅庸介

60山本征史

40v金光KK健司

50v_2さすがに何度も何度も記事を書いてきているので、何がしかの目新しい文章でこの演奏を描写することは、私のような文才に乏しい者にとって至難のワザとなってきた。
こういう時は、初心に帰ってシンプルに認める…素晴らしい演奏だった。

30v東京での演奏のほとんどすべてに定点観測的に接して来た私が感じるのは、『Orchestral Supreme』のレコーディング前後ぐらいから演奏内容が一段とグレードアップしてきたということだ。
コンサートで演奏される曲は以前から3人で演奏して来たものなので、「演奏に慣れた」というワケでは決してあるまい。

80vそうした演奏技術によるものではなく、このグループの精神性のようなものに頑強な筋が通ったように感じるのだ。
コレがパーマネントなグループのスゴさなのであろう。一期一会のセッションが生み出す奇跡も、技術に長けたプレイヤーの演奏を鑑賞する大きな魅力だが、こうしたグループ・エクスプレッションはそれとは異なる贅沢な楽しみがある。

90vそれも三宅さんがクリエイトする孤高の音楽によるところが大きい。つまり「素材」がいいのだ。
三宅さんの音楽は決してジャズではないが、ジャズを愉しむ時のようなスリル。それに覆いかぶさるロック魂全開のパワー。コレである。
さらに楽器の限界をつきつめた素晴らしいサウンド。
この組み合わせは何回観ても飽きることがない。出来る限りこの目で彼らの演奏を観ておこうと思っている。他に替えがきかないグループだからね!

100vオープニングは「Virture」と、前作からのチョイスとなったが、後は「Solitary Past」を除いて今日は『Orchestral Supreme』からの選曲となった。
こんな感じ…
1. Virtue
2. murt'n akush
3. mani
4. Solitary Past
5. Petal
6. if
7. Ring
コレ、実は珍しい。
三宅さんはいつも2枚のアルバムからほぼ均等に演奏曲目を選出することが多いからだ。
今日のこのセットリストを見返すに、新しいアルバムへの三宅さんの深い愛情を感じざるを得ない。
それだけ情熱を傾けて真剣に作ったってことよ。
レコーディングのようすをすでにレポートしているのでコチラをご参照されたい。

110前掲したが、このグループの見どころのひとつはそれぞれの楽器の音色だ。三宅さんのMarshallとストラトのコンビネーションの素晴らしさについ耳が貼りつきがちだが、征史さんの1992SUPER BASSとプレシジョン・ベースの組み合わせがクリエイトする男性的なベース・トーンも決して聴き逃してはならない。
機材はいつも紹介しているので前回のレポートをご覧いただくこととしよう。
コチラ⇒Sound Experience 11

120v_2ドラムも同様。このドラム・サウンドを失くしてはこのグループの魅力を完全に引き出すことはできない。
NATALドラムの面目躍如たるところだ!

130_2実はこの日、三宅さんが長年愛用して来たルーパーのフット・スイッチがリハーサルの時にイカれて使用できなくなってしまった。
やむなくそのルーパーを取り除きエフェクター・ボードを組み直して演奏したのだが、出て来たサウンドに感動!
あまりにもギターのトーンがピュアでストレートになったのだ。薄皮が1枚どころか5~6枚剥けて奥の方からご本尊が出て来た感じ…。今までは7年に一度の善光寺の御開帳の時の柱に触っていたような感すらある。(←コレわかる?)
ま、機材を簡素にすればするほど音が良くなるなんてことは三宅さんも私も、百も二百も承知しているが、豹変ぶりがあまりにも見事だったのだ。
利便性を目的に使用せざるを得ない周辺機器だが、たまには「素」や「直」を追求してみるのもよいことだ。

いつもとチョイと違う三宅さんのギター・トーンを味わえたというだけでも価値のあるコンサートだった。

140三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange, Beautiful and Loud

150vそしてアンコール。

155田川ヒロアキがStrange, Beautiful & Loudにひとり加わる。
ヒロアキくん、三宅さんとの共演はこれが初めてではない。以前、三宅さんの『Sound Experience』に登場したことがあるのだ。

160v迎え撃つ三宅庸介。ま、別にケンカするワケじゃないけど…。

170曲は「Bloom」。三宅さんの代表作のうちのひとつ。

180vこれがおっそろしく素晴らしかった!

190_2リハーサルの時に度肝を抜かれたのは、テーマのメロディをヒロアキくんが一糸乱れずピタリとハモって見せたこと。

195この三宅さんならではの特異なメロディを持つ曲がふたりのギタリストによって演奏されるのは新鮮この上ない。
コレ、もしかしたら最初で最後になるんじゃないですか、三宅さん?

230そして、お待ちかねのソロの応酬。

200_2音楽のスタイルも…

210弾き方も…

220_2ギターのトーンもまったく異なる2人がしのぎを削る姿はスリル満点!

225案外正攻法的なフレーズを織ってくる三宅さんに対し、ヒロアキくんがアクロバチックなプレイで応える「木に竹をつぐ」ような展開がおもしろい。

240やはりこういう達人の共演はいつ観ても楽しい。
このコンサートは珍しくMarshall Blogで緊急に事前告知をしたが、その価値が十分にあった内容となった。
お見えになった人ラッキー!お越しになれなかった方は是非次の機会にお見逃しなく!

三宅さんは最近教則DVDをリリースされた。その情報と撮影レポートも近日アップしますので乞うご期待!

250最後に出演者全員で記念撮影。みんなうまくいった時の満足の笑顔だな、コリャ?

260_2NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、ますます高い評価を頂戴ております。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年3月10日 高円寺SHOWBOATにて撮影)

2014年5月 1日 (木)

三宅庸介・田川ヒロアキ Guitar Show 2014 <前編>

三宅庸介と田川ヒロアキというMarshall Blog頻出の人気ギタリストが登場する今日と明日にわたってレポートするコンサートは、「見逃してほしくないもの」として事前にMarshall Blogで告知したモノだ。
結果はどうだったか…公私にわたって見どころが満載された、事前告知するに十分値する素晴らしい内容だった。

下の写真は、当日のアンコールで演奏する曲のリハーサルのようすを捉えたもの。
実際にMarshall Blogの記事内で使うことがないので、私は滅多にリハーサルの写真を撮らないのだが、この日はチョット様子が違った。

10内容はお定まりのセッションなのだが、2人が弾き出した途端、身体中に電流が走り、シャッターを切らずにはいられなかったのだ。
このシーンの本番は<後編>で紹介する。

20既報の通り若手ミュージシャンを引き連れて登板したヒロアキくん。準備万端!

30オープニングは「Seascape」。
バッキング・トラックに合わせスケールの大きいギターが飛び出す。
95vそして、躍動感あふれるドライビング・チューン、「Speedway」へ!
220田川ヒロアキ

50vベースは永井双樹。

60vドラムは岡田翔太朗。

70v今回は初顔合わせながら、容赦なくヒロアキくんの新旧のレパートリーが選ばれた。

あ、そうそう、コレいつか触れようと思っていたのだが、「レパートリー(repertoire)」って英語圏の人は「レパトワ」って読むんだよね。フランス語。イギリス人にどんなに英語らしく「レパートリー」と発音しても絶対通じない。
100今日は愛用のJMD501はおやすみ。JVM210Hと1960のコンビネーションで臨んだ。

80「新」のレパトワはここから。昨年の10月に発売された『ようこそ田川Night!へ』。
レギュラーで開催しているホーム・パーティのようなヒロアキくんのコンサートのエキスを詰め込んだ1枚。いわば「出前田川」盤。

90cdその『ようこそ田川Night!へ』から「BOUND」。タイトル通り心地よいノリノリのバウンス・ナンバー。

110v続いてはアーバンな雰囲気満点の「Swing Picking」。このフリ幅の大きさがヒロアキくんの魅力のひとつだ。

120vその要求にピタリと合わせる若手2人のリズム隊。実にいい雰囲気だ!

135v『ようこそ田川Night!へ』は一種のコンセプト・アルバムと言えるワケだが、それを強く印象付けるのは1曲目の「train」だろう。
何しろ「田川ナイト」の会場に向かう電車の描写から始まるのだから「サージェント・ペパーズ」も驚きだ。これを超えるのはもう「田川ナイト」へ行く日の朝の目覚まし時計の音から始めるしかない。
ウキウキして朝も飛び起きちゃう…そんなはずむ気持ちがうまく表されている「train」を次に持ってきた。

以前、ウェブサイト用にJMDのデモ演奏曲をヒロアキくんに書き下ろしてもらったことがあった。ヒロアキくんがいつも使っているJMDはプリ・アンプにデジタル回路を搭載しているため、バラエティに富んだサウンドを出せることがひとつのウリで、その異なったサウンドを使用するデモ曲を3つ用意してもらった。
そして、それぞれの曲にマーシャルにちなんだ「J」、「M」、「D」、それぞれの文字から始まる曲をタイトルをつけさせてもらった。
その中のひとつが「D」で始まる「Denbigh Road Run Down (to Tesco)」という曲だった。「Denbigh Road(デンビー・ロード)」というのはMarshallの工場が面している表通りで、「Tesco」はイギリス最大のスーパー・マーケット・チェーン(かつてJR高円寺駅からSHOWBOATに行く途中の右手にもあった)。
つまりお昼になるとみんなで「今日は何のサンドイッチにしようか?」とDenbigh Roadを歩いてTESCOに向かう設定の曲。楽しげな雰囲気がよく出ていて、この「train」を聴くたびに思い出すのだ。
ちなみに、タイトルのアイデアはSonny RollinsのImpulse盤「East Broadway Run Down」から頂いた。

133「train」の曲調に惹かれて楽しそうに演奏する翔太朗くん。特にイントロの「ガタンガタン」という電車の通過音をライド・シンバルを使ってヒロアキくんとコール&レスポンスで表現するところが印象的だった。
ちなみにCDには実地で録音された電車の音が収録されているのだが、コレが大変だったらしい。
まずロケハン。
この曲はその電車の「ガタンガタン」という音とヒロアキくんの頭の中にあるテンポをシンクロさせる必要があり、その適当なテンポの通過音を見つけるのが至難の業だった。
つまり新幹線でやると急速調のパンク・チューンになりかねないし、ホームに入ってくる電車の音では遅すぎてバラードになってしまうのだ。
で、実際にどこで録ったのかというと、鴬谷の線路のヨコだったそうだ。ここは高崎線、宇都宮線、常磐線、山手線、京浜東北線等が並走する大線路地帯。通過音もよりどりみどりなのだ。
しかも、上野駅からそう遠くないために上りの電車も下りの電車もちょうどいいバウンス・テンポで動いているというワケ。
それでも、収録したのは9月ということで、虫の声が盛大に入ってしまい、それをデジタル処理で消去するのが大変だったとか…。
考えてみればどこかで録音した音源をデジタル処理して好みのテンポにすることもできたであろうが、それを敢えてしなかったことこそ「ヒロアキズム」なのだろう。
134v旧作から「Stranger Destroys Arms」をハードにキメる双樹くん!

130それにしても見事だったのは翔太朗くんのドラミング。
複雑なキメの多いヒロアキ・チューンをカラフルに、かつ完璧に叩ききった!
180翔太朗くんが参加するバンド、DIRTY OLD MENは5月7日に『Blazing』なるニュー・アルバムを発表し、23日から7月まで全国を巡回する大ツアーが始まる。

160cd_2こちらはすでにMarshall Blogでも紹介している2月発売の人気TVアニメ『弱虫ペダル』の主題歌、「弱虫な炎」だ。
活躍著しいDIRTY OLD MENにも注目だ。

岡田翔太朗の詳しい情報はコチラ⇒DIRTY OLD MEN OFFICIAL WEB SITE

170cdもちろん翔太朗くんはNATALプレイヤー。DIRTY OLD MENではアッシュのキットを使用するが、今日はこの後に出演する金光健司さんとの使い回しでバーチのキット使用した。
アッシュの攻撃的なサウンドも魅力的だが、バーチの深みのある音像も捨てがたい。いずれにしても表現力豊かな翔太朗くんのドラミングにNATALはピッタリなのだ。

そしてもうひとつ注目すべきは、今回のようなベテランと新旧の邂逅だ。
最近富に現在の音楽界を危ぶむ声を聞くようになってきた気がしている。もし、それが勘違いだとしてもうれしいね。だって「火のないところに煙はたたない」のだから。

何回でも書くけど、未来の音楽に学ぶところはない。まだ進化するであろうテクノロジーすらもはや無視した方がいいかもしれない。音楽の退廃を招くだけだから。それは最近の歴史が見事に証明してしまった。
とにかく今は過去の音楽の中からすべてを学びとる局面だろう

若者は偉大な先輩たちが築いたロックを掘り下げて十分に研究するべきだし、ベテランもかつて自分達の中にもあふれていた若人だけがが持つエネルギーと感性を尊重すべきだと思う。
ところがこれらはすべての面において相容れることがムズカシイ。

憲法記念日も近いが、これから世の中がドンドンおかしくなっていくことだろう。その歯止めに少しでも音楽が役に立てば素晴らしいんだけどね。自由に音楽ができることこそ平和の象徴なのだから。
でもね、今の音楽には何の力も感じられない。
別にヒットなんかしなくたっていいじゃない。メジャー・デビューがどうだとか、売上が何枚だとかよりも、作り手は「いい音楽を作った」、聴き手は「本当にいい音楽を聴いた」ということに誇りを持とうではないか!

本当に「力のある音楽」というものはヒット作ではなくて、いかにいい耳を持った熱心な聴き手を抱えている音楽かどうかということではなかろうか。
ベテランも若手もいっしょになって「いい音楽」をクリエイトしてもらって、我々リスナーはそれを聴き分ける耳を研ぎ澄ませ、いいものには惜しみのないエールを送ろうではないか!
140vイカン、つい力が入っちまって久しぶりにぶってしまった。

お待ちかねのア・カペラのギター・ソロ。

190速弾きパート、タッピング・パート。三味線パート、スラップ・パート…今回はいつにも増して弾きまくっていたナァ。

200JVMのフルスタックを背にカッチリと弾き上げた!

210vもうそれこそ何回ヒロアキくんの演奏を観てきたかわからないが、今回の演奏はとてもフレッシュだったな。
もちろん若いリズム隊の影響ということは否定できまい。そのリズム隊によってヒロアキくんのメンタルな部分に変化を起こさせた。気に入った部分もあれば、気に喰わなかった箇所もあるだろう。
その内部の変化が技術面&演奏面に現れたということができるだろう。これが音楽の化学反応だ、

決して目立つようなライブではなかったが、先に述べた新旧の交わりという難しいテーマについて、典型的な手法による画期的な試みになったと思う。
この試みはドラムが一番やりやすい。残念ながらギターでは難しいだろうな。

230v終盤で派手に飛び出したのは旧作から「Keep Flying」。
せっかくノッて来たのにもう時間がッ!

240vこの日の演奏を境にYesやKANSASの音楽を聴いて真っ先に「美しい」と感いるようになったという翔太朗くん。もともと色んな音楽を聴いている彼だが、自分の中に音楽的な変化が現れたことを自覚したあたりはさすが!
ね、いくら若くたって「カッコいいロック」は世代を超えて共通なのだ。若い人たちは知らないだけ、イヤ、知らされてないだけなのだ。

250v最後は火照った身体を冷ますようにやさしく「アヴェ・マリア」をプレイして幕を閉じた。
40田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano

260<後編>につづく

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、ますます高い評価を頂戴ております。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年3月10日 高円寺SHOWBOATにて撮影)

2014年4月25日 (金)

曾我泰久芸能生活40周年 LIVE! LIVE! LIVE!

会場入り口に所狭しと飾られたゴージャスな花たち。
そう、今日は曾我泰久、ヤッチンの芸能生活40周年を祝したコンサートなのだ。

10_11当日のプログラム。貴重な写真満載!

Img_0092_3 会場は超満員。このめでたき日をみんなで祝おうと熱気ムンムン!
開演時間が来て客電が落ちる。
ステージ奥のスクリーンに映し出されるのはスーツ姿の男性。

「さぁ~入って来て!75番の方入って…」と影アナが演じるスーツ姿の男性の声。
するとホンモノのヤッチンが上手からステージに上がり中央に進み寄る。
もちろん「75番の方」とはヤッチンのことだ。イヤ、正確に言うと40年前のヤッチンのことだ。
ウマイ!そう、ヤッチンの芸能生活のスタート、ジャニーズ事務所のオーディションを再現したのだ。

20_10「好きな芸能人は?」
「フィンガー5です…」
「エ?」
「イ、イエ、郷ひろみさんです!」

30_6「姉貴に言われて応募しました。その写真はおばあちゃんが一番気に入ってた写真です」
「…でナニを歌うの?」
「『ベンのテーマ』です」

40v_71曲目は「ベンのテーマ」。
今日のコンサートはヤッチンの芸能生活と同じくしてスタートした。

50_8ちょっとここで「ベン」について触れたいんですけどいいですか?流れを壊しちゃって申し訳ない。
でも、マイケル・ジャクソン人気でこの曲がエラク有名になっちゃってるでしょ。いつかどっかに書きたいと思ってたことがあるのです。
ヤッチンがその機会を与えてくれたと思って書かせていただきまっさ。ヤッチンと私は同じ学年だからね。

「ベンのテーマ」というのは、映画『ベン』のテーマ・ソングなんだけど、これは『ウイラード』という映画の続編なのね。
『ベン』はネズミと孤独な少年の友情を描いた感動作なんだけど、この『ウイラード』ってのが身の毛もよだつ動物怪奇映画だったのですよ。
ま、話しは似てなくもなくて、ベンは命令を受け、ことあるごとにウイラードを助け、二者間の友情が深まっていく。ちょうどのび太とドラえもんみたいな関係だ。「ど根性ガエル」のひろしとピョン吉と言っていいかもしれない。

はじめのうちは「アッレ~、ベン、家族ができたのかい?ヨカッタね~」なんてやってるんだけど、見る見るうちにネズミの数が増えてウイラードもビビりだす。そりゃそうだ、何せ相手はネズミ算を使うからね。
そうしているうちにベンの過剰なウイラードへの援助なんかもあって段々ネズミのことが疎ましくなって来て水に沈めて始末しちゃう。
それにキレたベンがウイラードに復讐をする…という話しなんよ。何しろ小学生の時に一回見ただけなので細かいことは覚えていないんだけど、ネズミが増えていくところは、ヒッチコックの『鳥』よりコワイかったので印象に残っている。

「もの凄いことが起こります!あなたは信じられますか」なんてキャッチがついてる1971年の日本初公開時のチラシ。ホンモノです。え?なんでそんなもん持ってるのかって?私、中学生ぐらいまで映画のチラシをコレクションしていたのですよ。今でも大事に保管しているんだ。

Willard2ね、ネズミのイラストが入っている。

その恐ろしい怪奇映画の続編が『ベン』なんですよ。それをですね、皆さんに知っておいてもらいたかったワケ。いわば『ターミネーター』と『ターミネーター2』みたいなもんだ。

ヘンな風に脱線してしまってゴメンナサイ。でもようやく書くことができてスッキリしました。ありがとう、ヤッチン!

Mouse2上手に「ベン」を歌いきったヤッチンだったが、オーディション自体は残念ながら落選。しかし「ユーいいじゃない!ウチに入りなよ!」…とジャニーさんが認めてくれたという。
そうして芸能人としての人生を歩み出したのであった。

それから40年…今日もノリノリのロックンロール大会だ!

60_8もちろんヤッチンのギターのお供はMarshall。

70_7JVM210Hと1960A。
スッカリ使いこなして頂いてる!

80v_740年を祝うバンドメンバーたち。

田川ヒロアキ

90v_3ヒロアキくんのMarshallは愛用のJMD501。もう身体の一部やね。

100v_6和佐田達彦

110v_4ファンキー末吉。
ファンキーさん、今週月曜日の東京新聞にデカデカと出てた!コレはまたの機会に紹介します。

120v_6まずは「UP BEAT」。

130_7「Let's Get Together」と続けて演奏。

140v_8ヤッチン曰く、「目がテンになる」というヒロアキくんのソロもノッケから全開!

160v_5「Midnight Train」~「21st Century」

150v_8記念すべきコンサート…もちろん40周年を祝うゲストもお見えになった。
最初のゲストは…

170v_5草野とおる。
冒頭のオーディションの面接官の影アナもとおるさんの仕事。

180_9ヤッチンとはアポロボーイズという劇中のバンドから派生したバンドで活動を共にした。

190v_6「アポロでドライヴ」。ま~、問答無用、楽しきゃいい!的なノリが実にほほえましい。
210_8もう一曲は「三度目の15の夜」。
220_6ヤッチン、「またベース弾きに来てね!あの時がワーってよみがえって来ました!」
お祝いにふさわしいにぎやかなひとときだった!
そして「和佐田さん、帰ってきてくださ~い!」

200_6で、和佐田さん復帰。
ヒロアキくん、すかさず「和佐田さんがゲストみたいですね~!」

230_5そしてもうひとりのゲスト。
今日は朝からドキドキしていたというヤッチン。小学生の時から憧れて、憧れて、憧れていたという…。

240_8晃!

250v_6曲はまず「♪アアン、アアン」の「気になる女の子」。
ヤッチン、この曲好きだな~って思ってたら、コレ憧れのフィンガー5のレパートリーだったのね。

それにしてもフィンガー5は衝撃的だった。
すさまじい人気で、クラス中の男の子は妙子ちゃんの、女の子は晃さんの写真を下敷きに入れてたっけ。
テレビの仕事で晃さんに初めて会ったヤッチンは気が遠くなりそうだったという。
実際、今のEXILEあたりより全然クリエイティブでカッコよかった。今時のアイドルとはケタも風格も違う。
そして、決して「楽曲」だとか「アーティスト」なんて言葉を使ったりしなかった。そんな形骸化した言葉の力など借りなくても、それこそアーティストにパワーがあった。
260_8
お待ちかねの「個人授業」。シャッター切りながら一緒に歌っちまった!
水島新司のイラストのジャケットも印象的だったよね。
「♪できるなら個人授業を受けてみたいよ」だの「♪結構グラマーなこともぼくは気が付いているんだよ」…って、よく考えてみればエロガキについての歌なんだけど、あのメロディに乗って晃さんが歌うこの曲はまったくナチュラルで可愛かった。
270v_5MCで解説してくれたんだけど、「♪罪なことだよ、せんせい」の「い」から音程が飛んで「できるなら」の「で」にスラーでつなげるところは晃さん自身のアレンジだったそうだ。
この「せんせい」のブルーノートもカッコいい。
この時代の歌謡曲は今のバンドの体をしてテレビに出て来るロックもどきの子たちよりもよっぽどロックだった。

それで、この次にリリースされた曲がまた衝撃的だった。「ハロー、ダーリン!」よ。あの「♪リンリン」にはマイッタですよ。この曲だって3コードだもんね。今、電話は「リンリン」ってならないもんね。

280_8実はこの日体調がすぐれなかったという晃さん。「でもヤッチンの顔見たら元気が出たよ!」ともう1曲、「学園天国」。当然この曲も合唱!
これだってたかが小学校のクラスの席替えの歌なのに、何たるドラマ!コミカルにしてスリリング。そして最高のロック・フレイバー。前作に続いて阿久悠&井上忠夫のコンビ。もう2人ともいなくなっちゃった。
お年寄りから若者まで、それぞれの世代にみんなが歌える歌があった時代だった。「個人授業」は阿久悠&都倉俊一。やっぱりそうした音楽をキチンと勉強して本当にいい曲を書くことができる職業作曲家を育てるべきなんですよ。

290_4とにかくこの曲のクォリティの高さ!これらの曲が世に出てから40年ちょっとか?まったく古くならずに歌い継がれているジャン。日本人が地球上にいる限り歌い継がれますよ。
それに引き換えナンダ、今のテレビで流れているような曲は?幼稚かつまらないか…どっちかが好きに選べるようになってるってか?そんな曲、半年と持つまい。
それにしても歌謡曲もロックも失った日本の音楽界はあまりにもヒドくなった。

本当にヤッチン、ハッピーだったんだね。演奏後、晃さんに向って「40周年のお祝いとはいえ、いっしょに歌ってくれるなんてメチャメチャうれしかったです!」とよろこびをあらわにしたのだった。

300_5アコギに持ちかえて最近作ったという「Go Ahead Again!」をプレイ。

Ys_img_0031いつまでも夢を追いかけていたい…という思いを込めて作った曲だそうだ。

Ys_img_0556 ここでビデオ・レターのコーナー。
松原秀樹、リリーズ、影山ヒロノブ、イルカ、野村義男各氏から40周年を祝う言葉を載せた映像が披露された。

そして、衛藤浩一登場!
「来ちゃった!あなたのために咲いたの!」とヤッチンにお祝いの花束を贈呈。

310_7現在ヤッチンと衛藤さんは『曾我 泰久 with 衛藤 浩一 LIVE TOUR 2014春 ~ Dear Friend ~』を展開中。各公演とも大好評のソールドアウトだ。

320_7コンサートも後半に入る。
カラオケに入ったという「君の歌」。ピアノとストリングスのSourcesも加わった豪華バージョン。
ちょっとトラブルあったけど、めでたいから問題なし!

330_5なつかしの映像をバックに歌う「ALBUM」。

360_5みんな可愛らしくて…若いって素晴らしいな~。

370_7終盤に向けてはお約束のノリノリ・チューンが続く!
そして「Yes! Yes!! Yes!!!」でクライマックスを迎える!

390_6今日も要所要所でシャープで美しいギター・ソロを披露したヒロアキくん。

395vヒロアキくんとのギターバトル!

400_7タオル投げもバッチリきまった!

410_5すんげェ投げてる人いるナァ。

420_3ヤッチン、感極まって思わず涙が!「泣くキャラじゃないけど、うれしい!」って!

本編の最後は「愛を育てよう」で幕を下ろした。

385「40年歌って来たのは奇跡。これからもずーっと歌い続けたい!」とスタートしたアンコール。
「春風を誘うから」…

430_4そして「Stand Alone」。

460_3大盛り上がりで曾我泰久の芸能生活40周年を祝う記念すべきコンサートが終了した…と思ったら!

440それでは収まりきらず予定外のダブル・アンコール。
サービスも満点なのであった!
ヤッチン、これからもずっとゴキゲンな音楽を聴かせてね!

450v_3曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒soga21.com

470_2(一部敬称略 2014年3月8日 渋谷DUO MUSIC EXCHANGEにて撮影)

2014年4月24日 (木)

Sound Experience 11

Yosuke Miyake's Strange. Beautiful & Loud…この人たちの演奏を今までもう何回観たかな…。
それでもまったく飽きることがない…どころか、観ていて今回も盛大に鳥肌が立っちまった!

まるで三度の食事をするように自然にステージに立ち、全身全霊を傾けてギターやベースやドラムを奏でる。
誰から教わるワケでもなく自分の耳だけを頼りに、感性と鍛錬で楽器をマスターし、自らの音楽を作っていく。こういう人種となると、彼らがステージに立っただけで音楽がにじり出てくるようだ。

Sound Experienceの11回目のレポート。照明暗し…。

05_2三宅庸介

10v_3山本征史

20v_3金光KK健司

30v_11マーブロ読者にはおなじみであろうStrange, Beautiful & Loudのセカンドアルバム『Orchestral Supreme』。
この日はまだCD発売前のコンサート会場先行販売とあって、終演後、三宅さんたちの演奏に感動した多数のお客さんが買い求めていた。
「ジャケット写真がカッコいい!」なんて声が聴こえてくると、へへへ、うれしいぜ。中身はもっとスゴイぜ。

40_6この日のオープナーは「If」。

50_7毎回書いているが、三宅さんのテーマソング的代表曲。

60v_4ホント観るたびに凄みを増すこのバンド。特に目立って活躍が著しいのは征史さんのベース。

70v_5いったい何をどう考えてこのラインを作っているんだか…。かといってこんなアクロバチックなベースライン、人から「弾け!」って言われてもイヤだよね。
80v_6三宅さんのギターをドラムに置き換えるとこういうことになるのか…?

100v_5…というほどに当意即妙に三宅さんの頭の中の音を律動させるKKのドラム。

90_11「Stratify」、「Solitary Past」等、ファースト・アルバムからのチョイスも交え全8曲。三宅ワールドを爆発させた。「murt'n akush」は名曲だ。
それにしても照明が暗かった!

110_7このシリーズは三宅さんのバンドをホストに、対バンゲスト・ミュージシャンを迎える構成で会を重ねてきた。
今日のゲストはこの人…大谷令文
令文さんはもう何回もこのシリーズに出演しているがいつでも大歓迎だ!
毎回楽しみなのがこの4人でナニを演るか。
140v_7いつも最低1曲は「ウッソ!」みたいなエグイ曲が出てくるからね。

130_6まずは令文さんのMarshallをチェック!

150v_7まず、向かって左は征史さんの1992 SUPER BASSね。

右が令文さんのMarshall。 そう、JVMだ。JVM201H。
令文さんはMarshallに1959と1960さえあればハッピーという位、1959に惚れ込んでいる人だ。
旅先の小さな会場ではTSL601なんかを使うこともあるが、JVMは実は今回が初めて。

さて、どんな音になるか…。
セッティングはCLEAN/ODチャンネルのOrangeモード。
驚いた。ナンじゃ、この音!

三宅さんも、征史さんも、金光さん(金光さんはギターに造詣が深い)も驚いた。
しかし、誰が驚いたって、ナント言っても一番驚いたのは実際に弾いてた令文さんだ。
「え、JVMってこんな音が出るのか?」JJJ!←「じぇじぇじぇ!」です。
令文さんが体験したJVMから出たのはビンテージのMarshallに勝るとも劣らない極上のクランチ・トーンだったのだ。

終演後の令文さん、開口一番…「JVM210Hっていくら?」

JVMが発表されてからかれこれ7年が経った。JCM2000の後を受けて発表されたJVMを指して、ツマミが多いだの、Marshallっぽくないなどという意見に接することがあった。
そんな時には令文さんやSHARAさんのJVMの音を聞いてもらえばヨカッタ。
Marshallしか知らないようなギタリストが、JVMのサウンドに満足して、こうしてもっともMarshallらしいサウンドを出しているではないか!JVMは正解だったんだ!

160_9ま、JVM4は確かにノブは多いけどね。
でも少なきゃ少ないで「この間のコントロールが欲しい」とかなっちゃうんだよね。ループはシリーズがいいとかパラレルがいいとか…。MIDIは不可欠とか。
ええい!んじゃ全部入れちゃえと必要最低限の機能をブチ込んだ。それで、音質はまったく犠牲にしていないのだからJVMは素晴らしい。作ったSantiago恐るべし。

これを改造しちゃうなんて神戸ビーフをひき肉にしてつなぎを山ほど入れてハンバーグを作るようなものだ。
イヤ、目を覚め直したわ。

170_10だ~か~ら~、名人の実演は見逃してはならないのだ。いい道具の素晴らしさを知る機会を失うことになる。

180v_4令文さんの足元のようす。愛用のバッファ・アンプが姿を消した。

190_5おっとドラムも忘れちゃいけね~ゼ!

200v_6今日も最高のドラミングを聴かせてくれるKKの相棒はNATALのバーチのキット。
フィニッシュはタバコ・フェイド。木目が美しい!

210_7三宅さんは…

220v_5いつもの1997年製のJCM2000 DSL100と1960BV。

230v_7足元のようす。
令文さんの長年愛用のバッファ・アンプよろしく三宅さんのエフェクター・ボードも大きく変容を遂げざるを得ない…などということはこの時知る由もなかった。

240_7さぁて、今日の1曲目は「F」のオクターブの16のカッティングからの~、「Sylvia」!

250_6もともとは歌詞のついたラブソングだったというこの曲。ああ、Thijs Van Leer…あんなルックスなのに何て愛らしいメロディを思いつくんだろう。
また令文さんの歌いまわしがタ、タマラン!しかも、JVMの音!ああ~幸せ。誰が何と言っても幸せだ~。

私はFocusの現役世代ではなくて臍を噛む思いをしているが、2010年にロンドンで観たんよ。Jan AkkermanはいなかったけどドラムはPierre van der Lindenだった。ま、Bert Ruiterは飛ばすことにして…。Jan Akkermanとはフランクフルトで会って、いっしょに写真も撮ってもらったということで一応Focus制覇ということにさせてください。

でもね、本当はPhilip Catherine観たいんだよね。私はこのベルギーのジャズ・ギタリストが大好きなのだ。
それにしてもFocus全盛の頃ってサ、ミュージック・ライフ誌のリーダーズ・ポールで上位にいたんだよね。
普通にロックを聴く人たちの守備範囲に普通にFocusが入っていたんですよ。何回も書くけど、ELPが1位だった頃もあったもんね。信じられないよ。
それが今はナンダ?人類は一体どうなっちゃってるんだ?
270v_4三宅さんはサイド・ギターに徹していたが、またそのプレイと音が絶妙だった。

ところでJan Akkerman。英語圏の人は「ジャーナッカーマン」みたいに発音するけど、私も御多分にもれず大好きでしてね。
ずいぶん買った。
ところがこの人ってゲスト参加のアルバムも、自分のアルバムも、ものすごい玉石混交なんだよね。どちらかというとツマらない方が多い。出し惜しみしてないでガリガリ弾けばいいのに。

そこで、私も全作品耳を通しているワケではないのでエラそうなことは言えないが、大分失敗もしているので、これからJan Akkermanを聴こうかという人のために、頼まれもしないのにおススメ盤を紹介しおくと…

1. Live (1978)
2. 10,000 Clowns on a Rainey Day (1997)
3. Live! The Kiel Concert - The Stuttgart Concert (with Joachim Kuhn, 1979)

アララ、期せずして全部ライブ盤になっちゃったよ。反対に言えばライブ・アルバムを買っておけば安全ということか…。
是非若い人たちに聴いてもらいたいギタリストのうちのひとりだ。これらの作品には「速弾き」や「タッピング」なんかよりはるかにすごいギター・プレイが詰まってるよ。
260v_3続いては令文さんのオハコ、Thin Lizzyの「Don't Believe a Word」。
「♪ドビリバ、ドビリバ、ドビリバ」が印象的だ。

255vやっぱり聴きどころはテンポ・アップするパート。問答無用でカッコいい!

340_6令文さん、入魂のソロ!

360v_3しっかし、こういう人たちのこういうパフォーマンスは文句なしに素晴らしいね。
「こういう人たち」というのは今日演奏しているような黄金時代のロックをトコトン吸収し、自分の血や肉、イヤ細胞にまでしている人たちのことだ。もうこういう人たちは出てこない。消えゆくばかりだ。それでいいのか?!若者よ、続け!

280_73曲目は…うわ~、イントロでぶっ飛ぶわ~。Robim Trowerの「Day of the Eagle」。
この「eagle」ってのはナニを指すんだろう?歌詞を見ると案外「愛と平和の賛歌」的なイメージだけど、「eagle」に「the」がついているので何かを暗喩しているんだろうな。とにかく最高にカッコいい曲だ。

290v_4Robinはいまだにファンが多いね。だいぶ前に当時のMarshallのアーティスト担当と手を組んで「マーシャル祭り」のヘッドライナーで呼ぼうとしたことがあったんだけど諦めた。
もちろん令文さんもRobin好き。当然演奏は盛り上がる!

300_4三宅さんもRobinに目がないんだよね。それだけにソロも尋常ではないほどに熱を帯びる。

310_6こっちも負けてない!

320_6またリズム隊が完璧にオリジナルを再現するもんだから聴く方も興奮してしまう!

330v_3

380v最後はシットリとJeff Beckの「Diamond Dust」。

350v_3やっぱり今回もスゴかったSound Experience。こういう演奏はいつ観ても、何回観てもいいな~。
とにかく演奏もさることながら、JVMの素晴らしさに度肝を抜かれた夜だった!

390_5三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Yosuke Miyake's Strange, Beautiful & Loud

400_6NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、高い評価を頂戴ております。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

そして、日本初のNATALイベントが明日の金曜日(25日)に開催されます!是非お越しください!
詳しくはコチラ⇒ナタール・ドラムをサワール。そんな企画でゴザール。Ne_poster(一部敬称略 2014年3月8日 三軒茶屋Grapefruit Moonにて撮影)

2014年4月22日 (火)

AXのグッドモーニングアメリカ

今年1月にリリースしたシングル『イチ、ニッ、サンでジャンプ』を引っ提げたツアー。

05ツアー・タイトルもそのまま。全公演がソールドアウトというもはや誰もグッドモーニングアメリカの勢いを止めることはできない。
ツアー・ファイナルは渋谷AX。

20_9各方面から多数の花が寄せられロビーに展示された。

30_5

40_5

50_6ツアー・グッズも大人気。

60_7ニュー・シングル『イチ、ニッ、サンでジャンプ』だけでなく、新発売のライブDVDも大好評だ。

70_6Nothing's Carved In Stoneの大興奮がそのままグッドモーニングアメリカに引き継がれる。
そして客電が落ちる…

10_10「みなさ~ん!」と空気を切り裂くような鋭角的な声!
今日のたなしんは2階席から登場。

80_6ドラゴンボールの孫悟空に扮し、お客さんを筋斗雲に見立ててクラウド・サーフィンでステージに向かう!

90_9「グッドモーニングアメリカはじめま~す!」

100v_4この瞬間がタマラナイ!

110_6金廣真悟

120v_5渡邉幸一

130v_6たなしん

140_5ペギ

150v_6オープナーは「アブラカダブラ」。

160_8ド頭から迫りくる凄まじいお客さんの熱気をガッチリと受け止める!

170_9今日はいつもとチョット違う様子の幸一ちゃんのMarshall。

180v_3ヘッドは1959ではなく、JCM800 2203だ。Marshall Blogでは何回も説明してきたが、このフロント・パネルのクロスは元は黒。この時代の製品は現在と異なり、100%繊維素材がクロスに使われていたため、時間が経つにつれ、脱色してご覧のような茶色に変化してしまう。
その後、ヨーロッパの法改正にともない、難燃材を入れた繊維の使用が義務付けられ、現在に至っている。その新素材を使用するようになってから脱色しないようになったのだ。
一方、キャビネットのフレット・クロスは「バスケット・ウィ―ヴ」といってはじめから茶色だ。

190v_5足元のようす。

200_5もちろんペギちゃんは愛用のNATAL。

210v_5ペギちゃんのすさまじいドラミングに耐えるNATALのバーチ・キット!思いっきり鳴り返してる!

205叩き手からみたようす。

220_5スネアはNATALのメタル・シリーズの14"×5.5"のアルミニウム。モノスゴイ音抜けがよろしいな。

230_4足元のようす。すべてNATALだ。

240_6こんなキットでペギちゃんはグドモをドライブさせまくっている。

250v_5「突破していこう」、「ウォールペーパーミュージックじゃ踊りたくないぜ」とたたみこむ。

260_7「キャッチアンドリリース」、「言葉にならない」…

280_5「バンバンガンガン」、「光となって」…とテンションの高いパフォーマンスが続く。

300v_3「最高の曲ができた」と紹介された「イチ、ニッ、サンでジャンプ」。
本当に楽しい曲だ。PVもとてもよかった!

290v_3「だけど不安です」、「ファイティングポーズ」、リセットできない毎日ができたらいいという思いを込めて作ったという「ロールプレイングゲーム」。

270_5今日もたなしんのコール&レスポンスがバッチリとキマる!

310v_2金ちゃんに「足の指、長いナ~!」と指摘されたたなしん。「両親に似てるんです。気持ち悪いでしょ!」なんて返してたけど、本当に長い!
たなしん、水泳やってたのかな?スタートの時の足の指になってるもんね!

320_5コンサートもそして最後のパートに突入する。

340_5「春が迎えに来るまで」、「たった6文字じゃ」…
380_6「未来へのスパイラル」で本編の幕を下ろした。

350_4Nothing'sの生方氏に憧れてセミアコを使っているという幸一ちゃん。セミアコとMarshallの組み合わせもオツなものだ。古くはかのRitchie Blackmoreとかね。今は亡きAlvin Leeもそうだ。そういえばAlvin Leeの音もすごくイイよね。
今日のふたりもとても素晴らしいギター・サウンドだった。

360v_2アンコールは2曲。

370_6「輝く方へ」と「空ばかり見ていた」をプレイ。

390_4客席はお祭り状態ね。

410_4ツアー・ファイナルにふさわしいにぎやかなコンサートだった!

400_5「イチ、ニッ、サンでジャンプ」!

420_2グッドモーニングアメリカの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEB SITE

LastNATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、高い評価を頂戴ております。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

そして、日本初のNATALイベントが今週の金曜日(25日)に開催されます!是非お越しください!
詳しくはコチラ⇒ナタール・ドラムをサワール。そんな企画でゴザール。

Ne_poster

(一部敬称略 2013年3月2日 渋谷AXにて撮影)

2014年4月21日 (月)

Nothing's Carved In Stone at AX

グッドモーニングアメリカのツアー・ファイナルにゲスト出演したNothing's Carved In Stone。

1nc_img_0329実はMarshall Blog、2回目の登場なの。以前掲載したのはもう大分前のことで、記事はもう見れなくなっちゃったけど、とにかくまた登場して頂いたことをうれしく思う。
最近はチョット前のことでもとても懐かしかったり、再会が妙にうれしかたり…これ年なのかな~。感動するとすぐ泣いちゃうんだゼ…と涙もののスカっとするステージだった。

20 村松 拓

30v生形 真一

40v日向 秀和

50v大喜多 崇規

60vこのバンドを知ったのは日下部Burny正則のおかげ。「いいギターがいるよ!」と生方さんを紹介してくれたのだ。
90そして、初めて見たのが数年前の新木場STUDIO COASTだった。

80今回はその時以来なのだが、初めて見たときより格段にカッコよく感じたな。

120観客の熱狂ぶりは相変わらず。

70ソリッドで鋭いギター・リフがバンドの芯を貫く。

125vはじけるようなエネルギー!

130何曲目だったか、ハードなシークエンスにスラップを乗せていた曲にはトリハダが立った。こういうのは若いバンドならではの感性が成せるワザといえるだろう。

140ガッチリとグルーブを練り上げるドラミング!

150v生方さんの愛用Marshallは1959と1960AX。彼の持つセミアコとのコンビネーションで独特なサウンドを醸し出す。

155Nothing'sに完璧にマッチしたギター・サウンドだ!

160「ツバメクリムゾン」で幕を上げたステージ。

170演奏時間は決して長くなかったが…

180全8曲、短い演奏時間をハネのけるようなへヴィなパフォーマンスで観る者の目と耳を奪った。
まさに、モーゼの及ばない戒めを実践したかのような内容だった。

190Nothing's Curved In Stoneの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEB SITE

200(一部敬称略 2014年3月2日 渋谷AXにて撮影)

2014年4月17日 (木)

虹色オーケストラ 『少年と魔法のロボット』

生活環境の変化やテクノロジーの進化によって音楽の在り方も大きく変わってきたことはMarshall Blogでつとに触れている。
日本のロックやポピュラー音楽は、もはやアニメやゲーム、そして動画サイトをなくしては考えられなくなった。
70年代初頭、日本のロックがゆりかごの中にあった頃、この状況を想像できた人は日本にただのひとりもいなかったろう。
今日のライブ・レポートは変わりゆく日本のポピュラー音楽の現場の最先端からお送りする。

10登場するのは「虹色オーケストラ」。
昨年末に開催され大成功を収めたコンサートの第2弾だ。

20開場前には長蛇の列!

25

30出演者自ら来場のお客さんにごあいさつ。

40会場となった横須賀芸術劇場はキャパ2,000名の大施設だ。

50ロビーにはクラシック音楽に関するグッズが飾ってあり、こんなものを見つけた。大ヴァイオリニスト、ユーディ・メニューインのコンサート・プログラム。1951年、サンフランシスコ講和条約が結ばれた年。スポンサーがU.S. FLEET ACTIVITIES, YOKOSUKA」とある。すなわち「横須賀海軍設備」。駐留する米軍人の慰問コンサートだったのだろう。
こういうものは大歓迎だ。ニューヨークのエイヴリー・フィッシャー・ホールにはカラヤンやベーム、アバド等のマエストロのボールペン素描が飾ってあったり、19世紀から立ち並ぶロンドンの劇場には古~い公演ポスターが飾ってあったりと実に楽しい。日本の劇場は殺風景すぎる。

60入場時に配布されたメッセージや絵はがき。

Ro_img_0004 会場は完全ソールドアウトの満席状態!

70楽屋では開演前の「気合入れの儀」。

75一方、今か今かと開演を待ちわびる2,000人のお客さんの前には、お~、最早おなじみの光景!

80ドラムはNATAL(ナタール)。

90ドラマーはショボン。

95v_2キットはUS FUSION X。キックが22"x18"、タムが10"x6.5"と12"x7"、フロアが16"x14"。それに別発注で14"x11"のフロアを組み合わせている。

100ショボンちゃんゾッコンのスネアはNATAL自慢のPure Stave(ピュア・ステイヴ)。アッシュの14"x5.5"。
Staveとは「桶」という意味で、Pure Stave Snareは元々パーカッション・メーカーであるNATALのコンガ製作の技術をスネアに活かした逸品。
これまで多くのプロ・ドラマーに試して頂いたが、驚いたことに全員の方々から満点の評価を頂戴しており、日本での発売が待たれている。

110ベース・アンプはEDEN。

120vヘッドはおなじみフラッグ・シップ・モデルWT-800、キャビネットはD410XSTが2発。

123弾き手はmao。

125vこのオーケストラにはギタリストがふたりいて、ひとりは1960Aを使用していた。

130いよいよ客電が落ちて開演となる。

140ステージには小さな女の子が佇む。

150このコンサートはミュージカルというか、ストーリー仕立てになっている。
女の子の役は「魔法のロボット」。

160ロボットを作った博士。

183歌を作ることはできても歌うことのできない少年。

170v少年のために博士が作った歌のロボットと少年の友情物語だ。

185その少年がつくり、魔法のロボットが歌う歌をライブ演奏でお送りするという趣向。

190シンガーが入れ替わり立ち替わりステージに登場し、熱唱を繰り広げる。

200v

210v
280v
305バンドのメンバーはというと…
40mP(よんじゅうめーとるぴー)。原案とすべての曲を制作し、監督を兼ねる。
要するに動画サイトで絶大な人気を誇る40mPの作品をナマで聴かせるのが「虹色オーケストラ」なのだ。

215v脚本、演出、編曲を担当している事務員G。ステージではピアノを担当。

220ギターの三代ギター魂。

230同じくギターの[TEST]。
このバンド関連の仕事ではあまりにもたくさんの音を使うので利便性を優先し、デジタル・アンプを使用しているが、実は根っからのMarshallプレイヤー。1987Xを愛用してくれている。

240vキーボードは中前"timo"智彦。

250パーカッションはあつし。

260vバラエティに富んだ曲が矢継ぎ早に歌いつがれていく。

270

290v

295v

300v

306オーケストラという名称に偽りなく、ストリングスやブラス・セクションも参加している。

307両セクションは国立音楽大学からの参加だそうだ。

310サックスは丹沢誠二。

320vそして、このコンサートを美しく彩ったもうひとつの要素は「踊り」。

330vこちらも色々なタイプの「舞い」が登場し、観客の目をステージに釘付けにした。

340v

345

350v

355v

356そして、このリズム隊!

360
390完璧なコンビ―ネーションでゆるぎないグルーヴを演出した。

370vショボンは寝ている時と食事の時を除いては、トイレの時も風呂でもスティックを手放さないような人。とにかくドラマーとして精進することしか頭にないような求道者だ。
Vinnie Colaiutaが大好きという彼のプレイはダイナミックな上に小技にも長けていて見ていて飽きない。
そんな彼が今まで使用していたキットに別れを告げ、NATALを選んでくれたことをとてもうれしく思っている。将来が楽しみな若手ドラマーだ。

380そのショボンとガッチリとタッグを組むのがmao。

400v確かなテクニックがショボンのグルーブの上で自在に舞うところが圧巻だ。驚異的なダイナミック・レンジの広さはEDENを得ることによってより強調される。
何しろ音がいい!どこまでも抜けるEDENのクリア・トーンを完璧にコントロールしていた。

410物語は…ロボットのおかげですっかり成長するが…

420vロボットの寿命を迎えることによって、少年とロボットに別れが訪れる。感動のラスト・シーンだ。

425約2時間半のステージ。終演後は出演者が全員ステージに登場し、ごあいさつ。

430v直近では昨年の12月に大宮でコンサートが開催され、今回で4回目の公演となったが、出演者のみなさんは個々の活動に専念し、しばらく「虹色オーケストラ」はお休みとなるそうだ。
残念だが次回を楽しみに待つことにしよう。

440vゴッタ返すロビー!

450帰りも出演者がお見送りをしてくれた。

460あ~楽しかった。若い人たちと仕事をするのはとても愉快だ。病気の話しはまず出ない。ホント、元気をもらったような気になるよ!みんな、どうもありがとう!次回も楽しみにしてるよ~!

虹色オーケストラの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャル・ウェブサイト

470Marshall Blogをご覧のギタリストの皆さん!
バンドのドラマーさんに↓↓↓を教えてあげてくださ~い!
NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、高い評価を頂戴ております。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年3月1日 横須賀芸術劇場にて撮影)

2014年4月16日 (水)

飛べ、BLIND BIRD!

勉強不足ってのは損をする。世の中には知らない方がいいこともあったりするが、知らないよりは知っている方がよい場合が圧倒的に多い。
いいバンドと来れば知っておいた方がいいにキマッテル。
で、知ってヨカッタのがこのバンド…BLIND BIRD。
つまり、「いいバンド」ということだ。

10_9桐嶋直志

20v_2小松優也

30v_9河野充生

40v_6山口"PON"昌人

50v_5優也くんは筋金入りのMarshall使いだ。

60_6ヘッドはVintageModern2466。キャビは1960A。
「こういうアンプを待っていたんですよ!」と2466がリリースされてすぐに購入してくれた。今でも大切に使ってくれている。やっぱいいよナァ~、VintageModern!間違いなしの名機だった。

70v_4PONさんはNATAL。

80_5素材はアッシュ。12"と13"のタム、14"と16"のフロア、22"のバスと14"×5.5"のスネアというコンフィギュレーション。フィニッシュはお気に入りのグレイ・スパークル。

90_8気合の入ったプレイを完璧にサポートするNATAL!PONさんにピッタリだ!

100v_3ロック魂全開のこのバンド、胸のすくような演奏だ。
桐嶋さん…

110v_3PONさん…

160_7そして河野さんの3人が集まり2010年に結成された。

150_5そこへ優也くんが加わって現在の編成となった。
4人それぞれのキャラが明確だ。いいバンドってそういうものだ。

120v_4何しろ腕利きの4人である。演奏がショボいワケがない!
やっぱり楽器を知り尽くした名手たちのパフォーマンスはエキサイティングだ。

130_5Marshallから発される野太いトーンによるリフとギター・ソロ。

200v_5超ド級のへヴィなリズム隊。
170v_4アップテンポの曲での河野さんのランニング・ベースのカッコよさといったら!

190v_4そこへ乗っかるのが桐嶋さんのキラー・ボイス!

140_4これがロックってもんよ。
「日本のロック感」丸出しなところも実によろしい。
それにこのバンド、曲の端々に変拍子が混ざっているのがおもしろい。それがボーっと聴いていると聴き逃してしまうような自然な流れなのだ。

180_8「BLIND BIRD」「BAD FLOWER」といった旧作の他、新曲も取り交ぜ10曲をプレイ。

210_6そう、現在ニューアルバム制作の追い込みに入っているBLIND BIRD。
初夏に発売される予定のそのアルバムのタイトルは『仮想粒子』。
キャッチ・コピーが「在と無のはざまで生きる髭(ヒゲ)」だって。マジにやっているのか、フザケているのか…そこがまたこのバンドの魅力のひとつだ。ロックはコレでいいのだ。
マジかどうかはCDやライブで確かめればいい。

Bb現在のところ予定されているのは名古屋(5月24日)、大阪(23日)、東京(31日)の3か所。
240v_4そして、ライブに行ったらPONさんのドラム・サウンドに注目してね。

250v_4PONさんのキットは元WhitesnakeのBraian Tichyも愛用しているアッシュ製。ギターでは時折使われる木材がドラムに使用されるのは珍しく、やはりそのサウンドも独特だ。

220_4「バシッ!」、「ビシッ!」とリズムの流れに楔を打ち込んでいくようなダイナミックな鋭いトーンが実に気持ちイイ!
もちろんそれはPONさんのパワーとテクニックによるところも大きい。名手の手にかかると楽器本来の持ち味が何100%も引き出され、音楽のクリエイティビティが格段にグレード・アップすることがこの「PON&NATAL」のコンビネーションでよくわかる。
「PONATAL(ポナタール)サウンド」とでも呼ぼうか…。

230_3そして、BLIND BIRDのロック・テイスト…また楽しみがひとつ増えたわい!

260_6BLIND BIRDの詳しい情報はコチラ⇒official web site

270_4Marshall Blogをご覧のギタリストの皆さん!
バンドのドラマーさんに↓↓↓を教えてあげてくださ~い!
NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、高い評価を頂戴ております。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年2月28日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2014年4月14日 (月)

帰ってきたTRICK BOX!!

コレは2014年の日本のギター界にとって「うれしい出来事」のひとつに数えられるだろう。
10_8
藤岡幹大のTRICK BOXの復活だ。
幹大ちゃんとは比較的古い付き合いをさせてもらっていたが、ここ数年、年賀状のやり取りぐらいしか接点が見いだせず疎遠になっていた。昨年の5月にMarshallの社長が来日した際のパーティで顔を合わせたぐらいだった。
ところが昨年の暮れ、池尻大橋の駅のホームを歩いていたら私を大声で呼ぶ声が聴こえ、その声の主を見ると長髪の小柄な少女。ハテ、私のようなオッサンにこんな可愛い女の子の知り合いなんかいたっけ?
しかし、声は聴き紛うことのない、藤岡幹大のソレだった。しかし、まだわからない。
「幹大ちゃん?」
「ハイ、そうです!」
最後に会った時に比べ、すっかりスリムでカッコよくなってしまって一瞬誰かわからなかったのだ!
彼はホームを歩く私の姿を見て、自分の降車駅でもないのにワザワザ電車から一旦降りて声をかけてくれたのだ。
ま、要するに彼とはそんな仲で、立ち話のなかで「来年にはまた自分のバンドで活動する」という話しを聴いて、その時とてもうれしく思ったのであった。

20_8私が言うのも生意気だが、私は彼の作曲家&ギタリストとしての才能をとても高く評価していて、ファンとして、また友人としてその活動を楽しみにしていたのだ。
相変わらず日本は「速弾き至上主義」のような傾向が強く、「超絶=シュレッディング」の図式が堅固に出来上がってしまっているが、断じてそうではない。
かく言う私も若い頃は速弾き至上主義者であったし、「速弾き」と呼ばれる演奏技術がすさまじい鍛錬の積み重ねで成り立っていることもよく理解している。
しかし、速く弾くことばかりがロック・ギターの醍醐味であるワケはなく、もっと音楽の「クリエイティビティ」に耳を傾けるべきだと思う。

30v_8そこへ登場したのが藤岡幹大だった。
「誰もやらないことをわかりやすくやる」…これが彼のギター・プレイへの印象。

コレは2007年に発表されたアルバム『TRICk DISC』。もう7年も経つのか…。
「もう少し踏み込んで作り込んだいたら、もっともっと面白いアルバムになった」などということをヨッパライついでに大阪のお好み焼屋で幹大ちゃん本人と話し合ったことがあった。あの時は生意気言ってゴメンナサイ。
このアルバムを聴くと、ある音楽誌でホッピー神山さんが添えたMike Keneallyの『Hat』評をいつも思い出すのだ。Mikeの音づくりの凝りようを指して、曰く「アメリカ人にはなぜこの手のキチガイが多いのだろうか」…。もちろんホッピーさんがMikeに送った最大の賛辞だ。

それでも三宅庸介の『Orchestra Supreme』ズンコの『コスモス』等、あまりにも薄い層の中で何も知らない消費者を満足させようとしている軽佻浮薄な日本のロック・シーンにあって、こういう音楽がまだ日本で手に入ることを私たちはよろこぶべきではあるだろう。

最近、政治がキナ臭い動きを見せているが、国民はもっと勉強しないと!ウチは新聞を変えた。
音楽もそう、勉強した方が何万倍も楽しめる。

Mikioさて、彼とはずいぶんクリニックのお手合わせもしていただいた。東京都内はもちろん新潟や大阪まで遠征してMarshallのクリニックをやったものだ。
ふたりの好きな曲を題材にしたり、幹大ちゃんの著作に沿って進行したり、私自身が彼のファンであるだけにいつも楽しかった。
昔はMarshallもずいぶんいろんなことをやったんよ!

Books3そして、池尻大橋の駅のホームで彼が発した言葉通り、彼のバンドTRICK BOXが帰って来た!
110v_2もちろんバックラインはMarshall。

35_2JCM2000 DSL100と1936。
以前はJVM410Hを使用していた。彼はJVMの最も古いユーザーのひとりでもあり、上記の著作に付属しているCDもJVMの「サイレント・レコーディング」機能を利用して録音された。

40v_5足元のようす。大分以前は黎明期の古いデジタル・ディレイなどを使っていたが、かなりノーマルなようすになった。

50_5さて、今回のTRICK BOXの面々は…
ギターとボーカルが藤岡幹大。

60_5ベースが小川洋行

70v_3ドラムが野口広明

80v_5冒頭のMC。「家を出る時娘が『うまく弾けるといいね!』と言ってくれた」…せいかどうか1曲目からうまく弾けました。「Amazing Graces」から「Harmonix」。
なつかしいな~。メロディを強引にすべてナチュラル・ハーモニクスで弾いてしまうという強引にして繊細な難曲。

90v_2『TRICk BOX』からの幹大スタンダードに新曲を交えショウは構成された。

100_7複雑に展開する幹大ちゃんの作る曲を完璧に弾きこなすリズム隊。

120_6

130_42曲はさんで、「まわるわ。」という新曲では歌も披露。コレは7/8か?
ちょっと忘れちゃったんだけど、タイトルの「まわるわまわる」とか、シャレになっていて、こういう言葉の遊びも幹大ちゃんのセンスのいいところ。

140_3しっかし、ギターうめぇナァ~。
楽器フェアの時、Marshallのブースに遊びに来てくれていっしょにZappaの「Black Page Part2」を弾いてもらったことがあったんよ。私のはメロディをナゾるのが精いっぱいで聞けたものじゃないけど、幹大ちゃんの「Black Page」は美しく歌ってた。

150v_5これまたなつかしい「イメージを持って踏切を渡る」。これはよくMarshall Roadshowで弾いてくれた。
続けて新曲の「おもいだす」。これも歌入り。11/8だって。単刀直入にカッコいい!
アノ、言っておきますが変拍子だからカッコいいと言っているのでは絶対ありませんよ。
Paul Gilbertの新作に5/4拍子かなんかの曲が入っていて、Paulに会った時に「アレ、5/4拍子だね」と言うと、彼はすかさずこう言った。「自然に聴こえる?」って。
そう、自然に聴こえるのが一番カッコいい変拍子なのだ。Zappaを聴けばわかる。11/8も13/8も19/16もまるで4/4に聴こえる…こっちの耳が悪いせいもある。

160_6本編最後はオープニング・アクトを務めた教え子を交えて「Proto-Cosmos」をプレイ。Tonyの『Believe It』やね。そう言えばこないだ三宅さんも「Red Alert」演ってたな。「Stratus」の後のブームはTonyかな?
アンコールは「Chicken」。
あ~、タップリ超絶ギターを堪能したわ~。やっぱりこの超絶はMarshallじゃないとイカンね。音のヌケが違うもん。音ヌケの悪いアンプだったらこの超絶具合も魅力半減だったろう。

これを機に幹大ちゃんの活発な音楽創作活動を期待して止まない。

175そうそう、当日のPAの担当者も昔の仲間でね。久しぶりに会うことができてとてもうれしかったな。
昔の仲間と再会するってのは本当にいいもんだ。

藤岡幹大の詳しい情報はコチラ⇒Twitter

Bm_img_0140_2(一部敬称略 2014年2月25日 汐留Blue Moodにて撮影)

2014年4月11日 (金)

Sound Experience 10

去る4月2日に発売となった三宅庸介のセカンド・アルバム『Orchestra Supreme』がやはり話題になっている。
すでにレコーディングのようすはMarshall Blogでレポートした
自分の信ずる音楽に対する姿勢をまったく崩すことのない至高の音世界。
誰にも媚びず、頑固でもあり、純朴でもある音楽への取り組みに「アーティスト」本来の姿を見る気がする。
命を削るがごとく、人生を賭して生み出された本作は、「砂漠の中のダイアモンド」のようなキラメキを誇っている。
今のような音楽シーンだからこそ、是非ともひとりでも多くの人に聴いてもらいたい力作だ。

Cdym さて、今日のライブレポートは、三宅庸介が三軒茶屋のGrapefruit Moonにおいてシリーズで展開している『Sound Experience』。
その企画の記念すべき10回目に迎えられたのは山本征史率いるSTAND。

10_7例によって出演者4人で2バンドという経済的な企画。

20_7山本征史

30v_7島紀史

40v_4金光KK健司

50v_4もう、このラインナップだと大変ありがたいね。

60_4Marshallのオンパレードだから!!

70_5向かって左が征史さんの1992SUPER BASSと1982A。
右はノンちゃん自慢の1967MAJORがゼイタクに2台と1960B。

80_4これは征史さんの足元。

90_7こっちはノンちゃんの足元だ。
大谷一門の門下生らしくバッファ・アンプが追加された。

100_6そしてドラムはNATAL。

110vバーチの12"、16"、22"。フィニッシュはタバコ・フェイド。『Orchestral Supreme』のレコーディングにも使用されたキット。
このフィニッシュは写真映りで損をしてるな。木目がものすごく美しく出ているのだが、なかなかきれに写ってくれないのだ。だからカタログやウェブサイトだけしか見ていない人が実物を目の当たりにすると、大抵「きれい!」と感嘆の声を上げる。

120_5凄まじい演奏の連続!

130v_5STANDでのノンちゃんのプレイは爽快極まりない。征史さんや金光さんと演奏することをエンジョイしているのがよく伝わって来る。
また、非の打ちどころがないギター・トーンがうれしい!

140v_6金光さんのハード・ドライビングなプレイにしっかりと応えるNATAL!

150_4STANDは『煩悩good!』というアルバムを発表しているが、ドンドン進化を重ね、大分サウンドの指向が変わって来た。

160_5アルバムではタイトル曲や「ジェット」など比較的ストレートなロック・チューンが多かったのだが、最近ではインスト・パートに重点を置いた重々しい曲が増えて来た。

170_7ドンドン進化してその独自の世界を広げて行ってもらいたい。

180_6山本征史の詳しい情報はコチラ⇒Black Cat Bone

190_4そして後半はYosuke Miyake's Strange, Beautiful & Loud。

200_4オープナーは前作から「Virtue」。
今日も素晴らしいMarshall+Stratoサウンド!

210_5向かって右が三宅さんのMarshall。1997年製のJCM2000 DSL100と1960BV。

230v_6足元のようす。

240_5「Petal」、「murt 'n akush」、「mani」と『Orchestral Supreme』からの曲が続く。(この時はまだニュー・アルバムは発表されていない)

250v_33人の気合の入った演奏!

260v_2自分達が考えた自分達だけの音楽を放出するよろこびに満ち満ちているようだ。

270v_3続いては前作から「Bloom」。

310_5三宅さんのアーム・ワークは至ってダイナミック。ヘンドリックスのそれだ!

290_3それにしてもスゴイのは征史さんのベース!
どうしても三宅さんの凄まじいギター・プレイに耳を奪われがちだが、ナンノナンノ、喧嘩を売りこんでいるかのような挑発的な征史さんのプレイは以前にも増してドスがきいている。
こんなライン一体どうやって作ってるんだろう?

295v激情の「Solitary Past」。コレも前作から。

300v_2金光さんも完璧。隅々まで知り尽くした自家薬籠中のレパートリーだからね。まるで歌うようにドラムを叩く。

320_4最後は「If」。これは以前からほとんどのステージで演奏されて来た三宅さんのテーマ曲ともとれる名曲。
『Orchestral Supreme』では冒頭に収められている。

280v_2三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Yosuke Miyake's Strange, Beautiful & Loud

330_3『Sound Experience』名物のアンコール・セッション。
ナニを演奏するのかいつもすごく楽しみなのだ。

340_4今回もビックリ!
1曲目はナント、Thin Lizzy の「Waiting for an Alibai」!
「アリバイ」ってのは可算名詞なんだね~。

350_3Gary Mooreがフル参加した唯一のThin Lizzyのアルバム、『Black Rose:A Rock Legend』からシングル・カットされたこの曲はイギリスのチャートで9位、アイルランドで6位をマークした。

360_4正直、このアルバムはほとんど「Róisín Dubh (Black Rose): A Rock Legend」しか聴かないんだけど、こうして目の前で演奏されるとなかなかいい曲だ。

365それにしても誰が選んだんだか…とても楽しそうだ!

370_52曲目は三宅さん歌うところの「Purple Haze」。

380_5「♪パロへィ!」と三宅さん熱唱!

385v_2名手たちのギター・バトルをタップリと堪能する。

390_3あ~、今日もドップリといい素材でMarshall&NATALサウンドを楽しませていただきました。
ごちそうさまでした!

400_4Marshall Blogをご覧のギタリストの皆さん!
バンドのドラマーさんに↓↓↓を教えてあげてくださ~い!

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、高い評価を頂戴ております。

詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年2月21日 三軒茶屋Grapefruit Moonにて撮影)

2014年4月 9日 (水)

EX THEATER ROPPONGIのグッドモーニングアメリカ

いよいよ始まりましたナァ…『ドラゴンボール改』…って別に番組を楽しみにしていたワケではないよ。そんな世代ではない。こちとら「オバQ」から「鉄腕アトム」で育った世代だ。
ただ『ドラゴンボール』は世界中のテレビで放映されていて、その現地の公用語での吹替えに興味があり、海外で出くわした際にはチラッと見たりしている。これがドイツ語なんかだとすこぶるおもしろい。もちろん会話の内容はチンプンカンプンだが、キャラクターたちがあの強烈な言語を発しながら格闘する姿は実に珍妙で興味深い。

さて、『ドラゴンボール改』で楽しみにしていたのはエンディング・テーマの「拝啓、ツラツストラ」。
5月6日発売のグッドモーニングアメリカのニュー・シングルだ。(写真は初回盤A)

Haikei もちろんMarshallサウンドも…
90_5NATALサウンドもテンコ盛り!
210v_3さて、グドモ。今日のレポートは1月に開催された『GO LIVE vol.1』というイベントから。
会場は六本木のEX THEATER ROPPONGI。

実はウチの社長が昨年来日した際、EX THEATERさんのご厚意により、建設現場をご案内頂いたことがあった。
来場者の待合のスペースから、小分けした多数の楽屋、車ごと地下まで入れられる完璧な搬入経路、見やすい客席、そしてもちろん音響…。
建設中のことでコンクリートむき出しの光景とはいえ、各所の説明を受ける度に感心してしまった。訪れる側、観る側、演る側、手伝う側…すべての人の立場を十分に考慮しつくした素晴らしい設計なのだ。
それがこうして落成して実際に使用している現場を見ると、その感心は想像以上のものとなり、このサイズでは日本屈指の名ホールに仕上がったのではなかろうか。

それと、もうひとつ。撮る側にもうれしい配慮がなされていると思った。
私は仕事柄、都内のほとんどのライブハウスや名の通ったホールで写真を撮らせて頂いてきたが、やはり撮影に適した所とそうでないところがありましてな。
異常に暗いところやスモークで何も見えないところや逆光の照明設備しかないところ…これらはシンドイね。でも、反対にやたらめったら照明が強い所も大変撮りづらい。
このEX THEATERは実にその頃合いがいいのだ。好きですEX。
10v_2さて、EX THEATER ROPPONGIにちなんでもうちょっと脱線。
慣れというものは恐ろしいもので、決してカッコつけて言うワケではないが、「theater」という綴りがちょっとシックリ来ない。「theatre」の方が自然になってきた。
「-er」と「-re」の違いね。

チョット下の写真を見てくだされ。
これまでマーブロでは幾度となく、「日本ではイギリス英語とアメリカ英語がゴッチャになっている」という話しを書いてきたがその究極がコレ。
車のフロント・ガラス越しに撮影している上に文字が小さくてよくはご覧頂けないだろうが、この写真の中ではスゴイことが起こっている。
場所は三宅坂の国立劇場の前。
演目の掲示板の表記では「NATIONAL THEATRE OF JAPAN」となっているのに、信号のサインの英語表記にはナント「National Theater」となっている!
ナンジャこれ?
「国立劇場」といえば国でやっている劇場でしょ?それなのにこのいい加減さ!合わせとけよ!
コレ、絶対何か理由があるに違いない。さもなきゃこんなみっともないミスを国がするワケがない。
この先にはイギリス大使館があるので気を使って片方は「-re」にしたのかね?
このザマで早期英語教育に力を入れて行くんだってサ!子供たちは一体どんな英語を教わることやら?まずは政治家や役人の英語の勉強が先決だ。

Theatre3ついでにもうひとつ。イギリス人は「favour」、アメリカは「favor」。「programme」に対して「program」とか英米間で単語に綴りの相違があることはご存知の通り。
メールでは、私はイギリス人とのやり取りの回数が圧倒的に多いので「郷に入れば郷に従え」精神でイギリス式を使うようにしている。
で、これらの単語をイギリス綴りでパソコンに入力するとスペルチェックで引っかかるんだよね。
おかしんじゃないの?英語は、アータ、元はイギリスの言葉でしょうが…。ま、なんか基準があるんだろうね「アメリカに従っておかないとコワイぞ!」みたいな。
あ~、思いっきり脱線した。

グッドモーニングアメリカはじめます!

20_4この日はグドモの他にThe Mirraz、OKAMOTO'Sが出演。グドモの出番は2番目だ。

30_3金廣真悟

40v_3渡邉幸一

50v_2たなしん

60vペギ

80v_3幸一ちゃんのMarshallは1959。今日のキャビはBurney。1994年に限定発売された「Hendrix Stack」と呼ばれるパープルのモデル。そのBキャビ、1982BLTD。トール・キャビネットにGreenbackを4発搭載している。

260_4ペギちゃんも愛用のNATALのバーチ・キット。

100_4ペギちゃんがイギリスのNATALのウェブサイトにも登場していることはファンの皆さんならご存知のことだろう。世界中の人が「Pegi」に遭遇しているのだ。
ペギちゃんが登場しているNATALのウェブサイトはコチラ⇒NATAL Official Web Site

230v_4いつも通りたなしんの開会宣言で始まったステージ。
オープナーは「キャッチアンドリリース」。
105続いて「空ばかり見ていた」。

110_4今日も絶好調の4人!

120_3元気ハツラツ、はじけるようなパフォーマンスが気持ちイイ!

220v_2そして、当時のニュー・シングル「イチ、ニッ、サンでジャンプ」。

130v_3この日のライブの6日前に発売されたピッカピカの新曲だけあって、みんなで歌っちゃってモノスゴイ盛り上がりようだ。
コレ、楽しくていい曲だもんね。

150_2

「ファイティングポーズ」~「アブラカタブラ」

160_4鬼気迫るペギちゃんのドラミング!
140v_3金ちゃんも大熱唱。

170_4カラフルにグドモ・サウンドを彩る幸一ちゃんのギター。渾身のギター・ソロ!

180_4「ウォールペーパーミュージックじゃ踊りたくないぜ」~「餞の詩」~「未来へのスパイラル」と続けて持ち時間を駆け抜けた。

200v_3グッドモーニングアメリカの快進撃はつづく!

250vグッドモーニングアメリカの詳しい情報はコチラ⇒OFFICIAL WEB SITE
190_2Marshall Blogをご覧のギタリストの皆さん!
バンドのドラマーさんに↓↓↓を教えてあげてくださ~い!
NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、高い評価を頂戴ております。

詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年1月14日 六本木EX THEATERにて撮影)

2014年4月 8日 (火)

EITA PARK 2014

年頭、前回に引き続いてEITA PARKに行って来た。

10_4女性シュレッダーのさきがけ、EITAちゃんが主役のこのイベントはどこの会場も満員の大盛況だ。

20v今回も複数のバンドが登場し、この人気のイベントを大いに盛り上げた。
EITAちゃんの登場はまず、現在の活動のメインであるTAKAEITA。

30_2ボーカルのTAKAE

40v_2…と、ギターのEITA。
このふたりのユニットがTAKAEITA。
80v_2サポート陣は、ギターにおなじみPrince YO-。

50vベースはたつほわsho-gun。
120_2ドラムがMajyu Lee。

70vステージにはMarshall、NATAL、EDENの三役そろい踏み。やはりこの組み合わせが今や一番シックリくる。Marshallが幹事長、NATALが総務会長、EDENが政調会長のMarshall党。もちろんMarshallは党総裁だ。

90_4地殻から噴出するマグマのような燃えたぎるパワーがこのバンドの魅力だ。TAKAEちゃんのエネルギッシュなパフォーマンスに目を奪われる!

100_32人が納得する音楽を2人で作り上げている…そんな楽しみと自身が伝わって来るステージ。

110_3前回同様、途中でEITAちゃんはピアノにスイッチ。

130_2シットリと心を込めて歌うバラード。

140_2ピアノのウデも確かなEITAちゃん。ま、元々ピアノの人だからね。

150v_3陰陽座の「甲賀忍法帖」も飛びだしちゃっていい具合!TAKAEちゃんも好きで昨年末の陰陽座のコンサートに来てたんだって。

160_3今日も絶好調のEITAちゃん!

170_2TAKAEITAの詳しい情報はコチラ⇒TAKAEITA Official Web Site

180_3この日のトリは、時空海賊SEVEN SEAS。

ボーカルはMarshal K。
ウワッ!く、苦しい!長いこと「Marshall」ってタイプしてるでしょ?これまでこの8文字をパソコンのキーボードで叩いた回数は万を下ることはない。「Marsha」まで打つと、条件反射で「l」を2回打ってしまう!もうBletchleyのパブロフの犬だ。

200v_2ギターにPrince Yo-。

210v_2ベースはたつほわsho-gun。

220vドラムはAki-dolich XXIII。

230v_3そしてEITA。「…ってさっきと同じじゃねーか」って?!
ま、要するにTAKAEITAのボーカルが変わっただけだ。でも、これが時空海賊SEVEN SEASなのだ!

240_3オープニングの「Toroi」。
続けて「The Pirates Flag」。

250_4SEVEN SEASはこの手旗信号のイメージが強い。

260_3ホント、このバンドは根強いファンが多くて、ちゃんと旗を用意して来ている人が大勢いた。

270vパーマネントに活動していないバンドとはとても思えない。

280_3「Endless Journey」…

290_2「風、渡る、キズナ」と続く。

300vやはり待ち望んでいたファンが多いため、盛り上がり方も抜群で、ステージと客席の距離が、見ていてものスゴク近いように感じられたね。

310_3人気曲「Parallel World」で和らに盛り上がる!

320_2YO-くんのギターも絶好調だった!
そういえばYO-くんとは別の場所でバッタリ出くわしたんだっけ。あるバンドの取材にお邪魔したらサポートでギターを弾いていたのがYO-くんだったの。
もちろん撮影してマーブロでレポしようと思ったんだけど、そのステージの照明があまりにも暗くて写真が撮れなかったんよ~(これホントの話し)。ゴメンね~、YO-くん。

324そして、「Feel」で持ち時間を終了した。

330v_2アンコール時にはMarshal Kのお誕生会のコーナーがはさまれた。

340_32回にわたるアンコールではTAKAEちゃんも登場。演奏したのは「She」、「Chasing Light」、「The Wind of Tomorrow」。

350_2このバンドのレパートリーって明るくカラっとした曲…メジャーのメタル調が多いでね。

360_3もうやたらとにぎやかで楽しいパフォーマンスになっちゃう!

370_3やってる方も楽しそうだしね!

380_3…ということで『EITA PARK 2014』も明るく朗らかに無事に終了したのであった。これもEITAちゃんの人徳だ!

390v_2ん~それにしても三役のサウンドは素晴らしい。オススメです。
もっかい写真出しとこう。
90_4EITAの詳しい情報はコチラ⇒EITA Web

400_3Marshall Blogをご覧のギタリストの皆さん!
バンドのドラマーさんに↓↓↓を教えてあげてくださ~い!
NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています
おかげさまでNATALが設置されている部屋のご指定もたくさん頂き、高い評価を頂戴ております。

詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年1月12日 初台Doorsにて撮影)

2014年4月 4日 (金)

CANTA 冬CANTA'14 THE新年会 『My じぇじぇじぇGenerator! 〜とうとう言うてもうたぁ〜』 【改訂版】

4、5日前、とても仲良くして頂いているギタリストとメールのやり取りをしていてビックリ仰天した。忘年会で彼女に会ってからというもの、今年に入って一度もお会いしていないことに気が付いたのだ。もう4月!あんまり早すぎる!

今日のレポートは、その早い時の流れに抗うごとく、思い切り時間をもどしてCANTAの新年会の話題だ。遅くなっちゃってスミマセン!

この新年会のタイトルが『My じぇじぇじぇGenerator! ~とうとう言うてもうたぁ~』。もちろんCANTAが去年の7月に発表したアルバム『My Generator』にちなんでのタイトル。このレコ発ライブもレポートした。

「じぇじぇじぇ」か…。もう誰も言わなくなっちゃったね。本当に時の経つのが早い。
ということで、今日はCANTAファンのMarshall Blogへのご厚情に倍返しするつもりで、いつも通り写真もしっかり載せときました。
後はいつアップするか…今でしょ?これもスッカリ過去でしょ?

さて、イザCANTAの新年会へ!

10_3満席のキネマの観客の前に現れた3人はこんな格好。ギャルソン?またナンカのシャレなんでしょうな?

20_3ルーク篁

30v_4MASAKI

40v雷電湯澤

50_3前半は前年のNG映像やおもしろ映像を上映。
音声が不明瞭な所は字幕まで入れちゃう凝りよう!

60_3曲の構成を間違えてしまっているライブ映像や…

61高速のパーキングで食事をしているところの場面や(MASAKIさんは他にうどんの映像も)…

62雷電さんの変顔や、りりしい顔など…

63それぞれにご本人の解説やら言い訳が付け加えられる。
お客さんはうなずいたり、爆笑したりでアット・ホームな雰囲気満点。そうそう、昔お父さんが8mm映像をふすまに映して、暗闇で家族みんなでああでもない、こうでもないと言いながら見ている感覚。
楽しいね、こういうのは!

64そして、後半はお待ちかねの生演奏。

70_3オープニングは「So Alive」。

80v当然ルークさんはMarshall。愛用の1959RRがいい音してる!

90_3続いて「Fantasize」。この日は昼と夜の2回興行。私がお邪魔したのは昼の部。3 曲目には「Goo-Choki-Pah」をプレイ。

100_2ジャンケンのことを英語で一般的に"Rock-paper-scissors"というが、イギリスでは "Scissors Paper Stone" などとやることもあるらしい。
でもね、私の経験では外人がジャンケンやってるのって一度も見たことがないんよ。ま、ビジネスで付き合う連中だからジャンケンの出番も無かったんだろうけど、一度ぐらい「んじゃ、ジャンケンで値段決めようか?!」なんてやってみればよかったナ。
このジャンケン、実は日本のモノだって知ってた?江戸時代から明治にかけて日本で編み出されたモノらしい。今の形になったのが19世紀後半なのだそうだ。日本人ってホントに頭がいい。海外ではナント言ってもコイントスか?
アレも不思議でね。表(Heads)とウラ(tails)を複数形で表現するんだよね。いろんなコインでコレをやるワケで、すると様々な頭(海外の効果には大抵人物の横顔が描かれている)が存在するから…らしい。ま、どうでもいいですな、こんなこと。

110_2夜の部は『my 』「Make my Day」も演奏された。
ちょっと英語ネタ続きで言うと、「make my day」は有名な映画『ダーティ・ハリー』のセリフ。「楽しませてくれ」なんて訳が一般的ですな。我々ノン・ネイティヴにはまったくシックリこない英語表現のうちのひとつ。
こういう英語は住まないと覚えられない。
15年位前にサンフランシスコに行った時、現地で生まれ育った日系の人とサンフランシスコで撮影した映画の話しになって、まずはスティーヴ・マックィーンの『ブリット』が出た。
ちなみにこの「Bullet」という「弾丸」を意味する単語はどちらかというと「ビューレット」と発音する。新幹線のことは「Bullet Train」ね。
そして、当然『ダーティ・ハリー』に話しが及ぶ。すると驚いたことにその人はスラスラと「Go ahead, make my day」のくだりをそらんじて見せてくれたのだ。
当時、アメリカでも~んのスゴく流行ったんだって、「make my day」。どうも「じぇじぇじぇ」どころではなさそうで、ロナルド・レーガンが演説に引用したのがいい証拠だ。
主人公のハリー・キャラハンを演じたおなじみクリント・イーストがハリウッドのチャイニーズ・シアターのブロック・タイルに「You made my day」と彫り込んで感謝の意を表している。
CANTAファンの皆さん、ロサンゼルスに行ったら要チェック!

120さらに「Forgiveness」と…

130「Happy End」をプレイ。

140v_2相変わらず冴えわたるルークさんのギター!

150MASAKiさんのスーパー・プレイも正月早々に炸裂!
170v_2そのスーパー・プレイを際立たせるベースのトーンが素晴らしい!

160v_2しかし、このギャルソン姿もなかなかいいもんじゃないの?

180v雷電さんが一番似合ってるかな?なんかメチャクチャおいしいコーヒーを淹れてくれそうな…。

190v_2雷電さんはレンズが向けられているのを発見すると必ず変顔をしてくれるのだが今回はなし。終演後その理由を訊くと「だってそういうから!」 気になさってくれてたのね?失礼しました。ご自由になすっていただいて結構でございます!次回はまたいつもの調子で!

200v「春の嵐」
230v_2ドンドン盛り上がるゥ!

240_2で、最後は「Heaven's Waiting」。

220_2CANTAって音楽もさることながら他の人がやらないようなことをコマゴマとやるところが好き。
それもこれもファンを大切にするエンターテインメント魂、つまり真摯なショウマン・シップがなせるワザなのだ。
やっぱりこうでなきゃいけないよね
210_2明日から『CANTAの12周年!"二回し目のグラン・デパール ~ 春の胸キュン親父旅"』とタイトルされた東名阪をめぐるツアーが始まる。
また各地のファンを思う存分楽しませてくれることだろう!
いってらっしゃ~い!

CANTAの詳しい情報はコチラ⇒CANTA official web site

250_3(一部敬称略 2014年1月11日 東京キネマ倶楽部にて撮影)

2014年4月 2日 (水)

あ~、観ておいてヨカッタ!~関雅樹+岡井大二セッション

ステージに並ぶMarshall、NATAL、そしてEDENのアンプヘッド…

10_6今日の登場は関雅樹と岡井大二のセッション・グループ。

20_6ギターの関雅樹。
Marshall Blogでは珍しい部類に入るジャズ系のギタリストだ。「ジャズ・ギタリストなんて呼んでくれるのシゲさんだけですよ!」なんて言うが、まぎれもないジャズ・ギタリストだ。

30v_6愛用しているMarshallは1987のコンボ・バージョン2187。数年前に日本で50台だけ限定で復刻発売した。白いヘッドはJCM800 2204。おなじみ2203の50Wバージョン。

40_4足元のようす。これでもかなりシンプルになった。

50_4ベースはDEENのサポートなどでもおなじみ名手、宮野和也

60v_3宮野さんが使っているベースヘッドは…

70_4EDENのフラッグシップモデルWORLD TOUR 800。

80_3そしてドラムは岡井大二。説明は不要。

90_6大二さんもNATALを大変気に入ってくれている。

100v_2前回まではアッシュのキットを使用していたが、今回はバーチ・キットに切り替えた。コンフィギュレーションは12"、13"、16"、22"、14"x5.5"。「Rock」というキット。

120v_3この日はホントにモノスゴイ演奏だったんよ。
1曲目はMilesの「All Blues」。
静まりかえった空間にルパートでスペイシーな関ちゃんのギターが流れ込んでくる。
そして、有名なテーマが聴こえる瞬間はトリハダだ。

140v_5大二さんのへヴィ級の4ビートがタマラン!
関ちゃんのソロ後半が激情のアウト地獄。いくら暴れても紳士的なところがこの人のギターの魅力だ。

150_3そこへピアノの石井為人さんが加わって、2曲目からはカルテット編成となる。またこの為人さんがタマランと来てる!

170_6曲は10年前に関ちゃんが書いたという「New」という曲。ゴキゲンなファンク・ビート。またしても関ちゃんはアウト攻撃。さらにディストーションをカマしてロック・フレーズで盛り上げていく。

170v_3為人さんのソロ。まるでレコードを聴いているような安定感と深みがスゴイ。Ray Charlesとも一緒に演奏した人だからね。

160v_43曲目はビートルズの「Dear Prudence」。
フフン、知ってんだ。関ちゃんHiram Bullockが好きなことを…。で、Hiramは『Manny's Car Wash』という自身のトリオのライブ盤でこの曲を演ってる。Hiramのは熱狂的なビートルズ信者が聴いたらイヤな顔をしそうなバースを勝手にひっ付けた11分を超す熱演だが、関ちゃんも負けていない。

180v_2ドラムはどこまでもへヴィ。大二さんの叩くNATALの音のひとつひとつがバンドに楔を打ち込んでいるようだ。

190v_3関ちゃんは歌も披露。
実はさっきのHiramのバージョンはバースでは歌っているのにコーラスはインストという妙な構成になっていて、意識していなくてもまさに関ちゃんは向こうを張ったことになる。

Hiram、カッコよかったよね。Blue Note Tokyoの楽屋で一度だけ会ったことがあったが、Hiramが激太りした後で、目があって「ハイ」なんて挨拶されても本当に誰だかわからなかった。

225続いては「I Shot the Sheriff」。フフン、知ってんだ。この曲もさっきのHiramのライブに入ってるんだゼ。コレは偶然か。

8ビートで料理。
ここは為人さんのハードなオルガン・ソロが圧巻だった。

200_3それとメロディアスな宮野さんのベース・ソロ!EDENの超クリアなソロが宮野さんのていねいなプレイによくマッチしている。

210v_4一部の最後は待ってましたの「Lady Violetta」。
ん~、関ちゃんの音、いいナァ。枯れているようで元気がある。
今日の「ヴィオレッタ」えらくテンポが遅い…でもコレでよい。

210_4メンバー紹介でNATALを紹介してくれた大二さん。曰く「新しい音と古い音がいい具合に混ざっていて、余計な音が一切ない」と言ってくれた。なるほど…。この後のプレイで、その大二さんの言葉をイヤというほど実感することになる。

大二さんほどの超ベテラン・ドラマーとなると、道具なんてどうでもいい…なんてイメージがあるけどトンデモナイ!大二さん、ドラム・キットには至ってシビアで、絶対に妥協を許さない厳しいお方なのだ。
そんな人からそのようなお言葉を頂けるとはNATALも幸せだ。

それにしても、何回聴いても、ナニを言われようとも(ナニも言われてませんが…)、「Lady Violetta」は名曲だ。

エンディングを「Sleepwalk」で〆るところは森さん流。

220v_4第2部のオープニングはJoe Zawinulの「Mercy, Mercy, Mercy」。実はコレ、演る予定ではなかったが、突然演目に加えられた。

220_3元々は2曲目に演った「Red Baron」で2部はスタートするハズだった。Billy Cobhamの人気盤『Spectrum』に入ってるヤツね。

ここでは宮野さんのベース・ソロが大爆発!イヤ~それにしてもEDENは音が抜けるな~。聴いてるこっちの腰が抜けるわい!

230v_5為人さんもオルガンでガンガン攻めちゃう!

240_4関ちゃんも気合の入ったソロで応戦。聴きどころ満載の極上プレイ。

250v_2しかしね、この日の最大の聴きどころは次にあったね。
またMilesで「So What」。
これがさ、テキトーにロックっぽく演るかと思ったらゼンゼン違う!まるで『"Four" and More』のような急速調の4ビート。キャ~ッコエエ~!

260_5もうとにかくすさまじかったのが大二さん。この演奏に文句をつける者は、この世にまさかいまい。Tonyも真っ青のドラミングだ。
ロックのパワーを思いっきりスイングでねじ伏せたようなプレイ。一時も目を離せない。
そして、この音!もちろん大二さんが叩いているからなのは百も二百も承知なのだが、大二さんがおっしゃていたことがよくわかる。「余計な音がない」…音はデカイのだが、ま~ったくうるさくない。
Elvin Jonesを見た時もこんな感じだった。
大二さんの打擲を一身に受けて懸命にいい音を出そうとする健気なNATALを惚れ直してしまった。

270v_2こんなドラムじゃフロント陣もイヤでも燃えてしまう。『"Four" and More』のMilesやGeorge ColemanやHerbieもこんな感じで、Tonyのドラミングで爆発したんだろな。

280v為人さんのソロでは関ちゃんもコンピング控え、極上のピアノ・トリオに!

290v_2また宮野さんのソロも素晴らしかった!バッキングのベースラインも最高だった。

300_3このあたりで出ると思ったら出たのがJeff Beck。もうすぐですな~、東京公演。DSL100Hと1960BXをお使いになる予定ですよ~。

310_4関ちゃんの方は「Behind the Veil」。
メチャクチャ甘いトーンでセンシティヴに展開するギター・ソロ。

320_3ここでまた大二さんのソロ。ドシャメシャやるだけがドラム・ソロではない。

330_2ピアニッシモなプレイで一風変わったソロをおみまいしていただいた。

340vもういっちょJeff Beck。
今度は「Diamond Dust」。この曲も案外演る人が多いね。コレは素直なプレイ。

370_4ところがギター・ソロは燃えきっていた!ギターの鬼神と化した関ちゃん、この日一番の弾き込み。

420v_2カデンツァでも空間系のエフェクターを駆使して徹底的に弾きまくっていた。「ロック魂のジャズ」とでもいおうか、ダイナミックなところがすこぶる気持ちいい。

今日のショウが会心の出来だったのだろう、直後のMCでも、「今回の演奏は今年のベスト5になるだろう」…と2月時点で早くも言いきってしまった。
でも、本当にそれぐらいの演奏だった。

430_3最後の曲に移る前にもう一度メンバー紹介。
大二さん、またNATALの紹介をしてくれた。
すごくうれしかったのは「ドラマーが叩いていていい気持ちになるドラム・キットはゴマンとある。でも、一緒に演っているバンドのメンバーまで気持ちよくさせるドラム・キットはそう多くはない。NATALはそれができるドラムだ」って。

岡井大二といえば、キャリアも40年になんなんとする日本を代表するプロ中のプロ・ドラマーだ。今までプレイして来たドラム・キットたるや100や200では当然きくまい。リハも含めれば1,000かあるいはそれ以上か?
プレイとしても、楽器としても、本当にドラムを知り尽くした達人にそんなこといわれりゃうれしいわね。
私自身、大の大二さんファンだし…関ちゃんともにとてもい夜だった!

440v_2最後はPoliceの「Every Breath You Take」。

450v_2関ちゃんアレンジの6/8。

470vすさまじいグルーヴ。サビがまたへヴィでメッチャかっこいい!

480v各人のソロもタップリとフィーチュアされ、最後を飾るにふさわしい選曲だった。

460_2そして、アンコール。実は本当にアンコールをやる予定ではなかった。さて、ナニを演るか?
なかなか決まらない!
「んだから、さっき「マーシー」演らなきゃよかったんだよ~。予定外だったんだから~」なんて声がかすかに聴こえて来るゾ!どうする?

490っと悩んだあげく、The Metersの「Cissy Strut」。あ、そういえば「Cool Struttin'」なんていいんじゃないの?今度…料理しやすそうで…。
その前にリクエストしている「Eighty One」演ってください。

ナニはともあれ、とにかく観てよかった演奏だった!コレ見逃していたら大分損するところだったわ!

で!見逃した皆さんに朗報。
このメンバーが明後日、4月4日の金曜日、また音楽室DXに登場する!今度は見逃さないでね!
「Eighty One」演るかな?「Freedom Jazz Dance」でもいいよ、関ちゃん!

500関雅樹の詳しい情報はコチラ⇒Seki's Web
岡井大二の詳しい情報はコチラ⇒四人囃子Official Website

510_2Marshall Blogをご覧のギタリストの皆さん!
バンドのドラマーさんに↓↓↓を教えてあげてくださ~い!
NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2014年2月10日 高田馬場 音楽室DXにて撮影)

2014年3月31日 (月)

Mate Kamaras on Stage!

六本木のSTB 139。
ココもなくなっちゃうんだってね~。新宿厚生年金、渋谷BOXX、横浜BLITZ、渋谷AX…それに2017年には中野サンプラザホールも閉鎖してしまうとか。寂しくなるね。
特にこのSTB 139は思い入れがありましてね。2001年に私が脚本を書いて、大満足のいく結果となったイベントが開催された場所なのだ。

10_5ずいぶん色々なショウを見て来たし…。Marshallの登場頻度は多くなかったろうが、寂しくなるナァ。
今日はガツンとMarshall。そしてNATAL(ナタール)!

40_3基本的にロックのハコではないので、あと何回来れるかわからないウチの一回が今日のレポートということになる。そんなチャンスを与えてくれたのが…

20_5マテ・カマラス

30_4ギターは岡崎司

50v_3岡崎さんのMarshallはJVM410Hと1960AV。
以前レポートしたSKOMBサイケデリック・ペインの時と同じ。

55vキーボードは松田信男。

60v_2同じくキーボード、松崎雄一

70v_2ベースは大桃俊樹。

80v_4そしてドラムは松田翔
このバンドスゴイ。メンバー5人のウチ3人の名字に「松」が付いていて、ウチ2人が「松田さん」!

90v松田さんのキットはバーチの「ROCk」というキット。12"、13"、16"、22"、14"x5.5"というコンフィギュレーション。フィニッシュはタバコ・フェイド。

100_5「よく鳴る~!」とリハーサル後もひとりステージに残ってNATALドラムの「鳴り」を味わう松田さん。お気に召して頂いてうれしいわん!

110_5さて、マテさんはというと正式な音楽の教育を受け、ヨーロッパ各地で人気ミュージカルの重要な役をこなしてきたハンガリー出身のシンガーだ。
2003年~2005年の間にウィーン500回再演された『エリザベート』のトート役が当り大人気を得るに至った。
その後、2007年に初来日を果たし、東京と大阪で『エリザベート』のツアーを開催。さらに、ミュージカルコンサート『スーパー・ライブ』で姿月あさと、武田真治等と共演した。
一昨年には東宝版の『エリザベート』に出演し、東京、福岡、名古屋、大阪のツアーですべての曲を日本語で歌い上げた。

120_4…という人気ぶりで今回の昼夜の東京公演も満席の大盛況ぶりであった。
その数々のミュージカルの曲を集めたアルバムを発表。そのレコ発ライブというワケ。
とにかくすごい熱唱!

130v_4そして、松崎さんをはじめとしたマテの歌を際立たせる…

140v_4完璧なサポートが見事だった。

150v_4こういう時は正直に言った方がいい。残念ながら不勉強で『エリザベート』の事を私は知らない。が、俄然燃えたのはこのシーン。

160v_3『The Rocky Horror Show』の「Sweet Transvestite」を歌ってくれたのだ!
『Rocky』の中では主役のDr. Frank N. Furterが登場する時に歌われる重要な曲。それでこんなコスチュームをまとっている。

165オリジナルの歌詞では「♪A sweet ransvestite from transsexual, transylvania」と「trans-」で頭韻を踏ませるところがおもしろい。「transvestite」はよくTVに出て来る「服装倒錯者」。「transsexual」は当然「性転換者」とか「性倒錯者」。「Transylvania」はルーマニアの地名。もちろんドラキュラの故郷だ。Frank Zappaに「Transylvania Boogie(『Chunga's Revenge』収録)」というヤケクソにカッコいい曲がある。

180_5歌詞の内容は異なるが、これをマテさんは日本語でうまく料理していた。

190_3寡聞にして、他の曲にはなじみがなかったが、どれも親しみやすく味わい深い佳曲ばかりだった。
170_5ブルース・ハープも披露!

200v_4岡崎さんをはじめとするバンドのメンバーを「2007年からの僕のトモダチ」と紹介するマテさん。岡崎さんとのイキも仲もピッタリだ。

210_3マテさんを見ていて思ったのは、歌だけでなく言葉をすごく大切にしているんだな…ということ。
もちろんマテさんは、もう日本語も流暢で、MCも無難にこなすのだが、これは大変なことですよ。
よくヘタな英語に接した外国人が「ワタシノニホンゴヨリヨリゼンゼンウマイ!」と英語で言うが、おかしいでしょ?それは。
これを言う人のほぼ全員は日本語なんか勉強したことないハズなのよ。そうでなければ、そのセリフは日本語で発されるべきなんだな。
こっちはドロドロになって英語の勉強してるからね。このセリフを告げられて一緒にされた時点でもうその英語は失格なのだ…と思ってる。
では、本当に英語がウマイ時にはどう言われべきか?「How have you been in the States」とか「When did you live in London?」とか、そう言われるハズなのだ。
何かジョークを言った時には「I like your sense of humour」なんてのも最高の褒め言葉だ。英語と知性の両方を称えられたことになる。

で、外国人が日本語を勉強するのは我々が英語を勉強するのとは断じてイコールではない。何しろ彼らは「イチ、ニ、サン」から覚えなきゃならないんだからね。
我々は英語を勉強していばくてもかなり多くの英単語を知っている。またこれが変に日本人を英語から遠ざけたりもしているんだけどね。
それに漢字の前にひらがな、カタカナもやらなきゃならない。語彙も英語の倍以上必要とされている。我々日本人はかなり高度な言語を使っている優秀な民族なのよ。

イヤイヤ、そんなことを言おうとしたのではない。マテさんの言葉に対する真摯な態度。
「日本語で歌います」とか「ハンガリー語で書いた曲です」とか曲に使う言葉の情報を与えてくれる。
これは言葉を大切にしている証拠と見た。

ちなみにハンガリー語というのはこうしたポップソングにうまく乗るね。なんか哀愁があってとてもよろしい。
イタリア語もすごくいいんだよね。ロマンティックでロック・ビートにもよく乗る。だからPFMとかAreaとかBancoのような国際的なバンドが出て来れたのかもしれない。
反対なのがフランス語。AngeとかAtollあたりを聴いていると、シリアスな曲なのにズルっと来ちゃうようなところがあるもんね。好きだけど。

220v_3言語はどうあれ、歌詞に込められた想いを完全に理解してこそ歌い込むのが歌手の仕事なのだ。
マテさんは「歌」の意味を重視し、言語を超越して熱唱していた。これが言いたかった。

240v_3日本の楽器を使って音楽を作ってみたいというマテさん。その創作意欲は旺盛だ。

230_2変幻自在に様々なギター・サウンドでソロにバックに素晴らしいプレイを見せてくれた岡崎さん!

250_5ん~、やっぱり音がいいな~、NATAL。バスドラのリッチなサウンドがまずタマラン!とても音楽的なドラム・キットなのだ。ホントは叩き手がいいからなんだけどね!

260vとても「歌」のひとときでした。そんな現場でもMarshallとNATALはベスト・マッチなのだ!

マテ・カマラスの詳しい情報はコチラ⇒Mate Kamaras Official Website日本語版270_3Marshall Blogをご覧のギタリストの皆さん!
バンドのドラマーさんに↓↓↓を教えてあげてくださ~い!

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年1月9日 六本木STB139にて撮影)

2014年3月28日 (金)

GRANRODEO LIVE 2014 G9 ROCK☆SHOW <後編>

炎あり、魔女あり、カラーガードあり、メンバー各人のソロあり、そしてもちろん胸のすくロックチューンテンコ盛りで『GRANRODEO LIVE 2014 G9 ROCK☆SHOW』もアッという間に後半に突入してしまった。
出ベソを歩くKISHOWさんとe-ZUKAさん。手ブラだ。

80_2今、ふたりが立っているのは出ベソの先端に設置されたサブ・ステージ。すなわちアリーナのほぼド真ん中だ。
「前の方の人は我々の後頭部しか見えないね。ゴメンね、すぐ終わるからね~」

90_2VALさんと瀧田さんが呼びこまれる。

100と、このアリーナのド真ん中で始まったのはアコースティック・セット。
「このメンバーで今年もやっていきます!」

110e-ZUKA

120v_2KISHOW

130v_2瀧田イサム

140v長井VAL一郎…の4人が「このメンバー」だ。

150v_2アコースティック・セットで演奏したのは「21st CENTURY LOVERS」。

160v今までの盛り上がり感とは打って変わってのホンワカ・ムード。
e-ZUKAさんの柔らかいアコギのサウンドに瀧田さんの豊かなアコべの音。それをムード満点で支えるVALさんのカホン。
170vそこに乗っかるKISHOWさんのウットリするような美声。
こんなGRANRODEOもまたよき哉…なのだ。

180_2お客さんも演奏に応えるようなあたたかい拍手を送っていた。

個人的にツボにハマったのはe-zukaさんのMC。
さいたまスーパーアリーナでは、客席の階数を「1階席」とか「2階席」とか呼ばずに「200レベル」とか「300レベル」という名で呼んでいる。
で、「200レベルのひと~」、「500レベルのひと~」なんてe-ZUKAさんが呼びかけるんだけど、笑ったのはその後、「ま、ボクらは4人中3人が『シャクレベル』なんですけどね…」なんて言うのよ!おかしくて、おかしくて…今、コレを書いていてもひとりで爆笑してる。

155アコースティック・セットの後は当然の大騒ぎ大会。
「偏愛の輪舞曲」のSEの中、ステージに戻った4人が奏でるのは…

190v「偏愛の輪舞曲」!
195Marshallだけでなくレーザー光線も背に受けてe-ZUKAさんのソロが冴えわたる!
230v出た!KISHOWさん、ジャ~ンプ!
310v「soul crazy」

200_2VALさんのヨコまで上がってソロをキメるe-ZUKAさん。
240「ベロベロにしたろか、お前ら!」…。「ベロベロ」って、どんなッ…?
260_2「Once & Forever」

210v「シャニムニ」

250_2もうこのあたりはもうみんなベロベロ!あ、ホントにベロベロになってしまった!

270_2「modern strange cowboy」

280_2ギター・フリークらしくe-ZUKAさんは今日も何本もギターを取り換えたが、このシグネチャー・モデルRODEOholicの使用頻度が一番高かったようだ。これとMarshallの組み合わせがいいのだ!

290vKISHOWさん、「このステージがあるから頑張れる」
e-ZUKAさん、「すべてファンの皆さんのおかげ。幸せであるとともに、(ファンを)誇りだと思っている」と感謝のMAがあって…

「Can Do」!

275本編最後の曲とあってすざまじい気合で臨むふたり!

330vこれで本編全19曲。何回も書くけど、アッという間だわ。

320「ぐらん!」…「ろでお!」…怒濤の呼び戻し!

340_2そして登場。
e-ZUKAさんは出ベソ先端のステージのピアノに向かう。
無数のサイリウムが美しい!

350会場にいる全員の視線がアリーナ中央の2人に集まる。

360_2「We wanna R&R SHOW」

370_2シットリトしたムード…そして、e-ZUKAさんがギターを手に取り、

380_2大爆発!
405アンコールの2曲目は2月12日に発売されたシングル「変幻自在のマジカル・スター」。

410_2あ、この時はまだ発売されてなかったんだ!人気アニメ『黒子のバスケ』の第2期のオープニング・テーマ。
色々と直近の活動予定が発表されたが、今年もGRANRODEOの周辺はにぎやかになりそうだった。楽しみ!

440vチョット真剣な話しをするね。
つい最近、欧米の楽器関係の人たちと音楽の話しをする機会があった。
「日本の音楽の状況は?」と訊かれて「日本のロックはアニメとゲーム、そしてインターネット・ミュージックをなくしては成り立たない状況にある」と答えた。
私の英語は残念ながら完璧ではないが、コレぐらいは難なくで言えるし、意味は完全に通じていた。しかし、彼らは私の言ったことがまったく理解できないらしかった。

今、日本の若い人たちは「ロック」という言葉を意識していなくても、似通った種類の音楽をアニメやゲームから吸収していることは間違いないだろう。何せレコード会社がそういう販売戦略を立てていることを見れば明らかだ。レコード会社にとっては売れさえすれば音楽の名前なんてどうでもいい。「商売」とはそういうものだ。
海外でも日本のアニメやゲームが一般化していることは私が説明するまでもない。ところが、欧米の若者にとってはロックとアニメは完全に別物であるようなのだ。

話しはそれるが、「ボカロ」もどうも馴染みがないようで、「言葉とメロディをコンピューターに入力してやるとコンピューターがそれを実際に歌ってくれる」と説明した。
ま、正確ではないかもしれないが、私の説明にそう大きな間違いはないハズだ。すると、彼らの反応はどうだったか?

大爆笑。ハッキリ言って大笑いされた。

彼らの感覚で言えば。「歌は人間だけのものであり、歌うことは人生の楽しみのひとつ。何が悲しくてコンピューターに歌をうたわせなくてはならないのよ?」ということのようだ。

こうしたロックの環境にもっとも厳しさを見せるのはイギリス人だ。最近はロクなバンドも出て来ないクセに他国のロックをなるべく認めないかのようにしている。
その寄りどころは、ビートルズを輩出し、ブリティッシュ・インヴェイションやハード・ロックでアメリカや世界を支配したからだ。繰り返して書くが、イギリスには「UK Rock」という言葉は断じて存在しない。彼らには誇り高き「British Rock」という言葉しかない。

反対に寛容なのはドイツ人のような気がするな。ものすごく「伝統を嫌う」というより「伝統を壊したがる」という方が適切かもしれない。フリージャズが人気なのもうなづける。

390vいつも通り話しは大きくスライスしているが、私もガチガチの「ロック擁護派」であるし、ブリティッシュ・ロック派であることは今でも変わりはない。
しかし、今は最近のようなロックの在り方もよかろうかと思っている。それもGRANRODEOのようなバンドであるならば…の条件付きだが…。

たとえアニメからだろうが、ゲームからだろうが、若者がGRANRODEOが奏でるようなロックを「カッコいいロック」として聞いてもらえればそれでいい。

では、GRANRODEOのロックとは何か…カッコいいギター・リフとギター・ソロ、男性的なワイルドなボーカル、へヴィなリズム隊…ロックの定義に直結している。
コレを60年代後半~70年代前半のクラシックなロックのステレオタイプと笑わば笑え。何があってもこの時代のロックが最もカッコいい。ロックは必ずここへ戻ってくる。何故なら、本当にカッコいいものを求めるのは人間の性だからだ。

それを証明しているのがこのスーパーアリーナに集まった20,000人の若者たちだ。
君らは「ロック」を聴いたんだよ!もしGRANRODEOの音楽が好きなら、話しは簡単だ。ロックの本当の楽しみはもうそこまで来ている。
Marshall Blogを参考にするのもよかろう。

GRANRODEOを見るといつも連想するのがSWEETとか、SLADEとか、復活後のAEROSMITHなどだ。
つまり、良質なハード・ロックをポップに楽しく響かせるという意味だ。そんな時代に備えてみんなもギター・ソロの練習をしておいた方がいい。
そんな意味ではGRANRODEOは次の世代の音楽の嚆矢であると思っている。
420話しは戻って…お定まりの「Go For It!」

430もちろん「IGPX」で大盛り上がり。このコーナーも大好き!
450vここでアンコールは一旦終了。
でももちろんこれじゃ終われない!
430_1もう一度登場して最後の最後に演奏したのは「Beautiful world」。

460ダンサーも勢ぞろいしてのハッピー・ムード。いい曲だな~。

470このシーンはいつもみんなリラックスしていて、見ていてとても楽しい。

480こういう曲を持っていることと、この演出がまたGRANRODEOの魅力なのだ。

490vKISHOWさん最後の大ジャンプ!

500v素晴らしい演奏を披露してくれた4人!
よくみるとジーナちゃんの名札には「ことよろ」って書いてあるのね。

510持てる力を出し切ってハグハグするふたり!

520感動のフィナーレなのであった!
あ~、今日も最高のロック・ショウを堪能した!
530GRANRODEOの詳しい情報はコチラ⇒GRANRODEO Official Website

540(一部敬称略 2014年1月5日 さいたまスーパーアリーナにて撮影)