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ライブ・レポート Feed

2014年6月13日 (金)

ワニゲラスイーン?~KRUBERABLINKA(クルベラブリンカ)ニュー・アルバム発売記念

「パパ、『ブランコ』って英語ちがうの?」

仕事の関係でアメリカへ渡ったある家族の会話。この家のお嬢さんは日本人学校へ通わず、普通のアメリカ人が通う小学校へ通っていた。
ある日、休み時間にブランコに乗りたくて、「ケナイ・ブランコ?」とクラスメイトに訊くと「ワニゲラスウィーン?」と訊き返されたというのである。
「ワニゲラスウィーン」…「ワニゲラスウィーン」…お父さんはいくら考えてもわからない。
「『スウィーン』はおそらく『ブランコ』のことだろう…じゃ一体、『ワニゲラ』ってなんだろう…」
さんざん考えてようやくヒネリ出した答えが

Do you want to get on the swing?

これが省略と渡り音で「ワニゲラスウィーン」となるんだ!と無事正解を得て娘への面体を保ったという話し。(講談社現代新書 倉谷直臣著「英会話上達法」より)

よく「イヤ~、英語もさ、相手が言っていることは大体わかるんだけど、口から英語が出なくてさ…」なんてことを耳にする機会が時々あるが、コレは絶対ウソだ。聞いてわかったような気になっているだけの話し。ちょっと複雑な話しや自分に関係のない話しをされたイチコロだ。

外国の言葉はしゃべるより正確に聞き取る方がはるかに難しい。
しゃべる場合は自分の頭の中だけで処理ができるし、相手が意味を汲んでくれるケースが多い。
ところが、聞く場合はすべて自力で処理しなければならない。相手の言葉を聞き取るにはそれをカバーするだけの語彙が必要だし、本場の発音を聞き解かなければならない。
何より相手がナニを考えているのかわからず、会話の行き先が自分が予想した方向と大幅に異なってしまった場合など、今さら聞き返すこともできないし、会話の軌道修正ができないことすらある。会議の席など話す時より聴く時の方が頭を回転させている…私の場合、いつも逆回転なんだけど。

何しろ知らない言葉は、いくら考えたところで意味の思い出しようがない!
リスニングの問題も大きい。私の英語力は冒頭の女の子以下だろうが、それでも少しは英語に慣れてきているつもりでいる。
ところが、これだけロンドンに行っていても、時々100%ナニを言っているのがわからないオッサンに出くわすことがある。驚いたことに100%わからないのである。まず、物乞いをしている人の英語は絶対にわからない。好奇心の強い私でもさすがに「今、ナンて言ったんスか?」なんて訊けない。でも意味はわかる。「お金チョーダイ」だ。

さて、ブランコの話題からずいぶん離れてしまったが、話題はここでブランコに戻る。
赤尾和重率いるKRUBERABLINKAのニュー・アルバムが『BLANKO』だ。

まずジャケットがいい。Charles Mingusの『The Clown』、Leo Sayerの『Silverbird(裏ジャケ』、CONCERTO MOONの『Angel of Chaos』と、そもそもピエロものには名盤が多い。
『KRUBERABLINKA』、『KAIZU』に続いてまたもやハード・ロックファンの琴線に触れるクォリティの高い作品を問うてきた。
ミックスはNATALでおなじみのBAZOOKA STUDIO。HR/HMの数々の名盤の制作に立ち会ってきた内藤輝和氏の手によるものだ。

05cd今日はその『BLANKO』のレコ発コンサート、東京公演のレポート。

ちなみに「ブランコ」という言葉は、ポルトガル語の balanço (バランソ、英語のバランス)、もしくはBlanco(ブランコ、白色)から来たとする説などがあるらしい。いずれにしても英語ではない。
イヤ、もう何年ブランコに乗ってないかな…。ちょっと乗っただけで気持ち悪くなっちゃうんだよね。
でも、目黒のブランコは最高に乗り心地がヨカッタぜ!

03 この日は『Mavericks and Mystics』とタイトルされた一連の『鹿鳴館伝説』での登場。全部で3バンドが出演した。

10KURUBERABLINKAはトリでの登場だ。

20オープニングは『Kaizu』のリード・チューン、「宇宙は滾れ」。

80ニュー・アルバム発表ということにだけでなく、久しぶりの東京での演奏ということもあってか、冒頭からすさまじい勢いで感曲を攻め立てる!

90バック陣も一丸となった演奏!メンバーの入れ替わりの影響など微塵も感じさせない安定感だ。

100ああ、この声!日本のハード・ロック史に間違いなくその名を刻む声色だ。
ヌケ、コシ、ツヤ、うどんで言えば讃岐の本場、Marshallでいえば疑いなくKT66が搭載されているモデルだ。

110v2曲目はファースト・アルバム収録の「太陽」。この不吉で重苦しいリフが好き。

120v「♪広がりたい、纏まりたい」…ヘヴィに歌いきる姿は圧巻!

130v続いてもファーストから「砂山」。

140ここでメンバー紹介…
赤尾和重

30v

鈴木広美
40v

泉谷賢

50v

片岡祥典

60v
鎌田学

70v

ここでようやく『BLANKO』からの曲を披露。普通、レコ発なんていうとニュー・アルバムの曲ばっかり演るんだけどね。この奥ゆかしさがクルベラ流?!

150まずはタイトル・チューンの「ブランコ」。この曲はアルバムでは冒頭に収録されている。
普通アルバムには派手なアップ・テンポを持ってくるものだし、実際前2作もそうだった。にもかかわらずこうしたドッシリしたミディアムのヘヴィな8ビート・チューンを配置したところにCazさんの自信を見るね。

160実際、「ドヤ、コレ?!」と客の反応を楽しんでいるかのように新曲を披露しているような気がした。

170続けても『BLANKO』から「8(エイト)」。

170v♪ズンズクズンズクのアップ・テンポ。「Lights Out」みたいなこういう曲こそ「ハード・ロック」の魅力だよね。

180vアルバムでも2曲目に入っているんだけど、「ブランコ」が終わった後、このズンズクがフェイド・インしてくる。コレがたまらない!それを実演してくれてるってワケね(ライブではフェイドインしません)。
さすがCazさん。私がいつも言ってる「2曲目が大事説」に同調してくれいるのかしらん?1曲目は絶対に自信作を持ってくるから良くて当たり前、なのに2曲目でズルっときてしまうアルバムが多いんだよね。2曲目をうまく乗り切れば後はナニをやっても大丈夫。
私のイメージで一番強いのはScorpions。『In Trance』の「Dark Lady」の次の「In Trance」、『Fly to the Rainbow』での「Speedy's Coming」の後の「They Need a Million」。1曲目に針を落としてせっかノリノリのいい気分になったのにナンで2曲目でおとなしくなっちゃうの?ってヤツね。
これに懲りたかScorpions、『Virgin Killer』では2曲目にUliのギターがメッチャかっこいい「Catch the Train」を持ってきてみた。だから『Virgin Killer』は名盤になった。

200v
この曲、大サビでチビっとだけメジャーになるんよ。そこが異常にカッコいいんだ。

190素晴らしいズンズクのり!さすが百戦錬磨の名人たちだ!

210v

ボンちゃん使用のキットはNATALメイプル。このブリティッシュ風味がKRUBERABLINKAサウンドにピッタリだ。

220バラード「野ばら達へ」。
この声でバラードを歌われると耳が歌に貼り付いてしまうね。

230歌詞もこのバンドの魅力だ。
なかなかエグイ単語や表現が歌に刻まれているが、まったく奇を衒った感じがなく、それらの言葉が実にうまくサウンドしている。
これはひとつの日本のロックの成果といえるのではなかろうか?

240v鈴木広美、渾身のア・カペラ・ギター・ソロ。
あるメモに「赤ぺら」と書いていた人がいたが、「ア・カペラ(イタリア語:a cappella)」が正しゅうございます。

250「♪ふるるふるる」が印象的な「帳」。『KAIZU』からのチョイス。

260本編最後は『BLANKO』から「案外」。

280アルバムでも最終を飾るハード・ドライビング・チューン。ライブではオープニングやクロージングにもってこいの曲だ。

290ハードなギター・ソロもタップリ!
270
「案外」の歌いまわしが案外気持ちいい!
KRUBERABLINKAの新しいスタンダードになりそう。

300vそしてアンコール。

310勢いよく飛び出したのは「Don't Be So Mad」。
思えばこの曲でKRUBERABLINKAがスタートした。テーマ・ソングともいうべきキラー・チューンだ。
5人によるマグマが噴き出しそうなすさまじい演奏!

320v

330v
340v

350v

360v60分という時間を有効に使い新旧のレパートリーを巧みに取り混ぜてKRUBERABLIKAの魅力を爆発。愉快なMCも聴きどころのひとつで、ベテランの滋味にもあふれていた。

370そして堂々たるステージ・マナー。やっぱりこういうベテランのステージは見応え十分だね。

380アンコール後のサプライズ。Cazさんの呼びかけで当日出演していた高谷"ANNIE"学Dio Kenがステージに上がる。
これはまったくCazさんのアイデアでライブハウスの人にも秘密にされていた。当然会場からは大喝采が!

390この日、5月10日がRonnie James Dioの命日に近いということで3人でRonnieに1曲捧げたのであった。(KenさんからRonnieの逝去日時について超詳しい解説が付け加えられたことはいうまでもない)

400vア・カペラでの歌唱。曲は「Rainbow Eyes」。咳ひとつない静寂に響き渡る3人のやさしくも力強い歌声…。思いがけぬ感動でこの日のステージは幕を下ろしたのであった。

410終演直後の物販コーナー。「儲かってまっか~?」「ボチボチでんな~」どころではなく大盛況だった。

420「毎度ありぃ~!」…『BLANKO』お買い上げのお客様に快くサインをするCazさん。

430v「ワニゲラスウィーン?」
「イエッサィドゥ!」
…ということで素敵なブランコに乗ってきた。次のアルバムも楽しみだ!

KRUBERABLINKAの詳し情報はコチラ⇒KRUBERABLINKA Facebook

440NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト


(一部敬称略 2014年5月10日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2014年6月12日 (木)

Playing God : JILL'S PROJECT-ZX-、THE BADASSES & QUORUM

日本のMarquee、目黒鹿鳴館のシリーズ企画『鹿鳴館伝説』。毎回興味をそそるブッキングで好評をキープし続けている。
今回は『Playing God』と題して岡垣正志率いるJILL'S PROJECT他、総勢6バンドが結集した。その一部を紹介する。

まずはQUORUM。

10もうMarshall BlogではおなじみのQUORUM。共演希望の声も多く着実にそのポジションをアップさせてきている。

20ボーカルの浪岡真太郎。

30vギターは北川遊太。

40ベースの盆子原幸人。

50vドラムは石川達也。

60vいつもと変わらぬ伝統のロック・サウンド!ホッとする~!

80
Marshallなくしては実現できないホンモノのロック・サウンドだ。

70前回もかなり長尺のイベントだったが、今回も6バンドの登場とあって各バンドの持ち時間はそう長くはなかった。

90vその中でキッチリとQUORUMの魅力を放出させたのはさすが。

100vそれは演奏する自作曲ひとつひとつが、「QUORUMをQUORUMたらんとさせる力」を持っているからだろう。
130
着実にファンの数も増やしてきているようで実に頼もしいかぎりだ。

110v
毎回書いていることではあるが、若い人たちにどうしても見てもらいたいバンドだ。
最近は「英語で歌うバンドお断り」というようなフェスティバルもあるらしいが、そんなところでこそQUORUMが暴れたら面白いだろな。10代の若い人たち、QUORUMを見て一体どんな顔をするだろう?
120

QUORUMの詳しい情報はコチラ⇒QUORUM Official Site

140次に紹介するのはTHE BADASSES。

150gi-na

160トシヒケタ

170vFIRE

180v星山哲也

190v…というオールスター・バンドがTHE BADASSES。
gi-naさんとFIREさんはMARCY BAND以来のMarshall Blogご登場!

200vバンド名の「badass」とは元来「性質の悪いヤツ」みたいな意味であったが、今ではもっぱら「カッコいい!」という肯定的な意味で使われるアメリカの俗語。
イギリスの人がこの言葉を口にしているのを聴いた記憶がないな。イギリス人はなんて言うのかな?「Bloody lovely!」かな?
220v
そのバンド名通り、gi-naさんのパンチの効いた歌と…

210vトシさんのテクニカルなギター…

230そして強靭なリズム隊…さすが、ロックに必要なエキスが存分に盛り込まれているのがこのバンド。各人の持てる音楽的スキルがフルに発揮されていて見ていて実に気持ちがいい!
250v
テクニカルだがテクニックに頼ることのないトシさんのギターがエモーショナル極まりない。歌心にあふれているとでも言おうか…。
音楽の根底にタップリとブルースの奔流があるのだ。やはりこうでないと「ホンモノのギタリスト」として世界レベルで認められないのだ。

2jp_img_0187 最近メッキリ少なくなった「日本のロック」を感じさせる超ゴキゲンな演奏だった。

240THE BADASSESの詳しい情報はコチラ⇒THE BAD ASSES OFFICIAL SITE

260vこの日最後に登場したのがJILL'S PROJECT-ZX-。

まずはインストゥルメンタルで1曲。

270岡垣"Jill"正志

280島紀史

290vANI-Katsu

300v出原卓

310vそして、ボーカリストが加わって今日のJILL'S PROJECTのラインナップが完成する。

320ボーカルは佐々井康男。
390v
ん~、今日も絶好調のノンちゃん!

330使用しているヘッドは1967MAJOR。

340vしっかし、音がドンドンよくなっていくな~。

350岡垣さんの様式美キーボード・プレイも健在。

360vオルガンを前後に揺さぶり、鍵盤にのしかかる激しいプレイ!音楽監督としての存在だけでなく、プレイヤーとしての大きな存在でバンドをギュッと引き締める。

370どこを切っても勢いよく流れだす様式美サウンド!これもブリティッシュ・ロックに対する日本のロックのひとつの回答だ。

380冴えわたるノンちゃんのソロ!

410vめくるめく華麗なテクニックに見惚れるのもいいが、実はこの人のソロ・フレーズ、メタル・ギターのClifford Brownとでも例えればいいのだろうか(余計わからんか…)、実に密度が濃い。もちろんその場限りの完全アドリブだ。
鋭角的に切り込んできて、アッという間に空の彼方に飛び去っていく。そう、鷹が獲物を捕らえる時のようなイメージだ。

420vそして、他流試合の時の、CONCERTO MOONの時と異なる表情が魅力的でもある。

425数々の名ギタリストを輩出したTerra Rosaの総帥、岡垣さんの慧眼も忘れてはならない。
まとめ役がしっかりとしたビジョンを持っていれば、こうした鉄壁のバンド・サウンドがクリエイトされるという恒例。

430vアンコールにはゲストで西川茂が登場!

440茂さん、待ち時間長くて大変だったろうな~。
でもそれを吹き飛ばすほど強烈な「Lady Double Dealer」だった!

450岡垣正志の詳しい情報はコチラ⇒Jill's Room
島紀史の詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site

460(一部敬称略 2014年5月6日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2014年6月10日 (火)

VIVA LA ROCKのグッドモーニングアメリカ

ああ、梅雨はイヤだ。この季節が一年のうちで一番好きなんて人いるのかな?
「イヤ~、オリャ、梅雨に目がなくってサ。天気が悪くてジメジメしてるのが大好きなんよ~」…なんてね。祖先はアマガエルに違いない。
かといってコレが終わればあの夏だもんね。夏は苦手だ~。しばらくツライ季節が続く。
それにしても最近は雨が災害に直結するケースがやたら多くなった。昔はこんなことはなかった。それに加えて竜巻だもんね。一体ココはドコになっちゃったんだ?

これから夏が終わるまでフェスティバル・シーズンとなり、それを待ち望んでいる人も多かろう。
しかし、35年ほど前(コレばっかし…)、これほどフェスティバル・タイプのコンサートが盛んになるとは誰が想像したろうか?
もちろんあるにはあったが、せいぜいどこか大きい会場を借り切って複数のバンドがかわるがわるに登場する程度のものだった。それが今ではテントを張って、泊りがけも珍しくないもんね。隔世の感ありだ。
イギリスなんかではそれが当然で、テントや寝袋を売っている楽器屋なんかもあったりする。イギリスのこうしたフェスは1968年のワイト島が最初なのかな?

とにかくそうしたフェスティバルに付き物なのが雨。「ゲリラ豪雨」ももはや珍しくないもんね。そういう時は屋内の開催がうらやましくもあるだろう。

今日の話題はVIVA LA ROCKというフェスティバルに登場したグッドモーニングアメリカ。
3日間にわたり、さいたまスーパーアリーナで開催された屋内型のイベント。だから雨の心配なし。今年が初めての開催だ。
10_3
ゴルボン装束で登場したたなしん。

20v会場となったCAVE STAGEは超満員。グドモには小さすぎる!入場制限がかかってしまい、観れないお客さんが多数出てしまった。

25_2「グッドモーニングアメリカはじめます!」

30vいつも通りの段取りを踏んで幕を開けたグッドモーニングアメリカのステージ!

40_2金廣真吾

50v_2渡邊幸一

60v_2たなしん

70v_2ペギ

80v_2オープニングは「キャッチアンドリリース」。

90_3幸一ちゃんはもちろんMarshall。

100_3今日はスタンダードに1959と1960Aのセットだ。ビグズビー付きの335とのコンビネーションでグドモのギター・サウンドを構築する。

110_32曲目は「空ばかり見ていた」。
190_2続けて「アブラカダブラ」。
200vフェスティバル特有の高揚感からか、金ちゃん、始まって数曲でギターを降ろして客席へ闖入!

120_3客席前方はもう大騒ぎ!とにかく熱い!雰囲気もそうだけど室内たるや湿度500%のサウナ状態!コレ、エアコン効かないんじゃん?あまりの熱気で!

130_2ステージ奥で今日も激演を繰り広げるペギ。

140v_2今日のNATALはウォルナットのキットだ!いつもはバーチのペギちゃん、ウォルナットにもfell in love。
輪郭のはっきりした深い音色が実に心地よい!

150_2この人には室内の温度なんか気にならない。自分が一番熱いからね!

160v恒例のたなしんコーナー。ぬ、脱げない!引っ掛かっちゃって脱げない!

170人気のこのコーナー、お客さんとの息もバッチリだ。この後はこれまたいつも通り…

180_2幸一ちゃんの挨拶からの…新曲「拝啓、ツラツストラ」。

210vひとつ前のシングル「イチ、ニッ、サンでジャンプ」と立て続けに演奏。

220vそして、最後は「未来へのスパイラル」。
240_2全6曲とコンパクトなステージだったがグドモの魅力が爆発したとてもいい感じのショウだった!こういうのがフェスティバルに潜んでいる魔力の成し得るところなのかな?

230v_2現在、『7つの秘宝を探す冒険 2014』と銘打ったワンマンツアーを敢行中のグドモ。「飛ぶ鳥を落とす勢い」というのは、こういうバンドのためにある言葉なのだろう。
益々の活躍を期待せずにはいられない。

250_2終演後はロビーでトーク・ショウが開催された。

260_2たなしんを中心にそれぞれのキャラクターを発揮してお客さんの爆笑を誘う楽しくにぎやかなトーク・ショウでこちらも見応え十分だったよ!

270グッドモーニングアメリカの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャルウェブサイト

280NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
日本語版は只今準備中です。

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年5月3日 さいたまスーパーアリーナにて撮影)

2014年6月 9日 (月)

TOTAL OBJECTION TOUR 2014 「Monoral」レコ発ライブ

4月下旬、閉館まで約ひと月の渋谷AXにカラフルなサイリウムの花が咲く。
こんな書き出しからいきなり無粋なことを記すが、この「サイリウム」というのはコレを開発したアメリカのオムニグロー・コーポレーションの登録商標なのだそうだ。
固有名詞が一般名詞になってしまうというパターン。「ホチキス」とか「セメダイン」とか「バンドエイド」みたいなヤツね。かつては「エレベーター」も登録商標だったらしい。「写メール」もそうなんだって。
このサイリウム、一般名詞としては「ケミカル・ライト」という。
「ケミカル・ライト」…長いね。日本人お得意の省略を使って「ケミ・ライ」、「ケミラ」…どうも座りが悪い。「サイリウム」…やっぱりコレが言いやすい。音楽同様、言葉もはいつの時代でも口にしやすいものが生き残る。

それで、いつも不思議に思っていたのだが、この客席のケミカル・ライトの色、みんな一斉に変わるでしょ?
プレス・ピットに入った際、どうなってるのか最前列の女の子に訊いてみた。
「メンバーによって色がキマってるんです~!」
と実にうれしそうに教えてくれた。つまり、バンドのメンバーには予め割り当てられた色があって、その時ステージ上でフィーチュアされているメンバーの色に合わせて都度手元で切り替えるのだそうだ。
つまりギターの人が赤だとすると、ギター・ソロのシーンではお客さんのケミカル・ライト(ガンコでしょ?サイリウムとは言わない)の色が一斉に「赤」に変わるという仕組み。
あ、我々のころは声援と拍手でだけでしたから…。紙テープがあったな。アレも考えてみれば危なうわな。そのせいか、いつの間にかなくなっちゃったね。

10さて、今日はMarshall Blog初登場のバンド、TOTAL OBJECTION。

20ファースト・ミニ・アルバムの発売記念ライブだ。会場は超満員!

30ボーカルはけったろ。

40vギター、鬼丸PP。

50vもうひとりのギターは須賀勇介。

60v鍵盤はyuna。

70v以上がTOTAL OBJECTIONのメンバー。
そしてサポートとして参加しているのが…ベースはNOHHY(ノッヒー)。

80vマニピュレーターは青木繁男。

90ドラムはショボン。

100これがそのTOTAL OBJECTIONのファースト・ミニ・アルバム『MONORAL』。4月28日、つまりこのコンサート当日に発売された!

115cd作曲や演奏等で色々な方面でフレキシブルに活動しているメンバーがバンドとしてまとまったのがTOTAL OBJECTIONであり、その反対にTOTAL OBJECTIONのメンバーがソロ活動を積極的に展開しているというフレキシブルな集合体。
110ギターの鬼丸が、ボーカルのけったろのソロCDの制作に参加したキッカケで2012年12月にTOTALOBJECTIONとしての活動をスタートさせた。ニコニコ動画への曲のアップがキッカケで注目を浴びる。
170vその後、yunaと…
160須賀勇介が加わり現在の形となった。

165vたたみかけるようなヘヴィなサウンド。

120ニコ動がらみということもあり、若い女性の観客が多いが、こんなドヘヴィなサウンドもヘッチャラだ。
昔話なかりで恐縮だが、10年ぐらい前なら「ワタシ、ロックは好きですけど、ハードなのはチョット…」ってな感じだったけどね…隔世の感があるねェ。

だからこそそういう若い子に70年代のハード・ロックを聴かせてみないな~。(ちなみに今、コレを書きながら聴いているのはThe Sensational Alex Harvey Band。ああ~、いつ聴いても、いくつになっても、Alexの声とZalにギター興奮するわ。
あ、ちなみに…最近ピエロの格好したメンバーのいるバンドをテレビでよく見かけるが、珍しがることは何もない。こんなのもう40年前もにやってるんだよ。それがThe Sensational Alex Harvey Bandだ)

130そんなドヘヴィなサウンドをクリエイトするための重要なパートは鬼丸のギター。

140vもちろんMarshall。Jeff Beckも愛用のDSL100を使用していた。

150ショウの半ばではダンサーも登場!

180曲に合わせたアグレッシブな舞いで大喝采を浴びていた。

190ドラムのショボン。

200激愛用のNATALはバーチのUS FUSION Xというキット。

205v10"x6.5"タム、12"x7"タム、16"x14"フロア、22"x18"バスというコンフィギュレーション。フィニッシュはサンバースト・フェイド。

210スネア今注目のアッシュのPURE STAVE。ショボンによれば「もうコレなしではいられない」という。

220ダイナミックにしてパワフル、かつ繊細な彼のプレイにはまさしくもってこいの楽器のようだ。

230vもう会場は上へ下への大騒ぎ。
ステージ上のメンバーの一挙手一投足に合わせて歓声が巻き起こる!もちろん暗闇の映えるサイリウム(あ、言っちゃった!)の色もコロコロ変わって美しいことこの上ない。

240こういう現場に来ると若返った気になるね。汗ダクでステージを縦横無尽に動き回るメンバーの姿と演奏に果てしないエネルギーを感じる。

245時代が変われば人心も変わる。コレはやむを得ないことだ。今の日本の若者の音楽シーンからアニメ、ゲーム、そしてニコ動を取ったらほとんどナニも残らないのではないか?
とにかく「いい音楽」を楽しんでもらいたい。
既成の概念にとらわれないTOTAL OBJECTIONの今後の活動に期待したい。

250TOTAL OBJECTIONの詳しい情報はコチラ⇒TOTAL OBJECTION OFFICIAL WEB SITE

260NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
日本語版は只今準備中です。

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト
(一部敬称略 2014年4月28日 渋谷AXにて撮影)

2014年6月 6日 (金)

【NAONのYAON 2014】 vol.5 (最終回): SHOW-YAとグランドフィナーレ!<追捕版>

4回にわたってお送りして来た『NAONのYAON 2014』レポート、今日で最終回!
トリを飾るのはもちろんSHOW-YA!

10_3客席は「待ってました!」とばかりに超総立ち!

20_4寺田恵子

30v_3五十嵐sun-go美貴

40v_2仙波さとみ

50v_4中村美紀

60v_3角田mittan美喜

70_3赤い衣装を身にまとい、堂々とステージの中央に君臨する恵子さん。ホント、赤と黒が良く似合う。スタンダール?!

90v_41曲目は「奪いとれ」。

80_5堰を切ったようにドバ~っと飛び出すいつものSHOW-YAサウンド!

100_3タマリまへんな~!快感~!

110_2会場の多くのSHOW-YAファンがこの瞬間を待っていた!

120v_3「熟女ナメんなよ!」…はい!ま、このサウンドに圧倒されて熟女をナメてる場合ではない!

125vもうお気づきだとは思うが今日sun-goさんが弾いていたダブルカッタウェイの黒いギターはおニュー。「Fairy」という。黒いトップに青緑の妖精のイラストが映える!

130vアンプはレポートの第2回目で紹介したようにJVM410Hと1960BDM。いつもと同じ。これらのコンビネーションがあの分厚いギター・サウンドのサポートをしている。

140_32曲目は「私は嵐」。

160_2コンサートでもハイライトとなる曲だけど野音で聞くと一層よろしいな。

Sg_img_0853♪ズゲゲゲゴゲゴガゴ…さとさんのベースのピック・アップ!カッチョいい~!

170_2イヤ~、ホント嵐のような演奏だ。

180v_4「嵐ポーズ」もバッチリ!

190v_2今度のギターはより一層音が太くなっていい感じですな。

200_5これが最後の曲!「限界LOVERS」では七瀬ちゃんとしょこたんがジョイン!
この七瀬ちゃんとしょこたんが着ているTシャツ見といてね。

210_3昨年は時間が足りなくなってしまい、曲の構成を変えたりして巻きを入れたりしたが、今年は時の番人のおかげでそんな必要もなく、3曲と短いながらもジックリとした演奏で最後を締めくくった。
ファンの人はこの展開を予めわかっているだろうけど、ここで初めてSHOW-YAを見た人やSHOW-YA歴が短い人はもっと見たくなったに違いない。
そういう人は是非SHOW-YAのコンサートに来て頂きたい。この5人が待ってるからね!次は東京は7月ね。

220v

230_2

240_5

250v_2そして、SHOW-YAのギターサウンドはMarshallですから!

Sg_img_0814イヤ~、ホント限界まで盛り上がりましたな!

270こうして本編が終了。
最後は去年と同じく全員参加の「ああ無情」。

280_3この光景は野音ならでは。このキャノンが発射される瞬間は緊張するんだよ~。撮り逃せないからね!

290_4実際に数えた人の情報では、出演者は総勢85人に上ったらしい。転換の時間にイライラすることもないし、趣向を凝らした出し物の連続で、5時間近い長尺ながら一時も飽きることがない、緻密な構成に基づいた素晴らしいイベントだった。

300_3「『NAONのYAON』に出るのが夢」というガール・ミュージシャンもたくさんいることだろう。ドンドン新しい才能が出て来て、これからもこのイベントを盛り上げていって欲しいと思う。

310v_4出演者のひとりひとりにお礼を言って握手をする恵子さん。

320v_3観客も総立ち!これで『NAONのYAON 2014』も最後だ。

325一旦、出演者を見送ってから恵子さんが単独でステージに…。

330v_3感謝の気持ちで精神を統一して…

340v_3「ありがとう~!!!」

1_img_1017 ああ、もう来年が待ち遠しい!

350vSHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAL SITE

360(一部敬称略 2014年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影 協力:株式会社マスターワークス ※転用・転載は固くお断りします)


<P.S.コーナー>
*その1*
撮影機材を片づけて、みなさんにご挨拶をし、野音の地下の駐車場へ移動して…地上に出たらナント雨!本降りよ!
昨日書いたように天気の神様が、「あ、『NAONのYAON』終わったね。んじゃ予定通り雨イキま~す」と雨のスイッチをオンにしたとしか思えない!

*その2*
今回のイベントTシャツ。ま、スタッフのユニフォームですな。
これは背中。「NAON CREW」カッコいい!訳して「女一団」!
Img_0129
これが前面。
気にしていなかったんだけど、ある人の指摘で気が付いた。
コレ、土偶?土偶にV。
SHOW-YAのTシャツっていつかの「シャイニング」の猫ちゃんとかガイコツとか鳥とか、いつも楽しみにしているのよ。
今回、なんで土偶?
考えた。かなり考えてみた。
土偶、どぐう、ドグー、それにV…ナンカのシャレかな~?
Dogu…Doug Ardrich?
「どぐう」って何回か口にしていると「グッド」に聴こえるな。

ん!…とようやく思いついたのは、確か土偶って一般的には女性なんだよね。男性の土偶は珍しいというか、ほとんどないとかいう話しを思い出した。つまり「土偶=女」か…。
ハハン、それにFlying Vで「女性の勝利」みたいなことを表してるんだな…。
違うかな?
お後が「土偶」だったようで…あ、「グッド」だった。

<追捕>
主催者より情報を寄せていただきました。助け舟。この土偶は1989年、山形県の西ノ前遺跡から出土したもので、「縄文のビーナス」と呼ばれているそうだ。
だから「VENUS ROCK」。2012年に国宝に指定された。
考えすぎでした。イヤ~、音楽と映画ならナントカいけるけどさすがに土偶まではカバーできませんって!勉強不足ですみません。
『NAONのYAON』も世界に稀なる「女性のロックの祭典」としてその内国宝に指定されるかも?!
がんばれSHOW-YA!!

Img_0127 おしまい

2014年6月 5日 (木)

【NAONのYAON 2014】 vol.4 : シシドカフカ、加藤ミリヤ、杏子、星屑スキャット、八代亜紀、土屋アンナ、相川七瀬登場!

さぁて、陽が沈んで大分暗くなってきた野音…といつもなら書く時分だが、今日はお日様なんかまったく出ていないんだったっけ…。
それでもほぼ雨が降らないに等しくここまで来たのは実にありがたいことだ。
お天気の神様も絶対に『NAONのYAON』の味方をしてくれているに違いない。…と思ったけど、それなら最初から「晴れ」にするがいいじゃんね?イヤイヤ、順番では「雨」だったのよ。
それがあまりにも素晴らしいステージだったので神様も感動して「雨」を取り下げたのさ!

とにかく全編が見どころ!どこを切ってもハイライト。紅組だけのロック紅白歌合戦。まるで「わんこガールズ・ロック」だ~!

シシドカフカがステージ中央にセットされたドラムに向かう。

10v_2昨年も大活躍だったけど今年もダイナミックに、そして華やかにスティックを振り回し、熱唱してくれた。
はじめて気がついたんだけど、カフカちゃんのキットってタムタムがないのね。

20_3「ラブコリーダ」、「MISSミスミー」、「キケンなふたり」の3曲を演奏。
カフカちゃんは自分のバンドの後もステージに残り迫力のドラミングを見せてくれた。

30v_2人気者がジャンジャン登場する…なんて書くと「時間が押してるんだろう?」なんて思うでしょ?ところがドッコイ、vol.2で紹介した「時の番人」のおかげで進行もバッチリ。そういう点でも素晴らしいイベントなのよ。

MCの恵子さんと入れ替わりでステージに現れたのは加藤ミリヤ

40_3カフカちゃんの時とはまったく異なる雰囲気で、「HEAT BEAT」と「SAYONARAベイベー」の2曲を披露。

50v_3ここでギターでD_DriveのYUKIちゃんが加わる。

60v_2YUkiちゃんはもちろんMarshall。背後に控えしは愛用のJCM2000 TSLと1960Aだ。

2_img_1333 杏子さんの出番だ。
何と1曲目は「バードランドの子守歌(Lullaby of Birdland)」。ロンドン出身の盲目のピアニスト、Gerorge Shearing(ジョージ・シアリング)の作品。
シアリングはOBE(大英帝国勲章:Jim Marshallと同じ)を受勲し、その後Knightの称号を得ている。
もちろんジャズ・ピアニストとしても最高峰に位置し、Herbie Hancok(ハービー・ハンコック)をはじめとして、かなり多くのコンテンポラリーなジャズ・ピアニストに影響を与えたと言われている。

Sarah VaughanとClifford Brownの名演で有名なこの曲は、元々はポップ・チューンだったが、次第にジャズ・ボーカルのスタンダードになっていった。実際にShearingの初レコーディングを聴くと、アップテンポで、驚くほどツルっとした演奏になっていて、あの切なく息の詰まるようなサラの歌いっぷりとは似ても似つかないものだ。
ホントに偶然、一昨日この人の『George Shearing on Stage!』を聴いてたんだけど、メンバー紹介で自分のことを平気で「My name is Erroll Garner...」なんて言って笑いを取ったりしている。このライブ盤は1958年の発表だから、60年近く前からビートたけしがよくやっているこうしたギャグがあったということだ。
Erroll Garnerは「Misty」を作曲した人気ピアニスト。当時はきっとスゴイ人気だったのだろう。この人は生涯譜面が読めなかったらしい。

イヤ、すみません。今シリーズ初の大脱線!だってジャズ・スタンダードが出てくるなんて思わなかったんだもん…ついうれしくて!

70v_2「バードランド」でソロをキメたYukiちゃん。

80v「バービー・ボーイズから1曲」…と始まったのは「目を閉じておいでよ」。
相手役は黒づくめのアンナちゃん!マイクに添える右手を見て!カ~ッコえ~!男の私が見ても惚れてまうやろ~、あ、惚れていいのか…。

この後、杏子さんは「恋するBAILA BAILA」という新曲を披露してステージを降りた。

90v_3お次は男が惚れにくい方々の登場。
星屑スキャット
ここもおもしろかったな~。しかし、「星屑スキャット」っていい名前だな…。

100_2昨年に引き続いての登場で、「マグネット・ジョーに気をつけろ」を披露。

110v_3女性しかステージに立てないハズのイベントなのにナゼか何の違和感もないな。
ヤダよ、そのうち『YAYA NAONのYAON』なんてやっちゃ…。

120_3スキャットとのMCで、カラオケの話しから演歌の話しになった。ここで恵子さん、「舟歌」を一節唸る。
♪お酒はぬるめの燗がいい~ お酒はぬるめの燗がいい~
お酒はぬるめの燗がいい~ お酒はぬるめの燗がいい~

ぬるめの燗しか出てこない。飲んでばっかり。あぶったイカすら出てこない。
その代わり出てきたのは…

130_5八代亜紀~!ホンモノ!

140v_2当然会場はこの日一番のどよめき。シークレットだったからね。
亜紀さん、メチャクチャかっこいい!

150v_3もうね、ナニをどうやってもカッコよく撮れる。すべての動作がポーズになっているのだ。こういう大御所ってそうなんだよね。
恵子さんと「舟歌」を共演。

160もう1曲は、まさかの「あめあめ、ふれふれ」って、今日はマズイでしょ!
エエイ、もうどにでもなれ!ってんで「雨の慕情」。

170バックを務めるのは…

200_4SHOW-YAの面々だ。

210v_2だから当然アレンジも…

220_4ハード・ロック調。

230v_3亜紀さんもゴキゲンのようす!す~んごく楽しそうで可愛いの!190_3もちろんサビはみんなで大合唱ね。お客さんもフリまでやってたよ!
みんなもう雨のことなんてもうスッカリ忘れてら!
そういえば去年は夏木マリさんがシークレット・ゲストだったんだっけ!
180場面替わって…土屋アンナ

290v_2アンナちゃんとSHOW-YAのコンビネーションはもはや定番。昨年の『NAONのYAON』だけでなく、『NAONのBATTLE』もすごくヨカッタもんね。

250v実はそれより先に私は別の仕事でアンナちゃんを撮らせて頂いたことがありましてね…最初アンナちゃんを見た時はビックリしたよ、真っ白であんまりキレイで…。
だいたい脚が私の胸のところぐらいまであるからね。アンナちゃんのおみ足に比べたらアタシのなんざ、ただのデッパリだわ。

260v_31曲目は去年も歌った「Brave Vibration」。ステージはすっかりアンナ・モードだ!
240_42曲目もゴキゲンな8ビート・チューン「Up To You」。

280_23曲目にはsun-goさんがアコギに持ち替えて「Sugar Palm」。
270v_43月にリリースしたミニ・アルバム『Sugar Palm』に収録された3曲で構成されたステージ。
歌におしゃべりに…アンナちゃんもこのイベントに欠かせない重要な存在であることを印象づけられた。

300v_2ゲスト・コーナー(っていうのかな?)最後の登場は相川七瀬

310v_3七瀬ちゃんも昨年に続いての出演。赤い上下に身をつつみエキサイティングに「Sweet Emotion」を歌う!当然「♪スイ~トエモ~ション」のところは大合唱ね。

320_2七瀬ちゃんも2曲目には3月に発表したシングル曲、「櫻舞い降りる頃、涙色」を熱唱。

330v_2そして、最後を締めくくるのは千里ちゃんが合流しての「夢見る少女じゃいられない」。
ここも大いに盛り上がったよ!

340v_2…ということでゲストの皆さんのステージはすべて終了。明日は最終回。いよいよSHOW-YAの出番だよ~!
350vSHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAL SITE

つづく

(一部敬称略 2014年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影 協力:株式会社マスターワークス  ※記事内に使用している写真は出演者の選択に基づき許可を得て掲載しています。転用・転載は固くお断りします)

2014年6月 4日 (水)

【NAONのYAON 2014】 vol.3 : 中ノ森文子、黒木渚、矢沢洋子、LoVendoЯ、Zwei、稚菜、FLiP、森高千里登場!

『NAONのYAON 2014』レポートの中日、vol.3は中ノ森文子からスタートだ。

10vバンドはCyntiaにMary's BloodのSAKI(ちゃっきー)ちゃんが加わる。使用しているMarshallはJVM210Hと1960A。

20v曲は「Get the Glory」。もうすぐ発売される初シングル。

30vガッツあふれる歌声にステージを駆け巡るハツラツとしたアクション!短いながらもとても存在感のあるパフォーマンスで観客を魅了した。

50v_2それに負けない熱演はギターのちゃっきー!堂に入った演奏で本編でも重要な役割を果たす。
40v文子さんに替わってステージに上がったのは黒木渚

60vなんとマァ、手足が長くてスラッとしてるんでしょう!まるでお人形さんのようだ。そんなルックスとは裏腹に骨のある歌を歌ってくれるからタマらない。

70_2「革命」という歌。スゴイよ、文学的な歌詞が。ショスタコーヴィチの「交響曲第五番」並みの重厚さ。まるで『誕生』の頃の頭脳警察だ。
しつこいようだが、こうした意外性がガールズ・ロックの醍醐味だよね~。それも奇を衒ってないところがカッコいい。

90v_2続いてこのセットで登場したのは矢沢洋子。「Give Me!!!」昨年に続いての登場。

100昨年、初めて観た時、そのストレートなロックっぷりに感銘を受けたが今年も同様。飾らないロック・フィーリングが実にカッコいい!鋼のような圧倒的なステージだ。

110v_2そして、このセッのト最後には恵子さんも加わって、全員で浜田麻里の「Return to myself」をプレイ。この曲、日本のJeff Beck、大槻啓之の作曲だ。
会場は大盛り上がり!

120_2ちゃっきーの素晴らしいプレイにも惜しみない拍手と歓声が送られた。さっき「ちゃっきー、ちゃっきー」と騒いでいたお客さんも大喜びだったハズだ。
80_4ここでバンドは総入れ替わり。LoVendoЯの出番だ。

140_2田中れいな

150岡田万里奈

160v_3ベースはZweiのMegu。ドラムは小林香織。

170v_3昨年も登場したLoVendoЯ。何もロック魂をアッピールすることだけがロックじゃない。このLoVendoЯのガーリーなステージは『NAONのYAON』のとてもいいアクセントになる。

180v_3「BINGO」と「不器用」を歌ったLoVendoЯのふたりに替わって登場したのは…ZweiのAyumu。ガラッと変わってマニッシュなガール・ロック・バンドに早変わり!

210_2ギターはLoVendoЯの宮澤茉凜と魚住有希。

200_3曲は「純情スペクトラ」。カチッとまとまった演奏で否が応にもお客さんをエキサイトさせてしまう!

220_3ここでもう一度フロントが交代。
昨年はオープニング・アクトで登場した稚菜

230v_2前回はピアノの弾き語りだったが、今回のステージはバンドでの演奏となった。
昨年のステージや恵子さんのソロ・ライブでのサポートなどで弾き語る稚菜ちゃんを数回観てきたが、バンドでの演奏を観るのはコレが初めて。

240_3自作の「戦火の詩」がより一層ドラマチックに響く。
「カンボジアに音楽学校を作る」のが夢だという稚菜ちゃん。きっとその夢はかなうことだろう。

250_3本日の出演者中、最南端からの登場は沖縄出身のFLiP

260ボーカルはSachiko。
FLiPは以前にも何回か観たことがあって、ちょっと沖縄っぽい曲がすごく魅力的だと思った。

270v_3今回は「ワンダーランド」と「Raspberry Rhapsody」というストレートなロック・ナンバーをプレイ。4人が一丸となった弾力性に富んだ演奏が見ものだった。

280今回の『NAONのYAON』のヘッド・ライナーとでも呼べる人がステージに上がった。森高千里
バンドも総入れ替え。
あんまりマーブロにはこういうことは書かないようにしているつもりだが、書かないとバカかと思われそうなので書いておくが、どうにもならないくらい可愛い。ビックリしたわ。

290_3「非実力派宣言」と「臭いものにはフタをしろ」と往年の代表曲を熱唱。猛烈に大きな歓声!
曲といい、ステージ・アクションといい、可愛いだけじゃなくてエンタテインメント性がものすごく高いところがあまりにも素敵だ。

300_2そしてミニスカ・ポリスの杏子さんとヒラヒラの衣装で恵子さんが合流。
「この曲を私たちに歌わせるとはいい度胸だ!」とかナントカいいながら「私がおばさんになっても」を大熱演!今回のハイライト・シーンのひとつ。

310でも、ナンダカンダ言って恵子さんの若々しさに一番ビックリするわ!もう雨のことも忘れてた!

320v_2アホほど盛り上がった~!楽しいなったら、楽しいな!

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130_3つづく

(一部敬称略 2014年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影 協力:株式会社マスターワークス  ※記事内に使用している写真は出演者の選択に基づき許可を得て掲載しています。転用・転載は固くお断りします)

2014年6月 3日 (火)

【NAONのYAON 2014】 vol.2 : 中川翔子、D_Drive、Gacharic Spin、Drop、Cyntia登場!

何とかオープニング・アクトの間は天気が持った…と。
さすが恵子さん、強引に力で雨をねじ伏せているとしか思えない!

05恵子さんの開会宣言で『NAONのYAON 2014』がスタート!
30_2これはステージそでに設置されたゴング。
野音は時間の制限が厳しい。MCが長引いて演奏時間が短くなったりしたらマズイからね。
話しが長引かないようにこのゴングでタイム・キープをしようというワケ。「時の番人」としてレスラーの神取忍と春山香代子が待機。
恵子さんの話が長引きだすとゴングが鳴って、時の番人に担がれて舞台から「退場」させられちゃう!

20_2でも、恵子さんのMCはおもしろいからね。話しも聞きたいよね~。
実際、恵子さん担がれて退場させられる場面も!

10_2さぁ、満員の野音のお客さんを前に最初に登場したのは…

40_2中川翔子

50vそしてバックを務める面々…
中村美紀

60_2五十嵐sun-go美貴

70v仙波さとみ

80_3角田mittan美喜

5_img_0049 あ~、このホーム感!
SHOW-YAの4人に加えてD_Driveから…Yuki。

100vChiiko。
こちらもホーム感満点!
D_YAかSHOW-Driveかわからないが、しょっぱなから最高のコンビネーション!

110vステージ上に並んだアンプ類。MarshallはJVMがゾロリとYukiちゃんのTSL100だ。
sun-goさんはいつも通りキャビネット1960BDMをステージ上にセットして、アンプ類はソデに設置した。

120これがsun-goさんのMarshall。おなじみのJVM410Hだ。

130_2いっきなり杏子さん、恵子さんとのコラボ。

140曲は「9 LIVES」。
150v_2シンガー陣も豪華だがギター陣も負けていない。sun-goさんと…
170v_2Yukiちゃんの…
165vスリリングなギターバトル!
1752曲目は「さかさま世界」。
210v安定した演奏を聞かせるさすがのバック陣。
Joni Mitchellで例えれば、さとさんはジャコだ。ジャコったって魚じゃないよ!ジャコ・パストリアスね。

180v_2キャプテンはライル・メイズ。

185vmittanはドン・アライアスか…というのも冗談ではなくて、Joni同様、腕利きたちの演奏をバックに個性的なシンガーのパフォーマンスを味わえるのはとても幸せなことだ。

190も~ちろん、Chiikoちゃんとのツイン・ドラムもバッチリよ。
こういう豪華な共演もこのイベントの大きな魅力のひとつ。それにしてもChiikoちゃん楽しそうだな~!

200_2このふたりの共演も久しぶりだ。(以前の様子はコチラ

220_2演奏もスゴイが、とにかくすさまじいのはしょこたんの破天荒なパワー!夏の野音でやったら卒倒間違いなしのエネルギッシュなパフォーマンス!
160v_2しょこたんのステージ、最後の曲は「Tyrant too young」。

240_2昨年も演奏したハードな火の玉チューン!

250_2しょこたんのたたみ込むような雄叫び、「●▲%&$#でございます~!」とか「お前ら■@*☆か~!」とか…アレたまんないね。カッコいいわ~。
280v_2鉄壁の演奏を披露したD_Drive女子部。

260v_2この世界でも稀なるガールズ・ロックの祭典にふさわしいゴージャスな幕開けとなった。
ここでバック陣が全員ハケる。

270v_2代わっての登場はGacharic Spin

285ココもまたすさまじいパワーだ。遠慮することをまるで知らない強い押し出し感がタマらない!この圧迫感こそロック!

290_2ボーカル&ドラムのはな。

300vFチョッパーKOGA

310v_2TOMO-ZO

320オレオレオナ

330前回はTOMO-ZOちゃんだけの参加だったが今年はバンド全員で登場。その意気込みが目に見えるような立ち回りで2曲を激演した。
もう最近はほとんど新しいギターが欲しいと思わないけど、このギターはいいナァ。だって全部アイスクリームなんだぜ!

340v恵子さんのMCも時間通りにサクサク進む。
そうそう、このイベントでは出てくるたびに変わる恵子さんの衣装も見物なんよ。
ドンドン変えていって最後はSHOW-YAの衣装でしめくくる。カッチョいい~!

346ん~、メッチャ魅力的な声!

345北海道から参加のDrop's。

350_2ルックスからは想像できないロック・ボイスで2曲を演奏。またまた将来が楽しみなガール・バンドが出て来たね。

360v_2次に登場したのは、昨年も出演して大熱演を披露したCyntia。

370v絶好調のCyntia、存在感を倍増させて今年も野音のステージで2曲を演奏し、暴れまくってくれた。

380ステージ狭しとその魅力を振りまいたSAKI。

390ギターはYUI、ベースはAZU。
AZUちゃんとは結構古いつきあいだ。彼女はMarshallのベース・キャビネット、VBC410を使ってくれている。

400ここまでで、チビ~っと水滴が落ちてきたが、雨支度をするほどのものでもなし。恵子さんのパワーがまだまだ雨に勝っている!このままいけばナントカなるかも?!

SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAL SITE

410つづく

(一部敬称略 2014年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影 協力:株式会社マスターワークス  ※記事内に使用している写真は出演者の選択に基づき許可を得て掲載しています。転用・転載は固くお断りします)

2014年6月 2日 (月)

【NAONのYAON 2014】 vol.1 : オープニング・アクト~No Rain! No Rain!

あめあめ ふれふれ かあさんが…
じゃのめで おむかえ うれしいな…

今コレを読んだ人のおそらくほぼ全員がメロディをつけて字面を追ったに違いない。
この「あめふり」という童謡は、もともと北原白秋が子供のために書いた詩で、メロディがなかった。後に中山晋平がメロディを付けて唱歌にしたらしい。
今ではお母さんがみんな外で働いていて、雨が降ろうが雪が降ろうが、傘を片手に学校や幼稚園へ迎えに来てくれることなんてことはなさそうだな。「蛇の目」と言っても意味すらわかるまい。そういえば「共稼ぎ」とか「カギっ子」という言葉もスッカリ聞かなくなった。

(昔の)子供にとってはこんなに楽しそうな「あめふり」だが、今日だけはマジで勘弁してもらいたい。
『NAONのYAON』なのだ。野音なのだ。屋根がないのだ。
昨年は雨とは無縁の快晴でこんな心配はまったくなかった。
野音で一番辛いのは真夏の暑さで、雨さえ降らなければ4~5月が一番いい。
特に5月ともなると木々の新緑が美しく、会場や高層ビルと絶妙なコントラストを生み出し、春の野音ならではの風情を提供してくれる。

今年は事前に何回天気予報をチェックしたことだろう…。週間天気予報では一週間前から完全に雨。それでも、最近は天気予報もハズれることも多いので初めのうちは楽観視していた。

本番の数日前、リハーサル・スタジオで恵子さんにお会いして天気の心配を話すと、いかにも恵子さんらしく、「ダイジョブ、ダイジョブ、アタシが吹っ飛ばしてやるから!」…と頼りになるお言葉。
恵子さんなら本当に雨なんか吹っ飛ばしてくれそうだ。何しろ恵子さんは「雨」より上の「嵐」だからね。

…と「快晴」への期待を寄せつつ、天気予報をチェックし続けると、もはやどうにもならないぐらい「雨」。
本番の前々日、「もうダメだ~!」と観念して雨対策に入った。
野音は傘が禁止されているので、まずはしっかりした雨合羽。大量のタオル。そして、通販でカメラ用のカッパを2枚購入。ビニール袋にチョコッと手を加えて緊急避難的にカメラを濡らさないようにする方法もあるが、何しろ4時間を超す長丁場だ。この日本を代表する名イベントの出演者の熱演を撮り逃すことのないよう万全の態勢で臨もうとしたのだ。コレでよし…と。

さて、お待たせしました!
SHOW-YAが世界に誇る名イベント『NAONのYAON』のようすを昨年同様、今日から5日間にわたってレポートする。

10開場を待つお客さん。

20_3 お世辞にも「いい天気」なんて言えないが、とにかく雨は降っていない!やっぱり恵子さんが雨を吹っ飛ばしてくれたんだな。
それでも今にも泣きだしそうな空。もう少ししたら、空が破けて海がせり上がって来るに決まってる。

30会場の準備は準備万端!

40各方面から寄せられたお祝いの花々。

50ステージのようす。野音とMarshallのコンビネーションは実にシックリくる。子供の時から見慣れた風景だ。

60今回も本編の前にオープニングアクトが付いた。
出演者は野音に先立って4月5日に開催された『Cute Girls Live・ファイナルラウンド
@代官山UNIT~Road to NAONのYAON 2014~』で選出された日本のガールズ・ロックの将来を託された5組のバンド。
昨年はこのオーディション・イベントも取材したが今年はどうしても参加できなかった。だからどんなバンドが出てくるか楽しみだった。

80そして、もうひとつ楽しみだったのはコレ。
オープニング・アクトでNATALのキットが使用されたのだ!素材はメイプル。

90会場はもちろん満員!

110なんたって名イベントだからね。まだ日本に入って来て1年も経っていないのにNATALが使用されるのはありがたことです。『YAONのNATAL』。もう1枚証拠写真を撮っておこう!
前回ここで使ってくれたのはグッドモーニングアメリカのペギちゃんだった。

120v_2トップバッターはMerpeoples
お揃いのこぎれいな白っぽい衣装で気持ちがいいですな~。こういうのは男子バンドには決してマネのできないガール・バンドのひとつの魅力だ。

130シャルロット

140vサヤカ

150vイクコ

160vシオリ

170vバンドのバナーをひるがえして登場したのはCREA。このバナーは「名前だけでも覚えて帰ってください!」ってヤツか?最近この気持ちがよくわかるんよ。
NATALは「ナタル」でも「ネイタル」でもありません。「ナタール」と「タ」にアクセントを置いて呼んでやってね…というヤツだ。

180v
ソリッドなサウンドで会場の雰囲気をガラリと変える!

220 Naki

190vAiko

200ERY
230vMiku

210この後、當山みれいさんがソロで登場して素晴らしい歌とダンスを披露してくれた。

そして、次のバンドはセッティングしている間からもうお客さんが「ちゃっきー、ちゃっきー」と大騒ぎ!

240 Mary's Bloodの登場だ。

250EYE

260vSAKI。この人が「ちゃっきー」だ。

270vRIO
320vMARI

290vMary's BloodはすでにMarshall Blogでも紹介済みなので、マーブロ読者の方においてはご存知の方も多いと思う。

300Mary's Bloodはアメリカのメタル雑誌『REVOLVER』が選んだ「日本の(メンバー全員)ガール・メタル・バンド6選」の一角に食い込んだ。
そして、この初の野音でもその栄誉に恥じない、ノビノビとして素晴らしい演奏を披露してくれた。
280vMARIちゃんのスーパー・テクニックがNATALのいいところを思いっきり引き出してくれたところもうれしい。またスネアがいい音しとるわ~。

330vそれに加えてこのちゃっきーのスリリングなソロ!
これからの活躍がますます楽しみなMary's Bloodなのだ。

2_img_0113 ちゃっきーはこの後、本編でも大活躍することになる。

310vここで恵子さん登場。大歓声。
教室のドアがガラッと開いて担任の先生が入って来た時のように会場が引き締まる。

350恵子さんが直々に『Cute Girls Live』の最優秀バンドを紹介する。

360v浮遊スル猫 (「スル」は半角カタカナが正しいそうです)

370さはら

380vやがわいちる

390vおみ

400vま、だいたい見た感じのサウンド。オリジナリティにあふれていて実によろしいな。

410vAlice Cooperか?Ozziy Osbourneか?この感覚も独特だ。

420vおおよそ(曇ってがいたが…)お天道様の下で飛び跳ねて鑑賞するようなタイプの音楽ではないが、SHOW-YAのおめがねのかなうだけのことはあるポテンシャルの大きなトリオといえる。

430もはや女性だけのバンドが珍しくなくなった昨今、そのシーンを俯瞰してみるに、いくつかのパターンにガール・バンドが収斂されているように思う。それは;

1.メタル系バンド
男性がしなくなった、あるいはできなくなったハード/メタル路線を立派に引き継いでいるバンド。これはひとえにこの種の音楽の花形、リードギターを巧妙に弾く女性が増えたことによるだろう。
ナゼ増えたのか…それはメソッドが確立され、それを伝授する学校が林立したからだと思う。メソッドさえ確立してしまえば、シュレッド系のギターはブルースの ような感情系のギターより格段に取り組みやすい。もちろんネイル・アートはあきらめなければならないが、女性ギタリストの間でも速弾きは珍しくなくなっ た。演者に華があるだけに、この分野はもはや男性バンドよりよっぽど見応えがあるバンドが多くなった。

2. アイドル系バンド
アイドル、コスプレ、アニメ系バンド。これは説明不要だとは思うが、失礼ながら腰を抜かすほど本格的な技量を備えているバンドに出くわすことがある。
というより、「可愛いだけでは許されない」ことは先刻承知で、キチンとした演奏ができて当たり前すぎるレベルに完全に達している。
ファンのノルさまと合わせてショウを観る楽しみは男性バンドには絶対ない楽しいものだ。

3. アングラ系バンド
アングラ系というのかサイケ調というのか、はたまたレトロ趣味とでもいうべきか…。ノイズも含めた独特の世界観を持ったバンド。
このエリアがまたおもしろい。女性の感性を活かしたその独特の世界は、男性天国だったロックの世界から一番遠いところにあるからだ。

その反対にバンドの形態をして、テレビで毒にも薬にもなたないような歌を歌っている連中にガール・バンドがいないのも興味深い。今、女性の方が音楽的に硬派ということがいえるのかもしれない。

このあたりの話し、「男性」とか「女性」とかの別を問うべきではない…などという意見も出てきそうだが、断じて男女の柵を取り除いてはならない。なぜなら、この「本格的なガールズ・バンド」というのは日本独特の文化だからだ。
いずれにしても女性のロックを抜きにして日本のロックは成り立たなくなったということだ。
そのパイオニアの一角、SHOW-YAはやはり偉大なのだ。

…とここまでは雨OK。まったく『ウッドストック』のあのシーンを思い出すよ。「No rain! No rain!」って!
さ、そのガールズ・ロックの祭典の本編の始まりだ~!

440SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YA OFFICIAL SITE

つづく

NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
日本語版は只今準備中です。

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年4月29日 日比谷野外大音楽堂にて撮影)

2014年6月 1日 (日)

速報!マーシャル創立50周年記念コンサート『50 YEARS OF LOUD LIVE』終了!

2012年9月24日 Shige Blog 初出

マーシャル創立50周年記念コンサート『50 YEARS OF LOUD LIVE』が無事にそして華々しく終了した。

前日のリハーサルが延びに延びてホテルに帰ったのはもう真夜中のこと。もうどこのレストランも開いてなくて、仕方なく仲間とハンバーガー屋へトホホ、よりによってハンバーガーか…。今日、昼もハンバーガーだったんだよね…。

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明けてコンサート当日。ここはイギリスか?ってくらいの快晴!音楽の神様がマーシャルの50周年を祝ってこの晴れ空をプレゼントしてくれたとしか思えない!

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ステージの準備が着々と進む。
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これが完成形。
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開場を待つ客席。

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ロビーにはシグネチャー・モデルでマーシャルの歴史をたどるディスプレイがセットされた。ピート・タウンゼンドが一番最初に来ているところが泣かせるじゃないの!
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開場後の外のようす。
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お客さんがジャンジャン入場してきてアッという間に客席が埋まっていく。

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老若男女を問わず、マーシャルロゴシャツを着ている人がなんと多いことよ!

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後は開演を待つだけ!
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50年…一口に言ってもとてつもなく長い道のりだ。それにしもジム、あなたがいないのはさびしい。
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マーシャルを愛するギタリストたちの饗宴で会場は興奮のるつぼと化した。
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まだまだ先だと思っていたのに、この日が来て、アッという間に終わってしまった…さびしいけど、また次の50年への晴れ晴れしいスタートだ。100周年はとても立ち会えない。一生に一度のこの大イベントにスタッフとして、そして、オフィシャル・フォトグラファー参加させてもらえたことを誇りに思うし、心からマーシャルに感謝している。

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今日はここまで。コンサートの本番のようすは言うに及ばず、前日と当日のリハーサルや会場の設営のようすもバッチリ撮影させてもらった。アーティスト写真使用の許可が出て、近いうちに詳細なレポートを掲載できるようになることを願ってやまない。

やっぱりマーシャル最高!
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(2012年9月22日 ロンドン ウェンブリー・アリーナにて撮影)

2014年5月30日 (金)

ZIGGY TOUR 2014~30th NIGHT STAND

『ZIGGY TOUR 2014』の千秋楽。
開演前に会場に流れるBGMは『Rise & Fall of Ziggy Stardust & Spiders From Mars』。
客電が落ちてDavid Bowieの「1984(『Diamond Dogs』収録)」が流れる。

1984年、そういば大学のマスコミ就職セミナーで「1984年」を題材に小論文を書かされたことがあった。オーウェルなんか読んでいるハズもなく、他に書くこともないので、延々とDavid Bowieのことを書いて強引に紙幅を埋めたんだっけ。

2014年、あれからちょうど30年か…。

10_2そう、あれから30年。このツアーはZIGGYの結成30年を記念して敢行された『30th NIGHT STAND』。会場は超~満員のAX!

20_2森重樹一

30v戸城憲夫

40v_2カトウタロウ

50v金川卓矢

70v佐藤達也
60v_2イヤ~、ホントにスゴかった。これぞロックの塊。ロックの「憲法第9条」。それは絶対にみんなで守っていかねばならないもの!

80_2開演前、タロウちゃんから「今日はタップリ演りますよ~」と聞かされていたが、最後までアットいう間だった。

90v_2タロウちゃんのお供はJCM2000 DSL100と1960A。

100vオープニングは「La Vie en Rose」。
こんな豹柄の衣装、これほど似合う人はいまい!

110v次から次へと飛びだす極上のロック・チューン!

120もうMCなんかほとんどなし。

130vツベコベ言ってないで、とにかくロックンロール!もうね、あまりのすさまじさに笑いが止まらんわ!
160こういうロックが本当になくなっちゃったからね。このトラディッショナルでストレートなロックだけが持つ爽快感は筆舌し難い!
180森重さんの背中。「ZIGGY SINCE 1984」だ。

140v全面には「30」のワッペンが!

150vギターを手にした「Stay Gold」では大合唱。
295アコギを手にした(やや)しっとり系の曲がまたよろしいな~。この声だからね~。
105タロウちゃんは前回(2010年)に引き続いての参加だ。
考えてみるとタロウちゃんとは結構いろんな仕事をした。雑誌の取材、テレビ番組の収録、バンド・コンテストの審査員、そしてMarshallのクリニック…タロウちゃんのまわりはいつもロックであふれている。

170まるでZIGGYの身体の一部のように溶け込んでいる。タロウちゃんのロック魂がZIGGYのそれと完全にマッチしているからに違いない。

290vそのギター族が持つピュアなロック魂はMarshallによって具現化されるのだ。

280森重さんもタロウちゃんのロック・ギターに全幅の信頼を寄せていることがわかる。

190憲夫さんのパワフルなふるまいがまた素晴らしい。コレもロック。

200それにしても次から次へと出てくる極上のロック・ナンバー!

220vこれだけの激しい曲を息をひとつも切らさず楽々と歌い続けることができるシンガーは他にいないだろうな~。

210それに応えるバック陣も大激演だ。

230v佐藤さんなんかイスに座っているより、飛び跳ねているか、イスか鍵盤の上に乗っかっている方が長かったのでは?

240vこのバンドのドラムは大変だ。アップテンポの曲を叩きっぱなし、打ちっぱなし。ただの一か所も気を休めるとことがない!この痛快なドライブ感は金川さんのドラムによるところも大きい。

250そして入魂のドラム・ソロ!

260vこれまた何回か書いたことがあるけど、かつてスティーヴ・ガッドは「ビッグ・バンドでフランク・シナトラのバックを務めるのが夢」と言っていたことがあった。
器楽演奏には超絶技巧でソロをキメる快感があるが、素晴らしいシンガーのバックを務めるという幸せもある。

270自分のギターに森重さんが声を載せてくれる…なんて気持ちいいだろうな~。

320v_2本編後半にはゲストで武田真治も登場。

322森重さんとガップリ四つに組んで豪快なブロウをキメてくれた。ストレートなロックンロールにはサキソフォンの音色が良く似合う。

325v猛然と、そして悠然とシャウトし続ける森重さん。

330合い方の憲夫さんもエネルギッシュな低音を注ぎ込みバンドをドライブさせた。
31026曲…ほとんどMCなしに突っ走った本編。あまりにもい素晴らしいパフォーマンスだった!

340そして、アンコール。

350_21回目はアコースティック・セットで4曲を披露。

360_2当然コレでコンサートが終わるワケもなく、一旦ステージをを降りた後、ダブル・アンコール。

370vここでも惜しみなくジャンジャン曲が繰り出してくる!このコンサート果たして終わりが来るのだろうか?!

380アンコールではVに持ち替えたタロウちゃん。

390vそして、武田さんも合流!

394またまた豪快なブロウ!

395vもうどこまで盛り上がるかわかない灼熱のステージ!

396 舞台から飛び降りでお客さん気分で参加する武田さん!武田さん、ZIGGY大好きなんだね。メッチャうれしそう!

397v…と、どんなに楽しい時でも終わりは来るもの。2回目のアンコールでも4曲を演奏して〆て34曲。ホントにアッという間だった。

ここで話しは冒頭に戻って…1984年、実は私は当時ロックをまったく聴いておらず、ジャズとFrank Zappaしか聴いていなかった。パンク/ニューウェイヴ、テクノあたりが出て来てからというもの、ロックに興味が失せてしまったからだ。
したがって、テレビで「GLORIA」を歌うZIGGY以外の姿は見たことも聴いたこともなかった。

それが2010年、親友のタロウちゃんがZIGGYのツアーに参加するというので、お誘いを受けてMarshall Blogの取材をさせてもらった。会場はZEPP TOKYO。
アタシャね、愕然としましたよ、そのカッコよさに!そして後悔…もっと早く見ておけばヨカッタ…と。
だから今回もタロウちゃんが参加すると聞いて狂喜乱舞!イの一番で取材を申し入れたのであった。
期待を決して裏切ることのない、前回にも増したエネルギッシュな演奏。前半のたたみかけるような展開には鳥肌と笑いが止まらなかった。人間、あんまりすごいものを見ると笑いが出てくるものである。

「職業は?」と訊かれて、「アーティスト」なんて絶対に答えて欲しくない。きっと「ロックンローラー」と答えてくれるであろう5人による「ロックかくあるべし」のい一夜だった。

客出しのBGMはLeo Sayerの「The Show Must Go On」。そう、この素晴らしいロック・ショウを終わらせてはならない!
タロウちゃん、次回もよろしく!

※Leo Sayerはイギリスのシンガーソングライター。この「The Show Must Go On」が収録されている『Silverbird』ではRuss Ballardがギターを弾いていて、ドラムはMichael Giles。名盤。
70年代には相当人気があった人で、どのアルバムもすごいミュージシャンが参加してバックを努めている。1978年の『Leo Sayer』ではJeff Prcaroを含むTOTOの面々他、もう笑うしかないメンバーが集まっており、まるで「スタジオ・ミュージシャンまつり」の様相を示している。しかし、内容はおだやかで「オレが、オレが」という箇所がまったくない。昔のスタジオ・ミュージシャンは本当に楽器がうまかったことを思わせる。興味のある方はどうぞ。

400vZIGGYの詳しい情報はコチラ⇒ROCK GUILD公式ウェブサイト

410v(一部敬称略 2014年4月27日 渋谷AXにて撮影)

2014年5月29日 (木)

リムキャット presents 「foot print」

「Footprints」といえばブルース・ワルツの名曲…Wayne Shorter。ん~、好き好き『Miles Smiles』!さらにギター弾きの私としてはPat Martinoもグっとくる。

…などと言うこととは全く関係なく「foot print」というイベントが開催された。
先日紹介したリムキャットがデモCDをリリースした記念として企画した若手バンドが集まったコンサートだ。

10

リムキャットはそのデモCDのリード・チューン「眠らない猫」のプロモーション・ビデオでもMarshall、NATAL、EDENを使用している。そして、このコンサートはその再現となった。

20 リムキャットの呼びかけで集まったのは全部で6バンド。その内の4バンドを紹介する。
まずはInsane。

Rc_img_0322 下北沢を中心に活動している5人組。「ピアノエモバンド」を標榜している。
ボーカルの庄司健太郎の大熱演が印象的だったが、一心不乱に鍵盤を叩く福田沙彩もカッコよかった。
このバンド、プロフィールを見るとメンバー全員がちゃんと名字と名前が漢字表記されている。最近は読み方さえ分からない芸名を付けているバンドが多い中、実に新鮮!

40vInsaneの詳しい情報はコチラ⇒Insane Official Web Site

35次に登場したのはFarEastMaze。

50このバンドのドラマーから話しを聴いたところ、彼らの取り組んでいる音楽のジャンルは「EDM」だという。「EDM」?
もう、言葉が通じないよ。エモバンド?「江守さん」か「江本さん」のバンドかと思うじゃない?
EDMとは「Electronic Dance Music」だそうだ。あら?案外普通なのね。「DHC」みたいな…。
「DHC」さんは「大学翻訳センター」の頭文字を取っている。
なるほど、いかにも若者が身体を動かしたくなるような音楽なワケだ←メッチャ、ジジイのコメントやね~。

60vこれは昨年12月にリリースしたアルバム、『Plug-in』。

FarEastMazeの詳しい情報はコチラ⇒FarEastMaze Official Web Site

Fem らしさの逢りか

70maiのボーカルを中心に広がる躍動感あふれる音世界。

80緩急自在なレパートリーが魅力だ。
残念ながらこの日を最後にギターとベースが脱退してしまった。

90v新メンバーを見つけて元気に活動を続けてもらいたい。

らしさの逢りかの詳しい情報はコチラ⇒らしさの逢りかオフィシャルウェブサイト

100最後に登場したのはこの日のホスト、リムキャット。

300クマ

310v

320vサトウケイタ

330vまぁ

340vこれがそのデモCD『Cat on the rim』。
スリーヴにはまぁちゃんと一緒にNATALのキットがバッチリと写っている。

Rmcd_2実はこの日、ひとバンド病欠が出て、リムキャットはその穴を埋めるべく、最初と最後に2回登場して堂々たる演奏を披露した。

350ベース・アンプはEDEN WT-800とD410XSTのスタック。やっぱりこの驚異的な音抜けは老若男女を問わずどんな音楽にもマッチするね。

360Auto-tuneを駆使した独特の世界。
クマと栞のツイン・ボーカルがライブでも炸裂した。

370ますますの活躍を期待している。

380vリムキャットの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャル・ウェブサイト

390おかげさまでここでもNATALは好評でした!

NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
日本語版は只今準備中です。

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年4月23日 TSUTAYA O-CRESTにて撮影)

2014年5月27日 (火)

手数セッション+五星旗3rd~ツアーファイナル<後編>

コンサートは後半に入る。手数セッションの出番だ。

300_2まずは、ほーじんさんが登場してひとワザ披露。ク~、コレコレ、タマランわ~!
500v先回書いた通り、今日は無礼講のファンキーさん一家のお祭りだ。誰が何をするんだかまったくわからない!

320…ということでいきなり「変形手数セッション」!
人の迷惑省みず、やって来たのはファンキーさん。

330きっとブったまげるほどのパワーで「えらいこっちゃ」!

340vそして、孝三さんがステージに上がってノーマル状態に…。

350江川ほーじん

420v田川ヒロアキ

370菅沼孝三

380これが手数セッション。

390相変わらず密度の濃い演奏で、テクニックのぶつかり合いを堪能させてくれる。そのサマはルール無用の真剣勝負。油断をするとバッサリやられるぞ!
440ヒロアキくんはキーボードを兼務。身に付けているのは似顔絵をあしらった本人お気に入りのオリジナルTシャツ。販売もしているが、ファン・クラブに加入するともらえるよ。

410v「料理は格闘技だ!」とか「将棋は頭脳の格闘技だ!」とかよく言うじゃない?何でも格闘技にしちゃうヤツ。この表現は好きじゃない。「柔道は畳の上の格闘技だ!」みたいな…あ、コレは合ってるわ…。
でもね、この手数セッションの演奏だけは、コレが当てはまるね。「手数セッションは器楽演奏の格闘技だ!」って。
え、コレ前にも書いた?書いてない?
ん~、最近もの忘れが激しくてね~。それこそ「もの忘れは脳ミソとの格闘技」なのよ。只今全敗中!

450今度はピアノで進藤さんが合流。

460ヒロアキくんとのスリリングな掛け合いなんかもするんだけど…

470人が真剣に弾いてりゃ、両側から鍵盤を持ち上げて…。(ほーじんさんが片側をつかんだ瞬間、ものスゴイ速さでファンキーさんが客席から飛び出して来た!そして、ピアノの反対側を手にして見事にほーじんさんをアシストした)

480こんな感じ。ほーじんさんのうれしそうな顔!
こんなことする必要まったくないんだけど、初めて見た!それでもめげずに真剣に弾ききる進藤さんも最高に愉快だ!

490フザけるところは徹底してフザける…真剣にやるところは真剣にやる!これがほーじん流!
310_2トーク・ボックスも駆使した超絶ソロ!また、その使い方が極上!

430今日も鳥肌が立った!Yesのコンサートのように各人の単独ソロも手数セッションの大きな見どころだ。

510v孝三さんのソロ。ここ10年チョットの間に一体何回観ただろうか?しか~し。いくら観てもまったく飽きることがない!

520vこんなドラム・ソロができるのは世界でも孝三さんだけだろう。
もちろんディジュリドゥ、ケロミンもバリバリに登場した。

525もちろんヒロアキくんのア・カペラ・ギター・ソロも。
ほーじんさんのおかげでメンテナンスが行き届いたJMD501がパワー全開!

530いつもの通り、いくつかのパートに分かれて構成されたソロ。最近は三味線まで出て来るからね。

400おーっと!今度はベース!

540コレがまたほーじんさんに立派に対抗できるような目の覚めるスラッピング!ちゃんと左手が逆手なところもスゴイ!

550vフロントのふたりはいつも楽しそう!

560それを猛然とバックアップする孝三さんも楽しそうなのだ!
570
これまた今日ならではの取り合わせ…手数星旗。

580このふたりはよく顔を合わせているが、違うバンドからの参加は珍しい。イヤ、八王子以外では珍しい?

590ファンキーさん、最後の壮絶なプレイ!

600vほーじんさんと仮谷さんの低音対決!

610仮谷さん、渾身のスラッピング!

620アンコールではスペシャル・ゲストで二井原実がビールを片手に飛び入り出演!

630オープニング・アクトを務めてくれた(ファンキーさんが2日前に知り合った)マレーシアのESTRANGEDの面々もステージに上がった。

640二井原さんのひと叫びで会場のステージの雰囲気が変わっちゃう!

650vみんな楽しそう!お客さんも大層よろこんでいた。

660「世界の二井原」と共演してご満悦のRich!

670しかし、ESTRANGEDの連中もビックリしたろうな~。このコンサート、ヘタをすると演奏よりも笑わせている部分の方が多いんだから!ESTRANGEDも今度来日する時はすっかりコミックバンドになってたりして…。

690最近は実にイヤな政治の話しばかりで気が滅入るが、こういう楽しいコンサートはそれを忘れさせてくれる。
「平和」でなければ、音楽なんて到底できないのですぞ!マーブロだって書けなくなっちゃう。
ファンキーさんが平和のシンボルに見えてきたわ!

ファンキー末吉の詳しい情報はコチラ⇒亜洲鼓王Funky末吉的家頁

700v今回のコンサート登場した弊社製品は、Marshall JVM210H+1960A、JMD501、そしてEDEN WT-800とD410XSTでした。

手数セッション+五星旗3rd~ツアーファイナル<前編>はコチラ

710v(一部敬称略 2014年4月19日 吉祥寺ROCK JOINT GBにて撮影)

2014年5月26日 (月)

手数セッション+五星旗3rd~ツアーファイナル<前編>

「今日は最高におもしろいよ~」…と開演前のファンキーさん。
イヤ~、そのお言葉通り、本当に楽しいコンサートだった。
ファンキーさん率いる五星旗3rdと手数セッションのダブル・ヘッドライナー…というよりファンキー一家の「音楽大宴会」とでもいうべき音楽バラエティ・コンサート。

10まずはファンキーさんが登場してごあいさつ。
…というのはこのコンサート、急遽オープニング・アクトが登場することになった。そのことについてファンキーさんが説明する。
登場するバンドはESTRANGED(エストレンジド)。マレーシアで人気の実力派バンドだ。
その彼らが自腹で日本国内をツアーしていて、ファンキーさんと飲み屋で出くわした。
「ナニ、自腹でツアーをやっている?明後日がオフならウチのコンサートに出て宣伝すればいい!」と約束したのがたったの2日前。
それで本当に出演しちゃった!呼ぶ方も呼ぶ方だけど、本当に出ちゃう方も出ちゃう方だ!
ここは長年培ったファンキーさん一流の音楽国際交流術というところだろう。音楽って素晴らしい!…といいたいところだが、実はファンキーさん、「シメシメ、ここで彼らによくしておけば、マレーシアに呼ばれるに違いない」というのが本当の狙い?
「ワシらがマレーシアに行かれるように、盛り上げて気分よくしてあげてよ~!」
…と完璧な前説なのであった。
それにしても飛行機はどこへ行ったんだ?

20そして、ESTRANGEDが登場。
バンドは2001年、クアラルンプールで結成された。名前はGUNS N'ROSESの曲名から付けられたという。

30ツアーのチラシとCD。
CDは左上から時計回りに『GREATEST HITS (2014)』、裸のおじいさんのが『Remain Unknown (2008)』、そして、昨年リリースした『Anugerah Hidup』。CDの即売も好評だった。

Img_0003 ボーカルのRich。

40vリズム・ギターのDin。

50vリード・ギターはHanafi。

60vドラムのAndy。

80vESTRANGEDは以上の4人でベースはサポートのようだ。

70v演奏はパワフルにしてメロディアスなオルタナ系のサウンド。
これはマレー語っていうのかな?音が柔らかく、8ビートに乗りやすそうな言葉だ。

90DinはJVM210Hと1960Aを使用。

110vとてもみずみずしい演奏でファンキーさんが出演を依頼したのもうなずける。
東京での3公演の他、大阪と名古屋で演奏してその名を轟かせて行った。

100ESTRANGEDの詳しい情報はコチラ⇒ESTRANGED Official Website

120さて、場面は一転する。
いきなり演奏には入らない。手数と五星旗、どちらが先にステージに上がるかさえ決まっていない。
そこで、まずは登場の順番を決める勝負が行われた。「勝負」といっても取っ組み合いでもジャンケンでもない。
それぞれのメンバーがひとりずつステージに上がりどちらが面白い話をするか…という勝負。三回戦で勝ったチーム(?)が先に演奏できるというルール。
一回目の対戦は、手数から孝三さんと五星旗からギターの岡崎猛さん。
孝三さんは演奏中にスティックを飛ばしたという話し。
一方、岡崎さんは最近もの忘れが激しくて、パソコンで何かを検索していても、途中で何を検索しているかがわからなくなってしまう…という話し。
この勝負、どちらが「おもしろい」かではなくて、どちらが「みじめ」かという基準に変わり岡崎さんの勝利。

130つづいては、仮谷さんとヒロアキくんの話し。コレもおもしろかったな~。笑ったわ~。
仮谷さんはウォシュレットのシャワーが必ず右に当たるという話しから始まった。
そして大爆笑だったのが、ツアー中、ヒロアキくんを前に立たせて、「あ~って言って」、「あ~って言って」と岡崎さんがヒロアキくんをチューナー代わりに使っていた。(この光景を想像するだけで死ぬほど面白い!)ヒロアキくんは絶対音感を持っているからね。
それでもチューニングが合わない…ということで岡崎さんがヒロアキ君にギターを見てもらうと(ここもスゴイ!)、5弦と6弦が逆に張ってあったという。

140ヒロアキくんはファンキーさんネタで勝負したが、仮谷さんの自分がらみのネタに勝てず、手数2連敗。五星旗チームの勝利!
負けた方が先に演奏するのが普通のような気もするが、そこはファンキー流、先にさっさと自分たちの仕事を片付けて、あとはビール片手に楽しんじゃおう!ということなのね?

150…ということで五星旗3rdが登場した。

160親方、ファンキー末吉。

170v二胡に海みのり

180vギターが先ほど話題になった岡崎猛。

190vピアノが進藤陽悟

200vベースは仮谷克之

2t_img_0108 1998年にジャズと中国民族音楽との融合を目指して結成されたバンドが五星旗。
二胡奏者が今のみのりさんで三代目になるので「五星旗3rd」として活動している。このバンド名の元ネタはみなさんのご想像にお任せする。

210深みのある二胡独特の音色とメロディをフィーチュアしたサウンドは実に心地よい。

220v五星旗の曲はNHK教育の『中国語講座』のテーマ・ソングになっているほどポピュラーなもの。道理でどこかで聴いたことのあるような感じがするワケだ。

225それと、やはり日本人はバイオリンのような擦弦楽器が好きなんだよね。
題材はファンキーさんが書く良質なメロディなのだから悪かろうハズがない。

230孝三さんが加わって…

250vファンキーさんとのツイン・ドラムとなる!

270vさらにヒロアキくんも参加。

240五星旗と手数セッション…皆さんもよくご存じの通り、今日のメンバーはファンキーさんを中心にあちこちで交流があり、バンドは2つに分かれていても完全にひとつのファミリーなのだ。
要するにこのツアーは家族旅行みたいなもので、全編「♪誰が入って来てもいいさ~(四人囃子~パリ野郎ジャマイカへ飛ぶ~より)」状態なのだ。

すなわち、冒頭にどちらが先に演奏するか…を決めたりはしたものの、そんなのカンケーねぇ、全体がひとつのバンドのような展開なのよ。
だからおもしろくないワケがない!ナニが起こるかわからない!

260ゴキゲンなサウンドでゴキゲンにプレイする仮谷さん。

280v…というのも今日の仮谷さん、EDENなのだ。
フラッグ・シップ・モデル、WT-800とD410XSTの組み合わせ。

285抜群に抜けるベース・トーンで仮谷さんのダイナミックなプレイを余すところなく忠実にアンプリファイした。

286五星旗は昨年9月に発表したセルフ・カバー・アルバムからのほとんどを演奏。

5cd 宴はまだまだ続く!

ファンキー末吉の詳しい情報はコチラ⇒亜洲鼓王Funky末吉的家頁

290<後編につづく>
(一部敬称略 2014年4月19日 吉祥寺ROCK JOINT GBにて撮影)

2014年5月23日 (金)

REAL THING~THE DYNAMITE JAM登場

『REAL THING』と冠されたイベントに登場した4人、THE DYNAMITE JAM。
「ダイナマイト」といえばサミー・デイヴィスJr.だ。「コンコンチキ、コンチキ…ダイナマイト!」というウイスキーのコマーシャルが、子供だった我々にも最高にカッコよかった。(サミーの話はまたいつか他の機会に詳しく登場させちゃうよ)

05こっちのダイナマイトもサミーに勝るとも劣らない筋金入りのジャパニーズ・ハード・ロックを聴かせてくれる。
まさに「桜級」のダイナマイトだ。

ちなみに昔、ダイナマイトには桜とか松とか竹とかいうグレードがあったらしい。含有されているニトログリセリンの分量によってグレードが分けられる。
で、以前にも書いたことがあったかもしれないが、このダイナマイトという代物、食べられるらしいのだ。
昔、山奥の飯場では薄切りにした(当然取扱い注意!)ダイナマイトを肴に酒を飲んだという話しを聞いたことがある。分野は違えど実際に発破の仕事に携わる人から聞いたのであながちウソではあるまい。
味は甘いのだそうだ。
そして、グレードによっておいしさも異なり、やはり「桜」が一番おいしいらしい。

ダイナマイトといえば、よく連想されるのがトンネルの貫通シーン。私は2回ほど貫通式に出席したことがあるが、長野道の太郎山トンネルの時は結構感動的だったな。
アレは本当にその場の発破で貫通させるワケではなくて、予めもう貫通させておいて、儀式的に発破作業をする。さもないと危なくてしょうがないからね。
貫通させた後、こっち側と向こう側の工事責任者が握手する瞬間はなかなか感動的だ。


過去トンネルの工事現場は女性は立ち入り禁止だった。
よく「山の神様は女性で、女性が現場に入るとヤキモチを焼いて落盤事故を起こさせる」と言われるが、どうもコレは誤りらしい。ただの迷信。
従来のトンネルの工法では、「支保工」という木の角材を組んで、掘った箇所を補強しながら掘り進んでいく。
そして、不幸なことに山が緩んで支保工に過度な負担がかかりだすと、角材はきしみ出してノイズを発生する。そのノイズが女性の声に近いのだそうだ。
現場に女性が入ってしゃべったりすると、支保工がきしむ音と女性の声が混同して落盤の兆候がキャッチできなくなってしまう。だから女性の立ち入りを禁止したのだそうだ。

話しはかなり反れたが、「桜」級のロック・パフォーマンスを見せてくれるのがTHE DYNAMITE JAM。
ここなら落盤の心配もないし、思い切り騒いで楽しめる!

10吉越由美
240v臼井OZMA孝文

40v福島克彦

50v山口PON昌人

60v下は4月18日、すなわちこのレポートのライブ当日から発売となった3曲入りのミニ・アルバム『Violent Delusion』。
「急げ、急げ!!」…導火線に火のついたダイナマイトを積んだトラックがハートにまっしぐら…というジャケット。このバンドのイメージをよく表したデザインだ。
ライブ会場での限定販売。

70cdショウはイキのいいゴキゲンなヘヴィ・チューンが満載!

80実力派のミュージシャンが揃っているだけに見応え十分!

90v華麗なテクニックできらびやかなソロを展開する福島さん。

100v鋼の重低音と派手なアクションでバンドをプッシュするOZMAさん。

110説明不要のPONさん!シャツとドラム・キットのMarshall固め!

120vアルバムのリード・チューン「妄想が暴走」でスタート。
「妄想が暴走」か…オレのことだな。でも最近は妄想の機会も減ったな。コレも歳のせいか…。

130このバンドも見ていて実に楽しそうだ。自身タップリで、も~演奏するのが楽しくて、うれしくて…こういうバンドはやっぱり観ている方も楽しい。

140福島さんも夜叉時代からの長い付き合いだ。昔は雑誌の仕事なんかでもよくご一緒していただいた。根っからのMarshallistだ。

150この人にもある種の「ギター道」みたいなものを感じていて、いつもストイックな姿勢で演奏に臨む姿が素晴らしいと思っている。

160vこの日もJCM2000 DSL100を用いてエモーショナルかつスリリングなプレイで楽しませてくれた。

170いつもはアッシュのNATALを使用しているPONさん。今日はメイプルのキットでゴージャスに暴れる。

170v材は変わってもPONグルーブは変わらず。ストレートアヘッドなロック・ドラミングがひたすら気持ちいい。「NATAL猛打賞」を差し上げたい!

180問答無用のスーパー・プレイにはルックス、サウンド、ともにNATALがよく似合う。
※NATALは「ナタール」と「タ」にアクセントを置いて読んでください。「ナタル」でも「ネイタル」でもありませんのでひとつよろしくです。

190vOZMAさんとPONさんのコンビネーションがすさまじいエネルギーをクリエイトする。
実はOZMAさん、この日体調がかなり悪かった。このお仕事、こういう時はツライよね~。何せそう簡単には替えがきかない。「ツライ」と言ったところでやり遂げて当たり前。「体調を崩す自分が悪い」と言われるのにキマってる。
立っているのも難儀なぐらいなのに、具合の悪いそぶりを見せず始終ニコニコされていた。プロ根性を見た気がした。

200vこの強靭なリズム隊がTHE DYNAMITE JAMの下地を作っているワケだ。

210その3人のスーパー・プレイに乗っかる由美さんがまたスゴイ!
キュートなルックスやしゃべり声にダマされてはイケない。

220ド迫力の歌声とハチ切れんばかりのエキサイトメント。それがどこまでヒートアップするのかわからない!
30まさにこの人が「ダイナマイト」!サミー・デイヴィスJr.もビックリだ!

230vCDのPRもバッチリ!売り上げも好調!

250演奏するのは、疾走感に満ちたピュアなハード・ロック・チューンばかり。

260「Help Me Out」や「Cocolo」等、THE DYNAMITE JAMのスタンダード・ナンバーが続く。

270観客をあおるPONさん。PONさんのハイ・テンションはロックそのものだ。一緒にいるだけでロックを聴いているような気分になる!

280v終盤に演奏した同じくアルバムに収録されている「最たる私」なんて実に素晴らしい。
カラッとしたアメリカン・ロック調のヘヴィ・チューンだ。この際、私は完全にプリティッシュ派だが、イギリスでもアメリカでも何でもいい。日本にこういうシッカリとしたロックがあることがうれしいのだ。

290v6月には関西方面のツアーが予定されているので、西の方の方はお見逃しなく!

300THE DYNAMITE JAMの詳しい情報はコチラ⇒DREAM NETWORKS公式ウェブサイト

310NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
日本語版は只今準備中です。

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年4月18日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2014年5月21日 (水)

摩天楼オペラ~journey to HEAVEN Tour

紗幕に映し出されるバンド・メンバーの影…

10_2摩天楼オペラ『journey to HEAVEN Tour』のツアー・ファイナルのオープニングだ。

20苑 ~sono~

30vAnzi ~anzi~

40彩雨 ~ayame~

50v燿 ~yo~

60v悠 ~yu~

310いつもの5人による壮大なロック・ショウがスタートした。

801曲目はド派手なアップ・テンポの「天国の扉」。

90始めは帽子をかぶって登場した苑だが、早くも2曲目の「Plastic Lover」で脱ぎ捨てる激唱!

100v3曲目は「Psychic Paradise」。
ここで観客は全員頭フリフリ。

110いつも通りMarshall Full Stackを背にanziも派手なアクションで観客の歓声に応える。

120息もつかせぬ急速調を3曲。もう圧巻!

125この公演はツアーの最終日になる予定であったが、一公演がこの日の後に延期となってしまったため、実際には最後から2番目のコンサートとなってしまった。
今月末で閉鎖してしまうAX。今日のコンサートはオペラ―にとってはとてもいい思い出になるでろう。

130_2ガッチリとフランジャーを利かせたイントロ。

140v4曲目は「RUSH!」これまた猛烈なアンプテンポ!ここら辺で休みたいところだが、摩天楼はそんなことはしない。お構いなしにドンドンヒートアップしていく。

150vメンバーも上下入り乱れてのハデなアクション!(写真では入り乱れていませんが…)

160早くもanziの背弾きが飛び出す!

170v続けざまに「落とし穴のそこはこんな世界」。またまた興奮のスピード・チューン!

180昨年のMarshall社の社長を囲んだパーティの時も真っ先に駆けつけてくれたすanzi。彼とのつきあいもそう短くはないし、Marshall Blogで何回も紹介していることが示す通り、摩天楼のステージはもう何回も拝見しているが、ここまで激しいという印象はなかったぞ。
240この曲はバッキングのおもしろいアレンジに耳を奪われるが、何といってもanziの激情ソロが素晴らしい。

220v6曲目は「AGE」。猛ダッシュがまだ続く!
うれしいね~、アタシャ、この歳になってもシットリ大人しいバラードなんぞよりも、相変わらずハデでハードなアップ・テンポが好きでしてね。ドンドンやってくれい!

190v一糸乱れぬリズム隊も猛プッシュも素晴らしい!

200v完全復調となった悠。演奏することの楽しさを実感しているような軽やかな動きだ。

210やはりこういう激しいロックのステージにはMarshall Wallがどうしても必要だ。演奏に応じた空気を作ってくれる。そう、この壁は「ロックの空気清浄器」なのだ。その性能は最高で、他の清浄機では絶対に作れないロックの空気を送り出してくれる。だから、anziの周りにはいつも澄んだロックの空気が充満している。

230MCを挟んで「Merry Drinker」。ここでようやくミディアム・テンポの曲が登場した。それでもヘヴィ。
ワウを大胆に使ったソロが実にいいね!

270v先述の通り、比較的早い時期(DELUHIと回っていた時分)から見続けている摩天楼オペラだが、大きく変化したことがある。
それは男性客の増加だ。
バンドの性質上、どうしても女性客が多いのは当然のことだと思う。以前は観客のほとんどすべてが女性客だった。しかし、今は大分がようすが変わり、驚くほど多数の男性の姿を客席でみかけるようになった。
さっきから書いているように、アップ・テンポのハードな曲のフィーチュアと比例しているのであろうか?絶対そういう気がするな~。
かく言う私も以前よりずっと大きな魅力をこのバンドに感じている。つまり、「ロック」なのだ。

250ここでドラム・ソロ。以前にも増したパワーが全開!

70vボーカルとキーボードのデュオ「DRACULA」。
320vそして、キーボードでつないで次の場面に展開する。こうした構成がショウ全体の中のひとつのアクセントとなってまたよい効果を生み出す。

290「Innovational Symphonia」でまたブっちぎる!

280vここからも本編のクロージングに向けてまたすさまじい攻めのステージが展開する。

300v「蜘蛛の糸」。新曲にもかかわらずエライ盛り上がりよう!
340「Adult Children」
370v「IMPERIAL RIOT」
380vそして「ANOMIE」。

330vここで唯一のバラード、「Orb。」

260v本編最後はドラマチックに「喝采と激情のグロリア」。
390vまさに激情と喝采のステージを展開した摩天楼オペラ。ここまで来るともはや発されるべき言葉は「感動」だ。
400vanziのソロはメロディアスの極致!
全編を通じて、テクニックに埋没しない音楽に重点を置いた密度の濃いギター・ソロが素晴らしかった!
410「♪ここで生まれて ここで命をおとすの」
激増した男性客の野太い声が混じり合唱のパートがさらに感動的に響くぞ!
まさに「摩天楼賛歌」!
350盛り上がりにまり上がる客席。5人の大熱演にみんな大満足のようすだ!

1mo_img_0240アンコールは1回だけ。3曲。これも摩天楼流。昔のバンドはみんなこうだった。
何回も出て来ていつまでも演らない!
それとアンコールの時はダラダラしゃべらない。「アンコールありがとう!それではもう3曲聴いてください」…これでいい。これが正しいステージ・マナーだ。ブライアン・エプスタインが最近のバンドを見ていたらどう指導するだろうか?
そもそも上演時間が長すぎるって!2時間で十分。摩天楼はそのあたりもチャンと計算に入れているようだ。
416アンコールは「INDEPENDENT」、「CAMEL」、「GLORIA」の3曲。
420私も約40年の間に数えきれないほどのロック・コンサートに接してきてそれなりの経験を積んでいるつもりだが、このバンドのショウは「ああしたらいいのにな~」とか「アソコはこうするべきだと思う」とかいう部分がほとんどないんだよね。自分たちの音楽や自分たち自身をすごく大切にしている印象をいつも強く受ける。
もちろん私の好みに則しての話だが、実に好感の持てるパーフォーマンスで、ロック・コンサートとして最上級のエンタテインメントだと私は評価している。
Marshall Blogを見て、試しにコンサートに行って、その結果が大満足…なんてことになれば私は言うことなし!

7月には6枚目のシングルをリリース。10月には日比谷野音公演とアグレッシブな活動を続ける摩天楼オペラから目が離せない。

430摩天楼オペラの詳しい情報はコチラ⇒摩天楼オペラOFFICICAL SITE

440v(一部敬称略 2014年4月10日 渋谷AXにて撮影)

2014年5月20日 (火)

SKID ROW ~UNITED WORLD REBELLION TOUR~

私なんかの世代だと「Skid Row」といえば、Gary Mooreが在籍していたアイルランドのSkid Rowをまず思い浮かべちゃうんだよね。『Skid』と『34 Hours』しか持ってないけどね。どちらも荒削りなGaryが素晴らしい。
調べてみるとこのバンド、Paul Chapmanがいたんだね。UFOの2回目の来日時、ドタキャンしたMichael Schenkerの後任として来たギタリスト。サンプラで見たな~。
あの時はガックリ来たけど、その後頻繁に来日するSchenkerよりよっぽどレアで見ておいてよかったかも。

…といきなり話は脱線したが、アメリカのSKID ROW、19年ぶりの来日だそうだ。

10_2『Room Full of Mirrors(鏡張りの部屋:株式会社ブルース・インターアクションズ社刊)』というJimi Hendrixの有名な伝記があるが、ジミのシアトル時代のパートで「skid row」という言葉がしきりに出てくる。
「skid road」という言葉は「skid row」と同意で、「安ホテルや安ホテルが立ち並ぶうらぶれた通り」という意味。この「skid road」という言葉が最初に使われたのは1800年代の中頃のシアトルでだったらしい。

10c.c.の大ヒット曲、「Wall Street Shuffle」は金をテーマにした曲で、歌詞の中にGreenbacks、Buck(ドル)、Sterling(ポンド)、Yen(円)などの貨幣名が出て来て、「skid row」という言葉も出てくる。
「ウォール・ストリートではクールにキメろ。もししくじったらダウ・ジョーンズ(『ウォール・ストリート・ジャーナル』の発行元)は乞食は相手にしないぞ。さもないとスキッド・ロウで一文無しだぞ!」みたいな…。
あ、ちなみに現地イギリスではポンドのことを「quid」などと呼びます。ペンスはただの「p」。

20_2以上が「Skid Row」で知っていること…そんなだからレパートリーなど1曲も知らなんだが、コンサートは猛烈ににぎやかなロック・ショウで、とにかくロックの楽しさを満喫した。

30来日メンバーは;
Johnny Solinger(vo)

2sr_img_0105Snake(g)
50v_2Scotti Hill(g)

40v_2Rachel Bolan(b)

60v_2Rob Hammersmith(ds)

70v_2サポート・アクトのEARTHSHAKERのテンションの高さをそのまま引き継ぐ格好でショウはスタート。

80もう後は最後まで休みなしの全力疾走状態!

90_2ちょっと世代がズレているので私はSKID ROWをまったく通っていない。
偉そうにMarshall Blogかなんかをやっちゃってる割には勉強不足…と思われるのはチト残念だが仕方ない。
よってScotti Hillの名を知ったのは実は昨年の爆風スランプ・トリビュート・コンサートの<前夜祭>でのこと。
その時の様子はコチラをご覧頂きたい⇒WE LOVE BAKUFU SLUMP 前夜祭 <後編>

この時は、ステージのScottiを見ただけでご挨拶をさせて頂いたワケでもなかった。何せものすごい人でゴッタ返していたからね。

ところがその後、このコンサートにいらっしゃったScottiの友人と偶然まったく別の現場で一緒になり、お声をかけていただいた。そこでScottiやMarshall Blogの話をして連絡先を交換した。

すると数日後、その方から電話があり、一緒にいた帰国寸前のScottiとしばらくおしゃべりをした。
当然話題はMarshallのことだ。「またすぐに日本に帰ってくるからその時に会おう!」と約束をした。それが今回の機会だ。

楽屋に挨拶に行くと、もう刎頸の交わりを感じさせるような再会…実際には初めて面と向かったワケだが…。
ステージの彼同様、とにかく底抜けに明るく、感じのいい人。メンバーをひとりひとり紹介してくれた。

そして一応Scottiに撮影とMarshall Blogへのレポート掲載の許可を乞うた。するとScottiは「もちろんOKさ!君がいい写真を撮るのはよくわかってるよ!それにみんな写真を撮られるのが大好きなんだよ!」なんて言ってくれた。ホントに知ってるのかな、私の写真。
あ、マーブロを見たんだ!…ありがたいこってす。1sr_img_0467 ScottiはMarshall。
の元々のリクエストはJCM900だったのだが、JVMに変更。

110vJVM210Hが2台用意された。キャビネットは1960だ。

120_2Scottiの足元のようす…って何もない。本当に何もない。

Srimg_0649ま、強いて言えば、1960の前に置いてあるビールと水…それと向かって右に見えるのはチューナー。

140_2元々JCM900を使うつもりでエフェクターを用意してきていたのだが、JVMを試したところ、「あ、コレなら何のペダルも要らないじゃん!」とすべて取っ払ってしまったとのこと。

130v_2本番中、一回だけアンプをイジっていたが、初JVMをいきなり自分のものにしてしまったかのような素晴らしいMarshallサウンド!

145vギターのサウンドもスゴイんだけど、歪みまくっているというか、Scottiの顔がまたスゴイ!すさまじい変顔の連続で目が離せんな!

100vSnakeもMarshall。

150vSnakeもJVMだが、パワー・アンプだけを使用していた。
JVMはパワー段もひとつのウリで「POWER AMP IN(=RETURN)」という端子も搭載されている。

160v動きが対照的なふたりのギタリスト。

180_2この豊かなコントラストがステージをより一層盛り上げる。

190Johnnyは今回が初めての日本なのだそうだ。

170vRachelの歌。なんぞメッチャパンク調の曲だったな。SKID ROWはポスト・パンクのデビューだからこうしたレパートリーがあってもおかしくはない。

200_2決して目立とうとはせず、ステディにバンドをドライブさせることに集中するRob。

205そうそう、ひとつものすごくビックリしたことがあった。
それはSKID ROWのことではなくてお客さんのこと。

Srimg_0652みんな大合唱なんだよね。もちろんフツーに英語。コレは一体どういうことなのかしらん?

210昔は外国のバンドとコンサートで一緒に歌える部分って、タイトルのところだけだったんだけどね。
ココはスゴイ。ほぼ全編Johnnyに合わせてお客さんが英語で歌っちゃう。
それも一人や二人じゃないからね。大合唱よ。
230_2そんなもんだから演る方も気合が入りますわな。
MCの時、何を言っても「イエー!」しか反応がないのが普通だからね、日本は。
先日、ある来日バンドの公演で、こんなことがあった…
ボーカルの人が「次の曲はニューアルバムから」と伝えると、お客さんは「イエー!」
コレは間違ってない。ボーカルの人も好反応がうれしいハズだ。以降はボーカルとお客さんのやり取り…
「おー、ありがとう!じゃアルバムの1曲目のタイトルは何だい?!」
「イエー!」
「オイオイ、イエーじゃないんだよ。こっちは質問してるんだから!」
「イエー!」
「タイトルは?」
「イエー!」
「…(ダメだこりゃ)じゃとにかく次の曲」

220_2その点、今日のお客さんはスゴイ!まるで海外のコンサート会場のようだ!楽しさも倍増!
Srimg_0427お!JohnnyのTシャツ!いいな~。「HERE'S JOHHNY(ジョニーだよ~ん)」…もちろんキューブリックの『シャイニング』から。
以前、SHOW-YAがこのJack Trance(ジャック・ニコルソンの役名)を子猫ちゃんに置き換えたパロディTシャツを作っていたがアレはいいアイデアだった!

240_2Snakeのアコギでややシットリのコーナーもあった。

250_2勉強不足で甚だ恐縮だが、SnakeとRachelが今残っているオリジナル・メンバーなんだってね~。
…というのは楽屋でもニッコニコしているRachelが大層若く見えたもんだからテッキリ後から加入したのかと思ってた。失礼しました!

260v_2なんか、もう演ってる方が楽しそうで、楽しそうで…。
私も子供の頃から数えきれないぐらいの海外バンドのコンサートを観て来たが、こんなに楽しそうに演奏する外人見たことないよ。
「いい人たちのカタマリ」みたいな…。

270vSnakeとScottiのギター・バトル。

280これがまたおもしろかった!

290オリャ~!

300あ、そう来る?
320んじゃ、コレは?

310それじゃコイツをお見舞いするゼ!

330コレ、本番中のショットです。

340みんな写真撮られるの大好きなんだって!そういう人大好き!

350v始終お客さんをアオるJohnny!何ていいお客さんだと思ったんじゃない?

360こちらも最後の最後まで精力的に弾きまくる!
380もうヤケクソにも似たラスト・スパート!お客さんもスゴイ!

365ファンから寄せ書きの入った日の丸がプレゼントされた。

370そしてアンコール。

390「I love Cheap Trick!」と叫んで「Surrender」を演った。あの武道館行きましたよ、高校の時。

400vアンコールは2回。4曲を演奏。

410全16曲。「つべこべ言ってないでロックを楽しめ!」と、ロックの本来あるべき姿を見せられたような素晴らしいショウだった。
私はまったく曲を知らなかったけど、最高に楽しめたな~。何歳か若返ったような気がするよ!

420日本公演はこの日の一回限り。Scottiによれば、この後はこのままオーストラリア、ニュージーランドの大豪州ツアーに入り、翌早朝成田からオーストラリアに向けて旅立つとのことだった。
一回きりの日本公演、値千金のコンサートだった。

430SKID ROWのウェブサイトはコチラ

440(一部敬称略 2014年4月14日 渋谷TSUTAYA O-EASTにて撮影)

2014年5月19日 (月)

EARTHSHAKER at TSUTAYA O-EAST

19年ぶりに来日したSKID ROWのサポート・アクトとして我らがEARTHSHAKERがO-EASTのステージに現れた。

10いっきなし「MORE」でスタート!

20西田"MARCY"昌史

30v石原"SHARA"慎一郎

40v甲斐"KAI"貴之

50v工藤"KUDO"義弘

60vギターの最初の一音だけで大歓声が沸きあがる。この日本のハードロック史に残る名曲のイントロもMarshallだ!

70v SHARAさん愛用のJVM410H。

80vキャビネットはMF400B。双方、EARTHSHAKERには不可欠な装置。

90
3.放熱
4.月に叢雲花に風
5.RADIO MAGIC
持ち時間が短いのを覚悟の上の「MORE」。すさまじいドライブ感!

100続いては1984年発表の『FUGITIVE』から「記憶の中」。

120今日も「厚い」!この音はここでしか聴けないんだよな~。SHARAさんのギターの音はもちろんmintmintsでも他でも厚いんだけど、EARTHSHAKERの時はまた違う。

130vグループ・エクスプレッションというのはこういう不思議な化学反応を生み出すからおもしろい。
30年も続いているグループとなればなおさらのことだ。

140「去年30周年を迎え、これからも走り続けていく」とMARCYさん。そう、日本のロック・シーンにはEARTHSHAKERがいなくてはならないのだ。

150その30周年を記念してリリースした意欲作、『THE EARTHSHAKER』から2曲。

210vアルバム1曲目の「放熱」。シェイカーらしいご機嫌な8ビートのアップ・テンポ・チューン。

170もう1曲は「月に叢雲花に風」。
「つきにむらくも、はなにかぜ」とは、名月に雲がかかり、美しい花は風が吹いて散ってしまう…、つまり、「よいことには邪魔がはいりやすく、長続きしないものだ」というたとえ。

180EARTHSHAKERの名月や花は、これからも美しく我々の前にその姿を見せ続けてくれるに違いない。

190v「それでは最後の曲」。
「エ~!!」
160みんなで楽しく「RADIO MAGIC」!

200今日も渾身のプレイの連続で大歓声を浴びていたSHARAさん!

230シェイカー・ファンだけでなく、SKID ROWファンも「WONDER RADIO」の大合唱!名曲だけが持つパワーを思い知る。

220何たる風格。見慣れた私でも疾走感あふれるステージにウットリしてしまった。

240ひとつだけ文句を言わせてもらえるのであれば、時間が短すぎる!
EARTHSHAKERは毎回タップリ見たいバンドなのだ!

250EARTHSHAKERの詳しい情報はコチラ⇒EARTHSHAKER OFFICIAL SITE

260v(一部敬称略 2014年4月14日 渋谷TSUTAYA O-EASTにて撮影)

2014年5月16日 (金)

CANTAの12周年"二回し目のグラン・デパール~春の胸キュン親父旅"

CANTAの12周年を記念するコンサート…長い!タイトルが長い!…のはいつものことか!

オープニングのSEはForeignorだった。
オリジナル・ベーシストのEd Gagliardiが3月にガンで亡くなったんですってね。
初来日の武道館、観に行ったっけな~。まだIan McDonaldがいるころでさ…。ベースは当然Ed。「北側」のヒドイ席で、完全にステージの後ろ側だった。アソコまでお客さんを入れてたんだもんね~。当時の人気がうかがい知れるというものだ。Foreignorはまだ活動しているけど、今じゃとても無理だろうな。Lou Grammがメッチャかっこよかった。実にいいバンドだった。

…なんてことは忘れてしまうほど派手なCANTAのオープニング。
シレ~っと3人がステージに登場して、何も言わずに大爆音の長~いかき回し大会!3人とも弾きまくるわ、叩きまわるはでもう大変な騒ぎ。

そして1曲目の「SHINE」に突入。

20今日も元気な胸キュン親父たち!

ルーク篁

30vMASAKI

40vそして雷電湯澤!

50v続けて「1400km/h」。
MCをはさんで「Are You Ready?」。ご機嫌なミィディアム・テンポの8ビート。ポップなサビが魅力的だ。
皆さん、電車に乗るときはベビーカーはたたんでくださいね。ルークさんに怒られちゃうからね。

60「みんな歌わないでね。歌って欲しいときは『歌って!』って言うから」でも次は新曲だから誰も歌えない…「Feel the light」。
ん~、このルークさんの白玉のバッキング…メッチャ音いいな~。こりゃタマらんよ。
決してソロだけがギターの音の良し悪しの判断基準じゃないからね。
バッキングの音がいい人はソロの音もいいと相場がキマっている。

90その音はコイツらから出てる。
白いヤツ。1959RR。Randy Rhoadsのシグネチャー・モデルがルークさんのお気に入りだ。
下にサブでラックに収まっているヤツはJCM2000 DSL100。

701959RRとコンビを組んでいるのが向かって左下のMF280B。
この組み合わせでないとあの音にはならない。キャビネットは重要だ。

80vこれまた新曲。素直なバラード「あなたに」。
最前列の女性の何人かはやさしく語りかけるように歌うルークさんの演奏に感動して涙をポロポロこぼしていたよ。
そんな歌を一度でいいから歌ってみたいもんだゼ!ヘタで泣かすことは簡単にできるけどよ!

100v一転してみんなで大合唱の「Fantasize」…ルークさんに歌っていいと言われたからね。
ルークさんの振り付けが見ものだが、なかなか写真がOKにならん!写真がヘタでゴメンちゃい!
代わりにMASAKIさんのキメのポーズを!

110轟音で暴れまくるMASAKIさん。いつ見ても爽快だ!

120vドラミングに没頭する雷電さん。変顔の合間にシャッターを切る!

130vクリスピーでパワフルなドラミングはこれまた爽快!

140新旧を取り混ぜて、「Crying Days」…クリーンの音も滅法太いな~。
「Bitter Sweet」、「Everyday」と続く。

170コンサートは終盤戦に入る。
「HEAVEN'S WAITING」のハード・ドライビングなソロには唸ったね。音抜けも素晴らしい!

150「Adieu!」

180「Tonight3

190v…と3人の激演が続いて…

200v本編最後は「月とチャリとGuitar」。ものスゴイ盛り上がりようだ!

210そして、アンコールはおソロのTシャツで…。

220「MIRACLE」…

230v「So Alive」…

240v…とたたみかけるように「春の嵐」。

260思う存分タオルを回して…と。

Bb_img_0262 タライのスライドから…

280タライ回し。

290最後の「Happy Birthday To You!」では恒例の客席(ミキサー卓席)乱入!

300MASAKIさんと雷電さんも合流!

310「ちょっとコレ預かっといて!」と雷電さん。この鶏は何ですか?ZappaのUncle Meatみたいですな。

320ステージに戻ってもうひと暴れ!

330当然、雷電さんの風船割り。

340電光石火ですべての風船を割り尽くす。
360v今日もキマった!

350v最後はまた3人で大かき回し大会。要するに冒頭に戻ったというワケ。音楽的に言えばD.C.ですな。
270つまり、CANTAの魂は永遠に続くということなのだ。あ、コレは私の個人的意見です。
あ~、今日も楽しかった!
250vCANTAの詳しい情報はコチラ⇒CANTA Official Web Site

380(一部敬称略 2014年4月12日 赤坂BLITZにて撮影)

2014年5月13日 (火)

INTO THE BURROW vol.22~東京エクスペリエンス、QUORUM登場

今日はMarshall Blog初登場のライブ・ハウスからのレポート。

するとご出演のご予定もないのにナゼか難波弘之さんがお見えになったではないの。
そして、楽屋で中野のシゲさんとICレコーダーを間にはさんでお話を始められた。

10難波さんとは、この数日前にCLUB CITTAの『ジャパニーズ・プログレッシブ・ロックフェス 2014』でご一緒したばかりだったので「アラマ!」という感じ。
実はこの日のご用向きは、CITTAの時にも登場した難波さんのセンス・オブ・ワンダー(そうる透、松本慎二)のツアーのプロモーションで、シゲさんがFM愛知で長いことDJを務めている「中野重夫のKeep on Rockin'」というラジオ番組のインタビューだったのだ。
この番組、私も2回、延べ4本ほど出演させていただいたことがあるんね。Marshallについて好きにおしゃべりさせていただいた。

20v横で聴いていて噴き出しちゃったのは、難波さん、大人しいもんだからゲストよりホストの方がベラベラしゃべっちゃって!

30v_2ツアーのPRの他は古いバンドやライブハウスに話題が及んで面白かったな~。どこのライブハウスには幽霊が出た…とかね(放送されるかどうか知りませんが、ここではナイショ。私も昔出たことがあるお店だけど、私の時ははセーフだった!)。
そういう話題なもんで横から口を出さないようにするのでエラク苦労した!
しかし、話を聴いていて改めて思ったけど、シゲさんも顔が広い!さすがJudas Priestの前座を務めただけのことがある。

40シゲさんのステージ。
今回は「東京エクスペリエンス」というグループでの登場。

50中野重夫

60v犬ケン

70v秋元清実

80vご年配の方はもうお察しのことと思うが、「東京エクスペリエンス」というのは昔よく見かけた「東京ビートルズ」とか「青森ベンチャーズ」とかそういう類のアレだ。
ご当地ジミヘンというワケ。

90ま~たお気楽なシゲさんのことだから、「ピック一枚でどこでもジミヘン」とかいう企画を考えているらしい。
つまり、日本国中どこへ行っても比較的ジミヘンのコピーバンドがいて、そこには必ずジミ・ヘンドリックスっぽい機材があるハズ。Marshallもギターもね。

100vそこへシゲさんがピック一枚持参して珠玉のヘンドリックス・ナンバーを現地のリズム隊と演奏しちゃおうという企画。
でもね、実際に「出前ベンチャーズ」っていうことやっているギタリストがいて、それも大人気だって言ってた。
そういえばシゲさん、ベンチャーズも全部弾けるハズ。
120今から14~15年前、Marshallのプロモーションでシゲさんと全国各地を回ってクリニックをやったことがありましてね。その後も何回もやったけど、あの時は楽しかったナァ。
お互いにずいぶん歳もとったワイ。
で、あの時、余興で現地のジミヘン自慢をステージに上げてShige Rolloberのリズム隊と演奏してもらうコーナーがあった。
「ハイ、弾きたい人!」なんて希望者を募ると、九州あたりは「ハイ、ハイ」と何人もが手を上がって「ハイ、それじゃそこの『Bold As Love』のTシャツ着てる人どうぞ!」
なんてやりましてね、「どちらから?…お名前は?…お題は?…ハイ、それでは大分からお越しの佐藤さんで、『Voodoo Chile』入りま~す!」
と振って、実際にノエル本多とミッチ蔵沢がバッキングを務めるなんてことをよくやった。
その時、どこへ行っても大盛況で、「ジミヘン業界はいつの時代も盛況だワイ」と思ったもんだ。
やっぱり、ジミは偉大なのだ。
130vシゲさんはJimi Hendrix Signature SUPER100JHを3セット持っているが、今日は何しろ東京エクスペリエンス。1959SLPと1960Aの簡易バージョンで臨んだ。

110vベースの犬ケンはシゲさんの盟友だ。
以前にも一緒に演奏をしているのを何回か見たことがあるが、何ともいえなトラディッショナルなロックの雰囲気が魅力だ。

140ベース・アンプ・ヘッドはEDEN WT-800。
だからものすごく音抜けがいい。

145vハラハラさせられるシーンもあったが、それもまたこのグループの楽しみのうちのひとつだ。

146ドラムの秋元さんは着実なプレイに徹する。

150ドラムはキットはNATAL(ナタール)のバーチ。爆発的に突き抜けるバス・ドラムのサウンドが五臓六腑に染みわたる!
ワン・タムでこれほど多彩なサウンドが出て来るとは…NATALとはそんな音楽的なドラムだ。

3_img_0024 オープニングは本人より数多く演奏しているハズ…という「Purple Haze」。

160「Manic Depression」

180v_3「Hey Joe」

190v_2「Red House」

200vそして「All Along the Watchtower」と「Voodoo Chile」で固めてステージを降りた。
また9月の「追悼コンサート」復活すればいいのにな~。

210シゲさんの一番新しい音源、『JIMI BLUES BAND』。カナダ人のボーカル&ドラムと組んだ作品。シゲさん、ボトルネックなんか派手に弾いちゃってなかなかに気持ちいい!
そして、謎の美熟女ベーシスト、Yoko Lee…以前に何回か会ったことあるような気がするナァ~。
シゲさんのコンサート会場でゲットできる。

中野重夫の詳しい情報はコチラ⇒中野重夫のKeep On Rockin'

Jbb_ 今日はこのTSUTAYA Oグループの一番新しい兄弟「BURROW」がシリーズで展開しているイベントだ。名付けて「Into the Burrow」。「burrow」とは「穴」とか「巣」とか「塚」という意味だ。

そして次に登場したのはおなじみQUORUM。

220浪岡真太郎

230x北川遊太

240v盆子原幸人

250v石川達也

260vオープニングいいつも通りのテーマ曲「QUORUM」。

270「Danger」、「Limousine」…次々と軽快に飛びだすQUORUMスタンダード。

280今年2月に発表した5曲入りのミニ・アルバムも予想通り好調だ。
演奏をご覧になていた難波さんも「こんなにゴキゲンはバンドを久しぶりに見た!」と絶賛していた。
そう、色々な見方、考え方はあれど、70年代のロック黄金時代を経験した世代にQUORUMがウケるのはもはや当たり前のこと。
それよりも、彼らの音源でも、ステージでもいい、ひとりでも多くの彼らと同じ世代の若者にQUORUMを聴いてもらいたい。
それがかなうかどうかに、このバンドの、そして日本のロックの将来がかかっていると思う。
QUORUMに刺激を受けたたくさんの同世代の若い連中が「オレたちも!」とフォローしたらおもしろいだろうな~。

290こちらでもNATAL(ナタール)大活躍!イギリスのドラムだけあってやっぱりこうしたブリティッシュ然としたトラディッショナルなロックにはベストマッチする。

330一回のステージに大抵1曲は組み込まれるカバー曲。今回は「Hush」をプレイ。

340QUORUM名物の遊太と…

350幸人のバトルも披露。ものすごい喝采を浴びていた。

360NATALでバンドを猛烈にプッシュした達也。

3705月23日にはワンマン・コンサートも控え、ノリにノッてるQUORUMなのだ。
310QUORUMの詳しい情報はコチラ⇒QUORUM Official Site

380v終演後、難波さんと音楽評論家の大野祥之さんと一緒にパチリ。

しかし、人は写真を撮る時ナゼにこれほどピースサインを出すのか?いつからのことなのか?誰が最初にやったのか?これを打ち負かす新しいサインは将来出て来るのか?…なんてことはどうでもいいか?

390(一部敬称略 2014年4月11日 BURROW SHIBUYAにて撮影)